(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施形態の特徴部037SGに関する説明)
次に、本実施形態の特徴部037SGについて説明する。図8−1は、本実施形態の特徴部037SG(以下本特徴部037SGと略記する)におけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−2は、本特徴部037SGにおける主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図8−1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本特徴部037SGにおけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
本特徴部037SGにおけるパチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、基本説明における図1の遊技機1と同じく、図8−1に示すように、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール037SG2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓037SG50aを有するガラス扉枠037SG50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠037SG50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠037SG50を閉鎖したときにガラス窓037SG50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図8−1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面から見て略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール037SG2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
尚、本特徴部037SGにおいては、遊技盤2の遊技領域10の右側下部位置に、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。また、遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。
画像表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口037SG2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口037SG2cには枠状のセンター飾り枠037SG51が設けられている。遊技盤2の背面と画像表示装置5との間には、後述する演出ユニット037SG300が設けられている。また、演出ユニット037SG300における後述する可動体装置037SG400及び第2導光板装置037SG410と遊技盤2の背面との間には後述する第1導光板装置037SG500が設けられており、遊技盤2における開口037SG2cから後述する第1導光板037SG511を透して可動体装置037SG400の左右の飛行体を模した可動体037SG403L,037SG403R及び画像表示装置5の表示画面を視認できるようになっている。
画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。また、画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aが設けられ、画像表示装置5の右側下方には、可変入賞球装置6Bが設けられている。また、図8−1に示すように、入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。また、第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。
次に、本特徴部037SGのパチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、前述した基本構成と同じく、図8−2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。尚、個々の機能は、基本構成における同一符号の基板、スイッチ、回路、表示器等と同一であるので、ここでは、本特徴部037SGにのみ設けられているものについて説明する。
本特徴部037SGの遊技機1には、第1導光板装置037SG500に設けられている導光板LED037SG607や導光板LED037SG607を移動させるためのLED駆動モータ037SG603Aや導光板LED037SG607が原点位置に位置していることを検出するための原点位置センサ037SG516や、可動体037SG403L,037SG403Rを駆動するための役物駆動モータ037SG401が演出制御基板12に接続されており、これら導光板LED037SG607の点灯・非点灯や、LED駆動モータ037SG603Aの動作による導光板LED037SG607の移動や、役物駆動モータ037SG401による可動体037SG403L,037SG403Rの動作が演出制御基板12によって制御される。
次に、本特徴部037SGの演出ユニット037SG300について、図8−3及び図8−4に基づいて説明する。図8−3は、演出ユニット037SG300の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8−4は、演出ユニット037SG300の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図8−3及び図8−4に示すように、演出ユニット037SG300は、画像表示装置5の前面側に配設される可動体装置037SG400と、可動体装置037SG400の前面側に配設される第2導光板装置037SG410と、第2導光板装置037SG410の前面側に配設される第1導光板装置037SG500と、から主に構成される。可動体装置037SG400は、枠状のベース部037SG402と、ベース部037SG402に対し水平移動可能に設けられた可動体037SG403L,037SG403Rとを有し、可動体037SG403L,037SG403Rは、遊技者から視認困難な待機位置と、画像表示装置5の表示画面の前側略中央位置に重畳する演出位置と、の間で水平方向に移動可能とされている。
第2導光板装置037SG410は、枠状のベース部037SG411と、ベース部037SG411の内側に固定される環状の第2導光板037SG412と、第2導光板037SG412に光を照射するLED(図示略)と、を有し、図示しないLEDのON/OFFを切換えることで、第2導光板037SG412が発光する発光演出状態と、第2導光板037SG412が発光しない非発光演出状態と、に切換えることができる。尚、可動体装置037SG400のベース部037SG402と、第2導光板装置037SG410のベース部037SG411とは、複数のネジにより固定されている。
尚、本特徴部037SGでは、第2導光板037SG412を設けた形態としているが、これら第2導光板037SG412を有しない構成としてもよい。また、第2導光板037SG412に代えて、所定画像が印刷された複数の環状表示体を、それぞれの環状表示体が個別に回転可能に設けられた表示装置としてもよい。
次に、可動体装置037SG400について説明する。可動体装置037SG400は、図8−21に示すように、枠状のベース部037SG402と、ベース部037SG402の左右両側に設けられた飛行体を模した可動体037SG403L,037SG403Rとを有し、可動体037SG403L,037SG403Rは、ベース部037SG402の上部と下部に水平方向に横断するように設けられている移動レール上を、遊技者から視認困難な待機位置と、画像表示装置5の表示画面の略中央位置に重畳する演出位置との間で左右方向に移動可能とされており、画像表示装置5の表示画面の略中央位置において合体して1の飛行体を成すようになっている。
尚、枠状のベース部037SG402の下方のレールは、可動体037SG403L,037SG403Rに連結されているスクリューシャフト037SG404にて形成されており、その中央位置には、役物駆動モータ037SG401が設けられている。この役物駆動モータ037SG401が、可動体037SG403L,037SG403Rに連結されているスクリューシャフト037SG404を正回転させることで、可動体037SG403L,037SG403Rが遊技者から視認困難な待機位置から画像表示装置5の略中央位置の演出位置に移動するとともに、スクリューシャフト037SG404を逆回転させることで、可動体037SG403L,037SG403Rが、画像表示装置5の略中央位置の演出位置から、遊技盤2における開口037SG2cから遊技者が視認困難な待機位置に移動するようになっている。
尚、図8−21に示すように、これら可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置に位置した場合には、これらの可動体037SG403L,037SG403Rの前方には、第1導光板037SG511が位置しているので、遊技者は、第1導光板037SG511を通して可動体037SG403L,037SG403Rを視認することになるとともに、第1導光板037SG511に後述する立体像が表示されているときには、遊技者は、該立体像の表示の奥側に可動体037SG403L,037SG403Rを視認することになる。
次に、第1導光板装置037SG500について、図8−3〜図8−19に基づいて説明する。図8−5は、第1導光板装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図8−6は、第1導光板装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図8−7は、発光装置の構成を斜め上方から見た状態を示す分解斜視図である。図8−8は、発光装置の構成を斜め下方から見た状態を示す分解斜視図である。図8−9は、第1導光板装置を示す正面断面図である。図8−10は、(A)は図8−9のA−A断面図、(B)は(A)の要部拡大部である。図8−11は、(A)は図8−9のB−B断面図、(B)は(A)の要部拡大部である。図8−12は、(A)は図8−9のC−C断面図、(B)は(A)の要部拡大部である。図8−13は、(A)は取付部材が第2位置に移動した上面概略図、(B)は取付部材が第3位置に移動した上面概略図である。図8−14は、(A)は取付部材が第1位置にある状態を示す正面概略図、(B)は取付部材が第2位置にある状態を示す正面概略図、(C)は取付部材が第3位置にある状態を示す正面概略図である。図8−15は、(A)は取付部材が第1導光板に対し平行に近接した状態を示す正面概略図、(B)は取付部材の一端が第1導光板に対し傾いて近接した状態を示す正面概略図である。図8−16は、第1導光板を示す正面図である。図8−17は、第1導光板装置における各位置決め用ボスと各挿入部との配置位置を示す正面図である。図8−18は、(A)は図8−17のD−D断面図、(B)は図8−17のE−E断面図である。図8−19は、(A)は第1導光板の通常時、(B)は第1導光板の熱膨張時の態様を示す正面図である。
図8−3〜図8−6に示すように、第1導光板装置037SG500は、第1導光板037SG511と、第1導光板037SG511を前後から挟むように保持する前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505と、発光装置037SG600と、から主に構成される。
図8−5及び図8−6に示すように、前保持部材037SG503は、透光性を有する(透明な)アクリル樹脂により、板状の上辺部037SG503H及び左右の側辺部037SG503L,037SG503Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部037SG503Hは、所定の色で着色されており、透光性が低下している。尚、上辺部037SG503Hは、スモークフィルム等が貼着されることにより透光性が低下されていてもよいし、非透光性部材により構成され透光性を有さなくてもよい。
上辺部037SG503Hの背面左右側には、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503に対する取付位置に保持する際の位置決め用の第1位置決め用ボス037SG551(上辺部037SG503Hの背面右側)と第2位置決め用ボス037SG552(上辺部037SG503Hの背面左側)とがそれぞれ突設されている。また、右の側辺部037SG503Rの背面下位置には、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503に対する取付位置に保持する際の位置決め用の第3位置決め用ボス037SG542が突設されている。また、上辺部037SG503H及び側辺部037SG503L,037SG503Rの各々の背面には、後保持部材037SG505を取付けるための複数の保持枠用ボス037SG545が突設されている。この前保持部材037SG503は、図示しないネジにより遊技盤2のスペーサ部材の背面に取付けることで、遊技盤2の背面側に取付けられる。尚、左右の側辺部037SG503L,037SG503Rの前面下部には、装飾部材037SG508L,037SG508Rがそれぞれ固定されている。
第1導光板037SG511は、透明なアクリル樹脂板により、背面に位置する画像表示装置5の表示画面のほぼ全域を被覆可能な大きさに形成されており、第1位置決め用ボス037SG551を挿通可能な第1孔部037SG511Aと、第2位置決め用ボス037SG552を挿通可能な第2孔部037SG511Bと、第3位置決め用ボス037SG542が挿通可能な第3孔部037SG511Cと、を備える。尚、第1孔部037SG511A、第2孔部037SG511B、及び第3孔部037SG511Cの詳しい構成については後に詳述する。
後保持部材037SG505は、非透光性を有する(不透明な)合成樹脂により、板状の上辺部037SG505H及び左右の側辺部037SG505L,037SG505Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部037SG505Hの前面には、前保持部材037SG503の第1位置決め用ボス037SG551が嵌合する第1位置決め孔037SG580と、第2位置決め用ボス037SG552が嵌合する第2位置決め孔037SG583と、が設けられている。また、右の側辺部037SG505Rの前面下位置には、第3位置決め用ボス037SG542が嵌合する第3位置決め孔(図示略)が設けられている。尚、上辺部037SG503H及び側辺部037SG505L,037SG505Rの各々の背面には、前保持部材037SG503の保持枠用ボス037SG545が嵌合する保持枠用孔部037SG546が設けられている。また、上辺部037SG505Hの上部には、発光装置037SG600が取付けられている。
次に、図8−7及び図8−8に基づいて発光装置037SG600の構造について説明する。図8−7及び図8−8に示すように、発光装置037SG600は、ベース部材037SG601と、取付部材037SG602と、駆動機構037SG603と、上部カバー部材037SG604と、下部カバー部材037SG605と、導光板LED037SG607と、を主に備えている。
ベース部材037SG601は、左右方向に延設されており、長手方向(左右方向)に沿って延びるガイド溝037SG601aが該ベース部材037SG601の右後側に上下方向に貫通して形成されている。また、ベース部材037SG601には、ガイド溝037SG601aの前方に左右方向に延びるシャフト037SG606が配設されており、シャフト037SG606には左右に離間してリニアブッシュ037SG606A,037SG606Bが該シャフト037SG606に沿って移動可能に取付けられている。また、ベース部材037SG601の下面におけるシャフト037SG606よりも左側には、取付部材037SG602の移動を案内する案内軸037SG601bが下方に突設されている。
取付部材037SG602は、上取付部材037SG602Aと下取付部材037SG602Bとを備えている。上取付部材037SG602Aは、リニアブッシュ037SG606A,037SG606Bの上半分に嵌合可能な凹部037SG610a,037SG610bを有する嵌合部037SG610と、嵌合部037SG610から前方に張り出す膨出部037SG611と、を備えている。嵌合部037SG610の後方側下面には、ベース部材037SG601のガイド溝037SG601aに挿通される案内軸037SG610cが下方に突設されている。
図8−8の拡大部及び図8−9に示すように、膨出部037SG611は、前壁部037SG611a、後壁部037SG611b、左右の側壁部037SG611c,037SG611d、及び上壁部037SG611eを備えている。上壁部037SG611eの中央部には、上下方向に貫通する貫通孔037SG611fが設けられており、上壁部037SG611eの下面には、導光板LED037SG607を有するLED基板037SG609がスペーサ部材037SG620を介してネジNにより取付けられている。尚、スペーサ部材037SG620は、貫通孔037SG611fに挿通される凸部037SG620aを備えており、これにより膨出部037SG611とスペーサ部材037SG620との位置合わせがされる。また、側壁部037SG611c,037SG611dの下端には、前後方向に延設され下方に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが設けられている。
