JP6464542B2 - ヘリウムリークディテクタ - Google Patents
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Description
特許文献1には、ガス漏れ表示のゼロ点を補正する操作スイッチを備えるガスリークディテクターが開示されている。
(2)さらに好ましい実施形態では、ヘリウムリークディテクタのインタフェース部に入力される分圧に関する情報とは、大気圧におけるヘリウム濃度である。
(3)さらに好ましい実施形態では、ヘリウムリークディテクタのインタフェース部に入力される時間に関する情報とは、冶具がヘリウムに暴露される時間に基づいて決定された冶具の基準透過飽和量に対する累積割合である。
(4)さらに好ましい実施形態では、ヘリウムリークディテクタのインタフェース部に入力される時間に関する情報とは、冶具がヘリウムに暴露された時間であり、ヘリウムリークディテクタは、冶具がヘリウムに暴露された時間と冶具の基準透過飽和量に対する累積割合との対応を示す飽和率情報を記憶する記憶部をさらに備え、補正部は、インタフェース部に入力された時間に関する情報と、記憶部に記憶された飽和率情報とに基づき、冶具の基準透過飽和量に対する累積割合を算出する。
(5)さらに好ましい実施形態では、ヘリウムリークディテクタのインタフェース部は、冶具の基準透過飽和量が入力される入力欄をさらに備える。
以下、図1〜図6を参照して、本発明によるヘリウムリークディテクタの第1の実施の形態を説明する。
図1は、ヘリウムリークディテクタ10の構成を示すブロック図である。ヘリウムリークディテクタ10は、制御部11と、オペレータとの情報入出力を行うインタフェース部13と、記憶部14と、ポンプやバルブ、分析管21を含む気体処理部19とを備える。
記憶部14は、たとえばフラッシュメモリである。記憶部14には、インタフェース部13を経由して、オペレータが入力した後述する暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPが保存される。
図2を参照して、気体処理部19の構成および動作を説明する。
図2は、気体処理部19、すなわちヘリウムリークディテクタ10の気体の入り口から分析管21までの管路を示した図である。
気体処理部19は、分析管21と、ターボ分子ポンプ22と、ドラッグポンプ23と、油回転ポンプ24と、管路内の真空度を検出する真空計PM1、PM2とを備える。真空計PM1やPM2の検出値に基づいて各ポンプの起動、停止、あるいは後述するバルブの開閉が制御される。気体処理部19は、排気経路およびヘリウム導入経路であるヘリウム流通通路を開閉するアクチュエータ付きの通路切替部であるバルブFV、BV、TV、LVと、ポートEXPとを備える。
分析管21はターボ分子ポンプ22、ドラッグポンプ23、バルブFVを介して油回転ポンプ24に配管接続されている。接続ポートEXPには後述する冶具80を介して試験体90が接続される。
分析管21によるヘリウムの検出は、たとえば以下の手順により行われる。オペレータにより後述する測定開始ボタンが押されると、制御部11は以下の制御を行う。
図3を参照してインタフェース部13の構成を説明する。図3(a)は、ヘリウムリークディテクタ10の外観を示す概略図、図3(b)は、設定画面を示す図である。図3(a)に示すように、ヘリウムリークディテクタ10の正面には、入力ボタン13aおよび表示画面13bが設けられる。入力ボタン13aは、たとえば、条件設定ボタン、0〜9までの数字ボタン、確定ボタン、計測開始ボタン、停止ボタンなどを含む。
本発明によるリークディテクタ10では、表示されるヘリウム濃度が以下で説明するように理論値で補正されるので、高精度の検査を行うことができる。
本発明にかかるヘリウムリークディテクタ10が使用される状況を説明する。本実施の形態では、ヘリウムリークディテクタ10が検査ラインに設置され、同一形状の試験体を次々に検査する状況を想定する。ヘリウムリークディテクタ10を用いた試験体の検査方法は様々なものがあるが、ここでは、真空吹き付け法を用いる。
図4は、ヘリウムリークディテクタ10を用いたリークテストが行われている状況を示す図である。ただし、ヘリウムリークディテクタ10の構成は省略して記載している。
図4では、試験体90が冶具80を介して接続ポートEXPに接続されている。また、ヘリウムボンベ60から試験体90へ向けてヘリウムが吹付けられている。
