JP6365380B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6365380B2
JP6365380B2 JP2015074653A JP2015074653A JP6365380B2 JP 6365380 B2 JP6365380 B2 JP 6365380B2 JP 2015074653 A JP2015074653 A JP 2015074653A JP 2015074653 A JP2015074653 A JP 2015074653A JP 6365380 B2 JP6365380 B2 JP 6365380B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
exhaust
purge
determination process
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015074653A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016193551A (ja
Inventor
啓太 杉浦
啓太 杉浦
信吾 服部
信吾 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2015074653A priority Critical patent/JP6365380B2/ja
Publication of JP2016193551A publication Critical patent/JP2016193551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6365380B2 publication Critical patent/JP6365380B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
特許文献1には、記録ヘッドのノズルから強制的に増粘インクや気泡を吸引排出する吸引パージと、ノズルよりも上流側のインク流路から気泡を吸引排出する排気動作とを、それぞれ実行可能なインクジェットプリンタが記載されている。このインクジェットプリンタは、吸引パージ用の構成として、記録ヘッドに密着してノズルを覆うノズルキャップを備えている。これに加えて、排気動作用の構成として、記録ヘッドに連通した気泡貯留室を有するバッファタンクと、気泡貯留室から延出された排出路と、排出路を開閉する開閉弁と、排出路の排気口を覆う排気キャップとを備えている。また、ノズルキャップと排気キャップは切り替えユニットを介して吸引ポンプに接続されている。
そして、このインクジェットプリンタは、ノズルキャップでノズルを覆った状態で吸引ポンプを作動させることにより、ノズルからノズルキャップ内へ、増粘インクや気泡を含むインクを吸引排出させる。一方で、排気キャップで排出路の排気口が覆われ、且つ、開閉弁が排出路を開放している状態で、吸引ポンプを作動させることにより、バッファタンク内の気泡貯留室から排出路を介して気泡を排気キャップへ排出する。この排気動作を行うことにより、気泡排出のために行う吸引パージの回数や吸引時間を減らすことができ、インク消費量を抑えることができる。
特開2005−246928号公報
上記特許文献1に記載のインクジェットプリンタにおいて、排気動作は気泡貯留室に気泡がある程度の量、溜まってから実行される。このため、排気動作は、例えば数ヶ月に1度実行されるか否かとなることが多い。このように排気動作の実行間隔が長くなると、排出路に入り込んだインクなどが乾燥して増粘又は固化する。この増粘又は固化したインクが開閉弁に付着している場合、開閉弁を開放する動作を実行しても正常に開放していない場合がある。また、増粘又は固化したインクが排出路を塞ぐこともある。このように排気動作は吸引パージに比べて正常に実行されない可能性が高い。そして排気動作が正常に実行されない場合、気泡貯留室の気泡が徐々に増加し、記録ヘッドが吐出不良となる。一方において、排気動作を一切行わずに吸引パージだけを行うようにすると、インク消費量が増大してしまう。
そこで、本発明の目的は、液体消費量を抑制しつつ液体吐出ヘッドの吐出不良を生じにくくすることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、第1の観点では、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、前記流路内の気泡を貯留するための気泡貯留部と、前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えている。そして、前記制御部は、前記排気機構を制御して、前記排気動作を行わせる排気処理と、前記液体パージ機構を制御して、第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせる液体パージ処理と、前記排気動作を行わせるか否かを判定する排気判定処理と、前記排気機構の動作不良に関する情報に基づいて前記排気機構に動作不良が生じているか否かを判定する動作不良判定処理とを実行し、前記排気判定処理において前記排気動作を行わせると判定し且つ前記動作不良判定処理において前記排気機構に動作不良が生じていないと判定した場合には、前記排気処理を実行し、前記排気判定処理において前記排気動作を行わせると判定し且つ前記動作不良判定処理において前記排気機構に動作不良が生じていると判定した場合には、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行する。
また、本発明の液体吐出装置は、第2の観点では、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、前記流路内の気泡を貯留するための気泡貯留部と、前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、液体が貯留され且つ装着されることで前記流路と連通する液体タンクが装着される装着部と、前記液体タンクが前記装着部に装着されているか否かを検出するセンサと、前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えている。そして、前記制御部は、前記排気機構を制御して前記排気動作を行わせた後に、前記液体パージ機構を制御して第1液体パージを行わせる排気処理と、前記液体パージ機構を制御して、前記第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせた後に、前記第1液体パージを行わせる液体パージ処理と、前記センサからの検出信号に基づいて前記装着部に前記液体タンクが装着されたか否かを判定する装着判定処理と、前記装着判定処理において前記液体タンクが装着されたと判定した場合に、前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と異なる別の液体であって前記流路及び前記液体吐出ヘッドに充填された前記別の液体を前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と入れ替えるための液体初期導入動作を行うか否かを判定する初期導入判定処理と、前記初期導入判定処理後に、前記排気動作を行わせるか否かを判定する複数回の排気判定処理とを実行し、前記初期導入判定処理において前記液体初期導入動作を行うと判定した場合に、最初の前記排気判定処理を行う前に、前記液体初期導入動作として前記排気処理を実行し、前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定した場合に、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行する。
また、本発明の液体吐出装置は、第3の観点では、液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、前記流路内の気泡を貯留するための気泡貯留部と、前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、液体が貯留され且つ装着されることで前記流路と連通する液体タンクが装着される装着部と、前記液体タンクが前記装着部に装着されているか否かを検出するセンサと、前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えている。そして、前記制御部は、前記排気機構を制御して前記排気動作を行わせた後に、前記液体パージ機構を制御して第1液体パージを行わせる排気処理と、前記液体パージ機構を制御して、前記第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせた後に、前記第1液体パージを行わせる液体パージ処理と、前記センサからの検出信号に基づいて前記装着部に前記液体タンクが装着されたか否かを判定する装着判定処理と、前記装着判定処理において前記液体タンクが装着されたと判定した場合に、前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と異なる別の液体であって前記流路及び前記液体吐出ヘッドに充填された前記別の液体を前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と入れ替えるための液体初期導入動作を行うか否かを判定する初期導入判定処理と、前記初期導入判定処理後に、前記排気動作を行わせるか否かを判定する複数回の排気判定処理と、前記排気判定処理後に、前記初期導入判定処理において前記液体初期導入動作を行うと判定し且つ当該液体初期導入動作に用いられた前記液体タンクが前記装着部から取り外されていないこと、又は、前記装着判定処理において前記装着部に装着されたと判定された前記液体タンク内の液体を用いた最初の前記排気動作が完了し且つ当該液体タンクが前記装着部から取り外されていないことという所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定処理とを実行し、前記初期導入判定処理において、前記液体初期導入を行うと判定した場合に、最初の前記排気判定処理を行う前に、前記液体初期導入動作として前記排気処理を実行し、前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定し且つ前記条件判定処理において前記所定条件が満たされていないと判定した場合には、前記排気処理を実行し、前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定し且つ前記条件判定処理において前記所定条件が満たされていると判定した場合には、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行する。
