JP2001108091A - 自動変速機のフェールセーフ装置 - Google Patents

自動変速機のフェールセーフ装置

Info

Publication number
JP2001108091A
JP2001108091A JP28867999A JP28867999A JP2001108091A JP 2001108091 A JP2001108091 A JP 2001108091A JP 28867999 A JP28867999 A JP 28867999A JP 28867999 A JP28867999 A JP 28867999A JP 2001108091 A JP2001108091 A JP 2001108091A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
valve
port
output
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28867999A
Other languages
English (en)
Inventor
Arata Murakami
新 村上
Masakuni Otake
正訓 大竹
Hideaki Otsubo
秀顕 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP28867999A priority Critical patent/JP2001108091A/ja
Publication of JP2001108091A publication Critical patent/JP2001108091A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェールによって、所定の変速状態を設定す
るための係合装置を係合させることのできない事態が生
じることを未然に回避でき、しかも新たなバルブ類の追
加を必要としない装置を提供する。 【解決手段】 入力された油圧を調圧レベルに応じた油
圧に調圧して係合装置C1 ,C2 に出力するとともに調
圧に伴って排圧の生じる制御弁50,70を備えた自動
変速機のフェールセーフ装置であって、前記入力された
油圧を調圧して前記係合装置C1 ,C2 に供給できない
フェールが生じた場合に、前記制御弁50,70におけ
る排圧の生じる箇所を所定の油圧の供給部に連通させる
切換手段30,60が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、係合装置を油圧
によって係合させることにより所定の変速状態を設定す
る自動変速機に関し、特にその係合装置に対する油圧の
供給をフェール時においても確実に実行することのでき
るように構成したフェールセーフ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば車両用の自動変速機は、クラッチ
やブレーキなどの複数の係合装置を選択的に係合・解放
させることにより、動力の伝達経路を変更して所定の変
速状態を達成するように構成されている。その係合装置
として、油圧によって係合する多板クラッチや多板ブレ
ーキが広く用いられており、またその係合・解放の切り
換えのための油圧制御装置は、例えば電磁弁から出力す
る信号圧によってシフトバルブなどの所定のバルブを動
作させてそのバルブから係合圧を出力させるように構成
されている。
【0003】自動変速機の変速制御を油圧によっておこ
なう場合、上記のように複数のバルブが関与することが
多く、そのために、いずれかのバルブに機械的もしくは
電気的な異常が生じると、所期の変速状態を達成できな
くなる場合がある。このような異常すなわちフェールが
生じた場合にそのフェールによる影響を回避して所期の
変速状態を達成するいわゆるフェールセーフ機構を備え
た自動変速機が特開平5−302670号公報に記載さ
れている。
【0004】この公報に記載された自動変速機は、コー
ストカットオフバルブに対するソレノイドバルブからの
信号圧をコースト状態で遮断することによりコーストカ
ットオフバルブを介して所定のブレーキに係合圧を送
り、これを係合させることによりエンジンブレーキを効
かせる自動変速機であって、他のソレノイドバルブで制
御されるロックアウトバルブを設け、フェールによって
コーストカットオフバルブに信号圧が印加された場合に
は、そのロックアウトバルブを動作させてこのロックア
ウトバルブからコーストカットオフバルブにエンジンB
レンジ圧を供給し、フェールによってコーストカットオ
フバルブに印加されている信号圧にそのエンジンBレン
ジ圧を対抗させて作用させることにより、エンジンブレ
ーキ状態を確保するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
た自動変速機では、ソレノイドバルブもしくはその信号
圧を受けて動作するコーストカットオフバルブのフェー
ルによってエンジンブレーキが効かない状態が生じる
と、ロックアウトバルブを他のソレノイドバルブの信号
圧で動作させて、フェールにより生じている信号圧を実
質的にキャンセルする油圧を生じさせるようになってい
る。したがって上記従来の自動変速機では、そのような
油圧を生じさせるロッアウトバルブを新たに設ける必要
がある。またそれに伴ってそのロックアウトバルブを動
作させるための信号圧を生じさせる制御およびその信号
圧を供給する油路などが必要になる。このように上記従
来の自動変速機では、フェールが原因となって生じる異
常な動作状態を回避するために、新たなバルブなどの構
成が必要になり、装置が大型化し、またコスト高になる
可能性があった。
【0006】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、装置を大型化することなくフェールセ
ーフを確立することのできる自動変速機のフールセーフ
装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、入力された油
圧を調圧レベルに応じた油圧に調圧して係合装置に出力
するとともに調圧に伴って排圧の生じる制御弁を備えた
自動変速機のフェールセーフ装置において、前記入力さ
れた油圧に基づく油圧を前記係合装置に供給できないフ
ェールが生じた場合に、前記制御弁における排圧の生じ
る箇所を所定の油圧の供給部に連通させる切換手段が設
けられていることを特徴とするフェールセーフ装置であ
る。
【0008】したがって請求項1の発明では、制御弁に
入力した油圧をその制御弁から調圧して出力できないフ
ェールが生じた場合、その制御弁の排圧の生じる箇所に
油圧が供給される。その排圧は、制御弁が調圧をおこな
っている場合に生じるものであるから、上記のフェール
によって、排圧の生じる箇所が係合装置に出力する箇所
に連通することになり、したがってその排圧の生じる箇
所から油圧を供給することにより、係合装置に係合圧を
供給することが可能になる。そして、このように排圧の
生じる箇所への前記供給部からの油圧の供給は、既存の
バルブにより油路を開閉することにより実行することが
できる。したがって請求項1の発明では、新たなバルブ
などの制御機器を追加せずに、フェール時でも前記係合
装置を係合させ、所定の変速状態を確保することができ
る。
【0009】また、請求項2の発明は、前進走行のため
の複数の走行レンジに対応して切り換えられてそれぞれ
の走行レンジに応じたレンジ圧を出力する第1のバルブ
と、前進走行する際に油圧が供給されて係合する係合装
置と、入力ポートから供給された前進走行のための第1
のレンジ圧を調圧して出力ポートから前記係合装置に出
力するとともに調圧に伴ってドレーンポートに排圧を生
じさせる制御弁とを備えた自動変速機のフェールセーフ
装置において、前記制御弁の入力ポートが閉じられるフ
ェールが生じた場合に、前記第1のバルブから出力され
る前進走行のための第2のレンジ圧をその制御弁におけ
るドレーンポートに供給する切換機構を備えていること
を特徴とするフェールセーフ装置である。
【0010】したがって請求項2の発明では、前進走行
のために係合させる係合装置に、制御弁に対する第1の
レンジ圧を元圧として係合圧を供給できなくなった場
合、第1のバルブを切り換えて第2のレンジ圧を出力さ
せることにより、前記制御弁に対してそのドレーンポー
トから油圧を供給でき、これが係合装置に係合圧として
供給されて係合装置が係合する。したがって請求項2の
発明では、第1のバルブから出力可能な第2のレンジ圧
および制御弁のドレーンポートとを利用して、フェール
時に係合圧を発生でき、新たなバルブなどを追加せずに
フェール時の前進走行を確保できる。
【0011】さらに、請求項3の発明は、後進走行する
際に油圧が供給されて係合する係合装置と、入力ポート
から供給された後進走行のためのレンジ圧を調圧して出
力ポートから前記係合装置に出力するとともに調圧に伴
ってドレーンポートに排圧を生じさせる制御弁とを備え
た自動変速機のフェールセーフ装置において、前記入力
ポートを出力ポートに連通させることのできないフェー
ルか生じた場合に、前記ドレーンポートを後進走行のた
めのレンジ圧源に切り換えて接続する切換機構を備えて
いることを特徴とするフェールセーフ装置である。
【0012】したがって請求項3の発明では、制御弁の
入力ポートに供給した油圧を後進走行のために係合させ
る係合装置に出力できないフェールが生じた場合、その
入力ポートからレンジ圧を供給することに替えてドレー
ンポートからそのレンジ圧を供給し、これを出力ポート
から係合装置に供給する。そのため、フェール時であっ
ても後進走行のための係合装置に油圧を供給してこれを
係合させ、後進走行を確保することができる。また、こ
のようなドレーンポートへのレンジ圧源からのレンジ圧
の供給は、既存のバルブにより油路を開閉することによ
り実行することができる。したがって請求項3の発明で
は、新たなバルブなどの制御機器を追加せずに、フェー
ル時でも前記係合装置を係合させ、後進状態を確保する
ことができる。
【0013】そして、請求項4の発明は、油圧ポンプで
発生させた油圧をライン圧に調圧するとともに調圧に伴
って排圧の生じる第1の調圧弁と、係合装置を係合させ
るための、前記ライン圧より低圧の係合圧を、前記ライ
ン圧を元圧として調圧をおこなって出力するとともに排
圧の生じる第2の調圧弁と、前記第1の調圧弁の排圧を
