JP7016514B2 - 酸化染毛剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪等を染毛するための酸化染毛剤組成物に関する。更に詳しくは、本発明は、地肌汚れを抑制することができる酸化染毛剤組成物に関する。
酸化染毛剤組成物は、染料中間体とカプラーからなる酸化染料を、毛髪内部で酸化させることにより発色させて染毛するものである。この酸化染料の酸化を促進するために、ヨウ化カリウム等のヨウ化物を添加する方法が知られている。この方法によれば、ヨウ化物を添加しない酸化染毛剤組成物よりも迅速に染毛することができる。
例えば、特許文献1には、ヨウ化物、酸化剤および酸化染料とから成り、且つpHがアルカリ性である組成物を作用させることを特徴とする単一工程染毛方法が開示されている。また、特許文献2には、ヨウ化カリウムとp-トルイレンジアミン硫酸塩を含み、pHを5.9~6.8に調節した毛髪染毛剤が開示されている。
更に、特許文献3には、ヨウ化物、酸化剤、酸化染料を毛髪への適用前に混合して酸化染毛剤組成物を調製し、この酸化染毛剤組成物を毛髪に適用する方法が開示されている。
特許第3568550号公報 特許第2567889号公報 特開2004-59592号公報
従来から、ヨウ化物が添加された酸化染毛剤は、染毛力向上や短時間染毛できるといった技術が知られている。また、染毛力向上のために、pHをアルカリ性とすることも知られているが、ヨウ化物を含む酸化染毛剤において、pHをアルカリ性とすると、著しく地肌が汚れるという問題がある。
本発明の課題は、ヨウ化物及び酸化染料を含む酸化染毛剤組成物において、pHを高めることにより染毛性を向上させつつ、地肌汚れが抑制された酸化染毛剤組成物を提供することである。
発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、ヨウ化物を含む酸化染毛剤組成物において、p-トルイレンジアミン及び/又はその塩を含有させると共に、ヨウ化物の含有量、染料中間体成分の含有量、酸化染毛剤組成物のpHを特定の値とすることにより、染毛性を向上させつつ、地肌汚れを抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の酸化染毛剤組成物である。
本発明の酸化染毛剤組成物は、(A)ヨウ化物及び(B)染料中間体を含有する多剤式の酸化染毛剤組成物において、前記(A)の含有量が0.05~0.5質量%であって、前記(B)は(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩を含有し、前記(B)は(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩を含有してもよく、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5~2質量%であり、pHが9.0以上であることを特徴とする。
この酸化染毛剤組成物によれば、ヨウ化物を含有するため迅速に染毛することができる。また、ヨウ化物(A)の含有量、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量、酸化染毛剤組成物のpHを特定の値とすることにより、染毛性を向上させつつ地肌汚れ抑制効果を発揮することができる。
また、本発明の酸化染毛剤組成物の一実施態様によれば、(B-2)を下記式(1)で定義されたパラメータQが1~15となるように含有することを特徴とする。

(B-1i)/(B-2i)=Q (1)

(式中、(B-1i)は、(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表し、(B-2i)は、(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表す。)
この特徴によれば、染毛性を向上させつつ地肌汚れを抑制できるという効果を発揮することができる。
また、本発明の酸化染毛剤組成物の一実施態様によれば、(B-3)2,2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール硫酸塩を含有することを特徴とする。
この特徴によれば、短時間でより濃く染毛することができるという効果を発揮することができる。
また、本発明の酸化染毛剤組成物の一実施態様によれば、(C)多価アルコールを含有することを特徴とする。
この特徴によれば地肌汚れ防止効果をより発揮することができる。
本発明の酸化染毛剤組成物、染毛性を低下させず、且つ地肌汚れ防止効果を向上させることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を含めて説明する。
[酸化染毛剤組成物]
本発明の酸化染毛剤組成物は、(A)ヨウ化物及び(B)染料中間体を含有する多剤式の酸化染毛剤組成物において、前記(A)の含有量が0.05~0.5質量%であって、前記(B)は(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩を含有し、前記(B)は(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩を含有してもよく、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5~2質量%であり、pHが9.0以上であることを特徴とする。
酸化染毛剤組成物は、酸化剤と酸化染料を別の剤に分けて流通し、酸化染料を毛髪内部で発色させるものである。通常、酸化染料を含有する第1剤と、過酸化物を含有する第2剤を備え、これらの剤を混合して使用する。ここで、「混合して使用する」とは、一度の塗布操作で複数の剤を毛髪に適用することを意味し、直前に混合して使用する操作だけでなく、第1剤と第2剤をコーム等に取り、毛髪上でコーム等を用いて混合する操作も含む概念である。
酸化染毛剤組成物は、上記のように、第1剤及び第2剤からなる2剤式のものが代表的であるが、3剤以上からなる多剤式であってもよい。
なお、本発明の(A)ヨウ化物は還元剤として働くものであるから、好ましくは酸化剤を含有する第2剤とは別の剤に含有する。
本発明の酸化染毛剤組成物を形成する各剤の形態は、どのような形態であってもよく、例えば、液状、クリーム状、ジェル状等が挙げられる。また、各剤の混合後の酸化染毛剤組成物が、液状、クリーム状、ジェル状等の塗布性を有する剤型であればよく、一部の剤に粉末状や固形状のものが含まれていてもよい。また、使用時に泡状やミスト状としてもよい。泡状とする場合には、エアゾールフォーマー容器、ノンエアゾールフォーマー容器、振とう容器等を使用すればよい。ミスト状とする場合には、噴霧器を使用すればよい。
次に、本発明の酸化染毛剤組成物に使用する各成分について、詳細に説明する。なお、各成分の含有量については、特に断りがない場合には、各剤を混合した酸化染毛剤組成物中の含有量を示す。
<(A)ヨウ化物>
ヨウ化物は、ヨウ素を含有する化合物であり、酸化染料の発色を促進する作用を有する。そのため、酸化染毛剤組成物は、ヨウ化物を含有することにより染毛処理時間が短縮されるという効果を奏する。ヨウ化物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム等のヨウ化物のアルカリ金属塩や、ヨウ化水素、ヨウ化セシウム、ヨウ化銀等の化合物の他、ヨウ化ニンニクエキス等のヨウ化物を含有するエキス等が挙げられる。好ましくは、ヨウ化物のアルカリ金属塩であり、より好ましくは、ヨウ化カリウム又はヨウ化ナトリウムであり、特に好ましくはヨウ化カリウムである。
