JP3337799B2 - 過給機付エンジンの制御装置 - Google Patents

過給機付エンジンの制御装置

Info

Publication number
JP3337799B2
JP3337799B2 JP33123793A JP33123793A JP3337799B2 JP 3337799 B2 JP3337799 B2 JP 3337799B2 JP 33123793 A JP33123793 A JP 33123793A JP 33123793 A JP33123793 A JP 33123793A JP 3337799 B2 JP3337799 B2 JP 3337799B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
engine
speed
ignition advance
turbine
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33123793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07189719A (ja
Inventor
久典 中根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP33123793A priority Critical patent/JP3337799B2/ja
Publication of JPH07189719A publication Critical patent/JPH07189719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3337799B2 publication Critical patent/JP3337799B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ過給機を備えた
過給機付エンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ターボ過給機を備えた過給機付エ
ンジンの制御装置として、例えば特公昭59−5164
9号公報に示されるものが知られている。この装置で
は、吸気側に設けられるコンプレッサと排気側に設けら
れるタービンとがターボ回転軸で連結され、このターボ
回転軸が滑り軸受で回転可能に支持されるとともに、こ
のターボ回転軸の途中に流体タービンが設けられ、この
流体タービンにオイルが一定流量で噴射されることによ
り、ターボ回転軸の駆動が補助されるようになってい
る。より具体的には、制御弁の作動により補助駆動状態
と補助駆動停止状態とに切換可能とし、上記コンプレッ
サから出力される圧縮空気の圧力が所定値以下となった
時点で上記補助駆動停止状態から補助駆動状態に切換
え、上記ターボ回転軸をさらに加速する制御が行われ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記過給機付きエンジ
ンでは、ノッキングの対策が重要な課題となる。すなわ
ち、上記ターボ過給機によって過給圧を高めると、気筒
内の最高温度及び最高圧力が高まり、特に高負荷状態で
ノッキングが生じやすくなる。このノッキングを抑制す
る手段として、エンジンの点火進角を最大トルクを発生
するのに必要な最小点火進角よりも遅らせて気筒内の最
高温度及び最高圧力を下げることが有効であるが、この
ように点火進角を遅らせるとエンジン出力が犠牲にな
り、せっかくターボ過給機を設置しても要求加速度を十
分に満たすことが困難になる。また、燃費も悪化するこ
とになる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑み、ノッキ
ングを有効に抑制しながら要求加速度を満足させること
ができる過給機付エンジンの制御装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、コンプレッサとタービンとこ
れらを連結するターボ回転軸とをもつターボ過給機と、
このターボ回転軸を排気エネルギ以外のエネルギにより
補助駆動する補助駆動手段と、エンジン負荷が予め設定
された高負荷領域にある場合に上記補助駆動手段に上記
ターボ過給機の補助駆動を行わせる補助駆動制御手段
と、実際の点火進角を最大トルクを発生するのに必要な
最小点火進角よりも遅らせる点火進角制御手段とを備え
た過給機付エンジンの制御装置において、上記エンジン
における吸気ポートの開期間と排気ポートの開期間を両
期間の一部がオーバーラップするように設定するととも