元圧として調圧をおこなって出力する第3の調圧弁とを
備えた自動変速機のフェールセーフ装置において、前記
第1の調圧弁の排圧を、前記第2の調圧弁の排圧の生じ
る箇所に供給する油路を備えていることを特徴とするフ
ェールセーフ装置である。
【0014】したがって請求項4の発明では、第1の調
圧弁が最も高い油圧を出力し、したがってその排圧もあ
る程度高い油圧となっている。係合装置に対する係合圧
を調圧する第2の調圧弁が、ライン圧に基づく油圧を出
力できなくなると、その第2の調圧弁の排圧の生じる箇
所に、第1の調圧弁の排圧が供給される。これは、第3
の調圧弁の入力圧であり、したがって係合装置には、第
3の調圧弁の入力圧と同じ圧力の油圧が係合圧として供
給され、その係合状態が確保される。そしてこれは、油
路の追加のみで達成でき、新たなバルブなどの制御機器
を必要としない。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とすること
のできる自動変速機の一例を示すと図3のとおりであ
る。図3に示す例は、ハイブリッド駆動装置における自
動変速機として構成した例であり、第1の動力源として
の内燃機関1および第2の動力源としての電動機2の動
力を個別にもしくは合成して出力するように構成されて
いる。その内燃機関1は、ガソリンエンジンやディーゼ
ルエンジンなどの燃料を燃焼して動力を出力する動力装
置である。以下の説明では、内燃機関をエンジン(En
g.)1と記す。
【0016】また電動機2は、要は、電流が供給される
ことにより回転して動力を出力する動力装置であって、
同期型などの各種の形式のモータを使用することがで
き、さらには発電機能を備えた電動機を使用することが
できる。以下の説明では、電動機として発電機能を備え
たものを例として示し、電動機をモータ・ジェネレータ
(M/G)2と記す。
【0017】これらエンジン1およびモータ・ジェネレ
ータ2の動力を個別にもしくは合成して出力する装置と
してダブルピニオン型遊星歯車機構3を主体とした動力
伝達装置が設けられている。この遊星歯車機構3は、外
歯歯車であるサンギヤ4と、このサンギヤ4と同心円上
に配置した内歯歯車であるリングギヤ5と、サンギヤ4
に噛合する第1ピニオンギヤ6およびこの第1ピニオン
ギヤ6とリングギヤ5とに噛合した第2ピニオンギヤ7
とを自転かつ公転自在に保持したキャリヤ8とを回転要
素とし、これら3つの回転要素の間で差動作用をおこな
う公知の構成のものである。
【0018】これらの回転要素のうちサンギヤ4にエン
ジン1の出力軸(例えばクランクシャフト)が連結され
ている。エンジン1としてレシプロエンジンを使用した
場合には、燃料の間欠的な燃焼によるトルクの変動すな
わち振動が生じるので、その振動を吸収もしくは緩和す
るために、エンジン1とサンギヤ4との間にダンパ機構
(図示せず)を介在させてもよい。また、キャリヤ8に
モータ・ジェネレータ2のロータ2rが連結されてい
る。
【0019】さらに、リングギヤ5とケーシング9との
間にブレーキB1 が設けられている。このブレーキB1
はリングギヤ5を選択的に固定するためのものであっ
て、ケーシング9との間に設けた多板ブレーキやバンド
ブレーキなどの摩擦係合式の装置を使用することができ
る。
【0020】出力部材である出力軸10がエンジン1と
同一軸線上に配置されている。この出力軸10に対して
動力を選択的に伝達するための連結手段として2つのク
ラッチが設けられている。すなわちキャリヤ8と出力軸
10とを選択的に連結する第1クラッチC1 と、リング
ギヤ5と出力軸10とを選択的に連結する第2クラッチ
C2 とが設けられている。これらのクラッチC1 ,C2
は、油圧によって係合・解放する多板式のもの以外に、
噛み合い式のクラッチなど各種の形式のものを使用する
ことができる。
【0021】前記出力軸10が変速機11に連結されて
いる。この変速機11は、変速比を変更して駆動トルク
を増減するためのものであって、遊星歯車機構を主体と
して構成された有段式の変速機や、同期切換機構(シン
クロナイザー)などによって回転部材の連結関係を変更
するタイプの有段式変速機、ベルト式の無段変速機、ト
ロイダル式の無段変速機などの各種の変速機を使用する
ことができる。図1には、ベルト式の無段変速機11を
模式的に示してある。
【0022】この無段変速機11は、公知の構成のもの
であって、溝幅を変更することのできる駆動プーリ12
と従動プーリ13とを平行に配置し、これらのプーリ1
2,13に対するベルト(図示せず)の巻き掛け半径
を、各プーリ12,13の溝幅を変更することにより変
更して変速比を連続的に変化させるように構成されてい
る。
【0023】その従動プーリ13と平行にカウンタ軸1
4が配置され、これら従動プーリ13とカウンタ軸14
とが1対のカウンタギヤ15,16によって連結されて
いる。また、このカウンタ軸14に取り付けられた他の
ギヤ17が出力ギヤ18に噛合している。この出力ギヤ
18は、一例としてディファレンシャル装置のリングギ
ヤである。
【0024】上記の遊星歯車機構3も差動作用をおこな
うから、その機能を利用して各種の走行モードを選択す
ることができる。その各種の走行モードは、前記のブレ
ーキB1 およびクラッチC1,C2 を選択的に係合させ
ることにより設定される。その制御をおこなうために油
圧制御装置20と、その油圧制御装置20に制御信号を
出力する電子制御装置(T−ECU)21と、油圧制御
装置20の油路の切り換えをおこなうシフト装置22と
が設けられている。その油圧制御装置20は、各種の切
換弁や調圧弁ならびに制御のための信号圧を出力するソ
レノイドバルブなどを主体として構成されている。ま
た、電子制御装置21は入力される各種のデータに基づ
いて演算をおこない、その結果に基づいて油圧制御装置
20におけるソレノイドバルブに指示信号を出力し、所
定の走行モードを設定するように構成されている。さら
に、シフト装置22は、シフトレバー23によって各走
行モードに対応するレンジ(ポジション)を選択するよ
うに構成されている。
【0025】そのレンジは、パーキング(P)、リバー
ス(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)、ブレ
ーキ(B)の各レンジである。これらのレンジのうち、
パーキングおよびニュートラルの各レンジは、車両を停
止状態に維持するレンジであり、各クラッチC1 ,C2
が係合することはない。また、ドライブおよびブレーキ
の各レンジは前進走行のためのレンジであり、前記ブレ
ーキB1 が連結状態(係合状態)になることはない。さ
らにリバースレンジは、後進走行のためのレンジであ
り、第1のクラッチC1 が連結状態(係合状態)となっ
てキャリヤ8が出力要素とされる。そして、各レンジに
応じて後述する走行モードが設定されるようになってい
る。
【0026】また、各走行モードに応じてエンジン1お
よびモータ・ジェネレータ2を駆動・停止する必要があ
るので、エンジン1およびモータ・ジェネレータ2のそ
れぞれのための電子制御装置(EーECU、MG−EC
U)24,25が設けられている。上記の各電子制御装
置21,24,25は、演算処理装置(CPUもしくは
MPU)と記憶装置(RAM、ROM)ならびに入出力
インターフェースを主体とし、入力されたデータと予め
記憶しているプログラムとに従って演算をおこない、そ
の演算結果に応じた信号を出力するように構成されてい
る。そして、各電子制御装置21,24,25が、同じ
く電子制御装置であるハイブリッド制御装置26にデー
タ通信可能に接続されている。このハイブリッド制御装
置26が走行モードを判断して各電子制御装置21,2
4,25に制御信号を出力するように構成されている。
これらの電子制御装置21,24,25およびハイブリ
ッド制御装置26で使用されるデータを例示すれば、車
速、アクセル開度(図示しないアクセルペダルの踏み込
み量)、シフト装置22で選択されているレンジ信号、
前記モータ・ジェネレータ2に対して充放電するバッテ
リ(図示せず)の充電状態(SOC:State of Charg
e)、バッテリ温度、変速機11で設定されている変速
比などである。
【0027】ここで走行モードについて説明すると、各
レンジに応じて図4に示す各走行モードが設定される。
すなわちドライブレンジおよびブレーキレンジでは、E
TCモードと、直結モードと、モータ走行モードとが設
定される。そのETCモードは、相対的に大きい駆動力
が要求されている際に設定されるモードであって、エン
ジン1の出力トルクを遊星歯車機構3およびモータ・ジ
ェネレータ2によって増幅して出力するモードである。
したがってこのモードでは、第2クラッチC2のみが係
合させられる。すなわち遊星歯車機構3におけるサンギ
ヤ4にエンジン1のトルクが入力されてこれが入力要素
となり、また、キャリヤ8にモータ・ジェネレータ2が
連結されてこれが反力要素となり、さらにリングギヤ5
が第2クラッチC2 を介して出力軸10に連結されてこ
れが出力要素となる。この場合、エンジン1からサンギ
ヤ4にトルクを入力すると、キャリヤ8がサンギヤ4と
は反対方向に回転しようとするが、そのキャリヤ8にモ
ータ・ジェネレータ2によってエンジン1の回転方向の
反力トルクを入力すると、出力要素であるリングギヤ5
には、エンジン1から入力されたトルクを、遊星歯車機
構3のギヤ比(サンギヤの歯数とリングギヤの歯数との
比)に応じて増幅したトルクが生じる。その結果、大き
い駆動力を得ることができる。またこの場合、遊星歯車
機構3の3つの回転要素は相対回転する。そして特に、
キャリヤ8によって保持されているピニオンギヤ6,7
の回転数が、サンギヤ4やキャリヤ8の回転数より大き
くなる。
【0028】直結モードは、主としてエンジン1によっ
て走行するモードであって、遊星歯車機構3の全体を直
結状態として走行するモードである。したがって各クラ
ッチC1 ,C2 が共に連結状態(係合状態)に制御され
る。その結果、遊星歯車機構3における2つの回転要素
すなわちキャリヤ8とリングギヤ5とが一体化するよう
に連結されるので、遊星歯車機構3の全体が一体化され
る。その結果、エンジン1の出力するトルクがそのまま
出力軸10に伝達される。したがってこの走行モード
は、エンジン1の運転効率の良い比較的低負荷の定速走
行の際に設定される。なおこの場合、モータ・ジェネレ
