JP6800604B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関する。
この種のスロットマシンとして、遊技の制御を行う遊技制御手段と、演出の制御を行う演出制御手段と、を備え、遊技者にとって有利な操作態様の報知を遊技制御手段側が制御する報知手段にて行うようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5770922号公報
特許文献1に記載のスロットマシンでは、遊技制御手段が有利な操作態様の報知を行っている状態で電断が発生した場合に、電断復帰後も有利な操作態様の報知が行われることとなるが、電断復帰後に、有利な操作態様の報知が復帰する前に、停止操作が有効化されると、報知された有利な操作態様とは異なる操作態様にて停止操作がされてしまう虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技者が報知された操作態様とは異なる操作態様にて操作してしまうことを防止できるスロットマシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
遊技の制御を行う遊技制御手段と、
遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて演出を行う演出制御手段と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
前記遊技制御手段により制御される第1報知手段と、
前記演出制御手段により制御される第2報知手段と、
遊技者が操作可能な特定操作手段と、
を備え、
前記遊技制御手段は、
表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる制御を行うことが可能な第1報知制御手段と、
前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、いずれかの種類の特定決定結果となったことが特定されるが、該特定決定結果の種類が特定されず、かつ該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様が特定されない第1制御情報を前記演出制御手段に対して送信可能な第1制御情報送信手段と、
前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様を特定可能な第2制御情報を前記演出制御手段に対して送信可能な第2制御情報送信手段と、
前記可変表示部の変動表示が開始した後、有効化条件が成立したときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
を含み、
前記第1制御情報送信手段は、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる場合にも報知させない場合にも第1制御情報を送信し、
前記第2制御情報送信手段は、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させない場合には第2制御情報を送信せず、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる場合には第2制御情報を送信し、
前記演出制御手段は、前記第2制御情報を受信したときに、該第2制御情報から特定される特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第2報知手段に報知させる制御を行うことが可能な第2報知制御手段を含み、
前記導出操作有効化手段は、前記導出操作手段の操作が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給の再開後に改めて有効化条件が成立するまで前記導出操作手段の操作を有効化せず、
前記第1報知制御手段は、
前記導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、前記導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を再開し、
前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で前記導出操作手段が操作される前にエラーが発生した場合に、前記導出操作手段が操作されるまで前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を継続し、
前記特定操作手段は、遊技者による操作によって移動可能な移動部と、前記移動部を移動可能に支持するベース部と、振動を発生させる振動体と、を有しており、前記振動体が前記移動部に設けられている
ことを特徴としている。
本発明の手段1のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)と、
遊技制御手段から送信された制御情報(コマンド)に基づいて演出を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)と、
報知を行うことが可能な報知手段(遊技補助表示器12)と、
遊技者が操作可能な特定操作手段(演出ボタン621)と、
前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の下方に設けられた装飾部(下部パネル200)と、
を備え、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動表示が開始した後、有効化条件が成立したときに前記導出操作手段の操作(停止操作)を有効化する導出操作有効化手段と、
前記報知手段(遊技補助表示器12)にて前記導出操作手段(ストップスイッチ8L、8C、8R)の操作態様を識別可能な操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を行うことが可能な報知制御手段と、
を含み、
前記導出操作有効化手段は、前記導出操作手段の操作(停止操作)が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給の再開後に改めて有効化条件が成立するまで前記導出操作手段の操作(停止操作)を有効化せず、
前記報知制御手段は、前記導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ前記報知手段(遊技補助表示器12)にて操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、前記導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで前記報知手段(遊技補助表示器12)にて操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を再開し、
前記特定操作手段(演出ボタン621)は、前記装飾部(下部パネル200)に設けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給の再開後に改めて有効化条件が成立するまでの期間において導出操作手段の操作を有効化しないので、電力供給が再開した後、正常回転であるかが不明な状況において表示結果が導出されてしまうことを防止できる。
また、導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ報知手段にて操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで報知手段にて操作態様情報を報知させる制御を再開させるので、遊技者が操作態様情報が報知されていることを知らずに誤って操作態様情報により識別される操作態様以外の操作態様にて導出操作手段を操作してしまうことを防止できる。
また、特定操作手段が、導出操作手段の下方に設けられた装飾部に設けられているため、導出操作手段の下方に設けられた装飾部の領域を有効に活用することができる。
尚、手段1において導出操作手段の操作態様は、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様、これらの組合せによる操作態様等が該当する。
また、手段1において前記可変表示部の変動表示が開始した後、前記導出操作手段の操作が有効化される有効化条件と、電力供給の再開後に前記導出操作手段の操作が有効化される有効化条件と、は同一の条件であっても良いし、異なる条件であっても良い。
本発明の手段2のスロットマシンは、手段1に記載のスロットマシンであって、
前記報知制御手段は、ゲームの開始後、前記導出操作手段の操作(停止操作)が有効化されるよりも早いタイミングで前記報知手段(遊技補助表示器12)にて操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を開始する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、ゲームの開始後、導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで報知手段にて操作態様情報を報知させる制御を開始させるので、遊技者が操作態様情報が報知されていることを知らずに誤って操作態様情報により識別される操作態様以外の操作態様にて導出操作手段を操作してしまうことを防止できる。
本発明の手段3のスロットマシンは、手段1または2に記載のスロットマシンであって、
前記導出操作有効化手段は、前記導出操作手段の操作が有効化された後、変動異常(リール回転異常)が検出されたときに前記導出操作手段の操作(停止操作)を有効化せず、
前記報知制御手段は、前記導出操作手段の操作が有効化された後、変動異常(リール回転異常)が検出されたときでも前記報知手段(遊技補助表示器12)にて操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を継続する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作が有効化された後、変動異常が検出されたときには導出操作手段の操作を有効化しない一方で、報知手段にて操作態様情報を報知させる制御は継続させるので、遊技者が操作態様情報が報知されていることを知らずに誤って操作態様情報により識別される操作態様以外の操作態様にて導出操作手段を操作してしまうことを防止できる。
本発明の手段4のスロットマシンは、手段1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、操作態様情報(ナビ番号)を特定可能な制御情報(押し順コマンド)を前記演出制御手段(サブ制御部91)に対して送信可能であり、
前記演出制御手段(サブ制御部91)は、操作態様情報(ナビ番号)を特定可能な制御情報(押し順コマンド)に基づいて操作態様情報により識別される操作態様を特定可能な報知演出(ナビ演出)を実行可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出制御手段が制御する演出装置にて操作態様情報により識別される操作態様を報知することが可能であり、操作態様情報を報知する際の演出効果を高めることができる。
本発明の手段5のスロットマシンは、手段4に記載のスロットマシンであって、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、前記導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ前記報知手段(遊技補助表示器12)にて操作態様情報(ナビ番号)を報知させる制御(ナビ報知)を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、前記導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで操作態様情報(ナビ番号)を特定可能な制御情報(押し順コマンド)を前記演出制御手段(サブ制御部91)に対して送信する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ報知手段にて操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで操作態様情報を特定可能な制御情報を演出制御手段に対して送信させるので、電力供給が再開されたときに導出操作手段の操作が有効化される前に報知演出を開始させることが可能となり、遊技者が操作態様情報が報知されていることを知らずに誤って操作態様情報により識別される操作態様以外の操作態様にて導出操作手段を操作してしまうことを防止できる。
本発明の手段6のスロットマシンは、手段1〜5のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)は、励磁状態を変化させることで駆動するステッピングモータ(リールモータ32L、32C、32R)により各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が配置されたリール(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示させる構成であり、
前記遊技制御手段は、制御パターン(励磁パターン)に従って励磁状態を変化させる制御を行う励磁状態制御手段(メイン制御部41)を含み、
前記励磁状態制御手段は、制御パターン(励磁パターン)のうちリールを移動させる所定の制御パターン(励磁パターンとして始動パターン、定速パターン)に従って励磁状態を変化させる制御を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、制御パターン(励磁パターン)のうちリールの移動を開始させる開始時制御パターン(始動パターン)における最初の励磁状態から励磁状態を変化させる制御を開始する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、リールを移動させる所定の制御パターンに従って励磁状態を変化させる制御を行っている状態でスロットマシンへの電力供給が停止された後、スロットマシンへの電力供給が再開されたときに、所定の制御パターンにおける電力供給が停止されたときの励磁状態の続きから励磁状態を変化させる制御を開始するのではなく、リールの移動を開始させる開始時制御パターンにおける最初の励磁状態から励磁状態を変化させる制御を開始するので、電力供給が再開された後もスムーズにリールの移動を開始させることができる。
尚、リールを移動させる所定の制御パターンは、リールの移動を開始させる開始時制御パターンを含むものでも良い。
また、開始時制御パターンは、所定の制御パターンにおけるリールの変動態様に向けてリールの移動を開始させる制御パターンであっても良いし、所定の制御パターンにおけるリールの変動態様とは異なる変動態様に向けてリールの移動を開始させる制御パターンであっても良い。
本発明の手段7のスロットマシンは、手段1〜6のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記可変表示部は、励磁状態を変化させることで駆動するステッピングモータ(リールモータ32L、32C、32R)により各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)が配置されたリール(リール2L、2C、2R)を移動させることで変動表示させる構成であり、
前記遊技制御手段は、
有効化条件が成立した状態(停止操作の受付が有効化された状態)で正常回転が検出されないとき(リール基準位置を検出せずに、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えたとき)に、回転異常(リール回転異常)と判定する回転異常判定手段(メイン制御部41)と、
回転異常と判定されたときに、リールの回転開始時のパターン(始動パターン)で励磁状態を変化させる再始動制御を行う再始動制御手段(メイン制御部41)と、
有効化条件が成立した状態(停止操作の受付が有効化された状態)で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給が停止されたときの状態から励磁状態を変化させる制御を再開させる再開手段(メイン制御部41)と、
を含み、
前記再始動制御手段は、再開手段により励磁状態を変化させる制御が再開された後、回転異常(リール回転異常)と判定されたときにも再始動制御を行い、
前記導出操作有効化手段は、
前記導出操作手段の操作が有効化された状態(停止操作の受付が有効化された状態)で回転異常(リール回転異常)と判定されたときに、回転異常と判定されたときから、再始動制御が行われた後に有効化条件(定速回転かつリール基準位置の検出)が成立するまでの期間において導出操作手段の操作(停止操作)を有効化せず、
前記導出操作手段の操作が有効化された状態(停止操作の受付が有効化された状態)で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給が再開されたときから、正常回転が検出される(リール基準位置の検出)か、回転異常(リール回転異常)と判定されて再始動制御が行われた後に有効化条件(定速回転かつリール基準位置の検出)が成立するまでの期間において導出操作手段の操作(停止操作)を有効化しない
ことを特徴としている。
この特徴によれば、リールの回転が開始して導出操作手段の操作が有効化された状態で回転異常と判定されたときに、リールの回転開始時のパターンで励磁状態を変化させる再始動制御を行うので、回転異常と判定される度に、遊技の進行が不能化されることがないため、遊技を円滑に進行させることができる。また、回転異常と判定されてから、再始動制御を行った後に有効化条件が成立するまでの期間においては導出操作手段の操作を有効化しないので、正常回転でない状況で表示結果が導出されてしまうことを防止できる。
また、導出操作手段の操作が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給が停止されたときの状態から励磁状態を変化させる制御を再開し、その後正常回転が検出された場合には、そのときから導出操作手段の操作を有効化することが可能となるため、瞬停などが発生しても、正常回転が維持されていれば直ぐに遊技を進行させることが可能となる。
また、導出操作手段の操作が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、リールを回転させるためのトルクが足りず、回転異常と判定されても、再始動制御が行われ、遊技の進行が不能化されることがないため、遊技を円滑に進行させることができる。また、このような場合には、電力供給が再開されたときから、回転異常と判定されて再始動制御が行われた後に有効化条件が成立するまでの期間において導出操作手段の操作を有効化しないので、電力供給が再開した後、正常回転であるかが不明な状況において表示結果が導出されてしまうことを防止できる。
本発明の手段8のスロットマシンは、手段1〜7のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記遊技制御手段(メイン制御部41)は、
表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果が報知(ナビ報知)の対象となる報知対象結果(報知対象役)となったときに遊技者にとって有利な有利操作態様(遊技者にとって有利な停止順)が報知される報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御する報知状態制御手段と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果に関する特定制御情報(第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド)を前記演出制御手段(サブ制御部91)に対して送信する特定制御情報送信手段(内部当選コマンド設定処理)と、
を含み、
前記特定制御情報送信手段は、報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御されているか否かに関わらず、前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果が報知対象結果(報知対象役)となったときに、報知対象結果となった旨は特定できるが有利操作態様(遊技者にとって有利な停止順)を特定できない特定制御情報(第2の内部当選コマンド)を前記演出制御手段に対して送信する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技制御手段と演出制御手段とを備え、遊技制御手段から送信された特定制御情報から事前決定手段の決定結果に関する情報が特定される構成において、遊技制御手段側で有利操作態様が報知される報知状態に制御するとともに、遊技制御手段は、報知状態に制御されているか否かに関わらず、事前決定手段の決定結果が報知対象結果となったときに、報知対象結果となった旨は特定できるが有利操作態様を特定できない特定制御情報を演出制御手段に対して送信するので、遊技制御手段側で報知状態に制御しているか否かに関わらず、特定制御情報から事前決定手段の決定結果に応じた有利操作態様が特定されることはないため、特定制御情報の送信に係る処理を簡素化できるとともに、演出制御手段側に不正がなされても報知状態に制御されていない状態で有利操作態様が報知されてしまうことを防止できる。
本発明の手段9のスロットマシンは、手段1〜8のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記遊技制御手段は、
表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段(内部抽選)と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果毎に各々異なる数値(当選番号)を設定する数値設定手段と、
前記数値設定手段により設定された数値(当選番号)に応じて所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行う所定制御手段と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果が報知(ナビ報知)の対象となる報知対象結果(報知対象役)となったときに遊技者にとって有利な有利操作態様(遊技者にとって有利な停止順)が報知される報知状態(ナビ報知が実行される状態)に制御する報知状態制御手段と、
前記事前決定手段(内部抽選)の決定結果に関する特定制御情報(第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド)を前記演出制御手段に対して送信する特定制御情報送信手段と、
を含み、
報知対象結果(報知対象役)となったときに前記数値設定手段により設定される数値(当選番号)として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられており、
前記特定制御情報送信手段は、少なくとも報知状態(ナビ報知が実行される状態)以外の状態において、前記数値設定手段により設定された数値(当選番号)が、所定の数値範囲であるときに、報知対象結果(報知対象役)となった旨は特定できるが有利操作態様(遊技者にとって有利な停止順)を特定できない特定制御情報(第2の内部当選コマンド)を前記演出制御手段(サブ制御部91)に対して送信する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技制御手段と演出制御手段とを備え、遊技制御手段から送信された特定制御情報から事前決定手段の決定結果に関する情報が特定される構成において、遊技制御手段側で有利操作態様が報知される報知状態に制御するとともに、遊技制御手段は、少なくとも報知状態以外の状態において事前決定手段の決定結果が報知対象結果となったときに、報知対象結果となった旨は特定できるが有利操作態様を特定できない特定制御情報を演出制御手段に対して送信するので、遊技制御手段側で報知状態に制御しているか否かに関わらず、特定制御情報から事前決定手段の決定結果に応じた有利操作態様が特定されることはないため、演出制御手段側に不正がなされても報知状態に制御されていない状態で有利操作態様が報知されてしまうことを防止できる。また、報知対象結果となったときに数値設定手段により設定される数値として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、遊技制御手段は、報知対象結果であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる数値が報知対象結果に対して割り当てられた所定の数値範囲であるか否かにより判定できるため、特定制御情報を送信する際の処理を簡素化できる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
本発明が適用された実施例1のスロットマシンの正面図である。 実施例1に係るスロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 実施例1に係るスロットマシンのリールの図柄配列を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンの構成を示すブロック図である。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部の構成を示すブロック図である。 実施例1に係るスロットマシンの特別役の種類、特別役の図柄組合せ、及び特別役に関連する技術事項について説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの小役の種類、小役の図柄組合せ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態の遷移を説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態の概要を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの抽選対象役により入賞が許容される役の組合せについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が送信する第1の内部当選コマンドにおける特別役の当選番号及び送信用番号を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が送信する第2の内部当選コマンドにおける一般役及び再遊技役の当選番号及び送信用番号を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が行う内部当選コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が送信する押し順コマンドにおけるナビ番号を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が行う押し順コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのメイン制御部が行う入賞判定コマンド設定処理の制御内容を示すフローチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのリール回転処理における停止操作有効化条件の成立タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのリール回転処理における停止操作有効化条件の成立タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのリール回転処理におけるリール回転エラーの成立タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 実施例1に係るスロットマシンの電断復帰後のリール回転処理における停止操作有効化条件の成立タイミングを説明するためのタイミングチャートである。 実施例1に係るスロットマシンの遊技補助表示器の構成を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのナビ報知による報知態様を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのナビ報知による報知態様の変形例1、2を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのエラー報知による報知態様を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンのゲーム中における遊技補助表示器の表示態様の切替タイミングについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの電断前後における遊技補助表示器の表示態様の切替タイミングについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンのゲームの制御におけるリールモータの励磁パターンの選択状況を示すタイミングチャートである。 実施例1に係るスロットマシンのエラー発生時における遊技補助表示器の表示態様の切替タイミングについて説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技補助表示器の表示態様の切替に関する制御について制御の流れを説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンの遊技補助表示器の表示態様の切替に関する制御の変形例について制御の流れを説明するための図である。 実施例1に係るスロットマシンと試験装置との間で入出力される信号を示す図である。 実施例1に係るスロットマシンに設けられた演出ボタンを示す図であり、(A)は第2位置にある状態を示す斜視図、(B)は第1位置にある状態を示す斜視図ある。 実施例1に係るスロットマシンに設けられた下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図ある。 実施例1に係るスロットマシンに設けられた下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の演出ボタンユニットを前方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の演出ボタンユニットを後方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を前方から見た分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を後方から見た分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の可動ベース体を前方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の可動ベース体を後方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機のベース体を前方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機のベース体を後方からみた分解斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の回動筒に着目した図であり、(a)は斜め上方、(b)は斜め下方からみた斜視図ある。 実施例1に係る遊技機の演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図((A)〜(D))ある。 実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図ある。 本発明の実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図ある。 実施例2に係る遊技機のカム部材を示す六面図及び斜視図ある。 実施例2に係る遊技機の演出ボタンの内部構造を示す断面図ある。 (A)は図59のA−A断面図、(B)は図59のB−B断面図ある。 図59のC−C断面図ある。 実施例2に係る遊技機の演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図ある。 (A)(B)は実施例2に係る遊技機のサブ制御部が高速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図、(C)は演出ボタンが押圧されたときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図ある。 (A)〜(C)は実施例2に係る遊技機のサブ制御部が低速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図ある。 (A)〜(D)は、実施例2に係る遊技機の演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図ある。 (A)は実施例3に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す斜視図、(B)は第2位置にある状態を示す斜視図ある。 (A)は実施例3に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す側面図、(B)は第2位置にある状態を示す側面図ある。 実施例3に係る遊技機の下部パネル及び基体の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図ある。 実施例3に係る遊技機の下部パネル及び基体の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図ある。 実施例3に係る遊技機のカバー体の構造を示す分解斜視図ある。 (A)は実施例3に係る遊技機の導光板の発光状態、(B)は装飾フィルムの発光状態を示す図ある。 (A)〜(C)は実施例3に係る遊技機の駆動ユニットの内部構造を示す斜視図ある。 実施例3に係る遊技機の駆動ユニットの内部構造を示す正面、左側面、右側面、底面図である。 (A)は実施例3に係る遊技機の回動体及び回動アームを斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 (A)は実施例3に係る遊技機のロック機構を斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。 実施例3に係る遊技機の基体を示す背面図である。 図76のA−A断面図である。 (A)は図76のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。 (A)は実施例3に係る遊技機の下部パネルが第1位置にある状態を示す縦断面図、(B)は下部パネルが第2位置にある状態を示す縦断面図である。 実施例3に係る遊技機の下部パネルの要部を示す水平断面図である。 (A)〜(C)は実施例3に係る遊技機の下部パネルの高速突出動作態様を示す説明図である。 (A)〜(C)は実施例3に係る遊技機の下部パネルの低速突出動作態様を示す説明図である。 (A)〜(C)は実施例3に係る遊技機の下部パネルの押圧退避動作態様を示す説明図である。 実施例3に係る遊技機の下部パネルの退避動作態様を示す説明図である。 実施例3に係る遊技機の下部パネルの高速突出動作時において移動が規制された状態を示す説明図である。 実施例3に係る遊技機の下部パネルに無理に外力が加えられた状態を示す説明図である。 (A)〜(D)は、実施例3に係る遊技機の下部パネルの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。 (A)は実施例3に係る遊技機の高速突出動作を行うときのサブ制御部の高速移動制御内容の一例を示すタイミングチャートであり、(B)は低速突出動作を行うときのサブ制御部の低速突出制御内容の一例を示すタイミングチャートである。 変形例としてのパチンコ遊技機を示す正面図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの実施例1について図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3L、3C、3Rから見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3L、3C、3Rにおいて各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3L、3C、3Rに連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3L、3C、3Rに3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3L、3C、3Rに対応する透過領域及び透視窓3L、3C、3Rを介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード、後述のナビ報知によるリールの停止順を識別可能な情報等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられており、演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図4参照)が設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルなどが表示される下部パネル200が設けられているとともに、下部パネル200の右側には、後述する演出ボタン621が前後方向に移動可能に設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図4参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3L、3C、3Rに表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル‐ベル‐ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施例では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、「ベル‐スイカ‐チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、「スイカ‐スイカ‐スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3L、3C、3Rに表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、遊技の進行に関する処理を行うととともに遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御するメイン制御部41と、制御用クロックを生成する制御用クロック生成回路42と、乱数用クロックを生成する乱数用クロック生成回路43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44と、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45と、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46と、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49と、が搭載されている。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)41a、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41c等を備えて構成される。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインターフェイス501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリア等を提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
メイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56、後述する演出ボタンユニット600に設けられたプッシュセンサ615、616、切欠き検出センサ659、660が接続されており、演出用スイッチ56、プッシュセンサ615、616、切欠き検出センサ659、660の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、後述する演出ボタンユニット600に設けられたLED625a、振動モータ627、駆動モータ617等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52と、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93a〜eと、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96と、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、ROM91bに記憶されている演出制御用のプログラム等に従って演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。また、メイン制御部41は、設定変更状態に移行することに伴いRAM41cを初期化することとなるため、設定値を変更する操作は、メイン制御部41の制御状態を初期化する操作としても機能することとなる。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
エラー状態は、リセット操作(リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作)により解除される通常エラー状態と、前述した設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない特殊エラー状態と、を含み、RAM異常エラー状態は、特殊エラー状態であり、一度RAM異常エラー状態に制御されると、設定変更状態に移行し、新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
次に、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、内部抽選の結果を示す当選番号をRAM41cに設定する。当選番号は、内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等に用いられる。
また、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選番号に基づいて当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、特別役格納ワーク及び一般役格納ワークをクリアする。
また、内部抽選では、後述するATに制御されていない状態においてATに制御するか否かが決定されるとともに、ATに制御されている状態において当該ATの残りゲーム数を上乗せするか否かが決定される。内部抽選でATが当選した場合には、その後ATに制御され、ATの残りゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数がATの残りゲーム数に加算されることとなる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、当選番号及びROM41bに格納されているテーブルインデックス、テーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していれば、ウェイトを発生させず、その時点で当該ゲームにおける遊技のためのリールの回転を開始させる。一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から規定時間が経過していなければ、ウェイトを発生させて、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が規定時間に到達するまで待機し、規定時間に到達した時点でリールの回転を開始させる。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技状態コマンド、AT状態コマンド、内部当選コマンド、押し順コマンド、リール加速情報コマンド、加速完了コマンド、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンド、遊技終了コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
遊技状態コマンドは、当該ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。
AT状態コマンドは、後述するAT中か否か、ATの残りゲーム数等を特定可能なコマンドであり、ゲームが開始したときであって、遊技状態コマンドの後に送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであって、AT状態コマンドの後に送信される。内部当選コマンドは、特別役が当選しているか否かを特定可能な第1の内部当選コマンドと、一般役が当選しているか否かを特定可能な第2の内部当選コマンドと、を含み、第1の内部当選コマンドが送信された後に、第2の内部当選コマンドが送信される。
押し順コマンドは、停止順を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときであって、内部当選コマンドが送信された後、及び各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、停止コマンドが送信された後に送信される。尚、後述のナビ報知が実行されるゲームにおいては、ゲーム開始時から遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信され、後述のナビ報知が実行されないゲームにおいては、有利な停止順が確定するまでは遊技者にとって有利な停止順を特定不能な押し順コマンドが送信され、有利な停止順が確定したときから遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドが送信される。
遊技状態コマンド、AT状態コマンド、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したことを特定可能である。
リール加速情報コマンドは、遊技の進行に伴いリールの回転が開始する旨を特定可能なコマンドであり、遊技の進行に伴いリールの回転を開始するときに送信する。
加速完了コマンドは、遊技の開始に伴うリールの加速が完了した旨を特定可能なコマンドであり、遊技が開始された際にリール2L、2C、2Rの回転が開始させた後、最初に全てのリール2L、2C、2Rが定速回転となったときに送信される。
停止操作時コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。
滑りコマ数コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止操作がされてから停止するまでに移動する滑りコマ数を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する停止操作時コマンドが送信された後に送信される。
停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、該当するリールの停止位置の領域番号を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に、対応する滑りコマ数コマンドが送信された後に送信される。
停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドは、いずれも停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれのリールであるか、を特定可能であり、かつ各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信されるので、これらコマンドを受信することで、いずれかのリールの停止操作がされたこと及び停止するリールを特定可能である。
遊技終了コマンドは、遊技が終了された旨を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信される。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、入賞ラインLNに揃った図柄の組合せ、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときであり、遊技終了コマンドの送信後に送信される。
遊技終了コマンド、入賞判定コマンドは、いずれも遊技者が第3停止リールを停止させるためにストップスイッチを押下して、そのストップスイッチを離したときに送信されるので、これらコマンドを受信することで、1ゲームを進行させるのに必要な全ての操作が終了したことを特定可能である。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施例では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、及びドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
これらコマンドは、メイン処理またはタイマ割込処理(メイン)において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例におけるスロットマシン1では、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ報知を実行して、当選したナビ報知役の当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を報知するとともに、当該当選番号に基づいて遊技者にとって有利となる停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信することで、液晶表示器51等を用いたナビ演出を実行させる。また、本実施例においてメイン制御部41は、ATに制御していない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。
図6〜図8は、本実施例のスロットマシン1における役の種類、図柄組合せ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。図9は、本実施例のスロットマシン1における移行出目の図柄組合せ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態の概要を示す図である。
図6に示すように、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1(以下、ビッグボーナスをBB1と称する)、ビッグボーナス2(以下、ビッグボーナスをBB2と称する)、ビッグボーナス3(以下、ビッグボーナスをBB3と称する)、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBと称する)の4種類のボーナスが含まれる。BB1〜3に入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行する。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、RBは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。尚、BBの入賞により制御されるRBも、RBの入賞により制御されるRBも、小役の当選確率が通常遊技状態よりも高まる遊技状態であるが、BB1が入賞して移行したBB1におけるRBであるか、BB2が入賞して移行したBB2におけるRBであるか、BB3が入賞して移行したBB3におけるRBであるか、RBが入賞して移行したRBであるか、によって小役等が当選する確率が異なる。
図7に示すように、入賞役のうち小役には、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8、中段ベル、右下がりベル、中段スイカ、右下がりスイカ、角チェリー1、角チェリー2が含まれる。尚、以下、上段ベル1、上段ベル2、上段ベル3、上段ベル4、上段ベル5、上段ベル6、上段ベル7、上段ベル8を区別する必要がない場合には、単に上段ベルと呼ぶ。
上段ベル1〜8、中段ベル、右下がりベルが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。また、中段スイカ、右下がりスイカが入賞したときには5枚のメダルが払い出される。また、角チェリー1、角チェリー2が入賞したときには1枚のメダルが払い出される。
図8に示すように、入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイ1、転落リプレイ2が含まれる。これら再遊技役が入賞したときにはリプレイゲーム(再遊技)が付与される。
RT0、RT2、RT3において図9に示す移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、移行出目が入賞ラインLNに揃う。
次に、図12〜図18を参照して、遊技状態毎に抽選対象役(AT含む)として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施例では、特別役については、遊技状態が、特別役が持ち越されていない通常遊技状態か、特別役が持ち越されている持越中か、RB(BB1〜3中のRB含む)か、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なり、小役については、遊技状態が、通常遊技状態か、持越中か、BB1中のRB(図中BB1)か、BB2中のRB(図中BB2)か、BB3中のRB(図中BB3)か、RB入賞によるRB(図中RB)か、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なり、再遊技役については、通常遊技状態のうちRT1であるか、RT2であるか、RT3(持越中)であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率の少なくとも一方が異なる。
尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数を示す。また、設定差の欄に「無」と記載されている抽選対象役の判定値数は、設定値に関わらず共通の判定値数が用いられること、すなわち当選確率に設定差がないことを示し、「有」と記載されている抽選対象役の判定値数は、少なくともいずれか一の設定値の判定値数として他の設定値の判定値数とは異なる判定値数が用いられること、すなわち当選確率に設定差があることを示す。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
