JPH09112288A - ターボコンパウンドエンジンの振動低減構造 - Google Patents

ターボコンパウンドエンジンの振動低減構造

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JPH09112288A
JPH09112288A JP7265403A JP26540395A JPH09112288A JP H09112288 A JPH09112288 A JP H09112288A JP 7265403 A JP7265403 A JP 7265403A JP 26540395 A JP26540395 A JP 26540395A JP H09112288 A JPH09112288 A JP H09112288A
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JP
Japan
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vibration
exhaust turbine
supercharger
crankshaft
transmission
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JP7265403A
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English (en)
Inventor
Sei Kawatani
聖 川谷
Shinji Nakayama
真治 中山
Junya Watanabe
純也 渡邊
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容積型過給機の発生する捻じり振動が排気タ
ービンの出力軸側に逆に伝達され、これにより排気ター
ビンの出力軸が経時劣化し破損するという問題を解決す
る。 【解決手段】エンジン1aの排気系Eに介装された排気
タービン11と、吸気系Iに介装された容積型過給機7
と、エンジンのクランクシャフト2と、排気タービン1
1により生じた動力を容積型過給機7及びクランクシャ
フト2の少なくとも一方に伝達するとともに、クランク
シャフト2の駆動力の一部を容積型過給機7に伝達する
第1変速機10と、第1変速機10内に配設され、捻じ
り振動を低減するゴムダンパ27とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンの排ガスの
エネルギを受けて駆動する動力回収用の排気タービンを
備えたターボコンパウンドエンジンに付設されるターボ
コンパウンドエンジンの振動低減構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンやディーゼルエンジン
の運転性能を向上させる場合、単に高排気量化を図るこ
となく、吸気系にターボチャージャーや容積型過給機を
配備することが行われている。このような過給機を用い
た場合、排気量を代えること無く出力アップを図れる
が、特に、容積型過給機の場合、クランクシャフトより
回転出力の一部を消費し、ターボチャージャーの場合、
排気抵抗を高め、この点での出力ロスを招く。ところ
で、エンジンの排ガスエネルギを回収してエンジン出力
の向上を図れる動力回収機構を備えたエンジンが知られ
ている。
【0003】例えば、特開平3−117626号公報等
に示されるように、排気タービンを容積型過給機(スー
パーチャージャー)と連動させ、スーパーチャージャー
によって吸気を圧縮して過給を行なうことにより、エン
ジンの出力向上を図るという技術が示される。このよう
な容積型過給機及びその回転伝達系としては、例えば、
図4に示すような構成が知られている。ここでディーゼ
ルエンジン1のクランク軸2には出力ギア3が一体結合
され、出力ギア3には第2変速機4と、流体継手5と、
無段変速機6を介し容積型過給機7の駆動軸8が連結さ
れ、しかも、駆動軸8の中間部には一体的にギア9が取
り付けられ、同ギア9にはワンウェイクラッチ9’及び
第1変速機10を介して排気タービン11の出力軸12
が連結される。
【0004】ここで第1変速機10は排気タービン11
の回転数と容積型過給機7の回転数を一定の減速比を保
って常時連結させるもので、排気タービン11が動力回
収機構として作動するに必要な回転数域と、容積型過給