ータ2から出力して駆動トルクを大きくしてもよく、あ
るいはエンジン1のトルクでモータ・ジェネレータ2を
駆動して発電をおこなうこともできる。
【0029】モータ走行モードは、モータ・ジェネレー
タ2のみによって走行するモードであり、したがって第
1クラッチC1 のみが連結状態(係合状態)となってモ
ータ・ジェネレータ2が出力軸10に直接連結される。
モータ・ジェネレータ2の出力トルクはその回転数に拘
わらず制御することができるので、このモータ走行モー
ドは発進の際に設定される。
【0030】したがって車両が走行する場合、モータ走
行モードで発進し、その後にエンジン1を駆動し、エン
ジン1とモータ・ジェネレータ2との回転数がほぼ一致
した時点で直結モードに切り換えられる。その発進の際
あるいは直結モードで走行している際に、アクセルペダ
ルが大きく踏み込まれて要求駆動力が大きくなった場
合、ETCモードが設定されてエンジン1による駆動力
をモータ・ジェネレータ2の出力で補助(アシスト)す
ることになる。また、これらいずれの走行モードにおい
ても、モータ・ジェネレータ2と出力軸10とがトルク
伝達可能に連結されるので、減速時には車両の有する走
行慣性力によってモータ・ジェネレータ2を回転させて
エネルギーの回生をおこなうことができる。
【0031】ニュートラルレンジとパーキングレンジと
では、ニュートラル状態と、充電モードと、極低温時の
エンジン起動との各駆動状態が設定される。ニュートラ
ル状態は、遊星歯車機構3が動力の伝達の機能を果たさ
ない状態であり、したがって各クラッチC1 ,C2 およ
びブレーキB1 が解放状態とされる。
【0032】また、充電モードは、出力軸10に動力を
伝達しない状態でエンジン1によってモータ・ジェネレ
ータ2を駆動する動作状態であり、ブレーキB1 のみが
係合状態とされる。したがって遊星歯車機構3のリング
ギヤ5を固定した状態でサンギヤ4をエンジン1によっ
て回転させることになるので、キャリヤ8が出力要素と
なってこれがサンギヤ4とは反対方向に回転する。すな
わちモータ・ジェネレータ2がエンジン1によってエン
ジン1とは反対方向に駆動され、その結果、モータ・ジ
ェネレータ2が発電作用をおこなう。
【0033】さらに、極低温時でのエンジン1の起動に
は、大きいトルクが必要となるので、モータ・ジェネレ
ータ2によってエンジン1を駆動してエンジン1を起動
する。これは、上記の充電モードでの動力の入出力状態
が反対の状態である。すなわちブレーキB1 のみを係合
させてリングギヤ5を固定した状態でモータ・ジェネレ
ータ2をエンジン1の正回転方向と反対方向に駆動す
る。その結果、キャリヤ8が逆回転することにより、サ
ンギヤ4およびこれに連結されているエンジン1が正回
転し、エンジン1が起動される。
【0034】リバースレンジは、後進走行するためのレ
ンジであって、その動力源としてモータ・ジェネレータ
2およびエンジン1のいずれも使用することができる。
すなわちモータ走行モードが可能であって、第1クラッ
チC1 のみを係合させてモータ・ジェネレータ2を出力
軸10に直接連結し、その状態でモータ・ジェネレータ
2を逆回転させることにより、出力軸10を後進走行方
向に回転させる。その場合、モータ・ジェネレータ2の
出力トルクは、回転数に拘わらず制御できるので、第1
クラッチC1 を完全に連結状態としたまま後進方向に発
進することができる。
【0035】これに対してエンジン1によって後進走行
する場合には、遊星歯車機構3で反転機能を生じさせる
とともに、ブレーキB1 での伝達トルクを次第に増大さ
せてショックのない発進をおこなう。すなわちフリクシ
ョン走行モードである。具体的には、ブレーキB1 を係
合状態としてリングギヤ5を固定し、また第1クラッチ
C1 を連結状態(係合状態)としてキャリヤ8を出力要
素とする。この状態でサンギヤ4をエンジン1によって
正回転させると、キャリヤ8が逆回転(後進走行方向の
回転)する。しかしながら、エンジン1を始動する場合
には、エンジン1に出力軸10からの負荷を掛けること
ができないうえに、ニュートラル状態から後進走行する
際にブレーキB1 を直ちに係合状態とすると出力軸10
のトルクが急激に増大し、ショックが生じる。そのた
め、エンジン1の動力で後進走行する場合、ブレーキB
1 を解放してリングギヤ5に反力トルクを与えないこと
により、出力軸10のトルクを零にしておき、その状態
からブレーキB1 を次第に係合させてリングギヤ5の反
力トルクを徐々に増大させる。すなわちブレーキB1を
解放状態からスリップ状態を経て次第に完全に係合させ
る。こうすることにより、出力軸10のトルクが零から
次第に増大するので、円滑に発進することができる。
【0036】上述した自動変速機は、エンジン1および
/またはモータ・ジェネレータ2の出力した動力を遊星
歯車機構3を介して無段変速機11に伝達し、ここで更
に変速して出力するように構成されている。その無段変
速機11は、駆動側(入力側)の回転体である駆動プー
リと従動側(出力側)の従動プーリとに、伝動部材であ
るベルトを巻き掛け、そのベルトと各プーリとの間に生
じる摩擦力でトルクを伝達するように構成されている。
したがって伝達可能なトルクを大きくするためには、ベ
ルトの張力すなわちプーリによるベルトの挟圧力を大き
くする必要があり、そのために油圧制御装置20で発生
する油圧を高くする必要がある。これに対してブレーキ
B1 やクラッチC1 ,C2 などの係合装置に要求される
油圧は、プーリによるベルトの挟圧のための油圧に比較
してかなり低圧でよい。そのために、油圧制御装置20
は、無段変速機11でのベルトの挟圧力に要求される油
圧と、係合装置や潤滑などに要求される油圧とを調圧す
るように構成されている。これに加え、フェール時であ
っても前後進を確保するいわゆるフェールセーフ機構を
備えている。
【0037】図1にその一例を示してある。ここに示す
例は、フェール時に少なくとも第2クラッチC2 を係合
させて前進走行を確保し、また第1クラッチC1 を係合
させて後進走行を確保するように構成した例である。図
1において符号30は、マニュアルバルブを示してお
り、前記シフト装置22におけるシフトレバー23によ
ってスプール31をその軸線方向に前後動させるように
構成されている。すなわちこのマニュアルバルブ30
は、シフト装置22によって選択できるシフトポジショ
ン(レンジ)に合わせてP(パーキング)、R(リバー
ス)、N(ニュートラル)、D(ドライブ)、B(ブレ
ーキ)の各ポジションにスプール31を移動させるよう
に構成されており、さらにそれらの各ポジションに応じ
て油圧(レンジ圧)を出力するように構成されている。
【0038】より具体的には、軸線方向でのほぼ中央部
に、係合装置に対する係合元圧として調圧されたライン
圧(PL)が入力される入力ポート32が形成されてお
り、DポジションおよびBポジションでは、この入力ポ
ート32を第1出力ポート33に連通させ、ここからD
レンジ圧、Bレンジ圧を出力するようになっている。ま
た、NポジションおよびRポジションならびにPポジシ
ョンでは、入力ポート32を第2出力ポート34に連通
させ、ここからNレンジ圧、Rレンジ圧、Pレンジ圧を
出力するようになっている。この第2出力ポート33に
常時連通された第2入力ポート35が形成されており、
Rポジションでこの第2入力ポート35が第3出力ポー
ト36に連通させられ、したがってRポジションを選択
した場合のRレンジ圧がこの第3出力ポート36から出
力されるようになっている。さらに、Bポジションが選
択された場合に入力ポート32に連通される第4出力ポ
ート37が設けられており、ここからBレンジ圧を出力
するようになっている。
【0039】このマニュアルバルブ30における第1出
力ポート33と第3出力ポート36とが、シャトルバル
ブ40におけるそれぞれ異なる入力ポート41,42に
接続されている。このシャトルバルブ40は、いずれか
の入力ポート41,42に印加された油圧によって移動
体を移動させることにより、出力ポート43を開くとと
もに、印加されている油圧の低い方の入力ポートを閉じ
るように構成されたバルブであり、したがってDレンジ
圧およびBレンジ圧とRレンジ圧とのいずれかを出力す
るように構成されている。その出力ポート43が、第1
クラッチC1 の係合圧を制御するC1 コントロールバル
ブ50の入力ポート51に接続されている。
【0040】このC1 コントロールバルブ50は、スプ
ール52に作用する軸線方向力すなわち調圧レベルに応
じた油圧を出力する調圧バルブであって、そのスプール
52の一端側にスプリング53が配置され、かつそのス
プリング53とは反対側に信号圧ポート54が形成さ
れ、デューティ制御されてデューティ比に応じた油圧を
出力するソレノイドバルブ(以下、仮に第2ソレノイド
バルブと記す)55が、その信号圧ポート54に接続さ
れている。またスプール52の位置に拘わらず開かれて
いる出力ポート56が軸線方向でのほぼ中央部に形成さ
れており、その出力ポート56に対してスプリング53
側に入力ポート51が形成され、これとは反対に信号圧
ポート54側にドレーンポート57が形成されている。
そして、その出力ポート56が第1クラッチC1 のサー
ボ油室(図示せず)に接続される一方、スプリング53
を収容している端部に形成したフィードバックポート5
8に出力ポート56が、オリフィス59を介して連通さ
せられている。
【0041】したがって入力ポート51と出力ポート5
6とが連通することにより、第1クラッチC1 に油圧が
供給されてその係合圧が次第に高くなると、スプリング
53と共にスプール52を押圧する力が、信号圧ポート
54に印加された第2ソレノイドバルブ55の油圧に基
づく軸線方向力より大きくなり、その結果、スプール5
2によって入力ポート51が閉じられ、かつドレーンポ
ート57が開かれて、出力ポート56がドレーンポート
57に連通する。そして、第1クラッチC1 の油圧およ
びフィードバックポート58の油圧が低下するので、ス
プール52がスプリング53を圧縮する方向に移動し、
ドレーンポート57が閉じられるとともに、再度、入力
ポート51と出力ポート56とが連通して第1クラッチ
C1 に油圧が供給される。すなわち信号圧ポート54に
印加される油圧(信号圧)が高いほど、出力する油圧が
高くなるように構成されている。また、その調圧作用を
