JP6467147B2 - エアゾール製品 - Google Patents

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Description

本発明は、エアゾール製品に関する。より詳細には、適用箇所に押し当ててから使用されるエアゾール製品において、複数の噴射孔が不規則に閉塞されることなく、適用箇所に所望の噴射状態で内容物を噴射することのできるエアゾール製品に関する。
従来、皮膚や頭髪等の適用箇所に内容物を噴射するためのエアゾール製品が種々開発されている。このようなエアゾール製品としては、適用箇所に押し当ててから内容物を噴射し、適用箇所に的確に内容物を噴射(塗布)することを意図した製品が知られている。特許文献1には、人体に塗布する塗布体を備える塗布用エアゾール製品が開示されている。塗布体は、ステムに取り付けられる本体と、本体に装着される焼結多孔質体とからなり、本体と焼結多孔質体との間に空隙が形成され、焼結多孔質体は空隙と外側部とが連通する貫通孔を備えている。
特開2012−192971号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアゾール製品の塗布体は、適用箇所に押し付けられる塗布面に複数の噴射孔(貫通孔)が形成されている。そのため、適用箇所に押し当てて噴射する際に、噴射孔が不規則に閉じられやすい。その結果、噴射孔のいくつかが閉塞され、閉塞されていない噴射孔から勢いよく内容物が噴射されたり、噴射方向が乱されて内容物が飛び散ったり、大きな噴射音を発するなど、設計通りの噴射状態にならない。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであり、適用箇所に押し当ててから使用されるエアゾール製品において、複数の噴射孔が不規則に閉塞されることなく、適用箇所に所望の噴射状態で内容物を噴射することのできるエアゾール製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のエアゾール製品には、以下の構成が主に含まれる。
(1)適用箇所に押し当てられた押当状態から、前記適用箇所から離された非押当状態に変位される際に、液化ガスを含む内容物を噴射するエアゾール製品であり、前記内容物が充填されるエアゾール容器と、前記エアゾール容器から取り込まれる前記内容物を噴射する噴射部材とを備え、前記噴射部材は、本体部と、前記適用箇所に押し当てられ、前記内容物が噴射される複数の噴射孔が形成された押当部とを備え、前記本体部は、前記非押当状態から前記押当状態に変位される際に、前記噴射部材内に前記押当部とともに一定容積の内部空間を画定するとともに、前記内部空間と前記複数の噴射孔との連通を遮断して、前記内部空間に前記内容物を取り込み、前記押当状態から前記非押当状態に変位される際に、前記内部空間と前記複数の噴射孔との連通を開放する、エアゾール製品。
このような構成によれば、本体部は、非押当状態から押当状態に変位される際に、噴射部材内に押当部とともに一定容積の内部空間を画定するとともに、内部空間と複数の噴射孔との連通を遮断して、内部空間に内容物を取り込む。また、本体部は、押当状態から非押当状態に変位される際に、内部空間と複数の噴射孔との連通を開放する。そのため、エアゾール製品は、内部空間に取り込まれた一定量の内容物を噴射することができ、使いすぎない。また液化ガスによる過冷却が防止される。さらに、エアゾール製品は、押当状態から非押当状態に変位される際に、内容物を噴射する。そのため、複数の噴射孔は、いずれも噴射時に適用箇所から離されており、開放されている。その結果、複数の噴射孔は、不規則に閉塞されることがない。したがって、エアゾール製品は、適用箇所に所望の噴射状態で内容物を噴射することができる。
(2)前記押当部は、前記押当状態において前記適用箇所に押し当てられる金属板を備える、(1)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、金属板は、押当状態において適用箇所に押し当てられる。金属板は液化ガスの気化熱が伝わりやすく速く冷却されるため、金属板を介して適用箇所が冷却されやすい。
(3)前記押当部は、前記金属板を支持する非金属製の支持部をさらに備える、(2)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、金属板は、非金属製の支持部により支持される。そのため、金属板は、適用箇所に押し当てられた際に変形しにくい。その結果、エアゾール製品は、繰り返し使用されても、たとえば複数の噴射孔の周囲が変形して噴射量や噴射方向が変化する等の不具合を生じにくい。
(4)前記金属板は、前記内部空間に取り込まれた前記内容物が発生する気化熱により冷却される位置に設けられる、(2)または(3)記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、金属板は、内部空間に取り込まれた内容物が発生する気化熱により冷却される位置に設けられる。そのため、金属板は、噴射前の押当状態において内部空間に取り込まれた内容物中の液化ガスの気化熱により冷却され、適用箇所を好適に冷却することができる。また、冷却された金属板は、適用箇所に噴射された内容物を塗り拡げる際に使用されてもよい。この場合、適用箇所は、噴射された内容物による冷却効果に加え、冷却された金属板による冷却効果も付与される。
(5)前記金属板は、前記内部空間を画定する前記押当部の一部を構成する、(2)〜(4)のいずれかに記載のエアゾール製品。
このような構成によれば、金属板は、内部空間を画定する押当部の一部を構成する。そのため、金属板は、内部空間に取り込まれた内容物に含まれる液化ガスの気化熱により直接冷却される。その結果、金属板は、より冷却されやすく、噴射前の押当状態においても適用箇所をより好適に冷却することができる。また、より冷却された金属板は、適用箇所に噴射された内容物を塗り拡げる際に使用されてもよい。この場合、適用箇所は、噴射された内容物による冷却効果に加え、より冷却された金属板による優れた冷却効果も付与される。
本発明によれば、適用箇所に押し当ててから使用されるエアゾール製品において、複数の噴射孔が不規則に閉塞されることなく、適用箇所に所望の噴射状態で内容物を噴射することのできるエアゾール製品を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)のエアゾール製品の模式的な断面図である。 図2は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)の噴射部材の平面図である。 図3Aは、本発明の一実施形態(第1の実施形態)の押当部を適用箇所に押し当てた状態の模式的な断面図である。 図3Bは、本発明の一実施形態(第1の実施形態)の押当部を適用箇所から離した状態(非押当状態)の模式的な断面図である。 図4は、本発明の一実施形態(第2の実施形態)のエアゾール製品の模式的な断面図である。 図5は、本発明の一実施形態(第2の実施形態)の押当部を適用箇所に押し当てた状態の模式的な断面図である。 図6は、本発明の一実施形態(第3の実施形態)のエアゾール製品の模式的な断面図である。 図7は、本発明の一実施形態(第3の実施形態)の押当部を適用箇所に押し当てた状態の模式的な断面図である。 図8は、本発明の一実施形態(第4の実施形態)のエアゾール製品の模式的な断面図である。 図9は、本発明の一実施形態(第4の実施形態)の押当部の斜視図である。 図10は、本発明の一実施形態(第4の実施形態)の本体部の斜視図である。 図11は、本発明の一実施形態(第4の実施形態)の押当部を適用箇所に押し当てた状態の模式的な断面図である。
