JP6461461B2 - 染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は染毛剤組成物に関し、更に詳しくは、特定の染料の組み合わせに係る主要中間体及びカプラーを用いたもとで褪色抑制効果や染毛効果に優れる染毛剤組成物に関する。
酸化染毛剤においては、通常、第1剤にアルカリ剤と染料成分(酸化染料)を配合し、第2剤に酸化剤を配合する。第1剤に配合する染料成分としては、主要中間体とカプラーを組み合わせて用いる場合が多い。
このような酸化染毛剤の第1剤及び第2剤を混合して毛髪に適用すると、アルカリ剤の作用により膨潤した毛髪の内部に主要中間体とカプラーが入りこみ、酸化剤の作用により酸化カップリング反応を起こして、特定の色調に発色した染料重合体となる。一方、酸化剤は毛髪に含まれるメラニン色素を分解し無色化する。
下記特許文献1は、ヘアケア剤としてセリン、スレオニン等を配合した酸化染毛剤等の染毛剤を開示する。下記特許文献2は、染料成分として用いる主要中間体とカプラーの種類を特定し、それらの配合比も特定した染毛剤組成物を開示する。
特表平11−508542号公報 WO2005/120446号公報
ところで、酸化染毛剤は一般的に、前記した染毛のメカニズムに基づき、耐久性のある鮮明な色調の染毛効果を発現できるとされている。しかし、実際には、染毛後に繰返し洗髪を行なったりする過程で、染毛色の褪色や色相変化(変色)が起こり易い場合があるという問題が知られている。このような問題の一つの原因として染料成分の選択が考えられる。即ち、それぞれ多様な選択肢がある主要中間体とカプラーとの組み合わせ次第では、染毛色の褪色や変色を起こし易い。
従来、主要中間体としては例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、p−アミノフェノールやこれらの塩等を用い、カプラーとしては例えば5−アミノ−o−クレゾール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、m−アミノフェノールやこれらの塩等を用いるという組み合わせに基づいた酸化染毛剤が汎用されている。
しかし本願発明者の研究によれば、上記のような主要中間体とカプラーを組み合わせて用いる酸化染毛剤では、第1に、毛髪の染まりが悪かったり、毛髪の新生部と既染部で同等な染まり具合を得られないという染毛効果上の問題があった。毛髪の新生部と既染部で同等な染まり具合を得られない場合は、新生部と既染部を分けて染毛する際に薬剤選定が困難であった。
ここに、毛髪の新生部とは、当該毛髪に対する前回の染毛処理の後に伸びて来た、毛髪の根元部分である。一方、毛髪の既染部とは、当該毛髪における染毛履歴を受けて来た既生毛部分である。更に毛髪の新生部と既染部での「同等な染まり具合」とは、少なくとも「同様の濃さ(トーン)に染まっている」ことを言い、必ずしも染毛色調が同一であることまでは要求されない。
又、上記従来の酸化染毛剤では、第2に、染毛後の洗髪の繰返し等に起因して染毛色の褪色や色相変化を起こし易い場合があることが分かった。
そこで本発明は、上記のような主要中間体とカプラーを用いる酸化染毛剤において、良好な染毛効果が得られ、かつ染毛後の洗髪の繰返し等に対して染毛色の褪色や色相変化が起こり難くすることを、解決すべき技術的課題とする。「良好な染毛効果」とは、毛髪の染まりが良く、かつ、毛髪の新生部と既染部で同等な染まり具合となることをいう(本願明細書において、以下、同様)。
(第1発明の構成)
第1発明の構成は、下記(A)〜(D)成分を含有する、染毛剤組成物である。
(A)下記「化1」の式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上。
(化1式において、R1は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基を表す。R2、R3、R5及びR6は、それぞれ、−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2、R3、R5及びR6は互いに異なっていても良く、一部又は全部が互いに同一であっても良い。R4はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基を表す。「置換アミノ基」とは、アミノ基の1個又は2個の−Hがアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシ基に置換されたものをいう。)
(B)下記「化2」の式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上。
(化2式において、R1’は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基を表す。R2’、R4’〜R6’は、それぞれ、−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2’、R4’〜R6’ は互いに異なっていても良く、一部又は全部が互いに同一であっても良い。R3’はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基を表す。「置換アミノ基」とは、アミノ基の1個又は2個の−Hがアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシ基に置換されたものをいう。)