おこなっている間に、ドレーンポート57から油圧が排
圧されるようになっている。言い換えれば、出力ポート
56を入力ポート51とドレーンポート57とに選択的
に連通させることにより調圧をおこなうようになってい
る。
【0042】なお、上記の第2ソレノイドバルブ55
は、通電のないオフ状態で油圧(信号圧)の出力を止め
るいわゆるノーマルクローズタイプのソレノイドバルブ
である。したがってこの第2ソレノイドバルブ55に断
線などの通電が遮断されるフェールを生じると、C1 コ
ントロールバルブ50の信号圧ポート54に油圧が印加
されないので、入力ポート51が遮断されてここに供給
されている油圧が出力されないようになっている。
【0043】そのドレーンポート57がカットバックバ
ルブ60のリバース出力ポート61Rに接続されてい
る。このカットバックバルブ60は、前述した無段変速
機11におけるベルト(図示せず)の張力を高低二段に
切り換えるための油圧(信号圧)を出力する切換バルブ
であって、その油圧の出力・遮断の切り換えに併せて、
Rレンジ圧およびBレンジ圧の出力・遮断をおこなうよ
うになっている。
【0044】具体的に説明すると、スプール62の一端
部側にスプリング63が配置されるとともに、これとは
反対側に信号圧ポート64が形成され、この信号圧ポー
ト64にオン・オフ制御されるソレノイドバルブ(以
下、仮に第1ソレノイドバルブと記す)65が接続され
ている。また、前記のリバース出力ポート61Rを挟ん
で、スプール62の軸線方向での両側に、リバース入力
ポート66Rとドレーンポート67Rとが形成されてい
る。さらに、ブレーキ出力ポート61Bが形成されると
ともに、このブレーキ出力ポート61Bを挟んで、スプ
ール62の軸線方向での両側に、ブレーキ入力ポート6
6Bとドレーンポート67Bとが形成されている。また
さらに、カットバック入力ポート68とカットバック出
力ポート69とが、互いに隣接した形成されている。
【0045】そのカットバック入力ポート68に入力さ
れた油圧をカットバック出力ポート69から出力するこ
とにより、無段変速機11に供給する油圧を相対的に低
レベルに設定して、ベルトの張力を下げるようになって
いる。この状態は、第2ソレノイドバルブ65から信号
圧を出力して、スプール62をスプリング63側に移動
させることにより達成され、同時に、リバース出力ポー
ト61Rが、リバース入力ポート66Rに対して遮断さ
れ、かつドレーンポート67Rに連通され、またブレー
キ出力ポート61Bが、ブレーキ入力ポート66Bに対
して遮断され、かつドレーンポート67Bに連通される
ようになっている。また反対にカットバック出力ポート
69から油圧を出力させないことにより、無段変速機1
1に供給する油圧を相対的に高レベルに設定して、ベル
トの張力を大きくするようになっている。この状態は、
第2ソレノイドバルブ65が信号圧を出力しないことに
よ、スプール62をスプリング63側に移動させて達成
され、同時に、リバース出力ポート61Rが、ドレーン
ポート67Rに対して遮断され、かつリバース入力ポー
ト66Rに連通され、またブレーキ出力ポート61B
が、ドレーンポート67Bに対して遮断され、かつブレ
ーキ入力ポート66Bに連通されるようになっている。
【0046】そして、リバース入力ポート66Rが前記
マニュアルバルブ30の第3出力ポート36に接続され
て、Rレンジ圧が選択的に供給され、またブレーキ入力
ポート66bがマニュアルバルブ30の第4出力ポート
37に接続され、ここにBレンジ圧が選択的に供給され
るようになっている。なお、前記第1ソレノイドバルブ
65は、一例としてノーマルクローズタイプのものであ
って、オン状態で信号圧を出力し、オフ状態で信号圧を
出力しないように構成されている。
【0047】つぎに第2クラッチC2 の係合圧を制御す
る構成について説明すると、この第2クラッチC2 に対
して、前述したC1 コントロールバルブ50と同様なC
2 コントロールバルブ70が設けられている。このC2
コントロールバルブ70は、スプール72に作用する軸
線方向力すなわち調圧レベルに応じた油圧を出力する調
圧バルブであって、そのスプール72の一端側にスプリ
ング73が配置され、かつそのスプリング73とは反対
側に信号圧ポート74が形成され、電流値に応じた油圧
(信号圧)を出力するリニアソレノイドバルブ(以下、
仮に第3ソレノイドバルブと記す)75が、その信号圧
ポート74に接続されている。またスプール72の位置
に拘わらず開かれている出力ポート76が軸線方向での
ほぼ中央部に形成されており、その出力ポート76に対
してスプリング73側に入力ポート71が形成され、こ
れとは反対に信号圧ポート74側にドレーンポート77
が形成されている。そして、その出力ポート76が第2
クラッチC2 のサーボ油室(図示せず)に接続される一
方、スプリング73を収容している端部に形成したフィ
ードバックポート78に出力ポート76が、オリフィス
79を介して連通させられている。
【0048】したがって入力ポート71と出力ポート7
6とが連通することにより、第2クラッチC2 に油圧が
供給されてその係合圧が次第に高くなると、スプリング
73と共にスプール72を押圧する力が、信号圧ポート
74に印加された第3ソレノイドバルブ75の油圧に基
づく軸線方向力より大きくなり、その結果、スプール7
2によって入力ポート71が閉じられ、かつドレーンポ
ート77が開かれて、出力ポート76がドレーンポート
77に連通する。その結果、第2クラッチC2の油圧お
よびフィードバックポート78の油圧が低下するので、
スプール72がスプリング73を圧縮する方向に移動
し、ドレーンポート77が閉じられるとともに、再度、
入力ポート71と出力ポート76とが連通して第2クラ
ッチC2 に油圧が供給される。すなわち信号圧ポート7
4に印加される油圧(信号圧)が高いほど、出力する油
圧が高くなるように構成されている。また、その調圧作
用をおこなっている間に、ドレーンポート77から油圧
が排圧されるようになっている。言い換えれば、出力ポ
ート76を入力ポート71とドレーンポート77とに選
択的に連通させることにより調圧をおこなうようになっ
ている。
【0049】なお、上記の第3ソレノイドバルブ75
は、通電のないオフ状態で油圧(信号圧)を出力するい
わゆるノーマルオープンタイプのソレノイドバルブであ
る。したがってこの第3ソレノイドバルブ75に断線な
どの通電が遮断されるフェールを生じると、C2 コント
ロールバルブ70の信号圧ポート74に油圧が印加され
るので、入力ポート71が出力ポート76に連通されて
第2クラッチC2 に係合圧が供給されるようになってい
る。
【0050】そして、C2 コントロールバルブ70のド
レーンポート77が前述したカットバックバルブ60に
おけるブレーキ出力ポート67Bが接続されている。し
たがってマニュアルバルブ30によってブレーキレンジ
を選択した状態で、高出力状態となることにより、すな
わち第1ソレノイドバルブ65から信号圧を出力させず
にカットバックバルブ60の信号圧ポート64に油圧を
印加させないことにより、C2 コントロールバルブ70
のドレーンポート77にBレンジ圧が供給されるように
なっている。
【0051】さらに、ブレーキB1 の係合圧を制御する
構成について説明すると、このブレーキB1 に対して、
前述したC1 コントロールバルブ50と同様なB1 コン
トロールバルブ80が設けられている。このB1 コント
ロールバルブ80は、スプール82に作用する軸線方向
力すなわち調圧レベルに応じた油圧を出力する調圧バル
ブであって、そのスプール82の一端側にスプリング8
3が配置され、かつそのスプリング83とは反対側に信
号圧ポート84が形成されている。この信号圧ポート8
4に前記第3ソレノイドバルブ75が接続されている。
またスプール82の位置に拘わらず開かれている出力ポ
ート86が軸線方向でのほぼ中央部に形成されており、
その出力ポート86に対してスプリング83側に入力ポ
ート81が形成され、これとは反対に信号圧ポート84
側にドレーンポート87が形成されている。そして、そ
の出力ポート86がブレーキB1 のサーボ油室(図示せ
ず)に接続される一方、スプリング83を収容している
端部に形成したフィードバックポート88に出力ポート
86が、オリフィス89を介して連通させられている。
【0052】したがって入力ポート81と出力ポート8
6とが連通することにより、ブレーキB1 に油圧が供給
されてその係合圧が次第に高くなると、スプリング83
と共にスプール82を押圧する力が、信号圧ポート84
に印加された第3ソレノイドバルブ75の油圧に基づく
軸線方向力より大きくなり、その結果、スプール82に
よって入力ポート81が閉じられ、かつドレーンポート
87が開かれて、出力ポート86がドレーンポート87
に連通する。その結果、ブレーキB1 の油圧およびフィ
ードバックポート88の油圧が低下するので、スプール
82がスプリング83を圧縮する方向に移動し、ドレー
ンポート87が閉じられるとともに、再度、入力ポート
81と出力ポート86とが連通してブレーキB1 に油圧
が供給される。すなわち信号圧ポート84に印加される
油圧(信号圧)が高いほど、出力する油圧が高くなるよ
うに構成されている。また、その調圧作用をおこなって
いる間に、ドレーンポート87から油圧が排圧されるよ
うになっている。言い換えれば、出力ポート86を入力
ポート81とドレーンポート87とに選択的に連通させ
ることにより調圧をおこなうようになっている。
【0053】なお、上記の第3ソレノイドバルブ75
は、前述したようにノーマルオープンタイプのソレノイ
ドバルブであるから、この第3ソレノイドバルブ75に
断線などの通電が遮断されるフェールを生じると、B1
コントロールバルブ80の信号圧ポート84に油圧が印
加されるので、入力ポート81が出力ポート86に連通
されてブレーキB1 に係合圧が供給されるようになって
いる。
【0054】前述したように上記の自動変速機は、無段
変速機11で要求される油圧が高く、これに対してブレ
ーキB1 やクラッチC1 ,C2 を係合させるために必要
な油圧が相対的に低いので、油圧ポンプで発生させた油
圧を、先ず、無段変速機11で要求される第1のライン
圧に調圧し、その第1のライン圧を元圧として係合装置
用の第2のライン圧に調圧するように構成されている。
そのための調圧機構を図2に示してある。油圧ポンプ9