図12は、非ATにおいて遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図13は、AT中において遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組合せを示し、図14は、非ATにおいて遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図15は、AT中において遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組合せを示し、図16は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組合せを示している。図17〜図18においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
遊技状態が通常遊技状態であり、かつ非ATであるときには、図12に示すように、特別役、特別役+ATまたは特別役+一般役として、BB1+AT、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+スイカ、BB1+共通ベル、BB2、BB2+AT、BB2+強チェリー、BB2+弱チェリー、BB2+スイカ、BB2+共通ベル、BB3、BB3+AT、BB3+強チェリー、BB3+弱チェリー、BB3+スイカ、BB3+共通ベル、RB、RB+AT、RB+強チェリー、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベルが内部抽選の対象となる。これら抽選対象役のうちBB1+AT、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+スイカ、BB1+共通ベル、BB2、BB2+AT、BB3、BB3+AT、RB、RB+AT、RB+強チェリー、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベルの判定値に設定差はなく、他の抽選対象役については、判定値に設定差が設けられている。
遊技状態が通常遊技状態であり、かつAT中であるときには、図13に示すように、特別役、特別役+上乗せまたは特別役+一般役として、BB1+上乗せ100G、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+スイカ、BB1+共通ベル、BB2、BB2+上乗せ50G、BB2+強チェリー、BB2+弱チェリー、BB2+スイカ、BB2+共通ベル、BB3、BB3+上乗せ50G、BB3+強チェリー、BB3+弱チェリー、BB3+スイカ、BB3+共通ベル、RB、RB+上乗せ20G、RB+強チェリー、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベルが内部抽選の対象となる。これら抽選対象役のうちBB1+上乗せ100G、BB1+強チェリー、BB1+弱チェリー、BB1+スイカ、BB1+共通ベル、BB2、BB2+上乗せ50G、BB3、BB3+上乗せ50G、RB、RB+上乗せ20G、RB+強チェリー、RB+弱チェリー、RB+スイカ、RB+共通ベルの判定値に設定差はなく、他の抽選対象役については、判定値に設定差が設けられている。
持越中やRB(BB1〜3中のRB含む)では、特別役、特別役+AT、特別役+上乗せまたは特別役+一般役は内部抽選の対象とならない。
遊技状態が通常遊技状態であり、かつ非ATであるときには、図14に示すように、小役または小役+ATとして、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、強チェリー+AT、弱チェリー、弱チェリー+AT、スイカ、スイカ+AT、共通ベルが内部抽選の対象となる。遊技状態が持越中であり、かつ非ATであるときには、図14に示すように、小役または小役+ATとして、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象となる。遊技状態がRB(BB1〜3中のRB含む)であり、かつ非ATであるときには、図14に示すように、小役または小役+ATとして、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象となる。尚、BB1中のRB(図中BB1)か、BB2中のRB(図中BB2)か、BB3中のRB(図中BB3)か、RB入賞によるRB(図中RB)か、によって内部抽選の対象となる小役は共通であるが、BB1中のRB(図中BB1)、RB入賞によるRB(図中RB)であるか、BB2中のRB(図中BB2)か、BB3中のRB(図中BB3)であるか、によって対象となる小役の当選確率が異なる。これら抽選対象役のうち共通ベル以外の判定値に設定差はなく、共通ベルについては判定値に設定差が設けられている。
遊技状態が通常遊技状態であり、かつAT中であるときには、図15に示すように、小役または小役+上乗せとして、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、強チェリー+上乗せ50G、弱チェリー、弱チェリー+上乗せ20G、スイカ、スイカ+上乗せ20G、共通ベルが内部抽選の対象となる。遊技状態が持越中であり、かつAT中であるときには、図15に示すように、小役または小役+ATとして、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象となる。遊技状態がBB1中のRB(図中BB1)、RB入賞によるRB(図中RB)であり、かつAT中であるときには、図15に示すように、小役または小役+上乗せとして、強チェリー、強チェリー+上乗せ50G、弱チェリー、弱チェリー+上乗せ20G、スイカ、スイカ+上乗せ20G、共通ベルが内部抽選の対象となる。遊技状態がBB2中のRB(図中BB2)、BB3中のRB(図中BB3)であり、かつAT中であるときには、図15に示すように、小役または小役+上乗せとして、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルが内部抽選の対象となる。尚、BB1中のRB(図中BB1)、RB入賞によるRB(図中RB)であるか、BB2中のRB(図中BB2)、BB3中のRB(図中BB3)であるか、によって内部抽選の対象となる小役が異なるだけでなく、BB1中のRB(図中BB1)、RB入賞によるRB(図中RB)であるか、BB2中のRB(図中BB2)か、BB3中のRB(図中BB3)であるか、によって対象となる小役の当選確率も異なる。これら抽選対象役のうち共通ベル以外の判定値に設定差はなく、共通ベルについては判定値に設定差が設けられている。
遊技状態が通常遊技状態のうちRT0であるときには、図16に示すように、再遊技役として、通常リプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13が内部抽選の対象となる。遊技状態が通常遊技状態のうちRT1であるときには、図16に示すように、再遊技役として、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象となる。遊技状態が通常遊技状態のうちRT2であるとき、RT3(持越中)であるときには、図16に示すように、再遊技役として通常リプレイが内部抽選の対象となる。RT2とRT3では、内部抽選の対象となる再遊技役が共通であるが、RT2であるか、RT3であるか、によって再遊技役の当選確率が異なる。これら抽選対象役のうち通常リプレイ以外の判定値に設定差はなく、通常リプレイについては判定値に設定差が設けられている。
左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、共通ベル、強チェリー、弱チェリー、スイカは、それぞれ図17に示す役または役の組合せである。尚、以下、特に区別する必要のない場合には、左ベル1〜4を単に左ベルと呼び、中ベル1〜4を単に中ベルと呼び、右ベル1〜4を単に右ベルと呼ぶ場合がある。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルと呼ぶ場合がある。
通常リプレイ、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13は、それぞれ図18に示す役の組合せである。尚、以下、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順リプレイと呼ぶ場合がある。
このように本実施例では、ATに関連する役の当選確率に設定差を設けず、ATに関連しない役の当選確率に設定差を設けるように設定されており、設定値の違いによってATに関連する有利度に差がでないようになっている。
具体的には、押し順ベルのようにATにおいて小役の入賞確率を変化させるために報知の対象となる抽選対象役、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13、押し順ベルのようにATにおいて遊技状態を移行させるため、または遊技状態の移行を回避するために報知の対象となる抽選対象役については、当選確率に設定差を設けないようにしている。
また、BB1、BB2、BB3、RB、強チェリー、弱チェリー、スイカのように、内部抽選においてATまたは上乗せと同時に当選し得る抽選対象役についても、当選確率に設定差を設けないようにしている。
一方、BB2+強チェリー、BB2+弱チェリー、BB2+スイカ、BB2+共通ベル、BB3+強チェリー、BB3+弱チェリー、BB3+スイカ、BB3+共通ベル、共通ベルのように、ATにおいて報知の対象とならない抽選対象役、内部抽選においてATまたは上乗せと同時に当選することのない抽選対象役について設定差を設けることで、払出率を変化させるようになっている。
また、持越中やRB(BB1〜3中のRB含む)中、さらにはAT中において、ATは抽選の対象外となっている。また、RBのうち設定差のないBB1の入賞に伴うBB1中のRB、RBの入賞に伴うRB中のみ、上乗せが抽選の対象となるが、持越中や、RBのうち設定差のあるBB2の入賞に伴うBB2中のRB、BB3の入賞に伴うBB3中のRB中においては、上乗せも抽選の対象外となっている。
本実施例では、押し順ベルが当選している場合には、図19に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。例えば、左ベル1が当選し、左リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止し、中リールを第1停止とする停止順または右リールを第1停止とする停止順で停止操作を行った場合には、上段ベル1、上段ベル8の組合せまたは移行出目のいずれかが入賞ラインLNに停止する。左ベル2〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4についても、同様であり、図19に示すように、押し順ベルの種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。
このため、押し順ベルの当選時には、押し順ベルの種類に応じた停止順で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。また、特にRT0やRT2では、停止順が一致しない場合に移行出目が停止することから、停止順が一致しなければ一定の割合でRT1へ移行してしまうこととなる。
本実施例では、リプレイGR1〜6が当選している場合には、図20に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。RT1においてリプレイGR1〜6当選時には、その種類に応じた停止順で操作されることで昇格リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、停止順が一致すれば、昇格リプレイを入賞させることによりRT0へ移行させることができるものの、停止順が一致しなければRT1が維持されることとなる。
本実施例では、リプレイGR11〜13が当選している場合には、図21に示すように、その種類及び停止順に応じて停止する図柄の組合せが異なる。RT0においてリプレイGR11〜13が当選した時には、その種類に応じた停止順で操作されることで中段リプレイが入賞するが、その種類が分からなければ意図的にその種類に応じた停止順を選択することはできず、操作された停止順が中段リプレイに対応する停止順と一致すれば、中段リプレイを入賞させることによりRT0を維持させることができるものの、中段リプレイに対応する停止順と一致しなければ転落リプレイ1または転落リプレイ2(以下では、転落リプレイ1、転落リプレイ2をまとめて転落リプレイと呼ぶ)が入賞してRT1へ移行してしまうことがある。
本実施例では、図10及び図11に示すように、RT0〜3、ボーナス(RB、BB1〜3中のRB)のいずれかに制御される。RT0は、RT1において昇格リプレイの入賞により移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役が当選してRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、少なくともナビ報知に従った停止順で停止操作が行われることで100%を超える。RT1は、RT0、RT2において転落リプレイの入賞または移行出目の停止により移行する。そして、RT1は、RT1に移行してからのゲーム数に関わらず、昇格リプレイの入賞によりRT0に移行するか、特別役の当選によりRT4に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率はナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。RT2は、ボーナス(BB1〜3、RB)の終了時に移行する。そして、RT2は、RT2に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別役の当選によりRT3に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率はナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。RT3は、RT0〜3において特別役(BB1〜3、RB)の当選により移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、RT3に移行する契機となった特別役が入賞してボーナス(BB1〜3またはRB)に移行することで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は、ナビ報知に従った停止順で停止操作が行われたか否かに関わらず100%未満となる。RBは、RT3においてRBの入賞により移行する。そして、RBは、12ゲームが消化されるか、6回入賞されることで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。BB1〜3は、RT3においてBB1〜3の入賞により移行する。そして、BB1〜3は、BB1〜3に移行してからのゲーム数に関わらず、BB1〜3中に払い出されたメダルの総数が規定数(本実施例では、316枚)を超えることで終了する。1ゲームあたりのメダルの払出率は100%を超える。
RT0〜3、RB、BB1〜3のうち、RB及びBB1〜3が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。また、RT0〜3のうちRT0、3は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、2に比較して高い点において、RT1、2よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、3のうちRT0は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT3に比較して高い点において、RT3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンでは、遊技状態がRT0、1であるときに、メイン制御部41により、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となる停止順を報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に制御可能となっている。
メイン制御部41は、ATに制御している場合には、遊技状態に応じた報知対象役に当選することにより、ナビ報知を実行するとともに、サブ制御部91に対して第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド、押し順コマンドを送信することで、サブ制御部91によるナビ演出を実行させる。遊技状態に応じた報知対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6、押し順ベルであり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、押し順ベルである。また、本実施例においてメイン制御部41は、ATにしていない通常状態であっても、一定の条件を満たすことにより、ナビ報知を実行し、ナビ演出を実行させることが可能である。本実施例のナビ報知は、遊技補助表示器12の点灯態様を変化させることにより遊技者にとって有利な停止順を識別可能に報知する。
本実施例のナビ演出は、ナビ報知により報知された遊技者にとって有利な停止順を、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって報知する。例えば、左中右の停止順を報知する場合には、「123」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(左リールが第1停止、中リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。また、左リールを第1停止とする停止順を報知する場合には、「1‐‐」(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの停止順を示す停止順画像を表示する。また、ナビ音声としては、例えば、「左!」(左リールが第1停止であることを示す)(左リールが第1停止であることを示す)といったストップスイッチの停止順を示す音声を出力する。尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51、スピーカ53、54を用いたものに限らず、演出効果LED52、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
ナビ報知及びナビ演出では、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選したときには、昇格リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT0においてリプレイGR11〜13のいずれかが当選したときには、中段リプレイが入賞する停止順を識別可能に報知する。また、RT1においてもRT0においても押し順ベルが当選したときには、中段ベルが入賞する停止順を識別可能に報知する。
このように、ナビ報知及びナビ演出では、遊技者にとって有利となる停止順が識別可能に報知される。このため、遊技者は、ナビ演出に従った停止順で停止操作を行うことにより、意図的にRT1において昇格リプレイを入賞させてRT0へ移行させること、中段ベルを入賞させることができ、RT0において中段リプレイを入賞させてRT0を維持すること、転落リプレイの入賞を回避すること、中段ベルを入賞させること、移行出目の停止を回避することができ、RT2において中段ベルを入賞させること、移行出目の停止を回避することができる。
本実施例においてメイン制御部41は、内部抽選でATに制御するか否かを決定する。そして、メイン制御部41は、内部抽選でATに当選した場合には、前兆期間を経てATに制御する。ATの制御を開始した後、RT0へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。メイン制御部41は、準備状態において、対象役の当選時にナビ報知を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ報知の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ報知により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となる。
メイン制御部41は、RT1において昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで準備状態を終了する。これに伴いメイン制御部41は、所定ゲーム数を、RAM91cに割り当てられたATの残りゲーム数として設定し、ATの残りゲーム数の計数を開始する。RT0に移行した後も、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、移行出目の停止を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。また、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に中段リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、転落リプレイの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ATの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となった場合には、ATの制御を終了する。これに伴いナビ報知が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目の停止を回避すること、リプレイGR11〜13の当選時に転落リプレイの入賞を回避することが不可能となり、移行出目の停止または転落リプレイの入賞によりRT1に移行することで一連のATの制御が終了することとなる。また、ATの開始後、残りゲーム数が0となる前に内部抽選にてATの残りゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数をATの残りゲーム数に加算する。
また、ATの開始後、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合にはRT0の終了によりATを中断し、これに伴いATのゲーム数の計数も中断する。AT中に特別役が当選し、ATが中断した場合には、その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御し、当該ボーナス終了後に移行するRT2において移行出目が停止してRT1に移行した時点でATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT0に再度移行することでATの残りゲーム数の計数を再開する。
また、メイン制御部41は、AT中の押し順ベルの当選時に、中段ベルが入賞する停止順をナビ報知により報知するようになっており、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、上段ベルが入賞してRT0が維持される場合もあるが、移行出目が停止してRT1へ移行してしまう場合もある。また、リプレイGR11〜13の当選時、報知された停止順を無視して停止操作を行った場合には、転落リプレイが入賞してRT1へ移行してしまうこととなる。AT中に、RT0からRT1に移行した場合にはATは継続し、1ゲーム消化する毎にATの残りゲーム数を1減算させつつ、準備状態と同様に、RT1におけるリプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ報知により報知し、報知された停止順に従って停止操作が行われることにより昇格リプレイを入賞させてRT1からRT0に移行させることが可能である。
次に、メイン制御部41が行う内部当選コマンド設定処理の制御内容について、図22〜図27に基づいて説明する。
本実施例では、抽選対象役の種類毎に当選番号が予め割り当てられており、持ち越されることがある抽選対象役、すなわち特別役の種類毎の当選番号が設定された特別役当選番号テーブルと、持ち越されることがない抽選対象役、すなわち一般役の種類毎の当選番号が設定された一般役当選番号テーブルとがROM41bの所定領域に格納されている。
図22に示すように、特別役当選番号テーブルでは、いずれの特別役も当選していない場合、すなわちはずれの当選番号は、「0」が、BB1〜3、RBの当選番号として「1」〜「4」が割り当てられている。また、図23に示すように、一般役当選番号テーブルでは、いずれの一般役も当選していない場合、すなわちはずれの場合の当選番号として「0」が、再遊技役の当選番号として「1」〜「10」が、小役の当選番号として「20」〜「35」が割り当てられている。このように、特別役当選番号テーブル及び一般役当選番号テーブルでは、内部抽選の抽選対象役と当選番号とが対応して設定されている。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選処理を実行し、内部抽選にて特別役及び一般役のうちいずれかの役が当選している場合には、当選が判定された抽選対象役に対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定し、いずれの役も当選していない場合には、はずれに対応する当選番号をRAM41cの所定領域に設定する。一般役の当選を示す当選番号は1ゲーム終了毎にクリアされる一方で、特別役の当選を示す当選番号は当選した特別役が入賞されるまで維持され、当選した特別役が入賞することでクリアされる。
メイン制御部41は、当選番号を設定した後、内部当選コマンド設定処理を実行して、RAM41cの所定領域に設定されている内部当選番号に基づいて第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図24に示すように、内部当選コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を取得し(Sf1)、取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定し(Sf2)、当該送信用当選番号に基づいて第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41が送信するコマンドは、2バイトで構成され、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの内容)を表すようになっており、メイン制御部41は、第1の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第1の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに特別役の送信用当選番号を格納する。
Sf3のステップにおいて、第1の内部当選コマンドを格納した後には、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号を取得し(Sf4)、取得した当選番号が、2未満であるか否か(Sf5)、11未満であるか否か(Sf6)、23未満であるか否か(Sf7)、35未満であるか否か(Sf8)、を順次判定して、取得した当選番号が予め定められた複数の所定範囲のいずれの範囲にあるかを判定する。
そして、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満であると判定した場合、すなわち当選番号が0または1である場合には、当該取得した当選番号を、サブ制御部91に対して送信する送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf5のステップにおいて当選番号が2未満でないと判定し、Sf6のステップにおいて11未満であると判定した場合、すなわち当選番号が2〜10のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に2を設定する(Sf10)。また、Sf6のステップにおいて当選番号が11未満でないと判定し、Sf7のステップにおいて23未満であると判定した場合、すなわち当選番号が20〜22のいずれかである場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。また、Sf7のステップにおいて当選番号が23未満でないと判定し、Sf8のステップにおいて35未満であると判定した場合、すなわち当選番号が23〜34のいずれかである場合には、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に23を設定する(Sf10)。また、Sf8のステップにおいて当選番号が35未満でないと判定した場合、すなわち当選番号が35である場合には、当該当選番号を、送信用当選番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sf9)。
そして、Sf9、Sf10、Sf11のステップにおいて一般役の送信用当選番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用当選番号に基づいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する。メイン制御部41は、第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に第2の内部当選コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに一般役の送信用当選番号を格納する。
Sf10のステップにおいて第2の内部当選コマンドをコマンドキューに格納した後は、内部当選コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役の当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第1の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例の内部当選コマンド設定処理では、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された一般役の当選番号が第1の所定範囲(0〜1、11〜22、35)内にある場合には、当該当選番号を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第1の所定範囲(0〜1、11〜22、35)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて内部抽選による当選番号を特定できるようになっている。
一方、当選番号が第2の所定範囲(2〜10)内にある場合には、第2の所定範囲に含まれる一の当選番号(2)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第2の所定範囲(2〜10)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第2の所定範囲(2〜10)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第2の所定範囲(2〜10)内にあることを特定できるようになっている。
また、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にある場合には、第3の所定範囲に含まれる一の当選番号(23)を送信用当選番号として設定し、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをコマンドキューに設定する。これにより、内部当選において第3の所定範囲(23〜34)内にある当選番号が設定された場合に送信されることとなる第2の内部当選コマンドでは、当該コマンドに含まれる送信用当選番号に基づいて、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)の番号のいずれであるかは特定できないようになっている一方で、当選番号が第3の所定範囲(23〜34)内にあることを特定できるようになっている。
本実施例の内部当選コマンド設定処理において設定された第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成されるコマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良い。また、本実施例では、コマンドを2バイトの信号で構成しているが、これらコマンドを1バイトの信号または3バイト以上の信号で構成しても良い。
また、本実施例のメイン制御部41は、2バイトで構成される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、当該各コマンドの2バイト目に送信用当選番号を含む構成であるが、本実施例で示すコマンドの形態は一例であって他のデータ形態を用いても良く、例えば、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドをそれぞれ3バイトの信号で構成し、3バイト目に特別役の送信用当選番号または一般役の送信用当選番号を含める構成や、第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンドを3バイトからなる一の信号で構成し、2バイト目に特別役の送信用当選番号を含み、3バイト目に一般役の送信用当選番号を含める構成としても良い。
また、本実施例では、特別役及び一般役の当選番号を別々に分けて割り当てる構成、すなわち特別役当選番号テーブルにおいて特別役(BB1〜3、RB)の種類及びはずれに対応する特別役の当選番号を設定し、一般役当選番号テーブルにおいて一般役の種類及びはずれに応じた一般役の当選番号を設定する構成であり、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて特別役の当選番号及び一般役の当選番号をRAM41cの所定領域に各々設定する構成であるが、特別役と一般役とに分けずに当選番号を割り当てる構成、例えば、「BB1」、「小役」、「BB1+同時に当選する小役(例えば、図12に示すBB1+強チェリー等)」を夫々一の抽選対象役として当選番号を割り当てる構成であっても良い。このような構成では、メイン制御部41は、内部抽選の結果に応じて一の当選番号をRAM41cの所定領域に設定することで、当該一の当選番号のみに基づいて特別役及び小役が当選しているか否かを判定して、所定制御(内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等)を行うことができる。
次に、メイン制御部41が行う押し順コマンド送信処理の制御内容について、図23、図25及び図26に基づいて説明する。
本実施例では、ナビ報知によるリールの停止順を識別可能なナビ番号(0〜9)、及びナビ報知により示唆する所定の図柄を識別可能なナビ番号(10〜13)が予め割り当てられ、抽選対象役のうち報知対象役は、その種類毎にナビ番号が予め割り当てられており、抽選対象役の種類毎のナビ番号が設定されたナビ番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
図25に示すように、ナビ番号として、標準押し順(本実施例では、左リール2Lを第1停止とする停止順)を示す0、第1停止を左リール2L、第2停止を中リール2C、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す1、第1停止を左リール2L、第2停止を右リール2R、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す2、第1停止を中リール2C、第2停止を左リール2L、第3停止を右リール2Rとする停止順を示す3、第1停止を中リール2C、第2停止を右リール2R、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す4、第1停止を右リール2L、第2停止を左リール2L、第3停止を中リール2Cとする停止順を示す5、第1停止を右リール2R、第2停止を中リール2C、第3停止を左リール2Lとする停止順を示す6、左リール2Lを第1停止とする停止順すなわち左第1停止を示す7、中リール2Cを第1停止とする停止順すなわち中第1停止を示す8、右リール2Rを第1停止とする停止順すなわち右第1停止を示す9、が設定されている。また、ナビ番号として、赤7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する10、青7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する11、白7の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する12、BARの図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を示唆する13、が設定されている。
尚、本実施例では、ナビ番号0により特定される標準押し順として、左リール2Lを第1停止とする停止順を適用しているが、標準押し順は、遊技者にとって不利にも有利にもならない標準的な押し順であれば、他の停止順であっても良い。
図22に示すように、ナビ番号テーブルでは、特別役の種類毎にナビ番号が設定されており、BB1については、10、BB2については、11、BB3については、12、RBについては、13が設定されている。尚、特別役が当選していないはずれの場合には、0が設定されている。
また、図23に示すように、ナビ番号テーブルでは、抽選対象役のうち報知対象役について、その種類毎にナビ番号が設定されており、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4については、「7」が、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4については、「8」が、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4については、「9」が設定され、リプレイGR1については、「1」が、リプレイGR2については、「2」が、リプレイGR3については、「3」が、リプレイGR4については、「4」が、リプレイGR5については、「5」が、リプレイGR6については、「6」が設定され、リプレイGR11については、「7」が、リプレイGR12については、「8」が、リプレイGR13については、「9」が設定されている。尚、抽選対象役のうち報知対象役ではない、通常リプレイ、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベルについては、ナビ番号が設定されていない。
本実施例では、メイン制御部41は、スタート操作が行われたとき、及び各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、RAM41cの所定領域に設定されている一般役の当選番号に応じた押し順コマンドをコマンドキューに設定する押し順コマンド設定処理を実行し、その後のタイマ割込処理(メイン)により、押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
具体的には、図26に示すように、押し順コマンド設定処理では、まず、内部抽選処理においてRAM41cの所定領域に設定された特別役及び一般役の当選番号を取得した後(Sg1)、RAM41cの所定領域に設定されているナビ報知中であるか否かを示す所定のフラグを参照して、ナビ報知が行われる状態(AT中、または非AT中でナビ報知が行われる場合、後述の特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降から特別役が入賞するまでの状態)であるか否かを判定する(Sg2)。Sg2のステップにおいて、ナビ報知が行われる状態でないと判定した場合は、リール2L、2C、2Rの停止状況及び内部抽選の結果に基づいて、入賞ラインLNに停止する役が確定しているか否かを判定し(Sg5)、入賞ラインLNに停止する役が確定していない場合は、標準ナビ番号(本実施例では、0)を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する(Sg6)。
一方、Sg2のステップにおいてナビ報知が行われる状態であると判定した場合、Sg5のステップで入賞ラインLNに停止する役が確定していると判定した場合は、ROM41bの所定領域に記憶されているナビ番号テーブル(図22、図23参照)を参照して、Sg1のステップで取得した特別役及び一般役の当選番号に対応するナビ番号を送信用ナビ番号としてRAM41cの所定領域に設定する。
この際、内部当選番号に基づいてリプレイGR1〜6が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて昇格リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。また、リプレイGR11〜13が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段リプレイの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選していることが特定される場合には、その当選役の種類に応じて中段ベルの組合せが入賞ラインLNに停止される停止順を示すナビ番号を送信用ナビ番号として設定する。
また、内部当選番号に基づいて特別役(BB1〜BB3、RB)のいずれかが当選しており、特別役のナビ報知の実施条件(本実施例では、特別役の当選後、所定ゲーム数(例えば、5ゲーム)が経過すること)が成立した以降であり、かついずれの小役も当選していないこと(はずれ)が特定される場合には、当選している特別役の種類に応じて、当該特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(10〜13)を送信用ナビ番号として設定する。
Sg3のステップまたはSg6のステップにおいて送信用ナビ番号をRAM41cの所定領域に設定した後は、当該送信用ナビ番号に基づいて押し順コマンドをコマンドキューに格納する(Sg4)。メイン制御部41は、押し順コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に押し順コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに送信用ナビ番号を格納する。
Sg4のステップにおいて押し順コマンドをコマンドキューに格納した後は、押し順コマンド設定処理を終了してメイン処理(メイン)に戻る。
このように、本実施例のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中である場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定し、ナビ報知の実行中でない場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定不可能であり、遊技者にとって不利にも有利にも標準的な押し順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例のメイン制御部41は、停止操作が行われる毎に、押し順コマンド設定処理を実行することで、ナビ報知の実行中でない場合であっても、入賞ラインLNに停止する役が確定している場合には、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをコマンドキューに設定する。
また、本実施例のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理が実行されることにより、例えば、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR1が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。また、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、未だ昇格リプレイ、中段リプレイが停止可能であり、いずれの役が停止するか確定していないので、送信用ナビ番号として標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定される。そして、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2Cが停止されたときには、その後の右リール2Rの停止により昇格リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(昇格リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止において左リール2L以外のリールが停止されたとき、第1停止として左リール2Lが停止された後、第2停止として中リール2C以外のリールが停止されたときには、その後の停止順に関わらず、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「1」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT1であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR2〜6が当選した場合にも、リプレイGR1が当選した場合と同様にして、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかは確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、昇格リプレイ、中段リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、例えば、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR11が当選した場合であり、いずれのリール2L、2C、2Rも停止していないときには、中段リプレイ、転落リプレイが停止可能であるが、いずれの役が停止するかは確定していないので、リプレイGR11の停止順を特定することができない標準ナビ番号(「0」)が送信用ナビ番号として設定され、当該送信用ナビ番号を含む押し順コマンドが設定されることとなる。そして、第1停止として左リール2Lが停止されたときには、中段リプレイのみが停止可能であり、停止する役が確定するので、ナビ報知が行われない状態であっても、遊技者にとって有利な停止順(中段リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号(「7」)が送信用ナビ番号として設定される。また、第1停止として中リール2Cまたは右リール2Rが停止されたときには、転落リプレイのみが停止することが確定するので、遊技者にとって有利な停止順を特定することができるナビ番号(「7」)が送信用ナビ番号として設定される。
また、遊技状態がRT0であり、ナビ報知が行われない状態で、リプレイGR12〜13が当選した場合にも、リプレイGR11が当選した場合と同様にして、中段リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、中段リプレイ、転落リプレイのいずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(中段リプレイを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
また、ナビ報知が行われない状態で、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選した場合にも、リプレイGR1〜6が当選した場合と同様にして、中段ベル、上段ベル1〜8のいずれの役が停止するかが確定していないときには、標準ナビ番号(「0」)を含む押し順コマンドが設定され、いずれの役が停止するかが確定したときに、遊技者にとって有利な停止順(中段ベルを入賞させる停止順)を特定することができるナビ番号を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
このように、本実施例では、メイン制御部41は、ATの制御を行っていない状態で、報知対象役が当選した場合に、遊技者にとって有利な停止順が確定するタイミングで、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定してサブ制御部91に対して送信するようになっている。有利な停止順が確定するタイミングとは、3択の役(押し順リプレイのうちリプレイGR11〜13)では、第1停止操作が行われたタイミングであり、6択の役(リプレイGR1〜6)では、第1停止操作が行われて、遊技者にとって有利な役が停止しないことが確定したタイミング、または第2停止操作が行われたタイミングである。
また、特別役の当選が持ち越されている状態で、特別役が当選して所定のナビ報知の実施条件が成立した以降のゲームでは、内部抽選結果がいずれの小役も当選していないはずれとなった場合には、当選している一の特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(「10」〜「13」)を含む押し順コマンドが設定されるようになっている。
本実施例の押し順コマンド設定処理において設定された押し順コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
そして、サブ制御部91は、押し順コマンド、上述の第1の内部当選コマンド及び第2の内部当選コマンドに基づいて、メイン制御部41側でナビ報知が行われていることが特定される場合に、ナビ演出を行う。サブ制御部91は、ナビ演出を行う際には、第2の内部当選コマンドに基づいて報知対象役の当選が特定されるとともに、押し順コマンドに基づいてナビ番号が「0」以外であること、すなわち遊技者にとって有利な押し順が標準押し順以外であることが特定される場合に、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号に応じた停止順を示す停止順画像を液晶表示器51に表示させる。また、ナビ演出では、第2の内部当選コマンドに基づいて入賞する可能性がある役を示唆する画像を液晶表示器51に表示させる。このとき、例えば、報知対象役として押し順ベルが当選している場合は、「ベル」の画像を表示することで、押し順ベルの入賞の可能性を示唆し、押し順リプレイが当選している場合には、遊技状態コマンド等に基づいて特定されるメイン制御部41側での遊技状態に基づいて、入賞する可能性があるリプレイGRの種類を特定し、特定したリプレイGRに含まれる役(例えば、リプレイGR1〜6では、昇格リプレイ、リプレイGR11〜13では、中段リプレイ)に応じた演出を行うことで、遊技者にとって有利な役の入賞の可能性を示唆することができるようになっている。
また、ナビ演出においてリプレイGRに含まれる役に応じた演出として、例えば、内部抽選においてリプレイGR11〜13が当選した場合でも、メイン制御部41側での内部当選コマンド設定処理において、第2の内部当選コマンドの送信用当選番号としてリプレイGR1〜6、11〜13のいずれかの当選を示す「2」が一律に設定されることとなるが、サブ制御部91は、第2の内部当選コマンドに基づいて送信用当選番号が「2」であること、及び遊技状態コマンド等に基づいて遊技状態がRT1であることが特定されることで、リプレイGR11〜13が当選していることを特定して、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号に応じた停止順を示す画像とともに、当該停止順による操作によって中段リプレイが入賞する可能性を示唆する画像(本実施例では、中段リプレイを構成する図柄の組合せを示す画像)を表示することで、リプレイGR11〜13に含まれる役のうち遊技者にとって有利な役(本実施例では、RT0を維持する役)に応じた演出を行うことができるようになっている。
また、サブ制御部91は、ナビ演出において特別役の当選を示唆する演出として、第1の内部当選コマンドに基づいて特別役が当選したことが特定される場合には、その後、上述の特別役のナビ報知の実施条件が成立する所定ゲーム数(本実施例では、5ゲーム)が経過したときに、内部抽選にて特別役が当選した旨を報知する確定報知(液晶表示器51に特別役が当選した旨を示すメッセージ及び画像等を表示させる)を行う。そして、確定報知を行った後、すなわち特別役のナビ報知の実施条件が成立した後は、押し順コマンドに基づいて特定されるナビ番号が、特別役の所定の図柄を示唆するものである場合に、当該ナビ番号に応じて所定の図柄を入賞ラインLNに停止させえるタイミングでの停止操作を行うことで、特別役の入賞を促す特別役入賞促進演出(例えば、ナビ番号に基づいて特定される所定の図柄の画像を表示させる液晶表示器51に表示させる等)を行うようになっている。このように、サブ制御部91は、第1の内部当選コマンドに基づいて特別役が当選した後所定のゲーム数が行われて、メイン制御部41側で特別役のナビ報知の実施条件が成立したと判定されるときに確定報知を行うので、メイン制御部41は、特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降に、特別役を入賞させることが可能な図柄を示唆するナビ番号を含む押し順コマンドを送信することで、確定報知が行われた以降に当該ナビ番号に基づく特別役入賞促進演出をサブ制御部91に行わせることができるようになっている。
次に、メイン制御部41が行う入賞判定コマンド設定処理の制御内容について、図6〜図8及び図27に基づいて説明する。
本実施例では、図6〜図8に示すように、特別役及び一般役について入賞役の種類毎に入賞番号(0〜49、64〜67)が予め割り当てられており、入賞役の種類毎に入賞番号が設定された入賞番号テーブルがROM41bの所定領域に格納されている。
メイン制御部41は、スタート操作が行われた後、全てのリール2L、2C、2Rが停止したときに、各リール2L、2C、2Rに停止された図柄の組合せに応じて入賞が発生したか否かを判定する入賞判定処理を実行する。入賞判定処理では、各リール2L、2C、2Rについて、入賞ラインLNに入賞役を構成する図柄の組合せが停止しているか否かを判定し、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していると判定した場合には、入賞番号テーブルを参照して、停止している入賞役を構成する図柄の組合せに対応する入賞番号をRAM41cの所定領域に設定する一方、入賞役を構成する図柄の組合せが停止していないと判定した場合には、はずれを示す「0」を入賞番号としてRAM41cの所定領域に設定して、入賞判定処理を終了する。
そして、メイン制御部41は、入賞判定処理を実行した後、入賞番号を特定可能な入賞判定コマンドをコマンドキューに設定する入賞判定コマンド設定処理を実行する。
図27に示すように、入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理における入賞判定結果に基づいてRAM41cの所定領域に設定された入賞番号を取得し(Sh1)、当該入賞番号に基づいて入賞判定コマンドをコマンドキューに格納して(Sh2)、入賞判定コマンド設定処理を終了する。メイン制御部41は、入賞判定コマンドをコマンドキューに格納する際に、1バイト目に入賞判定コマンドである旨を示すMODEを格納し、2バイト目のEXTに入賞番号を格納する。