(第1の実施形態)
本発明の一実施形態のエアゾール製品が、図面を参照して説明される。図1は、本実施形態のエアゾール製品1の模式的な断面図である。エアゾール製品1は、適用箇所Pに押し当てられた押当状態(図3A参照)から、適用箇所Pから離された非押当状態(図3B参照)に変位される際に、一定量の内容物2を噴射する。図1に示されるエアゾール製品1は、非押当状態である。エアゾール製品1は、内容物2が充填されるエアゾール容器3と、エアゾール容器3に取り付けられ、エアゾール容器3から内容物2を取り込むためのエアゾールバルブ4と、エアゾール容器3から取り込まれる内容物2を噴射する噴射部材5とを備える。噴射部材5は、内容物2が噴射される複数の噴射孔P1が形成された押当部6と、本体部7と、カバーキャップ7とを備える。以下、それぞれの構成について説明する。なお、エアゾール容器3およびエアゾールバルブ4は、いずれも汎用の部材である。そのため、本実施形態において示されるエアゾール容器3およびエアゾールバルブ4は、いずれも例示であり、適宜設計変更が行われてもよい。
<エアゾール容器3>
エアゾール容器3は、内容物2が加圧充填される耐圧容器である。エアゾール容器3の形状は特に限定されず、汎用の形状が採用される。本実施形態のエアゾール容器3は、有底筒状であり、開口部に後述するエアゾールバルブ4を固着するためのビード部31が形成されている。開口部は、内容物2を充填するための充填口であり、エアゾールバルブ4により閉止される。
エアゾール容器3を構成する材料は特に限定されない。材料としては、アルミニウムやブリキなどの金属、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂、耐圧ガラス等が例示される。合成樹脂を用いる場合は、たとえば、日光による内容物2の劣化を防止するために紫外線吸収剤が含有されてもよく、内容物2に含まれる液化ガスの透過を防止するためにエアゾール容器3の外表面または内面に炭素やシリカなどが蒸着されてもよい。ほかにも、エアゾール容器3は、未使用のポリエチレンテレフタレートに対して、飲料用として使用された後のポリエチレンテレフタレートを添加して再利用した材料が使用されてもよい。
<エアゾールバルブ4>
エアゾールバルブ4は、エアゾール容器3に取り付けられるバルブであり、エアゾール容器3から内容物2を取り込んで、噴射部材5に送るための部材である。エアゾールバルブ4の構造は、押圧状態においてエアゾール容器3から内容物2を取り込んで噴射部材5に送ることができ、かつ、非押圧状態においてエアゾール容器3内と噴射部材5の内部空間S1(図3A参照)とを遮断することのできる構造であればよい。本実施形態では、エアゾールバルブ4は、マウンティングカップ41と、ハウジング42と、ステム43と、スプリング44と、ステムラバー45とを備える。
(マウンティングカップ41)
マウンティングカップ41は、ハウジング42を保持し、ガスケットを介してビード部31に固着されてエアゾール容器3を密封する部材である。マウンティングカップ41は、中心にステム43が挿通される挿通孔が形成されている。挿通孔の径は、ステム43の外径よりも大きい。そのため、マウンティングカップ41は、ステム43の摺動を妨げない。
(ハウジング42)
ハウジング42は、略円筒状であり、マウンティングカップ41の中央部に保持され、ステム43、スプリング44およびステムラバー45からなるバルブ機構を保持するための部材である。ハウジング42は、上端および下端にそれぞれ開口を有する。ハウジング42内には、ステム43が挿通されている。上端側の開口は、ステム43の上端を露出させるために設けられている。下端側の開口は、エアゾール容器3内の内容物2を取り込むために設けられている。ハウジング42は、下端近傍において、内周面が軸方向に膨出された膨出部42aが形成されている。
(ステム43)
ステム43は、ハウジング42内を上下方向に摺動する部材であり、非押当状態から押当状態に変位される際にハウジング42内に取り込まれた内容物2が通過するステム内通路43aを有する。ステム43は、ステム孔43bが形成された比較的径の小さな縮径部43cと、縮径部43cよりも径の大きな大径部43dとを備える。ステム孔43bは、ハウジング42の内部空間Shとステム内通路43aとを連通する。ステム孔43bは、ステムラバー45の内周面により適宜開閉される。ステム43は、スプリング44により上方向に付勢され、非押圧状態でステム孔がステムラバーによりシールされる位置に保持されている。
(スプリング44)
スプリング44は、ステム43を上方向へ付勢するために、ハウジング42内に圧縮状態で保持される部材である。スプリング44は、ステム43の下面に接続される上端と、膨出部42aの上面に接続される下端とを有する。スプリング44は、常時ステム43を上方向へ付勢しており、非押圧状態においてステム孔43bの外周面をステムラバー45の内周面でシールするようステム43を付勢する。
(ステムラバー45)
ステムラバー45は、内部空間Shとステム内通路43aとの連通を遮断するための部材であり、中心にステム43が挿通される挿通孔が形成された円盤状の部材である。ステムラバー45の内径は、ステム43の外径よりもわずかに小さく、非押当状態において、内周面をステム43の外周面と密着させる。これにより、内部空間Shとステム内通路43aとの連通は遮断される。なお、ステムラバー45とステム43との密着状態は、ステム43を下方に所定の距離d1だけ摺動させてステムラバー45を撓ませることにより解消される(図3A参照)。ステムラバー45の外周近傍は、マウンティングカップ41の下面とハウジング42の上面とにより挟持される。これにより、ステムラバー45は、エアゾールバルブ4内において適切に位置決めされる。
<噴射部材5>
噴射部材5は、内容物2を噴射するための部材である。図1に加え図2を参照して噴射部材5が説明される。図2は、噴射部材5の平面図である。噴射部材5は、押当部6と本体部7と、カバーキャップ8とを備える。
(押当部6)
押当部6は、適用箇所P(図3A参照)に押し当てられる部材であり、略円盤状の天板61(金属板を支持する支持部の一例)と、天板61の外周縁において下方向に延設された周状の外側延設部62と、天板61の裏面において下方向に延設された周状の内側延設部63と、適用箇所Pに押し当てられる金属板64とを備える。天板61の外径は、カバーキャップ8の外径よりもわずかに小さい。また、外側延設部62の下端は、非押当状態においてカバーキャップ8の開口に挿入されている。外側延設部62の下端と、外側延設部62の鉛直下方向に位置するビード部31の上面とは、所定の距離d2だけ離間されている。そのため、噴射部材5は、非押当状態から押当状態に変位される際に、下方向に所定の距離だけ滑らかに移動することができる。
天板61の中心には、凹部65が形成されている。また、天板61は、凹部65の形成された箇所を含む中央部が上方向に湾曲されている。凹部65の周囲には、4つの係合溝66が等間隔に設けられている。凹部65には、金属板64が取り付けられる。内側延設部63は、後述する本体部7の側周部72が嵌め込まれる部位である。内側延設部63の内径は、側周部72の外径よりもわずかに大きい。また、内側延設部63は、図1に示されるように、非押当状態において下端の一部に側周部72が挿入されている。そのため、噴射部材5は、非押当状態から押当状態に変位される際に、下方向に所定の距離だけ滑らかに移動することができる。