0は、エンジン1もしくはモータ・ジェネレータ2によ
って駆動されるように構成され、あるいは図示しない他
の電動機によって駆動されるように構成されている。そ
の吐出圧を第1のライン圧に調圧するプライマリーレギ
ュレータバルブ91が設けられている。このプライマリ
ーレギュレータバルブ91は、スプール92を挟んでス
プリング93とフィードバックポート94とを設けると
ともに、スプリング93側に信号圧ポート95を設け、
さらにスプール92の中間部に相当する位置に、スプー
ル92によって選択的に連通・遮断される入力ポート9
6とドレーンポート97とを設けた調圧バルブである。
【0055】その入力ポート96にオイルポンプ90の
吐出口が油路98によって接続されるとともに、入力ポ
ート96とフィードバックポート94とがオリフィス9
9を介して連通されている。そのフィードバックポート
94に油圧が印加されると、受圧面積の差によってスプ
ール92をスプリング93側に押圧する圧力が生じるよ
うに構成されている。したがってスプリング93の弾性
力と信号圧ポート95に印加される油圧とに応じた油圧
が油路98に生じるように構成されている。
【0056】この油路98に生じる相対的に高圧の第1
ライン圧を元圧として係合装置用の相対的に低圧の第2
のライン圧を調圧するライン圧モジュレータバルブ10
0が設けられている。このライン圧モジュレータバルブ
100も出力圧をフィードバック圧としてスプールに印
加することにより調圧をおこなうバルブであって、スプ
リング101によって軸線方向での一方向に押圧された
スプール102を有しており、そのスプール102の軸
線方向での中間部に相当する箇所に、スプール102の
位置に拘わらず常時開口している出力ポート103が形
成され、この出力ポート103を挟んで、スプール10
2の軸線方向での両側に、入力ポート104とドレーン
ポート105とが形成されている。すなわちスプール1
02がスプリング101に押されて移動することにより
入力ポート104と出力ポート103とが連通し、また
反対にスプール102がスプリング101側に移動する
ことにより出力ポート103がドレーンポート105に
連通するようになっている。
【0057】さらに、スプール102を挟んでスプリン
グ101とは反対側にフィードバックポート106が形
成され、ここに出力ポート103がオリフィス107を
介して連通されている。そしてこのフィードバックポー
ト106に油圧が印加されることにより、スプール10
2をスプリング101側に押圧する圧力が生じるように
なっている。したがってライン圧レギュレータバルブ1
00は、スプリング101の弾性力に応じた油圧が出力
ポート103に生じるように構成されている。
【0058】さらに、前記プライマリーレギュレータバ
ルブ91のドレーンポート97が油路108によってド
レーンポート105に接続されている。この油路108
は、フェール時にも出力ポート103に油圧を生じさせ
るフェールセーフのための油路であって、ライン圧モジ
ュレータバルブ100がクローズドフェールした場合、
すなわち入力ポート104が閉じられるフェールが生じ
た場合に、プライマリーレギュレータバルブ91のドレ
ーンオイルをライン圧モジュレータバルブ100のドレ
ーンポート105に導き、フェールによってそのドレー
ンポート97が出力ポート103に連通していることに
より、結局、プライマリーレギュレータバルブ91のド
レーンオイルを係合装置のための係合圧としてライン圧
モジュレータバルブ100から出力させるようになって
いる。
【0059】また、図2において、符号110は潤滑油
圧を調圧する潤滑バルブを示し、スプール111を挟ん
でスプリング112とフィードバックポート113とが
設けられている。また、スプール111の軸線方向での
中間部に相当する位置に、スプール111によって連通
・遮断される入力ポート114とドレーンポート115
とが形成されている。そして、入力ポート114とフィ
ードバックポート113とがオリフィス116を介して
連通され、さらにその入力ポート114がプライマリー
レギュレータバルブ91のドレーンポート97に接続さ
れている。したがってこの潤滑バルブ110は、スプリ
ング112の弾性力に応じた油圧が入力ポート114に
生じるように構成されている。
【0060】ここで、上述したプライマリーレギュレー
タバルブ91およびライン圧モジュレータバルブ100
ならびに潤滑バルブ110のそれぞれの調圧レベルにつ
いて説明すると、プライマリーレギュレータバルブ91
による最高調圧値が最も高く、ついでライン圧モジュレ
ータバルブ100の調圧値が高く、潤滑バルブ110の
調圧値が最も低くなっている。したがって前記の油路1
08を介してライン圧モジュレータバルブ100に供給
される油圧が、このライン圧モジュレータバルブ100
による調圧値より低いので、ライン圧モジュレータバル
ブ100がクローズドフェールした場合には、正規の油
圧より低圧の係合圧がライン圧モジュレータバルブ10
0から出力される。
【0061】上述した油圧回路の作用について次に説明
する。先ずライン圧の発生について説明すると、油圧ポ
ンプ90が駆動されて吐出した油圧は油路98に供給さ
れ、その結果、プライマリーレギュレータバルブ91の
入力ポート96に油圧が印加される。その入力ポート9
6の油圧がフィードバックポート94にも作用するの
で、当初、スプリング93および信号圧ポート95に作
用する油圧によって押圧されていたスプール92に、こ
れらと反対方向の圧力が次第に作用する。入力ポート9
6は当初、出力ポート97に対して遮断されているの
で、オイルポンプ90が油圧を吐出し続けることにより
油路98の油圧が次第に高くなり、それに伴ってフィー
ドバックポート94の油圧すなわち油路98に生じる油
圧が高くなると、スプール92がスプリング93および
信号圧ポート95に作用する油圧に抗して移動し、ドレ
ーンポート97が開かれる。すなわち油路98の油圧
は、それ以上には高くならず、結局、スプリング93の
弾性力および信号圧ポート95に作用している油圧に基
づいて決まる油圧(第1のライン圧)が油路98に生じ
る。
【0062】その油路98の第1のライン圧がライン圧
モジュレータバルブ100の入力ポート104に供給さ
れている。出力ポート103に現れる油圧が低い状態で
は、スプール102がスプリング101に押されてフィ
ードバックポート106側に移動してるので、入力ポー
ト104が出力ポート103に連通している。その結
果、出力ポート103の油圧が高くなると、これと同様
にフィードバックポート106の油圧が高くなるので、
スプール102がそのフィードバックポート106の油
圧に押圧されてスプリング101を圧縮する方向に移動
し、入力ポート106が閉じられるとともに、ドレーン
ポート105が出力ポート103に対して連通する。そ
の結果、出力ポート103に現れる圧力は、スプリング
101の弾性力で決まる圧力となる。このようにして調
圧された第2のライン圧すなわち係合装置用のライン圧
が、図1に示すマニュアルバルブ30の入力ポート32
に供給される。
【0063】一方、プライマリーレギュレータバルブ9
1が調圧作用をおこなうことに伴って、前述したように
ドレーンポート97から排圧が生じ、これが潤滑バルブ
110の入力ポート114に供給されている。これと同
じ圧力がフィードバックポート113に印加されている
ので、入力ポート114の油圧が低い状態では、その入
力ポート114が閉じられており、そのために排圧が次
第に高くなる。その結果、フィードバックポート113
の油圧が次第に高くなってスプール111がスプリング
112の弾性力に抗して移動すると、入力ポート114
が開かれてドレーンポート115に連通する。そのた
め、入力ポート114に現れる油圧はそれ以上に高くな
ることがなく、したがって潤滑バルブ110は、スプリ
ング112の弾性力に応じた油圧に調圧をおこなう。
【0064】ブレーキB1 やクラッチC1 ,C2 には、
このようにしてライン圧モジュレータバルブ100で調
圧された油圧が供給されるが、異物の噛み込みなどによ
ってライン圧モジュレータバルブ100にクローズドフ
ェールすなわち入力ポート104が閉じたままとなるフ
ェールが生じると、油路98から供給される第1のライ
ン圧を元圧とした油圧を出力できなくなる。
【0065】その場合、スプール102が図1の下側に
固定されることになるので、出力ポート103がドレー
ンポート105に連通したままとなる。そのドレーンポ
ート105がプライマリーレギュレータバルブ91のド
レーンポート97に油路108によって連通されてい
て、プライマリーレギュレータバルブ91が調圧作用を
おこなうことに伴って生じる排圧が、ライン圧モジュレ
ータバルブ100のドレーンポート105に供給されて
いる。そのため、上記のようなフェール(バルブスティ
ック)が生じた場合、プライマリーレギュレータバルブ
91の排圧がライン圧モジュレータバルブ100の出力
ポート103から出力される。
【0066】この排圧は、潤滑バルブ110によって潤
滑油圧に調圧されているから、ライン圧モジュレータバ
ルブ100が正常に機能している場合に得られる油圧よ
り低いが、ブレーキB1 やクラッチC1 ,C2 を係合さ
せることのできる油圧である。したがってライン圧モジ
ュレータバルブ100にフェールが生じても、係合装置
の係合圧が確保され、図4に示すいずれのモードも設定
することが可能になる。
【0067】つぎにブレーキB1 および各クラッチC1
,C2 の係合・解放の制御について説明する。先ず、
ニュートラルレンジが選択されている場合およびパーキ
ングレンジが選択されている場合について説明すると、
これらのレンジでは、マニュアルバルブ30の入力ポー
ト32が第2の出力ポート34のみに連通し、したがっ
てB1 コントロールバルブ80の入力ポート81に油圧
が供給される。この状態で第3ソレノイドバルブ75を
オン制御してその電流値を最大にすれば、第3ソレノイ
ドバルブ75が信号圧を出力しないので、B1 コントロ
ールバルブ80の信号圧ポート84に油圧が印加され
ず、その結果、入力ポート81が閉じた状態となるの
で、ブレーキB1 は解放状態に維持される。他方、各ク
ラッチC1 ,C2 には、マニュアルバルブ30の第2第
1出力ポート33から油圧が出力されていないことによ