また、LED基板037SG609の前辺における導光板LED037SG607に対応する部分には前側に突出する突出部037SG609Aが形成されており、これにより導光板LED037SG607を極力前側に配置できるようになっている。また、前壁部037SG611aの下端辺における突出部037SG609A(導光板LED037SG607)に対応する位置には、切欠部037SG611gが形成されており、LED基板037SG609の一部である突出部037SG609Aが収容されている。
具体的には、導光板LED037SG607やLED基板037SG609を遊技者側から見えないようにするためにこれらの前方を遮るように非透過性の前壁部037SG611aが設けられているが、膨出部037SG611の前側に配置される前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hなどの部材との干渉を避けるため、膨出部037SG611を前側に配置するには限界がある。一方、導光板LED037SG607を第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対応する位置に配置しようとすると、導光板LED037SG607がLED基板037SG609の前辺(端)にかかってしまうため、突出部037SG609Aを形成しこれを切欠部037SG611gにより収容可能としている。
図8−7及び図8−8に戻って、下取付部材037SG602Bは、リニアブッシュ037SG606A,037SG606Bの下半分に嵌合可能な凹部037SG613a,037SG613bを有する嵌合部037SG613と、嵌合部037SG613の下面から左側に張り出す膨出部037SG614と、を備えている。膨出部037SG614には、左右方向に延びるガイド溝037SG614aが上下に貫通して設けられているとともに、該膨出部037SG614の背面側には、ラックギヤ部037SG614bが形成されている。ガイド溝037SG614aには、ベース部材037SG601の案内軸037SG601bが挿通されるようになっている。
また、上取付部材037SG602Aと下取付部材037SG602Bとは、リニアブッシュ037SG606A,037SG606Bを上下から挟み込むように凹部037SG610a,037SG610b及び凹部037SG613a,037SG613bを嵌合させ、嵌合部037SG610及び嵌合部037SG613をネジなどにより固定することで一体化される。上取付部材037SG602Aと下取付部材037SG602Bとがリニアブッシュ037SG606A,037SG606Bに取付けられた状態にあっては、膨出部037SG614がベース部材037SG601よりも前方側に突出するようになっている。
駆動機構037SG603は、ベース部材037SG601に固定されるLED駆動モータ037SG603Aと、LED駆動モータ037SG603Aの駆動軸037SG603aに固定されるギヤ037SG603Bと、を備え、ギヤ037SG603Bは、取付部材037SG602におけるラックギヤ部037SG614bに噛合するようになっている。したがって、LED駆動モータ037SG603Aが駆動すると、その駆動力がギヤ037SG603Bを介して取付部材037SG602に伝達される。
上部カバー部材037SG604は、ガイド溝037SG601a及びLED駆動モータ037SG603Aを被覆するようにベース部材037SG601に固定されている。また、下部カバー部材037SG605は、下側から下取付部材037SG602Bを挟み込むようにベース部材037SG601に固定されている。
導光板LED037SG607は、赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる。つまり、導光板LED037SG607は、複数色にて発光可能である。尚、この導光板LED037SG607は、複数輝度にて発光可能に構成されている。
図8−9〜図8−12に示すように、発光装置037SG600は、後保持部材037SG505の上辺部037SG505Hの上部に組付けられている。詳しくは、ベース部材037SG601が後保持部材037SG505の上辺部037SG505Hの背面にネジなどにより固定されていることにより、発光装置037SG600が後保持部材037SG505に組付けられた状態において該発光装置037SG600の大部分は、後保持部材037SG505の背面側に配設されている。また、取付部材037SG602における膨出部037SG611は、ベース部材037SG601よりも前方側に突出しており、前保持部材037SG503、後保持部材037SG505、第1導光板037SG511の上方に配置されている。
発光装置037SG600が後保持部材037SG505に組付けられた状態において、導光板LED037SG607は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aの直上位置に対向して下向きに光を照射可能に配置されている(図8−10参照)。したがって、導光板LED037SG607が下方に向けて光を照射することにより、第1導光板037SG511の上端面037SG511aから該光が入射され、第1導光板037SG511に設けられた反射部により前面側に向けて出射され該第1導光板037SG511の表示部(前面側)にて所定の画像を発光表示可能となっている(図8−20参照)。また、膨出部037SG611を構成する側壁部037SG611dのリブ037SG612Lと、膨出部037SG611を構成する側壁部037SG611cのリブ037SG612Rも導光板LED037SG607と同様に、第1導光板037SG511の上端面037SG511aの直上位置に配置されている(図8−11及び図8−12参照)。尚、膨出部037SG611を構成する前壁部037SG611aは、前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hの上方に配置されている。
具体的には、特に図8−10(B)に示すように、導光板LED037SG607は、寸法L10分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されており、リブ037SG612L(リブ037SG612R)は、寸法L10よりも小さな寸法L11分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されている(L10>L11)。言い換えれば、リブ037SG612L(リブ037SG612R)は、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出する突出部として機能している。尚、第1導光板037SG511の上端部と前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hとの間には、装飾部材037SG615が複数配置されている。この装飾部材037SG615は、第1導光板037SG511の前面から離間した位置に配置されており、装飾部材037SG615と第1導光板037SG511との間には後述する所定の隙間S20が形成されている。
次に、取付部材037SG602の移動形態について図8−13〜図8−15に基づいて説明する。図8−13に示すように、LED駆動モータ037SG603Aを駆動させることによりギヤ037SG603Bを介して取付部材037SG602におけるラックギヤ部037SG614bに駆動力が伝達され、これにより取付部材037SG602が左右方向に移動するようになっている。また、導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rは、取付部材037SG602の移動可能範囲において、常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されている。つまり、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能であり、取付部材037SG602の移動可能範囲は、導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置となっている。言い換えれば、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置において、リブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aと対向する。
また前述のように、取付部材037SG602の案内軸037SG610cは、ベース部材037SG601のガイド溝037SG601a内に挿入されており、ベース部材037SG601の案内軸037SG601bは、取付部材037SG602のガイド溝037SG614aに挿入されているため、ベース部材037SG601に対する取付部材037SG602の左右方向の移動が案内される。尚、取付部材037SG602は、シャフト037SG606に対する摩擦抵抗が低いリニアブッシュ037SG606A,037SG606Bにより取付けられているため、シャフト037SG606に沿ってスムーズにスライド移動可能となっている。
また、ベース部材037SG601の後面側には、原点位置センサ037SG516が配設されており、該原点位置センサ037SG516は、ガイド溝037SG601aの左右方向略中央部の位置を検出している。また、取付部材037SG602の後面側には、該取付部材037SG602の左右方向の移動に伴ってガイド溝037SG601aに沿って該ガイド溝037SG601a上を走行する検出片037SG602aが設けられており、検出片037SG602aは、取付部材037SG602が移動可能範囲における略中央位置にあるときに原点位置センサ037SG516により検出されるようになっている。
具体的には、検出片037SG602aが原点位置センサ037SG516により検出されたときには、取付部材037SG602は、その移動可能範囲における略中央位置である第1位置(原点位置、初期位置)に配置される(図8−14(A)参照)。また、取付部材037SG602が第1位置にある状態からLED駆動モータ037SG603Aによりギヤ037SG603Bを正回転(上面視時計回り、図8−13参照)させることにより、取付部材037SG602は、その移動可能範囲における右端位置である第2位置に配置される(図8−14(B)参照)。また、取付部材037SG602が第1位置にある状態からLED駆動モータ037SG603Aによりギヤ037SG603Bを逆回転(上面視反時計回り、図8−13参照)させることにより、取付部材037SG602は、その移動可能範囲における左端位置である第3位置に配置される(図8−14(C)参照)。
このように、取付部材037SG602は、第1位置、第2位置、第3位置の間で左右方向に移動可能であるため、ベース部材037SG601に対して相対移動しやすいように取付けられている。したがって、取付部材037SG602は、パチンコ遊技機1を搬送すること、取付部材037SG602が移動すること、遊技球が遊技領域10に打ち出されること、他の可動物(可動体037SG403L,037SG403Rなど)が動作すること等により生じる衝撃や振動などにより上下に動作することがある。例えば、図8−15に示すように、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し略水平方向を向いた状態のまま近接する場合や、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し傾いた状態で近接する場合などがある。
図8−15(A)に示すように、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し略水平方向を向いた状態のまま近接した場合には、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる。
また、図8−15(B)に示すように、取付部材037SG602の右の側壁部037SG611cが左の左右の側壁部037SG611dよりも下がった状態(取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し傾いた状態)で近接した場合にも同様に、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる。尚、導光板LED037SG607は、取付部材037SG602の右の側壁部037SG611c側に寄せて配置されているが、右の側壁部037SG611cから左側に所定距離離間して配置されているため、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に対し傾いた状態で近接した場合であっても、導光板LED037SG607を右の側壁部037SG611cに近接して配置した形態に比べて、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触しにくくなっている。
また、図示しないが、例えば、取付部材037SG602がシャフト037SG606を中心として回動するような場合には、取付部材037SG602の前壁部037SG611aが前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hに接触、または取付部材037SG602の後壁部037SG611bが後保持部材037SG505の上辺部037SG505Hに接触して、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触することを防止できる(図8−10〜図8−12参照)。また、図8−10(B)に示すように、リブ037SG612L(リブ037SG612R)は、その前後幅が第1導光板037SG511の板厚寸法L15(前後幅)よりも大きくなっており、第1導光板037SG511よりも背面側に延設されているため、取付部材037SG602がシャフト037SG606を中心として背面側(右側から見て時計回り)に回転したときに、導光板LED037SG607よりも先にリブ037SG612L(リブ037SG612R)が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するようになっている。
図8−16に示すように、第1導光板037SG511は、所定の板厚寸法{板厚(例えば、2.5mm)}を有する透明なアクリル樹脂板により形成されている。上端面037SG511aは左右方向に延設される平坦面からなり、左右側辺部及び下辺部は前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に沿うように形成されており、画像表示装置5の表示画面及び可動体装置037SG400の可動体037SG403L,037SG403Rの前方を被覆可能な形状とされている(図8−3及び図8−4参照)。
第1導光板037SG511は、アクリル樹脂材により板厚寸法が約2.5mmの透明板からなり、遊技盤2を構成する透明な合成樹脂材からなる盤面板の板厚寸法L15(例えば、約10mm)に比べて肉薄であるため、後述するように、パチンコ遊技機1に組付けられた状態において、パチンコ遊技機1の内部の温度変化により伸び縮みが発生することがある。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の前面側はガラス扉枠037SG50により閉鎖され、背面側はカバー体(図示略)により閉鎖されており、これらガラス扉枠037SG50とカバー体とにより閉鎖された内部空間には、液晶表示器等からなる画像表示装置5や、制御基板、LED、駆動源(モータやソレノイド)といった多数の熱源が設けられている。よって、パチンコ遊技機1の稼働時の内部温度は非稼働時に比べて高くなるため、画像表示装置5とガラス窓037SG50aとの間に設けられる第1導光板037SG511は、例えば、約40度の温度変化により最大で約1.6mmの伸び縮みが生じる。
具体的には、例えば第1導光板037SG511の場合、反り公差(平面度交差)は約3〜6mm程度とされているため、例えば、第1導光板装置037SG500を遊技盤2の背面に取付けた状態において、前側の遊技盤2との離間寸法及び後側の画像表示装置5や他の部材との離間寸法は、6mmを超えた寸法とすることが好ましい。
一方、第1導光板装置037SG500は、第1導光板037SG511は、周縁の一部が前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505により前後から挟持された状態で遊技盤2の背面側に取付けられる構造であるため、製造上の寸法公差や組付誤差によるアセンブリの歪みなどで前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に接触して傷ついたり破損する虞があるばかりか、上記したような温度変化による伸び縮みにより前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に接触して傷ついたり破損する虞がある。
よって、本特徴部037SGの第1導光板装置037SG500は、以下に説明するように、パチンコ遊技機1の内部の温度変化や、製造上の寸法公差や組付誤差に対応できるように、第1導光板037SG511は、前保持部材037SG503及び後保持部材037SG505に対し所定の隙間(クリアランス)をもって取付けられている。