天板61を構成する材料としては、金属板64を適切に支持することのできる材料であればよく、特に限定されない。このような材料としては、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ナイロンなどの合成樹脂が例示される。これらの中でも、天板61の材料としては、押圧に対して変形しない強度が確保しやすい観点から、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
天板61の厚さ、特に金属板64を支持する部位の厚さとしては特に限定されず、押当部6が繰り返し適用箇所Pに押し当てられる場合に破損されない強度となる厚さであればよい。このような厚さとしては、0.5〜5mm程度が例示される。また、凹部65の深さとしては特に限定されず、取り付けられる金属板64を支持することのできる深さであればよい。このような深さとしては、0.1〜2mm程度が例示される。特に、本体部との間で内部空間を構成する部分の厚さが0.5〜3mm程度である場合、金属板64を支持することができるだけでなく、後述する内部空間S1に取り込まれた内容物2中の液化ガスによる気化熱が金属板64に適度に伝播されやすい。
金属板64は、上に凸の湾曲形状であるドーム部64aと、ドーム部64aの外周面の四方において等間隔に設けられた4つの矩形状の係合片64bとが設けられている。金属板64の裏面は、凹部65の内底面と相補的な形状である。4つの係合片64bは、それぞれ凹部65の4つの係合溝66に嵌め込まれる。これにより、金属板64は、凹部65に密着状態で位置決めされる。金属板64は、上に凸の湾曲形状であるため、押当状態において、適用箇所に押し当てられやすい。
金属板64を構成する材料としては特に限定されない。一例を挙げると、金属板64を構成する材料は、アルミニウム、ステンレス、銅、チタン、またはこれらの合金のような熱伝導率の高い金属材料が挙げられる。本実施形態では、アルミニウム製の金属板64である。
金属板64の厚さは凹部65の深さと同程度でよく、押当部6が繰り返し適用箇所Pに押し当てられる場合に破損しない強度を示し、かつ、液化ガスの気化熱を伝播しやすい厚さであればよい。このような厚さとしては、0.1〜2mm程度が例示される。
ここで、本実施形態では、金属板64は、相補的な形状を有する凹部65を備えた天板61に取り付けられる。そのため、金属板64は、後述する押当状態において適用箇所Pに押し当てられる際に変形されにくい。その結果、エアゾール製品1は、繰り返し使用されても、たとえば複数の噴射孔P1のうち、一部の噴射孔P1の周囲が変形して、噴射量や噴射方向が変化する等の不具合を生じにくい。
凹部65の内底面は、図2に示されるように、十字溝65aが形成されている。十字溝65aの四方の端部には、凹部65の内底面と天板61の裏面とを貫通する貫通孔(弁孔P2)が形成されている。それぞれの弁孔P2は、後述する本体部7の側周部72と対応する位置に形成されている。また、金属板64は、厚さ方向に貫通する4つの噴射孔P1が形成されている。4つの噴射孔P1は、同心円状に形成されている。金属板64が凹部65に取り付けられた状態において、4つの噴射孔P1は、十字溝65aの上に配置される。そのため、後述する押当状態から非押当状態に変位されると、内容物2は、内部空間S1から弁孔P2および十字溝65aを通って噴射孔P1から外部に噴射される。
(本体部7)
本体部7は、非押当状態から押当状態に変位される際に、噴射部材5内に押当部6とともに一定容積の内部空間S1を画定するための部材であり、中心に内容物2を取り込むための取込口が形成された円盤状の基部71と、基部71の外周縁から上方向に延設された周状の側周部72と、取込口の周囲において、下方向に延設された周状の接続部73とを備える。接続部73の下端は、ステム43の上端が挿入される挿入口が形成されている。本体部7は、挿入口にステム43の上端が挿入されることにより、ステム43に取り付けられる。本体部7と押当部6との間にはスプリング74が挿入されており、天板61の裏面に接続される上端と、基部71の上面に接続される下端とを有する。スプリング74は、自然状態において、天板61の裏面と側周部72の上面とを離間させた状態で、本体部7と押当部6とを接続する。
基部71の外径は、内側延設部63の内径よりもわずかに小さく、側周部72は、内側延設部63に挿入されている。上記のとおり、それぞれの弁孔P2は、側周部72と対応する位置に形成されている。天板61の裏面と、側周部72の上面とは、非押当状態において、所定の距離d3だけ離間されている。本実施形態のエアゾール製品1は、距離d3と、上記したステムラバー45とステム43との当接を開放するために要するステム43の摺動距離(距離d1、図3A参照)との和が、非押当状態における外側延設部62の下端とビード部31の上面との離間距離(距離d2)よりも小さくなるよう調整されている。
(カバーキャップ8)
カバーキャップ8は、エアゾールバルブ4を保護するとともに、噴射部材5そのものの上下方向への摺動をガイドするための部材である。カバーキャップ8は、上下に開口を有する円筒状である。カバーキャップ8の開口径は、天板61の外径よりもわずかに大きい。カバーキャップ8の下端は、ビード部31の外周に嵌め込むことができるように、内側に膨出した形状に加工されている。
次に、本実施形態のエアゾール製品1を使用して、内容物2を噴射する際の動作について説明する。本実施形態のエアゾール製品1は、まず、非押当状態から押当状態に変位された後、押当状態から非押当状態に変位される際に、内容物2を噴射する。以下、それぞれの状態への変位について説明する。
<非押当状態から押当状態への変位について>
まず、非押当状態から押当状態への変位について、図1に加えて図3Aを参照しながら説明する。図3Aは、適用箇所Pに押当部6を押し当てた状態(押当状態)の模式的な断面図である。
図1に示されるように、正立状態のエアゾール製品1において、非押当状態では、天板61の裏面と側周部72の上面とは離間されている。また、天板61に形成された弁孔P2と、金属板64に形成された噴射孔P1とは、十字溝65a(図2参照)により連通されている。しかしながら、ステム孔43bは、ステムラバー45の内周面により閉止されている。そのため、エアゾール容器3に充填された内容物2は、外部に噴射されることがない。
エアゾール製品1は、押当部6が適用箇所Pに押し当てられると、天板61の裏面と側周部72の上面とが接触するまで、押当部6が矢印A1の方向に距離d3分だけ移動される。このとき、スプリング74は圧縮される。距離d3分だけ押当部6が移動されると、弁孔P2は、側周部72の上面と接触し、閉止される。この状態において、噴射部材5内には、基部71と、側周部72と、天板61とにより、所定容積の内部空間S1が画定される。内部空間S1と噴射孔P1とは連通されていない。また、複数の噴射孔P1は、適用箇所Pに押し当てられて閉止される。
その後、押当部6は、さらに適用箇所Pに押し当てられ、矢印A1の方向に距離d1分だけ移動される。その結果、ステム43が押し下げられ、ステム孔43bは、ステムラバー45による閉止から開放される。ここで、エアゾール容器3内は、液化ガスを含む内容物2が加圧充填されている。一方、内部空間S1は、弁孔P2が閉止されるまでは外部と連通していたため、外部と同じ圧力(大気圧)である。そのため、ステム孔43bの閉止が開放されると、エアゾール容器3内の内容物2は、圧力差に従って内部空間S1に一定量が取り込まれる。その際、内部空間S1に取り込まれた内容物2は、エアゾール容器3内に充填された内容物2と比較して、わずかに減圧される。そのため、内部空間S1において内容物2中の液化ガスは、幾らか気化し、気化熱により内部空間S1の周囲を冷却する。その結果、内部空間S1の一部を画定する天板61は冷却される。また、上記のとおり、天板61には金属板64が密着するよう取り付けられている。このような金属板64は、冷却された天板61を介して、内部空間S1において気化した液化ガスの気化熱が伝播し、冷却される。
