JP5908314B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
前記演出装置のなかには、例えば液晶表示装置のように、電源が投入されてから、演出装置の作動を制御する制御部から出力されるコマンドや送信情報に基づいて所定の演出画像を表示可能となるまでに、一定時間(いわゆるロード時間)を要するものがある。一方、遊技を制御する制御部はそれよりも早い段階で起動し、遊技の実行が可能な状態となるので、演出表示が行われないまま、遊技が行われる状況が発生し得る。このような場合に、遊技者が遊技に関する演出表示を見ることができなくなるのを防止するため、液晶表示装置のロード時間中は、遊技の進行を停止させるようにすることが行われている(特許文献1参照)。
そこで本願発明は、遊技機の電源投入時において、演出装置が所定の演出表示を実行可能となるまでに所定の時間を要する場合であっても、ある程度遊技を進めることができ、かつ遊技者が報知演出による利益を受けられない不都合を防止することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、遊技の進行に伴う演出を行うための演出装置(6)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について前記スタートスイッチ(30)の操作を契機に当選か否かの役抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ(30)及びストップスイッチ(40)の操作に基づいて、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御するメイン制御装置(21)と、前記メイン制御装置(21)との間で一方行的に信号を入力可能に形成され、前記メイン制御装置(21)からの出力情報に基づいて前記演出装置(6)の作動を制御するサブ制御装置(22)とを少なくとも備え、前記メイン制御装置(21)は、電源が切断される前に、遊技に関する遊技制御情報を記憶可能であり、前記サブ制御装置(22)は、電源が切断される前に、演出に関する演出制御情報を記憶可能であるとともに、電源投入時、前記記憶した演出制御情報に基づき、前記演出装置(6)を作動させるための作動情報を出力可能に形成された遊技機に係る。
(作用)
本発明における演出装置(6)は、電源投入後、サブ制御装置(22)からの出力信号により作動可能となるまでに一定の時間を要する、例えば液晶表示装置(67)を含むものであるが、液晶表示装置(67)に限られるものではない。
そして、本発明においては、遊技進行停止手段(120)は、準備時間計測手段(122)の時計測中(準備時間中)に、ストップスイッチ(50)が操作されても回転リール(40)を停止させないようにすることができる。「回転リール(40)を停止させない」方法としては、ストップスイッチ(50)の操作信号を受信不能にし又は受信しても無視する(受け付けない)ように制御してストップスイッチ(50)の操作を無効にすることや、ストップスイッチ(50)の操作信号を受け付けるが回転リール(40)を回転させている駆動モータが停止するまでの時間を遅延させる(回転リール(40)の回転停止を留保する)ことが挙げられる。ストップスイッチ(50)の操作を無効にした場合には、準備時間の経過後の再度のストップスイッチ(50)の操作によって回転リール(40)が回転停止する。ストップスイッチ(50)の操作信号に基づく回転リール(40)の回転停止を留保した場合には、準備時間の経過後に再度のストップスイッチ(50)の操作によらず回転リール(40)が回転停止する。
ここで、演出装置(6)を用いて役抽選の結果に関する報知演出が行われるような場合、演出装置(6)が作動準備中であることに起因して演出が行われないことにより、遊技者が不利益を被る場合がある。例えば、遊技状態を示唆する演出が行われないことにより、当該演出により示唆される遊技状態を確認できないまま、遊技が進行してしまう場合がある。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、複数の図柄を表示した複数の回転リール(40)と、前記複数の回転リール(40)の回転を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、回転中の前記回転リール(40)を個々に停止させるための複数のストップスイッチ(50)と、遊技の進行に伴う演出を行うための演出装置(6)と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について前記スタートスイッチ(30)の操作を契機に当選か否かの役抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ(30)及びストップスイッチ(40)の操作に基づいて、前記回転リール(40)の回転及び停止を制御するメイン制御装置(21)と、前記メイン制御装置(21)との間で一方行的に信号を入力可能に形成され、前記メイン制御装置(21)からの出力情報に基づいて前記演出装置(6)の作動を制御するサブ制御装置(22)とを少なくとも備え、前記メイン制御装置(21)は、電源が切断される前に、遊技に関する遊技制御情報を記憶可能であり、前記サブ制御装置(22)は、電源が切断される前に、演出に関する演出制御情報を記憶可能であるとともに、電源投入時、前記記憶した演出制御情報に基づき、前記演出装置(6)を作動させるための作動情報を出力可能に形成された遊技機に係る。
(作用)
