JP6468776B2 - 銀インク組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属銀を形成するための、良好な特性の銀インク組成物の製造方法に関する。
基材上にパターニングされた銀層が設けられた積層体は、通信機器等の電子機器において、配線、電極、アンテナ等を構成するのに利用される。
銀層は、例えば、金属銀又はその形成材料が配合された銀インク組成物を調製し、この組成物を基材上に付着させ、付着させた組成物を加熱(焼成)処理する手法により形成される。そして近年では、特性のよい銀層を形成し易いことから、金属銀自体ではなく金属銀の形成材料が配合された銀インク組成物を用いて金属銀を形成する手法が汎用されるようになってきている。このような銀インク組成物としては、特定の構造を有するβ−ケトカルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤が配合されてなるものが開示されている(特許文献1参照)。
国際公開第2014/051066号
しかし、特許文献1で開示されているような銀インク組成物は、その配合成分の配合方法によっては、製造時に固まり易くなって、撹拌性が低下することがあるという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カルボン酸銀が配合されてなり、撹拌性が良好な銀インク組成物の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩、アンモニア及び前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、下記一般式(2)で表されるアセチレンアルコール類と、が配合されてなる銀インク組成物の製造方法であって、前記カルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤が配合され、前記アセチレンアルコール類が配合されずになる第1原料組成物と、前記カルボン酸銀含窒素化合物及びアセチレンアルコール類が配合され、前記還元剤が配合されずになる第2原料組成物と、を混合する工程を有することを特徴とする銀インク組成物の製造方法を提供する。
Figure 0006468776
(式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。)
本発明によれば、カルボン酸銀が配合されてなり、撹拌性が良好な銀インク組成物の製造方法が提供される。
<<銀インク組成物の製造方法>>
本発明に係る銀インク組成物の製造方法は、式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀(以下、「カルボン酸銀」と略記する)と、炭素数25以下のアミン化合物、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩、アンモニア及び前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物(以下、「含窒素化合物」と略記することがある)と、還元剤と、が配合されてなる銀インク組成物の製造方法であって、前記カルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤が配合されてなる第1原料組成物と、前記カルボン酸銀及び含窒素化合物が配合され、前記還元剤が配合されずになる第2原料組成物と、を混合する工程(以下、「混合工程」と略記することがある)を有することを特徴とする。
前記銀インク組成物は、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の固化処理によって金属銀を形成する。
前記製造方法によれば、製造中又は製造直後において固化等の撹拌不良を生じることなく、撹拌性が良好な銀インク組成物が得られる。前記製造方法は、例えば、粘度の低減等を目的として、希釈された銀インク組成物を製造するのに好適である。
<第1原料組成物>
前記第1原料組成物は、前記カルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤が配合されてなるものであり、それ自体で、金属銀を形成する銀インク組成物となり得るものである。
[カルボン酸銀]
前記カルボン酸銀は、分解によって金属銀を形成する、金属銀の形成材料である。
前記カルボン酸銀は、式「−COOAg」で表される基を有していれば特に限定されない。例えば、式「−COOAg」で表される基の数は1個のみでもよいし、2個以上でもよい。また、カルボン酸銀中の式「−COOAg」で表される基の位置も特に限定されない。
前記第1原料組成物において、前記カルボン酸銀は一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記カルボン酸銀は、下記一般式(1)で表わされるβ−ケトカルボン酸銀(以下、「β−ケトカルボン酸銀(1)」と略記することがある)及び下記一般式(4)で表されるカルボン酸銀(以下、「カルボン酸銀(4)」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
なお、本明細書においては、単なる「カルボン酸銀」との記載は、特に断りの無い限り、「β−ケトカルボン酸銀(1)」及び「カルボン酸銀(4)」だけではなく、これらを包括する、「式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀」を意味するものとする。
Figure 0006468776
(式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R−CY −」、「CY −」、「R−CHY−」、「RO−」、「RN−」、「(RO)CY−」若しくは「R−C(=O)−CY −」で表される基であり;
はそれぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子であり;Rは炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基であり;Rは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり;Rは炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり;R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基であり;Rは炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり;
はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基、又は一般式「RO−」、「RS−」、「R−C(=O)−」若しくは「R−C(=O)−O−」で表される基であり;
は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基である。)
Figure 0006468776
(式中、Rは炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基又は式「−C(=O)−OAg」で表される基であり、前記脂肪族炭化水素基がメチレン基を有する場合、1個以上の該メチレン基はカルボニル基で置換されていてもよい。)
(β−ケトカルボン酸銀(1))
β−ケトカルボン酸銀(1)は、前記一般式(1)で表される。
式中、Rは1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基若しくはフェニル基、水酸基、アミノ基、又は一般式「R−CY −」、「CY −」、「R−CHY−」、「RO−」、「RN−」、「(RO)CY−」若しくは「R−C(=O)−CY −」で表される基である。
Rにおける炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状(脂肪族環式基)のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよい。また、前記脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基及び不飽和脂肪族炭化水素基のいずれでもよい。そして、前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜10であることが好ましく、1〜6であることがより好ましい。Rにおける好ましい前記脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が例示できる。
Rにおける直鎖状又は分枝鎖状の前記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1,1−ジメチルペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、1−エチルペンチル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、4−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、1−プロピルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、4−エチルヘキシル基、5−エチルヘキシル基、1,1−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、5,5−ジメチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基が例示できる。