なお、本発明において、「液体パージ」とは、液体だけに限られず、液体中に混入している気体が液体とともに吐出口から排出される場合も液体パージに含まれる。また、「排気動作」とは、排出部から気体を排出することを目的として行われるものであるが、実際に、排出部から排出されるのは気体だけに限られず、気体に混じって液体も一緒に排出される場合も排気動作に含まれる。
本発明の液体吐出装置の第1の観点によると、排気機構に動作不良が生じている場合には排気処理を実行せずに代わりに液体パージ処理が実行される。排気機構に動作不良が生じていない場合には排気処理がそのまま実行される。
本発明の液体吐出装置の第2の観点によると、初期導入判定処理において液体初期導入動作を行うと判定した場合には液体初期導入動作として排気処理が実行される。排気判定処理において排気動作を行うと判定した場合には、排気処理を実行せずに代わりに液体パージ処理が実行される。このため、液体初期導入動作が完了するまでの流路内の気泡を排気動作で効果的に排出することができ、液体初期導入動作が完了すると、それ以降は排気処理が実行されずに液体パージ処理が実行されるので、液体初期導入動作の完了後において排気機構に動作不良が発生しても支障がない。
本発明の液体吐出装置の第3の観点によると、初期導入判定処理において液体初期導入動作を行うと判定した場合には液体初期導入動作として排気処理が実行される。条件判定処理において所定条件が満たされていると判定された場合には、排気処理を実行せず代わりに液体パージ処理が実行され、所定条件が満たされていないと判定された場合には、排気処理がそのまま実行される。
このように第1〜第3の観点によると、気泡貯留部から気泡を排出させる際に、液体消費量と液体吐出ヘッドの吐出不良の回復性との両方においてバランスのとれた適切な処理を選択することができる。したがって、液体消費量を抑制しつつ液体吐出ヘッドの吐出不良が生じにくくすることができる。
複合機の斜視図である。 図1に示すプリンタ部の内部構造を示す概略側面図である。 図1に示すプリンタ部の概略的な平面図である。 記録ヘッドの左右方向と直交する鉛直面に関する概略断面図である。 ヘッド本体の平面図である。 (a)は図5のB部拡大図、(b)は図6(a)のC−C線断面図である。 記録ヘッドがメンテナンス位置にあるときの排気ユニット、及び、メンテナンス部の排気パージ機構の、左右方向と直交する鉛直面に関する概略断面図である。 (a)は吸引キャップ及び排気キャップが記録ヘッドから離隔した状態及び開閉部材が閉弁位置に配置された状態を示す状況図であり、(b)は吸引キャップ及び排気キャップが記録ヘッドに当接した状態及び開閉部材が開弁位置に配置された状態を示す状況図である。 制御部のブロック図である。 排気動作に係るメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の第1変形例における排気動作に係るメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の第2変形例における排気動作に係るメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るプリンタ部が採用された複合機1について説明する。複合機1は、図1に示す状態に設置されて使用される。本実施形態において、図1に矢印を付して示す3つの方向が、上下方向A1、前後方向A2、及び左右方向A3である。図1に示す3つの方向は、他の図面においても同様である。
<複合機1の概要>
図1に示すように、複合機1は、概ね薄型の直方体に形成されており、その上面に表示部及び操作ボタンなどを有する。本発明の液体吐出装置の一例であるプリンタ部10が、複合機1の下部に設けられている。複合機1は、スキャナ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。
プリンタ部10は筐体11を有する。筐体11の前壁11aの略中央には、開口12が形成されている。給紙トレイ15及び排紙トレイ16が、上下2段に設けられている。給紙トレイ15は、開口12から前後方向A2に挿抜可能、すなわち、筐体11から着脱可能に構成されている。所望のサイズの用紙Pが給紙トレイ15に載置される。複合機1は、パーソナルコンピュータ(以下PCと称する)などの外部機器と接続可能であり、PCからの記録指令に基づいて記録動作を実行する。また、操作者による操作ボタンの操作によっても各種機能を実行する。
<プリンタ部10の内部構造>
次に、プリンタ部10の内部構造について説明する。図2及び図3に示すように、プリンタ部10は、給送部20と、搬送ローラ対35と、記録部40と、ホルダ17と、排紙ローラ対36と、ASF(Auto Sheet Feed)モータ20M(図9参照)と、LF(Line Feed)モータ35M(図9参照)と、メンテナンス部60と、制御部5(図9参照)とを含む。給送部20は、給紙トレイ15に載置される用紙Pを搬送路25へ給送する。搬送ローラ対35は、給送部20によって給紙された用紙Pを記録部40に搬送する。記録部40は、例えば、インクジェット記録方式の構成を有し、搬送ローラ対35によって搬送された用紙Pに画像を記録する。排紙ローラ対36は、記録部40によって記録された用紙Pを排紙トレイ16に排紙する。
ホルダ(装着部)17は、図3に示すように、筐体11内の前方右側に設けられている。ホルダ17には、4つのインクカートリッジ18a〜18dが取り外し可能に装着される。4つのインクカートリッジ(液体タンク)18a〜18dには、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの、4色のインクがそれぞれ貯留されている。
ホルダ17には、4つのインクカートリッジ18a〜18dがそれぞれ装着されているか否かを検出する4つのカートリッジ検出センサ59a〜59d(図9参照)が設けられている。カートリッジ検出センサ59a〜59dとしては、例えば、発光素子と受光素子とを有する光学式センサであって、ホルダ17に装着された各インクカートリッジ18a〜18dによって発光素子からの光が遮断されることにより、その装着状態を検出するものを採用できる。あるいは、ホルダ17に各インクカートリッジ18a〜18dが装着されているときに、ホルダ17側に設けられた接点と各インクカートリッジ18a〜18d側に設けられた接点とがそれぞれ接触して、両接点が導通することによってインクカートリッジ18a〜18dを検出する、接点式のものであってもよい。
<給送部20>
図2に示すように、給送部20が給紙トレイ15の上側に設けられている。給送部20は、給紙ローラ21とアーム22を有する。給紙ローラ21は、アーム22の先端に軸支されている。アーム22は、支軸22aに回動自在に支持され、バネなどにより付勢されて給紙ローラ21が給紙トレイ15に接触するように下側へ回動されている。また、アーム22は、給紙トレイ15の挿抜の際に上方へ退避可能に構成されている。給紙ローラ21は、伝達機構(不図示)を介してASFモータ20Mの動力が伝達されて回転し、給紙トレイ15内に積載された用紙Pが、搬送路25へ給送される。
<給紙トレイ15>
図2に示すように、給紙トレイ15は、斜壁部15aを有する。斜壁部15aは、給紙トレイ15に載置される用紙Pが給紙ローラ31によって給送されるときに、用紙Pを搬送路25に案内する。
<搬送路25>
搬送路25は、図2に示すように、所定間隔で対向する外側ガイド25a及び内側ガイド部材25bによって形成されている。搬送路25は、給紙トレイ15の後側の端部から上方且つプリンタ部10の前側へ曲がって構成されている。給紙トレイ15から給送された用紙Pは、搬送路25により下方から上方へUターンするように案内されて記録部40に至る。
<搬送ローラ対35、及び、排紙ローラ対36>
搬送ローラ対35は、下側に配置された搬送ローラ35aと上側に配置されたピンチローラ35bとを有する。ピンチローラ35bは、搬送ローラ35aの回転に伴って連れ回る。搬送ローラ35aとピンチローラ35bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを記録部40へ搬送する。
排紙ローラ対36は、下側に配置された排紙ローラ36aと、上側に配置された拍車ローラ36bとを有する。拍車ローラ36bは、排紙ローラ36aの回転に伴って連れ回る。排紙ローラ36aと拍車ローラ36bとは、協働して用紙Pを上下方向A1から挟持し、用紙Pを排紙トレイ16に搬送する。
これら搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36は、LFモータ35Mが駆動されると、その駆動力が図示しない伝達機構によって搬送ローラ35a及び排紙ローラ36aに伝達され、これら搬送ローラ35a及び排紙ローラ36aがともに図2中時計回りに回転する。このとき、搬送ローラ35a及び排紙ローラ36aは、所定の改行幅で間欠駆動される。搬送ローラ35a及び排紙ローラ36aの回転は同期されており、搬送ローラ35aに設けられたロータリエンコーダ37(図9参照)で検出することにより、搬送ローラ35a及び排紙ローラ36aの回転が制御される。こうして、搬送ローラ対35に挟持された用紙Pは、所定の改行幅でプラテン6(後述する)上を間欠して搬送される。その改行毎に記録ヘッド41が走査されて、用紙Pの前端側から画像記録が行われる。画像記録が行われた用紙Pの前端側は、その後、排紙ローラ対36に狭持される。したがって、用紙Pは前端側を排紙ローラ対36に狭持され、後端側を搬送ローラ対35に狭持された状態で所定の改行幅で間欠して搬送され、同様に記録ヘッド41により画像記録が行われる。さらに用紙Pが搬送されると、用紙Pの後端が搬送ローラ対35を通過して、これらによる狭持が開放される。したがって、用紙Pは排紙ローラ対36に狭持されて所定の改行幅で間欠して搬送され、同様に記録ヘッド41により画像記録が行われる。用紙Pの所定領域に画像記録を行った後は、排紙ローラ36aが連続的に回転駆動される。これにより、排紙ローラ対36により狭持された用紙Pが排紙トレイ16へ排出される。
<記録部40>
図2及び図3に示すように、記録部40は、記録ヘッド41と、ヘッド移動機構50と、プラテン6とを有する。ヘッド移動機構50は、キャリッジ51を含む。キャリッジ51は、走査方向(左右方向A3であって、用紙Pの搬送方向と直交する方向)へ往復移動する。記録ヘッド41は、キャリッジ51に支持されている。