入賞判定コマンド設定処理において設定された入賞判定コマンドは、その後、タイマ割込処理(メイン)が実行されることで、サブ制御部91に対して順次送信されることとなる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときに、入賞判定コマンド設定処理を実行して、入賞番号を含む入賞判定コマンドを設定し、入賞判定コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
また、本実施例の入賞判定コマンド設定処理では、入賞判定処理においてRAM41cに設定された入賞番号を、そのまま含む入賞判定コマンドをコマンドキューに設定するので、入賞番号を特定可能な特殊なコマンド等に変換する処理を行うことなく、処理負荷を削減することができる。
また、本実施例では、入賞役の種類毎に入賞番号が割り当てられてROM41bの所定領域に格納されているので、入賞番号を含む入賞判定コマンドを受信したサブ制御部91では、入賞番号に基づいて各リール2L、2C、2Rに停止している図柄の組合せを特定して、演出を実行することが可能となっている。
従来のスロットマシンは、遊技の制御を行う遊技制御部と、演出の制御を行う演出制御部とを含む構成であり、遊技制御部は、所定の報知対象役が当選した場合に内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチの操作手順を報知するナビ報知が実行されるATに制御するか否かを決定し、ATに制御する場合に、ナビ報知を実行するとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドを、ATに制御しているか否かに関わらず、演出制御部に対して送信し、演出制御部は、内部当選コマンドに基づいて内部抽選結果を特定し、遊技制御部においてATに制御されている場合には、特定した内部抽選結果に基づいて遊技者にとって有利な操作手順を報知するナビ演出を実行する構成である。
このような構成では、演出制御部は、ATに制御しているか否かに関わらず、内部当選コマンドに基づいて遊技者にとって有利となる操作手順を特定可能であるので、演出制御部側に不正がなされることで、遊技制御部においてATに制御する旨が決定されていないにも関わらず、内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作手順が特定され、当該操作手順が演出制御部により報知されてしまう可能性がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、内部抽選結果として特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であり、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることなく、ATに制御されているか否かに関わらず、共通の第2の内部当選コマンドを送信するので、第2の内部当選コマンドの送信に係る処理を簡素化できるとともに、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、内部当選により当選した報知対象役に応じて遊技者にとって有利なリール2L、2C、2Rの停止順をナビ報知により報知する構成であるが、メイン制御部41は、ナビ報知により、複数の異なる操作タイミングのうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順のうちいずれかの操作順で操作する操作態様、これらの組合せによる操作態様を報知する構成であっても良く、このような構成においても、メイン制御部41は、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な操作態様を特定することができないように第2の内部当選コマンドを設定することで、サブ制御部91側で、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な操作態様が特定されることがない。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当該報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定できるように第2の内部当選コマンドを設定して、サブ制御部91に対して送信するので、内部抽選結果が報知対象役となったときに、サブ制御部91側で報知対象役が押し順リプレイであるか押し順ベルであるかを特定でき、サブ制御部91は、報知対象役の種類に応じて異なる演出を行うことも可能となる。
また、本実施例のメイン制御部41は、ATに制御しており、ナビ報知が実行される状態において、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できる押し順コマンドを設定する押し順コマンド設定処理を実行し、設定した押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、ナビ報知が実行される状態においてサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順を報知するナビ演出を行うことができる。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと押し順ベルとを含み、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態で内部抽選結果が押し順リプレイとなったときと、押し順ベルとなったときと、すなわちナビ報知が実行される状態において内部抽選にて当選した報知対象役が異なる種類であっても、遊技者にとって有利な停止順が共通の場合に、該遊技者にとって有利な停止順を特定できる共通のナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、押し順コマンドの種類を削減することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定する一方で、ナビ報知が実行される状態以外の状態では、内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順を特定できないが標準押し順(左第1停止)を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定するので、ナビ報知が実行される状態であるか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、ナビ番号を含む押し順コマンドを設定する処理を共通化することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われる毎に該当するリール2L、2C、2Rを段階的に停止させる構成であり、遊技者にとって有利な停止順は、全てのストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、すなわち第3停止の操作が完了するよりも前に確定するようになっており、例えば、押し順ベルの当選時には、第1停止操作が行われることで、中段ベルが入賞させられるか否かが確定し、リプレイGR11〜13の当選時には、第1停止操作が行われることで、中段リプレイが入賞させられるか否かが確定し、リプレイGR1〜6の当選時には、第2停止操作が行われることで、昇格リプレイが入賞させられるか否かが確定するようになっており、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理では、ナビ報知が実行される状態以外の状態において内部抽選結果が報知対象役となったときに、遊技者にとって有利な停止順が確定した段階、すなわち第1停止、第2停止の操作が行われたとき以降に、内部当選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるナビ番号を含む押し順コマンドを設定して送信するので、サブ制御部91に不正が施されても遊技者にとって有利な停止順が特定されることを防止しつつ、内部抽選結果が報知対象役となったときにサブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順で操作されたか否かに応じた演出を行うことができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理において、ナビ報知が実行される状態以外の状態において、報知対象役が当選した場合に、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定したと判定されたときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む押し順コマンドを設定し、当該押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、リール2L、2C、2Rの停止操作が行われて停止する役が確定した後に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドは、押し順コマンドとは別のコマンドでもあっても良く、例えば、内部抽選にて当選した報知対象役の当選番号を含む別のコマンドを送信することで、当選した報知対象役の種類に基づいて遊技者にとって有利な停止順を特定可能とする構成であっても良いし、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なナビ番号を含む別途コマンドを設ける構成であっても良い。このような構成においては、メイン制御部41は、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行し、その後、停止する役が確定したときに、遊技者にとって有利な停止順を特定可能なコマンドを設定する処理を行う構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であり、停止する役が確定した後には、押し順コマンド設定処理が行われる毎に、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、停止する役が確定した後に遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドは、少なくとも停止する役が確定したときに一度送信される構成であれば良く、停止する役が確定して、遊技者にとって有利な停止順を特定可能な押し順コマンドを送信した後には、押し順コマンド設定処理を実行しない構成であっても良い。このような構成とすることで、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、ナビ報知を行う状態において、内部抽選が行われたとき、各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われたときに、押し順コマンド設定処理を実行する構成であるが、ナビ報知を行う状態である場合には、内部抽選が行われたときにのみ、押し順コマンド設定処理を実行する構成であっても良い。このような構成とすることで、ナビ報知を行う状態である場合に、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
本実施例のメイン制御部41は、スタート操作が行われたときに、内部抽選を行い、内部抽選結果に応じて内部抽選結果毎に各々異なる当選番号をRAM41cに設定し、設定された当選番号に応じて内部当選フラグの設定、ナビ報知、コマンド作成、リール2L、2C、2Rの停止制御等を行う構成であるとともに、内部抽選結果を特定可能な内部当選コマンドとして、特別役の当選状況を特定可能な第1の内部当選コマンド及び一般役の当選状況を特定可能な第2の内部当選コマンドを内部当選コマンド設定処理において設定し、設定された当該コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、内部当選結果として報知対象役が当選したときの当選番号は、所定の数値範囲(報知対象役として押し順リプレイの当選番号は、2〜10であり、押し順ベルの当選番号は、23〜34である。)からなる連続する数値が割り当てられており、内部当選コマンド設定処理では、ATに制御されていてナビ報知が実行される状態以外の状態において、RAM41cに設定された当選番号が、当該所定の数値範囲(2〜10、23〜34)であるときに、報知対象役となった旨は特定できるが遊技者にとって有利な停止順を特定できない第2の内部当選コマンドを設定し、設定された第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信するので、メイン制御部41側でATに制御しているか否かに関わらず、第2の内部当選コマンドから内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利な停止順が特定されることはないため、サブ制御部91側に不正がなされてもATに制御されていない状態で遊技者にとって有利な停止順がナビ演出により報知されてしまうことを防止できる。
また、内部抽選結果が報知対象役となったときに設定される当選番号として、所定の数値範囲からなる連続する数値が割り当てられているとともに、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施例では、メイン制御部41がナビ報知を実行する報知対象役として、押し順リプレイと、押し順ベルと、を含み、内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果がリプレイGR1〜6、リプレイGR11〜13の各抽選対象役の当選番号として、第1の数値範囲(2〜10)の連続する数値が割り当てられ、内部抽選結果が押し順ベルとなったときの当選番号、すなわち内部抽選結果が左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の各抽選対象役の当選番号として、第2の数値範囲(23〜34)の連続する数値が割り当てられているので、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選番号が第1の数値範囲であるか、第2の数値範囲であるかに応じて、内部抽選結果が押し順リプレイであるか、押し順ベルであるかを判定できるため、内部当選コマンド設定処理において第2の内部当選コマンドを設定する処理を簡素化できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、第1の状態(RT0、RT1)及び第2の状態(例えば、第1の状態としてのRT0に対してRT1、第1の状態としてのRT1に対してRT0)を含む複数の遊技状態(RT0、RT1、RB)に制御することが可能であり、各遊技状態では、内部抽選において決定される報知対象役としての押し順リプレイの種類が異なる(本実施例では、例えば、RT0では、リプレイGR11〜13が抽選対象役である一方で、リプレイGR1〜6が抽選対象役でなく、RT1では、リプレイGR1〜6が抽選対象役である一方で、リプレイGR11〜13が抽選対象役でなく、遊技状態RT0、RT1で、内部当選の対象となる報知対象役の種類が異なる)構成であり、遊技状態が第1の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号、及び遊技状態が第2の状態において内部抽選結果が押し順リプレイとなったときの当選番号は、いずれも第1の数値範囲(2〜10)に割り当てられているため、内部当選コマンド設定処理において、第1の状態においても第2の状態においても内部抽選結果が押し順リプレイであるか否かを判定するための処理を共通化できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御していない状態において内部抽選結果が、報知対象役以外の役またははずれであるときには、該内部抽選結果に応じた当選番号(本実施例では、0〜1、11〜22、35)を含む第2の内部当選コマンドを設定し、内部抽選結果が報知対象役である押し順リプレイであるときには、第1の数値範囲(2〜10)に含まれる一の当選番号(本実施例では、2)を含み、内部抽選結果が報知対象役である押し順ベルであるときには、第2の数値範囲(23〜34)に含まれる一の当選番号(本実施例では、23)を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御していない状態において、内部抽選結果が、報知対象役であっても報知対象役以外の役またははずれであっても、内部抽選結果に対応する当選番号を含む第2の内部当選コマンドを送信するので、内部抽選結果が報知対象役であるか否かかかわらず、第2の内部当選コマンドを作成して送信する処理を共通化することができる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、ATに制御されている状態か否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する構成であるが、ATに制御されている状態でないときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないように一般役に係る第2の内部当選コマンドを設定する一方で、ATに制御されている状態であるときには、内部抽選結果が報知対象役となったときに、当選した報知対象役の種類に応じた当選番号、例えば、押し順リプレイとしてリプレイGR11が当選したときには、当選番号「8」、押し順ベルとして中ベル1が当選したときには、当選番号「27」を含む第2の内部当選コマンドを設定することで、ATに制御されている状態であるときには、当選した報知対象役の種類を特定可能な第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であっても良い。このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定できるので、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができる。また、このような構成では、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から内部抽選における抽選対象役の当選番号を特定できるので、内部当選した抽選対象役に含まれる入賞役の種類に応じた演出、例えば、リプレイGR11が当選している場合に、リプレイGR11に含まれる中段プレイが入賞する可能性を示唆する演出を行うことができる。
また、このような構成では、メイン制御部41は、押し順コマンド設定処理を実行せず、押し順コマンドを送信しない構成としても良く、このような構成とすることで、ATに制御されている状態においては、第2の内部当選コマンドに含まれる当選番号から、報知対象役の種類に応じた遊技者にとって有利な停止順を特定でき、サブ制御部91側で遊技者にとって有利な停止順をナビ演出により報知することができるとともに、メイン制御部41による押し順コマンドの送信に係る負荷を削減することができる。
尚、押し順リプレイの当選番号と押し順ベルの当選番号とは、それぞれが連続する数値範囲に設定されていれば良く、押し順リプレイの当選番号が設定される第1の数値範囲と押し順ベルの当選番号が設定される第2の数値範囲とが連続する構成であっても良い。このような構成であっても、本実施例と同様に、メイン制御部41は、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できる。
また、本実施例では、一般役の当選番号として1〜35が割り当てられており、第1の数値範囲(2〜10)に報知対象役である押し順リプレイの当選番号が連続して設定され、第2の数値範囲(23〜34)に報知対象役である押し順ベルの当選番号が連続して設定され、非報知対象役の当選番号が、第1の数値範囲、第2の数値範囲の前後の数値範囲に分散されて設定される構成であるが、第3の数値範囲に全ての非報知対象役の当選番号が連続して設定される構成であっても良い。このような構成とすることで、内部抽選結果が報知対象役であるか否かを、所定制御を行う際に用いられる当選番号が報知対象役に対して割り当てられた所定の数値範囲内にあるか否かにより判定できるため、第2の内部当選コマンドを送信する際の処理を簡素化できるとともに、非報知対象役に対して割り当てられた当選番号が所定の数値範囲にあるか否かを判定する処理を簡素化することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、内部当選コマンド設定処理において、遊技状態に関わらず、同じ種類の報知対象役のグループ(本実施例では、押し順リプレイのグループ、押し順ベルのグループ)毎に一律に同じ送信用当選番号(本実施例では、押し順リプレイのグループに対して「2」、押し順ベルのグループに対して一律に「23」)を設定して、当該送信用当選番号を含む第2の内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であるが、内部当選コマンド設定処理において、同じ送信用当選番号が設定される報知対象役のグループは、少なくとも、ATに制御されているか否かに関わらず、内部抽選結果が報知対象役となったときに、報知対象役が当選した旨は特定できるが、遊技者にとって有利な停止順を特定することができないようにすれば良く、一の遊技状態において抽選対象となる同じ種類の報知対象役のグループについては、一のグループ毎に遊技者にとって有利な役が一ずつ含まれるように複数のグループに分けて、分けられたグループ毎に異なる送信用当選番号を設定する構成としても良い。これにより、サブ制御部91側で複数のグループのうちいずれかのグループに属する報知対象役が当選したかを特定し、特定したグループに応じた演出を実行することが可能となる。
次に、本実施例のメイン制御部41が行うリール2L、2C、2Rの回転制御に関して、図28〜図31に基づいて説明する。
本実施例の各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転されるようになっている。リールモータ32L、32C、32Rは、336ステップ(0〜335)の周期で1周するハイブリッド型ステッピングモータにより構成され、メイン制御部41による制御に基づいてモータ駆動回路45から出力される位相信号によって、ステッピングモータ内の各励磁相(本実施例では、φ1〜φ4の4相)の励磁状態が所定順序で励磁及び非励磁に切り替えられることにより回転するようになっている。
メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rに設けられたリールセンサ33L、33C、33Rによりリール基準位置が検出されるときのステップ数を0として、各リールモータ32L、32C、32Rの回転を制御する。また、上述のメイン処理において、リールを所定の態様で回転させるための励磁パターンを設定し、上述のタイマ割込処理(メイン)において、励磁パターン及びリール基準位置からのステップ数に基づき特定されるステッピングモータの各励磁相の励磁状態を指示する制御信号をモータ駆動回路45に対して出力して、モータ駆動回路45により制御信号に基づく励磁状態を示す位相信号を各リールモータ32L、32C、32Rに対して出力させる。これにより、各リールモータ32L、32C、32Rでは、位相信号よりリールモータの励磁相の励磁状態が切り替えられて、所定の回転態様に制御されることとなり、リールモータに対応する各リール2L、2C、2Rが回転を制御するようになっている。
メイン制御部41がメイン処理により設定するリールモータの励磁パターンには、ゲームの進行状況に応じてリールの回転を制御するためのゲーム用励磁パターン群と、ゲームの進行状況とは直接関係なく、例えばリールを用いた演出を行うための非ゲーム用励磁パターン群とが含まれており、これらの励磁パターンは、ROM41bの所定領域に予め定められている。そして、リールモータの励磁パターンのうちゲーム用励磁パターン群には、停止している状態のリールの回転を開始させて、所定の定速状態まで加速させるための始動パターンと、所定の定速状態まで加速されたリールを当該定速状態で回転させ続けるための定速パターンと、所定の定速状態で回転しているリールを所定のステップ数で停止させるための停止パターンとが含まれる。
各励磁パターンでは、リールモータの各励磁相の励磁状態(励磁、非励磁)が、リールの基準位置からのステップ数毎に定められており、リールモータの励磁状態の励磁、非励磁を、ステップ数の順に定められている励磁状態に切り替えることで、リールの回転を所定の回転態様に制御することができるようになっており、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rについてリールモータの励磁パターンとして始動パターンを設定した後、励磁パターンを定速パターンに切り替えることで、停止している状態のリールの回転を始動させ、所定の定速回転まで加速させる始動制御を行うことが可能であり、リールモータの励磁パターンとして定速パターンを繰り返し設定することで、リールの回転を定速回転に維持する定速回転制御を行うことが可能であり、ストップスイッチが操作されたリールについて、リールモータの励磁パターンを所定のタイミングで停止パターンに切り替えることで、ストップスイッチが操作されたタイミングに応じた所定の停止位置でリールを停止させる回転停止制御を行うことが可能である。
また、メイン制御部41のRAM41cの所定領域には、リールモータを励磁するステップ数に対応して更新され、リール基準位置が検出される毎に初期化されることで、各リール2L、2C、2Rについてリール基準位置が検出されてからのステップ数を計数するためのステップ数カウンタが設けられており、回転中のリールについてステップ数カウンタの値が、所定のステップ数(少なくともリールが1周するために要する336ステップよりも多く設定されるステップ数であり、例えば、400ステップ)以上となることで、メイン制御部41は、当該リールについて回転異常が生じていると判定し、該当するリールについてリールモータの励磁パターンを、始動パターンに再設定して、当該始動パターンの最初からリールモータの励磁状態を変化させて、リールの回転を再始動させることが可能である。
具体的には、図28(a)に示すように、メイン制御部41は、ゲームのスタート操作が行われることに伴い、各リールモータ32L、32C、32Rの励磁パターンとして始動パターンを設定して、停止状態にある各リールモータの各励磁相の励磁状態を始動パターンに基づいて変化させることで、各リールの回転を開始させる。また、励磁パターンとして始動パターンを設定する際に、ステップ数カウンタを初期化して、ステップ数の計数を開始する。そして、励磁パターンを始動パターンから定速パターンに切り替えることで、リールの回転を所定の定速回転に制御する。その後、リールが正常に回転している場合には、ステップ数カウンタが上述の所定のステップ数(例えば、400ステップ)に達する前に、リールが少なくとも1周することでリール基準位置が検出されることとなる。そして、回転中の全てのリールについて、リールモータの励磁パターンを定速パターンに切り替え、かつリール基準位置が検出されることにより、回転中のリールの停止操作の受け付けを有効化する有効化条件が成立したと判定する。この有効化条件の成立に伴って、メイン制御部41は、回転中のリールの停止操作の受け付けを有効化して、この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、該当するリールについての停止操作を有効に受け付けて、当該リールの回転を停止させる停止制御を開始する。
一方、図28(b)に示すように、メイン制御部41は、停止状態にある各リールモータ32L、32C、32の回転を開始させた後、少なくともいずれか1つのリールについて、リール基準位置が検出されることなく、ステップ数カウンタが所定のステップ数(例えば、400ステップ)に達した場合、すなわち回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリールが1周するために要するステップ数分を超えた場合には、当該リールの回転状態に異常が生じていると判断して再始動制御を行い、該当リールについて、再度、リールモータの励磁パターンを始動パターンに設定して、当該始動パターンの最初からリールモータの励磁状態を変化させて回転を再始動させる。また、再始動制御を行う際には、ステップ数カウンタを初期化する。その後、当該リールが正常に回転される場合には、ステップ数カウンタが所定のステップ数(例えば、400ステップ)に達する前に、リール基準位置が検出されることとなる。そして、回転中の全てのリールについて、励磁パターンを定速パターンに切り替え、かつリール基準位置が検出されることで、リールの停止操作の受け付けの有効化条件が成立することとなり、メイン制御部41は、有効化条件が成立したことにより、回転中のリールの停止操作の受け付けを有効化する。
また、図29に示すように、少なくともいずれか1つのリールを定速回転に制御しており、停止操作の受け付けが有効化されている状態において、例えば、瞬停が発生して極短時間にわたりリールの回転制御が停止されたり、リールの引っ掛かりや空転が生じてしまって、リールが正常に回転しなくなり、リール基準位置が検出されることなく、ステップ数カウンタが所定のステップ数(例えば、400ステップ)を超えた場合、すなわち前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定のステップ数を超えた場合には、メイン制御部41は、当該リールの回転状態に異常が生じていると判断して、全てのリールについて停止操作の受け付けを無効とする。そして、リール基準位置が検出されず、回転状態に異常が生じていると判断したリールについては、ステップ数カウンタを初期化するとともに再始動制御を行い、再度、始動パターンの最初からリールモータの励磁状態を変化させることで、当該リールの回転を再始動させる。その後、当該リールが正常に回転される場合には、再度、始動パターンによりリールモータの励磁状態の変化を開始させた後、ステップ数カウンタが所定ステップ数に達する前にリール基準位置が検出されることとなる。そして、回転中の全てのリールについて、励磁パターンが定速パターンに切り替えられ、かつリール基準位置が検出されることで、リールの停止操作の受け付けの有効化条件が成立することとなり、メイン制御部41は、有効化条件が成立したことにより、回転中のリールの停止操作の受け付けを有効化する。
また、図30に示すように、少なくともいずれか1つのリールを定速回転に制御しており、停止操作の受け付けが有効化されている状態において、例えば、瞬停が発生して極短時間にわたりリールの回転制御が停止されたり、リールの引っ掛かりや空転が生じてしまって、リールが正常に回転しなくなり、リール基準位置が検出されることなく、ステップ数カウンタが所定のステップ数(例えば、400ステップ)を超えた場合には、メイン制御部41は、当該リールの回転状態に異常が生じていると判断して、全てのリールについて停止操作の受け付けを無効化し、リール基準位置が検出されないリールについて、ステップ数カウンタを初期化するとともに再始動制御を行う。そして、再始動制御を行ったリールが正常に回転せずに、ステップ数カウンタが所定のステップ数を超える場合には、再度、ステップ数カウンタを初期化して再始動制御を繰り返し行う。その後、当該リールについて連続して最大3回、再始動制御を行ったにもかかわらず、ステップ数カウンタが所定のステップ数となる前にリール基準位置が検出されることがなかった場合には、回転中の全てのリールを停止させるとともに、エラー状態に制御するエラー制御を開始して、ゲームの進行を不能化させる。
本実施例のメイン制御部41は、バックアップ電源により電力が供給されることで記憶内容を保持することが可能なバックアップ記憶領域を備えており、電断検出回路48の出力に基づいて電断が検出される場合には、メイン制御部41での制御状態をバックアップ記憶領域に記憶させ、スロットマシン1への電力供給が開始されたときには、電断が検出されたときの制御状態に復帰させることができるようになっている。そして、少なくともいずれか1つのリールを定速回転に制御しており、当該リールについて停止操作の受け付けが有効化している状態で、電断が検出された場合には、制御状態として、各リールの回転状態、各リールモータの励磁パターン等を含むデータをバックアップ記憶領域に記憶させるようになっている。
そして、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が再開されることで電断から復帰する際には、バックアップ記憶領域に記憶されている制御状態に基づいて、電断が検出された時点で回転状態であったリールについて、リールモータの励磁パターンとして電断が検出された時点での励磁パターンを設定する一方で、各リールについて停止操作の受け付けの有効状態または無効状態については、電断前の状態にかかわらず、無効状態として復帰する。その後は、復帰時に再設定された制御状態に基づいて各種制御が行われることとなる。
具体的には、図31(a)に示すように、メイン制御部41は、少なくともいずれか1つのリールを定速回転に制御しており、停止操作の受け付けが有効化されている状態で電断が発生し、当該電断から復帰する際には、電断時の励磁パターンとして定速パターンが設定されているが、停止操作の受け付けが無効な状態で復帰することとなる。その後、リールの回転制御を開始することで、復帰時に設定されている励磁パターンである定速パターンに基づいて該当するリールモータの励磁状態を変化させる。これにより、リールが正常に回転される場合には、回転中のリールについてステップ数カウンタが所定のステップ数(例えば、400ステップ)となる前にリール基準位置が検出されることで、当該リールの停止操作の受け付けの有効化条件が成立することとなる。そして、回転中の全てのリールについて、停止操作の受け付けの有効化条件が成立することにより、回転中の全てのリールについて停止操作の受け付けを有効化する。この状態でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、停止操作を有効に受け付けて、該当するリールの停止制御を行う。
一方、図31(b)に示すように、電断からの復帰時に設定されている定速パターンによりリールの回転制御を開始させたが、リールモータのトルクが足りず、リールが正常に回転しない場合には、当該リールについてリール基準位置が検出されることなく、ステップ数カウンタが所定のステップ数を超えることとなる。このような場合には、当該リールの回転状態に異常が生じていると判断して、該当リールについて、ステップ数カウンタを初期化するとともに再始動制御を行って、リールモータの励磁パターンを始動パターンに再度設定して、始動パターンの最初からリールモータの励磁状態を変化させることで、リールの回転を再始動させる。その後、再始動制御を行ったことで、当該リールが正常に回転され、回転中の全てのリールについて、励磁パターンが定速パターンに切り替えられ、かつリール基準位置が検出されることにより、停止操作の有効化条件が成立することで、回転中の全てのリールの停止操作の受け付けを有効化する。一方、リールが正常に回転されない場合に、再始動制御を連続して最大3回行ったにもかかわらず、リールが正常に回転されない場合には、回転中の全てのリールを停止させるとともに、エラー状態に制御するエラー制御を開始して、ゲームの進行を不能化させる。
また、メイン制御部41は、複数のリールが回転中である状態において、いずれかのリールについてステップ数カウンタが所定のステップ数を超えた場合には、他のリールについてリール基準位置が検出されることなくステップ数カウンタが所定のステップ数を超えたか否かに関わらず、当該リールから順次リールを再始動させる制御を行うようになっており、例えば、複数のリールについて、異なるタイミングでリールの回転状態に異常が生じたような場合でも、後に回転状態の異常が判断されるリールの再始動を待たずに、先に回転状態の異常が判断されたリールから順次再始動されることとなる。
本実施例のメイン制御部41は、リールの回転を開始させた後、回転中の全てのリールについてリール基準位置及び定速回転が検出されることで停止操作の有効化条件が成立したときに、回転中の全てのリールについてストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作の受け付けを有効な状態とする一方で、リールの回転が開始された後、少なくともいずれか1つのリールについてリール基準位置が検出されることなく、ステップ数カウンタに基づいて特定される回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が、リールの1周分を超える所定のステップ数を超えた場合には、リールの回転状態に異常が発生していると判断するようになっている。
このような構成において、リールの回転状態に異常が1度でも生じた場合に、リールの回転異常と判断して、エラー状態に制御して遊技の進行を不能化してしまうと、一時的にリールの回転が滞ったのみで、その後、当該リールを正常に回転させることが可能となる状況でも、遊技の進行が不能化されてしまうこととなり、遊技を円滑に進行させることに支障をきたすという問題がある。
これに対して、本実施例では、リールの回転が開始された後、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行しており、停止操作の有効化条件が成立した状況において、リールの回転異常が判断されたときに、リール始動時の励磁パターンである始動パターンによりリールモータの励磁状態を再度変化させることでリールを再始動させる再始動制御を行うので、回転異常と判定される度に、遊技の進行が不能化されることがなく、遊技を円滑に進行させることができる。
また、回転異常と判断されてから、再始動制御を行った後に停止操作の有効化条件が成立するまでの期間においては停止操作の受け付けを無効化するので、リールの回転が正常でない状況でリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、停止操作の有効化条件が成立した状態で電断が生じて電力供給が停止された後、電力供給が再開されて電断から復帰したときには、電断前の制御状態からリールモータの励磁状態を変化させる制御を再開することとなるが、その後、リール基準位置が検出されることで正常回転が特定された場合には、そのときから停止操作の受け付けを有効化するため、瞬停などが発生しても、回転中のリールについて正常回転が維持されていれば、電力供給が再開されて直ぐに遊技を進行させることが可能となる。
また、停止操作の有効化条件が成立した状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、リールを回転させるためのトルクが足りず、リールが回転されないために回転異常と判定されても、当該リールについて再始動制御が行われ、すぐに遊技の進行が不能化されることがないため、遊技を円滑に進行させることができる。
また、このような場合には、電力供給が再開されたときから、リールの回転異常と判定されて再始動制御が行われた後に、回転中の全てのリールについてリール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで有効化条件が成立するまでの期間においては、停止操作の受け付けを無効化するので、電力供給が再開した後、リールが正常回転であるかが不明な状況においてリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、リール基準位置が検出され、かつリールの回転が定速回転に移行することで、停止操作の有効化条件が成立したと判断するようになっており、リールが定速回転に到達していないにも関わらず、停止操作により回転中のリールの停止制御が実行されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、始動時の励磁パターンでリールモータの励磁状態を変化させる再始動制御の後、リール基準位置が検出されず、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、再始動制御を繰り返し実施し、再始動制御を所定回数(本実施例では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、エラー状態に制御して遊技を不能化するようになっており、再始動制御によってもリールが正常回転とならない場合、すなわち再始動制御では、問題を解決できない状況であれば、遊技を不能化させることができる。
また、本実施例では、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行うようになっており、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合でも、各リールを極力早い段階で正常回転とすることができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41が、停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、回転異常が判定されたリールから順次再始動制御を行う構成であるが、例えば、いずれかのリールの回転異常が判定された場合に、残りのリールの回転異常が判定され得る期間(所定ステップ数分の期間)が経過するまで、再始動制御を遅延させる構成、すなわち停止操作の有効化条件が成立した状態で複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合に、最も早く回転異常が判定されたリールの再始動制御を、最も遅く回転異常が判定されたリールの再始動制御まで遅延させる構成としても良く、このような構成とすることで、複数のリールにおいて異なるタイミングで回転異常が判定された場合にも、回転異常が判定された複数のリールを同じタイミングで再始動させることができるので、再始動時の見栄えが良くなる。
また、本実施例では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数がリール1周を超える所定ステップ数(400ステップ)を超えた場合に、リールの回転異常を特定する構成であるが、当該所定ステップ数は、リールが1周するために要するステップ数よりも大きな値、すなわち、リールが正常回転している場合にリール基準位置が検出されるまでに要するステップ数よりも大きな値であれば良い。
また、本実施例では、リール基準位置が検出されることなく、回転開始または前回リール基準位置が検出されてからのステップ数が所定ステップ数を超えた場合に、当該リールを再始動させる制御を所定回数(本実施例では3回)行っても停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リール回転異常と判定して遊技を不能化する構成であるが、停止操作の有効化条件が成立しない場合に、リールを再始動させる制御を少なくとも1回以上行う構成であれば、頻繁に遊技が不能化されることを防止することができる。
また、本実施例では、回転開始後、リール基準位置が検出され、かつ定速回転に移行することで停止操作の受け付けが有効化される構成であるが、少なくともリール基準位置が検出されることで停止操作の受け付けが有効化される構成であれば良い。
また、本実施例では、リール回転開始時からのステップ数が、定速回転へ移行するのに必要なステップ数以上であるか否かにより定速回転に移行したか否かを判定する構成であるが、リール基準位置が検出され、次回リール基準位置が検出されるまでのステップ数または時間に基づいて一定速度を満たすか否かを判定することにより、定速回転に移行したか否かを判定する構成としても良い。
次に、本実施例のメイン制御部41が遊技補助表示器12を用いて行うナビ報知に関する制御について、図32〜36に基づいて説明する。
図32に示すように、遊技補助表示器12は、第1〜第8セグメントをそれぞれ点灯/消灯可能な2つの表示器12L、12Rからなり、それぞれのセグメントを赤色に点灯させることが可能な表示器である。遊技補助表示器12の各セグメントは、遊技制御基板40上に設けられた所定の出力バッファに格納されている点灯態様データに基づいて、LED駆動回路47により駆動されることで、所定の点灯態様での点灯状態または消灯状態に制御されるようになっている。尚、遊技補助表示器12として、それぞれのセグメントを白色、桃色、黄色、橙色、赤色、緑色、青色等のいずれかの色または複数色に点灯させることが可能な表示器や液晶表示器等を用いても良い。
メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに点灯態様データとしてナビ報知表示データを設定することで、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させ、ナビ報知を行うことが可能である。また、出力バッファに点灯態様データとして払出枚数表示データを設定することで、遊技補助表示器12に入賞の発生により付与されるメダルの枚数を表示させる払出枚数報知を行うことが可能であり、出力バッファに点灯態様データとしてエラー表示データを設定することで、遊技補助表示器12にエラー発生時にその内容を示すエラーコードを表示させるエラー報知を行うことが可能である。
メイン制御部41は、ゲームの開始時に内部抽選が行われたときに、RAM41cの所定領域に設定される内部抽選の結果を参照し、特別役(BB1〜3、RB)のいずれかが当選しており、かつ所定の特別役のナビ報知の実施条件(本実施例では、特別役の当選後、所定数(例えば、5ゲーム)が行われることで成立する)が成立しているか否かを判定し、特別役のナビ報知の実施条件が成立している場合には、特別役のナビ報知の実施条件が成立したことに伴いナビ報知を行う旨を示すフラグをRAM41cの所定領域に設定し、上述の押し順コマンド設定処理を行う。当該フラグは、押し順コマンド設定処理にて参照されることで、特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降であり、かつ当選している特別役を入賞させることが可能なタイミング、すなわち内部抽選の結果がはずれとなったときには、当選している特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(10〜13)が送信用ナビ番号として設定されることとなる。
そして、押し順コマンド設定処理が終了した後に、遊技補助表示器12の点灯態様データの設定処理を行う。遊技補助表示器12の点灯態様データの設定処理では、特別役が当選していない、または実施条件が成立していない場合には、前述の押し順コマンド送信処理によりRAM41cの所定領域に設定されおり、ナビ報知によるリールの停止順を識別可能な送信用ナビ番号(「0」〜「9」)を参照し、当該送信用ナビ番号に対応するナビ報知表示データを出力バッファに設定する。一方、特別役が当選しており、かつ実施条件が成立している場合には、押し順コマンド送信処理により設定されており、ナビ報知により示唆する所定の図柄(本実施例では、「青7」「赤7」「白7」「BAR」の図柄)を識別可能な送信用ナビ番号(「10」〜「13」)を参照し、当該送信用ナビ番号に対応するナビ報知表示データを選択して出力バッファに設定する。
図33(a)に示すように、メイン制御部41は、ナビ報知表示データを設定する際に、ナビ番号が標準押し順の番号「0」であり、ナビ報知を行わないときには、ナビ報知表示データとして出力バッファの初期値を設定する、すなわち遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、各表示器12L、12Rの第1〜第8セグメントを全て消灯状態に設定することで、遊技補助表示器12を非表示に制御する。また、ナビ番号が標準押し順以外のナビ番号「1」〜「9」のいずれかであり、ナビ報知を行うときには、ナビ番号の数字を表示させるように遊技補助表示器12の各セグメントを点灯状態とするとともに、表示器12Rの第8セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするナビ報知表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にナビ番号を表示するように制御する。また、特別役が当選しており、かつ実施条件が成立している場合に、特別役に応じた図柄を示唆するナビ番号を含むナビ報知表示データを選択した場合には、当該ナビ番号の数字を表示させるように遊技補助表示器12の各セグメントを点灯状態とするとともに、表示器12Rの第8セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするナビ報知表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にナビ番号を表示するように制御する。
これにより、報知される停止順(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左、左第1停止、中第1停止、右第1停止)毎に、点灯するセグメントの組合せが異なることで、点灯中のセグメントの組合せからナビ番号を識別可能に表示するようになっており、ナビ報知として、内部抽選結果に応じた遊技者にとって有利となる停止順を、遊技補助表示器12を用いて報知することができるようになっている。また、特別役が当選しており、かつ実施条件が成立している場合には、当選している特別役に応じた図柄(青7、赤7、白7、BAR)が示唆されるナビ番号(「10」〜「13」)を認識可能に表示することで、遊技者にとって有利な停止操作のタイミングとして所定の図柄を示唆するになっており、ナビ報知として、特別役を入賞させることが可能な停止操作のタイミングを、遊技補助表示器12を用いて報知することができるようになっている。また、メイン制御部41は、ナビ報知を行うときには、ナビ番号とともに表示器12Rの第8セグメインを点灯状態に制御する一方で、ナビ報知を行わないときには、表示器12Rの第8セグメインを消灯状態に制御することで、ナビ報知が実行されているか否かが遊技補助表示器12の点灯態様により認識できるようになっている。
尚、本実施例のナビ報知では、遊技補助表示器12の表示態様がナビ番号となるように、ナビ番号に応じたセグメントの組合せを点灯させる構成であるが、ナビ報知として遊技補助表示器12の表示態様は、停止順を直接的に示すような表示態様(例えば、図34の変形例1)であっても良いし、停止順を直接的に想起するようなものではなく、点灯するセグメントの組合せから即座に停止順を識別することが困難なものであり、対応表等がなければ容易に識別できない表示態様(例えば、図34の変形例2)であっても良い。
具体的には、図34において変形例1として示すように、例えば、左リール2Lのリール番号を「1」、中リール2Cのリール番号を「2」、右リール2Rのリール番号を「3」として、2つの遊技補助表示器12のうちの一方の表示器12Lに第1停止のリール番号を表示し、他方の表示器12Rに第2停止のリール番号を表示することで(遊技補助表示器12に、例えば、「21」を表示させることで、中左右の停止順であることを示す)、ナビ報知として停止順を直接的に示唆し、また、青7の図柄を「b7」、赤7の図柄を「r7」、白7の図柄を「S7」、BARの図柄を「br」として、これら「b7」「r7」「S7」「br」を遊技補助表示器12に表示することで、青7、赤7、白7、BARの図柄を示唆することで、停止タイミングを直接的に示唆することができる。
また、図34において変形例2として示すように、予め停止順に、即座に停止順を識別することが困難なセグメントの組合せ(例えば、左中右の停止順を示唆するセグメントの組合せとして、表示器12Lの第2セグメント、表示器12Rの第4及び第6セグメント組合せ等)を割り当て、該当するセグメントを点灯させることで、即座に停止順を識別することは困難であるが、対応表等を用いることで識別することが可能な表示態様により、停止順を示唆することができる。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームが進行されて、全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときに、いずれかの役の入賞が発生しているか否かを判定し、払い出しを伴ういずれかの役(小役)の入賞が発生している場合には、当該入賞の発生により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして出力バッファに設定して、遊技補助表示器12に払い出されるメダル枚数を表示させる。
図33(b)に示すように、払出枚数表示データを出力バッファに設定する際には、メダルの払出枚数を表示させるように遊技補助表示器12の各セグメントを点灯状態とするし、第8セグメントを含む他のセグメントを消灯状態とする払出枚数表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示するように制御する。例えば、8枚のメダルが払い出されるときには、表示器12Rの第1〜第7セグメントを点灯させる一方で、表示器12Lの第1〜第8セグメント及び表示器12Rの第8セグメントを消灯させる。これにより、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる際には、表示器12Rの第8セグメントを消灯状態に制御するので、上述のようにナビ報知での点灯態様と払い出しメダル枚数の報知での点灯態様とが異なる点灯態様となり、遊技補助表示器12でナビ報知が行われているか、払い出されるメダルの枚数の報知が行われているかが誤認されることのないようになっている。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームの進行中にエラーを検出したときには、当該エラーの種類に応じて予め定められているエラーコード(E1〜E8、図35参照)をRAM41cの所定領域に設定し、後述する所定のエラー表示条件が成立したとき(本実施例では、リールの回転制御中にエラーを検出した場合には、全てのリールが停止されたときであり、リールの回転制御中以外のときにエラーを検出した場合には、エラーを検出したときである)に、RAM41cに設定されているエラーコードを含むエラー表示データを、遊技補助表示器12の出力バッファに設定する。
図35に示すように、メイン制御部41は、エラー表示データを設定する際には、エラーコードの英字及び数字を表示させるように遊技補助表示器12の各セグメントを点灯状態とし、その他のセグメントを消灯状態とするエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12に検出されたエラーの種類を特定可能なエラーコードを表示させるように制御する。そして、予め定められている所定のエラー解除条件(図35参照)が成立したときに、出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12でのエラーコードの表示を終了させる。エラー表示データでは、表示器12Lの第1、2、4、5、7セグメントを点灯させることで、「E」の文字を表示するとともに、表示器12Rのセグメントのうちエラーコードの数字に対応するセグメントを点灯させる一方で、表示器12L、12Rの他のセグメントを消灯させる。これにより、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させる際には、ナビ報知や払出枚数表示では、表示されることがない英字「E」を表示器12Lに表示させるように点灯態様を制御するので、エラーコードを報知する際の点灯態様は、ナビ報知での点灯態様、払い出しメダル枚数の報知での点灯態様と異なる点灯態様となり、遊技補助表示器12によりエラーコードの報知が行われているか、ナビ報知、払い出されるメダルの枚数の報知が行われているかが誤認されることのないようになっている。