Rにおける環状の前記アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基が例示できる。
Rにおける前記アルケニル基としては、ビニル基(エテニル基、−CH=CH)、アリル基(2−プロペニル基、−CH−CH=CH)、1−プロペニル基(−CH=CH−CH)、イソプロペニル基(−C(CH)=CH)、1−ブテニル基(−CH=CH−CH−CH)、2−ブテニル基(−CH−CH=CH−CH)、3−ブテニル基(−CH−CH−CH=CH)、シクロヘキセニル基、シクロペンテニル基等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が二重結合(C=C)に置換された基が例示できる。
Rにおける前記アルキニル基としては、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH−C≡CH)等の、Rにおける前記アルキル基の炭素原子間の1個の単結合(C−C)が三重結合(C≡C)に置換された基が例示できる。
Rにおける炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が例示できる。また、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、すべての置換基が同一であってもよいし、すべての置換基が異なっていてもよく、一部の置換基のみが異なっていてもよい。
Rにおけるフェニル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、炭素数が1〜16の飽和又は不飽和の一価の脂肪族炭化水素基、該脂肪族炭化水素基が酸素原子に結合してなる一価の基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基(−OH)、シアノ基(−C≡N)、フェノキシ基(−O−C)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
置換基である前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるYは、それぞれ独立にフッ素原子、塩素原子、臭素原子又は水素原子である。そして、一般式「R−CY −」、「CY −」及び「R−C(=O)−CY −」においては、それぞれ複数個のYは、互いに同一でも異なっていてもよい。
RにおけるRは、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基又はフェニル基(C−)であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるRは、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるRは、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であり、炭素数が1〜16である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるR及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基である。すなわち、R及びRは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜18である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
RにおけるRは、炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であり、Rにおける前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
Rは、上記の中でも、直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、一般式「R−C(=O)−CY −」で表される基、水酸基又はフェニル基であることが好ましい。そして、Rは、直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、水酸基又は式「AgO−」で表される基であることが好ましい。
一般式(1)において、Xはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、ハロゲン原子、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはベンジル基(C−CH−)、シアノ基、N−フタロイル−3−アミノプロピル基、2−エトキシビニル基(C−O−CH=CH−)、又は一般式「RO−」、「RS−」、「R−C(=O)−」若しくは「R−C(=O)−O−」で表される基である。
における炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基としては、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。
におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
におけるフェニル基及びベンジル基は、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよく、好ましい前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ニトロ基(−NO)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
におけるRは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、チエニル基(CS−)、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基若しくはジフェニル基(ビフェニル基、C−C−)である。Rにおける前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜10である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。また、Rにおけるフェニル基及びジフェニル基の前記置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)等が例示でき、置換基の数及び位置は特に限定されない。そして、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
がチエニル基又はジフェニル基である場合、これらの、Xにおいて隣接する基又は原子(酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基)との結合位置は、特に限定されない。例えば、チエニル基は、2−チエニル基及び3−チエニル基のいずれでもよい。
一般式(1)において、2個のXは、2個のカルボニル基で挟まれた炭素原子と二重結合を介して1個の基として結合していてもよく、このようなものとしては式「=CH−C−NO」で表される基が例示できる。
は、上記の中でも、水素原子、直鎖状若しくは分枝鎖状のアルキル基、ベンジル基、又は一般式「R−C(=O)−」で表される基であることが好ましく、少なくとも一方のXが水素原子であることが好ましい。
β−ケトカルボン酸銀(1)は、2−メチルアセト酢酸銀(CH−C(=O)−CH(CH)−C(=O)−OAg)、アセト酢酸銀(CH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、2−エチルアセト酢酸銀(CH−C(=O)−CH(CHCH)−C(=O)−OAg)、プロピオニル酢酸銀(CHCH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、イソブチリル酢酸銀((CHCH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、ピバロイル酢酸銀((CHC−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、カプロイル酢酸銀(CH(CHCH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、2−n−ブチルアセト酢酸銀(CH−C(=O)−CH(CHCHCHCH)−C(=O)−OAg)、2−ベンジルアセト酢酸銀(CH−C(=O)−CH(CH)−C(=O)−OAg)、ベンゾイル酢酸銀(C−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、ピバロイルアセト酢酸銀((CHC−C(=O)−CH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、イソブチリルアセト酢酸銀((CHCH−C(=O)−CH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)、2−アセチルピバロイル酢酸銀((CHC−C(=O)−CH(−C(=O)−CH)−C(=O)−OAg)、2−アセチルイソブチリル酢酸銀((CHCH−C(=O)−CH(−C(=O)−CH)−C(=O)−OAg)、又はアセトンジカルボン酸銀(AgO−C(=O)−CH−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)であることが好ましい。