図8−16〜図8−18に示すように、第1導光板037SG511における右上部には、前保持部材037SG503の背面右上側に突設された第1位置決め用ボス037SG551が挿入可能な第1挿入部としての正面視円形状の第1孔部037SG511Aが形成されている。また、第1導光板037SG511における左上部には、前保持部材037SG503の背面左上側に突設された第2位置決め用ボス037SG552が挿入可能な第2挿入部としての第2孔部037SG511Bが形成されている。第2孔部037SG511Bは左右方向に向けて延設される長孔にて構成されている。また、第1導光板037SG511における右下部には、前保持部材037SG503の背面右下側に突設された第3位置決め用ボス037SG542が挿入可能な第2挿入部としての第3孔部037SG511Cが形成されている。第3孔部037SG511Cは上下方向に向けて延設される長孔にて構成されている。
第1孔部037SG511Aは、該第1孔部037SG511Aの中心を通る直線LN2が、上端面037SG511a(第1導光板037SG511の上辺)に沿う直線LN1に対し平行をなすように、上端面037SG511aの近傍位置に形成されている。第2孔部037SG511Bは、該第2孔部037SG511Bの中心を通る直線LN3が、上端面037SG511a(第1導光板037SG511の上辺)に沿う直線LN1に対し平行をなすように、上端面037SG511aの近傍位置に形成されている。第3孔部037SG511Cは、第3孔部037SG511Cの中心と通る直線LN5が、右端面037SG511b(第1導光板037SG511の右側辺)に沿う直線LN4に対し略平行をなすように、右端面037SG511bの近傍位置に形成されている。
詳しくは、直線LN1と直線LN2との離間寸法L20、直線LN1と直線LN3との離間寸法L21、及び直線LN4と直線LN5との離間寸法L22は、第1導光板037SG511の板厚寸法L15の2倍の長さ(2.5mm×2=5mm)より長寸とされている(L20,L21,L22>L15×2)。つまり、第1孔部037SG511Aと第2孔部037SG511Bとは、上端面037SG511a(第1導光板037SG511の上辺)から第1導光板037SG511の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されており、第3孔部037SG511Cは、右端面037SG511b(第1導光板037SG511の右側辺)から第1導光板037SG511の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されている。
また、第1孔部037SG511Aと第2孔部037SG511Bとは、上端面037SG511a(第1導光板037SG511の上辺)に対してだけでなく、第1導光板037SG511の周縁から第1導光板037SG511の板厚寸法L15(図8−10参照)の2倍以上離れた位置に形成されていることで、第1導光板037SG511の周縁近傍の強度が孔部により著しく低下しないように適切に維持されている。第3孔部037SG511Cも同様に、右端面037SG511bに対してだけでなく、第1導光板037SG511の周縁から第1導光板037SG511の板厚寸法L15(図8−10参照)の2倍以上離れた位置に形成されていることで、第1導光板037SG511の周縁近傍の強度が孔部により著しく低下しないように適切に維持されている。
図8−18(A)に示すように、第1孔部037SG511Aの直径L1は、第1位置決め用ボス037SG551の直径L2よりも若干長寸とされているが(L1>L2)、第1孔部037SG511Aに第1位置決め用ボス037SG551が挿入された状態において、第1孔部037SG511Aと第1位置決め用ボス037SG551との間に左右上下方向の隙間S1(L1−L2)がほぼ生じない。つまり、第1位置決め用ボス037SG551は第1孔部037SG511Aに嵌合される。
第2孔部037SG511Bの左右寸法L3Aは、第2位置決め用ボス037SG552の直径L4よりも長寸とされ(L3A>L4)、第2孔部037SG511Bの上下寸法L3Bは、第2位置決め用ボス037SG552の直径L4よりも若干長寸とされている(L3B>L4)。よって、第2孔部037SG511Bに第2位置決め用ボス037SG552が挿入された状態において、第2孔部037SG511Bと第2位置決め用ボス037SG552との間に左右方向の隙間S2(L3A−L4)が生じるが、上下方向の隙間S3(L3B−L4)がほぼ生じない。
左右方向の隙間S2は、隙間S1よりも大きい(S2(L3A−L4)>S1(L1−L2))。また、隙間S1と隙間S3とはほぼ同寸とされている(S1(L1−L2)=S3(L3B−L4))。つまり、第2孔部037SG511Bは、第2位置決め用ボス037SG552に対する第1導光板037SG511の左右方向への移動を許容し、上下方向への移動を許容しない。
また、図8−18(B)に示すように、第3孔部037SG511Cの上下寸法L5Aは、第3位置決め用ボス037SG542の直径L6よりも長寸とされ(L5A>L6)、第3孔部037SG511Cの左右寸法L5Bは、第2位置決め用ボス037SG552の直径L6よりも若干長寸とされている(L5B>L6)。よって、第3孔部037SG511Cに第3位置決め用ボス037SG542が挿入された状態において、第3孔部037SG511Cと第3位置決め用ボス037SG542との間に上下方向の隙間S4(L5A−L6)が生じるが、左右方向の隙間S5(L5B−L6)がほぼ生じない。
上下方向の隙間S4は、隙間S5よりも大きい(S4(L5A−L6)>S5(L5B−L6))。また、隙間S1と隙間S5とはほぼ同寸とされている(S1(L1−L2)=S5(L5B−L6))。つまり、第3孔部037SG511Cは、第3位置決め用ボス037SG542に対する第1導光板037SG511の上下方向への移動を許容し、左右方向への移動を許容しない。
また、第1位置決め用ボス037SG551の直径L2と第2位置決め用ボス037SG552の直径L4とはほぼ同寸とされており(L2=L4)、第3位置決め用ボス037SG542の直径L6は、第1位置決め用ボス037SG551の直径L2及び第2位置決め用ボス037SG552の直径L4よりも小さい。尚、本特徴部037SGでは、第1位置決め用ボス037SG551の直径と第2位置決め用ボス037SG552の直径とは同寸とされているが、異なっていてもよい。
図8−10〜図8−12、図8−18に示すように、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とにより保持した状態において、第1導光板037SG511と前保持部材037SG503との間に隙間S20が設けられる。この隙間S20は、第1導光板037SG511の全面に亘って形成されており、いずれの箇所においても第1導光板037SG511の板厚寸法L15以下の寸法(例えば、約0.2mm〜8mm程度)とされている(S20<L15)。このように、隙間S20は、最も前後幅が小さい箇所が約0.2mm程度であるため、第1導光板037SG511が前後に移動する幅は極めて小さい。
次に、図8−19に基づいて、第1導光板037SG511の熱膨張について説明する。第1導光板037SG511は、アクリル樹脂材により板厚寸法L15が約2.5mmの透明板からなるため、前述したように、パチンコ遊技機1の内部の温度変化に応じて伸び縮みが生じる。
本特徴部037SGでは、例えば、図8−19に示すように、第1導光板037SG511における第1孔部037SG511A(第1導光板037SG511の右上側)から対向する角部(第1導光板037SG511の左下側)までの離間寸法L40は約442mmであり、この場合、製造上の寸法公差は±0.6mm程度となり、40度の温度変化に対し最大で約1.6mm程度の伸びが発生する。よって、第1導光板037SG511における第1孔部037SG511Aと該第1孔部037SG511Aと対向する角部の位置が固定されていると、温度変化により約16.3mm程度の不可逆的な反りが発生することがある。
図8−18及び図8−19(A)に示すように、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とにより保持した状態において、第1孔部037SG511Aには第1位置決め用ボス037SG551が嵌合され、第2孔部037SG511Bの左右方向の略中央位置には第2位置決め用ボス037SG552が挿入され、第3孔部037SG511Cの上下方向の略中央位置には第3位置決め用ボス037SG542が挿入されている。
図8−18及び図8−19(B)に示すように、第1導光板037SG511が熱膨張する場合、第1導光板037SG511は、前保持部材037SG503と後保持部材037SG505に対し相対移動することになるが、第1孔部037SG511Aが前保持部材037SG503に形成された第1位置決め用ボス037SG551に嵌合されていることで、第1孔部037SG511Aを基準として放射状(図中矢印方向)に伸長することになる。尚、第1導光板037SG511における第1孔部037SG511Aと対向する角部の位置は固定されていないため、第1孔部037SG511Aを基準とする斜め左下方向への伸びは許容されることになる。
ここで、第1孔部037SG511A及び第2孔部037SG511Bは、導光板LED037SG607の出射面(下面)から出射される光が入射される上端面037SG511aの近傍に設けられており、また、第1位置決め用ボス037SG551との上下方向の隙間S1及び第2位置決め用ボス037SG552との上下方向の隙間S3は小さいため、第1孔部037SG511A及び第2孔部037SG511Bから上方向への伸び幅を小さく抑えることができる。よって、第1導光板037SG511の上端面037SG511aが上方の導光板LED037SG607に伸長することで、導光板LED037SG607との離間寸法が左右方向の一の位置(例えば、右側位置)と他の位置(例えば、左側位置)との間で異なること、つまり、導光板LED037SG607の出射面(下面)と第1導光板037SG511の上端面037SG511aとの位置関係がずれてしまったり、上端面037SG511aが導光板LED037SG607に接触するなどして、導光板LED037SG607が傷付いたり破損したりすることが防止される。
一方、第2位置決め用ボス037SG552と第2孔部037SG511Bとの隙間S2が隙間S1よりも大きいことで、第1孔部037SG511Aを基準とする左方向への伸びは許容されるため、図8−19(B)に示すように、第2孔部037SG511Bが第2位置決め用ボス037SG552に対し左側に大きくずれた場合でも、第1導光板037SG511を前取付位置に位置決めするための第2位置決め用ボス037SG552を押圧して折ってしまうことを回避できるため、前保持部材037SG503及び第1導光板037SG511に対する位置ずれにより、導光板LED037SG607から上端面037SG511aへの光の入射に悪影響が及ぶことを防止できる。
また、第1位置決め用ボス037SG551と第1孔部037SG511Aとの左右方向の隙間S1及び第3孔部037SG511Cと第3位置決め用ボス037SG542との隙間S5は小さいため、第1孔部037SG511A及び第3孔部037SG511Cの右方向への伸び幅を小さく抑えることができる。一方、第3孔部037SG511Cと第3位置決め用ボス037SG542との隙間S4が隙間S1よりも大きいことで、第1孔部037SG511Aを基準とする下方向への伸びは許容されるため、図8−19(B)に示すように、第3孔部037SG511Cが第3位置決め用ボス037SG542に対し下側に大きくずれた場合でも、第1導光板037SG511を前取付位置に位置決めするための第3位置決め用ボス037SG542を押圧して折ってしまうことを回避できる。
尚、図8−19では、第1導光板037SG511が熱膨張した場合について説明したが、例えば、冬季における製造時、保管時、遊技場の非営業時などにおいてパチンコ遊技機1の内部温度が低下して第1導光板037SG511が収縮した場合にあっては、特に図示はしないが、第1孔部037SG511Aを基準として放射状に収縮、つまり、第1導光板037SG511の周縁部が第1孔部037SG511Aに向けて移動するように収縮する。
このような場合でも、第2孔部037SG511Bの長手方向の略中央位置に第2位置決め用ボス037SG552が挿入されており、また、第3孔部037SG511Cの略中央位置に第3位置決め用ボス037SG542が挿入されることで、第2位置決め用ボス037SG552及び第3位置決め用ボス037SG542に対する第2孔部037SG511B及び第3孔部037SG511Cの第1孔部037SG511A側への移動が許容されるため、第2位置決め用ボス037SG552及び第3位置決め用ボス037SG542の破損が防止される。
次に、第1導光板装置037SG500による演出表示態様について、図8−20に基づいて説明する。尚、本特徴部037SGでは、これら第1導光板装置037SG500を使用した演出は、図8−31に示すように、リーチ状態となる前に実行される予告演出において実行される場合があるとともに、リーチ状態となった後に実行されるスーパーリーチ演出において実行される場合がある。
前述のように、導光板LED037SG607の光が第1導光板037SG511の上端面037SG511aから入射されることにより、該光が第1導光板037SG511に設けられた複数の反射部(図示略)により前面側に向けて出射され該第1導光板037SG511の表示部にて所定の画像を発光表示可能となっている。具体的には、前述した先行技術文献に示される光デバイスの技術のように、第1導光板037SG511に設けられた反射部は、該第1導光板037SG511の前面側の空間上の予め定められた前後左右上下複数の位置に光を収束させるようになっており、図8−20に示すように、光が収束された収束点や収束線の集まりにより空間上に立体的に見える鳥のような立体像が形成されるようになっている。つまり、第1導光板037SG511は、立体演出表示が可能となっている。
演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607を発光させる制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の左右方向への移動により各反射部に対する導光板LED037SG607からの光の入射角が変化するため、反射部により光が収束された収束点や収束線も取付部材037SG602の移動に伴って移動し、第1導光板037SG511に表示される立体像が漸次変化する演出表示を行うことができる。
具体的には、図8−20(A)に示すように、取付部材037SG602が第1位置にあるときには、遊技者から見て鳥が水平な状態の立体像Z1が表示される。また、図8−20(B)に示すように、取付部材037SG602が第2位置にあるときには、遊技者から見て鳥が左側に傾いている状態の立体像Z2が表示される。図8−20(C)に示すように、取付部材037SG602が第3位置にあるときには、遊技者から見て鳥が右側に傾いている状態の立体像Z3が表示される。
本特徴部037SGでは、取付部材037SG602は第1位置(原点位置)に停止しており(導光板LED037SG607は消灯)、演出制御用CPU120は、例えば、演出の実行タイミングで、導光板LED037SG607を点灯し、後述する予告演出Bの場合には、取付部材037SG602を第1位置から移動させない一方、スーパーリーチ演出においては、取付部材037SG602を第1位置から第2位置へ移動させた後、第2位置から第1位置を経由して第3位置へ移動し、第2位置と第3位置との間で所定回数(例えば、3回)左右方向に往復移動させた後、最終的に第1位置、第2位置及び第3位置のうちいずれかに停止させる動作を、可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置に位置している状態と、その後、可動体037SG403L,037SG403Rが退避位置に移動するとともに、可動体037SG403L,037SG403Rによる飛行体と同じ画像が画像表示装置5に表示された状態と、その後、飛行体が変化した画像が画像表示装置5に表示された状態の各々において実行する。
尚、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を移動させながら導光板LED037SG607の発光色を変更(変化)させるとともに、最終位置において所定の発光態様にて発光させる制御を行う。
また、図8−20に示すように、取付部材037SG602は、前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hの背面側に配設されており、前述のように、上辺部037SG503Hは透光性が低いことから遊技者側から視認困難となっている。
また、上辺部037SG503Hは透光性が低いことから取付部材037SG602を遊技者側から視認困難としているが、膨出部037SG611の切欠部037SG611gから光が前方に漏れるようになっていることで、導光板LED037SG607を発光させながら取付部材037SG602を移動させる場合においては、切欠部037SG611gから漏れた光が上辺部037SG503Hを通して前方に出射されるため、取付部材037SG602を視認困難としつつ、移動する光に応じて立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等が変化しているように見せることができる。