記録ヘッド41は、ヘッド本体(液体吐出ヘッド)42と、4つのサブタンク43a〜43dと、4つの排気ユニット45a〜45dとを有する。ヘッド本体42の下面は、当該記録ヘッド41の下方に搬送された用紙Pに対してインクを吐出する複数の吐出口41aが形成された吐出面41bである。
4つのサブタンク43a〜43dは、走査方向に沿って並べて配置されている。また、これら4つのサブタンク43a〜43dにはチューブジョイント44が一体的に設けられている。そして、チューブジョイント44に連結された可撓性の4本のチューブ(不図示)を介して、4つのサブタンク43a〜43dと4つのインクカートリッジ18a〜18dとがそれぞれ接続されている。4つのサブタンク43a〜43dは、ヘッド本体42に各色のインクを供給する。4つの排気ユニット45a〜45dは、サブタンク43dの右側で前後方向A2に並べて配置されている。これら排気ユニット45a〜45dは、4つのサブタンク43a〜43dとそれぞれ連通しており、サブタンク43内に滞留する気泡を排出するためのものである。
記録ヘッド41の下方には、搬送ローラ対35によって搬送される用紙Pを支持するプラテン6が配設されている。プラテン6は、キャリッジ51の往復移動範囲のうち、用紙Pが通過する部分に配設されている。プラテン6の幅は、搬送可能な用紙Pの最大幅より十分に大きいので、搬送路25を搬送される用紙Pは常にプラテン6上を通過する。このプラテン6上の領域が画像記録領域G1となっている。
ヘッド移動機構50は、図3に示すように、一対のガイドレール52、及び、ベルト伝達機構53を含む。一対のガイドレール52は、前後方向A2に離隔して配置され、左右方向A3に互いに平行に延在している。キャリッジ51は、これら一対のガイドレール52を跨ぐように配置され、当該一対のガイドレール52上を左右方向A3に沿って往復移動される。
また、ベルト伝達機構53は、2つのプーリ54,55と、無端状のタイミングベルト56と、CRモータ50Mとを含む。2つのプーリ54,55は、左右方向A3に互いに離隔して配置され、タイミングベルト56が架け渡されている。プーリ54は、CRモータ50Mの駆動軸と連結されており、CRモータ50Mが駆動されることで、タイミングベルト56が走行し、キャリッジ51とともに記録ヘッド41が走査方向に移動する。
記録ヘッド41は、記録指令に基づく制御部5の制御により、吐出口41aから各色のインクを吐出する。つまり、キャリッジ51が左右方向A3へ往復移動することにより、記録ヘッド41が用紙Pに対して走査されると共に、吐出口41aから、各色のインクを吐出することで、プラテン6上を搬送される用紙Pに画像が記録される。なお、プリンタ部10内には、走査方向に間隔を空けて配列された多数の透光部(スリット)を有するリニアエンコーダ(不図示)が設けられている。一方、キャリッジ51には、発光素子と受光素子とを有する透過型の位置検出センサ(不図示)が設けられている。そして、プリンタ部10は、キャリッジ51の移動中に位置検出センサが検出したリニアエンコーダの透光部の計数値から、キャリッジ51の走査方向に関する現在位置を認識できるようになっており、キャリッジ51の往復移動、すなわちCRモータ50Mの回転駆動が制御される。
<メンテナンス部60>
メンテナンス部60は、記録ヘッド41の吐出口41aから強制的にインクを排出させてその吐出性能を回復させる、及び、排気ユニット45a〜45dを介してサブタンク43から気泡を排出させるものであり、走査方向に関するキャリッジ51の移動範囲のうちの、画像記録領域G1よりも右側のメンテナンス領域G2のメンテナンス位置に配置されている。このメンテナンス部60の詳細については後ほど説明する。
次に、サブタンク43について説明する。なお、4色のインクをそれぞれ貯留する4つのサブタンク43a〜43dの構造は基本的に同一であるので、そのうちの1つのサブタンク43について以下説明する。
サブタンク43は、図4に示すように、一端がチューブジョイント44と接続された流路46を有する。流路46は、図4に示すように、ダンパー室46aと、気泡貯留室46bとを含む。ダンパー室46aは、チューブジョイント44と接続され前後方向A2に延在している。また、ダンパー室46aの上部は、可撓性を有するフィルム47によって覆われている。これにより、流路46内のインクに生じる圧力変動がダンパー室46aで吸収される。この結果、ヘッド本体42内のヘッド流路123のインクに圧力変動が伝わりにくくなって、インク吐出を安定させることが可能となる。
気泡貯留室46bは、上下方向A1に延在し、上端がダンパー室46aに接続され、下端がヘッド本体42の供給口125に接続されている。サブタンク43内のインクは、ダンパー室46aから気泡貯留室46bを通って供給口125に流れる。このようなインクの流れにより、外部から流路46に入り込んだ気泡は気泡貯留室46bの上部に集まり、貯留されていく。気泡貯留室46bには、前後方向A2に2つの流路46b1,46b2を構成する仕切り壁46cが形成されている。仕切り壁46cは、上下方向A1に延在する垂直部46c1と、垂直部46c1の下端から前方に傾斜する傾斜部46c2とを有する。傾斜46c2の下端部には、連通孔46c3が形成されている。連通孔46c3は、流路46b2の中で最も流路抵抗が大きくなる部分であり、流路46b1の流路抵抗よりも大きい。
次に、ヘッド本体42について説明する。ヘッド本体42は、図5及び図6に示すように、流路ユニット121と、アクチュエータユニット122とを有する。図6(b)に示すように、流路ユニット121は、5枚のプレート131〜135が積層された構造を有する。5枚のプレート131〜135のうちの最下層のプレート135は、吐出口41aを構成するノズル135aが複数形成されたノズルプレート135である。一方、上側の残り4枚のプレート131〜134には、複数のノズル135aに連通するマニホールド136や圧力室137などの孔が形成されている。
図5に示すように、複数の吐出口41aは、前後方向A2に沿って配列された吐出口列124が左右方向A3に4列形成されるように配置されている。本実施形態において、図5中最も右側の吐出口列124dに属する吐出口41aからは、ブラックインクが吐出され、他の3列の吐出口列124a,124b,124cに属する吐出口41aからは、カラーインク(イエロー、シアン、マゼンタ)が吐出される。より詳細には、図5中最も左側の吐出口列124から順に、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
次に、流路ユニット121の上側4枚のプレート131〜134に形成された、複数のノズル135aに連通する流路構造について説明する。まず、図5に示すように、流路ユニット121の上面の後方端部(搬送方向上流端部)には、走査方向に並ぶ4つの供給口125が形成されている。これらの供給口125には、サブタンク43a〜43dから4色のインクが供給される。4つの供給口125は、イエローの供給口125a、シアンの供給口49b、マゼンタの供給口49c、ブラックの供給口125dである。
また、流路ユニット121の内部には、それぞれ前後方向A2に延在する4本のマニホールド136が形成されている。4本のマニホールド136は、それらの後端部において、4つの供給口125とそれぞれ接続されている。各マニホールド136においては、インクが後方から前方に流れる。つまり、搬送方向にインクが流れる。
また、流路ユニット121は、複数のノズル135aにそれぞれ対応した複数の圧力室137を有する。複数の圧力室137は、流路ユニット121の最上層に位置するプレート131に形成され、複数のノズル135aにそれぞれ対応して平面的に配置されている。図5に示すように、圧力室137は、4つの吐出口列124にそれぞれ対応して、前後方向A2に沿って配列された圧力室列が左右方向A3に4列形成されるように配置されている。以上より、図6(b)に矢印で示すように、流路ユニット121内には、各マニホールド136から分岐して、圧力室137を経てノズル135aに至る個別流路126が複数形成されている。これら4つのマニホールド136及び複数の個別流路126によって、流路ユニット121に形成されたヘッド流路123が構成される。
図5及び図6に示すように、アクチュエータユニット122は、振動板141と、圧電層142,143と、複数の個別電極144と、共通電極145とを含む。振動板141は、複数の圧力室137を覆った状態で流路ユニット121の上面に接合されている。2枚の圧電層142,143は、振動板141の上面に積層されている。複数の個別電極144は、上層の圧電層143の上面において、複数の圧力室137とそれぞれ対向するように配置されている。共通電極145は、2枚の圧電層142,143の間において、複数の圧力室137に跨って配置されている。
制御部5からの信号を受けて、ドライバIC138から個別電極144に対して駆動信号が供給されると、上層の圧電層143の圧力室137と対向する部分に圧電歪が生じることで、振動板141が撓むように変形する。このとき、圧力室137の容積が変化することによって、個別流路126内のインクに圧力が付与されてノズル135a(吐出口41a)からインクが吐出される。
次に、排気ユニット45a〜45dについて説明する。排気ユニット45a〜45dは、図3に示すように、サブタンク43の右側に設けられている。4つの排気ユニット45a〜45dは、図7に示すように、4色のインク(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)を貯留する4つのサブタンク43a〜43dに対してそれぞれ設けられている。
4つのサブタンク43a〜43dにそれぞれ対応する4つの排気ユニット45a〜45dの構造は基本的に同一であるので、そのうちの1つの排気ユニット(以下において符号45と記する)について以下説明する。排気ユニット45は、サブタンク43の側面に固定されたケース151と、このケース151内において上下方向A1に延在する排気流路152と、排気流路152を開閉する開閉弁153とを有する。排気流路152は、その上端が気泡貯留室46bの上端と連通する接続流路48(図4参照)を介して接続されている。排気流路152は、ケース151の下端に形成された排気口152aまで延在している。これら排気流路152と接続流路48とによって連通路161(排出部)が構成されている。
開閉弁153は、排気流路152内において上下方向A1に移動可能に配設されるとともに排気流路152を閉鎖可能な弁部材154と、この弁部材154を下方に付勢するコイルバネ155とを有する。