β−ケトカルボン酸銀(1)は、後述する銀インク組成物の乾燥処理や加熱(焼成)処理等の固化処理により形成された金属銀(導電体)において、残存する原料や不純物の濃度をより低減できる。原料や不純物が少ない程、例えば、形成された金属銀同士の接触が良好となり、導通が容易となり、抵抗率が低下する。
β−ケトカルボン酸銀(1)は、当該分野で公知の還元剤等を使用しなくても、好ましくは60〜210℃、より好ましくは60〜200℃という低温で分解し、金属銀を形成することが可能である。そして、還元剤と併用することで、より低温で分解して金属銀を形成する。還元剤については後ほど説明する。
本発明において、β−ケトカルボン酸銀(1)は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
(カルボン酸銀(4))
カルボン酸銀(4)は、前記一般式(4)で表される。
式中、Rは炭素数1〜19の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基(−COOH)又は式「−C(=O)−OAg」で表される基である。
における前記脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜19である点以外は、Rにおける前記脂肪族炭化水素基と同様のものが例示できる。ただし、Rにおける前記脂肪族炭化水素基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10であることがより好ましい。
における前記脂肪族炭化水素基がメチレン基(−CH−)を有する場合、1個以上の該メチレン基はカルボニル基で置換されていてもよい。カルボニル基で置換されていてもよいメチレン基の数及び位置は特に限定されず、すべてのメチレン基がカルボニル基で置換されていてもよい。ここで「メチレン基」とは、単独の式「−CH−」で表される基だけでなく、式「−CH−」で表される基が複数個連なったアルキレン基中の1個の式「−CH−」で表される基も含むものとする。
カルボン酸銀(4)は、ピルビン酸銀(CH−C(=O)−C(=O)−OAg)、酢酸銀(CH−C(=O)−OAg)、酪酸銀(CH−(CH−C(=O)−OAg)、イソ酪酸銀((CHCH−C(=O)−OAg)、2−エチルへキサン酸銀(CH−(CH−CH(CHCH)−C(=O)−OAg)、ネオデカン酸銀(CH−(CH−C(CH−C(=O)−OAg)、シュウ酸銀(AgO−C(=O)−C(=O)−OAg)、又はマロン酸銀(AgO−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)であることが好ましい。また、上記のシュウ酸銀(AgO−C(=O)−C(=O)−OAg)及びマロン酸銀(AgO−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)の2個の式「−COOAg」で表される基のうち、1個が式「−COOH」で表される基となったもの(HO−C(=O)−C(=O)−OAg、HO−C(=O)−CH−C(=O)−OAg)も好ましい。
カルボン酸銀(4)も、β−ケトカルボン酸銀(1)と同様に、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の固化処理により形成された金属銀(導電体)において、残存する原料や不純物の濃度をより低減できる。そして、還元剤と併用することで、より低温で分解して金属銀を形成する。
本発明において、カルボン酸銀(4)は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
前記カルボン酸銀は、2−メチルアセト酢酸銀、アセト酢酸銀、2−エチルアセト酢酸銀、プロピオニル酢酸銀、イソブチリル酢酸銀、ピバロイル酢酸銀、カプロイル酢酸銀、2−n−ブチルアセト酢酸銀、2−ベンジルアセト酢酸銀、ベンゾイル酢酸銀、ピバロイルアセト酢酸銀、イソブチリルアセト酢酸銀、アセトンジカルボン酸銀、ピルビン酸銀、酢酸銀、酪酸銀、イソ酪酸銀、2−エチルへキサン酸銀、ネオデカン酸銀、シュウ酸銀及びマロン酸銀からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
そして、これらカルボン酸銀の中でも、2−メチルアセト酢酸銀及びアセト酢酸銀は、後述する含窒素化合物(なかでもアミン化合物)との相溶性に優れ、第1原料組成物及び銀インク組成物の高濃度化に、特に適したものとして挙げられる。
[含窒素化合物]
前記含窒素化合物は、炭素数25以下のアミン化合物(以下、「アミン化合物」と略記することがある)、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩(以下、「第4級アンモニウム塩」と略記することがある)、アンモニア、炭素数25以下のアミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩(以下、「アミン化合物由来のアンモニウム塩」と略記することがある)、及びアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩(以下、「アンモニア由来のアンモニウム塩」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上のものである。すなわち、配合される含窒素化合物は、一種のみでよいし、二種以上でもよく、二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
(アミン化合物、第4級アンモニウム塩)
前記アミン化合物は、炭素数が1〜25であり、第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミンのいずれでもよい。また、前記第4級アンモニウム塩は、炭素数が4〜25である。前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩は、鎖状及び環状のいずれでもよい。また、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子(例えば、第1級アミンのアミノ基(−NH)を構成する窒素原子)の数は1個でもよいし、2個以上でもよい。
前記第1級アミンとしては、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいモノアルキルアミン、モノアリールアミン、モノ(ヘテロアリール)アミン、ジアミン等が例示できる。
前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示でき、炭素数が1〜19の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数が3〜7の環状のアルキル基であることが好ましい。
好ましい前記モノアルキルアミンとして、具体的には、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−ヘプチルアミン(2−アミノヘプタン)、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミンが例示できる。
前記モノアリールアミンを構成するアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が例示でき、炭素数が6〜10であることが好ましい。
前記モノ(ヘテロアリール)アミンを構成するヘテロアリール基は、芳香族環骨格を構成する原子として、ヘテロ原子を有するものであり、前記ヘテロ原子としては、窒素原子、硫黄原子、酸素原子、ホウ素原子が例示できる。また、芳香族環骨格を構成する前記へテロ原子の数は特に限定されず、1個でもよいし、2個以上でもよい。2個以上である場合、これらへテロ原子は互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、これらへテロ原子は、すべて同じでもよいし、すべて異なっていてもよく、一部だけ異なっていてもよい。
前記ヘテロアリール基は、単環状及び多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されないが、3〜12員環であることが好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜4個有する単環状のものとしては、ピロリル基、ピロリニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピロリジニル基、イミダゾリジニル基、ピペリジニル基、ピラゾリジニル基、ピペラジニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1個有する単環状のものとしては、フラニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1個有する単環状のものとしては、チエニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、モルホリニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する単環状のものとしては、チアゾリル基、チアジアゾリル基、チアゾリジニル基が例示でき、3〜8員環であることが好ましく、5〜6員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、窒素原子を1〜5個有する多環状のものとしては、インドリル基、イソインドリル基、インドリジニル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、インダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、テトラゾロピリジル基、テトラゾロピリダジニル基、ジヒドロトリアゾロピリダジニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ジチアナフタレニル基、ベンゾチオフェニル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、酸素原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ヘテロアリール基で、硫黄原子を1〜2個及び窒素原子を1〜3個有する多環状のものとしては、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基が例示でき、7〜12員環であることが好ましく、9〜10員環であることがより好ましい。