ヘリウムボンベ60には、濃度100%の高圧のヘリウムガスが格納されている。ヘリウムボンベ60の先端には、圧力調整器付きスプレーガン61が取り付けられている。圧力調整器付きスプレーガン61の吹付け圧力は、大気圧よりもごくわずかに高い圧力、たとえば絶対圧で274kPaに設定されている。ただし、吹付け圧力は任意に設定可能である。
試験体90の検査では、試験体90を冶具80に接続し、ターボ分子ポンプ22などで試験体90の内部を真空排気しながら試験体90にヘリウムガスを吹付け、分析管21によりヘリウムの検出量を測定し、この検出値に基づきヘリウムのリーク量を算出して試験体90のクラックの有無などを判断する。このとき冶具80のシール材82に着目すると、シール材82の内周側は真空排気される空間に面し、外周側はヘリウムガスが吹付けられる。
1つの試験体90のリークテストに要する時間は短いが、ヘリウムリークディテクタ10は多数の試験体を検査するので、冶具80は累積すると長時間にわたってヘリウムに暴露される。長時間のヘリウム環境での暴露により、ヘリウムが外周側からシール材82に透過し、シール材82にヘリウムが蓄積される。そのため、シール材82を透過して試験体90の内側へ透過するヘリウムが無視できなくなる。
なお、シール材82は、周囲環境が一定ならば、シール材82のヘリウム蓄積量は飽和する。
図5は、暴露時間とヘリウム透過量の関係の一例を示す図である。図5の横軸は暴露時間を、縦軸はヘリウム透過量の基準値である基準透過飽和量Qsに対する割合(以下、「暴露時間飽和率RT」と呼ぶ)を示す。以下では、暴露時間に対する暴露時間飽和率RTの関係を、「飽和率特性C」と呼ぶ。この飽和率特性Cと基準透過飽和量Qsは、予備試験により得られるものである。
暴露時間飽和率RTは、暴露時間がゼロであれば0%であり、時間の経過とともに増加してある一定時間以上が経過すると飽和して100%一定となる。図5に示す例では、暴露時間と暴露時間飽和率RTの関係は以下のとおりである。すなわち、10分で10%、30分で50%に達し、60分で100%に飽和する。
図5に例示した飽和率特性C、および基準透過飽和量Qsは、たとえば以下に示す手順により予備試験を行うことで得られる。
図6は、暴露時間とヘリウム透過量の関係、およびヘリウム透過量の基準値を得るための予備試験の手順を示すフローチャートの一例である。以下に示す各ステップの実行主体は、試験設備の管理者(以下、「管理者」)である。
ステップS302において、管理者は、ターボ分子ポンプ22などで試験体90の内部を真空排気しながら、基準とするヘリウム分圧にてヘリウムを試験体90に5分間吹き付ける。次にステップS303に進む。ただし、1回の吹付け時間は5分間に限定されず、冶具80の特性に合わせて適宜変更してもよい。
ステップS304において、管理者は、前回のステップS303において記録した透過量と、今回のステップS303において記録した透過量を比較し、透過量が増加したか否かを判断する。増加したと判断する場合は、透過量が飽和していないので予備試験を継続するためにステップS302に戻り、増加していないと判断する場合は予備試験を終了するためにステップS305に進む。ただし、ステップS304が初回に実行される場合はこの判断を行わずにステップS302に戻る。
ステップS306において、ステップS303において繰り返し記録した透過量を、基準透過飽和量Qsを100%とした100分率に変換し、暴露時間に対する暴露時間飽和率RTの関係を示す特性である飽和率特性Cを作成する。以上により予備試験を終了する。
なお、管理者が作成した飽和率特性Cは、図5に示すようにグラフとして表してもよいし、ルックアップテーブルとして表してもよいし、関数として表してもよい。作成した飽和率特性Cは、管理者からオペレータに渡され、オペレータが暴露時間飽和率RTを入力する際に参照される。さらに、この飽和率特性Cの作成に使用したヘリウム分圧の情報もあわせてオペレータに渡される。
なお、飽和率特性Cやヘリウム分圧の情報は記録媒体に保存して手渡したり、メモとして手渡してもよい。
制御部11は、本試験、すなわち検査において、以下のように理論的にバックグラウンドを算出し、気体処理部19の分析管21が検出したリーク量を補正してインタフェース部13に出力する。
制御部11は、バックグラウンドを、基準透過飽和量Qsと、暴露時間飽和率RTと、圧力比率RPとの積として算出する。
基準透過飽和量Qsは、上述したように予め予備試験により求められた値であり、記憶部14に保存されている値である。