機8が全負荷運転時に必要な過給圧を確保できる回転数
域とに基づき適宜の減速比が設定される。アイ1変速機
10内にはワンウェイクラッチ9’が内蔵されており、
排気エネルギーが少ない低負荷域で排気タービンがエン
ジンクランク軸側から駆動されるのを防止するため、排
気タービン回転数が変速機側回転数より遅く成ったと
き、接続を絶つ役割をする。
【0005】無段変速機(CVT)6は第1プーリ60
1と第2プーリ602の間に回転伝達ローラ603を介
装し、回転伝達ローラ603の両プーリとの回転伝達位
置をアクチュエータ604及びコントローラ18の働き
で切り換え、両プーリとの回転伝達位置での径比を変化
させて無段変速を行うという周知構成を採る。ここで容
積型過給機7は図5に示すように、ハウジング13内に
一対のロータ14,15、ロータ14,15の軸14
1,151に一体結合される各タイミングギア16,1
7とを備え、ロータ軸141の先端にはカップリング3
2を介し回転伝達系の一部を成す駆動軸8が同軸線上に
沿って連結される。
【0006】容積型過給機7に回転エネルギを供給する
回転伝達系は、クランクシャフト2、第2変速機4、流
体継手5、無段変速機6からなる1系統と、排気タービ
ン11、第1変速機10からなる1系統との計2系統あ
る。ここで、コントローラ18はエンジン1が低負荷域
では排気タービン11の回収エネルギが低く、また燃焼
に必要な空気量も少ないため容積型過給機7による過給
圧を低下すべく、無段変速機6の変速比を減速側変速段
に切り換える。エンジン1が中高負荷域に達すると、排
気タービン11の回収エネルギが大きくなり、排気ター
ビン11の回収エネルギで容積型過給機7を駆動すると
共に、回収エネルギの余剰分は無段変速機6を介しクラ
ンクシャフト2に伝達される。この時コントローラ18
は無段変速機6の変速比を増速側変速段に切り換える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図5の容積
型過給機7は、駆動軸8よりの回転力をロータ14が受
け、同時にタイミングギア16,17の同期作用により
他方のロータ15が同期回転する。これにより、吸入口
19より吸入した吸気が加圧され、吐出口20より吐出
され、燃焼室側に供給されるが、この時バイパス路21
は逆流防止弁22で閉鎖され、吐出口20側の気圧が高
まる。
【0008】この過給時に一対のロータ14,15が同
期回転する場合、一対のロータ14,15が吐出回転角
に達する毎に吐出口20側の高圧気体が各ロータに衝撃
力を加え、結果として、一対のロータ軸141,15
1、駆動軸8、ギア9に捻じり振動を伝達する。第1変
速機10にはワンウェイクラッチ9’が内臓されている
ため、一方向の捻じり振幅は排気タービン11へ伝達さ
れないが、他方向の捻じり振幅が排気タービン11へ伝
達されてしまう。結果として、第1変速機10を介して
排気タービン11の出力軸12に捻じり振動が加わる。
この場合、特に、排気タービン11の回転速度は容積型
過給機7の回転に対し約10倍程度高く、即ち、ロータ
14,15の発生する衝撃力に伴う捻じり変位を伴う振
動は第1変速機10で増速されて出力軸12に伝わる。
このような捻じり振動現象が経時的に続くことにより、
出力軸12が経時劣化し、耐久性に問題を生じ、破損の
可能性があり問題と成っている。
【0009】本発明の目的は、排気タービンの出力軸側
に達する容積型過給機の発生する捻じり振動を低減し、
排気タービンの出力軸の破損を防止できるターボコンパ
ウンドエンジンの振動低減構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明はエンジンの排気系に介装された
排気タービンと、上記エンジンの吸気系に介装された過
給機と、上記エンジンにより生じた動力を車両の駆動系
に伝達するクランクシャフトと、上記排気タービンによ
り生じた動力を上記過給機及び上記クランクシャフトの
少なくとも一方に伝達するとともに、上記クランクシャ
フトの駆動力の一部を上記過給機に伝達する伝達機構
と、同伝達機構内に配設され、上記排気タービンに上記
過給機より伝達された動力の捻じり振動を低減する振動
低減部材とを有することを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、上記伝達機構は上記過
給機を駆動する駆動軸を有し、上記振動低減部材は上記