<押当状態から非押当状態への変位について>
次に、押当状態から非押当状態への変位について、図1に加えて図3Bを参照しながら説明する。図3Bは、押当部を適用箇所から離した状態(非押当状態)の模式的な断面図である。押当部6が適用箇所Pから離されると、エアゾール製品1は、押当状態から非押当状態に変位される。具体的には、押当状態において、内部空間S1には加圧された内容物2が取り込まれている。また、押当状態において、ステム孔43bは開放されている。そのため、押当部6が適用箇所Pから離されると、押当部6は、内部空間S1内において加圧された内容物2により加えられる圧力と、スプリング74による復元力とを受けて、押し下げ方向とは逆方向(矢印A2の方向)に移動される。これにより、側周部72の上面により閉止されていた弁孔P2が開放される。また、これとほぼ同時に、スプリング44によりステム43が矢印A2の方向に摺動され、ステム孔43bが再びステムラバー45により閉止される。その結果、内部空間S1に取り込まれていた内容物2は、液化ガスの気化により急激に体積が膨張し、弁孔P2および十字溝65aを通って、噴射孔P1から噴射される。この際、押当部6は、すでに適用箇所Pから離されている。そのため、複数の噴射孔P1は、いずれも開放されている。その結果、内容物2は、すべての噴射孔P1から万遍なく噴射される。また、内容物2は、噴射方向が乱されることがなく、適用箇所Pにおいて飛び散りにくい。さらに、内容物2は、適切に噴射されるため、想定外の異音を発することもない。
また、内容物2は、十字溝65aを通過する際に、金属板64の裏面を通過する。そのため、金属板64は、天板61を介して伝播された気化熱に加え、十字溝65aを通過する内容物2に含まれる液化ガスの気化熱によっても冷却される。金属板64は液化ガスの気化熱が伝わりやすく速く冷却されるため、金属板64を介して適用箇所が冷却されやすい。また、噴射された内容物2は、適用箇所Pにおいて液化ガスの気化がさらに進行し、適用箇所Pをさらに冷却することができる。使用者は、噴射された内容物2が付着した適用箇所Pに対して押当部6を当てて、付着した内容物2を塗り拡げてもよい。この際、冷却された金属板64が適用箇所Pに押し当てられる。そのため、本実施形態のエアゾール製品1によれば、付着した内容物2による冷感と、冷却された金属板64による冷感とが合わせて得られる。
<内容物2>
エアゾール製品1全体の説明に戻り、内容物2は、エアゾール容器3に加圧充填される組成物であり、液化ガスを含む。液化ガスは、気化する際の気化熱により周囲を冷却することができる。また、液化ガスは、内容物2の噴射剤として機能するだけでなく、エアゾール容器3から放出された内容物2自身を冷却する自己冷却成分としても作用する。
液化ガスの種類としては、冷却効果が優れる観点から沸点が5℃以下であるものが好ましい。このような液化ガスとしては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタンおよびこれらの混合物からなる液化石油ガス、ジメチルエーテル、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234ze)、トランス−2,3,3,3−テトラフルオロプロパ−1−エン(HFO−1234yf)などのハイドロフルオロオレフィン、およびこれらの混合物等が例示される。液化ガスは、さらに冷却温度や持続時間などを調整するためにノルマルペンタン、イソペンタン等の沸点が5〜40℃である炭化水素が配合されてもよい。液化ガスの蒸気圧は特に限定されず、噴射されて気化した後に残留しやすく適用箇所Pを冷却する効果が優れている観点から、たとえば、20℃での蒸気圧が0.05〜0.4(MPa)である液化ガスが好ましく、0.08〜0.3(MPa)である液化ガスがより好ましい。
液化ガスの配合量は特に限定されず、たとえば、内容物2中、40〜99質量%であり、好ましくは60〜98.5質量%であり、より好ましくは70〜98質量%である。液化ガスの配合量が40質量%未満の場合、液化ガスは、自己冷却能力が不充分となり、冷却効果が弱くなりやすい。一方、液化ガスの配合量が99質量%を超える場合、噴射された内容物の気化が速くなり冷却効果を持続し難くなる。
内容物2は、液化ガスのほか、有効成分を含む原液を含んでいてもよい。有効成分は、エアゾール製品1の用途や目的等に応じて適宜選択できる。このような有効成分としては、サリチル酸メチル、ケトプロフェン、インドメタシン、フェルビナクなどの消炎鎮痛剤;硝酸ミコナゾール、エコナゾール、ビフォナゾール、クロトリマゾール、塩酸ネチコナゾール、硝酸スルコナゾール、硝酸オキシコナゾール、塩酸テルビナフィン、塩酸ブテナフィンなどの抗真菌剤;尿素、リドカイン、ジブカイン、プロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸リドカイン、塩酸プロカイン、アミノ安息香酸エチル、オキシポリエントキシドデカン、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、サリチル酸ジフェンヒドミン、クロタミトンなどの鎮痒剤;N、N−ジエチル−m−トルアミド(ディート)、カプリル酸ジエチルアミドなどの害虫忌避剤;パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、感光素、パラクロルメタクレゾールなどの殺菌剤;トウガラシチンキ、ジカプリル酸ピリドキシン、センブリ抽出物、酢酸−dl−α−トコフェロールなどの血行促進剤;l−メントール、カンフルなどの清涼剤;アラントインヒドロキシアルミニウム、クエン酸、乳酸、タンニン酸などの収斂剤;アラントイン、グリチルレチン酸、アズレンなどの抗炎症剤;ラウリル酸メタクリレート、安息香酸メチル、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジルなどの消臭剤;クロロヒドロキシアルミニウムなどの制汗剤;グリシン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニントリプトファン、シスチン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノ酸;レチノール、パルミチン酸レチノール、塩化ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ビタミンD2(エルゴカシフェロール)、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチンなどのビタミン類;α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールなどの酸化防止剤;ドクダミエキス、オウバクエキス、シャクヤクエキス、ヘチマエキス、キナエキス、サクラソウエキス、バラエキス、レモンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、セージエキス、茶エキス、海藻エキス、プラセンタエキス、シルク抽出液などの抽出液;合成香料、天然香料などの香料等が例示される。