次に、メイン制御部41がゲームの進行状況等に応じて遊技補助表示器12の点灯態様を切り替えるタイミングについて、図36〜図39に基づいて説明する。
図36(a)に示すように、メイン制御部41は、ゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されるときに、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の全てのセグメントを消灯させて非表示に制御する。そして、規定数の賭数が設定された状態でスタート操作が行われることで、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させる。この際、RAM41cの所定領域を参照して標準押し順のナビ番号「0」が設定されており、ナビ報知を行わない場合には、遊技補助表示器12の全てのセグメントを消灯させた状態で維持する。そして、第3停止の操作が行われた後、全てリール2L、2C、2Rが停止されたときに、いずれかの小役の入賞が発生している場合には、入賞により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる。そして、次のゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されることで、遊技補助表示器12の出力バッファを再び初期化して、遊技補助表示器12を非表示に制御する。これにより、ナビ報知を行わないゲームにおいては、1以上の賭数が設定されるときから、入賞によりメダルの払い出しが開始されるときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12が非表示に制御され、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてメダルの払い出しが開始されたときから、1以上の賭数が設定されるか、または待機条件(一定時間操作がないこと、精算操作がされること)が成立して待機状態に移行するまでの期間にわたり、遊技補助表示器12に払出枚数表示としてメダルの枚数を表示させるように制御されることとなる。尚、第3停止の操作が行われて、全てリール2L、2C、2Rが停止されたときに、再遊技役が入賞している場合及びいずれの入賞も発生していない場合には、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定しないことで、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示で維持して、一のゲームを開始させるために1以上の賭数が設定されるときから、次のゲームを開始させるために賭数が設定されるときまでの期間にわたり、すなわち一のゲーム中の全ての期間にわたって、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御する。
一方で、図36(b)に示すように、メイン制御部41は、ナビ報知を行う場合には、規定数の賭数が設定された状態でスタート操作が行われた後に、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させるときに、RAM41cの所定領域を参照して、前述の押し順コマンド送信処理によりナビ番号「1」〜「9」のいずれかが送信用ナビ番号として設定されている場合、または特別役のナビ報知の実施条件が成立しており、ナビ番号「10」〜「13」のいずれかが送信用ナビ番号として設定されている場合には、該当するナビ番号を表示させるナビ報知表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させる。その後、第3停止のストップスイッチの操作が行われ、当該ストップスイッチが離されたときに、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御し、その後、所定の待機期間にわたり待機する。そして、所定の待機期間が経過した後に、いずれかの小役の入賞が発生しているか否かを判定し、小役の入賞が発生している場合には、入賞により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる。これにより、ナビ報知を行うゲームにおいては、ゲームの開始に伴ってリールの回転が開始されたときから、第3停止操作のストップスイッチが離されたときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12にナビ報知としてナビ番号が継続して表示されるように制御される。そして、出力バッファが初期化されることで、遊技補助表示器12の点灯態様が一旦非表示に制御された後、全てのリール2L、2C、2Rが停止されてメダルの払い出しが開始されたときから、1以上の賭数が設定されるときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12に払出枚数表示としてメダルの枚数が表示させるように制御される。
また、本実施例のメイン制御部41は、上述のように(図29参照)、少なくともいずれか1つのリールについて定速回転に制御しており、停止操作の受け付けを有効化している状態において、回転中のリールに回転状態に異常が生じていると判断した場合には、全てのリールについて停止操作の受け付けを無効として、異常が生じていると判断したリールについて、回転を再始動させるために再始動制御を行う。その後、回転中の全てのリールが正常に回転される場合に、停止操作の受け付けを再び有効化するようになっている。一方で、図36(b)に示したように、ナビ報知を行う場合には、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させるときに、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを設定し、その後、第3停止のストップスイッが離されたときに、出力バッファを初期化するようになっている。これにより、ナビ報知を行う場合には、ゲームに関するリール2L、2C、2Rの回転制御を開始させるときから、第3停止のストップスイッが離されたときまでの期間において、停止操作の受け付けが有効化されているか無効化されているかにかかわらず、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を継続させるようになっている。
また、図36(b)に示すように、メイン制御部41は、ゲームのスタート操作が行われた際には、上述の押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。これに対して、サブ制御部91は、押し順コマンドに基づきナビ番号を特定し、当該ナビ番号に基づいてナビ報知が行われることが特定される場合には、当該ナビ番号に基づいて特定される有利操作態様を示唆するナビ演出を実行する。ナビ演出では、例えば、ナビ番号に基づく停止順を示す数字を、液晶表示器51の表示領域51a上のストップスイッチ8L、8C、8Rに対応する位置に表示させたり、ナビ番号に基づく停止操作のタイミングを示唆する画像(例えば、「赤7」の画像等)を、液晶表示器51の表示領域51aに表示させることで、有利操作態様を示唆する。
尚、本実施例では、サブ制御部91は、ナビ演出を行う場合には、押し順コマンドを受信したときに、ナビ演出を開始させる構成であるが、ナビ演出が開始されるタイミングは、メイン制御部41側にてストップスイッチの停止操作が有効化される以前であれば良く、例えば、ゲームの開始に伴いリール2L、2C、2Rの回転を開始させる旨を示すリール加速情報コマンドを受信したタイミングや、押し順コマンド受信した以降から遊技の開始に伴いリールを所定の定速回転まで加速させる制御が完了した旨を示す加速完了コマンドを受信する以前までの期間内のタイミング等であっても良い。特に、停止操作が有効化されるときに、メイン制御部41側でのナビ報知が開始されるとともにサブ制御部91側でのナビ演出を開始される構成とすることで、ナビ報知が行われる状態であっても、スタート操作を行ったときから停止操作が有効化されるときまでの期間において、ナビ報知及びナビ演出により報知対象役の当選が示唆されることがないので、当該期間にわたり内部抽選にて当選した役への期待感を維持することができる。また、特に、ゲームに関するリールの回転を開始したとき以降に、メイン制御部41側でのナビ報知が開始されるとともにサブ制御部91側でのナビ演出を開始される構成とすることで、例えば、メイン制御部41が、スタート操作が行われた後からゲームに関するリールの回転制御を開始するまでの期間において、遊技の進行を遅延させるフリーズ状態に制御し、フリーズ状態においてリールを用いたリール演出を実行可能な構成である場合に、スタート操作が行われた後からゲームに関するリールの回転制御を開始するまでの期間、すなわちフリーズ状態に制御されている期間において、ナビ報知及びナビ演出により報知対象役の当選が示唆されることがないので、当該期間にわたり内部抽選にて当選した役への期待感を維持することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、ナビ報知を開始した後、第3停止操作のストップスイッチが離され際に、当該ナビ報知を終了させ、遊技終了コマンドをサブ制御部91に対して送信する構成であり、サブ制御部91は、遊技終了コマンドを受信したことに基づいて、メイン制御部41側でのナビ報知が終了される際に、ナビ演出を終了させることが可能であるが、ナビ演出は、少なくとも停止順によってゲームの結果が変化する場合に行われる構成であれば良く、例えば、ナビ報知及びナビ演出により示唆される停止順以外の停止順でのストップスイッチが操作されることで報知対象役が入賞しないことが確定した場合、第1停止操作または第2停止操作が行われることで一の役のみが入賞することが確定した場合などにおいては、メイン制御部41側にてナビ報知が終了されるより前に、ナビ演出が終了される構成としても良い。このような構成とすることで、ゲームの結果が確定した以降にもナビ演出が継続されないようにすることができる。
本実施例のメイン制御部41のRAM41cは、スロットマシン1への電力供給が停止された場合であっても、バックアップ電源により電力が供給されることで記憶内容を保持することが可能であり、スロットマシン1への電力供給が停止されて、電断検出回路48の出力に基づいて電断が検出される場合には、RAM41cに設定されているメイン制御部41での制御状態を、電断から復帰する際に復帰させることができるように電断処理を行って、その後、スロットマシン1への電力供給が開始されたときには、電断が検出されたときの制御状態で制御を開始することができるようになっている。
図37に示すように、メイン制御部41は、ゲームの進行に伴い少なくとも1つ以上のリールを回転制御しており、かつ遊技補助表示器12にナビ報知を行っている場合に、電断が検出されたときには、電断に関連する制御を行って、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の点灯態様を非表示に制御するとともに、回転制御を行っているリールのリールモータの励磁パターン、励磁制御のステップ数やナビ番号等を含む制御状態をスロットマシン1への電力供給が再開された際に、電断が検出されたときの内容で復帰させることができるように電断処理を行う。
その後、スロットマシン1への電力供給が再開されることで、メイン制御部41での制御状態を電断前の制御状態に復帰させる際には、電断が検出されたときにRAM41cに記憶されていた制御状態に基づいて電断前の制御状態に復帰させるが、制御状態のうち全てのストップスイッチによる停止操作の受け付け状態については、無効に変更して設定する。これにより、メイン制御部41は、全てのストップスイッチによる停止操作の受け付けが無効化されている状態で復帰することになる。
また、メイン制御部41は、制御状態を電断前の状態に復帰させる際に、ナビ番号、各リールのリールモータの励磁パターン及びステップ数については、電断が検出されたときにRAM41cに記憶されていたままの内容で復帰させる。そして、復帰した際には、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示す復帰コマンド、及びナビ番号を特定可能な押し順コマンドを含むメイン制御部41側での制御状態を特定可能な各種コマンドをサブ制御部91に対して送信する。その後は、上述のゲーム開始時と共通の制御を実行して、RAM41cに設定されている制御状態に基づいてゲームを進行させるための制御を行うことで、RAM41cに設定されているナビ番号に基づいてナビ報知表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、遊技補助表示器12におけるナビ番号の表示を再開させるように制御した後、RAM41cに設定されているリールモータの励磁パターンすなわち定速パターンに基づいて、電断前に回転制御していたリールのリールモータを電断が検出された時の励磁パターンのステップ数から励磁して、該当するリールを再び所定の定速回転で回転させるように制御し、当該リールが所定の定速回転となった場合に、該当するリールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化する制御を行う。
この際、該当するリールを再び所定の定速回転で回転させる制御においては、電断が検出された時点で設定されている励磁パターンとして定速パターンに基づいて、該当するリールモータの回転制御を開始させることとなり、このような場合には、上述のように(図31(a)(b)参照)、該当するリールの状態(回転状態または停止状態)によって、該当するリールが正常に回転される場合もあれば、正常に回転されない場合もあり、正常に回転されない場合には、該当するリールについて正常に回転さるために再始動制御が行われることとなる。
そして、正常に回転される場合及び正常に回転されない場合であって再始動制御により正常に回転されるようになった場合に、当該リールが所定の定速回転となったときに、該当するリールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化する。その後、受け付けが有効化されたストップスイッチが操作されるまで待機し、ストップスイッチの操作が行われるときに、該当するリールを停止させる制御を行う。
これに対して、サブ制御部91は、電断から復帰した後、復帰コマンドを受信した後、押し順コマンドを受信することで、押し順コマンドにより特定されるナビ番号に基づいて、メイン制御部41側においてナビ報知が行われることが特定さえる場合には、ナビ番号に基づく遊技者にとって有利な有利操作態様を特定可能なナビ演出を再開させる。その後、ゲームの進行に応じて受信される各種コマンドに基づいて演出の制御を行うこととなる。これにより、メイン制御部41では、電断から復帰し、押し順コマンド等を送信した後、リールの回転制御を再開して、該当するリールが定速回転となることで、ストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化するのに対して、サブ制御部91では、電断からの復帰後、押し順コマンドを受信したときに、ナビ演出を再開させるので、サブ制御部91は、メイン制御部41側において停止操作が有効化されるときには、既にナビ演出を行っている状態とすることとができるようになっている。
このように、本実施例のメイン制御部41は、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12を非表示に制御するので、電断が検出されたときから、スロットマシン1への電力供給が完全に停止するまでの期間において、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号が表示されることがないようになっている。また、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化し、スロットマシン1への電力供給が再開されて、メイン制御部41が復帰したときに、出力バッファにナビ報知表示データを再設定するように制御するので、電力供給が再開されたときからメイン制御部41が復帰するときまでの期間にわたり、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号が表示されることがないようになっている。
また、メイン制御部41は、スロットマシン1への電力供給が再開されて、メイン制御部41が復帰したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを再設定し、その後、電断が検出された時に回転制御を行っていたリールを再び所定の定速回転で回転させる制御を行って、該当するリールが定速回転となった場合に、当該リールのストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効化するように制御するので、スロットマシン1への電力供給が再開された際には、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号の表示を開始させた後に、ストップスイッチによる停止操作の受け付けが有効化されるようになっており、ナビ番号の表示が既に行われている状態で、停止操作の受け付けが有効化されるようになっている。
また、メイン制御部41は、リールの回転制御を行っているときに電断が検出され、その後、電断から復帰したときには、ゲーム開始時と共通の処理を実行して、復帰時に設定された制御状態に基づいてゲームの進行を制御するようになっている。
このように、本実施例のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、メイン制御部41は、メイン制御部41側が制御する遊技補助表示器12にて、遊技者にとって有利な操作態様を報知するナビ報知を行うことが可能な構成である。
このような構成では、遊技補助表示器12にてナビ報知を行っている状態で、電断が発生した場合に、電断復帰後もナビ報知が行われることとなるが、電断復帰後に、ナビ報知が復帰する前に停止操作を有効化する構成とすると、報知される有利な操作態様とは異なる操作態様にて停止操作がされてしまう虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、メイン制御部41側が制御する遊技補助表示器12にて、遊技者にとって有利な操作態様を報知するナビ報知を行うことが可能な構成であり、ゲームの開始に伴いリールの回転制御を開始した後、所定の有効化条件が成立した状態でストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付ける一方で、所定の有効化条件が成立した状態かつナビ報知を行っている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときには、電力供給が再開されてから所定の有効化条件が成立するまでの期間において、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付けず、遊技補助表示器12にてナビ報知を再開し、所定の有効化条件が成立した後に、ストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付けるので、所定の有効化条件が成立した状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給が再開されてから有効化条件が成立するまでの期間においてストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作が受け付けられないこととなり、電力供給が再開した後、正常回転であるかが不明な状況においてリール2L、2C、2Rが停止されてしまうことを防止できる。また、所定の有効化条件が成立した状態、かつナビ報知を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、所定の有効化条件が成立するよりも早いタイミングでナビ報知が再開されることとなるので、ナビ報知が行われることで遊技者が有利操作態様が報知されることを知らずに、誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、メイン制御部41が制御する遊技補助表示器12に、所定内容として、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの払出枚数と、発生しているエラーの内容を示すエラーコードとを表示させることが可能であり、また、遊技補助表示器12に、所定内容とは異なる表示内容として、遊技者にとって有利な有利操作態様を識別可能なナビ番号を表示させることが可能であるので、メイン制御部41側が直接制御する遊技補助表示器12でナビ番号を表示させる場合に、所定内容を表示させる表示手段を利用してナビ番号を表示させることにより新たな表示手段を設けることなく、所定内容もナビ番号も表示することができる。
また、本実施例のメイン制御部41は、所定の有効化条件が成立した状態、かつナビ報知を行っている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されて、メイン制御部41が電断前の状態に復帰したときに、ナビ報知を再開した後、スロットマシン1への電力供給が停止された際に回転制御を行っていたリールについて、リールの回転制御を再開する構成であり、電力供給が再開された後には、リールの停止状態に関わらず、電力供給が停止されたときと共通の表示態様にて遊技補助表示器12にナビ番号を表示させて、有利操作態様を報知するので、ナビ報知により有利操作態様を報知させる制御の再開に係る制御を簡素化することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技者にとって有利な有利操作態様として、複数の異なる操作タイミング(「青7」、「赤7」、「白7」、「BAR」を入賞ラインLNに停止させるタイミング)のうちいずれかの操作タイミングで操作する操作態様、複数の操作順(例えば、左中右、左右中の操作順等)のうちいずれかの操作順で操作する操作態様を、ナビ報知により報知する構成であるが、これらの組合せによる操作態様等を報知する構成であっても良い。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームの開始に伴いリールの回転制御を開始したときに、遊技者にとって有利な有利操作態様を報知するナビ報知を開始した後、所定の有効化条件が成立した状態でストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付けるので、ゲームの開始後、所定の有効化条件が成立するよりも早いタイミングでナビ報知が開始されることとなり、遊技者にとって有利な有利操作態様が報知されていることを知らずに誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、ゲームの開始に伴いリールの回転制御を開始したときに、遊技者にとって有利な有利操作態様を報知するナビ報知を開始した後、所定の有効化条件が成立した状態でストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作を受け付ける構成であるが、ゲームの開始後、所定の有効化条件が成立するまでに、ナビ報知を開始する構成であれば良く、例えば、ゲームを開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたときに、ナビ報知を開始する構成であっても良いし、ゲームを開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたときから、所定の有効化条件が成立するときまでの期間内のいずれかのタイミングでナビ報知を開始する構成であっても良い。このような構成においても、ゲームの開始後、所定の有効化条件が成立するよりも早いタイミングでナビ報知が開始されることで、遊技者にとって有利な有利操作態様が報知されていることを知らずに誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、所定の有効化条件が成立した後、リールの回転状態に異常が検出されたときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受け付けを無効化し、再び所定の有効化条件が成立することで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受け付けを有効化する一方で、ナビ報知を開始した後は、リールの回転状態に異常が検出されたときでも、ナビ報知による有利操作態様の報知を継続するので、遊技者にとって有利な有利操作態様が報知されていることを知らずに誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、遊技者にとって有利な有利操作態様を特定可能な押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信可能であるのに対して、サブ制御部91は、押し順コマンドに基づいて有利操作態様を特定可能なナビ演出を実行可能であり、メイン制御部41側にてナビ報知が行われる場合に、サブ制御部91側にて制御する液晶表示器51を用いて有利操作態様を報知することが可能であるので、有利操作態様を報知する際の演出効果を高めることができる。
本実施例のメイン制御部41は、有効化条件が成立した状態、かつナビ報知を行っている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されて、メイン制御部41が電断前の状態に復帰したときに、ナビ報知を再開させるとともに、押し順コマンドをサブ制御部91に対して送信し、その後、リールの回転制御を開始して、所定の有効化条件が成立することで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作の受け付けを有効化するので、有効化条件が成立するよりも早いタイミングで有利操作態様を特定可能な押し順コマンドがサブ制御部91に対して送信されることとなり、サブ制御部91側において、スロットマシン1への電力供給が再開されたときにストップスイッチ8L、8C、8Rによる停止操作が有効となる前にナビ演出を開始させることが可能となり、遊技者が有利操作態様が報知されていることを知らずに誤って有利操作態様以外の操作態様にてストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、スロットマシン1への電力供給が再び開始されたことで、メイン制御部41での制御状態を電断前の制御状態に復帰させる際には、電断が検出されたときにRAM41cに記憶されていた制御状態に基づいて電断前の制御状態に復帰させる構成であり、特に、電断前に回転制御を行っていたリールについては、電断時点でのリールモータの励磁パターン及びステップ数が設定されている状態で復帰させるようになっており、電断からの復帰時には、電断時点での励磁パターンすなわち定速パターン及びステップ数からリールモータの励磁状態を変化させて、リールの回転を再開させるように制御した後、リールが正常に回転されない場合に、該当するリールの励磁パターンを始動パターンに再設定して回転を再始動させる再始動制御を行う構成であるが、メイン制御部41は、電断前にいずれかのリールを回転制御している状態で、電力供給が停止され、電力供給が再開された際に、電断前の制御状態に復帰させる場合には、該当するリールについてリールモータの励磁パターンを始動パターンに設定する構成であっても良い。
具体的には、メイン制御部41は、通常のゲームの制御を行う場合には、リールモータの励磁パターンを始動パターン、定速パターン、停止パターンの順序で選択するようになっており、図38(a)に示すように、有効なスタートスイッチ7の操作が行われたことを条件として始動パターンを選択して、停止している状態のリールを始動させて所定の定速回転まで加速させた後、定速パターンを選択してリールを所定の定速で回転させる。そして、この状態で待機して、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを条件として操作されたストップスイッチに対応するリールについて滑りコマ数に応じて停止パターンを選択し、ストップスイッチの操作から最大停止遅延時間(本実施例では190ms)内にストップスイッチの操作に応じた停止位置でリールを停止させる。その後は、メイン制御部41は、次のゲームが開始されるまで励磁パターンを選択せず、リールを停止状態で維持する構成において、図38(b)に示すように、電断前に始動パターンによりリールの回転を制御しており、電断により始動の途中でリールが停止状態となった場合には、電断から復帰する際に、電断時に選択されていた始動パターンを用いて、当該始動パターンの最初のステップから励磁状態を変化させることで、一旦リールが正常に回転されない状態とすることなく、リールを始動させることができる。
また、図38(c)に示すように、電断前に定速パターンによりリールの回転を制御しており、電断により始動の途中でリールが停止状態となった場合には、電断から復帰する際に、励磁パターンを電断時に選択されていた定速パターンから始動パターンに変更して、当該始動パターンの最初のステップから励磁状態を変化させることで、一旦リールが正常に回転されない状態とすることなく、リールを始動させることができる。
また、図38(d)に示すように、電断前に停止パターンによりリールの回転を停止させる制御しており、電断により停止させる制御の途中でリールが停止状態となった場合には、電断から復帰する際に、電断時に選択されていた停止パターンを用いて、当該停止パターンにおける電断時のステップ数から励磁状態を変化させることで、電断時に実行していた停止パターンを続けて実行することで、電断時に実行していた停止パターンを、電断前に開始してから電断中の時間を除いて特定時間(本実施例では190ms)内に最後まで実行することができる。
本実施例のメイン制御部41は、メイン処理やタイマ割込処理(メイン)において、メダルの払い出しに関するエラーやメダルの投入に関するエラー、リールの回転に関するエラーなどゲームに関する各種エラーの発生を検出可能になっており、上述のように各種エラーを検出した後に所定のエラー表示条件が成立したときに、エラーの内容を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させる。所定のエラー表示条件は、ゲームに伴いリールが回転制御されていない状態で各種エラーを検出した場合は、当該エラーを検出したときであり、リールが回転制御されている状態で各種エラーを検出した場合は、全てのリールが停止されたときである。
図39に示すように、本実施例のメイン制御部41は、上述のようにゲームの開始時に遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを設定してナビ報知を行い、その後、第3停止の操作が行われたストップスイッチが離されたときから所定の待機期間が経過したときに、入賞状況に応じて払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、メダルの払い出し枚数を表示させる構成である。このような構成において、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを設定してナビ報知を開始したときから、第3停止の操作が行われたストップスイッチが離されてさらに所定の待機期間が経過するときまでの制限期間において、ゲームに関する各種エラー、特にメダルの投入に関するエラー、リールの回転に関するエラーを検出した場合には、上述の制限期間が経過するまでゲームに関する制御を継続して行い、制限期間が経過したときに、検出されたエラーの内容を示すエラーコードをエラー表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させる制御を開始した後、エラー状態に制御する。
その後、検出された異常の種類に応じた解除条件(例えば、リセットスイッチ23の所定手順での操作等)が成立することで、ゲームの制御をエラー状態の制御を開始する前の時点から再開する。ゲームの制御を再開することで、第3停止の操作が行われて所定の定期期間が経過した後の制御、すなわち、いずれかの小役の入賞が発生しているか否かを判定し、小役の入賞が発生している場合には、入賞により払い出されるメダルの枚数を払出枚数表示データとして遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、遊技補助表示器12に払い出されるメダルの枚数を表示させる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを設定してナビ報知を行っている状態で、各種エラーが検出された場合には、ナビ報知が終了されて所定の待機期間が経過したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにエラー表示データを設定することで、ナビ報知が開始されてから終了されるまでの期間においてエラー報知が行われることを制限するようになっている。
従来のスロットマシンは、遊技の進行に関する制御を行うメイン制御部と、演出に関する制御を行うサブ制御部とを備え、メイン制御部は、遊技者に払い出されるメダル枚数や、遊技に関するエラーの発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な遊技補助表示器を備え、また、内部抽選結果を特定可能なコマンドをサブ制御部に対して送信することが可能であり、サブ制御部は、当該コマンドに基づいて特定される内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利な操作態様を、サブ制御部が備える液晶表示器等に表示させて報知する構成であった。
このような構成では、サブ制御部や液晶表示器に不具合が生じることで有利な操作態様が特定できず、遊技者に不利益が生じる虞があるため、本実施例では、メイン制御部41側で有利な操作態様を表示させる制御を行うとともに、遊技者に払い出されるメダル数が表示される遊技補助表示器12を利用して有利な操作態様を表示させるようになっているが、遊技者に払い出されるメダル数と遊技者にとって有利な操作態様とを、メイン制御部41が備える遊技補助表示器12に表示させる構成とすると、一の表示器において遊技者に払い出されるメダル数と、遊技者にとって有利な操作態様と、がいずれも表示されることとなるため、その際の表示が切り替わったときに表示内容を誤認させてしまう虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41は、所定内容として遊技者に払い出されるメダルの払出枚数や、遊技に関するエラーの発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な遊技補助表示器12を備え、遊技補助表示器12に、所定内容とは異なる表示内容として遊技者にとって有利なストップスイッチの有利操作態様(停止順及び停止タイミング)を識別可能なナビ番号を表示させることが可能であり、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示の状態としてから所定内容を表示させるので、メイン制御部41側が直接制御する表示器にナビ番号を表示させる場合に、新たな表示手段を設けることなく、所定内容としてメダルの払出枚数等を表示させる遊技補助表示器12を利用してナビ番号を表示させることにより、所定内容もナビ番号も表示することができるとともに、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示としてから所定内容を表示させるので、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
尚、メイン制御部41は、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示の状態としてから所定内容を表示させる構成であれば良く、遊技補助表示器12が非表示の状態をされる期間は、少なくとも消灯したことを遊技者等が認識可能な期間であれば良い。本実施例では、メイン制御部41が遊技補助表示器12の出力バッファを初期化した後に待機する所定の待機期間を設けており、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、確実に遊技補助表示器12が非表示に制御するようになっている。
また、メイン制御部41が遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、待機する当該所定の待機期間は、遊技補助表示器12の表示態様が、ナビ報知から払出枚数の報知に切り替わる間において、少なくとも消灯したことを遊技者等が認識可能な期間であれば良く、例えば、タイマ割込処理(メイン)が少なくとも1回行われるまで待機することで、タイマ割込処理(メイン)が行われて遊技補助表示器12の表示態様が切り替えられることとなるため、ナビ報知から払出枚数の報知に切り替わる間に、遊技補助表示器12を一旦消灯状態に制御することができる。また、例えば、第3停止のストップスイッチの操作が行われ、ストップスイッチが離されたときに、タイマを作動させて、タイマにより所定の待機時間の経過が計時されることに基づいて、所定の待機期間にわたり待機することで、ナビ報知から払出枚数の報知に切り替わる間に、遊技補助表示器12を一旦消灯状態に制御する構成であっても良い。
また、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ報知を行っている場合に、第3停止のストップスイッチの操作が行われた際に、遊技補助表示器12の出力バッファを一旦初期化した後、払出枚数表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12の表示態様を、ナビ報知から払出枚数の報知に切り替わる間に、一旦消灯状態に制御する構成であるが、ナビ報知から払出枚数の報知に切り替わる間に、ゲームに関連しない表示(例えば、「‐」や「_」等)を表示させることで、ナビ報知の表示内容と払出枚数の報知の表示内容とが誤認されることを防止できる。
また、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示の状態としてから、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、メダルの払出枚数を表示させる構成であり、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して非表示の状態としてから、払出枚数表示データを設定する際に、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの総枚数を表示させるデータを設定することで、メダルの払い出しが開始されてから完了するまでの期間にわたり、払い出されるメダルの総枚数が表示される構成であるが、メイン制御部41は、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データとして0枚を表示させるデータを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、当該払出枚数表示データを、払い出されたメダルの枚数の合計数に更新して、払い出しが完了したメダルの枚数の合計数を順次表示させ、最終的に、小役の入賞に伴い払い出されたメダルの総枚数を表示させるように制御する構成であっても良い。このような構成においても、本実施例の構成と同様に、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容を一旦初期化して、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
また、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成においては、払出枚数表示データの初期データとして0枚を示すとともに遊技補助表示器12での表示を非表示とするデータを設定し、その後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に払出枚数表示データを1ずつ加算するように更新するように制御する構成であっても良い。このような構成とすることで、小役の入賞に伴いメダルの払出が開始されてから1枚目のメダルの払い出しが検出されるまでの期間、すなわち払い出されたメダルの枚数が0枚である期間は、遊技補助表示器12が非表示に制御され、その後、1枚目のメダルの払い出しが検出された時点から、遊技補助表示器12が表示され、払い出しが完了したメダルの枚数の合計数が順次表示されることとなる、すなわち遊技補助表示器12にナビ番号を表示させた後、所定内容としてメダルの払出枚数を表示させる場合に、遊技補助表示器12の表示内容としてナビ番号が表示させた後、一旦非表示の状態となってから、メダルの払出枚数が表示されることとなり、本実施例の構成と同様の効果を奏し、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
また、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成においては、ナビ報知が終了されて所定の待機期間が経過したときに、払出枚数表示データの初期データとして0枚を示すとともに遊技補助表示器12での表示を非表示とするデータを設定し、その後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に払出枚数表示データを1ずつ加算するように更新するように制御する構成としても良い。このような構成とすることで、ナビ報知が終了された後から所定の待機時間が経過するまでの期間及び払出枚数表示データの初期データを設定したときから払出センサ34cにより1枚目のメダルの払い出しが検出されて払出枚数表示データが更新されるまでの期間にわたり、遊技補助表示器12の表示を非表示の状態とすることができ、本実施例の構成と同様の効果を奏し、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
また、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成においては、第3停止操作が行われたときにナビ報知表示データを初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を一旦非表示とし、ナビ報知表示データを初期化した後から所定の待機期間が経過したときに、払出枚数表示データの初期データとして0枚を示すとともに遊技補助表示器12での表示を非表示とするデータを設定し、その後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に払出枚数表示データを1ずつ加算するように更新するように制御する構成としても良い。このような構成とすることで、ナビ報知が終了された後にナビ報知表示データが初期化されている状態の期間と、ナビ報知表示データを初期化した後から所定の待機時間が経過するまでの期間と、払出枚数表示データの初期データを設定したときから払出センサ34cにより1枚目のメダルの払い出しが検出されて払出枚数表示データが更新されるまでの期間とにわたり、遊技補助表示器12の表示を非表示の状態とすることができ、本実施例の構成と同様の効果を奏し、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。尚、これらの期間、すなわちナビ報知が終了された後にナビ報知表示データが初期化されている状態の期間、ナビ報知表示データを初期化した後から所定の待機時間が経過するまでの期間、払出枚数表示データの初期データを設定したときから払出センサ34cにより1枚目のメダルの払い出しが検出されて払出枚数表示データが更新されるまでの期間のうちいずれか一の期間のみを適用することで、遊技補助表示器12にてナビ報知を表示させた後、一旦非表示の状態とし、メダルの払出枚数を表示さる構成であっても良いし、これの期間のうちのいずれか2つの期間を適用する構成であっても良い。
また、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成においては、遊技補助表示器12での払出枚数の表示態様として、「1」〜「9」が表示され得ることとなり、ナビ報知での表示態様(ナビ番号「1」〜「13」と「.」)の一部が払出枚数の表示態様に含まれることとなるが、ナビ報知での表示態様と払出枚数の表示態様とが、2つの表示器12L、12Rでの表示を一体としたときに異なる表示態様とすること、例えば、ナビ報知では、表示器12Rの第8セグメントと、ナビ番号に対応する表示器12L、12Rの第1〜第7セグメントを点灯させる一方で、払出枚数表示では、払出枚数に対応する表示器12L、12Rの第1〜第7セグメントのみを点灯させる構成とすることで、ナビ報知の表示内容と払出枚数の報知の表示内容とが誤認されることを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームの開始後、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるときにから、第3停止操作のストップスイッチが離されたときまでの期間にわたり、遊技者にとって有利なストップスイッチの有利操作態様(停止順及び停止タイミング)を識別可能なナビ番号を遊技補助表示器12に継続して表示させるので、ゲームの開始から終了までの期間にわたり継続して遊技者にとって有利な有利操作態様を遊技者に対して認識させることができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、ゲームの開始時として、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるときから、ゲームの終了時として、第3停止操作のストップスイッチが離されたときまでの期間にわたり、ナビ番号を遊技補助表示器12に継続して表示させる構成であるが、ゲームの開始時として、ゲームの進行に伴いストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となるまでの一の開始タイミングから、ゲーム終了時として、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された以降の一の終了タイミングまでの期間にわたりナビ番号を遊技補助表示器12に継続して表示させる構成であれば良く、ゲームの開始時として、例えば、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたとき、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるとき、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときのいずれかの一の開始タイミングから、ゲームの終了時として、例えば、第3停止操作のストップスイッチが押下されたとき、全てのリール2L、2C、2Rが停止されたとき、入賞に伴いメダルの払出が開始または終了されたとき、次のゲームのために賭数の設定操作が行われたときのいずれか一の終了タイミングまでの期間わたり、ナビ番号を遊技補助表示器12に継続して表示させる構成であっても良い。
このような構成のうち、特に、一の開始タイミングを、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されたとき、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるときのいずれかとすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となる前に、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができる。また、一の開始タイミングを、リール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御を開始させるとき、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときのいずれかとすることで、例えば、スタートスイッチ7が操作された後からリール2L、2C、2Rを所定の定速で回転させる制御が開始されるまでの期間において、リールを通常のゲームと異なる態様で回転させるリール演出等を行う構成としたり、遊技の進行を所定時間遅延させるフリーズ状態に制御しても、当該リール演出やフリーズ状態等の終了後に、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができ、リール演出等を行っている期間に、ナビ番号が表示されてしまうことを制限することができる。また、一の開始タイミングを、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となったときとすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効となるまでの期間において生じる事象、例えば、上述のリール演出や電断からの復帰に伴うリールの再加速などが生じるか否かに関わらず、ゲーム開始の際の所定のタイミングで、遊技補助表示器12でのナビ番号の表示を開始させることができる。
また、特に、一の終了タイミングを、第3停止操作のストップスイッチが押下されたときとすることで、第3停止操作のストップスイッチが押下されたときから、その後、全てのリール2L、2C、2Rが停止して入賞判定が行われるまでの期間において、遊技補助表示器12での表示内容を非表示とすることができるので、入賞に伴い払い出されるメダルの払出枚数を表示させる場合に、ナビ番号と払出枚数とが誤認されてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、所定内容としてゲームの結果に関する情報であり、ゲームの終了時に入賞の発生により遊技者に払い出されるメダルの払出枚数を表示するために用いる遊技補助表示器12に、所定内容とは異なる表示内容として遊技者にとって有利なストップスイッチの有利操作態様(停止順及び停止タイミング)を識別可能なナビ番号を表示させるようになっており、遊技者にとって有利なストップスイッチの有利操作態様をゲーム中に表示させるのに対して、所定内容としての払出枚数をゲームの終了後に表示させるので、遊技補助表示器12においてナビ番号の表示期間と、払出枚数の表示期間とが重複せずに済む。
本実施例のメイン制御部41は、遊技者にとって有利となる停止態様を特定可能なナビ番号と、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの払出枚数とを、遊技補助表示器12に表示させることが可能な構成であり、遊技補助表示器12に表示させるナビ番号の表示態様と、メダルの払出枚数の表示態様とは、共通の態様を含まないので、ナビ番号が表示されているのか、所定内容として払出枚数が表示されているのか、が誤認されることを防止できる。
尚、遊技補助表示器12に表示させるナビ番号の表示態様と、メダルの払出枚数の表示態様とは、遊技補助表示器12の2つの表示器12L、12Rでの表示を一体の表示としたときに、共通の態様を含まない構成であれば良く、例えば、ナビ番号の表示態様が、払出枚数の表示態様の一部を含む構成やその逆の関係を含む構成であっても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、ナビ報知での遊技補助表示器12の表示態様(ナビ番号「1」〜「13」と「.」)の一部には、払い出されるメダル枚数を報知する表示態様(例えば、8枚払い出し時の「8」)を含む構成であるが、ナビ報知による表示態様に、払い出されるメダル枚数の表示態様(例えば、8枚払出時の「8」)を含まない構成としても良い。このような構成とすることで、ナビ報知とメダル枚数の報知とで、遊技補助表示器12の表示態様を同じ態様に制御されることがなく、ナビ報知による表示態様と払い出されるメダル枚数の報知による表示態様とが誤認されることを防止できる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、ナビ報知での遊技補助表示器12の表示態様では、表示器12Lの第8セグメントを点灯させる一方で、払い出されるメダル枚数を報知する表示態様では、当該表示器12の第8セグメントを消灯させることで、2つの表示器12L、12Rのうちの1つの表示器の表示態様により、ナビ報知での表示態様であるか払い出されるメダル枚数を報知する表示態様であるかを識別可能な構成であるが、少なくとも2つの表示器12L、12Rの表示態様を一体としてみたときに、ナビ報知による表示態様と払い出されるメダル枚数の報知による表示態様とを識別可能な構成としても良い。このような構成として、例えば、ナビ報知においてナビ番号「8」を報知する際には、表示器12Lに「8」、表示器12Rに「‐」を表示さることで一体表示として「‐8」を表示させる一方で、払い出されるメダル枚数の報知では、表示器12Lに「 」(表示無し)、表示器12Rに「8」を表示させることで一体表示として「 8」を表示させるようにすることで、ナビ報知による表示態様と払い出されるメダル枚数の報知による表示態様とが誤認されることを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12に、遊技者にとって有利な有利操作態様としてナビ番号を表示させている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止されて、電断が検出されたときに、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示にするので、スロットマシン1への電力供給が停止されて、メイン制御部41等の作動が不安定となる電断時において、遊技補助表示器12で意図しない表示が行われてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させている状態で、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化して、遊技補助表示器12の表示態様を非表示に制御する構成であるが、電断が検出されたときに、遊技補助表示器12を非表示に制御する構成であれば良く、例えば、出力バッファに設定されているデータに基づいて、遊技補助表示器12の表示態様を制御するLED駆動回路47に対して制御信号を出力する出力ポートをクリアすることで、遊技補助表示器12を非表示に制御する構成、遊技補助表示器12の表示態様を制御するLED駆動回路47から遊技補助表示器12に対して出力される駆動信号の出力を制限することで、遊技補助表示器12を非表示に制御する構成等であっても良い。このような構成においても、本実施例の構成と同様に、電断時において、遊技補助表示器12で意図しない表示が行われてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、ゲームの進行に伴いリールが所定の定速回転に制御されて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効な状態で、かつ遊技補助表示器12に遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号を表示させている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止された後、スロットマシン1への電力供給が再開されて、電断前の状態に復帰する場合に、遊技補助表示器12にナビ番号を再表示させた後、電断前に回転制御されていたリールが定速回転となったときに、該当するリールのストップスイッチの操作受付を有効化するように制御することで、電断からの復帰する時において、ストップスイッチの操作受付が有効となる前に、遊技補助表示器12におけるナビ番号の表示を再開あせるので、誤ってナビ番号により示唆される有利操作態様以外の操作態様でストップスイッチが操作されてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、制御状態を電断前の状態に復帰させる際に、ストップスイッチの操作受付の状態及びリールの励磁パターンについて、電断前の状態で復帰させることで、メイン制御部41の復帰時に、ストップスイッチの操作受付を有効化するとともに、電断前の励磁パターンでリールの回転制御を開始させる構成であり、電断により停止しているリールを、電断前の励磁パターンすなわち定速回転で回転させるための定速パターンにより回転制御を開始することとなるが、停止しているリールの回転を開始させるためには、トルクが不足して回転が開始されないので、リールの回転制御を開始した後、リールセンサにより基準位置が検出されることなく所定の期間(リールが回転される場合にリールセンサにより基準位置が検出されるまでに要する時間以上の期間)が経過したときに、リールの回転エラーと判定して、ストップスイッチの操作受付を無効化し、励磁パターンを停止状態から加速させるための始動パターンに変更して、再度リールの回転制御を開始させるので、リールを所定の定速回転まで加速させることができる。そして、リールの回転エラーと判定したことに伴い無効化したストップスイッチの操作受付を、リールが所定の定速回転まで加速したときに再び有効化することができる。このような構成では、スロットマシン1への電力供給が再開されて、メイン制御部41が復帰したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを再設定することで、スロットマシン1への電力供給が再開された際には、遊技補助表示器12にナビ報知によるナビ番号の表示が開始させた後に、ストップスイッチによる停止操作の受け付けを有効にすることができ、遊技者がストップスイッチによる停止操作を行うことができるときには、遊技補助表示器12に確実にナビ番号を表示させてナビ報知を行うことができる。また、このような構成では、メイン制御部41が復帰したときに、一旦ストップスイッチによる停止操作が有効化された後、無効化されることとなり、さらにその後、再度リールの回転制御が行われてリールが定速回転となることで、ストップスイッチによる停止操作が再度有効化されることとなるが、メイン制御部41が復帰したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データを再設定することで、遊技補助表示器12によるナビ報知は、メイン制御部41が復帰した以降、トップスイッチによる停止操作が再度有効化されるまでの期間においても継続して表示させることができるので、遊技者がストップスイッチによる停止操作を行うことができるときには、遊技補助表示器12に確実にナビ番号を表示させてナビ報知を行うことができる。