に、エンジン負荷上昇速度を検出する負荷上昇速度検出
手段と、上記高負荷領域において検出されたエンジン負
荷上昇速度が一定以上の場合にこの上昇速度が一定未満
の場合よりも実際の点火進角を上記最小点火進角に近付
ける点火進角補正手段とを備えたものである(請求項
1)。
【0006】上記補助駆動制御手段としては、検出され
たエンジン負荷上昇速度が一定以上の場合にこの上昇速
度が一定未満の場合よりも低いエンジン負荷から上記補
助駆動を行わせるものが、より好ましい(請求項2)。
【0007】また、上記ターボ回転軸をコンプレッサ側
軸とタービン側軸とに分割するとともに、エンジン回転
数が所定回転数未満の領域では上記コンプレッサ側軸と
タービン側軸とを相対回転可能に切離しエンジン回転数
が所定回転数以上の領域では上記コンプレッサ側軸とタ
ービン側軸とを連結する連結切換手段を備え、上記コン
プレッサ側軸を補助駆動するように上記補助駆動手段を
構成することにより、後述のようなより優れた効果が得
られる(請求項3)。
【0008】
【作用】請求項1記載の装置において、高出力を要しな
い場合、すなわちエンジン負荷が低負荷領域にある場合
や、エンジン負荷が高負荷領域にあってもその上昇速度
が一定未満の場合(すなわち要求加速度が低い場合)に
は、通常通り点火進角が最大トルクを発生するのに必要
な最小点火進角(以下、MBT進角:Minimum Spark Ad
vance for Best Torque と称する。)よりも十分リター
ドされることにより、ノッキングが抑制される。
【0009】これに対し、エンジン負荷上昇速度が一定
以上の時には、一定未満の時よりも点火進角が上記MB
T進角に近付けられる(すなわちアドバンスされる)こ
とにより十分なエンジン出力が確保され、要求加速度が
満たされる。なお、上記点火進角のアドバンスのため、
この点火進角の制御によるノッキング抑制作用は減少す
るが、吸気ポートの開期間と排気ポートの開期間とが一
部オーバーラップしているため、このオーバーラップ期
間に吸気ポートから気筒内に導入される過給気で燃焼ガ
スを排気ポートを通じて追い出すいわゆる掃気作用で気
筒内温度を下げることにより、上記点火進角のアドバン
スが行われない場合と同様にノッキングを抑制すること
が可能である。
【0010】ここで一般の過給気付エンジンでは、エン
ジン回転数の上昇に伴って過給圧とともに排気側圧力も
上昇するため、上記掃気作用を十分に得ることは困難と
されていたが、この請求項1記載の装置では、上記高負
荷領域での運転時にターボ過給機が排気エネルギ以外の
エネルギで補助駆動されるため、上記のようなエンジン
負荷の素早い上昇に伴って過給圧が排気圧よりも高い応
答性で上昇し、この排気圧を上回ることにより、十分な
掃気作用が維持される。
【0011】なお、このようなエンジンでは、上記負荷
急上昇時の初期は応答遅れで排気圧がまだ十分に上がら
ず、排気エネルギによるターボ過給機の駆動力は低い
が、請求項2記載の装置では、上記開弁速度が一定以上
の場合には、開弁速度が一定未満の場合よりも低いエン
ジン負荷から補助駆動が開始されるので、この補助駆動
によってエンジン過給の応答性が十分高く維持される。
【0012】また、請求項3記載の装置では、エンジン
回転数が所定回転数未満の低速領域で、上記ターボ回転
軸のコンプレッサ側軸が慣性モーメントの大きいタービ
ン及びタービン側軸から切り離され、慣性モーメントの
低いコンプレッサ側軸及びコンプレッサのみが補助駆動
されるので、ターボ回転軸が一体の場合よりもさらに過
給圧を高めることができ、特にノッキングの発生し易い
低速領域で上記掃気作用をより高めることができる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0014】この実施例におけるエンジン本体10に
は、図2に示すような気筒2が複数個並べて設けられて
いる。各気筒2の燃焼室には、吸気ポート3及び排気ポ
ート4が開口し、点火プラグ5が臨んでおり、上記吸気
ポート3及び排気ポート4はそれぞれ図略の吸気弁及び
排気弁により開閉されるようになっている。両弁は図略
の動弁機構により開閉駆動され、それぞれの開期間は図
3のように設定されている。すなわち、排気弁はピスト
ン下死点近傍からピストン上死点近傍にかけて開弁し、
吸気弁はピストン上昇点近傍からピストン下死点近傍に
かけて開弁するように構成されており、両弁の開期間同
士の間には、ピストン上死点付近で所定のオーバーラッ
プ期間が確保されている(図3の網目部分)。上記点火
プラグ5はデストリビュータ6に接続され、デストリビ