図8−22(A)は、本特徴部037SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−22(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−22(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図8−22(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図8−22(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、 図8−22(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図8−23は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−23に示すように、本特徴部037SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、RAM102に設定された遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図8−24(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部037SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部037SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部037SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部037SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部037SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図8−24(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部037SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部037SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図8−25(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部037SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部037SGにおける大当り種別について、図8−25(B)を用いて説明すると、本特徴部037SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部037SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部037SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部037SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図8−26に示すPC1−1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部037SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−25(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−25(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図8−26は、本特徴部037SGにおける変動パターンを示している。本特徴部037SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部037SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部037SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図8−26に示すように、本特徴部037SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本特徴部037SGにおけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図可変表示時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図可変表示時間が長く設定されている。
尚、本特徴部037SGでは、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が、確変大当りCを除く「大当り」となる期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては可変表示時間が長いほど確変大当りCを除く「大当り」となる期待度が高くなっている。
また、本特徴部037SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図8−27は、本特徴部037SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部037SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図8−27に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)とPB1−2(スーパーリーチ大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図8−27に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1とPB1−2に対する判定値の割当数が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1に498個の判定値が割り当てられており、PB1−2に497個の判定値が割り当てられている。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1に250個の判定値が割り当てられており、PB1−2に747個の判定値が割り当てられている。つまり、本特徴部037SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合で変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるPB1−2に決定されるようになっているため、可変表示における変動パターンに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部037SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とPA2−2(スーパーリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部037SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図可変表示時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部037SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。この遊技制御用データ保持エリアには、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部が設けられている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
また、演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。この演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部と、演出制御タイマ設定部と、演出制御カウンタ設定部と、演出制御バッファ設定部とを備えている。
本特徴部037SGでは、始動入賞時受信コマンドを構成するデータが、演出制御バッファ設定部の所定領域に設けられた始動入賞時受信コマンドバッファに記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
次に、演出制御用CPU120が図7のステップS171において行う可変表示開始設定処理の一例について、図8−28に示すフローチャートを用いて説明する。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ037SG271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合には、RAM122の始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶に格納されている各種コマンドデータと各種フラグをシフトする(ステップ037SG272)。第1特図保留記憶には、バッファ番号「1−0」〜「1−4」が割り当てられ、それぞれの対応する領域に各種コマンドデータと各種フラグが格納可能とされており、ステップ037SG272では、バッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
また、ステップ037SG271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ037SG273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合には、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合には、始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶に格納されている各種コマンドデータと各種フラグをシフトする(ステップ037SG274)。第2特図保留記憶には、バッファ番号「2−0」〜「2−4」が割り当てられ、それぞれの対応する領域に各種コマンドデータと各種フラグが格納可能とされており、ステップ037SG274では、バッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
ステップ037SG272またはステップ037SG274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ037SG275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ037SG276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータをRAM122の飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部037SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実行して、当該可変表示において予告演出を実行するか否か及び予告演出を実行する場合にはその種別を決定する(ステップ037SG277)。
ステップ037SG277においては、図8−29に示すような割合にて、「予告演出A」や「予告演出B」や「予告演出なし」が、図示しない予告演出決定テーブルにおける判定値と、乱数値とに基づいて決定される。
「予告演出A」は、リーチ状態となる前の所定のタイミングにおいて画像表示装置5にキャラクタ画像が表示される予告演出である。「予告演出B」は、リーチ状態となる前の所定のタイミングにおいて第1導光板装置037SG500による表示が実行される予告演出である。
本特徴部037SGにおいては、図8−29に示すように、可変表示結果が確変大当りCの除く「大当り」となる場合と、「スーパーリーチはずれ」となる場合と、「非リーチはずれ」となる場合のぞれぞれで、異なる割合にて「予告演出A」や「予告演出B」や「予告演出なし」が決定される。具体的には、可変表示結果が確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる場合については、「予告演出A」が25%の割合、「予告演出B」が65%の割合、「予告演出なし」が10%の割合にて決定される。また、変動パターンがスーパーリーチはずれである場合については、「予告演出A」が50%の割合、「予告演出B」が30%の割合、「予告演出なし」が20%の割合にて決定される。また、変動パターンが非リーチはずれである場合については、「予告演出A」に対して「予告演出A」が10%の割合、「予告演出B」が5%の割合、「予告演出なし」が85%の割合にて決定される。
つまり、当該可変表示において確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれやノーマルリーチはずれとなる場合よりも予告演出が実行され易くなるとともに、「予告演出B」が実行され易くなっている。また、スーパーリーチはずれである場合については、「予告演出A」が実行され易くなっている。非リーチはずれである場合については、「予告演出なし」が、確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる場合やスーパーリーチはずれの場合よりも決定されやすくなっている。
図8−29に示すような割合にて予告演出の種別並びに非実行が決定されることにより、当該可変表示において確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれ及びノーマルリーチはずれとなる場合に比較して、第1導光板037SG511による「予告演出B」が決定され易くなるようになっているとともに、スーパーリーチはずれである場合については、その他のノーマルリーチはずれである場合よりも、「予告演出A」が決定され易くなるように設定されている。一方、当該可変表示において非リーチはずれとなる場合には、当該可変表示において確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる場合やスーパーリーチはずれとなる場合よりも「予告演出なし」が決定され易くなるように設定されている。
このように設定されていることにより、予告演出が実行されないときよりも、予告演出が実行されるときの方が、確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとなる期待度が高くなっている。更に、予告演出においては、予告演出Aが実行されるときよりも、予告演出Bが実行されるときの方が、確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとなる期待度が高くなっている。
つまり、第1導光板037SG511による予告演出が実行された場合には、予告演出Aが実行される場合や、予告演出が実行されない場合に比較して、確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなる確率が高く、よって、「予告演出B」が実行されることによって、確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りとなることへの遊技者の期待感を高めることができる。
尚、各予告演出の期待度(信頼度)とは、各予告演出が実行されて確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとなる確率(各予告演出の確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとなるときの実行確率)を、各予告演出が実行されて確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとなる確率と各予告演出が実行されて確変大当りAや確変大当りBや非確変大当りとならない確率の和(各予告演出の実行確率)で除算した数値である。
ステップ037SG277の予告演出決定処理の後に、ステップ037SG278において演出制御用CPU120は、予告演出の実行が決定された旨を示す予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、ステップ037SG277の予告演出決定処理においていずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。尚、予告演出実行決定フラグは、ステップ037SG277の予告演出決定処理において、予告演出の実行が決定されたときにセットされる。
予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として決定された予告演出に対応する期間を設定し(ステップ037SG279)、予告演出実行決定フラグをクリアして(037SG280)、ステップ037SG281に進む。一方、予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップ037SG279、ステップ037SG280を経由することなくステップ037SG281に進む。