(C)下記「化3」の式で示される化合物群から選ばれる1種以上。
(化3式において、Ra、Rbは各一方の芳香環における任意の置換位置にあって、それぞれ−H又はヒドロキシル基であり、かつ、Ra、Rbが共に−Hであることはない。)
(D)スレオニン及びセリンから選ばれる1種以上。
以上の第1発明に係る化1式及び化2式において、アルキル基の炭素数、ヒドロキシアルキル基あるいはヒドロキシアルコキシ基を構成するアルキレン部分の炭素数は限定されないが、好ましくは、いずれも、炭素数が1〜2個の範囲内のものである。
(第2発明の構成)
第2発明の構成は、前記第1発明に係る染毛剤組成物の各剤の混合時における(D)成分の含有量に対する(A)〜(C)成分の合計含有量の質量比(A+B+C)/Dが0.2〜1000の範囲内である、染毛剤組成物である。
(第1発明の効果)
酸化染毛剤等の染毛剤の染料成分として、主要中間体である(A)成分及びカプラーである(B)成分を組み合わせて用いると、良好な染毛効果が得られず、あるいは染毛後の洗髪の繰返し等に起因して染毛色の褪色や色相変化を起こし易くなる。
本願発明者は、このような問題の解決手段を研究する過程で、上記(A)成分及び(B)成分に加えて、更にカプラーである(C)成分を配合すると、染毛後の染毛色の褪色や色相変化を起こし難くなる、という第1の知見を得た。但し、このような染毛剤では良好な染毛効果を得るには至らない。しかし、更に研究を重ねた結果、染料成分として(A)〜(C)成分を用いる染毛剤において、更に(D)成分としてスレオニン及びセリンから選ばれる1種以上を配合すると、第1の知見に係る上記の効果を維持したもとで、良好な染毛効果も得られる、という第2の知見を得た。
従って、第1発明によれば、染料成分として汎用的な(A)、(B)両成分を用いる酸化染毛剤等の染毛剤組成物において、良好な染毛効果を得て、かつ、染毛後の洗髪等の繰返しに対しても染毛色の褪色や色相変化を有効に防止することができる。
後述の実施例でも示すように、染毛剤の染料成分としての(B)成分は、1種類だけを配合するよりも、2種類以上を配合する方が良好な染毛効果が更に向上する。
(第2発明の効果)
第2発明によれば、(A)〜(D)成分を含有する染毛剤組成物において、これらの各成分の含有量の質量比〔(A)+(B)+(C)〕/(D)が0.2〜1000の範囲内であるため、上記第1発明の効果が特に顕著に発揮される。
次に本発明の実施形態を、その最良の形態を含めて説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施形態によって制限されない。
〔染毛剤組成物〕
本発明の染毛剤組成物として、酸化染毛剤が例示される。染毛剤組成物は使用時に混合される各剤からなる複数剤式であって、通常は2剤式であるが、例えば適宜な組成の第3剤等を付加した3剤式以上の多剤式としても良い。なお、本発明の染毛剤組成物を空気酸化等を利用する1剤式とすることもできるが、この場合、染毛剤組成物には後述する酸化剤は含有されない。又、1剤式の染毛剤組成物では、必須成分及びその他の成分は、いずれも単一の剤に含有される。
通常、本発明に係る染毛剤の第1剤はアルカリ剤と染料成分(酸化染料)を含有し、第2剤は酸化剤を含有する。染料成分は酸化染料、即ち主要中間体とカプラーであるが、更に直接染料が配合されることがある。染毛剤における第1剤と第2剤との混合比は、必要に応じて適宜に設定されるものであって、特段に限定されない。混合比は例えば質量比基準で第1剤:第2剤=1:5〜5:1程度の範囲内で設定しても良いし、より具体的に例えば第1剤:第2剤=1:1等の混合比としても良い。
染毛剤を構成する各剤の剤型は限定されないが、水を基材とする液状の剤型が好ましい。各剤の内の一部の剤を粉末状又は顆粒状をすることもできる。液状の剤型としては、限定はされないが、可溶化物(溶液状)、乳化液状、ゲル状、クリーム状等が例示される。特に乳化液状、クリーム状が好ましい。
なお、染毛剤には界面活性剤等を配合することができるが、染毛剤が使用時に泡状とされるエアゾール式又はノンエアゾール式の泡状染毛剤である場合には、界面活性剤等の起泡剤が重要な成分となる。そして、エアゾール式では、少なくとも第1剤と第2剤に噴射剤(LPG、圧縮ガス等)を配合してエアゾールフォーマー容器に各剤別に封入する。ノンエアゾール式では、各種のノンエアゾールフォーマー容器を用いるか、あるいは各剤を混合して振とう等により発泡させるための、振とう用の密閉可能な容器や撹拌棒等の適宜な発泡用具を準備する。
〔染毛剤組成物の必須又は主要な成分〕
((A)〜(D)成分)
(A)成分
染毛剤組成物の(A)成分は酸化染料の主要中間体であって、前記化1式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上である。塩としては、限定はされないが、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等を好ましく例示することができる。(A)成分は、アルカリ剤を含有する第1剤に配合される。