ュータ6は点火コイル7に接続されている。
【0015】上記各気筒2には、図4に示すように吸気
マニホールド12を介して共通吸気管14が接続され、
上記吸気マニホールド12内にインジェクタ8が設けら
れてている。この共通吸気管14の途中には、上流側か
ら順にエアクリーナー18、ターボ過給機24のコンプ
レッサ(詳細後述)、インタクーラー16、スロットル
弁15等が設けられている。上記各気筒2には排気マニ
ホールド19を介して共通排気管20が接続されてお
り、その途中に、上記ターボ過給機24のタービン(詳
細後述)、排気ガス浄化用触媒22等が設けられてい
る。
【0016】上記ターボ過給機24の内部構造を図5に
示す。このターボ過給機24は、通常のターボ過給機と
同様、コンプレッサ26及びタービン28を備え、両者
がターボ回転軸35によって連結されている。コンプレ
ッサ26はコンプレッサハウジング30に収容され、タ
ービン28はタービンハウジング32に収容されてい
る。コンプレッサハウジング30は上記共通吸気管14
の途中に組み込まれ、タービンハウジング32は上記共
通排気管20の途中に組み込まれている。両ハウジング
30,32は略円筒状の本体ハウジング34を介して連
結され、この本体ハウジング34により上記ターボ回転
軸35が回転可能に支えられている。
【0017】このターボ過給機24では、上記ターボ回
転軸35がコンプレッサ側軸36とタービン側軸37と
に分割され、両者の間に遠心クラッチ(連結切換手段)
60が設けられている。この遠心クラッチ60は、ター
ビン側軸37の回転数が一定未満の状態ではこのタービ
ン側軸37とコンプレッサ側軸36とを相対回転可能に
切り離す一方、タービン側軸37の回転数が一定以上に
なるとその遠心力によりタービン側軸37とコンプレッ
サ側軸36とを両者が一体回転するように連結するもの
であり、周知の遠心クラッチ等が適用可能である。
【0018】上記コンプレッサ側軸36の適所には、油
圧タービン(流体タービン)38が設けられている。こ
の油圧タービン38には、周方向成分をもつ作動油流が
コンプレッサ側(図5では右側)から吹き付けられた時
にそのエネルギをターボ回転軸35の回転エネルギに変
換する形状の羽根が形成されている。これに対し、上記
本体ハウジング34には、その側壁を径方向に貫くオイ
ル供給ノズル(噴射手段)62が固定され、このオイル
供給ノズル62の噴射口40が本体ハウジング34内で
上記油圧タービン38に向けられている。
【0019】なお、図5において42は、ターボ過給機
24内のオイルを適宜機外へ導くためのオイル排出パイ
プである。
【0020】前記図4に示すように、上記エンジン10
のクランク軸102には、駆動伝達機構104を介して
オイルポンプ108が連結されている。このオイルポン
プ108は、上記クランク軸102の駆動力を受けて作
動し、エンジン10内の潤滑油を作動油として上記オイ
ル供給ノズル62に圧送するように構成されている。
【0021】このオイルポンプ108の構造を図6に示
す。このオイルポンプ108は、可変容量型のものであ
り、外側ハウジング44と、この外側ハウジング44内
をスライドするロータハウジング46とを備えている。
上記外側ハウジング44の側壁には、オイル吸入口44
a及びオイル吐出口44bが形成され、オイル吸入口4
4aが上記エンジン本体10に接続される一方、オイル
吐出口44bが上記ターボ過給機24のオイル供給ノズ
ル62に接続されている。ロータハウジング46には、
オイル吸入溝46a及びオイル吐出溝46bが形成され
ており、このロータハウジング46のスライド範囲内
で、上記オイル吸入溝46aを介して上記オイル吸入口
44aとロータハウジング46内とが連通され、上記オ
イル吐出溝46bを介して上記オイル吐出口44bとロ
ータハウジング46内とが連通されるようになってい
る。
【0022】上記外側ハウジング44側にはロータ回転
軸48を中心として回転可能にロータ50が支持され、
このロータ50の外周部にその径方向に移動可能に複数
枚のベーン52が装着されており、これらロータ50及
びベーン52がロータハウジング46内に収納されてい
る。そして、上記軸48が上記駆動伝達機構104に連
結されており、この軸48及びロータ50が回転駆動さ
れた状態で、上記ロータハウジング46が外側ハウジン
グ44に対してスライドすることにより、オイル吐出容
量が変化するようになっている。具体的には、上記ロー
タハウジング46と軸48との偏心量が増す(すなわち
ロータハウジング46が図6の位置から左方向にスライ
ドする)につれて、オイルポンプ108のポンプ容量も