酸化染毛剤組成物における(A)ヨウ化物の含有量は、例えば、好ましくは0.05~0.5質量%である。下限値として、より好ましくは0.1質量%以上であり、更に好ましくは0.15質量%以上である。(A)ヨウ化物の含有量が0.05質量%以上であると、染毛効果をより向上させることができる。上限値として、より好ましくは0.25質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下である。(A)ヨウ化物の含有量が0.5質量%以下であると、地肌汚れ抑制効果をより発揮することができる。
<酸化染料>
酸化染料は、酸化剤により酸化重合して発色する染料である。酸化染料には、染料中間体とカプラーがあり、染料中間体は、自身の酸化により発色する物質であり、カプラーは、染料中間体との組み合わせにより種々の色調となる物質である。
((B)染料中間体)
本発明は染料中間体として、(B-1)p-トルイレンジアミン(トルエン-2,5-ジアミン)及び/又はその塩を必須成分として含有する。
p-トルイレンジアミンの塩としては、例えば、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩等の無機塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩等の有機塩が挙げられるが、好ましくは硫酸塩である。
(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量は、例えば、酸化染毛剤組成物中に、好ましくは0.25~2質量%である。下限値としては、より好ましくは0.5質量%以上であり、更に好ましくは0.75質量%以上である。(B-1)の含有量が0.25質量%以上であると、染毛効果をより向上させることができる。上限値としては、より好ましくは1.5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。(B-1)の含有量が2質量%以下であると、地肌汚れ抑制効果をより発揮することができる。
(B-1)としてp-トルイレンジアミンの塩を含有する場合は、p-トルイレンジアミンとしての換算量(例えば、硫酸p-トルイレンジアミンを3g含有する場合は、[p-トルイレンジアミンの分子量(122.17g/mol)/硫酸p-トルイレンジアミンの分子量(220.25g/mol)]×3g=1.66g)を上記含有量とする。
更に、本発明の酸化染毛剤組成物は染料中間体として、(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩、(B-3)2,2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール硫酸塩を含有することができる。
本発明は、酸化染料組成物中に(B-2)又は(B-3)の含有量が0.10~10質量%となるように含有することが好ましい。その下限値として、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは2.5質量%以下である。
(B-2)としてp-フェニレンジアミンの塩を含有する場合は、p-フェニレンジアミンとしての換算量を上記含有量とする。
これらの染料中間体を用いることで、より細かく染毛力を制御することが可能である。
本発明は、酸化染料組成物中に、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5~2質量%となるように含有することが好ましい。その下限値として、より好ましくは0.75質量%以上であり、更に好ましくは0.8質量%以上である。(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5質量%以上であると、優れた染毛効果を発揮できる。上限値として、より好ましくは1.5質量%以下であり、更に好ましくは1.2質量%以下である。(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が2質量%以下であると、地肌汚れを抑制することができる。
染料中間体として、(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩を含有する場合は、下記式(1)で定義されたパラメータQが1~15となるように含有することが好ましい。

(B-1i)/(B-2i)=Q (1)

(式中、(B-1i)は、(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表し、(B-2i)は、(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表す。)
Qの下限値として、より好ましくは1.5以上であり、更に好ましくは1.7以上であり、特に好ましくは1.9以上である。上限値として、より好ましくは10以下であり、更に好ましくは5以下であり、特に好ましくは3以下である。
Qが1~15の値となるように(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩と(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩とを併用することにより、地肌汚れを抑制しつつ、染毛力をより細かく制御することが可能である。
その他の染料中間体として、フェニレンジアミン類あるいはアミノフェノール類を含有することができる。
具体的には、o-フェニレンジアミン、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、p-アミノフェノール、o-アミノフェノール、p-メチルアミノフェノール、2-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン、o-クロル-p-フェニレンジアミン、4-アミノ-m-クレゾール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4-ジアミノフェノール及びそれらの塩類等が例示され、特に、アミノフェノール類と併用することが好ましい。
染料中間体の総含有量としては特に限定されないが、例えば、酸化染毛剤組成物中に0.7~2質量%であることが好ましい。その下限値として、より好ましくは0.75質量%以上、更に好ましくは0.8質量%以上である。染料中間体の含有量が0.7質量%以上であると、優れた染毛効果を発揮できる。上限値として、より好ましくは1.5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下である。染料中間体の含有量が2質量%以下であると、地肌汚れを抑制することができる。
(カプラー)
カプラーとしては、主としてm-ジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体的にはメタアミノフェノール、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5-アミノ-o-クレゾール、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、トルエン-3,4-ジアミン、α-ナフトール、2,6-ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’-イミノジフェニール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、タンニン酸及びそれらの塩、1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール硫酸塩等が例示される。