暴露時間飽和率RTおよび圧力比率RPは、オペレータによりインタフェース部13から以下のように入力され、記憶部14に記録される。
すなわち、基準透過飽和量Qsが1.0×10−10Pa・m3/sの場合は、その100%の200%なので、バックグラウンドは2.0×10−10Pa・m3/sと算出される。この場合、制御部11は、分析管21により検出されたリーク量からバックグラウンドである2.0×10−10Pa・m3/sを減じ、この値をヘリウムリーク量として表示画面13bに出力する。
(1)ヘリウムリークディテクタ10は、冶具80を介して試験体90に接続される。ヘリウムリークディテクタ10は、冶具80が暴露されたヘリウムの分圧に関する情報、すなわち圧力比率RP、および冶具80がヘリウムに暴露された時間に関する情報、すなわち暴露時間飽和率RTが入力される入力欄を備えるインタフェース部13と、ヘリウムを検出するヘリウム検出部、すなわち分析管21と、インタフェース部13から入力される分圧に関する情報、インタフェース部13から入力される時間に関する情報、および予め入力された冶具80の基準透過飽和量Qsに基づき、ヘリウム検出部が検出した検出結果を補正する補正部、すなわち制御部11とを備える。
そのため、基準透過飽和量Qs、暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPから算出される理論的なバックグラウンドを用いて、分析管21が検出する測定値を補正することができる。また、オペレータは定められた手順で圧力比率RPおよび暴露時間飽和率RTを入力するだけでよく、バックグラウンドの適正性を自らが判断する必要がない。
しかし、本実施の形態によるヘリウムリークディテクタ10は、理論的なバックグラウンドを算出するので、いわゆるゼロリセットによる上記のような問題が生じることなく、高い測定精度を維持することができる。
ータが誤って基準透過飽和量Qsを入力し、不適切なバックグラウンドが算出され、測定精度が低下されることを未然に防止することができる。
すなわち、オペレータが飽和率特性Cを参照し、冶具80がヘリウムに暴露された累積時間に対応する暴露時間飽和率RTを読み取り、これをインタフェース部13から入力する。そのため、ヘリウムリークディテクタ10は飽和率特性Cを記憶する必要がなく、簡素な構成とすることができる。また、シール材82の変更により飽和率特性Cが変化した場合にも、オペレータの手元にある飽和率特性Cを交換、または読みかえるだけでよく、ヘリウムリークディテクタ10の構成を変更する必要がない。
上述した第1の実施の形態では、基準透過飽和量Qsが予め制御部11のROMに保存されていたが、基準透過飽和量Qsがインタフェース部13から入力可能に構成されてもよい。
この場合は、基準透過飽和量Qsは制御部11のROMではなく記憶部14に基準透過飽和量Qsや暴露時間飽和率RTとともに保存される。そして制御部11は、入力ボタン13aを構成する条件設定ボタンが押されると、図7に示す画面を表示画面13bに表示させる。
図7は、変形例1における設定画面を示す図である。第1の実施の形態における設定画面の表示内容に加えて、基準透過飽和量Qsを入力する入力欄が設けられている。
この変形例1によれば、次の作用効果が得られる。
(1)ヘリウムリークディテクタ10のインタフェース部13は、冶具80の基準透過飽和量Qsが入力される入力欄を備える。
そのため、試験体の形状の変更などにより冶具80を変更した際に、基準透過飽和量Qsを容易に変更することができる。
上述した第1の実施の形態では、インタフェース部13から圧力比率RP、すなわちヘリウム透過量の基準値を得るための予備試験に用いたヘリウム分圧と、検査に用いるヘリウムの分圧との比率が入力された。しかし、ヘリウム透過量の基準値を得るための予備試験に用いたヘリウム分圧を予め定めた値を用いることを前提に、検査に用いるヘリウムの分圧のみを入力してもよい。さらにこの場合において、検査に用いるヘリウムの分圧を、全圧が大気圧であることを前提としてヘリウムの濃度として入力してもよい。
インタフェース部13が、大気圧におけるヘリウム濃度が入力される入力欄を備える場合は、制御部11はインタフェース部13に入力されたヘリウム濃度を大気圧におけるヘリウム濃度として分圧を算出する。
この変形例2によれば、次の作用効果が得られる。
(1)インタフェース部13に入力される分圧に関する情報とは、大気圧におけるヘリウム濃度である。
