JP3738535B2 - トロイダル形無段変速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば自動車用の変速機として用いるトロイダル形無段変速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用変速機として用いるトロイダル形無段変速装置は、例えば、特開平1−169169号公報、特開平1−312266号公報で知られている。このトロイダル形無段変速装置は、入力ディスクと出力ディスクとの間にパワーローラが傾転自在に転接されたトロイダル形無段変速機と、その出力ディスクに接続された遊星歯車機構とを備え、遊星歯車機構は、太陽歯車が前記出力ディスクに連結された第1及び第2の遊星歯車組と、前記第1の遊星歯車組の所定の要素を固定して前記出力ディスクと逆方向の回転力を選択的に取出して前記第2の遊星歯車組及び出力軸に伝達する第1の動力伝達機構と、前記第2の遊星歯車組の所定の要素を前記入力ディスクに連結して前記出力ディスクと逆方向の回転力を選択的に取出して前記出力軸に伝達する第2の動力伝達機構とを備えている。
【0003】
すなわち、シングルキャビティ式のトロイダル形無段変速機と2段の遊星歯車組とから構成され、第1の動力伝達機構を作動させて第1の遊星歯車組の所定の要素を固定することにより、トロイダル形無段変速機の出力ディスクの回転駆動力を第1の遊星歯車組を介して出力軸に入力軸とは逆回転となるように伝達して前進状態の第1のモードを得ている。
【0004】
また、この第1のモードにおいて、トロイダル形無段変速機を最大増速位置とした状態で、第1の動力伝達機構を非作動状態とし、これに代えて第2の動力伝達機構を作動させて第2の遊星歯車組の所定の要素を固定することにより、入力軸の回転駆動力をトロイダル形無段変速機を介さずに直接第2の遊星歯車組を介して出力軸に伝達するとともに、その一部を第2の遊星歯車組及びトロイダル形無段変速機を介して入力軸に戻す所謂動力循環状態となる前進状態の第2のモードを得ている。
【0005】
また、特公平6−21625号公報に示す連続変速伝動装置においては、ダブルキャビティ式のトロイダル形無段変速機と2段の遊星歯車機構とから構成され、第1の遊星歯車機構の遊星キャリアと第2の遊星歯車機構の太陽歯車とが連続変速伝動装置の出力軸で駆動され、第1の遊星歯車機構の太陽歯車と第2の遊星歯車機構のリング歯車とがエンジンによって駆動され、第1の遊星歯車機構のリング歯車が低速出力部となり、連続変速伝動装置の遊星キャリアが高速出力部となっている。
【0006】
したがって、最終駆動軸を回転させないで車両を停止させておくためには、第1の遊星歯車機構の遊星キャリアの回転速度が太陽歯車の回転を相殺してリング歯車に回転を伝達しないようにし、変速装置の伝動比が設定される。始動するときには変速装置の伝動比が徐々に大きくされ、これによって動力が徐々にリング歯車へ伝えられるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の特開平1−169169号公報、特開平1−312266号公報に記載されているトロイダル形無段変速装置は、2組の遊星歯車機構を組み込む等、構造が複雑でコストが嵩むだけでなく、設置スペースも嵩むという問題がある。
【0008】
また、特公平6−21625号公報に示すギャニュートラルシステムに機械式ローディングカムを組み込むと、入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押し付けているため、変速比によってはバリエータにはエンジントルクよりも小さいトルクしか入力しないのに対し、機械式ローディングカムには100%のエンジントルクが入るため、過大な押し付け力が発生する場合及び機械式ローディングカムには100%のエンジントルクが入るのに対し、バリエータにはエンジントルクよりも大きなトルクが入力され、過小押し付け力となる場合がある。過大な押し付け力となった場合は、動力の伝達効率が悪く、大トルクを伝達することができない。また過小押し付け力となった場合は、押し付け力が不足するためスリップしてしまうという問題があった。また、前述と同様に2段の遊星歯車組を用いているため、装置が大型化するという問題がある。
【0009】
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、動力伝達効率を向上させると共に、バリエータに過大な押し付け力が加わることなく、バリエータの負担を軽減できるトロイダル形無段変速装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、前記出力ディスクの回転を前記遊星歯車機構に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる第1の動力伝達機構と、前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記遊星歯車機構に伝達させる第2の動力伝達機構とを具備したことを特徴とする。
【0012】
請求項2は、駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、前記バリエータは、中央に相反する向きに配置され前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、両側に前記入力ディスクと対向して同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、前記遊星歯車機構は、前記出力軸を回転させる太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、前記出力ディスクの回転を前記キャリアに伝達させる動力伝達機構と、前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記リング歯車に伝達するバイパス軸とを具備したことを特徴とする。
