JP2017192661A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の結果を誤認させることを防止するスロットマシンを提供することである。【解決手段】成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す表示結果が導出される。【選択図】図61

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示部を備えており、各リールは、遊技者がスタートレバーを操作することにより回転を開始し、また、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンとして、入賞の発生(遊技の結果)にかかわる入賞ラインと、入賞の発生にかかわらない無効ラインとが設定され、入賞役に当選したときに所定の報知演出を行い、入賞役に対応する入賞図柄組合せが入賞ライン上に停止すると入賞発生となるもの(たとえば、特許文献1)があった。また、入賞役として、入賞図柄組合せがばらけ目に設定され、入賞ライン上に当該入賞図柄組合せが停止されたときに、無効ライン上に所定図柄の揃い目が停止され、入賞発生となる所定役(たとえば上段ベル)が設けられていた。
特開2014−083302号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスロットマシンにおいて実行される報知演出は、入賞ライン上に停止する入賞図柄組合せを構成する図柄ではなく、無効ライン上に停止する所定図柄を示唆するものであった。その結果、無効ライン上に停止された所定図柄が遊技の結果であるかのように遊技者を誤認させてしまう虞があった。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技の結果を誤認させることを防止するスロットマシンを提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシン(たとえば、実施の形態におけるスロットマシン1)において、
入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、内部抽選処理)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L〜8R)と、
前記事前決定手段の決定結果および前記導出操作手段の操作に応じて、表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、リール回転処理)と、
前記複数の可変表示部の表示結果の組合せのうち、前記複数の可変表示部に跨る所定ライン(たとえば、入賞ラインLN)上の識別情報の組合せに基づいて、入賞が発生したか否かの入賞判定を行う入賞判定手段(たとえば、入賞判定処理)と、
前記事前決定手段の決定結果が所定入賞の発生を許容する所定結果(たとえば、強チェリーリプ当選)である旨を示唆する示唆手段(たとえば、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する処理)と、
遊技者が操作可能な特定操作手段(たとえば、演出ボタンユニット600、演出ボタンユニット310)と、
前記導出操作手段の下方に設けられた装飾部(たとえば、下部パネル200)とを備え、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(たとえば、強チェリーリプ当選)であり前記導出操作手段が特定手順で操作されたとき(たとえば、目押し成功となるタイミングでストップスイッチが操作されたとき)に、前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部(たとえば、左リール2Lと中リール2C)の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が特定識別情報となる表示結果を導出し(たとえば、図61(c)に示すように、入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う)、
前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(たとえば、強チェリーリプ当選)であり前記導出操作手段が前記特定手順とは異なる手順で操作されたとき(たとえば、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチが操作されたとき)に、前記特定可変表示部(たとえば、左リール2Lと中リール2C)の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報とは異なる識別情報となる表示結果を導出する(たとえば、図61(f)に示すように、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cにリプレイ図柄が揃う)一方、前記特定可変表示部とは異なる所定可変表示部(たとえば、右リール)の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果を導出し(たとえば、図61(f)に示すように、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される)、
前記特定操作手段は、前記装飾部に設けられている。
このような構成によれば、導出操作手段が特定手順とは異なる手順で操作されたときであっても、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上の識別情報が特定識別情報となる表示結果が導出されるので、所定ライン上に表示された識別情報の誤認を防止することができる。
特定手順で操作されたときとは、特定タイミングで導出操作手段が操作されたときや、変動表示を特定順序で停止させるように導出操作手段が操作されたとき、変動表示を特定順序で停止させる操作であってかつ当該操作が特定タイミングで操作されたときなど、予め定められた特定の操作であればよい。
(2) 上記(1)のスロットマシンにおいて、
前記特定操作手段は、遊技者による操作によって移動可能な移動部(たとえば、移動体620、移動部312、下部パネル200)および当該移動部を移動可能に支持するベース部(たとえば、ベース体610およびカバー体630、非移動部311、基体122)を有し、
前記移動部には、振動を発生させる振動体(たとえば、振動モータ627、振動モータ701、振動モータ710)が設けられている。
このような構成によれば、より強い振動を感じさせることができる特定操作手段を有するスロットマシンを提供することができる。
(3) 上記(1)または(2)のスロットマシンにおいて、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(たとえば、強チェリーリプ当選)であり前記導出操作手段が前記特定手順で操作されたとき(たとえば、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたとき)に、前記特定可変表示部(たとえば、左リール2L、中リール2C)のみならず前記所定可変表示部(たとえば、右リール2R)についても前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果を導出する(たとえば、図61(c)に示すように、入賞ラインLN上の全てのリールにチェリー図柄が揃う)。
このような構成によれば、特定可変表示部に特定識別情報となる表示結果が導出されているか否かに関わらず、所定可変表示部にも特定識別情報となる表示結果が導出されるので、所定可変表示部に対する制御内容を共通化することができる。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記所定可変表示部は、第1所定可変表示部(たとえば、中リール2C)と第2所定可変表示部(たとえば、右リール2R)とを含み、
前記導出制御手段は、前記導出操作手段が操作されたタイミングに関わらず、前記第1所定可変表示部および第2所定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果を導出可能である(たとえば、変形例の[リール配列について]に示す中リール2Cと右リール2Rとでは、チェリーリプに当選したときに必ず入賞ラインLN上にチェリー図柄が導出される)。
このような構成によれば、様々な制御に対応することができ、臨機応変に機械にあった制御を実行することができる。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記導出制御手段は、前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果(たとえば、強チェリーリプ当選)であり、前記特定可変表示部(たとえば、左リール2L)よりも先に前記所定可変表示部(たとえば、右リール2R)に表示結果を導出させる操作手順で前記導出操作手段が操作されたときには、前記所定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果を導出する(たとえば、図64(b)に示すように、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される)。
このような構成によれば、特定可変表示部が操作される前に所定可変表示部の表示結果として所定ライン上の識別情報が特定識別情報となる表示結果が導出されるので、特定可変表示部の操作前に所定ライン上に表示される表示結果の誤認を防止することができる。
(6) 上記(1)〜(5)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記所定入賞は、前記導出制御手段により前記特定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報とは異なる識別情報となる表示結果が導出され、前記所定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果が導出されたときにも発生する入賞である(たとえば、図61(f)に示すように、目押しを失敗し左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合にも再遊技役の入賞が発生する)。
このような構成によれば、特定可変表示部に特定識別情報となる表示結果が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
(7) 上記(1)〜(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、
演出を制御するための演出制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91による処理)をさらに備え、
遊技者が表示結果を視認可能な領域(たとえば、透過領域51b)には、入賞判定が行われる入賞判定位置(たとえば、入賞ラインLN上の位置)に対応する判定領域と、前記入賞判定位置ではない非入賞判定位置に対応する非判定領域(たとえば、無効ラインLM1〜4上であって入賞ラインLN上と重複していない位置)とが定められており、
前記入賞判定手段は、導出された表示結果に含まれる識別情報のうち前記入賞判定位置の識別情報に基づいて入賞判定を行い、
前記演出制御手段は、導出された表示結果の前記入賞判定位置にはない識別情報を、入賞判定が行われる遊技の結果として誤認させないための特定演出制御を行う(たとえば、図66〜図74参照)。
このような構成によれば、特定演出制御が行われることにより、表示結果のうち入賞判定位置にはない識別情報を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
なお、前記可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンであってもよい。この場合、前記判定領域は、前記複数の可変表示部を跨る入賞判定ラインに対応する領域(たとえば、入賞ラインLNと重なる領域)であり、前記非判定領域は、前記入賞判定ラインとは異なるラインに対応する領域であって、前記判定領域以外の領域である。
特定演出制御とは、表示結果が導出されたときに行われる制御や、表示結果が導出される以前から行われる制御であってもよい。また、誤認を生じさせないときには所定演出を実行するスロットマシンにおいて、特定演出制御は、入賞判定位置にはない識別情報を、入賞判定が行われる遊技の結果として誤認させないための制御であれば、所定演出を実行させない制御や、所定演出と異なる演出であって誤認を解消できる演出を実行させる制御など、どのような制御であってもよい。
(8) 上記(7)のスロットマシンにおいて、
入賞は、前記入賞判定位置の識別情報が入賞を発生させる発生対応識別情報となったときにおいて前記非入賞判定位置の識別情報が所定識別情報となり得る所定入賞(たとえば、図55の右下スイカなど)を含み、
前記演出制御手段は、前記特定演出制御として、前記所定入賞の発生が許容されているときに前記所定識別情報を示唆する示唆演出を開始させた後、表示結果が導出されるまで当該示唆演出の態様を変化させない演出制御を行う(たとえば、パターンAの告知演出、図67参照)。
このような構成によれば、表示結果が導出されたときの示唆演出の態様は、当該示唆演出開始時から変化しておらず、当該示唆演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
前記演出制御手段は、前記特定演出制御としてさらに、表示結果が導出された後においても前記示唆演出の態様を変化させない演出制御を行うものであってもよく、所定識別情報が入賞判定位置にある表示結果が導出されたときと所定識別情報が入賞判定位置にない表示結果が導出されたときとで異なる制御を行うものであってもよい(図66参照)。
(9) 上記(7)または(8)のスロットマシンにおいて、
入賞は、前記入賞判定位置の識別情報が入賞を発生させる発生対応識別情報となったときにおいて前記非入賞判定位置の識別情報が所定識別情報となり得る所定入賞(たとえば、図55の右下スイカなど)を含み、
前記演出制御手段は、前記特定演出制御として、前記所定入賞の発生が許容されているときに前記所定識別情報を示唆する示唆演出を開始させた後、表示結果が導出される以前に当該示唆演出を終了させる演出制御を行う(たとえば、パターンB〜Dの告知演出、図68参照)。
このような構成によれば、示唆演出が開始されたときであっても、表示結果導出以前に当該示唆演出が終了することから、当該示唆演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
特定演出制御により示唆演出を終了させるタイミングは、表示結果が導出される以前であればよく、予め定められた一のタイミングであってもよく、また、複数のタイミングから抽選により決定されるものであってもよい。
(10) 上記(7)〜(9)のうちのいずれかのスロットマシンにおいて、
入賞は、前記入賞判定位置の識別情報が所定識別情報となる第1の表示結果となったときに発生する第1入賞(たとえば、変形例に示す右下がりスイカ)と、前記入賞判定位置の識別情報が前記所定識別情報ではないが前記非入賞判定位置の識別情報が前記所定識別情報となる第2の表示結果となったときに発生する第2入賞(たとえば、変形例に示す上段スイカ)とを含み、
前記演出制御手段は、前記特定演出制御として、前記所定識別情報を示唆する示唆演出(パターンYの告知演出)を、前記第2入賞が発生したときは実行させずに前記第1入賞が発生したときには実行させる演出制御を行う(たとえば、変形例の[入賞役の種類について]に示すように、示唆対象の指標図柄が入賞ラインLN上にない場合にはパターンYの告知演出が実行されない)。
このような構成によれば、示唆演出により示唆される所定識別情報が入賞判定位置にない場合には、入賞が発生したとしても示唆演出が実行されないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(11) 上記(7)〜(10)のうちのいずれかのスロットマシンにおいて、
入賞は、前記入賞判定位置の識別情報が入賞を発生させる発生対応識別情報となったときにおいて前記非入賞判定位置の識別情報が所定識別情報となり得る所定入賞(たとえば、図55の右下スイカなど)を含み、
前記演出制御手段は、前記特定演出制御として、前記所定入賞が発生したときに、前記所定識別情報を示唆する第1示唆演出とともに前記発生対応識別情報を示唆する第2示唆演出を実行させる演出制御を行う(たとえば、パターンZの告知演出、図70参照)。
このような構成によれば、第1示唆演出とともに第2示唆演出が実行されるため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
前記演出制御手段は、上記(9)の第2入賞が発生したときにも、前記所定識別情報を示唆する第1示唆演出とともに前記発生対応識別情報を示唆する第2示唆演出を実行させる演出制御を行う。
前記発生対応識別情報は、外形が互いに類似する複数種類の識別情報(形状、模様、色彩などの形態が類似する結果、同系統の識別情報であると認識できる識別情報)が設けられており、前記第2示唆演出は、複数の識別情報を示唆するものであってもよく、複数の識別情報のうち一の識別情報を示唆するものであってもよく、複数の識別情報のいずれとも類似する識別情報を示唆するものであってもよい。
外形が類似の識別情報とは、一の識別情報と外形(たとえば、図柄の外縁の形、図柄の内部の模様、図柄の大きさなど)が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する識別情報をいい、その結果、観念的に同じ識別情報であると認識できる(異なる識別情報であると認識し難い)識別情報をいう。たとえば、外形が類似の識別情報には、(ア)一の識別情報と大きさのみが異なる識別情報、(イ)一の識別情報と外形が同一の識別情報が複数からなる識別情報、(ウ)一の識別情報にキャラクタがついた識別情報、(エ)一の識別情報と向きが異なるものの一の識別情報と観念的に同じものを想起させる識別情報、(オ)一の識別情報の一部が欠けているが全体としての外形が同じになる識別情報、(カ)一の識別情報の一部が隆起しているが全体としての外形が同じになる識別情報、(キ)一の識別情報の一部の形状が異なるが全体としての外形が同じになる識別情報、(ク)一の識別情報と観念的に同じものを想起させる識別情報、および(ア)〜(ク)のうち複数の点において相違するが一の識別情報と観念的に同じ識別情報であると認識できる識別情報が含まれる。
(12) 上記(9)のスロットマシンにおいて、
前記導出制御手段は、前記所定入賞の発生が許容されているときであっても前記入賞判定位置の識別情報が前記発生対応識別情報となる所定入賞表示結果を導出することができないときがあり、
前記演出制御手段は、前記所定入賞表示結果が導出されるか否かにかかわらず、開始させた前記示唆演出を表示結果が導出されるまでに終了させる演出制御を行う(たとえば、図68参照)。
このような構成によれば、所定入賞表示結果が導出されるか否かにかかわらず、示唆演出を終了させる処理を共通化させることができる。その結果、処理負担を増大させてしまうことを防止できる。
(13) 上記(11)のスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、前記第2示唆演出が前記第1示唆演出よりも強調(たとえば、点滅表示など)されるように演出制御を行う(たとえば、図70(b)参照)。
このような構成によれば、入賞判定位置にある発生対応識別情報を強調できるため、第1示唆演出によって遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(14) 上記(11)または(13)のスロットマシンにおいて、
前記第1示唆演出と前記第2示唆演出とを含む演出を表示する表示装置(液晶表示器51)を備え、
前記演出制御手段は、前記第2示唆演出を表示する領域が前記第1示唆演出を表示する領域以上となるように演出制御を行う(たとえば、図70(f)参照)。
このような構成によれば、入賞判定位置にある発生対応識別情報を、所定識別情報以上の大きさで表示できるため、第1示唆演出によって遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(15) 上記(1)〜(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、
演出を制御するための演出制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91による処理)をさらに備え、
遊技者が表示結果を視認可能な領域(たとえば、透過領域51b)には、入賞判定が行われる入賞判定位置(たとえば、入賞ラインLN上の位置)に対応する判定領域と、前記入賞判定位置ではない非入賞判定位置(たとえば、無効ラインLM1〜4上であって入賞ラインLN上と重複していない位置)に対応する非判定領域とが定められており、
前記入賞判定手段は、導出された表示結果に含まれる識別情報のうち前記入賞判定位置における識別情報の組合せが所定識別情報(たとえば、スイカ)と特定識別情報(たとえば、ベル)とを含む特定組合せ(たとえば、リプレイ−スイカ−ベル)となったときに、前記特定入賞が発生したと判定し(たとえば、図55参照)、
前記演出制御手段は、前記特定入賞の発生が許容されたときに、第1演出(指標図柄で告知する告知演出)と、第1演出よりも遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する第2演出(特定入賞図柄で告知する告知演出)とのうちいずれかを実行可能であり、
前記第1演出は、前記所定識別情報に対応する色を示唆する演出であり、
前記第2演出は、前記特定識別情報に対応する色を示唆する演出である(変形例の[示唆態様について]欄参照)。
このような構成によれば、第1演出のみならず、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する第2演出を実行可能としつつ、いずれが実行された場合でも示唆される色が特定組合せを構成する識別情報に対応する色であるため、非入賞判定位置にのみ表示された識別情報を示唆してしまうことを防止できる。その結果、表示結果のうち入賞判定位置にはない識別情報を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(16) 上記(1)〜(6)のいずれかのスロットマシンにおいて、
演出を制御するための演出制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91による処理)をさらに備え、
遊技者が表示結果を視認可能な領域(たとえば、透過領域51b)には、入賞判定が行われる入賞判定位置(たとえば、入賞ラインLN上の位置)に対応する判定領域と、前記入賞判定位置ではない非入賞判定位置(たとえば、無効ラインLM1〜4上であって入賞ラインLN上と重複していない位置)に対応する非判定領域とが定められており、
前記入賞判定手段は、導出された表示結果に含まれる識別情報のうち前記入賞判定位置における識別情報の組合せが所定識別情報(たとえば、スイカ)と特定識別情報(たとえば、ベル)とを含む特定組合せ(たとえば、リプレイ−スイカ−ベル)となったときに、前記特定入賞が発生したと判定し(たとえば、図55参照)、
前記演出制御手段は、前記特定入賞の発生が許容されたときに、第1演出(指標図柄で告知する告知演出)と、第1演出よりも遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する第2演出(特定入賞図柄で告知する告知演出)とのうちいずれかを実行可能であり、
前記第1演出は、前記所定識別情報に対応するキャラクタを示唆する演出であり、
前記第2演出は、前記特定識別情報に対応するキャラクタを示唆する演出である(図67〜図74参照)。
このような構成によれば、第1演出のみならず、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する第2演出を実行可能としつつ、いずれが実行された場合でも示唆されるキャラクタが特定組合せを構成する識別情報に対応するキャラクタであるため、非入賞判定位置にのみ表示された識別情報を示唆してしまうことを防止できる。その結果、表示結果のうち入賞判定位置にはない識別情報を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(17) 上記(15)または(16)のスロットマシンにおいて、
前記導出制御手段は、前記入賞判定位置における識別情報の組合せが前記特定組合せとなるときに、前記非入賞判定位置における識別情報の組合せが前記所定識別情報のみからなる所定組合せ(たとえば、スイカ−スイカ−スイカ)となる表示結果を導出可能である(たとえば、図67参照)。
このような構成によれば、特定入賞を発生させる組合せが所定識別情報のみからなる所定組合せであることを印象付けることができ、その結果、第2演出が実行されたときの意外性を向上させることができる。
(18) 上記(15)〜(17)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、画像を表示する画像表示装置を制御することにより前記第1演出および前記第2演出を実行する(たとえば、図67〜図74参照)。
このような構成によれば、第1演出および第2演出を遊技者が注目する画像表示装置において実行できるため、より確実に遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(19) 上記(15)〜(18)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記第1演出は、前記所定識別情報が有する色のうち占有率が最も高い色を用いた演出であり、
前記第2演出は、前記特定識別情報が有する色のうち占有率が最も高い色を用いた演出である。
このような構成によれば、特定入賞を発生させる組合せであることを印象付いた色を用いた演出を実行することができ、示唆内容を理解しやすくすることができる。
(20) 上記(15)〜(19)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記演出制御手段は、導出された表示結果の前記入賞判定位置にはない識別情報を、入賞判定が行われる遊技の結果として誤認させないための特定演出制御を行う(たとえば、図66〜図74参照)。
このような構成によれば、特定演出制御が行われることにより、表示結果のうち入賞判定位置にはない識別情報を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
特定演出制御とは、表示結果が導出されたときに行われる制御や、表示結果が導出される以前から行われる制御であってもよい。また、誤認を生じさせないときには所定演出を実行するスロットマシンにおいて、特定演出制御は、入賞判定位置にはない識別情報を、入賞判定が行われる遊技の結果として誤認させないための制御であれば、所定演出を実行させない制御や、所定演出と異なる演出であって誤認を解消できる演出を実行させる制御など、どのような制御であってもよい。
(21) 上記(2)〜(20)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部は、前記ベース部に突出した状態で支持されており、
前記振動体は、前記移動部の先端部に設けられている(たとえば、図10に示すように、振動モータ627は、支持部材626の後面626fに形成された振動モータ取付部626dに取り付けられていることにより、移動体620(移動部)の先端部(移動体620の前方寄り)に設けられている。また、図21に示すように、振動モータ701は、LED基板385の後面に形成された振動モータ取付部702に取り付けられていることにより、移動部312(図18)の先端部(移動部の前方寄り)に設けられている。また、図30に示すように、振動モータ710は、2辺が支持されたリブ225に取り付けられていることにより、下部パネル200(移動部)の先端部(下部パネル200の前方寄り)に設けられている)。
このような構成によれば、より強い振動を感じさせることができる特定操作手段を有するスロットマシンを提供することができる。
(22) 上記(2)〜(21)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部は、遊技者が遊技する側から、光を透過する透過部(たとえば、操作部601a、操作面部301A、表示面200a)、光を前記透過部に向けて出射する光源(たとえば、LED625a、演出用LED386、演出用LED214)、および前記振動体を、これらの順に有している。
このような構成によれば、光源からの光を遮ることなく、より強い振動を感じさせることができる特定操作手段を有するスロットマシンを提供することができる。
(23) 上記(2)〜(22)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記振動体は、前記移動体の内壁から突出した突出部(たとえば、振動モータ取付部626d、振動モータ取付部702、リブ225)に設けられている。
このような構成によれば、より強い振動を感じさせることができる特定操作手段を有するスロットマシンを提供することができる。
(24) 上記(2)〜(23)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部の操作面(たとえば、操作部601a)の周囲には、凹部(たとえば、凹部601c)が形成されている。
このような構成によれば、移動部とベース部との間に異物が挿入されることを抑制することができるスロットマシンを提供することができる。
(25) 上記(2)〜(24)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部には、該移動部の側面から視認することができる演出を行う演出用電気部品(たとえば、演出用LED379、レンズ部材362、演出用LED411)が設けられている。
このような構成によれば、演出効果を高めることができるスロットマシンを提供することができる。
(26) 上記(2)〜(25)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部を、前記ベース部から突出した進出状態と、前記進出状態よりも突出量の小さい後退状態と、に制御可能な制御手段(たとえば、駆動モータ627、駆動モータ701、サブ制御部91、ガイド部671が形成された回動筒670、ガイド部671に沿って転がる対の可動ローラ645)をさらに備え、
前記制御手段は、前記移動部の前記進出状態と前記後退状態との切り替えを異なる速度で実行可能である。
このような構成によれば、演出効果を高めることができるスロットマシンを提供することができる。
(27) 上記(2)〜(26)のいずれかのスロットマシンにおいて、
前記移動部と前記ベース部との間に、衝撃を吸収することができる緩衝部(たとえば、緩衝材631、緩衝材648、緩衝部材350A、350B)が設けられている。
このような構成によれば、特定操作手段の各構成部品を適切に保護することが可能となり、不具合が生じにくいスロットマシンを提供することができる。
また、以下のスロットマシンであってもよい。
遊技の際に用いられるスロットマシン(たとえば、スロットマシン1/パチンコ遊技機1001)であって、
第1位置(たとえば、第1位置、図28(A)参照)と該第1位置とは異なる第2位置(たとえば、第2位置、図28(B)参照)との間で変化可能に設けられた可動体(たとえば、下部パネル200/下部パネル200および回動アーム270/ボタンカバー402/可動パネル500)と、
前記可動体を前記第2位置側に付勢する付勢手段(たとえば、トーションバネ230/圧縮バネ403)と、
前記可動体に連結手段(たとえば、連結ベルト290/伝達手段280/連結手段404)を介して連結される移動体(たとえば、回動アーム270/回動体260/回動アーム405)を有し、該移動体を第1移動位置(たとえば、後方位置、図42(A)、図43(A)参照)と該第1移動位置とは異なる第2移動位置(たとえば、前方位置、図42(C)中実線位置、図43(C)参照)との間で移動させる移動手段(たとえば、駆動ユニット240/回動体406)とを備え、
前記可動体は、前記移動手段が前記移動体を前記第1移動位置に移動させることで前記付勢手段の付勢力に抗して前記第1位置側へ移動され、前記移動体が前記第2移動位置に移動可能とされることで前記付勢手段の付勢力により前記第2位置側へ移動され(たとえば、下部パネル200は、回動アーム270を後方位置へ回動させることでトーションバネ230の付勢力に抗して第1位置側へ回動され、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向に回動させ、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させることにより、回動アーム270が回動体260に対し相対回動可能となり前方位置へ回動可能となることで、トーションバネ230の付勢力により第2位置側へ回動可能となる。/ボタンカバー402は、回動アーム405を第1移動位置へ回動させることで圧縮バネ403の付勢力に抗して第1位置側へ移動され、回動体406を回動させて伝達手段410を伝達状態から非伝達状態に変化させることにより、回動アーム405が回動体406に対し相対回動可能となり第2移動位置へ回動可能となることで、圧縮バネ403の付勢力により第2位置側へ移動可能となる)、
前記連結手段は、前記可動体が前記第2位置にあるとき、前記移動体を前記第2移動位置から前記第1移動位置へ移動させることなく該可動体が前記第1位置側へ移動することを許容する(たとえば、図44(B)に示すように、遊技者が手で表示面200aを第1位置側に向けて押し込むと、連結ベルト290が撓むことにより、回動アーム270が前方位置に維持されたままで連結軸221が連結軸271に近づくことが可能となるので、下部パネル200の移動が許容される)。
このような構成によれば、可動体を付勢手段の付勢力を利用して第1位置から第2位置へ移動させることができるとともに、可動体が第2位置にあるとき、移動体を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該可動体が第1位置側へ移動することが許容されることで、可動体に外力が加わって第1位置側へ移動しても該外力が移動手段に作用することがないので、移動手段に負荷がかかることを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの正面図である。 本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの内部構造を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るスロットマシンに設けられた演出ボタンを示す図であり、(A)は第2位置にある状態を示す斜視図、(B)は第1位置にある状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るスロットマシンに設けられた下部パネル、基体および演出ボタンユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るスロットマシンに設けられた下部パネル、基体および演出ボタンユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットを前方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットを後方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を前方から見た分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体 を後方から見た分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の可動ベース体を前方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の可動ベース体を後方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機のベース体を前方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機のベース体を後方からみた分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の回動筒に着目した図であり、(a)は斜め上方、(b)は斜め下方からみた斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図((A)〜(D))である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機のカム部材を示す六面図および斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンの内部構造を示す断面図である。 (A)は図20のA−A断面図、(B)は図20のB−B断面図である。 図20のC−C断面図である。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。 (A)(B)は本発明の第2実施形態に係る遊技機のサブ制御部が高速移動制御を実行したときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図、(C)は演出ボタ ンが押圧されたときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図である。 (A)〜(C)は本発明の第2実施形態に係る遊技機のサブ制御部が低速移動制御を実行したときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図である。 (A)〜(D)は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す斜視図、(B)は第2位置にある状態を示す斜視図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す側面図、(B)は第2位置にある状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルおよび基体の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルおよび基体の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機のカバー体の構造を示す分解斜視図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の導光板の発光状態、(B)は装飾フィルムの発光状態を示す図である。 (A)〜(C)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の駆動ユニットの内部構造を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の駆動ユニットの内部構造を示す正面、左側面、右側面、底面図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の回動体および回動アームを斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機のロック機構を斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の基体を示す背面図である。 図37のA−A断面図である。 (A)は図37のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す縦断面図、(B)は下部パネルが第2位置にある状態を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの要部を示す水平断面図である。 (A)〜(C)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの高速突出動作態様を示す説明図である。 (A)〜(C)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの低速突出動作態様を示す説明図である。 (A)〜(C)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの押圧退避動作態様を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの退避動作態様を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの高速突出動作時において移動が規制された状態を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルに無理に外力が加えられた状態を示す説明図である。 (A)〜(D)は、本発明の第3実施形態に係る遊技機の下部パネルの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。 (A)は本発明の第3実施形態に係る遊技機の高速突出動作を行うときのサブ制御部の高速移動制御内容の一例を示すタイミングチャートであり、(B)は低速突出動作を行うときのサブ制御部の低速突出制御内容の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の変形例としてのパチンコ遊技機を示す正面図である。 リールの図柄配列を示す図である。 ボーナスの種類、ボーナスの図柄組合せ、およびボーナスに関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 出目の種類、出目の図柄組合せ、および出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 小役当選時のリール制御について説明するための図である。 告知演出パターン抽選用テーブルを示す図である。 指標図柄決定時のパターンAの告知演出の具体例を示す図である。 指標図柄決定時のパターンCの告知演出の具体例を示す図である。 指標図柄決定時のパターンYの告知演出の具体例を示す図である。 指標図柄決定時のパターンZの告知演出の具体例を示す図である。 特定入賞図柄決定時のパターンAの告知演出の具体例を示す図である。 特定入賞図柄決定時のパターンCの告知演出の具体例を示す図である。 特定入賞図柄決定時のパターンYの告知演出の具体例を示す図である。 特定入賞図柄決定時のパターンZの告知演出の具体例を示す図である。