本発明においては、遊技進行停止手段(120)は、準備時間計測手段(122)の時計測中(準備時間中)に、スタートスイッチ(30)が操作されても回転リール(40)を回転させないようにすることができる。「回転リール(40)を回転させない」方法としては、スタートスイッチ(30)の操作信号を受け付けるが回転リール(40)を回転させるための駆動モータが駆動開始するまでの時間を遅延させる(回転リール(40)の回転開始を留保する)ことや、スタートスイッチ(30)の操作信号を受信不能にし又は受信しても無視する(受け付けない)ように制御してスタートスイッチ(30)の操作を無効にすることが挙げられる。スタートスイッチ(30)の操作信号に基づく回転リール(40)の回転開始を留保した場合には、準備時間の経過後に再度のスタートスイッチ(30)の操作によらず回転リール(40)が回転開始する。スタートスイッチ(30)の操作を無効にした場合には、準備時間の経過後の再度のスタートスイッチ(30)の操作によって回転リール(40)が回転開始する。なお、後者の場合、スタートスイッチ(30)の操作により回転リール(40)が回転開始しなくても、スタートスイッチ(30)の操作を契機に役抽選が行われるようにしてもよい。
また、本発明においては、電源投入後、演出装置(6)が作動可能となるまでの準備時間の間は、スタートスイッチ(30)以外の遊技操作(例えばメダル投入やベットスイッチ(16)の操作)を行うことは可能である。そして、準備時間が経過しないと回転リール(40)が回転開始しないので、ストップスイッチ(50)を操作できない。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、以下のような構成を有する。すなわち、前記役抽選の抽選結果に対して、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられており、前記メイン制御装置(21)は、役抽選の結果、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられている抽選結果となったときに、当該抽選結果に対応付けられた操作態様で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合と、前記操作態様以外の操作態様で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合とで、停止表示される図柄組合せが異なるように前記回転リール(40)の停止を制御可能に形成され、前記サブ制御装置(22)は、前記演出装置(6)を用いて前記ストップスイッチ(60)の操作態様に関する所定の補助演出の実行を制御する補助演出制御手段(AT制御手段210)を備え、前記遊技進行停止手段(120)は、当該遊技における役抽選の結果が、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられている抽選結果である場合には、前記準備時間計測手段(122)の時計測が終了するまで、前記ストップスイッチ(50)の操作によって前記回転リール(40)が回転停止しないように制御することを特徴とする。
本発明は、演出装置(6)を用いてストップスイッチ(50)の操作態様が報知される遊技機に係る。「ストップスイッチ(50)の操作態様」は、操作順や、操作タイミングを含み、補助演出においては、操作順や、当選役に対応する図柄(目押しをすべき図柄)の種類や色などの報知が行われる。抽選結果に対応付けられた操作態様でストップスイッチ(50)が操作された場合には、例えば入賞により所定数の遊技媒体が払い出され、抽選結果に対応付けられた操作態様以外の操作態様でストップスイッチ(50)が操作された場合には、例えば入賞しなかったり、入賞するが払い出し遊技媒体数が少ない役が入賞したりするような設定とすることができる。あるいは、抽選結果に対応付けられた操作態様でストップスイッチ(50)が操作された場合には、有利な遊技状態に移行し、抽選結果に対応付けられた操作態様以外の操作態様でストップスイッチ(50)が操作された場合には、不利な遊技状態に移行したり遊技状態が移行しないような設定とすることができる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に加え、以下のような構成を有する。すなわち、前記役抽選の抽選結果に対して、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられており、前記メイン制御装置(21)は、役抽選の結果、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられている抽選結果となったときに、当該抽選結果に対応付けられた操作態様で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合と、前記操作態様以外の操作態様で前記ストップスイッチ(50)が操作された場合とで、停止表示される図柄組合せが異なるように前記回転リール(40)の停止を制御可能に形成され、前記サブ制御装置(22)は、前記演出装置(6)を用いて前記ストップスイッチ(60)の操作態様に関する所定の補助演出の実行を制御する補助演出制御手段(AT制御手段210)を備え、前記遊技進行停止手段(120)は、当該遊技における役抽選の結果が、前記ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられている抽選結果である場合には、前記準備時間計測手段(122)の時計測が終了するまで、前記スタートスイッチ(30)の操作によって前記回転リール(40)が回転開始しないように制御することを特徴とする。
本発明は、準備時間中はスタートスイッチ(30)の操作によって回転リール(40)が回転開始しないものの、スタートスイッチ(30)の操作を契機に役抽選が行われていることが前提となっている。
