JP6646946B2 - 変速装置 - Google Patents

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本発明は、原動機の駆動力を利用して作動するオイルポンプを備える変速装置に関する。
従来、トルクコンバータと、前後進切換機構と、金属ベルトが巻き掛けられた変速機構としての2つのプーリと、当該2つのプーリのV溝幅を制御するための油圧を供給する油圧発生部としてのオイルポンプとを備える無段変速装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のオイルポンプは、無段変速装置に入力される原動機の駆動力を利用して作動する。
特開2007−51720号公報
車両に搭載される原動機は、車両の走行速度が所定速度以上となり、且つアクセルがオフの場合には、燃費等の諸事情により停止させたり、原動機の回転速度を低下させることが望ましい場合が考えられる。
しかしながら、従来の変速装置では、原動機を停止させたり、回転速度を低下させたりしてしまうとオイルポンプなどの油圧発生部から油圧を供給できなくなり又は供給量が不足したりして、潤滑不足や、油圧で制御される油圧制御部へ必要な油圧を供給できないという問題がある。
油圧発生部を電動モータにより駆動させることも考えられるが、電動モータを設けた分だけ部品点数が増加してしまう。
本発明は、以上の点に鑑み、電動モータを設けることなく、原動機で駆動される油圧発生部を、原動機を停止させても又は原動機の回転速度が低下しても十分な油圧を発生させることができる変速装置を提供することを目的とする。
原動機からの動力が伝達される入力部材と、
出力部材と、
前記出力部材に前記入力部材からの動力が伝達可能な伝達状態と、この伝達を断つ解放状態とに切換自在な係合機構と、
変速比を変更自在な変速機構と、
該変速機構を制御する制御部と、
前記原動機の動力を利用して回転する油圧発生部とを備え、車両の駆動輪に向けて変速された動力を出力する変速装置であって、
前記入力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される入力側伝達経路と、
前記出力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される出力側伝達経路と、
前記入力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が速い場合に、前記入力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が遅い場合には、前記入力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる入力側一方向クラッチと、
前記出力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が速い場合に、前記出力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が遅い場合には、前記出力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる出力側一方向クラッチと、
を備え、
前記変速機構は、ドライブプーリシャフトと、該ドライブプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドライブプーリと、前記ドライブプーリシャフトに対して平行に配置されたドリブンプーリシャフトと、該ドリブンプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとに巻き掛けられる無端部材とを備え、
前記係合機構は、
前進駆動ギヤと、該前進駆動ギヤに噛合し前記ドライブプーリシャフトと同心に配置される前進従動ギヤとを有する前進ギヤ列と、
前記前進ギヤ列を介して動力伝達可能な状態に切換自在な前進クラッチとを備え、
前記入力部材は、前記前進クラッチよりも動力伝達経路の上流側であって、且つ前記前進駆動ギヤと同心に配置されており、
前記出力部材は、前記ドライブプーリシャフトであり、
前記ドライブプーリシャフトには、前記出力側一方向クラッチを介して出力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
前記入力部材には、前記出力側ポンプ駆動ギヤと噛合し、且つ前記入力側一方向クラッチを介して入力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
前記油圧発生部は、回転軸を備え、
該回転軸には、前記入力側ポンプ駆動ギヤに噛合するポンプ従動ギヤが設けられ、
前記出力側ポンプ駆動ギヤと、前記ポンプ従動ギヤと、前記入力側ポンプ駆動ギヤとが軸方向において同一位置に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、原動機によって駆動する入力部材からでも、車両の駆動輪によって連れ回される出力部材からでも、回転速度の速い方から油圧発生部を駆動させることができる。これにより、原動機が停止又は原動機の回転数が不足していても、駆動輪によって連れ回される出力部材の回転を利用して油圧発生部を駆動させることができる。
また、本発明においては、
前記変速機構は、ドライブプーリシャフトと、該ドライブプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドライブプーリと、前記ドライブプーリシャフトに対して平行に配置されたドリブンプーリシャフトと、該ドリブンプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとに巻き掛けられる無端部材とを備え、
