JPH10264895A - ヘリコプタの動力伝達装置 - Google Patents

ヘリコプタの動力伝達装置

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JPH10264895A
JPH10264895A JP7142397A JP7142397A JPH10264895A JP H10264895 A JPH10264895 A JP H10264895A JP 7142397 A JP7142397 A JP 7142397A JP 7142397 A JP7142397 A JP 7142397A JP H10264895 A JPH10264895 A JP H10264895A
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JP
Japan
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gear
continuously variable
tail rotor
rotor
variable transmission
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JP7142397A
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English (en)
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Eiichi Yamakawa
榮一 山川
Tatsuhiko Goi
龍彦 五井
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COMMUTER HERIKOPUTA SENSHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
COMMUTER HERIKOPUTA SENSHIN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C27/00Rotorcraft; Rotors peculiar thereto
    • B64C27/04Helicopters
    • B64C27/12Rotor drives
    • B64C2027/125Rotor drives including toroidal transmissions, e.g. of the CVT type

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  • Friction Gearing (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン回転数を一定に保った状態で、テー
ルロータの回転速度を連続的に変化させることが可能な
ヘリコプタの動力伝達装置を提供する。 【解決手段】 1対のエンジンA、Bの各出力軸はフリ
ーホイールクラッチ23、24を経由して無段変速機構
41、42にそれぞれ連結され、所望の変速比で減速ま
たは増速される。無段変速機構41、42はトラクショ
ン変速機構27、28および遊星変速機構43、44の
組合せで構成され、その出力トルクはコレクタギヤ33
を介して主ロータへ伝達される。テールロータ用トルク
はコレクタギヤ33から分流し、テールロータ軸73の
途中に無段変速機構72が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テールロータの回
転速度を広範囲にわたって連続的に可変にするヘリコプ
タの動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、市街地のヘリポートに離発着する
コミュータヘリコプタの要望が高まっており、実現のた
めには騒音の低減化が要求されている。騒音対策として
有効な手段の1つは、主ロータの回転速度を落とすこと
である。
【0003】本出願人が先に提案した特開平8−198
192号では、エンジンの出力軸と連結し、変速比が連
続可変であるトラクション変速機構を設けることによっ
て、、主ロータの回転速度を可変にした動力伝達装置が
記載されている。これは、エンジンの回転数を一定に保
持し、テールロータの回転速度も一定に保持した状態
で、主ロータの回転速度だけ減少させてヘリコプタ騒音
