本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された実施例としてのスロットマシンの正面図である。尚、以下の説明においては、図1に示すスロットマシン1の正面に対峙したときの前後左右方向を基準として説明する。図1に示すように、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rからそれぞれ見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの外周部には、特に図示しないが、例えば、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」等の互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rにおいて各々上中下三段に表示される。
各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L,32C,32R(図2参照)によって回動させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3L,3C,3Rに連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回動を停止させることで、透視窓3L,3C,3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33R(図2参照)と、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55(図2参照)と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3L,3C,3Rに対応する透過領域及び透視窓3L,3C,3Rを介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域を除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回動を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回動を開始した3つのリール2L,2C,2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回動開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図2参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L,22C,22R(図2参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L,8C,8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルなどが表示される下部パネル200が設けられているとともに、下部パネル200の右側には、後述する演出ボタン300が前後方向に移動可能に設けられている。
前面扉1bの背面には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(図2参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24(図2参照)、所定の契機で打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a(図2参照)、所定の契機で自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切替えるための流路切替ソレノイド30(図2参照)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク(図示略)側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31c(図2参照)を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図2参照)が設けられている。
前面扉1bの背面におけるメダル投入部4の直下には、メダルセレクタ(図示略)が取り外し自在に設けられている。メダルセレクタ(図示略)の側方には、該メダルセレクタの側面から流出したメダルをホッパータンク(図示略)に誘導するメダルシュート(図示略)が取り付けられているとともに、メダルセレクタ(図示略)からは、該メダルセレクタの背面下部から流出したメダルを下方のメダル払出口9に誘導するメダル返却通路(図示略)及びホッパーユニット(図示略)から払い出されたメダルをメダル払出口9に誘導するメダル払出通路(図示略)を構成するメダル通路部材(図示略)が配設されている。
筐体1a内部には、前述したリール2L,2C,2R、リールモータ32L,32C,32R(図2参照)、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図2参照)からなるリールユニット(図示略)、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図2参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、該ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図2参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図2参照)からなるホッパーユニット(図示略)、電源ボックス(図示略)が設けられている。
ホッパーユニット(図示略)の側部には、ホッパータンク(図示略)から溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク(図示略)が設けられている。オーバーフロータンク(図示略)の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図2参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス(図示略)の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切替えるための設定キースイッチ37(図2参照)、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38(図2参照)、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39(図2参照)が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3L,3C,3Rに表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回動し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回動が停止し、透視窓3L,3C,3Rに表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31a〜31c、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41、メイン制御部41の制御に用いるクロックを生成する制御用クロック生成回路42、メイン制御部41が搭載する乱数回路が乱数を生成する際に用いるクロックを生成する乱数用クロック生成回路43、遊技制御基板40に接続されるスイッチ類の検出を行うスイッチ検出回路44、リールモータ32L,32C,32Rを駆動させるモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30を駆動させるソレノイド駆動回路46、LED類を駆動させるLED駆動回路47、遊技制御基板40への供給電圧の低下を検知する電断検出回路48、メイン制御部41に対してリセット信号を与えるリセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM、ワークメモリとして使用されるRAM、プログラムに従って制御動作を行うCPUが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
また、メイン制御部41は、ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7の操作を検出したとき、内部抽選を実行し、入賞の発生を許容するか否か及び入賞の発生を許容するときには複数種類の入賞のうちいずれの発生を許容するかを、透視窓3L,3C,3Rに表示結果が導出表示されるまでに決定する。また、メイン制御部41は、遊技の進行等に応じて演出制御基板90に対して各種のコマンドを送信する。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55、演出用スイッチ56、後述する演出ボタンユニット310に設けられた演出用LED376,379,386、回転用モータ336、レンズ部材用モータ384、初期位置センサ398等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55を駆動させるLED駆動回路93、スピーカ53,54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、サブ制御部91対してリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、演出制御基板90への供給電圧の低下を検出する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