増えるようになっている。
【0023】上記ロータハウジング46からはそのスラ
イド方向にロッド44cが延設されており、このロッド
44cがスライド駆動装置(容量制御手段を構成)80
に連結されている。このスライド駆動装置80は、ステ
ッピングモータ及びボールねじ機構を備え、上記ステッ
ピングモータの作動で上記ロータハウジング46をスラ
イド駆動するように構成されている。
【0024】また、このエンジンには、スロットル開度
θを検出するスロットルセンサ(負荷上昇速度検出手
段)116、エンジン回転数Neを検出するエンジン回
転数センサ117、吸気圧 Boostを検出する負圧センサ
118等の各種センサを備え、これらのセンサの検出信
号が、マイクロコンピュータ等からなるECU(電子コ
ントロールユニット)120に入力されるようになって
いる。
【0025】このECU120は、図1に示すように、
補助駆動制御手段122、点火進角制御手段24、及び
点火進角補正手段126を備えている。
【0026】補助駆動制御手段122は、上記スライド
駆動装置80に制御信号を出力することにより、同装置
80の作動制御、すなわちポンプ容量制御を実行するも
のである。例えば、上記制御信号の出力によりスライド
駆動装置80が作動し、図6に示されるようにロータ回
転軸48とロータハウジング46との偏心量が最小とな
る位置にロータハウジング46をスライドさせた場合に
は、オイルポンプ44の容量が最小の微小量に抑えら
れ、補助駆動が実質上行われない状態となる。これに対
し、制御信号の出力によりスライド駆動装置80が図示
の位置からロータハウジング46を同図左方向にスライ
ド駆動してロータ回転軸48とロータハウジング46と
の偏心量を増やすと、オイルポンプ44の容量が増加さ
れ、補助駆動実行状態となる。
【0027】ここで、上記補助駆動制御手段122は、
補助駆動のオンオフ制御を次のようにして行うように構
成されている。
【0028】i)スロットルセンサ116の検出信号に
基づいて求められるスロットル弁開弁速度(=dθ/d
t;エンジン負荷上昇速度に対応する速度)が一定値C
未満の時:エンジン負荷Peが予め設定された一定負荷
Pe1未満の低負荷領域では、オイルポンプ108の容
量を最小にして実質上補助駆動を停止させる。これに対
し、エンジン負荷Peが上記一定負荷Pe1以上の高負
荷領域では、オイルポンプ108の容量を最大にして補
助駆動を実行させる。
【0029】ii)上記スロットル弁開弁速度(=dθ/
dt)が一定値C以上の時(すなわち負荷急上昇時):
エンジン負荷Peが予め設定された一定負荷Pe2(<
Pe1)未満の低負荷領域では、オイルポンプ108の
容量を最小にして実質上補助駆動を停止させる。これに
対し、エンジン負荷Peが上記一定負荷Pe2以上の高
負荷領域では、オイルポンプ108の容量を最大にして
補助駆動を実行させる。すなわち、上記開弁速度dθ/
dtが一定値C未満の時よりも低い負荷Pe2から補助
駆動を開始させる。
【0030】図1に戻って点火進角制御手段124は、
上記点火コイル7に制御信号を出力することにより、点
火プラグ5によるエンジン点火の点火進角を制御するも
のであり、基本点火進角Igoに後述の補正進角ΔIg
を加えた実点火進角Igで点火プラグ5に点火を行わせ
るように構成されている。ここで、上記基本点火進角I
goは、エンジン回転数やエンジン負荷をパラメータと
するエンジン運転状態と対応づけて予めマップで定めら
れており、ノッキング抑制の観点からMBT進角(最大
トルクを発生するのに必要な最小点火進角)より十分遅
れた進角に設定されている。この実施例では、ノッキン
グが生じやすい高負荷領域で特に点火時期を遅らせるべ
く、エンジン負荷P1が高まるほどMBT進角からのリ
タード角が増大するような基本点火進角Igoが設定さ
れている。
【0031】点火進角補正手段126は、スロットル弁
開弁速度dθ/dtが一定値C未満の時、あるいは、ス
ロットル弁dθ/dtが一定値C以上であってもまだ補
助駆動が行われない低負荷領域(Pe<P2)での運転
時には、上記補正進角ΔIgを0に設定する一方、スロ
ットル弁dθ/dtが一定値C以上でかつ補助駆動が行
われる高負荷領域(Pe≧P2)での運転時には、上記
補正進角ΔIgをエンジンの運転状態や時刻により決定
される関数値(詳細後述)に設定し、この補正進角ΔI
gだけ上記実点火進角IgをMBT進角に近付ける(す
なわちアドバンスさせる)ものである。
【0032】次に、この装置の作用を図7のフローチャ
ートを併せて参照しながら説明する。
【0033】まず、スロットル弁開弁速度dθ/dtが