弁部材154は、排気流路152内において上下方向A1に移動可能な有底筒状の弁体156と、この弁体156の底部から下方へ延びる弁棒157を有する。弁体156の外径は、排気流路152の内径よりは小さくなっており、この弁体156と排気流路152の内壁面との間をインクが流れることが可能となっている。また、弁体156の下面には環状のシール材158が装着されており、弁体156は、排気流路152の途中の段部に設けられた弁座面159にシール材158を介して当接することで、排気流路152を閉鎖するように構成されている。
コイルバネ155は、ケース151の上端部と弁部材154の弁体156との間に圧縮状態で配置されており、このコイルバネ155によって弁部材154が下方へ付勢される。そして、後述する排気機構67aにより、弁体156がコイルバネ155の付勢力に抗して上方へ駆動されたときには、弁体156が弁座面159から離間し、排気流路152が開放される。
次に、メンテナンス部60について説明する。図3、図7、図8に示すように、メンテナンス部60は、記録ヘッド41の吐出面41bに密着可能な吸引キャップ61と、4つの排気ユニット45の下面に密着可能な排気キャップ63と、吸引キャップ61と排気キャップ63の両方に接続された吸引ポンプ66と、4つの排気ユニット45内の開閉弁153をそれぞれ開閉させる4本の開閉部材68a〜68dと、これら開閉部材68a〜68dを移動させる移動機構68e(図9参照)等を含む。
吸引キャップ61は、例えばブチルゴムなどの可撓性を有する材料で形成されており、図8に示すように、2つの凹部61a,61bを構成するように2つに仕切られている。そして、メンテナンス位置に記録ヘッド41(キャリッジ51)が移動してきたときに、この吸引キャップ61は、吐出面41bと対向する。この状態で、吸引キャップ駆動モータ61M(図9参照)を含む駆動機構(図示省略)によって上方に駆動されることにより、吸引キャップ61は、図8(b)に示すように、吐出面41bに密着し、複数の吐出口41aを覆う。このとき、吐出面41bの3色のカラーインクを吐出する吐出口41aが形成された領域が凹部61aによって覆われた密閉空間K1と、吐出面41bのブラックインクを吐出する吐出口41a形成された領域が凹部61bによって覆われた密閉空間K2の2つの密閉空間が形成される。
排気キャップ63は、開閉部材68a〜68dと摺動し易いように、例えばシリコンゴムで形成されている。図3に示すように、この排気キャップ63は、吸引キャップ61よりも右側位置に配置されており、メンテナンス位置に記録ヘッド41が移動してきたときには、図7及び図8(a)に示すように、排気キャップ63は、4つの排気ユニット45の下面と対向する。この状態で、排気キャップ駆動モータ63M(図9参照)を含む駆動機構(図示省略)により、上方に駆動されることにより、排気キャップ63は、図8(b)に示すように、排気ユニット45の下面に密着し、4つの排気ユニット45の排気口152aを一度に覆う。
4本の開閉部材68a〜68d(すべての開閉部材にも共通する事項については以下において符号68を用いることがある)はそれぞれ上下方向に延在した棒状の部材であり、図7に示すように、前後方向A2に間隔を空けて並べて配置されている。また、開閉部材68は、排気キャップ63の底壁を気密を保った状態で貫通し、排気キャップ63に対して上下に相対移動可能に構成されている。また、メンテナンス位置に記録ヘッド41が移動してきたときには、図7に示すように、開閉部材68は、対応する排気ユニット45の下面の排気口152aの真下に位置する。
図7に示すように、4本の開閉部材68a〜68dのうち、ブラックインクの排気ユニット45dに対応する開閉部材68dは、単独で上下方向に移動可能となっている。一方、3色のカラーインク(イエロー、シアン、マゼンタ)の排気ユニット45a〜45cにそれぞれ対応する3本の開閉部材68a〜68cは、それらの下端部において互いに連結され、3本の開閉部材68a〜68cは一体的に上下方向に移動可能となっている。さらに、互いに連結されたカラーインク用の開閉部材68a〜68cと、ブラックインク用の開閉部材68dは、2つの弁駆動モータ68M1,68M2(図9参照)を含む移動機構68eにより、互いに独立して上下に駆動される。つまり、移動機構68eの弁駆動モータ68M1が駆動されることで開閉部材68a〜68cが、移動機構68eの弁駆動モータ68M2が駆動されることで開閉部材68dが開弁位置と閉弁位置との間において移動する。閉弁位置は、図8(a)に示すように、開閉部材68a〜68dが開閉弁153から離隔し当該開閉弁153を閉弁させる位置である。開弁位置は、図8(b)に示すように、開閉部材68a〜68dが開閉弁153に当接し当該開閉弁153を開弁させる位置である。
そして、排気キャップ63により排気ユニット45の下面の排気口152aが覆われた状態で、開閉部材68a〜68dが排気キャップ63に対して上方に移動すると、開閉部材68a〜68dの上端部が、排気口152aから排気流路152内に挿通されることになり、排気流路152内の弁棒157を上方に押圧する。すると、弁棒157と一体的に弁体156が上方へ移動して弁座面159から離間し、排気流路152が開放される(開弁)。
吸引ポンプ66は、切換機構69を介して、吸引キャップ61と排気キャップ63にチューブで接続されている。切換機構69は、吸引ポンプ66と吸引キャップ61の凹部61aとを連通させる第1連通状態と、吸引ポンプ66と吸引キャップ61の凹部61bとを連通させる第2連通状態と、吸引ポンプ66と排気キャップ63とを連通させる第3連通状態とを選択的にとることが可能に構成されている。
吸引キャップ61が吐出面41bに密着して吐出口41aを覆っており、且つ、切換機構69が第1連通状態をとるときに、吸引ポンプ66の吸引動作が行われたときには、密閉空間K1内の空気が吸引されて圧力が低下し、カラーインクを吐出する吐出口41aから凹部61a内にカラーインクが排出される(第1液体パージ)。吸引キャップ61が吐出面41bに密着して吐出口41aを覆っており、且つ、切換機構69が第2連通状態をとるときに、吸引ポンプ66の吸引動作が行われたときには、密閉空間K2内の空気が吸引されて圧力が低下し、ブラックインクを吐出する吐出口41aから凹部61b内にブラックインクが排出される(第1液体パージ)。これらにより、吐出口41a内の増粘インクや記録ヘッド41内の気泡(主にヘッド本体42内の気泡)を、インクとともに吐出口41aから排出することが可能となっている。
さらに、本実施形態では、吸引ポンプ66に、第1液体パージの実行時よりも吸引速度の高い吸引動作を行わせること(以下、高速吸引という)も可能となっている。この高速吸引による第2液体パージは、流路46及びヘッド流路123を流れるインクの流速が第1液体パージよりも速くなるように、密閉空間K1又は密閉空間K2の圧力を急激に低下させて、ヘッド流路123を介して気泡貯留室46bの上部に滞留した気泡を吐出口41aからインクと共に排出させることを目的とするものである。なお、上述の第1液体パージにおいては、気泡貯留室46bの上部に滞留する気泡がヘッド流路123に流れるほどの流速が流路46やヘッド流路123に生じず、ヘッド流路123に既に存在する気泡が吐出口41aから排出される。
一方、排気キャップ63が排気ユニット45の下面に密着して排気口152aを覆っており、且つ、切換機構69が第3連通状態をとり、さらに開閉部材68により排気流路152が開放されている状態で、吸引ポンプ66の吸引動作が行われたときには、排気キャップ63と排気ユニット45の下面によって形成される密閉空間内の空気が吸引されて圧力が低下する。このとき、サブタンク43の気泡貯留室46bの上部に滞留した気泡が、連通路161を介して排出される(排気動作)。この排気動作では、主に気泡貯留室46bに滞留した気泡が排出されるもののサブタンク43内のインクも排出される。しかしながら、排気動作による排出インク量は、排気動作による気泡排出量と同じ量だけ気泡を排出するために排出する第2液体パージの排出インク量よりも大幅に少ない。
なお、本実施形態では、吸引ポンプ66、吸引キャップ61、切換機構69、吸引ポンプ66と吸引キャップ61とを接続するチューブなどによって液体パージを行うための液体パージ機構67bが構成され、吸引ポンプ66、排気キャップ63、切換機構69、吸引ポンプ66と排気キャップ63とを接続するチューブ、排気キャップ駆動モータ63Mを含む駆動機構、開閉部材68a〜68d及び弁駆動モータ68M1,68M2を含む移動機構68eなどによって排気動作を行うための排気機構67aが構成されている。また、吸引ポンプ66及び切換機構69は、液体パージ機構67bと排気機構67aの両方を兼ねている。
次に、制御部5について説明する。制御部5は、図9に示すように、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)104、モータ負荷検出回路(検出部)105などを含み、これらが協働して、記録ヘッド41、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M、吸引キャップ駆動モータ61M、排気キャップ駆動モータ63M、弁駆動モータ68M1,68M2、吸引ポンプ66等の動作を制御する。例えば、制御部5は、PC等の外部装置から送信された記録指令に基づいて、記録ヘッド41、ASFモータ20M、LFモータ35M、CRモータ50M等を制御して、用紙Pに画像等を記録させる。また、制御部5は、CRモータ50M、吸引キャップ駆動モータ61M、排気キャップ駆動モータ63M、弁駆動モータ68M1,68M2、吸引ポンプ66等を制御して、吐出口41bからインクを排出させる液体パージなどのメンテナンス動作を行う。モータ負荷検出回路105は、弁駆動モータ68M1,68M2を駆動させたときの電流値(開閉部材68の移動負荷を示す値)を出力する。なお、本実施形態の制御部5では、CPU及びASICを1つずつ有しているが、制御部5は、CPUを1つだけ含み、この1つのCPUが必要な処理を一括して行うものであってもよいし、CPUを複数含み、これら複数のCPUが必要な処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部5は、ASICを1つだけ含み、この1つのASICが必要な処理を一括して行うものであってもよいし、ASICを複数含み、これら複数のASICが必要な処理を分担して行うものであってもよい。また、制御部5は、4つのカートリッジ検出センサ59a〜59d、ロータリエンコーダ37などが接続されている。