ステップ037SG281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにて指定される変動パターン、予告演出の有無、予告演出の種別に応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ037SG282)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列順に配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ037SG283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ037SG284)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ037SG285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ037SG286)。
図8−30は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、可変表示時間タイマ、可変表示制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップ037SG301,ステップ037SG302,ステップ037SG303)。また、演出制御用CPU120は、予告演出開始待ちタイマがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告演出実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には、予告演出の種別毎に予告演出用プロセスデータが設定された予告演出用プロセステーブルを参照し、各プロセスデータに対応する期間の経過、または演出操作が検出されることで演出装置の制御を切り替えることにより、RAM122に記憶された種別に応じた予告演出を実行するための予告演出処理を実行する(ステップ037SG305)。予告演出実行決定フラグも予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、ステップ037SG305の予告演出処理を実施することなく、ステップ037SG306に進む。
ステップ037SGS306において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップ037SGS307)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップ037SGS308)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップ037SGS309a)。一方、プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(ステップ037SGS309b)。
次に、可変表示制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(ステップ037SG310)。可変表示制御タイマがタイマアウトしている場合には、演出制御用CPU120は、左中右の飾り図柄の次表示画面(前回の飾り図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップ037SG311)。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を画像表示装置5に出力する。そのようにして、画像表示装置5において、飾り図柄の変動における背景画像、可動体に対応した飛行体画像やキャラクタ画像および飾り図柄が表示される。また、可変表示制御タイマに所定値を再セットする(ステップ037SG312)。
また、演出制御用CPU120は、可変表示時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(ステップ037SG313)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ037SG315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認し(ステップ037SG314)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら、演出制御プロセスフラグの値を特図当り待ち処理(ステップS173)に応じた値に更新する(ステップ037SG315)。可変表示時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
尚、飾り図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、飾り図柄の可変表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は飾り図柄の変動時間に相当する。よって、ステップ037SG306の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく飾り図柄の演出制御は終了する。
次に、本特徴部037SGにおいて可変表示中に第1導光板037SG511を発光させる演出について説明する。図8−31及び図8−32に示すように、本特徴部037SGにおいて可変表示中に第1導光板037SG511を発光させる演出としては、前述したように予告演出Bとスーパーリーチβのリーチ演出とが設けられている。
このうち予告演出Bは、リーチ成立前となる所定のタイミングにおいて、第1位置に配置されている取付部材037SG602から導光板LED037SG607を点灯させることによって、第1導光板037SG511において立体像Z1(図8−20参照)を発光表示させる演出である。つまり、予告演出Bは導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602が第1位置から第2位置や第3位置に移動することがない演出であるため、第1導光板037SG511における立体像Z1が立体像Z2や立体像Z3(図8−20参照)に変化することが無い演出である。更に、予告演出Bは、役物駆動モータ037SG401の駆動を伴わない、つまり、可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置と演出位置との間での動作を伴わない演出でもある。
一方、スーパーリーチβのリーチ演出は、リーチ成立後となる所定のタイミングにおいて、LED駆動モータ037SG603Aの駆動によって取付部材037SG602を第1位置、第2位置、第3位置に繰り返し移動させるとともに、導光板LED037SG607を点灯させることによって、第1導光板037SG511に発光表示される立体像Z1を立体像Z2や立体像Z3に繰り返し変化させる演出である。
具体的には、スーパーリーチβのリーチ演出としては、先ず、導光板LED037SG607を点灯させるとともに、該導光板LED037SG607の点灯を維持した状態で取付部材037SG602を第1位置から第2位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z1が発光表示された後、該立体像Z1が取付部材037SG602の第1位置から第2位置への移動に応じて立体像Z2に変化する。
次に、取付部材037SG602を第2位置から第1位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z2が発光表示された後、該立体像Z2が取付部材037SG602の第2位置から第1位置への移動に応じて立体像Z1に変化する。
次に、取付部材037SG602を第1位置から第3位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z1が発光表示された後、該立体像Z3が取付部材037SG602の第1位置から第3位置への移動に応じて立体像Z3に変化する。
そして、取付部材037SG602を第3位置から第1位置に所定期間(例えば、3秒間)かけて移動させる。このとき、第1導光板037SG511には、導光板LED037SG607によって立体像Z3が発光表示された後、該立体像Z1が取付部材037SG602の第3位置から第1位置への移動に応じて立体像Z1に変化する。
スーパーリーチβのリーチ演出では、以上のように取付部材037SG602が第1位置から第2位置、第2位置から第1位置、第1位置から第3位置、第3位置から第1位置への移動を繰り返し実行することによって、第1導光板037SG511には、立体像Z1が立体像Z2、立体像Z2が立体像Z1、立体像Z1が立体像Z3、立体像Z3が立体像Z1にそれぞれ連続して変化しながら表示される。尚、第1導光板037SG511におけるこれら立体像Z1,Z2,Z3の発光表示は、取付部材037SG602が第1位置に停止した後に導光板LED037SG607が消灯されることによって終了する。
このように、本特徴部037SGにおける予告演出Bとスーパーリーチβのリーチ演出とは、実行タイミング、第1導光板037SG511に発光表示される画像(立体像)の態様変化の有無、可動体037SG403L,037SG403Rの動作の有無が異なる演出となっている。
スーパーリーチβのリーチ演出についてより具体的に説明すると、図8−32に示すように、先ず、スーパーリーチβのリーチ演出では、導光板LED037SG607の点灯が開始されると、LED駆動モータ037SG603Aの駆動による取付部材037SG602の第1位置から第2位置や第3位置への移動が開始される。また、該導光板LED037SG607の点灯したタイミングからは、役物駆動モータ037SG401の駆動によって可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置から演出位置への移動が開始される。これら可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置への移動が完了すると、該演出位置において可動体037SG403L,037SG403Rにより1の飛行体が形成される。
そして、可動体037SG403L,037SG403Rにより飛行体が形成されてから所定の期間が経過した後は、役物駆動モータ037SG401の駆動によって可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置から待機位置に移動する。
また、可動体037SG403L,037SG403Rの待機位置への移動が完了すると、画像表示装置5には、可動体037SG403L,037SG403Rが形成した1の飛行体に対応する飛行体対応表示として、該1の飛行体と略同一の形状及び大きさの飛行体の画像の表示(第1表示)が開始される。
尚、画像表示装置5における飛行体対応表示としての第1表示は、時間の経過により前記1の飛行体及び第1表示とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化する。
尚、本特徴部037SGにおけるスーパーリーチβのリーチ演出での導光板LED037SG607の点灯・消灯、LED駆動モータ037SG603Aの駆動(取付部材037SG602の移動)、役物駆動モータ037SG401の駆動(可動体037SG403L,037SG403Rの移動)、飛行体対応画像の表示等は、可変表示開始設定処理において選択されたプロセステーブルにおけるプロセスデータに記載されている制御内容である。つまり、これら導光板LED037SG607の点灯・消灯、LED駆動モータ037SG603Aの駆動(取付部材037SG602の移動)、役物駆動モータ037SG401の駆動(可動体037SG403L,037SG403Rの移動)、飛行体対応画像の表示等は、演出制御用CPU120が可変表示開始設定処理、可変表示中演出処理を実行することによって、セットされているプロセスタイマの値と該プロセスタイマの値に対応するプロセスデータに従って実施される制御である。
次に、本特徴部037SGにおけるスーパーリーチβのリーチ演出の演出態様について図8−33〜図8−36にもとづいて説明する。先ず、図8−33(A)に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出の開始時は、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602は第1位置に配置されており、可動体037SG403L,037SG403Rは待機位置に配置されているため遊技者からは視認困難となっている。尚、特に図示はしないが、画像表示装置5には、スーパーリーチβのリーチ演出に応じた画像が表示されている。
この状態において所定のタイミングとなると、図8−33(B)及び図8−33(C)に示すように、可動体037SG403L,037SG403Rが待機位置から演出位置に移動し、該演出位置において1の飛行体を形成する。また、画像表示装置5では、前述したリーチ演出に応じた画像に替えてエフェクト画像が表示される。更に、導光板LED037SG607の点灯が開始されることによって、第1導光板037SG511に鳥の立体像が表示される。
以上のように可動体037SG403L・037SG403Rの演出位置への移動、画像表示装置5におけるエフェクト画像の表示、第1導光板037SG511における立体像Z1の表示が行われることで、図8−33(C)に示すように、遊技者からは、これらエフェクト画像、可動体037SG403L,037SG403Rにより形成された飛行体、立体像Z1が重複して認識されるようになる。
次に図8−34(D)に示すように、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602が第1位置から第2位置に移動すると、第1導光板037SG511には前記飛行体に重複する状態にて立体像Z2が表示される。更に、図8−34(E)に示すように、取付部材037SG602が第2位置から第1位置を経由して第3位置に移動すると、第1導光板037SG511には前記飛行体に重複する状態にて立体像Z3が表示される。
以降、所定期間が経過するまで取付部材037SG602が第1位置を経由する第2位置と第3位置との間の往復移動を繰り返すことで、第1導光板037SG511には、立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1…のように各立体像が順次切り替り表示される。
尚、前述したように、立体像Z1は鳥が水平な状態の画像であり、立体像Z2は遊技者から見て鳥が左側に傾いている状態の画像であり、立体像Z3は遊技者から見て鳥が右側に傾いている状態の画像である。このため、取付部材037SG602が第1位置を経由する第2位置と第3位置との間の往復移動を繰り返すことで、遊技者からは、前記飛行体に重複表示されている鳥が左右に交互に傾きながら表示されているように視認される。
次に、図8−34(F)に示すように、可動体037SG403L,037SG403Rにより演出位置に飛行体が形成されてから所定期間が経過すると、可動体037SG403L,037SG403Rが演出位置から待機位置に向けて移動する。尚、画像表示装置5におけるエフェクト画像の表示と、取付部材037SG602の第2位置と第3位置との間での往復移動、導光板LED037SG607の点灯は維持される。つまり、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動中においても第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の表示(立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1・・・の切り替り表示)が継続されるので、これら立体像Z1→立体像Z2→立体像Z1→立体像Z3→立体像Z1・・・の切り替り表示に遊技者を注目させ、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動を遊技者から目立つこと無く実行することができる。
可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置から待機位置への移動が完了した後は、図8−35(G)〜図8−35(I)に示すように、画像表示装置5において、エフェクト画像に加えて飛行体対応表示(第1表示)の表示が開始される。尚、該飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態、遊技者から見て飛行体が左側に傾いている状態、遊技者から見て飛行体が右側に傾いている状態にそれぞれ変化しながら表示される。尚、飛行体対応表示は、前記演出位置に対応して立体像Z1、立体像Z2、立体像Z3と重複するように表示される。更に、飛行体対応表示の状態は、第1導光板037SG511に発光表示される立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に合わせて変化する。
具体的には、立体像Z1が立体像Z2に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態から飛行体が左側に傾いている状態に変化し、立体像Z2が立体像Z1に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が左側に傾いている状態から飛行体が水平な状態に変化し、立体像Z1が立体像Z3に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が水平な状態から飛行体が右側に傾いている状態に変化し、立体像Z3が立体像Z1に変化する際には、飛行体対応表示は、遊技者から見て飛行体が右側に傾いている状態から飛行体が水平な状態に変化する。