り係合圧が供給されず、したがってこれらのクラッチC
1 ,C2は解放状態に維持される。すなわち全ての係合
装置が解放されてニュートラル状態となる。
【0068】この状態から第3ソレノイドバルブ75の
電流値を次第に下げると、それに応じて信号圧が高くな
り、これがB1 コントロールバルブ80の信号圧ポート
84に印加される。すなわちB1 コントロールバルブ8
0の調圧レベルが次第に高くなり、それに伴ってブレー
キB1 の係合圧(すなわちトルク容量)が次第に高くな
る。こうしてブレーキB1 が係合することにより、図4
を参照して説明した充電モードを設定することができ
る。また、極低温時には、モータ・ジェネレータ2によ
ってエンジン1を起動することが可能になる。
【0069】つぎにドライブレンジが選択された場合に
ついて説明する。ドライブレンジでは、前述したよう
に、マニュアルバルブ30の第1出力ポート33のみが
入力ポート32に連通し、この第1出力ポート33から
油圧が出力される。この第1出力ポート33は、シャト
ルバルブ40を介してC1 コントロールバルブ50の入
力ポート51が接続される一方、C2 コントロールバル
ブ70の入力ポート71が接続されていて、これらの入
力ポート71,51に係合圧が供給される。
【0070】この前進走行の状態でアクセルペダル(図
示せず)の踏み込み角度(アクセル開度)が小さいなど
のことによって要求駆動力が小さいことが判断される
と、第1クラッチC1 についての第2ソレノイドバルブ
55がオン制御される。その結果、第2ソレノイドバル
ブ55からC1 コントロールバルブ50の信号圧ポート
54に信号圧が供給され、その信号圧に応じた調圧がC
1 コントロールバルブ50で実行される。こうして所定
の圧力の油圧が第1クラッチC1 に供給されてこれが係
合する。この状態は図4に示すようにモータ走行モード
であり、モータ・ジェネレータ2がキャリヤ8および第
1クラッチC1 を介して出力軸10に直結されているの
で、モータ・ジェネレータ2を駆動することにより前進
走行することができる。
【0071】これに対して、アクセルペダルの踏み込み
角度(アクセル開度)が大きいなどのことによって要求
駆動力が大きいことが判断されると、第2クラッチC2
についての第3ソレノイドバルブ75がオフ制御され
る。その結果、第3ソレノイドバルブ75からC2 コン
トロールバルブ70の信号圧ポート74に信号圧が供給
され、その信号圧に応じた調圧がC2 コントロールバル
ブ70で実行される。こうして所定の圧力の油圧が第2
クラッチC2 に供給されてこれが係合する。この状態は
図4に示すようにETCモードであり、エンジン1に連
結されたサンギヤ4が入力要素となり、モータ・ジェネ
レータ2に連結されたキャリヤ8が反力要素となり、さ
らに第2クラッチC2 によって出力軸10に連結された
リングギヤ5が出力要素となる。
【0072】したがってエンジン1を起動するととも
に、モータ・ジェネレータ2を逆回転状態から正回転方
向に次第にトルクを出力させると、それに伴って出力軸
10のトルクが次第に正回転方向に増大する。その出力
軸10のトルクは、エンジン1の出力トルクを、遊星歯
車機構3のギヤ比に応じて増大したトルクとなり、その
結果、要求に応じた駆動トルクを得ることができる。
【0073】モータ走行モードで発進した後、もしくは
ETCモードで発進した後、エンジン1とモータ・ジェ
ネレータ2との回転数が等しくなると、第1および第2
のクラッチC1 ,C2 が共に係合状態に制御される。こ
れは、上述したように第2ソレノイドバルブ55および
第3ソレノイドバルブ75を電気的に制御することによ
り実行される。こうして遊星歯車機構3の2つの回転要
素が連結されることになるので、その全体が一体回転
し、エンジン1の出力トルクが出力軸10に伝達され
る。すなわち直結モードであって、エンジン1によって
前進走行することになる。
【0074】上述した前進走行の場合、エンジン1を駆
動力源とするモードとモータ・ジェネレータ2を駆動力
源とするモードとが可能であるが、モータ・ジェネレー
タ2を駆動するためには、バッテリ(図示せず)の充分
量が充分にあることが必要であり、またモータ・ジェネ
レータ2の出力トルクが必ずしも大きくない。したがっ
て万が一のフェールの際には、エンジン1を駆動力源と
するモードを設定することが好ましい。すなわち、フェ
ールが発生しても第2クラッチC2 は係合させる必要が
ある。
【0075】このフェール時の制御は、以下のとおりで
ある。ドライブレンジを選択している状態でC2 コント
ロールバルブ70がクローズドフェールし、あるいは第
3ソレノイドバルブ75が断線などのオフフェールを生
じると、スプール72が図1に示すようにスプリング7
3側に移動した状態に維持され、入力ポート71が閉じ
たままとなる。したがってこのままであれば、第2クラ
ッチC2 が解放状態となってリングギヤ8を出力軸10
に連結できないので、ETCモードあるいは直結モード
を設定できない。
【0076】そのため、モータ走行モードで発進した
後、アクセルペダルを踏み込んで要求駆動力を増大させ
ても、あるいはエンジン1を起動した状態でETCモー
ドで発進するべくアクセルペダルを大きく踏み込んで
も、第2クラッチC2 が係合しないことにより、要求し
た駆動力が発生しない。この状態では、エンジン1のス
ロットル開度が増大することによりその回転数が増大し
ており、これに対して車速が増大していないから、エン
ジン回転数と車速との間に齟齬が生じる。これを電気的
に検出し、ハイブリッド制御装置26もしくは自動変速
機用の電子制御装置21が、ブレーキ(B)レンジへの
シフトを促す警告を発する。これは、音声もしくは警告
音もしくは文字表示あるいはランプの点灯などによって
おなわれる。その警告に従ってブレーキレンジにシフト
すると、マニュアルバルブ30の入力ポート32が第4
出力ポート37に連通され、ここからBレンジ圧がカッ
トバックバルブ60のブレーキ入力ポート66Bに出力
される。
【0077】前述したように、要求駆動力が大きい場合
には、無段変速機11におけるベルトの挟圧力を高くす
る必要があるので、カットバックバルブ60は第1のラ
イン圧を高くするために、カットバック入力ポート68
を閉じるように動作する。すなわち、要求駆動力が大き
いことにより、第1ソレノイドバルブ65がオフ制御さ
れて信号圧を出力せず、カットバックバルブ60の信号
圧ポート64に油圧が印加されなくなる。その結果、カ
ットバックバルブ60のスプール62が図1の左半分に
示すように、信号圧ポート64側に移動する。それに伴
ってブレーキ入力ポート66Bがブレーキ出力ポート6
1Bに連通する。そのため、マニュアルバルブ30の第
4出力ポート37から出力されたBレンジ圧が、カット
バックバルブ60を介してC2 コントロールバルブ70
のドレーンポート77に供給される。
【0078】C2 コントロールバルブ70のクローズド
フェール状態では、その出力ポート76がドレーンポー
ト77に連通したままとなるので、結局、Bレンジ圧が
ドレーンポート77から出力ポート76を経て第2クラ
ッチC2 に供給され、これが係合する。すなわち、第2
クラッチC2 が係合することにより、前進走行のための
モードのうち、ETCモードを設定することが可能であ
り、少なくともリンプフォーム走行(退避走行)を確保
することができる。
【0079】なお、上記の第4出力ポート37をマニュ
アルバルブ30に設けることにより、前進走行中に第2
クラッチC2 を強制的に係合させることが可能になる。
しかしながら、第2クラッチC2 を係合させる前進走行
モードは、エンジン1による大きい駆動力を必要とする
場合であり、したがってマニュアルバルブ30をブレー
キポジションに切り換える以前に、アクセルペダルを大
きく踏み込むなどのことによって要求駆動力が大きくな
っており、それに伴って第3ソレノイドバルブ75の出
力する信号圧によってC2 コントロールバルブ70が制
御され、第2クラッチC2 が係合させられている。その
ため、一般には、正常な前進走行状態でマニュアルバル
ブ30をブレーキポジションにシフトしても、第2クラ
ッチC2が既に係合していてこれを強制的に係合させる
ことにはならないので、ショックが生じることはない。
【0080】さらに後進走行について説明する。後進走
行するためにマニュアルバルブ30をリバースポジショ
ンに設定すると、入力ポート32が第2出力ポート34
に連通するとともに、これに接続されている第2入力ポ
ート35が第3出力ポート36に連通させられる。した
がってRレンジ圧が第2出力ポート34からB1 コント
ロールバルブ80の入力ポート81に供給される一方、
第3出力ポート36からシャトルバルブ40を介してC
1 コントロールバルブ50の入力ポート51に供給さ
れ、さらに第3出力ポート36からカットバックバルブ
60のリバース入力ポート66Rに供給される。
【0081】リバースレンジを選択している状態での要
求駆動力が小さい場合、ハイブリッド制御装置26がモ
ータ走行モードを判断し、第1クラッチC1 のみを係合
させる制御を実行する。すなわち第1クラッチC1 につ
いての第2ソレノイドバルブC2 をオン制御して信号圧
をC1 コントロールバルブ50の信号圧ポート54に印
加する。その結果、スプール52がスプリング53側に
移動して入力ポート51が出力ポート56に連通するの
で、係合圧(Rレンジ圧)が第1クラッチC1に供給さ
れてこれが係合する。その状態でモータ・ジェネレータ
2を後進走行方向に回転させることにより、モータ・ジ
ェネレータ2の駆動力で後進走行することができる。
【0082】これに対して後進走行時にアクセルペダル
が大きく踏み込まれるなど要求駆動力が大きい場合に
は、フリクション走行モードが選択される。すなわち第
1クラッチC1 を係合させた状態でブレーキB1 を次第
に係合させることにより、すなわちブレーキB1 を滑り
状態から次第に係合させることにより、出力軸10のト
ルクを徐々に増大させ、滑らかに後進方向に発進する。
この制御は、第3ソレノイドバルブ75が出力する信号
圧を次第に増大させることにより、B1 コントロールバ
ルブ80の信号圧ポート84に印加する油圧を次第に高
くすることにより、すなわちB1 コントロールバルブ8
0の調圧レベルを増大させることによりおこなう。その
場合、事前にエンジン1を駆動しておくことにより、キ