カプラーの種類は、所望する毛髪の色調に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。また、その含有量は、カプラーの総含有量として0.01~15質量%である。その下限値として、より好ましくは、0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは10質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以下である。
(C)多価アルコールは、地肌汚れ防止効果の向上の観点から配合される。(C)多価アルコールの具体例としては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールの具体例としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3-ブチレングリコール等が挙げられる。グリセリンの具体例としては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。これらのうち、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。これらの中で、地肌汚れ抑制効果に優れる観点からポリエチレングリコールが好ましく、平均分子量が200~2000のポリエチレングリコールが更に好ましく適応される。
酸化染毛剤組成物における(C)多価アルコールの含有量は、特に限定されないが0.05質量%以上20質量%以下である。下限値として、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、特に好ましくは5質量%以上である。(C)多価アルコールの含有量が0.05質量%以上であると、地肌汚れ防止効果をより向上させることができる。上限値として、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは12質量%以下、特に好ましくは9質量%以下である。
<酸化剤>
酸化剤は第2剤に含有する成分であり、酸化力を有する物質であればよい。酸化剤は、酸化染料を酸化して発色させる作用や、毛髪の内部のメラニンを分解する作用を有するものである。具体的には、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、過酢酸及びその塩、過ギ酸及びその塩、過マンガン酸塩、臭素酸塩等が例示される。これらの中でも、過酸化水素が好ましい。また、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩等を酸化助剤として含有してもよい。
酸化染毛剤組成物における酸化剤の含有量は、特に限定されないが、例えば0.1~15質量%、より好ましくは1~9質量%である。酸化剤として過酸化水素を含有する場合、その安定性を向上させる安定化剤として、エチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸、リン酸、クエン酸、又はその塩等を配合することが好ましい。
<その他の成分>
本発明の酸化染毛剤組成物は、上記成分(A)~(C)以外にも、必要に応じて以下の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、アルカリ剤、直接染料、油性成分、界面活性剤、アスコルビン酸、無水亜硫酸ナトリウム等の酸化防止剤、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、エタノール等の有機溶剤、ソルビトール、マルトース等の糖類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子、ポリ塩化ジメチルジメチレンピペリジニウム液(ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウム液)、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン化水溶性高分子、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム二水塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム液等のキレート剤、塩化ナトリウム等の無機塩、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ピロリン酸、グルコン酸、グルクロン酸、pH調整剤、育毛成分、植物抽出物、生薬抽出物、アミノ酸・ペプチド、尿素、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤が挙げられる。
<アルカリ剤>
アルカリ剤は、毛髪を膨張させて、染料や酸化剤の浸透を促進する作用を有するものである。アルカリ剤としては、例えば、アンモニア、アルカノールアミン、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、塩基性アミノ酸、水酸化物等が例示される。具体的には、アルカノールアミンとしてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、イソプロピルアミン等が例示され、ケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が例示され、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸グアニジン等が例示され、炭酸水素塩としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が例示され、メタケイ酸塩としてはメタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等が例示され、リン酸塩としてはリン酸第1アンモニウム、リン酸第2アンモニウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等が例示され、塩基性アミノ酸としてはアルギニン、リジン及びそれらの塩等が例示され、水酸化物としては水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が例示される。これらの中でも、アンモニア及びアルカノールアミンが好ましい。アルカリ剤は、通常、第1剤に含まれる。
酸化染毛剤組成物におけるアルカリ剤の含有量は、特に制限されないが、下限値として、好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下である。
酸化染毛剤組成物1g中に含まれるアルカリ剤の含有量をモルで表した場合、好ましくは0.05~2mmol/gである。下限値として、より好ましくは0.15mmol/g以上であり、更に好ましくは0.25mol/g以上である。上限値として、より好ましくは1.5mmol/g以下であり、更に好ましくは1mmol/g以下である。
<直接染料>
直接染料は、色を有する化合物であり、毛髪に付着又は浸透して染毛する染料である。例えば、酸性染料、塩基性染料、天然染料、ニトロ染料、HC染料、分散染料等がある。これら直接染料は単独で配合しても良く、組み合わせて配合しても良い。
上記酸性染料としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色401号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、かっ色201号、黒色401号等を例示できる。