本発明においては、ストップスイッチ(50)の操作態様が対応付けられている役が当選している場合にのみ、電源投入後(電断復帰後)、準備時間が経過するまで、スタートスイッチ(30)の操作が効かない状態となる。すなわち、それ以外の場合には、準備時間の経過前であっても通常通り遊技を進行させることができる。このように、演出内容が遊技結果やその後の状態変化に直接影響を与えない場合には、遊技の進行を可能とすることにより、遊技者に無駄な待機時間を強制することがない。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源装置5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの表面には、特に図示しないが、「7」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベル」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ表示されている。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン10により行われる演出に関わる選択を行うことができる演出選択スイッチが設けられていてもよい。
前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。具体的には、左リール41には左停止スイッチ51が対応し、中リール42には中停止スイッチ52が対応し、右リール43には右停止スイッチ53が対応している。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
上記制御装置20は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えた制御基板を基板ケースに収納したものである。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。メイン制御装置21の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60Aの各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入された遊技メダルの通過を検知するものである。一方、制御装置20の出力側には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65の各パーツが接続されている。
(役抽選手段70)
役抽選手段70は、複数の回転リール40で表示される図柄組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、特に図示しないが、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンタの数値を読み取り、判定手段がこの数値と役抽選テーブルとを比較して、当選の有無を判定するものである。
具体的には、役抽選テーブルとしては、通常状態において参照される通常抽選テーブル、RT状態において用いられるRT抽選テーブル、ボーナス状態において参照されるボーナス抽選テーブル、及びボーナス内部中状態において参照されるボーナス内部中抽選テーブルがあり、これらが設定ごとに設けられている。
各役抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。例えば、通常役抽選テーブル及びRT役抽選テーブルのそれぞれには、各ボーナス役の当選領域と、小役の当選領域と、再遊技役の当選領域がそれぞれ所定の範囲(所定の確率で)設定されている。内部中役抽選テーブルには、小役の当選領域が通常役抽選テーブルと同一の範囲(同一の確率)で設定されているとともに、再遊技役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。ボーナス内部中は、BB、RBの当選判定は行われない。また、ボーナス役抽選テーブルには、小役の当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。
本実施の形態では、RT役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が通常役抽選テーブルよりも高い確率に設定されている。これにより、遊技状態がRT状態である遊技は、ベットなしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、遊技者の手持ちのメダルの目減りが少なくなる。
ここで、抽選の結果、いずれかの役が当選すると、当選に対応する当選フラグが成立する。当選役が小役の場合には小役フラグ(スイカフラグ、ベルフラグなど)が、ボーナス役の場合にはボーナスフラグ(BBフラグ、RBフラグ)が、再遊技役の場合にはリプレイフラグがそれぞれ成立する。小役フラグ及びリプレイフラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次遊技以降に持ち越されるようになっている。また、重複当選領域が当選している場合には、当該領域に含まれる役の全てについて、それぞれに対応する当選フラグを成立させることになる。
遊技状態移行制御手段80は、所定条件に応じて、遊技状態の移行を制御するためのものである。ここで、遊技状態移行のための所定条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
具体的には、遊技状態移行制御手段80は、役抽選手段70の抽選結果に基づいてボーナス内部状態への移行を決定し、遊技結果判定手段100の判定結果に基づいて、ボーナス内部状態の終了、ボーナス状態への移行、再遊技の作動、所定のRT状態への移行又は終了(他のRT状態への移行又は通常状態への復帰)を決定し、図示しない遊技カウンタの計測値に基づいて、ボーナス状態の終了(通常状態又は所定のRT状態への復帰)、所定のRT状態の終了などを決定するようになっている。
