JP6464589B2 - エンジンの出力増大装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンに過給したり、エンジンの出力軸(クランクシャフト)にトルクを付与したりする事で、エンジンの出力を増大する、エンジンの出力増大装置に関する。
エンジンの出力を向上させる為、このエンジンに送り込む空気を圧縮する過給機が、広く知られている。この過給機としては、エンジンの動力によりコンプレッサ(圧縮機)を回転駆動し、このコンプレッサの回転により空気を圧縮してから前記エンジンに供給する機械式のものと、エンジンの排気によりタービンを回転駆動し、この回転をコンプレッサに伝達してこのコンプレッサを回転駆動する事により空気を圧縮してから前記エンジンに供給するターボ式のものとが知られている。このうちの機械式のものによれば、エンジンの回転数が低い状態(低回転域)に於いても、十分な過給効果を得る事ができるが、エンジンの動力によりコンプレッサを回転駆動している為、効率が悪化する。一方、ターボ式のものの場合には、エンジンの出力を排気量を変えずに増大させる事ができるが、エンジンの回転数が低く、排気ガスの量が少ないと十分な過給効果を得られない。又、急加速時(アクセルペダルを急に踏み込んだ際)、排気ガスの量が増大するまでには遅れが生じる為、アクセルペダルを踏み込んでから、ターボ式の過給機(ターボチャージャ)による過給効果を得られるまでに、遅れ(ターボラグ)が発生すると言った問題がある。尚、本明細書に於いて、単に「スーパーチャージャ」と記載した場合、機械式の過給機を意味するものとし、ターボ式の過給機に関しては「ターボチャージャ」の語を使用する。
又、エンジンの出力を向上させる為の装置としては、エンジンの排気によりタービンを回転駆動し、この回転を変速機を介してこのエンジンの出力軸(クランクシャフト)に伝達(付与)するターボコンパウンドも、例えば特許文献1に記載される等して知られている。この様なターボコンパウンドでは、前記エンジンの出力軸に直接トルクを付与する為、例えば車両が坂道走行する等して、大きなトルクを必要とする場合に、出力(トルク)増大の効果を顕著に得られる。但し、ターボコンパウンドも、上述のターボチャージャと同様に、エンジンの排気によりタービンを回転駆動する為、エンジンの回転数が低い状態では、十分な出力増大効果を得られなかったり、急加速時に出力増大効果を得られるまでに遅れが発生したりする。
特許文献2には、ターボチャージャとスーパーチャージャとを組み合わせ、エンジンの回転数に応じて切り換えるスーパーターボチャージャ(ツインチャージャ)が記載されている。この為に、前記特許文献2に記載された構造の場合には、回転軸の両端部にタービンとコンプレッサとをそれぞれ結合すると共に、この回転軸とエンジンの出力軸(クランクシャフト)との間にベルト式の無段変速装置を設けている。又、前記特許文献2には、ターボチャージャとしての動作中に、前記タービンによって回転駆動された前記回転軸の動力の一部(余剰分)を、前記無段変速装置を介して前記エンジンの出力軸に伝達する(ターボコンパウンドとして動作させる)技術が記載されている。この様な特許文献2に記載された構造によれば、エンジンの回転数に拘わらず、過給効果を良好にできる。
但し、前記特許文献2に記載された構造の場合、ターボコンパウンドとしての動作中に、前記回転軸の動力を、変速比制御が行われるベルト式の無段変速装置を介して前記エンジンの出力軸に伝達する様に構成している。この為、このエンジンの排気ガスの量の変動に伴う前記タービンの急な加減速により、このエンジンの出力軸に付与されるトルクが変動し、安定した出力トルクを得られない可能性がある。
特開平09−222026号公報 特表2013−519034号公報 特開2008−25821号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ターボコンパウンドとして動作するモードと、スーパーチャージャとして動作するモードとを備える構造に関して、エンジンの出力の増大効果を得られると共に、各モードの動作を良好にできる、エンジンの出力増大装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のエンジンの出力増大装置は、タービンと、コンプレッサと、トロイダル型無段変速機と、第一動力伝達機構と、第二動力伝達機構と、第一クラッチ機構と、第二クラッチ機構とを備える。