の低減化を図ったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ヘリコプタ騒音の低減
化の研究が進展するにつれて、主ロータだけでなくテー
ルロータに起因する騒音も比較的大きいことが次第に判
明しつつある。
【0005】従来のものでは、テールロータの回転速度
は主ロータの変速動作の影響を受けないように、できる
だけ一定に保持するような機構が採られており、テール
ロータの騒音対策は考慮されていない。
【0006】本発明の目的は、エンジン回転数を一定に
保った状態で、テールロータの回転速度を連続的に変化
させることが可能なヘリコプタの動力伝達装置を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジン出力
を主ロータまで伝達する主ロータ伝達機構と、エンジン
出力をテールロータまで伝達するテールロータ伝達機構
と、テールロータの回転速度を連続的に可変にする無段
変速機構とを備えることを特徴とするヘリコプタの動力
伝達装置である。本発明に従えば、テールロータの回転
速度を連続的に可変にする無段変速機構設けることによ
って、エンジンの回転数を一定に保った状態でテールロ
ータの回転速度を連続的に減少または増加させることが
できる。したがって、エンジン性能を最大限引き出した
状態で、テールロータ回転速度の制御による騒音の低減
化が可能になる。
【0008】また本発明は、第1および第2エンジンの
各出力軸とそれぞれ連結し、変速比が連続可変である第
1および第2無段変速機構と、第1および第2無段変速
機構の各出力軸と連結したコレクタ歯車と、コレクタ歯
車に直結し、主ロータを回転駆動する主ロータ軸と、コ
レクタ歯車に連結し、テールロータを回転駆動するテー
ルロータ軸とを備えることを特徴とするヘリコプタの動
力伝達装置である。本発明に従えば、第1および第2無
段変速機構によってコレクタ歯車が変速可能となり、さ
らに主ロータ軸およびテールロータ軸も変速可能にな
り、主ロータ回転速度とテールロータ回転速度とは一定
の比例関係を保ちながら変化する。こうした構成によっ
て、エンジンの回転数を一定に保った状態で主ロータお
よびテールロータの回転速度を連続的に減少または増加
させることができる。したがって、エンジン性能を最大
限引き出した状態で、主ロータ回転速度およびテールロ
ータ回転速度の制御による騒音の低減化が可能になる。
また、各エンジン系統に対応して個別に無段変速機構を
設けることによって、動力伝達系の多重化が可能にな
り、もし第1無段変速機構の故障によって第1エンジン
系統が動作しなくても、第2無段変速機構を含む第2エ
ンジン系統による飛行の継続が可能になり、安全性、高
信頼性を確保できる。
【0009】また本発明は、第1および第2エンジンの
各出力軸とそれぞれ連結したコレクタ歯車と、コレクタ
歯車に直結し、主ロータを回転駆動する主ロータ軸と、
コレクタ歯車に連結し、変速比が連続可変である無段変
速機構と、無段変速機構の出力軸に連結し、テールロー
タを回転駆動するテールロータ軸とを備えることを特徴
とするヘリコプタの動力伝達装置である。本発明に従え
ば、テールロータ側の無段変速機構によってテールロー
タ軸が変速可能となるため、エンジンの回転数を一定に
保った状態でテールロータの回転速度を連続的に減少ま
たは増加させることができる。したがって、エンジン性
能を最大限引き出した状態で、テールロータ回転速度の
制御による騒音の低減化が可能になる。上述のような無
段変速機構として、遊星変速機構やトラクション変速機
構などが好ましく、小型軽量で低損失の減速機構を実現
できる。また、このような無段変速機構を、たとえばエ
ンジン出力軸やテールロータ軸のように、動力伝達系に
おいて最も高速に回転する部分に配置することによっ
て、最大許容トルクが小さくて済むため、変速機構の小
型軽量化に寄与する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態を
示す構成図である。1対のエンジンA、Bの各出力軸
は、一方向のトルク伝達が可能なフリーホイールクラッ
チ23、24を経由して、無段変速機構41、42にそ
れぞれ連結され、所望の変速比で減速または増速され
る。
【0011】無段変速機構41、42は、ハーフトロイ
ダル型CVT(ContinuouslyVariable Transmission)や
フルトロイダル型CVTなどのトラクション変速機構2