つまり、飛行体対応表示は、立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に応じて各立体像Z1,Z2,Z3の変化先に応じた状態に変化する。このため遊技者からは、前記飛行体に重複表示されていた鳥が、引き続き第1表示の飛行体対応表示に重複表示されている状態で、該飛行体対応表示とともに左右に傾きながら表示されているように視認される。
最後に、図8−36(J)〜図8−36(L)に示すように、飛行体対応表示が第1表示から第2表示に切り替わる。このため、遊技者からは、第1表示の飛行体対応表示に重複表示されていた鳥が引き続き第2表示の飛行体対応表示に重複表示されている状態で左右に傾きながら表示されているように視認される。尚、立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示に応じて各立体像Z1,Z2,Z3の変化先に応じた状態への変化は第2表示に切り替わった後の飛行体対応表示においても継続して実行される。
尚、図8−33〜図8−36に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出では、可動体037SG403L,037SG403Rを演出位置から待機位置に移動させた後に画像表示装置5において飛行体対応表示の表示を開始し、更に該飛行体対応表示を可動体037SG403L,037SG403Rが形成した飛行体を模す第1表示から該飛行体とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化させることによって、遊技者に可動体037SG403L,037SG403Rが変形(第1表示の形状から第2表示の形状に変化)したと視認させることができるので、演出効果を向上できる。
以上説明したように、本特徴部037SGに記載されたパチンコ遊技機1にあっては、発光手段(例えば、導光板LED037SG607)と、前記発光手段からの光が端面(例えば、上端面037SG511a)から入射されることにより演出表示を行うことが可能な導光板(例えば、第1導光板037SG511)と、前記発光手段が取付けられる取付部材(例えば、取付部材037SG602)と、を備え、前記取付部材は、移動可能に設けられ、前記発光手段よりも前記導光板側に突出する突出部(例えば、導光板LED037SG607は、寸法L10分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されており、リブ037SG612L(リブ037SG612R)は、寸法L10よりも大きな寸法L11分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されている。図8−10参照)を有し、前記突出部は、前記取付部材が前記導光板の端面と前記発光手段とが対向する所定位置において前記導光板の端面と対向する(例えば、取付部材037SG602の移動可能範囲は、導光板LED037SG607及びリブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置となっている。図8−10〜図8−12、図8−14参照)。このようにすることで、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
具体的には、取付部材037SG602に取付けられる導光板LED037SG607は、第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の表示を鮮明に行うための超高輝度LEDであり、通常の輝度のLEDに比べて高価であるため、取付部材037SG602を左右方向に移動可能に取付け、1つの導光板LED037SG607を用いて第1導光板037SG511の表示部に表示される画像を変化させる演出表示を行っている。これにより、導光板LED037SG607(高輝度LED)を複数設け、発光箇所を変更することにより画像を変化させる場合に比べ、画像を変化させる演出表示を安価に行うことができる。
取付部材037SG602は、左右方向に移動可能に取付けられており、移動動作をスムーズに行えるようにベース部材037SG601に対して若干の相対移動が許容されていることから、パチンコ遊技機1を搬送すること、取付部材037SG602が移動こと、遊技球が遊技領域10に打ち出されること、他の可動物(可動体037SG403L,037SG403Rなど)が動作すること等により生じる衝撃や振動などにより上下に動作することがあり、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損する虞がある。また、第1導光板037SG511は、アクリル樹脂材により板厚寸法が約2.5mmの透明板からなり、遊技盤2を構成する透明な合成樹脂材からなる盤面板の板厚寸法L15(例えば、約10mm)に比べて肉薄であるため、パチンコ遊技機1に組付けられた状態において、パチンコ遊技機1の内部の温度変化により伸び縮みが発生することがあり、第1導光板037SG511が熱膨張することで導光板LED037SG607に第1導光板037SG511の上端面037SG511aが近接して接触しやすくなるといった虞もあった。
本特徴部037SGにおいては、導光板LED037SG607が寸法L10分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されており、リブ037SG612L,037SG612Rが寸法L10よりも小さな寸法L11分第1導光板037SG511よりも上方に離間して配置されている(L10>L11)。つまり、リブ037SG612L,037SG612Rは、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出しており、取付部材037SG602が第1導光板037SG511に近接した場合には、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511側に突出するリブ037SG612L,037SG612Rが、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
また、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する移動範囲において、導光板LED037SG607は、常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されている。これによれば、導光板LED037SG607を点灯させながら取付部材037SG602を移動させることで、第1導光板037SG511に設けられた各反射部に対する光の入射角が変化するため、各反射部により光が収束された収束点や収束線も取付部材037SG602の移動に伴って移動し、第1導光板037SG511に表示される立体像(例えば、立体像Z1,Z2,Z3)が漸次変化するような演出表示を行うことができる。
また、リブ037SG612L,037SG612Rは、取付部材037SG602の移動範囲において常に第1導光板037SG511の上端面037SG511aの上方に配置されているため、取付部材037SG602が左右方向のいずれの位置(例えば、第1位置、第2位置、第3位置)で第1導光板037SG511に近接した場合であっても、導光板LED037SG607よりも先に第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触するので、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
また、本特徴部037SGでは、突出部の一例としてのリブ037SG612L,037SG612Rは、左右の側壁部037SG611c,037SG611dの下端面に下方に突出するように形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607よりも第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対し突出する位置に設けられているものであれば、例えば、左右の側壁部037SG611c,037SG611dの下端面が突出部として機能してもよい。
尚、本特徴部037SGでは、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置にあるときに、リブ037SG612L,037SG612Rが第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向するものであれば、取付部材037SG602の動作方向は自由に変更してもよい。例えば、取付部材037SG602が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対して近接及び離間するように上下方向に移動するようになっていてもよいし、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する所定位置と、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aと対向しない退避位置と、の間で取付部材037SG602が例えば前後(略水平)方向に移動するようになっていてもよい。
また、リブ037SG612L,037SG612Rを有する取付部材037SG602は、導光板LED037SG607を有するLED基板037SG609を収容可能とする下向きに開口する箱状に形成されていることで、導光板LED037SG607からの光が周囲に拡散されることを防止できる。
また、第1導光板037SG511は、立体演出表示が可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、第1導光板037SG511の背面には、凹凸状態(粗面)の複数の反射部が設けられており、これら反射部は、前面側の空間上の予め定められた前後左右上下複数の位置に光を収束させるようになっており、光が収束された収束点や収束線の集まりにより空間上に立体像Z1,Z2,Z3が形成されるようになっている。つまり、立体感を演出することで遊技者に対して奥行を感じさせることができるため、演出効果が高まる。尚、立体演出表示を行う方式として、遊技者の右目と左目の視差に対応した映像を視認させる公知の偏光方式や視差バリア方式等を採用してもよい。
また、取付部材037SG602が移動中に導光板LED037SG607を複数色にて発光可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、導光板LED037SG607は、赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなり、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607の発光する色を変更(変化)する制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の移動により立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させながら、立体像Z1,Z2,Z3の発光色(例えば、白、青、赤、レインボー等)を変更させることができるため、演出効果を高めつつ遊技者に期待感を与えることができる。
また、このように立体演出表示するときにおいて、導光板LED037SG607を発光させながら左右に移動させることにより立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させることができるので、導光板LED037SG607を第1導光板037SG511の端面に沿って複数配置することにより同じような立体演出表示を行う場合に比べて、立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等が段階的に変化しないようにスムーズに変化させることができる。
また、取付部材037SG602が移動中に導光板LED037SG607を複数輝度にて発光可能であるため、演出効果を高めることができる。具体的には、導光板LED037SG607は、複数の輝度で発光可能に構成されており、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を左右方向(第1位置〜第3位置)に移動させながら導光板LED037SG607の発光する輝度も変更する制御を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602の移動により立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状等を変化させながら、立体像Z1,Z2,Z3の明暗を変更させることができるため、演出効果を高めつつ遊技者に期待感を与えることができる。
また、取付部材037SG602を移動させる演出と、導光板LED037SG607の発光する色を変更する演出と、導光板LED037SG607の発光する輝度を変更する演出と、を組み合わせて行うことにより演出効果をさらに高めることができる。例えば、先ず、第1位置、第2位置、第3位置のいずれかの位置で取付部材037SG602を停止させた状態で低輝度及び所定の色の立体像(立体像Z1,Z2,Z3のいずれか)を表示する。次いで取付部材037SG602を移動させて立体像Z1,Z2,Z3を漸次変化させる。そして、第1位置、第2位置、第3位置のいずれかの位置で取付部材037SG602を停止させるとともに、導光板LED037SG607の輝度を高く変化させ、且つ、所定の色とは異なる色で立体像(立体像Z1,Z2,Z3のいずれか)を表示するなどの演出表示を行うことができる。これによれば、取付部材037SG602が動作するときに変化して表示される立体像に比べ、停止したときに表示されるいずれかの立体像Z1,Z2,Z3を強調することができるため、遊技者にインパクトを与えることができる。
尚、上記演出表示の形態は、一例であり、自由に変更することができる。例えば、演出制御用CPU120は、取付部材037SG602を移動させているときに導光板LED037SG607を常に点灯させるものに限られず、取付部材037SG602を移動するときは消灯し、停止させてから点灯させたり、取付部材037SG602を移動させながら点滅を繰り返したりしてもよい。尚、取付部材037SG602が移動するときは消灯し、停止させてから点灯する場合においては、上辺部037SG503Hにより取付部材037SG602が遊技者側から視認困難となっていることから、移動する取付部材037SG602の位置を予測することが極めて困難となる。これにより、遊技者は導光板LED037SG607が点灯するまで、取付部材037SG602がいずれの位置に移動したかが分からなくなくなるので、遊技者に取付部材037SG602の移動に対する興味を持たせることができる。
また、所定条件の成立に応じて遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、取付部材037SG602と導光板LED037SG607とは、遊技者から視認困難に設けられ、前記所定位置(例えば、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する位置)は、第1位置(例えば、第1位置)と該第1位置とは異なる第2位置(例えば、第2位置及び第3位置)を含み、前記第1位置と前記第2位置のいずれにあるときに導光板LED037SG607が発光するかに応じて有利度(期待度)が異なる。このようにすることで、演出効果を高めることができる。
具体的には、本特徴部037SGでは、取付部材037SG602の移動が第1位置で停止した場合(立体像Z1が表示された場合)が最も大当りの期待度が低く、取付部材037SG602の移動が第2位置で停止した場合(立体像Z2が表示された場合)が取付部材037SG602の移動が第1位置で停止した場合よりも期待度が高く、取付部材037SG602の移動が第3位置で停止した場合(立体像Z3が表示された場合)が最も大当りの期待度が高く設定されているため、遊技者に第1位置、第2位置、第3位置のいずれの位置で取付部材037SG602が停止するか(立体像Z1,Z2,Z3のいずれが表示されるか)遊技者に興味を持たせることができる。また、大当りの期待度に応じて立体像Z1,Z2,Z3の発光する色や明暗(輝度)を変更することにより、さらに遊技者に興味を持たせることができる。尚、取付部材037SG602の各停止位置における大当りの期待度は、自由に変更することができる。
また、取付部材037SG602及び導光板LED037SG607は、前保持部材037SG503の上辺部037SG503Hの背面側に配設されており、遊技者から視認困難となっている。つまり、取付部材037SG602が第1位置、第2位置、第3位置のいずれの位置で停止するかを遊技者が予測することが困難であるため、遊技者に興味を持たせることができる。また、前保持部材037SG503以外の構造物や演出用可動体等によって遊技者から視認困難となるように隠蔽してもよい。
尚、取付部材037SG602及び導光板LED037SG607が遊技者から視認困難に設けられていればよく、例えば、取付部材037SG602の前面に取付部材037SG602とは異なる方向へ移動する移動体やLEDを複数設け、移動体やLEDを取付部材037SG602と同時に動作させることで取付部材037SG602を特定しにくいようにカムフラージュしてもよいし、遊技者側に照射するLEDを設けることで遊技者から取付部材037SG602を見えにくくする等、構造物による隠蔽以外の方法で視認困難となるようにしてもよい。
