JP2020180084A - 酸化剤含有組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤、毛髪脱色剤、又は毛髪脱染剤として使用する酸化剤含有組成物において、酸化剤の安定性を高めつつ、乳化安定性に優れた組成物を提供することである。【解決手段】上記課題を解決するために、本発明として(A)スズ酸塩、(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤を含有することを特徴とする酸化剤含有組成物を提供する。(A)スズ酸塩(B1)アニオン性界面活性剤(B2)両性界面活性剤【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ剤を含有する剤と混合して染毛剤、毛髪脱色剤、又は毛髪脱染剤(以下、染毛剤等という。)として使用される酸化剤含有組成物に関するものである。更に詳しくは、スズ酸塩、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を含有することで、乳化安定性や泡立ちなどを損なうことなく、酸化剤の安定性に優れた酸化剤含有組成物に関するものである。
染毛剤として使用される酸化剤含有組成物は、染料中間体とカプラーからなる酸化染料を毛髪内部で酸化することにより発色させて染毛するものである。また、毛髪脱色剤や毛髪脱染剤として使用される酸化剤含有組成物は、毛髪のメラニンや染毛によって毛髪中に定着した染料を脱色するものである。
例えば、特許文献1には、酸化剤を含有する第2剤を備えた多剤式の毛髪化粧料が染毛剤等に使用できることが開示されている。
また、毛髪化粧料に使用する過酸化水素等の酸化剤は、水と酸素に分解しやすい不安定な化合物であるため、酸化剤を含有する組成物を長期間安定に保つことは困難であることが知られている。例えば、特許文献2には、毛髪用の酸化剤含有組成物に含まれる酸化剤の安定性を向上させるために、スズ酸塩や、アミノカルボン酸系キレート化剤、酸などを含有した酸化剤含有組成物が開示されている。
国際公開第2015/119019号 特開2019−11294号公報
上記特許文献2に開示されたように、酸化剤含有組成物においてスズ酸塩を添加すると酸化剤の安定性が向上することが知られている。しかしながら、発明者らは、スズ酸塩を添加すると、酸化剤含有組成物の乳化安定性が低下する傾向にあることを確認した。
そこで、本発明の課題は、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用する酸化剤含有組成物において、酸化剤の安定性を高めつつ、乳化安定性に優れた組成物を提供することである。
発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用される酸化剤含有組成物に、スズ酸塩、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤を配合することにより、酸化剤の安定性を高めつつ、乳化安定性を向上させることができるという知見に至り、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の酸化剤含有組成物である。
上記課題を解決するための本発明の酸化剤含有組成物は、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤、毛髪脱色剤、又は毛髪脱染剤として使用される酸化剤含有組成物であって、(A)スズ酸塩、(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤を含有することを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、酸化剤の安定性を高めつつ、乳化安定性に優れるという効果を奏することができる。
さらに、本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、酸化剤含有組成物に含まれる(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤の含有量の和((B1)+(B2))が、2.00〜6.00質量%であることを特徴とするものである。
(B1)+(B2)が2.00質量%以上である場合、酸化剤含有組成物の乳化安定性をより向上させることができる。
(B1)+(B2)が6.00質量%以下である場合、酸化剤の安定性をいっそう高めることができる。
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、更に(C)高級脂肪酸を含有することを特徴とするものである。
スズ酸塩を含有する酸化剤含有組成物を用いると、染毛剤等の泡立ちが低下するという傾向が認められる。
しかしながら、上記(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤に加えて、(C)高級脂肪酸を添加することにより、泡立ちを向上するという効果を奏することができる。
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、更に(C)高級脂肪酸の含有量に対する前記(B1)成分と前記(B2)成分の含有量の和の比((B1)+(B2))/(C)が、2.0〜6.0であることを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、酸化剤含有組成物の泡立ちを一層高めるという効果を奏することができる。
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、更に(D)非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、酸化剤含有組成物の乳化安定性をより向上させることができる。
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様は、(D)非イオン性界面活性剤として、(Di)HLB値が10.0以上19.0未満である非イオン性界面活性剤を少なくとも1種含むことを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、酸化剤含有組成物の乳化安定性を、更に向上させることができる。
本発明の酸化剤含有組成物の一実施態様としては、前記染毛剤、前記毛髪脱色剤、又は前記毛髪脱染剤は、毛髪に適用後、毛髪上で泡立てて使用することを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、安定した品質を保ち、利便性の高い染毛剤等を提供することができる。
また、スズ酸塩を含有する酸化剤含有組成物を用いた場合、染毛剤等の泡立ちが低下するという傾向が認められることから、本発明においては、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用する酸化剤含有組成物において、酸化剤の安定性を高めつつ、泡立ちに優れた組成物を提供するという課題もある。
そして、酸化剤含有組成物に高級脂肪酸を配合することにより、酸化剤を安定化させつつ、泡立ちも向上させることができるという知見に至った。
すなわち、上記課題を解決するための本発明の酸化剤含有組成物は、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用される酸化剤含有組成物であって、(A)スズ酸塩、(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤、及び(C)高級脂肪酸を含有することを特徴とするものである。
この酸化剤含有組成物によれば、酸化剤の安定化や乳化安定性の向上だけでなく、染毛剤等の泡立ちも向上させることができる。
本発明によれば、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用する酸化剤含有組成物において、酸化剤の安定性を高めつつ、乳化安定性に優れた組成物を提供することができる。
本発明の酸化剤含有組成物は、アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤等として使用される酸化剤含有組成物であって、(A)スズ酸塩、(B1)アニオン性界面活性剤、(B2)両性界面活性剤を含有する。
なお、以下の説明では、アルカリ剤を含有する剤を第1剤、酸化剤を含有する本発明の酸化剤含有組成物を第2剤とする。
[第2剤:酸化剤含有組成物]
本発明の酸化剤含有組成物は、乳化状の酸化剤含有組成物である。本発明の乳化状とは、水中油型乳化物であり、水溶性の液体中に、脂溶性物質である乳化粒子が分散した状態である。なお、本発明の酸化剤含有組成物は、混合性や塗布性などを勘案して適宜設計され、乳液状、クリーム状、又はゲル状であってもよい。本発明の酸化剤含有組成物は、乳化安定性に優れるという観点から、特に乳液状、又はクリーム状であることが好ましい。
また、酸化剤含有組成物の25℃における粘度は、特に制限されないが、好ましくは100mPa・s以上20000mPa・s以下である。下限として、より好ましくは1000mPa・s以上であり、特に好ましくは3000mPa・s以上である。上限として、より好ましくは15000mPa・s以下であり、更に好ましくは10000mPa・s以下、特に好ましくは7000mPa・s以下である。
なお、粘度の測定方法はB型粘度計(東機産業社製 TV−10型)を用い、25℃、1分間、回転速度:12rpm、2号ローター、3号ローター、又は4号ローター使用の条件下で測定する。粘度範囲が2500mPa・s未満の場合、2号ローターを用いて求めることができる。粘度範囲が2500以上10000mPa・s未満の場合は3号ローターを用い、粘度範囲が10000mPa・s以上の場合は4号ローターを用いて求めることができる。
次に、本発明の酸化剤含有組成物に使用する各成分について、詳細に説明する。なお、各成分の含有量については、特に断りがない場合には、各成分を混合した酸化剤含有組成物中の含有量を示す。
(A:スズ酸塩)
(A)成分であるスズ酸塩は、酸化剤の安定性を向上させることができるものである。例えば、スズ酸塩としては、スズ酸ナトリウム、スズ酸カリウムなどが挙げられる。
また、これらのスズ酸塩は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸化剤含有組成物におけるスズ酸塩の含有量は、特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物におけるスズ酸塩の含有量としては、0.0005質量%以上1.5質量%以下であってもよい。下限値としては、酸化剤の安定性向上の観点から好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上、特に好ましくは0.007質量%以上である。一方、上限値としては、乳化安定性向上の観点から好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下、特に好ましくは0.45質量%以下である。
(B1:アニオン性界面活性剤)
(B1)成分であるアニオン性界面活性剤は、下記(B2)成分と併用することで、酸化剤含有組成物の乳化安定性を向上させることができるものである。例えば、アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、アルケニル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和脂肪酸塩、不飽和脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノエステル型界面活性剤、リン酸ジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステルなどが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンは、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンなどが挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス硫酸ナトリム)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸塩、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−ラウロイルグルタミン酸塩類、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。本発明の効果がより発揮されるという観点から、アルキル硫酸エステル塩型、又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩型のアニオン性界面活性剤を配合することが好ましく、更に好ましくはラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸ナトリウム(ラウレス硫酸ナトリム)である。
また、これらのアニオン性界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸化剤含有組成物におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物におけるアニオン性界面活性剤の含有量としては、0.001質量%以上20.0質量%以下であってもよい。下限値としては、乳化安定性向上の観点から好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは1.0質量%以上である。一方、上限値としては、酸化剤の安定性向上の観点から好ましくは12.5質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下、特に好ましくは7.5質量%以下である。
(B2:両性界面活性剤)
(B2)成分である両性界面活性剤は、上記(B1)成分と併用することで、酸化剤含有組成物の乳化安定性を向上させることができるものである。例えば、両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。本発明の効果がより発揮されるという観点から、ベタイン型両性界面活性剤を配合することが好ましい。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(ラウロアンホ酢酸Na)、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエトキシエチル−N’−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシメトキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどのグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミンなどのアミノプロピオン酸型両性界面活性剤が挙げられる。
また、ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどのアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタインなどのスルホベタイン型両性界面活性剤が挙げられ、好ましくはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインである。
また、これらの両性界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸化剤含有組成物における両性界面活性剤の含有量は、特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物における両性界面活性剤の含有量としては、0.001質量%以上15.0質量%以下であってもよい。下限値としては、乳化安定性向上の観点から好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは1.0質量%以上である。一方、上限値としては、酸化剤の安定性向上の観点から好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは7.5質量%以下、特に好ましくは6.0質量%以下である。
なお、酸化剤含有組成物における(B1)成分であるアニオン性界面活性剤と(B2)成分である両性界面活性剤の合計含有量は、特に制限されないが、1.00質量%以上10.00質量%以下とすることが望ましい。
下限値としては、酸化剤含有組成物の乳化安定性の観点から、好ましくは1.00質量%以上、更に好ましくは2.00質量%以上、特に好ましくは3.00質量%以上である。一方、上限値としては、酸化剤の安定性向上の観点から、好ましくは8.00質量%以下、更に好ましくは6.00質量%以下、特に好ましくは4.00質量%以下である。
(B1)成分であるアニオン性界面活性剤と(B2)成分である両性界面活性剤の合計含有量を上記範囲内とすることで、酸化剤の安定性を保持した上で乳化安定性をより向上させることができる。
(酸化剤)
酸化剤は、酸化染料を酸化して発色させる作用や、毛髪の内部のメラニンを分解する作用を有するものであれば特に制限されるものではない。例えば、酸化剤としては、過酸化水素、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過酸化尿素、過酸化メラミン、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、過酢酸、過ギ酸、過酢酸塩、過ギ酸塩、過マンガン酸塩、臭素酸塩などが挙げられる。これらの酸化剤の中でも、メラニンの脱色力に優れることから、好ましくは過酸化水素である。
また、これらの酸化剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
なお、酸化剤として過酸化水素を含有する場合、その安定性を向上させる安定化剤として、エチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウムやヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウムなどのヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム塩などを配合してもよい。
また、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、及び過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩などを酸化助剤として含有してもよい。
酸化剤含有組成物における酸化剤の含有量は、目的とする酸化剤の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物における酸化剤の含有量としては、0.05質量%以上30.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは20.0質量%以下、更に好ましくは15.0質量%以下、特に好ましくは10.0質量%以下である。
(C:高級脂肪酸)
(C)成分である高級脂肪酸は、炭素数6〜40の脂肪酸である。染毛剤等の泡立ち向上の観点から、炭素数として好ましくは10〜24であり、更に好ましくは12〜16であり、特に好ましくは12である。
高級脂肪酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸などが挙げられる。好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びパルミチン酸などが挙げられる。
また、これらの高級脂肪酸は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
本発明の酸化剤含有組成物に、(C)成分を含有させることで、酸化剤の安定性や乳化安定性を損なうことなく、染毛剤等の泡立ちも向上させることができる。
酸化剤含有組成物における高級脂肪酸の含有量は、目的とする高級脂肪酸の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物における高級脂肪酸の含有量としては、0.005質量%以上5.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは3.0質量%以下、特に好ましくは2.0質量%以下である。
なお、高級脂肪酸は第1剤に配合することも可能であるが、泡立ち向上を目的とする場合、配合量が多量となり第1剤の製剤安定性が低下するので、第2剤に配合することが好ましい。
また、酸化剤含有組成物において、(C)高級脂肪酸の含有量に対する前記(B1)成分と前記(B2)成分の含有量の和の比((B1)+(B2))/(C)は特に制限されないが、2.0〜6.0とすることが望ましい。下限値としては、泡立ち向上の観点から好ましくは2.0以上であり、上限値としては、酸化剤の安定性の観点から好ましくは6.0以下、更に好ましくは4.0以下である。
(C)高級脂肪酸の含有量に対する前記(B1)成分と前記(B2)成分の含有量の和の比を上記範囲内とすることで、泡立ちをより向上させることができる。
(D:非イオン性界面活性剤)
(D)成分である非イオン性界面活性剤は、酸化剤含有組成物を毛髪に塗布する際に垂れ落ちを抑制することや、乳化安定性に寄与するものであれば特に制限されるものではない。例えば、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型非イオン性界面活性剤、エステル型非イオン性界面活性剤、エステルエーテル型非イオン性界面活性剤、アルカノールアミド型非イオン性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、レシチン誘導体水素添加大豆レシチンなどが挙げられる。
エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンフィトステロールなどが挙げられ、好ましくは、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルである。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。
ポリオキシエチレンなどポリアルキレンオキシド繰り返し単位数としては、例えば、2〜100が挙げられ、好ましくは3〜25である。
アルキルグリコシドの具体例としては、例えば、脂肪酸鎖の炭素原子数が8〜16個のアルキルグルコシド、オクチルグルコシド、オクチルマルトシド、デシルグルコシド、デシルマルトシド、ドデシルグルコシド、ヘプチルチオグルコシド、オクチルチオグルコシド、ノニルチオマルトシドなどが挙げられる。
また、これらの非イオン性界面活性剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
(D)成分である非イオン性界面活性剤のHLB(hydrophile−lipophile balance)の値は、特に制限されるものではない。例えば、(D)成分である非イオン性界面活性剤は、好ましくはHLB値が6以上20以下のものである。下限値としては、好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、特に好ましくは11以上である。一方、上限値としては、好ましくは19未満、更に好ましくは18以下、特に好ましくは17以下である。
また、(D)成分である非イオン性界面活性剤には、HLB値が10以上19未満の非イオン性界面活性剤(Di)を含有することが好ましい。(D)成分である非イオン性界面活性剤はHLBの異なる2種以上を組み合わせて用いることもでき、HLB値が10以上19未満の非イオン性界面活性剤(Di)と、HLB値が10未満や19以上の非イオン性界面活性剤(Do)と組み合わせてもよい。このとき、非イオン性界面活性剤の全量に対して(Di)成分の含有量(Di/(Di+Do))は、とくに制限されないが、好ましくは0.9以上であり、より好ましくは0.95以上である。
非イオン性界面活性剤の質量比を上記範囲とすることで、酸化剤含有組成物の乳化安定性をより向上させることができる。
さらに、(Di)成分は、好ましくはHLBが10以上15以下のもの(Di1)と、HLBが15より大きく19未満のもの(Di2)を組み合わせることができ、(Di1)成分は、より好ましくはHLBが10以上12以下のものであり、(Di2)成分は、より好ましくはHLBが17以上19未満のものである。
なお、HLB値は、W.C.Griffinによって考えられ、非イオン性界面活性剤に対して与えられた数値であり、非イオン性界面活性剤の親油基(アルキル基)と親水基(酸化エチレン鎖)との強さのバランスを数字で表したものである。HLB値は、乳化法から算出した実測値が用いられる(「ハンドブック−化粧品・製剤原料−」日光ケミカルズ株式会社(昭和52年2月1日改訂版発行)参照)。実測HLB値の測定には、界面活性剤の標準物質としてモノステアリン酸ソルビタン(例えば、日光ケミカルズ社製のNIKKOL SS−10、HLB値4.7)とモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、日光ケミカルズ社製のNIKKOL TS−10、HLB値14.9)を組み合わせて使用する。被乳化物には流動パラフィンを使用する。なお、流動パラフィンは種類による、又はロットによる変動が考えられる場合は、その都度測定する。流動パラフィンを上記2種類の界面活性剤で乳化し、最適な界面活性剤の割合を求め、流動パラフィンの所要HLB値(乳化されるHLB値)を求める。計算式は数式(1)に示される。
通常流動パラフィンの所要HLB値は、種類、及びロットにもよるが10.1〜10.3程度である。次に未知の界面活性剤のHLB値の測定は、所要HLB値を求めた流動パラフィンを用いて測定する。未知の界面活性剤が親水性であればモノステアリン酸ソルビタンと組み合わせ、未知の界面活性剤が疎水性であればモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンと組み合わせて、上記流動パラフィンを乳化し、安定性のあるところの最適割合を求め、未知の界面活性剤のHLB値をxとして上記数式(1)に当てはめて算出する。
酸化剤含有組成物における非イオン性界面活性剤の含有量は、目的とする非イオン性界面活性剤の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、酸化剤含有組成物における非イオン性界面活性剤の含有量としては、0.01質量%以上30.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、特に好ましくは1.0質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下、3.0質量%以下、特に好ましくは2.0質量%以下である。
(E:高級アルコール)
本発明の酸化剤含有組成物には、好ましくは(E)成分として高級アルコールを含有することができる。高級アルコールは、炭素数が6以上の炭素鎖を持つアルコールであれば特に制限されるものではない。例えば、高級アルコールの炭素数としては、8〜40である。下限値としては、好ましくは10以上であり、より好ましくは12以上である。上限値としては、好ましくは35以下であり、より好ましくは30以下であり、更に好ましくは28以下であり、特に好ましくは24以下である。
また、高級アルコールの炭素鎖は、飽和のものでも不飽和のものでもよい。炭素鎖が分岐鎖状である2−オクチルドデカノールなどの高級アルコールも用いることができる。
高級アルコールの水酸基の数は、特に制限されず、複数の水酸基を有する多価アルコールでもよい。なお、好ましくは一価アルコールである。また、水酸基以外の他の置換基を有していてもよい。
高級アルコールの具体例としては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール、フィトステロール、コレステロールなどが挙げられる。
また、これらの高級アルコールは単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
(E)成分である高級アルコールを含有することにより、粘度を向上させることができる。高級アルコールの含有量は、特に制限されるものではなく、例えば、高級アルコールの含有量としては、0.01質量%以上20.0質量%以下であってもよい。
[酸化剤含有組成物(第2剤)に配合されるその他の成分]
本発明の酸化剤含有組成物には、必要に応じて、水、直接染料、界面活性剤(但し上記(B1)、(B2)、及び(D)成分を除く。)、油性成分(但し(C)成分を除く。)、多価アルコール、高分子化合物、ペプチド、アミノ酸、キレート剤、pH調節剤などを適宜に選択して含有させることができる。
(界面活性剤)
その他の界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤を配合することができる。
カチオン性界面活性剤は、水に溶解してイオン解離をする親水基が陽イオンとなる界面活性剤である。例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩などのアルキル4級アンモニウム塩類、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩などのアミン塩類、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリウム塩などの環式4級アンモニウム塩類、塩化ベンゼトニウムなどが挙げられる。
モノアルキル型4級アンモニウム塩の具体例としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(2)オレイルメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレンステアリルメチルアンモニウム、塩化ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムなどが挙げられる。
また、モノアルキル型4級アンモニウム塩のアルキル基は、特に制限されるものではない。例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩のアルキル基は、炭素数6以上40以下であってもよい。下限値としては、好ましくは8以上であり、より好ましくは12以上であり、更に好ましくは16以上であり、特に好ましくは18以上である。上限値としては、好ましくは35以下であり、より好ましくは30以下であり、更に好ましくは28以下であり、特に好ましくは24以下である。
ジアルキル型4級アンモニウム塩の具体例としては、例えば、塩化ジアルキル(12〜15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
カチオン性界面活性剤の含有量は、目的とする界面活性剤の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、第2剤において、0.001質量%以上20.0質量%以下であってもよい。上限値としては、好ましくは10.0質量%以下、更に好ましくは5.0質量%以下、特に好ましくは3.0質量%以下である。なお、第2剤においてカチオン性界面活性剤は、実質的に含有しないことが最も好ましい。
(油性成分)
油性成分は、毛髪の状態をしなやかにしたり、染毛性を向上させたりするものであれば特に制限されるものではない。例えば、油脂、ロウ類、炭化水素油、アルキルグリセリルエーテル、エステル油、シリコーン油などが挙げられる。
また、これらの油性成分は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
油脂の具体例としては、例えば、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油、月見草油などが挙げられる。
ロウ類の具体例としては、例えば、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウなどが挙げられる。
炭化水素油の具体例としては、例えば、流動パラフィン、パラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、合成スクワラン、水添スクワラン、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、オゾケライト、セレシン、リモネン、テレビン油などが挙げられる。
アルキルグリセリルエーテルとしては、例えば、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルなどが挙げられる。
エステル油の具体例としては、例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルへキシル、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、リシノール酸オクチルドデシル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチルなどが挙げられる。
シリコーン油の具体例としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーンなどが挙げられる。
上記のアミノ変性シリコーンの具体例としては、例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(トリメチルシリルアモジメチコン)などが挙げられる。
油性成分の含有量は、目的とする油性成分の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、油性成分の含有量としては、0.01質量%以上60.0質量%以下であってもよい。
(多価アルコール)
多価アルコールとしては、例えば、グリコール、グリセリンが挙げられる。
また、これらの多価アルコールは単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
グリコールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG1000、PEG1500、PEG1540など)、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどが挙げられる。グリセリンの具体例としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどが挙げられる。
多価アルコールの含有量は、目的とする多価アルコールの作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、多価アルコールの含有量としては、0.1質量%以上30.0質量%以下であってもよい。
(高分子化合物)
高分子化合物としては特に制限されるものではなく、例えば、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム、ジアリル4級アンモニウム塩の重合体、又は共重合体、4級化ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
また、これらの高分子化合物は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
カチオン化セルロース誘導体の具体例としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロースに塩化グリシジルトリメチルアンモニウムを付加して得られる4級アンモニウム塩の重合体であるポリクオタニウム−10(例えば、レオガードG(ライオン社)など)、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドであるポリクオタニウム−4(例えば、セルコートH−100(ナショナルスターチアンドケミカル社)など、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。
ジアリル4級アンモニウム塩の重合体、又は共重合体の具体例としては、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド重合体(ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム)であるポリクオタニウム−6(例えば、マーコート100(Nalco社)など)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド/アクリル酸共重合体であるポリクオタニウム−22(例えば、マーコート280(Nalco社)など)、アクリル酸/ジアリル第四級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体であるポリクオタニウム−39(例えば、マーコートプラス3331(Nalco社)など)などが挙げられる。
4級化ポリビニルピロリドンの具体例としては、例えば、ビニルピロリドンとメタクリル酸ジメチルアミノエチルの共重合体と硫酸ジエチルから得られる4級アンモニウム塩であるポリクオタニウム−11(例えば、ガフコート734、ガフコート755(いずれもアイエスピー・ジャパン社)など)などが挙げられる。
その他、高分子化合物としては、カルボキシビニルポリマーなどのアニオン性ポリマー、水溶性ポリマーなどが挙げられる。水溶性ポリマーの具体例としては、例えば、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)などの植物性高分子、デキストラン、プルランなどの微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプンなどのデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマーなどのビニル系高分子などが挙げられる。
(ペプチド、アミノ酸)
ペプチドやアミノ酸は、毛髪の状態を向上させるものであれば特に制限されるものではない。例えば、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチンなどの動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンドなどの植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素などにより加水分解したものなどが挙げられる。
また、これらのペプチドやアミノ酸は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
(キレート剤)
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA、エデト酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、及びその塩、ジエチレントリアミン五酢酸、及びその塩、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP、エチドロン酸)、及びその塩などが挙げられる。
また、これらのキレート剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
(pH調節剤)
pH調節剤は、無機酸、又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ、又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。なお、好ましくは、有機酸と有機アルカリからなるものである。
有機酸の具体例としては、例えば、グリコール酸や乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などのヒドロキシカルボン酸、コハク酸などのジカルボン酸などが挙げられる。
有機アルカリの具体例としては、例えば、モルフォリンなどの揮発性アルカリ成分、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどのアミノアルコール類、L−アルギニン、L−リジン、L−ヒスチジンなどの塩基性アミノ酸などが挙げられる。
(直接染料)
直接染料は、色を有する化合物であり、毛髪に付着、又は浸透して染毛する染料であれば特に制限されるものではない。例えば、酸性染料、塩基性染料、天然染料、ニトロ染料、HC染料、分散染料などが挙げられる。
また、これらの直接染料は、所望する毛髪の色調に応じて単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸性染料の具体例としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色401号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、かっ色201号、黒色401号などが挙げられる。
塩基性染料の具体例としては、例えば、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 75、Basic Blue 99、Basic Blue 124、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87などが挙げられる。
天然染料の具体例としては、例えば、クチナシ色素、ウコン色素、アナトー色素、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ラック色素、ヘナなどが挙げられる。
ニトロ染料の具体例としては、例えば、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、ピクリン酸、及びそれらの塩などが挙げられる。
HC染料の具体例としては、例えば、HC Blue No.2、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15などが挙げられる。
分散染料の具体例としては、例えば、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15などが挙げられる。
直接染料の含有量は、目的とする直接染料の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、直接染料の含有量としては、0.001質量%以上20.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下、特に好ましくは5.0質量%以下である。
(その他)
第2剤には、その他にも、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、無水亜硫酸ナトリウムなど)、防腐剤(例えば、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウムなど)、有機溶剤(例えば、エタノールなど)、糖類(例えば、ソルビトール、マルトースなど)、安定剤(例えば、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸など)、無機塩(例えば、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、緩衝剤(リン酸ナトリウムなど)、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤、並びに「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を含有させてもよい。
第2剤のpHは、特に制限されないが、好ましくは1.0〜6.5である。下限値としては、より好ましくは1.5以上であり、特に好ましくは2.0以上である。上限値としては、より好ましくは6.0以下であり、特に好ましくは5.5以下である。第2剤のpHを酸性とすることにより、酸化剤の安定性を高めることができる。
[第1剤:アルカリ剤を含有する剤]
本発明の酸化剤含有組成物と混合するアルカリ剤を含有する第1剤は、液状、乳液状、クリーム状、又はゲル状であってもよい。
また、アルカリ剤を含有する第1剤の25℃における粘度は、特に制限されないが、好ましくは100mPa・s以上100000mPa・s以下である。下限として、より好ましくは1000mPa・s以上であり、更に好ましくは3000mPa・s以上であり、特に好ましくは5000mPa・s以上である。上限として、より好ましくは60000mPa・s以下であり、更に好ましくは40000mPa・s以下、特に好ましくは20000mPa・s以下である。なお、粘度の測定方法はB型粘度計(東機産業社製 TV−10型)を用い、25℃、1分間、回転速度:12rpm、2号ローター、3号ローター、又は4号ローター使用の条件下で測定する。粘度範囲が2500mPa・s未満の場合、2号ローターを用いて求めることができる。粘度範囲が2500以上10000mPa・s未満の場合は3号ローターを用い、粘度範囲が10000mPa・s以上の場合は4号ローターを用いて求めることができる。
第1剤のpHは、特に制限されないが、好ましくは7.0〜13.0である。下限値としては、より好ましくは7.5以上であり、特に好ましくは8.0以上である。上限値としては、より好ましくは12.0以下であり、特に好ましくは11.0以下である。第1剤のpHをアルカリ性とすることにより染毛性を高めることができる。
次に、アルカリ剤を含有する第1剤に使用する各成分について、詳細に説明する。なお、各成分の含有量については、特に断りがない場合には、各成分を混合したアルカリ剤を含有する第1剤中の含有量を示す。
(アルカリ剤)
アルカリ剤は、毛髪を膨張させて、染料や酸化剤の浸透を促進する作用を有するものであれば特に制限されるものではない。例えば、アルカリ剤としては、アンモニア、アルカノールアミン、アンモニウム塩、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、塩基性アミノ酸、水酸化物、及びそれらの塩などが挙げられる。
アルカノールアミンの具体例としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。アンモニウム塩の具体例としては、例えば、塩化アンモニウムなどのハロゲン化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素アンモニウムなどのむ機系アンモニウム塩、乳酸アンモニウム、クエン酸アンモニウム、グリコール酸アンモニウムなどの有機系アンモニウム塩などが挙げられる。ケイ酸塩の具体例としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどが挙げられる。炭酸塩の具体例としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸グアニジンなどが挙げられる。炭酸水素塩の具体例としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムなどが挙げられる。メタケイ酸塩の具体例としては、例えば、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウムなどが挙げられる。リン酸塩の具体例としては、例えば、リン酸二アンモニウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウムなどが挙げられる。塩基性アミノ酸の具体例としては、例えば、アルギニン、リジン、及びそれらの塩などが挙げられる。水酸化物の具体例としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどが挙げられる。なお、アンモニア、及びアルカノールアミンが好ましい。
また、これらのアルカリ剤は単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
アルカリ剤を含有する第1剤におけるアルカリ剤の含有量は、目的とするアルカリ剤の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、アルカリ剤を含有する第1剤におけるアルカリ剤の含有量としては、0.01質量%以上40.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.2質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは30.0質量%以下、更に好ましくは20.0質量%以下、特に好ましくは10.0質量%以下である。
(酸化染料)
本発明の第2剤と混合して染毛剤として用いる場合において、第1剤は酸化染料を含有してもよい。酸化染料は、酸化剤により酸化重合して発色する染料である。酸化染料には、染料中間体とカプラーがあり、染料中間体は自身の酸化により発色する物質であり、カプラーは染料中間体との組み合わせにより種々の色調となる物質である。
染料中間体としては、主としてo−、又はp−のフェニレンジアミン類、或いはアミノフェノール類である染料先駆物質であり、通常、それ自体は無色か、又は弱く着色した化合物である。
染料中間体の具体例としては、例えば、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(p−トルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、及びそれらの塩、硫酸2,2’−[(4−アミノフェニル)イミノ]ビスエタノールなどが挙げられる。塩類としては、有機酸の付加塩、無機酸の付加塩が挙げられ、より具体的には、例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩などが挙げられる。
また、これらの染料中間体は、所望する毛髪の色調に応じて単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
カプラーとしては、主としてm−のジアミン類、アミノフェノール類、ジフェノール類の塩が挙げられる。カプラーの具体例としては、例えば、m−アミノフェノール、5−アミノ−o−クレゾール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、α−ナフトール、フェニルメチルピラゾロン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、タンニン酸、及びそれらの塩、1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール硫酸塩などが挙げられる。塩類としては、有機酸の付加塩、無機酸の付加塩が挙げられ、より具体的には、例えば、塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩などが挙げられる。
また、これらのカプラーは、所望する毛髪の色調に応じて単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸化染料の含有量は、目的とする酸化染料の作用を発揮できれば特に制限されるものではない。例えば、酸化染料の含有量としては、0.01質量%以上20.0質量%以下であってもよい。下限値としては、好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.5質量%以上である。一方、上限値としては、好ましくは15.0質量%以下、更に好ましくは10.0質量%以下、特に好ましくは5.0質量%以下である。
[第1剤に配合されるその他の成分]
アルカリ剤を含有する第1剤組成物には、必要に応じて、本発明の酸化剤含有組成物(第2剤)に配合できる水、直接染料、界面活性剤、油性成分、多価アルコール、高分子化合物、ペプチド、アミノ酸、キレート剤、pH調節剤などを適宜に選択して含有させることができる。
なお、第2剤に配合される(B1)成分であるアニオン性界面活性剤、(B2)成分である両性界面活性剤、(C)成分である高級脂肪酸、(D)成分である非イオン性界面活性剤、(E)成分である高級アルコールを第1剤に含有させてもよい。
[酸化剤含有組成物の使用方法]
本発明の酸化剤含有組成物の使用方法は、アルカリ剤を含有する剤である第1剤と混合して、染毛剤等の第2剤として使用することができる。
なお、染毛剤等としては、第1剤と第2剤からなる2剤式のものが代表的であるが、3剤以上からなる多剤式であってもよい。3剤式としては、例えば、毛髪美容液などの剤や増粘剤などの剤を追加してもよく、2剤式の染毛剤等の第1剤中の成分を別剤とすることにより構成してもよい。例えば、アルカリ剤、及び酸化染料を含有する第1剤と、本発明の酸化剤含有組成物である第2剤と、上述した2剤式の染毛剤等の第1剤からアルカリ剤、及び酸化染料を除いた組成を有する第3剤とから構成してもよい。
第1剤と第2剤を混合後の染毛剤等のpHは、特に制限されないが、好ましくは6〜12である。下限値としては、より好ましくは7以上であり、特に好ましくは8以上である。上限値としては、より好ましくは11以下であり、特に好ましくは10以下である。
第1剤と第2剤の剤型は、各剤の混合後の酸化染毛剤組成物が、液状、クリーム状、ジェル状などの塗布性を有する剤型であればよく、一部の剤に粉末状や固形状のものが含まれていてもよい。また、塗布時の剤型を泡状やミスト状としてもよい。泡状とする場合には、エアゾールフォーマー容器、ノンエアゾールフォーマー容器、振とう容器などを使用すればよい。ミスト状とする場合には、噴霧器を使用すればよい。
第1剤と第2剤の使用態様は、毛髪へ塗布前、又は塗布時に第1剤と第2剤を混合するものである。具体的には、第1剤と第2剤を容器などで混合するものや、第1剤と第2剤をコームなどに取り、毛髪に同時に塗布して毛髪上で混合するものなどが挙げられる。
第1剤と第2剤の混合においては、調製用具を用いてもよく、例えば、カップ、皿、ボトル、トレーなどの容器と、刷毛、歯ブラシ、撹拌棒などの撹拌具などが挙げられる。また、振とう容器を用いて、振とうにより第1剤と第2剤を混合してもよい。調製用具は、第1剤と第2剤の混合物の粘度などにより適宜選択される。なお、3剤以上からなる多剤式の場合であっても、第1剤、及び第2剤と共に増粘剤などの第3剤を混合することができる。
第1剤と第2剤の混合物を毛髪に塗布する手段としては、特に制限されないが、例えば、櫛、ブラシ、刷毛などの塗布具を用いて第1剤と第2剤の混合物を毛髪に付着、又は塗布することができる。また、手袋を着用した手で第1剤と第2剤の混合物を毛髪に付着、又は塗布してもよい。第1剤と第2剤の混合物は、好ましくは毛髪に適用後、毛髪上において手で揉みこむようにして泡立てて使用してもよい。この使用方法によれば、泡状となった混合物が毛髪全体に均等に行き渡り、部分的な染毛、脱色または脱染残しや、ムラのある染毛、脱色または脱染状態を避けることができる。
毛髪に塗布した第1剤と第2剤の混合物は、酸化染料を酸化して発色するため、あるいは毛髪内のメラニン、又は染料を脱色するために所定の時間放置する。放置する時間は、酸化染料の種類や酸化剤の濃度などに応じて適宜設計するが、好ましくは1〜60分間である。下限値としては、より好ましくは3分間以上であり、特に好ましくは5分間以上である。上限値としては、より好ましくは45分間以下であり、特に好ましくは30分間以下である。
さらに、毛髪に塗布して放置した第1剤と第2剤の混合物を洗い流す場合は、水、お湯などで濯ぐ方法、シャンプーなどの洗浄剤で洗浄する方法などが挙げられる。また、さらに毛髪は、トリートメント、コンディショナーなどで処理してもよい。
なお、3剤以上からなる多浴剤式の場合は、増粘剤などの第3剤などを第1剤や第2剤を毛髪に塗布する前後に毛髪へ塗布すればよく、塗布した後に、所定の時間放置する工程を設けてもよい。
さらに、本発明の酸化剤含有組成物の使用方法として、好ましくはアルカリ剤を含有する剤である第1剤と混合して混合物を調製する工程と、混合物を毛髪に塗布する工程と、混合物を毛髪上で泡立てて泡状にする工程とを備える方法において使用することができる。
毛髪上で泡立てて泡状にするとは、毛髪上に塗布した混合物を、例えば手等で毛髪に揉み込み泡立てることを意味する。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。
表1〜4に示す各成分を含有する、脱色剤の第1剤(表4)、酸化剤含有組成物としての第2剤(表1〜3)をそれぞれ調製した。なお、各表における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。表中「(A)」〜「(D)」の表記は、本願請求項記載の各(A)〜(D)成分に対応する化合物を示す。化合物名の「ポリオキシエチレン」の後の括弧中の数値はエチレンオキサイドの付加モル数を示す。表4に示す酸化染毛剤の第1剤、及び表1〜3に示す第2剤を1:3の質量比で混合して、酸化染毛剤を調製した。
なお、(D)成分については、ポリオキシエチレン(4.2)ラウリルエーテル(HLB:11.5)(NIKKOL BL−4.2、日光ケミカルズ株式会社)、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル(HLB:17.0)(NIKKOL BC−20、日光ケミカルズ株式会社)、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル(HLB:8.0)(NIKKOL BS−2、ニッコウケミカルズカブ式会社)、ポリオキシエチレン(21)ラウリルエーテル(HLB:19.0)(NIKKOL BL−21、日光ケミカルズ株式会社)、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル(HLB:18.0)(NIKKOL BS−20、日光ケミカルズ株式会社)を用いた。
(第2剤の調製)
表1〜3に示される各成分を混合することにより、実施例1〜21、及び比較例1〜4をそれぞれ調製して第2剤とした。
第2剤の製造は、例えば、次のように行う。まず、過酸化水素水、及びフェノキシエタノール以外の各成分を容器に入れ、80℃で溶解、乳化し、40℃に冷却させる。その後、過酸化水素水、及びフェノキシエタノールを添加し、合計100%となるように水で調製する。尚、混合機については「乳化試験器 ET−SA型」(日光ケミカルズ社製)を用いた。
(第2剤の酸化剤の安定性評価)
酸化剤含有組成物中の酸化剤の安定性評価は、第2剤中の過酸化水素の残存量について、第2剤をポリエチレン製容器に入れ、60℃で7日間放置した後、酸化還元滴定法によって定量することにより行った。
酸化剤安定性の評価基準は以下の4段階とした。即ち、調製直後と比べて過酸化水素の残存率が99質量%以上を「良好:4」、98質量%以上99質量%未満を「可:3」、96質量%以上98質量%未満を「やや不良:2」、及び96質量%未満を「不良:1」とした。
(第2剤の乳化安定性評価)
酸化剤含有組成物の乳化安定性の評価は、第2剤をポリエチレン製容器に入れ、50℃で1日放置した後、第2剤の分離状態をパネラー5名が目視にて評価することにより判断した。分離が全くないものを、優れる(5点)、分離がほとんどないものを、良好(4点)、分離がやや見られるものを、可(3点)、分離がやや多く見られるものを、やや不良(2点)、分離が多く見られるものを、不良(1点)の5段階で採点した。各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.6点以上を「優れる:5」、3.6点以上4.6点未満を「良好:4」、2.6点以上3.6点未満を「可:3」、1.6点以上2.6点未満を「やや不良:2」、及び1.6点未満を「不良:1」とした。
(染毛剤等の泡立ち評価)
染毛剤等の泡立ち評価は、4gの第1剤と12gの第2剤を、長さ30cm10gの評価用毛髪に塗布して、直ちに手で揉み込むようにして泡立てて行った。泡立ちの評価としては、「泡の消え難さ」を含んでいる。即ち、評価用毛髪を泡立てた際の泡立ちの良さと、泡立てた後に30分間放置した場合の泡の消え難さの2点で評価した。
泡立ちの評価基準は以下の6段階とした。即ち、非常に泡立ち易く泡が全く消えなかった場合を「特に良好:6」、非常に泡立ち易く泡がほとんど消えなかったか、又は泡立ち易く泡が全く消えなかった場合を「良好:5」、泡立ち易く泡がほとんど消えなかった場合を「やや良好:4」、泡立ち易く泡が僅かに消えたか、又はやや泡立ち易く泡がほとんど消えなかった場合を「可:3」、やや泡立ち難く泡が消えた」か、又は泡立ち難く泡が僅かに消えた場合を「やや不良:2」、泡立たなかった場合を「不良:1」とした。
表1において、実施例1〜4と比較例1〜4を比べると、第2剤に(A)成分であるスズ酸塩、(B1)成分であるアニオン性界面活性剤、(B2)成分である両性界面活性剤を配合することにより、乳化安定性を損なうことなく、酸化剤の安定性に優れた組成物を提供できることがわかった。
なお、比較例4は、均一な製剤とならなかったため、過酸化水素の安定性、及び乳化安定性を評価することができなかった。
表2から、実施例5と、実施例6、12〜15を比較すると、(C)成分である高級脂肪酸を配合することにより、泡立ちが向上することがわかった。
また、実施例1と実施例5、及び実施例7と実施例8を比較すると、(D)成分である非イオン性界面活性剤を配合することにより、乳化安定性がより向上することがわかった。
そして、実施例8と実施例9〜11を比較すると、(B1)+(B2)が、2.00質量%以上であれば、乳化安定性がより向上することがわかった。また、実施例8〜10と実施例11を比較すると、(B1)+(B2)が、6.00質量%以下であれば、酸化剤の安定性がより向上することがわかった。
さらに、実施例8、11と実施例9、10を比較すると((B1)+(B2))/(C)が2.0〜6.0であれば、酸化剤の安定性、乳化安定性、及び泡立ちをバランスよく向上することがわかった。
表3において、実施例16、17、19〜21と実施例18を比較すると、前者はHLB値が10.0以上19.0未満である(Di)成分を含有しており、後者はそれらを含有していない。その結果から、HLB値が10.0以上19.0未満である(Di)成分を含有することで、乳化安定性がより向上することがいえる。
以上の結果から、酸化剤含有組成物に(A)成分であるスズ酸塩、(B1)成分であるアニオン性界面活性剤、(B2)成分である両性界面活性剤を配合することにより、酸化剤の安定性、及び乳化安定性が向上することが明らかとなった。さらに、(C)高級脂肪酸を配合することにより、染毛剤等の泡立ちが向上することも明らかとなった。
本発明によって、乳化安定性や泡立ちなどを損なうことなく、酸化剤の安定性の優れた酸化剤含有組成物が提供される。本発明の酸化剤含有組成物は、アルカリ剤を含有する剤と混合することにより、染毛剤等として利用することができる。
本発明の酸化剤含有組成物を含む染毛剤等は、ヒトの毛髪、髭、眉毛、すね毛などの体毛を染色するための染毛剤として利用することができる。その他、ペットなどの動物の体毛を染色するために利用してもよい。
また、本発明の酸化剤含有組成物を含む染毛剤等は、美容室、理容室などにおけるカラーリング用、又はセルフカラーリング用の酸化染毛剤等の第2剤として利用することができる。

Claims (7)

  1. アルカリ剤を含有する剤と混合して、染毛剤、毛髪脱色剤、又は毛髪脱染剤として使用される酸化剤含有組成物であって、
    (A)スズ酸塩
    (B1)アニオン性界面活性剤
    (B2)両性界面活性剤
    を含有することを特徴とする、酸化剤含有組成物。
  2. 前記(B1)成分と前記(B2)成分の含有量の和が、2.00〜6.00質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化剤含有組成物。
  3. 更に、(C)高級脂肪酸を含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化剤含有組成物。
  4. 前記(C)高級脂肪酸の含有量に対する前記(B1)成分と前記(B2)成分の含有量の和の比((B1)+(B2))/(C)が、2.0〜6.0であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化剤含有組成物。
  5. 更に、(D)非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸化剤含有組成物。
  6. 前記(D)非イオン性界面活性剤は、(Di)HLB値が10.0以上19.0未満である非イオン性界面活性剤を少なくとも1種含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化剤含有組成物。
  7. 前記染毛剤、前記毛髪脱色剤、又は前記毛髪脱染剤は、毛髪に適用後、毛髪上で泡立てて使用することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸化剤含有組成物。

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