7、28および遊星変速機構43、44の組合せで構成
される。
【0012】遊星変速機構43、44は、第1太陽歯車
61、第1遊星歯車62およびリング歯車63から成る
第1遊星機構と第2太陽歯車65、第2遊星歯車64お
よびリング歯車63から成る第2遊星機構とが設けら
れ、リング歯車63は共通である。
【0013】トラクション変速機構27、28は、たと
えばシングルキャビティ式であり、フリーホイールクラ
ッチ23、24の出力軸はトラクション変速機構27、
28の中空部を通って第2太陽歯車65と連結してエン
ジントルクの大部分を伝達するとともに、出力軸のトル
クの一部は加圧装置(不図示)を介して入力ディスク5
3に伝達される。さらに、入力ディスク53のトルク
は、トラニオン56によって軸支された伝動ローラ57
を介して所望の変速比で出力ディスク54に伝達され
る。出力ディスク54のトルクは中空軸と連結した第1
太陽歯車61に伝達される。
【0014】次に遊星変速機構43、44において、第
1太陽歯車61のトルクはその外周と噛合する第1遊星
歯車62に伝達される。第1遊星歯車62はハウジング
(不図示)に軸支され、かつリング歯車63の内歯に噛
合している。そのため、第1太陽歯車61のトルクはそ
のままリング歯車63に伝達され、別の内歯と噛合する
第2遊星歯車64に伝達される。第2遊星歯車64は第
2太陽歯車65と噛合しており、第2太陽歯車65の回
転数およびリング歯車63の回転数に応じて第2遊星歯
車64の公転回転数が決定される。第2遊星歯車64の
公転運動はキャリア(不図示)によって取り出され、遊
星変速機構43、44の出力軸から出力される。
【0015】このように変速比が連続可変であるトラク
ション変速機構27、28でリング歯車63を駆動する
ことによって、遊星変速機構43、44の変速比を任意
に制御することができる。そのためエンジントルクの大
部分は遊星変速機構43、44を経由して伝達可能にな
り、トラクション変速機構27、28の伝達許容トルク
や負荷が軽減され、寿命や信頼性および効率が向上す
る。
【0016】遊星変速機構43、44の出力軸はベベル
ギヤ29、30にそれぞれ連結され、さらにベベルギヤ
31a、32aと噛合して回転軸方向が変換される。ベ
ベルギヤ31aと一体的に回転する歯車31bおよびベ
ベルギヤ32aと一体的に回転する歯車32bはコレク
タギヤ33と噛合して、主ロータ軸34を回転駆動す
る。こうしてエンジンA、Bの回転数を一定に保持した
状態で、無段変速機構41、42の変速比を調整するこ
とによって、主ロータ軸34に連結した主ロータの回転
数を調整することができる。
【0017】次にテールロータの動力伝達系に関して、
歯車70bがコレクタギヤ33と噛合することによって
テールロータ用トルクを分流し、歯車70bと一体的に
回転するベベルギヤ70aがベベルギヤ71と噛合して
回転軸方向が変換され、ベベルギヤ71は無段変速機構
72に連結される。
【0018】無段変速機構72は、トラクション変速機
構27、28と同様なシングルキャビティ式であり、ベ
ベルギヤ71からのトルクは加圧装置(不図示)を介し
て入力ディスク53に伝達される。さらに、入力ディス
ク53のトルクは、トラニオン56によって軸支された
伝動ローラ57を介して所望の変速比で出力ディスク5
4に伝達される。出力ディスク54のトルクはテールロ
ータ軸73を介してテールロータに伝達される。
【0019】なお、図1において無段変速機構41、4
2をフリーホイールクラッチ23、24を介して連結す
る構成を示したが、エンジンA、B21に直結する構成
にして、エンジンギヤボックスとすることもできる。
【0020】このように第1実施形態では、エンジン
A、Bからの出力トルクを主ロータまで伝達する主ロー
タ伝達系の途中に無段変速機構41、42をそれぞれ配
置し、コレクタギヤ33のトルクをテールロータまで伝
達するテールロータ伝達系の途中に無段変速機構72を
配置している。こうした構成によって、無段変速機構4
1、42の変速制御によって主ロータ回転数およびテー
ルロータ回転数を任意に制御でき、無段変速機構72の
変速制御によってテールロータ回転数を任意に制御でき
るため、ヘリコプタの飛行性能を保持しつつ、主ロータ
およびテールロータに起因する騒音が低くなる状態を保
持できる。
【0021】図2は、本発明の第2実施形態を示す構成
図である。ここでは主ロータ伝達系の途中に無段変速機
構41、42をそれぞれ配置し、テールロータ伝達系の