本実施例のメイン制御部41は、規定数の賭数が設定された状態で、スタートスイッチ7が操作されて、ゲームが開始された後から、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されて全てのリール2L、2C、2Rが停止してゲームが終了する前の状態であり、かつ遊技補助表示器12に遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号を表示させている状態で、所定内容としてエラーコードを表示することとなるエラーが検出された場合には、ゲームが終了するときに、遊技補助表示器12におけるエラーコードの表示を開始させることで、ゲーム中においてエラーが検出されたときから、ゲームが終了するまので期間において、遊技補助表示器12に所定内容としてエラーコードを表示させることを制限するので、遊技補助表示器12に表示された表示内容が有利操作態様を示すナビ番号であるか、所定内容としてのエラーコードであるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12に遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号を表示させている状態で、ナビ番号以外の所定内容としてエラーコードを表示する条件が成立した場合には、ゲームが終了するときまで遊技補助表示器12に所定内容を表示させない構成であるが、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させている状態で、ナビ番号以外の表示内容を表示させない構成であれば良く、所定内容としてエラーコード以外の表示内容を適用する構成であっても、遊技補助表示器12に表示された表示内容がナビ番号であるか、所定内容であるか、が誤認されてしまうことを防止できる。
次に、メイン制御部41が行う遊技補助表示器12の出力バッファの設定に関する制御について、図40に基づいて説明する。
本実施例のメイン制御部41は、上述のように、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、当該出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させることが可能であり、さらに、当該出力バッファにエラー表示データを設定することで、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能である。
図40(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに払出枚数表示データが設定されており、第1の表示内容として払出枚数を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、遊技補助表示器12の表示内容を特別表示内容に切り替える所定の表示切替条件としてエラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、出力バッファのデータをRAM41cの所定領域に退避させる退避処理を行って、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させる。そして、出力バッファを一旦初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示に制御した後、特別表示内容を表示させるためのデータとしてエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12に特別表示内容としてエラーコードを表示させるように制御しつつ、エラー状態に制御して待機する。
そして、リセットスイッチ23が所定の操作手順で操作さることで、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、RAM41cに退避されているデータを出力バッファに復帰させる復帰処理を行って、第1の表示内容としての払出枚数を表示させるための払出枚数表示データをRAM41cの所定領域から出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に第1の表示内容として払出枚数を表示させる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、エラーを検出した後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファにエラー表示データを設定するので、エラーを検出したときからエラー表示条件が成立するまでの期間において、遊技補助表示器12の表示内容が変更されることを制限して、当該期間の経過したときに、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させることができるようになっている。
また、本実施例のメイン制御部41は、ゲームが開始され少なくとも1つのリールを回転制御しているときに、エラーを検出した場合には、全てのリールの停止操作が行われて、全てのリールが停止することで、当該ゲームが終了したときに、当該エラーを報知する構成であるが、ゲームが開始されリールを回転制御している場合に、エラーを検出した場合には、エラーを検出したときに当該エラーを報知する構成としても良く、このような構成では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ報知としてナビ番号を表示させているときに、エラーを検出したことにより、遊技補助表示器12にエラーの内容を示すエラーコードを表示させる場合がある。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに、払出枚数表示データとして、小役の入賞に伴い払い出されるメダルの総枚数(本実施例では、8枚)を表示させるデータを設定することで、第1の表示内容として遊技補助表示器12に払い出されるメダルの総枚数を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の表示内容を特別表示内容として検出されたエラーの内容を示すエラーコードを表示させるように切り替える構成(図35参照)であるが、メイン制御部41は、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成としても良く、このような構成において、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新しつつ、小役の入賞に伴い所定枚数のメダルを払い出す制御を行っている途中で、例えば、ホッパーユニット34内のメダルが不足して払出エラー(E1)が検出されて、エラー表示条件が成立するような場合には、払出センサ34cにより最後に検出されたメダルの枚数(例えば、4枚目等)を表示させるための払出枚数表示データを退避領域に退避させることとなる。その後、出力バッファを一旦初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示に制御し、払出エラーを示すエラー表示データを出力バッファに設定して、エラーコードを表示させる。そして、復帰条件が成立したときには、払出枚数表示データとして、払出センサ34cにより最後に検出されたメダルの枚数(例えば、4枚目等)を表示させるための払出枚数表示データを、遊技補助表示器12の出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12での払出枚数の表示を、エラーが検出されたときの表示内容に復帰させることができる。
図40(b)に示すように、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファにナビ報知表示データが設定されており、第2の表示内容としてナビ番号を表示させている期間中にエラーを検出した場合には、その後、エラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、上述の第1の表示内容を特別表示内容に切り替える際と共通の退避処理を行うことで、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることができる。
そして、遊技補助表示器12の出力バッファにエラー表示データを設定して、特別表示内容としてエラーコードを表示させつつ、エラー状態で待機して、復帰条件が成立したときには、上述のRAM41cに退避されている第1の表示内容のデータを出力バッファに復帰させる際と共通の復帰処理を行うことで、RAM41cのナビ報知表示データを出力バッファに復帰させて、遊技補助表示器12にエラー検出前と同様のナビ番号を表示させることができる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに、払出枚数表示データが設定されている場合にも、ナビ報知表示データが設定されている場合にも、共通の退避処理を行うことで、払出枚数表示データ、ナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることができるようになっている。
また、メイン制御部41は、RAM41cの所定領域に退避されている払出枚数表示データを遊技補助表示器12の出力バッファに復帰させる場合にも、RAM41cの所定領域に退避されているナビ報知表示データを当該出力バッファに復帰させる場合にも、共通の復帰処理を行うことで、RAM41cの所定領域に退避されている払出枚数表示データ、ナビ報知表示データを出力バッファに復帰させることができるようになっている。
本実施例のように、一の表示器において遊技者に払い出されるメダル数と、遊技者にとって有利な有利操作態様と、がいずれも表示される構成では、払い出されるメダル数を表示させるための表示処理と、有利操作態様を表示させるための表示処理とが互いに干渉して、遊技補助表示器に意図しない表示が行われる虞がある。
これに対して、本実施例のメイン制御部41が備える遊技補助表示器12は、出力バッファに所定のデータが設定されることで、当該所定のデータに基づく表示内容を表示させることが可能な構成であり、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに所定のデータとして払出枚数表示データを設定することで、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、当該出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させることが可能であり、さらに、当該出力バッファにエラー表示データを設定することで、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを表示させることが可能な構成であって、遊技補助表示器12に、第1の表示内容としてメダルの払出枚数を表示させている状態で、特別表示内容を表示させる条件としてエラー表示条件が成立したときには、退避処理を実行して、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させた後、特別表示内容としてエラーコードを表示させるためのエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、復帰処理を実行して、RAM41cに退避させていた払出枚数表示データを出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に再び第1の表示内容としてメダルの払出枚数を表示させることが可能であり、遊技補助表示器12に、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号を表示させている状態で、エラー表示条件が成立する場合に、上述の退避処理を実行することで、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させた後、特別表示内容としてエラーコードを表示させるためのエラー表示データを出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、上述の復帰処理を実行することで、RAM41cの所定領域に退避させたナビ報知表示データを出力バッファに復帰させることで、遊技補助表示器12に再び第2の表示内容としてナビ番号を表示させることが可能な構成であり、第1の表示内容または第2の表示内容の表示中に特別表示内容の表示に切り替える条件が成立したときに、出力バッファに設定されている第1の表示内容させるためのデータまたは第2の表内容させるためのデータを退避し、特別表示内容を出力バッファに設定することで特別表示内容を表示させ、復帰条件が成立したときに退避した第1の表示内容を表示させるためのデータまたは第2の表示内容を表示させるためのデータを、出力バッファに復帰させて、第1の表示内容または第2の表示内容を再び表示させるので、異なる種類の情報をそれぞれ正しく表示させることができる。
また、共通の退避処理を実行することで、出力バッファに設定されている払出枚数表示データをRAM41cの所定領域に退避させること、出力バッファに設定されているナビ報知表示データをRAM41cの所定領域に退避させることが可能であるので、これらの表示内容を退避する退避処理の容量を軽減することができる。
また、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の表示内容が非表示の状態であっても、特別表示内容を表示させる切り替え条件が成立したときに、共通の退避処理を実行することで、出力バッファに設定されている非表示のデータを、RAM41cの所定領域に退避させる構成としても良く、このような構成とすることで、遊技補助表示器12に表示されている表示内容に関わらず、特別表示内容を表示させる切り替え条件が成立したときの処理を共通化できるため、特別表示内容の表示させる切り替え条件が成立したときに行う処理の容量を軽減することができる。
本実施例のメイン制御部41は、共通の復帰処理を実行することで、RAM41cの所定領域に退避されている払出枚数表示データを出力バッファに復帰させること、RAM41cの所定領域に退避されているナビ報知表示データを出力バッファに復帰させることが可能であるので、これらの表示内容を復帰させる復帰処理の容量を軽減することができる。
本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12に遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号を表示させている状態で、スロットマシン1への電力供給が停止されることで、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化することで、遊技補助表示器12の表示内容を非表示とする構成であるが、遊技補助表示器12に表示させている表示内容に関わらず、電断が検出されたときには、遊技補助表示器12の出力バッファを初期化する構成としても良い。このような構成とすることで、遊技補助表示器12における表示状態に関わらず、電断時において、遊技補助表示器12に意図しない表示が行われてしまうことを防止できる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに所定のデータを設定することで、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させることが可能であり、表示内容を切り替える際には、出力バッファに設定されているデータをRAM41cに退避させて、新たなデータを設定することで、遊技補助表示器12の表示内容を新たなデータに基づく表示内容に切り替えることが可能な構成であるが、第1の出力バッファと第2の出力バッファとを切り替え可能に設けて、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファが設定されているときには、第1の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容が遊技補助表示器12に表示される一方で、遊技補助表示器12の出力バッファとして第2の出力バッファが設定されているときには、第2の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容が遊技補助表示器12に表示される構成として、出力バッファを第1の出力バッファと第2の出力バッファとで切り替えることで、遊技補助表示器12の表示内容を切り替え可能な構成としても良い。
具体的には、図41に示すように、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファと第2の出力バッファとが設けられている構成において、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファとして設定されている第1の出力バッファに払出枚数表示データを設定することで、遊技補助表示器12に払出枚数を表示させている場合に、エラーを検出したときには、発生しているエラーの内容を示すエラーコードを含むエラー表示データを第2の出力バッファに設定する一方で、第1の出力バッファに設定されている払出枚数表示データをそのまま保持させる。その後、エラー表示条件が成立したときに、エラー状態に制御するとともに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファから第2の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12に第2の出力バッファに設定されているエラー表示データに基づいてエラーコードを表示させるように制御しつつ、エラー状態に制御して待機する。
そして、リセットスイッチ23が所定の操作手順で操作さることで、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファから第1の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12に第1の出力バッファに保持されている払出枚数表示データに基づいて払出枚数を表示させる。また、復帰条件が成立したときに遊技補助表示器12の出力バッファを切り替える際には、エラー状態が解除されたことに基づいて、第2の出力バッファを初期化する。
また、図示しないが、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファとして、当該第1の出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、遊技補助表示器12にナビ番号を表示させているときに、エラーを検出し、発生しているエラーの内容を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させる場合には、エラーを検出したときに、第2の出力バッファにエラー表示データを設定し、その後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12にエラーコードを表示させることができ、その後、復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファに切り替えることで、遊技補助表示器12の表示内容をナビ番号に復帰させることができる。
このような構成とすることで、本実施例の構成と同様に、第1の表示内容として小役の入賞により付与されるメダルの払出枚数、第2の表示内容として遊技者にとって有利な停止操作態様を示唆するナビ番号、特別表示内容としてエラー発生時にその内容を示すエラーコードを、共通の遊技補助表示器12に表示させることが可能である。
また、メイン制御部41は、エラーを検出したときに、発生しているエラーの内容示すエラーコードを含むエラー表示データを第2の出力バッファに設定し、エラー状態が解除されて復帰条件が成立するときに、第2の出力バッファを初期化してエラー表示データを消去するので、エラーを検出したときから復帰条件が成立するまでの期間、すなわちエラーが発生している期間にわたり、第2の出力バッファにエラー表示データが保持されるので、当該第2の出力バッファに設定されているデータを利用して所定の判定処理、例えば、エラーの発生状況の判定等を行うことができるようになっている。
また、メイン制御部41は、エラーを検出したときにエラー表示データを第2の出力バッファに設定する一方で、第1の出力バッファに設定されているデータをそのまま保持させるので、当該第1の出力バッファに設定されているデータを利用して所定の判定処理、例えば、ナビ報知中であるか、払い出し中であるか等の制御状況の判定等を行うことができるようになっている。
また、メイン制御部41は、エラー表示データを第2の出力バッファに設定した後、エラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファに切り替えるので、出力バッファを第2の出力バッファに切り替えた後に遅延なく、遊技補助表示器12に第2の出力バッファに設定されているデータに基づく表示内容を表示させることができるようになっている。
また、このような構成においても、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数を表示させる際に、払出枚数表示データの初期データを設定した後、払出センサ34cによりメダルの払い出しが検出される毎に、払出枚数表示データを更新して、遊技補助表示器12の表示を更新するように制御する構成としても良く、このような構成においても、払出枚数表示データが更新されている途中でエラーが発生し、エラー表示条件が成立した場合に、第2の出力バッファに基づいて遊技補助表示器12においてエラーコードを表示させている期間においては、更新の途中である払出枚数表示データが第1の出力バッファに保持されるので、復帰条件が成立したときに、第1の出力バッファに基づいて遊技補助表示器12の表示を行わせることで、遊技補助表示器12での払出枚数の表示を、エラーが検出されたときの表示内容に復帰させることができる。
このように、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファ及び第2の出力バッファを備える構成において、メイン制御部41は、通常表示内容として遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号及び特別表示内容として発生しているエラーの内容を示すエラーコードを遊技補助表示器12に表示させることが可能な構成であり、遊技補助表示器12の出力バッファとして第1の出力バッファを設定し、当該第1の出力バッファにナビ報知表示データを設定することで、通常表示内容としてナビ番号を表示させることが可能であり、通常表示内容を表示させている状態で、特別表示内容を表示させる切り替え条件としてエラー表示条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第1の出力バッファから第2の出力バッファに切り替えることにより、第2の出力バッファに設定されているデータに基づいて、遊技補助表示器12に特別表示内容を表示させ、エラー状態が解除されることで復帰条件が成立したときに、遊技補助表示器12の出力バッファを第2の出力バッファから第1の出力バッファに切り替えることにより、再び、遊技補助表示器12に第1の表示内容としてナビ番号を表示させる構成とすることでも、本実施例の構成と同様に、遊技補助表示器12において異なる種類の情報をそれぞれ正しく表示させることができる。
また、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファ及び第2の出力バッファを備える構成では、メイン制御部41は、特別表示内容としてエラーコードを表示させる切り替え条件としてエラー表示条件が成立する前であって、エラーが検出されたとき以降に、発生しているエラーの内容を示すエラーコードを含むエラー表示データを設定する構成とすることで、エラー表示条件が成立するタイミングを意識することなく、特別表示内容としてエラーコードを表示させるためのエラー表示データを第2の出力バッファに設定するタイミングを比較的自由に設計することができる。
また、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファ及び第2の出力バッファを備える構成では、所定の判定処理(例えば、エラー判定)において、第1の出力バッファまたは第2の出力バッファに設定されているデータを参照することが可能な構成とすることで、第1の出力バッファまたは第2の出力バッファに設定されているデータ(例えば、エラー判定の場合は、第2の出力バッファに設定されているデータ)を利用して所定の判定処理が行えるため、所定の判定処理に用いるデータを表示内容のデータと別個に持たずに済む。
また、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファ及び第2の出力バッファを備える構成において、通常表示内容として、入賞に伴い遊技者に払い出されるメダルの払出枚数(第1の表示内容)、及び第1の表示内容と表示期間が重複しない、遊技者にとって有利な有利操作態様を示すナビ番号(第2の表示内容)を含み、メイン制御部41は、第1の表示内容も第2の表示内容も第1の出力バッファに設定することで、遊技補助表示器12にメダルの払出枚数及びナビ番号を表示させる構成とすることで、表示期間の重複しない異なる表示内容についてはともに、第1の出力バッファに設定することで遊技補助表示器12に表示させることができ、余分に出力バッファを備える必要がない。
また、メイン制御部41が、遊技補助表示器12と、遊技補助表示器12に所定の表示内容を表示させるためのデータを設定するための出力バッファとして第1の出力バッファ及び第2の出力バッファを備える構成において、遊技補助表示器12にいずれの表示を行っている状態であるかに関わらず、電断が検出されたときに、第1の出力バッファ及び第2の出力バッファに設定されているデータを初期化する構成とすることで、電断時において、遊技補助表示器12に意図しない表示が行われてしまうことを防止できる。
本実施例では、図42に示すように、遊技制御基板40は、第1インターフェイス基板(IF1)1100及び第2インターフェイス基板(IF2)1200を介して試験装置1300と接続可能とされており、スロットマシン1における遊技の結果に関連して発生する試験信号が遊技制御基板40から試験装置1300に対して出力されるとともに、試験装置1300から遊技制御基板40に対して試験用信号が入力されるようになっており、遊技制御基板40と試験装置1300を接続することにより自動的にシミュレーション試験を行うことが可能とされている。
遊技制御基板40には、IF1基板1100に接続され、第1の試験信号を出力する第1情報出力回路40a及び試験用信号を入力する入力回路40d、IF2基板1200に接続され、第2の試験信号を出力する第2情報出力回路40bが搭載されている。
第1の試験信号は、制御状態及び遊技の結果を示すものであり、投入要求ランプ信号、スタート可能ランプ信号、BB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号、第1〜3リールストップ可能ランプ信号、第1〜3リールインデックス信号、払出要求信号、払出カウント信号、打止信号、設定値表示用7セグメント表示a〜g信号、内部当選フラグ1〜8信号、信号遅延中信号、第1リールモータ励磁信号、第2リールモータ励磁信号、第3リールモータ励磁信号を含む。これら第1の試験信号は、メイン制御部41の制御によって出力されるようになっている。
投入要求ランプ信号は、投入要求LED17の駆動信号、すなわち投入要求LED17が点灯しているか否かを示す信号であり、メダルの投入が要求されている状態か否かを特定可能とされている。
スタート可能ランプ信号は、スタート有効LED18の駆動信号、すなわちスタート有効LED18が点灯しているか否かを示す信号であり、ゲームの開始操作が要求されている状態か否かを特定可能とされている。
BB中信号、RBゲーム中信号、リプレイゲーム中信号は、各々遊技状態がBB中、RB中、リプレイゲーム中を示す信号であり、その時点の遊技状態を特定可能とされている。
第1〜3リールストップ可能ランプ信号は、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rの駆動信号、すなわち左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rが点灯しているか否かを示す信号であり、左リール、中リール、右リールの停止操作が可能か否かを特定可能とされている。
第1〜3リールインデックス信号は、リールセンサ33L、33C、33Rの検出信号であり、左リール、中リール、右リールの基準位置の通過を特定可能とされている。
払出要求信号は、ホッパーモータ34bの駆動信号、すなわちホッパーモータ34bが駆動しているか否かを示す信号であり、メダルの払出動作が行われている旨を特定可能とされている。
払出カウント信号は、入賞に伴うメダルの払出を検出する毎に出力される信号であり、試験装置1300側でメダルの払出をカウントさせるための信号である。
打止信号は、打止状態に制御されている旨を示す信号である。
設定値表示用7セグメント表示a〜g信号は、設定値表示器24の各セグメントを構成するLEDの駆動信号であり、設定値表示器24に表示されている設定値を特定可能とされている。
内部当選フラグ1〜8信号は、役の当選状況を示す信号である。また、信号遅延中信号は、ゲーム中の演出等の実行に伴い信号を遅延させている状態である旨を示す信号である。
第1〜3リールモータ励磁信号は、リールモータ32L、32C、32R、すなわち左リール、中リール、右リールを駆動するリールモータの駆動信号であり、各リールの駆動状況を特定可能とされている。
試験用信号は、投入スイッチ信号、リールスタートスイッチ信号、第1〜3リールストップスイッチ信号、払出スイッチ信号、打止解除スイッチ信号、設定キースイッチ信号、設定スイッチ信号を含み、試験装置1300から遊技制御基板40に対して入力される。これら試験用信号は、スロットマシン1が備える各種スイッチやセンサの検出信号と同様に機能する信号であり、遊技制御基板40が備えるスイッチ検出回路44により検出され、メイン制御部41により各試験用信号に対応したスイッチやセンサの検出が判定されるようになっている。
投入スイッチ信号は、投入メダルセンサ31に対応する信号であり、リールスタートスイッチ信号は、スタートスイッチ7に対応する信号である。第1〜3リールストップスイッチ信号は、ストップスイッチ8L、8C、8Rに各々対応する信号である。払出スイッチ信号は、払出センサ34cに対応する信号である。打止解除スイッチ信号は、リセットスイッチ23に対応する信号である。設定キースイッチ信号は、設定キースイッチ37に対応する信号である。設定スイッチ信号は、リセット/設定スイッチ38に対応する信号である。
第1情報出力回路40aは、第1の試験信号をIF1基板1100に対して出力するための回路であり、第1情報出力回路40aから出力された第1の試験信号は、IF1基板1100を介して試験装置1300に対して出力される。
入力回路40dは、試験装置1300から出力された試験用信号をIF1基板1100を介して入力するための回路であり、入力回路40dに入力された試験用信号は、スイッチ検出回路44により検出される。
IF1基板1100は、第1情報出力回路40aから出力される第1の試験信号が入力される入力端子と、入力された第1の試験信号を試験装置1300に対して出力する出力端子とを備えている。入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、第1情報出力回路40aから出力された第1の試験信号に含まれる情報は、電気的に絶縁された状態で試験装置1300側に伝達されるようになっている。また、IF1基板1100は、試験装置1300から出力される試験用信号が入力される入力端子と、入力された試験用信号を入力回路40dに対して出力する出力端子とを備えている。入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、試験装置1300から出力された試験用信号に含まれる情報は、電気的に絶縁された状態で入力回路40dに伝達されるようになっている。尚、入力端子と出力端子とが電気的に絶縁された状態で、第1の試験信号や試験用信号が伝達される構成であれば良く、例えば、フォトインタラプタやアイソレータを介して入力端子と出力端子とを接続する構成であっても良い。
第2の試験信号は、ナビ報知により報知される操作態様を示すものであり、ゲーム開始信号、ナビ報知信号を含む。第2の試験信号は、メイン制御部41の制御によって出力されるようになっている。
ゲーム開始信号は、ゲームの開始を示す信号である。また、ナビ中信号は、上述の遊技補助表示器12を用いて行うナビ報知に関する制御において、ナビ番号を遊技補助表示器12に表示させるためのナビ報知表示データが遊技補助表示器12の出力バッファに設定されたことに基づいて、遊技補助表示器12のうちの表示器12Rの第8セグメントを点灯させるための駆動信号であり、ナビ報知が実行されて、当選した報知対象役の種類や遊技者にとって有利な停止操作態様を示すナビ番号が表示器12L、12Rに表示されているときにon状態となり、ナビ報知が実行されておらず、ナビ番号が表示器12L、12Rに表示されていないときにoff状態となることで、ナビ報知が実行中であるか否かを示す信号である。
表示信号は、上述の遊技補助表示器12を用いて行うナビ報知に関する制御において、ナビ報知表示データ、払出枚数表示データ、エラー表示データが遊技補助表示器12の出力バッファに設定されたことに基づいて、遊技補助表示器12の表示器12L、12Rの第1〜7セグメントをナビ番号、払出枚数、エラーコードのいずれかを表示する点灯態様で点灯させるための駆動信号であり、ナビ報知に係る情報、入賞の発生により払い出されたメダル枚数に係る情報、エラー発生時にその内容を示すエラーコードに係る情報等の複数の情報を含む。
ナビ報知信号は、第2情報出力回路に搭載されている変換回路40cにより、表示信号からナビ報知に係る情報のみが抽出されることで生成される信号であって、ナビ報知中にナビ番号を表示させる点灯態様で表示器12L、12Rの第1〜7セグメントを点灯させるための駆動信号であり、ナビ報知により報知される停止操作態様を示すナビ番号を特定可能な信号である。
第2情報出力回路40bは、第2の試験信号をIF2基板1200に対して出力するための回路であり、第2情報出力回路40bから出力された第2の試験信号は、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して出力される。
また、第2情報出力回路40bには、遊技制御基板40に設けられた遊技補助表示器12に入力されるナビ中信号及び表示信号が遊技制御基板40上で分岐されて入力されるようになっているとともに、ナビ中信号に基づいて表示信号を有効化または無効化することで表示信号をナビ報知信号に変換して出力する変換回路40cが設けられており、ナビ中信号出力時における遊技補助表示器12の表示信号をナビ報知信号としてIF2基板1200に対して出力可能になっている。
IF2基板1200は、第2情報出力回路40bから出力される第2の試験信号が入力される入力端子と、入力された第2の試験信号(ゲーム開始信号、ナビ報知信号)に基づいて試験装置1300側で認識可能な第2の試験信号に変換するIF2制御部1203と、IF2制御部1203により生成された第2の試験信号を試験装置1300に対して出力する出力端子と、を備えている。
IF2制御部1203は、CPU、RAM、ROM、CPUをリセットするためのリセット回路等により構成されており、第2情報出力回路40bから出力されたナビ報知信号を、停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号に変換して出力する。IF2制御部1203から出力される停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号は、フォトカプラを介して出力端子から出力されるようになっており、IF2制御部1203側と試験装置1300側とが電気的に絶縁された状態で信号が伝達されるようになっている。尚、IF2制御部1203と出力端子とが電気的に絶縁された状態で、停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号が伝達される構成であれば良く、例えば、フォトインタラプタやアイソレータを介してIF2制御部1203と出力端子とを接続する構成であっても良い。
停止実行位置信号は、後述する停止リール指定信号が示すリールについて現在の遊技状態、演出態様に応じて最も推奨する停止操作位置を示す信号であり、最も推奨する停止操作位置に含まれる該当するリールのリールモータのステップ数(0〜336)を特定可能とされている。
停止リール指定信号は、停止実行位置信号が示す停止操作位置での停止操作を推奨するリールが左リールであるか、中リールであるか、右リールであるか、を指定する信号であり、停止実行位置信号が示す停止操作位置での停止操作を適用するリールを特定可能とされている。
停止ストローブ信号は、停止実行位置信号及び停止リール指定信号の取得を要求する信号である。
また、遊技制御基板40とIF1基板1100とは電源線を介して接続され、遊技制御基板40から電源線を介してIF1基板1100に搭載されたフォトカプラ等のデバイスが用いる電力が供給される。一方、遊技制御基板40とIF2基板1200とは、電源線により接続されることはなく、IF1基板1100とIF2基板1200とが電源線を介して接続され、遊技制御基板40からIF1基板1100に供給された電力の一部がIF1基板1100を介して、IF2基板1200に搭載されたIF2制御部1203やフォトカプラ等のデバイスが用いる電力として供給される。このため、遊技制御基板40から電源線を介してIF1基板1100に対して供給される電力として、IF1基板1100に搭載されたデバイスが用いる電力と、IF2基板1200に搭載されたデバイスが用いる電力と、の双方が確保される電力が供給されるようになっている。
また、本実施例において遊技制御基板40には、IF1基板1100及びIF2基板1200からの配線を接続可能な接続端子、及び第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを搭載可能なソケットが設けられているともに、メイン制御部41及び各種駆動回路から出力された第1の試験信号を第1情報出力回路40aのソケットに伝達するための配線パターン、第2の試験信号を第2情報出力回路40bのソケットに伝達するための配線パターン及び接続端子から入力回路40dを介してスイッチ検出回路44へ試験用信号を伝達するための配線パターンが形成されており、メイン制御部41及び各種駆動回路から出力された第1の試験信号及び第2の試験信号がこれら配線パターン、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b及び接続端子を介して出力されるとともに、接続端子、入力回路40d及び配線パターンを介して入力された試験用信号がスイッチ検出回路44に入力されるようになっている。
また、接続端子は、例えば、IF1基板1100からのプローブを接続可能な信号ピンやIF1基板1100からのケーブルを接続可能なコネクタにて構成されているため、これら接続端子を介してIF1基板1100からの配線を簡単に接続することが可能となる。
また、接続端子は、IF1基板1100、IF2基板1200を接続するために便宜的に設けられたものであり、これらの試験信号及び試験用信号の入出力が行われる接続端子は、遊技店に出荷されるスロットマシンの遊技制御基板40には必要のないものである。このため、本実施例の遊技制御基板40には、接続端子が設けられた部分を切断するための複数の切断孔が形成され、これら切断孔に沿って切断できるようになっており、遊技店への出荷時には、接続端子が設けられた部分を切断して不要な信号の入出力ができない状態とすることができる。これにより、例えば、ホール機器にて内部当選フラグ1〜8信号を検出し、内部当選フラグ1〜8信号から内部当選フラグの当選状況を特定してその旨を報知する等、試験信号が試験以外の目的で容易に利用できてしまうことを防止できる。また、遊技制御基板40に対して不要な信号が容易に入力されてしまうことを防止できる。
また、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40bは、IF1基板1100、IF2基板1200に対して第1の試験信号、第2の試験信号を出力するために便宜的に設けられたものであり、入力回路40dは、IF1基板1100から試験用信号を入力するために便宜的に設けられたものであり、遊技店に出荷されるスロットマシンの遊技制御基板40には必要のないものである。このため、本実施例の遊技制御基板40には、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを搭載可能なソケットが設けられており、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを容易に取り外すことができるようになっており、遊技店への出荷時には、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り外して不要な信号の入出力ができない状態とすることができる。これにより、例えば、ホール機器にて内部当選フラグ1〜8信号を検出し、内部当選フラグ1〜8信号から内部当選フラグの当選状況を特定してその旨を報知する等、試験信号が試験以外の目的で容易に利用できてしまうことを防止できる。また、遊技制御基板40に対して不要な信号が容易に入力されてしまうことを防止できる。
尚、第3者機関が試験を行うために提供するスロットマシンは、通常、数台程度であり、その他、遊技店に出荷される量産用のスロットマシンは、これら試験信号や試験用信号の入出力を行う必要性が低いことから、これら量産用のスロットマシンには、配線パターンは形成されているものの前述した接続端子を設けない遊技制御基板40を搭載するようにしても良く、これにより量産用のスロットマシンの製造コストを軽減することができる。更にこの場合には、遊技制御基板40に試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンは形成されているため、接続端子を実装するのみでIF1基板1100、IF2基板1200や試験装置1300を簡単に接続することが可能となる。また、試験用のスロットマシンのみ試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターン及びIF1基板1100、IF2基板1200や試験装置1300と接続するための接続端子を設け、量産用のスロットマシンには、これら配線パターンや接続端子を設けない構成としても良い。すなわちメイン制御部41が試験信号の出力制御を行うが、実際に試験信号が出力されない構成としても良い。これにより量産用のスロットマシンの製造コストを更に軽減できる。
また、量産用のスロットマシンには、配線パターンは形成されているものの前述した第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dのソケットを設けない遊技制御基板40を搭載するようにしても良く、これにより量産用のスロットマシンの製造コストを軽減することができる。更にこの場合には、遊技制御基板40に試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターンは形成されているため、ソケットを実装して、第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り付けるのみでIF1基板、IF2基板や試験装置1300を簡単に接続することが可能となる。また、試験用のスロットマシンのみ試験信号や試験用信号を伝達するための配線パターン及び第1情報出力回路40a、第2情報出力回路40b、入力回路40dを取り付けるためのソケットを設け、量産用のスロットマシンには、これら配線パターンやソケットを設けない構成としても良い。すなわちメイン制御部41が試験信号の出力制御を行うが、実際に試験信号が出力されない構成としても良い。これにより量産用のスロットマシンの製造コストを更に軽減できる。
本実施例では、このような試験用信号、試験信号のやりとりをスロットマシン1と試験装置1300との間で行うことにより、自動的にシミュレーション試験が行われるようになっており、試験装置1300では、これらの試験結果としてスロットマシン1の払出率を出力することが可能とされている。詳しくは、試験対象となる期間に投入スイッチ信号を出力した回数(メダルの消費枚数)に対する、試験対象となる期間に払出カウント信号を検出した回数(メダルの払出枚数)の割合を算出し、その結果(消費枚数/払出枚数)が払出率として出力されることとなる。
IF2制御部1203は、ゲーム開始信号をメイン制御部41が出力した時点から最大2秒の間に、ナビ報知の有無に応じて、まず停止リール指定信号を第1停止リールとして推奨するリールを示す出力状態に更新するとともに、停止実行位置信号を当該リールに対して推奨する停止操作位置を示す出力状態に更新し、これら停止リール指定信号及び停止実行位置信号の更新完了後、一定時間(50ms)にわたり停止ストローブ信号を出力し、推奨する第1停止リール及びその停止操作位置を試験装置1300に対して通知し、停止ストローブ信号の停止後、一定時間(50ms)待機する。次いで、同様の手順で、順次推奨する第2停止リール及びその停止操作位置を試験装置1300に対して通知し、第3停止リール及びその停止操作位置を試験装置1300に対して通知する。第3停止リール及びその停止操作位置の通知後、一定時間(50ms)経過した時点で停止実行位置信号及び停止リール指定信号をクリアする。
このようにIF2制御部1203が、推奨する操作態様に従って、第1停止リール及びその停止操作位置、第2停止リール及びその停止操作位置、第3停止リール及びその停止操作位置を順次試験装置1300に対して通知することで、試験装置1300が推奨する操作手順を特定できるようになっている。
尚、本実施例では、第1停止リール及びその停止操作位置、第2停止リール及びその停止操作位置、第3停止リール及びその停止操作位置を試験装置1300に対して最大2秒の間に連続して通知する構成であるが、これらを連続して送信することなく、ゲーム開始時、リール停止時に順次送信する構成としても良い。
IF2制御部1203のROMには、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様が予め登録された推奨操作態様テーブルが格納されており、IF2制御部1203は、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様を推奨操作手順テーブルから取得し、取得した操作態様に基づいて停止実行位置信号及び停止リール指定信号の出力を行う。尚、予め登録された推奨操作態様テーブルを持たず、ナビ報知の有無に応じてIF2制御部1203が推奨操作態様を判断するプログラムを用いて推奨する操作態様を取得するようにしても良い。
本実施例では、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われていない旨を示し、BB、RBの当選を示唆するナビ番号(10〜13)が出力されていない場合には、左中右の停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて、取りこぼしの生じ得る角チェリー1、2、中段スイカ、右下がりスイカの構成図柄をいずれも引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。尚、このような操作態様は、ナビ報知が行われていない状況において最もメダルの払出率が高くなる操作態様に該当する。
また、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われている旨を示し、BB、RBの当選を示唆するナビ番号(10〜13)が出力されている場合には、左中右の停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて、ナビ番号に応じた特別役を構成する図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。例えば、特別役としてBB1が当選しており、ナビ番号として11が出力されている場合には、回転中の各リールについて、「青7」の図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力し、特別役として他のBB2、3、RBが当選しており、ナビ番号として10、12、13が出力されている場合には、出力されているナビ番号に応じて「赤7」「白7」「BAR」の図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。
また、ナビ報知信号が、ナビ報知が行われている旨を示す場合には、ナビ報知信号から特定される停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについて任意の停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する。
このように本実施例では、ナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様を取得し、取得した操作態様を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力するので、試験装置1300側でナビ報知の有無に応じて推奨する操作態様にてリールストップスイッチ信号を出力することが可能となり、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、本実施例では、内部抽選の結果として特別役(BB、RB)が当選した後、メイン制御部41側にて決定された特別役のナビ報知の実施条件が成立した以降において、当選している特別役を構成する図柄を示唆するナビ番号(10〜13)を設定して、当該ナビ番号に対応する図柄を停止させる操作態様を示す停止実行位置信号及び停止リール指定信号を試験装置1300に対して出力するので、市場のスロットマシンにおいて内部抽選での特別役の当選後、サブ制御部91による確定報知により特別役の当選が報知された後に、特別役を入賞させる停止操作態様で操作が行われて、特別役が入賞されるのと同様に、特別役のナビ報知の実施条件が成立して、確定報知が行われる以降のゲームにおいて、ナビ番号を出力し、特別役を入賞させる操作態様にてリールストップスイッチ信号を出力することが可能となり、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、本実施例では、停止実行位置信号として推奨するストップスイッチ信号の出力タイミングに対応するリールモータのステップ数を特定可能な信号が試験装置1300に対して出力されるので、リールに配置された図柄数や1図柄に割り当てられたステップ数がスロットマシンの機種によって異なる場合であっても、試験装置1300側で停止実行位置信号に対するストップスイッチ信号の出力制御を共通化することができる。
本実施例のスロットマシン1と、スロットマシンによる遊技の試験を行うことが可能な試験装置1300と、を含む試験システムは、遊技制御基板40から出力される試験信号のうち第1の試験信号は、IF1基板1100を介して試験装置に出力され、第2の試験信号は、IF2基板1200を介して試験装置1300に出力される構成である。
このような構成において、IF1基板1100及びIF2基板1200に対して電源を供給するために、電力線を遊技制御基板40からIF1基板1100及びIF2基板1200に対してそれぞれ接続すると、遊技制御基板40と1のインターフェイス基板(IF1)及びIF2基板1200と間の配線が多くなってしまう。