そして、設定した状態フラグに応じて、役抽選手段70が対応する役抽選テーブルを選択し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス状態、RT状態などの所定の遊技状態が発動する。すなわち、役抽選手段70は、状態フラグが成立していない場合には通常役抽選テーブルを選択し、ボーナス内部中フラグが成立している場合には、内部中役抽選テーブルを選択し、ボーナス作動フラグが成立している場合には図示しないボーナス役抽選テーブルを選択し、RTフラグが成立している場合にはRT役抽選テーブルを選択する。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図示しないが、回転制御手段と、停止制御手段とを少なくとも備えている。
なお、正解役と不正解役は、入賞により払い出されるメダル数は同じ設定としてもよいし、不正解役の方が払い出されるメダル数が少ない設定としてもよい。この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。また、同時当選している役の配当は同じだが、正解押し順だと複数役が重複して入賞し、不正解押し順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
(遊技結果判定手段100)
遊技結果判定手段100は、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、図柄判定手段93の記憶している停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否か、あるいは遊技状態の移行契機となっているものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、遊技状態の移行契機となっている図柄組合せ(例えば所定の役を取りこぼしたときに表示されるブランク図柄)が有効ライン上に表示されたと判断した場合には遊技状態の移行を判定し、その判定結果情報を、ホッパー制御手段110及び遊技状態移行制御手段80に送信する。判定結果情報を受信したホッパー制御手段110は、入賞メダルの払い出し処理を行い、遊技状態移行制御手段80は、ボーナス状態やRT状態への移行処理、あるいは再遊技作動処理を行う。さらに、サブ制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、液晶表示装置67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
ホッパー制御手段110は、遊技結果判定手段100の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段100が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役入賞に応じたメダルを払い出し、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出すようになっている。
(遊技進行停止手段120)
遊技進行停止手段120は、所定条件に応じて、遊技の進行(ベットから、スタートスイッチ30の操作に基づく回転リール40の回転開始、ストップスイッチ50の操作に基づく回転リール40の停止までの一連の遊技の流れ)を一時停止させるためのものであり、図2に示すように、進行停止判定手段121、時計測手段122、操作無効手段123とを備えている。
時計測手段122は、あらかじめ定められた一定時間のタイムカウントを行うタイマーである。時計測手段122には、上述したウエイト時間の計測を行うウエイトタイマーが含まれる。時計測手段122は複数のタイマーを備えていてもよく、単一のタイマーが計測時間の重複しない複数の設定時間を計測するための複数のタイマーとして機能するようになっていてもよい。
電源投入時の遊技進行停止手段120に基づく処理の詳細については、後述する。
(メイン電源監視手段130)
メイン電源監視手段130は、電源装置5からメイン制御装置21に供給される電圧を監視し、電圧が一定値以下になった場合に電源の切断(電断)を検知するためのものである。メイン電源監視手段130は、電断を検知した場合には、以下に述べる遊技制御情報記憶手段140に所定の電断検知信号を発信する。
遊技制御情報記憶手段140は、メイン電源監視手段130からの電断検知信号の受信を契機に、所定の遊技制御情報をバックアップメモリに記憶させるためのものである(図3(A)参照)。所定の遊技制御情報としては、役抽選の結果に関する情報(当選フラグの有無)、遊技状態(通常状態かボーナス中などの特別状態か)に関する情報、操作手段の操作に関する情報、払い出しに関する情報などが含まれる。
なお、メイン電源監視手段130が電断を検知してから、供給電圧がゼロになるまでには一定の時間がかかるようになっているため、この間に、バックアップ処理が行われる。また、バックアップメモリは、電断によっては記憶したデータが消滅しない不揮発性メモリを使用している。
(遊技制御情報出力手段150)
遊技制御情報出力手段150は、サブ制御装置22に対して、前記遊技に関する制御情報のうち所定の制御情報、例えば役抽選の結果に関する情報や遊技状態に関する情報などを出力するものである。
ここで、スロットマシン10の電源が投入された場合のメイン制御装置21における処理について、図4のフローに基づき説明する。なお、電源の投入には、電源スイッチをONにした場合と、停電復旧後の自動復帰の場合の双方が含まれる(以下同様)。
まず、図4のステップ200において、メイン復帰処理が終了したか否かが判断される。メイン復帰処理とは、メイン制御装置21の各手段が機能を果たせるようにするための処理であって、メイン制御装置21に所定の電圧が供給され、CPUが起動し、所定の初期化が行われ、遊技制御情報記憶手段140に記憶されている情報が所定のメモリに読み出され、情報の種類によっては当該情報に基づく処理が終了するまでの処理である。当然のことであるが、メイン復帰処理が終了するまでは、遊技を開始させることはできない。メイン復帰処理が終了していない場合にはステップ200に戻り、メイン復帰処理が終了した場合には、次のステップ201に進む。