一定値C未満の場合、すなわち急加速操作が行われてお
らず、エンジン負荷が急速に上昇していない場合(ステ
ップS1でNO)、エンジン負荷Peが一定負荷Pe1
未満の低負荷領域では(ステップS2でNO)、ターボ
過給機35の補助駆動は行われず、また補正進角ΔIg
は0に設定される(ステップS4)。従って、実点火進
角Igは基本点火進角Igoと等しい進角に設定され
(ステップS5)、このような点火進角Ig(=Ig
o)でもってエンジンの点火が行われる(ステップS
6)。これに対し、エンジン負荷Peが一定負荷Pe1
以上の高負荷領域に入ると(ステップS2でYES)、
オイルポンプ108の容量が増加されてターボ過給機3
5の補助駆動が実行され(ステップS3)、過給圧が十
分に高められる。実点火進角Igは上記と同様に基本点
火進角Igoと等しく設定され(ステップS4,S
5)、このような遅いタイミングで点火が行われること
により(ステップS6)、高負荷領域で特に発生しやす
いノッキングが十分に抑制される。
【0034】一方、スロットル弁開弁速度dθ/dtが
一定値C以上に達した場合、すなわち急加速操作が行わ
れた場合(ステップS1でYES)でも、エンジン負荷
Peが一定負荷Pe2未満の低負荷領域では(ステップ
S7でNO)、スロットル弁開弁速度dθ/dtが一定
値C未満の場合における低負荷時と同様、ターボ過給機
35の補助駆動は行われず、また補正進角ΔIgは0に
設定されて(ステップS4)基本点火進角Igoと等し
い実点火進角Ig(=Igo)でもってエンジンの点火
が行われる(ステップS6)。
【0035】ところが、高負荷領域でスロットル弁開弁
速度dθ/dtが一定値C以上まで高められている場合
(ステップS1でYESかつステップS7でYES)、
すなわちエンジン負荷が急上昇して高出力が要求される
場合には、ターボ過給機35の補助駆動が実行されると
ともに(ステップS8)、補正進角ΔIgがエンジン回
転数Ne及び吸気圧Boostの関数fe(Ne,Boost)と時間関
数fs(t) とで決定される関数f(fe(Ne,Boost),fs
(t) )に設定される(ステップS9)。ここで、上記時
間関数fs(t)は、オイルポンプ108の容量増加を行っ
てから実際に補助駆動力が高まるまでの応答遅れを考慮
すべく設定される値である。
【0036】このような補正進角ΔIgが上記基本点火
進角Igoに加えられた進角が実点火進角Igに設定さ
れることにより(ステップS5)、実点火進角Igが基
本点火進角IgoよりもMBT進角に近付けられ(すな
わちアドバンス)され、その分エンジン出力が高められ
て要求加速度が満たされる。
【0037】このような点火進角のアドバンスにより、
点火進角制御によるノッキング抑制作用は削減される
が、この実施例装置では、図3に示すように排気弁の開
弁期間と吸気弁の開弁期間とがオーバーラップしてお
り、しかも、エンジン負荷Peが一定負荷P2以上の高
負荷領域(ノッキングが発生し易い領域)で補助駆動が
行われることにより過給圧が排気圧よりも十分高められ
るため、上記のような急加速操作時(負荷急上昇時)に
は排気圧が応答遅れであまり上昇しないうちに過給圧の
みが上記補助駆動で応答性よく上昇し、その結果過給圧
が排気圧を上回ることにより、上記オーバーラップ期間
において吸気ポート3からの導入過給気により気筒内燃
焼ガスを排気ポート4を通じて気筒外へ追い出すいわゆ
る掃気作用を十分に確保することができ、これにより気
筒内最高温度を下げてノッキングを抑制することができ
る。すなわち、吸排気期間のオーバーラップ確保と、タ
ーボ過給機24の補助駆動との組合せにより、効果的な
ノッキング抑制が果たされ、その分点火進角を進ませて
エンジンの出力向上及び燃費改善を果たすことができ
る。
【0038】また、この実施例では、スロットル弁開弁
速度dθ/dtが一定値C以上の時に、同開弁速度dθ
/dtが一定値C未満の時よりも低いエンジン負荷Pe
2(<Pe1)から補助駆動を開始するようにしている
ので、上記のような急加速操作時に排気圧の上昇が遅れ
ても、早い時期から補助駆動を開始することによってエ
ンジン過給につき高い応答性を確保することが可能とな
っている。
【0039】図8は、上記装置における過給圧Pと点火
進角との関係をグラフに示したものであり、同図破線7
0は補助駆動による掃気作用がないとした場合にノッキ
ングを抑制可能とするための点火進角を、同図二点鎖線
71はMBT進角を、実線72は基本点火進角Igo
を、一点鎖線73はスロットル弁開弁速度dθ/dtが
一定値C以上の場合の補正済実点火進角Igをそれぞれ