これに対して、本実施例では、遊技制御基板40と、IF1基板1100とは電源線を介して接続可能とされ、遊技制御基板40から、IF1基板1100に対して直接電源が供給される一方で、遊技制御基板40からIF2基板1200には直接電源が供給されず、IF1基板1100に対して供給された電源が該IF1基板1100からIF2基板1200に対して供給されるようになっているので、遊技制御基板40と、IF1基板1100及びIF2基板1200と、の間の配線を少なくできる。
また、本実施例のスロットマシン1は、遊技制御基板40が、IF1基板1100を介して試験装置1300に対して第1の試験信号を出力可能であり、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して第2の試験信号を出力可能な構成であり、遊技制御基板40は、IF1基板1100と電源線を介して接続可能であって、遊技制御基板40からIF1基板1100に対して直接電源を供給可能である一方で、IF2基板1200と電源線を介して接続されず、遊技制御基板40からIF2基板1200には直接電源が供給されることがなく、IF1基板1100を介してIF2基板1200に対して電源を供給可能であるので、遊技制御基板40と、IF1基板1100及びIF2基板1200と、の間の配線を少なくできる。
また、本実施例では、遊技制御基板40は、第2の試験信号として、ナビ報知に係る情報を含むナビ報知信号をIF2基板1200に対して出力可能であり、IF2基板1200は、ナビ報知信号に基づいて試験装置1300にて入力可能な態様の信号(停止実行位置信号、停止リール指定信号、停止ストローブ信号)を生成するIF2制御部1203を備えており、IF2制御部1203は、遊技制御基板40からIF1基板1100を介して供給される電源により動作するようになっているので、遊技制御基板40からIF2基板1200に対して電源を出力する必要がなく、第2の試験信号を出力するのみでIF2制御部1203により試験装置1300にて入力可能な態様の信号が生成されて、試験装置1300に対して出力されることとなり、遊技制御基板40から出力される試験信号を簡素化することができる。
尚、遊技制御基板40側で、試験装置1300にて入力可能な態様の第2の試験信号を生成し、当該第2の試験信号をIF2基板1200を介して試験装置1300に出力する構成としても良い。
また、IF1基板1100は、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号を中継するのみであるが、IF1基板1100においてもCPU等が搭載された制御部を搭載し、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号を試験装置1300にて入力可能な態様に変化する構成としても良く、このような構成とすることで、遊技制御基板40から出力される試験信号を簡素化することができる。
また、本実施例では、IF1基板1100及びIF2基板1200には、フォトカプラが搭載され、各基板における入力端子と出力端子とは、フォトカプラを介して接続されており、遊技制御基板40から出力された第1の試験信号及び第2の試験信号は、IF1基板1100及びIF2基板1200に搭載されたフォトカプラを介して試験装置に出力されることで、スロットマシン1と試験装置1300とが電気的に接続されないので、一方の機器の異常により他方の機器が破損してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、遊技制御基板40は、ナビ報知により報知されるリール2L、2C、2Rの停止順を表示する表示器12L、12Rが搭載されており、ナビ報知により表示器12L、12Rを点灯させるための駆動信号である表示信号が分岐されて、第2情報出力回路40bを介してナビ報知信号としてIF2基板に対して出力されるようになっていることで、表示器12L、12Rの駆動信号をナビ報知信号として利用することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、ATに制御する場合にナビ報知を実行可能であり、遊技制御基板40は、遊技の結果を示す第1の試験信号をIF1基板1100に対して出力する第1情報出力回路40aと、ナビ報知に係る情報を含むナビ報知信号を第2の試験信号をIF2基板1200に対して出力する第2情報出力回路40bとを備える構成であるが、メイン制御部41がナビ報知を実行せず、遊技制御基板40がIF2基板1200に対してナビ報知信号を出力しない構成としても良く、このような構成においては、本実施例の第1情報出力回路40aと共通の回路を用いて、遊技の結果を示す試験信号をIF1基板1100に対して出力するようにすることで、ナビ報知を実行する手段及びナビ報知信号を出力する手段を備えるか否かに関わらず、遊技制御基板40において遊技の結果を示す試験信号をIF1基板1100に対して出力するための回路を共通化することができる。
また、本実施例では、表示信号及びナビ中信号が第2情報出力回路40bに入力され、第2情報出力回路40b内の変換回路により表示信号からナビ報知に係る情報のみが抽出されてナビ報知信号が生成され、ナビ報知信号が第2情報出力回路40bからIF2基板1200に対して送信される構成であるが、ナビ報知に係る情報のみが含まれる信号をメイン制御部41が直接生成して、当該信号を第2情報出力回路40bに入力することで第2情報出力回路40bからIF2基板1200に対して送信する構成としても良い。
また、サブ制御部91に対して送信される第1の内部当選コマンド、第2の内部当選コマンド、押し順コマンドの全部または一部のデータを利用してナビ報知信号として出力する構成としても良く、このような構成とすることで、ナビ報知信号を出力するためだけの信号を生成せずに済む。このような構成として、例えば、メイン制御部41が、IF2制御部1203に対して押し順コマンドを送信可能な構成とし、IF2制御部1203は、押し順コマンドに基づいてナビ番号を特定し、当該ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力する構成としても良い。
また、本実施例では、ナビ報知により表示器12L、12Rを点灯させる点灯態様は、報知対象役の当選時において一の点灯態様により表示器12L、12Rが点灯されることで、第1停止から第3停止までのすべての停止順を特定でき、当該点灯態様で表示器12L、12Rを点灯させる駆動信号が分岐され、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して送信される構成であるが、ナビ報知により表示器12L、12Rを点灯させる点灯態様は、次に停止操作すべきリール2L、2C、2Rを示した後、停止操作が行われる毎に点灯態様を切り替えることで停止順を順次特定できるように報知する構成であっても良く、このような構成においては、報知対象役の当選時に第1停止から第3停止までのすべての停止順を特定可能な信号をメイン制御部41が生成して、IF2基板1200を介して試験装置1300に対して送信するように構成することが好ましく、これにより、試験装置1300側でより早い段階でナビ報知により報知された停止順を特定することが可能となる。
また、本実施例では、ナビ報知として、遊技者にとって有利となる停止操作態様(停止順や停止操作タイミング)を報知する構成であるが、演出として遊技者にとっての有利度が変化することがないが所定の停止操作態様でリールの停止操作を行われるためのナビ報知を行う構成であっても良い。このような構成として、例えば、停止順によらず入賞して再遊技が付与される一の再遊技役として、一の停止順(例えば、右中左の停止順)で操作が行われることで第1の図柄の組合せ(例えば、「赤7‐赤7‐赤7」)が停止し、他の停止順(例えば、左中右の停止順)で停止操作が行われることで、第1の図柄の組合せとは異なる図柄の組合せ(例えば、「リプレイ‐リプレイ‐リプレイ」)が停止する構成において、メイン制御部41側にて演出として第1の図柄の組合せを停止させることを決定した場合には、一の停止順を示すナビ番号を出力し、第1の図柄の組合せを停止させないことを決定した場合には、他の停止順を示すナビ番号を出力する構成とすることで、演出として第1の図柄の組合せを停止させる場合に、IF2制御部1203は、押し順コマンドに基づいてナビ番号を特定し、当該ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によっても市場のスロットマシンに近い停止操作を行わせることができる。
また、このような構成とすることで、例えば、第1の図柄の組合せが停止されることを条件として、次ゲーム以降の有利度が変化させる構成(第1の図柄の組合せが停止することで所定の遊技状態に移行される構成や、第1の図柄の組合せが停止することで、ATに制御されるゲーム数が上乗せされる構成等)であって、ナビ番号により第1の図柄の組合せを停止させる停止操作態様が遊技者に示唆される構成においても、ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によって市場の払出率に近い払出率を得ることができる。
また、このような構成とすることで、例えば、同じ有利度合の役(例えば、リプレイ)であり、第1の図柄の組合せにより構成される役及び第2の図柄の組合せにより構成される役が、内部抽選にて当選している場合に、単に演出として第1の図柄の組合せをリールに停止させるために、当該第1の図柄の組合せの役を入賞させることが可能な停止操作態様を示すナビ番号を出力する場合に、ナビ番号に応じたリールの停止順となる順番で停止リール指定信号を出力し、かつ対応する停止リールについてナビ番号に応じた構成図柄を引込可能となる停止操作位置を示す停止実行位置信号を出力することで、試験装置1300による試験によって市場のスロットマシンにおいて停止されるリールの停止態様の内容に近い内容でリールを停止させることができる。
次に、下部パネル200及び演出ボタン621を有する演出ボタンユニット600の構造について説明する。図43は、スロットマシンに設けられた演出ボタンを示す図であり、(A)は第2位置にある状態を示す斜視図、(B)は第1位置にある状態を示す斜視図である。図44は、下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図45は、下部パネル、基体及び演出ボタンユニットを斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図43に示すように、下部パネル200は、前面扉1bの前面上下方向の略中央位置に左右方向に向けて形成された操作台120と、前面扉1bの前面下部に左右方向に向けて形成されメダル払出口9から払い出されたメダルを貯留可能な下皿121と、の間に配設されている。下部パネル200は、正面視略横長長方形状に形成され、表示面200aが上辺から下辺に向けて前側に傾斜するように設けられているとともに、表示面200aは、上辺から下辺に向けて前側に湾曲している。当該スロットマシン1にて遊技を行う遊技者の目線は、透視窓3L,3C,3Rと略同等の高さにあるため、第2位置においても表示面200aがやや上向きになるように傾斜することで、表示面200aを遊技者が視認しやすくなっている。
また、演出ボタン621は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置(図43(B)参照)と、該第1位置から後側に退避する第2位置(図43(A)参照)と、の間で前後方向に移動可能に設けられている。
図44及び図45に示すように、下部パネル200は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され表示面200aを形成するカバーパネル201と、カバーパネル201の背面側に配置され透光性を有する合成樹脂材にて構成される装飾シート202と、を有している。装飾シート202の背面には、特に図示しないが所定の装飾(例えば、機種のタイトル名や演出で登場するキャラクタなど)が印刷等により施されており、該装飾は、カバーパネル201の前側から、カバーパネル201及び装飾シート202を透して視認できるようになっている。尚、本実施例では、印刷により装飾が施されていたが、液晶表示装置や導光板等により装飾を視認可能となるようにしても良い。
カバーパネル201の右側には、多角形状の開口部203が形成されているとともに、装飾シート202における開口部203に対応する位置には、開口部203と略同形に形成された開口部204が形成されており、演出ボタン621を挿通可能としている。このように構成された下部パネル200は、前面扉1bを構成する基体1cの前面に形成された取付凹部205に前側から取り付けられる。尚、下部パネル200は、基体1cに対し着脱可能に取り付けられるが、前面扉1bを開放しない限り取り外すことができないようになっている。
取付凹部205の右側には、正面略四角形状の開口部206が形成されているとともに、基体1cの背面における開口部206の周縁からは、四角筒状の固定筒207が後側に向けて突設されており、該固定筒207の後端部には、演出ボタンユニット600が取り付けられている。
また、特に図示しないが、取付凹部205における開口部206の左側には、複数の下部パネル発光ダイオード(下部パネルLED)が前方に向けて光を照射可能に配設されており、装飾シート202を後側から照らすことができるようになっている。
次に、演出ボタンユニット600の構造について説明する。図46は、本発明の実施例に係る遊技機の演出ボタンユニットを前方からみた分解斜視図である。また、図47は、本発明の実施例に係る遊技機の演出ボタンユニットを後方からみた分解斜視図である。図46、図47に示すように、演出ボタンユニット600は、取付ねじ632により組み合わされたベース体610及びカバー体630と、その内部の空間に収容された移動体620とにより、その外観が概略構成されている。カバー体630には、移動体620に設けられた演出ボタン621が挿通可能な演出ボタン挿通孔630aが形成されている。移動体620は、ベース体610及びカバー体630に対して前後方向に移動する。これにより、移動体620に形成された演出ボタン621は、カバー体630から大きく突出した第1位置と、第1位置と比べて後方に退避した位置である第2位置との間を移動する。
カバー体630の前面には、演出ボタン挿通孔630aを取り囲むように、複数の移動制限板602、603、604、605、606が取り付けられている。複数の移動制限板602、603、604、605、606は、カバー体630の前面に形成された凹部である移動制限板収容部630bに収容されており、ねじ挿通孔602b等に挿通されたねじ607がねじ孔630cに螺合されることにより、カバー体630に取り付けられている。複数の移動制限板のうちの1つである移動制限板602には、演出ボタン621側に向けて、略三角形状の複数の移動制限突起602aが形成されている。この複数の移動制限突起602aは、後述する演出ボタン621の側面に形成された複数の凹部601cに対応して形成されている。そのため、移動制限板602は、移動制限突起602aを凹部601cに挿入した状態で、カバー体630に取り付けられている。これにより、移動制限突起602aは、前後方向と直交する方向に演出ボタン621に当接して支持するため、演出ボタン621を前後方向に安定して移動させることができる。また、演出ボタン621に形成された凹部601cにごみ等が入りこむことを防止することができる。尚、移動制限板602に形成された移動制限突起602aと同様の突起は、移動制限板603、604、605にも形成されている。
また、移動制限板のうち、最も下方に位置する移動制限板606は、移動制限突起602aと同様の突起は形成されていない。一方で、移動制限板606は、演出ボタン621の下部の形状と同様の形状に形成された、前後方向に所定の幅を有する移動制限部606aが設けられている。これにより、演出ボタン621の下部が支持されるため、演出ボタン621の前後方向の移動を安定して行うことができる。
カバー体630は、演出ボタンユニット600の前側を構成する。カバー体630には、複数のねじ挿通孔630dが形成されている。このねじ挿通孔630dに挿通された取付ねじ632が、ベース体610に形成されたねじ孔611aに螺合することで、カバー体630はベース体610に組み合わされる。このように、カバー体630とベース体610とが組み合わされることにより、その内部に移動体620を収容するための収容空間が形成される。
また、ベース体610には、演出ボタン621を挿通可能な開口である演出ボタン挿通孔630aが形成されている。後述するように、移動体620は図中前後方向に移動可能である。そして、移動体620が前方へ移動していくと、演出ボタン621は、演出ボタン挿通孔630aから前方へ突出していくこととなる。すなわち、移動体620が第1位置にある場合、演出ボタン621は演出ボタン挿通孔630aから大きく前方に向けて突出した状態となる。尚、移動体620が前方へ移動して第1位置に位置する場合、演出ボタン取付板622の前面はカバー体630の後面に接触するようになる。この接触によって生じる衝撃を和らげるため、カバー体630の後面には、正方形に形成された4つの緩衝材631が取り付けられている。
移動体620は、遊技者が操作のために押圧する操作部601aが形成された演出ボタン621を有している。移動体620には、ベース体610から前方に延設した対のガイドシャフト612が、ガイドシャフト挿通孔620aに挿通されている。これにより、移動体620の移動は、ガイドシャフト612が延設する方向(前後方向)のみに制限される。
図48は、本発明の実施例に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を前方から見た分解斜視図である。また、図49は、本発明の実施例に係る遊技機が有する演出ボタンユニットの移動体を後方から見た分解斜視図である。尚、図48、図49において破線で囲んだ各部材は、演出ボタン621の内部に収容される部材であり、演出ボタン621と演出ボタン取付板622との間に配される部材である。
演出ボタン621は、透光性を有する材料から構成されており、遊技者が押圧する操作部601aと、前後方向に延びた複数の凹部601cが形成された側部601bとを有している。演出ボタン621の操作部601aは、前方からみると多角形状であり、滑らかな表面を有することで後方から入射した光をそのまま透光させる。一方、演出ボタン621の側部601bの外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されている。また、演出ボタンの側部601bの内周面には、外周面に形成された凹部601cよりも細くて多数の凹部601d(図49)が形成されている。これにより、演出ボタン621の側部601bから出射される光には、前後方向に延びた複数の模様を付すことができる。
また、演出ボタン621の操作部601aと側部601bとに囲まれた内部空間は、図中破線で囲んだ種々の部品を収容するための空間である。演出ボタン621は、つば部に複数のねじ挿通孔621aを有している。このねじ挿通孔621aに挿通された取付ねじ629が、演出ボタン取付板622に形成されたねじ孔622dに螺合されることによって、演出ボタン621は演出ボタン取付板622に取り付けられている。この際、演出ボタン621は、図48及び図49において破線で囲んだ支持部材626等の部材を内部空間に収容した状態で、演出ボタン取付板622に取り付けられている。
尚、上述のように、演出ボタン621の外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されており、この凹部601cに移動制限突起602a(図46)が入りこむように移動制限板602等(図46)が設けられている。隣接する凹部601cの間隔は16mm〜17mm程度としている。尚、凹部601cの幅を8mm程度としているため、凹部601c間の直線部分(側部601b)は、8mm〜9mm程度である。これにより、演出ボタン621と移動制限板602等(図46)との間には、メダルを挿入することができる直線状の隙間は存在しない。そのため、演出ボタン621の周囲にメダルが挿入される等の行為を抑制することができる。尚、隣接する凹部601c間の側部601bに角部が存在している場合には、凹部601cの間隔を大きくとることができる。
支持部材626は、例えば、合成樹脂製であり、その前面には種々の光学部品を収容するための凹部である光学部品収容部626aが形成されている。また、支持部材626には、後方に幅を有する側部626bが形成されている。このような構成により、支持部材626の内部には、振動モータ627を収容するための空間が形成されている。
LED(発光ダイオード)基板625は、その表面に複数のLED625aを有している。LED基板625は、支持部材626に形成された光学部品収容部626aに収容された状態でねじ止めされている。LED625aから出射された光の大部分は、演出ボタン621の操作部601aから出射されるとともに、一部の光は、演出演出ボタン621の側部601bから外部へと出射される。
拡散シート624は、例えば、透光性を有する合成樹脂がリング状に形成されて構成されたものである。拡散シート624は、その外縁がLED基板625の外縁と一致するように、LED基板625に前方から重ねて載置されている。尚、拡散シート624の前面には、複数の凹凸が不規則に形成されている。これにより、拡散シート624に入射した光は、種々の方向に向かう光となって拡散シート624から出射される。そのため、演出ボタン621の操作部601aの中央部とその周囲の部分とでは、出射される光の態様を異ならせることができ、遊技者の興味を惹きつけることができる。
表示板623は、LED基板625と略同一の形状を有し、その表面にスロットマシン1特有の絵、文字、あるいは図形等の画像(不図示)が表記されている。表示板623は、LED基板625及び拡散シート624に重ねられて配置されており、これにより、表示板623に表記されている画像に、LED625aの光を後方から照射することができる。これにより、遊技者に、光に照射された画像を視認させることができ、表示する画像の見栄えを向上させることができる。
振動モータ627は、ウェイト627aの重心から離れた位置に回転軸が取り付けられていることで、振動を生じさせるモータである。振動モータ627は、支持部材626の後面626fに形成された振動モータ取付部626dに設けられている。振動モータカバー628を挿通した取付ねじ652を、支持部材626に形成されたねじ孔626eに螺合させることにより、振動モータ627及び振動モータカバー628は支持部材626に取り付けられている。このように、振動モータ627は、遊技者が押圧操作を行う演出ボタン621を含む移動体620に取り付けられているため、演出ボタン621に触れた遊技者に強い振動を知覚させることができる。これにより、遊技の興趣を高めることが可能となる。尚、振動モータ627は、その回転軸が上下方向に沿うようにして振動モータ取付部626dに取り付けられている。そのため、駆動モータ617が駆動してウェイト627aが回転することにより、振動モータ627は、左右方向に振幅成分を多く有する振動を発生させる。
尚、演出ボタン621は、前方から見ると、図1等に示すように、左右方向の長さよりも、上下方向の長さが長い形状を有している。また、演出ボタン621を有する移動体620は、左右に形成された対のガイドシャフト挿通孔620aにガイドシャフト612が挿通された状態にある。従って、演出ボタン621は、上下方向の振幅を有する振動よりも、左右方向の振幅を有する振動を、より安定した状態で受けることができる。そのため、左右方向に多くの振幅成分を有する振動モータ627の振動によって、演出ボタン621に予期しないがたつきが発生することを抑制することができる。これにより、演出ボタン621が移動制限板602に引っ掛かり、押圧操作が困難になるという現象が生じることを抑制することができる。
尚、振動モータ627を、その回転軸を左右方向に沿うようにして振動モータ取付部626dに取り付けるようにしても良い。このように取り付けられた振動モータ627は、上下方向に振幅成分を多く有する振動を発生させる。そのため、演出ボタン621に生じる振動を、より大きなものとすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。尚、振動モータ627の振動によって演出ボタン621に生じるがたつきの有無や大きさは、種々の要因が関係する。そのため、振動モータ627の取付方向については、がたつきの有無や、演出ボタンに生じる振動の大きさ等を考慮して、個別に検討するのが好ましい。
尚、図49に示すように、振動モータ取付部626dは、支持部材626の後面626fから後方に突出した部材である。そのため、振動モータ627は、後面626fには接触しておらず、支持部材626の後面626fと振動モータ627の中心との間に、距離Lを確保することができる。すなわち、振動モータ627で発生する振動は、振動モータ取付部626d及び振動モータカバー628を介して支持部材626に伝達される。このように、支持部材626には、後面626fから離れた位置にある振動モータ627からの振動が伝達されるため、振動が増幅されて支持部材626に伝達されることとなる。
このように、種々の部材が取り付けられた支持部材626は、演出ボタン取付板622のねじ挿通孔622aに挿通された取付ねじ651が、ねじ孔626cに螺合されることにより、演出ボタン取付板622に固定されている。また、支持部材626を覆うようにして嵌合する、操作部601aを有する演出ボタン621が演出ボタン取付板622に取り付けられている。これにより、支持部材626の後面626fに伝達された振動は、演出ボタン621に伝達される。尚、演出ボタン621に形成された操作部601aと、演出ボタン621が取り付けられて支持される演出ボタン取付板622との間に、ほぼ演出ボタン621の高さ分の距離をあけることができる。すなわち、演出ボタン621は、演出ボタン取付板622により一端側のみ支持(いわゆる片持ち状態で支持)され、支持されていない他端側に振動モータ627が取付られている構造であるとみなすことができる。そのため、演出ボタン621の操作部601aには、より振幅の大きな振動が作用することとなる。そのため、操作部601aに触れた遊技者に、より強い振動を知覚させることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、振動モータ627は、支持部材626の内部に収容されているとともに、表示板623、拡散シート624、LED基板625等の光学部品は、支持部材626の光学部品収容部626a(支持部材626の前方)に設けられている。すなわち、遊技者が遊技する側から、各光学部品、振動モータ627の順に設けられている。そのため、振動モータ627が、これらの光学部品から出射される光の進行を阻害することがない。
演出ボタン取付板622は、前方から見て略四角形の形状を有するともに、中央には円形の開口である回動筒挿通孔622bが形成されている。この回動筒挿通孔622bは、図46に示すベース体610に取り付けられた回動筒670が挿通可能な大きさで形成されている。また、図49に示すように、演出ボタン取付板622の後面には、可動ベース体640に設けられた4つの圧縮ばね642が挿通されるばね挿通突起622dが形成されている。これにより、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との間に、4つの圧縮ばね642を介在させることができる。そのため、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との間に隙間を設けることができるとともに、演出ボタン取付板622に、後方(可動ベース640側)に向けて押圧する力が作用することにより、この隙間を縮めることができる。本発明の演出ボタンユニット600においては、遊技者が、演出ボタン621の操作部601aを押圧することにより、演出ボタン取付板622と可動ベース640との隙間を縮めることができ、この押圧動作を操作部601aに対する押圧操作として検出することができる。
すなわち、演出ボタン621に対する押圧操作は、ベース体610(図46、図47)に取り付けられた2つのプッシュセンサ615、616が、演出ボタン取付板622の後面に設けられた2つの検出片622c、622eを検出することにより検出される。可動ベース体640には、検出片622cに対応する位置に、検出片622cが挿通可能な検出片挿通孔640aが形成されているとともに、検出片622eに対応する位置に、検出片622eが挿通可能な検出片挿通用切欠640bが形成されている。
これにより、遊技者が演出ボタン621を押圧すると、演出ボタン取付板622と可動ベース体640との距離が縮まり、検出片622c、622eが可動ベース体640から後方に突出するようになる。これにより、検出片622c、622eが、プッシュセンサ615、616により検出され、遊技者の演出ボタン621に対する押圧操作が検出される。尚、プッシュセンサ615、616は、例えば、フォトセンサであり、発光部から出射された光を検出片622c、622eが遮るのを受光部が検出することによって、検出片622c、622eの有無を判定する。
可動ベース体640には、図49に示すように、ばね挿通突起622dに螺合した移動制限ねじ647の頭部が係止されている。尚、移動制限ねじ647は、可動ベース体640と演出ボタン取付板622との間に設けられた圧縮ばね642により、軸力(引張力)が作用した状態で可動ベース体640に係止されている。
図50は、本発明の実施例に係る遊技機の可動ベース体を前方からみた分解斜視図である。また、図51は、本発明の実施例に係る遊技機の可動ベース体を後方からみた分解斜視図である。
可動ベース体640は、ベース板641と、ベース板641に取り付けられ、ガイドシャフト612(図46)が挿通される対の移動体規制部643と、回動筒670(図46)に形成されたガイド部671に沿って転がる対の可動ローラ645とを有している。
ベース板641は、前方からみると略四角形の形状を有し、中央に回動筒670(図46)が挿通可能な略円形状の回動筒挿通孔640eが形成されている。また、ベース板641には、圧縮ばね642を収容する圧縮ばね収容部640fが形成されている。
移動体規制部643の中央には、ガイドシャフト612(図46)が挿通されるガイドシャフト挿通孔620aが形成されている。移動体規制部643は、ねじ挿通孔643aに挿通された取付ねじ644が、ベース板641に形成されたねじ孔640cに螺合することによりベース板641に取り付けられている。移動体規制部643は、対で回動筒挿通孔640eを挟むようにしてベース板641に取り付けられている。これにより、2本のガイドシャフト612を対の移動体規制部643に挿通させることができる。これにより、ベース板641を、がたつかせることなく安定した状態で前後の方向のみに移動させることができる。
可動ローラ645は、ねじ挿通孔645aに挿通されたねじ646が、ベース板641に形成されたねじ孔640dに螺合することにより、ベース板641に取り付けられている。可動ローラ645は、対で回動筒挿通孔640eを挟むようにベース板641に取り付けられている。可動ローラ645は、回動筒(図46)のガイド部671に当接しながら回転するローラ部645bを有している。対で設けられた可動ローラ645のローラ部645bは、互いに向き合うように、回動筒挿通孔640e内に突出するようにベース板641に取り付けられている。これにより、回動筒670(図46)のガイド部671に、ローラ部645bを当接させることができる。尚、ベース板641の後面には、ベース体610(図46)と接触する際の衝撃を和らげるために、4つの緩衝材648が取り付けられている。
図52は、本発明の実施例に係る遊技機のベース体を前方からみた分解斜視図である。また、図53は、本発明の実施例に係る遊技機のベース体を後方からみた分解斜視図である。また、図54は、本発明の実施例に係る遊技機の回動筒に着目した図であり、(a)は斜め上方、(b)は斜め下方からみた斜視図である。
ベース部611は、種々の部品が取り付けられるベースとなる部材であるとともに、カバー体630(図46)と組み合わされて、演出ボタンユニット600の筐体の一部を構成する。ベース部611は、略四角形状を有しており、左辺及び右辺のそれぞれ近傍にガイドシャフト取付部611bが形成されている。ガイドシャフト取付部611bは、略円筒状の形状であり、端部に切欠き612aが形成された丸棒状のガイドシャフト612の断面と合致する形状のガイドシャフト612の挿入孔が形成されている。これにより、ガイドシャフト612は回転することなく、安定した状態でガイドシャフト取付部611bに取り付けられている。また、ガイドシャフト612の一端には、図53に示す取付ねじ614が螺合している。これにより、ガイドシャフト612がベース部611に固定されている。
圧縮ばね613は、ガイドシャフト612及びガイドシャフト取付部611bに挿通されている。ガイドシャフト612がガイドシャフト挿通孔620a(図46)に挿通されると、圧縮ばね613は、移動体620(図46)とベース体610との間に介在する。これにより、移動体620(図46)は圧縮ばね613により前方に付勢されることになる。
対で配されたガイドシャフト612は、略丸棒状の形状を有し、上述したようにベース部611側の一端に切欠き612aが形成されている。それぞれのガイドシャフト612は、移動体620(図46)に形成された、対応するガイドシャフト挿通孔620aに挿通されている。また、ガイドシャフト612の他端は、図47に示すカバー体630の後面に形成された端部収容部630fに収容されている。これにより、ガイドシャフト612は、演出ボタンユニット600内でのがたつきが防止される。
移動体620(図46)は、ガイドシャフト612の延設方向(前後方向)に沿って移動する。この移動体620の移動は、回動する回動筒670のガイド部671を、移動体620に形成されたローラ部645b(図50)が転がり上がったり、転がり下がったりすることにより実現される。次に、回動筒670を回動させるための構成について説明する。
図52に示すように、駆動モータ617が取付ねじ619により取付ベース板618に取り付けられているとともに、この取付ベース板618は取付ねじ653によりベース部611に取り付けられている。駆動モータ617の駆動軸617aには、駆動ギヤ654が接続されている。駆動モータ617は、例えばステッピングモータであり、演出制御基板90により動作/非動作が制御される。駆動モータ617は、駆動パルスに同期して回転するため、駆動ギヤ654を所定の角度だけ回転させることができる。
また、ベース部611には、駆動ギヤ654に噛み合った従動ギヤ655が設けられているとともに、この従動ギヤ655に噛み合った回動ギヤ656が設けられている。ベース部611の略中央には、円筒状の回動軸658が前方に向けて突出して形成されている。この回動軸658に、中央に開口が形成された回動ギヤ656が装着されている。これにより、回動ギヤ656は、駆動モータ617の駆動が伝達されて回動軸658を中心に回動する。尚、回動ギヤ656の前面には、回動ギヤ656とカバーリング661とによって軸支された3つのローラ657が設けられている。この3つのローラ657は、回動軸658の外周面に接触して、回動ギヤ656が回動する際に回動軸658の外周面上を転がる。これにより、回動ギヤ656の回動をスムーズに行うことができる。
また、回動ギヤ656の後面には、2つの切欠き656bが設けられたリング体が突出して形成されている。これらの切欠き656bは、ベース部611に設けられた切欠き検出センサ659、660により検出される。これにより、回動ギヤ656の回動状況(演出ボタン621(図46)の移動状況)を把握することができ、駆動モータ617の正確な駆動を実現することができる。例えば、演出ボタン621が第2位置にある場合に、切欠き検出センサ660が切欠き656bを検出し、切欠き検出センサ659が切欠き656bを検出しないようにするとともに、演出ボタン621が第1位置にある場合に、切欠き検出センサ660が切欠き656bを検出せず、切欠き検出センサ659が切欠き656bを検出するようにしても良い。
カバーリング661は、回動ギヤ656に重ねられ、カバーリング661のねじ挿通孔661aに挿通した取付ねじ662が、回動ギヤ656に形成されたねじ孔656eに螺合することにより、回動ギヤ656に取り付けられる。これにより、3つのローラ657が、回動ギヤ656及びカバーリング661によって軸支される。
回動筒670は、略円筒状をなしており、後方に向けて形成されたフック部670cが、回動ギヤ656に形成された係止孔656dに引っ掛けられるとともに、ねじ挿通孔670bに挿通された取付ねじ663がねじ孔656cに螺合することにより、回動ギヤ656に取り付けられている。これにより、回動筒670は、回動ギヤ656とともに回動軸658を中心に回動する。
図54に示すように、回動筒670の外周面には、可動ベース体640に設けられたローラ部645b(図50)と接触し、回動筒670が回動することによってローラ部645b(図50)を転がせるガイド部671が設けられている。このガイド部671は、回動筒670の外周面に設けられた高低差によって形成された段差のことであり、ガイド部671の形成方向が前後方向にすすむように螺旋状に形成された螺旋部671aと、螺旋部671aに接続された非螺旋部671b、前後方向に延びた水平部671dとから構成されている。上述したように、可動ベース体640には、互いに対向するように2つのローラ部645bが設けられており、回動筒670の外周面には、この2つのローラ部645bに対応するように2つのガイド部671が形成されている。すなわち、2つのガイド部671は、形状は互いに同じであるとともに、互いの形成位置は、上方から見ると回動筒670の中心を基準として180度回転させた関係にある。
尚、上述したように、図46に示す移動体620は、ベース体610に設けられた圧縮ばね613によって前方に付勢されている。そのため、ローラ部645b(図50)は、ガイド部671に押圧された状態にある。そのため、回動筒670が回動すると、ローラ部645bは、ガイド部671を押圧しながら、ガイド部671に沿って転がる。これにより、演出ボタン621を含む移動体620は前後方向に移動する。
尚、ローラ部645bが非螺旋部671bに接触している場合(この場合のローラ部645bは、ローラ部645b’と記す)、演出ボタン621は後方に退避した第2位置にある。非螺旋部671bには、ローラ部645bが収容される窪みが形成されている。これにより、ローラ部645bが予期せず螺旋部671aや水平部671dへ移動してしまうことを抑制することができる。
ローラ部645b’が非螺旋部671bにある状態から、回動筒670が矢印IIの方向へ回動すると、ローラ部645b’が螺旋部671aを転がり上がり、演出ボタン621を含む移動体620は前方へ移動する。そして、ローラ部645b’が螺旋部671aを上がりきると、演出ボタン621は、カバー体630(図46)から大きく突出した第1位置に位置する。
このような、演出ボタン621の第2位置から第1位置までの移動を、異なる速度で実現するようにしても良い。すなわち、駆動モータ617の駆動速度を上げて、演出ボタン621を高速で第2位置から第1位置まで移動させる高速突出動作を実行するとともに、高速突出動作よりも低速で演出ボタン621を第2位置から第1位置まで移動させる低速突出動作を実行するようにしても良い。
さらに、演出ボタン621を高速突出動作させるために、非螺旋部671cにローラ部645b’が接触している状態から、回動筒670を矢印Iの方向へ回動させて、ローラ部645b’が前後方向に段差が形成された水平部671d側に移動するようにしても良い。これにより、ローラ部645b’は圧縮ばね613の付勢により水平部671dを転がらせ、演出ボタン621を勢い良く前方へ移動させることができる。
尚、第1位置にある演出ボタン621を第2位置に移動させる場合には、回動筒670を矢印Iの方向に回動させるようにすれば良い。これにより、ローラ部645b’は、螺旋部671bを転がり下がり、やがて非螺旋部671cに接触する。これにより、演出ボタン621は、第2位置に位置する。尚、演出ボタン621の第1位置から第2位置までの移動についても、高速で退避する高速退避動作と、高速退避動作よりも低速で退避する低速退避動作とを実行するようにしても良い。
尚、第1位置にある演出ボタン621が遊技者に押圧操作され、第2位置まで押されると、ベース体610(図46)に設けられたプッシュセンサ615、616が、演出ボタン取付板622に設けられた検出片622c、622eを検出する。これにより、回動筒670を回動させて、ローラ部645bが非螺旋部671cに接触するように制御される。これにより、演出ボタン621は、第2位置に維持される。
カバーリング664は、中央に回動筒670を挿通するための開口である回動筒挿通孔664bが形成されている。カバーリング664は、回動筒670を中央から突出させるとともに、回動ギヤ656に重なり前方から覆う。カバーリング664は、ねじ挿通孔664aに挿通された取付ねじ665が、ベース部611に形成されたねじ孔611cに螺合することにより、ベース部611に取り付けられている。
次に、演出ボタン621の突出動作を用いた演出の一例について説明する。図55は、(A)〜(D)は、演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、遊技者にとって有利な特典が付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、演出ボタン621を第2位置から第1位置へ移動させるとともに、該演出ボタン621の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に演出ボタン621が押圧操作されたとき、特典が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された特典を報知する演出を実行する。
ここで遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態(ボーナス、AT等)、有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
以下、例えば、サブ制御部91がATゲーム数に対して100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、演出ボタン621を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図55に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数に対して100ゲームの上乗せが決定された場合、例えば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図55(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図55(B)参照)。このとき、演出ボタン621は第2位置にあるが、例えば、LED625aを所定の点灯態様にて点灯して、演出ボタン621が第1位置へ移動する可能性があることを示唆する。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(例えば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「演出ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン621の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、演出ボタン621を第2位置から第1位置へ移動させる(図55(C)参照)。演出ボタン621が第1位置へ移動すると、振動モータ627を駆動させて、演出ボタン621を振動させても良い。
そして、所定の操作有効期間内に演出ボタン621が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、または演出ボタン621が押圧操作されずに操作有効期間が経過して駆動モータ617の駆動により第2位置へ移動したとき、上乗せされるATゲーム数(例えば、100ゲーム)を示す「+100」及び味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図55(D)参照)。このように、演出ボタン621が第2位置へ移動したか否かは、上述したように、切欠き検出センサ659、660(図52)の検出に基づいて判断される。
尚、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せに当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、演出ボタン621を高速突出動作及び低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしても良く、例えば、ATゲーム数の上乗せに当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン621が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、ここでは上乗せ演出にて演出ボタン621を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出等において演出ボタン621の突出動作を実行するようにしても良い。
以上説明したように、本発明の実施例に係る遊技機においては、振動を発生させる振動モータ627が、遊技者が押圧操作を行う演出ボタン621を有する移動体620に取り付けられている。これにより、振動モータ627で発生した振動が直接的に演出ボタン621に伝達するため、演出ボタン621に触れた遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ627は、支持部材626の後面626fから突出した振動モータ取付部626dに取り付けられている。そのため、支持部材626の後面626fと振動モータ627の中心との間に、距離Lを確保することができる。すなわち、振動モータ627で発生する振動は、振動モータ取付部626dを介して支持部材626に伝達される。このように、後面626fから距離Lだけ離れた位置にある振動モータ627からの振動は、増幅されて支持部材626に伝達される。これにより、支持部材626を含む移動体620に生じた強い振動を遊技者に感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、上述したように、振動モータ627は、一端側のみ可動ベース体640に支持(いわゆる片持ち状態で支持)された演出ボタン621において、その先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。そのため、演出ボタン621は、支持された一端側を基準にして、先端側を大きく振動させることができ、これにより、演出ボタン621の先端に位置する操作部601aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ627は、支持部材626の内部に収容されているとともに、表示板623、拡散シート624、LED基板625等の光学部品は、支持部材626の光学部品収容部626a(支持部材626の前方)に設けられている。そのため、振動モータ627が、これらの光学部品から出射された光の経路上に位置することなく、光の進行を阻害することがない。そのため、光による演出の効果を低減することなく、振動モータ627による振動を用いた演出を可能とすることができる。
また、演出ボタン621の突出動作及び退避動作を、高速で行ったり低速で行ったりと、異なる速度で実行することが可能である。このように、演出ボタン621の動作スピードを異ならせることができるため、遊技者の期待感を高める演出が可能となる。
また、移動体620とベース体610との間であって、可動ベース体640の裏面には、移動体620とベース体610とが接触する際の衝撃を和らげるために、4つの緩衝材648が設けられている。また、移動体620とカバー体630との間であって、カバー体630の裏面には、移動体620とカバー体630とが接触する際の衝撃を和らげるための4つの緩衝材631が設けられている。これにより、移動体の620の移動することにより生じる、演出ボタンユニット600の故障等の不具合を低減することができる。
また、演出ボタン621の外周面には、前後方向に延びる複数の凹部601cが形成されており、この凹部601cに移動制限突起602aが入りこむように移動制限板602等が設けられている。これにより、演出ボタン621と移動制限板602等との間に生じる隙間を小さくすることができ、内部にごみ等が侵入することを防止することができる。また、演出ボタン621と移動制限板602との間に、直線状の隙間が形成されないため、演出ボタン621の周囲にメダルが挿入されるといった行為を抑制することができる。
本発明は、上記実施例に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。演出ボタン621の第1位置と第2位置との間を移動させる際、その移動過程において、一定の速度で移動するようにしても良いし、速度を異ならせても良い。あるいは、演出ボタン621を小刻みに前後させながら、最終的に、突出動作、あるいは退避動作を完了させても良い。あるいは、演出ボタン621を小刻みに前後させながら、第2位置から突出させて、最終的に第2位置に戻るような動きをさせても良い。これにより、演出ボタン621の動きで遊技者の興味を惹きつけることができ、演出効果を高めることができる。
また、振動モータ627は、演出ボタン621を含む移動体620に取り付けられているため、振動するタイミングは移動体620の移動とは関係なしに振動させることができる。これは、対のガイドシャフト612が移動体620に挿通していること、対のローラ部645bが回動筒670に密着していることにより、移動体620が振動している際も、ベース体610及びカバー体630に対して安定させることができるからである。そのため、振動モータ627は、演出ボタン621が第1位置及び第2位置に維持されている状態で振動させることができるとともに、演出ボタンが突出動作中及び退避動作中であっても振動させることが可能である。そのため、振動モータ627を振動させるタイミング、LED625aから光を出射させるタイミング、及び操作ボタンの移動するタイミング等を適切に組み合わせることで、より効果的な演出を実行することが可能である。
また、移動体620にスピーカを設けて、移動体620から音を発することのできる構成としても良い。振動モータ627を振動させるタイミング、LED625aから光を出射させるタイミング、及び操作ボタンの移動するタイミングに加えて、音による演出を組み合わせることで、より効果的な演出が可能となる。
また、図44に示した、カバーパネル201に形成された開口部203には、挿通された演出ボタン621の凹部601cに入りこむ突起等は存在しない。しかしながら、開口部203に、演出ボタン621の凹部601cに対応する突起を設けても良い。これにより、演出ボタン621とカバーパネル201との間に、直線状の隙間が形成されることを防止でき、メダル等を挿入するといった行為を抑制することができる。
また、演出ボタン621に振動を発生させる振動モータ627は、回転軸の取付位置をウェイト627aの重心から離したモータであると説明したが、振動を発生させるものとしては他の態様のものを採用しても良い。例えば、ソレノイドのプランジャを直接、演出ボタン621に衝突させて、振動を生じさせる態様であっても良い。
また、例えば、演出ボタン621及び支持部材626の前後方向の長さを、図示したものよりも長く設定しても良い。これにより、振動モータ627の移動体620における位置を、より移動体620の先端とすることができる。これにより、演出ボタン621の先端に位置する操作部601aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。
次に、本発明の実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニットについて図を用いて説明する。
図56は、本発明の実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図57は、本発明の実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニットの構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図58は、本発明の実施例2に係る遊技機のカム部材を示す六面図及び斜視図である。図59は、本発明の実施例2に係る遊技機の演出ボタンの内部構造を示す断面図である。図60は、(A)は図59のA−A断面図、(B)は図59のB−B断面図である。図61は、図59のC−C断面図である。図62は、演出ボタンが第1位置にある状態を示す断面図である。
図56〜図60に示すように、演出ボタンユニット310は、基体1cの固定筒207の後端部に固設され前後方向に移動しない非移動部311と、非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた可動部としての移動部312と、から主に構成されている。
非移動部311は、前面が開口する四角箱状に形成される固定ベース320と、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に取り付けられたカム部材321と、を有する。
固定ベース320は、前端の左右側辺上下位置に取付片330がそれぞれ突設されており、該取付片330に取り付けたネジN1を固定筒207の左右側辺上下位置に突設されたネジ孔331に螺入することで、固定筒207の後開口を閉鎖するように取り付けられる。固定ベース320の四隅には、円筒状のガイドボス332a〜332dが前後方向に向けて形成されている。固定ベース320の背板333の中心位置には孔部335が形成されているとともに、該背板333の背面における孔部335の周縁からは円筒状の軸受ボス334が突設されており、軸受ボス334の孔部335には回転軸322の後部が軸周りに回転可能に挿入されている。
また、軸受ボス334の下方位置には、回転用モータ336が取り付けられている。回転用モータ336の駆動軸336aは、背板333における孔部335の下方近傍を挿通して前方に突出され、該駆動軸336aの先端には駆動ギヤ337が固着されている。駆動ギヤ337は、後述する軸受ボス348の周囲に固定された従動ギヤ338に噛合されており、回転用モータ336により駆動ギヤ337が回転することで、従動ギヤ338を介して回転軸322が回転するようになっている。
図58に示すように、カム部材321は、円筒形状に形成され、外周面340には、外周面340に対してカム部材321の径方向の内側に凹む凹部341が形成されている。外周面340と凹部341との段差部分には、カム部材321の軸方向(前後方向)に対し平行に延びる2つの平行面342A,342Bと、カム部材321の軸方向に対し傾斜した方向に延びる曲面状の2つの傾斜面343A,343Bと、平行面342A,342Bの後端部と傾斜面343A,343Bの後端部とを両端としてカム部材321の軸方向に対し直交方向に延びる2つの直交面344A,344Bとが形成されている。
これら2つの平行面342A,342B、2つの傾斜面343A,343B及び2つの直交面344A,344Bは、それぞれ回転軸322を挟んで対向する位置に配置されている。また、平行面342A,342Bの前端部と傾斜面343A,343Bの前端部との間は離れており、この間には、ゴム材等からなる緩衝部材350A,350Bが設けられており、後述する突起部375A,375Bの移動を規制できるようになっている。