前記ジアミンは、アミノ基を2個有していればよく、2個のアミノ基の位置関係は特に限定されない。好ましい前記ジアミンとしては、前記モノアルキルアミン、モノアリールアミン又はモノ(ヘテロアリール)アミンにおいて、アミノ基(−NH)を構成する水素原子以外の1個の水素原子が、アミノ基で置換されたものが例示できる。
前記ジアミンは炭素数が1〜10であることが好ましく、より好ましいものとしてはエチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタンが例示できる。
前記第2級アミンとしては、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいジアルキルアミン、ジアリールアミン、ジ(ヘテロアリール)アミン等が例示できる。
前記ジアルキルアミンを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜9の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数が3〜7の環状のアルキル基であることが好ましい。また、ジアルキルアミン一分子中の2個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
好ましい前記ジアルキルアミンとして、具体的には、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミンが例示できる。
前記ジアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。また、ジアリールアミン一分子中の2個のアリール基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
前記ジ(ヘテロアリール)アミンを構成するヘテロアリール基は、前記モノ(ヘテロアリール)アミンを構成するヘテロアリール基と同様であり、6〜12員環であることが好ましい。また、ジ(ヘテロアリール)アミン一分子中の2個のヘテロアリール基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
前記第3級アミンとしては、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいトリアルキルアミン、ジアルキルモノアリールアミン等が例示できる。
前記トリアルキルアミンを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数が3〜7の環状のアルキル基であることが好ましい。また、トリアルキルアミン一分子中の3個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、3個のアルキル基は、すべてが同じでもよいし、すべてが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
好ましい前記トリアルキルアミンとして、具体的には、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンが例示できる。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数が3〜7の環状のアルキル基であることが好ましい。また、ジアルキルモノアリールアミン一分子中の2個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
前記ジアルキルモノアリールアミンを構成するアリール基は、前記モノアリールアミンを構成するアリール基と同様であり、炭素数が6〜10であることが好ましい。
本発明において、前記第4級アンモニウム塩としては、1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいハロゲン化テトラアルキルアンモニウム等が例示できる。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するアルキル基は、前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基と同様であり、炭素数が1〜19であることが好ましい。また、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム一分子中の4個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、4個のアルキル基は、すべてが同じでもよいし、すべてが異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。
前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムを構成するハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が例示できる。
好ましい前記ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムとして、具体的には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドが例示できる。
ここまでは、主に鎖状のアミン化合物及び第4級有機アンモニウム塩について説明したが、前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩は、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子が環骨格構造(複素環骨格構造)の一部であるようなヘテロ環化合物であってもよい。すなわち、前記アミン化合物は環状アミンでもよく、前記第4級アンモニウム塩は環状アンモニウム塩でもよい。この時の環(アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子を含む環)構造は、単環状及び多環状のいずれでもよく、その環員数(環骨格を構成する原子の数)も特に限定されず、脂肪族環及び芳香族環のいずれでもよい。
環状アミンであれば、好ましいものとして、ピリジンが例示できる。
前記第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン及び第4級アンモニウム塩において、「置換基で置換されていてもよい水素原子」とは、アミン部位又はアンモニウム塩部位を構成する窒素原子に結合している水素原子以外の水素原子である。この時の置換基の数は特に限定されず、1個でもよいし、2個以上でもよく、前記水素原子のすべてが置換基で置換されていてもよい。置換基の数が複数の場合には、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。すなわち、複数個の置換基はすべて同じでもよいし、すべて異なっていてもよく、一部だけが異なっていてもよい。また、置換基の位置も特に限定されない。
前記アミン化合物及び第4級アンモニウム塩における前記置換基としては、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、水酸基、トリフルオロメチル基(−CF)等が例示できる。ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
前記モノアルキルアミンを構成するアルキル基が置換基を有する場合、前記アルキル基は、置換基としてアリール基を有する、炭素数が1〜9の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は置換基として好ましくは炭素数が1〜5のアルキル基を有する、炭素数が3〜7の環状のアルキル基が好ましく、このような置換基を有するモノアルキルアミンとして、具体的には、2−フェニルエチルアミン、ベンジルアミン、2,3−ジメチルシクロヘキシルアミンが例示できる。
また、置換基である前記アリール基及びアルキル基は、さらに1個以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、このようなハロゲン原子で置換された置換基を有するモノアルキルアミンとしては、2−ブロモベンジルアミンが例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
前記モノアリールアミンを構成するアリール基が置換基を有する場合、前記アリール基は、置換基としてハロゲン原子を有する、炭素数が6〜10のアリール基が好ましく、このような置換基を有するモノアリールアミンとして、具体的には、ブロモフェニルアミンが例示できる。ここで、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が例示できる。