次に、プリンタ部10の排気動作に係るメンテナンス動作について、図10を参照しつつ以下に説明する。制御部5は、排気動作を行わせるか否かを判定する排気判定処理を実行する(S1)。つまり、制御部5は、所定時間経過したか否かを判定する。ここでいう所定時間は、インクカートリッジ18a〜18dがホルダ17に装着されたことを示す装着信号が対応するカートリッジ検出センサ59a〜59から制御部5に出力されてからの経過時間(予め気泡の成長具合を実験で求めることで導出された期間であり、例えば1ヶ月である)であり、当該所定時間は経過する度にリセットされ、再度計時される。なお、カラーインク(マゼンタ、シアン、イエロー)については、排気動作、第1及び第2液体パージのいずれにおいても3色同時に実行されるので、カラーインクのいずれかに係る経過時間が所定時間になると、3つの経過時間がリセットされ再度計時される。そして、所定時間が経過する頃には、インクカートリッジ18の装着時に侵入した気泡、外部からインクカートリッジ18とサブタンク43とを繋ぐチューブ内に侵入した気泡などが気泡貯留室46bにある程度の量として滞留することがある。この気泡を排出せずに放置すると、当該気泡によってサブタンク43から供給口125へのインク供給量が不足し、吐出口41aからインクが吐出できないインク吐出不良が生じる。このため、本実施形態では、ブラック及びカラーインク(マゼンタ、シアン、イエロー)毎の所定時間が経過する度に、ブラック及びカラーインクに係るサブタンク43の気泡貯留室46bから気泡を排出するメンテナンス動作である排気動作が実行される。
本実施形態においては、ブラックインクを貯留するインクカートリッジ18dがホルダ17に装着されてから、所定時間が経過する度に実行されるブラックインクに係る排気動作について説明するが、カラーインクを貯留する他のインクカートリッジ18a〜18cがホルダ17に装着されてから、所定時間が経過する度に実行されるカラーインクに係る排気動作であってもほぼ同様に実行されるため、詳細の説明は省略する。また、操作者がPCなどから排気動作を実行するための排気指令を送信し、制御部5が当該排気指令を受信した場合にも同様にS1以降の処理が実行される。この場合、指定されたブラック及びカラーインクの少なくともいずれかに係る排気動作が実行される。
制御部5は、所定時間経過しない場合(S1:NO)、S1の処理を繰り返す。一方、所定時間経過すると(S1:YES)、制御部5はフラグがセットされているか否かを判定する(S2)。なお、記録ヘッド41(キャリッジ51)が画像記録領域G1に配置されている状態として以下説明する。
制御部5は、S2において、フラグがセットされていない場合(S2:NO)、制御部5は排気準備処理を実行する(S3)。S3において、制御部5は、先ず、CRモータ50Mを制御して、記録ヘッド41をメンテナンス位置に配置させる。この後、制御部5は、排気キャップ駆動モータ63M、弁駆動モータ68M2を制御し、排気キャップ63で4つの排気口152aを覆わせ、開閉部材68dを閉弁位置から開弁位置に移動させる。
次に、制御部5は、モータ負荷検出回路105から出力される電流値が所定値よりも大きいか否かを判定する(S4)。制御部5は、電流値が所定値よりも大きい場合(S4:YES)、モータの負荷が大きく過電流が生じており、排気機構67aに不良が生じていると判定し、フラグをセットする(S5)。この後、S2に戻る。つまり、S2は、排気機構67aの動作不良に関する情報であるフラグがセットされているか否かを判定することで、排気機構67aに動作不良が生じているか否かを判定する動作不良判定処理である。
ここで、フラグのセットについて説明する。排気動作では、排気ユニット45の排気口152aから主に気泡貯留室46bの気泡が排出されるもののサブタンク43内のインクも排出される。このため、一度でも排気動作が実行されていると、弁部材154にインクが付着して残る。排気口152aが外気に晒された状態だと、この付着したインクが乾燥して増粘又は固化することで、弁体156とともにシール部材158が弁座面159などに引っ付いた状態となることがある。また、排気キャップ63が排気口152aを覆っていたとしても、シリコンゴムで形成された排気キャップ63は気体の透過性が高く、複合機1が長時間不使用の場合には、排気キャップ63内が乾燥してしまう。その為、弁部材154に付着したインクが増粘又は固化して、弁体156とともにシール部材158が弁座面159等に引っ付いた状態になる。これらの場合、開閉部材68が上方に移動して弁体156と当接しても当該弁体156が移動せずに(モータの負荷が大きくなって電流値が所定値よりも大きくなる)、排気流路152が閉鎖したままとなる。また、開閉部材68に付着したインクが乾燥し増粘又は固化することで、開閉部材68が排気キャップ63に引っ付いた状態となることがある。この場合、弁駆動モータ68M1,68M2を駆動しても開閉部材68が移動せず(電流値が所定値よりも大きくなる)、排気流路152を閉鎖したままとなる。これらの不具合が排気機構67aに生じている場合、排気キャップ63内を吸引ポンプ66で減圧しても、排気口152aからは気泡もインクも排出されない。つまり、排気動作を実行するための動作をしているにもかかわらず、排気動作が正常に実行されない。このように排気動作に不具合が生じるときに、フラグをセットする。
一方、制御部5は、電流値が所定値以下の場合(S4:NO)、排気機構67aが正常に動作していると判定し、排気処理を実行する(S6)。つまり、制御部5は、切換機構69及び吸引ポンプ66を制御し、切換機構69を第3連通状態とした状態で、吸引ポンプ66の吸引動作を行う。こうして、サブタンク43dの気泡貯留室46bの気泡が排出される(排気動作)。そして、制御部5は、吸引ポンプ66の駆動を停止した後、排気キャップ駆動モータ63M、弁駆動モータ68M2を制御し、排気ユニット45dの排気流路152を閉塞し、排気キャップ63を排気ユニット45から離隔させる。次に、制御部5は、吸引キャップ駆動モータ61M、切換機構69、吸引ポンプ66を制御して、吸引キャップ61で吐出口41aを覆わせ、切換機構69を第2連通状態とし、吸引ポンプ66の吸引動作を行う。これにより、密閉空間K2内が減圧され、吐出口41aから凹部61bにブラックインクが排出される(第1液体パージ)。ここで行われる第1液体パージによって、流路ユニット121内に存在する気泡や増粘インクが排出され、吐出口41aの吐出不良が回復される。
制御部5は、S2において、フラグがセットされている場合(S2:YES)、制御部5は液体パージ処理を実行する(S7)。本実施形態において、液体パージ処理は、第2液体パージを行った後に、第1液体パージを実行する処理である。制御部5は、記録ヘッド41がメンテナンス位置以外の位置にあるときに、先ず、CRモータ50Mを制御して、記録ヘッド41をメンテナンス位置に配置させる。この後、制御部5は、吸引キャップ駆動モータ61M、切換機構69を制御し、吸引キャップ61で吐出口41aを覆わせ、切換機構69を第2連通状態とする。この後、制御部5は、吸引ポンプ66を制御して、先ずは高速吸引を行う。このとき、密着空間K2内の負圧がサブタンク43の仕切り壁46cによる2つの流路46b1,46b2間の水頭差による圧力よりも大きくなる。このため、流路46b2内のインク及び気泡が仕切り壁46cの上端を越えて流路抵抗の小さい流路46b1に流れ、流路46b1内のインク及び気泡が供給口125に流れる。なお、ダンパー室46a内のインクは流路46b2に流れる。こうして、気泡貯留室46b内の気泡と共にインクが供給口125を介してヘッド流路123に流れ、ヘッド流路123に流れ込んだ気泡とインクが吐出口41aから吸引キャップ61(凹部61b)内に排出される(第2液体パージ)。第2液体パージが行われた後、制御部5は、吸引ポンプ66を制御して、第1液体パージを実行する。なお、第1液体パージにおける密着空間K2内の負圧は、サブタンク43の仕切り壁46cによる2つの流路46b1,46b2間の水頭差による圧力よりも小さい。このため、インクは主に流路46b2から供給口125に流れる。こうして、ヘッド流路123に残存する気泡とともに吐出口41aからインクが排出される。このような液体パージ処理により、気泡貯留室46bの気泡が吐出口41aを介して排出される。
S6又S7の後に、制御部5は、吸引キャップ駆動モータ61M、CRモータ50Mを制御して、吸引キャップ61を吐出面41bから離隔した状態で、記録ヘッド41をメンテナンス位置から画像記録領域G1に(左方に)移動させる。このとき、図示しないワイパと吐出面41bとを当接させて、吐出面41bをワイパで払拭する。これにより、吐出面41bに付着したインクが除去される。こうして、排気動作に係るメンテナンス動作が終了する。
なお、カラーインクに係る排気動作においては、S3において、制御部5は、弁駆動モータ68M2に代えて弁駆動モータ68M1を制御し、開閉部材68a〜68cを閉弁位置から開弁位置に移動させる。S6において、制御部5は、弁駆動モータ68M2に代えて弁駆動モータ68M1を制御し、排気ユニット45a〜45cの排気流路152を閉鎖する。そして、制御部5は、切換機構69を制御して、第1連通状態とし、吸引ポンプ66の吸引動作を行う。これにより、密閉空間K1内が減圧され、吐出口41aから凹部61aにカラーインクが排出される(第1液体パージ)。S7において、制御部5は、切換機構69を第1連通状態とし、高速吸引を行う。これにより、気泡貯留室46b内の気泡と共にインクが供給口125を介してヘッド流路123に流れ、ヘッド流路123に流れ込んだ気泡とインクが吐出口41aから吸引キャップ61(凹部61a)内に排出される(第2液体パージ)。この後、第1液体パージが実行される。こうして、上述したブラックインクに係る排気動作と同様な、カラーインクに係る排気動作が実行される。
以上に述べたように、本実施形態によるプリンタ部10によると、排気機構67aに動作不良が生じていない場合(S4:NO)、S6の排気処理が実行され、排気機構67aに動作不良が生じている場合(S4:YES)、S5、S2を経由してS7の液体パージ処理が実行される。つまり、排気機構67aに動作不良が生じていても、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのを抑制することが可能となる。排気機構67aに動作不良が生じている場合、排気処理に替えて液体パージ処理が実行され、排気機構67aに動作不良が生じていない場合、排気処理がそのまま実行される。これにより、気泡貯留室46bから気泡を排出させる際に、インク消費量と記録ヘッド41の吐出不良に対する回復性との両方においてバランスの取れた適切な処理を選択することができる。したがって、インク消費量を抑制しつつ記録ヘッド41の吐出不良が生じにくくすることができる。