化1式において、R1は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基であるが、より好ましくは−H又はアルキル基であり、特に好ましくは−H又はメチル基である。R2、R3、R5及びR6はそれぞれ−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子であるが、R2については、より好ましくは−H、アルキル基又はハロゲン原子であり、特に好ましくは−H、メチル基又は塩素原子である。R3、R5及びR6については、より好ましくは−Hである。R4はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基である。
(A)成分の特に好ましい具体例として、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、p−アミノフェノール、2,2’−[(4−アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール、p−メチルアミノフェノール、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、あるいはこれらの塩を挙げることができる。
(B)成分
染毛剤組成物の(B)成分は酸化染料のカプラーであって、前記した化2式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上である。塩としては、限定はされないが、塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等を好ましく例示することができる。(B)成分は、アルカリ剤を含有する第1剤に、1種以上、より好ましくは2種以上、配合される。
化2式において、R1’は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基であるが、より好ましくは−H又はヒドロキシアルキル基であり、特に好ましくは−H又はヒドロキシエチル基である。R2’、R4’〜R6’は、−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子であるが、R4’については、より好ましくは−H、アルキル基又はヒドロキシアルコキシ基であり、特に好ましくは−H、メチル基又はヒドロキシエトキシ基である。R2’、R5’及びR6’については、より好ましくは−Hである。R3’はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基である。
(B)成分の特に好ましい具体例として、5−アミノ−o−クレゾール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、m−アミノフェノール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、あるいはこれらの塩を挙げることができる。
(C)成分
染毛剤組成物の(C)成分は酸化染料のカプラーであって、前記した化3式で示される化合物群から選ばれる1種以上である。(C)成分はアルカリ剤を含有する第1剤に配合される。
化3式において、Ra、Rbは各一方の芳香環における任意の置換位置にあって、それぞれ−H又はヒドロキシル基であり、かつ、Ra、Rbが共に−Hであることはない。
(C)成分の特に好ましい具体例として、α−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレンを挙げることができる。
(D)成分
染毛剤組成物の(D)成分はスレオニン及びセリンから選ばれる1種以上である。(D)成分は、アルカリ剤を含有する第1剤、酸化剤を含有する第2剤、又は第3剤等のいずれか1以上の剤に配合される。
(染毛剤組成物における(A)〜(D)成分の含有量)
染毛剤組成物の各剤の混合時における(A)成分〜(D)成分の含有量は限定されないが、(A)成分については0.05〜2.5質量%、より好ましくは0.125〜1.75質量%であり、(B)成分については0.005〜1質量%、より好ましくは0.015〜0.75質量%であり、(C)成分については0.005〜0.5質量%、より好ましくは0.015〜0.375質量%であり、(D)成分については0.0025〜1質量%、より好ましくは0.005〜0.5質量%である。
又、染毛剤組成物における(A)成分〜(D)成分の含有量の相対的な質量比に関しては、限定はされないが、染毛剤組成物の各剤の混合時における(D)成分の含有量に対する(A)〜(C)成分の合計含有量の質量比〔(A)+(B)+(C)〕/(D)が0.2〜1000の範囲内であることが好ましく、0.3〜600の範囲内であることが更に好ましい。この質量比は、(D)成分が第1剤のみに配合されている場合には第1剤中の(A)成分〜(D)成分の各含有量に基づいて計算できるが、(D)成分が第1剤及び他の剤に配合されている場合や第1剤以外の剤のみに配合されている場合は、使用時における各剤の混合比を考慮したもとでの、混合時における染毛剤中の(A)成分〜(D)成分の各含有量に基づいて計算される。