【0013】
請求項3は、駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、前記バリエータは、中央に相反する向きに配置され前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、両側に前記入力ディスクと対向して同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、前記遊星歯車機構は、前記出力軸を回転させる太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、前記出力ディスクをパワーローラを介して入力ディスクに押圧するローディングカムと、前記出力ディスクの回転を前記キャリアに伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる動力伝達機構と、前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記リング歯車に伝達するバイパス軸及び伝達軸とを具備したことを特徴とする。
【0015】
請求項4は、駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、前記出力ディスクの回転を前記太陽歯車に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させるカウンタ軸と、前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記キャリアに伝達させるバイパス軸とを具備したことを特徴とする。
請求項5は、駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、前記入力ディスクあるいは出力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクあるいは入力ディスクに押圧するローディングカムと、前記出力ディスクの回転を前記遊星歯車機構に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる第1の動力伝達機構と、前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記遊星歯車機構に伝達させる第2の動力伝達機構とを具備したことを特徴とする。
【0016】
前述のように構成されたトロイダル形無段変速装置によれば、出力ディスクの回転を遊星歯車機構に伝達させるとともに、遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させることができ、また入力軸の回転をバリエータをバイパスして遊星歯車機構に伝達させることができ、この結果、高速走行時または低速走行時にバリエータに入力されるトルクを小さくして、このバリエータの構成部品の耐久性向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1及び図2は第1の実施形態を示し、図1はダブルキャビティ式トロイダル形無段変速装置の系統図、図2は車速と入力ディスクに入力する動力/エンジン動力との関係を示すグラフである。図1中1はトロイダル形無段変速装置であって、バリエータ2と遊星歯車機構3とを備えている。バリエータ2は、固定部にベアリング等を介して回転自在に支持され、かつ一端側がエンジン等の駆動源5に連結された入力軸6を備えている。
【0019】
入力軸6には発進クラッチ7を介して機械式押圧機構としての機械式ローディングカム8が設けられている。この機械式ローディングカム8を介してバリエータ2に動力が伝達されるようになっている。バリエータ2には入力軸6と連動して回転する互いに対向する一対の入力ディスク10a,10bが設けられ、この一対の入力ディスク10a,10bの間には入力軸6に対しては遊嵌状態の一対の出力ディスク11a,11bが同軸的に配置され互いに同期して回転するようになっている。
【0020】
入力ディスク10a,10bと出力ディスク11a,11bとの間には傾転自在に転接された複数のパワーローラ12が設けられている。出力ディスク11a,11bは入力軸6に対して遊嵌する遊嵌軸13を介して連結されている。このバリエータ2は、入力軸6に伝達された回転駆動力が入力ディスク10a,10b、パワーローラ12及び出力ディスク11a,11bを介して遊嵌軸13に伝達され、その速度比すなわち出力ディスク11a,11bの回転速度を入力ディスク10a,10bの回転速度で除した値がパワーローラ12の傾転角によって決定される。
【0021】
すなわち、パワーローラ12が水平状態にあるときに、速度比が1の中立状態となり、これより各パワーローラ12の出力ディスク11a,11b側が入力軸6から離れる方向に傾転するとこれに応じて速度比が低下し、逆に各パワーローラ12の出力ディスク11a,11b側が入力軸6に接近する方向に傾転するとこれに応じて速度比が増加する。この遊嵌軸13には第1のスプロケット14が嵌着され、この第1のスプロケット14はチェーン15を介して第1の動力伝達機構を構成するカウンタ軸16に設けられた第2のスプロケット17と連動している。
【0022】
カウンタ軸16はパイプからなり、このカウンタ軸16の他端部には第1のギャ18aが設けられている。この第1のギャ18aは中心軸19に設けられた第2のギャ18bと噛合し、この中心軸19は前記遊星歯車機構3と連動して第1の動力伝達機構を構成している。
【0023】