示している。図において、dθ/dt<Cの場合には過
給圧P1(エンジン負荷Pe1に相当)、dθ/dt≧
Cの場合には過給圧P2(エンジン負荷Pe2に相当)
からそれぞれ補助駆動が開始されるが、この補助駆動に
よる掃気作用でノッキング抑制が促進される分、基本点
火進角Ig(実線72)を従来の点火進角(破線70)
よりもアドバンスさせることが可能となっている。さら
に、高負荷領域においてdθ/dt≧Cの場合に実点火
進角Igが一点鎖線73で示される進角までアドバンス
側に補正されることにより、要求加速度を満たすべくエ
ンジン出力を高めることが可能となっている。
【0040】なお、本発明は上記のような実施例に限定
されるものではなく、例として次のような態様を採るこ
とも可能である。
【0041】(1) 上記実施例では、ターボ回転軸35を
分割可能に構成したものを示したが、これに代え、従来
のようにコンプレッサ26からタービン28まで一体に
構成された通常のターボ回転軸をもつターボ過給機を用
いてもよい。ただし、上記実施例のような分割型とし、
特にノッキングが発生しやすい低速領域で両軸36,3
7が切り離される構成にすれば、この低速領域で、比較
的慣性モーメントの小さいコンプレッサ側軸36及びコ
ンプレッサ26のみを補助駆動することにより、特に急
加速時、ターボ回転軸35が一体のものに比べてより迅
速に過給圧を高めることができ、この過給圧上昇によっ
てエンジン出力を高めるとともに上記掃気作用の促進に
よってノッキングをより効果的に抑制することが可能に
なる。また、タービン回転数が十分高まった高速領域で
は両軸36,37を連結して排気エネルギによる駆動を
開始することにより、補助駆動力を節減して燃費向上を
図ることができる。
【0042】(2) 上記実施例では、可変容量型オイルポ
ンプ108を用いているが、上記のように補助駆動を行
う状態と行わない状態とに切換えるだけのオンオフ制御
を行う場合には、特に可変容量型オイルポンプ108を
用いる必要はない。この場合は、例えば上記駆動伝達機
構104とオイルポンプ108との間にクラッチを介在
させ、そのオンオフによりオイルポンプ108を作動状
態と停止状態とに切換えるようにすればよい。
【0043】(3) 上記実施例では、連結切換手段として
遠心クラッチ60を用いることにより、エンジン回転数
に応じて自動的に連結/切離しの切換が行われるように
しているが、上記遠心クラッチ60に代えて通常の油圧
クラッチを用い、アクチュエータの作動によりエンジン
回転数に応じて上記油圧クラッチのオンオフ制御を行う
ようにしてもよい。
【0044】(4) 上記実施例では、スロットル開度θに
基づいて負荷上昇速度を把握するようにしているが、本
発明はこれに限らず、上記スロットル開度θに対応する
アクセル開度、吸気圧、等の時間変化を検出することに
よっても、エンジン負荷上昇速度を把握することが可能
である。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、吸気ポートの開
期間と排気ポートの開期間とを一部オーバーラップさせ
るとともに、ターボ過給機を補助駆動する高負荷領域に
おいてエンジン負荷上昇速度が一定以上の場合に点火進
角をMBT進角に近付けるようにしたものであるので、
この点火進角のアドバンスによって要求加速度を満足さ
せ、かつ燃費節減を図りながら、上記オーバーラップ期
間において上記補助駆動により過給圧を排気圧よりも相
対的に上昇させていわゆる掃気作用を確保することによ
り、点火進角をアドバンスさせても十分にノッキングを
抑制することができる効果がある。
【0046】ここで、請求項2記載の装置では、上記エ
ンジン負荷上昇速度が一定以上の場合には、一定未満の
場合よりも低いエンジン負荷から補助駆動を開始するよ
うにしているので、上記負荷急上昇時に排気圧上昇が遅
れてもターボ過給機の補助駆動を早めに開始することに
よってエンジン過給の応答性を十分高く維持することが
できる効果がある。
【0047】また、請求項3記載の装置では、エンジン
回転数が所定回転数未満の低速領域で、上記ターボ回転
軸のコンプレッサ側軸を慣性モーメントの大きいタービ
ン及びタービン側軸から切り離し、慣性モーメントの低
いコンプレッサ側軸及びコンプレッサのみを補助駆動す
るようにしたものであるので、ターボ回転軸が一体の場
合よりもさらに迅速に過給圧を高めることができ、特に
ノッキングの発生し易い低速領域で上記掃気作用を高め
てノッキング抑制をより確実に行うことができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における過給機付エンジンの