駆動軸に配設されることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、上記振動低減部材はラ
バーカップリングであることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、上記振動低減部材は上
記駆動軸の端部に配設されたダイナミックダンパである
ことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、上記伝達機構は、上記
駆動軸に最終ギアを有するとともに、上記駆動軸とは異
軸上に配設され上記排気タービン及び上記クランクシャ
フトの少なくとも一方から伝達された動力を上記最終ギ
アに伝達する伝達ギアを有し、上記振動低減部材は上記
最終ギアのリム部に嵌合された弾性部材であることを特
徴とする。
【0015】請求項6の発明は、上記伝達機構は、上記
クランクシャフトからの動力を少なくとも副振動低減部
材及び無段変速機を介して上記過給機に伝達することを
特徴とする。
【0016】
【実施例】図1には本発明の一実施例としてのターボコ
ンパウンドエンジンの振動低減構造Aを装備したエンジ
ン1aを示した。ここでのエンジン1aは図4と共に説
明したターボコンパウンドエンジンと比較して同様の構
成部分が多く、ここでは同一部材には同一符号を付し重
複説明を簡略化する。
【0017】このエンジン1aは、6つのシリンダ23
を備えた本体24に吸気多岐管255及び排気多岐管2
6を結合し、吸気多岐管25の上流の吸気路Iには容積
型過給機7と同過給機を迂回すると共に逆流防止弁22
を備えたバイパス路21とが並列的に配設される。吸気
路Iとバイパス路21との上流部分は合流されて、図示
しないエアクリーナ側に連通されている。エンジン1a
の前部位置にはインタクーラ30が装備され、このイン
タクーラ30は容積型過給機7及び吸気路Iを経て流入
した加圧エアを空気冷却してシリンダ23側に送る周知
の構成を採る。ここでクランク軸2の出力ギア3には第
2変速機4と、流体継手5と、無段変速機6と過給機が
発する捻じり振動を低減するゴムダンパ27とを介し容
積型過給機7の駆動軸8が連結され、しかも、駆動軸8
と一体のギア9には第1変速機10を介して排気路E側
の排気タービン11の出力軸12が連結される。
【0018】ここで容積型過給機7は図5に示すよう
に、駆動軸8より回転力を受け、一対のロータ14,1
5をタイミングギア16,17を用いて同期回転させ、
吸気口19よりの吸気を加圧し、吐出口20に吐出す
る。容積型過給機7に回転エネルギを供給する回転伝達
系は、クランクシャフト2、第2変速機4、流体継手
5、無段変速機6、ゴムダンパ27からなる低速用系統
と、排気タービン11、第1変速機10、ゴムダンパ2
7からなる高速用系統との計2系統ある。
【0019】ここで、ゴムダンパ27は振動低減部材と
して機能し、ここでは容積型過給機7側の右側駆動軸8
01と一体の右フランジ271と、ギア9側の左側駆動
軸802と一体の左フランジ272と、左右フランジ2
71,272に焼き付け接着されると共に両フランジの
相対変位を許容するゴム層273とで形成されている。
ここでゴムダンパ27は円板状を呈し、容積型過給機7
の最大駆動トルクを受けた際に、左右側駆動軸802,
801間での相対変位が所定範囲内に収まるよう、耐久
性を考慮した上でその弾性係数や板厚が設定される。無
段変速機6を変速操作するアクチュエータ604はコン
トローラ18によって制御される。
【0020】コントローラ18はマイクロコンピュータ
で要部が成り、ROM(リードオンリーメモリ)、RA
M(ランダムアクセスメモリ)、CPU(マイクロプロ
セッサ)、入力ポートIP、出力ポートOPを備えると
いう周知のハード構成を採り、入力ポートIPにはエン
ジン回転数Neの算出に用いられる回転センサ28、エ
ンジンの負荷L信号を出力する負荷センサ29等がそれ
ぞれ接続される。他方、出力ポートOPには図示しない
駆動回路を介して無段変速機6のアクチュエータ604
が接続される。このコントローラ18は、中高負荷域を
検出すると排気タービン11の回転をクランクシャフト
2に伝達するためのエネルギ回収用の変速段を選択し、
低負荷域を検出するとクランクシャフトの回転を増速し
て容積型過給機7に伝えるための過給用の変速段を選択
し、無段変速機6のアクチュエータ604をそれぞれ変
速制御する。