このうちのタービンは、エンジンの排気により回転駆動する。
又、前記コンプレッサは、空気を圧縮して前記エンジンに送り込むものである。
又、前記トロイダル型無段変速機は、第一ディスクと、この第一ディスクと同軸に、且つ、この第一ディスクに対する相対回転を自在に支持された第二ディスクと、これら第一ディスクと第二ディスクとの間で動力を伝達するパワーローラとを有する。
又、前記第一動力伝達機構は、前記エンジンの出力軸と、前記第一ディスクとを動力伝達を可能に接続する。
又、前記第二動力伝達機構は、前記タービン及び前記コンプレッサと、前記第二ディスクとの間に配置されている。
又、前記第一クラッチ機構は、前記タービンと前記第二動力伝達機構との間に設けられている。
又、前記第二クラッチ機構は、前記コンプレッサと前記第二動力伝達機構との間に設けられている。
そして、前記第一クラッチ機構を接続し、且つ、前記第二クラッチ機構を切断する事により実現され、前記エンジンの排気により前記タービンを回転駆動し、この回転を前記トロイダル型無段変速機を介して前記エンジンの出力軸に伝達する(付与する)、ターボコンパウンドとして動作する第一のモードと、前記第一クラッチ機構を切断し、且つ、前記第二クラッチ機構を接続する事により実現され、前記エンジンの出力軸により、前記トロイダル型無段変速機を介して前記コンプレッサを回転駆動し、このコンプレッサにより空気を圧縮してから前記エンジンに送り込む(このエンジンに過給する)、スーパーチャージャとして動作する第二のモードとを有する。
そして、前記トロイダル型無段変速機を、前記第一のモードでは、このトロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節するトルク制御を実施し、前記第二のモードでは、前記エンジンの出力軸の回転速度に応じて前記トロイダル型無段変速機の変速比を調節する変速比制御を実施するものとする。
上述の様な本発明のエンジンの出力増大装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記第二ディスクと前記第二動力伝達機構との間に設けられ、且つ、前記第一のモード及び前記第二のモードを実現する際に接続される第三クラッチ機構を更に備える。そして、前記第一、第二両クラッチ機構を接続し、且つ、前記第三クラッチ機構を切断する事により実現され、前記エンジンの排気により前記タービンを回転駆動し、この回転を前記コンプレッサに伝達して、このコンプレッサにより空気を圧縮してから前記エンジンに送り込む、ターボチャージャとして動作する第三のモードを備えるものとする。
又、本発明を実施する場合、過給も、前記エンジンの出力軸へのトルクの付与も行わない、第四のモードを備えるものとする事もできる。
上述の様に構成する本発明のエンジンの出力増大装置によれば、ターボコンパウンドとして動作するモードと、スーパーチャージャとして動作するモードとを備える構造に関して、エンジンの出力増大効果を得られると共に、各モードの動作を良好にできる。
即ち、本発明のエンジンの出力増大装置は、ターボコンパウンドとして動作する第一のモードと、スーパーチャージャとして動作する第二のモードとを備え、その時点での運転状態(例えば自動車用エンジンに組み込んだエンジンの出力増大装置の場合には、エンジンの出力軸の回転数や路面状況等)に応じて最適なモードを選択する事が可能になる。この為、このエンジンに過給したり、このエンジンの出力軸にトルクを付与する事により、このエンジンの出力の増大効果を得られる。
又、本発明の場合、前記第一のモードでは、トロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節するトルク制御を実施する為、前記エンジンの排気ガスの量の変動に伴う前記タービンの回転速度の急変動(急な加減速)に拘わらず、このエンジンの出力軸に付与するトルクを安定させられる。一方、前記第二のモードでは、このエンジンの出力軸の回転数に応じて前記トロイダル型無段変速機の変速比を調節する変速比制御を実施する為、コンプレッサの回転速度を精度良く調節できて、前記エンジンに送り込む空気の圧力(過給圧)を精度良く調節する事ができる。又、前記コンプレッサの回転速度が過度に高くなる(過回転する)のを防止する事ができる。
又、請求項2に記載した発明によれば、エンジンの出力軸の回転数が高い状態(高回転域)での、このエンジンの出力増大効果をより良好にする事ができる。