また、第1導光板037SG511が取付けられる被取付部としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505と、を備え、被取付部は、導光板LED037SG607に対する第1導光板037SG511の位置決め用のボスとして、第1位置決め用ボス037SG551と第2位置決め用ボス037SG552とを含む複数の位置決め用ボスを有し、第1導光板037SG511は、第1位置決め用ボス037SG551が挿入可能な第1挿入部としての第1孔部037SG511Aと、第2位置決め用ボス037SG552が挿入可能な第2挿入部としての第2孔部037SG511Bとを含む複数の挿入部を有し、第2位置決め用ボス037SG552と第2孔部037SG511Bとは、第1導光板037SG511を被取付部に取付けた状態において、第2位置決め用ボス037SG552と第2孔部037SG511Bとの間に生じる隙間S2が第1位置決め用ボス037SG551と第1孔部037SG511Aとの間に生じる隙間S1よりも大きく、上端面037SG511aに平行または略平行な特定方向への第1導光板037SG511の移動を許容する一方で該特定方向以外の方向への第1導光板037SG511の移動を規制するように設けられる。
このようにすることで、第2位置決め用ボス037SG552と第2孔部037SG511Bとにより第1導光板037SG511の導光板LED037SG607側への移動が規制されることで、熱膨張時の入光状況の変化(例えば、第1導光板037SG511の熱膨張により上端面037SG511aが導光板LED037SG607に近づくなど、上端面037SG511aと導光板LED037SG607との離間距離が変化する)を抑えることができるので、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。また、第1導光板037SG511の熱膨張により上端面037SG511aが導光板LED037SG607に近づくことが規制されるため、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに接触して破損することを防止できる。
尚、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間の隙間(例えば、隙間S1)は、前記第2位置決め用ボスと前記第2挿入部との間の隙間(例えば、隙間S2)よりも小さいものであればよく、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間に隙間がないものを含む。
また、第1導光板037SG511を取付位置に保持するための保持体としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505と、を備え、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように取付位置に保持可能であり、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503,後保持部材037SG505により保持した状態において、第1導光板037SG511と前保持部材037SG503,後保持部材037SG505との間に隙間S20が設けられる。
このようにすることで、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。詳しくは、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるため、設計上、第1導光板037SG511との間に隙間S20(クリアランス)を設けることで、熱膨張に対し逃げがなくなって反りが生じてしまうことを好適に回避することができる。
尚、本特徴部037SGでは、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動可能な導光板LED037SG607のみの光を入射させる形態を例示したが、導光板LED037SG607とは別個に第1導光板037SG511の内部に光を入射させる発光手段が固定的に設けられていてもよい。
例えば、図8−37及び図8−38に示すように、第1導光板装置037SG500’は、前保持部材037SG503の左の側辺部037SG503Lに第1導光板037SG511の左端面037SG511cに向けて光を照射する導光板LED037SG517を複数有するLED基板037SG518が取付けられていてもよい(変形例037SG−1)。
詳しくは、本変形例におけるLED基板037SG518は、ネジN5により前保持部材037SG503の左の側辺部037SG503Lに固定されている。左の側辺部037SG503Lの内側辺には、内壁部037SG548が背面側に向けて突出するように立設されている。これら内壁部037SG548の後端縁部には、所定間隔ごとに凹部037SG549Bが形成されており、これにより内壁部037SG548の後端縁部は、凹部037SG549Bと凸部037SG549Aとからなる凹凸部037SG549として形成されている。凹凸部037SG549は、後述するように第1導光板037SG511が後保持部材037SG505により取付位置に保持された状態において、第1導光板037SG511の前面における左側部に対向するように設けられている。
第1導光板037SG511の左端面037SG511cと導光板LED037SG517との間には、導光板LED037SG517から入射された光を第1導光板037SG511の左端面037SG511cに向けて集光する第1集光レンズ037SG519が配設されている。第1集光レンズ037SG519の前面には、複数の集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fがそれぞれ前方に向けて突出するように形成され、集光レンズ位置決め用ボス037SG593FはLED基板037SG518に形成された位置決め孔037SG595Aに挿入される。
図8−38に示すように、第1導光板037SG511の背面における周縁近傍位置には、第1導光板037SG511の製造時において、成型品である第1導光板037SG511を図示しないエジャクタピン(押出ピンともいう)により金型から押出して取出す際に形成される複数のエジェクタピン跡037SG650が形成されている。エジェクタピン跡037SG650は、第1導光板037SG511を金型から取出す際にエジャクタピンにより押圧されることにより形成される凸部(例えば、突出寸法約0.1mm程度)であり、注視しないと視認が困難な程度のものである。特に第1導光板037SG511の周縁における各孔部の近傍には、取出し時の破損を防止するために2箇所ずつ形成されている。
図8−38(A)に示すように、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とで挟持した状態において、凹凸部037SG549は、第1導光板037SG511の背面に形成されたエジェクタピン跡037SG650と対向しない位置に配置されている。詳しくは、第1導光板037SG511が前保持部材037SG503と後保持部材037SG505とにより保持された状態において、第1導光板037SG511の左側辺に形成された各エジェクタピン跡037SG650は、凹凸部037SG549よりも内側、つまり、周縁から離れた位置に形成されているため、エジェクタピン跡037SG650が凸部037SG549Aと接触することにより第1導光板037SG511の表面に傷が付くことが抑制されている。
以上のように、第1導光板037SG511を取付位置に保持するための保持体としての前保持部材037SG503,後保持部材037SG505を備え、保持体は、第1導光板037SG511を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように取付位置に保持可能であり、第1導光板037SG511を保持した状態において該第1導光板037SG511と対向する位置に凹凸部037SG549が設けられ、凹凸部037SG549は、第1導光板037SG511を前保持部材037SG503,後保持部材037SG505により保持した状態において、第1導光板037SG511に形成されたエジェクタピン跡037SG650と対向しない位置に配置されている。
このように、前保持部材037SG503,後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるが、凹凸部037SG549を設けることで、例えば、振動などにより第1導光板037SG511が前方側へ移動したときに、第1導光板037SG511との接触面積を極力小さくする(部分的に接触させる)ことができる。また、第1導光板037SG511の前面に形成されたエジェクタピン跡037SG650(凸部)は凹凸部037SG549と対向しないことで、熱膨張により第1導光板037SG511が伸び縮みしてエジェクタピン跡037SG650が凹凸部037SG549に接触することを回避できるため、第1導光板037SG511の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、導光板LED037SG517から入射された光を第1導光板037SG511に向けて出射する導光部材としての第1集光レンズ037SG519と、第1集光レンズ037SG519が取付けられる被取付部(例えば、LED基板037SG518の背面)と、を備え、第1集光レンズ037SG519には、被取付部に取付けられた状態において該被取付部に設けられた挿入部としての位置決め孔037SG595Aに挿入可能な集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fが突出して設けられている。
このようにすることで、集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fを位置決め孔037SG595Aに挿入することで第1集光レンズ037SG519の取付位置が決定されるため、第1集光レンズ037SG519を好適に取付けることができる。
また、第1集光レンズ037SG519の集光レンズ位置決め用ボス037SG593Fは、LED基板037SG518に設けられた位置決め孔037SG595Aに挿入されることで、導光板LED037SG517に対し正確に位置決めできるため、導光板LED037SG517からの光が好適に入射されるようにすることができる。
尚、本変形例では、導光板LED037SG517が第1集光レンズ037SG519の左側方において固定的に配置される形態を例示したが、導光板LED037SG517は第1集光レンズ037SG519に対して相対移動可能となっていてもよい。また、第1導光板037SG511の内部に光を入射させる方向は、第1導光板037SG511の下端面や右端面等から光を入射させてもよい。
また、特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出において、取付部材037SG602を第1位置から第2位置や第3位置へ移動させるとともに、これら第1位置、第2位置、第3位置において導光板LED037SG607を所定期間(例えば1秒)点灯させることによって第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を切り替え、該立体像として表示される鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させることができるので、第1導光板037SG511における演出効果を高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出中に、可動体037SG403L,037SG403Rを演出位置に移動させるとともに導光板LED037SG607を第1位置、第2位置、第3位置にて点灯させることで第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示を行う形態を実施したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチβのリーチ演出中は、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置への移動を実行しないようにしてもよい。
更に、取付部材037SG602に導光板LED037SG607を備えることによって、該取付部材037SG602が第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ配置された状態で導光板LED037SG607を点灯させることができるので、後述する変形例037SG−3に示すように第1位置、第2位置、第3位置のそれぞれに導光板LEDを備えて発光を切り替える場合と比較して、導光板LEDの数を低減できるので、導光板LEDのコストを抑えつつ、第1導光板037SG511の演出効果を高めることができる。
また、図8−31に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出では、第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を漸次切り替えて表示する一方で、予告演出Bでは、第1導光板037SG511に立体像Z1のみを表示する、つまり、第1導光板037SG511に立体像を表示する演出としては、該第1導光板037SG511に表示した立体像を変化させる演出と変化させない演出が存在するので、遊技者の意外性を喚起でき、第1導光板037SG511による演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させる演出としてスーパーリーチβのリーチ演出を設け、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させない演出として予告演出Bを設ける形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に表示する立体像を変化させない演出については設けずともよい。
また、図8−33(C)等に示すように、待機位置と演出位置との間で移動可能な可動体037SG403L,037SG403Rを備え、これら可動体037SG403L,037SG403Rは、演出位置において飛行体を形成するとともに、遊技者からは該演出位置において立体像Z1,Z2,Z3と重複して視認されるので、第1導光板037SG511における演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置を立体像Z1,Z2,Z3と重複して遊技者から視認される位置とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体037SG403L,037SG403Rの演出位置は、立体像Z1,Z2,Z3と重複せずに遊技者から視認される位置であってもよい。
また、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、図8−34〜図8−36に示すように、導光板LED037SG607を第1位置、第2位置、第3位置にて点灯させることで第1導光板037SG511における立体像Z1,Z2,Z3の切り替え表示を行うとともに、画像表示装置5においてこれら立体像Z1,Z2,Z3と重複して遊技者から視認されるように飛行体対応表示としての第1表示を開始し、該第1表示を時間経過により第2表示に変化させることで、第1導光板037SG511による演出効果を高めることができる。
特に、図8−35及び図8−36に示すように、該スーパーリーチβのリーチ演出では、画像表示装置5に飛行体対応表示として表示された第1表示を第2表示に変化させることで、第1導光板037SG511による演出効果をより高めることができる。
尚、本特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、画像表示装置5に飛行体対応表示として表示された第1表示を時間経過により該第1表示とは配色や形状が一部異なる第2表示に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるのではなく、スーパーリーチβのリーチ演出では、第1表示を時間経過により該第1表示とは配色や形状が全く異なる第3表示に変化させてもよい。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500により第1導光板037SG511の表示部に表示可能とする表示情報としては、画像(絵柄)が例示されているが、これら以外にも、文字、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としてもよい。また、第1導光板037SG511は、透光性を有していれば必ずしも透明でなくてもよく、例えば着色されていてもよいし、半透明とされていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607が取付けられる取付部材037SG602は、ベース部材037SG601と駆動機構037SG603とにより移動可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する位置に移動可能であれば、例えば、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに近接及び離間する可動体(例えば、可動体037SG403L,037SG403Rといった演出用可動体等を含む)に導光板LED037SG607が取付けられていてもよい。この場合でも、取付部材037SG602は、遊技者から視認困難となるように可動体の背面側に設けられることが好ましい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607が取付けられる取付部材037SG602は、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに沿って移動する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511の左右側端面や下端面等に沿って移動するように設けられていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、ベース部材037SG601と駆動機構037SG603とにより移動可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板LED037SG607が第1導光板037SG511の上端面037SG511aに対向する位置に移動可能であれば、例えば、第1導光板037SG511の上端面037SG511aに近接及び離間する可動体(例えば、可動体037SG403L,037SG403Rといった演出用可動体等を含む)に取付けられていてもよい。この場合でも、取付部材037SG602は、遊技者から視認困難となるように可動体の背面側に設けられることが好ましい。