ステップ203において、遊技制御情報をサブ制御装置22に出力する。ここで出力される遊技制御情報は、電断復帰後の遊技の進行に伴い入力される信号や抽選結果情報などであって、サブ制御装置22に出力すべき情報である。遊技が行われず出力すべき制御情報が発生していない場合にはそのまま次のステップ204に進む。
ステップ204において、準備時間タイマーがタイムアップしたか否かが判断され、タイムアップしていない場合にはステップ203に戻り、タイムアップした場合には、電源投入時のメイン処理を終了する。この後も、遊技進行に伴う所定の遊技制御情報が、随時、サブ制御装置22に出力されるものとなる。
サブ制御装置22は、メイン制御装置21からの出力信号に基づいて、主として遊技に付随する演出を制御するものであり、サブ制御装置22の出力側には、演出装置6が接続されている。ここで、演出装置6としては、液晶表示装置67、ランプ68、スピーカ69が設けられている。液晶表示装置67は、図柄表示窓13の上側に配置されており、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により遊技状態や遊技結果等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。なお、演出装置6としては、上記したものの他、図柄を表示した演出用の回転リールや電動で動く人形や装置などの可動役物を備えていてもよい。すなわち、「演出」には、画像の表示、ランプの点灯点滅表示、音声出力の他に、可動役物による可動演出も含まれる。
(演出装置作動制御手段200)
演出装置作動制御手段200は、液晶表示装置67、ランプ68、スピーカ69の作動を制御するためのものであり、図2に示すように、液晶表示装置67の画像表示を制御する液晶表示制御手段201と、図示しないが、ランプ68の点灯点滅を制御する発光制御手段と、スピーカ69から出力される音声を制御する音声出力制御手段とを備えている。また、液晶表示装置67に表示させる画像の画像データや、ランプ68の発光パターンデータ、音声データなどを記憶した演出データ記憶手段と、メイン制御装置21からの遊技制御情報などに基づき、実行する演出内容を決定する演出決定手段を有している。そして、演出決定手段の決定に基づき、演出データ各演出装置6に所定の演出データを出力するようになっている。
AT制御手段210は、アシストタイム(AT)を制御する手段である。すなわち、所定のAT開始条件に該当した場合には、ATゲームを開始させるとともに、所定のAT終了条件に該当した場合には、ATゲームを終了させる。
そして、ATゲーム中は、ストップスイッチ50の押し順を報知するいわゆる押し順ATを行わせるようになっている。前述したように、複数小役の同時当選領域には、それぞれ押し順が割り当てられている。そして、演出データ記憶手段は、押し順の種類に応じた表示データを備え、遊技制御装置21から、押し順が設定されている当選領域が当選した信号を入力したときには、演出決定手段は当該押し順に応じた表示データを選択し、液晶表示装置67に表示させる。表示は、例えば、3個のストップスイッチ50のうち、最初に停止操作すべきスイッチを左、中、右などの文字や矢印で表示する。
ちなみに、報知が行われていない場合であっても、遊技者が上述したような正解役を引き込み可能な押し順でストップスイッチ50を操作した場合には、正解役を入賞させることができる場合があるが、報知が行われ、その報知に従うことにより、確実に正解役を入賞させ、有利な結果を得ることができるものとなる。
なお、ATは、押し順を報知するものに限られず、目押しすべき当選図柄に関する情報を報知するようにしてもよい。例えば、役として、「白7・ベル・ベル」「赤7・ベル・ベル」「青7・ベル・ベル」の図柄配列からなる小役を設け、「白7」「赤7」「青7」は左リール41において同時に狙えない位置に配置する。そして、当選している小役に応じて「白7」「赤7」「青7」のいずれかの図柄や色彩を、液晶表示装置67に表示させることができる。
サブ電源監視手段220は、電源装置5からサブ制御装置22に供給される電圧を監視し、電圧が一定値以下になった場合に電断を検知するためのものである。サブ電源監視手段220は、電断を検知した場合には、以下に述べる演出制御情報記憶手段230に所定の電断検知信号を発信する。
(演出制御情報記憶手段230)
演出制御情報記憶手段230は、サブ電源監視手段220からの電断検知信号の受信を契機に、所定の演出制御情報をバックアップメモリに記憶させるためのものである(図3(B)参照)。所定の演出制御情報としては、液晶表示装置67にて表示中の画像データやスピーカ69から出力中の音声データなどの他、演出ステージ情報などの演出の進行状況を特定可能な情報が含まれる。
(電源投入時のサブ処理)
ここで、スロットマシン10の電源が投入された場合のサブ制御装置22における処理であって、特に、液晶表示装置67の作動を制御する液晶表示制御手段の処理について、図5のフローに基づき説明する。
ステップ211において、液晶復帰処理が開始される。具体的には、液晶表示制御手段201が、ROMに記憶されている液晶表示装置67に表示させるための所定の画像表示用データをロードする処理を開始する。ここで、所定の画像データは、一時記憶部に記憶された演出制御情報のバックアップデータに基づき、もしくは、電源投入時に表示させるためのあらかじめ定められた演出データに基づき取得される。例えば、停電からの復旧時にはバックアップデータを参照して画像表示用データを取得し、電源スイッチがONとなった場合にはあらかじめ定められた演出データを参照して画像表示用データを取得する。この、画像表示用データ取得の際に参照されるあらかじめ定められた演出データは、遊技状態に応じて選択されるようにしてもよい。例えば、遊技状態や演出状態が通常モードのときに電断した場合には、電源投入時にはあらかじめ定められた通常モード用の演出データを選択し、ボーナス中やART中などの特別モードのときに電断した場合には、電源投入時には当該特別モード用の演出データを選択する。そして、次のステップ212に進む。
ステップ213において、液晶復帰処理が終了したか否かが判断される。すなわち、所定の画像表示用データのロードが終了したか否かが判断される。液晶復帰処理が終了していない場合には、ステップ212に戻る。このようにして、画像表示用データのロードが終了するまで、遊技制御情報が蓄積される。液晶復帰処理が終了した場合には、次のステップ214に進む。
ステップ214において、一時記憶部に記憶した遊技制御情報に基づき液晶表示用情報を取得し、取得した液晶表示用情報を順次、液晶表示装置67に送信する。そして、電源投入時のサブ処理を終了する。
ここで、図4の準備時間タイマーの計測時間は、図5のステップ211から214までの処理が行われるのに必要十分な時間Tに設定されている。そして、前述したように、準備時間タイマーが時間Tの計測中に、所定の遊技操作が行われた場合には、当該操作に基づく遊技の進行が一時停止するようになっている。
なお、ランプ68やスピーカ69についても、サブ復帰処理の終了後、一時記憶部に記憶された演出制御情報のバックアップデータに基づき、もしくは、あらかじめ設定された演出データ(発光パターンデータ、音声データ)に基づき、所定の演出用情報を出力するが、ランプ68やスピーカ69の制御に係るデータの読み込みにはそれほど時間がかからず、ランプ68やスピーカ69は電源投入直後に出力情報を受信可能となるため、液晶表示装置67におけるロード待ちのような処理は行わない。
次に、上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図6のフローに基づき説明する。
まず、図6に示すステップ300において、遊技を行うためのメダルがベットされたか否かが判断される。ベットには、メダルの投入、ベットスイッチ16の操作の他、再遊技作動による自動ベットも含まれる。ベットがされない場合にはステップ300に戻り、ベットがされた場合には、次のステップ301に進む。
ステップ301において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならない場合には、ステップ301に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ302に進む。
ステップ303において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONとならない場合には、ステップ304に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、次のステップ305に進む。
ステップ305において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ306に進む。
ステップ307において、遊技結果判定処理が行われる。そして、次のステップ308に進み、遊技結果に応じた処理が行われる。すなわち、所定の役が入賞した場合には、入賞メダルの払い出しや、再遊技作動や、ボーナスゲームへの移行処理が行われ、1回の遊技が終了する。所定の役は入賞しないものの、遊技状態や演出状態の移行契機となる図柄組合せが表示された場合には、遊技状態の移行処理や、演出制御装置21への信号出力処理が行われる。何の役も入賞せず、かつ遊技状態や演出状態の移行契機となる図柄組合せも表示されない場合には、そのまま1回の遊技が終了する。
図7は、リール回転開始処理の制御例1を示す。
まず、図7のステップ400において、遊技制限時間(ウエイト時間)が経過したか否かが判断され、遊技制限時間が経過していない場合にはステップ400に戻り、遊技制限時間が経過した場合には、次のステップ401に進む。
ステップ401において、準備時間タイマーが作動中(タイムカウント中)か否かが判断される。ここで、準備時間タイマーが作動中である場合とは、電源投入後、準備時間が経過していない場合であり、準備時間タイマーが作動中でない場合とは、電源投入後、準備時間が経過している場合である。準備時間タイマーが作動中である場合にはステップ401に戻り、準備時間タイマーが作動中でない場合には次のステップ402に進む。
ステップ403において、ステッピングモータの加速処理が終了したか否かが判断される。加速処理が終了していない場合、すなわち回転リール40の回転速度が定常回転速度に達していない場合にはステップ403に戻り、加速処理が終了した場合には、次のステップ404に進む。
ステップ404において、インデックスセンサ60Aが各回転リール40のスタートインデックスの検知を開始する。そして、次のステップ405に進む。
ステップ406において、操作無効状態が解除される。すなわち、ストップスイッチ50が有効になる。そして、リール回転開始処理を終了する。
このように、制御例1によれば、スタートスイッチ30が操作された場合に、準備時間タイマーが作動中であると、準備時間タイマーがタイムアップするまで、回転リール40の回転開始が留保される。ここにおいて、準備時間タイマーの作動中は、電源投入後、液晶表示装置67がまだ演出画像の表示を実行可能な状態となっていない。仮に、遊技状態がAT又はART中であって、役抽選の結果、押し順の設定された当選領域が当選していた場合、本来ならば液晶表示67で表示されるはずの押し順報知が行われないこととなる。従って、この期間に遊技が進行してしまうと、遊技者は押し順の報知を受けることができず、不正解の押し順で停止操作を行ってしまう可能性がある。しかし、回転リール40が回転開始しなければ、当然ストップスイッチ50も操作できず、不正解の押し順で停止操作することもない。準備時間が経過すれば、液晶画面には演出画像が表示されるはずであり、役抽選の結果、押し順の設定された当選領域が当選していれば、押し順のナビ表示が実行される。準備時間タイマーがタイムアップすると、再度の操作によらずとも回転リール40が回転開始するので、表示されたナビに従って、停止操作を行うことができる。