そのため、オペレータは分圧に換算する必要がないため、入力が容易である。
上述した第1の実施の形態において説明した測定値の補正を、過渡状態、すなわち真空排気を行い、ヘリウム吹付け法による検査を開始する前の状態に適用してもよい。
試験体を交換した後にヘリウムの検出を開始した直後は、ヘリウムリークディテクタ10の内部に検査雰囲気のヘリウムが残留しているので、真空吹付け法におけるヘリウムの吹付けを行っていないにもかかわらず、一時的に高いヘリウム濃度が検出される。そのため、ヘリウムリークディテクタ10の内部から検査雰囲気のヘリウムが除去されたことを確認した後にヘリウム吹付け法による検査を開始している。
シール材82にヘリウムが透過していない場合は、時間の経過とともにヘリウム濃度がゼロに収束するので、真空吹付け法による検査を開始するヘリウム濃度の基準を設けることができる。その一方で、シール材82にヘリウムが透過している場合は、透過するヘリウムの影響によりヘリウム濃度はゼロに収束しない。そのため、本発明を適用しない場合には、ヘリウムリークディテクタ10の内部から検査雰囲気のヘリウムが除去されたことの確認が困難であり、検査を開始する前の真空排気の時間が長くなることが避けられない。
したがって、本変形例3によれば、検査を開始する前の真空排気の時間を短縮することができる。
上述した第1の実施の形態では、ヘリウム透過量の基準値を得るための予備試験に用いた冶具80は、検査に用いる冶具80と、素材、形状、および寸法が同一としたが、両者は異なっていてもよい。この場合、インタフェース部13は、予備試験に用いた冶具80と検査に用いる冶具80との差異情報を入力する入力欄を備え、入力された差異情報に基づき基準透過飽和量Qsを補正してもよい。
シール材82におけるヘリウムの透過量は、シール材のヘリウム透過率、シール材82の厚み、シール材82の表面積などの影響を受ける。そこで、あるシール材82について予備試験により暴露時間とヘリウム透過量の関係を予め求めておき、予備試験に用いてすでに基準透過飽和量Qsを算出したシール材82と、本試験、すなわち検査に用いるシール材82の差異に基づき基準透過飽和量Qsを補正する。
この変形例4によれば、すでに入力された基準透過飽和量Qsを、シール材82の差異に基づき補正することができる。
上述した第1の実施の形態では、真空吹付け法により試験体の検査を行うこととした。しかし、他の検査方法、たとえば真空フード法を用いてもよい。
試験体、および冶具をビニール袋などで覆い、そのビニール袋内にヘリウムを注入する真空フード法に本発明を適用する場合は、第1の実施の形態から以下の点を変更する。すなわち、インタフェース部13から入力する圧力比率RPの決定には、試験体に吹き付けるヘリウムの分圧に代えて、ビニール袋内のヘリウムの分圧を用いる。また、インタフェース部13から入力する暴露時間飽和率RTの決定には、ヘリウムが吹き付けてられる累計時間に代えて、ビニール袋内でヘリウムに曝される累計時間を用いる。
上述した第1の実施の形態では、インタフェース部13の表示画面13bに暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPを入力する入力欄が設けられた。しかし、暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPの入力形態はこれに限定されない。
たとえば、表示画面13bに対話形式のメニューが表示され、暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPを順次入力する入力形態であってもよい。
さらに、ヘリウムリークディテクタ10に接続される携帯端末が入力インタフェースを備え、携帯端末の入力インタフェースから暴露時間飽和率RT、および圧力比率RPが入力されてもよい。
図9〜図10を参照して、本発明によるヘリウムリークディテクタの第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、ヘリウムリークディテクタ10aが飽和率特性Cを備える点で、第1の実施の形態と異なる。
図9は、第2の実施の形態におけるヘリウムリークディテクタ10aの構成を示すブロック図である。第1の実施の形態との違いは、記憶部14に飽和率特性Cが保存されている点である。
オペレータにより条件設定ボタンが押されると、制御部11は表示画面13bに設定画面を表示させる。
