本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明する。尚、以下の説明においては、図1に示すスロットマシン1の正面に対峙したときの前後左右方向を基準として説明する。本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rからそれぞれ見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの外周部には、特に図示しないが、それぞれ「黒7」、「赤7(図中網掛け7)」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」等の互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rにおいて各々上中下三段に表示される。
各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L,32C,32R(図2参照)によって回動させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3L,3C,3Rに連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回動を停止させることで、透視窓3L,3C,3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33Rと、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネル51b(図7参照)と、液晶パネル51bの前面を保護する透明パネル51c(図7参照)とを有しており、表示領域51aの透視窓3L,3C,3Rに対応する透過領域及び透視窓3L,3C,3Rを介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域を除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
また、表示領域51aの前面上部には、後述する第1演出用スイッチ200が設けられている。尚、第1演出用スイッチ200の詳細な構造に関しては後述する。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回動を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、演出に用いるための第2演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回動を開始した3つのリール2L,2C,2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回動開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図2参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L,22C,22R(図2参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの背面には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機で打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機で自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cを有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25が設けられている。
前面扉1bの背面におけるメダル投入部4の直下には、メダルセレクタ(図示略)が取り外し自在に設けられている。前面扉1bを背面から見てメダルセレクタ(図示略)の右側には、メダルセレクタ(図示略)の側面から流出したメダルをホッパータンク34aに誘導するメダルシュート(図示略)が取り付けられているとともに、メダルセレクタ(図示略)の下方には、メダルセレクタ(図示略)の背面下部から流出したメダルを下方のメダル払出口9に誘導するメダル返却通路及びホッパーユニット(図示略)から払い出されたメダルをメダル払出口9に誘導するメダル払出通路を構成するメダル通路部材(図示略)が配設されている。
筐体1a内部には、前述したリール2L,2C,2R、リールモータ32L,32C,32R(図2参照)、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図2参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図2参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図2参照)からなるホッパーユニット(図示略)、電源ボックス及びスピーカ53,54が設けられている。
ホッパーユニット(図示略)の側部には、ホッパータンクから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク(図示略)が設けられている。オーバーフロータンク(図示略)の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図2参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3L,3C,3Rに表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回動し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回動が停止し、透視窓3L,3C,3Rに表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなど)への移行を伴う特別役と、がある。小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM(図示略)に設定されている必要がある。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。