更に、染毛剤組成物の各剤の混合時における(D)成分の含有量に対する(A)、(B)、(C)各成分の個別の含有量の質量比(A)/(D)、(B)/(D)、(C)/(D)も、限定はされないが、それぞれに一定の数値範囲内であることが好ましい。即ち、質量比(A)/(D)は好ましくは0.1〜500の範囲内、より好ましくは0.25〜350の範囲内であり、質量比(B)/(D)は好ましくは0.01〜200の範囲内、より好ましくは0.03〜150の範囲内であり、質量比(C)/(D)は好ましくは0.01〜100の範囲内、より好ましくは0.03〜75の範囲内である。
従って、染毛剤組成物の各剤の混合時における(A)成分〜(D)成分の含有量は、質量比〔(A)+(B)+(C)〕/(D)が上記の好適範囲内にあり、質量比(A)/(D)、(B)/(D)、(C)/(D)のいずれか1以上(特に好ましくは、いずれも)が上記の好適範囲内にあることが、とりわけ好ましい。
(アルカリ剤)
染毛剤組成物の第1剤はアルカリ剤を含有する。第1剤におけるアルカリ剤の含有量は特段に限定されないが、好ましくは0.5〜20質量%の範囲内である。アルカリ剤を含有する第1剤のpHは8〜12が好ましいが、これに限定されない。
アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、アンモニウム塩、アルカノールアミン、有機アミン類(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、グアニジン等)、無機アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等)、塩基性アミノ酸(アルギニン、リジン等)及びそれらの塩等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を使用できる。
アンモニウム塩としては、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機酸のアンモニウム塩、又は、クエン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、シュウ酸アンモニウム、酒石酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩が好ましく例示される。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
(酸化剤)
染毛剤組成物の第2剤は酸化剤を含有する。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を使用できる。
第2剤における酸化剤の含有量は限定されないが、0.1〜15質量%の範囲内であることが好ましい。又、酸化剤を含有する第2剤のpHは1〜5が好ましいが、これに限定されない。
(水)
水は、染毛剤組成物を構成する各剤における他の各成分を溶解・分散させる基材であり、場合によって各剤を泡状とするために必要である。各剤における水の配合量は限定されず、必要に応じて適宜に設定すれば良い。
〔染毛剤組成物におけるその他の成分〕
染毛剤組成物を構成する各剤は、上記した各成分の他に、各種の任意的な配合成分を含有することができる。例えば、前記(A)〜(C)成分以外の染料成分、界面活性剤、油性成分、溶剤、ポリマー類、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、pH調整剤、植物又は生薬抽出物、ビタミン類、香料等を任意に配合できる。これらの内の幾つかの配合成分について、以下に述べる。
((A)〜(C)成分以外の染料成分)
染毛剤組成物の第1剤は、前記(A)〜(C)成分に該当しない主要中間体やカプラーを含有することができる。但し、本発明の効果を阻害しない限度内の含有量とする。又、染毛剤組成物の染毛色調の調整のために、(A)〜(C)成分に加えて直接染料を含有することもできる。
前記(A)成分に該当しない主要中間体として、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、o−アミノフェノール、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール及びそれらの塩類等が例示される。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が例示される。
前記(B)、(C)成分に該当しないカプラーとして、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、タンニン酸及びそれらの塩類等が例示される。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が例示される。
直接染料として、例えば、酸性染料、塩基性染料、天然染料、ニトロ染料、分散染料等が挙げられる。
上記酸性染料としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色401号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、かっ色201号、黒色401号等を例示できる。