次に、下部パネル200及び演出ボタン300を有する演出ボタンユニット310の構造について、図3〜図6に基づいて説明する。図3は、(A)は演出ボタンが第2位置にある状態を示す斜視図、(B)は第1位置にある状態を示す斜視図である。図4は、(A)は演出ボタンが第2位置にある状態を示す側面図、(B)は第1位置にある状態を示す側面図である。図5は、下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図1、図3及び図4に示すように、下部パネル200は、前面扉1bの前面上下方向の略中央位置に左右方向に向けて形成された操作台120と、前面扉1bの前面下部に左右方向に向けて形成されメダル払出口9から払い出されたメダルを貯留可能な下皿121と、の間に配設されている。下部パネル200は、正面視略横長長方形状に形成され、表示面200aが上辺から下辺に向けて前側に傾斜するように設けられているとともに、表示面200aは、上辺から下辺に向けて前側に湾曲している(図4参照)。当該スロットマシン1にて遊技を行う遊技者の目線は、透視窓3L,3C,3Rと略同等の高さにあるため、第2位置においても表示面200aがやや上向きになるように傾斜することで、表示面200aを遊技者が視認しやすくなっている。
また、演出ボタン300は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置(図3(B),図4(B)参照)と、該第1位置から後側に退避する第2位置(図3(A),図4(A)参照)と、の間で前後方向に移動可能に設けられている。
図5及び図6に示すように、下部パネル200は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され表示面200aを形成するカバーパネル201と、カバーパネル201の背面側に配置され透光性を有する合成樹脂材にて構成される装飾シート202と、を有している。装飾シート202の背面には、特に図示しないが所定の装飾(例えば、機種のタイトル名や演出で登場するキャラクタなど)が印刷等により施されており、該装飾は、カバーパネル201の前側から、カバーパネル201及び装飾シート202を透して視認できるようになっている。尚、本実施例では、印刷により装飾が施されていたが、液晶表示装置や導光板等により装飾を視認可能となるようにしてもよい。
カバーパネル201の右側には、円形の開口部203が形成されているとともに、装飾シート202における開口部203に対応する位置には、開口部203と略同形に形成された開口部204が形成されており、演出ボタン300を挿通可能としている。このように構成された下部パネル200は、前面扉1bを構成する基体1cの前面に形成された取付凹部205に前側から取り付けられる。尚、下部パネル200は、基体1cに対し着脱可能に取り付けられるが、前面扉1bを開放しない限り取り外すことができないようになっている。
取付凹部205の右側には、正面視略正方形状の開口部206が形成されているとともに、基体1cの背面における開口部206の周縁からは、四角筒状の固定筒207が後側に向けて突設されており、該固定筒207の後端部には、演出ボタンユニット310がネジN1により取り付けられている。
また、特に図示しないが、取付凹部205における開口部206の左側には、複数の下部パネル発光ダイオード(下部パネルLED)が前方に向けて光を照射可能に配設されており、装飾シート202を後側から照らすことができるようになっている。
次に、演出ボタンユニット310の構造について、図7〜図13に基づいて説明する。図7は、演出ボタンユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8は、演出ボタンユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図9は、カム部材を示す六面図及び斜視図である。図10は、演出ボタンの内部構造を示す断面図である。図11は、(A)は図10のA−A断面図、(B)は図10のB−B断面図である。図12は、図10のC−C断面図である。図13は、演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。
図7〜図11に示すように、演出ボタンユニット310は、基体1cの固定筒207の後端部に固設され前後方向に移動しない非移動部311と、非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた可動部としての移動部312と、から主に構成されている。
非移動部311は、前面が開口する四角箱状に形成される固定ベース320と、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に取り付けられたカム部材321と、を有する。
固定ベース320は、前端の左右側辺上下位置に取付片330がそれぞれ突設されており、該取付片330に取り付けたネジN1を固定筒207の左右側辺上下位置に突設されたネジ孔331(図6参照)に螺入することで、固定筒207の後開口を閉鎖するように取り付けられる。固定ベース320の四隅には、円筒状のガイドボス332a〜332dが前後方向に向けて形成されている。固定ベース320の背板333の中心位置には孔部335が形成されているとともに、該背板333の背面における孔部335の周縁からは円筒状の軸受ボス334が突設されており、軸受ボス334の孔部335には回転軸322の後部が軸周りに回転可能に挿入されている。
また、軸受ボス334の下方位置には、回転用モータ336が取り付けられている。回転用モータ336の駆動軸336aは、背板333における孔部335の下方近傍を挿通して前方に突出され、該駆動軸336aの先端には駆動ギヤ337が固着されている。駆動ギヤ337は、後述する軸受ボス348の周囲に固定された従動ギヤ338に噛合されており、回転用モータ336により駆動ギヤ337が回転することで、従動ギヤ338を介して回転軸322が回転するようになっている。
図9に示すように、カム部材321は、円筒形状に形成され、外周面340には、外周面340に対してカム部材321の径方向の内側に凹む凹部341が形成されている。外周面340と凹部341との段差部分には、カム部材321の軸方向(前後方向)に対し平行に延びる2つの平行面342A,342Bと、カム部材321の軸方向に対し傾斜した方向に延びる曲面状の2つの傾斜面343A,343Bと、平行面342A,342Bの後端部と傾斜面343A,343Bの後端部とを両端としてカム部材321の軸方向に対し直交方向に延びる2つの直交面344A,344Bとが形成されている。
これら2つの平行面342A,342B、2つの傾斜面343A,343B及び2つの直交面344A,344Bは、それぞれ回転軸322を挟んで対向する位置に配置されている。また、平行面342A,342Bの前端部と傾斜面343A,343Bの前端部との間は離れており、この間には、ゴム材等からなる緩衝部材350A,350Bが設けられており、後述する突起部375A,375Bの移動を規制できるようになっている。
カム部材321の内部には、正面視十字形をなすリブ347が一体に形成されており、該リブ347の交差位置、つまり、カム部材321の回転中心位置には、回転軸322を挿通可能な前後方向を向く軸受ボス348が前後方向に延設されている。また、リブ347の前端には、円形の前板345(図7及び図8参照)が、前面開口を閉鎖するようにネジ(図示略)により取り付けられているとともに、リブ347の後端には、円形の背板346が後面開口を閉鎖するように一体に形成されている。また、軸受ボス348は、背板346の背面側に突出してカム部材321の後端より後側に延出されて背板333の前面に当接されている。また、背板346から突出した部分には従動ギヤ338が固定されている。
このように構成されたカム部材321は、固定ベース320の背板333から突出する回転軸322の後端が軸受ボス348内に回転可能に挿入されることで、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に設けられる。また、軸受ボス348の後端が背板333の前面に当接するとともに、前板345が後述する膨出部381の前板に当接することで、前後方向の移動が規制される。
移動部312は、固定ベース320に対し前後方向に移動可能に設けられる移動ベース360と、移動ベース360に組付けられる発光ベース361と、発光ベース361の周囲を覆うように取り付けられるレンズ部材362と、レンズ部材362の周囲を覆うように取り付けられるカバー部材363とを有し、該移動部312は、遊技者が操作可能な操作部としての表示面200aを有する演出ボタン300を構成する。
移動ベース360は、固定ベース320の前面開口より若干縮径された板材からなる移動板370を有し、該移動板370の背面四隅には、円柱状のガイド棒371a〜371dが後側に向けて突設されている。ガイド棒371a〜371dは、所定長さを有し、固定ベース320のガイドボス332a〜332d内に前後方向に移動可能に挿入される。また、ガイド棒371a〜371dの周囲には、固定ベース320に対し移動部312を前方に付勢する圧縮バネ372a〜372dが、固定ベース320の背板333と移動板370との間にそれぞれ環装されている。
また、特に図11(B)に示すように、ガイド棒371a〜371dの前端は、移動板370の背面に突設されたボス354に嵌合されており、演出ボタン300が押圧され第1位置から第2位置へ移動したときに、ガイドボス332a〜332dの前端にボス354の後端が当接することで移動部312の後方への移動が規制されるようになっている。そして、ガイド棒371a〜371dの周囲における該ボス354とガイドボス332a〜332dとの間にはゴム材等からなるリング状の緩衝部材355が環装されており、第2位置において移動部312の後方への移動が規制されるときに、ボス354の後端がガイドボス332a〜332dの前端と衝突する際の衝撃が緩衝部材355により吸収されるようになっている。
移動板370の中央位置には、前方に膨出する有底筒状の膨出部381が形成されており、該膨出部381の内部にはカム部材321の前部が収容される。移動板370の背面における膨出部381の開口の左右側には、移動部312の移動を規制する規制アーム374A,374Bが、回転軸322を挟んで対向する位置から後側に向けて延設されており、これら規制アーム374A,374Bそれぞれの後端の対向面には、円柱状の突起部375A,375Bが内側に向けて突設されている。
発光ベース361は、図10及び図11に示すように、膨出部381と、該膨出部381の周面から前方に向けて突出するように複数(本実施例では、9枚)設けられた取付支柱378と、これら各取付支柱378の間に差し込まれ、演出用ダイオード(演出用LED)379が搭載された複数のLED基板380とを有し、演出用LED379は径方向の外側に向けて光を照射可能とされている。
膨出部381の前板には、レンズ部材362の回転軸382を回転可能に軸支する軸受筒383が前方に向けて突設されているとともに、該軸受筒383の近傍位置には、レンズ部材362を回転させるためのレンズ部材用モータ384が設けられている。各取付支柱378の前端には環状のLED基板385が取り付けられており、該LED基板385の前面には、複数の演出用ダイオード(演出用LED)386が前方に向けて光を出射可能に設けられている。尚、回転軸322と回転軸382とは同一軸心をなすように前後に設けられている。
レンズ部材362は、非透光性の合成樹脂材により略円筒形状に形成されたレンズベース390と、レンズベース390の周面に形成された複数の開口に設けられた透光性を有する合成樹脂材にて形成された複数(本実施例では、9枚)のレンズ391と、レンズベース390の前面開口を閉鎖するように取り付けられ、透光性を有する合成樹脂材にて形成された円形のレンズ盤392と、を有する。尚、レンズ盤392の前面には、透光性を有する合成樹脂材にて三角形状に形成された装飾部材393が一体に取り付けられている。
レンズ盤392の背面における中心位置にはボス394が突設されており、該ボス394には回転軸382が相対回転不能に嵌入されている。また、ボス394の周囲には従動ギヤ395が取り付けられ、該従動ギヤ395はレンズ部材用モータ384の駆動軸384aに固着された駆動ギヤ396に噛合されている。このように構成されたレンズ部材362は、回転軸382の後端を軸受筒383に対し相対回転可能に挿入することで発光ベース361を外側から囲むように配置され、レンズ部材用モータ384により軸受筒383に回転可能に軸支された回転軸382を中心として回転可能に設けられている。
カバー部材363は、透光性を有する合成樹脂材により後面が開口する略円筒形状の挿通部397Aと、該挿通部397Aの周面後端から径方向の外側に向けて突出するように形成されるフランジ部397Bとから構成されており、フランジ部397Bに取り付けた複数のネジN2を移動板370の前面に形成されたネジ孔に螺入することで、レンズ部材362の周囲を覆うように移動板370に取り付けられる。挿通部397Aは、正面視略円形をなす平坦面状の操作面部301Aと、操作面部301Aの周縁から後方に延びる筒状の側周面部301Bとから構成され、カバー部材363を移動板370に取り付けた状態において、レンズ部材362を外周から覆うように設けられる。これにより、各演出用LED379が、挿通部397Aにおける演出部としての側周面部301Bの内面に対応する位置に配置される。
カバー部材363の挿入部の外径は、下部パネル200に形成された開口部203,204の直径よりも僅かに短寸であって該開口部203,204に挿入可能であり、フランジ部397Bの各辺は、開口部203,204の直径よりも長寸とされているため、開口部203,204に挿入不可である。また、フランジ部397Bの前面には、前面に複数の演出用ダイオード(演出用LED)376が搭載されたLED基板377が取り付けられており、前方に向けて光を照射可能とされている。
このように構成された演出ボタンユニット310は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aに形成された開口部203から突出する第1位置(図13参照)と、該第1位置から退避する第2位置(図12参照)との間で非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた移動部312(演出ボタン300)と、該移動部312を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375B及びカム部材321とを有している。また、特に図示しないが、非移動部311には、移動部312が第1位置にあるか否かを検出するフォトセンサからなる初期位置センサ398が設けられている。具体的には、移動部312が第2位置にあるときに非検出状態(初期位置センサ398;off)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに検出状態(初期位置センサ398;on)となる。尚、移動部312が第2位置にあるときに検出状態(初期位置センサ398;on)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに非検出状態(初期位置センサ398;off)となるようにしてもよい。
また、カム部材321は、回転用モータ336により、移動部312が第2位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し直交面344A,344Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動を規制する第2回転状態(図12参照)と、移動部312が第1位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し緩衝部材350A,350Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置からの前方移動を規制する第1回転状態(図13参照)とに変化(回転)可能に設けられている。回転用モータ336はステッピングモータからなり、該回転用モータ336を制御するサブ制御部91は、第1回転状態からのステップ数により第1回転状態からの回転角度を特定できるようになっている。尚、ステップ数でなくロータリエンコーダ等により第1回転状態からの回転角度を特定するようにしてもよい。
また、移動部312の一部を構成する演出ボタン300は、図12に示すように、第2位置において、カバー部材363(演出ボタン300)の操作面部301Aが下部パネル200の開口部203から前方に臨むとともに、演出部としての側周面部301B(カバー部材363の側周面部301B)が下部パネル200(カバーパネル201及び装飾シート202)により被覆されるように奥側に配置される。また、図13に示すように、第1位置において、操作面部301Aが下部パネル200より前側に移動して演出ボタン300が突出して、側周面部301Bの少なくとも一部が下部パネル200の手前側に現出するようになっている。すなわち、移動部312である演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部である側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379とを有している。
また、本実施例では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により被覆される。下部パネル200はカバーパネル201及び装飾シート202にて構成され、装飾シート202には装飾が施されているため、第2位置にあるときは、側周面部301Bは下部パネル200により遊技者から視認不能に隠蔽されるが、カバーパネル201及び装飾シート202は透光性を有する合成樹脂材にて構成されているため、演出用LED376,386,379からの光は透過可能である。
尚、本実施例では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出部としての側周面部301Bは、演出ボタン300が第2位置にあるときに下部パネル200により被覆されていれば、下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されていなくてもよい。
次に、演出ボタン300を構成する移動部312の移動制御内容について、図14及び図15に基づいて説明する。図14は、(A)(B)はサブ制御部が高速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図、(C)は演出ボタンが押圧されたときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図である。図15は、(A)〜(C)はサブ制御部が低速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図である。
まず、図14(A)に示すように、駆動初期状態においては、カム部材321は左右の突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bにそれぞれ当接する第2回転状態であり、圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動が規制されていることで、移動部312は第2位置に維持されている。
ここで、駆動制御手段としてのサブ制御部91が、移動部312を第2位置から後述する第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(第2移動制御)を実行する場合、図14(B)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第2方向(図14(B)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bより第2方向側に移動して、突起部375A,375Bの周面に対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。これにより、移動部312(演出ボタン300)が第2位置から第1位置へ勢いよく飛び出し、第1位置において突起部375A,375Bが緩衝部材350A,350Bに衝突して移動部312の前方移動が規制されると、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により第1位置に維持される。
また、図14(C)に示すように、移動部312(演出ボタン300)が第1位置にあるときに、遊技者などが手により圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に向けて押圧され、第1位置から第2位置まで押し戻されたことが初期位置センサ398(図2参照)により検出されると(初期位置センサ398;off)、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図14(C)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、平行面342A,342Bが突起部375A,375Bよりも第2方向側に移動し、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
次に、サブ制御部91が、移動部312(演出ボタン300)を第2位置から第2速度よりも遅い第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御を実行する場合、図15(A)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図15(A)中矢印方向)に回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bよりも第1方向側に移動して、突起部375A,375Bに対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bの周面がカム部材321と接する位置が、回転用モータ336によりカム部材321が第1方向(図15(A)中矢印方向)へ回転するにつれて、傾斜面343A,343Bに沿って前方へと変化するので、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bに沿って移動しながら圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。この場合、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bから常に後方への抵抗を受けているので、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って前方へ移動する高速移動制御に比べて移動部312がより遅い速度で飛び出す。
このように、サブ制御部91がカム部材321の回転方向を切替えることによって、移動部312の前方への移動速度を変化させることができる。また、低速移動制御において、カム部材321の回転速度を変化させることにより、移動部312の前方への移動速度を任意に変化させることができる。つまり、サブ制御部91は、移動部312を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御(図15参照)と、移動部312を第2位置から前記第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(図14参照)と、を実行することができる。
また、第1位置に移動した移動部312を、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることができる。この場合、第1位置において、回転用モータ336を第2方向(図14(B)中矢印方向)へ回転させると、突起部375A,375Bの周面は、傾斜面343A,343Bから受ける後方への押圧力によって、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に押し戻される。そして、傾斜面343A,343Bの後端部が突起部375A,375Bよりも第2方向側へ移動すると、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
このように、移動部312を構成する演出ボタン300は、第1位置において、遊技者の操作により第2位置へ移動させることができるとともに、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることもできる。また、低速移動制御の実行中において、突起部375A,375Bの周面が傾斜面343A,343Bに接している状態で、カム部材321の回転方向を第1方向と第2方向に交互に繰り返し切替えることで、演出ボタン300を小刻みに前後移動させることも可能である。
次に、演出ボタン300の突出動作を用いた演出の一例について説明する。図16は、(A)〜(D)は、演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。
本実施例では、スロットマシン1は、前述したように、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置としてのリール2L,2C,2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされており、遊技を行う(例えば、賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたことに基づいて内部抽選を実行することなど)ことにより所定条件が成立したとき(例えば、いずれかの入賞の発生が許容されたとき)に所定の遊技価値を付与することが決定されるようになっている。所定の遊技価値には、例えば、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスや、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まるリプレイタイム(RT)や、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など遊技者にとって有利な情報が報知されること等により通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できるアシストタイム(AT)等)や、該遊技状態が継続する権利(例えば、ATの継続、ATゲーム数の上乗せなど)等が含まれる。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、上記のような各種遊技価値のいずれかが付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作により第2位置から第1位置へ移動させるとともに、該演出ボタン300の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に演出ボタン300が押圧操作されたとき、所定の遊技価値が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された遊技価値を報知する演出を実行する。
以下、例えば、サブ制御部91がATゲーム数の上乗せ抽選を実行した結果、100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、演出ボタン300を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図16に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選等にて100ゲームの上乗せを決定した場合、例えば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図16(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図16(B)参照)。このとき、演出ボタン300は第2位置にあるが、例えば、演出用LED376,386,379を所定の点灯態様にて点灯して、演出ボタン300が第1位置へ移動する可能性があることを示唆する。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(例えば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「下ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン300の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作にて第2位置から第1位置へ移動させる(図16(C)参照)。
この演出ボタン300の移動により、下部パネル200により被覆されていた演出部である側周面部301Bが表示面200aより遊技者側に現出する。また、この演出ボタン300の移動に応じて、演出用LED379を所定の点灯態様にて点灯するとともに、レンズ部材用モータ384によりレンズ部材362及び装飾部材393が所定方向に回転することにより、演出用LED379からの光が、レンズ391及び演出部である側周面部301Bを透して演出ボタン300の径方向の外側に向けて出射されるとともに、レンズ部材362の回転により、周方向に向けて所定間隔おきに配設された複数のレンズ391が各演出用LED379の外側を周方向に高速で移動することで、光が高速で点滅するように見える演出が側周面部301Bで行われる。
そして、所定の操作有効期間内に演出ボタン300が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、または演出ボタン300が押圧操作されずに操作有効期間が経過して回転用モータ336により第2位置へ移動したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(例えば、100ゲーム)を示す「+100」及び味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図16(D)参照)。
尚、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、演出ボタン300を高速突出動作及び低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしてもよく、例えば、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン300が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、ここでは上乗せ演出にて演出ボタン300を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出等において演出ボタン300の突出動作を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのスロットマシン1にあっては、押圧操作が可能な演出ボタン300を有する操作手段としての演出ボタンユニット310と、演出ボタン300が押圧操作されたことに基づいて演出を実行する演出実行手段(例えば、サブ制御部91が、所定の操作有効期間内に演出ボタン300が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(例えば、100ゲーム)を示す「+100」及び味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する部分など。図16(D)参照)と、演出ボタン300が押圧操作されたときの衝撃を吸収する衝撃吸収手段としての緩衝部材355と、を備えることで、演出ボタン300が押圧操作されることによる遊技への影響を低減することができる。また、衝撃から演出用LED379やレンズ部材362を保護することができる。
尚、遊技への影響とは、例えば、演出ボタン300が押圧操作されて第1位置から第2位置へ移動し、ボス354の後端がガイドボス332a〜332dの前端と衝突する際の衝撃が前面扉1bや筐体1aに伝達され、リール2L,2C,2Rが振動して図柄の視認性が低下したり、遊技制御基板40や演出制御基板90が振動してメイン制御部41やサブ制御部91の動作に支障をきたしたり、ボス354やガイドボス332a〜332d、あるいは他の部材が破損して演出ボタン300が使用できなくなるといった影響を含む。
また、本実施例では、緩衝部材355は、前面扉1bに組付けられた演出ボタンユニット310に設けられていることで、演出ボタン300が押圧操作されたときの衝撃が演出ボタン300外へ伝達されることを抑制できるため、他の部材や装置へ悪影響が及ぶことを回避できる。
また、本実施例では、緩衝部材355は演出ボタンユニット310に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、支持枠としての筐体1aと該筐体1aに対し開閉可能に設けられた開閉枠としての前面扉1bとを備えるスロットマシン1において、演出ボタンユニット310は前面扉1bに設けられる場合、緩衝部材355は、筐体1aと前面扉1bとの開閉に関連する部位(例えば、前面扉1bを閉鎖したときに筐体1aと前面扉1bとが接触する部分など)に設けられていることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン300が押圧操作されたときの衝撃を緩衝部材355で吸収することができる。
また、本実施例では、特に設けられていないが、スロットマシン1の内部に進入した異物(例えば、不正器具など)を検出する異物検出手段(例えば、異物検出センサなど)と、前記異物検出手段が前記異物を検出したことに基づいてエラー報知を行う報知手段(例えば、サブ制御部91)と、を備えることが好ましい。例えば、異物検出センサを演出ボタンユニット310の近傍に設けることで、演出ボタン300と下部パネル200に形成された開口部203との間の隙間から針金等の異物を進入させて遊技制御基板40や演出制御基板90にアクセスするといった不正行為を抑制することができる。
また、本実施例では、特に設けられていないが、演出ボタン300の突出動作範囲内にある障害物を検出可能な障害物検出手段(例えば、障害物検出センサなど)を前面扉1bまたは筐体1aに設けることで、サブ制御部91は、演出ボタン300を第1位置へ移動させるときに、前記障害物検出手段が障害物を検出しているか否かを判定し、障害物を検出していないことを条件に演出ボタン300を第1位置へ移動させる、つまり、障害物を検出しているときには演出ボタン300を第1位置へ移動させないようにすることが好ましい。このようにすることで、演出ボタン300を安全に突出させることができる。また、演出ボタン300が障害物に接触して破損したり故障したりすることを回避できる。
また、本実施例では、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第2方向(図14(B)中矢印方向)に所定角度回転させると、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bより第2方向側に移動して、突起部375A,375Bの周面に対する直交面344A,344Bによる規制が解除され、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動することで、演出ボタン300が第1位置へ移動するようになっている。このようにすることで、演出ボタン300を速く移動させることができるので、意外性を与えることができる。
また、本実施例では、サブ制御部91が、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(例えば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「下ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン300の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するようになっていたが(図16(C)参照)、このような促進演出の実行中に、スロットマシン1における特定領域の発光手段を消灯するようにすることが好ましい。このようにすることで、促進演出を目立たせることができる。尚、この場合、例えば、図16(C)において表示領域51aに表示された演出ボタンの画像の周囲の背景領域の表示を暗くしたり、前面扉1bの前面における表示領域51aの周囲に設けられた発光ダイオード(LED)などを消灯または輝度を低下させるようにすることが考えられる。
また、例えば、透視窓3L,3C,3Rの領域も透過液晶にして、このような促進演出の実行中において透視窓3L,3C,3Rの領域を暗くするなどして視認性を低下させたり、あるいは図柄の可変表示を透視窓3L,3C,3Rの領域とは別個の領域にて縮小表示させるようにしてもよく、このようにすることで、促進演出をより目立たせることができる。
また、本実施例では、演出ボタン300は第2位置から第1位置へ向けて遊技者側に突出するように設けられていることで、遊技者側(前方)に突出するように設けられているため、遊技者は操作部が第2位置へ移動したことが分かりにくいため、促進演出においては、図16(C)に示すように、演出ボタン300が突出していることを認識可能な画像(例えば、演出ボタン300が突出している状態が分かりやすい斜視図や側面図など)を表示することが好ましい。
また、本実施例のスロットマシン1にあっては、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置(図3(B)参照)と該第1位置から退避する第2位置(図3(A)参照)との間で移動可能に設けられた可動部としての演出ボタン300(移動部312)と、該演出ボタン300を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375B及びカム部材321と、を備え、演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部としての側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379やレンズ部材362と、を有する。
このようにすることで、演出ボタン300が第2位置から第1位置へ移動して、下部パネル200にて被覆されていた側周面部301Bが現出したときに、該側周面部301Bにて演出用LED379やレンズ部材362により演出を行うことができるので、演出ボタン300が第1位置に突出したことを目立たせることができる。詳しくは、第2位置においては、操作面部301Aのみが開口部203から前方に露出されており、第1位置へ移動することにより該第2位置において被覆されていた演出ボタン300の側周面部301Bが現出して演出用LED379やレンズ部材362により照らされる(演出される)ことにより、第2位置にあるときよりも演出面積が大きくなるとともに、操作面部301Aだけでなく、側周面部301Bも光により装飾されることで立体感が生じるため、演出ボタン300が突出したことを目立たせることができる。
また、演出ボタン300は、演出用LED379やレンズ部材362を有する、つまり、演出用LED379やレンズ部材362は、演出ボタン300(移動部312)に一体に設けられていることで、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、下部パネル200の後側から前側に移動する。よって、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、演出用LED379やレンズ部材362が側周面部301Bに対応する位置から離れてしまい、演出用LED379からの光が減衰して側周面部301Bから出射される光が弱くなることが防止される。
また、サブ制御部91は、演出ボタン300を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる第1移動制御(例えば、図15参照)と、演出ボタン300を第2位置から第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる第2移動制御(例えば、図14参照)と、を実行することで、演出ボタン300の移動態様を多様化することができるため、演出効果が向上する。
尚、本実施例では、演出ボタン300の移動を規制する移動規制手段と、該移動規制手段にて演出ボタン300の移動が規制されたときの衝撃を緩衝する緩衝手段とが、同一の緩衝部材350A,350Bにて構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、移動規制手段と緩衝手段とがそれぞれ別個の部材にて構成されていてもよい。
例えば、本実施例では、緩衝部材350A,350Bはカム部材321に設けられ、突起部375A,375Bの前方への移動を規制するものであったが、例えば、緩衝部材350A,350Bとは別個に、装飾シート202の背面における開口部204の周囲に規制部を設け、フランジ部397Bに当接することで演出ボタン300の第1位置から前方への移動を規制するようにしてもよい。あるいは、緩衝部材350A,350Bとは別個に、ガイド棒371a〜371dの後端に拡径部を形成し、第1位置において固定ベース320のガイドボス332a〜332dの後端に当接することで演出ボタン300の第1位置から前方への移動を規制するようにしてもよい。
また、本実施例では、緩衝手段の一例として、ゴム材からなる緩衝部材350A,350Bが記載されていたが、衝撃を緩衝できるものであれば、ゴム材だけでなく、圧縮バネ等の他の緩衝部材を用いてもよい。
また、本実施例では、緩衝手段は、第1位置にて演出ボタン300の移動が規制されたときの衝撃を緩衝するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2位置にて演出ボタン300の移動が規制されたときの衝撃を緩衝する緩衝手段を設けてもよく、このようにすることで、衝撃から演出用LED379やレンズ部材362を保護することができる。
また、下部パネル200には開口部203,204が形成され、演出ボタン300は、開口部203,204を挿通可能なカバー部材363の挿通部397Aと、挿通部397Aの周面における突出方向と反対側の端部、つまり、周面後端に突設される段部としてのフランジ部397Bと、を有することで、開口部203,204とカバー部材363の挿通部397Aとの間から針金等の異物が差し込まれても、フランジ部397Bにより異物の進入が規制されるため、異物を進入させることによる不正行為を抑制できる。
尚、本実施例では、挿通部397Aの周面における突出方向と反対側の周面後端に突設される段部としてのフランジ部397Bが形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、挿通部397Aの周面における突出方向と反対側の周面後端周辺(例えば、後端よりもやや前側など)に段部としてのフランジ部397Bが突設されていてもよい。
また、フランジ部397Bの前面には、突出方向(前方)に向けて光を出射する発光手段としての演出用LED376が設けられていることで、開口部203,204とカバー部材363の挿通部397Aの隙間から光が漏れるとともに、本実施例の場合、透光性を有するカバーパネル201及び装飾シート202における開口部203,204の周囲から光が透過するため、演出効果が向上する。尚、本実施例では、フランジ部397Bの前面に演出用LED376が設けられていたが、フランジ部397Bが透明であれば、移動板370の前面に演出用LED376を配設し、フランジ部397Bを透過して光が前方に出射されるようにしてもよい。
また、演出ボタン300は、第1位置へ移動することで遊技者側に近づき、第2位置へ移動することで遊技者側から遠ざかるように前後方向に移動可能に設けられていることで、演出ボタン300が第1位置に移動すると遊技者側に突出するため、迫力ある演出を提供することができる。
尚、本実施例では、演出ボタン300は第1位置と第2位置との間で前後方向に移動可能に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上下・左右方向あるいは斜め方向など、移動方向は任意に変更可能である。
また、下部パネル200とは別個に設けられたガイドベース部としての非移動部311を有し、演出ボタン300は、非移動部311により移動案内されるガイド部としてのガイド棒371a〜371dを有することで、下部パネル200とは別個の非移動部311にて移動案内されるので、第1位置において移動方向に対し直交する方向(例えば、上下方向)に外力が加えられても、演出ボタン300が非移動部311により安定して支持される。
また、演出ボタン300は、遊技者により操作可能な操作部としての操作面部301Aを有し、第1位置へ移動することで操作面部301Aが遊技者側に近づき、第2位置へ移動することで操作面部301Aが遊技者側から遠ざかるように設けられていることで、演出ボタン300を第1位置から第2位置へ移動するように操作するときに、操作面部301Aが遊技者から遠ざかり上方から叩きにくいことで、演出ボタン300が壊れることを抑制できる。
また、下部パネル200は、遊技機の一例であるスロットマシン1の装飾パネルであり、演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200の表示面200aの一部を構成する装飾面としての操作面部301Aを有することで、演出ボタン300が第2位置にあるときの装飾性が向上する。
また、本実施例では、演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200の表示面200aに対し操作面部301Aが略面一をなすように設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2位置において下部パネル200の表示面200aに対し、演出ボタン300の一部(例えば、前部)が突出するように設けられていてもよい。この場合、側周面部301Bの前部は下部パネル200により被覆されていないため、該全部を除く他の領域が演出部に対応する。
また、本実施例では、可動部としての演出ボタン300を構成するカバー部材363は、操作面部301Aと側周面部301Bにより有底円筒形状に形成され、第1位置へ移動したときに側周面部301Bが現出するように構成されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2位置においてベース部にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部を有していれば、可動部の形状は種々に変形可能であり、上記円筒形状のものに限定されるものではなく、例えば、操作面部301Aが前方に膨出するドーム形状に形成されていてもよい。また、角筒状に形成されていてもよいし、あるいは、演出に登場するキャラクタ等を模した立体形状に形成されていてもよい。
また、本実施例では、演出用電気部品の一例として、光を照射可能な演出用LED379及びカバー部材363内部に回転可能に設けられたレンズ部材362が適用され、演出部の一例として、透光性を有する合成樹脂材にて形成されたカバー部材363の側周面部301Bとされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出用電気部品は、画像を表示可能な画像表示装置(例えば、液晶表示器)や、音を出力可能なスピーカや、風を送風可能なファンや、内部に発光手段等が設けられた装飾物(例えば、フィギュアFなど。図18参照)や、レンズ部材362のように回転したり振動したりする可動部材などの立体構造物等であってもよい。尚、演出用電気部品がスピーカの場合、演出部は音を外部に放音可能な放音部等となり、演出用電気部品がファンの場合、演出部は風を外部に送風可能な送風部等とすればよい。
また、上記のように演出用電気部品をスピーカとした場合、可動部が第1位置にあるときに音が側方に広がることになり、演出用電気部品をファンとした場合、風が側方に広がることになるため、演出効果が向上する。また、演出用電気部品をフィギュアF(図18参照)などの装飾物や可動部材などの立体構造物とした場合、可動部が第1位置に移動したときに側方からも視認可能となり立体感が向上するため、演出効果が向上する。
また、本実施例では、演出用電気部品としての演出用LED379及びカバー部材363は、円筒状に形成されたカバー部材363の内部に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、カバー部材363の外側周面に設けられていてもよいし、側周面部301Bに埋設されていてもよい。さらに、例えば、側周面部301Bの後端面に、演出用電気部品としての演出用LED(図示略)から光を入射可能とするとともに、側周面部301Bの内面に、該入射された光を外側に向けて反射させ外面から出射させる反射部を設けることにより、カバー部材363を導光板とした場合、反射部が設けられた側周面部301Bが演出部となる。また、このように、演出用電気部品としての演出用LEDはカバー部材363の内部に設けられていなくても、カバー部材363の後側など該カバー部材363の外部に設けられていてもよい。
また、本実施例では、演出用電気部品としての演出用LED379及びカバー部材363は、可動部としての演出ボタン300に設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出ボタン300を前後移動させる移動手段とは別個に設けた移動手段にて、演出ボタン300の移動に応じて移動するように設けられていてもよい。
また、本実施例では、演出ボタン300を第1位置と第2位置との間で移動させる移動手段の一例として、例えば、圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375B及びカム部材321が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動部としての演出ボタン300を移動させる移動手段は任意であり、種々に変更可能である。ここで、本発明の変形例1としての演出ボタン400について説明する。図17は、(A)〜(D)は本発明の変形例1としての演出ボタンの動作態様を示す概略図である。
図17(A)に示すように、演出ボタン400は、例えば、スロットマシン1の操作台120の上面等に上下方向に移動可能に設けられる。具体的には、演出ボタン400は、上面が開口する有底箱状に形成されたベース体401と、下面が開口する有底箱状に形成されベース体401の上部に上下方向に摺動可能に嵌挿された可動部としてのボタンカバー402と、ボタンカバー402を上方の第1位置側へ付勢する付勢手段としての圧縮バネ403と、ボタンカバー402に連結手段404を介して連結される移動体としての回動アーム405を有し、該回動アーム405を先端が下方を向く第1移動位置と先端が上方を向く第2移動位置との間で移動させる回転体406と、回転体406の回動力を回動アーム405に伝達する伝達手段410と、ボタンカバー402を下方の第2位置に保持するためのロック機構407と、ボタンカバー402の側周面部402Bの内面に向けて光を出射可能に設けられた複数の演出用LED411を有する複数のLED基板412と、演出ボタン400が押圧操作されたときの衝撃を吸収する衝撃吸収手段としての緩衝部材455と、を備えている。
ボタンカバー402は、平面視六角形状をなす操作面部402A(図17(D)参照)と側周面部402Bを有する有底の筒状部材にて構成される。また、連結手段404は、長孔404aが形成された上下方向に延びる合成樹脂板からなり、ボタンカバー402の連結軸408と回動アーム405の連結軸409とが長孔404aに挿入されている。
回転体406は、図示しない駆動モータ等により正逆回転可能に設けられている。伝達手段410は、回転体406の周面に形成された凹部406aに係合可能なプランジャ410a及び該プランジャ410aを回転体406側に付勢する圧縮バネ410bから構成される。ロック機構407は、連結手段404に形成された凹部404bに係合可能なプランジャ407a及び該プランジャ407aを、凹部404bに係合するロック位置と該ロック位置から退避する解除位置との間で移動させる図示しない駆動手段にて構成される。
ボタンカバー402は、図17(A)に示すように、回転体406が回動アーム405を第1移動位置に移動させることで圧縮バネ403の付勢力に抗して第2位置側へ移動され、ロック機構407が連結手段404をロックすることで第2位置に保持される。また、図17(B)に示すように、回転体406を図中反時計回りに回転させてプランジャ410aの凹部406aへの係合を解除することにより伝達手段410を非伝達状態とすると、回動アーム405が回転体406に対し相対回動可能となり第2移動位置へ回動可能となることで、ボタンカバー402は圧縮バネ403の付勢力により第1位置へ移動する。
図17(C)に示すように、連結手段404は、ボタンカバー402が第1位置にあるとき、回動アーム405を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該ボタンカバー402が第2位置側へ移動することを許容する。つまり、連結手段404は、可撓性を有しない連結部材において移動体側の連結軸409と可動体側の連結軸408とのうち少なくとも一方の連結軸との連結位置をずらすことができる連結機構とされていることで、ボタンカバー402の操作面部402Aが下方に押圧されると、連結軸409にガイドされながら連結手段404が下方に移動するため、回動アーム405が第2移動位置にあってもボタンカバー402が下降することができる。
このように、連結手段404により連結軸408が連結軸409に近づくことが許容されるため、ボタンカバー402に加えられた外力が図示しない駆動源に作動することがない。また、連結手段404は、可撓性を有する部材(例えば、ゴムベルトなど)にて構成されていてもよい。
ボタンカバー402を第1位置(図17(B)参照)側へ付勢する付勢手段としての圧縮バネ403と、ボタンカバー402に連結手段404を介して連結される移動体としての回動アーム405を有し、該回動アーム405を第1移動位置(図17(A)参照)と該第1移動位置とは異なる第2移動位置(図17(B)参照)との間で移動させる第2移動手段としての回転体406及び図示しない駆動源と、を備え、ボタンカバー402は、図17(B)に示すように、回転体406を図中反時計回りに回転させてプランジャ410aの凹部406aへの係合を解除することにより伝達手段410を非伝達状態とすると、回動アーム405が回転体406に対し相対回動可能となり第2移動位置へ回動可能となることで、ボタンカバー402は圧縮バネ403の付勢力により第1位置へ移動し、図17(C)に示すように、連結手段404は、ボタンカバー402が第1位置にあるとき、回動アーム405を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該ボタンカバー402が第2位置側へ移動することを許容する。
このようにすることで、ボタンカバー402を圧縮バネ403の付勢力を利用して第2位置から第1位置へ移動させることができるとともに、ボタンカバー402が第1位置にあるとき、回動アーム405を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該ボタンカバー402が第2位置側へ移動することが許容されることで、ボタンカバー402に外力が加わって第2位置側へ移動しても、該外力が回転体406や図示しない駆動源に作用することがないので、回転体406や図示しない駆動源に負荷がかかることを抑制できる。
次に、本発明の変形例2としての演出ボタン300Aについて、図19に基づいて説明する。図19は、(A)は変形例2としての演出ボタンが第2位置にある状態、(B)は演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。尚、演出ボタン300と同様の構成部位に関しては同一の符号を付すことにより詳細な説明は省略することとする。
図19に示すように、変形例2としてのスロットマシン1は、ベース部である下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置(図19(B)参照)と該第1位置から退避する第2位置(図19(A)参照)との間で移動可能に設けられた操作部としての演出ボタン300Aを有する演出ボタンユニット310Aを備えている。演出ボタンユニット310Aは、発光ベース361(レンズ部材362)が固定ベース320に組付けられ、移動部312の移動に応じて移動しないようになっている点と、発光ベース361の前面部に、上端が左右方向を向く回動軸を中心に吊支された演出板600が設けられている点と、が前記実施例の演出ボタンユニット310と相違している。
演出板600は、特に図示しないが、前面に装飾部や表示部が施され、内部に設けられた発光手段からの光または後方から照射される光により発光可能とされている。また、カバー部材363の操作面部301Aは、前述したように透光性を有し透視部を構成しており、遊技者は、カバー部材363の操作面部301Aを通して演出板600を視認することができるようになっている。
演出板600は、該演出板600と発光ベース361との間に設けられた圧縮バネ601により前方に向けて付勢されており、演出ボタン300Aが第2位置にあるときには、カバー部材363の操作面部301Aとほぼ平行をなす第1状態(図19(A)参照)となり、演出ボタン300Aが第1位置へ移動して操作面部301Aと発光ベース361との間隔が広がることで、圧縮バネ601の付勢力により下端が前方に傾倒する第2状態(図19(B)参照)へ変化するようになっている。
具体的に説明すると、図19に示すように、演出ボタン300Aは、第2位置から第1位置へ向けて遊技者側(前方)に突出するように設けられているため、遊技者は操作部が第2位置へ移動したことが分かりにくい。しかし、演出ボタン300Aの第2位置から第1位置への移動により演出板600が第1状態から第2状態へ変化することで、演出板600の前面が斜め上方を向くように、つまり、遊技者の視線に対し略直交する状態に近づくように傾斜し、これにより遊技者が透視部である操作面部301Aを通して演出板600を見たときの該演出板600の視認態様が変化する。よって、遊技者は、演出ボタン300Aが前方へ移動したことが分かりにくくても、演出板600の視認態様が変化することにより演出ボタン300Aが前方へ移動したことを認識しやすくなる。
また、演出ボタン300Aの第2位置から第1位置への移動により演出板600が第1状態から第2状態へ変化するとともに、遊技者が演出ボタン300Aを押圧操作して第1位置から第2位置へ移動することで、演出板600が第2状態から第1状態へ変化するため、演出効果が向上する。
尚、演出板600は板状部材にて構成されているが、板状以外の形状であってもよいし、液晶表示器など表示装置であってもよい。また、演出ボタン300Aの第2位置から第1位置への移動に応じて、圧縮バネ601により演出板600が第1状態から第2状態へ変化するようになっていたが、ソレノイドやモータ等の駆動源により状態を変化させてもよい。
また、演出板600は演出ボタン300Aの第2位置から第1位置への移動に応じて揺動するようになっていたが、演出ボタン300Aの移動に応じて視認態様が変化するように動作すれば、上記のように揺動するものに限定されるものではなく、例えば、演出ボタン300Aの移動に応じて回転したり、演出板600が変形(例えば、拡大または縮小など)したり、振動するようにしてもよい。
次に、本発明の変形例3としての演出ボタン700について、図20及び図21に基づいて説明する。図20は、(A)は変形例3としての演出ボタンが第2位置にある状態、(B)は演出ボタンが第1位置にある状態を示す斜視図である。図21は、(A)は変形例3としての演出ボタンが第2位置にある状態、(B)は演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。
変形例3としてのスロットマシン1は、前面扉1bのベース部706から突出する第1位置(図20(B)、図21(B)参照)と該第1位置から退避する第2位置(図20(A)、図21(A)参照)との間で移動可能に設けられた操作部としての演出ボタン700を有する演出ボタンユニット707を備えている。前記実施例では、下部パネル200の一部に演出ボタン300が設けられていたが、変形例3としての演出ボタン700は、下部パネルにて構成されている。
具体的には、演出ボタン700は、図21に示すように、ベース部706に対し上端が左右方向を向く回動軸を中心に吊支されており、前面扉1bのベース部706から突出する第1位置と該第1位置から退避する第2位置との間で移動可能に設けられている。演出ボタン700を構成する下部パネルは透光性を有する合成樹脂材からなり、外部から内部を透視できるように構成されている。また、演出ボタン700は、第2位置において上端が後方にやや傾倒する第2傾倒姿勢となり、第1位置においては、上端が第2傾倒姿勢よりも後方に傾倒する第1傾倒姿勢となる。
また、演出ボタン700は、図示しない付勢手段(例えば、回動軸に設けられるトーションバネなど)により常時前方に向けて付勢されている。そして、第2位置において図示しない保持手段により保持されており、所定タイミングにて保持手段による保持状態を解除することで、付勢手段の付勢力にて第2位置から第1位置へ移動するようになっている。
演出ボタン700の内部には、特に図示しないが、前面に装飾部や表示部が施された演出板701が配置され、さらにその後方には、前面に複数のLED703(発光ダイオード703)が配置されたLED基板702が配置されており、LED703から出射される光により発光するとともに、該光を前方に出射するようになっている。これら演出板701及びLED基板702は、演出ボタン700が第2位置にあるときに該演出ボタン700の操作面部700Aとほぼ平行をなすようにベース部706に固定されている。このように、遊技者は、演出ボタン700の操作面部700Aを通して演出板701を視認することができるようになっている。
また、演出ボタン700の下部とベース部706との間には緩衝部材705が設けられており、演出ボタン700が第1位置にて押圧操作されて第2位置へ押し戻されベース部706に衝突したときの衝撃を吸収し、演出ボタン700が押圧操作されることによる遊技への影響を低減することができるようになっている。
図21に示すように、演出ボタン700は、第2位置から第1位置へ向けて遊技者側に突出するように設けられ、特に、第1位置に移動したときに操作面部700Aが遊技者の目線がある斜め上向きに傾斜するので、遊技者は演出ボタン700が第2位置へ移動したことが分かりにくい。しかし、演出ボタン700の第2位置から第1位置への移動により演出部としての演出板701の視認態様が変化することで、演出ボタン700が移動したことを認識しやすくなる。具体的に説明すると、例えば、操作面部700Aの傾倒角度が変化することで、LED703から出射された光の操作面部700Aへの入射角度が変化し、これにより操作面部700Aの背面で反射する光が増加し、後方にある演出板701の前面が照らされるばかりか、前方に出射される光量が低減することにより、遊技者側からの演出板701の視認性が向上、つまり、演出板701の視認態様が変化する。
また、演出ボタン700の第2位置から第1位置への移動により演出板701が第1状態から第2状態へ変化するとともに、遊技者が演出ボタン700を押圧操作して第1位置から第2位置へ移動することで、演出板701が第2状態から第1状態へ変化するため、演出効果が向上する。
また、演出ボタン700の第2位置から第1位置への移動により、遊技店の室内光Rなどの外光の操作面部700Aに対する入射角度が変化することによっても、操作面部700Aで反射する光が変化し、操作面部700Aを通した演出板701の視認態様が変化することにより演出ボタン700が前方へ移動したことを認識しやすくなる。
尚、演出板701は板状部材にて構成されているが、板状以外の形状であってもよく、例えば、フィギュア等の立体構造物等であってもよい。また、液晶表示器などの表示装置にて構成されていてもよい。また、透視部を構成する操作面部700Aに偏光フィルム等を設けたり、操作面部700Aをレンズ部材にて構成したり、操作面部700Aの背面などに光拡散部などを形成すること等によって、操作面部700Aの傾倒角度に応じて遊技者からの演出板701の視認態様が変化するようにしてもよい。
また、変形例2,3において、演出ボタン300Aの操作面部301Aや演出ボタン700の操作面部700Aは、内部に設けられた演出板600や演出板701を透視可能に構成されていれば、透明板でなくても透過性部材にて構成されていればよい。
また、演出板600や演出板701は、LED703などベース部に設けられる発光手段により照らされたり発光されるようにしてもよいし、演出ボタン300Aの操作面部301Aや演出ボタン700の操作面部700Aを通して入射する外光にて照らされるものであってもよい。
また、演出ボタン300、演出ボタン400、演出ボタン500、演出ボタン300A、演出ボタン700は、バネの付勢力により前方の第1位置側に付勢されており、図示しない保持手段による保持状態が解除されることで第2位置から第1位置へ移動するようになっているが、駆動モータやソレノイドなどの駆動源により第1位置へ移動するようになっていてもよい。
演出ボタン300A及び演出ボタン700は、下部パネル200に設けられていたが、下部パネル200以外の個所、例えば、前記実施例における表示領域51aを構成する遊技パネルを演出ボタンとして前面扉1bに対して前後に移動可能に設けたり、表示領域51aの周辺位置などに移動可能に設けてもよい。また、パチンコ遊技機1001にあっては、図18に示すように、上皿1003だけでなく、下皿1004や前面周囲に設けてもよいし、遊技盤1002を透視可能とするガラス窓を演出ボタンとしてガラス扉枠1007に対して前後に移動可能に設けてもよい。
また、演出ボタン300A及び演出ボタン700は、第1位置から第2位置へ向けて遊技者側に突出するように設けられていたが、上方、下方、左右側方に向けて突出するように設けられていてもよい。
また、変形例2では、演出ボタン300Aの移動に応じて演出板600が動作することにより該演出板600の視認態様が変化し、変形例3では、演出ボタン700の移動により操作面部701Aの傾斜角度が変化することによって演出板701の視認態様が変化するようになっていたが、例えば、演出板600や演出板701を表示装置にて構成し、演出ボタン300Aや演出ボタン700の移動に応じて表示内容を変化させたり、演出板600や演出板701を装飾するLED703の発光態様を変化させることで視認態様を変化させるようにしてもよい。
また、前記実施例及び変形例に記載の演出ボタン300、演出ボタン400、演出ボタン500、演出ボタン300A、演出ボタン700にあっては、第1位置から第2位置へ押圧操作されたときに操作が検出されるようになっていたが、第2位置においても押圧操作可能とし、該第2位置における押圧操作を検出可能とし、該検出に応じて所定の演出が実行されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用してもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用してもよい。
また、前記実施例では、本発明が遊技機の一例であるスロットマシン1に適用された例が示されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図18に示すように、遊技機の他の一例であり、遊技盤1002に遊技球を打ち込むことにより遊技を行うパチンコ遊技機1001にも適用可能である。図18に示すように、例えば、可動部としての演出ボタン500を、パチンコ遊技機1001におけるベース部としての上皿1003の上面に対し突出する第1位置と該第1位置から退避する第2位置(図示略)との間で移動可能に設けてもよい。
尚、演出ボタン500の内部には、例えば、演出用電気部品としての立体装飾物(フィギュアF)が、演出ボタン300の移動方向(上下方向)を向く回転軸(図示略)を中心として回転可能に設けられており、図に示すように第1位置において、透光性を有する合成樹脂材にて構成された演出ボタン500の操作面部500A及び側周面部500Bを透して視認可能とされている。
このように設けた演出ボタン500の突出動作は、各種演出の実行時に行うようにすればよい。図柄の変動表示中において実行される演出としては、例えば、遊技者が所定の演出ボタンを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割り込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される種々の予告を含み、これら各種演出において演出ボタン500の突出動作を行うようにすることが可能である。
また、演出ボタン500は、図18に示すようにパチンコ遊技機1001における上皿1003と下皿1004との間に設けるものだけでなく、パチンコ遊技機1001を構成する遊技枠における任意の箇所に設けてもよい。
また、パチンコ遊技機1001にあっては、支持枠としての遊技機用枠1005と、該遊技機用枠1005に対し開閉可能に設けられた開閉枠としてのガラス扉枠1007や下扉枠1006とを備えており、このようなパチンコ遊技機1001のガラス扉枠1007や下扉枠1006に演出ボタンユニットを設ける場合、緩衝部材(図示略)は、遊技機用枠1005とガラス扉枠1007や下扉枠1006との開閉に関連する部位(例えば、ガラス扉枠1007や下扉枠1006を閉鎖したときに遊技機用枠1005に接触する部分など)に設けられていることが好ましく、このようにすることで、演出ボタンが押圧操作されたときの衝撃を緩衝部材で吸収することができる。
また、前記実施例や変形例では、可動部の一例として、遊技者が操作可能な演出ボタン300、演出ボタン400、演出ボタン500、演出ボタン300A、演出ボタン700等を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記実施例のスロットマシン1におけるストップスイッチ8L,8C,8Rを可動部とし、該可動部が演出部及び演出用電気部品を有していてもよい。また、可動部は、前記実施例のように、遊技者が操作可能に設けられたものに限定されるものではなく、遊技者が操作できない可動部として遊技機に搭載されたものであってもよい。