有効成分は、直接液化ガスに溶解させて配合されてもよく、溶媒に溶解させて配合されてもよい。有効成分は、冷却効果が持続しやすくなるよう、溶媒に溶解されて配合されることが好ましい。溶媒に溶解される場合の配合量は、原液中0.1〜50質量%であることが好ましく、0.5〜40質量%であることがより好ましい。有効成分の配合量が0.1質量%未満の場合、有効成分の濃度が低く、所望の効果を得るために必要な使用量が多くなる傾向がある。一方、有効成分の配合量が50質量%を超える場合、溶媒による冷却効果が持続しにくくなる傾向がある。
溶媒は、有効成分を溶解あるいは分散させるだけでなく、エアゾール容器3から放出されると液化ガスの気化によって冷却され冷却効果を持続させるために配合される。溶媒としては、精製水、イオン交換水、生理食塩水、海洋深層水などの水;エタノール、イソプロパノールなどの1価の低級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどの多価アルコール等の水性溶媒や、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシリコーンオイル;ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、フタル酸ジエチル、コハク酸ジエトキシエチルなどのエステル油;スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、イソパラフィンなどの炭化水素油ツバキ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマシ油、サフラワー油、ホホバ油、ヤシ油などの油脂等の油性溶媒が例示される。
溶媒の配合量は特に限定されないが、原液中40〜99.9質量%、さらには50〜99.5質量%であることが好ましい。溶媒の配合量が40質量%未満の場合は冷却効果が持続しにくくなり、99.9質量%よりも多くなると有効成分を必要量配合しにくくなり1回での使用量が多くなる。
なお、原液は有効成分と溶媒のほか、固形油分、界面活性剤、補助成分等が配合されてもよい。
固形油分は、皮膚や頭髪に潤いを与える、乾燥しにくくする等の目的で配合される。固形成分としては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ミリスチルアルコールなどの高級アルコール;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸;ミツロウ、ラノリン、カンデリラロウ、パラフィンワックスなどのロウ(ワックス類)等が例示される。
固形油分を配合する場合の配合量は、原液中0.1〜5質量%であることが好ましく、0.3〜3質量%であることが好ましい。固形油分の配合量が0.1質量%未満の場合、固形油分を配合する効果が得られにくい傾向がある。一方、固形油分の配合量が5質量%を超える場合、べたつき感が強くなる、乾燥性が悪くなるなど使用感が低下しやすい。
界面活性剤は、適用箇所に塗布しやすくする等の目的で配合される。界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリ(ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、デカなど)グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油・硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールアミド、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体などの非イオン系界面活性剤等が例示される。
界面活性剤を配合する場合の配合量は、原液中0.1〜5質量%であることが好ましく、0.3〜3質量%であることがより好ましい。界面活性剤の配合量が0.1質量%未満の場合、界面活性剤を配合する効果を得られにくい傾向がある。一方、界面活性剤の配合量が5質量%を超える場合、刺激が強くなる、べたつき感が強くなる、乾燥性が悪くなる等、使用感が低下しやすい。
補助成分としては、原液のpHを調整して有効成分を安定に溶解するためのpH調整剤、原液に粘性を付与して冷却効果を調整するための増粘剤等が例示される。
pH調整剤としては、トリエタノールアミン(TEA)、ジエタノールアミン(DEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)などの有機アルカリ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウムなどの無機アルカリ、クエン酸、グリコール酸、乳酸、リン酸などの有機酸、塩酸などの無機酸等が例示される。
増粘剤としては、寒天、デキストリン、ペクチン、デンプン、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトルセルロース、結晶セルロース、キサンタンガム、ジェランガム、変性ポテトスターチ、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等が例示される。
増粘剤を配合する場合の配合量は、原液中0.01〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。増粘剤の配合量が0.01質量%未満の場合、粘度上昇が小さく増粘剤の配合効果を得られにくい。一方、増粘剤の配合量が5質量%を超える場合、粘度が高くなりすぎて、内部空間S1に取り込まれた内容物2が滞留しやすく即効性が悪くなる傾向がある。
原液の調製方法は特に限定されず、有効成分を溶媒に溶解するか、または分散(乳化)させることにより調製することができる。原液は、内部空間S1で液化ガスが徐々に気化しても分離せず、均一な組成で適用箇所Pに噴射できる観点から、有効成分を溶媒に均一に溶解させることが好ましい。
原液の配合量としては特に限定されず、内容物2中1〜60質量%であることが好ましく、1.5〜40質量%であることがより好ましく、2〜30質量%であることがさらに好ましい。原液の配合量が1質量%未満の場合、冷却効果が持続しにくい傾向がある。一方、原液の配合量が60質量%を超える場合、冷却感を得られにくく、内部空間S1内に原液が残りやすくなり、使い勝手が悪くなる傾向がある。
内容物2をエアゾール容器3に充填する方法は特に限定されない。一例を挙げると、エアゾール容器3に原液を充填し、エアゾール容器3の開口部にエアゾールバルブ4を固着する際に、液化ガスをアンダーカップ充填により充填することにより調製することができる。なお、液化ガスは、エアゾールバルブ4を固着した後に、ステム43のステム内通路43aを介して充填してもよい。
以上、本実施形態のエアゾール製品1によれば、押当状態に変位されることにより、一定量の内容物2が内部空間S1に取り込まれる。取り込まれた内容物2は、押当状態から非押当状態に変位されることにより、開放された弁孔P2、十字溝65aを通過して、複数の噴射孔P1より噴射される。この際、複数の噴射孔P1は、いずれも適用箇所Pから離されており、閉塞されていない。そのため、内容物2は、すべての噴射孔P1から万遍なく噴射される。また、内容物2は、噴射方向が乱されることがなく、適用箇所Pにおいて飛び散りにくい。さらに、内容物2は、適切に噴射されるため、想定外の異音を発することもない。そして、これらの効果は、いずれも噴射部材5における簡便な2つの構成部材(押当部6および本体部7)の動作により実現される。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態のエアゾール製品が、図面を参照して説明される。図4は、本実施形態のエアゾール製品1aの模式的な断面図である。本実施形態のエアゾール製品1aは、押当部6aの形状が異なる以外は、第1の実施形態において上記したエアゾール製品1(図1参照)と同様の構成である。そのため、重複する構成については同一の参照符号を付して説明を適宜省略する。