制御部5は、モータ負荷検出回路105から出力される電流値が所定値よりも大きい場合(S4:YES)、排気機構67aに不良が生じていると判定する。そして、排気処理に替えて液体パージ処理が実行される。このため、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのを抑制することが可能となる。
S2において、フラグがセットされている場合、S7に進み、これ以降、排気処理が実行されない。このため、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのをより一層抑制することが可能となる。
次に、上述の実施形態から種々の変更を加えた変形例について説明する。上述の実施形態においては、排気機構67aの動作不良を検出すると、以降の排気処理を液体パージ処理に切り替える制御を行っていたが、これには限られない。記録ヘッド41にインクを初期導入する初期導入動作が完了した後の排気処理を液体パージ処理に切り替えるメンテナンス動作にしてもよい(第1変形例)。このメンテナンス動作について、図11を参照しつつ以下に説明する。この第1変形例においても、ブラックインクに係る排気動作について説明するが、カラーインクに係る排気動作においてもほぼ同様であるため、詳細の説明は省略する。なお、複合機1は、工場から店頭等に出荷される際に、ホルダ17から記録ヘッド41の各吐出口41aまでの流路に、色成分が除去されたインクとほぼ同様な成分を有する保存液(別の液体)が予め充填され、各吐出口41aが詰まりにくいようにされている。そして、操作者が最初に複合機1を使用するときに、前記流路に充填される保存液を排出しつつインクカートリッジ18a〜18dのインクに入れ替え、各吐出口41aからインクが吐出できる状態にする処理を行う。この処理をインク初期導入動作(液体初期導入動作)という。
ホルダ17にインクカートリッジ18dが装着されると、当該インクカートリッジ18dに対応するカートリッジ検出センサ59dからインクカートリッジ18dが装着されたことを示す装着信号が制御部5に出力される。制御部5は、カートリッジ検出センサ59から装着信号を受信したか否かを判定する(F1:装着判定処理)。装着信号を受信しない場合(F1:NO)、制御部5はF1の処理を繰り返す。装着信号を受信した場合(F1:YES)、制御部5はフラグがセットされているか否かを判定する(F2:初期導入判定処理)。ここでいうフラグは、各インクカートリッジ18a〜18dに対応する4つのフラグであり、インク初期導入動作が実行されたインクカートリッジ18a〜18dにセットされている。つまり、フラグがセットされている場合は、既にそのインクに係るインクカートリッジ18のインク初期導入動作が完了していることを示す。一方、フラグがセットされていない場合は、そのインクに係るインクカートリッジ18のインク初期導入動作が行われていないことを示す。なお、記録ヘッド41(キャリッジ51)が画像記録領域G1に配置されている状態として以下説明する。
制御部5は、F2において、フラグがセットされている場合(F2:YES)、当該インクに係るインク初期導入動作が完了しているため、F6に進む。
一方、制御部5は、F2において、フラグがセットされていない場合(F2:NO)、排気準備処理を実行する。つまり、制御部5は、上述のS3と同様なF3を実行する。この後、制御部5は、排気処理を実行する。つまり、制御部5は、上述のS6と同様なF4を実行する。このようにF2において、インク初期導入動作が行われていないと判定されると、後述のF6が実行される前に、インク初期導入動作としての排気処理を実行する。このとき、先ずは、排気キャップ63内の密閉空間が減圧される。これにより、インクカートリッジ18dの装着時に流路内に入り込んだ気泡がサブタンク43d及びサブタンク43dとホルダ17とを接続するチューブ内の保存液とともに連通路161を介して排気キャップ63に排出される。このとき、インクカートリッジ18d内のインクがチューブ及びサブタンク43内に充填、すなわち、保存液と置換される。そして、吸引キャップ61内の凹部61b内の密閉空間K2が減圧される。これにより、ヘッド流路123内の保存液が吐出口41aから凹部61bに排出され、サブタンク43に充填されたインクがヘッド流路123内に流入し、ヘッド流路123内の保存液と置換される。こうして、記録ヘッド41内のブラックインクに係る流路全体にインクが充填される。
F4によるインク初期導入動作が完了すると、制御部5は、当該インクに係るインク初期導入が完了したことを示すフラグをセットする。ここでは、ブラックインクに係るフラグがセットされる。
次に、制御部5は、上述のS1と同様なF6を実行する(排気判定処理)。つまり、所定時間経過しない場合(F6:NO)、すなわち、排気処理を行わない場合、制御部5はF6の処理を繰り返す。所定時間経過すると(F6:YES)、すなわち、排気処理を行う場合、制御部5は、上述のS7と同様な液体パージ処理を実行する(F7)。つまり、F6においては排気処理を行うと判定し場合に、排気処理を実行せずに代わりに液体パージ処理を実行する。この後、F6の処理に戻る。このようにフローは、F7からF6に戻るループを構成するが、インクカートリッジ18がホルダ17から取り外されるか否かを別ルーチンによって常に監視しており、当該インクカートリッジ18がホルダ17から取り外されると、図11に示すフローはスタートに戻り、F1の処理が実行される。
このように第1変形例においては、インクの初期導入動作を行うときは、インク初期導入動作としての排気処理が実行される。このため、インクカートリッジの装着時に流路(サブタンク43及びサブタンク43とホルダ17とを接続するチューブ)内に入り込んだ気泡が排気動作で効果的に排出されるとともに、サブタンク43及びチューブにインクが充填される。そして、第1液体パージでヘッド流路123内にインクが充填され、インク初期導入動作が完了する(排気処理)。インク初期導入動作が完了するとフラグがセットされる(F5)。このため、インクカートリッジ18が交換されても、F2からF6に進むため、インク初期導入動作、すなわち、排気処理が実行されない。インク初期導入動作が完了してからは、所定時間が経過する度に液体パージ処理が実行される。つまり、F2において、インク初期導入動作が行われないと判定すると、排気処理に替えて液体パージ処理が実行される。このように第1変形例では、インク初期導入動作が完了した後は、気泡貯留室46bから気泡を排出するために排気処理に替えて液体パージ処理が実行される。このため、インク初期導入動作が完了した後に、排気機構67aに動作不良が発生しても支障がない。すなわち、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのを抑制することが可能となる。
また、排気ユニット45の下面であって排気キャップ63が当接する部分に増粘又は固化したインクが付着していると、排気キャップ63を排気ユニット45の下面に密着させたときに、排気キャップ63と下面との間に隙間が形成されることがある。この場合、吸引ポンプ66で排気キャップ63内の空気を吸引してもほとんど減圧できず、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行できない。さらに、排気キャップ63のチューブと接続される連通孔(不図示)が増粘又は固化したインクによって閉塞すると、吸引ポンプ66を駆動させても気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行できない。このような不具合が生じていても、第1変形例においては、インク初期導入以降は、液体パージ処理が実行される。このため、気泡貯留室46bからの気泡の排出を効果的に行うことが可能となる。また上述の実施形態と同様な構成は同じ効果を得ることができる。
上述の第1変形例においては、インク初期導入動作の完了後は、排気処理を実行せず液体パージ処理を実行する制御を行っていたが、これには限られない。交換されたインクカートリッジ18に係る排気処理を1回目だけ実行し、これ以降の排気処理を液体パージ処理に切り替えるメンテナンス動作を行ってもよい(第2変形例)。このメンテナンス動作について、図12を参照しつつ以下に説明する。この第2変形例においても、ブラックインクに係る排気動作について説明するが、カラーインクに係る排気動作においてもほぼ同様であるため、詳細の説明は省略する。
ホルダ17にインクカートリッジ18dが装着されると、当該インクカートリッジ18dに対応するカートリッジ検出センサ59dからインクカートリッジ18dが装着されたことを示す装着信号が制御部5に出力される。制御部5は、上述のF1と同様なH1(装着判定処理)を実行する。装着信号を受信しない場合(H1:NO)、制御部5はH1の処理を繰り返す。装着信号を受信した場合(H1:YES)、制御部5は第1フラグがセットされているか否かを判定する(H2:初期導入判定処理)。ここでいう第1フラグは、上述の第1変形例のフラグと同様である。なお、記録ヘッド41(キャリッジ51)が画像記録領域G1に配置されている状態として以下説明する。
制御部5は、H2において、第1フラグがセットされていない場合(H2:NO)、上述のF3〜F5と同様なH3〜H5を実行する。このようにH2において、インク初期導入動作が行われていないと判定されると、後述のF7が実行される前に、インク初期導入動作としての排気処理を実行する。これにより、ホルダ17に初めて装着されたインクカートリッジ18dにおけるインク初期導入動作が完了し、当該インクに係るインク初期導入動作が完了したことを示す第1フラグがセットされる。ここでは、ブラックインクに係る第1フラグがセットされる。
一方、インク初期導入動作が完了しているインクカートリッジ18dを交換した場合、第1フラグがセットされている。つまり、制御部5は、H2において、第1フラグがセットされていると判定し(H2:YES)、第2フラグをセットする(H6)。ここでいう第2フラグは、インク初期導入動作が完了した4つのインクカートリッジ18a〜18dとは別のインクカートリッジ18a〜18dに対応する4つのフラグであり、インクカートリッジ18a〜18dが交換されると色毎にセットされる。