本発明の実施の形態の1例を示す模式図。 同じく第一のモードで動力伝達を行う部分を示す模式図(A)と、第二のモードで動力伝達を行う部分を示す模式図(B)と、第三のモードで動力伝達を行う部分を示す模式図(C)と、第四のモードで動力伝達を行う部分を示す模式図(D)。 同じく動作を説明する為のフローチャート。
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例のエンジンの出力増大装置は、タービン1と、コンプレッサ2と、トロイダル型無段変速機3とを備える。このうちのタービン1は、エンジン4から排出され、排気流路5を流通する排気により回転駆動されるものであり、回転軸6の一端部(図1の左端部)に、第一クラッチ機構7を介して結合している。又、前記コンプレッサ2は、前記回転軸6の回転に伴って回転する事より、給気流路8の上流端開口から給気された空気を圧縮して前記エンジン4に送り込む(過給する)ものであり、前記回転軸6の他端部(図1の右端部)に、第二クラッチ機構9を介して結合している。
又、前記トロイダル型無段変速機3は、前記エンジン4の出力軸(クランクシャフト)10と、前記回転軸6との間に設けられている。本例の場合、前記トロイダル型無段変速機3は、変速機用回転軸11の一端部と中間部とに、この変速機用回転軸11と同期した回転を自在として支持された、それぞれが第一ディスクである1対の外側ディスク18、18と、これら両外側ディスク18、18の間部分に前記変速機用回転軸11に対する相対回転を自在に支持された、第二ディスクである内側ディスク15と、これら両外側ディスク18、18と内側ディスク15との間で動力を伝達するパワーローラ(図示省略)とを備える。この様なトロイダル型無段変速機3の変速比(前記両外側ディスク18、18と前記内側ディスク15との間の変速比)を変更する際には、これら各パワーローラを支持する支持部材を、これら各支持部材毎に設けられた油圧式のアクチュエータにより、前記変速機用回転軸11に対して捩れの位置に設けられた枢軸の軸方向に変位させる。そして、前記各支持部材を、これら各枢軸を中心として揺動変位させる。尚、トロイダル型無段変速機の詳しい構造に就いては、特許文献3等に詳しく記載されている為、詳しい説明を省略する。
前記トロイダル型無段変速機3の変速機用回転軸11と、前記エンジン4の出力軸10とは、第一動力伝達機構である動力伝達機構12を介して動力の伝達を可能に接続している。尚、図示の例の場合、この動力伝達機構12を複数の歯車同士を噛合して動力を伝達する歯車式としているが、例えば前記変速機用回転軸11と前記出力軸10との間に無端ベルトを掛け渡す事により、又はスプロケットチェーンを利用して、動力を伝達可能に構成する事もできる。又、前記回転軸6の中間部に設けた歯車13aと、この回転軸6と平行に設けた回転伝達軸14の一端部に設けた歯車13bとを噛合させると共に、この回転伝達軸14の他端部に設けた歯車13cを、前記トロイダル型無段変速機3の内側ディスク15の周囲に設けたディスク側歯車16と噛合させている。尚、前記回転軸6及び前記回転伝達軸14同士の間、並びに、この回転伝達軸14及び前記内側ディスク15同士の間に関しても、ベルト式の動力伝達機構等により動力を伝達する様に構成しても良い。何れにしても、前記回転伝達軸14の中間部で、前記両歯車13b、13c同士の間に第三クラッチ機構17を設け、前記回転軸6と、前記トロイダル型無段変速機3の内側ディスク15との間で動力を伝達する状態と、伝達しない状態とを切り換え可能にしている。即ち、本例では、前記両歯車13a、13bにより、第二動力伝達機構を構成している。
上述の様に構成する本例のエンジンの出力増大装置は、前記各クラッチ機構7、9、17の断接(係合)状態を切り換える事で、前記エンジン4の排気により前記タービン1を回転駆動し、このタービン1の回転をこのエンジン4の出力軸10に伝達(付与)する(ターボコンパウンドとして動作する)第一のモードと、このエンジン4の動力により前記コンプレッサ2を回転駆動し、空気を圧縮してからこのエンジン4に送り込む(スーパーチャージャとして動作する)第二のモードと、このエンジン4の排気により前記タービン1を回転駆動し、この回転を前記コンプレッサ2に伝達して、空気を圧縮してから前記エンジン4に送り込む(ターボチャージャとして動作する)第三のモードと、過給も前記出力軸10へのトルク付与も行わない第四のモードとのうち、何れか1つのモードで運転する。以下、それぞれの場合に就いて説明する。
[ターボコンパウンドとして動作する第一のモード]
この第一のモードでは、前記第一、第三両クラッチ機構7、17を接続し、前記第二クラッチ機構9を切断する事により、図2の(A)に太線で示す様に、前記タービン1と前記トロイダル型無段変速機3との間で動力伝達を可能にすると共に、前記コンプレッサ2と、前記タービン1及びこのトロイダル型無段変速機3との間での動力伝達を不能にしている。即ち、この様な第一のモードでは、前記エンジン4の排気により前記タービン1を回転駆動し、この回転を、回転軸6→歯車13a、13b→回転伝達軸14→歯車13c、16→内側ディスク15の順番で、前記トロイダル型無段変速機3の内側ディスク15に伝達する。そして、この内側ディスク15の回転を、前記各パワーローラを介して(前記トロイダル型無段変速機3で変速して)前記両外側ディスク18、18に伝達し、更に、これら両外側ディスク18、18の回転(トルク)を、前記動力伝達機構12を介して前記エンジン4の出力軸10に伝達(付与)する。これにより、このエンジン4の燃料消費率を向上できると共に、出力軸10の回転トルクを増大させる事ができる。
[スーパーチャージャとして動作する第二のモード]
この第二のモードでは、前記第二、第三両クラッチ機構9、17を接続し、前記第一クラッチ機構7を切断する事により、図2の(B)に太線で示す様に、前記コンプレッサ2と前記トロイダル型無段変速機3との間で動力伝達を可能にすると共に、前記タービン1と、前記コンプレッサ2及びこのトロイダル型無段変速機3との間での動力伝達を不能にしている。即ち、この様な第二のモードでは、前記エンジン4の出力軸10の回転を、前記動力伝達機構12を介して前記トロイダル型無段変速機3の外側ディスク18、18に伝達する。そして、これら両外側ディスク18、18の回転を、前記各パワーローラを介して(前記トロイダル型無段変速機で変速して)前記内側ディスク15に伝達し、この内側ディスク15の回転を、歯車16、13c→回転伝達軸14→歯車13b、13a→回転軸6の順番で、この回転軸6に伝達する。そして、この回転軸6を回転駆動する事で、前記コンプレッサ2を回転駆動し、空気を圧縮してから前記エンジン4に送り込む(過給する)事により、このエンジン4の出力(馬力)を増大させる。
[ターボチャージャとして動作する第三のモード]
この第三のモードでは、前記第一、第二両クラッチ機構7、9を接続し、前記第三クラッチ機構17を切断する事により、図2の(C)に太線で示す様に、前記タービン1と前記コンプレッサ2とを同期して回転可能にすると共に、前記トロイダル型無段変速機3と、これらタービン1及びコンプレッサ2との間での動力伝達を不能にしている。即ち、この様な第三のモードでは、前記エンジン4の排気により前記タービン1を回転駆動し、このタービン1の回転を、前記回転軸6を介して前記コンプレッサ2に伝達する。そして、このコンプレッサ2により、空気を圧縮してから前記エンジン4に送り込んで(過給して)、このエンジン4の出力(馬力)を増大させる。
[エンジン4の出力を増大しない第四のモード]
この第四のモードでは、前記各クラッチ機構7、9、17を何れも切断する。これにより、図2の(D)に太線で示す様に、前記エンジン4の出力軸10の回転を、前記エンジン4に過給したり、出力トルクを増大する事なく、駆動系に伝達する。
本例の場合、上述の様な4種類のモードを、前記エンジン4の出力軸10の回転数(回転速度)や路面状況等の運転状態に応じて切り換える様にしている。具体的には、例えば次の様な条件で切り換える。即ち、前記エンジン4の出力軸10の回転数が低い状態(低回転域)では、スーパーチャージャとして動作する第二のモードで運転し、同じく回転数が高い状態(高回転域)では、ターボチャージャとして動作する第三のモードで運転する。又、坂道走行中等、大きなトルクを必要とする場合には、ターボコンパウンドとして動作する第一のモードで運転する。更に、車両が一定速度で走行し、且つ、前記エンジン4の出力軸10の回転数が安定している状態(安定走行状態)では、過給もこの出力軸10のトルク増大もしない第四のモードで運転する。
更に、本例の場合、前記各モードのうち、第一のモードでは、前記トロイダル型無段変速機3を通過するトルク(前記内側ディスク15と前記両外側ディスク18、18との間で伝達するトルク)を調節するトルク制御を実施する様にしている。即ち、これら両外側ディスク18、18と内側ディスク15との間で動力を伝達する際に、前記各支持部材には、前記各パワーローラの周面とこれら各ディスク15、18の内側面との摩擦に伴って、前記各枢軸の軸方向の力が加わる。この力は、所謂2Ftと呼ばれるもので、その大きさは、前記両外側ディスク18、18と前記内側ディスク15との間で伝達するトルクに比例する。そして、この様な力2Ftは、前記各支持部材毎に設けられた前記各アクチュエータにより支承する。そこで、これら各アクチュエータを構成する1対の油圧室同士の差圧を、前記トロイダル型無段変速機3で伝達すべきトルク(前記出力軸10に付与すべきトルク)の大きさに見合う値とする事で、このトロイダル型無段変速機3を通過するトルクを調節する。
これに対し、前記第二のモードでは、前記エンジン4の出力軸10の回転数、即ち、前記両外側ディスク18、18の回転速度に応じて前記トロイダル型無段変速機3の変速比(前記内側ディスク15の回転速度)を調節する変速比制御を実施する様にしている。即ち、前記エンジン4に送り込む空気の圧力(過給圧)を所望の値にすべく、前記コンプレッサ2の回転速度(∝内側ディスク15の回転速度)が所定値になる様に、前記トロイダル型無段変速機3の変速機用回転軸11の回転速度(∝エンジン4の出力軸10の回転数)に基づいてこのトロイダル型無段変速機3の変速比を調節する。尚、前記各支持部材の傾転角度をフィードバックしてこの傾転角度を制御したり、前記コンプレッサ2若しくは内側ディスク15の回転速度(回転数)をフィードバックしてこの回転速度を制御する様に構成する事もできる。この様な傾転角度制御及び回転角度制御と、前記変速比制御とは、実質的に同じ制御である。即ち、前記傾転角度は、前記トロイダル型無段変速機3の変速比との間に相関関係を有する。又、前記コンプレッサ2の回転速度は、このトロイダル型無段変速機3の変速機用回転軸11の回転速度と、このトロイダル型無段変速機3の変速比と、この変速機用回転軸11と前記回転軸6との間の歯車比から求められる。
運転状態に応じて前記各モードのうちの何れかのモードを選択し、前記トロイダル型無段変速機3の制御方法を決定する手順に就いて、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、このフローチャートに示した作業は、例えばイグニッションスイッチがONされてからOFFされるまでの間、繰り返し(自動的に)行われる。
先ず、図示しない制御器は、ステップ1で、前記エンジン4の出力軸10の回転数や路面状況(路面の傾斜状態や段差状態等)等の運転状態を取得する。このうちのエンジン4の出力軸10の回転数は、この出力軸10に取り付けた回転センサにより検出し、路面状況は車体に取り付けた傾斜センサにより判定する事ができる。そして、次のステップ2で、前記制御器は、取得した運転状態に基づき、前記各モードのうちの何れかのモードを選択する。次いで、ステップ3では、この選択したモードが、ターボコンパウンドとして動作する第一のモードであるか否かを判定する。選択したモードが第一のモードである場合、ステップ4に進み、前記トロイダル型無段変速機3を通過するトルクを調節するトルク制御を実施する。前記ステップ3で、第一のモードでないと判定された場合、ステップ5に進み、選択したモードが、スーパーチャージャとして動作する第二のモードであるか否かを判定する。選択したモードが第二のモードである場合、ステップ6に進み、前記エンジン4の出力軸10の回転数に応じて前記トロイダル型無段変速機3の変速比を調節する変速比制御を実施する。前記ステップ5で、第二のモードでないと判定された(第三のモード又は第四のモードを選択している)場合には、そのまま(前記トロイダル型無段変速機3の制御手段を変更する事なく)終了する。
上述の様に構成する本例のエンジンの出力増大装置によれば、エンジンの出力の増大効果を得られると共に、各モードの動作を良好にできる。
即ち、本例のエンジンの出力増大装置は、上述の様な4つのモードを備え、その時点での、前記エンジン4の出力軸10の回転数や路面状況等の運転状態に応じて最適なモードを選択する。この為、前記エンジン4に過給したり、このエンジン4の出力軸10にトルクを付与する事によるこのエンジン4の出力の増大効果を得られる。