[スロットマシンの各種構成]
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を、以下に説明する。本発明が適用されたスロットマシンの実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下の説明においては、図1に示すスロットマシン1の正面に対峙したときの前後左右方向を基準として説明する。本実施形態のスロットマシン1は、図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L,2C,2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rからそれぞれ見えるように配置されている。
リール2L,2C,2Rの外周部には、後述する図51に示すように、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L,2C,2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bに設けられた透視窓3L,3C,3Rにおいて各々上中下三段に表示される。
各リール2L,2C,2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L,32C,32R(図3参照)によって回動させることで、各リール2L,2C,2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L,2C,2Rの回動を停止させることで、透視窓3L,3C,3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L,2C,2Rの内側には、リール2L,2C,2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L,33C,33Rと、リール2L,2C,2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L,2C,2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L,2C,2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3L,3C,3Rに対応する透過領域および透視窓3L,3C,3Rを介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの透過領域を除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回動を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施形態では、回動を開始した3つのリール2L,2C,2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される払出数表示部(遊技補助表示器)12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回動開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L,22C,22R(図3参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L,8C,8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルなどが表示される下部パネル200が設けられているとともに、下部パネル200の右側には、後述する演出ボタン621が前後方向に移動可能に設けられている。
前面扉1bの背面には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23(図3参照)、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機で打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機で自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30(図3参照)、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31c(図3参照)を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図3参照)が設けられている。
前面扉1bの背面におけるメダル投入部4の直下には、メダルセレクタ29が取り外し自在に設けられている。前面扉1bを背面から見てメダルセレクタ29の右側には、メダルセレクタ29の側面から流出したメダルをホッパータンク34aに誘導するメダルシュート196が取り付けられているとともに、メダルセレクタ29の下方には、メダルセレクタ29の背面下部から流出したメダルを下方のメダル払出口9に誘導するメダル返却通路191およびホッパーユニット34から払い出されたメダルをメダル払出口9に誘導するメダル払出通路192を構成するメダル通路部材190が配設されている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L,2C,2R、リールモータ32L,32C,32R(図3参照)、各リール2L,2C,2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L,33C,33R(図3参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図3参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図3参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図3参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図3参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち斜め右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L,2C,2Rが回動し、各リール2L,2C,2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L,8C,8Rを操作すると、対応するリール2L,2C,2Rの回動が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L,2C,2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L,2C,2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L,8C,8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31a〜31c、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L,33C,33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、払出数表示部(遊技補助表示器)12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L,22C,22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L,32C,32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41、メイン制御部41の制御に用いるクロックを生成する制御用クロック生成回路42、メイン制御部41が搭載する乱数回路が乱数を生成する際に用いるクロックを生成する乱数用クロック生成回路43、遊技制御基板40に接続されるスイッチ類の検出を行うスイッチ検出回路44、リールモータ32L,32C,32Rを駆動させるモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30を駆動させるソレノイド駆動回路46、LED類を駆動させるLED駆動回路47、遊技制御基板40への供給電圧の低下を検知する電断検出回路48、メイン制御部41に対してリセット信号を与えるリセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラムなどを記憶するROM、ワークメモリとして使用されるRAM、プログラムに従って制御動作を行うCPUが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
また、メイン制御部41は、ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7の操作を検出したとき、内部抽選を実行し、入賞の発生を許容するか否かおよび入賞の発生を許容するときには複数種類の入賞のうちいずれの発生を許容するかを、透視窓3に表示結果が導出表示されるまでに決定する。また、メイン制御部41は、遊技の進行などに応じて演出制御基板90に対して各種のコマンドを送信する。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53,54、リールLED55、演出用スイッチ56、後述する演出ボタンユニット600に設けられたLED625a、振動モータ627、駆動モータ617、プッシュセンサ615、616、切欠き検出センサ659、660などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にCPU、ROM、RAMなどを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55を駆動させるLED駆動回路93、スピーカ53,54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、サブ制御部91対してリセット信号を与えるリセット回路95、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、演出制御基板90への供給電圧の低下を検出する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
次に、下部パネル200および演出ボタン621を有する演出ボタンユニット600の構造について説明する。図4は、スロットマシンに設けられた演出ボタンを示す図であり、(A)は第2位置にある状態を示す斜視図、(B)は第1位置にある状態を示す斜視図である。図5は、下部パネル、基体および演出ボタンユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図6は、下部パネル、基体および演出ボタンユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図1および図4に示すように、下部パネル200は、前面扉1bの前面上下方向の略中央位置に左右方向に向けて形成された操作台120と、前面扉1bの前面下部に左右方向に向けて形成されメダル払出口9から払い出されたメダルを貯留可能な下皿121と、の間に配設されている。下部パネル200は、正面視略横長長方形状に形成され、表示面200aが上辺から下辺に向けて前側に傾斜するように設けられているとともに、表示面200aは、上辺から下辺に向けて前側に湾曲している。当該スロットマシン1にて遊技を行う遊技者の目線は、透視窓3L,3C,3Rと略同等の高さにあるため、第2位置においても表示面200aがやや上向きになるように傾斜することで、表示面200aを遊技者が視認しやすくなっている。
また、演出ボタン621は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置(図4(B)参照)と、該第1位置から後側に退避する第2位置(図4(A)参照)と、の間で前後方向に移動可能に設けられている。
図5および図6に示すように、下部パネル200は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され表示面200aを形成するカバーパネル201と、カバーパネル201の背面側に配置され透光性を有する合成樹脂材にて構成される装飾シート202と、を有している。装飾シート202の背面には、特に図示しないが所定の装飾(たとえば、機種のタイトル名や演出で登場するキャラクタなど)が印刷などにより施されており、該装飾は、カバーパネル201の前側から、カバーパネル201および装飾シート202を透して視認できるようになっている。なお、本実施形態では、印刷により装飾が施されていたが、液晶表示装置や導光板などにより装飾を視認可能となるようにしてもよい。
カバーパネル201の右側には、多角形状の開口部203が形成されているとともに、装飾シート202における開口部203に対応する位置には、開口部203と略同形に形成された開口部204が形成されており、演出ボタン621を挿通可能としている。このように構成された下部パネル200は、前面扉1bを構成する基体1cの前面に形成された取付凹部205に前側から取り付けられる。なお、下部パネル200は、基体1cに対し着脱可能に取り付けられるが、前面扉1bを開放しない限り取り外すことができないようになっている。
取付凹部205の右側には、正面略四角形状の開口部206が形成されているとともに、基体1cの背面における開口部206の周縁からは、四角筒状の固定筒207が後側に向けて突設されており、該固定筒207の後端部には、演出ボタンユニット600が取り付けられている。
また、特に図示しないが、取付凹部205における開口部206の左側には、複数の下部パネル発光ダイオード(下部パネルLED)が前方に向けて光を照射可能に配設されており、装飾シート202を後側から照らすことができるようになっている。
次に、演出ボタンユニット600の構造について説明する。図7は、本発明の実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットを前方からみた分解斜視図である。また、図8は、本発明の実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットを後方からみた分解斜視図である。図7、8に示すように、演出ボタンユニット600は、取付ねじ632により組み合わされたベース体610およびカバー体630と、その内部の空間に収容された移動体620とにより、その外観が概略構成されている。カバー体630には、移動体620に設けられた演出ボタン621が挿通可能な演出ボタン挿通孔630aが形成されている。移動体620は、ベース体610およびカバー体630に対して前後方向に移動する。これにより、移動体620に形成された演出ボタン621は、カバー体630から大きく突出した第1位置と、第1位置と比べて後方に退避した位置である第2位置との間を移動する。
カバー体630の前面には、演出ボタン挿通孔630aを取り囲むように、複数の移動制限板602、603、604、605、606が取り付けられている。複数の移動制限板602、603、604、605、606は、カバー体630の前面に形成された凹部である移動制限板収容部630bに収容されており、ねじ挿通孔602bなどに挿通されたねじ607がねじ孔630cに螺合されることにより、カバー体630に取り付けられている。複数の移動制限板のうちの1つである移動制限板602には、押しボタン621側に向けて、略三角形状の複数の移動制限突起602aが形成されている。この複数の移動制限突起602aは、後述する押しボタン621の側面に形成された複数の凹部601cに対応して形成されている。そのため、移動制限板602は、移動制限突起602aを凹部601cに挿入した状態で、カバー体630に取り付けられている。これにより、移動制限突起602aは、前後方向と直交する方向に演出ボタン621に当接して支持するため、演出ボタン621を前後方向に安定して移動させることができる。また、演出ボタン621に形成された凹部601cにごみなどが入りこむことを防止することができる。なお、移動制限板602に形成された移動制限突起602aと同様の突起は、移動制限板603、604、605にも形成されている。
また、移動制限板のうち、最も下方に位置する移動制限板606は、移動制限突起602aと同様の突起は形成されていない。一方で、移動制限板606は、演出ボタン621の下部の形状と同様の形状に形成された、前後方向に所定の幅を有する移動制限部606aが設けられている。これにより、演出ボタン621の下部が支持されるため、演出ボタン621の前後方向の移動を安定して行うことができる。
カバー体630は、演出ボタンユニット600の前側を構成する。カバー体630には、複数のねじ挿通孔630dが形成されている。このねじ挿通孔630dに挿通された取付ねじ632が、ベース体610に形成されたねじ孔611aに螺合することで、カバー体630はベース体610に組み合わされる。このように、カバー体630とベース体610とが組み合わされることにより、その内部に移動体620を収容するための収容空間が形成される。
また、ベース体630には、演出ボタン621を挿通可能な開口である演出ボタン挿通孔630aが形成されている。後述するように、移動体620は図中前後方向に移動可能である。そして、移動体620が前方へ移動していくと、演出ボタン621は、演出ボタン挿通孔630aから前方へ突出していくこととなる。すなわち、移動体620が第1位置にある場合、演出ボタン621は演出ボタン挿通孔630aから大きく前方に向けて突出した状態となる。なお、移動体620が前方へ移動して第1位置に位置する場合、演出ボタン取付板622の前面はカバー体630の後面に接触するようになる。この接触によって生じる衝撃を和らげるため、カバー体630の後面には、正方形に形成された4つの緩衝板631が取り付けられている。
移動体620は、遊技者が操作のために押圧する操作面601aが形成された演出ボタン621を有している。移動体620には、ベース体610から前方に延設した対のガイドシャフト612が、ガイドシャフト挿通孔620aに挿通されている。これにより、移動体620の移動は、ガイドシャフト612が延設する方向(前後方向)のみに制限される。
図9は、本発明の実施形態に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を前方から見た分解斜視図である。また、図10は、本発明の実施形態に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を後方から見た分解斜視図である。なお、図9、図10において破線で囲んだ各部材は、演出ボタン621の内部に収容される部材であり、演出ボタン621と演出ボタン取付板622との間に配される部材である。
演出ボタン621は、透光性を有する材料から構成されており、遊技者が押圧する操作部601aと、前後方向に延びた複数の凹部601cが形成された側部601bとを有している。演出ボタン621の操作部601aは、前方からみると多角形状であり、滑らかな表面を有することで後方から入射した光をそのまま透光させる。一方、演出ボタン621の側部601bの外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されている。また、演出ボタンの側部601bの内周面には、外周面に形成された凹部601cよりも細くて多数の凹部601d(図10)が形成されている。これにより、演出ボタン621の側部601bから出射される光には、前後方向に延びた複数の模様を付すことができる。
また、演出ボタン621の操作部601aと側部601bとに囲まれた内部空間は、図中破線で囲んだ種々の部品を収容するための空間である。演出ボタン621は、つば部に複数のねじ挿通孔621aを有している。このねじ挿通孔621aに挿通された取付ねじ629が、演出ボタン取付板622に形成されたねじ孔622dに螺合されることによって、演出ボタン621は演出ボタン取付板622に取り付けられている。この際、演出ボタン621は、図9および図10において破線で囲んだ支持部材626などの部材を内部空間に収容した状態で、演出ボタン取付板622に取り付けられている。
なお、上述のように、演出ボタン621の外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されており、この凹部601cに移動制限突起602a(図7)が入りこむように移動制限板602など(図7)が設けられている。隣接する凹部601cの間隔は16mm〜17mm程度としている。なお、凹部601cの幅を8mm程度としているため、凹部601c間の直線部分(側部601b)は、8mm〜9mm程度である。これにより、演出ボタン621と移動制限板602など(図7)との間には、メダルを挿入することができる直線状の隙間は存在しない。そのため、演出ボタン621の周囲にメダルが挿入されるなどの行為を抑制することができる。なお、隣接する凹部601c間の側部601bに角部が存在している場合には、凸部601cの間隔を大きくとることができる。
支持部材626は、たとえば、合成樹脂製であり、その前面には種々の光学部品を収容するための凹部である光学部品収容部626aが形成されている。また、支持部材626には、後方に幅を有する側部626bが形成されている。このような構成により、支持部材626の内部には、振動モータ627を収容するための空間が形成されている。
LED(発光ダイオード)基板625は、その表面に複数のLED625aを有している。LED基板625は、支持部材626に形成された光学部品収容部626aに収容された状態でねじ止めされている。LED625aから出射された光の大部分は、演出ボタン621の操作部601aから出射されるとともに、一部の光は、演出操作ボタン621の側部601bから外部へと出射される。
拡散シート624は、たとえば、透光性を有する合成樹脂がリング状に形成されて構成されたものである。拡散シート624は、その外縁がLED基板625の外縁と一致するように、LED基板625に前方から重ねて載置されている。なお、拡散シート624の前面には、複数の凹凸が不規則に形成されている。これにより、拡散シート624に入射した光は、種々の方向に向かう光となって拡散シート624から出射される。そのため、演出ボタン621の操作部601aの中央部とその周囲の部分とでは、出射される光の態様を異ならせることができ、遊技者の興味を惹きつけることができる。
表示板623は、LED基板625と略同一の形状を有し、その表面にスロットマシン1特有の絵、文字、あるいは図形などの画像(不図示)が表記されている。表示板623は、LED基板625および拡散シート624に重ねられて配置されており、これにより、表示板623に表記されている画像に、LED625aの光を後方から照射することができる。これにより、遊技者に、光に照射された画像を視認させることができ、表示する画像の見栄えを向上させることができる。
振動モータ627は、ウェイト627aの重心から離れた位置に回転軸が取り付けられていることで、振動を生じさせるモータである。振動モータ627は、支持部材626の後面626fに形成された振動モータ取付部626dに設けられている。振動モータカバー628を挿通した取付ねじ652を、支持部材626に形成されたねじ孔626eに螺合させることにより、振動モータ627および振動モータカバー628は支持部材626に取り付けられている。このように、振動モータ627は、遊技者が押圧操作を行う演出ボタン621を含む移動体620に取り付けられているため、演出ボタン621に触れた遊技者に強い振動を知覚させることができる。これにより、遊技の興趣を高めることが可能となる。なお、振動モータ627は、その回転軸が上下方向に沿うようにして振動モータ取付部626dに取り付けられている。そのため、駆動モータ627が駆動してウェイト627aが回転することにより、振動モータ627は、左右方向に振幅成分を多く有する振動を発生させる。
なお、演出ボタン621は、前方から見ると、図1などに示すように、左右方向の長さよりも、上下方向の長さが長い形状を有している。また、演出ボタン621を有する移動体620は、左右に形成された対のガイドシャフト挿通孔620aにガイドシャフト612が挿通された状態にある。従って、演出ボタン621は、上下方向の振幅を有する振動よりも、左右方向の振幅を有する振動を、より安定した状態で受けることができる。そのため、左右方向に多くの振幅成分を有する振動モータ627の振動によって、演出ボタン627に予期しないがたつきが発生することを抑制することができる。これにより、演出ボタン621が移動制限板602に引っ掛かり、押圧操作が困難になるという現象が生じることを抑制することができる。
なお、振動モータ627を、その回転軸を左右方向に沿うようにして振動モータ取付部626dに取り付けるようにしてもよい。このように取り付けられた振動モータ627は、上下方向に振幅成分を多く有する振動を発生させる。そのため、演出ボタン621に生じる振動を、より大きなものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、振動モータ627の振動によって演出ボタン621に生じるがたつきの有無や大きさは、種々の要因が関係する。そのため、振動モータ627の取付方向については、がたつきの有無や、演出ボタンに生じる振動の大きさなどを考慮して、個別に検討するのが好ましい。
なお、図10に示すように、振動モータ取付部626dは、支持部材626の後面626fから後方に突出した部材である。そのため、振動モータ627は、後面626fには接触しておらず、支持部材626の後面626fと振動モータ627の中心との間に、距離Lを確保することができる。すなわち、振動モータ627で発生する振動は、振動モータ取付部626dおよび振動モータカバー628を介して支持部材626に伝達される。このように、支持部材626には、後面626fから離れた位置にある振動モータ627からの振動が伝達されるため、振動が増幅されて支持部材626に伝達されることとなる。
このように、種々の部材が取り付けられた支持部材626は、演出ボタン取付板622のねじ挿通孔622aに挿通された取付ねじ651が、ねじ孔626cに螺合されることにより、演出ボタン取付板622に固定されている。また、支持部材626を覆うようにして嵌合する、操作部601aを有する演出ボタン621が演出ボタン取付板622に取り付けられている。これにより、支持部材626の後面626fに伝達された振動は、演出ボタン621に伝達される。なお、演出ボタン621に形成された操作部601aと、演出ボタン621が取り付けられて支持される演出ボタン取付板622との間に、ほぼ演出ボタン621の高さ分の距離をあけることができる。すなわち、演出ボタン621は、演出ボタン取付板622により一端側のみ支持(いわゆる片持ち状態で支持)され、支持されていない他端側に振動モータ627が取付られている構造であるとみなすことができる。そのため、演出ボタン621の操作部601aには、より振幅の大きな振動が作用することとなる。そのため、操作部601aに触れた遊技者に、より強い振動を知覚させることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、振動モータ627は、支持部材626の内部に収容されているとともに、表示板623、拡散シート624、LED基板625などの光学部品は、支持部材626の光学部品収容部626a(支持部材626の前方)に設けられている。すなわち、遊技者が遊技する側から、各光学部品、振動モータ627の順に設けられている。そのため、振動モータ627が、これらの光学部品から出射される光の進行を阻害することがない。
演出ボタン取付板622は、前方から見て略四角形の形状を有するともに、中央には円形の開口である回動筒挿通孔622bが形成されている。この回動筒挿通孔622bは、図7に示すベース体610に取り付けられた回動筒670が挿通可能な大きさで形成されている。また、図10に示すように、演出ボタン取付板622の後面には、可動ベース体640に設けられた4つの圧縮ばね642が挿通されるばね挿通突起622dが形成されている。これにより、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との間に、4つの圧縮ばね642を介在させることができる。そのため、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との間に隙間を設けることができるとともに、演出ボタン取付板622に、後方(可動ベース640側)に向けて押圧する力が作用することにより、この隙間を縮めることができる。本発明の演出ボタンユニット600においては、遊技者が、演出ボタン621の操作部601aを押圧することにより、演出ボタン取付板622と可動ベース640との隙間を縮めることができ、この押圧動作を操作部601aに対する押圧操作として検出することができる。
すなわち、演出ボタン621に対する押圧操作は、ベース体610(図7、図8)に取り付けられた2つのプッシュセンサ615、616が、演出ボタン取付板622の後面に設けられた2つの検出片622c、622eを検出することにより検出される。可動ベース体640には、検出片622cに対応する位置に、検出片622cが挿通可能な検出片挿通孔640aが形成されているとともに、検出片622eに対応する位置に、検出片622eが挿通可能な検出片挿通用切欠640bが形成されている。
これにより、遊技者が演出ボタン621を押圧すると、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との距離が縮まり、検出片622c、622eがベース体640から後方に突出するようになる。これにより、検出片622c、622eが、プッシュセンサ615、616により検出され、遊技者の演出ボタン621に対する押圧操作が検出される。なお、プッシュセンサ615、616は、たとえば、フォトセンサであり、発光部から出射された光を検出片622c、622eが遮るのを受光部が検出することによって、検出片622c、622eの有無を判定する。
可動ベース体640には、図10に示すように、ばね挿通突起622dに螺合した移動制限ねじ647の頭部が係止されている。なお、移動制限ねじ647は、可動ベース体640と演出ボタン取付板622との間に設けられた圧縮ねじ642により、軸力(引張力)が作用した状態で可動ベース体640に係止されている。
図11は、本発明の実施形態に係る遊技機の可動ベース体を前方からみた分解斜視図である。また、図12は、本発明の実施形態に係る遊技機の可動ベース体を後方からみた分解斜視図である。
可動ベース体640は、ベース板641と、ベース板641に取り付けられ、ガイドシャフト612(図7)が挿通される対の移動体規制部643と、回動筒670(図7)に形成されたガイド部671に沿って転がる対の可動ローラ645とを有している。
ベース板641は、前方からみると略四角形の形状を有し、中央に回動筒670(図7)が挿通可能な略円形状の回動筒挿通孔640eが形成されている。また、ベース板641には、圧縮ばね642を収容する圧縮ばね収容部640fが形成されている。
移動体規制部643の中央には、ガイドシャフト612(図7)が挿通されるガイドシャフト挿通孔620aが形成されている。移動体規制部643は、ねじ挿通孔643aに挿通された取付ねじ644が、ベース板641に形成されたねじ孔640cに螺合することによりベース板641に取り付けられている。移動体規制部643は、対で回動筒挿通孔640eを挟むようにしてベース板641に取り付けられている。これにより、2本のガイドシャフト612を対の移動体規制部643に挿通させることができる。これにより、ベース板641を、がたつかせることなく安定した状態で前後の方向のみに移動させることができる。
可動ローラ645は、ねじ挿通孔645aに挿通されたねじ646が、ベース板641に形成されたねじ孔640dに螺合することにより、ベース板641に取り付けられている。可動ローラ645は、対で回動筒挿通孔640eを挟むようにベース板641に取り付けられている。可動ローラ645は、回動筒(図7)のガイド部671に当接しながら回転するローラ部645bを有している。対で設けられた可動ローラ645のローラ部645bは、互いに向き合うように、回動筒挿通孔640e内に突出するようにベース板641に取り付けられている。これにより、回動筒670(図7)のガイド部671に、ローラ部645bを当接させることができる。なお、ベース板641の後面には、ベース体610(図7)と接触する際の衝撃を和らげるために、4つの緩衝材648が取り付けられている。
図13は、本発明の実施形態に係る遊技機のベース体を前方からみた分解斜視図である。また、図14は、本発明の実施形態に係る遊技機のベース体を後方からみた分解斜視図である。また、図15は、本発明の実施形態に係る遊技機の回動筒に着目した図であり、(a)は斜め上方、(b)は斜め下方からみた斜視図である。
ベース部611は、種々の部品が取り付けられるベースとなる部材であるとともに、カバー体630(図7)と組み合わされて、演出ボタンユニット600の筐体の一部を構成する。ベース部611は、略四角形状を有しており、左辺および右辺のそれぞれ近傍にガイドシャフト取付部611bが形成されている。ガイドシャフト取付部611bは、略円筒状の形状であり、端部に切欠き612aが形成された丸棒状のガイドシャフト612の断面と合致する形状のガイドシャフト612の挿入孔が形成されている。これにより、ガイドシャフト612は回転することなく、安定した状態でガイドシャフト取付部611bに取り付けられている。また、ガイドシャフト612の一端には、図14に示す取付ねじ614が螺合している。これにより、ガイドシャフト612がベース部611に固定されている。
圧縮ばね613は、ガイドシャフト612およびガイドシャフト取付部611bに挿通されている。ガイドシャフト612がガイドシャフト挿通孔620a(図7)に挿通されると、圧縮ばね613は、移動体620(図7)とベース体610との間に介在する。これにより、移動体620(図7)は圧縮ばね613により前方に付勢されることになる。
対で配されたガイドシャフト612は、略丸棒状の形状を有し、上述したようにベース部611側の一端に切欠き612aが形成されている。それぞれのガイドシャフト612は、移動体620(図7)に形成された、対応するガイドシャフト挿通孔620aに挿通されている。また、ガイドシャフト612の他端は、図8に示すカバー体630の後面に形成された端部収容部630fに収容されている。これにより、ガイドシャフト612は、演出ボタンユニット600内でのがたつきが防止される。
移動体620(図7)は、ガイドシャフト612の延設方向(前後方向)に沿って移動する。この移動体620の移動は、回動する回動筒670のガイド部671を、移動体620に形成されたローラ部645b(図11)が転がり上がったり、転がり下がったりすることにより実現される。次に、回動筒670を回動させるための構成について説明する。
図13に示すように、駆動モータ617が取付ねじ619により取付ベース板618に取り付けられているとともに、この取付ベース板618は取付ねじ653によりベース板611に取り付けられている。駆動モータ617の駆動軸617aには、駆動ギヤ654が接続されている。駆動モータ617は、たとえばステッピングモータであり、演出制御基板90(図3)により動作/非動作が制御される。駆動モータ617は、駆動パルスに同期して回転するため、駆動ギヤ654を所定の角度だけ回転させることができる。
また、ベース部611には、駆動ギヤ654に噛み合った従動ギヤ655が設けられているとともに、この従動ギヤ655に噛み合った回動ギヤ656が設けられている。ベース部611の略中央には、円筒状の回動軸658が前方に向けて突出して形成されている。この回動軸658に、中央に開口が形成された回動ギヤ656が装着されている。これにより、回動ギヤ656は、駆動モータ617の駆動が伝達されて回動軸658を中心に回動する。なお、回動ギヤ656の前面には、回動ギヤ656とカバーリング661とによって軸支された3つのローラ657が設けられている。この3つのローラ657は、回動軸658の外周面に接触して、回動ギヤ656が回動する際に回動軸658の外周面上を転がる。これにより、回動ギヤ656の回動をスムーズに行うことができる。
また、回動ギヤ656の後面には、2つの切欠き656bが設けられたリング体が突出して形成されている。これらの切欠き656bは、ベース部611に設けられた切欠き検出センサ659、660により検出される。これにより、回動ギヤ656の回動状況(操作ボタン621(図7)の移動状況)を把握することができ、駆動モータ617の正確な駆動を実現することができる。たとえば、操作ボタン621が第2位置にある場合に、切欠き検出センサ660が切欠き656bを検出し、切欠き検出センサ659が切欠き656bを検出しないようにするとともに、操作ボタン621が第1位置にある場合に、切欠き検出センサ660が切欠き656bを検出せず、切欠き検出センサ659が切欠き656bを検出するようにしてもよい。
カバーリング661は、回動ギヤ656に重ねられ、カバーリング661のねじ挿通孔661aに挿通した取付ねじ662が、回動ギヤ656に形成されたねじ孔656eに螺合することにより、回動ギヤ656に取り付けられる。これにより、3つのローラ657が、回動ギヤ656およびカバーリング661によって軸支される。
回動筒670は、略円筒状をなしており、後方に向けて形成されたフック部670cが、回動ギヤ656に形成された係止孔656dに引っ掛けられるとともに、ねじ挿通孔670bに挿通された取付ねじ663がねじ孔656cに螺合することにより、回動ギヤ656に取り付けられている。これにより、回動筒670は、回動ギヤ65とともに回動軸658を中心に回動する。
図15に示すように、回動筒670の外周面には、可動ベース体640に設けられたローラ部645b(図11)と接触し、回動筒670が回動することによってローラ部645b(図11)を転がせるガイド部671が設けられている。このガイド部671は、回動筒670の外周面に設けられた高低差によって形成された段差のことであり、ガイド部671の形成方向が前後方向にすすむように螺旋状に形成された螺旋部671aと、螺旋部671aに接続された非螺旋部671b、前後方向に延びた水平部671dとから構成されている。上述したように、可動ベース体640には、互いに対向するように2つのローラ部645bが設けられており、回動筒670の外周面には、この2つのローラ部645bに対応するように2つのガイド部671が形成されている。すなわち、2つのガイド部671は、形状は互いに同じであるとともに、互いの形成位置は、上方から見ると回動筒670の中心を基準として180度回転させた関係にある。
なお、上述したように、図7に示す移動体620は、ベース体610に設けられた圧縮ばね613によって前方に付勢されている。そのため、ローラ部645b(図11)は、ガイド部671に押圧された状態にある。そのため、回動筒670が回動すると、ローラ部645bは、ガイド部671を押圧しながら、ガイド部671に沿って転がる。これにより、演出ボタン621を含む移動部620は前後方向に移動する。
なお、ローラ部645bが非螺旋部671bに接触している場合(この場合のローラ部645bは、ローラ部645b´と記す)、演出ボタン621は後方に退避した第2位置にある。非螺旋部671bには、ローラ部645bが収容される窪み671cが形成されている。これにより、ローラ部645bが予期せず螺旋部671aや水平部671dへ移動してしまうことを抑制することができる。
ローラ部645b´が非螺旋部671bにある状態から、回動筒670が矢印IIの方向へ回動すると、ローラ部645b´´が螺旋部671aを転がり上がり、演出ボタン621を含む移動部620は前方へ移動する。そして、ローラ部645b´´が螺旋部671aを上がりきると、演出ボタン621は、カバー体630(図7)から大きく突出した第1位置に位置する。
このような、操作ボタン621の第2位置から第1位置までの移動を、異なる速度で実現するようにしてもよい。すなわち、駆動モータ617の駆動速度を上げて、操作ボタン621を高速で第2位置から第1位置まで移動させる高速突出動作を実行するとともに、高速突出動作よりも低速で操作ボタン621を第2位置から第1位置まで移動させる低速突出動作を実行するようにしてもよい。
さらに、操作ボタン621を高速突出動作させるために、非螺旋部671cにローラ部645b´が接触している状態から、回動筒670を矢印Iの方向へ回動させて、ローラ部645b´が前後方向に段差が形成された水平部671d側に移動するようにしてもよい。これにより、ローラ部645b´´´は圧縮ばね613の付勢により水平部671dを転がらせ、操作ボタン621を勢いよく前方へ移動させることができる。
なお、第1位置にある操作ボタン621を第2位置に移動させる場合には、回動筒670を矢印Iの方向に回動させるようにすればよい。これにより、ローラ部645b´´は、螺旋部671bを転がり下がり、やがて非螺旋部671cに接触する。これにより、操作ボタン621は、第2位置に位置する。なお、操作ボタン621の第1位置から第2位置までの移動についても、高速で退避する高速退避動作と、高速退避動作よりも低速で退避する低速退避動作とを実行するようにしてもよい。
なお、第1位置にある操作ボタン621が遊技者に押圧操作され、第2位置まで押されると、ベース体610(図7)に設けられたプッシュセンサ615、616が、演出ボタン取付板622に設けられた検出突起622c、622eを検出する。これにより、回動筒670を回動させて、ローラ部645bが非螺旋部671cに接触するように制御される。これにより、操作ボタン621は、第2位置に維持される。
カバーリング664は、中央に回動筒670を挿通するための開口である回動筒挿通孔664bが形成されている。カバーリング664は、回動筒670を中央から突出させるとともに、回動ギヤ656に重なり前方から覆う。カバーリング664は、ねじ挿通孔664aに挿通された取付ねじ665が、ベース部611に形成されたねじ孔611cに螺合することにより、ベース部611に取り付けられている。
次に、演出ボタン621の突出動作を用いた演出の一例について説明する。図16は、(A)〜(D)は、演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。
本実施形態では、スロットマシン1は、前述したように、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置としてのリール2L,2C,2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされており、遊技を行う(たとえば、賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたことに基づいて内部抽選を実行することなど)ことにより所定条件が成立したとき(たとえば、いずれかの入賞の発生が許容されたとき)に所定の遊技価値を付与することが決定されるようになっている。所定の遊技価値には、たとえば、遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスや、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まるリプレイタイム(RT)や、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など遊技者にとって有利な情報が報知されることなどにより通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できるアシストタイム(AT)など)や、該遊技状態が継続する権利(たとえば、ATの継続、ATゲーム数の上乗せなど)などが含まれる。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、上記のような各種遊技価値のいずれかが付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、演出ボタン621を第2位置から第1位置へ移動させるとともに、該演出ボタン621の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に演出ボタン621が押圧操作されたとき、所定の遊技価値が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された遊技価値を報知する演出を実行する。
以下、たとえば、サブ制御部91がATゲーム数の上乗せ抽選を実行した結果、100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、演出ボタン621を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図16に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選などにて100ゲームの上乗せを決定した場合、たとえば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図16(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図16(B)参照)。このとき、演出ボタン621は第2位置にあるが、たとえば、LED625aを所定の点灯態様にて点灯して、演出ボタン621が第1位置へ移動する可能性があることを示唆する。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(たとえば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「演出ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン621の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、演出ボタン621を第2位置から第1位置へ移動させる(図16(C)参照)。演出ボタン621が第1位置へ移動すると、振動モータ617を駆動させて、演出ボタン621を振動させてもよい。
そして、所定の操作有効期間内に演出ボタン621が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、または演出ボタン621が押圧操作されずに操作有効期間が経過して駆動モータ617の駆動により第2位置へ移動したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(たとえば、100ゲーム)を示す「+100」および味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図16(D)参照)。このように、操作ボタン621が第2位置へ移動したか否かは、上述したように、切欠き検出センサ659、660(図13)の検出に基づいて判断される。
なお、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、演出ボタン621を高速突出動作および低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしてもよく、たとえば、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン621が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、ここでは上乗せ演出にて演出ボタン621を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出などにおいて演出ボタン621の突出動作を実行するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る遊技機においては、振動を発生させる振動モータ627が、遊技者が押圧操作を行う演出ボタン621を有する移動体620に取り付けられている。これにより、振動モータ627で発生した振動が直接的に演出ボタン621に伝達するため、演出ボタン621に触れた遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ627は、支持部材626の後面626fから突出した振動モータ取付部626dに取り付けられている。そのため、支持部材626の後面626fと振動モータ627の中心との間に、距離Lを確保することができる。すなわち、振動モータ627で発生する振動は、振動モータ取付部626dを介して支持部材626に伝達される。このように、後面626fから距離Lだけ離れた位置にある振動モータ627からの振動は、増幅されて支持部材626に伝達される。これにより、支持部材626を含む移動体620に生じた強い振動を遊技者に感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、上述したように、振動モータ627は、一端側のみ可動ベース体640に支持(いわゆる片持ち状態で支持)された演出ボタン621において、その先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。そのため、演出ボタン621は、支持された一端側を基準にして、先端側を大きく振動させることができ、これにより、演出ボタン621の先端に位置する操作部601aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ627は、支持部材626の内部に収容されているとともに、表示板623、拡散シート624、LED基板625などの光学部品は、支持部材626の光学部品収容部626a(支持部材626の前方)に設けられている。そのため、振動モータ627が、これらの光学部品から出射された光の経路上に位置することなく、光の進行を阻害することがない。そのため、光による演出の効果を低減することなく、振動モータ627による振動を用いた演出を可能とすることができる。
また、演出ボタン621の突出動作および退避動作を、高速で行ったり低速で行ったりと、異なる速度で実行することが可能である。このように、演出ボタン621の動作スピードを異ならせることができるため、遊技者の期待感を高める演出が可能となる。
また、移動体620とベース体610との間であって、可動ベース体640の裏面には、移動体620とベース体610とが接触する際の衝撃を和らげるために、4つの緩衝材648が設けられている。また、移動体620とカバー体630との間であって、カバー体630の裏面には、移動体620とカバー体630とが接触する際の衝撃を和らげるための4つの緩衝材631が設けられている。これにより、移動体の620の移動することにより生じる、演出ボタンユニット600の故障などの不具合を低減することができる。
また、演出ボタン621の外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されており、この凹部601cに移動制限突起602aが入りこむように移動制限板602などが設けられている。これにより、演出ボタン621と移動制限板602などとの間に生じる隙間を小さくすることができ、内部にごみなどが侵入することを防止することができる。また、演出ボタン621と移動制限板602との間に、直線状の隙間が形成されないため、演出ボタン621の周囲にメダルが挿入されるといった行為を抑制することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。演出ボタン621の第1位置と第2位置との間を移動させる際、その移動過程において、一定の速度で移動するようにしてもよいし、速度を異ならせてもよい。あるいは、演出ボタン621を小刻みに前後させながら、最終的に、突出動作、あるいは退避動作を完了させてもよい。あるいは、演出ボタン621を小刻みに前後させながら、第2位置から突出させて、最終的に第2位置に戻るような動きをさせてもよい。これにより、演出ボタン621の動きで遊技者の興味を惹きつけることができ、演出効果を高めることができる。
また、振動モータ617は、演出ボタン621を含む移動体620に取り付けられているため、振動するタイミングは移動体620の移動とは関係なしに振動させることができる。これは、対のガイドシャフト612が移動体620に挿通していること、対のローラ部645bが回動筒670に密着していることにより、移動体620が振動している際も、ベース体610およびカバー体630に対して安定させることができるからである。そのため、振動モータ617は、演出ボタン621が第1位置および第2位置に維持されている状態で振動させることができるとともに、演出ボタンが突出動作中および退避動作中であっても振動させることが可能である。そのため、振動モータ617を振動させるタイミング、LED625aから光を出射させるタイミング、および操作ボタンの移動するタイミングなどを適切に組み合わせることで、より効果的な演出を実行することが可能である。
また、移動体620にスピーカを設けて、移動体620から音を発することのできる構成としてもよい。振動モータ617を振動させるタイミング、LED625aから光を出射させるタイミング、および操作ボタンの移動するタイミングに加えて、音による演出を組み合わせることで、より効果的な演出が可能となる。
また、図5に示した、カバーパネル201に形成された開口部203には、挿通された操作ボタン621の凹部601cに入りこむ突起などは存在しない。しかしながら、開口部203に、操作ボタン621の凹部601cに対応する突起を設けてもよい。これにより、操作ボタン621とカバーパネル201との間に、直線状の隙間が形成されることを防止でき、メダルなどを挿入するといった行為を抑制することができる。
また、演出ボタン621に振動を発生させる振動モータ627aは、回転軸の取付位置をウェイト627aの重心から離したモータであると説明したが、振動を発生させるものとしては他の態様のものを採用してもよい。たとえば、ソレノイドのプランジャを直接、演出ボタン621に衝突させて、振動を生じさせる態様であってもよい。
また、たとえば、演出ボタン621および支持部材626の前後方向の長さを、図示したものよりも長く設定してもよい。これにより、振動モータ627の移動体620における位置を、より移動体620の先端とすることができる。これにより、演出ボタン621の先端に位置する操作部601aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットについて図を用いて説明する。図17は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図18は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図19は、本発明の第2実施形態に係る遊技機のカム部材を示す六面図および斜視図である。図20は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンの内部構造を示す断面図である。図21は、(A)は図20のA−A断面図、(B)は図20のB−B断面図である。図22は、図20のC−C断面図である。図23は、演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。
図17〜図21に示すように、演出ボタンユニット310は、基体1cの固定筒207の後端部に固設され前後方向に移動しない非移動部311と、非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた可動部としての移動部312と、から主に構成されている。
非移動部311は、前面が開口する四角箱状に形成される固定ベース320と、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に取り付けられたカム部材321と、を有する。
固定ベース320は、前端の左右側辺上下位置に取付片330がそれぞれ突設されており、該取付片330に取り付けたネジN1を固定筒207の左右側辺上下位置に突設されたネジ孔331に螺入することで、固定筒207の後開口を閉鎖するように取り付けられる。固定ベース320の四隅には、円筒状のガイドボス332a〜332dが前後方向に向けて形成されている。固定ベース320の背板333の中心位置には孔部335が形成されているとともに、該背板333の背面における孔部335の周縁からは円筒状の軸受ボス334が突設されており、軸受ボス334の孔部335には回転軸322の後部が軸周りに回転可能に挿入されている。
また、軸受ボス334の下方位置には、回転用モータ336が取り付けられている。回転用モータ336の駆動軸336aは、背板333における孔部335の下方近傍を挿通して前方に突出され、該駆動軸336aの先端には駆動ギヤ337が固着されている。駆動ギヤ337は、後述する軸受ボス348の周囲に固定された従動ギヤ338に噛合されており、回転用モータ336により駆動ギヤ337が回転することで、従動ギヤ338を介して回転軸322が回転するようになっている。
図19に示すように、カム部材321は、円筒形状に形成され、外周面340には、外周面340に対してカム部材321の径方向の内側に凹む凹部341が形成されている。外周面340と凹部341との段差部分には、カム部材321の軸方向(前後方向)に対し平行に延びる2つの平行面342A,342Bと、カム部材321の軸方向に対し傾斜した方向に延びる曲面状の2つの傾斜面343A,343Bと、平行面342A,342Bの後端部と傾斜面343A,343Bの後端部とを両端としてカム部材321の軸方向に対し直交方向に延びる2つの直交面344A,344Bとが形成されている。
これら2つの平行面342A,342B、2つの傾斜面343A,343Bおよび2つの直交面344A,344Bは、それぞれ回転軸322を挟んで対向する位置に配置されている。また、平行面342A,342Bの前端部と傾斜面343A,343Bの前端部との間は離れており、この間には、ゴム材などからなる緩衝部材350A,350Bが設けられており、後述する突起部375A,375Bの移動を規制できるようになっている。
カム部材321の内部には、正面視十字形をなすリブ347が一体に形成されており、該リブ347の交差位置、つまり、カム部材321の回転中心位置には、回転軸322を挿通可能な前後方向を向く軸受ボス348が前後方向に延設されている。また、リブ347の前端には、円形の前板345(図17および図18参照)が、前面開口を閉鎖するようにネジ(図示略)により取り付けられているとともに、リブ347の後端には、円形の背板346が後面開口を閉鎖するように一体に形成されている。また、軸受ボス348は、背板346の背面側に突出してカム部材321の後端より後側に延出されて背板333の前面に当接されている。また、背板346から突出した部分には従動ギヤ338が固定されている。
このように構成されたカム部材321は、固定ベース320の背板333から突出する回転軸322の後端が軸受ボス348内に回転可能に挿入されることで、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に設けられる。また、軸受ボス348の後端が背板333の前面に当接するとともに、前板345が後述する膨出部381の前板に当接することで、前後方向の移動が規制される。
移動部312は、固定ベース320に対し前後方向に移動可能に設けられる移動ベース360と、移動ベース360に組付けられる発光ベース361と、発光ベース361の周囲を覆うように取り付けられるレンズ部材362と、レンズ部材362の周囲を覆うように取り付けられるカバー部材363とを有し、該移動部312は、遊技者が操作可能な操作部としての表示面200aを有する演出ボタン300を構成する。
移動ベース360は、固定ベース320の前面開口より若干縮径された板材からなる移動板370を有し、該移動板370の背面四隅には、円柱状のガイド棒371a〜371dが後側に向けて突設されている。ガイド棒371a〜371dは、所定長さを有し、固定ベース320のガイドボス332a〜332d内に前後方向に移動可能に挿入される。また、ガイド棒371a〜371dの周囲には、固定ベース320に対し移動部312を前方に付勢する圧縮バネ372a〜372dが、固定ベース320の背板333と移動板370との間にそれぞれ環装されている。
移動板370の中央位置には、前方に膨出する有底筒状の膨出部381が形成されており、該膨出部381の内部にはカム部材321の前部が収容される。移動板370の背面における膨出部381の開口の左右側には、移動部312の移動を規制する規制アーム374A,374Bが、回転軸322を挟んで対向する位置から後側に向けて延設されており、これら規制アーム374A,374Bそれぞれの後端の対向面には、円柱状の突起部375A,375Bが内側に向けて突設されている。
発光ベース361は、図20および図21に示すように、膨出部381と、該膨出部381の周面から前方に向けて突出するように複数(本実施形態では、9枚)設けられた取付支柱378と、これら各取付支柱378の間に差し込まれ、演出用ダイオード(演出用LED)379が搭載された複数のLED基板380とを有し、演出用LED379は径方向の外側に向けて光を照射可能とされている。
膨出部381の前板には、レンズ部材362の回転軸382を回転可能に軸支する軸受筒383が前方に向けて突設されているとともに、該軸受筒383の近傍位置には、レンズ部材362を回転させるためのレンズ部材用モータ384が設けられている。各取付支柱378の前端には環状のLED基板385が取り付けられており、該LED基板385の前面には、複数の演出用ダイオード(演出用LED)386が前方に向けて光を出射可能に設けられている。なお、回転軸322と回転軸382とは同一軸心をなすように前後に設けられている。
また、LED基板385の後面には、振動モータ取付部702が形成されており、この振動モータ取付部702に振動モータ701が取り付けられている。振動モータ702は、上記実施形態と同様のものを使用することができる。振動モータ取付部702は、図22に示すように、前後方向に距離L1を有している。そのため、振動モータ取付部702に取り付けられた振動モータ701は、LED基板385から距離L1だけ離れた位置に配されることになる。そのため、振動モータ701からの振動は増幅されてLED基板385に伝達される。また、振動モータ702は、一端側のみ支持(いわゆる片持ち状態で支持)された演出ボタン300の先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。これにより、演出ボタン300の先端側に位置する操作面部301Aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、操作面部301Aに触れた遊技者に、より強い振動を感じさせることができ、演出効果を高めることが可能となる。
レンズ部材362は、非透光性の合成樹脂材により略円筒形状に形成されたレンズベース390と、レンズベース390の周面に形成された複数の開口に設けられた透光性を有する合成樹脂材にて形成された複数(本実施形態では、9枚)のレンズ391と、レンズベース390の前面開口を閉鎖するように取り付けられ、透光性を有する合成樹脂材にて形成された円形のレンズ盤392と、を有する。なお、レンズ盤392の前面には、透光性を有する合成樹脂材にて三角形状に形成された装飾部材393が一体に取り付けられている。
レンズ盤392の背面における中心位置にはボス394が突設されており、該ボス394には回転軸382が相対回転不能に嵌入されている。また、ボス394の周囲には従動ギヤ395が取り付けられ、該従動ギヤ395はレンズ部材用モータ384の駆動軸384aに固着された駆動ギヤ396に噛合されている。このように構成されたレンズ部材362は、回転軸382の後端を軸受筒383に対し相対回転可能に挿入することで発光ベース361を外側から囲むように配置され、レンズ部材用モータ384により軸受筒383に回転可能に軸支された回転軸382を中心として回転可能に設けられている。
カバー部材363は、透光性を有する合成樹脂材により後面が開口する略円筒形状の挿通部397Aと、該挿通部397Aの周面後端から径方向の外側に向けて突出するように形成されるフランジ部397Bとから構成されており、フランジ部397Bに取り付けた複数のネジN2を移動板370の前面に形成されたネジ孔に螺入することで、レンズ部材362の周囲を覆うように移動板370に取り付けられる。挿通部397Aは、正面視略円形をなす平坦面状の操作面部301Aと、操作面部301Aの周縁から後方に延びる筒状の側周面部301Bとから構成され、カバー部材363を移動板370に取り付けた状態において、レンズ部材362を外周から覆うように設けられる。これにより、各演出用LED379が、挿通部397Aにおける演出部としての側周面部301Bの内面に対応する位置に配置される。
カバー部材363の挿入部の外径は、下部パネル200に形成された開口部203´,204´の直径よりも僅かに短寸であって該開口部203´,204´に挿入可能であり、フランジ部397Bの各辺は、開口部203´,204´の直径よりも長寸とされているため、開口部203´,204´に挿入不可である。なお、本実施形態においては、下部パネル200に形成された開口部203´、204´は、略円形状をなしている。また、フランジ部397Bの前面には、前面に複数の演出用ダイオード(演出用LED)376が搭載されたLED基板377が取り付けられており、前方に向けて光を照射可能とされている。
このように構成された演出ボタンユニット310は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aに形成された開口部203´から突出する第1位置(図23参照)と、該第1位置から退避する第2位置(図22参照)との間で非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた移動部312(演出ボタン300)と、該移動部312を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375Bおよびカム部材321とを有している。また、特に図示しないが、非移動部311には、移動部312が第1位置にあるか否かを検出するフォトセンサからなる初期位置センサ398が設けられている。具体的には、移動部312が第2位置にあるときに非検出状態(初期位置センサ398;OFF)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに検出状態(初期位置センサ398;ON)となる。なお、移動部312が第2位置にあるときに検出状態(初期位置センサ398;ON)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに非検出状態(初期位置センサ398;OFF)となるようにしてもよい。
また、カム部材321は、回転用モータ336により、移動部312が第2位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し直交面344A,344Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動を規制する第2回転状態(図22参照)と、移動部312が第1位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し緩衝部材350A,350Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置からの前方移動を規制する第1回転状態(図23参照)とに変化(回転)可能に設けられている。回転用モータ336はステッピングモータからなり、該回転用モータ336を制御するサブ制御部91は、第1回転状態からのステップ数により第1回転状態からの回転角度を特定できるようになっている。なお、ステップ数でなくロータリエンコーダなどにより第1回転状態からの回転角度を特定するようにしてもよい。
また、移動部312の一部を構成する演出ボタン300は、図22に示すように、第2位置において、カバー部材363(演出ボタン300)の操作面部301Aが下部パネル200の開口部203´から前方に臨むとともに、演出部としての側周面部301B(カバー部材363の側周面部301B)が下部パネル200(カバーパネル201および装飾シート202)により被覆されるように奥側に配置される。また、図23に示すように、第1位置において、操作面部301Aが下部パネル200より前側に移動して演出ボタン300が突出して、側周面部301Bの少なくとも一部が下部パネル200の手前側に現出するようになっている。すなわち、移動部312である演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部である側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379とを有している。
また、本実施形態では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により被覆される。下部パネル200はカバーパネル201および装飾シート202にて構成され、装飾シート202には装飾が施されているため、第2位置にあるときは、側周面部301Bは下部パネル200により遊技者から視認不能に隠蔽されるが、カバーパネル201および装飾シート202は透光性を有する合成樹脂材にて構成されているため、演出用LED376,386,379からの光は透過可能である。
なお、本実施形態では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出部としての側周面部301Bは、演出ボタン300が第2位置にあるときに下部パネル200により被覆されていれば、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されていなくてもよい。
次に、演出ボタン300を構成する移動部312の移動制御内容について、図24および図25に基づいて説明する。図24は、(A)(B)はサブ制御部が高速移動制御を実行したときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図、(C)は演出ボタンが押圧されたときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図である。図25は、(A)〜(C)はサブ制御部が低速移動制御を実行したときの移動部およびカム部材の態様を示す説明図である。
まず、図24(A)に示すように、駆動初期状態においては、カム部材321は左右の突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bにそれぞれ当接する第2回転状態であり、圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動が規制されていることで、移動部312は第2位置に維持されている。
ここで、駆動制御手段としてのサブ制御部91が、移動部312を第2位置から後述する第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(第2移動制御)を実行する場合、図24(B)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第2方向(図24(B)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bより第2方向側に移動して、突起部375A,375Bの周面に対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。これにより、移動部312(演出ボタン300)が第2位置から第1位置へ勢いよく飛び出し、第1位置において突起部375A,375Bが緩衝部材350A,350Bに衝突して移動部312の前方移動が規制されると、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により第1位置に維持される。
また、図24(C)に示すように、移動部312(演出ボタン300)が第1位置にあるときに、遊技者などが手により圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に向けて押圧され、第1位置から第2位置まで押し戻されたことが初期位置センサ398(図2参照)により検出されると(初期位置センサ398;OFF)、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図24(C)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、平行面342A,342Bが突起部375A,375Bよりも第2方向側に移動し、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
次に、サブ制御部91が、移動部312(演出ボタン300)を第2位置から第2速度よりも遅い第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御を実行する場合、図25(A)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図25(A)中矢印方向)に回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bよりも第1方向側に移動して、突起部375A,375Bに対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bの周面がカム部材321と接する位置が、回転用モータ336によりカム部材321が第1方向(図25(A)中矢印方向)へ回転するにつれて、傾斜面343A,343Bに沿って前方へと変化するので、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bに沿って移動しながら圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。この場合、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bから常に後方への抵抗を受けているので、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って前方へ移動する高速移動制御に比べて移動部312がより遅い速度で飛び出す。
このように、サブ制御部91がカム部材321の回転方向を切替えることによって、移動部312の前方への移動速度を変化させることができる。また、低速移動制御において、カム部材321の回転速度を変化させることにより、移動部312の前方への移動速度を任意に変化させることができる。つまり、サブ制御部91は、移動部312を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御(図25参照)と、移動部312を第2位置から前記第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(図24参照)と、を実行することができる。
また、第1位置に移動した移動部312を、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることができる。この場合、第1位置において、回転用モータ336を第2方向(図24(B)中矢印方向)へ回転させると、突起部375A,375Bの周面は、傾斜面343A,343Bから受ける後方への押圧力によって、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に押し戻される。そして、傾斜面343A,343Bの後端部が突起部375A,375Bよりも第2方向側へ移動すると、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
このように、移動部312を構成する演出ボタン300は、第1位置において、遊技者の操作により第2位置へ移動させることができるとともに、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることもできる。また、低速移動制御の実行中において、突起部375A,375Bの周面が傾斜面343A,343Bに接している状態で、カム部材321の回転方向を第1方向と第2方向に交互に繰り返し切替えることで、演出ボタン300を小刻みに前後移動させることも可能である。
次に、演出ボタン300の突出動作を用いた演出の一例について説明する。図26は、(A)〜(D)は、演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。
本実施形態では、スロットマシン1は、前述したように、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置としてのリール2L,2C,2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされており、遊技を行う(たとえば、賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたことに基づいて内部抽選を実行することなど)ことにより所定条件が成立したとき(たとえば、いずれかの入賞の発生が許容されたとき)に所定の遊技価値を付与することが決定されるようになっている。所定の遊技価値には、たとえば、遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスや、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まるリプレイタイム(RT)や、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など遊技者にとって有利な情報が報知されることなどにより通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できるアシストタイム(AT)など)や、該遊技状態が継続する権利(たとえば、ATの継続、ATゲーム数の上乗せなど)などが含まれる。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、上記のような各種遊技価値のいずれかが付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作により第2位置から第1位置へ移動させるとともに、該演出ボタン300の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に演出ボタン300が押圧操作されたとき、所定の遊技価値が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された遊技価値を報知する演出を実行する。
以下、たとえば、サブ制御部91がATゲーム数の上乗せ抽選を実行した結果、100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、演出ボタン300を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図26に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選などにて100ゲームの上乗せを決定した場合、たとえば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図26(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図26(B)参照)。このとき、演出ボタン300は第2位置にあるが、たとえば、演出用LED376,386,379を所定の点灯態様にて点灯して、演出ボタン300が第1位置へ移動する可能性があることを示唆する。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(たとえば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「演出ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン300の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作にて第2位置から第1位置へ移動させる(図26(C)参照)。
この演出ボタン300の移動により、下部パネル200により被覆されていた演出部である側周面部301Bが表示面200aより遊技者側に現出する。また、この演出ボタン300の移動に応じて、演出用LED379を所定の点灯態様にて点灯するとともに、レンズ部材用モータ384によりレンズ部材362および装飾部材393が所定方向に回転することにより、演出用LED379からの光が、レンズ391および演出部である側周面部301Bを透して演出ボタン300の径方向の外側に向けて出射されるとともに、レンズ部材362の回転により、周方向に向けて所定間隔おきに配設された複数のレンズ391が各演出用LED379の外側を周方向に高速で移動することで、光が高速で点滅するように見える演出が側周面部301Bで行われる。
そして、所定の操作有効期間内に演出ボタン300が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、または演出ボタン300が押圧操作されずに操作有効期間が経過して回転用モータ336により第2位置へ移動したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(たとえば、100ゲーム)を示す「+100」および味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図26(D)参照)。
なお、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、演出ボタン300を高速突出動作および低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしてもよく、たとえば、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン300が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高める。ことができる。
また、ここでは上乗せ演出にて演出ボタン300を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出などにおいて演出ボタン300の突出動作を実行するようにしてもよい。
また、振動モータ701が振動するタイミングについては、上記実施形態と同様、操作ボタン300が第1位置および第2位置にある状態に振動させることができるとともに、操作ボタン300が突出動作中および退避動作中であっても振動させることが可能である。
以上説明したように、本発明の第2実施形態に係る遊技機においても、振動を発生させる振動モータ701が、遊技者が押圧操作を行う操作ボタン300を有する移動部312に取り付けられている。そのため、操作ボタン300に触れた遊技者に強い振動を感じさせることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、振動モータ701は、LED基板385から突出した振動モータ取付部702に取り付けられている。そのため、LED基板385と振動モータ701の中心との間に、距離L1を確保することができる。すなわち、振動モータ701で発生する振動は、振動モータ取付部702を介してLED基板385に伝達される。このように、LED基板385から距離L1だけ離れた位置にある振動モータ701からの振動は、増幅されてLED基板385を含む移動部312に伝達される。これにより、移動部312に生じた強い振動を遊技者に感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ701は、一端側のみ移動板370に支持(いわゆる片持ち状態で支持)された操作ボタン300において、その先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。そのため、操作ボタン300は、支持された一端側を基準にして、先端側を大きく振動させることができる。これにより、操作ボタン300の先端に位置する操作面部301Aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ712は、LED基板385、およびLED基板380に囲まれた内部に収容されている。すなわち、LED基板385に取り付けられた演出用LED386が光を出射する方向、およびLED基板380に取り付けられた演出用LED379が光を出射する方向には、振動モータ712は存在しない。そのため、光による演出の効果を低減することなく、振動モータ712による振動を用いた演出を可能とすることができる。
以上説明したように、本発明の実施形態としてのスロットマシン1にあっては、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置と該第1位置から退避する第2位置との間で移動可能に設けられた可動部としての演出ボタン300(移動部312)と、該演出ボタン300を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375Bおよびカム部材321と、を備え、演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部としての側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379やレンズ部材362と、を有する。
このようにすることで、演出ボタン300が第2位置から第1位置へ移動して、下部パネル200にて被覆されていた側周面部301Bが現出したときに、該側周面部301Bにて演出用LED379やレンズ部材362により演出を行うことができるので、演出ボタン300が第1位置に突出したことを目立たせることができる。詳しくは、第2位置においては、操作面部301Aのみが開口部203´から前方に露出されており、第1位置へ移動することにより該第2位置において被覆されていた演出ボタン300の側周面部301Bが現出して演出用LED379やレンズ部材362により照らされる(演出される)ことにより、第2位置にあるときよりも演出面積が大きくなるとともに、操作面部301Aだけでなく、側周面部301Bも光により装飾されることで立体感が生じるため、演出ボタン300が突出したことを目立たせることができる。
また、演出ボタン300は、演出用LED379やレンズ部材362を有する、つまり、演出用LED379やレンズ部材362は、演出ボタン300(移動部312)に一体に設けられていることで、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、下部パネル200の後側から前側に移動する。よって、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、演出用LED379やレンズ部材362が側周面部301Bに対応する位置から離れてしまい、演出用LED379からの光が減衰して側周面部301Bから出射される光が弱くなることが防止される。
また、サブ制御部91は、演出ボタン300を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる第1移動制御(たとえば、図25参照)と、演出ボタン300を第2位置から第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる第2移動制御(たとえば、図24参照)と、を実行することで、演出ボタン300の移動態様を多様化することができるため、演出効果が向上する。
また、緩衝部材350A,350Bは、第1位置にて演出ボタン300の移動を規制するとともに、演出ボタン300の移動が規制されたときの衝撃が緩衝されることで、このような衝撃から演出用LED379やレンズ部材362を保護することができる。
なお、上記実施形態では、下部パネル200に設けられて前後方向に移動する演出ボタンについて説明した。しかしながら、このような実施形態に限定されず、振動モータが取り付けられた下部パネル自体を回動して移動する構成を採用することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニット(下部パネル)の構造について、図27〜図41に基づいて説明する。図27は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す斜視図、(B)は第2位置にある状態を示す斜視図である。図28は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す側面図、(B)は第2位置にある状態を示す側面図である。図29は、下部パネルおよび基体の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図30は、下部パネルおよび基体の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図31は、カバー体の構造を示す分解斜視図である。図32は、(A)は導光板の発光状態、(B)は装飾フィルムの発光状態を示す図である。図33は、(A)〜(C)は駆動ユニットの内部構造を示す斜視図である。図34は、駆動ユニットの内部構造を示す正面、左側面、右側面、底面図である。図35は、(A)は回動体および回動アームを斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図36は、(A)はロック機構を斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図37は、基体を示す背面図である。図38は、図37のA−A断面図である。図39は、(A)は図37のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。図40は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す縦断面図、(B)は下部パネルが第2位置にある状態を示す縦断面図である。図41は、下部パネルの要部を示す水平断面図である。
図1、図27および図28に示すように、下部パネル200は、前面扉1bの前面上下方向の略中央位置に左右方向に向けて形成された操作台120と、前面扉1bの前面下部に左右方向に向けて形成されメダル払出口9から払い出されたメダルを貯留可能な下皿121と、の間に配設されている。下部パネル200は、正面視略横長長方形状をなし、上辺に設けられた回動軸(図示略)を中心として、表示面200aが正面側を向く第1位置(図27(A)、図28(A)参照)と、表示面200aが上辺から下辺に向けて前側に傾斜する第2位置(図27(B)、図28(B)参照)と、の間で回動可能に設けられている。また、図28(A)に示すように、表示面200aは第1位置においても上辺から下辺に向けて前側に傾斜しているが、第2位置にあるときの傾斜角度θ2よりも第1位置にあるときの傾斜角度θ1は小さい(θ2>θ1)。
当該スロットマシン1にて遊技を行う遊技者の目線は、透視窓3L,3C,3Rとほぼ同等の高さにあるため、第1位置においても表示面200aがやや上向きになるように傾斜することで、表示面200aに表示された画像(図32参照)を遊技者が視認しやすくなっている。また、下部パネル200は、遊技者がゲームを進行するために操作するスタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rよりも下方に配設されており、かつ、上辺を中心として回動可能に設けられていることで、遊技者は後述するように手で表示面200aを押圧する際には斜め下側に向けて押し込むように操作するようになっている。また、第1位置において下辺は下皿121の前端とほぼ前後方向の同位置に位置することで、第2位置において可変は下皿121の前端よりも前方に位置するようになっている。
図29および図30に示すように、下部パネル200は、前面が開口する略箱状に形成されたベース体201と、該ベース体201の前面側に組付けられ該ベース体201の前面開口を閉鎖するカバー体202と、により構成され、前面扉1bの下部を構成する基体122の前面に設けられた左右方向を向く回動軸123を中心として、前後方向に回動可能に取り付けられている。また、基体122の前面には、第1位置において下部パネル200の背面側を収容可能な収容凹部124が収容可能とされているとともに、該収容凹部124の下辺からは、下部パネル200が第1位置にあるときに該下部パネル200の下端面を被覆する被覆片125が前方に突設されている。
図31に示すように、カバー体202は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され表示面200aを形成するカバーパネル205と、カバーパネル205の背面側に配置される枠状の組付枠206と、組付枠206の背面側から組み付けられ透過性が高い透明な合成樹脂板にて構成される導光板207と、導光板207の背面側に配置される半透明フィルム208(透明フィルムよりも透過率が低いフィルム、スモークフィルムなど)と、半透明フィルム208の背面側に配置され透明フィルムにて構成される装飾フィルム209と、該装飾フィルム209の背面側に配置され所定の板厚(たとえば、約2mm)を有する透明な合成樹脂材からなり、半透明フィルム208および装飾フィルム209を導光板207との間で挟持して保護する保護パネル210と、保護パネル210の背面側に配置され光を拡散可能な透光性シート材からなる光拡散シート211と、下面に複数の演出用LED(発光ダイオード)212が配設されたLED基板212aと、上面に複数の演出用LED(発光ダイオード)213が配設されたLED基板213aと、前面に複数の演出用LED(発光ダイオード)214が配設されたLED基板214a,214bと、を有している。
導光板207、半透明フィルム208、装飾フィルム209、保護パネル210、光拡散シート211は、互いに前後に重ね合わされ一体化された状態で組付枠206に背面側から取り付けられている。また、LED基板212a,213a,214a,214bは、図29および図30に示すように、ベース体201の前面に取り付けられている。
図32(A)に示すように、導光板207は、所定の板厚(たとえば、約3mm)を有し、たとえば、特殊インキなどにより所定の表示部216(たとえば、「PUSH」の文字と背景などのパターンや文字など)がスクリーン印刷された転写シートを合成樹脂材料とともに射出成型またはヒートプレス成型などにより成型し、成型された合成樹脂板から転写シートを剥離することで、表面に凹凸部からなる反射部215を有する表示部216が転写されてなる。なお、スタンパーやインジェクションにより導光板207の背面に凹凸部からなる反射部を形成してもよいし、たとえばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式などにより反射部を構成してもよい。
また、導光板207の上下には、LED基板212a,213aが上辺および下辺に沿うように配置され、該導光板207の上下端面に演出用LED212,213の光を入射できるようになっている。よって、演出用LED212,213を発光することで、該演出用LED212,213からの光が導光板207内に入射され、内部を導光された光が凹凸部からなる反射部215にて前方に反射して、図32(A)に示す「PUSH」の文字と背景などからなる表示部216が視認可能となる。
また、演出用LED212,213からの光の大半は反射部215により前方に反射されて導光板207の前面から前方に出射されるが、一部の僅かな光が導光板207内にて乱反射して導光板207の背面からも出射されるが、背面から出射された光は背面側に配置された半透明フィルム208を透過し難くなることで、導光板207から背面側に出射された光により背面側の装飾フィルム209の表示部217(たとえば、図32(B)参照)が照らされて、表示部216が表示されているときにその背面側の表示部217が映り込んで視認可能となることが防止されている。
なお、演出用LED212,213は、7色の光を発光可能であり、また、左右方向に向けて複数配置されていることで、たとえば、「PUSH」の各アルファベットに対応する演出用LED212,213のみを発光させることで、表示部216の一部を部分的に表示させたり、各部を異なる発光色にて表示させることも可能である。
図32(B)に示すように、装飾フィルム209は、背面に所定の表示部217(たとえば、キャラクタの画像)が印刷などにより施されている。表示部217は、透光性を有するインキなどにて印刷されていることで、装飾フィルム209の背面側に前方に向けて光を出射可能に配設される演出用LED214を発光することで、該演出用LED214からの光が均一に広がるように光拡散シート211にて拡散され、保護パネル210を透過した光が装飾フィルム209の表示部217を透過し、半透明フィルム208、導光板207を透過して前方に出射されることで、表示部217が視認可能となる。
このように、表示部216を表示するときには対応する演出用LED212,213を表示させ、表示部217を表示するときには演出用LED214を発光させることにより視認可能となるので、表示面200aを透して表示部216,217のいずれかを選択的に表示することが可能である。
また、表示部216,217の表示内容は種々に変更可能であり、絵柄、図柄、文字、機種のタイトル名など種々の内容の画像に変更可能であり、上記のものに限定されるものではない。また、本実施形態では、演出用LED212,213は導光板207の上端面および下端面に光を入射可能に設けられていたが、左右側端面に光を入射可能に設けられていてもよい。つまり、上端面、下端面、左右側端面のうち少なくとも一の端面に光を入射可能に設けられていればよい。
図29および図30に示すように、カバーパネル205、組付枠206、導光板207、半透明フィルム208、装飾フィルム209、保護パネル210、光拡散シート211が一体に組付けられたカバー体202は、ベース体201の前面に図示しないネジなどにより一体に取り付けられる。
ベース体201の前面には、LED基板212a,213a,214a,214bが取り付けられるとともに、後述する取付部材218が取り付けられている。取付部材218は、側面視後向きコ字形をなす取付板219と、該取付板219の背面に突設された左右一対の支持板220と、支持板220間に支持された左右方向を向く連結軸221と、から構成されており、ベース体201に形成された挿通孔222を介して、支持板220および連結軸221がベース体201の背面側に突出するように取り付けられる(図38参照)。また、ベース体201の背面における挿通孔222の右側には、後述するガイドアーム300が挿通される挿通孔223が形成されている。
ベース体201の背面上部には、基体122に設けられた回動軸123を回動可能に軸支する軸支部224が、ベース体201の上辺に沿うように互いに隙間を隔てて複数形成されている。また、ベース体201の背面には、上下方向を向くリブ225が互いに間隔をあけて左右方向に複数突設されており、これら複数のリブ225により、ベース体201の強度が高められ、捩れや撓みが生じ難くなっている。
これら複数のリブ225のうちの1つには、上記実施形態と同様の振動モータ710が取り付けられている。各リブ225は、略矩形状であり、2辺がベース体201に支持されており、残りの2辺は支持されていないフリーな状態にある。振動モータ710の取付位置は、この支持されていない2辺の近傍にある。そのため、振動モータ710で発生した振動は、リブ225により増幅されてベース体201に伝達される。なお、振動モータ710が取り付けられたリブ225は、第1位置と第2位置との間で回動する下部パネル200の一部である。また、下部パネル200は、遊技者の押圧操作を受け付ける表示面200aを有している。すなわち、本実施形態に係る遊技機においても、振動モータ710は、遊技者の押圧操作を受け付ける操作部を有する移動体に取り付けられている。
基体122は、該基体122における収容凹部124の右側上部に、背面側のメダルセレクタ29(図2参照)を取り付けるための取付部126が前方に膨出するように形成されていることで、収容凹部124の上辺に沿って設けられる回動軸123は、収容凹部124の上辺左端から中央よりやや右側位置まで、取付部126を避けるように設けられている。つまり、回動軸123は、収容凹部124の上辺の左右方向全長にわたり設けられていない。よって、下部パネル200側のベース体201の軸支部224も、上辺左端から中央よりやや右側位置までの間にのみ形成され、上辺左右方向にわたり設けられていない。なお、本実施形態では、回動軸123は下部パネル200の上辺全長にわたり設けられていないが、左右方向全長にわたり設けてもよい。
また、回動軸123には、下部パネル200を第2位置側に向けて付勢する付勢手段としてのトーションバネ230が、軸支部224に対応しない位置に互いに隙間を隔てて複数(たとえば、本実施形態では14本)設けられている。これらトーションバネ230は、一端が基体122に係止され、他端がベース体201に係止されており、下部パネル200が第1位置にある圧縮状態において第2位置へ付勢することが可能な付勢力を有するとともに、下部パネル200が第2位置にある伸長状態において該第2位置に維持することが可能な付勢力を有している。また、基体122の背面には、下部パネル200を第1位置と第2位置との間で回動(移動)させる移動手段としての駆動ユニット240が取り付けられている。
また、基体122におけるベース体201の挿通孔222に対応する位置には、後述する連結ベルト290を挿通するための挿通孔127が形成されているとともに、基体122におけるベース体201の挿通孔223に対応する位置には、後述するガイドアーム300を挿通するための挿通孔128が形成されている。
図33〜図36に示すように、駆動ユニット240は、下部パネル200を移動させるための駆動機構241と、下部パネル200を移動案内するとともに、第1位置にて保持(ロック)するためのロック機構242と、から構成されている。なお、図33〜図36には、説明の便宜上、駆動ユニット240にもベース体201側に取り付けられる取付部材218の支持板220やガイドアーム300が一部図示されている。
駆動機構241は、出力軸250aが上向きになるように左右に並設された2つの駆動モータ250L,250Rと、それぞれの出力軸250aに固着された第1ギヤ251L,251Rと、第1ギヤ251L,251Rそれぞれに噛合する第2ギヤ252L,252Rと、第2ギヤ252L,252R双方に噛合する第3ギヤ253と、該第3ギヤ253の上部に該第3ギヤ253と同心をなすように一体化されたウォームギヤからなる第4ギヤ254と、左右方向を向く連結軸258の左端に固着され第4ギヤ254に噛合する第5ギヤ255と、連結軸258の左端に固着された第6ギヤ256と、第6ギヤ256に噛合される第7ギヤ257と、第7ギヤ257が左端に固着された連結軸259の右端に固着される回動体260と、回動体260の周囲に環装され該回動体260を中心として回動する回動アーム270と、回動体260の回動力を回動アーム270に伝達可能な伝達手段280と、下部パネル200の連結軸221と回動アーム270の先端左右側面に突設された連結軸271とに掛け渡され下部パネル200のベース体201と回動アーム270とを連結する連結ベルト290と、から主に構成されている。
これら駆動モータ250L,250R、第1ギヤ251L,251R、第2ギヤ252L,252R、第3ギヤ253、第4ギヤ254、第5ギヤ255、第6ギヤ256、第7ギヤ257、連結軸258は、ギヤボックス291(図29および図30参照)の内部に組付けられ、該ギヤボックス291を介して基体122の背面に図示しないネジなどにより取り付けられている。また、回動体260および回動アーム270は、連結軸259の両端が互いに所定間隔を隔てて配置される左右一対の支持板292a,292bに回動可能に軸支され、該支持板292a,292bおよびギヤボックス291を介して図示しないネジなどにより基体122の背面に取り付けられている。
図35に示すように、回動体260は、左端に第7ギヤ257が固着された連結軸259に固着される左右一対の円盤261L,261Rと、円盤261L,261Rの間に挟持された検出円盤262と、検出円盤262における対向位置に形成された検出溝262a,262bを検出する第1センサ263と、から主に構成される。円盤261Lの周面において回動中心を挟んで対向する位置には凹部264a,264bが形成されているとともに、円盤261Rの周面において凹部264a,264bと円周方向の同位置には凹部265a,265bが形成されている。これら凹部264a,264b、265a,265bは、側面視略三角形状をなしており、角部はエッジのない湾曲面にて形成されている。
回動アーム270は、側面視略カム形状をなし、円盤261L,261Rが回動可能に挿入される円形の貫通孔271a,271bを有するアーム部材271L,271Rを互いに重ね合わせて一体化することによりに形成される。アーム部材271L,271Rそれぞれの外側面には、貫通孔271a,271bの周縁下部から下方に向けて延びる凹溝272a,272bが形成されており、該凹溝272a,272bには、プランジャ273a,273bが長手方向に摺動可能に設けられているとともに、プランジャ273a,273bよりも下方には、圧縮バネ274a,274bが該プランジャ273a,273bを上方の円盤261L,261Rに向けて付勢するように設けられている。プランジャ273a,273bの先端は、凹部264a,264b,265a,265bそれぞれに入り込んで嵌合可能なように側面視略半円状に形成されている。なお、これら凹溝272a,272bは蓋板275a,275bによりそれぞれ閉鎖されている。
アーム部材271L,271Rの下部内面には、前方に向けて広がるように開放する側面視略三角形状をなすベルト収容凹部276a,276bが凹設されており、アーム部材271L,271Rが一体化されたときに一つのベルト収容凹部276が形成される。また、ベルト収容凹部276a,276bそれぞれの内側壁には、左右方向を向く連結軸271の左右端がそれぞれ支持されている。連結軸271には、前述したように連結ベルト290が掛けられるため、これら左右のアーム部材271L,271Rにより、連結ベルト290の連結軸271の軸心方向への逸脱が規制される。
連結ベルト290は、たとえば、硬質ゴム材などにより環状に形成されており、可撓性および弾性を有し、下部パネル200の連結軸221と回動アーム270の連結軸271とに掛け渡されることで、下部パネル200と回動アーム270とを連結しており、後述するように、回動アーム270の回動により下部パネル200をトーションバネ230の付勢力に抗して第2位置から第1位置へ引っ張って移動させることができるようになっている。
このように構成される駆動機構241は、左右の駆動モータ250L,250Rの出力軸250aを同時に同方向に回動駆動させることで、第1ギヤ251L,251Rの回動力が第2ギヤ252L,252R、第3ギヤ253、第4ギヤ254、第5ギヤ255、連結軸258、第6ギヤ256、第7ギヤ257、連結軸259を介して回動体260に伝達されるようになっている。
そして、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されている場合、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されて回動体260とともに回動アーム270が回動する。また、プランジャ273a,273bの先端が凹部264a,265aまたは凹部264b,265bから逸脱すると、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されず、回動体260に対し回動アーム270が相対回動可能となる。よって、トーションバネ230の付勢力により下部パネル200が第2位置側に付勢されることで、下部パネル200の連結軸221に連結ベルト290にて連結された回動アーム270の連結軸271が前方に引っ張られて、回動体260に対し回動アーム270が相対回動する。つまり、プランジャ273a,273b、圧縮バネ274a,274b、凹部264a,265a、凹部264b,265bは、回動体260の回動力を回動アーム270に伝達可能な伝達手段280を構成している。
また、第1センサ263は、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されているとき(伝達手段280が伝達状態にあるとき)に検出溝262a,262b双方を検出するようになっているので、サブ制御部91は、検出溝262a,262bが第1センサ263にて検出されたとき、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されていると判定する。
図36に示すように、ロック機構242は、基体122の背面に取り付けられる支持板310と、支持板310の右側面に固定されるロック用モータ311と、ロック用モータ311の出力軸311aに固着される駆動ギヤ312と、駆動ギヤ312に噛合する従動ギヤ313と、一外側面に従動ギヤ313に噛合する歯部314aが形成される側面視略U字形状のラックギヤ314と、ラックギヤ314の2つの片部の間に摺動可能に設けられるプランジャ315と、プランジャ315とラックギヤ314の基部の間に設けられプランジャ315を付勢する圧縮バネ316と、から主に構成されている。
駆動ギヤ312、従動ギヤ313、ラックギヤ314、プランジャ315、圧縮バネ316は、支持板310に取り付けられるカバー体317(図33(A)、図39(B)参照)内に設けられており、特に従動ギヤ313はカバー体317の内面に回動可能に支持され、ラックギヤ314、プランジャ315、圧縮バネ316はカバー体317の内面に設けられた図示しないガイド部にて移動可能に支持されている。また、プランジャ315の左側面にはフック状の検出片315aが設けられており、該検出片315aは、支持板310に形成されたガイド溝318を挿通して支持板310の左側に配設されている。
支持板310の上部には、ガイドアーム300を移動案内する回動軸123を中心とする円弧状のガイド溝320が、背面側に向けて斜め上側に傾斜するように形成されており、ガイド溝320の前端には緩衝部材321が設けられている。支持板310の左側面におけるガイド溝320の前部上方には、ガイドアーム300を案内するガイドローラ322が左右方向を向く軸部材(図示略)を介して回動可能に軸支されている。また、支持板310の左側面には、ガイドアーム300の検出片303を検出する第2センサ323、第3センサ324が取り付けられているとともに、プランジャ315の検出片315aを検出する第4センサ325が設けられている。
ガイドアーム300は、アーム部材301L,301Rとから構成されている。アーム部材301L,301Rは、下部パネル200の回動軸123を中心とする円弧状に形成されたアーム部301aと該アーム部の先端に形成される上下方向を向く取付部301bとにより構成され、双方の取付部301bが接着されることでアーム部材301L,301Rが一体化されてなる。また、左側のアーム部材301Lの取付部301bのみアーム部301aよりも板厚に形成されていることで、一体化された状態において、左右のアーム部材301L,301Rは互いに離間配置されてなる。
そして、アーム部材301Lは支持板310の左側、アーム部材301Rは支持板310の右側にそれぞれ配置され、双方のアーム部301aは、前部が連結軸305、後部が連結軸306にて互いに離間した状態で連結されるとともに、連結軸306がガイド溝320に前後移動可能に挿通されることで、ガイドアーム300の移動範囲が規制されるようになっている。
アーム部材301Lのアーム部301aの上辺には、ガイドローラ322に噛合するラックギヤ302が形成されていることで、アーム部材301Lはガイドローラ322により移動案内されている。アーム部材301Rのアーム部301aの下辺所定箇所には切欠凹部304が形成されている。切欠凹部304は、ガイド辺304aと規制辺304bとにより側面視略三角形状に形成され、プランジャ315の先端が嵌合可能な深さを有しているとともに、規制辺304bは下辺301cに対し略垂直に切り立っていることで、プランジャ315の先端が嵌合されることでガイドアーム300の前方への移動が規制辺304bにて規制されるようになっている。
このように構成されるロック機構242は、下部パネル200が第1位置にあるとき、アーム部材301Rの下辺301cに形成された切欠凹部304が、プランジャ315に対応する位置に配置される。ここで、ロック用モータ311によりラックギヤ314をアーム部材301Rに近接するロック位置(図39(B)参照)に位置させるとともに、プランジャ315は、圧縮バネ316によりラックギヤ314に対しアーム部材301R側に付勢された突出位置(図39(B)参照)に位置するため、プランジャ315の先端は切欠凹部304に嵌合され、規制辺304bにプランジャ315が係止される。これによりガイドアーム300の前方への移動が規制され下部パネル200が第1位置に保持(ロック)される。
また、ロック用モータ311によりラックギヤ314をアーム部材301Rから離れるロック解除位置(図40(B)参照)に移動させると、プランジャ315の先端が切欠凹部304から逸脱するので、ガイドアーム300の前方への移動が可能となる。また、ラックギヤ314がロック解除位置にあるときには、プランジャ315の先端は下辺301cに接触しなくなるので、アーム部材301Rにプランジャ315の抵抗がかからなくなる。
また、下部パネル200が第1位置にないときに、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置に移動させると、プランジャ315に対応する位置に切欠凹部304がないため、プランジャ315の先端は下辺301cに当接する。このとき、ラックギヤ314がアーム部材301Rに近づくため、プランジャ315は圧縮バネ316の不勢力に抗してラックギヤ314に対し突出しない退避位置(図43(A)参照)に移動する。これにより、プランジャ315の先端は下辺301cに押圧される(ロック待機状態)。
なお、第4センサ325は、プランジャ315が突出位置にあるとき、つまり、切欠凹部304に嵌合されているときに検出片315aを検出する。また、第2センサ323は、下部パネル200が第1位置にあるときにガイドアーム300の検出片303を検出し、第3センサ324は、下部パネル200が第2位置にあるときにガイドアーム300の検出片303を検出する。
次に、図37〜図40に基づいて、下部パネル200の基体122に対する取付状態および駆動ユニット240との連結構造について説明する。
図37〜図40に示すように、下部パネル200は、基体122の前面に設けられた左右方向を向く回動軸123に上辺が軸支されており、図40(A)に示す第1位置と図40(B)に示す第2位置との間で回動可能に設けられているとともに、回動軸123に設けられた複数のトーションバネ230により、第2位置側に付勢された状態で基体122に取り付けられている。また、駆動ユニット240を構成する駆動機構241とロック機構242は、ベース体201の背面にそれぞれ取り付けられている。
下部パネル200の背面、つまり、ベース体201の背面からは、図38に示すように、支持板220および連結軸221が後方に突出されており、連結軸221は、挿通孔127を通して基体122の背面側に挿通された連結ベルト290を介して駆動機構241側の連結軸271に連結されている。回動体260および回動アーム270の回動中心となる連結軸259は、下部パネル200を軸支する回動軸123よりも若干下方に位置しており、回動アーム270は、連結軸271が連結軸259よりも下方に位置した状態で該連結軸271が前後に回動されるように設けられている。具体的には、下部パネル200が第1位置にあるときは、連結軸271が後方に位置する後方位置(図42(A)に示す位置参照)と、連結軸271が前方に位置する前方位置(図43(C)に示す位置参照)と、の間で回動する。
このように下部パネル200は、回動アーム270が後方位置にあるときには、トーションバネ230の付勢力に抗して第1位置に保持され、回動アーム270が前方位置にあるときには第2位置へ移動可能となる。なお、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合(ロック)されていれば、回動アーム270が後方位置に位置しなくても、下部パネル200は第1位置に保持される。また、回動アーム270が前方位置にあるときには、下部パネル200はトーションバネ230の付勢力により第2位置に維持されるが、トーションバネ230の付勢力に抗して表示面200aを押圧すれば、連結ベルト290が撓むことで、第1位置側へ移動させることもできる。
図39および図40に示すように、ガイドアーム300のアーム部材301L,301Rは後方に向けて突出されており、これらアーム部材301L,301Rは、挿通孔128を通して基体122の背面側に挿通されてロック機構242側の支持板310の左右側に配置される。また、アーム部材301L,301Rを連結する連結軸306が支持板310に形成されたガイド溝320に挿通され、連結軸306がガイド溝320に沿って移動案内されている。
連結軸306は、下部パネル200が第1位置にあるときはガイド溝320の後端よりやや前側に位置し(図42(A)参照)、下部パネル200が第2位置にあるときはガイド溝320の前端に当接する(図42(C)参照)。つまり、下部パネル200は、実際には第1位置よりもやや後方の第3位置(図42(B)中2点鎖線位置参照)まで移動可能とされている。これにより、下部パネル200をロック機構242により保持(ロック)するときに、切欠凹部304をプランジャ315を通過して該プランジャ315のやや後方まで移動させることができるので、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合しやすくなっている。
ガイドアーム300は、前側の取付部301bが、ベース体201に形成された挿通孔223を挿通して該ベース体201の前面に取り付けられた取付板219の背面に接着剤などを介して固着されているとともに、ベース体201の背面における挿通孔223の上下縁に突設された壁部223aにより取付部301bの上下が嵌合され、さらに、連結軸305がリブ225の後辺に形成された係合溝225a内に背面側から係合されていることで、上下方向のがたつきが防止されている。このようにガイドアーム300のロック機構242を備えることで、回動アーム270を後方位置へ移動させずに下部パネル200を押圧して第1位置側に移動させたときに、該下部パネル200を第1位置に保持することができる。
図40に示すように、下部パネル200は、第1位置にあるときに下面200bが基体122に形成された被覆片125により被覆されるため、回動軸123と反対側の下面200bを手で掴んで第1位置へ無理に引っ張ろうとすることができないようになっている。また、第2位置にあるときには、下面200bの後部が被覆片125の前部と上下に重なって僅かな隙間しか形成されないことで、下部パネル200の下面200bと被覆片125との間に手を差し込んで、該下部パネル200の背面下角部を手で掴んで無理に引っ張ることができないようになっている。
また、図41に示すように、下部パネル200が第1位置にあるときには、下部パネル200の左右側面200cに形成された段部200dが、基体122の左右側に設けられたレンズカバー129などの部材により被覆されるため、段部200dに手を掛けて第2位置側に無理に引っ張ることができないようになっている。
このように下部パネル200は、遊技者などが手で下部パネル200を掴んで無理に第2位置側に引っ張りにくい構造とされていることで、下部パネル200に加えられた外力が連結ベルト290を介して駆動機構241などに作用して、各種ギヤや駆動モータ250L,250Rなどに負荷がかかることを回避できるようになっている。
また、このように下部パネル200の下面200bや左右側面200cなどの側面に手を掛けることができる段部などを設けないようにしたり、下部パネル200の角部を丸みを帯びた形状にすれば、より遊技者などが手で掴みにくくなるので、悪意のある遊技者が手で無理に引っ張ることなどを防止することができる。
次に、サブ制御部91による下部パネル200の作動制御内容について、図42〜図48に基づいて説明する。図42は、(A)〜(C)は下部パネルの高速突出動作態様を示す説明図である。図43は、(A)〜(C)は下部パネルの低速突出動作態様を示す説明図である。図44は、(A)〜(C)は下部パネルの押圧退避動作態様を示す説明図である。図45は、下部パネルの退避動作態様を示す説明図である。図46は、下部パネルの高速突出動作時において移動が規制された状態を示す説明図である。図47は、下部パネルに無理に外力が加えられた状態を示す説明図である。
下部パネル200は、駆動初期位置が第1位置とされており、たとえば、遊技中における所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させたり、第2位置から第1位置へ回動させることができるとともに、第2位置にあるとき、遊技者により表示面200aが押圧されることで第1位置へ押し戻すことができるようになっている。また、下部パネル200を第1位置から第2位置へ回動させるとき、トーションバネ230の付勢力を利用して高速で突出(移動)させることや、回動体260の回動力により下部パネル200を第1位置から第2位置へ低速で退避(移動)させることができるようになっている。
図42に示すように、下部パネル200が第1位置にあるとき、回動体260の凹部264a,265aにプランジャ273a,273bの先端が嵌合されて回動体260の回動力が伝達手段280を介して回動アーム270に伝達される伝達状態とされ、回動アーム270は後方位置に位置している。このとき、回動アーム270に連結ベルト290を介して連結されている下部パネル200は、回動アーム270が後方位置に位置することによりトーションバネ230の付勢力に抗して後方に引っ張られることで第1位置に保持されるが、基本的には、アーム部材301Rの切欠凹部304にプランジャ315が嵌合されて(ロック状態)アーム部材301Rの前方への移動が規制されていることにより、第1位置に保持されている。
このように、プランジャ315によりアーム部材301Rの前方への移動を規制することによって下部パネル200を駆動初期位置である第1位置に保持するようにすることで、回動アーム270が後方位置にあるときに連結ベルト290に大きな張力がかからないようにすることができるので、連結ベルト290が伸びるなど劣化しにくくなる。また、下部パネル200が第1位置に保持されたときの前後方向のがたつきが防止される。
次に、サブ制御部91が第1位置にある下部パネル200を高速突出動作により第2位置へ回動させる高速移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。下部パネル200を所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させる場合、サブ制御部91は、まず、図42(A)の状態から、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し、アーム部材301Rの前方への移動可能とする(ロック解除状態)。このとき、回動アーム270が後方位置にあることで下部パネル200は第1位置に保持されたままとなる。
次いで、所定のタイミングになったとき、駆動モータ250L,250Rにより、回動体260を第2方向(本実施形態では、右側面視反時計回り)に回動させる。このとき、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されるため回動アーム270も第2方向に回動するとともに、該回動アーム270に連結ベルト290を介して連結されている下部パネル200も後方に僅かに回動する。そして、該下部パネル200が第3位置に位置したときに、連結軸306がガイド溝320の後端に当接して下部パネル200の後方への移動が規制されることで、回動アーム270の後方への回動が規制される。このように回動アーム270の後方への移動が規制された状態で回動体260が第2方向に回動を続けて凹部264a,265aが移動することで、凹部264a,265aの内面によりプランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ316の付勢力に抗してロック解除位置へ押し込まれていく(図42(B)参照)。
つまり、凹部264a,265aによるプランジャ273a,273bの保持力が漸次小さくなり、トーションバネ230の付勢力が該保持力より上回ると、凹部264a,265aからプランジャ273a,273bが逸脱し、伝達手段280は伝達状態から非伝達状態に変化するため、回動アーム270は回動体260に対し相対回動可能となり、回動アーム270が前方位置側へ移動可能となる。よって、図42(C)に示すように、回動アーム270による下部パネル200の保持状態が解除されるため、下部パネル200は、トーションバネ230の付勢力により、第1位置から第2位置へ高速(第2速度)で移動するとともに、該下部パネル200の移動に伴って回動アーム270が後方位置から前方位置へ回動する。このとき、プランジャ315はアーム部材301L,301Rの下辺301cから離れており、プランジャ315の抵抗がかかることがないので、アーム部材301L,301Rはスムーズに回動する。
下部パネル200が第2位置に到達すると、連結軸306がガイド溝320の前端に当接することで、第2位置から前方への回動が規制されるとともに、トーションバネ230の付勢力により第2位置に保持される。なお、ガイド溝320の前端に緩衝部材321があることで、連結軸306がガイド溝320の前端に衝突するときの衝撃が緩和されるようになっている。
このように、高速突出動作では、回動アーム270が回動体260に対して相対回動可能となることで、回動アーム270に駆動モータ250L,250Rや各種ギヤなどの負荷がかかることがないとともに、プランジャ315がアーム部材301Rから離れて摩擦抵抗が生じることがない。よって、トーションバネ230の付勢力のみで、下部パネル200を第1位置から第2位置へ高速で移動させることができる。
次に、サブ制御部91が第1位置にある下部パネル200を低速突出動作により第2位置へ回動させる低速移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。下部パネル200を所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させる場合、サブ制御部91は、まず、図43(A)の状態から、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し、アーム部材301Rの前方への移動可能とする(ロック解除状態)。
次いで、図43(B)に示すように、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向(本実施形態では、右側面視時計回り)に低速で回動させる。つまり、プランジャ273a,273bに対し圧縮バネ274a,274bの付勢力より大きな力が作用して退避してベルト収容凹部276から逸脱しないように回動体260を第1方向に低速で回動させる。このとき、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されるため回動アーム270も第1方向に回動する。つまり、回動体260の回動に合わせて回動アーム270および下部パネル200が低速(第2速度よりも遅い第1速度)で回動する。そして、図43(C)に示すように、回動アーム270が前方位置に位置したとき、つまり、下部パネル200が第2位置に位置したとき、駆動モータ250L,250Rによる回動アーム270の回動が停止される。
このように、低速突出動作では、トーションバネ230の付勢力を利用することなく、回動アーム270を回動体260とともに回動させることで、下部パネル200を高速突出動作時よりも低速で回動させることができるため、回動態様を多様化することができる。また、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動速度を速くしたり遅くしたり調整することも可能である。また、第1位置と第2位置との間で下部パネル200の回動を一時停止したりすることも可能である。
次に、第2位置にある下部パネル200の表示面200aを遊技者が手で押圧操作することにより第1位置へ回動させる場合の各部の作用について説明する。図44(A)に示すように、サブ制御部91は、高速突出動作または低速突出動作により下部パネル200の第1位置から第2位置への移動を開始させた後、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック解除位置からロック位置へ移動させる。このとき、切欠凹部304はプランジャ315に対応する位置にないので、プランジャ315はアーム部材301Rの下辺301cに当接して突出位置から退避位置に移動するが、圧縮バネ316の付勢力により下辺301cに対し付勢されている(ロック待機状態)。
そして、図44(B)に示すように、遊技者が手で表示面200aを第1位置側に向けて押し込むと、連結ベルト290が撓むことにより、回動アーム270が前方位置に維持されたままで連結軸221が連結軸271に近づくことが可能となるので、下部パネル200の移動が許容される。下部パネル200が第1位置まで押し込まれ、アーム部材301Rの切欠凹部304がプランジャ315に対応する位置に到達すると、圧縮バネ316の付勢力によりプランジャ315が切欠凹部304に嵌合されるので、下部パネル200が第1位置に保持される(ロック状態)。
また、連結ベルト290が撓んだとき、連結ベルト290の一部がベルト収容凹部276に収容されることで、撓んだ連結ベルト290が周辺の部材などに引っ掛かることなどが防止されるとともに、連結ベルト290が不規則に撓んだり折れ曲がることがないようにベルト収容凹部276の内面により案内されるため、連結ベルト290の劣化や破断が防止される。
下部パネル200は、前述したように第1位置の後方の第3位置まで移動可能とされていることで、プランジャ315が圧縮バネ316の付勢力により切欠凹部304に確実に嵌合される。なお、下部パネル200が第1位置まで押し込まれないうちに遊技者が表示面200aから手を放した場合、トーションバネ230の付勢力により第2位置に復帰することになる。
図44(C)に示すように、下部パネル200が第1位置に保持された後、サブ制御部91は、適宜のタイミングで駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させて回動アーム270を後方位置へ移動させる。このように、適宜タイミングで回動アーム270を駆動初期位置に復帰させるようにすることで、下部パネル200が第1位置まで押し込まれないうちに遊技者が表示面200aから手を放して第2位置に復帰してしまった場合あるいは下部パネル200が第1位置まで押し込まれなかった場合でも、下部パネル200を駆動機構241により第1位置へ復帰させることができる。
次に、サブ制御部91が第2位置にある下部パネル200を退避動作により第1位置へ回動させる退避移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。図45(A)に示すように、サブ制御部91は、高速突出動作または低速突出動作により下部パネル200の第1位置から第2位置への移動を開始させた後、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック解除位置からロック位置へ移動させる。このとき、切欠凹部304はプランジャ315に対応する位置にないので、プランジャ315はアーム部材301Rの下辺301cに当接して突出位置から退避位置に移動するが、圧縮バネ316の付勢力により下辺301cに対し付勢されている(ロック待機状態)。
そして、図45(B)に示すように、サブ制御部91は、適宜タイミングで駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させて、回動アーム270を後方位置へ移動させることで、連結ベルト290にて連結された下部パネル200が第1位置側へ高速で移動する。次いで、図45(C)に示すように、下部パネル200が第1位置まで移動し、アーム部材301Rの切欠凹部304がプランジャ315に対応する位置に到達すると、圧縮バネ316により付勢されたプランジャ315が切欠凹部304に嵌合され、下部パネル200が第1位置に保持されるとともに(ロック状態)、駆動モータ250L,250Rによる回動体260の回動を停止して、回動アーム270が後方位置に維持される。
次に、第1位置にある下部パネル200を高速突出動作により第2位置へ回動させる途中で、遊技者により下部パネル200の移動が停止された場合における各部の作用について説明する。図46(A)に示すように、サブ制御部91は、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し(ロック解除状態)、アーム部材301Rの前方への移動可能とするとともに、所定のタイミングになったとき、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向に回動させ、プランジャ273a,273bを非伝達状態に変化させ、回動アーム270を回動体260に対し相対回動可能とすることで、下部パネル200はトーションバネ230の付勢力により第2位置への移動を開始する。
ここで、図46(B)に示すように、下部パネル200が第2位置に到達する前に遊技者により下部パネル200の表示面200aを手や膝などで押えられて移動が停止されると、連結ベルト290が撓むことで、回動アーム270のみが回動を続けて前方位置まで移動する。つまり、下部パネル200の移動が強制的に止められても、回動アーム270と下部パネル200とを連結する連結ベルト290が撓むことで、連結軸271が連結軸221に近づく方向に回動アーム270が移動することが許容される。すなわち、下部パネル200に加えられた外力が、連結ベルト290を介して回動アーム270へ伝達されることがないので、回動アーム270から伝達手段280であるプランジャ273a,273bを介して回動体260や各種ギヤ、駆動モータ250L,250Rに無理な負荷がかかることがないので、外力により駆動機構241が損傷することを防止できる。
次に、第1位置にある下部パネル200を遊技者が手で掴んで無理に第2位置側へ引っ張るといった不正動作が行われた場合における各部の作用について説明する。図47(A)に示すように、下部パネル200が第1位置に保持されているときに、たとえば、遊技者が下部パネル200を掴んで第2位置側へ無理に引っ張った場合、下部パネル200が第2位置側へ引っ張られる力が、後方位置にある回動アーム270にも伝達され、回動アーム270は前方位置に向けて引っ張られる。また、回動アーム270の回動力は、プランジャ273a,273bを介して回動体260さらには第7ギヤ257、第6ギヤ256、第5ギヤ255、第4ギヤ254に伝達されていくが、前述したように、第4ギヤ254はウォームギヤであることで、回動体260の回動はギヤにより規制されている。
よって、図47(B)に示すように、回動アーム270が引っ張られる力が所定以上になると、プランジャ273a,273bが凹部264a,265aの内面により押圧されて突出位置から退避位置へ退避され、凹部264a,265aから逸脱して非伝達状態に変化し、これにより回動アーム270が回動体260に対し相対回動可能となり、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動される。このように、下部パネル200が第2位置側に向けて所定以上の力で無理に引っ張られたとき、プランジャ273a,273bが非伝達状態に変化することで、下部パネル200に加えられた外力が駆動モータ250L,250Rなどまで作用して負荷がかかることが防止される。
また、図47(C)に示すように、下部パネル200が第1位置に保持されているときに、たとえば、遊技者が下部パネル200の表示面200aをさらに後側へ押し込んだ場合、下部パネル200は第3位置まで僅かに移動されるが、連結ベルト290が撓むことで、後方位置にある回動アーム270がさらに後方に押し込まれることがない。つまり、下部パネル200に加えられた外力が連結ベルト290を介して回動アーム270に伝達されることがないので、駆動モータ250L,250Rなどまで作用して負荷がかかることが防止される。
次に、下部パネル200の突出動作を用いた演出の一例およびサブ制御部91の制御内容について説明する。図48は、(A)〜(D)は、下部パネルの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。図49は、(A)は高速突出動作を行うときのサブ制御部の高速移動制御内容の一例を示すタイミングチャートであり、(B)は低速突出動作を行うときのサブ制御部の低速突出制御内容の一例を示すタイミングチャートである。
本実施形態では、スロットマシン1は、前述したように、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置としてのリール2L,2C,2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされており、遊技を行うことにより所定条件が成立したときに所定の遊技価値が付与されるようになっている。所定の遊技価値には、たとえば、遊技者にとって有利な遊技状態(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスや、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まるリプレイタイム(RT)や、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など遊技者にとって有利な情報が報知されることなどにより通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できるアシストタイム(AT)など)や、該遊技状態が継続する権利(たとえば、ATの継続、ATゲーム数の上乗せなど)などが含まれる。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、上記のような各種遊技価値のいずれかが付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、下部パネル200を高速突出動作または低速突出動作により第2位置に移動させるとともに、該下部パネル200の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に下部パネル200が押圧操作されたとき、所定の遊技価値が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された遊技価値を報知する演出を実行する。
以下、たとえば、サブ制御部91がATゲーム数の上乗せ抽選を実行した結果、100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、下部パネル200を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図48に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選などにて100ゲームの上乗せを決定した場合、たとえば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図48(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図48(B)参照)。このとき、下部パネル200は第1位置にある。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(たとえば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「下パネルを押せ!」という文字と下部パネル200の画像を表示して、下部パネル200の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、下部パネル200を高速突出動作または低速突出動作にて第1位置から第2位置へ移動させる(図48(C)参照)。
そして、所定の操作有効期間内に下部パネル200が押圧操作されたときまたは下部パネル200が押圧操作されずに操作有効期間が経過したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(たとえば、100ゲーム)を示す「+100」および味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図48(D)参照)。
なお、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、下部パネル200を高速突出動作および低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしてもよく、たとえば、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、下部パネル200が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、ここでは上乗せ演出にて下部パネル200を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の示唆演出などにおいて下部パネル200の突出動作を実行するようにしてもよい。
また、振動モータ701が振動するタイミングについては、上記実施形態と同様、操作ボタン300が第1位置および第2位置にある状態に振動させることができるとともに、操作ボタン300が突出動作中および退避動作中であっても振動させることが可能である。
次に、図48に示した上乗せ演出の実行中においてサブ制御部91が下部パネル200を高速移動制御や低速移動制御を実行するときの制御内容の一例を、図49に基づいて説明する。
図49(A)に示すように、高速移動制御を行う場合、サブ制御部91は、演出の実行を開始してから所定期間が経過した時点ta2で下部パネル200の操作促進演出を行うときには、この時点ta2から下部パネル200の操作を有効に受け付ける操作有効期間を開始する。この場合、演出の実行を開始してから所定期間が経過する前、つまり、操作有効期間を開始する前の所定時点ta1で、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動させ(ロック解除状態)、プランジャ315が切欠凹部304から退避すると第4センサ325がOFFとなる(図42(B)参照)。
その後、操作有効期間を開始する時点ta2で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ移動させることでプランジャ273a,273bが非伝達状態に変化すると第1センサ263がOFFとなり、下部パネル200が第1位置から第2位置へ高速で移動するとともに、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動する(ta3、図42(C)参照)。なお、本実施形態では、ta2からta3までの時間は約0.5秒とされているが、トーションバネ230の付勢力および下部パネル200の重量に応じて時間は変更可能である。また、下部パネル200が第2位置へ移動した後、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置まで移動させてロック待機状態としておく(図44(A)参照)。
次いで、操作有効期間内の所定の時点ta4において下部パネル200が押圧されて第1位置へ戻された時点ta4で、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合してガイドアーム300の前方への移動が規制され、下部パネル200が第1位置に保持される(ロック状態、図44(B)参照)。その後、操作有効期間が終了した時点ta5で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向に回動させることでプランジャ273a,273bが伝達状態に変化すると第1センサ263がONとなり、このまま回動体260を第2方向に回動させて回動アーム270を後方位置へ移動させる(図44(C)参照)。
次に、図49(B)に示すように、低速移動制御を行う場合、サブ制御部91は、演出の実行を開始してから所定期間が経過した時点tb2で下部パネル200の操作促進演出を行うとき、この時点tb2から下部パネル200の操作を有効に受け付ける操作有効期間を開始する。この場合、演出の実行を開始してから所定期間が経過する前、つまり、操作有効期間を開始する前の所定時点tb1で、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動させ(ロック解除状態)、プランジャ315が切欠凹部304から退避すると第4センサ325がOFFとなる。
その後、操作有効期間を開始する時点tb2で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向へ移動させることで、回動アーム270が後方位置から前方位置へ低速で移動し、これに伴い下部パネル200が第1位置から第2位置へ低速で移動する(tb3、図43(B)(C)参照)。つまりこの場合、プランジャ273a,273bは非伝達状態に変化しないので第1センサ263はONのままとなる。なお、本実施形態では、tb2からtb3までの時間は約2秒とされているが、時間は任意に変更可能である。また、下部パネル200が第2位置へ移動した後、ロック用モータ311によりラックギヤ314をロック位置まで移動させておく(ロック待機状態)。
次いで、下部パネル200が操作されずに操作有効期間が終了した場合、該操作有効期間が終了した時点tb4で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させることで、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動し、これに伴い下部パネル200が第2位置から第1位置へ移動し、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合してガイドアーム300の前方への移動が規制され、下部パネル200が第1位置に保持される(tb5、ロック状態、図44(C)参照)。
なお、図49では、サブ制御部91が高速移動制御を行ったときに下部パネル200が遊技者により押圧され、低速突出動作を行ったときに下部パネル200が遊技者に押圧されない場合について説明したが、高速突出動作および低速突出動作のいずれを行ったかに関わらず、下部パネル200が遊技者に押圧されたときには、その時点でガイドアーム300の前方への移動が規制されて下部パネル200が第1位置に保持され、下部パネル200が遊技者に押圧されなかったときには、操作有効期間が終了した時点で回動アーム270が移動して下部パネル200を第1位置へ移動させ、ガイドアーム300の前方への移動が規制されて下部パネル200が第1位置に保持される(ロック状態)。
以上説明したように、本発明の実施形態としてのスロットマシン1にあっては、第1位置と該第1位置とは異なる第2位置との間で変化可能に設けられた可動体としての下部パネル200と、下部パネル200を第2位置側に付勢する付勢手段としてのトーションバネ230と、下部パネル200に連結手段としての連結ベルト290を介して連結される移動体としての回動アーム270を有し、該回動アーム270を後方位置(第1移動位置)と該後方位置とは異なる前方位置(第2移動位置)との間で移動させる移動手段としての駆動ユニット240と、を備え、下部パネル200は、駆動ユニット240が回動アーム270を後方位置に移動させることでトーションバネ230の付勢力に抗して第1位置側へ移動され、駆動ユニット240が回動アーム270を前方位置に移動可能とすることでトーションバネ230の付勢力により第2位置側へ移動され、連結ベルト290は、下部パネル200が第2位置にあるとき、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200が第1位置側へ移動することを許容する。
このようにすることで、下部パネル200をトーションバネ230の付勢力を利用して第1位置から第2位置へ移動させることができるとともに、下部パネル200が第2位置にあるとき、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200が第1位置側へ移動することが連結ベルト290が撓むことにより許容されることで、遊技者により表示面200aが押圧操作されたり、意図せずに押されたりすることにより下部パネル200に外力が加わって第1位置側へ押されても、該外力が駆動ユニット240の駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに作用することがないので、駆動ユニット240のたとえば駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに負荷がかかることを抑制できる。
なお、本実施形態では、連結手段の一例として、可撓性および弾性を有する弾性部材である硬質ゴム材からなる連結ベルト290が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記ゴム材以外の弾性部材、たとえば、スプリングや軟質樹脂材などにて構成されていてもよい。さらに、連結手段は少なくとも可撓性を有していれば、必ずしも弾性を有していなくてもよく、たとえば、紐やロープのような線状体にて構成されていてもよい。
また、連結手段は、可動体(たとえば、下部パネル200)が第2位置にあるとき、移動体(たとえば、回動アーム270)を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該可動体が第1位置側へ移動することを許容することができるもの、つまり、可動体に加えられた外力が移動手段に作用しないように、移動体側の連結部と可動体側の連結部とを近接および離間可能とすることにより外力を逃がすことができるものであれば、第1長さと該第1長さよりも長い第2長さとに伸縮可能な伸縮部材(たとえば、スプリングなど)や、上記のように撓んだり湾曲したりする弾性部材や、屈曲可能な屈曲部材を適用してもよい。さらには、可撓性を有しない連結部材において移動体側の連結部と可動体側の連結部とのうち少なくとも一方の連結部との連結位置をずらすことができる連結機構を適用してもよい。
また、本実施形態では、下部パネル200は上辺を中心として前後に回動可能に設けられていたが、第1位置と第2位置との間で変化可能に設けられていれば、下辺や左右側辺を中心として前後または左右に回動可能に設けられていてもよいし、所定方向に直線移動可能に設けられていてもよい。また、移動方向は前後方向に限定されるものではなく、左右方向に移動可能に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、たとえば、連結軸221と連結軸271とが可撓性を有しない連結部材にて連結されている場合、または下部パネル200と回動アーム270とが一体化されている場合、可動体が下部パネル200および回動アーム270に該当し、連結手段が伝達手段280に該当し、移動体が回動体260に該当する。この場合、伝達手段280を備えていることで、可動体(たとえば、下部パネル200および回動アーム270)が第2位置にあるとき、移動体(たとえば、回動体260)を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該可動体が第1位置側へ移動することを許容することができる。つまり、移動体となる回動体260が回動しなくても、連結手段となるプランジャ273a,273bが凹部264a,265a、凹部264b,265bから逸脱することで、可動体となる下部パネル200および回動アーム270を移動させることができる。
また、本実施形態では、付勢手段の一例としてトーションバネ230が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮バネ、板バネなどの他のバネやエアダンパーなどの他の付勢手段を適用してもよい。
また、本実施形態では、可動体に連結される移動体の一例として、回動可能に設けられた回動アーム270が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、直線移動可能に設けられた移動体であってもよい。
また、本実施形態では、所定の駆動源により駆動される駆動体の一例として、回動可能に設けられた回動体260が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、直線移動可能に設けられた駆動体であってもよい。
また、本実施形態では、駆動体の駆動力を前記移動体に伝達する手段であって、前記駆動体の駆動力を前記移動体に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで前記駆動体の駆動力を前記移動体に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段の一例として、プランジャ273a,273b、圧縮バネ274a,274b、凹部264a,265a、凹部264b,265bが適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クラッチ機構などの他の伝達機構も適用可能である。
また、駆動ユニット240は、駆動モータ250L,250Rにより駆動(回動)される駆動体としての回動体260と、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する手段であって、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段280と、を有することで、下部パネル200が第1位置にあるときに無理に第2位置側に移動されても、所定以上の力が加わることで伝達手段280が非伝達状態となることで、下部パネル200に加わった力が回動アーム270および回動体260を介して駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに作用することがないので、駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに負荷がかかることを抑制できる。
また、下部パネル200は、遊技者により操作可能な操作部としての表示面200aを有し、第2位置へ移動することで表示面200aが遊技者側に近づき、第1位置へ移動することで表示面200aが遊技者側から遠ざかるように設けられていることで、下部パネル200を第2位置から第1位置へ移動させるときに、表示面200aが遊技者から遠ざかり上方から叩きにくいことで、下部パネル200が壊れにくくなる。
また、下部パネル200は、透光性を有する透光板としてのカバーパネル205と、遊技者側から見て前記透光板の奥側に配置される導光板207と、導光板207の端面に光を照射可能な発光体としての演出用LED212,213と、を備え、導光板207は、演出用LED212,213からの光をカバーパネル205側に向けて反射可能な反射部215を有することで、演出用LED212,213は導光板207の奥側に配置されないので、表示面200aを構成するカバーパネル205に加えられた外力が導光板207を通して演出用LED212,213に作用し、演出用LED212,213が破損することなどを抑制できる。
また、本実施形態では、遊技者側から見て導光板207の奥側に補強用のリブが設けられていないが、特に図示しないが、導光板207の奥側に補強用のリブを設けることで、たとえば、導光板207の前面に外力が加わったときにリブにより支持されて該導光板207が撓むことが防止されるため、導光板207が破壊されにくくすることができる。
また、本実施形態では、下部パネル200の側周面の一部である左右側面200cに段部200dが形成されているが、下部パネル200の側周面に該下部パネル200の移動方向(前後方向)に対し交差する方向に延設される段差が存在しないようにする(たとえば、下面200bや左右側面200cを段差が存在しない平坦面や湾曲面にて構成するなど)ことで、遊技者が下部パネル200の側周面を手で掴みにくくなるので、無理に第2位置側に移動されることを抑制できる。なお、側周面とは、表示面200aの周縁に沿って形成される左右側面や上面、下面などを含む。
また、本実施形態では、表示面200aと下面200bおよび左右側面200cとの間に角部が形成されているが、このような角部に面取り加工を施して湾曲状に形成することにより、表示面200aと下面200bおよび左右側面200cとを連続する一の面にて構成することで、角部に手指を掛けにくくするようにすれば、下部パネル200が無理に第2位置側に移動されることを抑制できる。
また、連結ベルト290はゴム材などからなり、駆動ユニット240は、連結ベルト290が弾性変形することにより、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200が第1位置側へ移動することを許容する際に、該連結ベルト290の一部を収容するベルト収容凹部276を有することで、撓んだ連結ベルト290が汚れたり周囲の部材に引っ掛かることを防止できる。
また、下部パネル200は、スロットマシン1の装飾パネルの一例である下部パネル200の一部を構成する装飾面としての表示面200aを有することで、遊技者にインパクトを与えることができる。
なお、本実施形態では、可動体の一例として、スロットマシン1の下部を装飾する下部パネル200を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、下部パネル200以外の箇所にある部材の一部を第1位置と第2位置との間で移動可能としてもよい。
また、下部パネル200は、スロットマシン1の装飾パネルの一部を構成する透光性を有する透光板としてのカバーパネル205と、遊技者から見てカバーパネル205の奥側に配置される導光板207と、導光板207の端面に光を照射可能な発光体としての演出用LED212,213と、導光板207の奥側に配置される半透明フィルム208と、半透明フィルム208の奥側に配置された装飾部材としての装飾フィルム209と、を備え、導光板207は、演出用LED212,213からの光をカバーパネル205側に向けて反射可能な反射部215を有することで、導光板207に演出用LED212,213からの光が入射されたときに装飾部材の装飾が見えてしまうことを防止できる。
また、第1位置と該第1位置とは異なる第2位置との間で変化可能に設けられた可動体としての下部パネル200と、下部パネル200を第2位置側に付勢する付勢手段としてのトーションバネ230と、下部パネル200に連結手段としての連結ベルト290を介して連結される移動体としての回動アーム270を有し、該回動アーム270を後方位置(第1移動位置)と該後方位置とは異なる前方位置(第2移動位置)との間で移動させる移動手段としての駆動ユニット240と、駆動ユニット240を制御する制御手段としてのサブ制御部91と、を備え、駆動ユニット240は、駆動モータ250L,250Rにより駆動(回動)される駆動体としての回動体260と、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する手段であって、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段280と、を有し、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向(本実施形態では、右側面視時計回り)に回動させ、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させずに、下部パネル200を第1位置から第2位置へ低速(第1速度)で移動させる低速移動制御(第1移動制御)と、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向(本実施形態では、右側面視反時計回り)に回動させ、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させることで、下部パネル200をトーションバネ230の付勢力により第1位置から第2位置へ高速(第2速度)で移動させる高速移動制御(第2移動制御)と、を実行可能である。
このようにすることで、下部パネル200を駆動モータ250L,250Rの駆動力を利用して第1速度で第2位置まで移動させたり、トーションバネ230の付勢力を利用して第2速度で第2位置まで移動させることができることで、下部パネル200の移動態様を多様化することができるため、演出効果が向上する。
すなわち、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させることにより、駆動モータ250L,250Rと回動アーム270との連結状態を解除できるようにしていることで、下部パネル200をトーションバネ230の付勢力を利用して第2位置まで移動させるとき、駆動モータ250L,250Rの負荷がかからないため、駆動モータ250L,250Rの出力を高めたりすることなく、下部パネル200を高速で第2位置へ移動させることができる。
一方、伝達手段280を非伝達状態から伝達状態に変化させることにより、駆動モータ250L,250Rと回動アーム270とを連結状態とすることで、下部パネル200をトーションバネ230の付勢力により第2位置まで移動させるときとは異なる速度で移動させることができるばかりか、第2位置へ移動する途中で移動を止めたり減速させたりすることができるため、下部パネル200の移動態様を多様化することができる。
また、本実施形態では、ロック機構242が駆動機構241とは別個に設けられていることで、連結ベルト290に負荷をかけることなく、下部パネル200を第1位置に保持することができる。
また、下部パネル200は、第1位置から第2位置と反対側の第3位置に移動可能であり、回動体260を第1方向と逆の第2方向に駆動させて伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させるときに第3位置へ移動することで、高速移動制御(第2移動制御)において第2位置に移動する前に弾みをつけることができる。
また、本実施形態では、高速移動制御(第2移動制御)を行うときに、回動体260を第1方向と逆の第2方向に回動させることで伝達状態を非伝達状態に変化させていることで、プランジャ273a,273bが凹部264a,265a、264b,265bから逸脱されるときに下部パネル200が微動することがあっても、第2位置側と反対側である第1位置側に移動するため、第2位置側への移動開始時に遊技者に違和感を与えることがない。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、回動体260を瞬時に高速回動することで伝達状態を非伝達状態に変化させることができれば、回動体260を第1方向に回動させてもよい。
上記実施形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用してもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施形態1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用してもよい。
また、上記実施形態において、本発明を遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明したが、たとえば、図50に示すように、遊技機の他の一例であり、遊技盤1002に遊技球を打ち込むことにより遊技を行うパチンコ遊技機1001にも適用可能である。たとえば、図50に示すパチンコ遊技機1001においては、上記第1実施形態に係る遊技機における演出ボタンユニット600を、パチンコ遊技機1001の下部に設けられた表示パネル1005の表示面1005aに形成している。この演出ボタンユニット600は、演出ボタン621を、表示パネル1005の表示面1005aから突出した第1位置と、この第1位置から退避した第2位置との間を移動する。
このように設けた演出ボタン621の突出動作は、各種演出の実行時に行うようにすればよい。図柄の変動表示中において実行される演出としては、たとえば、遊技者が所定の演出ボタンを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割り込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される種々の予告を含み、これら各種演出において演出ボタン621の突出動作を行うようにすることが可能である。
また、演出ボタン621は、図50に示すように、パチンコ遊技機1001における表示パネル1005の表示面1005aに設けるものだけでなく、パチンコ遊技機1001の任意の箇所に設けてもよい。また、上記第2実施形態に係る遊技機の演出ボタンユニット310を演出ボタンユニット600に変えて取り付ける構成であってもよい。また、表示パネル1005が設けられている領域に、上記第3実施形態に係る遊技機の下部パネル200を取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、移動体の一例として、遊技者が操作可能な演出ボタン621、演出ボタン300、下部パネル200などを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、スロットマシンにおけるストップスイッチ8L,8C,8Rを上記で示した移動体として、振動モータやLEDなどの演出部品などを備えてもよい。また、移動体として、遊技機に隣接して配置されたカードユニットに設けられた種々のボタンに適用してもよいし、パチンコ遊技機の上方に設けられた呼出ボタンに適用してもよい。すなわち、本発明は、スロットマシンやパチンコ遊技機などの遊技機、および遊技機ととともに用いられる装置、すなわち、遊技用装置に適用することができる。
[スロットマシンの各種処理]
次に、上述したスロットマシン1が実行する各種処理について説明する。図51は、各リールの図柄配列を示す図である。図51の各リールの図柄配列については、右リール2Rにおいてチェリー図柄が5コマ以内に必ず配置されている。また、中リール2Cにおいてスイカ図柄が5コマ以内に必ず配置されている。各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内は、5コマ以内であるので、後述するチェリーリプ当選時には、必ず右リール2Rにチェリー図柄を導出することが可能であり、スイカ当選時には、必ず中リール2Cにスイカ図柄を導出することが可能である。
図52は、ボーナスの種類、ボーナスの図柄組合せ、およびボーナスに関連する技術事項について説明するための図である。入賞役の名称欄には、有利な状態への移行を伴う入賞役であるボーナスの名称を示し、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、BBが作動することが示されている。また、備考欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。ボーナスは、各々、予め定められたメダル枚数以上払出されることにより終了する。たとえば、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスについては、当該ボーナス中に払出されたメダル枚数が441枚以上となったゲームにおいて終了する。
図53および図54は、再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。図53および図54の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として、再遊技役の名称リプ1〜リプ16が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役(再遊技役)が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、メダルを用いることなく次のゲームの賭数を自動で設定する(メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能となる)再遊技が付与されることが示されている。また、備考欄には、各リプレイ1〜16のその他の呼び方が示されている。たとえば、リプ1は、図柄の停止時にリールの中段にリプレイが揃うことから中段リプレイと称される。また、備考欄には、遊技状態を移行させる契機となるリプレイについて、移行先の遊技状態(RT1〜RT3)が示されている。なお、以下では、リプレイのことを単に“リプ”と称することもある。
図55、図56は、小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。図55、図56の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として小役の種類が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、入賞時に払出されるメダルの枚数が示されている。図57は、出目の種類、出目の図柄組合せ、および出目に関連する技術事項について説明するための図である。図57の出目は所定の押し順に失敗し、入賞役を取りこぼしたときにのみに導出される特定の出目である。このような特定の出目は、メダルが払出されない。また、図55の備考欄には、入賞役のその他の呼び方と対応する指標図柄などが示されている。指標図柄とは、入賞を発生させる図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止したときに、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄をいう。たとえば、ベル1、ベル2、AT1〜AT32の指標図柄は「ベル」であり、スイカの指標図柄は「スイカ」である。本実施の形態では、後述する抽選対象役に当選したときに対応する指標図柄を報知する告知演出(以下、入賞示唆演出とも称する)を実行する。
また、入賞役のうちスイカについては、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、右下がりベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、右下がりスイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下がりスイカに当選・入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。
図58は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率で当選するRT0〜RT4と、小役の当選確率がRT0〜RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図58の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照)。具体的には、通常(遊技の大半)は、RT1で制御される。そして、RT1から準備リプ(リプ4)に入賞したときは、RT1よりも再遊技役の当選確率が高いRT2へ移行する。さらに、RT2から突入リプ(リプ5)に入賞したときは、RT2よりも再遊技役の当選確率の高いRT3へ移行する。また、RT2やRT3からは、転落リプ(リプ2,リプ3)入賞またはベルこぼし(右取りこぼし,中取りこぼし,左取りこぼし)によりRT1へ移行する。RT2やRT3は、再遊技役の当選確率がRT1よりも高く遊技者にとって有利な遊技状態である。
BB1〜BB5のいずれかに当選したときには、RT4に制御される。BB1〜BB5のいずれかが当選したときに設定される当選フラグは、当選しているBBの入賞が発生するまで持ち越される。また、RT4についても、BB当選からBB入賞発生まで継続して制御される。RT4中においてBB入賞が発生すると、ボーナスに制御されて、図52で説明したメダル枚数以上払出されることによりボーナス終了となり、RT0へ制御される。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図59参照)。ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率でベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
図59および図60は、遊技状態毎に抽選対象役(以下、当選した抽選対象役を当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、入賞役の組合せ欄には、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示している。たとえば、図59に示すリーチ目リプは、RT0〜RT3のいずれの状態においても抽選対象となるがRT4では抽選されない。また、RT4では、はずれ、通リプ、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプ以外のリプレイは、当選しないように設定されている。その代わりに中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプの当選確率は、他のRT状態よりRT4の状態となっているときの方が高く設定されている。
また、図59によりリプレイについてさらに具体的に説明すると、たとえば、RT1の遊技状態において、抽選対象役毎に、リプ4を入賞させる操作手順(以下、正解手順ともいう)が異なるように定められている。たとえば、準備リプ1については、左リール2Lを第1停止したときにリプ4を入賞させ、左リール2L以外を第1停止させたときにはリプ4以外のリプ(リプ1)を入賞させるように設定されている。RT1の遊技状態において、準備リプ1〜6のいずれかに当選し操作手順に正解すると、リプ4が入賞し遊技状態がRT1より有利なRT2へ移行する。また、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および、弱チェリーリプは、操作タイミングと操作手順とにより導出される入賞役の種類(リプレイの種類)が決定する。具体的な内容については、後述する。
また、図60に示すように、RT4以外の遊技状態では、ボーナスが他の入賞役と同時当選することがある。たとえば、BB1は、BB1のみが単独当選する場合と、BB1とリーチ目リプ、BB1と中段チェリーリプ、BB1と強チェリーリプ、BB1と弱チェリーリプ、BB1とチャンス1、BB1とチャンス2、および、BB1とスイカとのうちいずれかの組合せで当選する場合とがある。また、ボーナス中においては、たとえば、共通ベルが抽選対象役に設定されており、極めて高い確率で当選するように定められている。共通ベルは、操作タイミングにかかわらず入賞を発生し得る役である。このため、ボーナス中においては、操作タイミングおよび操作手順にかかわらず、極めて高い確率で共通ベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
また、ボーナスと同時当選する入賞役の割合は、リーチ目>中段チェリーリプ>強チェリーリプ>弱チェリーリプ>スイカ>チャンス1>チャンス2となっている。そして、ボーナスに単独当選する割合は、同時当選する割合よりも低く設定されてある。よって、遊技者は、何らかの抽選対象役に当選されることが示唆される後述する告知演出(入賞示唆演出)が実行された場合には、ボーナス当選に期待を持つことができる。
また、9枚ベル左1〜8,9枚ベル中1〜8,9枚ベル右1〜8は、抽選対象役毎に、取りこぼしのないベル1またはベル2を入賞させる操作手順(正解手順)が異なるように定められている。たとえば、9枚ベル中1では、中リール2Cを第1停止させたときには、確実にベル2を入賞させるようにリール制御が行われ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している押し順ベル(上段ベル、AT1,AT12,AT23,AT30)を入賞させ、引き込み不可能な場合に中取りこぼしの出目を導出させるようにリール制御が行われる。
ここで、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L〜2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図59,図60など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、スイカに当選したときには、スイカの当選フラグが設定される。BB1〜BB5の当選フラグについては、当選したBBに入賞するまで持ち越される一方、BB1〜BB5以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無にかかわらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L〜2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。なお、リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L〜8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L〜8Rを有効化して通常ゲームに移行させるようにしてもよい。
リール2L〜2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図53〜図57など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図58で示した状態に制御する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役などの当選フラグ)の消去など)が行われる。また、BB1〜BB5のいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したBBの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図58など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、ボーナスやRT2,RT3などの有利な状態に加えて、AT(アシストタイム)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための操作手順(押し順)を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、図59,図60に示す、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、BB1〜BB5、共通ベル)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶する。また、メイン制御部41は、ATを開始するタイミングを抽選する。メイン制御部41は、たとえば、AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することを乱数値の抽選により決定する。
遊技者にとっての有利度である、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度やATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、共通ベルの順となり、共通ベルが最も低くなるようにAT抽選が行われる。また、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値は、同じ特定の抽選対象役に当選しているときであっても、当該特定の抽選対象役がBB1〜BB5と同時当選していないとき(たとえば、強チェリーリプ当選時)よりも、BB1〜BB5と同時当選しているとき(たとえば、BB1+強チェリーリプ当選時)の方が高くなるようにAT抽選が行われる。
サブ制御部91は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。当選示唆演出としては、たとえば、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出が設けられている。所定画像を表示させる演出には、たとえば、キャラクタA演出、キャラクタB演出、ボタン演出、連打演出、などが含まれる。このような所定画像を表示させる演出は、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御とともに行われる。なお、いずれかの制御が単独で行われてもよいし、2つ以上の組合せ(たとえば、所定画像と音とが実行され、LEDの点灯が実行されないなど)で実行されるようにしてもよい。
キャラクタA演出とは、キャラクタAを表示させる演出である。キャラクタB演出とは、キャラクタBを表示させる演出である。ボタン演出とは、ボタン画像を表示させて演出用スイッチ56への操作を促し、演出用スイッチ56への操作に応じてBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示させる演出である。連打演出とは、演出用スイッチ56への連打操作を促し、所定操作期間内における演出用スイッチ56への連打操作に応じて所定のメータ画像を増加させて、MAXに到達することなどによりBB当選あるいはAT当選している旨を示唆する演出である。
サブ制御部91は、BB当選およびAT当選しているか、BB当選あるいはAT当選のいずれか一方だけ当選しているか、あるいは、BB当選もAT当選もしていないかに応じて異なる割合で、当選示唆演出を実行するか否か、および、実行する当選示唆演出の種別をいずれにするかを決定するための当選示唆演出抽選処理を実行する。
当選示唆演出抽選処理では、少なくともBB当選あるいはAT当選しているときには必ず当選示唆演出を実行する旨を決定し、BB当選もAT当選もしていないときでも所定割合で当選示唆演出を実行する旨を決定する。所定割合は、たとえばBB当選の信頼度が高い小役当選であるとき程、高い割合に設定されている。これにより、当選示唆演出は、BB当選あるいはAT当選している場合だけでなく、BB当選もAT当選もしていないときでも実行される。
また、当選示唆演出抽選処理では、当選示唆演出を実行すると決定したときには、少なくともBB当選あるいはAT当選しているかいずれにも当選していないかに応じて異なる割合で当選示唆演出の種別を決定する。具体的に、遊技者にとっての有利度であって、実行されたときにBB当選あるいはAT当選している信頼度が、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められている。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。
サブ制御部91は、AT抽選時コマンドにより、ATの当選または非当選、ATゲーム数、AT開始タイミングを特定する。当選示唆演出を実行する所定タイミングは、ATを開始するタイミングの抽選(AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することの抽選)で決定されたAT開始タイミングの前ゲームである。たとえば、AT開始タイミングが0ゲーム後と決定されたなら当該ゲーム(AT当選ゲームにてAT当選が報知される)に当選示唆演出が実行される。また、AT開始タイミングが32ゲーム経過後と決定されたなら31ゲーム間は、前兆演出(AT当選を煽る演出)を実行し、32ゲーム目に当選示唆演出を実行し、AT当選を報知する。
ここで、サブ制御部91は、ATに非当選したことをAT抽選時コマンドにより特定した場合にもガセの演出として当選示唆演出(ATが非当選であることを報知する演出)を実行する。たとえば、サブ制御部91は、AT抽選時コマンドによりATに非当選であることを特定することができるが、ATを開始するタイミングは、メイン制御部41では決定されていない。このような場合には、サブ制御部91が0〜32ゲームからガセの当選示唆演出を実行するゲーム数の抽選を行い、ガセの当選示唆演出のゲーム数を決定する。
メイン制御部41は、BB当選せずにAT当選しているときにはAT開始タイミングとなったときに、ATフラグを設定してATに制御する。一方、メイン制御部41は、BB当選とともにAT当選しているときには、BB入賞してボーナスが終了したときにATフラグを設定し、ボーナス終了後の次のゲームからATに制御する。ここで、ATへの制御は、たとえばAT開始タイミングが10ゲームと決定されている場合には、10ゲームが0ゲームとなったタイミングで制御されるようにしてもよいし、0ゲームとなった次のゲームのタイミングで制御されるようにしてもよい。
ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT3に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT2において突入リプに当選(減算開始契機が成立)した次のゲームから開始する。BB終了後に開始されるATについても同様である。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT3に制御可能となる。
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、BAR聴牌リプなど)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。
サブ制御部91は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ示唆演出としては、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。
また、サブ制御部91は、いずれかの抽選対象役に当選したときおよびいずれかの入賞役の入賞が発生したときに対応する指標図柄を報知する告知演出(入賞示唆演出)を実行する。たとえば、図55に示すように、右下ベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄は、ベルである。また、スイカについては、無効ラインLM4に揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、スイカに含まれる右下スイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下スイカに入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。また、チェリーリプに当選しているときは、チェリーに当選したことを示す告知演出(入賞示唆演出)が実行される。たとえば、チェリーリプに当選したとき(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれかに当選したとき)には、チェリー図柄に対応するキャラクタ画像が表示される。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、押し順コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT抽選時コマンド、AT中コマンド、およびATゲーム数コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部抽選において当選した抽選対象役が属するグループ(たとえば、チェリー役をまとめたチェリーグループ、および押し順ベルをまとめた押し順ベルグループなど)を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドに基づいて、所定の入賞役に当選しているときに当該入賞役のグループを特定可能である。
押し順コマンドは、内部抽選において当選した抽選対象役に応じて、遊技者にとって有利となる図柄組合せを停止させるための操作手順(正解手順ともいう)を特定可能なコマンドである。押し順コマンドは、AT中にナビ対象役に当選したときに送信される。たとえば、AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドが送信される。一方、非AT中においては、正解手順を特定可能なコマンドとは異なり、正解手順にかかわらず予め定められた標準手順(たとえば左第1停止)を特定可能な押し順コマンドが送信される。サブ制御部91は、押し順コマンドを受信することにより、正解手順を特定可能となる。
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
AT抽選時コマンドは、AT抽選が行われたときに送信され、AT抽選に当選したか否か、当選したATゲーム数が何ゲームであるか、および、AT開始タイミングが何ゲーム目(AT当選から何ゲーム目)であるかなどを特定可能なコマンドである。
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が100であるときには、100を特定可能なコマンドが送信される。
BB抽選およびAT抽選の結果としては、いずれも非当選であったときには「残念!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選であったときには「BB確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、AT当選であったときには「AT確定!」といったメッセージとともに「100ゲーム獲得!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選かつAT当選であったときには「BB・AT確定!」といったメッセージとともに「BB終了後100ゲームに亘りAT!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。なお、BB当選したゲームにおいてBB入賞した場合には、サブ制御部91は、BB当選を報知するための当選示唆演出を実行しない。
また、サブ制御部91は、AT中コマンドに基づきAT中であるか否かを判別して、状態に応じた背景画像による演出を液晶表示器51において実行させるとともに、AT中であるときには内部当選コマンドおよび押し順コマンドに基づきナビ演出を実行する。また、サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、上乗せ示唆演出を実行する。
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、払出数表示部12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図4に示す左・中・右停止有効LED22L〜22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしてもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L〜22Rとは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、当選示唆演出、および、上乗せ示唆演出については、払出数表示部12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ゲームの流れ]
ここで、図58を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。まず、RT4およびボーナス以外のRT0〜RT3におけるゲームの流れを説明する。RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。
設定変更状態が終了した後において、RT0に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT0ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT0においてナビ演出が実行されることがないため、RT0においてベル当選時における操作手順(操作順序、操作タイミング)によっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出される(図57参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、準備リプに入賞することにより、RT2に移行する。準備リプに入賞するためには、図58および図59で示したように、準備リプ1〜6の何れかに当選しかつ準備リプを入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。
また、RT2に制御された場合でも、当該RT2への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図58および図59で示したように、RT2では、維持リプ1〜3に当選する可能性があり、このときには所定の押し順で停止操作しなければ、転落リプレイ(リプ2,リプ3)が入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT2でベル当選時にタイミングによっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。また、図58および図59で示したように、RT2では、突入リプに当選する可能性があり、このときに、所定の押し順で停止操作すると突入リプ(リプ5)が入賞してRT3に制御される可能性がある。しかし、RT3に制御された場合でも、ベル当選時にタイミングによっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、準備リプ1〜6の何れかに当選したときに、準備リプを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、準備リプの入賞によりRT2に移行させることができる。RT2では、維持リプ1〜3の何れかに当選したときに、通常リプレイ(通リプ)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT2を維持することができる。また、RT2では、ベル(9枚ベル)当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。さらに、RT2では、突入リプ1〜6の何れかに当選したときに、突入リプ(リプ5)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、突入リプ(リプ5)入賞によりRT3に移行させることができる。
RT3では、ベル当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT3を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT3に制御されるように、かつRT3が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT3において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT3+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT3においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT3で突入リプ1〜6のいずれかに当選し、突入リプ(リプ5)が入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT3への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT3中は、非AT中であるため、ベル当選時に、タイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、ARTが終了した後のRT3中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
次に、BB1〜BB5に当選した後のゲームの流れについて説明する。いずれのRTに制御されているかにかかわらず、BB1〜BB5に当選したときには、図58で示したとおり、RT4へ制御される。また、BB当選ゲーム終了後の次ゲームにおいて当選示唆演出が実行されてBB当選している旨が報知されて、遊技者はBB1〜BB5に当選したことを把握することができる。BB入賞が発生すると、対応するボーナスに移行されて、所定の終了枚数払出されたときに終了して、RT0へ移行される。
[小役当選時のリール制御について]
図61〜図65は、小役当選時のリール制御について説明するための図である。本実施の形態では、チェリーリプ(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプ)やスイカなどの抽選対象役に当選したときに、告知演出(入賞示唆演出)が実行される。告知演出(入賞示唆演出)が実行されることにより、いずれの抽選対象役に当選したかを示唆することが可能となる。これらの演出が実行されているにも関わらず、告知演出(入賞示唆演出)で表示されるキャラクタ画像(たとえば、チェリーを示す図柄やスイカを示す図柄)が入賞ライン上ではなく、無効ライン上の表示結果を示すものである場合、無効ライン上の表示結果を遊技の結果であると誤認させてしまう虞がある。
本実施の形態では、このような告知演出(入賞示唆演出)で表示される画像に対する遊技者の誤認を防止するために、入賞ラインLN上に実際に表示される図柄との関係において、以下のようなリール制御を実行している。図61は、強チェリーリプまたは弱チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図61では、左、中、右の停止順で停止操作が実行されている。左、中、右の停止順で停止操作する場合は、左リール2Lにおいて図51に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内(枠の上段の位置)に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。このような位置でストップスイッチを押せば、チェリーやスイカの取りこぼしを抑えることができる。強チェリーリプに当選した場合には、チェリーのキャラクタ画像を液晶表示器51の表示領域51aに表示する告知演出(入賞示唆演出)が実行される。
図61(a)〜(c)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図61(d)〜(f)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。目押し成功となるタイミング、目押し失敗となるタイミングについて、図51を用いて具体的に説明する。たとえば、強チェリーリプ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、図51の2番のチェリー図柄を左リール2Lの下段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。2番のチェリー図柄から4コマ先にある図柄までが引き込み可能な範囲であるため、18番のブランク図柄、19番のリプレイ図柄、20番のベル図柄、1番のスイカ図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合および、2番のチェリー図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されるとチェリー図柄を左リール2Lの下段の位置に停止させることが可能となる。このような場合が目押し成功となるタイミングである。また、3番の赤7図柄〜17番のバー図柄を左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されるとチェリー図柄は、左リール2Lの下段の位置に停止させることが不可能となる。このような場合が目押し失敗となるタイミングである。
強チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図61(a)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が停止する。次いで、中リール2Cにおいて図51に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Cを停止させる。目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図61(b)に示すように中リールの中段にチェリー図柄が停止する。また、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、強チェリーリプ当選時は、図61(c)に示すように上段に必ずチェリー図柄が停止する。図61(c)に示すように、入賞ラインLN上には、チェリー図柄が3つ停止し、再遊技役が入賞する。これは、図59に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
また、強チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図61(d)に示すように左リール2Lの下段にリプレイ図柄が停止する。次いで、中リール2Cにおいて、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図61(e)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が停止する。しかし、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、強チェリーリプ当選時に右リール2Rには、図61(f)に示すように上段に必ずチェリー図柄が停止する。図61(f)に示すように、入賞ラインLN上には、リプレイ−リプレイ−チェリーとなる図柄組合せで図柄が停止し、再遊技役が入賞する。これは、図59に示す強チェリーリプ当選時のリプ16の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
なお、左リール2Lについては目押しが成功し、中リール2Cは目押しが失敗した場合には、チェリー−リプレイ−チェリー図柄組合せが入賞ラインLN上に表示される。また、左リール2Lについては目押しが失敗し、中リール2Cは目押しが成功した場合には、リプレイ−チェリー−チェリー図柄組合せが入賞ラインLN上に表示される。いずれにしても入賞ラインLN上(右リール2Rの上段)には、チェリー図柄が表示されることとなる。
サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図61(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図61(d)〜(f)に示すように、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が揃う一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。このように、成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す表示結果が導出される。つまり、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず表示されることになる。よって、目押し成功となるタイミングでも、目押し失敗となるタイミングでも入賞ラインLN上に表示された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に表示された表示結果が遊技の結果ではないという誤認を防止することができる。
また、図61(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときには、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cのみならず右リール2Rにもチェリー図柄が揃う。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されているか否かに関わらず、右リール2Rにもチェリー図柄を導出することができるので、図61(c),(f)に示すように、右リール2Rに対する制御内容を共通化することができる。
また、図61(c),(f)に示すように、目押し成功し全てのリールにチェリー図柄が導出された場合であっても、目押しを失敗し左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合であっても、強チェリーリプの入賞として再遊技役が入賞する。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
また、図61(g)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにチェリー図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリー図柄が導出されない。その代わり、右リールにおいては、無効ラインLM4上(右リール2R下段)にチェリー図柄が導出される。よって、チェリーリプ当選を示唆する入賞示唆演出が実行され、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、右リール2Rにおけるチェリー図柄の位置により、強チェリーリプ当選であるのか弱チェリーリプ当選であるのかを確認することができる。なお、図61(g)は、弱チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
また、図61(h)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rに、チェリー図柄が導出される。この入賞ラインLN上の図柄組合せ(リプレイ−リプレイ−チェリー)は、強チェリーリプ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが停止操作された場合の入賞ラインLN上の図柄組合せと同じである。よって、入賞ラインLN上に表示された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に表示された表示結果の誤認を防止することができる。なお、図61(f)と図61(h)とは同じ表示結果が導出されることから、チェリーリプ当選したことは判断できるが、チェリーリプの強弱までは、判断できない。
なお、弱チェリーリプ当選時に、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
図62は、中段チェリーリプに当選したときを示している。図62では、中、左、右の停止順で停止操作が実行されている。中リール2Cを第1停止する際には、図51に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。
中段チェリーリプ当選時に中リール2Cを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図62(a)に示すように、中リール2Cの中段に赤7図柄が停止する。さらに、左リール2Lを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図62(b)に示すように、左リール2Lの中段にチェリー図柄が停止する。さらに、右リール2Rを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図62(c)に示すように、右リール2Rの上段にチェリー図柄が停止するとともに右リール2Rの下段に赤7図柄が停止する。なお、図62(c)は、中段チェリー入賞とともにBB5が同時当選している場合の図柄組合せである。このように、右リール2Rのチェリー図柄の配列のみではなく、中リール2Cの赤7図柄によってもチェリーリプ当選を示唆することができ、チェリー当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
なお、左リール2Lおよび中リール2Cのいずれも目押し失敗となるタイミングでストップスイッチを操作したときは、左リール2Lおよび中リール2Cには、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が導出され、右リール2Rの上段にチェリー図柄が導出される。つまり、図61(f)や図61(h)と同じ制御が実行される。このように、弱チェリーリプ、強チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれに当選していても目押し失敗となるタイミングで実行されたときの制御を共通化することができる。また、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
図63は、スイカに当選したときを示している。図63では、左、中、右の停止順で停止操作が実行されている。図63(a)〜(c)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。目押し失敗となるタイミングについて、図51を用いて具体的に説明する。たとえば、スイカ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、図51の1番のスイカ図柄、6番のスイカ図柄、11番のスイカ図柄を左リール2Lの上段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。そして、12番のベル図柄〜16番のバー図柄までを左リール2Lの上段に停止させるタイミングで停止させたときが、目押し失敗となるタイミングである。
スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図63(a)に示すように左リール2Lの上段にBAR図柄が停止する。なお、BAR図柄は、スイカを構成する図柄として使用される図柄である。次いで、中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、目押しのタイミングに関わらず、スイカ当選時に中リール2Cには、図63(b)に示すように中段に必ずスイカ図柄が停止する。また、スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Rが停止操作された場合には、図63(c)に示すように右リール2Rの下段にブランク図柄a(ブラa)が停止する。
中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、図63に示すように、スイカ当選時には、中リール2Cにおいて必ずスイカ図柄が中段に表示されるようにリール制御を実行することができる。このようにすれば、入賞ライン上にスイカ図柄が表示されることで、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず表示されることになる。よって、スイカ当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
図64は、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、あるいは中段チェリーリプに当選したときを示している。図64では、右、中、左の停止順で停止操作が実行されている。図64(a)に示すようにリールが回転しているときから右リール2Rを第1停止させる。図64(b)に示すように、右リール2Rを第1停止させた場合、チェリーリプに当選したときには、入賞ライン上にある右リール2Rの上段に必ずチェリー図柄が出現する。よって、第1停止の段階でチェリーリプ当選を示唆することができる。しかし、この時点では、左リール2Lと中リール2Cとには、どのような図柄が停止されるかが不明であるので、チェリーリプが強、弱、中段のいずれであるかまでは分からない。
目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、強チェリーリプ当選時は、図64(c)に示すように、入賞ライン上にチェリー図柄が揃う。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、弱チェリーリプ当選時は、図64(d)に示すように、入賞ライン上にリプレイ−チェリー−チェリーとなる図柄が揃う。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合に、中段チェリーリプ当選時は、図64(e)に示すように、無効ラインLM2上(左リール2Lの中段)にチェリー図柄が導出される。なお、図64(e)は、ボーナスと中段チェリーリプとが同時当選しているときを示している。中段チェリーリプ当選単独の場合は、右下がりに赤7図柄が揃うことはない。
このように、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび中リール2Cの操作前に入賞ラインLN上に表示される表示結果がチェリー当選であることを示唆することができる。つまり、告知演出(入賞示唆演出)で表示される図柄が、入賞ラインLN上に表示されることが第1停止の時点で示唆されることになる。よって、チェリー当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
図65は、スイカに当選したときを示している。図65では、中、右、左の停止順で停止操作が実行されている。図65(a)に示すようにリールが回転しているときから中リール2Cを第1停止させる。図65(b)に示すように、中リール2Cを第1停止させた場合、スイカに当選しているときには、入賞ライン上にある中リール2Cの中段に必ずスイカ図柄が出現する。よって、第1停止の段階でスイカ当選を示唆することができる。
このように、スイカ当選時に中リール2Cが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の中リール2Cにスイカ図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび右リール2Rの操作前に入賞ライン上に表示される表示結果の誤認を防止することができる。
[告知演出について]
次に、図66〜図70を参照し、告知演出を説明する。サブ制御部91は、いずれかの抽選対象役に当選したとき、および、いずれかの入賞役ついての入賞が発生したときに、対応する指標図柄あるいは特定入賞図柄である告知図柄を報知する告知演出を行うための告知演出処理を実行する。告知演出としては、開始タイミングや演出内容が異なる複数種類の演出が設けられている。サブ制御部91は、メイン制御部41からの内部当選コマンドや入賞判定コマンドに基づいて告知演出を実行するか否かおよび実行する場合の告知演出の種類を決定する。
サブ制御部91は、スタートスイッチ7操作時に送信される内部当選コマンドに基づいて、図66(a)に示す第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンA〜Dの4種類と、告知演出を実行しない「演出なし」のうちのいずれかに決定される。第1告知演出パターン抽選用テーブルは、スタートスイッチ7の操作時に告知演出を実行するか否かの決定および実行する場合の告知演出の種類の決定に用いる振分率が、内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて異なるように設定されている。
小役のうちスイカに当選しているときには、70%の割合でパターンAに決定され、15%の割合でパターンBに決定され、10%の割合でパターンCに決定され、5%の割合でパターンDに決定される。また、小役のうちベルに当選しているときには、各々、対応する振分率にしたがって告知抽選が行われる。また、いずれかのリプレイに当選しているときには、60%の割合でパターンAに決定され、40%の割合で演出なしに決定される。
前述したように、AT抽選における有利度合いは、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、共通ベルの順となっている。一方、告知演出のパターンは、AT抽選における有利度合いが高い抽選対象役(スイカ、ベル)に当選しているときほど、パターンAが選択されやすく、順にパターンB、Cが選択されやすく、パターンDが選択されにくい。このため、告知演出の種類からAT抽選における有利度合いを推測することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
これに対して、サブ制御部91は、入賞判定コマンドに基づき入賞が発生したことを特定したときには、図66(b)に示す第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。なお、本実施の形態におけるサブ制御部91は、すでにパターンAに基づく告知演出を実行しているときには、入賞が発生した場合であっても第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わない。
第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンYおよびZのいずれかに決定される。第2告知演出パターン抽選用テーブルは、告知演出の種類の決定に用いる振分率が、入賞ラインLNおよび無効ラインLM1〜4のうちのいずれかのライン上に指標図柄揃いがあるか否かに応じて異なるように設定されている。
入賞発生ゲームにおいて、当選していた抽選対象役に応じた指標図柄(図59、図60参照)揃いとなっているラインがあり、そのラインが入賞ラインLNと交差する無効ラインLM2またはLM4であるとき(つまり指標図柄が入賞ラインLN上に停止しているとき)には50%の割合でパターンYかパターンZのいずれかに決定される。また、入賞発生したがいずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、100%の割合でパターンZに決定される。
サブ制御部91は、スイカの当選あるいは入賞に基づいて告知演出を実行する旨を決定したときに、当該告知演出において表示する図柄を指標図柄とするか特定入賞図柄とするかを決定する。図66(c)は、スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出において表示する告知図柄を決定するための告知図柄決定用テーブルを説明するための図である。
告知図柄決定用テーブルは、告知演出を実行する契機となったスイカ当選に基づくAT抽選において、AT当選したか否かに応じて異なる割合で、告知図柄が決定されるように定められている。AT当選しているときには、30%の割合で指標図柄であるスイカが、70%の割合で特定入賞図柄であるベルが、告知図柄として決定される。一方、AT非当選であるときには、100%の割合で指標図柄であるスイカが告知図柄として決定され、特定入賞図柄であるベルが告知図柄として決定されない。
これにより、スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出における告知図柄として特定入賞図柄であってベルの指標図柄でもある「ベル」が表示されて、スイカ入賞となったときには、AT当選が確定していることを報知できる。つまり、告知図柄として指標図柄であるスイカが表示されてスイカ入賞となったときよりも、特定入賞図柄である「ベル」が表示されてスイカ入賞となったときの方が、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆できる。また、スイカ入賞時に、ベルの指標図柄でもある「ベル」が表示されたときであっても、「ベル」がスイカに含まれる右下がりスイカの右図柄であるため、特定入賞図柄が表示されたとしても遊技者を誤認させてしまうことを防止できる。スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出では、図66(c)のテーブルを参照して決定された図柄が告知図柄として表示される。なお、スイカ当選・入賞とは異なる契機に基づく告知演出においては、対応する指標図柄が告知図柄として定められているものとするが、スイカと同様に、当選している入賞の図柄組合せを構成する所定の図柄(入賞時において入賞ラインLN上に停止し得る図柄)が特定入賞図柄として定められており、告知演出においては指標図柄および特定入賞図柄のうち決定された図柄を告知図柄として表示するようにしてもよい。
サブ制御部91は、第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出についてはスタートスイッチ7操作時から開始し、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出については入賞発生時から開始し、各パターンに応じた演出内容となる態様で実行する。サブ制御部91は、告知演出のパターンに応じた態様で、スピーカ53、54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行うが、その程度(度合)は店や遊技者により設定される音量や光量に応じて変化する。
次に、告知演出の演出内容を、図67〜図74を参照してパターン毎に説明する。なお、図67〜図70は、告知図柄として指標図柄に決定されたときの演出例を示し、図72〜図74は、告知図柄として特定入賞図柄に決定されたときの演出例を示している。まず、パターンAの告知演出の演出内容について説明する。パターンAの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。次ゲームの開始操作とは、今回ゲームの結果がはずれかあるいは小役入賞後であるときにはBET操作やメダル投入、リプレイ入賞後であるときにはスタートスイッチ操作などをいう。
パターンAの告知演出を実行したがいずれの入賞も発生しなかったときには、表示結果導出時に指標図柄の表示を消去して、告知演出を終了する。また、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときであって、いずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、後述するパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄揃いが存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持する。
ここで、図67を参照して、パターンAの告知演出の具体例を説明する。図67は、液晶表示器51の表示領域51a内に着目した図であり、指標図柄が「スイカ」であるスイカに当選したときの告知演出の一例を説明するための図である。なお、図68〜図74についても同様に、表示領域51a内に着目した図であり、スイカに当選したときの告知演出の一例を説明する。
図67(a)は、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときに、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示することにより、告知演出が開始されたときの演出例を示している。なお、リール2L〜2Rの矢印は回転中であることを示す。
図67(b)は、第1停止がされた後、第2停止がされたときの演出例である。指標図柄である「スイカ」の図柄は、告知演出開始時からの態様を変化させることなく、少なくとも表示結果が導出されるまで継続して表示される。図67(b)では、第1停止および第2停止に伴って、リール2Lおよびリール2Cの回転が停止しており、無効ラインLM4上にスイカが停止されている。
図67(c)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM4上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、図67(a)で表示された告知演出が継続して実行されている。
図67(d)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例である。図67(d)に示されるように、図67(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。
図67(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したものの、指標図柄である「スイカ」揃いがいずれの無効ラインLM上にも存在しなかったときの演出例である。第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されると、透視窓3の上方に表示されていた指標図柄の「スイカ」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示される。本実施の形態において、告知演出における強調表示とは、点滅表示することをいう(図67(e)内の点囲いは点滅状態を表しているものとする)。これにより、入賞を発生させた図柄組合せが強調して表示されることにより、いずれのラインにも「スイカ」揃いが存在しないにもかかわらず指標図柄である「スイカ」の表示のみが継続して表示されることにより遊技者を誤解させてしまう不都合の発生を防止できる。なお、図67(e)では、図67(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」が縮小表示されているが、これに限らず、図67(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」を変化させずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。また、図67(c)や(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作が行われることにより終了する。
図67(f)は、第3停止されて入賞ラインLN上にはずれ目となる「リプレイ−スイカ−リプレイ」が表示されてスイカ入賞が発生しなかったときの演出例である。いずれの入賞も発生しなかったときには、図67(f)に示されるように、図67(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。これにより、ゲーム終了後において告知演出が継続して実行されることにより、入賞が発生しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう不都合の発生を防止できる。
次に、パターンB〜Dの告知演出の演出内容について説明する。パターンB〜Dの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時からパターン毎に定められた停止操作がされるまで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。パターン毎に定められた停止操作とは、停止操作の手順・タイミングや、その後入賞が実際に発生するか否かにかかわらず、パターンBについては第3停止操作が、パターンCについては第2停止操作が、パターンDについては第1停止操作が定められている。
ここで、図68を参照して、パターンCの告知演出の具体例を説明する。図68(a)に示すように、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときには、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示されて、告知演出が開始される。
図68(b)は、第1停止操作されたときの演出例であるが、図68(a)で開始された告知演出が継続して実行されている。また、図68(c)は、第2停止操作されたときの演出例であり、図68(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。なお、第1停止操作により停止した出目により入賞が発生しないことが確定しているか否か、第2停止以降の操作手順にかかわらず入賞発生が確定しているか否か、および、実際に入賞発生するか否かなどにかかわらず、パターンCの告知演出は、一律に第2停止時に終了する。パターンBやパターンDについても同様に、スタートスイッチ7操作時に開始された告知演出は、パターンBであれば一律に第3停止時に終了し、パターンDであれば一律に第1停止時に終了する。
次に、パターンYの告知演出の演出内容について説明する。パターンYの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、入賞発生時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方において強調表示される。
ここで、図69を参照して、パターンYの告知演出の具体例を説明する。図69(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM4上に指標図柄である「スイカ」の図柄が停止した状況を示している。図69(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM4上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において強調表示される。図69(c)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例を示しており、図69(b)で開始された告知演出の表示が消えて、告知演出が終了している。
次に、パターンZの告知演出の演出内容について説明する。パターンZの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が表示されるとともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せが強調表示される。
ここで、図70を参照して、パターンZの告知演出の具体例を説明する。図70(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、いずれの無効ラインLM上においても指標図柄である「スイカ」揃いとなり得ない図柄が停止したときを示している。
図70(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したが、いずれの無効ラインLMにも指標図柄である「スイカ」揃いが停止されていないときの演出例である。この場合、右下がりスイカの入賞が発生しているため指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において表示されるが、いずれのライン上にも「スイカ」揃いが停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」を強調表示する。また、図70(c)に示されるように、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて、告知演出が終了する。図70(d)〜(f)は、変形例であるので、後述する。
次に、告知図柄として特定入賞図柄に決定されたときの演出例を説明する。図71を参照して、パターンAの告知演出の具体例を説明する。図71(a)は、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときに、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方に表示することにより、告知演出が開始されたときの演出例を示している。
一方、スイカ当選ゲームにおいてスイカ入賞が発生した場合(たとえば、後述する図71(c)の出目停止時)には、入賞ラインLN上に、リール2L〜2Rのいずれの「チェリー」図柄も停止されることがない。このため、図71(a’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおける告知演出において、チェリーを表示することはない。図71(c)の出目が停止される際に告知演出の図柄として表示可能な図柄は、入賞ラインLN上に導出されている「リプレイ」「スイカ」「ベル」に限られる。
なお、スイカ当選ゲームにおいては、リール制御上、操作タイミングにかかわらず、入賞ラインLN上に停止されることがない図柄(以下、非停止図柄とも称する)が存在する。スイカ当選ゲームにおいては、たとえば、左リール2Lのチェリーを入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われることがない。左リール2Lのチェリーを入賞ラインLN上に停止することで入賞発生となる中段チェリーに当選していないからである。このため、図71(a’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおいては、非停止図柄であるチェリーを表示する告知演出が実行されることはないともいえる。
図71(b)は、第2停止がされても、特定入賞図柄である「ベル」の図柄を、告知演出開始時からの態様を変化させることなく、少なくとも表示結果が導出されるまで継続して表示可能である。図71(c)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したものの、告知図柄である「ベル」揃いがいずれの無効ラインLM上にも存在しないため、透視窓3の上方に表示されていた特定入賞図柄の「ベル」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示される。
なお、図71(c)では、図71(b)で表示されていた特定入賞図柄の「ベル」が縮小表示されているが、これに限らず、図71(b)で表示されていた特定入賞図柄の「ベル」を変化させずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。また、図71(c)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作が行われることにより終了する。また、図71(c)では、「ベル」揃いは存在しないが、入賞ラインLN上に左リール2Lの「ベル」が停止しているため、第3停止された後においても図71(b)で示す態様をそのまま維持してもよい。入賞ラインLN上に停止されている「ベル」図柄を報知しているため、遊技者を誤解・誤認させてしまうこともない。
図71(d)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例である。図71(d)に示されるように、図71(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。
図71(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上にはずれ目となる「リプレイ−スイカ−リプレイ」が表示されてスイカ入賞が発生しなかったときの演出例である。いずれの入賞も発生しなかったときには、図71(e)に示されるように、図71(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。これにより、ゲーム終了後において告知演出が継続して実行されることにより、入賞が発生しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう不都合の発生を防止できる。
次に、図72を参照して、パターンCの告知演出の具体例を説明する。図72(a)に示すように、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方に表示されて、告知演出が開始される。図72(b)は、第1停止操作されたときの演出例であるが、図72(a)で開始された告知演出が継続して実行されている。また、図72(c)は、第2停止操作されたときの演出例であり、図72(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。
次に、図73を参照して、パターンYの告知演出の具体例を説明する。図73(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM4上に指標図柄である「スイカ」の図柄が停止し、入賞ラインLN上には左リール2Lの「リプレイ」が停止した状況を示している。
図73(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上においてリール2Rのベルが停止されているから、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方において強調表示される。入賞ラインLN上に停止されている「ベル」図柄を報知しているため、遊技者を誤解・誤認させてしまうことはない。なお、図73(c)においては、特定入賞図柄の「ベル」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示されるようにしてもよい。
一方、スイカ当選ゲームにおいてスイカ入賞が発生した場合(たとえば、図73(b)の出目停止時)には、入賞ラインLN上に、リール2L〜2Rのいずれの「チェリー」図柄も停止されていない。このため、図73(b’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおける入賞時の告知演出において、チェリーを表示することはない。図73(b)の出目が停止された際に告知演出の図柄として表示可能な図柄は、入賞ラインLN上に導出されている「リプレイ」「スイカ」「ベル」に限られる。
なお、スイカ当選ゲームにおいて入賞が発生した場合においては、入賞ラインLN上に入賞図柄組合せを構成する図柄が停止されており、たとえば、チェリー入賞を発生させる左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上に停止されているはずがない。このため、図73(b’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおいて入賞が発生した場合には、スイカ入賞とは無関係であるチェリーを表示する告知演出が実行されることはないともいえる。
次に、図74を参照して、パターンZの告知演出の具体例を説明する。図74(a)〜(c)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、いずれの無効ラインLM上においても指標図柄である「スイカ」揃いとなり得ない図柄が停止したときを示している。このような場合、特定入賞図柄の「ベル」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」を強調表示する。また、図74(c)に示されるように、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて、告知演出が終了する。図74(d)〜(f)については、変形例であるので後述する。
(1) 前述した実施の形態においては、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図61(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチが操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図61(d)〜(f)に示すように、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が揃う一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。このように、成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す表示結果が導出される。よって、入賞ラインLN上に表示された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に表示された表示結果が無効ライン上に表示された表示結果として誤認されることを防止することができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図61(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L〜8Rが操作されたときには、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cのみならず右リール2Rにもチェリー図柄が揃う。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されているか否かに関わらず、右リール2Rにもチェリー図柄を導出することができるので、図61(c),(f)に示すように、右リール2Rに対する制御内容を共通化することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図64(b)に示すように、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび中リール2Cの操作前に入賞ラインLN上に表示された表示結果が無効ライン上に表示された表示結果として誤認されることを防止することができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図61(c),(f)に示すように、目押しを失敗し左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合にも強チェリーリプの入賞として再遊技役が入賞する。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
(5) 前述した実施の形態においては、図66〜図70で説明した告知演出のように、第3停止操作されて表示結果が導出されたときにおいて、当該表示結果のうちの入賞ラインLN上にない図柄のみを示唆することがない。このため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(6) 前述した実施の形態においては、パターンAの告知演出のうち図67(a)〜(d)で説明した演出内容によれば、表示結果導出時の告知演出の態様は開始時から変化していない。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、指標図柄揃いがいずれのラインにも存在しない場合であっても、図67(e)で説明したようにパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、入賞さえも発生しなかった場合には、図67(f)で説明したように告知演出を終了させるため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまうことも防止できる。
(7) 前述した実施の形態においては、図68で説明したパターンB〜Dの告知演出によれば、表示結果が導出される以前に告知演出を終了させる。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、パターンB〜Dの告知演出は、操作手順や入賞の有無にかかわらず、予め定められたタイミングで終了するため、処理を共通化させることができる。その結果、処理負担を増大させてしまうことを防止できる。
(8) 前述した実施の形態においては、図70で説明したパターンZの告知演出によれば、抽選対象役に対応する指標図柄(図59、図60参照)を表示するとともに、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが表示される。このため、パターンZの告知演出が実行されたときには、導出された表示結果にかかわらず、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、図70(b)で示したように、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが、指標図柄よりも強調して表示される。このため、指標図柄による示唆によって遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(9) 前述した実施の形態においては、スイカに当選しているときには、図66(c)で示したように、告知図柄として指標図柄である「スイカ」のキャラクタ画像を表示する告知演出と、告知図柄として右下がりスイカの図柄組合せのうちの右図柄である「ベル」(特定入賞図柄)のキャラクタ画像を表示する告知演出とのうちいずれかを実行可能であり、AT当選しており遊技者にとっての有利度が高いときにおいてのみ特定入賞図柄を告知する告知演出が実行される。このため、指標図柄を告知する告知演出のみならず、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する特定入賞図柄を告知する告知演出を実行可能としつつ、いずれが実行された場合でも示唆される図柄が、右下がりスイカの入賞図柄組合せを構成する図柄であるため、無効ライン上にのみ表示された図柄を示唆してしまうことを防止できる。その結果、入賞ラインLN上には停止されないあるいは停止されていない図柄を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、特定入賞図柄は、ベルの指標図柄であるから、特定入賞図柄を告知する告知演出が実行されてベルが入賞せずに、スイカ入賞したときなどにおいて、意外性を遊技者に抱かせつつ、AT当選していることに対する期待感をも遊技者に抱かせることができる。
(10) 前述した実施の形態においては、図67で示したように、右下がりスイカの入賞図柄組合せが入賞ラインLN上に停止されたときには、無効ライン上に「スイカ・スイカ・スイカ」が停止される。このため、右下がりスイカの入賞を発生させる図柄組合せが「スイカ」のみからなる組合せであるかのように印象付けることができ、その結果、特定入賞図柄である「ベル」が告知図柄として告知された後にベルが入賞せずに、スイカ入賞したときの意外性を向上させることができる。
(11) 前述した実施の形態においては、告知演出は、遊技者が注目している液晶表示器51の表示領域に所定画像を表示することにより実行される。このため、遊技者を誤認させてしまう不都合の発生をより確実に防止できる。
(12) 前述した実施の形態においては、図66〜図74などで説明した告知演出によれば、第3停止操作されて表示結果が導出されたときにおいて、当該表示結果のうちの入賞ラインLN上にない図柄のみを示唆することがない。このため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[リール配列について]
前述した実施の形態では、図51に示すように、右リール2Rにおいてチェリー図柄が引き込み可能な範囲内である5コマ以内に必ず配置されていた。よって、チェリーリプ当選時は、入賞ラインLN上の右リール2Rに必ずチェリー図柄を導出させることが可能であった。しかしながら、右リール2Rに加え、左リール2Lまたは中リール2Cのうち少なくともいずれか一方のリールにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすることで、様々な制御に対応することができる。
たとえば、中リール2Cと右リール2Rとにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすれば、強チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、リプレイ−チェリー−チェリーの図柄組合せを導出させることができる。このようにすれば、チェリーリプ当選をより明確に示すことができる。また、弱チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、リプレイ−リプレイ−チェリーの図柄組合せを導出させることで、強チェリーリプを取りこぼしたことを示すことができる。また、たとえば、無効ラインLM4にリプレイ図柄が揃いそうな場合に、中リール2C中段にチェリー図柄を導出させることで、チェリーリプ入賞していることを分かりやすくすることができる。このように、図柄配列を変更することで、様々な導出表示に対応させることができ、臨機応変に機械にあった制御を実行することができる。
[告知演出(入賞示唆演出)について]
前述した実施の形態では、告知演出(入賞示唆演出)として、キャラクタ画像を用いた演出を実行することを説明した。しかし、告知演出(入賞示唆演出)は、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行い、その点灯色によって示されるようにしてもよい。また、告知演出(入賞示唆演出)は、スタートスイッチ7の操作時に実行されるものではなく、1ゲームにおけるどのタイミングで実行されるようにしてもよい。たとえば、全てのリールが停止後にチェリーリプに当選したことをLEDを赤色に発光させることで示唆するようにしてもよい。
[押し順について]
前述した実施の形態では、図61に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれかのタイミングにより、同じ抽選対象役が当選したときであっても、導出される図柄組合せが異なっていた。しかしながら、同じ抽選対象役が当選したときに、押し順(操作手順)により導出される図柄組合せが異なるようにしてもよい。
たとえば、強チェリーリプ当選時の図柄組合せとしてリプレイ−リプレイ−チェリーとチェリー−チェリー−チェリーとを入賞役として設定する。そして、押し順として左第1停止を正解手順として、中および右第1停止を不正解手順とする。このような場合において、強チェリーリプ当選時に左第1停止が実行された場合には、チェリー−チェリー−チェリーを優先的に引込み、中または右第1停止が実行された場合には、リプレイ−リプレイ−チェリーを優先的に引込むようにしてもよい。なお、全てのリールにおいてチェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置すれば、正解手順で操作された場合に、必ずチェリー−チェリー−チェリーを導出させることができる。また、左リール2Lのチェリー図柄の位置においてチェリーリプ入賞が確定するとともに、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれの入賞役であるかが確定するようにしてもよい。
また、図柄の変動表示を特定の押し順で停止させる操作であって、かつ、当該操作が特定のタイミングで操作されたときにのみ正解手順となる表示結果が導出されるようにしてもよい。
[払出し枚数について]
前述した実施の形態では、図61に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれのタイミングであっても、入賞が発生することを示した。しかし、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払出し枚数が異なるようにしてもよい。たとえば、目押し成功となるタイミングで図柄が導出された場合には、目押し失敗となるタイミングで図柄が導出された場合よりも払出し枚数を多くしてもよい。また、押し順についても正解手順では不正解手順よりも払出し枚数を多くしてもよい。また、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払出し枚数が同じになるようにしてもよい。
[所定入賞について]
前述した実施の形態では、所定入賞として、チェリーリプなどの再遊技役を例示したが、これに限らず、メダルの付与を伴う小役であってもよい。この場合、所定入賞としての小役は、前述した実施の形態において示したチェリーリプやスイカと同じ図柄組合せで構成されるものであってもよい。このような場合、タイミングや押し順に関わらず、複数の可変表示部のうちの特定可変表示部である右リール2Rの表示結果として入賞ラインLN上の識別情報が特定識別情報(チェリー図柄)となる表示結果を導出するようにしてもよい。たとえば、所定入賞としての小役であるチェリーに当選したときに、チェリーの入賞示唆演出を実行する。そして、目押し成功となるタイミングで左リール2Lが停止された場合には、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出し、3枚のメダルを払出せばよい。また、目押し失敗となるタイミングで左リール2Lが停止された場合(左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合)には、メダルの払出しが無いようにすればよい。しかしながら、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合であっても、右リール2Rの入賞ラインLN上にはタイミングに関係なくチェリー図柄を停止させることができる(たとえば、リプレイ−リプレイ−チェリーが入賞ラインLNに揃う)ので、チェリー当選の入賞示唆演出と表示結果との誤認が生じることを防止することができる。なお、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合に比べ少なからずメダルの払出しがあるようにしてもよい。また、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合であっても、同じ枚数のメダルの払出しがあるようにしてもよい。
[所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報について]
前述した実施の形態では、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報として、チェリーリプを発生させる図柄組合せのうちの右リールの図柄である例について説明した。しかし、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は、所定入賞の発生に関わらない図柄であってもよい。すなわち、所定入賞は、一部のリールに特定識別情報が停止することにより、他のリールに停止した識別情報に関わらず発生するものであってもよく、この場合に所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は他のリールに停止する図柄であってもよい。より具体的に、たとえば、所定入賞は、チェリー−ANY−ANYと、リプ−ANY−ANYとのいずれでも入賞が発生するものであってもよい。この場合でも、当該所定入賞に当選している場合には、右リール2Rのチェリー図柄を必ず入賞ラインLN上に引き込むようなリール制御を行うようにして、入賞ラインLN上に表示された表示結果が無効ライン上に表示された表示結果として誤認されることを防止することができる。
[所定ラインについて]
前述した実施の形態では、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、所定ラインとしての入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、右リールのみ入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示されていた。しかし、所定ラインは、入賞ラインではなく無効ラインであってもよい。そして、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示されるようにしてもよい。
[リール停止タイミングについて]
前述した実施の形態では、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合に、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されていた。しかし、右リール2Rが最初に停止されない場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されるようにしてもよい。たとえば、第1停止で目押しを失敗し、右リール2Rが第2停止された場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄を導出するようにしてもよい。
[当選示唆演出について]
前述した実施の形態では、サブ制御部91が当選示唆演出を決定するのではなく、メイン制御部41が当選示唆演出を決定するようにしてもよい。たとえば、メイン制御部41は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する当選示唆演出を所定タイミングで実行するための処理を行うようにしてもよい。当選示唆演出としては、たとえば、スタートスイッチ7を操作したときにゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出が設けられていてもよい。フリーズ演出中においては、リール2L〜2Rを所定態様で回転させて、特定の図柄組合せを仮停止させる擬似遊技を実行する。擬似遊技は、フリーズ演出中において複数回実行可能である。なお、フリーズ演出は、スタートスイッチ7を操作したときに実行されるものに限らず、第1停止操作されたときや、第3停止操作されたとき、表示結果が導出されて1ゲームが終了したときなどに実行されるものであってもよい。
また、BB当選あるいはAT当選している信頼度は、フリーズ演出が最も高く、続いて、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、当選示唆演出の種別が決定されるように割合が定められていてもよい。なお、実行する演出としては、一の当選示唆演出が決定されるものに限らず、複数の当選示唆演出が決定され得るようにしてもよい。また、当選示唆演出を実行する所定タイミングは、これに限らず、複数タイミングからメイン制御部41により決定されるもの(より具体的に、メイン制御部41は、AT当選示唆演出による結果報知を行うタイミングを、特定の抽選対象役が当選したゲームから何ゲーム目(たとえば、0〜32ゲームのうちいずれか)とするかを乱数抽選などにより決定するもの)であってもよい。メイン制御部41は、当選示唆演出を実行する所定タイミングで、当選示唆演出の種別を特定するためのコマンドをサブ制御部91へ出力するとともに、当該当選示唆演出がフリーズ演出である場合には当該フリーズ演出用の処理を実行するようにしてもよい。
[赤7図柄について]
前述した実施の形態では、いずれかのチェリーリプ当選時は、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が停止する場合を説明した。しかし、チェリーリプ当選時に、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が導出させなくてもよい。たとえば、中段チェリーリプ当選時の図62(c)において有効ライン上にチェリー図柄が停止しない場合(右リールの上段にチェリー図柄が導出されない場合)を設けてもよい。このような場合、赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。よって、赤7図柄が入賞ラインLN上に停止した場合には、チェリー図柄が導出されていない場合であっても、チェリーリプ当選時にチェリーリプ当選を示唆する入賞示唆演出(たとえば、赤色のキャラクタ画像や赤色のLEDでの報知)を実行することができる。このように、入賞ラインLN上に関連する図柄(色が共通する図柄)があることで、入賞示唆演出を実行しても遊技者の誤認を防止することができる。
[入賞役の種類について]
前述した実施の形態では、スイカの入賞役の種類に右下がりスイカと上段スイカが設定されていてもよい。そして、指標図柄のみを強調表示するパターンYの告知演出は、指標図柄揃いが入賞ラインLNおよび無効ラインLMのいずれかに存在するとき(右下がりスイカ)にのみ実行され、無効ラインLMに存在するとき(上段スイカ)や指標図柄揃い自体が存在しない場合には実行されないようにしてもよい。つまり、示唆対象の指標図柄が入賞ラインLN上にない場合にはパターンYの告知演出が実行されない。その結果、遊技の結果を誤認させることなく、パターンYの告知演出を実行できる。
[示唆態様について]
前述した実施の形態では、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様として、指標図柄や特定入賞図柄そのもののキャラクタ画像を表示する例について説明したが、これに限らず、指標図柄や特定入賞図柄を想起可能となるキャラクタ画像を表示するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカ1玉分のキャラクタ画像を表示するものや、ベルを示唆する場合には、図51に示すベルとは形状が異なるベルのキャラクタ画像を表示するものであってもよく、また、指標図柄や特定入賞図柄と外形が類似する図柄(図51に示されていない図柄を含む)のキャラクタ画像を表示するものであってもよい。なお、外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。
また、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様としては、指標図柄や特定入賞図柄の一部であって、当該一部から示唆対象を特定可能なキャラクタ画像を表示するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカの皮の部分を特定可能なキャラクタ画像を表示するものや、ベルを示唆する場合には、ベル1個分を特定可能なキャラクタ画像を表示するものであってもよい。また、示唆する指標図柄や特定入賞図柄に特定キャラクタが含まれるような場合には、当該特定キャラクタの画像を表示するものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様として、指標図柄や特定入賞図柄に対応するキャラクタ画像を表示する例について説明したが、指標図柄や特定入賞図柄に対応する事象を示唆するものであればこれに限らず、指標図柄や特定入賞図柄に対応する色であって、当該図柄を想起させる色を報知するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカの特徴的な部分である皮の大部分を占める緑色の旗を表示するものや、ベルを示唆する場合には、ベル全体を占める黄色の旗を表示するものであってもよい。このように、示唆対象となる図柄の特徴的な部分の色のうち占有率が最も高い色を示唆するものであってもよく、また、示唆対象となる図柄全体の色のうち占有率が最も高い色を示唆するものであってもよい。
また、指標図柄や特定入賞図柄に対応する事象としては、キャラクタ画像や色に限らず、示唆対象となる図柄のシルエットや、示唆対象となる図柄を特定可能なメッセージ、示唆対象となる図柄の名称を音声で出力するもの、示唆対象となり得る図柄毎にLEDを予め設け、示唆対象となる図柄に対応するLEDを点灯させるものなど、どのようなものであってもよい。また、告知演出のパターン毎に、示唆対象となり得る図柄を示唆する示唆態様を異ならせるようにしてもよい。
[表示結果導出以前から開始される告知演出について]
前述した実施の形態では、表示結果導出以前から開始される告知演出として、スタートスイッチ7操作時に開始されるパターンA〜Dを例示した。しかし、表示結果導出以前から開始される告知演出を開始するタイミングは、スタートスイッチ7操作時に限らず、リール回転開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、および、乱数抽選に応じて決定されるタイミングなど、どのようなタイミングであってもよく、パターンA〜D毎に開始タイミングが異なるものであってもよい。
また、遊技者にとっての有利度合いに応じて開始タイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、AT抽選の有利度合いが高い抽選対象役当選時には、AT抽選の有利度合いが低い抽選対象役当選時よりも、告知演出の開始タイミングが遅くなるようにしてもよい。
[パターンZの演出の変形例について]
パターンZの演出の変形例について、図70(d)〜(f)により説明する。変形例では、入賞ライン、無効ラインが図示のように定められており、図柄配列も前述した実施の形態とは異なるものを前提とする。このような場合に、指標図柄揃いが入賞ラインLNと交差しない無効ラインLM1、LM2に停止したときの具体例を説明する。図70(d)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM1上において指標図柄である「スイカ」が2つ停止されたときを示している。
図70(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル−赤7−リプレイ」が表示されて上段スイカの入賞が発生したとき、つまり指標図柄揃いが無効ラインLM1上に停止されたときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上には、指標図柄である「スイカ」が停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル−赤7−リプレイ」を強調表示する。なお、図70(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて終了する。
また、図70(f)は、図柄組合せを告知図柄よりも大きく表示する演出例である。図70(f)に示すように、告知図柄である「スイカ」を表示する領域よりも、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域の方が大きくなるように設定されており、「スイカ」よりも「ベル−赤7−リプレイ」を大きく表示することにより、「ベル−赤7−リプレイ」を目立たせるようにしてもよい。なお、図70(f)における点線で囲まれる領域のうち、狭い領域は、告知図柄を表示する領域を示し、広い領域は、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域を示している。この場合においても、入賞ラインLN上の図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。
また、パターンZの演出の変形例について図74(d)〜(f)により説明する。変形例では、入賞ライン、無効ラインが図示のように定められており、図柄配列も前述した実施の形態とは異なるものを前提とする。このような場合に、指標図柄揃いが入賞ラインLNと交差しない無効ラインLM1、LM2に停止したときの具体例を説明する。図74(d)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM1上において指標図柄である「スイカ」が2つ停止されたときを示している。
図74(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル−赤7−リプレイ」が表示されて上段スイカの入賞が発生したとき、つまり指標図柄揃いが無効ラインLM1上に停止されたときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上には、特定入賞図柄揃いが停止されていない。このため、特定入賞図柄の「ベル」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル−赤7−リプレイ」を強調表示する。なお、図74(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて終了する。
また、図74(f)は、図柄組合せを告知図柄よりも大きく表示する演出例である。図74(f)に示すように、告知図柄である「ベル」を表示する領域よりも、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域の方が大きくなるように設定されており、「ベル」よりも「ベル−赤7−リプレイ」を大きく表示することにより、「ベル−赤7−リプレイ」を目立たせるようにしてもよい。なお、図74(f)における点線で囲まれる領域のうち、狭い領域は、告知図柄を表示する領域を示し、広い領域は、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域を示している。この場合においても、入賞ラインLN上の図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利状態について]
前述した例では、有利状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態など、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[スロットマシンの変形例について]
上記実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筐体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、51 液晶表示器、90 演出制御基板、91 サブ制御部、200 下部パネル、200a 表示面、600 演出ボタンユニット、601c 凹部、610 ベース板、611 ベース部、612 ガイドシャフト、613 圧縮ばね、615 プッシュセンサ、616 プッシュセンサ、617 駆動モータ、620 移動体、620a ガイドシャフト挿通孔、621 演出ボタン、622 演出ボタン取付板、625a LED、626 支持部材、627 振動モータ、630 カバー体、631 緩衝材、640 可動ベース体、642 圧縮ばね、643 移動体規制部、645b 可動ローラ、648 緩衝材、656 回動ギヤ、670 回動筒、671 ガイド部、701 振動モータ、710 振動モータ。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、
    前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
    前記事前決定手段の決定結果および前記導出操作手段の操作に応じて、表示結果を導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記複数の可変表示部の表示結果の組合せのうち、前記複数の可変表示部に跨る所定ライン上の識別情報の組合せに基づいて、入賞が発生したか否かの入賞判定を行う入賞判定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果が所定入賞の発生を許容する所定結果である旨を示唆する示唆手段と、
    遊技者が操作可能な特定操作手段と、
    前記導出操作手段の下方に設けられた装飾部とを備え、
    前記導出制御手段は、
    前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果であり前記導出操作手段が特定手順で操作されたときに、前記複数の可変表示部のうちの特定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が特定識別情報となる表示結果を導出し、
    前記事前決定手段の決定結果が前記所定結果であり前記導出操作手段が前記特定手順とは異なる手順で操作されたときに、前記特定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報とは異なる識別情報となる表示結果を導出する一方、前記特定可変表示部とは異なる所定可変表示部の表示結果として前記所定ライン上の識別情報が前記特定識別情報となる表示結果を導出し、
    前記特定操作手段は、前記装飾部に設けられている、スロットマシン。
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