また、第1導光板装置037SG500は、第1導光板037SG511が1つ設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、導光板を前後に2つ以上重畳するように設け、各導光板LEDを各導光板に対して光を入射可能に設けてもよい。このような具体例として、図8−39に示す本発明の変形例037SG−2としての導光板装置について説明する。図8−39は、本発明の変形例037SG−2としての導光板装置を示す図であって、(A)は前側の導光板を示す正面図、(B)は後側の導光板を示す正面図、(C)(D)は導光板が前後に重畳して配置された状態を示す説明図である。
図8−39(A)に示すように、前側の導光板037SG570Aには、上端面に光を照射可能に取付部材037SG611Aに取付けられた導光板LED037SG607Aが左右方向に移動可能に設けられているとともに、導光板LED037SG607Aからの光を前方に反射することにより、数字(例えば、10,20,30,40,50,60,70,80,90など)の上半部を表示可能な反射部037SG701Aが複数設けられている。また、図8−39(B)に示すように、後側の導光板037SG570Bには、右側端面に光を照射可能に取付部材037SG602Dに取付けられた導光板LED037SG607Bが上下方向に移動可能に設けられているとともに、導光板LED037SG607Bからの光を前方に反射することにより、数字(例えば、10,20,30,40,50,60,70,80,90など)の下半部を表示可能な反射部037SG701Bが複数設けられている。
導光板LED037SG607A,037SG607Bをそれぞれ発光させると、該導光板LED037SG607A,037SG607Bの位置に対応する行または列に配置された3つの反射部037SG701A,037SG701Bが光を前方に反射することにより各数字の上半部または下半部が表示される。よって、このように構成された導光板037SG570A,037SG570Bを、前後の各反射部037SG701A,037SG701Bが対応して配置されることにより各数字(画像)が表示可能となるように前後に離間して配置することで、導光板LED037SG607A,037SG607Bからの光が重畳する領域においては、反射部037SG701A,037SG701Bにて光が反射されることで数字が表示される。
例えば、前述した大当り予告演出等の所定タイミングにおいて、前後の導光板LED037SG607A,037SG607Bを各々往復移動させた後(図8−39(C)参照)、導光板LED037SG607A,037SG607Bを所定の数字(例えば、「70」など)に対応する位置で停止させて導光板LED037SG607A,037SG607Bを発光させることにより、「70」の数字が表示され、当該可変表示における大当り期待度が70%であることを示唆すること等が可能となる。尚、図8−39(C)のように導光板LED037SG607A,037SG607Bを各々往復移動させている間は、導光板LED037SG607A,037SG607Bからの光が重畳する領域において所定の数字の全体が一時的に表示されたり、数字の一部が部分的に表示されるだけで、導光板LED037SG607A,037SG607Bが停止するまで所定の数字が表示されることを予測しにくいため、遊技者に意外性を与えることができる。
これによれば、前後の導光板037SG570A,037SG570Bの表示部で異なる画像等を表示して一の画像を形成するなどの演出表示を行うことができるため、演出効果を高めることができる。尚、複数の導光板を用いる場合、各導光板に導光板LEDが取付けられる一の取付部材を配設してもよいし、導光板LEDが取付けられる一の取付部材037SG602を各導光板間で移動させてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607を備えた取付部材037SG602を第1位置から第2位置や第3位置に移動(第1位置を経由する形で第2位置と第3位置との間を往復移動)させることによって第1導光板037SG511に表示される立体像Z1,Z2,Z3を切り替え、該立体像として表示されている鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例037SG−3として図8−40(A)〜図8−40(C)に示すように、第1位置に導光板LED037SG607C、第2位置に導光板LED037SG607L、第3位置に導光板LED037SG607Rをそれぞれ設け、これら導光板LED037SG607L,037SG607C,037SG607Rを順次点灯・消灯させていくことによって第1導光板037SG511に表示される立体像Z1,Z2,Z3を切り替え(例えば、立体像Z1を表示する場合には導光板LED037SG607Cのみを点灯させ、立体像Z2を表示する場合には導光板LED037SG607Lのみを点灯させ、立体像Z3を表示する場合には導光板LED037SG607Rのみを点灯させる)、該立体像として表示されている鳥が左右に傾きながら表示されているように遊技者に視認させてもよい。
このように第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ導光板LED037SG607L,037SG607C,037SG607Rを設ける場合は、発光する導光板LEDを切り替えることによって、前記特徴部037SGのように取付部材037SG602を移動させることなく第1導光板037SG511に表示されている立体像Z1,Z2,Z3を迅速に他の立体像に変化させることができる。更に、取付部材037SG602や該取付部材037SG602を移動させるためのLED駆動モータ037SG603Aを設けずとも第1導光板037SG511において立体像Z1,Z2,Z3の表示を切り替えることができるので、演出制御用CPU120による演出制御の負荷の低減やパチンコ遊技機1の製造コストの低減を図ることができる。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511において、立体像Z1,Z2,Z3として鳥の立体像を可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511において可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する立体像は、鳥の立体像以外であってもよい。特に、変形例037SG−4として図8−41(A)〜図841(C)に示すように、可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に模した立体像を第1導光板037SG511において可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示することによって、該立体像を遊技者に対してより一層強調することができるので、演出効果を向上させることができる。
また、前記した特徴部037SGでは、スーパーリーチβのリーチ演出として、飛行体を成す可動体037SG403L,037SG403Rを動作させるとともに、第1導光板037SG511において立体像Z1,Z2,Z3として鳥の立体像を可動体037SG403L,037SG403Rや飛行体対応表示に重複するように表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該演出として動作する可動体や第1導光板037SG511において表示される立体像は飛行体や鳥以外のものであってもよい。
例えば、変形例037SG−5として図8−42(A)〜図8−42(C)に示すように、スーパーリーチβのリーチ演出としては、特定のキャラクタの顔を模した可動体037SG420を待機位置から演出位置に移動させるとともに、第1導光板037SG511において該可動体037SG420を模した立体像を遊技者から見て水平な状態、遊技者から見て左側に傾いている状態、遊技者から見て右側に傾いている状態(それぞれ前記特徴部037SGにおける立体像Z1,Z2,Z3に該当)に変化させるようにしてもよい。
更に、可動体037SG420を演出位置から待機位置に移動させた後は、図8−43(A)〜図8−43(C)に示すように、可動体037SG420とは一部異なる態様の画像(例えば、図8−42(A)及び図8−43(A)に示すように、可動体037SG420が模したキャラクタの顔とは顔の模様は配色等が異なる画像)を画像表示装置5にて表示するとともに、該画像の状態を第1導光板037SG511における立体像の変化に応じて変化させてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511は、立体像Z1,Z2,Z3を立体演出表示可能である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、平面的に画像などを表示するようになっていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、取付部材037SG602を移動させることで表示される立体像Z1,Z2,Z3の向きや形状を変化させる演出表示を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1導光板037SG511の表示部(反射部)を複数領域(例えば、「左」、「中」、「右」の3つの領域等)に区分けし、取付部材037SG602を上端面037SG511aに沿って移動させることで演出表示部における各発光領域を「左」→「中」→「右」等に変化させる演出表示を行ってもよい。さらに、演出表示部の「左」、「中」、「右」領域を個別に発光させる演出表示を行ってもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500による演出表示を大当り予告演出の所定タイミングにて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り予告演出以外の予告演出にて実行可能としてもよいし、スーパーリーチに発展する可能性があることを示す予告演出や、確変大当りに昇格する可能性があることを示す昇格演出や、大当り遊技中実行する大当り演出等、種々の演出においても適用可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511を一面側と他面側とから挟持するように保持する保持体として、それぞれ別個の前保持部材037SG503、後保持部材037SG505からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前保持部材037SG503と、後保持部材037SG505とが予め一体に形成された断面視略コ字形の保持体により第1導光板037SG511を保持してもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、保持体としての前保持部材037SG503、後保持部材037SG505は、第1導光板037SG511の周縁の一部(例えば、上辺部及び左右端辺部)を前後から挟持するように保持する構造である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511の全周縁を囲むように保持するようにしてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、保持体としての前保持部材037SG503、後保持部材037SG505に形成された複数の位置決め用ボスを第1導光板037SG511に形成された複数の孔部に挿入することで、保持体に対する導光板の位置決めをする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら位置決め用ボスと孔部とによる位置決めを行うことなく、導光板を保持体により保持するようにしてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511を取付位置に位置決めするための複数の位置決め用ボスは、前保持部材037SG503、後保持部材037SG505からなる保持体に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板の被取付部となる部材や構造物(例えば、遊技盤2や演出用の可動体など)の一部を保持体として、該保持体に位置決め用ボスを形成してもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511には第1挿入部として一の第1孔部037SG511Aが形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に複数の第1挿入部を形成してもよい。
また、上記各位置決め用ボスの突出長さ、直径、外形状、形成位置、形成数及びこれらに対応する各孔部の大きさ、外形状、形成位置、形成数については、上記のように例示したものに限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板037SG511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部037SG511Cが形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板037SG511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部が形成されていなくてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607はフルカラーLEDであり、導光板LED037SG607の発光色を変化させることで発光演出における演出態様(発光色)を種々に変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら導光板LED037SG607を1色でのみ発光可能な単色LED(例えば、白色LED)を適用し、単色LEDの光を所定色に着色した集光レンズを介して第1導光板037SG511に入射させることで、集光レンズに着色された色にて発光演出を実行できるようにしてもよく、このようにした場合、高価なフルカラーLEDを用いることなく、着色された集光レンズを用いることで種々の演出態様(発光色)で発光演出を行うことができる。尚、このような場合であっても、リブ037SG612L,037SG612Rが設けられていることで、導光板LED037SG607が集光レンズに接触して破損することを防止できる。
また、前記した特徴部037SGでは、第1導光板装置037SG500は、遊技盤2に形成された開口037SG2cを被覆するように設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板装置037SG500を透過性を有する盤面板からなる遊技盤2の背面側に設け、遊技者側から透明な盤面板を透して導光板による演出表示を視認可能としてもよい。また、透過性を有する盤面板を反射部を有する導光板とし、該盤面板を利用して演出表示を実行可能としてもよいし、盤面板とその背面に設けた導光板装置双方による演出表示を実行可能としてもよい。さらに、導光板装置は、遊技盤2の前面側にセンター飾り枠037SG51などに任意の位置に取付けられていてもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を可変表示可能な可変表示装置に可変表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された可変表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記した特徴部037SGでは、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記した特徴部037SGでは、導光板LED037SG607を備える取付部材037SG602を第1位置、第2位置、第3位置にそれぞれ配置して導光板LED037SG607を点灯することによって第1導光板037SG511に立体像Z1,Z2,Z3を漸次切り替えて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付部材037SG602は、第1導光板037SG511に立体像を漸次切り替えて表示するために、第1位置、第2位置、第3位置のうちいずれか2の位置でのみ導光板LED037SG607を点灯させるようにしてもよいし、4以上の位置で導光板LED037SG607を点灯させるようにしてもよい。