ャリヤ8およびこれに第1クラッチC1 によって連結し
てある出力軸10が後進方向に回転し、エンジン1の動
力によって後進走行することができる。
【0083】このような後進走行についてフェールが生
じた場合、少なくとも第1クラッチC1 を係合させれ
ば、モータ・ジェネレータ2の動力で走行することがで
きる。そのための制御について説明すると、電気的なフ
ェールによって全てのソレノイドバルブがオフ状態とな
ったり、もしくは第2ソレノイドバルブ55がオフフェ
ールしたり、あるいはC1 コントロールバルブ50がク
ローズドフェールした場合、C1 コントロールバルブ5
0の信号圧ポート54に信号圧が印加されないので、そ
のスプール52が信号圧ポート54側に移動し、入力ポ
ート51が閉じたままとなる。すなわち入力ポート51
に供給される油圧を出力できなくなる。
【0084】その場合、後進走行するべくアクセルペダ
ルを踏み込むからモータ・ジェネレータ2の回転数が増
大し、これに対して第1クラッチC1 が係合していなけ
れば車速がでないので、モータ・ジェネレータ2の回転
数と車速との齟齬によってフェールが判断される。その
判断により、もしくはアクセルペダルが踏み込まれて要
求駆動力が大きいことにより、第1ソレノイドバルブ6
5がオフ制御される。また、全部のソレノイドバルブが
オフ状態となるフェールであれば、第1ソレノイドバル
ブ65も当然、オフ状態となる。その結果、カットバッ
クバルブ60の信号圧ポート64に信号圧が印加されな
いので、そのスプール62がスプリング63に押圧され
て信号圧ポート64側に移動し、リバース入力ポート6
6Rがリバース出力ポート61Rに連通する。このリバ
ース出力ポート61RがC1 コントロールバルブ50の
ドレーンポート57に接続されているので、結局、Rレ
ンジ圧がカットバックバルブ60を介してC1 コントロ
ールバルブ50のドレーンポート57に供給される。
【0085】このドレーンポート57はフェールによっ
て出力ポート56に連通しているので、Rレンジ圧がド
レーンポート57から出力ポート56を経て第1クラッ
チC1 に供給され、これが係合する。リバースレンジで
第1クラッチC1 のみが係合するモードはモータ走行モ
ードであり、したがって上述したフェールが生じてもモ
ータ・ジェネレータ2によって後進走行することができ
る。
【0086】このようなフェールが生じた状態でパーキ
ングもしくはニュートラルのいずれかレンジを選択すれ
ば、第1クラッチC1 にRレンジ圧が供給されなくなっ
てこれが解放される。これに対してB1 コントロールバ
ルブ80の入力ポート81にマニュアルバルブ30から
Pレンジ圧もしくはNレンジ圧が供給される。したがっ
て第3ソレノイドバルブ75によってB1 コントロール
バルブ80の調圧レベルを制御することにより、ブレー
キB1 を係合させることができる。これは、図4に示す
ように充電モードであって、エンジン1を駆動すること
によりモータ・ジェネレータ2を発電機として駆動し、
バッテリに充電することができる。また、全てのソレノ
イドバルブがオフとなるフェールの場合には、第3ソレ
ノイドバルブ75に通電できないことにより、これが信
号圧を出力するので、B1 コントロールバルブ80を介
してブレーキB1 に油圧を供給でき、充電モードを設定
することが可能である。
【0087】したがって後進走行についてのフェールが
生じた場合、前述したようにモータ走行モードでリンプ
フォーム走行をおこない、バッテリの充電量(SOC)
が低下した場合には、マニュアルバルブ30をニュート
ラルポジションもしくはパーキングポジションにシフト
して充電をおこなうことにより、走行を継続することが
できる。
【0088】上述した係合装置用のライン圧の調圧のフ
ェール、前後進のフェールのいずれの場合であっても、
この発明に係る上記の装置では、正常時にはドレーン箇
所として使用されている油路系統を、入力系統として使
用するので、各バルブに新たなポートを設定する必要が
ない。またそのドレーン系統(フェール時の入力系統)
に油圧を切り換えて導くための切換手段や切換機構は、
既存の切換バルブを転用でき、したがって新たなバルブ
を追加することなくフェールセーフを確立することがで
きる。
【0089】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、先ず、請求項1の発明については、各クラ
ッチC1 ,C2 が係合装置に相当し、C1 コントロール
バルブ50およびC2 コントロールバルブ70が制御弁
に相当し、マニュアルバルブ30およびカットバックバ
ルブ60が切換手段に相当する。請求項2の発明につい
ては、マニュアルバルブ30が第1のバルブに相当し、
第2クラッチC2 が係合装置に相当し、C2 コントロー
ルバルブ70が制御弁に相当し、さらにカットバックバ
ルブ60が切換機構に相当する。請求項3の発明につい
ては、第1クラッチC1 が係合装置に相当し、C1 コン
トロールバルブ50が制御弁に相当し、マニュアルバル
ブ30がレンジ圧源に相当し、カットバックバルブ60
が切換機構に相当する。請求項4の発明については、オ
イルポンプ90が油圧ポンプに相当し、プライマリレギ
ュレータバルブ91が第1の調圧弁に相当し、ブレーキ
B1 および各クラッチC1 ,C2 が係合装置に相当し、
ライン圧モジュレータバルブ100が第2の調圧弁に相
当し、潤滑バルブ110が第3の調圧弁に相当し、さら
に油路108が請求項4の油路に相当する。
【0090】なお、上述した具体例では、遊星歯車機構
および無段変速機からなる自動変速機を対象として説明
したが、この発明は上記の具体例に限定されないのであ
って、複数組の遊星歯車機構を主体として歯車変速機構
を構成した有段式の自動変速機やトロイダル式の無段変
速機からなる自動変速機などを対象とする装置に適用す
ることができる。また、各制御弁あるいはバルブもしく
は切換手段などは、要は、各請求項に記載した構成を備
えていればよいのであって、図に示す構成に限定されな
い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、制御弁に入力した油圧をその制御弁で調圧して出
力できないフェールが生じた場合、その制御弁の排圧の
生じる箇所に油圧が供給される。その排圧は、制御弁が
調圧をおこなっている場合に生じるものであるから、上
記のフェールによって、排圧の生じる箇所が係合装置に
出力する箇所に連通することになり、したがってその排
圧の生じる箇所から油圧を供給することにより、係合装
置に係合圧を供給することが可能になる。そして、この
ように排圧の生じる箇所への前記供給部からの油圧の供
給は、既存のバルブにより油路を開閉することにより実
行することができ、したがって請求項1の発明によれ
ば、新たなバルブなどの制御機器を追加せずに、フェー
ル時でも前記係合装置を係合させ、所定の変速状態を確
保することができる。
【0092】また、請求項2の発明によれば、前進走行
のために係合させる係合装置に、制御弁に対する第1の
レンジ圧を元圧として係合圧を供給できなくなった場
合、第1のバルブを切り換えて第2のレンジ圧を出力さ
せることにより、前記制御弁に対してそのドレーンポー
トから油圧を供給でき、これが係合装置に係合圧として
供給されて係合装置が係合し、したがって請求項2の発
明によれば、第1のバルブから出力可能な第2のレンジ
圧および制御弁のドレーンポートとを利用して、フェー
ル時に係合圧を発生でき、新たなバルブなどを追加せず
にフェール時の前進走行を確保できる。
【0093】さらに、請求項3の発明によれば、制御弁
の入力ポートに供給した油圧を後進走行のために係合さ
せる係合装置に出力できないフェールが生じた場合、そ
の入力ポートからレンジ圧を供給することに替えてドレ
ーンポートからそのレンジ圧を供給し、これを出力ポー
トから係合装置に供給するので、フェール時であっても
後進走行のための係合装置に油圧を供給してこれを係合
させ、後進走行を確保することができる。また、このよ
うなドレーンポートへのレンジ圧源からのレンジ圧の供
給は、既存のバルブで油路を開閉することにより実行す
ることができるから、請求項3の発明では、新たなバル
ブなどの制御機器を追加せずに、フェール時でも前記係
合装置を係合させ、後進状態を確保することができる。
【0094】そして、請求項4の発明によれば、第1の
調圧弁が最も高い油圧を出力し、したがってその排圧も
ある程度高い油圧となっているので、係合装置に対する
係合圧を調圧する第2の調圧弁が、ライン圧に基づく油
圧を出力できなくなると、その第2の調圧弁の排圧の生
じる箇所に、第1の調圧弁の排圧が供給される。これ
は、第3の調圧弁の入力圧であり、したがって係合装置
には、第3の調圧弁の入力圧と同じ圧力の油圧が係合圧
として供給され、その係合状態が確保される。そしてこ
れは、油路の追加のみで達成でき、新たなバルブなどの
制御機器を必要としないので、装置を大型化することな
くフェールセーフを確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のフェールセーフ装置が備えている
油圧回路の一例を示す部分回路図である。
【図2】 この発明のフェールセーフ装置が備えている
油圧回路の他の例を示す部分回路図である。
【図3】 この発明で対象とする動力伝達装置の一例を
模式的に示すスケルトン図である。
【図4】 図3に示す動力伝達装置で選択可能なレンジ
および各レンジごとに設定される走行モードをまとめて
示す図表である。
【符号の説明】
B1 …ブレーキ、 C1 ,C2 …クラッチ、 30…マ
ニュアルバルブ、 50…C1 コントロールバルブ、
60…カットバックバルブ、 70…C2 コントロール
バルブ、 90…オイルポンプ、 91…プライマリー
レギュレータバルブ、 100…ライン圧モジュレータ
バルブ、 110…潤滑バルブ、 108…油路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 秀顕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J052 AA09 BB12 CA07 DA06 FB02 FB03 FB27 FB34 HA02 HA19 KA09 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された油圧を調圧レベルに応じた油