前記ジアルキルアミンを構成するアルキル基が置換基を有する場合、前記アルキル基は、置換基として水酸基又はアリール基を有する、炭素数が1〜9の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基が好ましく、このような置換基を有するジアルキルアミンとして、具体的には、ジエタノールアミン、N−メチルベンジルアミンが例示できる。
前記アミン化合物は、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−へキシルアミン、n−オクチルアミン、n−ドデシルアミン、n−オクタデシルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−アミノペンタン、3−メチルブチルアミン、2−ヘプチルアミン、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、2−フェニルエチルアミン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、N−メチル−n−ヘキシルアミン、ジイソブチルアミン、N−メチルベンジルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、1,2−ジメチル−n−プロピルアミン、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン又はN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンであることが好ましい。
そして、これらアミン化合物の中でも、2−エチルヘキシルアミンは、前記カルボン酸銀との相溶性に優れ、第1原料組成物及び銀インク組成物の高濃度化に特に適しており、さらに金属銀の表面粗さの低減に特に適したものとして挙げられる。
(アミン化合物由来のアンモニウム塩)
本発明において、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩は、前記アミン化合物が酸と反応してなるアンモニウム塩であり、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸でもよいし、酢酸等の有機酸でもよく、酸の種類は特に限定されない。
前記アミン化合物由来のアンモニウム塩としては、n−プロピルアミン塩酸塩、N−メチル−n−ヘキシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩等が例示できるが、これらに限定されない。
(アンモニア由来のアンモニウム塩)
本発明において、前記アンモニア由来のアンモニウム塩は、アンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩であり、ここで酸としては、前記アミン化合物由来のアンモニウム塩の場合と同じものが例示できる。
前記アンモニア由来のアンモニウム塩としては、塩化アンモニウム等が例示できるが、これに限定されない。
本発明においては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩及びアンモニア由来のアンモニウム塩は、それぞれ一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
そして、前記含窒素化合物としては、前記アミン化合物、第4級アンモニウム塩、アミン化合物由来のアンモニウム塩及びアンモニア由来のアンモニウム塩からなる群から選択される一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
第1原料組成物において、前記含窒素化合物の配合量は、前記カルボン酸銀の配合量1モルあたり0.3〜15モルであることが好ましく、0.3〜5モルであることがより好ましい。前記含窒素化合物の前記配合量がこのような範囲であることで、第1原料組成物は安定性がより向上し、金属銀(導電体)の品質がより向上する。さらに、銀インク組成物に対して高温による加熱処理を行わなくても、より安定して金属銀を形成できる。
[還元剤]
前記還元剤を配合することで、前記銀インク組成物は、金属銀をより形成し易くなり、例えば、低温での加熱処理でも十分な導電性を有する金属銀(導電体)を形成できる。
前記還元剤は、シュウ酸、ヒドラジン及び下記一般式(5)で表される化合物(以下、「化合物(5)」と略記することがある)からなる群から選択される一種以上の還元性化合物(以下、単に「還元性化合物」と略記することがある)であることが好ましい。
H−C(=O)−R21 ・・・・(5)
(式中、R21は、炭素数20以下のアルキル基、アルコキシ基若しくはN,N−ジアルキルアミノ基、水酸基又はアミノ基である。)
(還元性化合物)
前記還元性化合物は、シュウ酸(HOOC−COOH)、ヒドラジン(HN−NH)及び前記一般式(5)で表される化合物(化合物(5))からなる群から選択される一種以上のものである。すなわち、配合される還元性化合物は、一種のみでよいし、二種以上でもよく、二種以上を併用する場合、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
21における炭素数20以下のアルキル基は、炭素数が1〜20であり、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
21における炭素数20以下のアルコキシ基は、炭素数が1〜20であり、R21における前記アルキル基が酸素原子に結合してなる一価の基が例示できる。
21における炭素数20以下のN,N−ジアルキルアミノ基は、炭素数が2〜20であり、窒素原子に結合している2個のアルキル基は、互いに同一でも異なっていてもよく、該アルキル基はそれぞれ炭素数が1〜19である。ただし、これら2個のアルキル基の炭素数の合計値が2〜20である。
窒素原子に結合している前記アルキル基は、それぞれ直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、炭素数が1〜19である点以外は、前記一般式(1)のRにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
前記還元性化合物として、ヒドラジンは、一水和物(HN−NH・HO)を用いてもよい。
前記還元性化合物で好ましいものとしては、ギ酸(H−C(=O)−OH);ギ酸メチル(H−C(=O)−OCH)、ギ酸エチル(H−C(=O)−OCHCH)、ギ酸ブチル(H−C(=O)−O(CHCH)等のギ酸エステル;プロパナール(H−C(=O)−CHCH)、ブタナール(H−C(=O)−(CHCH)、ヘキサナール(H−C(=O)−(CHCH)等のアルデヒド;ホルムアミド(H−C(=O)−NH)、N,N−ジメチルホルムアミド(H−C(=O)−N(CH)等のホルムアミド類(式「H−C(=O)−N(−)−」で表される基を有する化合物);シュウ酸が例示できる。
第1原料組成物において、還元剤の配合量は、前記カルボン酸銀の配合量1モルあたり0.04〜3.5モルであることが好ましく、0.06〜2.5モルであることがより好ましい。還元剤の前記配合量がこのような範囲であることで、銀インク組成物は、より容易に、より安定して金属銀(導電体)を形成できる。
[その他の成分(S1)]
第1原料組成物は、前記カルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤以外に、これらに該当しないその他の成分(本明細書においては、「その他の成分(S1)」と略記することがある)がさらに配合されてなるものでもよい。
第1原料組成物における前記その他の成分(その他の成分(S1))は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、好ましいものとしては、アルコール、アルコール以外の溶媒が例示でき、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。
第1原料組成物における前記その他の成分(その他の成分(S1))は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
(アルコール)
前記アルコールは、特に限定されないが、下記一般式(2)で表されるアセチレンアルコール類(以下、「アセチレンアルコール(2)」と略記することがある)であることが好ましい。
Figure 0006468776
(式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。)
(アセチレンアルコール(2))
アセチレンアルコール(2)は、前記一般式(2)で表される。
式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。
R’及びR’’における炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、環状である場合、単環状及び多環状のいずれでもよい。R’及びR’’における前記アルキル基としては、Rにおける前記アルキル基と同様のものが例示できる。
R’及びR’’におけるフェニル基の水素原子が置換されていてもよい前記置換基としては、炭素数が1〜16の飽和又は不飽和の一価の脂肪族炭化水素基、該脂肪族炭化水素基が酸素原子に結合してなる一価の基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、水酸基、シアノ基、フェノキシ基等が例示でき、Rにおけるフェニル基の水素原子が置換されていてもよい前記置換基と同様である。そして、置換基の数及び位置は特に限定されず、置換基の数が複数である場合、これら複数個の置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