カム部材321の内部には、正面視十字形をなすリブ347が一体に形成されており、該リブ347の交差位置、つまり、カム部材321の回転中心位置には、回転軸322を挿通可能な前後方向を向く軸受ボス348が前後方向に延設されている。また、リブ347の前端には、円形の前板345(図56及び図57参照)が、前面開口を閉鎖するようにネジ(図示略)により取り付けられているとともに、リブ347の後端には、円形の背板346が後面開口を閉鎖するように一体に形成されている。また、軸受ボス348は、背板346の背面側に突出してカム部材321の後端より後側に延出されて背板333の前面に当接されている。また、背板346から突出した部分には従動ギヤ338が固定されている。
このように構成されたカム部材321は、固定ベース320の背板333から突出する回転軸322の後端が軸受ボス348内に回転可能に挿入されることで、固定ベース320に対し前後方向を向く回転軸322を中心として回転可能に設けられる。また、軸受ボス348の後端が背板333の前面に当接するとともに、前板345が後述する膨出部381の前板に当接することで、前後方向の移動が規制される。
移動部312は、固定ベース320に対し前後方向に移動可能に設けられる移動ベース360と、移動ベース360に組付けられる発光ベース361と、発光ベース361の周囲を覆うように取り付けられるレンズ部材362と、レンズ部材362の周囲を覆うように取り付けられるカバー部材363とを有し、該移動部312は、遊技者が操作可能な操作部としての表示面200aを有する演出ボタン300を構成する。
移動ベース360は、固定ベース320の前面開口より若干縮径された板材からなる移動板370を有し、該移動板370の背面四隅には、円柱状のガイド棒371a〜371dが後側に向けて突設されている。ガイド棒371a〜371dは、所定長さを有し、固定ベース320のガイドボス332a〜332d内に前後方向に移動可能に挿入される。また、ガイド棒371a〜371dの周囲には、固定ベース320に対し移動部312を前方に付勢する圧縮バネ372a〜372dが、固定ベース320の背板333と移動板370との間にそれぞれ環装されている。
移動板370の中央位置には、前方に膨出する有底筒状の膨出部381が形成されており、該膨出部381の内部にはカム部材321の前部が収容される。移動板370の背面における膨出部381の開口の左右側には、移動部312の移動を規制する規制アーム374A,374Bが、回転軸322を挟んで対向する位置から後側に向けて延設されており、これら規制アーム374A,374Bそれぞれの後端の対向面には、円柱状の突起部375A,375Bが内側に向けて突設されている。
発光ベース361は、図59及び図60に示すように、膨出部381と、該膨出部381の周面から前方に向けて突出するように複数(本実施例では、9枚)設けられた取付支柱378と、これら各取付支柱378の間に差し込まれ、演出用ダイオード(演出用LED)379が搭載された複数のLED基板380とを有し、演出用LED379は径方向の外側に向けて光を照射可能とされている。
膨出部381の前板には、レンズ部材362の回転軸382を回転可能に軸支する軸受筒383が前方に向けて突設されているとともに、該軸受筒383の近傍位置には、レンズ部材362を回転させるためのレンズ部材用モータ384が設けられている。各取付支柱378の前端には環状のLED基板385が取り付けられており、該LED基板385の前面には、複数の演出用ダイオード(演出用LED)386が前方に向けて光を出射可能に設けられている。尚、回転軸322と回転軸382とは同一軸心をなすように前後に設けられている。
また、LED基板385の後面には、振動モータ取付部702が形成されており、この振動モータ取付部702に振動モータ701が取り付けられている。振動モータ701は、上記実施例と同様のものを使用することができる。振動モータ取付部702は、図61に示すように、前後方向に距離L1を有している。そのため、振動モータ取付部702に取り付けられた振動モータ701は、LED基板385から距離L1だけ離れた位置に配されることになる。そのため、振動モータ701からの振動は増幅されてLED基板385に伝達される。また、振動モータ701は、一端側のみ支持(いわゆる片持ち状態で支持)された演出ボタン300の先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。これにより、演出ボタン300の先端側に位置する操作面部301Aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、操作面部301Aに触れた遊技者に、より強い振動を感じさせることができ、演出効果を高めることが可能となる。
レンズ部材362は、非透光性の合成樹脂材により略円筒形状に形成されたレンズベース390と、レンズベース390の周面に形成された複数の開口に設けられた透光性を有する合成樹脂材にて形成された複数(本実施例では、9枚)のレンズ391と、レンズベース390の前面開口を閉鎖するように取り付けられ、透光性を有する合成樹脂材にて形成された円形のレンズ盤392と、を有する。尚、レンズ盤392の前面には、透光性を有する合成樹脂材にて三角形状に形成された装飾部材393が一体に取り付けられている。
レンズ盤392の背面における中心位置にはボス394が突設されており、該ボス394には回転軸382が相対回転不能に嵌入されている。また、ボス394の周囲には従動ギヤ395が取り付けられ、該従動ギヤ395はレンズ部材用モータ384の駆動軸384aに固着された駆動ギヤ396に噛合されている。このように構成されたレンズ部材362は、回転軸382の後端を軸受筒383に対し相対回転可能に挿入することで発光ベース361を外側から囲むように配置され、レンズ部材用モータ384により軸受筒383に回転可能に軸支された回転軸382を中心として回転可能に設けられている。
カバー部材363は、透光性を有する合成樹脂材により後面が開口する略円筒形状の挿通部397Aと、該挿通部397Aの周面後端から径方向の外側に向けて突出するように形成されるフランジ部397Bとから構成されており、フランジ部397Bに取り付けた複数のネジN2を移動板370の前面に形成されたネジ孔に螺入することで、レンズ部材362の周囲を覆うように移動板370に取り付けられる。挿通部397Aは、正面視略円形をなす平坦面状の操作面部301Aと、操作面部301Aの周縁から後方に延びる筒状の側周面部301Bとから構成され、カバー部材363を移動板370に取り付けた状態において、レンズ部材362を外周から覆うように設けられる。これにより、各演出用LED379が、挿通部397Aにおける演出部としての側周面部301Bの内面に対応する位置に配置される。
カバー部材363の挿入部の外径は、下部パネル200に形成された開口部203’,204’の直径よりも僅かに短寸であって該開口部203’,204’に挿入可能であり、フランジ部397Bの各辺は、開口部203’,204’の直径よりも長寸とされているため、開口部203’,204’に挿入不可である。尚、本実施例においては、下部パネル200に形成された開口部203’、204’は、略円形状をなしている。また、フランジ部397Bの前面には、前面に複数の演出用ダイオード(演出用LED)376が搭載されたLED基板377が取り付けられており、前方に向けて光を照射可能とされている。
このように構成された演出ボタンユニット310は、ベース部としての下部パネル200の表示面200aに形成された開口部203’から突出する第1位置(図62参照)と、該第1位置から退避する第2位置(図61参照)との間で非移動部311に対し前後方向に移動可能に設けられた移動部312(演出ボタン300)と、該移動部312を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375B及びカム部材321とを有している。また、特に図示しないが、非移動部311には、移動部312が第1位置にあるか否かを検出するフォトセンサからなる初期位置センサ398が設けられている。具体的には、移動部312が第2位置にあるときに非検出状態(初期位置センサ398;off)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに検出状態(初期位置センサ398;on)となる。尚、移動部312が第2位置にあるときに検出状態(初期位置センサ398;on)となり、第2位置から第1位置へ移動したときに非検出状態(初期位置センサ398;off)となるようにしても良い。
また、カム部材321は、回転用モータ336により、移動部312が第2位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し直交面344A,344Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動を規制する第2回転状態(図61参照)と、移動部312が第1位置にあるときに左右の突起部375A,375Bに対し緩衝部材350A,350Bがそれぞれ当接し、付勢手段としての圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置からの前方移動を規制する第1回転状態(図62参照)とに変化(回転)可能に設けられている。回転用モータ336はステッピングモータからなり、該回転用モータ336を制御するサブ制御部91は、第1回転状態からのステップ数により第1回転状態からの回転角度を特定できるようになっている。尚、ステップ数でなくロータリエンコーダ等により第1回転状態からの回転角度を特定するようにしても良い。
また、移動部312の一部を構成する演出ボタン300は、図61に示すように、第2位置において、カバー部材363(演出ボタン300)の操作面部301Aが下部パネル200の開口部203’から前方に臨むとともに、演出部としての側周面部301B(カバー部材363の側周面部301B)が下部パネル200(カバーパネル201及び装飾シート202)により被覆されるように奥側に配置される。また、図62に示すように、第1位置において、操作面部301Aが下部パネル200より前側に移動して演出ボタン300が突出して、側周面部301Bの少なくとも一部が下部パネル200の手前側に現出するようになっている。すなわち、移動部312である演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部である側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379とを有している。
また、本実施例では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により被覆される。下部パネル200はカバーパネル201及び装飾シート202にて構成され、装飾シート202には装飾が施されているため、第2位置にあるときは、側周面部301Bは下部パネル200により遊技者から視認不能に隠蔽されるが、カバーパネル201及び装飾シート202は透光性を有する合成樹脂材にて構成されているため、演出用LED376,386,379からの光は透過可能である。
尚、本実施例では、演出ボタン300が第2位置にあるとき、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されるようになっていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出部としての側周面部301Bは、演出ボタン300が第2位置にあるときに下部パネル200により被覆されていれば、演出部としての側周面部301Bは下部パネル200により遊技者側から視認不能に隠蔽されていなくても良い。
次に、演出ボタン300を構成する移動部312の移動制御内容について、図63及び図64に基づいて説明する。図63は、(A)(B)はサブ制御部が高速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図、(C)は演出ボタンが押圧されたときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図である。図64は、(A)〜(C)はサブ制御部が低速移動制御を実行したときの移動部及びカム部材の態様を示す説明図である。
まず、図63(A)に示すように、駆動初期状態においては、カム部材321は左右の突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bにそれぞれ当接する第2回転状態であり、圧縮バネ372a〜372dによる移動部312の第1位置側(前方)への移動が規制されていることで、移動部312は第2位置に維持されている。
ここで、駆動制御手段としてのサブ制御部91が、移動部312を第2位置から後述する第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(第2移動制御)を実行する場合、図63(B)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第2方向(図63(B)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bより第2方向側に移動して、突起部375A,375Bの周面に対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。これにより、移動部312(演出ボタン300)が第2位置から第1位置へ勢い良く飛び出し、第1位置において突起部375A,375Bが緩衝部材350A,350Bに衝突して移動部312の前方移動が規制されると、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により第1位置に維持される。
また、図63(C)に示すように、移動部312(演出ボタン300)が第1位置にあるときに、遊技者などが手により圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に向けて押圧され、第1位置から第2位置まで押し戻されたことが初期位置センサ398により検出されると(初期位置センサ398;off)、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図63(C)中矢印方向)に所定角度回転させる。これにより、平行面342A,342Bが突起部375A,375Bよりも第2方向側に移動し、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
次に、サブ制御部91が、移動部312(演出ボタン300)を第2位置から第2速度よりも遅い第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御を実行する場合、図64(A)に示すように、サブ制御部91は、回転用モータ336によりカム部材321を第1方向(図64(A)中矢印方向)に回転させる。これにより、直交面344A,344Bが突起部375A,375Bよりも第1方向側に移動して、突起部375A,375Bに対する直交面344A,344Bによる規制が解除されると、突起部375A,375Bの周面がカム部材321と接する位置が、回転用モータ336によりカム部材321が第1方向(図64(A)中矢印方向)へ回転するにつれて、傾斜面343A,343Bに沿って前方へと変化するので、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bに沿って移動しながら圧縮バネ372a〜372dによる付勢力により前方へと移動する。この場合、突起部375A,375Bが傾斜面343A,343Bから常に後方への抵抗を受けているので、突起部375A,375Bが平行面342A,342Bに沿って前方へ移動する高速移動制御に比べて移動部312がより遅い速度で飛び出す。
このように、サブ制御部91がカム部材321の回転方向を切り替えることによって、移動部312の前方への移動速度を変化させることができる。また、低速移動制御において、カム部材321の回転速度を変化させることにより、移動部312の前方への移動速度を任意に変化させることができる。つまり、サブ制御部91は、移動部312を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる低速移動制御(図64参照)と、移動部312を第2位置から前記第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる高速移動制御(図63参照)と、を実行することができる。
また、第1位置に移動した移動部312を、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることができる。この場合、第1位置において、回転用モータ336を第2方向(図63(B)中矢印方向)へ回転させると、突起部375A,375Bの周面は、傾斜面343A,343Bから受ける後方への押圧力によって、圧縮バネ372a〜372dによる付勢力に抗して後方に押し戻される。そして、傾斜面343A,343Bの後端部が突起部375A,375Bよりも第2方向側へ移動すると、突起部375A,375Bの周面が直交面344A,344Bに当接して前方への移動が規制される状態に復帰して、移動部312は第2位置に維持される。
このように、移動部312を構成する演出ボタン300は、第1位置において、遊技者の操作により第2位置へ移動させることができるとともに、回転用モータ336の駆動力によって第2位置へ移動させることもできる。また、低速移動制御の実行中において、突起部375A,375Bの周面が傾斜面343A,343Bに接している状態で、カム部材321の回転方向を第1方向と第2方向に交互に繰り返し切り替えることで、演出ボタン300を小刻みに前後移動させることも可能である。
次に、演出ボタン300の突出動作を用いた演出の一例について説明する。図65は、(A)〜(D)は、演出ボタンの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。
また、サブ制御部91は、実施例1と同様に内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作により第2位置から第1位置へ移動させるとともに、該演出ボタン300の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に演出ボタン300が押圧操作されたとき、特典が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された特典を報知する演出を実行する。
以下、例えば、サブ制御部91がATゲーム数に対して100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、演出ボタン300を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図65に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数に対して100ゲームの上乗せを決定した場合、例えば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図65(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図65(B)参照)。このとき、演出ボタン300は第2位置にあるが、例えば、演出用LED376,386,379を所定の点灯態様にて点灯して、演出ボタン300が第1位置へ移動する可能性があることを示唆する。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(例えば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「演出ボタンを押せ!」という文字を液晶表示器51の表示領域51aに表示して、演出ボタン300の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、演出ボタン300を高速突出動作または低速突出動作にて第2位置から第1位置へ移動させる(図65(C)参照)。
この演出ボタン300の移動により、下部パネル200により被覆されていた演出部である側周面部301Bが表示面200aより遊技者側に現出する。また、この演出ボタン300の移動に応じて、演出用LED379を所定の点灯態様にて点灯するとともに、レンズ部材用モータ384によりレンズ部材362及び装飾部材393が所定方向に回転することにより、演出用LED379からの光が、レンズ391及び演出部である側周面部301Bを透して演出ボタン300の径方向の外側に向けて出射されるとともに、レンズ部材362の回転により、周方向に向けて所定間隔おきに配設された複数のレンズ391が各演出用LED379の外側を周方向に高速で移動することで、光が高速で点滅するように見える演出が側周面部301Bで行われる。
そして、所定の操作有効期間内に演出ボタン300が押圧操作されて第2位置へ移動したとき、または演出ボタン300が押圧操作されずに操作有効期間が経過して回転用モータ336により第2位置へ移動したとき、上乗せされるATゲーム数(例えば、100ゲーム)を示す「+100」及び味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図65(D)参照)。
尚、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せに当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、演出ボタン300を高速突出動作及び低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしても良く、例えば、ATゲーム数の上乗せに当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、演出ボタン300が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高める。ことができる。
また、ここでは上乗せ演出にて演出ボタン300を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出等において演出ボタン300の突出動作を実行するようにしても良い。
また、振動モータ701が振動するタイミングについては、上記実施例と同様、演出ボタン300が第1位置及び第2位置にある状態に振動させることができるとともに、演出ボタン300が突出動作中及び退避動作中であっても振動させることが可能である。
以上説明したように、本発明の実施例2に係る遊技機においても、振動を発生させる振動モータ701が、遊技者が押圧操作を行う演出ボタン300を有する移動部312に取り付けられている。そのため、演出ボタン300に触れた遊技者に強い振動を感じさせることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、振動モータ701は、LED基板385から突出した振動モータ取付部702に取り付けられている。そのため、LED基板385と振動モータ701の中心との間に、距離L1を確保することができる。すなわち、振動モータ701で発生する振動は、振動モータ取付部702を介してLED基板385に伝達される。このように、LED基板385から距離L1だけ離れた位置にある振動モータ701からの振動は、増幅されてLED基板385を含む移動部312に伝達される。これにより、移動部312に生じた強い振動を遊技者にか感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ701は、一端側のみ移動板370に支持(いわゆる片持ち状態で支持)された演出ボタン300において、その先端近傍に取り付けられているとみなすことができる。そのため、演出ボタン300は、支持された一端側を基準にして、先端側を大きく振動させることができる。これにより、演出ボタン300の先端に位置する操作面部301Aに、より振幅の大きな振動を作用させることができる。これにより、遊技者により強い振動を感じさせることができ、演出の効果を高めることができる。
また、振動モータ712は、LED基板385、及びLED基板380に囲まれた内部に収容されている。すなわち、LED基板385に取り付けられた演出用LED386が光を出射する方向、及びLED基板380に取り付けられた演出用LED379が光を出射する方向には、振動モータ712は存在しない。そのため、光による演出の効果を低減することなく、振動モータ712による振動を用いた演出を可能とすることができる。
以上説明したように、本発明の実施例としてのスロットマシン1にあっては、ベース部としての下部パネル200の表示面200aから突出する第1位置と該第1位置から退避する第2位置との間で移動可能に設けられた可動部としての演出ボタン300(移動部312)と、該演出ボタン300を移動させる移動手段としての圧縮バネ372a〜372d、回転用モータ336、突起部375A,375B及びカム部材321と、を備え、演出ボタン300は、第2位置において下部パネル200にて被覆され、該第2位置から第1位置へ移動することで現出する演出部としての側周面部301Bと、第1位置にあるときに側周面部301Bで演出を行うための演出用電気部品である演出用LED379やレンズ部材362と、を有する。
このようにすることで、演出ボタン300が第2位置から第1位置へ移動して、下部パネル200にて被覆されていた側周面部301Bが現出したときに、該側周面部301Bにて演出用LED379やレンズ部材362により演出を行うことができるので、演出ボタン300が第1位置に突出したことを目立たせることができる。詳しくは、第2位置においては、操作面部301Aのみが開口部203’から前方に露出されており、第1位置へ移動することにより該第2位置において被覆されていた演出ボタン300の側周面部301Bが現出して演出用LED379やレンズ部材362により照らされる(演出される)ことにより、第2位置にあるときよりも演出面積が大きくなるとともに、操作面部301Aだけでなく、側周面部301Bも光により装飾されることで立体感が生じるため、演出ボタン300が突出したことを目立たせることができる。
また、演出ボタン300は、演出用LED379やレンズ部材362を有する、つまり、演出用LED379やレンズ部材362は、演出ボタン300(移動部312)に一体に設けられていることで、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、下部パネル200の後側から前側に移動する。よって、演出ボタン300の第2位置から第1位置への移動に伴い、演出用LED379やレンズ部材362が側周面部301Bに対応する位置から離れてしまい、演出用LED379からの光が減衰して側周面部301Bから出射される光が弱くなることが防止される。
また、サブ制御部91は、演出ボタン300を第2位置から第1速度で第1位置へ移動させる第1移動制御(例えば、図64参照)と、演出ボタン300を第2位置から第1速度よりも速い第2速度で第1位置へ移動させる第2移動制御(例えば、図63参照)と、を実行することで、演出ボタン300の移動態様を多様化することができるため、演出効果が向上する。
また、緩衝部材350A,350Bは、第1位置にて演出ボタン300の移動を規制するとともに、演出ボタン300の移動が規制されたときの衝撃が緩衝されることで、このような衝撃から演出用LED379やレンズ部材362を保護することができる。
尚、上記実施例では、下部パネル200に設けられて前後方向に移動する演出ボタンについて説明した。しかしながら、このような実施例に限定されず、振動モータが取り付けられた下部パネル自体を回動して移動する構成を採用することができる。
次に、本発明の実施例3に係る遊技機の演出ボタンユニット(下部パネル)の構造について、図66〜図80に基づいて説明する。
図66は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す斜視図、(B)は第2位置にある状態を示す斜視図である。図67は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す側面図、(B)は第2位置にある状態を示す側面図である。図68は、下部パネル及び基体の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図69は、下部パネル及び基体の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図70は、カバー体の構造を示す分解斜視図である。図71は、(A)は導光板の発光状態、(B)は装飾フィルムの発光状態を示す図である。図72は、(A)〜(C)は駆動ユニットの内部構造を示す斜視図である。図73は、駆動ユニットの内部構造を示す正面、左側面、右側面、底面図である。図74は、(A)は回動体及び回動アームを斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図75は、(A)はロック機構を斜め前から見た状態、(B)は斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図76は、基体を示す背面図である。図77は、図76のA−A断面図である。図78は、(A)は図76のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。図79は、(A)は下部パネルが第1位置にある状態を示す縦断面図、(B)は下部パネルが第2位置にある状態を示す縦断面図である。図80は、下部パネルの要部を示す水平断面図である。
図66及び図67に示すように、下部パネル200’は、前面扉1bの前面上下方向の略中央位置に左右方向に向けて形成された操作台120と、前面扉1bの前面下部に左右方向に向けて形成されメダル払出口9から払い出されたメダルを貯留可能な下皿121と、の間に配設されている。下部パネル200’は、正面視略横長長方形状をなし、上辺に設けられた回動軸(図示略)を中心として、表示面200a’が正面側を向く第1位置(図66(A)、図67(A)参照)と、表示面200a’が上辺から下辺に向けて前側に傾斜する第2位置(図66(B)、図67(B)参照)と、の間で回動可能に設けられている。また、図67(A)に示すように、表示面200a’は第1位置においても上辺から下辺に向けて前側に傾斜しているが、第2位置にあるときの傾斜角度θ2よりも第1位置にあるときの傾斜角度θ1は小さい(θ2>θ1)。
当該スロットマシン1にて遊技を行う遊技者の目線は、透視窓3L,3C,3Rとほぼ同等の高さにあるため、第1位置においても表示面200a’がやや上向きになるように傾斜することで、表示面200a’に表示された画像(図71参照)を遊技者が視認しやすくなっている。また、下部パネル200’は、遊技者がゲームを進行するために操作するスタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rよりも下方に配設されており、かつ、上辺を中心として回動可能に設けられていることで、遊技者は後述するように手で表示面200a’を押圧する際には斜め下側に向けて押し込むように操作するようになっている。また、第1位置において下辺は下皿121の前端とほぼ前後方向の同位置に位置することで、第2位置において可変は下皿121の前端よりも前方に位置するようになっている。
図68及び図69に示すように、下部パネル200’は、前面が開口する略箱状に形成されたベース体201’と、該ベース体201’の前面側に組付けられ該ベース体201’の前面開口を閉鎖するカバー体202’と、により構成され、前面扉1bの下部を構成する基体122の前面に設けられた左右方向を向く回動軸123を中心として、前後方向に回動可能に取り付けられている。また、基体122の前面には、第1位置において下部パネル200’の背面側を収容可能な収容凹部124が収容可能とされているとともに、該収容凹部124の下辺からは、下部パネル200’が第1位置にあるときに該下部パネル200’の下端面を被覆する被覆片125が前方に突設されている。
図70に示すように、カバー体202’は、透光性を有する合成樹脂材にて構成され表示面200a’を形成するカバーパネル205’と、カバーパネル205’の背面側に配置される枠状の組付枠206’と、組付枠206’の背面側から組み付けられ透過性が高い透明な合成樹脂板にて構成される導光板207’と、導光板207’の背面側に配置される半透明フィルム208(透明フィルムよりも透過率が低いフィルム、スモークフィルムなど)と、半透明フィルム208の背面側に配置され透明フィルムにて構成される装飾フィルム209と、該装飾フィルム209の背面側に配置され所定の板厚(例えば、約2mm)を有する透明な合成樹脂材からなり、半透明フィルム208及び装飾フィルム209を導光板207’との間で挟持して保護する保護パネル210と、保護パネル210の背面側に配置され光を拡散可能な透光性シート材からなる光拡散シート211と、下面に複数の演出用LED(発光ダイオード)212が配設されたLED基板212aと、上面に複数の演出用LED(発光ダイオード)213が配設されたLED基板213aと、前面に複数の演出用LED(発光ダイオード)214が配設されたLED基板214a,214bと、を有している。
導光板207’、半透明フィルム208、装飾フィルム209、保護パネル210、光拡散シート211は、互いに前後に重ね合わされ一体化された状態で組付枠206’に背面側から取り付けられている。また、LED基板212a,213a,214a,214bは、図68及び図69に示すように、ベース体201’の前面に取り付けられている。
図71(A)に示すように、導光板207’は、所定の板厚(例えば、約3mm)を有し、例えば、特殊インキなどにより所定の表示部216(例えば、「PUSH」の文字と背景などのパターンや文字等)がスクリーン印刷された転写シートを合成樹脂材料とともに射出成型またはヒートプレス成型等により成型し、成型された合成樹脂板から転写シートを剥離することで、表面に凹凸部からなる反射部215を有する表示部216が転写されてなる。尚、スタンパーやインジェクションにより導光板207’の背面に凹凸部からなる反射部を形成しても良いし、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成しても良い。
また、導光板207’の上下には、LED基板212a,213aが上辺及び下辺に沿うように配置され、該導光板207’の上下端面に演出用LED212,213の光を入射できるようになっている。よって、演出用LED212,213を発光することで、該演出用LED212,213からの光が導光板207’内に入射され、内部を導光された光が凹凸部からなる反射部215にて前方に反射して、図71(A)に示す「PUSH」の文字と背景などからなる表示部216が視認可能となる。
また、演出用LED212,213からの光の大半は反射部215により前方に反射されて導光板207’の前面から前方に出射されるが、一部の僅かな光が導光板207’内にて乱反射して導光板207’の背面からも出射されるが、背面から出射された光は背面側に配置された半透明フィルム208を透過し難くなることで、導光板207’から背面側に出射された光により背面側の装飾フィルム209の表示部217(例えば、図71(B)参照)が照らされて、表示部216が表示されているときにその背面側の表示部217が映り込んで視認可能となることが防止されている。
尚、演出用LED212,213は、7色の光を発光可能であり、また、左右方向に向けて複数配置されていることで、例えば、「PUSH」の各アルファベットに対応する演出用LED212,213のみを発光させることで、表示部216の一部を部分的に表示させたり、各部を異なる発光色にて表示させることも可能である。
図71(B)に示すように、装飾フィルム209は、背面に所定の表示部217(例えば、キャラクタの画像)が印刷等により施されている。表示部217は、透光性を有するインキ等にて印刷されていることで、装飾フィルム209の背面側に前方に向けて光を出射可能に配設される演出用LED214を発光することで、該演出用LED214からの光が均一に広がるように光拡散シート211にて拡散され、保護パネル210を透過した光が装飾フィルム209の表示部217を透過し、半透明フィルム208、導光板207’を透過して前方に出射されることで、表示部217が視認可能となる。
このように、表示部216を表示するときには対応する演出用LED212,213を表示させ、表示部217を表示するときには演出用LED214を発光させることにより視認可能となるので、表示面200a’を透して表示部216,217のいずれかを選択的に表示することが可能である。
また、表示部216,217の表示内容は種々に変更可能であり、絵柄、図柄、文字、機種のタイトル名など種々の内容の画像に変更可能であり、上記のものに限定されるものではない。また、本実施例では、演出用LED212,213は導光板207’の上端面及び下端面に光を入射可能に設けられていたが、左右側端面に光を入射可能に設けられていても良い。つまり、上端面、下端面、左右側端面のうち少なくとも一の端面に光を入射可能に設けられていれば良い。
図68及び図69に示すように、カバーパネル205’、組付枠206’、導光板207’、半透明フィルム208、装飾フィルム209、保護パネル210、光拡散シート211が一体に組付けられたカバー体202’は、ベース体201’の前面に図示しないネジ等により一体に取り付けられる。
ベース体201’の前面には、LED基板212a,213a,214a,214bが取り付けられるとともに、後述する取付部材218が取り付けられている。取付部材218は、側面視後向きコ字形をなす取付板219と、該取付板219の背面に突設された左右一対の支持板220と、支持板220間に支持された左右方向を向く連結軸221と、から構成されており、ベース体201’に形成された挿通孔222を介して、支持板220及び連結軸221がベース体201’の背面側に突出するように取り付けられる(図77参照)。また、ベース体201’の背面における挿通孔222の右側には、後述するガイドアーム300’が挿通される挿通孔223が形成されている。
ベース体201’の背面上部には、基体122に設けられた回動軸123を回動可能に軸支する軸支部224が、ベース体201’の上辺に沿うように互いに隙間を隔てて複数形成されている。また、ベース体201’の背面には、上下方向を向くリブ225が互いに間隔をあけて左右方向に複数突設されており、これら複数のリブ225により、ベース体201’の強度が高められ、捩れや撓みが生じ難くなっている。
これら複数のリブ225のうちの1つには、上記実施例と同様の振動モータ710が取り付けられている。各リブ225は、略矩形状であり、2辺がベース体201’に支持されており、残りの2辺は支持されていないフリーな状態にある。振動モータ710の取付位置は、この支持されていない2辺の近傍にある。そのため、振動モータ710で発生した振動は、リブ225により増幅されてベース体201’に伝達される。尚、振動モータ710が取り付けられたリブ225は、第1位置と第2位置との間で回動する下部パネル200’の一部である。また、下部パネル200’は、遊技者の押圧操作を受け付ける表示面200a’を有している。すなわち、本実施例に係る遊技機においても、振動モータ710は、遊技者の押圧操作を受け付ける操作部を有する移動体に取り付けられている。
基体122は、該基体122における収容凹部124の右側上部に、背面側のメダルセレクタ29を取り付けるための取付部126が前方に膨出するように形成されていることで、収容凹部124の上辺に沿って設けられる回動軸123は、収容凹部124の上辺左端から中央よりやや右側位置まで、取付部126を避けるように設けられている。つまり、回動軸123は、収容凹部124の上辺の左右方向全長にわたり設けられていない。よって、下部パネル200’側のベース体201’の軸支部224も、上辺左端から中央よりやや右側位置までの間にのみ形成され、上辺左右方向にわたり設けられていない。尚、本実施例では、回動軸123は下部パネル200’の上辺全長にわたり設けられていないが、左右方向全長にわたり設けても良い。
また、回動軸123には、下部パネル200’を第2位置側に向けて付勢する付勢手段としてのトーションバネ230が、軸支部224に対応しない位置に互いに隙間を隔てて複数(例えば、本実施例では14本)設けられている。これらトーションバネ230は、一端が基体122に係止され、他端がベース体201’に係止されており、下部パネル200’が第1位置にある圧縮状態において第2位置へ付勢することが可能な付勢力を有するとともに、下部パネル200’が第2位置にある伸長状態において該第2位置に維持することが可能な付勢力を有している。また、基体122の背面には、下部パネル200’を第1位置と第2位置との間で回動(移動)させる移動手段としての駆動ユニット240が取り付けられている。
また、基体122におけるベース体201’の挿通孔222に対応する位置には、後述する連結ベルト290を挿通するための挿通孔127が形成されているとともに、基体122におけるベース体201’の挿通孔223に対応する位置には、後述するガイドアーム300’を挿通するための挿通孔128が形成されている。
図72〜図75に示すように、駆動ユニット240は、下部パネル200’を移動させるための駆動機構241と、下部パネル200’を移動案内するとともに、第1位置にて保持(ロック)するためのロック機構242と、から構成されている。尚、図72〜図75には、説明の便宜上、駆動ユニット240にもベース体201’側に取り付けられる取付部材218の支持板220やガイドアーム300’が一部図示されている。
駆動機構241は、出力軸250aが上向きになるように左右に並設された2つの駆動モータ250L,250Rと、それぞれの出力軸250aに固着された第1ギヤ251L,251Rと、第1ギヤ251L,251Rそれぞれに噛合する第2ギヤ252L,252Rと、第2ギヤ252L,252R双方に噛合する第3ギヤ253と、該第3ギヤ253の上部に該第3ギヤ253と同心をなすように一体化されたウォームギヤからなる第4ギヤ254と、左右方向を向く連結軸258の左端に固着され第4ギヤ254に噛合する第5ギヤ255と、連結軸258の左端に固着された第6ギヤ256と、第6ギヤ256に噛合される第7ギヤ257と、第7ギヤ257が左端に固着された連結軸259の右端に固着される回動体260と、回動体260の周囲に環装され該回動体260を中心として回動する回動アーム270と、回動体260の回動力を回動アーム270に伝達可能な伝達手段280と、下部パネル200’の連結軸221と回動アーム270の先端左右側面に突設された連結軸271とに掛け渡され下部パネル200’のベース体201’と回動アーム270とを連結する連結ベルト290と、から主に構成されている。
これら駆動モータ250L,250R、第1ギヤ251L,251R、第2ギヤ252L,252R、第3ギヤ253、第4ギヤ254、第5ギヤ255、第6ギヤ256、第7ギヤ257、連結軸258は、ギヤボックス291(図68及び図69参照)の内部に組付けられ、該ギヤボックス291を介して基体122の背面に図示しないネジ等により取り付けられている。また、回動体260及び回動アーム270は、連結軸259の両端が互いに所定間隔を隔てて配置される左右一対の支持板292a,292bに回動可能に軸支され、該支持板292a,292b及びギヤボックス291を介して図示しないネジ等により基体122の背面に取り付けられている。
図74に示すように、回動体260は、左端に第7ギヤ257が固着された連結軸259に固着される左右一対の円盤261L,261Rと、円盤261L,261Rの間に挟持された検出円盤262と、検出円盤262における対向位置に形成された検出溝262a,262bを検出する第1センサ263と、から主に構成される。円盤261Lの周面において回動中心を挟んで対向する位置には凹部264a,264bが形成されているとともに、円盤261Rの周面において凹部264a,264bと円周方向の同位置には凹部265a,265bが形成されている。これら凹部264a,264b、265a,265bは、側面視略三角形状をなしており、角部はエッジのない湾曲面にて形成されている。
回動アーム270は、側面視略カム形状をなし、円盤261L,261Rが回動可能に挿入される円形の貫通孔271a,271bを有するアーム部材271L,271Rを互いに重ね合わせて一体化することによりに形成される。アーム部材271L,271Rそれぞれの外側面には、貫通孔271a,271bの周縁下部から下方に向けて延びる凹溝272a,272bが形成されており、該凹溝272a,272bには、プランジャ273a,273bが長手方向に摺動可能に設けられているとともに、プランジャ273a,273bよりも下方には、圧縮バネ274a,274bが該プランジャ273a,273bを上方の円盤261L,261Rに向けて付勢するように設けられている。プランジャ273a,273bの先端は、凹部264a,264b,265a,265bそれぞれに入り込んで嵌合可能なように側面視略半円状に形成されている。尚、これら凹溝272a,272bは蓋板275a,275bによりそれぞれ閉鎖されている。
アーム部材271L,271Rの下部内面には、前方に向けて広がるように開放する側面視略三角形状をなすベルト収容凹部276a,276bが凹設されており、アーム部材271L,271Rが一体化されたときに一つのベルト収容凹部276が形成される。また、ベルト収容凹部276a,276bそれぞれの内側壁には、左右方向を向く連結軸271の左右端がそれぞれ支持されている。連結軸271には、前述したように連結ベルト290が掛けられるため、これら左右のアーム部材271L,271Rにより、連結ベルト290の連結軸271の軸心方向への逸脱が規制される。
連結ベルト290は、例えば、硬質ゴム材等により環状に形成されており、可撓性及び弾性を有し、下部パネル200’の連結軸221と回動アーム270の連結軸271とに掛け渡されることで、下部パネル200’と回動アーム270とを連結しており、後述するように、回動アーム270の回動により下部パネル200’をトーションバネ230の付勢力に抗して第2位置から第1位置へ引っ張って移動させることができるようになっている。
このように構成される駆動機構241は、左右の駆動モータ250L,250Rの出力軸250aを同時に同方向に回動駆動させることで、第1ギヤ251L,251Rの回動力が第2ギヤ252L,252R、第3ギヤ253、第4ギヤ254、第5ギヤ255、連結軸258、第6ギヤ256、第7ギヤ257、連結軸259を介して回動体260に伝達されるようになっている。
そして、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されている場合、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されて回動体260とともに回動アーム270が回動する。また、プランジャ273a,273bの先端が凹部264a,265aまたは凹部264b,265bから逸脱すると、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されず、回動体260に対し回動アーム270が相対回動可能となる。よって、トーションバネ230の付勢力により下部パネル200’が第2位置側に付勢されることで、下部パネル200’の連結軸221に連結ベルト290にて連結された回動アーム270の連結軸271が前方に引っ張られて、回動体260に対し回動アーム270が相対回動する。つまり、プランジャ273a,273b、圧縮バネ274a,274b、凹部264a,265a、凹部264b,265bは、回動体260の回動力を回動アーム270に伝達可能な伝達手段280を構成している。
また、第1センサ263は、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されているとき(伝達手段280が伝達状態にあるとき)に検出溝262a,262b双方を検出するようになっているので、サブ制御部91は、検出溝262a,262bが第1センサ263にて検出されたとき、プランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ274a,274bの付勢力により凹部264a,265aまたは凹部264b,265bのいずれかに嵌合されていると判定する。
図75に示すように、ロック機構242は、基体122の背面に取り付けられる支持板310’と、支持板310’の右側面に固定されるロック用モータ311’と、ロック用モータ311’の出力軸311’aに固着される駆動ギヤ312’と、駆動ギヤ312’に噛合する従動ギヤ313と、一外側面に従動ギヤ313に噛合する歯部314aが形成される側面視略U字形状のラックギヤ314と、ラックギヤ314の2つの片部の間に摺動可能に設けられるプランジャ315と、プランジャ315とラックギヤ314の基部の間に設けられプランジャ315を付勢する圧縮バネ316と、から主に構成されている。
駆動ギヤ312’、従動ギヤ313、ラックギヤ314、プランジャ315、圧縮バネ316は、支持板310’に取り付けられるカバー体317(図72(A)、図78(B)参照)内に設けられており、特に従動ギヤ313はカバー体317の内面に回動可能に支持され、ラックギヤ314、プランジャ315、圧縮バネ316はカバー体317の内面に設けられた図示しないガイド部にて移動可能に支持されている。また、プランジャ315の左側面にはフック状の検出片315aが設けられており、該検出片315aは、支持板310’に形成されたガイド溝318を挿通して支持板310’の左側に配設されている。
支持板310’の上部には、ガイドアーム300’を移動案内する回動軸123を中心とする円弧状のガイド溝320’が、背面側に向けて斜め上側に傾斜するように形成されており、ガイド溝320’の前端には緩衝部材321’が設けられている。支持板310’の左側面におけるガイド溝320’の前部上方には、ガイドアーム300’を案内するガイドローラ322’が左右方向を向く軸部材(図示略)を介して回動可能に軸支されている。また、支持板310’の左側面には、ガイドアーム300’の検出片303を検出する第2センサ323、第3センサ324が取り付けられているとともに、プランジャ315の検出片315aを検出する第4センサ325が設けられている。
ガイドアーム300’は、アーム部材301L,301Rとから構成されている。アーム部材301L,301Rは、下部パネル200’の回動軸123を中心とする円弧状に形成されたアーム部301aと該アーム部の先端に形成される上下方向を向く取付部301bとにより構成され、双方の取付部301bが接着されることでアーム部材301L,301Rが一体化されてなる。また、左側のアーム部材301Lの取付部301bのみアーム部301aよりも板厚に形成されていることで、一体化された状態において、左右のアーム部材301L,301Rは互いに離間配置されてなる。
そして、アーム部材301Lは支持板310’の左側、アーム部材301Rは支持板310’の右側にそれぞれ配置され、双方のアーム部301aは、前部が連結軸305、後部が連結軸306にて互いに離間した状態で連結されるとともに、連結軸306がガイド溝320’に前後移動可能に挿通されることで、ガイドアーム300’の移動範囲が規制されるようになっている。
アーム部材301Lのアーム部301aの上辺には、ガイドローラ322’に噛合するラックギヤ302が形成されていることで、アーム部材301Lはガイドローラ322’により移動案内されている。アーム部材301Rのアーム部301aの下辺所定箇所には切欠凹部304が形成されている。切欠凹部304は、ガイド辺304aと規制辺304bとにより側面視略三角形状に形成され、プランジャ315の先端が嵌合可能な深さを有しているとともに、規制辺304bは下辺301cに対し略垂直に切り立っていることで、プランジャ315の先端が嵌合されることでガイドアーム300’の前方への移動が規制辺304bにて規制されるようになっている。
このように構成されるロック機構242は、下部パネル200’が第1位置にあるとき、アーム部材301Rの下辺301cに形成された切欠凹部304が、プランジャ315に対応する位置に配置される。ここで、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をアーム部材301Rに近接するロック位置(図78(B)参照)に位置させるとともに、プランジャ315は、圧縮バネ316によりラックギヤ314に対しアーム部材301R側に付勢された突出位置(図78(B)参照)に位置するため、プランジャ315の先端は切欠凹部304に嵌合され、規制辺304bにプランジャ315が係止される。これによりガイドアーム300’の前方への移動が規制され下部パネル200’が第1位置に保持(ロック)される。
また、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をアーム部材301Rから離れるロック解除位置(図79(B)参照)に移動させると、プランジャ315の先端が切欠凹部304から逸脱するので、ガイドアーム300’の前方への移動が可能となる。また、ラックギヤ314がロック解除位置にあるときには、プランジャ315の先端は下辺301cに接触しなくなるので、アーム部材301Rにプランジャ315の抵抗がかからなくなる。
また、下部パネル200’が第1位置にないときに、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置に移動させると、プランジャ315に対応する位置に切欠凹部304がないため、プランジャ315の先端は下辺301cに当接する。このとき、ラックギヤ314がアーム部材301Rに近づくため、プランジャ315は圧縮バネ316の不勢力に抗してラックギヤ314に対し突出しない退避位置(図82(A)参照)に移動する。これにより、プランジャ315の先端は下辺301cに押圧される(ロック待機状態)。
尚、第4センサ325は、プランジャ315が突出位置にあるとき、つまり、切欠凹部304に嵌合されているときに検出片315aを検出する。また、第2センサ323は、下部パネル200’が第1位置にあるときにガイドアーム300’の検出片303を検出し、第3センサ324は、下部パネル200’が第2位置にあるときにガイドアーム300’の検出片303を検出する。
次に、図76〜図79に基づいて、下部パネル200’の基体122に対する取付状態及び駆動ユニット240との連結構造について説明する。
図76〜図79に示すように、下部パネル200’は、基体122の前面に設けられた左右方向を向く回動軸123に上辺が軸支されており、図79(A)に示す第1位置と図79(B)に示す第2位置との間で回動可能に設けられているとともに、回動軸123に設けられた複数のトーションバネ230により、第2位置側に付勢された状態で基体122に取り付けられている。また、駆動ユニット240を構成する駆動機構241とロック機構242は、ベース体201’の背面にそれぞれ取り付けられている。
下部パネル200’の背面、つまり、ベース体201’の背面からは、図77に示すように、支持板220及び連結軸221が後方に突出されており、連結軸221は、挿通孔127を通して基体122の背面側に挿通された連結ベルト290を介して駆動機構241側の連結軸271に連結されている。回動体260及び回動アーム270の回動中心となる連結軸259は、下部パネル200’を軸支する回動軸123よりも若干下方に位置しており、回動アーム270は、連結軸271が連結軸259よりも下方に位置した状態で該連結軸271が前後に回動されるように設けられている。具体的には、下部パネル200’が第1位置にあるときは、連結軸271が後方に位置する後方位置(図81(A)に示す位置参照)と、連結軸271が前方に位置する前方位置(図82(C)に示す位置参照)と、の間で回動する。