次に、制御部5は、上述のF6と同様なH7を実行する(排気判定処理)。つまり、所定時間経過しない場合(H7:NO)、すなわち、排気処理を行わない場合、制御部5はH7の処理を繰り返す。所定時間経過すると(H7:YES)、すなわち、排気処理を行う場合、制御部5は、当該所定時間に係るインクの第2フラグがセットされているか否かを判定する(H8:条件判定処理)。ここでは、ブラックインクに係る第2フラグがセットされているか否かを判定する。第2フラグがセットされている場合(H8:YES)、制御部5は、上述のF3,F4と同様な排気準備処理と排気処理とを実行する(H9,H10)。このとき、先ずは、排気キャップ63内の密閉空間が減圧される。これにより、インクカートリッジ18dの装着時に流路内に入り込んだ気泡がサブタンク43d内のインクとともに連通路161を介して排気キャップ63に排出される。そして、吸引キャップ61内の凹部61b内の密閉空間K2が減圧される。これにより、流路ユニット121内に存在する気泡や増粘インクが吐出口41aから凹部61bに排出される(第1液体パージ)。こうして、吐出不良が回復される。
次に、制御部5は、第2フラグをリセットする。ここでは、ブラックインクに係る第2フラグをリセットする。この後、H7に戻る。
一方、第2フラグがセットされていない場合(H8:NO)、制御部5は、上述のF7と同様な液体パージ処理を実行する(H12)。第2フラグは、インク初期導入動作が行われたインクカートリッジ18(ホルダ17に最初に装着されたインクカートリッジ18)がホルダ17に装着されている間、及び、第2フラグがセットされたインクカートリッジ18(ホルダ17に2回目以降に装着されたインクカートリッジ18)に係る1回目の排気動作が実行された後は、セットされていない。これらの場合においては、制御部5は、液体パージ処理を実行し、H7の処理に戻る。このようにフローは、H11及びH12からH7に戻るループを構成するが、インクカートリッジ18がホルダ17から取り外されるか否かを別ルーチンによって常に監視しており、当該インクカートリッジ18がホルダ17から取り外されると、図12に示すフローはスタートに戻り、H1の処理が実行される。
このように第2変形例においては、インク初期導入動作が完了し且つ当該インク初期導入動作に用いられたインクカートリッジ18がホルダ17から取り外されていないという所定条件を満たす場合に(H8:NO)、排気処理に替えて液体パージ処理を実行する。換言すると、第1変形例と同様に、インク初期導入動作を行うときには、排気処理が実行される。このため、インクカートリッジ18の装着時に流路(サブタンク43及びサブタンク43とホルダ17とを接続するチューブ)内に入り込んだ気泡が排気動作で効果的に排出されるとともに、サブタンク43及びチューブにインクが充填される。インク初期導入動作が完了した以降、当該インクカートリッジ18が交換されるまでの期間において、液体パージ処理が実行される。このため、インク初期導入動作の完了後からインクカートリッジ18が交換されるまでの間に、排気機構67aに動作不良が発生しても支障がない。すなわち、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのを抑制することが可能となる。
また、インクカートリッジ18が交換されて最初の排気動作が完了し且つ当該インクカートリッジ18がホルダ17から取り外されていないという所定条件を満たす場合に(H8:NO)、排気処理に替えて液体パージ処理を実行する。換言すると、インクカートリッジ18が交換された最初の排気動作が排気処理によって実行される。このため、インクカートリッジの交換時に流路(サブタンク43及びサブタンク43とホルダ17とを接続するチューブ)内に入り込んだ気泡を効果的に排出することができる。そして、この排気処理以降、当該インクカートリッジ18が交換されるまでの期間において、液体パージ処理が実行される。このため、インクカートリッジ18が交換されて最初の排気動作が完了後からインクカートリッジ18が交換されるまでの間に、排気機構67aに動作不良が発生しても支障がない。すなわち、気泡貯留室46bからの気泡の排出が正常に実行されないのを抑制することが可能となる。上述の実施形態と同様な構成は同じ効果を得ることができる。
また、上述の実施形態、第1及び第2変形例において、制御部5は、気泡貯留室46の気泡の排出はせず、吐出口41aから増粘したインクや気泡を排出するか否かを判定する気泡排出判定処理を行い、気泡を排出すると判定した場合に第1液体パージのみを実行してもよい。例えば、内蔵されたタイマーにより前回液体パージ処理を行ってからの経過時間が閾値を超えた場合や、操作者がPC等を介して吐出口41aのインクの吐出性能の回復のための回復指令を入力した場合には、制御部5は、吐出口41aから増粘したインクや気泡を排出すると判定して、第1液体パージを実行する。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、複合機1を使い始めてからの累積使用時間が所定時間を超えた場合に、排気処理から液体パージ処理に切り替えたり、複合機1が所定期間(例えば複数年間)、不使用の状態から電源ONされたときに、排気処理から液体パージ処理に切り替えてもよい。これらの場合、所定時間を超えることを示す情報、及び、所定期間経過後に電源がONされたときの情報に基づいて、排気処理から液体パージ処理に切り替えられる。
また、上述の実施形態、第1及び第2変形例においては、液体パージ処理において、第2液体パージを行ってから第1液体パージを行っているが、いずれか一方の液体パージだけを実行してもよい。この場合、サブタンク43内の気泡を効果的に排出するために、第2液体パージが実行されることが好ましい。また、上述の実施形態においては、排気処理において、第1液体パージを実行せず排気動作だけを実行してもよい。
また、上述の実施形態においては、開閉部材68の移動負荷を弁駆動モータ68M1,68M2を駆動させたときの電流値により検出していたが、別の検出手段で開閉部材68の移動負荷を検出してもよい。そして、その検出値が所定値よりも大きい場合に排気機構67aに動作不良が生じていると判定すればよい。
吸引キャップ61と排気キャップ63とを個別に移動可能に構成していたが、1つの昇降機構によって同時に移動させてもよい。このときの昇降機構の駆動源をASFモータ20M又はLFモータ35Mとすることで、駆動モータを減らすことが可能となる。また、開閉部材68の移動の動力もASFモータ20M又はLFモータ35Mとすることで、さらに駆動モータを減らすことができる。また、吸引ポンプ66もその駆動源をASFモータ20M又はLFモータ35Mとすることで、駆動モータをより一層減らすことが可能となる。
また、第1及び第2変形例においては、サブタンク43(気泡貯留室46b)内の気泡を、排出させる機構としては、特に排出機構67aに限定されない。つまり、連通路161に直接、吸引ポンプを接続してもよい。この場合、吸引ポンプが排出機構となり、開閉弁153等も設けられていなくてもよい。このような構成であっても上述の第1及び第2変形例と同様の効果を得ることができる。また、サブタンク43(気泡貯留室46b)内の気泡を排出させる排出部としては、サブタンク43の側壁に形成された排出口で構成されていてもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出することによって記録を行うプリンタ部に本発明を適用した例について説明したがこれには限られない。吐出口からインク以外の液体を吐出する、プリンタ部以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。また、本発明は、ライン式・シリアル式のいずれにも適用可能である。
5 制御部
10 プリンタ部(液体吐出装置)
17 ホルダ(装着部)
18 インクカートリッジ18(液体タンク)
41a 吐出口
42 ヘッド本体(液体吐出ヘッド)
46 流路
46b 気泡貯留室(気泡貯留部)
59a〜59d カートリッジ検出センサ(センサ)
67a 排気機構
67b 液体パージ機構
68a〜68d 開閉部材
68e 移動機構
105 モータ負荷検出回路(検出部)
161 連通路(排出部)

Claims (5)

  1. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、
    前記流路内の気泡を貯留するための気泡貯留部と、
    前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、
    前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、
    前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、
    前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えており、
    前記制御部は、
    前記排気機構を制御して、前記排気動作を行わせる排気処理と、
    前記液体パージ機構を制御して、第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせる液体パージ処理と、
    前記排気動作を行わせるか否かを判定する排気判定処理と、
    前記排気機構の動作不良に関する情報に基づいて前記排気機構に動作不良が生じているか否かを判定する動作不良判定処理とを実行し、
    前記排気判定処理において前記排気動作を行わせると判定し且つ前記動作不良判定処理において前記排気機構に動作不良が生じていないと判定した場合には、前記排気処理を実行し、
    前記排気判定処理において前記排気動作を行わせると判定し且つ前記動作不良判定処理において前記排気機構に動作不良が生じていると判定した場合には、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、
    前記流路内の気泡を貯留する気泡貯留部と、
    前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、
    液体が貯留され且つ装着されることで前記流路と連通する液体タンクが装着される装着部と、
    前記液体タンクが前記装着部に装着されているか否かを検出するセンサと、
    前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、
    前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、
    前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えており、