R’及びR’’は、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であることがより好ましい。
好ましいアセチレンアルコール(2)としては、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オールが例示できる。
アセチレンアルコール(2)を用いる場合、第1原料組成物において、アセチレンアルコール(2)の配合量は、前記カルボン酸銀の配合量1モルあたり0.03〜0.7モルであることが好ましく、0.05〜0.3モルであることがより好ましい。アセチレンアルコール(2)の前記配合量がこのような範囲であることで、第1原料組成物の安定性がより向上する。
前記アルコールは、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合で、その組み合わせ及び比率は、任意に調節できる。
(アルコール以外の溶媒)
前記溶媒は、配合成分の種類や量に応じて任意に選択できる。好ましい溶媒としては、常温常圧条件下で液状のアルカンが例示でき、前記アルカンは直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、炭素数が15以下であることが好ましく、より好ましいものとしては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン等が例示できる。
第1原料組成物における前記その他の成分(S1)の配合量は、前記その他の成分(S1)の種類に応じて、適宜選択すればよい。
例えば、前記その他の成分(S1)がアルコール以外の溶媒である場合、前記溶媒の配合量は、第1原料組成物の粘度等、目的に応じて選択すればよいが、通常は、第1原料組成物において、配合成分の総量に対する前記溶媒の配合量の割合は、25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、15質量%以下であることが特に好ましい。
また、前記その他の成分(S1)がアルコール及び前記溶媒以外の成分である(アルコール及びアルコール以外の溶媒のいずれでもない)場合、第1原料組成物において、配合成分の総量に対する前記その他の成分(S1)の配合量の割合は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
配合成分の総量に対する前記その他の成分(S1)の配合量の割合が0質量、すなわちその他の成分(S1)を配合しなくても、第1原料組成物は十分にその効果を発現する。
第1原料組成物は、配合成分がすべて溶解していてもよいし、一部又は全ての成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、配合成分がすべて溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
<第1原料組成物の製造方法>
第1原料組成物は、前記カルボン酸銀、含窒素化合物、還元剤、及び必要に応じてその他の成分(S1)を配合することで得られる。各成分の配合後は、得られたものをそのまま第1原料組成物としてもよいし、必要に応じて引き続き公知の精製操作を行って得られたものを第1原料組成物としてもよい。本発明においては、特に前記金属銀の形成材料として前記カルボン酸銀を用いていることにより、上記の各成分の配合時において、導電性を阻害する不純物が生成しないか、又はこのような不純物の生成量を極めて少量に抑制できるため、精製操作を行っていない第1原料組成物を用いても、十分な導電性を有する金属銀(導電体)が得られる。
各成分の配合時には、すべての成分を添加してからこれらを混合してもよいし、一部の成分を順次添加しながら混合してもよく、すべての成分を順次添加しながら混合してもよい。ただし、本発明においては、前記還元剤は滴下により配合することが好ましく、さらに滴下速度の変動を抑制することで、金属銀の表面粗さをより低減できる傾向にある。
混合方法は特に限定されず、撹拌子又は撹拌翼等を回転させて混合する方法;ミキサー、三本ロール、ニーダー又はビーズミル等を使用して混合する方法;超音波を加えて混合する方法等、公知の方法から適宜選択すればよい。
第1原料組成物において、溶解していない成分を均一に分散させる場合には、例えば、上記の三本ロール、ニーダー又はビーズミル等を用いて分散させる方法を適用するのが好ましい。
配合時の温度は、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、−5〜60℃であることが好ましい。そして、配合時の温度は、配合成分の種類及び量に応じて、配合して得られた混合物が撹拌し易い粘度となるように、適宜調節するとよい。
また、配合時間も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、10分〜36時間であることが好ましい。
<第2原料組成物>
前記第2原料組成物は、前記カルボン酸銀及び含窒素化合物が配合され、前記還元剤が配合されずになるものであり、それ自体で、金属銀を形成する銀インク組成物となり得るものである。
[還元剤]
第2原料組成物は、前記還元剤が配合されていない点で、第1原料組成物と相違する。ここで、第2原料組成物において配合されていない還元剤とは、第1原料組成物において説明した還元剤である。
すなわち、本発明に係る銀インク組成物の製造方法は、第1原料組成物に相当する特定の銀インク組成物を、前記還元剤が配合されていない特定の銀インク組成物(第2原料組成物)で希釈すること、又は前記還元剤が配合されていない特定の銀インク組成物(第2原料組成物)を、第1原料組成物に相当する特定の銀インク組成物で希釈することにより、製造中又は製造直後において固化等の撹拌不良を生じることなく、撹拌性が良好な、目的とする銀インク組成物を得る方法である。
第2原料組成物としては、前記還元剤が配合されていない点を除いて、第1原料組成物と同様のものを用いることができる。
[カルボン酸銀]
第2原料組成物におけるカルボン酸銀は、第1原料組成物において説明したカルボン酸銀と同様のものであり、第1原料組成物におけるカルボン酸銀と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
[含窒素化合物]
第2原料組成物における含窒素化合物は、第1原料組成物において説明した含窒素化合物と同様のものであり、第1原料組成物における含窒素化合物と同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第2原料組成物において、前記含窒素化合物の配合量は、第1原料組成物の場合と同様に、前記カルボン酸銀の配合量1モルあたり0.3〜15モルであることが好ましく、0.3〜5モルであることがより好ましい。前記含窒素化合物の前記配合量がこのような範囲であることで、第2原料組成物は安定性がより向上し、金属銀(導電体)の品質がより向上する。さらに、銀インク組成物に対して高温による加熱処理を行わなくても、より安定して金属銀を形成できる。
[その他の成分(S2)]
第2原料組成物は、前記カルボン酸銀及び含窒素化合物以外に、これらに該当しないその他の成分(本明細書においては、「その他の成分(S2)」と略記することがある)がさらに配合されてなるものでもよい。
第2原料組成物における前記その他の成分(その他の成分(S2))は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されず、第1原料組成物におけるその他の成分(S1)と同様のものが例示できる。
第2原料組成物における前記その他の成分(その他の成分(S2))の配合量は、第1原料組成物におけるその他の成分(S1)の配合量と同様とすることができる。
第2原料組成物は、配合成分がすべて溶解していてもよいし、一部又は全ての成分が溶解せずに分散した状態であってもよいが、配合成分がすべて溶解していることが好ましく、溶解していない成分は均一に分散していることが好ましい。
<第2原料組成物の製造方法>
第2原料組成物は、前記カルボン酸銀、含窒素化合物、及び必要に応じてその他の成分(S2)を配合することで得られる。各成分の配合後は、得られたものをそのまま第2原料組成物としてもよいし、必要に応じて引き続き公知の精製操作を行って得られたものを第2原料組成物としてもよい。本発明においては、特に前記金属銀の形成材料として前記カルボン酸銀を用いていることにより、上記の各成分の配合時において、導電性を阻害する不純物が生成しないか、又はこのような不純物の生成量を極めて少量に抑制できるため、精製操作を行っていない第2原料組成物を用いても、十分な導電性を有する金属銀(導電体)が得られる。
第2原料組成物は、配合成分が異なる点以外は、第1原料組成物と同じ方法で製造できる。
また、第2原料組成物で好ましいものとしては、前記還元剤が配合されていない点を除いて第1原料組成物と同様のものを濃縮したものが例示できる。このような濃縮された第2原料組成物は、濃縮されていない第2原料組成物よりも粘度が高いが、第1原料組成物と混合することで、撹拌性が良好な銀インク組成物をより容易に得られる。また、濃縮した第2原料組成物は、高い粘度であるにも関わらず、保存時の成分の析出や沈降が抑制され、保存安定性に優れる。
このような濃縮された第2原料組成物においては、前記含窒素化合物の配合量は、上記の数値範囲の中でも、前記カルボン酸銀の配合量1モルあたり1〜5モルであることが好ましく、1.5〜4モルであることがより好ましい。
(濃縮)