図8のステップ500において、遊技制限時間が経過したか否かが判断され、遊技制限時間が経過していない場合にはステップ500に戻り、遊技制限時間が経過した場合には、次のステップ501に進む。
ステップ501において、スタート信号が出力され、回転リール40が回転開始する。そして、次のステップ502に進む。
ステップ502からステップ504までの流れは、図7のステップ403からステップ405までの流れと同様である。ステップ504において、全ての回転リール40のスタートインデックスが検知された場合には、次のステップ505に進む。
ステップ506において、操作無効状態が解除される。そして、リール回転開始処理を終了する。
このように、制御例2によれば、回転リール40の図柄位置判定が可能になったときに、準備時間タイマーが作動中であると、準備時間タイマーがタイムアップするまで、ストップスイッチ50の操作が受け付け不能となり、回転リール40を停止させることができない。このように形成した場合でも、液晶表示装置67が復帰していないために遊技者が押し順報知を受けられないという不都合を回避できるのである。
制御例1のみを実行可能とした場合において、回転リール40の回転中に停電などで電断した場合には、準備時間の経過前でも停止操作が可能となるが、回転リール40の回転開始直後に押し順の報知が行われ、電断前に遊技者がその報知を見て押し順を記憶していれば、電断復帰後、液晶画面の復帰前でも正解の押し順で停止操作が可能である。そして、準備時間の経過前に回転リール40を停止させ、次ゲーム開始のためスタートスイッチ30が操作された場合には、当該操作による回転リール40の回転開始は留保される。また、制御例2のみを実行可能とした場合において、回転リール40の回転中に電断して電断復帰した場合には、準備時間の経過まで、回転リール40の自動回転開始後の停止操作が無効となる。
なお、図8のフローでは、ステップ504で全リールのインデックスが検知され回転リール40の図柄位置判定が可能となったときに準備時間タイマーが作動中だと操作無効状態が解除されないようにしてあるが、準備時間タイマーが作動中にストップスイッチ50が最初に操作された場合に、当該操作操作信号を無効にする(信号を受信しても駆動停止信号は出力しない)ように形成してもよい。
上記フローでは、準備時間タイマーの作動中は無条件に遊技進行を停止させるようになっているが、準備時間タイマーの作動中であって、所定の役が当選している場合に、遊技進行を停止させるように形成してもよい。役が当選している場合には、スタート操作や停止操作を契機に何らかの報知演出が行われる可能性があるので、かかる報知演出を見逃すことがないようにするためである。あるいは、準備時間タイマーの作動中であって、押し順が設定されている当選領域の役の当選時のみ、遊技進行を停止させるようにしてもよい。このように、遊技結果が演出に左右されない場合にはただちに遊技を進行可能とすることにより、遊技者に無駄な待ち時間を与えないようにすることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、電源投入後、液晶表示装置67が演出画像を表示可能となるまでの間、遊技の進行が停止するので、電断時の遊技状態が押し順ナビの行われる状況であった場合に、ナビが表示されないまま回転リール40を停止させてしまうことがない。一方、スタートスイッチ30又はストップスイッチ50の操作以外の遊技進行は可能なため、例えばホッパー駆動中に電断した場合には、電断復帰後迅速に払い出しが行われるし、遊技終了後に電断した場合には、電断復帰後メダル投入やベットは可能なので、準備時間が終了すれば、迅速に遊技に復帰できる。すなわち、電源投入後、準備時間が経過するまでスタートスイッチ30の操作によって回転リール40が回転開始しないように制御する場合(制御例1)には、液晶表示装置67が復帰するまでの間に、ある程度遊技を進行させることができ、電源投入後、準備時間が経過するまでストップスイッチ50の操作によって回転リールが回転停止しないように制御する場合(制御例2)には、液晶表示装置67が復帰するまでの間に、できる限り遊技を進行させることができるものとなる。
また、上記した実施の形態では、サブ制御装置22が液晶表示用のデータを保持している構成となっていたが、液晶表示装置67に液晶表示制御装置(ROM、RAM、CPUを備えた制御回路基板)を設け、液晶表示用のデータを保持させるようにしても良い。この場合には、サブ制御装置22から液晶表示制御装置に画像表示コマンドを出力し、このコマンドに応じて液晶表示制御装置が画像データの取得及び表示の実行を行うものとなる。そして、電源投入後、液晶表示装置67が信号受信可能となるまでは、サブ制御装置22は出力すべき画像表示コマンドを保存しておく。
また、電断検知時に、メイン制御装置21からサブ制御装置22に対して所定の遊技制御情報が出力され、サブ制御装置22がその情報を記憶するととともに、サブ制御装置22は電源投入時(電断復帰時)において、電断前に入力した遊技制御情報に基づいて、演出装置6への出力情報を決定するようにしてもよい。あるいは、電源投入時に、メイン制御装置21からサブ制御装置22に対して所定の遊技制御情報が出力されるようにしてもよく、電断検知時と電源投入時の双方のときに、メイン制御装置21からサブ制御装置22に対して所定の遊技制御情報が出力されるようにしてもよい。
本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
12 表示窓 13 図柄表示窓
15 メダルセンサ 16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ
20 制御装置 21 遊技制御装置
22 演出制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
65 ホッパーユニット 70 役抽選手段
80 遊技状態移行制御手段 90 リール制御手段
120 遊技進行停止手段 140 遊技制御情報記憶手段