(押当部6a)
押当部6aは、適用箇所Pに押し当てられる外側押当部67と、外側押当部67が取り付けられる内側押当部68とを備える。
外側押当部67は、略円盤状の天板67aと、天板67aの外周縁において下方向に延設された周状の延設部67bと、金属板64とを備える。天板67aの中心には、凹部65が形成されている。また、天板67aは、平板状の周縁部67cと、凹部65の形成された箇所を含む中央部67dとを備える。中央部67dは上方向に凸の湾曲形状である。金属板64は、凹部65に取り付けられる。この際、金属板64は、裏面に形成された係止突起(図示せず)を、凹部65の内底面に形成された係止溝(図示せず)に係止させることにより位置決めされる。金属板64には、金属板64を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔(噴射孔P1)が同心円状に形成されている。また、凹部65には、天板67aを厚さ方向に貫通する複数の連通孔P3が同心円状に形成されている。それぞれの連通孔P3は、金属板64が凹部65に取り付けられた状態において、金属板64に形成されたそれぞれの噴射孔P1に対応する位置に形成されている。延設部67bは、外側押当部67を内側押当部68に取り付けるための部位である。延設部67bの内径は、後述する内側押当部68の小径部68bの外径よりもわずかに大きい。そのため、外側押当部67は、延設部67bを小径部68bに嵌め込むことにより、内側押当部68に取り付けられる。嵌め込まれた状態において、周縁部67cの裏面は、天板68cの上面と密着される。
内側押当部68は、円筒状の大径部68aと、大径部68aの上端に設けられ、大径部68aの外径よりも外径が小さな小径部68bとを備える。
大径部68aの外径は、カバーキャップ8の内径よりもわずかに小さい。そのため、噴射部材5aは、非押当状態から押当状態に変位される際に、下方向に所定の距離だけ滑らかに移動することができる。
小径部68bは、弁孔P2の形成された平面状の天板68cと、天板68cの外周縁において下方向に延設された周状の側周部68dと、天板68cの裏面において下方向に延設された周状の延設部68eとを備える。天板68cには、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔(弁孔P2)が形成されている。それぞれの弁孔P2は、側周部72と対応する位置に形成されている。延設部68eの内径は、側周部72の外径よりもわずかに大きい。また、延設部68eは、図4に示されるように、非押当状態において下端の一部に側周部72が挿入されている。そのため、噴射部材5aは、非押当状態から押当状態に変位される際に、下方向に所定の距離だけ滑らかに移動することができる。
ここで、上記のとおり、外側押当部67の天板67aは、上方向に湾曲されている。また、内側押当部68の天板68cは、平板状である。そのため、押当状態において本体部7aの側周部72により弁孔P2が閉止されると、天板67aの裏面と、天板68cの上面とにより、所定容積の内部空間(第2の内部空間S2)が画定される。
次に、本実施形態のエアゾール製品1aを使用して、内容物2を噴射する際の動作について説明する。
<非押当状態から押当状態への変位について>
まず、押当部6aは、外側押当部67が適用箇所Pに押し当てられると、天板68cの裏面と側周部72の上面とが接触するまで矢印A1の方向(図5参照)に移動される。これにより、弁孔P2は、側周部72の上面により閉止される。この状態において、噴射部材5a内には、内部空間S1が画定される。
その後、押当部6aは、外側押当部67がさらに適用箇所Pに押し当てられて矢印A1の方向に移動される。その結果、ステム43が押し下げられ、ステム孔43bは、ステムラバー45による閉止から開放される。図5は、適用箇所Pに押当部(外側押当部67)を押し当てた状態(押当状態)の模式的な断面図である。図5に示されるように、押当状態において、内部空間S1に内容物2が取り込まれている。この際、弁孔P2は、本体部7aの側周部72により閉止されている。そのため、画定された第2の内部空間S2には、内容物2は取り込まれていない。その結果、押当状態では、内部空間S1に取り込まれた内容物2による気化熱は、金属板64に伝播しにくい。
<押当状態から非押当状態への変位について>
エアゾール製品1aは、押当部6aが適用箇所Pから離されると、押当状態から非押当状態に変位される。具体的には、押当部6aが適用箇所Pから離されると、押当部6aは、内部空間S1内において加圧された内容物2により加えられる圧力と、スプリング74による復元力とを受けて、押し下げ方向とは逆方向(矢印A2の方向)に移動される。これにより、側周部72の上面により閉止されていた弁孔P2が開放される。また、これとほぼ同時に、スプリング44によりステム43が矢印A2の方向に摺動され、ステム孔43bが再びステムラバー45により閉止される。その結果、内部空間S1に取り込まれていた内容物2は、液化ガスの気化により急激に体積が膨張し、弁孔P2を通って第2の内部空間S2に取り込まれる。第2の内部空間S2に取り込まれた内容物2は、液化ガスをさらに気化させながら、連通孔P3および噴射孔P1に導かれ、噴射される。この際、内容物2に含まれる液化ガスは、第2の内部空間S2を通過するときに金属板64を裏面側から適度に冷却するとともに、第2の内部空間S2内で噴射の勢いが抑制され、噴射孔P1からソフトに噴射される。その結果、適用箇所Pと噴射孔P1との距離が密接していても、噴射された内容物2は飛び散りにくい。
以上、本実施形態のエアゾール製品1aによれば、押当状態では金属板64は冷却されにくい。一方、エアゾール製品1aによれば、噴射時に第2の内部空間S2を通過する内容物2に含まれる液化ガスにより、金属板64が適度に冷却される。そのため、たとえば繰り返し使用される場合において、金属板64が過度に冷却されることがない。また、本実施形態のエアゾール製品1aによれば、第1の実施形態のエアゾール製品1と比べて、内容物2は、第2の内部空間S2を通過してから噴射される。そのため、第2の内部空間S2内で噴射の勢いが抑制され、噴射孔P1からソフトに噴射される。その結果、適用箇所Pと噴射孔P1との距離が密接していても、噴射された内容物2は飛び散りにくい。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態のエアゾール製品が、図面を参照して説明される。図6は、本実施形態のエアゾール製品1bの模式的な断面図である。本実施形態のエアゾール製品1bは、押当部6bの形状が異なる以外は、第1の実施形態において上記したエアゾール製品(図1参照)と同様の構成である。そのため、重複する構成については同一の参照符号を付して説明を適宜省略する。
(押当部6b)
押当部6bは、略円盤状の天板61bと、天板61bの外周縁において下方向に延設された周状の延設部62bと、上に凸の湾曲形状である金属板64とを備える。天板61bは、中心に凹部65が形成されており、凹部65の中心には、本体部7bの側周部72が挿通される挿通孔が形成されている。また、天板61bは、挿通孔の周囲において上方向に延設された周状の延設部63bを備える。延設部63bの上面は、金属板64の裏面と密着されている。また、延設部63bの上端には、径方向の内側に向かって膨出する周状の膨出部64cが形成されている。膨出部64cの上面は、金属板64の裏面と密着されている。このような構成の押当部6bには、後述する弁孔P2が閉止されることにより、金属板64の裏面と、凹部65の内底面と、延設部63bの外周面とにより環状の空間(第3の内部空間S3)が画定される。延設部63bには、内部空間S1と、第3の内部空間S3とを連通する弁孔P2が形成されている。金属板64は、複数の噴射孔P1が形成されている。それぞれの噴射孔P1は、金属板64の厚さ方向に貫通する貫通孔であり、噴射孔P1の一端は金属板64の上面に開口し、他端は第3の内部空間S3に開口している。金属板64は、延設部63bの上面および膨出部64cの上面により裏面側が支持されている。そのため、金属板64は、押当状態において適用箇所Pに押し当てられた場合であっても、変形しにくい。
次に、本実施形態のエアゾール製品1bを使用して、内容物2を噴射する際の動作について説明する。
<非押当状態から押当状態への変位について>
まず、押当部6bは、適用箇所Pに押し当てられると、膨出部64cの裏面と側周部72の上面とが接触するまで矢印A1の方向(図7参照)に移動される。これにより、弁孔P2は、側周部72の外周面により閉止される。この状態において、噴射部材5b内には、本体部7bの基部71および側周部72と、押当部6bの膨出部64cおよび金属板64とにより、所定容積の内部空間S1が画定される。
その後、押当部6bは、さらに適用箇所Pに押し当てられて矢印A1の方向に移動される。その結果、ステム43が押し下げられ、ステム孔43bは、ステムラバー45による閉止から開放される。図7は、適用箇所Pに押当部6bを押し当てた状態(押当状態)の模式的な断面図である。押当状態において、内部空間S1に内容物2が取り込まれている。上記のとおり、本実施形態のエアゾール製品1bは、内部空間S1を画定するための部材として金属板64が利用されている。また、内部空間S1に取り込まれた内容物2は、液化ガスの気化熱により周囲を冷却する。そのため、金属板64は、内部空間S1に取り込まれた内容物2により、裏面側から直接冷却される。
<押当状態から非押当状態への変位について>
エアゾール製品1bは、押当部6bが適用箇所Pから離されると、押当状態から非押当状態に変位される。具体的には、押当部6bが適用箇所Pから離されると、押当部6bは、内部空間S1内において加圧された内容物2により加えられる圧力と、スプリング74による復元力とを受けて、押し下げ方向とは逆方向(矢印A2の方向)に移動される。これにより、側周部の外周面により閉止されていた弁孔P2が開放される。また、これとほぼ同時に、スプリング44によりステム43が矢印A2の方向に摺動され、ステム孔43bが再びステムラバー45により閉止される。その結果、内部空間S1に取り込まれていた内容物2は、液化ガスの気化により急激に体積が膨張し、弁孔P2および第3の内部空間S3を通って、噴射孔P1から噴射される。内容物2は、噴射時に第3の内部空間S3を通過する際に、金属板64の外周縁近傍の裏面を通過する。そのため、金属板64は、押当状態において内部空間S1に取り込まれた内容物2から伝播された気化熱に加え、第3の内部空間S3を通過する内容物2に含まれる液化ガスの気化熱によっても冷却される。噴射された内容物2は、適用箇所Pにおいて液化ガスの気化がさらに進行し、適用箇所Pをさらに冷却することができる。さらに、第3の内部空間S3により噴射の勢いが抑制されるため、噴射孔P1からソフトに噴射される。その結果、適用箇所と噴射孔との距離が密接していても、噴射された内容物2は、飛び散りにくい。
以上、本実施形態のエアゾール製品1bによれば、金属板64は、押当状態において内部空間S1に取り込まれた内容物2により直接冷却される。そのため、金属板64は、間接的に冷却される場合(第1の実施形態および第2の実施形態を参照)と比較して、充分に冷却されやすい。そのため、金属板64を適用箇所Pに当てて、噴射された内容物2が塗り拡げられれば、充分な冷感が得られやすい。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態のエアゾール製品が、図面を参照して説明される。図8は、本実施形態のエアゾール製品1cの模式的な断面図である。本実施形態のエアゾール製品1cは、噴射部材5cの形状が異なる以外は、第1の実施形態において上記したエアゾール製品1(図1参照)と同様の構成である。そのため、重複する構成については同一の参照符号を付して説明を適宜省略する。
(噴射部材5c)
噴射部材5cは、内容物2を噴射するための部材である。噴射部材5cは、押当部6cと本体部7cとを備える。図8に加え図9および図10を参照して噴射部材5cが説明される。図9は、押当部6cの斜視図である。図10は、本体部7cの斜視図である。
押当部6cは、図8および図9に示されるように、円盤状の天板61cと、天板61cの外周縁において下方に延設された周状の延設部62cとを備える。天板61cは、適用箇所Pに押し当てられる部位であり、厚さ方向に貫通する2個の貫通孔(噴射孔P1)が形成されている。なお、噴射孔P1の数は複数であればよく、3個以上であってもよい。延設部62cの下端には、径方向の内側に膨出した周状の係止突起63cが形成されている。係止突起63cは、押当部6cを後述する本体部7cに取り付ける際に、押当部6cが本体部7cから抜け飛ばないように、側周部72cに形成された上側係止部77cと下側係止部78cとの間に位置するよう嵌め込まれる部位である。なお、本実施形態の押当部6cには、金属板64は取り付けられていない。
本体部7cは、図8および図10に示されるように、円盤状の底板71cと、底板71cの外周縁において上方向に延設された周状の側周部72cとを備える。底板71cの中央部には、円柱状の第1補強部73cと、第1補強部73cの上面に形成された第1補強部73cよりも径の小さな円柱状の第2補強部74cとが形成されている。底板71cの下面には、ステム43の上端が挿入される挿入口が形成されている。また、底板71cには、ステム43が取り付けられた状態において、ステム43のステム内通路43aと連通する連通孔P4が形成されている。連通孔P4は、第1補強部73cおよび第2補強部74cの中心を通る円柱状の管路であり、一端が挿入口に開口し、他端が第2補強部74cの上面に開口する。連通孔P4の径は、挿入口の径よりも小さい。なお、第1補強部73cおよび第2補強部74cは、ステム43が挿入される挿入口が形成されることにより本体部7cの強度が低下することを防ぐために設けられる部位であり、必須ではない。
側周部72cには、側周部72cの内周面と接するように、側周部72cと同程度の高さを有する一対の円柱部75cが形成されている。それぞれの円柱部75cの上面には、円錐状の先端突起76cが形成されている。また、側周部72cには、側周部72cの外周面において径方向の外側に膨出する周状の上側係止部77cと、側周部72cの外周面において径方向の外側に膨出し、上側係止部77cよりも下方に形成された下側係止部78cとが形成されている。先端突起76cは、押当状態において、噴射孔P1を閉止することができるようそれぞれの噴射孔P1と対応する位置に設けられている。そのため、先端突起76cが形成された円柱部75cの数は、噴射孔P1の数に合わせて適宜増減される。
次に、本実施形態のエアゾール製品1cを使用して、内容物2を噴射する際の動作について説明する。
<非押当状態から押当状態への変位について>
まず、押当部6cは、適用箇所Pに押し当てられると、先端突起76cにより噴射孔P1が閉止されるまで矢印A1の方向(図11参照)に移動される。この状態において、噴射部材5c内には、底板71cと、側周部72cと、天板61cとにより、所定容積の内部空間S1が画定される。
その後、押当部6cは、さらに適用箇所Pに押し当てられて矢印A1の方向に移動される。その結果、ステム43が押し下げられ、ステム孔43bは、ステムラバー45による閉止から開放される。図11は、適用箇所Pに押当部6cを押し当てた状態(押当状態)の模式的な断面図である。押当状態において、内部空間S1に内容物2が取り込まれている。内部空間S1に取り込まれた内容物2は、周囲を冷却する。そのため、適用箇所Pは、天板61cを介して伝播される気化熱により冷却される。
<押当状態から非押当状態への変位について>
エアゾール製品1cは、押当部6cが適用箇所Pから離されると、押当状態から非押当状態に変位される。具体的には、押当部6cが適用箇所Pから離されると、押当部6cは、内部空間S1内において加圧された内容物2により加えられる圧力とを受けて、押し下げ方向とは逆方向(矢印A2の方向)に移動される。これにより、先端突起76cにより閉止されていた噴射孔P1が開放される。また、これとほぼ同時に、スプリング44によりステム43が矢印A2の方向に摺動され、ステム孔43bが再びステムラバー45により閉止される。その結果、内部空間S1に取り込まれていた内容物2は、液化ガスの気化により急激に体積が膨張し、噴射孔P1から噴射される。噴射された内容物2は、適用箇所Pにおいて液化ガスの気化がさらに進行し、適用箇所Pをさらに冷却することができる。
以上、本実施形態のエアゾール製品1cによれば、他の実施形態のエアゾール製品(たとえば第1の実施形態のエアゾール製品1 図1参照)と比較して、金属板やカバーキャップ等の部品が省略されている。また、本実施形態のエアゾール製品1cによれば、内部空間S1に取り込まれた内容物2は、噴射孔P1に直接導入され、弁孔P2や他の内部空間等を通過しない(弁孔P2が形成されていない)。すなわち、本実施形態のエアゾール製品1cは、部品点数が減らされ、簡略化された構成が採用されているにもかかわらず、適用箇所Pに所望の噴射状態で内容物2を噴射することができる。
以上、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明したが、本発明のエアゾール製品は、たとえば次のような変形実施形態を採用することができる。
(1)上記実施形態(第1の実施形態〜第3の実施形態)では、倒立させた状態で適用箇所に押当部が押し当てられて内容物が噴射されるエアゾール製品について例示した。本発明は、これに代えて、ハウジングの下端にディップチューブを装着し、正立させたまま押当部を適用箇所に押し当てて内容物を噴射するエアゾール製品であってもよい。また、ハウジング側面の横孔(図1参照)とハウジング底部の下孔を同じ大きさにし、ハウジングにディップチューブを取り付けることにより、正立、倒立いずれの姿勢であっても内容物を噴射できる態様が採用されてもよい。
(2)上記実施形態(第1の実施形態)では、天板および天板に取り付けられる金属板が、上に凸の湾曲形状に加工されたエアゾール製品について例示した。本発明は、これに代えて、天板および金属板が、いずれも平板状であってもよい。金属板が平板状である場合、金属板に形成される複数の噴射孔は、押当状態において同時に閉塞されやすい。ここで、従来の適用箇所に押し当てて使用されるエアゾール製品の場合、複数の噴射孔が同時に適用箇所に押し当てられて閉塞されると、内容物を不規則に噴射し、所望の噴射状態が得られないという問題があった。しかしながら、本発明のエアゾール製品は、押当状態から、適用箇所から離された非押当状態に変位されることにより内容物を噴射する。そのため、噴射時に噴射孔が閉塞されることなく、開放されている。したがって、本変形例のように、平板状の天板や金属板が採用される場合であっても、エアゾール製品は、何ら問題なく所望の噴射状態で内容物を噴射することができる。
1、1a、1b、1c エアゾール製品
2 内容物
3 エアゾール容器
31 ビード部
4 エアゾールバルブ
41 マウンティングカップ
42 ハウジング
42a 膨出部
43 ステム
43a ステム内通路
43b ステム孔
43c 縮径部
43d 大径部
44、74 スプリング
45 ステムラバー
5、5a、5b、5c 噴射部材
6、6a、6b、6c 押当部
61、61b、61c、67a、68c 天板
62 外側延設部
62b、62c、63b、67b、68e 延設部
63 内側延設部
63c 係止突起
64 金属板
64a ドーム部
64b 係合片
64c 膨出部
65 凹部
65a 十字溝
66 係合溝
67 外側押当部
67c 周縁部
67d 中央部
68 内側押当部
68a 大径部
68b 小径部
68d、72、72c 側周部
7、7a、7b、7c 本体部
71 基部
71c 底板
73 接続部
73c 第1補強部
74c 第2補強部
75c 円柱部
76c 先端突起
77c 上側係止部
78c 下側係止部
8 カバーキャップ
P 適用箇所
P1 噴射孔
P2 弁孔
P3、P4 連通孔
S1、Sh 内部空間
S2 第2の内部空間
S3 第3の内部空間

Claims (4)

  1. 適用箇所に押し当てられた押当状態から、前記適用箇所から離された非押当状態に変位されることにより、液化ガスを含む内容物を噴射するエアゾール製品であり、
    前記内容物が充填されるエアゾール容器と、前記エアゾール容器から取り込まれる前記内容物を噴射する噴射部材とを備え、
    前記噴射部材は、本体部と、前記適用箇所に押し当てられ、前記内容物が噴射される複数の噴射孔が形成された押当部とを備え、
    前記本体部は、
    前記非押当状態から前記押当状態に変位されることにより、前記噴射部材内に前記押当部とともに一定容積の内部空間を画定するとともに、前記内部空間と前記複数の噴射孔との連通を遮断して、前記内部空間に前記内容物を取り込み、
    前記押当状態から前記非押当状態に変位されることにより、前記内部空間と前記複数の噴射孔との連通を開放し、
    前記押当部は、前記押当状態において前記適用箇所に押し当てられる金属板と、前記金属板を支持する非金属製の支持部とを備え、前記金属部と前記支持部との間に、前記噴射孔から噴射される前の前記内容物が通過する通路が形成されており、
    前記複数の噴射孔は、互いに離間した位置に形成されており、
    前記通路は、前記押当状態から前記被押当状態に変位されることにより、前記内部空間から前記内容物が取り込まれ、前記内容物を分岐させて、互いに離間した位置に形成された前記複数の噴射孔のそれぞれに前記内容物を供給する通路である、エアゾール製品。
  2. 前記内部空間の前記内容物は、前記押当状態において、前記金属板に接していない、請求項1記載のエアゾール製品。
  3. 前記金属板は、前記内部空間に取り込まれた前記内容物が発生する気化熱により冷却される位置に設けられる、請求項1または2記載のエアゾール製品。
  4. 前記金属板は、前記内部空間を画定する前記押当部の一部を構成する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアゾール製品。
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