濃縮された第2原料組成物としては、上述の各成分の配合後に得られた混合物を、20℃における粘度が0.1Pa・s以上となるように濃縮して得られたものが好ましい。濃縮によって、前記混合物中の揮発性成分が気化して除去され、粘度が高くなった第2原料組成物が得られる。なお、本明細書において、後述する「せん断粘度」とは異なり、単なる「粘度」として記載されている数値は、特に断りのない限り、超音波振動式粘度計を用いて測定したものを意味する。
濃縮方法は公知の方法から適宜選択すればよく、好ましい方法としては、常圧下での加熱濃縮、常温下又は加熱条件下での減圧濃縮が例示できる。なかでも、常温下又は加熱条件下での減圧濃縮が好ましい。
温度、時間、圧力等の濃縮条件は、前記混合物の配合成分や量に応じて適宜調節すればよい。例えば、濃縮時の温度の下限値は、18℃であることが好ましく、20℃であることがより好ましく、23℃であることが特に好ましい。このような範囲とすることで、第2原料組成物がより効率的に得られる。また、濃縮時の温度の上限値は、70℃であることが好ましく、60℃であることがより好ましく、50℃であることが特に好ましい。このような範囲とすることで、不純物が少ないより良好な品質の第2原料組成物が得られる。
濃縮時間の下限値は、10分であることが好ましく、15分であることがより好ましく、20分であることが特に好ましい。このような範囲とすることで、より高い粘度の第2原料組成物が得られる。また、濃縮時間の上限値は、180分であることが好ましく、120分であることがより好ましく、90分であることが特に好ましい。このような範囲とすることで、不純物が少ないより良好な品質の第2原料組成物がより効率的に得られる。
濃縮時の圧力の上限値は、500hPa(ヘクトパスカル)であることが好ましく、300hPaであることがより好ましく、150hPaであることがさらに好ましく、100hPaであることが特に好ましい。このような範囲とすることで、不純物が少ないより良好な品質の第2原料組成物がより効率的に得られる。また、濃縮時の圧力の下限値は特に限定されない。
濃縮時の温度、濃縮時間、濃縮時の圧力は、それぞれの値を相互に考慮しながら適した範囲に調節すればよい。例えば、濃縮時の温度を低めに設定しても、濃縮時の圧力を低めに設定するか、濃縮時間を長めに設定することで、あるいはこの両方を行うことで、効率的に前記混合物を濃縮できる。また、濃縮時の圧力を高めに設定しても、濃縮時の温度を高めにするか、濃縮時間を長めに設定することで、あるいはこの両方を行うことで、効率的に前記混合物を濃縮できる。すなわち、濃縮時の温度、濃縮時間、濃縮時の圧力として例示した上記数値範囲の中の数値を、相互の値を考慮しつつ柔軟に組み合わせることで、良好な品質の第2原料組成物が効率的に得られる。
前記混合物は、撹拌しながら濃縮することが好ましい。このようにすることで、濃縮時の混合物をより均一にすることができ、例えば、一部の成分が溶解していなくてもより均一に分散させることができるので、濃縮工程をより安定して行うことができる。その結果、最終的な濃縮物(すなわち、第2原料組成物)の品質がより良好となる。
この時の撹拌方法は、第1原料組成物の製造方法で説明した混合方法と同様の方法でよく、また、混合物を収容した容器が回転等の運動が可能であれば、この容器を運動させて混合物を撹拌してもよい。
濃縮後の第2原料組成物の20℃における粘度は、0.1Pa・s以上であることが好ましく、0.12Pa・s以上であることがより好ましい。また、第2原料組成物の20℃における粘度は、0.5Pa・s以下であることが好ましく、0.45Pa・s以下であることがより好ましい。このような範囲とすることで、銀インク組成物の粘度の調節がより容易となる。なお、ここでは第2原料組成物の20℃における粘度について説明したが、第2原料組成物の使用時の温度は、20℃に限定されるものではなく、任意に選択できる。
また、第2原料組成物で好ましいものとしては、前記カルボン酸銀、含窒素化合物及びアルコールが配合され、前記還元剤が配合されていない混合物に、二酸化炭素が供給されてなるものも例示できる。このような第2原料組成物は、上述の濃縮された第2原料組成物と同様に粘度が高いが、第1原料組成物と混合することで、撹拌性が良好な銀インク組成物をより容易に得られる。
<銀インク組成物及びその製造方法>
前記銀インク組成物は、第1原料組成物及び第2原料組成物を混合する工程(混合工程)を有する製造方法で製造できる。
(混合工程)
混合工程では、第1原料組成物及び第2原料組成物を混合するが、その方法は特に限定されず、目的に応じて条件を適宜調節して、これら組成物を添加し、撹拌すればよい。
例えば、添加時には、第1原料組成物及び第2原料組成物を同じ容器中に同時に添加してもよいし、第1原料組成物中に第2原料組成物を添加してもよいし、第2原料組成物中に第1原料組成物を添加してもよい。第1原料組成物及び第2原料組成物は、いずれも添加対象に全量をまとめて加えてもよいし、滴下して加えてもよい。滴下する場合の滴下時間は、特に限定されない。
撹拌方法は特に限定されず、第1原料組成物の製造方法で説明した混合方法と同様の方法が例示できる。
第1原料組成物及び第2原料組成物を製造してから、これらを混合に供するまでの時間は、特に限定されないが、より良好な品質の銀インク組成物が得られる点から、24時間以下であることが好ましく、12時間以下であることがより好ましく、6時間以下であることが特に好ましい。そして、混合に供するまでの時間の下限値は、特に限定されない。
第1原料組成物及び第2原料組成物の混合時の温度は、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、10〜40℃であることが好ましく、15〜30℃であることがより好ましい。そして、混合時の温度は、第1原料組成物及び第2原料組成物の種類に応じて、混合して得られた目的物が撹拌し易い粘度となるように、適宜調節するとよい。
また、混合時間(第1原料組成物及び第2原料組成物の添加を開始してから、目的物が得られるまでの時間)も、各配合成分が劣化しない限り特に限定されないが、10分〜12時間であることが好ましい。
混合時の第1原料組成物及び第2原料組成物の使用量は特に限定されないが、第1原料組成物及び第2原料組成物の総使用量に対する第2原料組成物の使用量の割合は、3〜97質量%であることが好ましく、8〜92質量%であることがより好ましい。
なかでも、第2原料組成物が濃縮等により高粘度化されたものである場合には、第1原料組成物及び第2原料組成物の総使用量に対する第2原料組成物の使用量の割合は、30〜97質量%であることが好ましく、40〜92質量%であることがより好ましい。
銀インク組成物において、前記カルボン酸銀に由来する銀の含有量は、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。このような範囲であることで、形成された金属銀(導電体)は品質により優れたものとなる。前記銀の含有量の上限値は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、取り扱い性等を考慮すると25質量%であることが好ましい。
なお、本明細書において、「カルボン酸銀に由来する銀」とは、特に断りの無い限り、第1原料組成物及び第2原料組成物の製造時に配合されたカルボン酸銀中の銀を意味し、配合後に引き続きカルボン酸銀を構成している銀と、配合後にカルボン酸銀が分解して生じた分解物中の銀及び銀自体と、の両方を含む概念とする。
銀インク組成物において、銀の総配合量1モルあたりの含窒素化合物の総配合量(モル)([含窒素化合物の総配合量(モル)]/[銀の総配合量(モル)])は、1〜5モルであることが好ましく、1〜3モルであることがより好ましい。
ここで、「銀インク組成物における銀の総配合量」とは、銀インク組成物中の、第1原料組成物の製造時に配合されたカルボン酸銀に由来する銀の量と、第2原料組成物の製造時に配合されたカルボン酸銀に由来する銀の量と、の総量を意味する。
また、「銀インク組成物における含窒素化合物の総配合量」とは、第1原料組成物の製造時に配合された含窒素化合物の量と、第2原料組成物の製造時に配合された含窒素化合物の量と、の総量から換算される、銀インク組成物の製造に用いた、含窒素化合物の総量を意味する。
銀インク組成物において、銀の総配合量1モルあたりの還元剤の総配合量(モル)([還元剤の総配合量(モル)]/[銀の総配合量(モル)])は、0.04〜1モルであることが好ましく、0.06〜0.6モルであることがより好ましい。
ここで、「銀インク組成物における銀の総配合量」とは、上述のとおりである。
また、「銀インク組成物における還元剤の総配合量」とは、第1原料組成物の製造時に配合された還元剤の量と、第2原料組成物の製造時に配合された還元剤の量と、の総量から換算される、銀インク組成物の製造に用いた、還元剤の総量を意味する。
本発明においては、混合工程を行った後、得られたものをそのまま銀インク組成物としてもよいし、必要に応じて引き続き公知の精製操作を行って得られたものを銀インク組成物としてもよい。本発明においては、特に金属銀の形成材料として前記カルボン酸銀を用いていることにより、混合工程において、導電性を阻害する不純物が生成しないか、又はこのような不純物の生成量を極めて少量に抑制できるため、精製操作を行っていない銀インク組成物を用いても、十分な導電性を有する金属銀(導電体)が得られる。
本発明により得られる銀インク組成物は、固化等が見られず、撹拌性が良好である。例えば、銀インク組成物の25℃におけるせん断粘度は、好ましくはせん断速度1000s−1で1.2Pa・s以下であり、より好ましくはせん断速度1000s−1で1.0Pa・s以下である。前記銀インク組成物としては、含有成分が溶解又は均一に分散された液状のものが得られる。