制御部11は、オペレータによりインタフェース部13から暴露時間が入力されると、記憶部14に保存された飽和率特性Cを参照し、入力された暴露時間に対応する暴露時間飽和率RTを算出する。そして、第1の実施の形態と同様に分析管21が検出したリーク量を補正し、インタフェース部13に出力する。
(1)インタフェース部13に入力される時間に関する情報とは、冶具80がヘリウムに暴露される時間である。ヘリウムリークディテクタ10aは、冶具80がヘリウムに暴露される時間と冶具80の基準透過飽和量Qsに対する累積割合との対応を示す飽和率情報、すなわち飽和率特性Cを記憶する記憶部14を備える。補正部、すなわち制御部11は、インタフェース部13に入力された時間に関する情報、すなわち暴露時間飽和率RTと、記憶部14に記憶された飽和率特性Cとに基づき、冶具80の基準透過飽和量Qsに対する累積割合を算出する。
そのため、オペレータは飽和率特性Cを参照して暴露時間に対応する暴露時間飽和率RTを読み取る必要がなく、ヘリウムリークディテクタ10aの使用が簡便である。
上述した第2の実施の形態では、ヘリウムリークディテクタ10aは1つの飽和率特性Cのみを備えた。しかし、ヘリウムリークディテクタ10aは2つ以上の飽和率特性Cを備えてもよい。
図11の横軸は暴露時間を、縦軸は暴露時間飽和率RTを示す。図示実線は、図5に示す断面形状が丸のシール材82の飽和率特性C1を示し、図示破線は、断面形状が四角のシール材82の飽和率特性C2を示す。図11に示すように、シール材82の断面形状により、暴露時間飽和率RTが増加を始める暴露時間、暴露時間飽和率RTが飽和する暴露時間、および暴露時間飽和率RTの暴露時間の増加に対する増加率などが異なる。
図12は、本変形例における設定画面を示す図である。図12では、第2の実施の形態に比べて、シール材82の断面形状を選択するラジオボタンが追加されている。オペレータは、入力ボタン13aの矢印ボタンおよび決定ボタンを用いて、丸および四角のいずれかを選択することができる。
なお、本実施例において、オペレータがさらに基準透過飽和量Qsを入力可能に構成してもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
11 … 制御部
13 … インタフェース部
13a … 入力ボタン
13b … 表示画面
14 … 記憶部
19 … 気体処理部
21 … 分析管
80 … 冶具
90 … 試験体
C … 飽和率特性
Qs … 基準透過飽和量
RP … 圧力比率
RT … 暴露時間飽和率
Claims (5)
- 冶具を介して試験体に接続されるヘリウムリークディテクタにおいて、
前記冶具が暴露されたヘリウムの分圧に関する情報、および前記冶具がヘリウムに暴露された時間に関する情報が入力される入力欄を備えるインタフェース部と、
ヘリウムを検出するヘリウム検出部と、
前記インタフェース部から入力される前記分圧に関する情報、前記インタフェース部から入力される前記時間に関する情報、および予め入力された前記冶具の基準透過飽和量に基づき、前記ヘリウム検出部が検出した検出結果を補正する補正部と、を備えるヘリウムリークディテクタ。 - 請求項1に記載のヘリウムリークディテクタにおいて、
前記インタフェース部に入力される前記分圧に関する情報とは、大気圧におけるヘリウム濃度であるヘリウムリークディテクタ。 - 請求項1に記載のヘリウムリークディテクタにおいて、
前記インタフェース部に入力される前記時間に関する情報とは、前記冶具がヘリウムに暴露される時間に基づいて決定された前記冶具の基準透過飽和量に対する累積割合であるヘリウムリークディテクタ。 - 請求項1に記載のヘリウムリークディテクタにおいて、
前記インタフェース部に入力される前記時間に関する情報とは、前記冶具がヘリウムに暴露された時間であり、
前記冶具がヘリウムに暴露された時間と前記冶具の基準透過飽和量に対する累積割合との対応を示す飽和率情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記補正部は、前記インタフェース部に入力された前記時間に関する情報と、前記記憶部に記憶された前記飽和率情報とに基づき、前記冶具の基準透過飽和量に対する累積割合を算出するヘリウムリークディテクタ。 - 請求項1に記載のヘリウムリークディテクタにおいて、
前記インタフェース部は、前記冶具の基準透過飽和量が入力される入力欄をさらに備えるヘリウムリークディテクタ。
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