    圧に調圧して係合装置に出力するとともに調圧に伴って
    排圧の生じる制御弁を備えた自動変速機のフェールセー
    フ装置において、 前記入力された油圧に基づく油圧を前記係合装置に供給
    できないフェールが生じた場合に、前記制御弁における
    排圧の生じる箇所を所定の油圧の供給部に連通させる切
    換手段が設けられていることを特徴とする自動変速機の
    フェールセーフ装置。
  2. 【請求項2】 前進走行のための複数の走行レンジに対
    応して切り換えられてそれぞれの走行レンジに応じたレ
    ンジ圧を出力する第1のバルブと、前進走行する際に油
    圧が供給されて係合する係合装置と、入力ポートから供
    給された前進走行のための第1のレンジ圧を調圧して出
    力ポートから前記係合装置に出力するとともに調圧に伴
    ってドレーンポートに排圧を生じさせる制御弁とを備え
    た自動変速機のフェールセーフ装置において、 前記制御弁の入力ポートが閉じられるフェールが生じた
    場合に、前記第1のバルブから出力される前進走行のた
    めの第2のレンジ圧をその制御弁におけるドレーンポー
    トに供給する切換機構を備えていることを特徴とする自
    動変速機のフェールセーフ装置。
  3. 【請求項3】 後進走行する際に油圧が供給されて係合
    する係合装置と、入力ポートから供給された後進走行の
    ためのレンジ圧を調圧して出力ポートから前記係合装置
    に出力するとともに調圧に伴ってドレーンポートに排圧
    を生じさせる制御弁とを備えた自動変速機のフェールセ
    ーフ装置において、 前記入力ポートを出力ポートに連通させることのできな
    いフェールが生じた場合に、前記ドレーンポートを後進
    走行のためのレンジ圧源に切り換えて接続する切換機構
    を備えていることを特徴とする自動変速機のフェールセ
    ーフ装置。
  4. 【請求項4】 油圧ポンプで発生させた油圧をライン圧
    に調圧するとともに調圧に伴って排圧の生じる第1の調
    圧弁と、係合装置を係合させるための、前記ライン圧よ
    り低圧の係合圧を、前記ライン圧を元圧として調圧をお
    こなって出力するとともに排圧の生じる第2の調圧弁
    と、前記第1の調圧弁の排圧を元圧として調圧をおこな
    って出力する第3の調圧弁とを備えた自動変速機のフェ
    ールセーフ装置において、 前記第1の調圧弁の排圧を、前記第2の調圧弁の排圧の
    生じる箇所に供給する油路を備えていることを特徴とす
    る自動変速機のフェールセーフ装置。
JP28867999A 1999-10-08 1999-10-08 自動変速機のフェールセーフ装置 Pending JP2001108091A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28867999A JP2001108091A (ja) 1999-10-08 1999-10-08 自動変速機のフェールセーフ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28867999A JP2001108091A (ja) 1999-10-08 1999-10-08 自動変速機のフェールセーフ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001108091A true JP2001108091A (ja) 2001-04-20

Family

ID=17733293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28867999A Pending JP2001108091A (ja) 1999-10-08 1999-10-08 自動変速機のフェールセーフ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001108091A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005344741A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2006046542A (ja) * 2004-08-05 2006-02-16 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2006207699A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
WO2012132542A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置
WO2016052745A1 (ja) * 2014-10-03 2016-04-07 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動装置の油圧制御装置
JP2021124127A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 ダイハツ工業株式会社 マックスセレクトバルブ

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005344741A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP4490172B2 (ja) * 2004-05-31 2010-06-23 トヨタ自動車株式会社 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2006046542A (ja) * 2004-08-05 2006-02-16 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2006207699A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Aisin Seiki Co Ltd 自動変速機の油圧制御装置
WO2012132542A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置
WO2016052745A1 (ja) * 2014-10-03 2016-04-07 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動装置の油圧制御装置
JPWO2016052745A1 (ja) * 2014-10-03 2017-07-06 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動装置の油圧制御装置
CN107076296A (zh) * 2014-10-03 2017-08-18 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置的液压控制装置
US10024421B2 (en) 2014-10-03 2018-07-17 Aisin Aw Co., Ltd. Hydraulic pressure control device of vehicle driving device
CN107076296B (zh) * 2014-10-03 2019-04-19 爱信艾达株式会社 车辆用驱动装置的液压控制装置
JP2021124127A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 ダイハツ工業株式会社 マックスセレクトバルブ
JP7433707B2 (ja) 2020-01-31 2024-02-20 ダイハツ工業株式会社 マックスセレクトバルブ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3327263B2 (ja) ハイブリッド駆動装置の制御装置
JP4200679B2 (ja) 車輌の制御装置
US6997831B2 (en) Vehicular transmission
JP4032639B2 (ja) 車両の回生制御装置
JP4341631B2 (ja) 車両の異常判定装置
JPH10324177A (ja) ハイブリッドシステム車両の発進装置
US20070179018A1 (en) Control device and control method of automatic transmission
CN105143729A (zh) 车辆用变速器的控制装置
US10670122B2 (en) Automatic transmission
KR20100108274A (ko) 무단 변속기 및 그 제어 방법
WO2007043501A1 (en) Hybrid drive device
WO2015008396A1 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP5463425B2 (ja) 車両用無段変速装置
US6508741B1 (en) Hydraulic control system for automatic transmissions
JP2014052034A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP2001108091A (ja) 自動変速機のフェールセーフ装置
JP3830129B2 (ja) 動力伝達装置
JP4552355B2 (ja) 車両用駆動制御装置
JP6646946B2 (ja) 変速装置
JP2001108074A (ja) 動力伝達装置の潤滑制御装置
JP4151646B2 (ja) ハイブリッド車両の駆動装置
JP2019132351A (ja) 無段変速機の制御装置
JP2011236977A (ja) 車両の異常検出制御装置
KR0183220B1 (ko) 차량용 무단 변속장치
JP4131157B2 (ja) 車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090612

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091027