制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】上記エンジンの気筒を示す平面図である。
【図3】上記エンジンにおいて設定される吸気弁開期間
及び排気弁開期間を示す図である。
【図4】上記エンジンの全体構成図である。
【図5】上記エンジンに搭載されるターボ過給機の断面
図である。
【図6】上記実施例における可変容量型オイルポンプ及
びそのスライド駆動装置の断面図である。
【図7】上記エンジンの制御装置の作用を示すフローチ
ャートである。
【図8】上記エンジンにおける過給圧と点火進角との関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 気筒 3 吸気ポート 4 排気ポート 10 エンジン本体 14 吸気通路 20 排気通路 24 ターボ過給機 26 コンプレッサ 28 タービン 35 ターボ回転軸 36 コンプレッサ側軸 37 タービン側軸 38 油圧タービン 60 遠心クラッチ(連結切換手段) 62 オイル供給ノズル 108 オイルポンプ 116 スロットルセンサ(エンジン負荷上昇速度検出
手段) 120 ECU 122 補助駆動制御手段 124 点火進角制御手段 126 点火進角補正手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサとタービンとこれらを連結
    するターボ回転軸とをもつターボ過給機と、このターボ
    回転軸を排気エネルギ以外のエネルギにより補助駆動す
    る補助駆動手段と、エンジン負荷が予め設定された高負
    荷領域にある場合に上記補助駆動手段に上記ターボ過給
    機の補助駆動を行わせる補助駆動制御手段と、実際の点
    火進角を最大トルクを発生するのに必要な最小点火進角
    よりも遅らせる点火進角制御手段とを備えた過給機付エ
    ンジンの制御装置において、上記エンジンにおける吸気
    ポートの開期間と排気ポートの開期間を両期間の一部が
    オーバーラップするように設定するとともに、エンジン
    負荷上昇速度を検出する負荷上昇速度検出手段と、上記
    高負荷領域において検出されたエンジン負荷上昇速度が
    一定以上の場合にこの上昇速度が一定未満の場合よりも
    実際の点火進角を上記最小点火進角に近付ける点火進角
    補正手段とを備えたことを特徴とする過給機付エンジン
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の過給機付エンジンの制御
    装置において、検出されたエンジン負荷上昇速度が一定
    以上の場合にこの上昇速度が一定未満の場合よりも低い
    エンジン負荷から上記補助駆動を行わせるように上記補
    助駆動制御手段を構成したことを特徴とする過給機付エ
    ンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の過給機付エンジ
    ンの制御装置において、上記ターボ回転軸をコンプレッ
    サ側軸とタービン側軸とに分割するとともに、エンジン
    回転数が所定回転数未満の領域では上記コンプレッサ側
    軸とタービン側軸とを相対回転可能に切離しエンジン回
    転数が所定回転数以上の領域では上記コンプレッサ側軸
    とタービン側軸とを連結する連結切換手段を備え、上記
    コンプレッサ側軸を補助駆動するように上記補助駆動手
    段を構成したことを特徴とする過給機付エンジンの制御
    装置。
JP33123793A 1993-12-27 1993-12-27 過給機付エンジンの制御装置 Expired - Fee Related JP3337799B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33123793A JP3337799B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 過給機付エンジンの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33123793A JP3337799B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 過給機付エンジンの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07189719A JPH07189719A (ja) 1995-07-28