また、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。遊技状態としては、例えば、通常遊技状態、内部中、レギュラーボーナス、ビッグボーナスのいずれかに制御される。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L,2C,2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM(図示略)に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM(図示略)に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM(図示略)に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31a〜31c、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41、メイン制御部41の制御に用いるクロックを生成する制御用クロック生成回路42、メイン制御部41が搭載する乱数回路が乱数を生成する際に用いるクロックを生成する乱数用クロック生成回路43、遊技制御基板40に接続されるスイッチ類の検出を行うスイッチ検出回路44、リールモータ32L,32C,32Rを駆動させるモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30を駆動させるソレノイド駆動回路46、LED類を駆動させるLED駆動回路47、遊技制御基板40への供給電圧の低下を検知する電断検出回路48、メイン制御部41に対してリセット信号を与えるリセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用されるRAM、プログラムに従って制御動作を行うCPUが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
また、メイン制御部41は、遊技の進行等に応じて演出制御基板90に対して各種のコマンドを送信する。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55を駆動させるLED駆動回路93、スピーカ53,54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、サブ制御部91対してリセット信号を与えるリセット回路95、第1演出用スイッチ200及び第2演出用スイッチ56の検出を行うスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、演出制御基板90への供給電圧の低下を検出する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM(図示略)に設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM(図示略)に格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53,54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM(図示略)に設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち、演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM(図示略)に設定される。演出パターンの選択率は、ROM(図示略)に格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM(図示略)に設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
次に、第1演出用スイッチ200について、図3〜図8に基づいて説明する。図3は、第1演出用スイッチを示す斜視図である。図4は、(A)は第1演出用スイッチを示す正面図、(B)は背面図である。図5は、第1演出用スイッチを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、第1演出用スイッチを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図7は、図4(A)のA−A断面図、(B)は図4(A)のB−B断面図である。図8は、(A)は操作受付部が操作受付位置にある状態、(B)は操作位置にある状態を示す断面図である。図9は、(A)は通常遊技状態における液晶表示器の表示態様の一例を示す図、(B)は(A)の要部拡大図である。図10は、(A)は液晶表示器の表示態様の一例を示す図、(B)は(A)の要部拡大図である。図11は、(A)は液晶表示器の表示態様の一例を示す図、(B)は(A)の要部拡大図である。図12は、本発明をパチンコ遊技機に適用した状態を示す図である。
図1に示すように、第1演出用スイッチ200は、液晶表示器51の表示領域51aの縁辺である上辺、左側辺及び右側辺に設けられる正面視下向き略コ字形の縁辺部材300に支持される支持部201と、遊技者の操作を受け付ける操作受付部202と、操作受付部202を後述する操作受付位置へ付勢する圧縮バネ203と、を主に有している。支持部201は、操作受付部202を操作受付位置(図8(A)参照)と操作位置(図8(B)参照)との間で移動可能に案内する孔部204(図7参照)を有している。