途中には無段変速機構を持たない例を示す。
【0022】1対のエンジンA、Bの各出力軸は、一方
向のトルク伝達が可能なフリーホイールクラッチ23、
24を経由して、無段変速機構41、42にそれぞれ連
結され、所望の変速比で減速または増速される。
【0023】無段変速機構41、42は、ハーフトロイ
ダル型CVT(ContinuouslyVariable Transmission)や
フルトロイダル型CVTなどのトラクション変速機構2
7、28および遊星変速機構43、44の組合せで構成
される。
【0024】遊星変速機構43、44は、第1太陽歯車
61、第1遊星歯車62およびリング歯車63から成る
第1遊星機構と第2太陽歯車65、第2遊星歯車64お
よびリング歯車63から成る第2遊星機構とが設けら
れ、リング歯車63は共通である。
【0025】トラクション変速機構27、28は、たと
えばシングルキャビティ式であり、フリーホイールクラ
ッチ23、24の出力軸はトラクション変速機構27、
28の中空部を通って第2太陽歯車65と連結してエン
ジントルクの大部分を伝達するとともに、出力軸のトル
クの一部は加圧装置(不図示)を介して入力ディスク5
3に伝達される。さらに、入力ディスク53のトルク
は、トラニオン56によって軸支された伝動ローラ57
を介して所望の変速比で出力ディスク54に伝達され
る。出力ディスク54のトルクは中空軸と連結した第1
太陽歯車61に伝達される。
【0026】次に遊星変速機構43、44において、第
1太陽歯車61のトルクはその外周と噛合する第1遊星
歯車62に伝達される。第1遊星歯車62はハウジング
(不図示)に軸支され、かつリング歯車63の内歯に噛
合している。そのため、第1太陽歯車61のトルクはそ
のままリング歯車63に伝達され、別の内歯と噛合する
第2遊星歯車64に伝達される。第2遊星歯車64は第
2太陽歯車65と噛合しており、第2太陽歯車65の回
転数およびリング歯車63の回転数に応じて第2遊星歯
車64の公転回転数が決定される。第2遊星歯車64の
公転運動はキャリア(不図示)によって取り出され、遊
星変速機構43、44の出力軸から出力される。
【0027】このように変速比が連続可変であるトラク
ション変速機構27、28でリング歯車63を駆動する
ことによって、遊星変速機構43、44の変速比を任意
に制御することができる。そのためエンジントルクの大
部分は遊星変速機構43、44を経由して伝達可能にな
り、トラクション変速機構27、28の伝達許容トルク
や負荷が軽減され、寿命や信頼性および効率が向上す
る。
【0028】遊星変速機構43、44の出力軸はベベル
ギヤ29、30にそれぞれ連結され、さらにベベルギヤ
31a、32aと噛合して回転軸方向が変換される。ベ
ベルギヤ31aと一体的に回転する歯車31bおよびベ
ベルギヤ32aと一体的に回転する歯車32bはコレク
タギヤ33と噛合して、主ロータ軸34を回転駆動す
る。こうしてエンジンA、Bの回転数を一定に保持した
状態で、無段変速機構41、42の変速比を調整するこ
とによって、主ロータ軸34に連結した主ロータの回転
数を調整することができる。
【0029】次にテールロータの動力伝達系に関して、
歯車70bがコレクタギヤ33と噛合することによって
テールロータ用トルクを分流し、歯車70bと一体的に
回転するベベルギヤ70aがベベルギヤ71と噛合して
回転軸方向が変換され、ベベルギヤ71はテールロータ
軸73に連結されて、テールロータを駆動する。
【0030】なお、図2において無段変速機構41、4
2をフリーホイールクラッチ23、24を介して連結す
る構成を示したが、エンジンA、B21に直結する構成
にして、エンジンギヤボックスとすることもできる。
【0031】このように第2実施形態では、エンジン
A、Bからの出力トルクを主ロータまで伝達する主ロー
タ伝達系の途中に無段変速機構41、42をそれぞれ配
置し、コレクタギヤ33のトルクをテールロータまで伝
達するテールロータ伝達系の途中に無段変速機構を配置
していない。こうした構成によって、無段変速機構4
1、42の変速制御によって主ロータ回転数およびテー
ルロータ回転数を所定の比例関係を保ちつつ任意に制御
でき、ヘリコプタの飛行性能を保持しつつ、主ロータお
よびテールロータに起因する騒音が低くなる状態を保持
できる。
【0032】図3は、本発明の第3実施形態を示す構成
図である。ここでは主ロータ伝達系の途中に無段変速機
構を持たず、テールロータ伝達系の途中に無段変速機構
72を配置した例を示す。
【0033】1対のエンジンA、Bの各出力軸は、一方
向のトルク伝達が可能なフリーホイールクラッチ23、
24を経由して、ベベルギヤ29、30にそれぞれ連結
され、さらにベベルギヤ31a、32aと噛合して回転
軸方向が変換される。ベベルギヤ31aと一体的に回転
する歯車31bおよびベベルギヤ32aと一体的に回転
する歯車32bはコレクタギヤ33と噛合して、主ロー
タ軸34を回転駆動する。こうしてエンジンA、Bの回
転数を一定に保持した状態では、主ロータ軸34に連結
した主ロータの回転数も一定に保持される。
【0034】次にテールロータの動力伝達系に関して、
歯車70bがコレクタギヤ33と噛合することによって
テールロータ用トルクを分流し、歯車70bと一体的に
回転するベベルギヤ70aがベベルギヤ71と噛合して
回転軸方向が変換され、ベベルギヤ71は無段変速機構
72に連結される。
【0035】無段変速機構72は、図1に示すトラクシ
ョン変速機構27、28と同様なシングルキャビティ式
であり、ベベルギヤ71からのトルクは加圧装置(不図
示)を介して入力ディスク53に伝達される。さらに、
入力ディスク53のトルクは、トラニオン56によって
軸支された伝動ローラ57を介して所望の変速比で出力
ディスク54に伝達される。出力ディスク54のトルク
はテールロータ軸73を介してテールロータに伝達され
る。
【0036】このように第3実施形態では、エンジン
A、Bからの出力トルクを主ロータまで伝達する主ロー
タ伝達系の途中に無段変速機構を配置せずに、コレクタ
ギヤ33のトルクをテールロータまで伝達するテールロ
ータ伝達系の途中に無段変速機構72を配置している。
こうした構成によって、無段変速機構72の変速制御に
よってテールロータ回転数を任意に制御でき、ヘリコプ
タの飛行性能を保持しつつ、テールロータに起因する騒
音が低くなる状態を保持できる。
【0037】図4は本発明の第4実施形態を示し、図4
(a)は全体構成図で、図4(b)は無段変速機構72
の構成図である。ここでは主ロータ伝達系の途中に無段
変速機構を持たず、テールロータ伝達系の途中に無段変
速機構72を配置した例を示す。
【0038】1対のエンジンA、Bの各出力軸は、一方
向のトルク伝達が可能なフリーホイールクラッチ23、
24を経由して、フリーホイールクラッチ23の出力軸
は歯車25a、25bを介してベベルギヤ29に連結さ
れ、フリーホイールクラッチ24の出力軸は歯車26
a、26bを介してベベルギヤ30に連結される。ベベ
ルギヤ29、30はベベルギヤ31a、32aとそれぞ
れ噛合して回転軸方向が変換される。ベベルギヤ31a
と一体的に回転する歯車31bおよびベベルギヤ32a
と一体的に回転する歯車32bはコレクタギヤ33と噛
合して、主ロータ軸34を回転駆動する。こうしてエン
ジンA、Bの回転数を一定に保持した状態では、主ロー
タ軸34に連結した主ロータの回転数も一定に保持され
る。
【0039】次にテールロータの動力伝達系に関して、
無段変速機構72の入力歯車25cが歯車25bに噛合
するように配置され、エンジンAから出力トルクの一部
がテールロータ用トルクとして取り出される。
【0040】無段変速機構72は、ダブルキャビティ式
のトラクション変速機構を用いている。歯車25cは軸
力発生用の加圧装置52を介して入力ディスク53、5
3aに連結している。入力ディスク53、53aはトラ
クション変速機構の中心を通過する貫通軸によって互い
に連結している。さらに、入力ディスク53、53aの
トルクは、トラニオンによって軸支された伝動ローラ5
7、57aを介して所望の変速比で出力ディスク54、
54aに伝達される。このように2つの伝動ローラ5
7、57aを並列的に連結したダブルキャビティ式で
は、シングルキャビティ式と比べて伝動ローラの接触面
積が増加するため、耐久性や寿命の点で有利となるとと
もに軸力が内部で完結するため、効率が向上する。
【0041】出力ディスク54、54aは歯車58に固
定され、そのトルクは歯車58と噛合する歯車27に伝
達され、さらにテールロータ軸73を介してテールロー
タに伝達される。テールロータ軸73の回転数は、たと
えば3000〜4000rpmに設定され、トラクショ
ン変速機構によって50%〜100%の減速比で、約4
00HP程度の許容伝達トルクを実現できる。
【0042】なお、この形態の変形として、図5に示す
ように、スチールベルト82と、スチールベルト82と
の接触半径が任意調整可能な一対のプーリ81,83と
から成るスチールベルト式無段変速機で無段変速機構7
2を構成することによって、テールロータ回転数を可変
とすることも可能である。
【0043】このように第4実施形態では、エンジン
A、Bからの出力トルクを主ロータまで伝達する主ロー
タ伝達系の途中に無段変速機構を配置せずに、一方のエ
ンジンAのトルクをテールロータまで伝達するテールロ
ータ伝達系の途中に無段変速機構72を配置している。
こうした構成によって、無段変速機構72の変速制御に
よってテールロータ回転数を任意に制御でき、ヘリコプ
タの飛行性能を保持しつつ、テールロータに起因する騒
音が低くなる状態を保持できる。
【0044】図6は、ヘリコプタが発生する騒音の周波
数分布を示すグラフである。縦軸は音圧レベル(dB)
で、横軸は周波数(Hz)である。グラフ中、「□」は
主ロータに起因する騒音の解析結果、「△」はテールロ
ータに起因する騒音の解析結果、「○」は渦騒音の解析
結果、実線は実機による試験結果をそれぞれ示し、いず
れも主ロータ回転数が380rpm、テールロータ回転
数が2170rpmである。
【0045】グラフを見ると、主ロータ騒音が30Hz
〜400Hzの範囲で55dB〜75dBの音圧レベル
を示し、テールロータ騒音が100Hz〜1kHzの範
囲で65dB〜75dBの音圧レベルを示し、渦騒音5
00Hz〜5kHzの範囲で約50dBの音圧レベルを
示し、これらの合計が実線の実測値に対応する。
【0046】そこで、本発明によってテールロータ回転
数を1750rpmまで低下させると、10dB程度テ
ールロータ騒音が低減し、ヘリコプタ全機の騒音の低減
化に寄与することが判る。
【0047】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、エ
ンジンの回転数を一定に保った状態でテールロータの回
転速度を連続的に減少または増加させることができる。
したがって、エンジン性能を最大限引き出した状態で、
テールロータ回転速度の制御による騒音の低減化、ある
いは騒音は多少増加してもテールロータの性能向上が可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す構成図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す構成図である。
【図4】本発明の第4実施形態を示し、図4(a)は全
体構成図で、図4(b)は無段変速機構72の構成図で
ある。
【図5】無段変速機構72の他の例を示す構成図であ
る。
【図6】ヘリコプタが発生する騒音の周波数分布を示す
グラフである。
【符号の説明】
23、24 フリーホイールクラッチ 27、28 トラクション変速機構 29、30、31a、32a、70a、71 ベベルギ
ヤ 33 コレクタギヤ 34 主ロータ軸 41、42、72 無段変速機構 43、44 遊星変速機構 73 テールロータ軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン出力を主ロータまで伝達する主
    ロータ伝達機構と、 エンジン出力をテールロータまで伝達するテールロータ
    伝達機構と、 テールロータの回転速度を連続的に可変にする無段変速
    機構とを備えることを特徴とするヘリコプタの動力伝達
    装置。
  2. 【請求項2】 第1および第2エンジンの各出力軸とそ
    れぞれ連結し、変速比が連続可変である第1および第2
    無段変速機構と、 第1および第2無段変速機構の各出力軸と連結したコレ
    クタ歯車と、 コレクタ歯車に直結し、主ロータを回転駆動する主ロー
    タ軸と、 コレクタ歯車に連結し、テールロータを回転駆動するテ
    ールロータ軸とを備えることを特徴とするヘリコプタの
    動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 第1および第2エンジンの各出力軸とそ
    れぞれ連結したコレクタ歯車と、 コレクタ歯車に直結し、主ロータを回転駆動する主ロー
    タ軸と、 コレクタ歯車に連結し、変速比が連続可変である無段変
    速機構と、 無段変速機構の出力軸に連結し、テールロータを回転駆
    動するテールロータ軸とを備えることを特徴とするヘリ
    コプタの動力伝達装置。
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