又、本例の場合、前記エンジン4の出力軸10と前記回転軸6との間に、前記トロイダル型無段変速機3を設け、選択したモードに応じてこのトロイダル型無段変速機3の制御方法を切り換え可能としている。即ち、前記エンジン4の出力軸10に直接トルクを付与する第一のモード(ターボコンパウンドとして動作するモード)では、前記トロイダル型無段変速機3を通過するトルクを調節するトルク制御を実施する。この為、前記エンジン4の排気ガスの量の変動に伴う前記タービン1の回転速度の急変動(急な加減速)に拘わらず、このエンジン4の出力軸10に付与するトルクを安定させられる。一方、このエンジン4の出力軸10の回転を、前記トロイダル型無段変速機3を介して前記コンプレッサ2に伝達し、空気を圧縮してから前記エンジン4に過給する第二のモード(スーパーチャージャとして動作するモード)では、このエンジン4の出力軸10の回転数に応じて前記トロイダル型無段変速機3の変速比を調節する変速比制御を実施する。この為、前記コンプレッサ2の回転速度を精度良く調節できて、前記エンジン4の過給圧を精度良く調節する事ができる。又、前記コンプレッサ2の回転速度が過度に高くなる(過回転する)のを防止する事ができる。
尚、本例の場合、安定走行状態では、過給も前記出力軸10へのトルク付加もしない第四のモードで運転する様にしている為、低燃費走行が可能になり、燃費効率を良好にできる。
本発明のエンジンの出力増大装置は、自動車用エンジンに限らず、船舶用や航空機用のエンジンと組み合わせて使用する事もできる。又、本発明のエンジンの出力増大装置に組み合わせるトロイダル型無段変速機は、ハーフトロイダル型に限らず、フルトロイダル型であっても良い。又、図1〜2に示した様な、1対の外側ディスクと、内側ディスクとを設けた、所謂ダブルキャビティ型の構造に限らず、1対のディスクを互いに対向させた、所謂シングルキャビティ型のトロイダル型無段変速機を組み合わせる事もできる。
1 タービン
2 コンプレッサ
3 トロイダル型無段変速機
4 エンジン
5 排気流路
6 回転軸
7 第一クラッチ機構
8 給気流路
9 第二クラッチ機構
10 出力軸
11 変速機用回転軸
12 動力伝達機構
13a、13b、13c 歯車
14 回転伝達軸
15 内側ディスク
16 ディスク側歯車
17 第三クラッチ機構
18 外側ディスク

Claims (2)

  1. エンジンの排気により回転駆動するタービンと、
    空気を圧縮して前記エンジンに送り込むコンプレッサと、
    第一ディスクと、この第一ディスクと同軸に、且つ、この第一ディスクに対する相対回転を自在に支持された第二ディスクと、これら第一ディスクと第二ディスクとの間で動力を伝達するパワーローラとを有するトロイダル型無段変速機と
    前記エンジンの出力軸と、前記第一ディスクとを動力伝達を可能に接続する第一動力伝達機構と、
    前記タービン及び前記コンプレッサと、前記第二ディスクとの間に配置された第二動力伝達機構と、
    前記タービンと前記第二動力伝達機構との間に設けられた第一クラッチ機構と、
    前記コンプレッサと前記第二動力伝達機構との間に設けられた第二クラッチ機構とを備え、
    前記第一クラッチ機構を接続し、且つ、前記第二クラッチ機構を切断する事により実現され、前記エンジンの排気により前記タービンを回転駆動し、この回転を前記トロイダル型無段変速機を介して前記エンジンの出力軸に伝達する、ターボコンパウンドとして動作する第一のモードと、
    前記第一クラッチ機構を切断し、且つ、前記第二クラッチ機構を接続する事により実現され、前記エンジンの出力軸により、前記トロイダル型無段変速機を介して前記コンプレッサを回転駆動し、このコンプレッサにより空気を圧縮してから前記エンジンに送り込む、スーパーチャージャとして動作する第二のモードとを有し、
    前記トロイダル型無段変速機が、前記第一のモードでは、このトロイダル型無段変速機を通過するトルクを調節するトルク制御を実施し、前記第二のモードでは、前記エンジンの出力軸の回転速度に応じて前記トロイダル型無段変速機の変速比を調節する変速比制御を実施するものである、エンジンの出力増大装置。
  2. 前記第二ディスクと前記第二動力伝達機構との間に設けられ、且つ、前記第一のモード及び前記第二のモードを実現する際に接続される第三クラッチ機構を更に備え、
    前記第一、第二両クラッチ機構を接続し、且つ、前記第三クラッチ機構を切断する事により実現され、前記エンジンの排気により前記タービンを回転駆動し、この回転を前記コンプレッサに伝達して、このコンプレッサにより空気を圧縮してから前記エンジンに送り込む、ターボチャージャとして動作する第三のモードを更に備える、請求項1に記載したエンジンの出力増大装置。
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