【0021】このようなエンジン1aの始動時にはコン
トローラ18は無段変速機6が最大減速段を保つように
アクチュエータ604を駆動し、クランキング負荷を低
下させて始動を容易化する。エンジン1aの始動後、こ
のエンジンが低負荷域にあるとコントローラ18はクラ
ンクシャフト2の回転を容積型過給機7に伝えるための
過給用の変速段を選択し、同変速段に無段変速機6が切
り換わるようにアクチュエータ604を駆動する。この
ため、低負荷域においては排気タービン11による回収
エネルギにより容積型過給機7を駆動出来ないが、これ
に代えて、クランクシャフト2の回転を利用して容積型
過給機7を駆動し、各シリンダの充填効率を高めること
が出来る。
【0022】一方、エンジンが中高負荷域で駆動する
と、排気タービン11の回収エネルギが急増し、回収さ
れた回転力を第1変速機10で減速し、ゴムダンパ27
を介し容積型過給機7に伝え、容積型過給機7を駆動し
て、各シリンダの充填効率を高めることが出来る。この
時、コントローラ18は排気タービン11の回転をクラ
ンクシャフト2に伝達するためのエネルギ回収用の変速
段を選択し、同変速段に無段変速機6が切り換わるよう
にアクチュエータ604を駆動する。このため、中高負
荷域では排気タービン11の回転をクランクシャフト2
に伝達し、エネルギ回収を行える。また、容積型過給機
7の作動中はバイパス管21の逆流は逆流防止弁22に
よって阻止され、容積型過給機7の加圧エアはインタク
ーラ30で冷却され、吸気多岐管25側に吸入される。
【0023】このように、エンジン1aの始動後の運転
域で容積型過給機7が駆動するが、その際、一対のロー
タ14,15が受ける高圧気体の衝撃力による捻じり振
動はゴムダンパ27で吸収され、第1変速機10より排
気タービン11に伝わる捻じり振動は排除され、容積型
過給機7からの捻じり振動で排気タービン11の出力軸
12が経時劣化し、破損に至るという問題を排除出来
る。更に、クランクシャフト2のトルク変動により発生
する捻じり振動も、出力ギア3より第2変速機4、流体
継手5、無段変速機6、第1変速機10を経て排気ター
ビン11の出力軸12に伝わる可能性があるが、ここで
は流体継手5が振動低減部材として機能し、クランクシ
ャフト2よりの捻じり振動は流体継手5に吸収され、排
気タービン11に伝わる捻じり振動は排除される。この
ため、クランクシャフト2よりの捻じり振動で排気ター
ビン11の出力軸12が経時劣化し、破損に至るという
問題を排除出来る。
【0024】図1のエンジン1aに装備されたターボコ
ンパウンドエンジンの振動低減構造Aでは容積型過給機
7の駆動軸8に振動低減部材としてのゴムダンパ27を
装着していたが、これに代えて、図2に示すようなター
ボコンパウンドエンジンの振動低減構造A1を用いても
良い。なお、このターボコンパウンドエンジンの振動低
減構造A1は図1のエンジン1aに装備され、ここでは
同一部材には同一符号を付し重複説明を略す。図2に示
すターボコンパウンドエンジンの振動低減構造A1は、
容積型過給機7の駆動軸8に一体結合されるギア9aに
振動低減部材を装着することにより構成される。このギ
ア9aは第1変速機10の最終ギアであり、回転伝達機
能を備えるが、ここでは特に、その駆動軸8に一体のボ
ス901と、外周歯の形成された外リム902と、外リ
ム902とボス901とに焼き付け接着されたゴム製の
内リム903とで振動低減部材としても機能する。即
ち、容積型過給機7の最大駆動トルクを受けた際に、ボ
ス901と外リム902間での相対変位が所定範囲内に
収まるよう、耐久性を考慮した上でゴム製の内リム90
3の弾性係数や形状が設定される。
【0025】図2に示すようなターボコンパウンドエン
ジンの振動低減構造A1の作動を説明する。この場合
も、エンジン1aが低負荷域にあると、コントローラ1
8は無段変速機6をクランクシャフト2の回転を容積型
過給機7に伝えるための過給用の変速段に切り換え、ク
ランクシャフト2が容積型過給機7を駆動し、各燃焼室
の充填効率を高め、出力アップを図ることが出来る。一
方、エンジン1aが中高負荷域にあると、急増した排気
タービン11の回収エネルギをギア9aを含む第1変速
機10を介し容積型過給機7に伝え、容積型過給機7を
駆動して、各燃焼室の充填効率を高め、出力アップを図
ることが出来る。この時、コントローラ18は排気ター
ビン11の回転をクランクシャフト2に伝達するための