図3〜図6に示すように、支持部201は、非透光性の合成樹脂材からなるベース部材210と、非透光性の合成樹脂材からなり、ベース部材210の前面側に組み付けられるカバー部材211と、から構成され、ネジN1により一体的に組み付けられる。
ベース部材210は、板状部217と、該板状部217の前面に突設された正面視略六角形状をなす筒状部216と、を有する。板状部217における筒状部215に対応する位置には開口218が形成されて前後に貫通している。また、ベース部材210の上部における左右方向の略中央位置には、操作受付部202に設けられた検出片214を検出する検出センサ212が設けられている。検出センサ212の配線は、上方に引き出されている(図7(A)参照)。
ベース部材210の背面における検出センサ212に対応する位置には開口213が形成されており、検出片214が背面側に露呈されるようになっている(図4(B)参照)。また、ベース部材210の背面における開口218の近傍位置には、ガイド孔215a,215bが開口218を挟んで対向して形成されている。
カバー部材211は、略板状の装飾部220と、該装飾部220の背面に突設された筒状部221と、を有する。装飾部220における筒状部221に対応する位置には正面視略六角形状をなす開口222が形成されて前後に貫通している。尚、開口222は、ベース部材210の筒状部216の開口218とほぼ同じ大きさに形成されており、筒状部221は、これら開口222,218よりも内寸が大きく形成されている。また、開口222は、人の指を差し込み可能であるが、こぶしを挿入することは困難な大きさに形成されているため、こぶしで叩くようにして操作受付部235Fを操作されることを防止している。
カバー部材211の上部には、平面視後向き略コ字形をなす水平板223が設けられているとともに、水平板223の下方には、凹溝226が前面及び左右側面に形成されておいる。この凹溝226には、縁辺部材300の下板部が嵌合するようになっている。また、装飾部220の背面における筒状部221の外側には、ベース部材210に組み付けるためのネジN1が取り付けられるボス224が突設され、筒状部221の内側には、支持部201を液晶表示器51の透明パネル51cに取り付けるためのネジN2(図7参照)が取り付けられるボス225と、が突設されている。
また、カバー部材211の板状部220の背面における筒状部221の周囲における上辺を除く部分には、後述する透明パネル51cの立壁51d(図7参照)の先端が嵌合する凹溝227が形成されている。
操作受付部202は、非透光性の合成樹脂材からなるベース枠230と、透光性の合成樹脂材からなり、ベース枠230の前面側に組み付けられる透光部材231と、から構成されている。
ベース枠230は、正面視略六角枠状に形成され、ベース部材210のガイド孔215a,215bに対応する位置には、該ガイド孔215a,215bに挿入可能なガイド片232a,232bが後向きに突設されている。また、左右側面には、係止突起233a,233bが突設されている。ベース枠230の上部には、板状の検出片214が上向きに突設されている。
透光部材231は、正面視略六角枠状に形成される板状部234と、板状部234から前方に突出する操作部235と、を有する。操作部235は、外形が正面視略六角枠状をなし、カバー部材211の開口222に挿入可能な大きさに形成されているとともに、背面は凹設されている。
また、板状部234における係止突起233a,233bに対応する位置には、弾性係止片235a,235bが後向きに突設されており、これら弾性係止片235a,235bには、係止突起233a,233bが係止される係止孔236a,236bが形成されている。よって、ベース枠230に透光部材231を前方から組み付けることで、係止孔236a,236bが係止突起233a,233bに弾性的に係止され、ベース枠230と透光部材231とが一体的に組み付けられる。
圧縮バネ203は、コイルバネであり、ベース部材210の筒状部216の外周に環装可能に形成されている。尚、本実施例では、操作受付部202を操作受付位置へ付勢する付勢手段の一例としてコイルバネを記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、付勢手段はコイルバネ以外のバネ(例えば、板バネなど)により付勢してもよい。
図7及び図8に示すように、ベース部材210とカバー部材211とをネジN1により組み付けた状態において、圧縮バネ203は、筒状部216の外周に環装され、後部がベース部材210の板状部217に当接している。そして、操作受付部202は、カバー部材211により圧縮バネ203の付勢力に抗して後側へ向けて押し込まれることで、ベース枠230の一部が筒状部216の外周に嵌合するとともに、特に図示はしていないが、ガイド片232a,232bの後端がガイド孔215a,215bに挿入され、前後方向に移動案内される。
このように、ベース部材210とカバー部材211とがネジN1により一体的に組み付けられた状態において、操作受付部202は、圧縮バネ203の付勢力により前側に付勢されることで、操作部235がカバー部材211の開口222に挿入され、板状部234が装飾部220の背面における開口222の周縁部に当接されることで、操作受付位置(図7及び図8(A)参照)に保持される。
また、操作受付位置において、操作受付部202の操作部235は、該操作部235の前面である操作面235Fがカバー部材211の前面における開口222周縁とほぼ面一となるように開口222内に入り込む。これにより、開口222に臨む操作面235Fを遊技者が指で後側に向けて押圧可能となる。
また、カバー部材211の開口222とベース部材210の開口218とが合致することで、遊技者は、透光性を有する合成樹脂材からなる板状の操作部235を透して、支持部201の背面側にある表示領域51aを視認することができる。
また、カバー部材211の開口222とベース部材210の開口218とはほぼ同じ大きさを有しているため、操作部235を透して支持部201の背面側を視認するときに、開口222と表示領域51aとの間は、カバー部材211の筒状部216の内周面により覆われるため、周囲の構造物により表示領域51aの視認性が損なわれることがない。さらに、圧縮バネ203は、筒状部216の外周に環装されることで、操作部235を透して支持部201の背面側を視認する際に見えないため、表示領域51aの視認性が損なわれることがない。
また、検出センサ212は、操作受付部202のベース枠230に一体に設けられた検出片214を検出することにより、操作受付部202が操作されたことを検出することで、第1演出用スイッチ200をコンパクトに形成しつつ、遊技者の操作を好適に受け付けることができる。
また、操作受付部202は、支持部201との間に間隙をもって孔部204に設けられていることで、例えば、遊技者による操作により操作部235の周縁部等に偏った外力が加わっても、操作受付部202が引っかかりにくくなるため、遊技者による操作を阻害しない。
次いで、図8(B)に示すように、遊技者が指で操作面235Fを押圧すると、操作受付部202が圧縮バネ203の付勢力に抗して後退する。このとき、ベース枠230が筒状部216の外周に嵌まり込むとともに、ガイド片232a,232bがガイド孔215a,215bに挿入されることで、操作受付部202は、ベース部材211に対し前後方向に移動案内される。
そして、ベース枠230が筒状部216の先端に当接し、操作受付部202の後方への移動が規制される操作位置において、検出片214が後方へ移動して検出センサ212により検出される。また、指を操作面235Fから離すと、圧縮バネ203の付勢力により操作受付部202が前方へ移動し、操作受付位置(図8(A)参照)にて保持される。
このように構成される第1演出用スイッチ200は、図1に示すように、液晶表示器51の表示領域51aの上部における縁辺部材300に沿って、操作受付部202の操作部235が表示領域51aの前側において該表示領域51aの一部に重畳するように配設される。つまり、第1演出用スイッチ200は、操作受付部202の操作部235が液晶表示器51の表示領域51aの全域に重畳するように配設されるものではなく、操作部235の背面側から第1演出用スイッチ200の周辺にかけて表示領域51aが広がる。よって、表示領域51aにおける操作部235に対応する対応領域E1(表示領域51aにおいて操作部235を透して視認できる部分)だけでなく、該対応領域E1の周辺領域E2(例えば、表示領域51aにおける第1演出用スイッチ200の周辺部分)に画像を表示することができるようになっている。
図7に示すように、透明パネル51cの前面における第1演出用スイッチ200の配設位置には、特に詳細な図示はしないが、正面視略U字形をなす保護壁51dが前方に向けて立設されており、第1演出用スイッチ200は、カバー部材211により上面を除く周面が保護壁51dにより覆われるように透明パネル51cの前面に配置され、この状態において、透明パネル51cの背面側から挿通されるネジN2がボス225に螺入されることで透明パネル51cに取り付けられる。
また、透明パネル51cの前面に配置された状態において、第1演出用スイッチ200の上部は、縁辺部材300により覆われる。詳しくは、図7(A)に示すように、縁辺部材300は、表示領域51aの周縁から前方に膨出するように形成され、該縁辺部材300の下壁301には切欠部302が形成されており、該切欠部302を介して第1演出用スイッチ200の上部を縁辺部材300の内部に収容して隠蔽することができるようになっている。
このように縁辺部材300により支持部201の上部が隠蔽された状態において、支持部201の上部の凹溝226には、下壁301における切欠部302の周縁が嵌合され、縁辺部材300により支持部201が支持されるようになっている。このように、支持部201は、透明パネル51cに取り付けられるとともに、保護壁51dにより下部及び左右側部が支持され、縁辺部材300により上部が支持される。
次に、サブ制御部91が行う液晶表示器51の表示制御の一例について、図9〜図11に基づいて説明する。
サブ制御部91は、スロットマシン1に電力が供給されている間、遊技の進行等に応じてメイン制御部41から演出制御基板90に送信される各種のコマンドに応じて、液晶表示器51の液晶パネル51bに種々の画像を表示する制御を行う。具体的には、例えば、遊技待機状態において遊技が進行されていない状態においてはデモ画像(図示略)を表示するとともに、遊技待機状態以外では、主に遊技に関連する演出画像等を表示する。
図9(A)(B)には、通常遊技状態において表示される演出画像の一例が表示されている。サブ制御部91は、キャラクタCが表示領域51aの右側から左側に向けて歩き続ける演出画像を、表示領域51aの全域に表示する。よって、第1演出用スイッチ200の支持部201の背面側においても演出画像が表示されている。
図9(B)に示すように、支持部201は非透光性の合成樹脂材にて形成されているため、表示領域51aにおける支持部201に対応する領域に表示されている演出画像は、前方の遊技者から視認することはできないが、支持部201の孔部203に配置されている操作受付部202の操作部235は、透光性を有する合成樹脂材にて形成されているため、操作部235を透してその背面側、つまり、表示領域51aにおける操作部235に対応する対応領域E1(図7参照)に表示されている演出画像(例えば、歩き続けるキャラクタCの一部とその背景画像など)を視認することができる。
このようにサブ制御部91は、遊技者による操作受付部202への操作の受け付けに関連せず、つまり、操作受付部202が押圧操作されていなくても、対応領域E1の表示内容を変化させる(例えば、キャラクタCを移動させる)ことが可能である。
図10(A)(B)には、通常遊技状態において表示される演出画像の他の例が表示されている。例えば、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて、操作受付部202の操作を促す報知を所定の確率にて実行するとともに、操作有効期間内に操作を受け付けたとき、内部抽選により特別役に当選した可能性を示唆する示唆演出を実行可能とされている。
具体的には、図10(B)に示すように、サブ制御部91は、遊技者を第1演出用スイッチ200に注目させるために、表示領域51aにおける操作部235の対応領域E1に操作を促す「PUSH」の文字を表示するとともに、支持部201の下方に「押せ!」なる文字を表示する。また、表示領域51aにおける対応領域E1(支持部201)の周辺領域E2(図7参照)に、支持部201を装飾する演出画像G1を表示する。
そして、図11(A)(B)に示すように、操作受付部202の操作の受付けを有効とする操作有効期間内において、遊技者が操作受付部202の操作部235を操作したことが検出センサ212にて検出されると、サブ制御部91は、対応領域E1に表示していた「PUSH」の文字を「熱」の文字に変化させるとともに、支持部201の周囲の周辺領域E2の表示画像を、演出画像G1よりも大きい演出画像G2に変化させる示唆演出を行う。
尚、これら「PUSH」や「熱」の文字、演出画像G1,G2等の画像(例えば、エフェクト画像など)は、図面に記載のものに限定されるものではなく、種々に変更可能である。
このようにサブ制御部91は、遊技者による操作受付部202への操作の受け付けたことに基づいて、表示領域51aにおける操作部235に対応する対応領域E1と該対応領域E1の周辺領域E2とに演出画像を表示するとともに、表示画面51aにおける対応領域E1と周辺領域E2それぞれの表示内容を変化させる。
このように、遊技者により操作受付部202の操作が検出されたことに基づいて、操作部235に対応する対応領域E1だけでなく、対応領域E1の周辺領域E2にも演出画像を表示することができることで演出を多様化できるため、遊技の興趣が向上する。
以上説明したように、本発明の実施例としてのスロットマシン1にあっては、液晶表示器51と、液晶表示器51を制御する表示制御手段としてのサブ制御部91と、遊技者が操作可能な操作手段としての第1演出用スイッチ200と、を備え、第1演出用スイッチ200は、遊技者の操作を受け付ける操作受付部202を有し、少なくとも該操作受付部202が液晶表示器51の前側において該液晶表示器51の表示領域51aの一部に重畳して配置され、操作受付部202は、少なくとも一部に液晶表示器51を透視可能な透視部としての操作部235を有し、サブ制御部91は、遊技者による操作受付部202への操作の受け付けに関連して、表示領域51aにおける操作部235の対応領域E1に操作を促す「PUSH」の文字を表示するとともに、表示領域51aにおける対応領域E1(支持部201)の周辺領域E2に、支持部201を装飾する演出画像G1を表示する。
このようにすることで、遊技者により操作受付部202の操作が検出されたことに基づいて、操作部235に対応する対応領域E1だけでなく、対応領域E1の周辺領域E2にも演出画像を表示することができることで演出を多様化できるため、遊技の興趣が向上する。
尚、本実施例では、操作受付部202の操作を受け付けたことに基づいて、対応領域E1とその周辺領域E2に演出画像を表示するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作受付部202が操作された後だけでなく、操作を受け付けなくても、操作を有効に受け付ける操作有効期間や、操作受付部202の操作を受け付ける前の操作受付け期間等において対応領域E1とその周辺領域E2に演出画像を表示するようにしてもよい。つまり、遊技者による操作受付部202への操作の受け付けに関連して対応領域E1とその周辺領域E2に演出画像を表示するようになっていればよい。
また、サブ制御部91は、対応領域E1に表示していた「PUSH」の文字を「熱」の文字に変化させるとともに、支持部201の周囲の周辺領域E2の表示画像を、演出画像G1よりも大きい演出画像G2に変化させることで、遊技者による操作が受け付けられたことを認識させやすくすることができる。
また、サブ制御部91は、例えば、通常遊技状態において、キャラクタCが表示領域51aの右側から左側に向けて歩き続ける演出画像を表示領域51aの全域に表示することで、第1演出用スイッチ200の支持部201の背面側における操作部235に対応する対応領域E1に演出画像を表示するなど、操作受付部202が押圧操作されていなくても、表示画面51aにおける操作部235に対応する対応領域E1の表示内容を変化させることで、演出を多様化できるため、遊技の興趣が向上する。
また、メイン制御部41が、スタートスイッチ7が操作されたことに基づいて、遊技価値であるビッグボーナスやレギュラーボーナスを付与するか否か、つまり、特別役を当選させるか否かを内部抽選により決定した場合において、サブ制御部91は、ゲームにおける所定のタイミングにおいて、操作手段としての第1演出用スイッチ200または該第1演出用スイッチ200とは別個に設けられた第2操作手段としての第2演出スイッチ56の操作受付けを有効とし、該操作有効期間において第1演出用スイッチ200または第2演出スイッチ56受け付けた場合、第1示唆演出としての演出画像G1または該演出画像G1が表示されるときよりもビッグボーナスが付与される期待度が高い第2示唆演出としての演出画像G2を表示可能とする。このような場合において、第1演出用スイッチ200の操作を受け付けたとき、第2演出用スイッチ56の操作を受け付けたときよりも高い割合で演出画像G2を表示するようにしてもよい。
すなわち、サブ制御部91は、第1演出用スイッチ200または第2演出用スイッチ56の操作を受付けたときに表示する演出画像の種別を演出画像G1、G2のいずれとするかを、内部抽選結果及び操作された操作手段の種別に応じて決定するが、この場合、演出画像G2が表示された場合、演出画像G1が表示されたときよりも高い割合でビッグボーナスやレギュラーボーナスが付与されるように、つまり、演出画像G2の方が演出画像G1よりもビッグボーナスやレギュラーボーナスが付与される期待度が高くなるように決定する。
例えば、サブ制御部91は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが内部当選した場合、操作の受付けを有効とするスイッチとして、第1演出用スイッチ200を第2演出用スイッチ56よりも高い割合で決定するとともに、表示する演出画像として、演出画像G2を演出画像G1よりも高い割合で決定する一方で、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが内部当選していない場合、操作の受付けを有効とするスイッチとして、第2演出用スイッチ56を第1演出用スイッチ200よりも高い割合で決定するとともに、表示する演出画像として、演出画像G1を演出画像G2よりも高い割合で決定するようにすればよい。
そしてこのようにすることで、遊技者は、第1演出用スイッチ200による操作と演出画像G2に対する遊技者の注目度を高めることができる。
また、メイン制御部41は、内部抽選において遊技価値であるビッグボーナスやレギュラーボーナスなどの特別役を付与するか否かを決定するようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、このように付与するか否かだけでなく、第1遊技価値としてのレギュラーボーナス及び該レギュラーボーナスよりも価値が大きい(例えば、ボーナス中の払出メダル枚数が多いなど)第2遊技価値としてのビッグボーナスのいずれを付与するか否かを決定するようにしてもよい。
尚、前記実施例では、遊技価値の一例として、第1遊技価値としてのレギュラーボーナスや、該第1遊技価値としてのレギュラーボーナスよりも価値が大きい第2遊技価値としてのビッグボーナス等の遊技状態を記載したが、遊技価値とは、メダル等の遊技媒体や、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まることや遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など、遊技者にとって有利な情報が報知されること等により通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できる遊技状態(例えば、アシストタイム(AT))や、該遊技状態が継続する権利(例えば、アシストタイム(AT)のストック)等も含まれる。
また、液晶表示器51の縁辺に設けられる縁辺部材300を備え、第1演出用スイッチ200は、縁辺部材300に支持され、操作受付部202が操作受付位置(例えば、図8(A)参照)と操作位置(例えば、図8(B)参照)との間で移動可能に設けられる孔部204を有する支持部201を備え、支持部201には、操作受付部202が操作受付位置に維持されるように付勢する付勢手段としての圧縮バネ203が設けられていることで、第1演出用スイッチ200をコンパクトに形成することができる。
また、操作受付部202が操作されたことを検出し、検出信号を出力する検出手段としての検出センサ212を備え、検出センサ212は、操作受付部202に一体に設けられた被検出部としての検出片214を検出することにより、操作受付部202が操作されたことを検出することで、第1演出用スイッチ200をコンパクトに形成しつつ、遊技者の操作を好適に受け付けることができる。
また、操作受付部202は、支持部201との間に間隙をもって孔部204に設けられていることで、操作受付部202が引っかかりにくくなるため、遊技者による操作を阻害しない。
また、本実施例では、表示装置の一例として、リール2L,2C,2Rの透視窓3L,3C,3Rが設けられた液晶表示器51が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、透視窓3L,3C,3Rを有しない液晶表示器51や、前面扉1bの前面における液晶表示器51の上方の領域や、ストップスイッチ8L,8C,8R等の下方のタイトルパネル等に設けられる表示装置であってもよい。また、液晶表示器以外の表示装置(例えば、EL表示装置など)を適用してもよい。
また、本実施例では、操作手段の一例として、演出制御基板90に接続された第1演出用スイッチ200が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技制御基板40に接続されたスタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、MAXBETスイッチ6等、遊技(ゲーム)の進行に応じて操作される操作手段であってもよい。
また、本実施例では、第1演出用スイッチ200は、操作受付部202の操作部235が液晶表示器51の前側において該液晶表示器51の一部に重畳して配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作受付部202が液晶表示器51の前側において該液晶表示器51の少なくとも一部に重畳して配置されていれば、必ずしも操作部235の全域が液晶表示器51の一部に重畳して配置されていなくてもよい。つまり、操作部235の少なくとも一部に設けられた透視部が液晶表示器51の一部に重畳して配置されていればよい。
また、本実施例では、液晶表示器51の表示領域51aにおける対応領域E1の周辺領域E2は、対応領域E1の左右及び下方に広がる領域とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、対応領域E1の上方に広がる領域等も含む。また、対応領域E1の周囲に広がる領域であってもよい。
さらに、対応領域E1の周辺領域E2は、支持部201が非透光性であることで、対応領域E1から支持部201の外側の領域とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、対応領域E1に隣接する領域であってもよい。この場合、例えば、支持部201の一部または全体が透光性を有しており、支持部201の透視部を透して周辺領域E2が視認できるようになっていればよい。つまり、支持部201における開口222の周囲に透視部が設けられていれば、該透視部を透して周辺領域E2を視認することが可能となるため、このような場合、表示装置の表示領域全域に支持部が重なるように設けられていてもよい。
尚、本実施例では、開口222と開口218とがほぼ同じ大きさであったため、対応領域E1は操作部235とほぼ同じ大きさとされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、開口222より背面側の開口218が大きい場合、表示領域51aにおける開口218内の領域とされていてもよい。つまり、操作部235に対応する対応領域E1とは、操作部235を透して視認できる表示領域であればよく、操作部235に対応する大きさの表示領域に限定されるものではない。
また、本実施例では、第1演出用スイッチ200は、透明パネル51cの前面に当接または近接した状態で配設されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作部235が表示領域51aの少なくとも一部に重なるように配設されていれば、第1演出用スイッチ200は液晶表示器51から所定距離離れた位置に配設されていてもよい。
また、本実施例では、第1演出用スイッチ200は、表示領域51aにおける周縁部材300の上辺に支持されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示領域51aにおける任意の位置に配置可能であり、例えば、表示領域51aの左右側辺等に設けられていてもよいし、周縁部材300から離れた位置に設けられていてもよい。
また、本実施例では、サブ制御部91は、表示領域51aにおける支持部201に対応する領域、つまり、対応領域E1と周辺領域E2との間の遊技者が視認できない非視認領域にも画像を表示しているため、支持部201と透明パネル51cとの隙間から影が見えて、対応領域E1に表示している画像と周辺領域E2に表示している画像とが途切れて見えることが防止されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該非視認領域に画像を表示しなくてもよいし、対応領域E1と周辺領域E2とは異なる画像(例えば、ホワイト表示など)を表示するようにしてもよい。
また、本実施例では、支持部202の背面における開口222、つまり、操作部235に対応する位置に開口218が形成されていることにより、操作部235を透してその背面側の対応領域E1を視認できるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、支持部202の背面における操作部235に対応する位置は、開口でなくてもよく、透光性板等により形成されていてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
また、前記実施例では、本発明が遊技機の一例であるスロットマシン1に適用された例が示されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12に示すように、遊技機の他の一例であり、遊技領域1002に遊技球を打ち込むことにより遊技を行うパチンコ遊技機1001にも適用可能である。例えば、図12に示すように、パチンコ遊技機1001における上皿1003と下皿1004との間に設けられた演出用の液晶表示器51Aの表示領域の少なくとも一部に、第1操作スイッチ200における操作部235が重なるように設けてもよい。
また、第1操作スイッチ200は、パチンコ遊技機1001における上皿1003と下皿1004との間に設けられた演出用の液晶表示器51Aに設けられるものだけでなく、例えば、図12中2点鎖線で示すように、遊技領域1002を前方から視認可能とするガラス窓1005の前面において、遊技領域1002に設けられ識別情報の変動表示を行う演出表示装置1006の表示領域の少なくとも一部に操作部235が重なるように設けられていてもよい。
このように設けた第1操作スイッチ200の操作は、各種演出の実行時に行われるようにすればよい。図柄の変動表示中において実行される演出としては、例えば、遊技者が所定の演出ボタンを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割り込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される種々の予告を含み、これら各種演出において、第1操作スイッチ200の操作に応じて対応領域と周辺領域とが変化するようにすることが可能である。
また、パチンコ遊技機1001において、遊技価値とは、遊技者にとって有利となる大当り等が該当するが、大当り種別としてラウンド数が異なる複数種類の大当りがある場合において、例えば、第1遊技価値は2ラウンド大当り、第2遊技価値は16ラウンド大当り等が該当する。また、大当りの終了後に、大当り確率が高くなる確変状態に移行するものにあっては、第1遊技価値は非確変大当り、第2遊技価値は確変大当り等が該当する。