前記係合機構は、
前進駆動ギヤと、該前進駆動ギヤに噛合し前記ドライブプーリシャフトと同心に配置される前進従動ギヤとを有する前進ギヤ列と、
前記前進ギヤ列を介して動力伝達可能な状態に切換自在な前進クラッチとを備え、
前記入力部材は、前記前進クラッチよりも動力伝達経路の上流側であって、且つ前記前進駆動ギヤと同心に配置されており、
前記出力部材は、前記ドライブプーリシャフトであり、
前記ドライブプーリシャフトには、前記出力側一方向クラッチを介して出力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
前記入力部材には、前記出力側ポンプ駆動ギヤと噛合し、且つ前記入力側一方向クラッチを介して入力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
前記油圧発生部は、回転軸を備え、
該回転軸には、前記入力側ポンプ駆動ギヤに噛合するポンプ従動ギヤが設けられ、
前記出力側ポンプ駆動ギヤと、前記ポンプ従動ギヤと、前記入力側ポンプ駆動ギヤとが軸方向において同一位置に配置されている
かかる構成によれば、出力側ポンプ駆動ギヤと、ポンプ従動ギヤと、入力側ポンプ駆動ギヤとが軸方向において同一位置に配置されることとなり、ドライブプーリシャフトの軸線方向側のデッドスペースを有効活用することができる。
また、回転方向を揃えるために、出力側ポンプ駆動ギヤとポンプ従動ギヤとの間には、アイドルギヤを介在させる必要があるが、上述のように構成することにより、入力側ポンプ駆動ギヤがアイドルギヤの機能を兼ねるため、部品点数の削減を図ることができる。
]また、本発明の他の態様は、
原動機からの動力が伝達される入力部材と、
出力部材と、
前記出力部材に前記入力部材からの動力が伝達可能な伝達状態と、この伝達を断つ解放状態とに切換自在な係合機構と、
変速比を変更自在な変速機構と、
該変速機構を制御する制御部と、
前記原動機の動力を利用して回転する油圧発生部とを備え、車両の駆動輪に向けて変速された動力を出力する変速装置であって、
前記入力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される入力側伝達経路と、
前記出力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される出力側伝達経路と、
前記入力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が速い場合に、前記入力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が遅い場合には、前記入力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる入力側一方向クラッチと、
前記出力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が速い場合に、前記出力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が遅い場合には、前記出力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる出力側一方向クラッチと、
を備え、
前記変速機構は、ドライブプーリシャフトと、該ドライブプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドライブプーリと、前記ドライブプーリシャフトに対して平行に配置されたドリブンプーリシャフトと、該ドリブンプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとに巻き掛けられる無端部材とを備え、
前記係合機構は、
入力軸と、該入力軸に回転自在に軸支される前進駆動ギヤと、該前進駆動ギヤに噛合し前記ドライブプーリシャフトと同心に配置される前進従動ギヤとを有する前進ギヤ列と、
前記前進駆動ギヤを前記入力軸に固定自在な前進クラッチとを備え、
前記入力部材は、前記前進クラッチよりも動力伝達経路の上流側であって、且つ前記前進駆動ギヤと同心に配置されており、
前記出力部材は、前記前進駆動ギヤであり、
前記油圧発生部は、回転軸を備え、
該回転軸には、前記入力側一方向クラッチを介して前記入力部材との間で動力伝達自在な入力側動力伝達部材が設けられ、
前記回転軸には、前記前進駆動ギヤに噛合する出力側ポンプ従動ギヤが前記出力側一方向クラッチを介して前記回転軸に軸支されることを特徴とする
かかる構成によれば、出力部材と油圧発生部との間の動力伝達をギヤ列で行う場合の出力側駆動ギヤとしての機能を前進駆動ギヤが果たすことができ、部品点数の削減を図ることができる。
]また、本発明においては、
前記制御部は、前記変速装置を搭載する車両の走行速度が所定速度以上であり、且つ所定の車両情報に基いて前記原動機の作動を停止させる原動機停止情報を得た場合に、前記係合機構を解放することが好ましい。
本発明によれば、車両の駆動輪の回転を利用して油圧発生部を作動させることができる。このため、係合機構を解放することにより、原動機の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して燃費を更によくすることができる。
本発明の第1実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 図2Aは、第1実施形態の原動機が駆動しているときにおける、変速装置のドライブプーリとオイルポンプと原動機の回転速度の関係を示すグラフ。図2Bは、第1実施形態の原動機が停止しているときにおける、変速装置のドライブプーリとオイルポンプと原動機の回転速度の関係を示すグラフ。 第2実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 第3実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 本発明の第4実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 第5実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 第6実施形態の変速装置を示すスケルトン図。 図8Aは、従来の原動機が駆動しているときにおける、従来の変速装置のドライブプーリとオイルポンプと原動機の回転速度の関係を示すグラフ。図8Bは、従来の原動機が停止しているときにおける、従来の変速装置のドライブプーリとオイルポンプと原動機の回転速度の関係を示すグラフ。
[第1実施形態]
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態の変速装置1について詳細に説明する。本実施形態の変速装置1は、ベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)であり、且つFF型自動車(車両)に横置きで搭載されるものである。なお、本発明の変速装置が搭載される車両は、FF型自動車に搭載されるものに限定されるものではなく、他の車両にも搭載することができる。例えば、本発明の変速装置は、FR型自動車、ミッドシップ型自動車、自動二輪車にも搭載することができる。
図1に示すように、本実施形態の変速装置1が搭載される車両は、走行用の原動機としての内燃機関2(エンジン)と、トルクコンバータ3と、デファレンシャルギヤ4と、左右の駆動輪5(車輪)とを備えている。
内燃機関2は吸気路に配置されたスロットルバルブ(図示省略)を備える。スロットルバルブ(図示省略)は、アクセルペダル(図示省略)と機械的に接続されておらず電動モータなどのアクチュエータを備えるドライブバイワイヤ機構(図示省略)を介して電気信号によりアクセルペダルと接続され、アクセルペダルの操作に応じて開閉される。
内燃機関2に吸い込まれる空気は、スロットルバルブ(図示省略)で流入量を調整されてインテークマニホールドを通ってインジェクタ(図示省略)から噴射された燃料と混合し、混合気となる。シリンダの吸気バルブが開かれると、混合気はシリンダに流入する。シリンダ内の混合気は点火プラグで点火されて燃焼し、ピストンを押圧する。押圧されたピストンはクランクシャフトを回転させ、燃焼した混合気は排気ガスとなって内燃機関2から排出される。
内燃機関2のクランクシャフトから出力された駆動力は、変速装置1を介してデファレンシャルギヤ4に伝達され、左右の駆動輪5に分配される。
トルクコンバータ3は、本実施形態の変速装置1の一部を構成するものであり、内燃機関2のクランクシャフト2aに連結されたポンプインペラ3aと、タービンランナ3bと、ステータ3cとを備え、流体(オイル)を介して動力伝達を行う。
また、トルクコンバータ3はロックアップクラッチ3dを備え、ロックアップクラッチ3dを係合させることにより、流体(オイル)を介さずにクランクシャフト2aの駆動力をタービンランナ3bに直接伝達することもできる。
変速装置1は、内燃機関2の動力を利用して回転駆動するオイルポンプからなる油圧発生部7と、入力軸9と、前後進切換機構10と、変速機構12とを備える。変速機構12は、入力軸9と平行に配置されたドライブプーリシャフト14と、ドライブプーリシャフト14に一体的に回転するように軸支されるドライブプーリ16と、ドライブプーリシャフト14と平行に配置されたドリブンプーリシャフト18と、ドリブンプーリシャフト18に一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリ20と、ドライブプーリ16とドリブンプーリ20に巻き付けられる金属ベルトからなる無端部材22とを備える。
入力軸9は、タービンランナ3bと連結され、トルクコンバータ3を介してクランクシャフト2aから出力される内燃機関2の駆動力が伝達される。前後進切換機構10は、トルクコンバータ3とドライブプーリ16との間に配置されている。
前後進切換機構10は、入力軸9に回転自在に軸支された前進駆動ギヤ32と、前進駆動ギヤ32に噛合し、ドライブプーリシャフト14に一体的に回転するように軸支される前進従動ギヤ34と、前進駆動ギヤ32を入力軸9に連結する連結状態と、この連結を断つ解放状態とに切換自在な前進クラッチ36と、入力軸9に一体的に回転するように軸支される後進駆動ギヤ42と、後進駆動ギヤ42に噛合するアイドルギヤ43と、アイドルギヤ43に噛合し、ドライブプーリシャフト14に回転自在に軸支された後進従動ギヤ44と、後進従動ギヤ44をドライブプーリシャフト14に連結する連結状態と、この連結を断つ解放状態とに切換自在な後進クラッチ46とを備える。
前進クラッチ36及び後進クラッチ46は、何れも油圧によって摩擦係合される油圧式摩擦係合機構であり、且つ本実施形態における係合機構に該当する。前進クラッチ36が締結されて後進クラッチ46が解放されることにより、入力軸9の回転が前進駆動ギヤ32及び前進従動ギヤ34を介してドライブプーリ16に伝達され、ドライブプーリ16は車両が前進する方向に回転する。
後進クラッチ46が締結され、前進クラッチ36が解放されると、入力軸9の回転が後進駆動ギヤ42、アイドルギヤ43、後進従動ギヤ44を介してドライブプーリ16に伝達され、車両が後進するときの回転方向にドライブプーリ16が回転する。また、前進クラッチ36及び後進クラッチ46を共に解放すると、前後進切換機構10は、ドライブプーリ16と入力軸9との間の動力伝達を断つことができる。
変速装置1は、ドライブプーリ16とドリブンプーリ20と無端部材22との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。ドライブプーリ16は、ドライブプーリシャフト14に固定される固定ドライブ半体52と、ドライブプーリシャフト14と一体的に回転し且つドライブプーリシャフト14の軸線方向に移動可能な可動ドライブ半体54とを備える。
可動ドライブ半体54は、油圧室56に油圧が供給されることにより固定ドライブ半体52に接近させることができ、油圧室56から油を排出することで固定ドライブ半体52から離隔させることができる。これにより、固定ドライブ半体52と可動ドライブ半体54との対向面で形成される、ドライブプーリ16のV字形状のプーリ溝16aの幅を調節することができる。
ドリブンプーリ20は、ドリブンプーリシャフト18に固定される固定ドリブン半体62と、ドリブンプーリシャフト18と一体的に回転し且つドリブンプーリシャフト18の軸線方向に移動可能な可動ドリブン半体64とを備える。可動ドリブン半体64は、油圧室66に油圧が供給されることにより固定ドリブン半体62に接近させることができ、油圧室66から油を排出することで固定ドリブン半体62から離隔させることができる。これにより、固定ドリブン半体62と可動ドリブン半体64との対向面で形成される、ドリブンプーリ20のV字形状のプーリ溝20aの幅を調節することができる。
変速機構12は、油圧による推力によってドライブプーリ16及びドリブンプーリ20のプーリ溝16a,20aの幅が変化して、無端部材22の巻付き半径が変化し、これにより、変速比(入力軸9(又はドライブプーリシャフト14)の回転数/ドリブンプーリシャフト18の回転数)が連続的に変化する。
ドリブンプーリシャフト18には出力ギヤ72が設けられ、ドリブンプーリシャフト18と出力ギヤ72とが一体的に回転する。
出力ギヤ72には、デファレンシャルギヤ4に設けられた外歯4aが噛合する。
また、変速装置1は、CPU、メモリ等により構成された複数の電子ユニットからなる制御部82を備える。制御部82は、運転者のアクセルペダルの操作量信号、車両の走行速度信号などの所定の車両情報の信号を受信し、受信した信号に基づき、メモリに保持された変速装置1の制御用プログラムをCPUで実行することにより、ドライブプーリ16、ドリブンプーリ20、前進クラッチ36及び後進クラッチ46の作動を制御する。本実施形態においては、アクセルペダルにアクセル操作量を検出して制御部82に送信するアクセル操作量検出部が設けられている。
また、制御部82は、アクセルペダルから受信する操作量信号に基づき、アクセル操作量が運転者に車両を加速させる意思がないと想定される所定値以下(例えば、0)であり、車両の走行速度が所定速度以上(例えば、80km/h以上)であって、かつ運転者によるブレーキ操作などに基づく車両を減速させる意思がないと想定される所定の車両情報を受信している場合には、内燃機関2の作動を停止させて、車両の燃費の向上を図るクルージング時原動機停止制御を実行する。なお、本実施形態では、制御部82とは別の制御ユニットがクルージング時原動機停止制御を実行し、当該制御を実行したことを制御部82に知らせるように構成してもよい。
トルクコンバータ3のポンプインペラ3aには、入力側一方向クラッチ112を介して入力側ポンプ駆動ギヤ114がポンプインペラ3aと前進クラッチ36との間に位置するように、入力軸9と同心に設けられている。入力側一方向クラッチ112は、ポンプインペラ3aの回転速度が入力側ポンプ駆動ギヤ114の回転速度を超えるときに、ポンプインペラ3aから入力側ポンプ駆動ギヤ114へ動力を伝達する伝達状態となる。
逆に、入力側一方向クラッチ112は、ポンプインペラ3aの回転速度が入力側ポンプ駆動ギヤ114の回転速度以下の場合には、入力側ポンプ駆動ギヤ114が空転して、ポンプインペラ3aから入力側ポンプ駆動ギヤ114への動力伝達を阻止する阻止状態となる。
ドライブプーリシャフト14には、出力側一方向クラッチ122を介して出力側ポンプ駆動ギヤ124が設けられている。出力側ポンプ駆動ギヤ124は入力側ポンプ駆動ギヤ114と噛合する。
出力側一方向クラッチ122は、ドライブプーリシャフト14の回転速度が出力側ポンプ駆動ギヤ124の回転速度を超えるときに、ドライブプーリシャフト14から出力側ポンプ駆動ギヤ124へ動力を伝達する伝達状態となる。
逆に、出力側一方向クラッチ122は、ドライブプーリシャフト14の回転速度が出力側ポンプ駆動ギヤ124の回転速度以下の場合には、出力側ポンプ駆動ギヤ124が空転して、ドライブプーリシャフト14から出力側ポンプ駆動ギヤ124への動力伝達を阻止する阻止状態となる。
オイルポンプからなる油圧発生部7は、回転軸7aを備える。回転軸7aには、入力側ポンプ駆動ギヤ114と噛合するポンプ従動ギヤ134が設けられている。
ポンプインペラ3aの回転速度がドライブプーリシャフト14の回転速度よりも速い場合には、原動機としての内燃機関2で回転されるポンプインペラ3aの動力が、入力側一方向クラッチ112、入力側ポンプ駆動ギヤ114、ポンプ従動ギヤ134を介して、油圧発生部7の回転軸7aに伝達される。このとき、出力側ポンプ駆動ギヤ124は、ドライブプーリシャフト14上で出力側一方向クラッチ122によって空回りすることとなる。
ポンプインペラ3aの回転速度がドライブプーリシャフト14の回転速度よりも遅い場合には、駆動輪5の回転によって連れ回されるドライブプーリシャフト14の動力が、出力側一方向クラッチ122、出力側ポンプ駆動ギヤ124、入力側ポンプ駆動ギヤ114、ポンプ従動ギヤ134を介して、油圧発生部7の回転軸7aに伝達される。このとき、入力側ポンプ駆動ギヤ114は、ポンプインペラ3aに対して入力側一方向クラッチ112によって空回りすることとなる。
また、制御部82は、クルージング時原動機停止制御を実行している場合には、前進クラッチ36及び後進クラッチ46を解放して原動機としての内燃機関2の連れ回りを防止している。
本実施形態においては、ポンプインペラ3a、入力側一方向クラッチ112、入力側ポンプ駆動ギヤ114、ポンプ従動ギヤ134、油圧発生部7の回転軸7aが、本発明の入力側伝達経路に該当する。また、本実施形態においては、ドライブプーリシャフト14、出力側一方向クラッチ122、出力側ポンプ駆動ギヤ124、入力側ポンプ駆動ギヤ114、ポンプ従動ギヤ134、油圧発生部7の回転軸7aが、本発明の出力側伝達経路に該当する。
ここで、図8A及び図8Bに従来例を示す。図8A及び図8Bの実線はオイルポンプからなる油圧発生部の回転速度を示し、点線は原動機の回転速度を示し、一点鎖線はドライブプーリシャフトの回転速度を示している。図8Aに示すように、従来の変速装置では、原動機が十分に回転している状態では油圧発生部も十分に回転している。しかしながら、図8Bに示すように、従来の変速装置では、原動機の回転速度が十分でない場合に、油圧発生部も十分に回転することができない。油圧発生部が十分に回転することができないと、潤滑油を十分に供給することができず、冷却が十分できなくなったり、ドライブプーリ16のプーリ溝16aやドリブンプーリ20のプーリ溝20aを適切に制御することができなくなる虞がある。
しかしながら、本実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドライブプーリシャフト14からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、図2Aに示すように、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、図2Bに示すように、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドライブプーリシャフト14の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また本実施形態の変速装置1によれば、出力側ポンプ駆動ギヤ124と、ポンプ従動ギヤ134と、入力側ポンプ駆動ギヤ114とが軸方向において同一位置に配置されることとなり、ドライブプーリシャフト14の軸線方向側のデッドスペースに出力側ポンプ駆動ギヤ124を配置することによって、このデッドスペースを有効活用することができる。
また、本実施形態においては、回転方向を揃えるために、出力側ポンプ駆動ギヤ124とポンプ従動ギヤ134との間には、アイドルギヤを介在させる必要がある。しかしながら、本実施形態においては、上述のように構成することにより、入力側ポンプ駆動ギヤ114がアイドルギヤの機能を兼ねるため、部品点数の削減を図ることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としての前進クラッチ36及び後進クラッチ46を共に解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、第2実施形態の変速装置1を説明する。なお、第2実施形態の変速装置1において、第1実施形態と同一に構成されるものは同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の変速装置1では、オイルポンプからなる油圧発生部7の回転軸7aには、入力側ポンプ駆動ギヤ114に噛合する入力側ポンプ従動ギヤ136が一体的に回転するように軸支されている。
また、第2実施形態の変速装置1では、出力部材が前進駆動ギヤ32で構成され、出力部材としての前進駆動ギヤ32に噛合する出力側ポンプ従動ギヤ138が、出力側一方向クラッチ122を介してオイルポンプからなる油圧発生部7の回転軸7aに軸支されている。
出力側一方向クラッチ122は、出力側ポンプ従動ギヤ138の回転速度が油圧発生部7の回転軸7aの回転速度を超える場合には、出力側ポンプ従動ギヤ138から回転軸7aへ動力を伝達する伝達状態となる。
逆に、出力側一方向クラッチ122は、出力側ポンプ従動ギヤ138の回転速度が油圧発生部7の回転軸7aの回転速度以下の場合には、回転軸7aが空転し、出力側ポンプ従動ギヤ138から回転軸7aへの動力伝達を阻止する阻止状態となる。
ポンプインペラ3aの回転速度が前進駆動ギヤ32の回転速度よりも速い場合には、第1実施形態と同様に、原動機としての内燃機関2で回転されるポンプインペラ3aの動力が、入力側一方向クラッチ112、入力側ポンプ駆動ギヤ114、入力側ポンプ従動ギヤ136を介して、油圧発生部7の回転軸7aに伝達される。
ポンプインペラ3aの回転速度が前進駆動ギヤ32の回転速度よりも遅い場合には、駆動輪5の回転によって連れ回される前進駆動ギヤ32の動力が、出力側ポンプ従動ギヤ138、出力側一方向クラッチ122を介して、油圧発生部7の回転軸7aに伝達される。
本実施形態においては、ポンプインペラ3a、入力側一方向クラッチ112、入力側ポンプ駆動ギヤ114、入力側ポンプ従動ギヤ136、油圧発生部7の回転軸7aが、入力側伝達経路に該当する。また、本実施形態においては、前進駆動ギヤ32、出力側ポンプ従動ギヤ138、出力側一方向クラッチ122、油圧発生部7の回転軸7aが、出力側伝達経路に該当する。
本実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としての前進駆動ギヤ32からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としての前進駆動ギヤ32の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としての前進クラッチ36及び後進クラッチ46を共に解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、出力部材と油圧発生部との間の動力伝達をギヤ列で行う場合の出力側駆動ギヤとしての機能を既存の前進駆動ギヤ32が果たすことができ、別途、出力側ポンプ駆動ギヤようのギヤを設ける必要がなく、部品点数の削減を図ることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
[第3実施形態]
次に図4を参照して、第3実施形態の変速装置1を説明する。なお、第3実施形態の変速装置1において、第1実施形態及び第2実施形態と同一に構成されるものは同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態の変速装置1は、第2実施形態のものと比較して、オイルポンプからなる油圧発生部7をスプロケットとチェーンを介して駆動している点を除き、同一に構成される。
具体的には、第3実施形態のトルクコンバータ3のポンプインペラ3aには、入力側一方向クラッチ112を介して入力側駆動スプロケット142がポンプインペラ3aと前進クラッチ36との間に位置するように、入力軸9と同心に設けられている。オイルポンプからなる油圧発生部7の回転軸7aには、入力側従動スプロケット144が一体的に回転するように軸支されている。入力側駆動スプロケット142と入力側従動スプロケット144とには、入力側チェーン146が巻き掛けられて動力伝達が可能とされている。
前進駆動ギヤ32には、出力側一方向クラッチ122を介して出力側駆動スプロケット152が同心に固定されている。油圧発生部7の回転軸7aには、出力側従動スプロケット154が一体的に回転するように軸支されている。出力側駆動スプロケット152と出力側従動スプロケット154とには、出力側チェーン156が巻き掛けられて動力伝達が可能とされている。
第3実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としての前進駆動ギヤ32からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としての前進駆動ギヤ32の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としての前進クラッチ36及び後進クラッチ46を共に解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
[第4実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第4実施形態の変速装置1を説明する。第4実施形態の変速装置1は、第1実施形態のものと比較して、出力側伝達経路が異なる点を除いて、第1実施形態と同一に構成されており、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施形態のドリブンプーリシャフト18には、出力側一方向クラッチ122を介して出力側駆動スプロケット152が設けられている。オイルポンプからなる油圧発生部7の回転軸7aには、出力側従動スプロケット154が設けられている。出力側駆動スプロケット152と出力側従動スプロケット154とには、出力側チェーン156が巻き掛けられて動力伝達が可能とされている。
第4実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドリブンプーリシャフト18からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドリブンプーリシャフト18の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としての前進クラッチ36及び後進クラッチ46を共に解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
[第5実施形態]
次に、図6を参照して、第5実施形態の変速装置1を説明する。第5実施形態の変速装置1は、第3実施形態の出力側駆動スプロケット152が出力側一方向クラッチ122を介して入力軸9に設けられている点を除き、第3実施形態のものと同一に構成され、同一の符号を付して説明を省略する。第5実施形態においては、係合機構はトルクコンバータ3のロックアップクラッチ3dとなり、出力部材は入力軸9となる。また、第5実施形態においては、制御部82は、クルージング時原動機停止制御を実行していても、前進クラッチ36を係合させて伝達状態とする。
第5実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としての入力軸9からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としての入力軸9の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としてのロックアップクラッチ3dを解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
[第6実施形態]
次に、図7を参照して、第6実施形態の変速装置1を説明する。第6実施形態の変速装置1は、前後進切換機構10が平行軸タイプではなくシングルピニオン型の遊星歯車機構で構成されている。
具体的には、前後進切換機構10は、第1要素としてのサンギヤ162と、第2要素としてのキャリア164と、第3要素としてのリングギヤ166とを備える。キャリア164は、サンギヤ162及びリングギヤ166に噛合するピニオン168を自転及び公転自在に軸支する。
サンギヤ162は、ドライブプーリシャフト14に連結されている。リングギヤ166は入力軸9に連結されている。第6実施形態においては、入力軸9とドライブプーリシャフト14とが同心に配置されている。
前後進切換機構10は、前進クラッチ172と後進ブレーキ174とを備えている。前進クラッチ172は、サンギヤ162とリングギヤ166とを連結自在に構成されている。後進ブレーキ174は、キャリア164を固定自在に構成されている。
トルクコンバータ3のポンプインペラ3aには、入力側一方向クラッチ112を介して入力側駆動スプロケット142がポンプインペラ3aと前後進切換機構10との間に位置するように、入力軸9と同心に設けられている。オイルポンプからなる油圧発生部7の回転軸7aには、入力側従動スプロケット144が一体的に回転するように軸支されている。入力側駆動スプロケット142と入力側従動スプロケット144とには、入力側チェーン146が巻き掛けられて動力伝達が可能とされている。
ドライブプーリシャフト14には、出力側一方向クラッチ122を介して出力側駆動スプロケット152が設けられている。回転軸7aには、出力側従動スプロケット154が一体的に回転するように軸支されている。出力側駆動スプロケット152と出力側従動スプロケット154とには、出力側チェーン156が巻き掛けられて動力伝達が可能とされている。
また、第6実施形態の変速装置1は、ドリブンプーリシャフト18と平行に配置された出力軸182を備える。ドリブンプーリシャフト18には、アイドル駆動ギヤ184が設けられ、出力軸182には、アイドル駆動ギヤ184に噛合するアイドル従動ギヤ186が設けられている。出力軸182には、出力ギヤ72が設けられている。
第6実施形態の変速装置1によれば、原動機としての内燃機関2によって駆動する入力部材としてのポンプインペラ3aからでも、車両の駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドライブプーリシャフト14からでも、回転速度の速い方からオイルポンプからなる油圧発生部7を駆動させることができる。
これにより、原動機としての内燃機関2が十分に回転しているときのみならず、原動機としての内燃機関2が停止又は内燃機関2の回転数が不足していても、駆動輪5によって連れ回される出力部材としてのドライブプーリシャフト14の回転を利用して油圧発生部7を駆動させることができる。
また、本実施形態の変速装置1によれば、車両の駆動輪5の回転を利用して油圧発生部7を作動させることができる。このため、係合機構としての前進クラッチ172及び後進ブレーキ174を共に解放することにより、原動機としての内燃機関2の連れ回りによる車両の無用な減速を防止して、燃費を更によくすることができる。
なお、本発明の変速装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
また、本実施形態においては、前後進切換機構10として、シングルピニオン型の遊星歯車機構を用いて説明した。しかしながら、本発明の変速装置の前後進切換機構はこれに限らない。例えば、前後進切換機構を、サンギヤと、リングギヤと、一対のピニオンと、キャリアとからなるダブルピニオン型の遊星歯車機構で構成してもよい。ダブルピニオン型の遊星歯車機構において、一対のピニオンは互いに噛合すると共に、一方がサンギヤに噛合し、他方がリングギヤに噛合する。また、キャリアは、一対のピニオンを自転及び公転自在に軸支する。
1 変速装置
2 内燃機関(原動機)
2a クランクシャフト
3 トルクコンバータ
3a ポンプインペラ(第1〜第2実施形態の入力部材)
3b タービンランナ
3c ステータ
3d ロックアップクラッチ
4 デファレンシャルギヤ
4a 外歯
5 駆動輪
7 油圧発生部
7a 回転軸
9 入力軸
10 前後進切換機構
12 変速機構
14 ドライブプーリシャフト(第1実施形態の出力部材)
16 ドライブプーリ
16a プーリ溝
18 ドリブンプーリシャフト
20 ドリブンプーリ
20a プーリ溝
22 無端部材
32 前進駆動ギヤ(第2実施形態の出力部材)
34 前進従動ギヤ
36 前進クラッチ
42 後進駆動ギヤ
43 アイドルギヤ
44 後進従動ギヤ
46 後進クラッチ
52 固定ドライブ半体
54 可動ドライブ半体
56 油圧室
62 固定ドリブン半体
64 可動ドリブン半体
66 油圧室
72 出力ギヤ
82 制御部
112 入力側一方向クラッチ
114 入力側ポンプ駆動ギヤ
122 出力側一方向クラッチ
124 出力側ポンプ駆動ギヤ
134 ポンプ従動ギヤ
136 入力側ポンプ従動ギヤ
138 出力側ポンプ従動ギヤ
142 入力側駆動スプロケット
144 入力側従動スプロケット
146 入力側チェーン
152 出力側駆動スプロケット
154 出力側従動スプロケット
156 出力側チェーン
162 サンギヤ
164 キャリア
166 リングギヤ
168 ピニオン
172 前進クラッチ
174 後進ブレーキ
182 出力軸
184 アイドル駆動ギヤ
186 アイドル従動ギヤ

Claims (3)

  1. 原動機からの動力が伝達される入力部材と、
    出力部材と、
    前記出力部材に前記入力部材からの動力が伝達可能な伝達状態と、この伝達を断つ解放状態とに切換自在な係合機構と、
    変速比を変更自在な変速機構と、
    該変速機構を制御する制御部と、
    前記原動機の動力を利用して回転する油圧発生部とを備え、車両の駆動輪に向けて変速された動力を出力する変速装置であって、
    前記入力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される入力側伝達経路と、
    前記出力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される出力側伝達経路と、
    前記入力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が速い場合に、前記入力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が遅い場合には、前記入力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる入力側一方向クラッチと、
    前記出力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が速い場合に、前記出力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が遅い場合には、前記出力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる出力側一方向クラッチと、
    を備え、
    前記変速機構は、ドライブプーリシャフトと、該ドライブプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドライブプーリと、前記ドライブプーリシャフトに対して平行に配置されたドリブンプーリシャフトと、該ドリブンプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとに巻き掛けられる無端部材とを備え、
    前記係合機構は、
    前進駆動ギヤと、該前進駆動ギヤに噛合し前記ドライブプーリシャフトと同心に配置される前進従動ギヤとを有する前進ギヤ列と、
    前記前進ギヤ列を介して動力伝達可能な状態に切換自在な前進クラッチとを備え、
    前記入力部材は、前記前進クラッチよりも動力伝達経路の上流側であって、且つ前記前進駆動ギヤと同心に配置されており、
    前記出力部材は、前記ドライブプーリシャフトであり、
    前記ドライブプーリシャフトには、前記出力側一方向クラッチを介して出力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
    前記入力部材には、前記出力側ポンプ駆動ギヤと噛合し、且つ前記入力側一方向クラッチを介して入力側ポンプ駆動ギヤが軸支され、
    前記油圧発生部は、回転軸を備え、
    該回転軸には、前記入力側ポンプ駆動ギヤに噛合するポンプ従動ギヤが設けられ、
    前記出力側ポンプ駆動ギヤと、前記ポンプ従動ギヤと、前記入力側ポンプ駆動ギヤとが軸方向において同一位置に配置されていることを特徴とする変速装置。
  2. 原動機からの動力が伝達される入力部材と、
    出力部材と、
    前記出力部材に前記入力部材からの動力が伝達可能な伝達状態と、この伝達を断つ解放状態とに切換自在な係合機構と、
    変速比を変更自在な変速機構と、
    該変速機構を制御する制御部と、
    前記原動機の動力を利用して回転する油圧発生部とを備え、車両の駆動輪に向けて変速された動力を出力する変速装置であって、
    前記入力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される入力側伝達経路と、
    前記出力部材から前記油圧発生部に動力が伝達される出力側伝達経路と、
    前記入力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が速い場合に、前記入力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記入力部材の回転速度が遅い場合には、前記入力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる入力側一方向クラッチと、
    前記出力側伝達経路上に介設され、且つ油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が速い場合に、前記出力部材から前記油圧発生部へ動力を伝達する伝達状態に切り換わり、油圧発生部の回転速度よりも前記出力部材の回転速度が遅い場合には、前記出力部材から前記油圧発生部への動力伝達が阻止される阻止状態に切り換わる出力側一方向クラッチと、
    を備え、
    前記変速機構は、ドライブプーリシャフトと、該ドライブプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドライブプーリと、前記ドライブプーリシャフトに対して平行に配置されたドリブンプーリシャフトと、該ドリブンプーリシャフトに一体的に回転するように軸支されるドリブンプーリと、前記ドライブプーリと前記ドリブンプーリとに巻き掛けられる無端部材とを備え、
    前記係合機構は、
    入力軸と、該入力軸に回転自在に軸支される前進駆動ギヤと、該前進駆動ギヤに噛合し前記ドライブプーリシャフトと同心に配置される前進従動ギヤとを有する前進ギヤ列と、
    前記前進駆動ギヤを前記入力軸に固定自在な前進クラッチとを備え、
    前記入力部材は、前記前進クラッチよりも動力伝達経路の上流側であって、且つ前記前進駆動ギヤと同心に配置されており、
    前記出力部材は、前記前進駆動ギヤであり、
    前記油圧発生部は、回転軸を備え、
    該回転軸には、前記入力側一方向クラッチを介して前記入力部材との間で動力伝達自在な入力側動力伝達部材が設けられ、
    前記回転軸には、前記前進駆動ギヤに噛合する出力側ポンプ従動ギヤが前記出力側一方向クラッチを介して前記回転軸に軸支されることを特徴とする変速装置。
  3. 請求項1または請求項に記載の変速装置であって、
    前記制御部は、前記変速装置を搭載する車両の走行速度が所定速度以上であり、且つ所定の車両情報に基いて前記原動機の作動を停止させる原動機停止情報を得た場合に、前記係合機構を解放することを特徴とする変速装置。
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