エネルギ回収用の変速段に無段変速機6を切り換え、排
気タービン11の回転をクランクシャフト2に伝達し、
エネルギ回収を行える。
【0026】この場合、エンジンの全運転域で容積型過
給機7が駆動し、その際一対のロータ14,15が受け
る高圧気体の衝撃力による捻じり振動は振動低減部材と
してのギア9aの働きで吸収され、第1変速機10より
排気タービン11に伝わる捻じり振動は排除され、容積
型過給機7からの捻じり振動で排気タービン11の出力
軸12が経時劣化し、破損に至るという問題を排除出来
る。図3には更に他の実施例としてのターボコンパウン
ドエンジンの振動低減構造A2を示した。ここでのター
ボコンパウンドエンジンの振動低減構造A2は図1のエ
ンジン1aに装備され、ここでは同一部材には同一符号
を付し重複説明を略す。
【0027】図3に示すターボコンパウンドエンジンの
振動低減構造A2は、特に、図1のエンジン1aの第1
変速機10に代えて、第1変速機10bを装備する。こ
こで、第1変速機10は容積型過給機7に対しては2段
減速歯車機構を備えるが、クランクシャフト2側に連結
される無段変速機6に対しては1段減速歯車機構として
機能するように回転伝達系が連結されている。更に、第
1変速機10bの最終ギアであるギア9はその一端を突
出し端として形成され、その突端にダイナミックダンパ
31を装着する。このダイナミックダンパ31は、駆動
軸8の端部311と、環状ウエイト312と、両者間に
焼き付け接着されるゴム層313とで形成される。ここ
での環状ウエイト312は容積型過給機7の生じる捻じ
り振動に対してゴム層313と共動して逆相に角変位
し、捻じり振動を減衰させる振動低減部材として機能す
る。
【0028】図3に示すようなターボコンパウンドエン
ジンの振動低減構造A2の作動を説明する。この場合
も、エンジン1aが低負荷域にあると、コントローラ1
8は無段変速機6をクランクシャフト2の回転を増速し
て容積型過給機7に伝えるための過給用の変速段に切り
換え、クランクシャフト2が容積型過給機7を駆動し、
各燃焼室の充填効率を高め、出力アップを図ることが出
来る。一方、エンジン1aが中高負荷域にあると、急増
した排気タービン11の回収エネルギをギア9を含む第
1変速機10bを介し容積型過給機7に伝え、容積型過
給機7を駆動して、各燃焼室の充填効率を高め、出力ア
ップを図ることが出来る。この時、コントローラ18は
排気タービン11の回転をクランクシャフト2に伝達す
るためのエネルギ回収用の変速段に無段変速機6を切り
換え、排気タービン11の回転をクランクシャフト2に
伝達し、エネルギ回収を行える。
【0029】この場合、エンジンの全運転域で容積型過
給機7が駆動し、その際一対のロータ14,15が受け
る高圧気体の衝撃力による捻じり振動は振動低減部材と
してのダイナミックダンパ31の働きで吸収され、第1
変速機10bより排気タービン11に伝わる捻じり振動
は排除され、容積型過給機7からの捻じり振動で排気タ
ービン11の出力軸12が経時劣化し、破損に至るとい
う問題を排除出来る。以上のように、本発明の適用され
た各ターボコンパウンドエンジンの振動低減構造によれ
ば、容積型過給機7に駆動軸8を介しゴムダンパ27が
直結され、ゴムダンパ27による捻じり変位の低減作用
が確実に働き、排気タービン11の出力軸12の経時劣
化を確実に防止し出来る。
【0030】特に、振動低減部材はラバーカップリング
27,903であっても良い。この場合、コンパクトで
簡易な構成を採れ、装備性が良く、低コスト化を図れ
る。特に、振動低減部材は駆動軸8の端部に配設された
ダイナミックダンパ31であっても良い。この場合、ダ
イナミックダンパ31が容積型過給機7の発生する捻じ
り変位を確実に低減でき、排気タービン11の出力軸1
2の経時劣化を確実に防止し出来る。特に、第1変速機
10の伝達機構は、駆動軸8に最終ギア9aを有すると
ともに、駆動軸8とは異軸上に配設され排気タービン1
1及びクランクシャフト2の少なくとも一方から伝達さ
れた動力を最終ギア9aに伝達する伝達ギアを有し、振
動低減部材は最終ギア9aのゴム製の内リム903であ
っても良い。この場合、最終ギア9aの内部に振動低減
部材が収容されるので、振動低減部材の収容スペースを
別途に必要とせず、コンパクトで簡易な構成を採れ、装
備性が良く、低コスト化を図れる。
【0031】特に、第1変速機10は、クランクシャフ
ト2からの動力を少なくとも流体継手5のような副振動
低減部材及び無段変速機6を介して過給機に伝達するよ
うにしても良い。この場合、ゴムダンパ27のような振
動低減部材が容積型過給機7より排気タービン11に向
かう捻じり振動を低減し、副振動低減部材5及び無段変
速機6がクランクシャフトより排気タービンに向かう捻
じり振動を低減でき、排気タービンの出力軸の経時劣化
を確実に防止出来る。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、排気ター
ビンにより生じた動力を、過給機及びクランクシャフト
の少なくとも一方に伝達する伝達機構と、伝達機構内に
配設されると共に過給機より排気タービンに向かう捻じ
り振動を低減する振動低減部材とを備える。このため、
振動低減部材が排気タービンの出力軸側に達する容積型
過給機の発生する捻じり変位を低減し、この捻じり振動
によって排気タービンの出力軸が経時劣化し、耐久性が
低下し破損すること防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのターボコンパウン
ドエンジンの振動低減構造を装備するエンジンの概略構
成図である。
【図2】本発明の第2実施例としてのターボコンパウン
ドエンジンの振動低減構造部分の切欠部分拡大側面図で
ある。
【図3】本発明の第3実施例としてのターボコンパウン
ドエンジンの振動低減構造部分の切欠部分拡大側面図で
ある。
【図4】従来のターボコンパウンドエンジンの振動低減
構造を装備するエンジンの概略構成図である。
【図5】図4のターボコンパウンドエンジンで用いる容
積型過給機の要部切欠拡大断面図である。
【符号の説明】
1a エンジン 2 クランク軸 3 出力ギア 4 第2変速機 5 流体継手 6 無段変速機 604 アクチュエータ 7 容積型過給機 8 駆動軸 9 ギア 10 第1変速機 11 排気タービン 12 出力軸 14 ロータ 15 ロータ 18 コントローラ 21 バイパス路 22 逆流防止弁 25 吸気多岐管 26 排気多岐管 27 ゴムダンパ E 排気路 I 吸気路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気系に介装された排気タービ
    ンと、 上記エンジンの吸気系に介装された過給機と、 上記エンジンにより生じた動力を車両の駆動系に伝達す
    るクランクシャフトと、上記排気タービンにより生じた
    動力を上記過給機及び上記クランクシャフトの少なくと
    も一方に伝達するとともに、上記クランクシャフトの駆
    動力の一部を上記過給機に伝達する伝達機構と、同伝達
    機構内に配設され、上記排気タービンに上記過給機より
    伝達された動力の捻じり振動を低減する振動低減部材と
    を有することを特徴とするターボコンパウンドエンジン
    の振動低減構造。
  2. 【請求項2】上記伝達機構は上記過給機を駆動する駆動
    軸を有し、上記振動低減部材は上記駆動軸に配設される
    ことを特徴とする請求項1記載のターボコンパウンドエ
    ンジンの振動低減構造。
  3. 【請求項3】上記振動低減部材はラバーカップリングで
    あることを特徴とする請求項2記載のターボコンパウン
    ドエンジンの振動低減構造。
  4. 【請求項4】上記振動低減部材は上記駆動軸の端部に配
    設されたダイナミックダンパであることを特徴とする請
    求項2記載のターボコンパウンドエンジンの振動低減構
    造。
  5. 【請求項5】上記伝達機構は、上記駆動軸に最終ギアを
    有するとともに、上記駆動軸とは異軸上に配設され上記
    排気タービン及び上記クランクシャフトの少なくとも一
    方から伝達された動力を上記最終ギアに伝達する伝達ギ
    アを有し、上記振動低減部材は上記最終ギアのリム部に
    嵌合された弾性部材であることを特徴とする請求項2記
    載のターボコンパウンドエンジンの振動低減構造。
  6. 【請求項6】上記伝達機構は、上記クランクシャフトか
    らの動力を少なくとも副振動低減部材及び無段変速機を
    介して上記過給機に伝達することを特徴とする請求項2
    記載のターボコンパウンドエンジンの振動低減構造。
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