JP3337799B2 true JP3337799B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=18241436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33123793A Expired - Fee Related JP3337799B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 過給機付エンジンの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3337799B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9599044B2 (en) 2013-12-26 2017-03-21 Hyundai Motor Company Control apparatus for engine having turbocharger and method thereof

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007023837A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Toyota Motor Corp 電動機付き過給機を有する内燃機関の制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9599044B2 (en) 2013-12-26 2017-03-21 Hyundai Motor Company Control apparatus for engine having turbocharger and method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07189719A (ja) 1995-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008019835A (ja) 過給機付きエンジン
JP4544120B2 (ja) エンジンの過給装置
EP3406880B1 (en) Waste gate valve control method and control device
US9500198B2 (en) Multiple spool turbocharger
JP6597699B2 (ja) 内燃機関
JP3337799B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JP2009221848A (ja) エンジンの過給装置
JP5338709B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3281068B2 (ja) 機械式過給機付エンジンのバルブタイミング可変装置
JP6753530B2 (ja) 内燃機関の制御方法および制御装置
JP6046918B2 (ja) バルブタイミング制御装置
JP5251558B2 (ja) エンジンの始動方法及びその始動装置
JP2673427B2 (ja) 過給機付エンジン
JP3372591B2 (ja) 過給機付エンジンの制御装置
JP4078808B2 (ja) 可変バルブタイミング機構付内燃機関
JP3247225B2 (ja) エンジンの過給装置
JP2595658Y2 (ja) 過給機付エンジン
JP2568250B2 (ja) エンジンのバルブタイミング制御装置
JP2005330836A (ja) 通路連通制御弁により制御される過給式多気筒内燃機関
JPS6233412B2 (ja)
JP2022049377A (ja) エンジン制御装置
JPH018675Y2 (ja)
JP5067205B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3315468B2 (ja) 機械式過給機付エンジンの吸気装置
JP2020097914A (ja) ターボ過給機付きエンジンの排気装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080809

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090809

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees