JP6466784B2 - 橋梁施工方法 - Google Patents

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本発明は、コンクリート製の橋梁の壁高欄を製作するにあたって、コンクリートを打設した際にコンクリート表面にひび割れが発生することを抑制する技術に関し、具体的には壁高欄に用いるコンクリートの配合を調整することでひび割れの発生を抑制する技術に関する。
コンクリートを用いた構造物を建造するにあたり、材料のコンクリートを打設した際に、打設したコンクリートが乾燥するにしたがって表面にひび割れが発生することが知られている。これは、打設したコンクリートが水和反応を起すことで発熱して膨張すると共に、コンクリート表面が冷却され、または水分が蒸発することにより、コンクリートが収縮する為に生じる。このコンクリート表面のひび割れが多いと、コンクリート構造物の強度を低下させ寿命を縮めるなどの問題が生じる場合がある。
自動車や鉄道などが通過するための橋梁を製作する場合には、その構造上、壁高欄のコンクリート表面にひび割れが生じやすい。これは、橋梁を製作するにあたって、床版のコンクリート打設をし、その後に壁高欄のコンクリートを打設するという手順となる為である。つまり、壁高欄のコンクリートが乾燥収縮する際に、先に乾燥した床版に拘束されて、壁高欄の収縮する量に高さ方向で差ができることが原因だと考えられている。
特許文献1には、高欄及びその固定構造に関する技術が開示されている。地覆の上面と高欄基部の底面との間にモルタルを注入又は打設して高欄のレベルを調整すると共に、挿通孔にアンカーボルトを挿通させて地覆の上に垂直に立てて、ナットで固定する。モルタルは、高欄基部底面に設けられた網体を埋め込んだ状態で固化し、地覆の上面と高欄の側面とに付着する。モルタルの固化により、モルタルと一体化された網体が、高欄に対するモルタルの付着力を実質的に高め、モルタルが割れて他から分離することを防ぐ。
特許文献2には、壁状構造物の施工方法に関する技術が開示されている。橋梁を製作するにあたり、床版上に壁基部となるプレキャスト埋没型枠を設置すると共に、プレキャスト埋没型枠に凝結遅延剤を添加したコンクリートを打ち込むことにより壁基部を施工する。そして、壁基部の上に凝結遅延剤が添加されていないコンクリートを打ち込むことにより壁本体部を施工し、壁部を構築することで、コンクリート表面に生じるひび割れの発生を抑制している。
特開2002−88716号公報 特開2013−19120号公報
特許文献1又は特許文献2が示すように、プレキャスト材を利用して橋梁を製作する事で、壁高欄の表面のひび割れなどを抑制することができる。一方でプレキャスト材を輸送する、設置するなどのコストを考えると、費用対効果の面で疑問が残る。また、施工現場にてプレキャスト材の仮置き場所の確保など別の問題も生じることから、現地でのコンクリート打設による壁高欄形成が望ましいケースもある。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、コンクリートを打設し形成する壁高欄の温度ひび割れの発生を抑制可能な橋梁施工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様による橋梁施工方法は、以下のような特徴を有する。
(1)床版上に、コンクリートを打設して壁高欄を形成し、橋梁を施工する橋梁施工方法において、前記壁高欄は地覆部と高欄部よりなり、前記地覆部は遅延剤を添加した遅延コンクリートを打設し、前記高欄部は膨張剤を添加した膨張コンクリートを打設して、前記壁高欄を形成すること、を特徴とする。
上記(1)に記載の態様により、地覆部に用いるコンクリートを遅延コンクリートとし、高欄部に用いるコンクリートを膨張コンクリートとしている。このため、コンクリートが乾燥収縮するにあたって地覆部に用いるコンクリートの乾燥が遅延され、高欄部に用いるコンクリートが膨張することで乾燥収縮に抵抗する。このことで、地覆部に用いた遅延コンクリートはゆっくりと乾燥収縮するので、床版の影響による初期の拘束から解放されてひび割れが低減する。つまり、地覆部が打設された後にコンクリート内部での水和反応による短期間のひび割れ発生を防ぐことが可能となる。また、高欄部に用いる膨張コンクリートによって、ケミカルプレストレスが導入されるので、長期にわたり高欄部の乾燥収縮ひび割れを抑制出来る。したがって、コンクリートの乾燥収縮によって壁高欄に生じるひび割れの発生を防ぐことが可能となる。
(2)(1)に記載の橋梁施工方法において、前記地覆部に用いられる前記遅延コンクリートを打設後、前記地覆部の表面が乾燥する前に、前記高欄部に用いられる前記膨張コンクリートを打設し、前記遅延コンクリートと前記膨張コンクリートとが混ざった層を形成すること、が好ましい。
上記(2)に記載の態様により、床版の上に打設される地覆部とその上に打設される高欄部とが重ねて形成され、地覆部上部と高欄部下部が当接する辺りで遅延コンクリートと膨張コンクリートとが混ざり合った層を形成できる。この結果、コンクリート乾燥後に、地覆部と高欄部との間にひび割れなどを生じにくくすることができる。
(3)(1)又は(2)に記載の橋梁施工方法において、前記高欄部に前記遅延コンクリート及び前記膨張コンクリートを打設するにあたって用いる型枠は、該型枠の内壁面に沿って設けられる透水シートと、前記型枠に貫通して設けられる水抜き穴と、を備えること、が好ましい。
上記(3)に記載の態様により、壁高欄のコンクリートを打設するにあたって、ブリージング水が湧出した場合にも、型枠外に排水することが可能となる。このため、地覆部や高欄部の表面に、ブリージング水の影響によって荒れが生じる事を防ぐことが可能となる。この結果、壁高欄形成におけるコストダウンに貢献することが可能となる。
第1実施形態の、橋梁の断面図である。 第1実施形態の、型枠を用いた壁高欄の打設を行う様子を示す断面図である。 第1実施形態の、壁高欄に設けたひずみ計測ポイントとの関係を示す断面図である。 比較のために用意した、標準仕様の壁高欄のひずみの経時変化を示すグラフである。 比較のために用意した、高欄部に膨張材を添加した壁高欄のひずみの経時変化を示すグラフである。 比較のために用意した、地覆部に遅延剤を添加した壁高欄のひずみの経時変化を示すグラフである。 第1実施形態の、壁高欄のひずみの経時変化を示すグラフである。 第2実施形態の、型枠を用いた壁高欄の打設を行う様子を示す断面図である。
まず、本発明の第1の実施形態であるコンクリート構造物の橋梁100の壁高欄20にコンクリートを打設する方法について図面を用いて説明する。
図1に、本実施形態の、橋梁の断面図を示す。なお、図1は断面図としているが配筋の様子などは省略している。コンクリートで形成される橋梁100は、床版10と壁高欄20と、主桁50とを備えている。本実施形態では、主桁50の上に予め床版10が形成されている状態で、壁高欄20が形成されるものとして説明を行う。壁高欄20は地覆部21と高欄部22とからなっており、地覆部21の上部に高欄部22が形成される。なお、地覆部21と高欄部22との間には境界部23が形成される。
次に、壁高欄20の打設手順について簡単に説明する。図2に、型枠を用いた壁高欄の打設を行う様子を断面図に示す。床版10の上に保持された第1型枠105と第2型枠106内部には、図示しない鉄筋が設けられている。床版10のコンクリート打設が終わり十分に硬化した後、第1型枠105と第2型枠106を床版10上に設置する。すると図2に示すように第1型枠105と第2型枠106との間に、空間30が出来上がる。このうち、第1空間30Aは地覆部21を形成し、第2空間30Bは高欄部22を形成するための空間となっている。なお、床版10はコンクリート製ではなく、鋼製床版を用いても良い。
そして、第1型枠105と第2型枠106の間にコンクリートを打設することで、壁高欄20を形成する。具体的には、先ず第1空間30Aにオキシカルボン酸塩系などの遅延剤を添加したコンクリート(以下、遅延コンクリートとする)を打設する。このコンクリートは、AE減水剤の代わりに遅延剤の一種である水和熱抑制型超遅延剤「NDリターダー」(商品名)と流動化剤を添加してJISコンクリートと同等の機能を保持させているものである。これは単にAE減水剤を含むJISコンクリートに超遅延剤を混ぜた場合、コンクリートのフレッシュ性状が安定しないなどの問題が生ずるからである。地覆部21の打設後、引き続き第2空間30Bに石灰系或いはCSA系などの膨張剤を添加したコンクリートを打設する。その後、コンクリートを養生させ、壁高欄20を形成する。
本実施形態の橋梁施工方法は、上記構成であるので以下に説明するような作用及び効果を奏する。
まず、本実施形態の橋梁施工方法を用いることで、温度ひび割れの抑制効果が得られることが挙げられる。本実施形態は、床版10にコンクリートを打設し、壁高欄20にコンクリートを打設して、橋梁100を施工する橋梁施工方法において、壁高欄20は地覆部21と高欄部22よりなり、地覆部21は遅延剤を添加した遅延コンクリートを打設し、高欄部22は膨張剤を添加した膨張コンクリートを打設し、壁高欄20を形成するものである。
地覆部21に遅延剤を添加した遅延コンクリートを打設することで、地覆部21に温度ひび割れが生じるのを抑制することができる。遅延剤はコンクリートへの添加率が大きいほどコンクリートの凝結が遅くなる。この結果、地覆部21が床版10に接触する部分で、既に凝結した床版10のコンクリートが地覆部21のコンクリートを拘束することを防ぐことができる。拘束された状態で地覆部21が収縮すると、地覆部21の表面には温度ひび割れが生じやすくなるが、地覆部21に遅延剤が添加される(第1実施形態では超遅延剤の「NDリターダー」を添加している)ことで地覆部21の挙動はほぼ自由膨張・収縮の状態となるため、結果的に温度ひび割れが生じにくくなる。
一方、高欄部22には膨張剤を添加した膨張コンクリートが用いられていることで、地覆部21にケミカルプレストレスが与えられる。即ち、コンクリートの硬化初期段階でコンクリートの膨張が鉄筋に抑制されて圧縮応力が導入され、乾燥収縮などで発生する引張応力を相殺・低減することが可能となる。膨張コンクリートを用いる場合は、長期の乾燥収縮ひび割れに対して抵抗することが可能となる。
実際に、壁高欄20のひずみの動向について実験した結果を次に示す。図3に、壁高欄20の断面におけるひずみ計測ポイントを示す。図4に、比較のために用意した、標準仕様の壁高欄20のひずみの経時変化をグラフに示す。図5に、比較のために用意した、高欄部22に膨張材を添加した壁高欄20のひずみの経時変化をグラフに示す。図6に、比較のために用意した、地覆部21に遅延剤を添加した壁高欄20のひずみの経時変化をグラフに示す。図7に、第1実施形態の壁高欄20のひずみの経時変化をグラフに示す。
図4、図5、図6、及び図7は何れも図3に示したような壁高欄20にコンクリートを打設する点は同様であるが、比較のために用意した図4ではコンクリートは標準仕様である。また、図5では、高欄部22に用いるコンクリートに膨張材を添加し、地覆部21に用いるコンクリートは標準仕様としている。また、図6では、高欄部22に用いるコンクリートは標準仕様で、地覆部21に用いるコンクリートに遅延剤を添加している。一方、図7では、上に説明するように高欄部22に膨張剤が添加され、地覆部21に遅延剤が添加されたコンクリートを用いている。
また、壁高欄20の上部にある上部計測点P1、地覆部21と壁高欄20の中間部にある中間部計測点P2、地覆部21に設けられた下部計測点P3の3カ所にひずみを観測するための図示しない埋め込み型のひずみゲージが取付けられ、そのひずみの経時変化を比較している。これら図4乃至図7をそれぞれ比較することで、第1実施形態の態様、すなわち図7の結果では、第1実施形態では地覆部21と壁高欄20の中間部、壁高欄20の先端部が同じ挙動をしていることが確認できる。
具体的には、標準仕様のコンクリートを用いた図4では下部計測点P3よりも中間部計測点P2、中間部計測点P2よりも上部計測点P1の方に収縮ひずみが大きく出る傾向を確認できる。次に、図5に示される高欄部22に用いるコンクリートに膨張材を添加し、地覆部21に標準仕様コンクリートを用いた壁高欄20の場合、中間部計測点P2と下部計測点P3に比べて上部計測点P1は収縮ひずみが大きく出ているのが分かる。また、上部計測点P1乃至下部計測点P3は図4のケースと比べて全体的にひずみは小さくなっている。これは、高欄部22に膨張材が用いられたことによって導入されたケミカルプレストレスの影響によると考えられる。この結果、上部計測点P1で長期ひび割れが生じる虞があると考えられる。
次に、図6に示される高欄部22に標準仕様コンクリートを用い、地覆部21に用いるコンクリートには遅延剤が添加された壁高欄20の場合、下部計測点P3のひずみは標準仕様と同程度であった。これは、地覆部21の硬化が遅延したことが影響したと考えられる。一方で、上部計測点P1、中間部計測点P2のひずみはほぼ同様の傾向を示している。これは、地覆部21からの拘束を受けないためにひずみが抑えられた結果だと考えられる。ただし、図5に比べて収縮側にひずみが強く出る傾向にあった。
これらに比べ、第1実施形態の態様を示す図7では、高欄部22に用いるコンクリートには膨張材が添加され、地覆部21に用いるコンクリートには遅延剤が添加されている。この結果、上部計測点P1と下部計測点P3の傾向はほぼ同じで、中間部計測点P2だけ若干膨張側にひずみの値が出ているものの、図6と比べてもひずみの値が全体的に小さくなっていることが確認できる。また、地覆部21と壁高欄20の中間部と壁高欄20の先端部が、添加していないときと比較して収縮ひずみが小さくなっていることが確認できる。すなわち、引張応力を低減できていることが確認できる。
また、図5では、高欄部22に用いるコンクリートに膨張剤を添加することによって、高欄部22にケミカルプレストレスが導入されている。このため、壁高欄20のひずみは全体的に図4よりも小さくなった。そして、より拘束の小さくなる壁高欄20上部は、導入されるケミカルプレストレスが小さい為に、上部計測点P1の収縮が大きくなっている。一方、図7では、地覆部21に打設したコンクリートに生ずる遅延効果により高欄部22下部の拘束が発生しない。このため、打設するコンクリートに膨張剤を添加した高欄部22全体に均一にケミカルプレストレスを導入することができる。その結果、上部計測点P1から下部計測点P3まで同じような挙動となり、壁高欄20は全体的にひずみが小さくなる。
なお、地覆部21には遅延コンクリートが、高欄部22には膨張コンクリートが用いられ、地覆部21の硬化前に高欄部22のコンクリートが打設されることで、地覆部21と高欄部22との間には遅延コンクリートと膨張コンクリートとが混じり合い、境界部23が形成される。
境界部23において、遅延コンクリートと膨張コンクリートとが混ざり合うことで、明確な境界面とはならず、この部分からの亀裂の発生を防ぐことが可能となる。そして、地覆部21に遅延コンクリートが打設されることで、高欄部22に打設された膨張コンクリートが硬化初期段階で膨張した場合にも地覆部21側に温度ひび割れが発生しにくくなる。つまり、地覆部21に遅延コンクリートを使用することで、床版10による拘束の影響や、高欄部22による硬化初期段階での膨張の影響を受けにくくすることが可能となる。図7に示す通り、高さ方向に対するケミカルプレストレスの強弱が無くなる為、壁高欄20全体のひび割れ抵抗性が向上する。すなわち、地覆部21に遅延コンクリートを用い、高欄部22に膨張コンクリートを用いることで、高欄部22の形成において短期の温度ひび割れの発生を抑制し、かつ長期の乾燥収縮ひび割れを抑制することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、第1型枠105と第2型枠106の内側に透水シートを用いた透水型枠を用いる点が異なる。以下、その点について説明を行う。
図8に、第2実施形態の、型枠を用いた壁高欄の打設を行う様子を断面図に示す。第2実施形態では、第1型枠105及び第2型枠106を用いる点は、第1実施形態と同様であるが、第1型枠105には水抜き穴105aを、第2型枠106には水抜き穴106a、106bをそれぞれ設けている点で異なる。また、第1型枠105及び第2型枠106の内側に、透水シート110を設けている点で異なる。透水シート110は、空間30に地覆部21及び高欄部22を打設する前に、第1型枠105及び第2型枠106の内側に貼り付けるように設けられる。透水シート110の材質は、例えば合成繊維ポリエステルを用いた長繊維不織布などが考えられ、透水機能を備えている。
そして、透水シート110から滲出した水を抜くための水抜き穴105a、106a、106bなどをそれぞれ第1型枠105及び第2型枠106に複数設けている。水抜き穴105a、106a、106bは第1型枠105及び第2型枠106をそれぞれ貫通するように設けられており、場合によっては水抜き勾配などが設けられることが好ましい。この状態で、空間30にコンクリートを打設する。この際には、第1実施形態で示した通り、地覆部21には遅延コンクリートを打設し、高欄部22には膨張コンクリートをそれぞれ打設する。
第2実施形態の態様において、第1実施形態と同様に、地覆部21に遅延コンクリートが打設され、高欄部22には膨張コンクリートが打設されることで、壁高欄20は温度ひび割れが生じにくくなる効果と、長期のひび割れを防ぐ効果を得られる。
しかし、この地覆部21及び高欄部22が硬化する過程において、遅延剤や膨張剤の配合によっては、コンクリート表面にブリージング水が湧出することが出願人の実験によって確認された。そして、ブリージング水が湧出したまま地覆部21及び高欄部22を硬化させるとコンクリート表面に荒れが発生するケースが確認された。
そこで、第2実施形態では透水シート110を設け、第1型枠105及び第2型枠106に水抜き穴105a、106a、106bを複数設けることで、硬化時に生じるブリージング水を型の外に排出することができる。この結果、地覆部21及び高欄部22のコンクリート表面の荒れを防ぐことが可能となった。このため、地覆部21及び高欄部22の形成後に、化粧直しなどをする手間を省くことができ、コストダウンに貢献することが期待される。
以上、本実施形態に則して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。なお、第1実施形態及び第2実施形態では、遅延剤としてオキシカルボン酸塩系の超遅延剤を用いているが、コンクリートの凝結を遅延させる混和剤であれば異なる成分の遅延剤を用いても良い。コンクリートの凝結を遅延させる硬化が発揮されれば、本発明に適用可能であるためである。また、膨張剤として石灰系或いはCSA系などとしているが、コンクリートの凝結に際し膨張効果をえられる混和剤であれば異なる成分の膨張剤を用いても良い。
また、第2実施形態では、図8に示すように透水シート110を地覆部21及び高欄部22の何れもカバーするように第1型枠105及び第2型枠106の内側に設けてある。しかしながら、本来、水抜き性能がより重視されるのは遅延剤を用いた地覆部21の方である。この為、最低限、地覆部21を覆うように透水シート110が設けられた場合でも、本発明の効果が得られる。よって、そのような構成とすることを妨げない。
10 床版
20 壁高欄
21 地覆部
22 高欄部
23 境界部
30 空間
30A 第1空間
30B 第2空間
50 主桁
100 橋梁
105 第1型枠
106 第2型枠

Claims (3)

  1. 床版上に、コンクリートを打設して壁高欄を形成し、橋梁を施工する橋梁施工方法において、
    前記壁高欄は地覆部と高欄部よりなり、
    前記地覆部は遅延剤を添加した遅延コンクリートを打設し、
    前記高欄部は膨張剤を添加した膨張コンクリートを打設して、
    前記壁高欄を形成すること、
    を特徴とする橋梁施工方法。
  2. 請求項1に記載の橋梁施工方法において、
    前記地覆部に用いられる前記遅延コンクリートを打設後、
    前記地覆部の表面が乾燥する前に、前記高欄部に用いられる前記膨張コンクリートを打設し、
    前記遅延コンクリートと前記膨張コンクリートとが混ざった層を形成すること、
    を特徴とする橋梁施工方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の橋梁施工方法において、
    前記高欄部に前記遅延コンクリート及び前記膨張コンクリートを打設するにあたって用いる型枠は、該型枠の内壁面に沿って設けられる透水シートと、前記型枠に貫通して設けられる水抜き穴と、を備えること、
    を特徴とする橋梁施工方法。
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