上記塩基性染料としては、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 99、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87等を例示できる。
上記天然染料としては、クチナシ色素、ウコン色素、アナトー色素、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ラック色素等を例示できる。
上記ニトロ染料としては、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、ピクリン酸、及びそれらの塩、HC Blue No.2、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15等を例示できる。
上記分散染料としては、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15等を例示できる。
(界面活性剤)
染毛剤組成物の各剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を任意に含有することができる。染毛剤組成物の各剤における界面活性剤の含有量は限定されないが、例えば、各剤の混合時においては0.5〜30質量%の範囲内とすることができる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(ベヘントリモニウムクロリド)、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が例示される。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(以下、「POE」ともいう)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類(ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩等が例示される。
両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、イミダゾリン、アミドベタイン、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタイン、アミドスルホベタイン、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ココアミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が例示される。
非イオン性界面活性剤としては、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEラウリルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル(以上、エーテル型非イオン性界面活性剤)等が例示され、又、モノオレイン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、トリオレイン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル(以上、エステル型非イオン性界面活性剤)等が例示される。
(油性成分)
染毛剤組成物の各剤は、高級アルコール、油脂、ロウ類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類等から選ばれる1種以上の油性成分を任意に含有することができる。油性成分の含有量は限定されないが、例えば、染毛剤組成物の各剤の混合時において0.1〜30質量%の範囲内とすることができる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が例示される。
油脂としては、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が例示される。
ロウ類としては、ミツロウ(蜜蝋)、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ等が例示される。
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が例示される。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が例示される。
エステル類としては、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、イソステアリン酸イソセチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が例示される。
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が例示される。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が例示される。
(溶剤)
本発明の染毛剤組成物を構成する各剤は、溶剤を含有しても良い。これらの含有量は、染毛性の向上の見地等から、各剤の混合時において10質量%以下であることが好ましく、0.01〜8質量%とすることがより好ましい。
溶剤として、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の炭素数5以下の1価の低級アルコール、ポリオール類やその低級アルキルエーテル類が挙げられる。ポリオール類としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)、イソプレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。ポリオールの低級アルキルエーテル類としては、前述のポリオールのモノ低級アルキルエーテルやポリ低級アルキルエーテル(例えば、ジ低級アルキルエーテル)等が挙げられる。
次に本発明の実施例及び比較例を説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例及び比較例によって限定されない。
〔染毛剤組成物の調製〕
(第1実施例群)
実施例1〜実施例34に係る2剤式染毛剤について、実施例1〜実施例8の第1剤の組成を表1に、実施例9〜実施例17の第1剤の組成を表2に、実施例18〜実施例26の第1剤の組成を表3に、実施例27〜実施例34の第1剤の組成を表4に示す。又、これらの実施例1〜実施例34に係る2剤式染毛剤の第2剤としては、全て共通して表5に示す組成のものを用いた。
以上の第1剤及び第2剤は、常法に従い全てクリーム状に製剤した。表1〜表5において各成分の含有量を示す数値は、その第1剤又は及び第2剤中における当該成分の質量%数である。本発明の(A)〜(D)成分にそれぞれ該当する成分については、成分名の左側欄外にそれぞれ「A」〜「D」と表記した。表1〜表5から分かるように、第1実施例群の各実施例では(D)成分は第1剤のみに配合されている。
実施例1〜実施例34は、使用時に第1剤と第2剤を質量比1:1で混合してから、毛髪に適用するものである。そして表1〜表4の最下部には、各実施例に係る第1剤と第2剤との質量比1:1での混合時における(A)〜(D)成分それぞれの合計含有量を、「混合時合計含有量」の欄に表記した。又、第2発明で前記した(A)〜(D)成分の混合時含有量の質量比〔(A)+(B)+(C)〕/(D)を、「(A+B+C)/D」の欄に表記した。更に、実施形態の項で前記した、混合時の(D)成分の含有量に対する(A)、(B)、(C)各成分の個別の含有量の質量比(A)/(D)、(B)/(D)、(C)/(D)も、それぞれ「A/D」、「B/D」、「C/D」の欄に表記した。
(第2実施例)
実施例35として、表6に示す第1剤及び第2剤の組成を持つ2剤式染毛剤の各剤を常法に従いクリーム状に製剤した。表6から分かるように、実施例35では(D)成分は第1剤ではなく第2剤に配合されている。この2剤式染毛剤も、表6に示すように、使用時に第1剤と第2剤を質量比1:1で混合してから毛髪に適用するものである。表6におけるその他の点の表記の要領は、表1〜表4の場合と同様である。
(第3実施例)
実施例36として、表7に示す第1剤、第2剤及び第3剤の組成を持つ3剤式染毛剤の各剤を常法に従いクリーム状に製剤した。表7から分かるように、実施例36では(D)成分は第3剤のみに配合されている。この3剤式染毛剤は、表7に示すように、使用時に第1剤:第2剤:第3剤を質量比1:1:0.1で混合してから毛髪に適用するものである。表7におけるその他の点の表記の要領は、表1〜表4の場合と同様である。
(比較例群)
比較例1〜比較例9に係る2剤式染毛剤について、それぞれの第1剤の組成を表8に示す。又、これらの比較例に係る2剤式染毛剤の第2剤として、全て共通して前記表5に示す組成のものを用いた。以上の第1剤及び第2剤は、常法に従い全てクリーム状に製剤した。各比較例は、使用時に第1剤と第2剤を質量比1:1で混合してから、毛髪に適用するものである。表8におけるその他の点の表記の要領は表1〜表4の場合と同様である。
〔染毛剤組成物の評価〕
(良好な染毛効果の評価)
上記した第1実施例群、第2実施例、第3実施例及び比較例群に係る各実施例、各比較例の各剤をそれぞれ前記した質量比で混合し、それらの混合物を直ちに3グラムずつ取って長さ10cmの白毛の毛束サンプルに均一に塗布し、30分間放置して染毛処理を行った後、水洗、乾燥させてから、染毛効果を評価した。
なお、全ての実施例、比較例で、白毛の毛束サンプルとして、未処理の第1サンプルと、予めホーユー株式会社製のブリーチ剤「プロマスター(登録商標)EX LT」を用いて上記の未処理サンプルをブリーチ処理しておいた第2サンプルとを用いて、「良好な染毛効果」を評価した。即ち、第1サンプルはヒトの頭髪、顔面のヒゲ等の毛髪の新生部に相当し、第2サンプルは既染部に相当するので、この評価は毛髪の新生部及び既染部についての毛髪の染まりを評価していることになり、ひいては、同一の実施例又は比較例についての第1サンプルと第2サンプルの対比により、「毛髪の新生部と既染部で同様な染まり具合となる」か否かを評価していることになる。
各実施例、各比較例に係る第1サンプルと第2サンプルの評価は、それぞれ10名のパネラーが目視で行った。
評価基準としては、第1、第2サンプルが同様に染まりが良好な場合をランク「5」、第1、第2サンプルのいずれか一方の染まりが良いが他方の染まりが少し劣る場合をランク「4」、第1、第2サンプルが同様に染まりが少し劣る場合をランク「3」、第1、第2サンプルのいずれか一方の染まりが良好又は少し劣る程度であるが他方の染まりが悪い場合をランク「2」、第1、第2サンプルが同様に染まりが悪い場合をランク「1」とした。
各パネラーの評価が割れた場合は、最も多い評価ランクを採用した。最も多い評価ランクが複数通りに割れた場合には、それらの内で相対的に悪い評価ランクを採用した。評価の結果を、該当する各表の「染毛効果」の欄に示す。
(褪色防止効果の評価)
上記の「染毛効果の評価」の項で述べた、各実施例、各比較例に係る染毛処理後の第1サンプルと第2サンプルを、それぞれ50℃(±2℃)の1%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液に15分間静かに浸漬させた後、水洗し、乾燥させた。このような処理は、「染毛処理後の洗髪の繰返し等を経た後の褪色評価の促進試験」としての信頼性が当業者に認識されている。
そして、このような処理の前後での第1サンプルと第2サンプルの色調の変化を、それぞれ10名のパネラーが目視で評価した。具体的には、各実施例、各比較例に係る染毛処理後で上記褪色処理前の第1サンプル、第2サンプルと、これらの褪色処理後のサンプルとを並列配置して目視により対比観察し、両者の染毛色調(色の濃さと色調)の差を評価した。評価基準は、染毛色調の差が認められない場合を「◎」、染毛色調の差が認められるが、僅かなものである場合を「○」、染毛色調の差が幾分明瞭に認められる場合を「△」、染毛色調の差が大きく、明瞭に認められる場合を「×」とする4ランクで評価した。各パネラーの評価が割れた場合は、最も多い評価ランクを採用した。最も多い評価ランクが複数通りに割れた場合には、それらの内で相対的に悪い評価ランクを採用した。
褪色防止効果の評価の結果を、該当する各表の「褪色」の欄に示す。全ての実施例、比較例において、第1サンプルと第2サンプルとの評価結果が一致したので、各表にはその一致した評価結果を示す。
本発明により、特定の主要中間体とカプラーを用いる酸化染毛剤において、良好な染毛効果が得られ、染毛後の洗髪の繰返し等に対して染毛色の褪色や色相変化が起こり難い染毛剤組成物が提供される。

Claims (2)

  1. 下記(A)〜(D)成分を含有〔(D)成分については、(D)成分を含有する蛋白質加水分解物として配合された場合を除く〕し、各剤の混合時において、(A)成分の含有量が0.05〜2.5質量%、(B)成分の含有量が0.005〜1質量%、(C)成分の含有量が0.05質量%以上、(D)成分の含有量が0.0025〜1質量%であることを特徴とする複数剤式染毛剤組成物。
    (A)下記「化1」の式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上。
    (化1式において、R1は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基を表す。R2、R3、R5及びR6は、それぞれ、−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2、R3、R5及びR6は互いに異なっていても良く、一部又は全部が互いに同一であっても良い。R4はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基を表す。「置換アミノ基」とは、アミノ基の1個又は2個の−Hがアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシ基に置換されたものをいう。)
    (B)下記「化2」の式で示される化合物群又はこれらの塩から選ばれる1種以上。
    (化2式において、R1’は−H、アルキル基又はヒドロキシアルキル基を表す。R2’、R4’〜R6’は、それぞれ、−H、アルキル基、ヒドロキシアルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2’、R4’〜R6’ は互いに異なっていても良く、一部又は全部が互いに同一であっても良い。R3’はアミノ基、置換アミノ基又はヒドロキシル基を表す。「置換アミノ基」とは、アミノ基の1個又は2個の−Hがアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシ基に置換されたものをいう。)
    (C)下記「化3」の式で示される化合物群から選ばれる1種以上。
    (化3式において、Ra、Rbは各一方の芳香環における任意の置換位置にあって、それぞれ−H又はヒドロキシル基であり、かつ、Ra、Rbが共に−Hであることはない。)
    (D)スレオニン及びセリンから選ばれる1種以上。
  2. 前記染毛剤組成物の各剤の混合時における(D)成分の含有量に対する(A)〜(C)成分の合計含有量の質量比〔(A)+(B)+(C)〕/(D)が0.2〜1000の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の複数剤式染毛剤組成物。

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