以下、本発明に係る遊技機をパチンコ機について具体化した第1乃至第4実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
先ず、第1実施形態に係るパチンコ機1の全体構成について図1乃至図4に基づき説明する。図1は第1実施形態に係るパチンコ機全体を示した正面図、図2は第1実施形態に係るパチンコ機を示した上面図、図3は第1実施形態に係るパチンコ機を示した側面図である。図4は第1実施形態に係るパチンコ機を示した背面図である。
図1乃至図3に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機1は、所定量のパチンコ球を賞球として払い出す、いわゆる第一種パチンコ機で、一般にCR機(カードリーディング機)と称され、カード式球貸機とパチンコ機1とによって構成され、これらは対をなして設置されるが、図1乃至図3においては、カード式球貸機の図示を省略している。
パチンコ機1は、木製の外枠2に対して合成樹脂製の中枠3が、扉取付用ヒンジを構成する上ヒンジ4及び下ヒンジ5を介して外枠2に対して開閉自在に取り付けられている。そして、この中枠3のほぼ上半分の前側には、合成樹脂製の保護扉6が左端縁部の上下を軸支されて開閉自在に取り付けられている。また、この保護扉6のほぼ中央部には略円形の窓部7が開設され、この窓部7の外周縁部に形成されるガラス保持枠に装着されたガラス材8を通して後述する遊技盤9上の遊技領域10を見ることができるように構成されている。
また、保護扉6の窓部5の上端縁部には、フルカラーの発光ダイオードが内蔵され、遊技中の「エラー」及び「当り」等の発生を報知したり表示する電飾ランプ12が取り付けられ、遊技中に光演出等が行われる。
また、保護扉6の右側中央部には、中枠3及び保護扉6を施錠する施錠装置86(図6参照)を操作するための鍵挿入部13が設けられている。保護扉6を開くためには、この鍵挿入部13に所定のキーを挿入して所定方向に回せば、施錠装置86のロック状態が解除されて、保護扉6のみがオープンされる。尚、この保護扉6が前方側へ開いた場合、保護扉6に内蔵された扉検出スイッチ15が、エラーとして検出することができる。
また、この保護扉6の下側には、賞球払出装置を介して払い出される賞球を受ける上皿16がスピーカ17を内蔵して合成樹脂製プレート18に配設されている。また、このプレート18は、左端縁部の上下を軸支されて、保護扉6を開放後、内側に設けられた不図示のレバーを下げることにより開放できるように取り付けられている。また、この上皿16の中央前面部には、カード式球貸機の操作ボタン19、20及びカード残高表示装置21が設けられている。そして、その上皿16の下には、下皿22が配設される。また、上皿16に連通する不図示の球送り機構を介して上皿16のパチンコ球が操作ハンドル23に連結された発射装置24へ送られるよう構成されている。
また、保護扉6の上縁ほぼ中央付近には、パチンコ機1の遊技状態に応じて可動する可動部材27が配置されている。可動部材27は、後述するように中枠に取り付けられており(図8参照)、保護扉6に形成された可動部材カバー26を介して外部より認視可能となっている。ここで、可動部材カバー26は薄肉の透明樹脂により形成され、半球のドーム形状をなしている。尚、可動部材カバー26及び可動部材27の詳細については後に詳細に説明する。
次に、パチンコ機1の背面部の概略構成について説明する。図4に示すように、パチンコ機1の裏側最上段には、上方に開口した賞球タンク30が機構セット盤31上に固定されている。賞球タンク30は、傾斜した底面に連通孔が形成され、その連通孔の下方にはパチンコ球を2列に整列流出し、賞球ケース32にパチンコ球を送る通路を形成するタンクレール33が取り付けられている。
その賞球ケース32内には、パチンコ球を下方側へ案内する賞球案内部(図示せず)が設けられている。この賞球ケース32の下方には、パチンコ球搬送用の賞球通路34が形成され、この賞球通路34はパチンコ球を更に下流側へ1列で送る。その賞球ケース32内には、パチンコ球を検出するケース内検出スイッチ35が設けられており、ケース内検出スイッチ35が賞球通路34のパチンコ球を検出することができない場合、エラーとして検出することができ、電飾ランプ12の点灯等によって報知する。
下流側へ送られたパチンコ球は、パチンコ球排出部(図示せず)を介して、上皿16へ導かれる。そして、大当たり状態等になった際、賞球としてのパチンコ球が、上皿16から溢れてこれ以上、上皿16に入ることができなくなると、下皿22へ導かれることになる。この場合、賞球としてのパチンコ球が、下皿22から溢れてこれ以上、下皿22へ入ることができなくなった場合、上皿16から下皿22へのパチンコ球通路の途中に設けられた下皿検出スイッチ36でもって、賞球オーバーフローを検出できるようになっており、電飾ランプ12の点灯等によって報知する。
また、機構セット盤31の中央部には、遊技盤9の裏面を覆うカバー37が装着されている。このカバー37内には、ランプ照明回路が設けられたランプ制御基板39(図22参照)、及び、図柄変動表示回路、音発生回路が設けられた表示サブ基板40(図22参照)が固着されており、更に、各基板の下方には、カバー37に覆われたメイン基板42(図22参照)が固着されている。このメイン基板42には、パチンコ遊技機1のメイン動作を制御する制御回路が設けられている。
また、メイン基板42の下側には、遊技盤9の裏面に近接するように、賞球サブ基板43(図22参照)が取り付けられている。この賞球サブ基板43には、賞球ケース32等を駆動制御させるための制御回路が設けられている。
また、機構セット盤31の最上側の賞球タンク30の底面外側の一端(底面の右端部外側)には、賞球タンクスイッチ44が設けられている。この賞球タンクスイッチ44は、賞球タンク30内のパチンコ球の有無を検出し、その検出信号をメイン基板42に出力することにより、メイン基板42は、ランプ制御基板39及び表示サブ基板40を制御することにより、後述のように電飾のランプ12を点灯させ、可動部材27を稼動させる。
また、賞球ケース32の下方には、上皿16から溢れた賞球を受けて下皿22に案内する下部受皿ボックス45がボルトにより中枠3の裏側に取り付けられている。
次に、第1実施形態にかかるパチンコ機1における遊技盤9について図5を用いて説明する。図5は第1実施形態に係るパチンコ機の遊技盤を示した正面図である。遊技盤9には、その中央部に、パチンコ球が動作し、遊技を行う遊技領域10が形成されている。
以下に、パチンコ機1における遊技盤9上の遊技領域10の構成について図5を用いて説明する。この遊技領域10は、所定厚さの板材をなした遊技盤9上に入賞口などの各構造物が配設され、それを囲むように環状のレール55が立設されて構成されている。このレール55は、発射されたパチンコ球を遊技領域10内に案内する重複して形成した案内路56を構成し、右肩部にはレール55に沿って打ち込まれるパチンコ球の進行を制限するための段差部57を有する。
遊技領域10のほぼ中央には、開口部(図示せず)が開設され、この開口部の前面側に図柄表示装置58が配設されている。この図柄表示装置58は、遊技盤9の前面側から取り付けられる装飾部材59と、遊技盤9の裏面側から取り付けられる液晶表示器(LCD)60等から構成されている。この液晶表示器60は、左、中、右に3つの変動図柄を表示する液晶パネルである。ここで、液晶表示器60中には変動図柄を表示する左図柄表示領域61、中図柄表示領域62、右図柄表示領域63が構成されている。
一方、図柄表示装置58の左右には各ゲート64、65が配設されている。また、各ゲート64、65と図柄表示装置58の間には通常の風車67、68が設けられている。
また、図柄表示装置58の直下には、始動口69が配設されている。この始動口69には、パチンコ球の入賞を検出する始動口スイッチ70が設けられ、パチンコ球の入賞を検出することで液晶表示器60に表示される左中右の図柄表示領域61、62、63の図柄が変動する。そして、図柄が変動中に始動口69に入賞した場合には、入賞個数が4個まで後述のメイン基板42に設けられるRAMの記憶領域E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4として記憶され、変動確定回数として保留される。そして、この保留されているカウンタ値の数を表示する保留ランプ71が、液晶表示器60の左右両側に各々2個ずつ配置されている。
そして、この始動口69にパチンコ球が入って、図柄表示領域61、62、63の図柄が変動後、所定の表示態様で停止した場合(例えば、「111」、「777」のように揃って停止した場合等)には、
そして、始動口69の下側には、横幅が広い上方に開口する開閉扉72で前面部を覆われる大入賞口73が形成されている。そして、大入賞口73内には、大入賞口73にパチンコ球が入賞したことを検知するための大入賞口スイッチ74、更に、大入賞口73のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が入賞したことを検知するためのVゾーンセンサ75が設けられている。また、大入賞口73の開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド76が取り付けられている。
また、この大入賞口73の左右両側には上方に開口する各入賞口78、79、80、81が前面側に突出して形成されている。また、各入賞口78、79、80、81の下側には、各電飾ランプ78A、79A、80A、81Aが内蔵されている。
そして、この各入賞口78、79、80、81への入賞を検出する入賞口スイッチ(不図示)が設けられている。また、大入賞口73の直下にはレール55に沿ってアウト口82が開設されている。更に、レール55に囲まれたこのような遊技領域10には、前記各構成物とともに複数の釘が打設されてパチンコ球の複雑な流路を構成している。
次に、保護扉6の裏面側の構造について図6を用いて説明する。図6は保護扉の裏面側から見た正面図である。図7は図6の線A−Aで保護扉を切断した矢視断面図である。
保護扉6は、中央に略円形状の窓部7を有し、窓部7にはガラス材8が装着されている。また、窓部7の周囲を形成するフレームは樹脂プレート88と金属プレート89との二層構造となっている(図7参照)。そして、保護扉6の裏面側から見て右側には、中枠3に対して開閉自在に上下を軸支するヒンジ84、85が設けられている。
一方、保護扉6の上縁ほぼ中央付近には、後述する中枠3に取り付けられた可動部材27を挿入し、表面側から可動部材カバー26を介して認視可能とする挿入口87が形成されている。挿入口87は、可動部材27と同じ円形形状を有し、その表面側は前記可動部材カバー26により覆われている。また、挿入口87を覆うように保護扉6前面側に取り付けられた可動部材カバー26により保護扉6内に中空部83が形成されている。
そして、保護扉6がパチンコ機1に対して閉鎖された際には、後述する中枠3に取り付けられた可動部材27が、挿入口87に挿入され、中空部83内に配置される。そして、中空部83内に配置された可動部材27は、可動部材カバー26を介して外部より認視可能となっている。
次に、中枠3の全体構造について図8を用いて説明する。図8は第1実施形態に係る中枠の正面図である。中枠3は、前記したように、合成樹脂製で、木製の外枠2に対して、扉取付用ヒンジを構成する上ヒンジ4及び下ヒンジ5を介して開閉自在に取り付けられている。
また、図8に示すように、中枠3の保護扉6に対向する部分の略中央部には遊技盤9が着脱可能に配設される正面視略四角形の開口部48が設けられている。そして、上縁中央部には、可動部材取付部54が形成され、可動部材取付部54には可動部材27が取り付けられている。更に、開口部48の上端縁部及び左右端縁部の裏側周縁には、遊技盤9を固定する金属製の遊技盤固定部49、50、51がほぼ全長に沿って直線状に取り付けられている。更に、開口部48の上縁角部には、同じく遊技盤9を固定する遊技盤角固定部52、53がそれぞれ取り付けられている。
次に、パチンコ機1における中枠3の上縁中央部に形成された前記可動部材取付部54について図9乃至図11を用いて詳細に説明する。
図9は可動部材取付部54より可動部材27を取り外した状態における可動部材取付部54の正面図である。図10は図9の線B−Bで中枠を切断した矢視断面図、図11は図9の線C−Cで中枠を切断した矢視断面図である。
可動部材取付部54は、図9に示すように中枠3の表面側に四角形状に形成された本体取付溝90と、その両側に同じく四角形状に形成された固定溝91、92とから基本的に構成されている。また、本体取付溝90の略中央部には、後述する可動部材27の駆動ユニット93から延出される配線94を、中枠3の裏面側に通す配線孔95が円形状に形成されている。一方、固定溝91、92の略中央部には、ネジ孔96、97がそれぞれ形成されている。
固定溝91及び固定溝92は、後述する可動部材27の固定部101、102と同形状をしており、固定部101、102を固定溝91、92に嵌合させることにより、可動部材27が可動部材取付部54に固定されると同時に位置決めもなされるように構成されている。
次に、パチンコ機1における中枠3に取り付けられた可動部材27について図12乃至図16を用いて詳細に説明する。図12は第1実施形態に係る可動部材の正面図、図13は第1実施形態に係る可動部材の上面図、図14は第1実施形態に係る可動部材の側面図である。可動部材27は、円形状の平板からなる本体板100と、本体板100の両側にそれぞれ四角形状に形成された固定部101、102と、本体板100と同じ円形状の底面を持ち、半球状の薄い透明樹脂で形成された透明カバー103と、透明カバー103内に配置され、本体板100に取り付けられた駆動ユニット93とから基本的に構成されている。また、固定部101、102の略中央部には、ネジ孔105、106が形成されている。
更に、駆動ユニット93は、モグラの胴体部分である胴体108と、胴体108に取り付けられた頭109と、モグラの右腕110と、同じく左腕111と、モグラの胴体112を回転運動させる駆動手段たる駆動モータ113と、モグラの右腕110及び左腕111を左右に振り子運動させる駆動手段たるソレノイド114と、前記駆動モータ113及びソレノイド114の駆動力を各部位に伝える駆動機構115とから構成されている。
ここで、胴体部108は本体板100に対して回転軸116を中心に回転自在に取り付けられており、また、右腕110は支持ピン122を中心に、左右に振り子運動可能に取り付けられ、左腕111は支持ピン123を中心に、左右に振り子運動可能に取り付けられている。
上記のように構成された可動部材27が、前記可動部材取付部54に取り付けられる際には、先ず本体板100が、中枠3の表側より可動部材取付部54に形成された本体取付溝90に設置される。そして、同時に固定部101が固定部101と同形状に形成された固定溝91に嵌合され、また、固定部102が固定部102と同形状に形成された固定溝92に嵌合されることにより、可動部材27は可動部材取付部54に固定され、且つその位置決めがなされる(図8参照)。
また、その状態でネジ(図示せず)により、ネジ孔96と105を合わせて固定し、また、ネジ孔97と106を合わせて固定することにより、より確実に固定部101、102を固定溝91、92に固定し、また位置決めすることができる。
一方、可動部材27が可動部材取付部54に取り付けられた際には、駆動ユニット93から延出される配線94は、本体取付溝90に形成された配線孔95より中枠3の裏面に通され、パチンコ機1の背面のカバー37内に設けられた表示サブ基板40(図4参照)へと接続されている。
次に、可動部材27が可動する際の動作について説明する。図15はモグラの腕が閉じた状態における可動部材の正面図、図16はその側面図である。
駆動機構115は、駆動モータ113からの回転動力をモグラの胴体108に伝達する機構として、胴体108、並びに胴体108に取り付けられた頭109、右腕110、左腕111を回転させる回転軸117を有する。また、ソレノイド114からの上下運動力をモグラの右腕110及び左腕111に伝達する機構として、駆動板117を有する。
駆動板117はその先端部118が、右腕110及び左腕111の裏側にコの字型に突状に形成された係合部120、121に係合されて支持されている。
ここで、ソレノイド114は、電気を通すことによって内蔵されたコイル(図示せず)に発生する電磁石効果を利用することにより、取り付けられた金属棒118を上下に運動させるものである。ソレノイド114により、金属棒118が下方向へ長く延びた状態(図12、図14の状態)では、駆動板117は最も下に位置し、右腕110及び左腕111が共に上へ上がり、腕間が開いた状態となる。
一方、金属棒118が上に移動すると、駆動板117が上方向(矢印125方向)へ移動し、それに伴って係合部120、121も上へ移動する。そして、係合部120、121の動きに伴って右腕110及び左腕111が支持ピン122、123を中心にそれぞれ下方向(矢印126方向)へ回転する。
そして、ソレノイド114により、金属棒118が最も上方向に移動した状態(図15、図16の状態)では、駆動板117は最も上に位置し、右腕110及び左腕111が共に下へ下がり、腕間が閉じた状態となる。
その後、金属棒118が下に移動すると、駆動板117が下方向(矢印127方向)へ移動し、それに伴って係合部120、121も下へ移動する。そして、係合部120、121の動きに伴って右腕110及び左腕111が支持ピン122、123を中心にそれぞれ上方向(矢印128方向)へ回転する。
可動部材27の可動状態においては、右腕110及び左腕111は、上記の動作を連続して交互に行い、支持ピン122、123を中心に上下に振り子運動をすることとなる。また、右腕110及び左腕111は、基本的に同時に左右対称に動くものである。
一方、駆動モータ113は、可動部材27の可動状態において、胴体108、並びに胴体108に取り付けられた頭109、右腕110、左腕111を回転軸117を介して時計回り(矢印129方向)に回転させる。
尚、ソレノイド114による右腕110及び左腕111の振り子運動と駆動モータ113による胴体108の回転運動は、どちらか一方のみを選択して運動させることができ、また、両方を同時に運動させることも当然に可能である。
これらの可動部材27は、パチンコ機1の遊技状態に基づいて可動させるものであり、その可動のタイミングに関しては、後にフローチャートを用いて詳細に説明する。
以上より、遊技状態に応じて可動する可動部材27が、中枠3に設けられているので、可動部材27を遊技領域内に設けることがなく、遊技球の通過する遊技領域10を広く確保することができる。従って、ゲージ設計を容易に行うことが可能となるとともに、遊技球の流れを多様化することにより、遊技者を飽きさせることがない。
また、可動部材27は、駆動ユニット93により、被駆動部分であるモグラの胴体108、頭109、右腕110、左腕111と、駆動機構115である回転軸116、駆動板117と、駆動手段である駆動モータ113、ソレノイド114とが、駆動ユニットによりユニット化されているので、中枠3に対しての取り付け、及び取り外しが容易である。更に、可動部材取付部54に配線孔95を設けることにより、取り付けられた可動部材27の駆動ユニット93から延出される配線94を中枠3の裏側に通すことができ、配線94の取り回しが容易となる。
また、固定溝91、92に対して、固定部101、102を嵌合させることにより、可動部材27は可動部材取付部54に取り付けられるので、可動部材27は中枠3に対して容易に、且つ確実に位置決めすることができ、可動部材27を常に正しい方向と位置を持って取り付けることができる。それにより、保護扉6を閉めた際には、中枠3に取り付けられた可動部材27は確実に挿入口87に導かれ、中空部83へと配置することができる。
次に、パチンコ機1の遊技状態に関して以下説明する。第1実施形態に係るパチンコ機1では、始動口69にパチンコ球が入賞すると、液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動し、その後、変動中の3つの図柄が所定の組合せで停止した場合には、所定の開放パターンで大入賞口73が作動する、「大当り遊技状態」になるものである。
この点、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄について説明すると、当該図柄は、ここでは、図17に示すように、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」,「10」,「11」,「12」の12種類が用意されている。そして、この12種類の図柄は、図18に示すように、図柄表示装置58の液晶表示器60に設けられた左図柄表示領域61及び、中図柄表示領域62、右図柄表示領域63のそれぞれにおいて、原則、「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「7」→「8」→「9」→「10」→「11」→「12」→「1」→…の順番で変動した後、左図柄表示領域61、中図柄表示領域62、右図柄表示領域63の順番で停止する。
以下、左図柄表示領域61、中図柄表示領域62、右図柄表示領域63に停止して表示された図柄の組合せを「最終停止図柄」という。
このとき、左図柄表示領域61及び、中図柄表示領域62、右図柄表示領域63に停止・表示された各図柄が、例えば、図18に示す12組の組合せのように、全て同じである場合を、ここでは、所定の組合せで停止した場合としており、所定の組合せで停止した後は、所定の開放パターンで大入賞口73が作動する、「大当り遊技状態」になる。
以下、図18に示す12組の組合せの図柄を「大当り図柄」という。
従って、図19に示すように、左図柄表示領域61及び中図柄表示領域62が同じ図柄で停止・表示され、且つ、右図柄表示領域63に表示されている図柄が変動中は、図18に示す所定の組合せのいずれか一つで停止して「大当り遊技状態」に移行する可能性があり、このとき、遊技者は期待感を有することになる。そこで、遊技者が期待感を有するような状態、すなわち、図19に示すように、左図柄表示領域61及び中図柄表示領域62が同じ図柄で停止・表示され、且つ、右図柄表示領域63に表示されている図柄が変動中の状態を、「リーチ状態」と呼んでいる。また、左図柄表示領域61及び中図柄表示領域62が同じ図柄で停止・表示され、且つ、右図柄表示領域63が違う図柄で停止・表示された状態の組合せの図柄を、「ハズレリーチ図柄」と呼んでいる。さらに、この「リーチ状態」では、遊技者の期待感を煽るために、図柄表示装置58の液晶表示器60において、各種の「リーチ映像」が表示され、また電飾ランプ12、78A〜81Aによるランプの点灯を行う。ここでは、「リーチ映像」は、リーチA、リーチB、リーチC、リーチDの4種類が用意されており、それらのいずれかが表示される(後述する図30参照)。更に、それぞれのリーチ種類に関連付けられた音楽、効果音、音声が連動してスピーカ17より流れるとともに、可動部材27が動作パターンに従って可動する(演出選択テーブル172、図30参照)。また、電飾ランプ12、78A〜81Aが、それぞれのリーチ種類に関連付けられた点灯パターン(電飾選択テーブル173、図31参照)に従って点灯する。
そして、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作は、始動口69にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタ(大当りカウンタ、図柄カウンタ、図39、図44参照)の値等に基づいて決定される。ここでは、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄を所定の組合せ(図18に示すもの)で停止させるか否か、すなわち、「大当り遊技状態」にするか否かを、始動口69にパチンコ球が入賞した直後に取得される大当りカウンタの値に基づいて決定しており、さらに、図柄表示装置58の表示器60に表示される3つの各図柄について、「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」,「10」,「11」,「12」の12種類のうち、どの数字の「大当り図柄」にするかについては、始動口69にパチンコ球が入賞した直後に取得される図柄カウンタの値に基づいて決定している。
また、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作は、上述したように、始動口69にパチンコ球が入賞したことをトリガとして開始されるものであるが、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞したときは、その入賞時に取得した2つのカウンタの値を記憶・保留しておき、当該変動中の図柄が停止した直後に、又は、当該変動中の図柄が所定の組合せ(図18に示すもの)で停止した場合には「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶・保留していた2つのカウンタの値に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。尚、ここでは、記憶・保留される2つのカウンタの値は、4組まで保有することが可能である。
この点を詳しく説明すると、第1実施形態に係るパチンコ機1では、始動口5にパチンコ球が入賞した直後に取得される2つのカウンタ(大当りカウンタ、図柄カウンタ、図39、図44参照)の値に対し、図20の(a)に示すように、5組まで記憶・保留できる5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4が確保され、それらのうち、4つの記憶領域E1,E2,E3,E4については、それぞれに対応する4個の保留ランプ71が図柄表示装置58の上部に設けられている(図18参照)。そして、始動口69にパチンコ球が入賞すると、図20の(b)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D0を記憶領域E0に記憶するとともに、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作を開始する。
その後、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すると、図20の(c)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D1を記憶領域E1に記憶・保留するとともに、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ71を点灯させる。尚、図20では、保留ランプ71の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。また、その後、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すると、図20の(d)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D2を記憶領域E2に記憶・保留するとともに、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ71を点灯させる。
また、その後、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すると、図20の(e)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D3を記憶領域E3に記憶・保留するとともに、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ71を点灯させる。また、その後、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すると、図20の(f)に示すように、その入賞時に取得した1組のカウンタの値D4を記憶領域E4に記憶・保留するとともに、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ71を点灯させる。
尚、その後は、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄が変動中に、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞しても、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶されており、その入賞時に取得されるべき1組のカウンタの値を記憶・保留する領域がないので、その入賞時に1組のカウンタの値を取得することは行わない。
一方、図20の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のそれぞれに1組のカウンタの値D0,D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D0に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、図21の(a)に示すように、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D1を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E4に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E3に上書きし、記憶領域E4を空にし、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。尚、図21でも、保留ランプ71の黒塗りは点灯を示し、白抜きは消灯を示す。この結果、図21の(b)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E4は空であるので、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することは可能である。
また、図21の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3のそれぞれに1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D1に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D2を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E3に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E2に上書きし、記憶領域E3を空にし、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。この結果、図21の(c)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E3,E4は空であるので、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図21の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2のそれぞれに1組のカウンタの値D2,D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D2に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D3を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E2に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E1に上書きし、記憶領域E2を空にし、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。この結果、図21の(d)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置58の表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E2,E3,E4は空であるので、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
また、図21の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1のそれぞれに1組のカウンタの値D3,D4が記憶された状態において、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D3に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときは、記憶領域E0を空にするとともに、記憶領域E1に記憶された1組のカウンタの値D4を記憶領域E0に上書きし、記憶領域E1を空にし、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。この結果、図21の(e)に示すようになり、記憶領域E0に記憶された1組のカウンタの値D4に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が開始される。このとき、記憶領域E1,E2,E3,E4は空であるので、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E1に記憶・保留することは可能であり、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E2に記憶・保留することも可能であり、さらに、始動口5にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E3に記憶・保留することが可能であり、さらに、始動口69にパチンコ球が入賞すれば、その入賞時に取得した1組のカウンタの値を記憶領域E4に記憶・保留することも可能である。
もっとも、図21に示す場合において、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときに、所定の組合せ(図18に示すもの)で停止した場合には、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作は、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される図柄の変動・停止の動作が終了したときではなく、当該所定の組合せ(図18に示すもの)に対する「大当り遊技状態」が終了した直後に、記憶領域E0に新たに記憶された1組のカウンタの値D1,D2,D3,D4などに基づいて開始される。
また、図22は、第1実施形態に係るパチンコ機1のブロック図である。図22に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機1では、メイン基板42と、表示サブ基板40、ランプ制御基板39、賞球サブ基板43などが設けられている。この点、メイン基板42には、メイン制御用CPU140や、メイン制御用ROM141、メイン制御用RAM142、入力・出力ポート143などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート143には、始動口69(図5参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための始動口スイッチ63や、大入賞口73(図5参照)にパチンコ球が入賞したことを検知するための大入賞口スイッチ74、大入賞口73のVゾーン(図示せず)にパチンコ球が入賞したことを検知するためのVゾーンセンサ75、大入賞口73(図5参照)の開閉動作を行うための大入賞口ソレノイド76、保護扉6が前方側へ開いた場合のエラーを検出する扉検出スイッチ15、賞球通路34のパチンコ球を検出することができない場合のエラーを検出するケース内検出スイッチ35、賞球オーバーフローを検出する下皿検出スイッチ36、賞球タンク30内にパチンコ球がなくなった場合のエラーを検出する賞球タンクスイッチ44が接続されている。尚、図20及び図21に記載された5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4や、始動口69にパチンコ球が入賞した時にその値が取得される2つのカウンタなどは、メイン制御用RAM142に確保されている。
また、表示サブ基板40には、図柄表示制御用CPU145や、図柄表示制御用ROM146、図柄表示制御用RAM147、入力・出力ポート(I/O)148、VDP149などが搭載されており、図柄表示制御用CPU145は、メイン基板42から送られてきた情報に従って、図柄表示制御用ROM146及び図柄表示制御用RAM147などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、VDP149に接続された液晶表示器60の表示内容を制御する。さらに、入力・出力ポート148には、スピーカ17、可動部材27の駆動源である駆動モータ113、ソレノイド114などが接続されており、図柄表示制御用CPU145は、図柄表示制御用ROM146及び図柄表示制御用RAM147などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、スピーカ17の出力内容や駆動モータ113、ソレノイド114の駆動を、液晶表示器60の表示内容に合わせて制御する。
また、ランプ制御基板39には、ランプ制御用CPU150や、ランプ制御用ROM151、ランプ制御用RAM152、入力・出力ポート153などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート153には、4個の保留ランプ71や電飾ランプ12、78A〜81Aが接続されている。そして、ランプ制御用CPU150は、メイン基板42から送られてきた命令に従って、ランプ制御用ROM151及びランプ制御用RAM152などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、入力・出力ポート153に接続された4個の保留ランプ71や電飾ランプ12、78A〜81Aの点灯内容を制御する。
また、賞球サブ基板43には、賞球制御用CPU155や、賞球制御用ROM156、賞球制御用RAM157、入力・出力ポート158などが搭載されている。さらに、入力・出力ポート158には、始動口69や大入賞口73にパチンコ球が入賞した際に所定数のパチンコ球を払い出すための賞球払出装置159が接続されている。そして、賞球制御用CPU155は、メイン基板42から送られてきた命令に従って、賞球制御用ROM156及び賞球制御用RAM157などに記憶された制御方法その他の技術情報に基づき、賞球払出装置159の動作内容を制御する。
尚、上述した第1実施形態に係るパチンコ機1の動作内容は、メイン基板42などにおいて、後述するフローチャートが処理されることにより実行される。
次に、第1実施形態に係るパチンコ機1において、メイン基板42で行われるプログラムについて説明する。メイン基板42で行われるプログラムには、電源投入直後に作動するメインプログラムと、一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動する割込プログラムがある。
図23は、メイン基板42で行われるメインプログラムのフローチャート図である。図23のメインプログラムは、電源投入直後に作動するものであり、電源が投入されると、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、バックアップ復帰処理があるか否かを判断する。ここで、バックアップ復帰処理があると判断する場合には(S1:YES)、S2に進んで、バックアップのデータを復帰させる処理を行った後、S3に進む。一方、バックアップ復帰処理がないと判断する場合には(S1:NO)、何もすることなく、S3に進む。そして、S3では、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタなど、メイン基板42での判定で使用するカウンタのカウントアップを行う。さらに、S4において、初期値変更カウンタのカウンタアップを行った後、S3に戻り、上述したS3及びS4のカウントアップ処理を繰り返し行う。
この点、図柄カウンタや、変動パターンカウンタ、初期値変更カウンタ、リーチカウンタ、左図柄カウンタ、中図柄カウンタ、右図柄カウンタなどは、図22のメイン制御用RAM142などに確保されるものである。そして、図柄カウンタは、図39に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される「大当り図柄」を意味するものである。また、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図42に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、それらの値の組合せは、図18に示す12組の組合せを除けば、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される「大当り図柄」以外の図柄の組合せを意味するものである。また、変動パターンカウンタは、図43に示すように、「0」〜「19」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、初期値変更カウンタは、図45に示すように、「1」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
一方、図24は、メイン基板20で行われる割込プログラムのフローチャート図である。図24の割込プログラムは、電源投入後の一定時間毎(例えば、4msec毎)に作動するものであり、スタートからリターンに至るまでの所要時間は、最大でも、一定時間(例えば、4msec)を越えることがない。図24の割込プログラムでは、先ず、S11において、大当りカウンタのカウントアップを行う。その後は、S12の始動入賞処理と、S13の結果報知処置、S14の大当り遊技処理、S15の大当りカウンタの初期値変更処理、S16の賞球払出処理、S17のハズレ図柄処理、S18のエラー処理を順に行う。そして、S18のエラー処理の後は、この割込プログラムが次に作動するまでの間、メイン基板42では、図23のメインプログラムのS3及びS4が繰り返し行われる。尚、始動入賞処理、結果報知処置、大当り遊技処理、大当りカウンタの初期値変更処理、賞球払出処理、エラー処理についての詳細は後述する。
この点、大当りカウンタとは、図22のメイン制御用RAM23などに確保されるものである。そして、大当りカウンタは、図44に示すように、「1」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであり、上述した図45の初期値変更カウンタと同じものであるが、上述した図45の初期値変更カウンタとは別に確保されたものであり、さらに、その機能上、上述した図45の初期値変更カウンタと同じ値を同時にとることがない。ここで、大当りカウンタの値の意味について説明すると、始動口69にパチンコ球が入賞した時に「7」を取得した場合には、当該「7」の大当りカウンタの値に対して図柄表示装置58の液晶表示器60で変動・停止表示される3つの図柄が、図18に示す12個の所定の組合せのいずれか一つに停止して、所定の開放パターンで大入賞口73が作動する、「大当り遊技状態」になる(以下、「大当り」という)。また、後述する確変・時短モード状態においては、始動口5にパチンコ球が入賞した時に「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか一つを取得した場合にも、「大当り」となる。尚、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が、図19に示す「リーチ状態」に移行するが、その後は、図18に示す12個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当り遊技状態」になることはないことを、「ハズレリーチ」という。また、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が、図19に示す「リーチ状態」に移行することはなく、しかも、図18に示す12個の所定の組合せのいずれでもないものに停止して、「大当り遊技状態」になることはないことを、「完全ハズレ」という。
次に、前記S12の割込プログラムの始動入賞処理(図24参照)について、図25のフローチャート図に基づいて説明する。図25に示すように、先ず、S21において、始動口69にパチンコ球が入賞したか否かを判断する。この判断は、始動口69に設けられた始動口スイッチ70がパチンコ球を検知したか否かによって行われる。ここで、始動口69にパチンコ球が入賞していないと判断する場合(S21:NO)には、図24の割込プログラムに戻るが、始動口69にパチンコ球が入賞したと判断する場合(S21:YES)には、S22に進む。
S22では、記憶の上限か否か、すなわち、記憶領域E4(図20及び図21参照)が空であるか否かを判断している。ここで、記憶領域E4(図20及び図21参照)が空でないと判断する場合には(S22:YES)、図24の割込プログラムに戻るが、記憶領域E4(図20及び図21参照)が空であると判断する場合には(S22:NO)、S23に進む。S23では、現在の大当りカウンタの値と現在の図柄カウンタの値を取得するとともに、図20の(a)〜(f)のいずれか一つに示すようにして、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4のいずれかに1組のカウンタの値として記憶した後、S24に進む。
S24では、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図20及び図21参照)に1組のカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図20の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S24:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、図20の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S24:YES)、S36に進む。
S36では、図20の(c)〜(f)に示すように、記憶領域E1に1組のカウンタの値を記憶したときは記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ71を点灯させた後、又は、記憶領域E2に1組のカウンタの値を記憶したときは記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ71を点灯させた後、記憶領域E3に1組のカウンタの値を記憶したときは記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ71を点灯させた後、記憶領域E4に1組のカウンタの値を記憶したときは記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ71を点灯させた後、図22の割込プログラムに戻る。
次に、前記S13の割込プログラムの結果報知処理(図24参照)について、図26のフローチャート図に基づいて説明する。図4に示すように、先ず、S31において、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動中であるか否かを判断している。ここで、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動中であると判断する場合には(S31:YES)、S32に進んで、当該図柄の変動時間が終了したか否かを判断する。ここで、当該図柄の変動時間が終了しないと判断した場合には(S32:NO)、何もすることなく、図22の割込プログラムに戻るが、当該図柄の変動時間が終了したと判断した場合には(S32:YES)、S33に進んで、当該図柄の変動を停止させる命令を図20の表示サブ基板40に送信した後、図24の割込プログラムに戻る。
また、S33では、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。例えば、このとき、図20の(f)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、図21の(a)を経た後に、図21の(b)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図21の(b)に示すように、4つの記憶領域E0,E1,E2,E3の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図21の(c)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
また、このとき、図21の(c)に示すように、3つの記憶領域E0,E1,E2の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図21の(d)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図21の(d)に示すように、2つの記憶領域E0,E1の各々に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図21の(e)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。また、このとき、図21の(e)に示すように、1つの記憶領域E0に一組のカウンタの値が記憶されている場合には、記憶領域E0を空にした後、図20の(a)に示すように、5つの記憶領域E0,E1,E2,E3,E4についての記憶の書き換えが行われる。
また、S31において、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動中でないと判断する場合には(S31:NO)、S34に進んで、記憶があるか否か、すなわち、記憶領域E0(図20及び図21参照)に1組のカウンタの値が記憶されているか否かを判断している。ここで、図20の(a)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていないと判断する場合には(S34:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、図20の(f)や図21の(b)〜(e)に示すように、記憶領域E0に1組のカウンタの値が記憶されていると判断する場合には(S34:YES)、S35に進む。
尚、上述したS34において、「大当り遊技状態」の最中である場合も、図24の割込プログラムに戻る。
S35では、保留ランプ71のいずれか一つが点灯しているか否かを判断する。ここで、保留ランプ71の全てが点灯していないと判断する場合には(S35:NO)、何もすることなく、S37に進むが、保留ランプ71のいずれか一つが点灯していると判断する場合には(S35:YES)、S36に進んで、点灯している保留ランプ71のうち最も右側のものを1個消灯させる。
すなわち、このとき、図21の(a)に示すように、4個の保留ランプ71のうち全てが点灯している場合には、図21の(b)に示すように、記憶領域E4に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。また、このとき、図21の(b)に示すように、4個の保留ランプ71のうち3個が点灯している場合には、図21の(c)に示すように、記憶領域E3に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。また、このとき、図21の(c)に示すように、4個の保留ランプ71のうち2個が点灯している場合には、図21の(d)に示すように、記憶領域E2に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。また、このとき、図21の(d)に示すように、4個の保留ランプ71のうち1個が点灯している場合には、図21の(e)に示すように、記憶領域E1に対応する1個の保留ランプ71を消灯させる。
そして、次のS37では、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値が大当り値であるか否かを判断する。
ここで、S37の大当り判断処理についての詳細を図27に基づいて説明する。先ず、S51において、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値を読み込む。次に、S52において、後述する確変・時短モード中であるか否かを判断する。ここで、確変・時短モード中でないと判断する場合には(S52:NO)、S53に進んで、通常時の大当り値である「7」を読み込む。この点、通常時の大当り値である「7」は、メイン制御用ROM22に設けられた図18に示す大当りカウンタテーブルから読み込まれる。その後、S54において、大当りカウンタの値から通常時の大当り値である「7」を減算し、S55において、その減算結果が「0」であるか否かを判断する。ここで、その減算結果が「0」であると判断する場合には(S55:YES)、図26のS38へ進むが、その減算結果が「0」でないと判断する場合には(S55:NO)、図26のS41へ進む。一方、確変・時短モード状態であると判断する場合には(S52:YES)、S56に進んで、確変・時短モード時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」を読み込む。この点、確変・時短モード時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」は、メイン制御用ROM141に設けられた大当りカウンタテーブル170から読み込まれる。図28はメイン制御用ROMに設けられた大当りカウンタテーブルである。
その後、S57において、大当りカウンタの値から、確変・時短モード時の大当り値である「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」をそれぞれ減算し、S58において、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあるか否かを判断する。ここで、その6個の減算結果のうち「0」が一つでもあると判断する場合には(S58:YES)、図26のS38へ進むが、その6個の減算結果のいずれも「0」でないと判断する場合には(S58:NO)、図26のS41へ進む。
図26のS38では、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値から、図18に示す12組の「大当り図柄」のうちいずれか一つを「最終停止図柄」として選ぶ。具体的には、上述したように、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値は、図39に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていくものであることから、図柄カウンタの値に統一した「大当り図柄」を選ぶ。例えば、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「5」に相当する場合には、「5」「5」「5」の「大当り図柄」を選ぶ。もちろん、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「9」に相当する場合には、「9」「9」「9」の「大当り図柄」が選ばれる。そして、S39において、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値を取得した後、S40に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値と、変動パターン決定テーブル171(図29参照)とから、変動パターンの番号を選択し、S48に進む。
尚、図29の変動パターン決定テーブル171については、後で詳細に説明する。
一方、S41では、この時点で取得したリーチカウンタの値がリーチ値であるか否かを判断する。この点、リーチカウンタとは、図22のメイン制御用RAM142などに確保されるものであり、図40に示すように、「1」〜「100」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。また、リーチ値は、図22のメイン制御用RAM142などに確保されるものであり、「7」や、「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」の10個が記憶されている(図41のリーチカウンタテーブル174参照)。そして、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれかであると判断した場合には(S41:YES)、S42に進む。
S42では、後述するハズレリーチ図柄用記憶領域に記憶された「ハズレリーチ図柄」を「最終停止図柄」とする。そして、S43において、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値を取得した後、S44に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値と、図29の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S48に進む。
また、S41において、リーチカウンタの値が10個のリーチ値のいずれでもないと判断した場合には(S41:NO)、S45に進む。S45では、後述する完全ハズレ図柄用記憶領域に記憶された「完全ハズレ図柄」を「最終停止図柄」とする。この点、「完全ハズレ図柄」とは、「大当り図柄」及び「ハズレリーチ図柄」以外のものをいう。そして、S46において、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値を取得した後、S47に進んで、現在の変動パターンカウンタ(図43参照)の値と、図29の変動パターン決定テーブルとから、変動パターンの番号を選択し、S48に進む。
S48では、図22の表示サブ基板40に対して、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報、可動部材27の駆動パターンに関する情報を送信する。
このとき、表示サブ基板40では、「最終停止図柄」に関する情報や、変動パターンの番号に関する情報、可動部材27の駆動パターンに関する情報、図30の演出選択テーブル172に基づいて、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄の変動を開始させるとともに、図柄表示装置58の液晶表示器60の表示内容を制御し、且つ可動部材27の駆動を行う。更に、変動パターンに関連付けられた発生音パターン(パターンa〜パターンi)による音楽、効果音、音声をスピーカ17より流す。一方、ランプ制御基板39では、変動パターンの番号に関する情報、電飾ランプ12、78A〜81Aの点灯パターンに関する情報、図31の電飾選択テーブル173に基づいて、変動パターンに関連付けられたランプ点灯パターン(パターンA〜パターンE)に従って、電飾ランプ80を点灯させる。尚、図30の演出選択テーブル172、及び図31の電飾選択テーブル173については、後で詳細に説明する。
そして、S49において、変動時間の計数をスタートさせた後に、図24の割込プログラムに戻る。
続いて、図29の変動パターン決定テーブル171について説明する。図29の変動パターン決定テーブル171は、図22のメイン制御用ROM141に記憶されたものである。また、図29の変動パターン決定テーブル171においては、「1」〜「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄を変動・停止させるための演出時間が定められている。また、「当」と、「ハリ」、「完ハ」に区分けられている。
尚、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄を変動・停止させるための演出時間は、可動部材27が可動する可動時間でもある。
この点、「当」とは、現在の記憶領域E0に記憶された大当りカウンタの値が「大当り遊技状態」に移行するものであること、すなわち、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることを意味する。従って、図26のS40では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)であることから(S37:YES)、「6」〜「9」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」〜「7」のいずれかである場合は「6」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「8」〜「13」のいずれかである場合は「7」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「14」〜「18」のいずれかである場合は「8」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「19」である場合は「9」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「ハリ」とは、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであること、すなわち、「リーチ状態」に移行することを意味する。従って、図26のS44では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれかであることから(S41:YES)、「2」〜「5」のいずれかの変動パターンの番号が選択される。
さらに、このとき、変動パターンカウンタの値が「0」である場合は「2」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「1」〜「5」のいずれかである場合は「3」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「6」〜「12」のいずれかである場合は「4」の変動パターンの番号が選択され、変動パターンカウンタの値が「13」〜「19」のいずれかである場合は「5」の変動パターンの番号が選択される。尚、テーブルに記載された分数は、このときの確率を意味する。
また、「完ハ」とは、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないこと、すなわち、「完全ハズレ」に移行することを意味する。従って、図4のS47では、大当りカウンタの値が大当り値(通常時は「7」、確変・時短モード時は「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」のいずれか)でなく、かつ、リーチカウンタの値が「7」,「17」,「27」,「37」,「47」,「57」,「67」,「77」,「87」,「97」のいずれでもないことから(S41:NO)、「1」の変動パターンの番号が選択される。
もっとも、このときは、変動パターンカウンタの値が「0」〜「19」のいずれであっても、「1」の変動パターンの番号が選択される。
次に、図30の演出選択テーブル172について説明する。図30の演出選択テーブル172は、図22の図柄表示制御用ROM146に記憶されたものである。図30の演出選択テーブル172においては、「1」〜「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、液晶表示器60の演出・映像内容、可動部材27の動作パターン、及びスピーカ17から発せられる発生音パターンが定められている。この点、変動パターンの番号は、図29の変動パターン決定テーブル171のものと対応するものである。
また、液晶表示器60の演出・映像内容とは、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動・停止する際の、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される演出及び映像内容をいう。可動部材の動作パターンとは、液晶表示機60による演出・映像と連動して可動部材27が可動する際の動作パターンをいう。そして、発生音パターンとは、液晶表示機60による演出・映像と連動してスピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声のパターンをいう。
また、「完全ハズレ」とは、「完全ハズレ」のときに図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する映像を意味する。また、「リーチA」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチAを意味する。また、「リーチB」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチBを意味する。また、「リーチC」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチCを意味する。また、「リーチD」とは、「リーチ状態」のときに、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「リーチ映像」の種類であるリーチDを意味する。また、「「大当り」表示」」とは、図柄表示装置58の液晶表示器60で変動する3つの図柄が「大当り図柄」をもって停止した際に図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「大当り」の文字を意味する。そして、液晶表示器60の演出・映像内容は、「完全ハズレ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」、「「大当り」表示」の組合せで構成されている。
更に、可動部材27の動作パターンについて「なし」とは、可動部材27の動作を行わないことを意味する。また、「腕+胴」とは、前記したソレノイド114により可動部材27の右腕110及び左腕111を開閉運動させ、且つ駆動モータ113により胴体108を回転運動させることを意味する。また、「胴」とは、駆動モータ113により胴体108のみを回転運動させることを意味する。また、「腕」とは、ソレノイド114により可動部材27の右腕110及び左腕111を開閉運動させることのみを意味する。
一方、発生音パターンとは、液晶表示機60による演出・映像及び可動部材27の可動と連動してスピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声のパターンをいう。発生音パターンはパターンa〜パターンiの9種類のパターンが予め設定され、図柄表示制御用ROM146に記憶されている。尚、表示サブ基板40による液晶表示器60の映像表示処理、スピーカ17による音発生処理、及び可動部材27の動作処理については別途フローチャートに基づいて後述する(図37、図38参照)。
次に、図31の電飾選択テーブル173について説明する。図31の電飾選択テーブル173は、図22のランプ制御用ROM151に記憶されたものである。図31の電飾選択テーブル173においては、「1」〜「9」の9個の変動パターンの番号が用意されており、さらに、各変動パターンの番号には、電飾ランプ12、78A〜81Aのランプ点灯パターンが定められている。この点、変動パターンの番号は、図29の変動パターン決定テーブル171のものと対応するものである。
また、ランプ点灯パターンとは、液晶表示機60による演出・映像及び可動部材27の可動と連動して電飾ランプ12、78A〜81Aが点灯する際の点灯パターンをいう。点灯パターンはパターンA〜パターンEの5種類のパターンが予め設定され、ランプ制御用ROM151に記憶されている。
そして、以上より、メイン基板42により決定された変動パターンの番号に従って、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する「完全ハズレ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「リーチD」、及び「リーチA+「大当り」表示」、「リーチB+「大当り」表示」、「リーチC+「大当り」表示」、「リーチD+「大当り」表示」の各映像内容が決定され、且つその映像内容に合わせて、可動部材27の動作パターンやスピーカ17の出力内容、電飾ランプ12、78A〜81Aの点灯パターンが定義されることとなる。
即ち、変動パターン番号「1」においては、液晶表示器60では「完全ハズレ」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は動作を行わず、スピーカ17よりパターンaの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンAの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「2」においては、液晶表示器60では「リーチA」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、胴体108が回転する。そして、スピーカ17よりパターンbの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンBの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「3」においては、液晶表示器60では「リーチB」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は胴体108が回転し、スピーカ17よりパターンcの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンBの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「4」においては、液晶表示器60では「リーチC」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行い、スピーカ17よりパターンdの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンCの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
更に、変動パターン番号「5」においては、液晶表示器60では「リーチD」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は動作を行わず、スピーカ17よりパターンeの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンCの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「6」においては、液晶表示器60では「リーチA+「大当り」表示」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、胴体108が回転する。そして、スピーカ17よりパターンfの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンDの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「7」においては、液晶表示器60では「リーチB+「大当り」表示」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は胴体108が回転し、スピーカ17よりパターンgの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンDの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
また、変動パターン番号「8」においては、液晶表示器60では「リーチC+「大当り」表示」の映像が表示される。その一方で、可動部材10は右腕110、左腕111の開閉動作を行い、スピーカ17よりパターンhの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンEの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
更に、変動パターン番号「9」においては、液晶表示器60では「リーチD+「大当り」表示」の映像が表示される。その一方で、可動部材27は動作を行わず、スピーカ17よりパターンiの音楽、効果音、音声が流れ、電飾ランプ12、78A〜81AはパターンEの点灯パターンにより点灯、点滅を行う。
次に、図24の前記S14の大当り遊技処理について、図32のフローチャートに基づいて説明する。図32に示すように、図24のS14の大当り遊技処理では、S61において、「大当り遊技状態」の最中であるか否かを判断する。ここで、「大当り遊技状態」の最中であると判断する場合には(S61:YES)、S62に進んで、「大当り遊技状態」の終了条件が成立するか否かを判断する。
ここで、「大当り遊技状態」の終了条件について説明する。第1実施形態に係るパチンコ機1は、第1種のパチンコ機であり、「大当り遊技状態」とは、例えば、大入賞口73に10個のパチンコ球が入賞するか、あるいは、所定時間が経過するまで、大入賞口73を開放させ、このとき、Vゾーン(図示しない)にパチンコ球が入賞すると次のラウンドに進み、最高で15ラウンドまで継続して進むことである。従って、「大当り遊技状態」の終了条件とは、大入賞口73が開放中にVゾーン(図示しない)にパチンコ球が入賞しなかったこと、あるいは、15ラウンドまで消化したことである。
そして、「大当り遊技状態」の終了条件が成立しないと判断する場合には(S62:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、「大当り遊技状態」の終了条件が成立すると判断する場合には(S62:YES)、S63に進んで、表示サブ基板40に終了画面表示命令を送信し、S64において、「大当り遊技状態」を終了させた後に、S65に進む。このとき、表示サブ基板40は、終了画面表示命令を受信すると、「大当り遊技状態」の最中に図柄表示装置58の液晶表示器60に表示する表示内容を終了させる。そして、S65において、「大当り図柄」が奇数であるか否かを判断する。具体的に言えば、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」,「11」のいずれかであるか否かを判断する。ここで、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」,「11」のいずれかであると判断する場合には(S65:YES)、S66に進んで、図22のメイン制御用RAM142などに確保されたフラグに、確変・時短モード状態を意味する「1」を代入した後、図24の割込プログラムに戻る。一方、現在の記憶領域E0に記憶された図柄カウンタの値が「1」や、「3」,「5」,「7」,「9」,「11」のいずれでもないと判断する場合には(S65:NO)、S67に進んで、図22のメイン制御用RAM142などに確保されたフラグに、通常状態を意味する「0」を代入した後、図24の割込プログラムに戻る。
すなわち、ここで、確変・時短モード状態とは、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」の6個ある状態をいい(図27中、S56)、遊技者側から見れば、「大当り図柄」が、「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「5」「5」「5」,「7」「7」「7」,「9」「9」「9」,「11」「11」「11」のいずれかであるときに発生する。また、通常状態とは、大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」の1個のみの状態をいい(図27中、S53)、遊技者側から見れば、「大当り図柄」が、「2」「2」「2」,「4」「4」「4」,「6」「6」「6」,「8」「8」「8」,「10」「10」「10」,「12」「12」「12」のいずれかであるときに発生する。
尚、初期状態では、図22のメイン制御用RAM142などに確保されたフラグには、通常状態を意味する「0」が代入されている。
一方、「大当り遊技状態」の最中でないと判断する場合には(S61:NO)、S68に進んで、「大当り図柄」が図柄表示装置58の液晶表示器60に表示されることにより大当りを報知したか否か、すなわち、図柄の変動を停止させる命令を図22の表示サブ基板40に送信した直後か否かを判断している。ここで、図柄の変動を停止させる命令を表示サブ基板40に送信した直後でないと判断する場合には(S68:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、図柄の変動を停止させる命令を表示サブ基板40に送信した直後であると判断する場合には(S68:YES)、S69に進んで、「大当り遊技状態」を開始させた後に、図24の割込プログラムに戻る。
次に、図24の前記S15における大当りカウンタの初期値変更処理について、図33のフローチャートに基づいて説明する。図33に示すように、前記S15の大当りカウンタの初期値変更処理では、先ずS71において、大当りカウンタが1周したか否かを判断している。ここで、大当りカウンタが1周していないと判断する場合は(S71:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、大当りカウンタが1周したと判断する場合は(S71:YES)、S72に進んで、現在の初期値変更カウンタの値X1を取得する。そして、S73において、大当りカウンタを値X1に設定し、S74に進んで、大当りカウンタが値X1を初期値としてカウントアップできるようにした後に、図24の割込プログラムに戻る。
この点、大当りカウンタは、図44に示すように、「1」〜「299」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタであることから、大当りカウンタが1周したか否か(S71)は、大当りカウンタの値が、初期値X1から「1」を引いた値であるか否かで判断される。
次に、図24のS16の賞球払出処理について、図34のフローチャートに基づいて説明する。図34に示すように、S81において、始動口69にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、始動口69にパチンコ球が入賞したと判断する場合には(S81:YES)、S82に進んで、賞球サブ基板43に、始動口69への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図24の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板43は、賞球払出装置159を介して、所定個数のパチンコ球を上皿16又は下皿22に払い出す。一方、始動口69にパチンコ球が入賞していないと判断する場合には(S81:NO)、S83に進んで、大入賞口73にパチンコ球が入賞したか否かを判断している。ここで、大入賞口73にパチンコ球が入賞していないと判断する場合は(S83:NO)、図24の割込プログラムに戻るが、大入賞口73にパチンコ球が入賞したと判断する場合は(S83:YES)、S84に進んで、賞球サブ基板43に、大入賞口73への入賞に対する賞品球数を払い出させる命令を出した後、図24の割込プログラムに戻る。このとき、賞球サブ基板43は、賞球払出装置159を介して、所定個数のパチンコ球を上皿16又は下皿22に払い出す。
次に、図24のS17のハズレ図柄処理について、図35のフローチャートに基づいて説明する。図35に示すように、S91において、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。ここで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じであると判断した場合には(S91:YES)、S92に進んで、中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであるか否かを判断する。この点、左図柄カウンタと、中図柄カウンタ、右図柄カウンタは、図42に示すように、「1」〜「12」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。
そして、中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じであると判断する場合には(S92:YES)、図24の割込プログラムに戻るが、中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値が同じでないと判断する場合には(S92:NO)、S93に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きした後、図24の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「2」の場合は(S91:YES,S92:NO)、「1」「1」「2」を、「ハズレリーチ図柄」として、ハズレリーチ図柄用記憶領域に上書きするが(S93)、左図柄カウンタの値が「1」、中図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「1」の場合は(S91:YES,S92:YES)、ハズレリーチ図柄用記憶領域に対して何もすることなく、図24の割込プログラムに戻る。
一方、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値が同じでないと判断した場合には(S91:NO)、S94に進んで、左図柄カウンタの値と中図柄カウンタの値と右図柄カウンタの値の組合せを、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きした後、図24の割込プログラムに戻る。具体的に言えば、例えば、左図柄カウンタの値が「0」、中図柄カウンタの値が「1」、右図柄カウンタの値が「2」の場合は(S91:NO)、「0」「1」「2」を、「完全ハズレ図柄」として、完全ハズレ図柄用記憶領域に上書きする(S94)。
尚、ハズレリーチ図柄用記憶領域や完全ハズレ図柄用記憶領域は、図22のメイン制御用RAM142などに確保される。
次に、図24のS18のエラー処理について、図36のフローチャートに基づいて説明する。図36に示すように、S101において、保護扉6が前方側へ開いた場合のエラーを検出する扉検出スイッチ15、賞球通路34のパチンコ球を検出することができない場合のエラーを検出するケース内検出スイッチ35、賞球オーバーフローを検出する下皿検出スイッチ36、賞球タンク30内にパチンコ球がなくなった場合のエラーを検出する賞球タンクスイッチ44からの各エラー情報を取得する。
そしてS102において、メイン制御用CPU140が、前記S101のエラー情報よりパチンコ機1にエラーが発生しているか否かの判断を行う。
そして、エラーが発生している場合には表示サブ基板40及びランプ制御基板39に対してエラー表示指令を送信する(S103)。そして、図24の割込プログラムに戻る。
また、表示サブ基板40は、メイン基板42からのエラー表示指令を受信した際に、スピーカ17よりエラーが発生したことを知らせるエラー音を流し、また、可動部材27を可動させる。一方、ランプ制御基板39は、エラー表示指令を受信した際に、電飾ランプ12、78A〜81Aを点灯させ、エラーが発生したことを知らせる。
次に、第1実施形態に係るパチンコ機1において、表示サブ基板40で行われる演出動作プログラムについて説明する。
図40に示すように、先ず、S111において、図柄表示制御用CPU145は、メイン基板42のメイン制御用CPU21から送信された図柄変動開始指令(前記S48)、図柄変動停止指令(前記S33)、エラー表示指令(前記S103)等の各情報を受信する。
続いて、S112において、前記S111で受信したメイン基板42の指示に基づいて、表示サブ基板40でどのような演出を行うか判定される。そして、図柄表示制御用CPU145は、その判定結果に従って、図柄表示装置58の液晶表示器60に図柄表示制御用ROM146より読み出した図柄、その他映像を表示させる(S113)。更に、S114において、図柄表示制御用CPU145は、前記S111でメイン基板42より指示された内容に従って、スピーカ17に図柄表示制御用ROM146より読み出した特定の音楽、効果音、音声を流す。
最後に、S115で可動部材27を動作させる可動部材動作処理を行った後、処理を終了する。
次に、前記S115の可動部材動作処理について図38に基づいて説明する。
図38に示すように、可動部材動作処理においては、先ずS121で、図柄表示装置58の液晶表示器60に表示される3つの図柄が変動中であるか否かを判断する。
そして、図柄変動中である場合(S121:YES)には、可動部の動作演出を行うか否かが判断される(S122)。可動部の動作演出を行うか否かは、前記したように、メイン基板42において、始動口69にパチンコ球が入賞した際に取得された大当りカウンタ、変動パターンカウンタの各値と、メイン制御用ROM141に記憶された変動パターン決定テーブル171(図29参照)とにより選択された変動パターンに基づいて決定される(S37、S40、S44、S47、図26参照)。
即ち、表示サブ基板40は、メイン制御基板42より送信された変動パターンの番号(「1」〜「9」)より、図柄表示制御用ROM146に記憶された演出選択テーブル172(図30参照)に従って図柄変動中の可動物の動作パターンが決定される。
そして、変動パターン番号「1」、「5」、「9」の図柄変動中においては、可動部材27は動作を行わず(S122:NO)、終了する。一方、他の変動パターン番号の図柄変動中において(S122:YES)は、定められた可動部材27の動作を行う(S123)。具体的には、変動パターン番号「2」、「6」の図柄変動中においては、可動部材27はソレノイド114により右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、駆動モータ113により胴体108が回転する。また、変動パターン番号「3」、「7」の図柄変動中においては、可動部材27は、駆動モータ113により胴体108の回転のみを行う。更に、変動パターン番号「4」、「8」の図柄変動中においては、可動部材27はソレノイド114による右腕110、左腕111の開閉動作のみを行う
従って、可動部材27は、ソレノイド114による右腕110及び左腕111の開閉運動と、駆動モータ113による胴体108の回転運動とを、それぞれ別々に選択して可動させることができるので、可動部材27の可動を複数パターンにより表現することができ、遊技状態を多様化し遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、図柄変動中でない場合(S121:NO)には、確変・時短モード中であるか否かが判断される(S124)。確変・時短モードは、前記したように大当りカウンタの値に対する大当り値が、「7」,「50」,「100」,「150」,「200」,「250」の6個ある状態をいい(図27のS56)、遊技者側から見れば、「大当たり図柄」が、「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「5」「5」「5」,「7」「7」「7」,「9」「9」「9」,「11」「11」「11」のいずれかであるときに発生する。そして、次回に再度大当りした際に確変・時短モードは終了する。ただし、次回大当りした際の「大当たり図柄」が、「1」「1」「1」,「3」「3」「3」,「5」「5」「5」,「7」「7」「7」,「9」「9」「9」,「11」「11」「11」のいずれかである場合には、継続して確変・時短モードとなる。
そして、確変・時短モード中(S124:YES)においては、可動部材27はソレノイド114により右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、駆動モータ113により胴体108が回転する。(S125)。
次に、確変・時短モードでもない場合(S124:NO)には、エラー状態であるか否かが判断される(S126)。エラー状態は、前記したように、保護扉6が前方側へ開いた場合、賞球通路34のパチンコ球を検出することができない場合、賞球オーバーフローした場合、賞球タンク30内にパチンコ球がなくなった場合がある。尚、各エラーは、扉検出スイッチ15、ケース内検出スイッチ35、下皿検出スイッチ36、及び賞球タンクスイッチ44により検出され、検出結果がメイン基板42より送信される(図36、S103)。
エラー中(S124:YES)においては、可動部材27はソレノイド114により右腕110、左腕111の開閉動作を行いつつ、且つ、駆動モータ113により胴体108が回転する。(S127)。
以上説明した通り第1実施形態に係るパチンコ機1では、遊技状態に応じて可動する可動部材27が、遊技領域10外である中枠3上に設けられているので、可動部材27を設けながらも遊技球の通過する遊技領域10を広く確保することができる。従って、ゲージ設計を容易に行うことが可能となるとともに、遊技球の流れを多様化することにより、遊技者を飽きさせることがない。また、可動部材27が取り付けられる中枠3に形成された可動部材取付部54は、遊技領域10の近くにあるので、遊技者が遊技する際に可動部材27に対して視線の移動をほとんどすることなく、ほぼ同じ視線を保って遊技を行うことができる。従って、遊技者は集中して遊技を行うことができる。
また、可動部材27は、駆動ユニット93により、被駆動部分であるモグラの胴体108、頭109、右腕110、左腕111と、駆動機構115である回転軸116、駆動板117と、駆動手段である駆動モータ113、ソレノイド114とが、駆動ユニットによりユニット化されているので、中枠3に対しての取り付け、及び取り外しが容易である。更に、可動部材取付部54に配線孔95を設けることにより、取り付けられた可動部材27の駆動ユニット93から延出される配線94を中枠3の裏側に通すことができ、配線94の取り回しが容易となる。
また、固定溝91、92に対して、固定部101、102を嵌合させることにより、可動部材27は可動部材取付部54に取り付けられるので、可動部材27は中枠3に対して容易に、且つ確実に位置決めすることができ、可動部材27を常に正しい方向と位置を持って取り付けることができる。それにより、保護扉6を閉めた際には、中枠3に取り付けられた可動部材27は確実に挿入口87に導かれ、中空部83へと配置することができる。
更に、可動部材27を液晶表示器60の図柄変動中に動作させることにより(S123)、遊技者の「大当り」に対する期待感を高めるとともに、遊技状態を多様化し遊技者の遊技意欲を向上させることができる。また、確変・時短モード中に可動部材27を可動させることにより(S125)、遊技状態を多様化し遊技者の遊技意欲を向上させることができる。更に、エラーが発生した場合に、可動部材27を可動させることができるので、エラーが起きたことを迅速、且つ確実に知ることができる。
また、変動パターンカウンタ(図44参照)のカウンタ値の取得(S39、S43、S46)を行い、取得されたカウンタ値に従って、変動パターン決定テーブル171、演出選択テーブル172、電飾選択テーブル173により、可動部材27の動作パターンを決定し、液晶表示器60の表示内容を決定し、また、スピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声を決定し、電飾ランプ12、78A〜81Aの点灯パターンを決定する(S40、S44、S47)。従って、可動部材27は、液晶表示器60の表示内容と、スピーカ17から発せられる音楽、効果音、音声と、電飾ランプ12、78A〜81Aの点灯パターンとに連動して動作させることができるので、遊技状態を多様化させ、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、第2実施形態に係るパチンコ機1について図39に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一符号は、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第2実施形態に係るパチンコ機1の全体構成及び制御系の構成は、第1実施形態に係るパチンコ機1とほぼ同じ構成である。また、第2実施形態に係るパチンコ機の制御処理は、第1実施形態に係るパチンコ機1の制御処理とほぼ同じ制御処理である。
ただし、表示サブ基板40で行われる処理が後述のように上記第1実施形態と異なっている。
尚、第1実施形態においては、可動部の動作演出を行うか否かの判定(S122)は、前記したようにメイン基板42において、始動口69にパチンコ球が入賞した際に取得された大当りカウンタ、変動パターンカウンタの各値と、メイン制御用ROM141に記憶された変動パターン決定テーブル171(図29参照)とにより選択された変動パターンに基づいて決定され、表示サブ基板40はその決定に基づいて可動部の動作を行うこととしているが、第2実施形態では、それらの演出判定を表示サブ基板40において行う点で異なっている。
その際には、メイン基板42においては図柄の変動指示、及び演出の時間のみを表示サブ基板40に対して送信し、表示サブ基板40において可動部材動作カウンタ(図49参照)により可動部材の動作の可否及び演出方法を決定する。
可動部材動作カウンタは、図49に示すように「1」〜「100」の範囲を「1」毎にカウントアップしていく円弧カウンタである。図柄表示制御用CPU145は、メイン基板42からの指示によりカウンタ値を取り、得たカウンタ値に基づいて可動部材27の動作判定を行うものである。例えば、得たカウンタ値が「1」〜「25」であれば可動部材27を動作せず、「26」〜「50」であれば可動部材27の右腕110、左腕111の開閉運動のみを行い、「51」〜「75」であれば可動部材27の胴体108の回転運動のみを行い、「76」〜「100」であれば可動部材27の右腕110、左腕111の開閉運動を行い、且つ胴体108の回転運動を行うように設定する。
図39は第2実施形態におけるパチンコ機の表示サブ基板30で行われるプログラムである。図39に示すように、先ず、S131において、図柄表示制御用CPU145は、メイン基板42のメイン制御用CPU140から送信された図柄変動開始指令(前記S48)、図柄変動停止指令(前記S33)、エラー表示指令(前記S103)等の各情報を受信する。
続いて、S132において、前記S131で受信したメイン基板42の指示に基づいて、表示サブ基板40でどのような演出を行うか判定される。そして、図柄表示制御用CPU145は、その判定結果に従って、図柄表示装置58の液晶表示器60に図柄表示制御用ROM146より読み出した図柄、その他映像を表示させる(S133)。更に、S134において、図柄表示制御用CPU145は、前記S111でメイン基板42より指示された内容に従って、スピーカ17に図柄表示制御用ROM146より読み出した特定の音楽、効果音、音声を流す。
その後、S135において、可動部材動作判定が行われる。可動部材の動作判定は、前記した大当りカウンタ(図45参照)により、例えば「リーチ演出」の指令をメイン基板42より受信した際に、可動部材動作カウンタ(図48参照)のカウンタ値より可動部材27を動作させるか否かの可動部材動作判定が行われる。そして、その判定に基づいて可動部の動作演出を行うか否かが判断される(S136)。可動物の動作を行う場合においては(S136:YES)、規定された動作を行った後(S137)、終了する。一方、可動部材27の動作を行わない場合においては(S136:NO)、可動部材27を動作させることなく終了する。
尚、可動部動作判定(S126)は、「リーチ演出」の時のみならず、「大当り」した際、若しくは「確変・時短モード」が発生した際に可動部材動作カウンタにより行っても良い。
以上説明した通り第2実施形態に係るパチンコ機1では、図柄表示制御用CPU145が可動部材動作判定を行うことにより、可動部材27を稼動させるか否かの判断を行い(S135)、その結果に基づいて、可動部材の動作を行う(S137)ので、遊技状態を多様化し遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、第3実施形態に係るパチンコ機1について図40及び図41に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一符号は、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第3実施形態に係るパチンコ機1の全体構成及び制御系の構成は、第1実施形態に係るパチンコ機1とほぼ同じ構成である。また、第3実施形態に係るパチンコ機の制御処理は、第1実施形態に係るパチンコ機1の制御処理とほぼ同じ制御処理である。
ただし、表示サブ基板40で行われる処理が後述のように上記第1実施形態と異なっている。
尚、第1実施形態においては、可動部の動作演出を行うか否かの判定(S122)は、前記したようにメイン基板42において、始動口69にパチンコ球が入賞した際に取得された大当りカウンタ、変動パターンカウンタの各値と、メイン制御用ROM141に記憶された変動パターン決定テーブル171(図29参照)とにより選択された変動パターンに基づいて決定され、表示サブ基板40はその決定に基づいて可動部の動作を行うこととしているが、第3実施形態では、可動部材27を図柄の変動回数に従って可動させる点で異なっている。
ここで、第3実施形態において、可動部材27を可動させる際の図柄の変動回数とは、大きく普通図柄の変動回数と特別図柄の変動回数とからなる。普通図柄とは、ゲート64、65にパチンコ球が通過した際に普通図柄表示領域(図示せず)により変動される図柄のことを言いい、普通図柄が所定の表示形態により停止した場合には、始動口69に設けられたチューリップ式役物が開かれる。また、特別図柄とは、始動口69にパチンコ球が入った際に、図柄表示領域61、62、63で変動される前記変動図柄のことを言い、特別図柄が所定の表示形態(図18参照)により停止した場合には、前記したように「大当り状態」等になる。
図40及び図41は、図柄の変動回数に従って可動部を動作させる第3実施形態におけるパチンコ機の表示サブ基板40で行われるプログラムである。
図40に示すように、先ず、S141において、図柄表示制御用CPU145は、メイン基板42のメイン制御用CPU140から普通図柄変動指令を受信したか否かが判断される。
続いて、S142において、普通図柄の変動回数のカウントを「+1」増やす。この変動回数のカウント追加の際には、先ず、図柄表示制御用RAM147から普通図柄変動回数カウンタのカウント値(a)を読み出すと共に、読み出した変動回数カウンタのカウント値(a)を「+1」し、再び図柄表示制御用RAM147に格納する。
そして、S143において、図柄表示制御用CPU145は、普通図柄変動回数カウンタのカウント値(a)を読み出し、カウント値が10に達したか否かを判断する。普通図柄変動回数カウンタのカウント値(a)が10に達した場合(S143:YES)には、可動部材27の動作を行う(S144)。更に、可動部材の動作を行った後には、普通図柄変動回数カウンタのカウント値(a)として「0」が図柄表示制御用RAM147に読み込まれる(S145)。
その後、その他の演出として、図柄表示装置58の液晶表示器60に映像を表示したり、スピーカ17に音楽、効果音、音声を流す等の処理を行う(S136)。
一方、変動回数カウンタのカウント値(a)が10に達していない場合(S143:NO)には、可動部材27の動作を行うことなく、その他の演出を行った(S146)後に終了する。
また、図41に示すフローチャートは、特別図柄の変動回数に従って可動部を動作させるプログラムに関するものである。
図41に示すフローチャートは、基本的に図40に示すフローチャートと同一の構成を有しており、図40に示すフローチャートが、普通図柄の変動回数をカウントし、そのカウント値が一定値に達したときに可動部材27を稼動させるのに対して、図41に示すフローチャートは、特別図柄の変動回数をカウントし、そのカウント値が一定値に達したときに可動部材を稼動させるものである。従って、S151〜S156の各判断、処理の詳細については省略する。
尚、特別図柄変動回数カウンタのカウント値(b)は、普通図柄変動回数カウンタのカウント値(a)とともに図柄表示制御用RAM147に格納されているものである。
以上説明した通り第3実施形態に係るパチンコ機1では、普通図柄の変動回数、及び特別図柄の変動回数をカウントし(S142、S152)、変動回数が10回となった時点(S143:YES、S153:YES)で、可動部材27を可動させるので、遊技状態を多様化し遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
次に、第4実施形態に係るパチンコ機1について図50乃至図53に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一符号は、上記第1実施形態に係るパチンコ機1と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第4実施形態に係るパチンコ機1の全体構成及び制御系の構成は、第1実施形態に係るパチンコ機1とほぼ同じ構成である。また、第4実施形態に係るパチンコ機の制御処理は、第1実施形態に係るパチンコ機1の制御処理とほぼ同じ制御処理である。
ただし、可動部材27が取り付けられる中枠3及び可動部材取付部54の構成が後述のように上記第1実施形態と異なっている。
尚、第1実施形態においては、中枠3の表面側に可動部材取付部54を有し、可動部材27は中枠3の表面側から取り付けられていたが、第4実施形態においては、中枠3の裏面側に可動部材取付部54を有し、可動部材27は中枠3の裏面側から取り付けられるように構成されている。図50は第4実施形態にかかる中枠の正面図である。図51は中枠の裏面側に設けられた第4実施形態にかかる可動部材取付部の正面図である。図52は図51の線D−Dで中枠を切断した矢視断面図である。図53は図51の線E−Eで中枠を切断した矢視断面図である。
第4実施形態に係るパチンコ機1の中枠3にはその上端中央部に、中枠3の裏面側より取り付けられた可動部材27が設置されている。
可動部材取付部54は、図51示すように中枠3に略円形状に形成された挿通孔200の両側において四角形状に形成された固定溝201、202より構成されている。また、固定溝201、202の略中央部には、ネジ孔203、204がそれぞれ形成されている。
固定溝201及び固定溝202は、可動部材27の固定部101、102と同形状をしており、固定部101、102を固定溝91、92に嵌合させることにより、可動部材27が可動部材取付部54に固定されると同時に位置決めもなされるように構成されている。
可動部材27が、可動部材取付部54に取り付けられる際には、先ず駆動ユニット93が内蔵された透明カバー103を、挿通孔200より中枠3の裏面側から表面側に挿通させる(図50参照)。そして、透明カバー103を挿通させるとともに固定部101が固定部101と同形状に形成された固定溝202に嵌合され、また、固定部102が固定部102と同形状に形成された固定溝201に嵌合されることにより、可動部材27は可動部材取付部54に固定され、且つその位置決めがなされる。
また、その状態でネジ(図示せず)により、ネジ孔96と203を合わせて固定し、また、ネジ孔97と204を合わせて固定することにより、より確実に固定部101、102を固定溝201、202に固定し、また位置決めすることができる。
一方、固定された状態では、透明カバー103は挿通孔200から中枠3の表面側に突出されており、また、駆動ユニット93から延出される配線94は、パチンコ機1の背面のカバー37内に設けられた表示サブ基板40(図4参照)へと接続されている。
そして、保護扉6が閉鎖された際には、中枠3に取り付けられた可動部材27は、挿入口87に挿入され、中空部83内に配置される。そして、中空部83内に配置された可動部材27は、可動部材カバー26を介して外部より認視可能となっている。
以上説明した通り第4実施形態に係るパチンコ機1では、遊技状態に応じて可動する可動部材27が、遊技領域10外の中枠3に設けられているので、可動部材27を設けながらも遊技球の通過する遊技領域10を広く確保することができる。従って、ゲージ設計を容易に行うことが可能となるとともに、遊技球の流れを多様化することにより、遊技者を飽きさせることがない。また、可動部材27が取り付けられる可動部材取付部54は、遊技領域10の近くの中枠3に形成されているので、遊技者が遊技する際に可動部材27に対して視線の移動をほとんどすることなく、ほぼ同じ視線を保って遊技を行うことができる。従って、遊技者は集中して遊技を行うことができる。
また、可動部材27は、駆動ユニット93により、被駆動部分であるモグラの胴体108、頭109、右腕110、左腕111と、駆動機構115である回転軸116、駆動板117と、駆動手段である駆動モータ113、ソレノイド114とが、駆動ユニットによりユニット化されているので、中枠3に対しての取り付け、及び取り外しが容易である。更に、固定溝201、202に対して、固定部101、102を嵌合させることにより、可動部材27は可動部材取付部54に取り付けられるので、可動部材27は中枠3に対して容易に、且つ確実に位置決めすることができ、可動部材27を常に正しい方向と位置を持って取り付けることができる。それにより、保護扉6を閉めた際には、中枠3に取り付けられた可動部材27は確実に挿入口87に導かれ、中空部83へと配置することができる。
また、可動部材取付部54を中枠3の裏側に設け、可動部材27を、中枠3の裏側から取り付けていることから、可動部材取付部54は中枠3の表面側より見えなくなり、駆動ユニットのみを中枠3の表面側から確認できるようにすることができる。従って、装置の見栄えをよくすることが可能である。
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第1乃至第4実施形態においては、ソレノイド114によりモグラの右腕110と左腕111とは同時に動かすこととしているが(図12乃至図16参照)、右腕110と、左腕111とにそれぞれ別々の駆動手段を設け、別々に動かすようにしても良い。
また、第1実施形態においては、確変・時短モード時であった場合(S124:YES)に、可動部材27を可動させることとしているが、確変モード時と時短モード時をそれぞれ別個に判断し、確変モード時であった場合に可動部材を可動させ、また時短モード時であった場合に可動部材を可動させるように構成しても良い。