遊星歯車機構3について説明すると、出力軸20を備えた太陽歯車21と、これに噛合する複数の遊星歯車22と、各遊星歯車22を連繋するキャリア23と、遊星歯車22に噛合するリング歯車24とを備えており、キャリア23が中心軸19と連結されている。さらに、リング歯車24と遊星歯車機構3のハウジング(図示しない)との間にはリング歯車24の回転を許容および拘束する後退用クラッチ27が設けられている。さらに、キャリア23と出力軸20との間には動力の伝達を接離する低速用クラッチ26が設けられている。
【0024】
一方、前記入力軸6の発進クラッチ7と機械式ローディングカム8との間には第2の動力伝達機構を構成する第3のギャ28が設けられている。この第3のギャ28はバイパス軸29の一端部に設けられた第4のギャ30と噛合している。バイパス軸29はバリエータ2をバイパスして動力伝達するもので、前記カウンタ軸16を貫通している。そして、バイパス軸29の他端側は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に連結され、この伝達軸32には第5のギャ33が設けられている。この第5のギャ33は前記遊星歯車機構3のリング歯車24と一体に回転するケーシング25の第6のギャ34と噛合している。
【0025】
次に、前述した第1の実施形態の動作を説明する。
【0026】
今、入力軸6が停止しており、かつバリエータ2が最大減速位置にあると共に、高速用クラッチ31,低速用クラッチ26および後退用クラッチ27が解放状態にある。この状態で、発進クラッチ7を接続すると共に駆動源5によって入力軸6を所定方向に回転開始させると、この入力軸6の回転に伴ってバリエータ2の入力ディスク10a,10bが入力軸6と同方向に同一回転速度で回転する。このとき、パワーローラ12が最大減速位置にあるので、入力ディスク10a,10bの回転がパワーローラ12を介して出力ディスク11a,11bに入力軸10a,10bと逆方向回転でかつ入力軸6よりも低速回転となるように伝達される。
【0027】
したがって、遊嵌軸13が回転し、第1のスプロケット14、チェーン15および第2のスプロケット17と動力伝達され、カウンタ軸16を介して第1のギャ18aを介して第2のギャ18bも回転する。しかし、この状態では、低速用クラッチ26および後退用クラッチ27が解放状態であり、遊星歯車22およびキャリア23が自由回転するだけで、出力軸20に連結されている太陽歯車21にその回転力が伝達されることはなく、出力軸20は回転停止状態を維持する。この出力軸20の回転停止状態から発進クラッチ7を接続すると共に、低速用クラッチ26を接続し、高速用クラッチ31および後退用クラッチ27を解放すると、リング歯車24が結合状態となり、第2のギャ18bの回転力が遊星歯車22を介して太陽歯車21が回転して出力軸20に伝達され、出力軸20が入力軸6と同方向に回転する前進状態の第1モードが得られる。
【0028】
そして、第1モードを維持しながらバリエータ2を増速側すなわちパワーローラ12をその出力ディスク11a,11b側が入力軸6に接近する方向に傾転させると、その傾転に応じてカウンタ軸16の回転速度が速くなり、これに伴って遊星歯車機構3の遊星歯車22の回転速度が増加して出力軸20の回転速度が増加し、トロイダル形無段変速装置1全体の速度比が増加する。
【0029】
次に、高速用クラッチ31を接続して低速用クラッチ26および後退用クラッチ27を解放し、発進クラッチ7を接続すると、入力軸6の回転は第3のギャ28を介して第4のギャ30に伝達し、バイパス軸29が回転する。バイパス軸29の回転は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に伝達され、伝達軸32の回転は第5及び第6のギャ33,34を介して遊星歯車機構3のリング歯車24に伝達される。リング歯車24の回転は複数の遊星歯車22を介して太陽歯車21に伝達し、この太陽歯車21に連結された出力軸20が回転する。
【0030】
リング歯車24が入力側になった場合、遊星歯車22を支持したキャリア23が停止していると仮定すれば、リング歯車24と太陽歯車21の歯数に比に応じた変速比で増速を行う。ただし、キャリア23に支持された遊星歯車22が太陽歯車21の周囲を公転し、無段変速装置全体としての変速比は、遊星歯車22の公転速度に応じて変化する。そこで、バリエータ2の変速比を変えて遊星歯車22の公転速度を変えれば、無段変速装置全体としての変速比を調節できる。
【0031】
すなわち、高速走行時に遊星歯車22がリング歯車24と同方向に公転する。そして、これらの遊星歯車22の公転速度が速い程、太陽歯車21に固定された出力軸20の回転速度が速くなる。例えば、前記公転速度とリング歯車24の回転速度(何れも角速度)が同じになれば、リング歯車24と出力軸20の回転速度が同じになる。これに対して、前記公転速度がリング歯車24の回転速度よりも遅ければ、前記リング歯車24の回転速度よりも出力軸20の回転速度が速くなる。反対に、前記公転速度がリング歯車24の回転速度よりも速ければ、前記リング歯車24の回転速度よりも出力軸20の回転速度が遅くなる。
【0032】
したがって、前記高速走行時には、前記バリエータ2の変速比を減速側に変化させる程、トロイダル形無段変速装置1全体の変速比は増速側に変化する。このような高速走行時の状態では、前記バリエータ2に、入力ディスク10a,10bからではなく、出力ディスク11a,11bからトルクが加わる(低速時に加わるトルクをプラスのトルクとした場合にマイナスのトルクが加わる。)すなわち、前記高速用ラッチ31を接続した状態では駆動源5から入力軸6に伝達されトルクは、機械式ローディングカム8が入力ディスク10aを押圧する以前に、第2の動力伝達機構、つまりバイパス軸29を介して遊星歯車機構3のリング歯車24に伝達される。したがって、入力軸6の側から機械式ローディングカム8を介して入力ディスク10a,10bに伝達されるトルクは殆どなくなる。
【0033】
第2の動力伝達機構を介して遊星歯車機構3のリング歯車24に伝達されたトルクの一部は遊星歯車22からキャリア23および第1の動力伝達機構を介して出力ディスク11a,11bに伝わる。このように出力ディスク11a,11bからバリエータ2に加わる動力循環トルクは、トロイダル形無段変速装置1全体の変速比を増速側に変化させるべく、バリエータ2の変速比を減速側に変化させる程小さくなる。
【0034】
例えば、出力ディスク11a,11bからバリエータ2に加わる動力循環トルクが仮に30%であるとすると、パワーローラ12が入力ディスク10aを介して機械式ローディングカム8を30%の力で押し付ける。このとき、機械式ローディングカム8は100%の力で入力ディスク10aを押し付けてしまうことになるが、機械式ローディングカム8の手前側に第3のギャ28が設けられ、この第3のギャ28から第4のギャ30を介してバイパス軸29に動力伝達されるため、機械式ローディングカム8には30%の力しか流れないことになり、バリエータ2には過大な押し付け力が加わらない。したがって、適切な推力が得られ、伝達効率の向上が図れるという効果があり、この結果、図2に示すように、高速走行時にバリエータ2に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ2の構成部品の耐久性向上を図れる。
【0035】
次に、自動車を後退させるべく、出力軸20を逆回転させる際には、前記低速用クラッチ26および高速用クラッチ31を解放し、後退用クラッチ27を接続する。この結果、遊星歯車機構3のリング歯車24が固定され、各遊星歯車22がリング歯車24並びに太陽歯車21と噛合しつつ、この太陽歯車21の周囲を公転する。したがって、太陽歯車21並びにこの太陽歯車21に固定された出力軸20が前述した高速走行時並びに低速走行時とは逆方向に回転する。
【0036】
前述した第1の実施形態によれば、適切な推力が得られ、伝達効率の向上が図れるという効果があるとともに、カウンタ軸16にバイパス軸29を貫通することにより、2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0037】
図3は第2の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態は、第1の動力伝達機構を構成するカウンタ軸16の他端部には第1のギャ18aが設けられ、この第1のギャ18aは前記遊星歯車機構3のキャリア23と一体に回転する遊嵌軸35に嵌着された第2のギャ18bと噛合している。
【0038】
一方、前記入力軸6の発進クラッチ7と連結され第2の動力伝達機構を構成するバイパス軸29は機械式ローディングカム8及びバリエータ2の中心を貫通して遊星歯車機構3側に突出しており、このバイパス軸29の他端側は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に連結され、この伝達軸32はリング歯車24に連結されている。すなわち、バイパス軸29は機械式ローディングカム8及びバリエータ2の中心を貫通することにより、バリエータ2をバイパスする構成であり、第1の実施形態と同様に高速走行時にバリエータ2に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ2の構成部品の耐久性向上を図れ、またバリエータ2にバイパス軸29を貫通することにより、2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0039】
図4は第3の実施形態を示し、第1及び第2の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態は、第1の動力伝達機構を構成するカウンタ軸16の他端部には第1のギャ18aが設けられ、この第1のギャ18aは前記遊星歯車機構3のキャリア23と一体に回転する遊嵌軸35に嵌着された第2のギャ18bと噛合している。
【0040】
一方、前記入力軸6の発進クラッチ7と機械式ローディングカム8との間には第2の動力伝達機構を構成する第3のギャ28が設けられている。この第3のギャ28はバイパス軸29一端部に設けられた第4のギャ30と噛合している。バイパス軸29はバリエータ2の中心軸と平行にバリエータ2の外部に設けられ、このバイパス軸29の他端部には第5のギャ36が設けられている。
【0041】
また、バリエータ2と遊星歯車機構3との間には中心軸37が設けられ、この中心軸37には第5のギャ36と噛合する第6のギャ38が設けられている。中心軸37は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に連結され、この伝達軸32はリング歯車24に連結されている。すなわち、バイパス軸29は機械式ローディングカム8及びバリエータ2の外部を通ってバリエータ2をバイパスする構成であり、第1及び第2の実施形態と同様に高速走行時にバリエータ2に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ2の構成部品の耐久性向上を図れる。
【0042】
図5は第4の実施形態を示し、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ2は、中央に一対の入力ディスク10a,10bが相反する向きに設けられ、両側に入力ディスク10a,10bに対向する一対の出力ディスク11a,11bが設けられている。また、一方の入力ディスク10aには機械式ローディングカム8が設けられている。
【0043】
また、入力軸6には第3のギャ28が設けられ、この第3のギャ28にはバイパス軸29の一端部に設けられた第4のギャ30が噛合されている。バイパス軸29の中間部には第2のスプロケット17が設けられ、この第2のスプロケット17はチェーン15を介して入力ディスク10a,10bの遊嵌軸13に設けられた第1のスプロケット14と連動している。バイパス軸29の他端部は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に連結され、この伝達軸32には第5のギャ33が設けられている。この第5のギャ33は前記遊星歯車機構3のリング歯車24と一体に回転するケーシング25の第6のギャ34と噛合している。
【0044】
本実施形態によれば、入力軸6の回転が第3のギャ28、第4のギャ29を介してバイパス軸29に伝達し、第2のスプロケット17、チェーン15を介して第1のスプロケット14の順に動力伝達されて入力ディスク10a,10bが回転する。
【0045】
また、本実施形態によれば、カウンタ軸が不要となり、バリエータ2の外部に設けたバイパス軸29によってバリエータ2をバイパスする構成であり、第1の実施形態と同様に高速走行時にバリエータ2に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ2の構成部品の耐久性向上を図れ、またカウンタ軸を不要とすることにより、2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0046】
図6は第5の実施形態を示し、第4の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ2も、中央に一対の入力ディスク10a,10bが相反する向きに設けられ、両側に入力ディスク10a,10bに対向する一対の出力ディスク11a,11bが設けられているが、一方の出力ディスク11bに機械式ローディングカム8を設けたものであり、動力伝達は第4の実施形態と同一であり、説明を省略する。
【0047】
図7は第6の実施形態を示し、第2の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ2の出力ディスク11a,11bには機械式ローディングカム8が設けられている。そして、出力ディスク11a,11bの回転は第1のスプロケット14、チェーン15を介して第2のスプロケット17の順に動力伝達されてカウンタ軸16が回転する。
【0048】
また、動力伝達軸29aはバリエータ2を貫通して遊星歯車機構3側に突出しており、この動力伝達軸29aの他端側は高速用クラッチ31を介して伝達軸32に連結され、この伝達軸32はリング歯車24に連結されている。すなわち、動力伝達軸29aはバリエータ2の中心を貫通することにより、バリエータ2をバイパスする構成である。
【0049】
したがって、第1の実施形態と同様に高速走行時にバリエータ2に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ2の構成部品の耐久性向上を図れ、またバリエータ2にバリエータ2を貫通することにより、バイパス軸が不要で2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。さらに、出力ディスク11a,11b側に機械式ローディングカム8を設けることにより、機械式ローディングカム8にはバリエータ2に入力されるトルクと同じトルクが入力されるため、極端な過大な押し付け力は発生しなくなる。
【0050】
図8及び図9は第7の実施形態を示し、ギャニュートラルシステムに機械式ローディングカムを用いた場合である。エンジンによって駆動される入力軸を機械式ローディングカムを介してバリエータに動力伝達させた場合、図9に示すように、バリエータにはエンジントルクよりも少ないトルクが入力されるのに対し、ローディングカムにはトルクが100%に入力されるため、過大押し付け力が発生するという問題を解消したものである。
【0051】
図8中41はダブルキャビティ式トロイダル形無段変速装置であって、バリエータ42と遊星歯車機構43とを備えている。バリエータ42は、固定部にベアリング等を介して回転自在に支持され、かつ一端側がエンジン等の駆動源45に連結された入力軸46を備えている。
【0052】
入力軸46には機械式押圧機構としての機械式ローディングカム48が設けられている。この機械式ローディングカム48を介してバリエータ42に動力が伝達されるようになっている。バリエータ42には入力軸46と連動して回転する互いに対向する一対の入力ディスク50a,50bが設けられ、この一対の入力ディスク50a,50bの間には入力軸46に対しては遊嵌状態の一対の出力ディスク51a,51bが同軸的に配置され互いに同期して回転するようになっている。
【0053】
入力ディスク50a,50bと出力ディスク51a,51bとの間には傾転自在に転接された複数のパワーローラ52が設けられている。出力ディスク51a,51bは入力軸46に対して遊嵌する遊嵌軸53を介して連結されている。このバリエータ42は、入力軸46に伝達された回転駆動力が入力ディスク50a,50b、パワーローラ52及び出力ディスク51a,51bを介して遊嵌軸53に伝達され、その速度比すなわち出力ディスク51a,51bの回転速度を入力ディスク50a,50bの回転速度で除した値がパワーローラ52の傾転角によって決定される。
【0054】
すなわち、パワーローラ52が水平状態にあるときに、速度比が1の中立状態となり、これより各パワーローラ52の出力ディスク51a,51b側が入力軸46から離れる方向に傾転するとこれに応じて速度比が低下し、逆に各パワーローラ52の出力ディスク51a,51b側が入力軸46に接近する方向に傾転するとこれに応じて速度比が増加する。この遊嵌軸53には第1のギャ54が嵌着され、この第1のギャ54はカウンタ軸56に設けられた第2のギャ57と噛合している。
【0055】
カウンタ軸56はパイプによって形成され、この他端部には第3のギャ58が設けられ、この第3のギャ58は第4のギャ59を介して中心軸60に設けられた第5のギャ61と噛合し、前記遊星歯車機構43と連動している。
【0056】
遊星歯車機構43について説明すると、太陽歯車62と、これに噛合する複数の遊星歯車63と、各遊星歯車63を連繋するキャリア64と、遊星歯車63に噛合するリング歯車65とを備えており、太陽歯車62が中心軸60と連結し、リング歯車65が出力軸66と連結されている。
【0057】
一方、前記入力軸46の機械式ローディングカム48より手前側(入力側)には第6のギャ67が設けられている。この第6のギャ67はバイパス軸68の一端部に設けられた第7のギャ69と噛合している。バイパス軸68はバリエータ42をバイパスして動力伝達するもので、前記カウンタ軸56を貫通している。そして、バイパス軸68の途中には低速用クラッチ70が設けられていると共に、バイパス軸68の他端部には第8のギャ71が設けられている。この第8のギャ71は第9のギャ72と噛合され、この第9のギャ72はキャリア64と連結されている。また、このキャリア64とリング歯車65との間には動力の伝達を接離する高速用クラッチ73が設けられている。
【0058】
前記第7の実施形態によれば、前記低速用ラッチ70を接続した状態では駆動源45から入力軸46に伝達されたトルクは、機械式ローディングカム48が入力ディスク50aを押圧する以前に、第2の動力伝達機構としてのバイパス軸68を介して遊星歯車機構43のキャリア64に伝達される。したがって、入力軸46の側から機械式ローディングカム48を介して入力ディスク50a,50bに100%トルクが伝わることがなく、過大押付け力の発生を防止できる。
【0059】
バイパス軸68を介して遊星歯車機構43のキャリア64に伝達されたトルクの一部は太陽歯車62から第1の動力伝達機構を介して出力ディスク51a,51bに伝わる。このように出力ディスク51a,51bからバリエータ42に加わる動力循環トルクは、トロイダル形無段変速装置1全体の変速比を増速側に変化させるべく、バリエータ42の変速比を減速側に変化させる程小さくなる。この結果、低速走行時にバリエータ42に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ42の構成部品の耐久性向上を図れる。
【0060】
図10は第8の実施形態を示し、第7の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態は、第1の動力伝達機構を構成するカウンタ軸56の他端部には第3のギャ58が設けられ、この第3のギャ58は第4のギャ59及び第5のギャ61を介して前記遊星歯車機構43の太陽歯車62と連結されている。
【0061】
一方、前記入力軸46と連結され第2の動力伝達機構を構成するバイパス軸68は機械式ローディングカム48及びバリエータ42の中心を貫通して遊星歯車機構43側に突出しており、このバイパス軸68の他端側は低速用クラッチ70を介してリング歯車64に連結されている。すなわち、バイパス軸68は機械式ローディングカム48及びバリエータ42の中心を貫通することにより、バリエータ42をバイパスする構成であり、第7の実施形態と同様に低速走行時にバリエータ42に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ42の構成部品の耐久性向上を図れ、またバリエータ42にバイパス軸68を貫通することにより、2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0062】
図11は第9の実施形態を示し、第7の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態は、第1の動力伝達機構を構成するカウンタ軸56の他端部には第3のギャ58が設けられ、この第3のギャ58は第4のギャ59及び第5のギャ61を介して前記遊星歯車機構43の太陽歯車62と連結されている。
【0063】
一方、前記入力軸46の機械式ローディングカム48の入力側には第2の動力伝達機構を構成する第6のギャ67が設けられている。この第6のギャ67はバイパス軸68の一端部に設けられた第7のギャ69と噛合している。バイパス軸68はバリエータ42の中心軸と平行にバリエータ42の外部に設けられている。このバイパス軸68の途中には低速用クラッチ70が設けられ、このバイパス軸68の他端部には第8のギャ74が設けられている。
【0064】
また、バリエータ42と遊星歯車機構43との間には中心軸75が設けられ、この中心軸75には第8のギャ74と噛合する第9のギャ76が設けられている。中心軸75はキャリア64に連結されている。すなわち、バイパス軸68は機械式ローディングカム48及びバリエータ42の外部を通ってバリエータ42をバイパスする構成であり、第8及び第9の実施形態と同様に低速走行時にバリエータ42に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ42の構成部品の耐久性向上を図れる。
【0065】
図12は第10の実施形態を示し、第7の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ42は、中央に一対の入力ディスク50a,50bが相反する向きに設けられ、両側に入力ディスク50a,50bに対向する一対の出力ディスク51a,51bが設けられている。また、一方の入力ディスク50aには機械式ローディングカム48が設けられている。一対の出力ディスク51a,51bと連結する中心軸77はバリエータ42から突出して遊星歯車機構43の太陽歯車62に連結されている。
【0066】
また、入力軸46には第6のギャ67が設けられ、この第6のギャ67にはバイパス軸68の一端部に設けられた第7のギャ69が噛合されている。バイパス軸68の中間部には第2のスプロケット78が設けられ、この第2のスプロケット78はチェーン79を介して入力ディスク50a,50bの遊嵌軸80に設けられた第1のスプロケット81と連動している。バイパス軸68の途中には低速用クラッチ70が設けられ、またバイパス軸68の他端部には第8のギャ71が設けられている。第8のギャ71には第9のギャ72が噛合され、この第9のギャ72は前記遊星歯車機構43のキャリア64と連結されている。
【0067】
本実施形態によれば、入力軸46の回転が第6のギャ67、第7のギャ69を介してバイパス軸68に伝達し、第2のスプロケット78、チェーン79を介して第1のスプロケット81の順に動力伝達されて入力ディスク50a,50bが回転する。
【0068】
また、本実施形態によれば、カウンタ軸が不要となり、バリエータ42の外部に設けたバイパス軸68によってバリエータ42をバイパスする構成であり、第7の実施形態と同様に低速走行時にバリエータ42に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ42の構成部品の耐久性向上を図れ、またカウンタ軸を不要とすることにより、2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。
【0069】
図13は第11の実施形態を示し、第10の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ42も、中央に一対の入力ディスク50a,50bが相反する向きに設けられ、両側に入力ディスク50a,50bに対向する一対の出力ディスク51a,51bが設けられているが、一方の出力ディスク51bに機械式ローディングカム48を設けたものであり、動力伝達は第10の実施形態と同一であり、説明を省略する。
【0070】
図14は第12の実施形態を示し、第8の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。本実施形態のバリエータ42の出力ディスク51a,51bには機械式ローディングカム48が設けられている。そして、出力ディスク51a,51bの回転は第1のギャ54、第2のギャ57の順に動力伝達されてカウンタ軸56が回転するようになっている。
【0071】
また、動力伝達軸95はバリエータ42を貫通して遊星歯車機構43側に突出しており、この動力伝達軸95の他端側は減速用遊星歯車組90の太陽歯車91が設けられている。太陽歯車91の周囲には遊星歯車92を介してリング歯車93が設けられ、リング歯車93とケーシング等の固定部との間には低速用クラッチ70が設けられている。遊星歯車92を支持するキャリア94は中心軸60に連結され、この中心軸60は遊星歯車機構43の太陽歯車62に連結されている。すなわち、動力伝達軸95はバリエータ42の中心を貫通することにより、バリエータ42をバイパスする構成である。
【0072】
したがって、第8の実施形態と同様に低速走行時にバリエータ42に入力されるトルクを小さくして、このバリエータ42の構成部品の耐久性向上を図れ、またバリエータ42に動力伝達軸95を貫通することにより、バイパス軸が不要で2軸構成が可能となり、装置全体のコンパクト化が図れる。さらに、出力ディスク51a,51b側に機械式ローディングカム48を設けることにより、機械式ローディングカム48にはバリエータ42に入力されるトルクと同じトルクが入力されるため、極端な過大な押し付け力は発生しなくなる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、駆動源により回転駆動される入力軸からローディングカムに動力伝達される経路にバリエータをバイパスする動力伝達機構を設けることにより、バリエータに過大な押し付け力が加わることがなく、バリエータの負担を軽減でき、耐久性の向上を図ることができるという効果がある。また、1段の遊星歯車機構を用いているため、トロイダル形無段変速装置全体の小型、軽量化を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図2】同実施形態における車速と入力ディスクに入力する動力/エンジン動力との関係を示すグラフ。
【図3】この発明の第2の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図4】この発明の第3の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図5】この発明の第4の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図6】この発明の第5の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図7】この発明の第6の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図8】この発明の第7の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図9】 同実施形態における車速と入力ディスクに入力する動力/エンジン動力との関係を示すグラフ
【図10】 この発明の第8の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図
【図11】この発明の第9の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図12】この発明の第10の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図13】この発明の第11の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【図14】この発明の第12の実施形態におけるトロイダル形無段変速装置の系統図。
【符号の説明】
2…バリエータ
3…遊星歯車機構
5…駆動源
6…入力軸
8…機械式ローディングカム
10a,10b…入力ディスク
11a,11b…出力ディスク
12…パワーローラ
16…カウンタ軸
18…高速用クラッチ
20…出力軸
21…太陽歯車
22…遊星歯車
23…キャリア
24…リング歯車
26…低速用クラッチ

Claims (5)

  1. 駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、
    前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、
    前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、
    前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、
    前記出力ディスクの回転を前記遊星歯車機構に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる第1の動力伝達機構と、
    前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記遊星歯車機構に伝達させる第2の動力伝達機構と、
    を具備したことを特徴とするトロイダル形無段変速装置。
  2. 駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、
    前記バリエータは、中央に相反する向きに配置され前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、両側に前記入力ディスクと対向して同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、
    前記遊星歯車機構は、前記出力軸を回転させる太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、
    前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、
    前記出力ディスクの回転を前記キャリアに伝達させる動力伝達機構と、
    前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記リング歯車に伝達するバイパス軸と、
    を具備したことを特徴とするトロイダル形無段変速装置。
  3. 駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、
    前記バリエータは、中央に相反する向きに配置され前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、両側に前記入力ディスクと対向して同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、
    前記遊星歯車機構は、前記出力軸を回転させる太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、
    前記出力ディスクをパワーローラを介して入力ディスクに押圧するローディングカムと、
    前記出力ディスクの回転を前記キャリアに伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる動力伝達機構と、
    前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記リング歯車に伝達するバイパス軸及び伝達軸と、
    を具備したことを特徴とするトロイダル形無段変速装置。
  4. 駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、
    前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、
    前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、
    前記入力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクに押圧するローディングカムと、
    前記出力ディスクの回転を前記太陽歯車に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させるカウンタ軸と、
    前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記キャリアに伝達させるバイパス軸と、
    を具備したことを特徴とするトロイダル形無段変速装置。
  5. 駆動源により回転駆動される入力軸と、この入力軸と同軸上に設けられ該入力軸の回転に基づく動力を取出す出力軸と、前記入力軸と前記出力軸との間にこれらの軸と同軸上に配置されたバリエータおよび遊星歯車機構とを備え、
    前記バリエータは、前記入力軸と連動して回転する一対の入力ディスクと、この一対の入力ディスクと同軸的に配置され互いに同期して回転する一対の出力ディスクと、前記入力ディスクと出力ディスクとの間に傾転自在に転接されたパワーローラとからなり、
    前記遊星歯車機構は、太陽歯車と、この太陽歯車の周囲に配置されたリング歯車と、前記太陽歯車とリング歯車との間にキャリアによって回転自在に支持された複数の遊星歯車とからなるトロイダル形無段変速装置において、
    前記入力ディスクあるいは出力ディスクをパワーローラを介して出力ディスクあるいは入力ディスクに押圧するローディングカムと、
    前記出力ディスクの回転を前記遊星歯車機構に伝達させるとともに、前記遊星歯車機構の動力をバリエータに動力循環させる第1の動力伝達機構と、
    前記バリエータ及び遊星歯車機構を含む前記入力軸及び出力軸の軸と平行するバイパス軸を有するとともに、該バイパス軸の軸上に歯車を有し、前記入力軸の回転を前記バリエータをバイパスして前記遊星歯車機構に伝達させる第2の動力伝達機構と、
    を具備したことを特徴とするトロイダル形無段変速装置。
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