150 遊技制御情報出力手段 200 演出装置作動制御手段
210 AT制御手段 230 演出制御情報記憶手段
Claims (4)
- 複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
遊技の進行に伴う演出を行うための演出装置と、
所定の図柄組合せが対応付けられた役について前記スタートスイッチの操作を契機に当選か否かの役抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ及びストップスイッチの操作に基づいて、前記回転リールの回転及び停止を制御するメイン制御装置と、
前記メイン制御装置との間で一方行的に信号を入力可能に形成され、前記メイン制御装置からの出力情報に基づいて前記演出装置の作動を制御するサブ制御装置とを少なくとも備え、
前記メイン制御装置は、電源が切断される前に、遊技に関する遊技制御情報を記憶可能であり、
前記サブ制御装置は、電源が切断される前に、演出に関する演出制御情報を記憶可能であるとともに、電源投入時、前記記憶した演出制御情報に基づき、前記演出装置を作動させるための作動情報を出力可能に形成された遊技機において、
前記メイン制御装置は、電源投入後、前記演出装置が前記サブ制御装置から出力される作動情報に基づき所定の演出を実行可能となるまでの時間として予め設定された準備時間を計測する準備時間計測手段と、
前記準備時間計測手段の時計測が終了するまで、前記ストップスイッチの操作によって前記回転リールが回転停止しないように制御することができる遊技進行停止手段とを備えていることを特徴とする遊技機。 - 複数の図柄を表示した複数の回転リールと、
前記複数の回転リールの回転を開始させるためのスタートスイッチと、
回転中の前記回転リールを個々に停止させるための複数のストップスイッチと、
遊技の進行に伴う演出を行うための演出装置と、
所定の図柄組合せが対応付けられた役について前記スタートスイッチの操作を契機に当選か否かの役抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ及びストップスイッチの操作に基づいて、前記回転リールの回転及び停止を制御するメイン制御装置と、
前記メイン制御装置との間で一方行的に信号を入力可能に形成され、前記メイン制御装置からの出力情報に基づいて前記演出装置の作動を制御するサブ制御装置とを少なくとも備え、
前記メイン制御装置は、電源が切断される前に、遊技に関する遊技制御情報を記憶可能であり、
前記サブ制御装置は、電源が切断される前に、演出に関する演出制御情報を記憶可能であるとともに、電源投入時、前記記憶した演出制御情報に基づき、前記演出装置を作動させるための作動情報を出力可能に形成された遊技機において、
前記メイン制御装置は、電源投入後、前記演出装置が前記サブ制御装置から出力される作動情報に基づき所定の演出を実行可能となるまでの時間として予め設定された準備時間を計測する準備時間計測手段と、
前記準備時間計測手段の時計測が終了するまで、前記スタートスイッチの操作によって前記回転リールが回転開始しないように制御することができる遊技進行停止手段とを備えていることを特徴とする遊技機。 - 前記役抽選の抽選結果に対して、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられており、
前記メイン制御装置は、役抽選の結果、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられている抽選結果となったときに、当該抽選結果に対応付けられた操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合と、前記操作態様以外の操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合とで、停止表示される図柄組合せが異なるように前記回転リールの停止を制御可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記演出装置を用いて前記ストップスイッチの操作態様に関する所定の補助演出の実行を制御する補助演出制御手段を備え、
前記遊技進行停止手段は、当該遊技における役抽選の結果が、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられている抽選結果である場合には、前記準備時間計測手段の時計測が終了するまで、前記ストップスイッチの操作によって前記回転リールが回転停止しないように制御することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記役抽選の抽選結果に対して、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられており、
前記メイン制御装置は、役抽選の結果、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられている抽選結果となったときに、当該抽選結果に対応付けられた操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合と、前記操作態様以外の操作態様で前記ストップスイッチが操作された場合とで、停止表示される図柄組合せが異なるように前記回転リールの停止を制御可能に形成され、
前記サブ制御装置は、前記演出装置を用いて前記ストップスイッチの操作態様に関する所定の補助演出の実行を制御する補助演出制御手段を備え、
前記遊技進行停止手段は、当該遊技における役抽選の結果が、前記ストップスイッチの操作態様が対応付けられている抽選結果である場合には、前記準備時間計測手段の時計測が終了するまで、前記スタートスイッチの操作によって前記回転リールが回転開始しないように制御することを特徴とする請求項2記載の遊技機。
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