前記銀インク組成物は、高純度の金属銀の製造に好適であり、銀インク組成物を基材等の目的とする箇所に付着させ、乾燥処理や加熱(焼成)処理等の固化処理を適宜選択して行うことで、金属銀からなる層(銀層)を形成できる。加熱処理は、乾燥処理を兼ねて行ってもよい。
前記銀インク組成物は、例えば、印刷法、塗布法、浸漬法等の公知の方法で基材等に付着させることができ、パターニングすることも可能である。
前記印刷法としては、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、ディップ式印刷法、インクジェット式印刷法、ディスペンサー式印刷法、ジェットディスペンサー式印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、パッド印刷法等が例示できる。
前記塗布法としては、スピンコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ゲートロールコーター、バーコーター、ロッドコーター、グラビアコーター等の各種コーターや、ワイヤーバー等を用いる方法が例示できる。
基材上にパターニングされた銀層が設けられた積層体は、通信機器等の電子機器において、配線、電極、アンテナ等を構成したり、透明導電膜を構成するのに利用できる。そのために、極めて厚さが薄い極薄の銀層(銀膜)を形成するためには、銀インク組成物の銀の含有量や、銀インク組成物の粘度を小さくすることが必要となる。また、銀層の導電性を高くする(抵抗値を小さくする)ためには、金属銀の形成がより良好に進行する点から、銀インク組成物として、前記還元剤が配合されてなるものが有用である。しかし、還元剤が配合されてなる銀インク組成物として、銀の含有量や粘度が小さいものを製造するために、銀インク組成物を希釈すると、その希釈成分の配合方法によっては、銀インク組成物が固まり易くなって、撹拌性が低下することがある。銀インク組成物のこのような撹拌性の低下は、配合成分のいずれかが特定の分解工程を経ることで生じると推測される。しかし、本発明によれば、上述のように第1原料組成物及び第2原料組成物を混合するという方法を採用することによって、このような撹拌性の低下が顕著に抑制される。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
<銀インク組成物の製造>
[実施例1]
(第1原料組成物の製造)
液温が50℃以下となるように、ビーカー中で2−エチルヘキシルアミン(後述する2−メチルアセト酢酸銀に対して1倍モル量)に2−メチルアセト酢酸銀を添加して、メカニカルスターラーを用いて15分間撹拌することにより、液状物を得た。この液状物に、反応液の温度が50℃以下となるように、シリンジポンプを用いてギ酸(2−メチルアセト酢酸銀に対して0.6倍モル量)を30分間かけて滴下した。ギ酸の滴下終了後、25℃にて反応液をさらに1時間撹拌することにより、第1原料組成物を得た。各配合成分の種類と配合比を表1に示す。
(第2原料組成物の製造)
2−エチルヘキシルアミン(125.30g)、及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(エアープロダクツジャパン社製「サーフィノール61」、以下、「SF61」と略記することがある)(5.60g)をフラスコ内に添加して撹拌し、さらにここへ、氷冷下2−メチルアセト酢酸銀(96.30g)を添加して撹拌することで、混合物を得た。そして、得られた混合物のせん断粘度(濃縮前のせん断粘度)を下記方法で測定したところ、0.07Pa・sであった。各配合成分の種類と配合比を表1に示す。
次いで、得られた混合物全量(227.20g)を、25℃のウオーターバスで温度調節しながら、30hPaの圧力を保ち、60分間減圧濃縮することで、第2原料組成物(204.48g)を得た。得られた第2原料組成物の製造直後のせん断粘度を下記方法で測定したところ、0.42Pa・sであった。なお、前記混合物から第2原料組成物を得る過程での質量減少率は、10.0%であった。
(銀インク組成物の製造)
上記で得られた第1原料組成物及び第2原料組成物を、これらの製造後直ちに、容器中に添加し、25℃で1分撹拌することで、銀インク組成物を得た。このとき、第1原料組成物及び第2原料組成物の総使用量に対する第2原料組成物の使用量の割合を75質量%とした。得られた銀インク組成物のせん断粘度を下記方法で測定したところ、表2に示すように0.7Pa・sであり、銀インク組成物は、固化等が見られず、撹拌性が良好であった。
なお、表2に、第1原料組成物及び第2原料組成物の製造に用いた各配合成分の総量から算出した、銀の総配合量1モルあたりの含窒素化合物の総配合量(モル)([含窒素化合物の総配合量(モル)]/[銀の総配合量(モル)])、銀の総配合量1モルあたりの還元剤の総配合量(モル)([還元剤の総配合量(モル)]/[銀の総配合量(モル)])、及び銀インク組成物の銀の含有量(質量%)を、それぞれあわせて示す。
(せん断粘度の測定方法)
レオメータ(Anton Paar社製「MCR301」、コーンプレートCP−25−2(直径25mm、コーン角度2°))を用い、25℃において、測定対象物である前記混合物、第2原料組成物又は銀インク組成物のせん断粘度を測定した。より具体的には、せん断速度を1分間かけて0.1s−1から1000s−1まで上げた後、せん断速度を1分間かけて1000s−1から0.1s−1まで下げた。次いで、再度せん断速度を1分間かけて0.1s−1から1000s−1まで上げたときの粘度の測定値をせん断粘度として採用した。
[実施例2]
第1原料組成物及び第2原料組成物の総使用量に対する第2原料組成物の使用量の割合を75質量%に代えて、90質量%とした点以外は、実施例1と同じ方法で銀インク組成物を得た。得られた銀インク組成物は、表2に示すようにせん断粘度が0.5Pa・sであり、固化等が見られず、撹拌性が良好であった。
[比較例1]
(第1原料組成物の製造)
液温が50℃以下となるように、ビーカー中で2−エチルヘキシルアミン(後述する2−メチルアセト酢酸銀に対して1.9倍モル量)に2−メチルアセト酢酸銀を添加して、メカニカルスターラーを用いて15分間撹拌することにより、液状物を得た。この液状物に、反応液の温度が50℃以下となるように、シリンジポンプを用いてギ酸(2−メチルアセト酢酸銀に対して0.2倍モル量)を30分間かけて滴下した。ギ酸の滴下終了後、25℃にて反応液をさらに1時間撹拌することにより、第1原料組成物を得た。各配合成分の種類と配合比を表1に示す。
(銀インク組成物の製造)
上記で得られた第1原料組成物と、第2原料として3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(SF61)とを、容器中に添加し、撹拌することで、銀インク組成物を得ることを試みたが、容器中で混合物が固化してしまい、撹拌できず、実用に供し得る銀インク組成物は得られなかった。
[比較例2]
(第1原料組成物の製造)
液温が50℃以下となるように、ビーカー中で2−エチルヘキシルアミン(後述する2−メチルアセト酢酸銀に対して2.1倍モル量)に2−メチルアセト酢酸銀を添加して、メカニカルスターラーを用いて15分間撹拌することにより、液状物を得た。この液状物に、反応液の温度が50℃以下となるように、シリンジポンプを用いてギ酸(2−メチルアセト酢酸銀に対して0.1倍モル量)を30分間かけて滴下した。ギ酸の滴下終了後、25℃にて反応液をさらに1時間撹拌することにより、第1原料組成物を得た。各配合成分の種類と配合比を表1に示す。
(銀インク組成物の製造)
上記で得られた第1原料組成物と、第2原料として3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール(SF61)とを、容器中に添加し、撹拌することで、銀インク組成物を得ることを試みたが、容器中で混合物が固化してしまい、撹拌できず、実用に供し得る銀インク組成物は得られなかった。
Figure 0006468776
Figure 0006468776
上記結果から明らかなように、実施例1〜2では、第1原料組成物及び第2原料組成物を混合したことによって、良好な撹拌性で銀インク組成物が得られた。
これに対して、比較例1〜2では、第2原料組成物ではなく、アルコールを単独で混合したことによって、混合物が撹拌できず、目的とする銀インク組成物は得られなかった。
本発明は、配線基板、電磁波シールド、タッチパネル、無線通信機筐体のアンテナ等、基材上に金属銀の層を備えた各種電子機器の製造に利用可能である。

Claims (1)

  1. 式「−COOAg」で表される基を有するカルボン酸銀と、炭素数25以下のアミン化合物、炭素数25以下の第4級アンモニウム塩、アンモニア及び前記アミン化合物又はアンモニアが酸と反応してなるアンモニウム塩からなる群から選択される一種以上の含窒素化合物と、還元剤と、下記一般式(2)で表されるアセチレンアルコール類と、が配合されてなる銀インク組成物の製造方法であって、
    前記カルボン酸銀、含窒素化合物及び還元剤が配合され、前記アセチレンアルコール類が配合されずになる第1原料組成物と、前記カルボン酸銀含窒素化合物及びアセチレンアルコール類が配合され、前記還元剤が配合されずになる第2原料組成物と、を混合する工程を有することを特徴とする銀インク組成物の製造方法。
    Figure 0006468776
    (式中、R’及びR’’は、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、又は1個以上の水素原子が置換基で置換されていてもよいフェニル基である。)
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