このように下部パネル200’は、回動アーム270が後方位置にあるときには、トーションバネ230の付勢力に抗して第1位置に保持され、回動アーム270が前方位置にあるときには第2位置へ移動可能となる。尚、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合(ロック)されていれば、回動アーム270が後方位置に位置しなくても、下部パネル200’は第1位置に保持される。また、回動アーム270が前方位置にあるときには、下部パネル200’はトーションバネ230の付勢力により第2位置に維持されるが、トーションバネ230の付勢力に抗して表示面200a’を押圧すれば、連結ベルト290が撓むことで、第1位置側へ移動させることもできる。
図78及び図79に示すように、ガイドアーム300’のアーム部材301L,301Rは後方に向けて突出されており、これらアーム部材301L,301Rは、挿通孔128を通して基体122の背面側に挿通されてロック機構242側の支持板310’の左右側に配置される。また、アーム部材301L,301Rを連結する連結軸306が支持板310’に形成されたガイド溝320’に挿通され、連結軸306がガイド溝320’に沿って移動案内されている。
連結軸306は、下部パネル200’が第1位置にあるときはガイド溝320’の後端よりやや前側に位置し(図81(A)参照)、下部パネル200’が第2位置にあるときはガイド溝320’の前端に当接する(図81(C)参照)。つまり、下部パネル200’は、実際には第1位置よりもやや後方の第3位置(図81(B)中2点鎖線位置参照)まで移動可能とされている。これにより、下部パネル200’をロック機構242により保持(ロック)するときに、切欠凹部304をプランジャ315を通過して該プランジャ315のやや後方まで移動させることができるので、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合しやすくなっている。
ガイドアーム300’は、前側の取付部301bが、ベース体201’に形成された挿通孔223を挿通して該ベース体201’の前面に取り付けられた取付板219の背面に接着剤等を介して固着されているとともに、ベース体201’の背面における挿通孔223の上下縁に突設された壁部223aにより取付部301bの上下が嵌合され、さらに、連結軸305がリブ225の後辺に形成された係合溝225a内に背面側から係合されていることで、上下方向のがたつきが防止されている。このようにガイドアーム300’のロック機構242を備えることで、回動アーム270を後方位置へ移動させずに下部パネル200’を押圧して第1位置側に移動させたときに、該下部パネル200’を第1位置に保持することができる。
図79に示すように、下部パネル200’は、第1位置にあるときに下面200bが基体122に形成された被覆片125により被覆されるため、回動軸123と反対側の下面200bを手で掴んで第1位置へ無理に引っ張ろうとすることができないようになっている。また、第2位置にあるときには、下面200bの後部が被覆片125の前部と上下に重なって僅かな隙間しか形成されないことで、下部パネル200’の下面200bと被覆片125との間に手を差し込んで、該下部パネル200’の背面下角部を手で掴んで無理に引っ張ることができないようになっている。
また、図80に示すように、下部パネル200’が第1位置にあるときには、下部パネル200’の左右側面200cに形成された段部200dが、基体122の左右側に設けられたレンズカバー129等の部材により被覆されるため、段部200dに手を掛けて第2位置側に無理に引っ張ることができないようになっている。
このように下部パネル200’は、遊技者等が手で下部パネル200’を掴んで無理に第2位置側に引っ張りにくい構造とされていることで、下部パネル200’に加えられた外力が連結ベルト290を介して駆動機構241等に作用して、各種ギヤや駆動モータ250L,250R等に負荷がかかることを回避できるようになっている。
また、このように下部パネル200’の下面200bや左右側面200c等の側面に手を掛けることができる段部等を設けないようにしたり、下部パネル200’の角部を丸みを帯びた形状にすれば、より遊技者等が手で掴みにくくなるので、悪意のある遊技者が手で無理に引っ張ること等を防止することができる。
次に、サブ制御部91による下部パネル200’の作動制御内容について、図81〜図87に基づいて説明する。図81は、(A)〜(C)は下部パネルの高速突出動作態様を示す説明図である。図82は、(A)〜(C)は下部パネルの低速突出動作態様を示す説明図である。図83は、(A)〜(C)は下部パネルの押圧退避動作態様を示す説明図である。図84は、下部パネルの退避動作態様を示す説明図である。図85は、下部パネルの高速突出動作時において移動が規制された状態を示す説明図である。図86は、下部パネルに無理に外力が加えられた状態を示す説明図である。
下部パネル200’は、駆動初期位置が第1位置とされており、例えば、遊技中における所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させたり、第2位置から第1位置へ回動させることができるとともに、第2位置にあるとき、遊技者により表示面200a’が押圧されることで第1位置へ押し戻すことができるようになっている。また、下部パネル200’を第1位置から第2位置へ回動させるとき、トーションバネ230の付勢力を利用して高速で突出(移動)させることや、回動体260の回動力により下部パネル200’を第1位置から第2位置へ低速で退避(移動)させることができるようになっている。
図81に示すように、下部パネル200’が第1位置にあるとき、回動体260の凹部264a,265aにプランジャ273a,273bの先端が嵌合されて回動体260の回動力が伝達手段280を介して回動アーム270に伝達される伝達状態とされ、回動アーム270は後方位置に位置している。このとき、回動アーム270に連結ベルト290を介して連結されている下部パネル200’は、回動アーム270が後方位置に位置することによりトーションバネ230の付勢力に抗して後方に引っ張られることで第1位置に保持されるが、基本的には、アーム部材301Rの切欠凹部304にプランジャ315が嵌合されて(ロック状態)アーム部材301Rの前方への移動が規制されていることにより、第1位置に保持されている。
このように、プランジャ315によりアーム部材301Rの前方への移動を規制することによって下部パネル200’を駆動初期位置である第1位置に保持するようにすることで、回動アーム270が後方位置にあるときに連結ベルト290に大きな張力がかからないようにすることができるので、連結ベルト290が伸びるなど劣化しにくくなる。また、下部パネル200’が第1位置に保持されたときの前後方向のがたつきが防止される。
次に、サブ制御部91が第1位置にある下部パネル200’を高速突出動作により第2位置へ回動させる高速移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。下部パネル200’を所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させる場合、サブ制御部91は、まず、図81(A)の状態から、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し、アーム部材301Rの前方への移動可能とする(ロック解除状態)。このとき、回動アーム270が後方位置にあることで下部パネル200’は第1位置に保持されたままとなる。
次いで、所定のタイミングになったとき、駆動モータ250L,250Rにより、回動体260を第2方向(本実施例では、右側面視反時計回り)に回動させる。このとき、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されるため回動アーム270も第2方向に回動するとともに、該回動アーム270に連結ベルト290を介して連結されている下部パネル200’も後方に僅かに回動する。そして、該下部パネル200’が第3位置に位置したときに、連結軸306がガイド溝320’の後端に当接して下部パネル200’の後方への移動が規制されることで、回動アーム270の後方への回動が規制される。このように回動アーム270の後方への移動が規制された状態で回動体260が第2方向に回動を続けて凹部264a,265aが移動することで、凹部264a,265aの内面によりプランジャ273a,273bの先端が圧縮バネ316の付勢力に抗してロック解除位置へ押し込まれていく(図81(B)参照)。
つまり、凹部264a,265aによるプランジャ273a,273bの保持力が漸次小さくなり、トーションバネ230の付勢力が該保持力より上回ると、凹部264a,265aからプランジャ273a,273bが逸脱し、伝達手段280は伝達状態から非伝達状態に変化するため、回動アーム270は回動体260に対し相対回動可能となり、回動アーム270が前方位置側へ移動可能となる。よって、図81(C)に示すように、回動アーム270による下部パネル200’の保持状態が解除されるため、下部パネル200’は、トーションバネ230の付勢力により、第1位置から第2位置へ高速(第2速度)で移動するとともに、該下部パネル200’の移動に伴って回動アーム270が後方位置から前方位置へ回動する。このとき、プランジャ315はアーム部材301L,301Rの下辺301cから離れており、プランジャ315の抵抗がかかることがないので、アーム部材301L,301Rはスムーズに回動する。
下部パネル200’が第2位置に到達すると、連結軸306がガイド溝320’の前端に当接することで、第2位置から前方への回動が規制されるとともに、トーションバネ230の付勢力により第2位置に保持される。尚、ガイド溝320’の前端に緩衝部材321’があることで、連結軸306がガイド溝320’の前端に衝突するときの衝撃が緩和されるようになっている。
このように、高速突出動作では、回動アーム270が回動体260に対して相対回動可能となることで、回動アーム270に駆動モータ250L,250Rや各種ギヤ等の負荷がかかることがないとともに、プランジャ315がアーム部材301Rから離れて摩擦抵抗が生じることがない。よって、トーションバネ230の付勢力のみで、下部パネル200’を第1位置から第2位置へ高速で移動させることができる。
次に、サブ制御部91が第1位置にある下部パネル200’を低速突出動作により第2位置へ回動させる低速移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。下部パネル200’を所定のタイミングで第1位置から第2位置へ回動させる場合、サブ制御部91は、まず、図82(A)の状態から、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し、アーム部材301Rの前方への移動可能とする(ロック解除状態)。
次いで、図82(B)に示すように、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向(本実施例では、右側面視時計回り)に低速で回動させる。つまり、プランジャ273a,273bに対し圧縮バネ274a,274bの付勢力より大きな力が作用して退避してベルト収容凹部276から逸脱しないように回動体260を第1方向に低速で回動させる。このとき、回動体260の回動力がプランジャ273a,273bにより回動アーム270に伝達されるため回動アーム270も第1方向に回動する。つまり、回動体260の回動に合わせて回動アーム270及び下部パネル200’が低速(第2速度よりも遅い第1速度)で回動する。そして、図82(C)に示すように、回動アーム270が前方位置に位置したとき、つまり、下部パネル200’が第2位置に位置したとき、駆動モータ250L,250Rによる回動アーム270の回動が停止される。
このように、低速突出動作では、トーションバネ230の付勢力を利用することなく、回動アーム270を回動体260とともに回動させることで、下部パネル200’を高速突出動作時よりも低速で回動させることができるため、回動態様を多様化することができる。また、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動速度を速くしたり遅くしたり調整することも可能である。また、第1位置と第2位置との間で下部パネル200’の回動を一時停止したりすることも可能である。
次に、第2位置にある下部パネル200’の表示面200a’を遊技者が手で押圧操作することにより第1位置へ回動させる場合の各部の作用について説明する。図83(A)に示すように、サブ制御部91は、高速突出動作または低速突出動作により下部パネル200’の第1位置から第2位置への移動を開始させた後、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック解除位置からロック位置へ移動させる。このとき、切欠凹部304はプランジャ315に対応する位置にないので、プランジャ315はアーム部材301Rの下辺301cに当接して突出位置から退避位置に移動するが、圧縮バネ316の付勢力により下辺301cに対し付勢されている(ロック待機状態)。
そして、図83(B)に示すように、遊技者が手で表示面200a’を第1位置側に向けて押し込むと、連結ベルト290が撓むことにより、回動アーム270が前方位置に維持されたままで連結軸221が連結軸271に近づくことが可能となるので、下部パネル200’の移動が許容される。下部パネル200’が第1位置まで押し込まれ、アーム部材301Rの切欠凹部304がプランジャ315に対応する位置に到達すると、圧縮バネ316の付勢力によりプランジャ315が切欠凹部304に嵌合されるので、下部パネル200’が第1位置に保持される(ロック状態)。
また、連結ベルト290が撓んだとき、連結ベルト290の一部がベルト収容凹部276に収容されることで、撓んだ連結ベルト290が周辺の部材等に引っ掛かること等が防止されるとともに、連結ベルト290が不規則に撓んだり折れ曲がることがないようにベルト収容凹部276の内面により案内されるため、連結ベルト290の劣化や破断が防止される。
下部パネル200’は、前述したように第1位置の後方の第3位置まで移動可能とされていることで、プランジャ315が圧縮バネ316の付勢力により切欠凹部304に確実に嵌合される。尚、下部パネル200’が第1位置まで押し込まれないうちに遊技者が表示面200a’から手を放した場合、トーションバネ230の付勢力により第2位置に復帰することになる。
図83(C)に示すように、下部パネル200’が第1位置に保持された後、サブ制御部91は、適宜のタイミングで駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させて回動アーム270を後方位置へ移動させる。このように、適宜タイミングで回動アーム270を駆動初期位置に復帰させるようにすることで、下部パネル200’が第1位置まで押し込まれないうちに遊技者が表示面200a’から手を放して第2位置に復帰してしまった場合あるいは下部パネル200’が第1位置まで押し込まれなかった場合でも、下部パネル200’を駆動機構241により第1位置へ復帰させることができる。
次に、サブ制御部91が第2位置にある下部パネル200’を退避動作により第1位置へ回動させる退避移動制御を行う場合の各部の作用について説明する。図84(A)に示すように、サブ制御部91は、高速突出動作または低速突出動作により下部パネル200’の第1位置から第2位置への移動を開始させた後、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック解除位置からロック位置へ移動させる。このとき、切欠凹部304はプランジャ315に対応する位置にないので、プランジャ315はアーム部材301Rの下辺301cに当接して突出位置から退避位置に移動するが、圧縮バネ316の付勢力により下辺301cに対し付勢されている(ロック待機状態)。
そして、図84(B)に示すように、サブ制御部91は、適宜タイミングで駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させて、回動アーム270を後方位置へ移動させることで、連結ベルト290にて連結された下部パネル200’が第1位置側へ高速で移動する。次いで、図84(C)に示すように、下部パネル200’が第1位置まで移動し、アーム部材301Rの切欠凹部304がプランジャ315に対応する位置に到達すると、圧縮バネ316により付勢されたプランジャ315が切欠凹部304に嵌合され、下部パネル200’が第1位置に保持されるとともに(ロック状態)、駆動モータ250L,250Rによる回動体260の回動を停止して、回動アーム270が後方位置に維持される。
次に、第1位置にある下部パネル200’を高速突出動作により第2位置へ回動させる途中で、遊技者により下部パネル200’の移動が停止された場合における各部の作用について説明する。図85(A)に示すように、サブ制御部91は、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動(退避)させ、突出位置にあるプランジャ315を切欠凹部304から退避させて保持状態を解除し(ロック解除状態)、アーム部材301Rの前方への移動可能とするとともに、所定のタイミングになったとき、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向に回動させ、プランジャ273a,273bを非伝達状態に変化させ、回動アーム270を回動体260に対し相対回動可能とすることで、下部パネル200’はトーションバネ230の付勢力により第2位置への移動を開始する。
ここで、図85(B)に示すように、下部パネル200’が第2位置に到達する前に遊技者により下部パネル200’の表示面200a’を手や膝等で押えられて移動が停止されると、連結ベルト290が撓むことで、回動アーム270のみが回動を続けて前方位置まで移動する。つまり、下部パネル200’の移動が強制的に止められても、回動アーム270と下部パネル200’とを連結する連結ベルト290が撓むことで、連結軸271が連結軸221に近づく方向に回動アーム270が移動することが許容される。すなわち、下部パネル200’に加えられた外力が、連結ベルト290を介して回動アーム270へ伝達されることがないので、回動アーム270から伝達手段280であるプランジャ273a,273bを介して回動体260や各種ギヤ、駆動モータ250L,250Rに無理な負荷がかかることがないので、外力により駆動機構241が損傷することを防止できる。
次に、第1位置にある下部パネル200’を遊技者が手で掴んで無理に第2位置側へ引っ張るといった不正動作が行われた場合における各部の作用について説明する。図86(A)に示すように、下部パネル200’が第1位置に保持されているときに、例えば、遊技者が下部パネル200’を掴んで第2位置側へ無理に引っ張った場合、下部パネル200’が第2位置側へ引っ張られる力が、後方位置にある回動アーム270にも伝達され、回動アーム270は前方位置に向けて引っ張られる。また、回動アーム270の回動力は、プランジャ273a,273bを介して回動体260さらには第7ギヤ257、第6ギヤ256、第5ギヤ255、第4ギヤ254に伝達されていくが、前述したように、第4ギヤ254はウォームギヤであることで、回動体260の回動はギヤにより規制されている。
よって、図86(B)に示すように、回動アーム270が引っ張られる力が所定以上になると、プランジャ273a,273bが凹部264a,265aの内面により押圧されて突出位置から退避位置へ退避され、凹部264a,265aから逸脱して非伝達状態に変化し、これにより回動アーム270が回動体260に対し相対回動可能となり、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動される。このように、下部パネル200’が第2位置側に向けて所定以上の力で無理に引っ張られたとき、プランジャ273a,273bが非伝達状態に変化することで、下部パネル200’に加えられた外力が駆動モータ250L,250R等まで作用して負荷がかかることが防止される。
また、図86(C)に示すように、下部パネル200’が第1位置に保持されているときに、例えば、遊技者が下部パネル200’の表示面200a’をさらに後側へ押し込んだ場合、下部パネル200’は第3位置まで僅かに移動されるが、連結ベルト290が撓むことで、後方位置にある回動アーム270がさらに後方に押し込まれることがない。つまり、下部パネル200’に加えられた外力が連結ベルト290を介して回動アーム270に伝達されることがないので、駆動モータ250L,250R等まで作用して負荷がかかることが防止される。
次に、下部パネル200’の突出動作を用いた演出の一例及びサブ制御部91の制御内容について説明する。図87は、(A)〜(D)は、下部パネルの突出動作を用いた演出の一例を示す説明図である。図88は、(A)は高速突出動作を行うときのサブ制御部の高速移動制御内容の一例を示すタイミングチャートであり、(B)は低速突出動作を行うときのサブ制御部の低速突出制御内容の一例を示すタイミングチャートである。
本実施例では、スロットマシン1は、前述したように、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置としてのリール2L,2C,2Rに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該リール2L,2C,2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされており、遊技を行うことにより所定条件が成立したときに所定の遊技価値が付与されるようになっている。所定の遊技価値には、例えば、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナスや、通常よりも特定の入賞の発生が許容される確率が高まるリプレイタイム(RT)や、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様など遊技者にとって有利な情報が報知されること等により通常よりも多くの遊技用価値の獲得が期待できるアシストタイム(AT)等)や、該遊技状態が継続する権利(例えば、ATの継続、ATゲーム数の上乗せなど)等が含まれる。
また、サブ制御部91は、内部抽選などにより上記所定条件が成立したとき、上記のような各種遊技価値のいずれかが付与される可能性を示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、上記所定条件の成立状況に基づいて、示唆演出における所定のタイミングにおいて、下部パネル200’を高速突出動作または低速突出動作により第2位置に移動させるとともに、該下部パネル200’の押圧操作を促進する促進演出を実行し、該促進演出の実行中に下部パネル200’が押圧操作されたとき、所定の遊技価値が付与された可能性を示唆したり、付与することが決定された遊技価値を報知する演出を実行する。
以下、例えば、サブ制御部91がATゲーム数の上乗せ抽選を実行した結果、100ゲームの上乗せが決定されたときに実行する上乗せ演出において、下部パネル200’を突出させる突出動作を実行する場合の一例について説明する。
図87に示すように、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選等にて100ゲームの上乗せを決定した場合、例えば、ゲームの開始時に液晶表示器51の表示領域51aに味方キャラクタと敵キャラクタを表示した後(図87(A)参照)、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する上乗せ演出の画像を表示する(図87(B)参照)。このとき、下部パネル200’は第1位置にある。
次いで、上乗せ演出が開始された後、所定のタイミング(例えば、全てのリール2L,2C,2Rの可変表示が停止されたときなど)で、「下パネルを押せ!」という文字と下部パネル200’の画像を表示して、下部パネル200’の押圧操作を遊技者に促す促進演出を開始するとともに、下部パネル200’を高速突出動作または低速突出動作にて第1位置から第2位置へ移動させる(図87(C)参照)。
そして、所定の操作有効期間内に下部パネル200’が押圧操作されたときまたは下部パネル200’が押圧操作されずに操作有効期間が経過したとき、ATゲーム数の上乗せ抽選にて決定されたATゲーム数(例えば、100ゲーム)を示す「+100」及び味方キャラクタの画像を表示して、所定数のATゲーム数の上乗せを決定したことを遊技者に報知する(図87(D)参照)。
尚、サブ制御部91は、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したか否かまたは当選したゲーム数に応じて、下部パネル200’を高速突出動作及び低速突出動作のいずれで突出させるかを決定するようにしても良く、例えば、ATゲーム数の上乗せ抽選に当選したときに、当選しなかったときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにしたり、第1ゲーム数が当選したときに、第1ゲーム数よりも少ない第2ゲーム数が当選したときよりも高い割合で高速突出動作の実行を選択するようにすることが好ましく、このようにすることで、下部パネル200’が高速突出動作で突出することへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、ここでは上乗せ演出にて下部パネル200’を突出させるパネル演出を実行する例を記載したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の示唆演出等において下部パネル200’の突出動作を実行するようにしても良い。
また、振動モータ701が振動するタイミングについては、上記実施例と同様、演出ボタン300が第1位置及び第2位置にある状態に振動させることができるとともに、演出ボタン300が突出動作中及び退避動作中であっても振動させることが可能である。
次に、図87に示した上乗せ演出の実行中においてサブ制御部91が下部パネル200’を高速移動制御や低速移動制御を実行するときの制御内容の一例を、図88に基づいて説明する。
図88(A)に示すように、高速移動制御を行う場合、サブ制御部91は、演出の実行を開始してから所定期間が経過した時点ta2で下部パネル200’の操作促進演出を行うときには、この時点ta2から下部パネル200’の操作を有効に受け付ける操作有効期間を開始する。この場合、演出の実行を開始してから所定期間が経過する前、つまり、操作有効期間を開始する前の所定時点ta1で、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動させ(ロック解除状態)、プランジャ315が切欠凹部304から退避すると第4センサ325がoffとなる(図81(B)参照)。
その後、操作有効期間を開始する時点ta2で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ移動させることでプランジャ273a,273bが非伝達状態に変化すると第1センサ263がoffとなり、下部パネル200’が第1位置から第2位置へ高速で移動するとともに、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動する(ta3、図81(C)参照)。尚、本実施例では、ta2からta3までの時間は約0.5秒とされているが、トーションバネ230の付勢力及び下部パネル200’の重量に応じて時間は変更可能である。また、下部パネル200’が第2位置へ移動した後、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置まで移動させてロック待機状態としておく(図83(A)参照)。
次いで、操作有効期間内の所定の時点ta4において下部パネル200’が押圧されて第1位置へ戻された時点ta4で、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合してガイドアーム300’の前方への移動が規制され、下部パネル200’が第1位置に保持される(ロック状態、図83(B)参照)。その後、操作有効期間が終了した時点ta5で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向に回動させることでプランジャ273a,273bが伝達状態に変化すると第1センサ263がonとなり、このまま回動体260を第2方向に回動させて回動アーム270を後方位置へ移動させる(図83(C)参照)。
次に、図88(B)に示すように、低速移動制御を行う場合、サブ制御部91は、演出の実行を開始してから所定期間が経過した時点tb2で下部パネル200’の操作促進演出を行うとき、この時点tb2から下部パネル200’の操作を有効に受け付ける操作有効期間を開始する。この場合、演出の実行を開始してから所定期間が経過する前、つまり、操作有効期間を開始する前の所定時点tb1で、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置からロック解除位置へ移動させ(ロック解除状態)、プランジャ315が切欠凹部304から退避すると第4センサ325がoffとなる。
その後、操作有効期間を開始する時点tb2で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向へ移動させることで、回動アーム270が後方位置から前方位置へ低速で移動し、これに伴い下部パネル200’が第1位置から第2位置へ低速で移動する(tb3、図82(B)(C)参照)。つまりこの場合、プランジャ273a,273bは非伝達状態に変化しないので第1センサ263はonのままとなる。尚、本実施例では、tb2からtb3までの時間は約2秒とされているが、時間は任意に変更可能である。また、下部パネル200’が第2位置へ移動した後、ロック用モータ311’によりラックギヤ314をロック位置まで移動させておく(ロック待機状態)。
次いで、下部パネル200’が操作されずに操作有効期間が終了した場合、該操作有効期間が終了した時点tb4で、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向へ回動させることで、回動アーム270が後方位置から前方位置へ移動し、これに伴い下部パネル200’が第2位置から第1位置へ移動し、プランジャ315が切欠凹部304に嵌合してガイドアーム300’の前方への移動が規制され、下部パネル200’が第1位置に保持される(tb5、ロック状態、図83(C)参照)。
尚、図88では、サブ制御部91が高速移動制御を行ったときに下部パネル200’が遊技者により押圧され、低速突出動作を行ったときに下部パネル200’が遊技者に押圧されない場合について説明したが、高速突出動作及び低速突出動作のいずれを行ったかに関わらず、下部パネル200’が遊技者に押圧されたときには、その時点でガイドアーム300’の前方への移動が規制されて下部パネル200’が第1位置に保持され、下部パネル200’が遊技者に押圧されなかったときには、操作有効期間が終了した時点で回動アーム270が移動して下部パネル200’を第1位置へ移動させ、ガイドアーム300’の前方への移動が規制されて下部パネル200’が第1位置に保持される(ロック状態)。
以上説明したように、本発明の実施例としてのスロットマシン1にあっては、第1位置と該第1位置とは異なる第2位置との間で変化可能に設けられた可動体としての下部パネル200’と、下部パネル200’を第2位置側に付勢する付勢手段としてのトーションバネ230と、下部パネル200’に連結手段としての連結ベルト290を介して連結される移動体としての回動アーム270を有し、該回動アーム270を後方位置(第1移動位置)と該後方位置とは異なる前方位置(第2移動位置)との間で移動させる移動手段としての駆動ユニット240と、を備え、下部パネル200’は、駆動ユニット240が回動アーム270を後方位置に移動させることでトーションバネ230の付勢力に抗して第1位置側へ移動され、駆動ユニット240が回動アーム270を前方位置に移動可能とすることでトーションバネ230の付勢力により第2位置側へ移動され、連結ベルト290は、下部パネル200’が第2位置にあるとき、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200’が第1位置側へ移動することを許容する。
このようにすることで、下部パネル200’をトーションバネ230の付勢力を利用して第1位置から第2位置へ移動させることができるとともに、下部パネル200’が第2位置にあるとき、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200’が第1位置側へ移動することが連結ベルト290が撓むことにより許容されることで、遊技者により表示面200a’が押圧操作されたり、意図せずに押されたりすることにより下部パネル200’に外力が加わって第1位置側へ押されても、該外力が駆動ユニット240の駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに作用することがないので、駆動ユニット240の例えば駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに負荷がかかることを抑制できる。
尚、本実施例では、連結手段の一例として、可撓性及び弾性を有する弾性部材である硬質ゴム材からなる連結ベルト290が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記ゴム材以外の弾性部材、例えば、スプリングや軟質樹脂材等にて構成されていても良い。さらに、連結手段は少なくとも可撓性を有していれば、必ずしも弾性を有していなくても良く、例えば、紐やロープのような線状体にて構成されていても良い。
また、連結手段は、可動体(例えば、下部パネル200’)が第2位置にあるとき、移動体(例えば、回動アーム270)を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該可動体が第1位置側へ移動することを許容することができるもの、つまり、可動体に加えられた外力が移動手段に作用しないように、移動体側の連結部と可動体側の連結部とを近接及び離間可能とすることにより外力を逃がすことができるものであれば、第1長さと該第1長さよりも長い第2長さとに伸縮可能な伸縮部材(例えば、スプリング等)や、上記のように撓んだり湾曲したりする弾性部材や、屈曲可能な屈曲部材を適用しても良い。さらには、可撓性を有しない連結部材において移動体側の連結部と可動体側の連結部とのうち少なくとも一方の連結部との連結位置をずらすことができる連結機構を適用しても良い。
また、本実施例では、下部パネル200’は上辺を中心として前後に回動可能に設けられていたが、第1位置と第2位置との間で変化可能に設けられていれば、下辺や左右側辺を中心として前後または左右に回動可能に設けられていても良いし、所定方向に直線移動可能に設けられていても良い。また、移動方向は前後方向に限定されるものではなく、左右方向に移動可能に設けられていても良い。
また、本実施例では、例えば、連結軸221と連結軸271とが可撓性を有しない連結部材にて連結されている場合、または下部パネル200’と回動アーム270とが一体化されている場合、可動体が下部パネル200’及び回動アーム270に該当し、連結手段が伝達手段280に該当し、移動体が回動体260に該当する。この場合、伝達手段280を備えていることで、可動体(例えば、下部パネル200’及び回動アーム270)が第2位置にあるとき、移動体(例えば、回動体260)を第2移動位置から第1移動位置へ移動させることなく該可動体が第1位置側へ移動することを許容することができる。つまり、移動体となる回動体260が回動しなくても、連結手段となるプランジャ273a,273bが凹部264a,265a、凹部264b,265bから逸脱することで、可動体となる下部パネル200’及び回動アーム270を移動させることができる。
また、本実施例では、付勢手段の一例としてトーションバネ230が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮バネ、板バネ等の他のバネやエアダンパー等の他の付勢手段を適用しても良い。
また、本実施例では、可動体に連結される移動体の一例として、回動可能に設けられた回動アーム270が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、直線移動可能に設けられた移動体であっても良い。
また、本実施例では、所定の駆動源により駆動される駆動体の一例として、回動可能に設けられた回動体260が適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、直線移動可能に設けられた駆動体であっても良い。
また、本実施例では、駆動体の駆動力を前記移動体に伝達する手段であって、前記駆動体の駆動力を前記移動体に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで前記駆動体の駆動力を前記移動体に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段の一例として、プランジャ273a,273b、圧縮バネ274a,274b、凹部264a,265a、凹部264b,265bが適用されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クラッチ機構等の他の伝達機構も適用可能である。
また、駆動ユニット240は、駆動モータ250L,250Rにより駆動(回動)される駆動体としての回動体260と、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する手段であって、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段280と、を有することで、下部パネル200’が第1位置にあるときに無理に第2位置側に移動されても、所定以上の力が加わることで伝達手段280が非伝達状態となることで、下部パネル200’に加わった力が回動アーム270及び回動体260を介して駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに作用することがないので、駆動モータ250L,250Rや各種ギヤに負荷がかかることを抑制できる。
また、下部パネル200’は、遊技者により操作可能な操作部としての表示面200a’を有し、第2位置へ移動することで表示面200a’が遊技者側に近づき、第1位置へ移動することで表示面200a’が遊技者側から遠ざかるように設けられていることで、下部パネル200’を第2位置から第1位置へ移動させるときに、表示面200a’が遊技者から遠ざかり上方から叩きにくいことで、下部パネル200’が壊れにくくなる。
また、下部パネル200’は、透光性を有する透光板としてのカバーパネル205’と、遊技者側から見て前記透光板の奥側に配置される導光板207’と、導光板207’の端面に光を照射可能な発光体としての演出用LED212,213と、を備え、導光板207’は、演出用LED212,213からの光をカバーパネル205’側に向けて反射可能な反射部215を有することで、演出用LED212,213は導光板207’の奥側に配置されないので、表示面200a’を構成するカバーパネル205’に加えられた外力が導光板207’を通して演出用LED212,213に作用し、演出用LED212,213が破損すること等を抑制できる。
また、本実施例では、遊技者側から見て導光板207’の奥側に補強用のリブが設けられていないが、特に図示しないが、導光板207’の奥側に補強用のリブを設けることで、例えば、導光板207’の前面に外力が加わったときにリブにより支持されて該導光板207’が撓むことが防止されるため、導光板207’が破壊されにくくすることができる。
また、本実施例では、下部パネル200’の側周面の一部である左右側面200cに段部200dが形成されているが、下部パネル200’の側周面に該下部パネル200’の移動方向(前後方向)に対し交差する方向に延設される段差が存在しないようにする(例えば、下面200bや左右側面200cを段差が存在しない平坦面や湾曲面にて構成するなど)ことで、遊技者が下部パネル200’の側周面を手で掴みにくくなるので、無理に第2位置側に移動されることを抑制できる。尚、側周面とは、表示面200a’の周縁に沿って形成される左右側面や上面、下面等を含む。
また、本実施例では、表示面200a’と下面200b及び左右側面200cとの間に角部が形成されているが、このような角部に面取り加工を施して湾曲状に形成することにより、表示面200a’と下面200b及び左右側面200cとを連続する一の面にて構成することで、角部に手指を掛けにくくするようにすれば、下部パネル200’が無理に第2位置側に移動されることを抑制できる。
また、連結ベルト290はゴム材等からなり、駆動ユニット240は、連結ベルト290が弾性変形することにより、回動アーム270を前方位置から後方位置へ移動させることなく該下部パネル200’が第1位置側へ移動することを許容する際に、該連結ベルト290の一部を収容するベルト収容凹部276を有することで、撓んだ連結ベルト290が汚れたり周囲の部材に引っ掛かることを防止できる。
また、下部パネル200’は、スロットマシン1の装飾パネルの一例である下部パネル200’の一部を構成する装飾面としての表示面200a’を有することで、遊技者にインパクトを与えることができる。
尚、本実施例では、可動体の一例として、スロットマシン1の下部を装飾する下部パネル200’を適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、下部パネル200’以外の箇所にある部材の一部を第1位置と第2位置との間で移動可能としても良い。
また、下部パネル200’は、スロットマシン1の装飾パネルの一部を構成する透光性を有する透光板としてのカバーパネル205’と、遊技者から見てカバーパネル205’の奥側に配置される導光板207’と、導光板207’の端面に光を照射可能な発光体としての演出用LED212,213と、導光板207’の奥側に配置される半透明フィルム208と、半透明フィルム208の奥側に配置された装飾部材としての装飾フィルム209と、を備え、導光板207’は、演出用LED212,213からの光をカバーパネル205’側に向けて反射可能な反射部215を有することで、導光板207’に演出用LED212,213からの光が入射されたときに装飾部材の装飾が見えてしまうことを防止できる。
また、第1位置と該第1位置とは異なる第2位置との間で変化可能に設けられた可動体としての下部パネル200’と、下部パネル200’を第2位置側に付勢する付勢手段としてのトーションバネ230と、下部パネル200’に連結手段としての連結ベルト290を介して連結される移動体としての回動アーム270を有し、該回動アーム270を後方位置(第1移動位置)と該後方位置とは異なる前方位置(第2移動位置)との間で移動させる移動手段としての駆動ユニット240と、駆動ユニット240を制御する制御手段としてのサブ制御部91と、を備え、駆動ユニット240は、駆動モータ250L,250Rにより駆動(回動)される駆動体としての回動体260と、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する手段であって、回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達する伝達状態において所定以上の力が加わることで回動体260の駆動力を回動アーム270に伝達しない非伝達状態に変化する伝達手段280と、を有し、サブ制御部91は、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第1方向(本実施例では、右側面視時計回り)に回動させ、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させずに、下部パネル200’を第1位置から第2位置へ低速(第1速度)で移動させる低速移動制御(第1移動制御)と、駆動モータ250L,250Rにより回動体260を第2方向(本実施例では、右側面視反時計回り)に回動させ、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させることで、下部パネル200’をトーションバネ230の付勢力により第1位置から第2位置へ高速(第2速度)で移動させる高速移動制御(第2移動制御)と、を実行可能である。
このようにすることで、下部パネル200’を駆動モータ250L,250Rの駆動力を利用して第1速度で第2位置まで移動させたり、トーションバネ230の付勢力を利用して第2速度で第2位置まで移動させることができることで、下部パネル200’の移動態様を多様化することができるため、演出効果が向上する。
すなわち、伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させることにより、駆動モータ250L,250Rと回動アーム270との連結状態を解除できるようにしていることで、下部パネル200’をトーションバネ230の付勢力を利用して第2位置まで移動させるとき、駆動モータ250L,250Rの負荷がかからないため、駆動モータ250L,250Rの出力を高めたりすることなく、下部パネル200’を高速で第2位置へ移動させることができる。
一方、伝達手段280を非伝達状態から伝達状態に変化させることにより、駆動モータ250L,250Rと回動アーム270とを連結状態とすることで、下部パネル200’をトーションバネ230の付勢力により第2位置まで移動させるときとは異なる速度で移動させることができるばかりか、第2位置へ移動する途中で移動を止めたり減速させたりすることができるため、下部パネル200’の移動態様を多様化することができる。
また、本実施例では、ロック機構242が駆動機構241とは別個に設けられていることで、連結ベルト290に負荷をかけることなく、下部パネル200’を第1位置に保持することができる。
また、下部パネル200’は、第1位置から第2位置と反対側の第3位置に移動可能であり、回動体260を第1方向と逆の第2方向に駆動させて伝達手段280を伝達状態から非伝達状態に変化させるときに第3位置へ移動することで、高速移動制御(第2移動制御)において第2位置に移動する前に弾みをつけることができる。
また、本実施例では、高速移動制御(第2移動制御)を行うときに、回動体260を第1方向と逆の第2方向に回動させることで伝達状態を非伝達状態に変化させていることで、プランジャ273a,273bが凹部264a,265a、264b,265bから逸脱されるときに下部パネル200’が微動することがあっても、第2位置側と反対側である第1位置側に移動するため、第2位置側への移動開始時に遊技者に違和感を与えることがない。尚、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、回動体260を瞬時に高速回動することで伝達状態を非伝達状態に変化させることができれば、回動体260を第1方向に回動させても良い。
以上、本発明の実施例1〜3及びその変形例を図面により説明してきたが、本発明はこれら実施例1〜及びその変形例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
上記実施例1〜3及びその変形例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
また、上記実施例1〜3及びその変形例において、本発明を遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明したが、例えば、図89に示すように、遊技機の他の一例であり、遊技盤1002に遊技球を打ち込むことにより遊技を行うパチンコ遊技機1001にも適用可能である。例えば、図89に示すパチンコ遊技機1001においては、上記実施例1に係る遊技機における演出ボタンユニット600を、パチンコ遊技機1001の下部に設けられた表示パネル1005の表示面1005aに形成している。この演出ボタンユニット600は、演出ボタン621を、表示パネル1005の表示面1005aから突出した第1位置と、この第1位置から退避した第2位置との間を移動する。
このように設けた演出ボタン621の突出動作は、各種演出の実行時に行うようにすれば良い。図柄の変動表示中において実行される演出としては、例えば、遊技者が所定の演出ボタンを操作したことを条件に実行される操作予告、所定の画像が段階的に切り替わるステップアップ予告、キャラクタが登場してセリフを喋るセリフ予告、所定の画像が割り込み表示されるカットイン予告といった大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、擬似連になるか否かを予告する擬似連予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される種々の予告を含み、これら各種演出において演出ボタン621の突出動作を行うようにすることが可能である。
また、演出ボタン621は、図89に示すように、パチンコ遊技機1001における表示パネル1005の表示面1005aに設けるものだけでなく、パチンコ遊技機1001の任意の箇所に設けても良い。また、上記実施例2に係る遊技機の演出ボタンユニット310’を演出ボタンユニット600に変えて取り付ける構成であっても良い。また、表示パネル1005が設けられている領域に、上記実施例3に係る遊技機の下部パネル200を取り付けるようにしても良い。
また、上記実施例1〜3及びその変形例においては、移動体の一例として、遊技者が操作可能な演出ボタン621、演出ボタン300、下部パネル200等を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、スロットマシンにおけるストップスイッチ8L,8C,8Rを上記で示した移動体として、振動モータやLED等の演出部品等を備えても良い。また、移動体として、遊技機に隣接して配置されたカードユニットに設けられた種々のボタンに適用しても良いし、パチンコ遊技機の上方に設けられた呼出ボタンに適用しても良い。すなわち、本発明は、スロットマシンやパチンコ遊技機等の遊技機、及び遊技機ととともに用いられる装置、すなわち、遊技用装置に適用することができる。そのため、上述したように、本明細書においては、「遊技用装置」とは、スロットマシン等の遊技機と、その周辺機器とを含む用語として用いている。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
91 サブ制御部
200 下部パネル
621 演出ボタン

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
    前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンにおいて、
    遊技の制御を行う遊技制御手段と、
    遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて演出を行う演出制御手段と、
    遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段と、
    前記遊技制御手段により制御される第1報知手段と、
    前記演出制御手段により制御される第2報知手段と、
    遊技者が操作可能な特定操作手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、
    表示結果が導出される前に、導出が許容される表示結果を決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる制御を行うことが可能な第1報知制御手段と、
    前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、いずれかの種類の特定決定結果となったことが特定されるが、該特定決定結果の種類が特定されず、かつ該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様が特定されない第1制御情報を前記演出制御手段に対して送信可能な第1制御情報送信手段と、
    前記事前決定手段の決定結果がいずれかの種類の特定決定結果となったときに、該特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様を特定可能な第2制御情報を前記演出制御手段に対して送信可能な第2制御情報送信手段と、
    前記可変表示部の変動表示が開始した後、有効化条件が成立したときに前記導出操作手段の操作を有効化する導出操作有効化手段と、
    を含み、
    前記第1制御情報送信手段は、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる場合にも報知させない場合にも第1制御情報を送信し、
    前記第2制御情報送信手段は、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させない場合には第2制御情報を送信せず、前記特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第1報知手段に報知させる場合には第2制御情報を送信し、
    前記演出制御手段は、前記第2制御情報を受信したときに、該第2制御情報から特定される特定決定結果の種類に応じて遊技者にとって有利な操作態様に対応する操作態様情報を前記第2報知手段に報知させる制御を行うことが可能な第2報知制御手段を含み、
    前記導出操作有効化手段は、前記導出操作手段の操作が有効化された状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、電力供給の再開後に改めて有効化条件が成立するまで前記導出操作手段の操作を有効化せず、
    前記第1報知制御手段は、
    前記導出操作手段の操作が有効化された状態、かつ前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で電力供給が停止された後、電力供給が再開されたときに、前記導出操作手段の操作が有効化されるよりも早いタイミングで前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を再開し、
    前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を行っている状態で前記導出操作手段が操作される前にエラーが発生した場合に、前記導出操作手段が操作されるまで前記第1報知手段にて前記操作態様情報を報知させる制御を継続し、
    前記特定操作手段は、遊技者による操作によって移動可能な移動部と、前記移動部を移動可能に支持するベース部と、振動を発生させる振動体と、を有しており、前記振動体が前記移動部に設けられている、スロットマシン。
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