    前記制御部は、
    前記排気機構を制御して前記排気動作を行わせた後に、前記液体パージ機構を制御して第1液体パージを行わせる排気処理と、
    前記液体パージ機構を制御して、前記第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせた後に、前記第1液体パージを行わせる液体パージ処理と、
    前記センサからの検出信号に基づいて前記装着部に前記液体タンクが装着されたか否かを判定する装着判定処理と、
    前記装着判定処理において前記液体タンクが装着されたと判定した場合に、前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と異なる別の液体であって前記流路及び前記液体吐出ヘッドに充填された前記別の液体を前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と入れ替えるための液体初期導入動作を行うか否かを判定する初期導入判定処理と、
    前記初期導入判定処理後に、前記排気動作を行わせるか否かを判定する複数回の排気判定処理とを実行し、
    前記初期導入判定処理において前記液体初期導入動作を行うと判定した場合に、最初の前記排気判定処理を行う前に、前記液体初期導入動作として前記排気処理を実行し、
    前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定した場合に、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  3. 液体を吐出するための複数の吐出口を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための流路と、
    前記流路内の気泡を貯留する気泡貯留部と、
    前記気泡貯留部から気泡を排出するための排出部と、
    液体が貯留され且つ装着されることで前記流路と連通する液体タンクが装着される装着部と、
    前記液体タンクが前記装着部に装着されているか否かを検出するセンサと、
    前記排出部を介して前記気泡貯留部から気泡を排出させる排気動作を行うための排気機構と、
    前記複数の吐出口から液体を排出させるための液体パージ機構と、
    前記排気機構、及び、前記液体パージ機構を制御する制御部とを備えており、
    前記制御部は、
    前記排気機構を制御して前記排気動作を行わせた後に、前記液体パージ機構を制御して第1液体パージを行わせる排気処理と、
    前記液体パージ機構を制御して、前記第1液体パージによって生じる前記流路内の液体の流速よりも速い流速を前記流路内に生じさせて、前記第1液体パージよりも前記気泡貯留部の気泡を前記液体吐出ヘッドを介して前記複数の吐出口から多く排出させる第2液体パージを行わせた後に、前記第1液体パージを行わせる液体パージ処理と、
    前記センサからの検出信号に基づいて前記装着部に前記液体タンクが装着されたか否かを判定する装着判定処理と、
    前記装着判定処理において前記液体タンクが装着されたと判定した場合に、前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と異なる別の液体であって前記流路及び前記液体吐出ヘッドに充填された前記別の液体を前記装着部に装着された前記液体タンクの液体と入れ替えるための液体初期導入動作を行うか否かを判定する初期導入判定処理と、
    前記初期導入判定処理後に、前記排気動作を行わせるか否かを判定する複数回の排気判定処理と、
    前記排気判定処理後に、前記初期導入判定処理において前記液体初期導入動作を行うと判定し且つ当該液体初期導入動作に用いられた前記液体タンクが前記装着部から取り外されていないこと、又は、前記装着判定処理において前記装着部に装着されたと判定された前記液体タンク内の液体を用いた最初の前記排気動作が完了し且つ当該液体タンクが前記装着部から取り外されていないことという所定条件を満たしているか否かを判定する条件判定処理とを実行し、
    前記初期導入判定処理において、前記液体初期導入を行うと判定した場合に、最初の前記排気判定処理を行う前に、前記液体初期導入動作として前記排気処理を実行し、
    前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定し且つ前記条件判定処理において前記所定条件が満たされていないと判定した場合には、前記排気処理を実行し、
    前記排気判定処理において前記排気動作を行うと判定し且つ前記条件判定処理において前記所定条件が満たされていると判定した場合には、前記排気処理を実行せずに代わりに前記液体パージ処理を実行することを特徴とする液体吐出装置。
  4. 前記制御部は、前記排気処理において、前記排気動作の後に、前記液体パージ機構を制御して前記第1液体パージを実行し、前記液体パージ処理において、前記第2液体パージの後に前記第1液体パージを実行することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  5. 前記制御部は、
    前記流路及び前記液体吐出ヘッド内の気泡の排出を行うか否かを判定する気泡排出判定処理と、
    前記気泡排出判定処理により気泡の排出を行うと判定されたときに、前記第1液体パージを実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
JP2015074653A 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置 Active JP6365380B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074653A JP6365380B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074653A JP6365380B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016193551A JP2016193551A (ja) 2016-11-17
JP6365380B2 true JP6365380B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=57323288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015074653A Active JP6365380B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6365380B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005246640A (ja) * 2004-03-01 2005-09-15 Sony Corp 液体吐出装置及びその制御方法
JP4547943B2 (ja) * 2004-03-08 2010-09-22 ブラザー工業株式会社 インクジェットプリンタ
JP2007030370A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP4821817B2 (ja) * 2008-07-31 2011-11-24 ブラザー工業株式会社 液滴噴射装置
US9004661B2 (en) * 2013-08-12 2015-04-14 Xerox Corporation Dual chamber reservoir print head

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016193551A (ja) 2016-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2617572B1 (en) Image forming apparatus including liquid ejection head
JP4935603B2 (ja) 液滴噴射装置
JP5703246B2 (ja) 液体吐出装置及び液体供給装置
JP4725182B2 (ja) 液体供給システムの製造方法及び液体供給システム
JP4793555B2 (ja) 画像記録装置
US20080007579A1 (en) Liquid supply apparatus, image forming apparatus and liquid supply method
JP2008030333A (ja) 液体吐出ヘッドユニット、画像形成装置
JP4821817B2 (ja) 液滴噴射装置
US20090040254A1 (en) Liquid-droplet ejecting apparatus
JP2009202525A (ja) 液滴吐出装置
JP2018108649A (ja) 画像記録装置
US8287106B2 (en) Liquid ejecting apparatus
JP6503841B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7079067B2 (ja) 液体吐出装置
JP6550901B2 (ja) 液体吐出装置
US20200094570A1 (en) Liquid ejecting apparatus and maintenance method of liquid ejecting apparatus
JP2010214726A (ja) 液滴吐出装置
JP5590303B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US8777389B2 (en) Image forming apparatus including recording head for ejecting liquid droplets
US8162453B2 (en) Inkjet recording apparatus and ink supply method
JP6365380B2 (ja) 液体吐出装置
JP6369374B2 (ja) 液体吐出装置
JP6164008B2 (ja) 液体吐出装置
JP6471584B2 (ja) 液体吐出装置
JP2018039228A (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6365380

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150