上記塩基性染料としては、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 99、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87等を例示できる。
上記天然染料としては、クチナシ色素、ウコン色素、アナトー色素、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ラック色素、ヘナ等を例示できる。
上記ニトロ染料としては、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、2-アミノ-5-ニトロフェノール、ピクラミン酸、ピクリン酸、及びそれらの塩等を例示できる。
上記HC染料としては、HC Blue No.2、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15等を例示できる。
上記分散染料としては、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15等を例示できる。
酸化染毛剤組成物における直接染料の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~10質量%である。下限値として、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。上限値として、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下である。
<油性成分>
油性成分は、例えば、高級アルコール、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン油、フッ素油等が例示される。これらの油性成分から、1種又は2種以上を選んで用いることができる。油性成分を含有することにより、染毛性を向上することができる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、フィトステロール、フィトスタノール、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。
油脂は、トリグリセリドすなわち脂肪酸とグリセリンとのトリエステルである。例えば、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
ロウ類は、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルである。例えば、ミツロウ(蜜蝋)、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ等が挙げられる。
炭化水素は、炭素と水素よりなる化合物である。例えば、流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、イソパラフィン類、オゾケライト、セレシン、ポリエチレン、α-オレフィンオリゴマー、ポリブテン、合成スクワラン、スクワレン、水添スクワラン、リモネン、テレビン油等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
エステル類は、脂肪酸とアルコールとの脱水反応によって得られる化合物である。例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸-2-ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルへキシル、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、脂肪酸(C10-30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン油は、有機基のついたケイ素と酸素が化学結合により交互に連なった合成高分子である。例えば、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650~10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
酸化染毛剤組成物における油性成分の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1~30質量%である。下限値として、より好ましくは0.02質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上である。上限値としては、より好ましくは20質量%以下であり、更に好ましくは10質量%以下である。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
なお、以下の記載において、POEはポリオキシエチレン鎖、POPはポリオキシプロピレン鎖を示し、これに続くカッコ内の数字は、その付加モル数を示している。また、アルキルに続くカッコ内の数字は、脂肪酸鎖の炭素数を示している。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEモノ脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、アルキルポリグルコシド類等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEラノリン、POEフィトステロール等が挙げられる。
POE、POPの繰り返し単位数としては、例えば、2~100が挙げられ、界面活性作用を示すものであればいずれのものも使用可能である。
酸化染毛剤組成物におけるノニオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~40質量%である。下限値として、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。上限値として、より好ましくは30質量%以下であり、更に好ましくは20質量%以下である。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩類、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩等のアミン塩類、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリウム塩等の環式4級アンモニウム塩類、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
好ましくは、アルキル4級アンモニウム塩類であり、更に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩であり、特に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩である。
モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジPOE(2)オレイルメチルアンモニウム、塩化ジPOEステアリルメチルアンモニウム、塩化POE(1)POP(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化POPメチルジエチルアンモニウム、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
ジアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ジアルキル(12~15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12~18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14~18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
酸化染毛剤組成物におけるカチオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~10質量%である。下限値として、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。上限値として、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下である。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニル エーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが例示される。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンは、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンのいずれであってもよい。
より具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエ-テルリン酸及びその塩、N-ラウロイルグルタミン酸塩類(ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、N-ラウロイルメチル-β-アラニン塩、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示され、1又は2種以上を使用することができる。
酸化染毛剤組成物におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.01~5質量%である。下限値として、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは1.5質量%以下である。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(ラウロアンホ酢酸Na)、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエトキシエチル-N’-カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシメトキシエチル-N’-カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどのグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミンなどのアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどのアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタインなどのスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
酸化染毛剤組成物における両性界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.001~5質量%である。下限値として、より好ましくは0.005質量%以上であり、更に好ましくは0.01質量%以上である。上限値として、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは2.5質量%以下である。
酸化染毛剤組成物における全ての界面活性剤の総含有量としては、特に限定されないが、好ましくは0.01~50質量%である。下限値として、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは40質量%以下であり、更に好ましくは30質量%以下である。
酸化染毛剤組成物におけるpHはアルカリ性が好ましく、例えば、好ましくは9.0以上であり、より好ましくは9.25以上であり、更に好ましくは9.50以上であり、特に好ましくは9.75以上である。酸化染毛剤組成物におけるpHが9.0以上であれば、より優れた染毛効果を発揮することができる。
酸化染毛剤組成物におけるpHの調製は、リン酸等の酸や水酸化ナトリウム等のアルカリを用いて調製することができる。
本発明の酸化染毛剤組成物のpHは、第1剤及び第2剤の1:1混合物の10%溶液における測定値である。測定方法としては、HORIBA社製 pH-METER F-22等のpHメータ等を用いて測定することができる
本発明の酸化染毛剤組成物は、(A)ヨウ化物と(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量を、下記式(2)で定義されるパラメータPが0.05~0.75となるように配合することが好ましい。パラメータPの下限値として、特に好ましくは0.1以上であり、更に好ましくは0.15以上である。上限値として、特に好ましくは0.625以下であり、更に好ましくは0.5以下である。

(Ai)×(B-1i)=P (2)

(式中、(Ai)は、(A)ヨウ化物の含有量(質量%)を表し、(B-1i)は、(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表す。)
[酸化染毛剤組成物の使用方法]
本発明の酸化染毛剤組成物の使用方法は、前記酸化染毛剤組成物を毛髪に適用後、5分間以上放置することを特徴とする。ここで、「毛髪に適用後」とは、「酸化染毛剤組成物を毛髪に適用する工程を終了後」を意味する。この酸化染毛剤組成物の使用方法によれば、5分間を経過すると、染毛処理時間の長さによる染毛の仕上がりの差異が小さくなるため、染毛処理時間が長くなっても同等の濃さに仕上げることができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。
[酸化染毛剤組成物の調製]
表1、2に示す組成の第1剤、及び、以下に示す組成の第2剤からなる2剤式の酸化染毛剤組成物を調製した。なお、リン酸及び水酸化ナトリウムはpH調整のために使用した。
<第2剤>
過酸化水素(35%) 16.0質量%
セタノール 2.5質量%
ステアリルアルコール 2.0質量%
ポリオキシエチレンステアリルエーテル 0.25質量%
ポリオキシエチレンセチルエーテル 0.3質量%
N-ステアロイルーN-メチルタウリンナトリウム 0.2質量%
フェノキシエタノール 0.1質量%
ヒドロキシエタンジホスホン酸液(60%) 0.1質量%
ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム液(30%) 0.1質量%
精製水 残部
合計 100質量%
[評価方法]
<染毛性>
(染毛処理方法)
表1、2に示す第1剤と上記第2剤を1:1で混合して酸化染毛剤組成物を調製した。
乾いた毛束(ビューラックス社製白毛束(10cm))に毛束重量の3倍量の酸化染毛剤組成物を刷毛で塗布し、30℃で10分間放置した。処理した各毛束を水洗した後、シャンプーで2度洗浄し、酸化染毛剤組成物を洗い流した。次に、各毛束にコンディショナーを塗布し、コンディショナーを洗い流した後、各毛束の水分をタオルで拭き取り、最後にドライヤーで乾燥した。
(染毛性の評価方法)
上記各例の染毛処理を施した毛束について、パネラー5名が標準光源下で目視にて発色度合いを、以下の基準で評価することにより、発色が良いか否かについて判断した。実施例1より良く染まる(6点)、実施例1と同等レベル(染まりとしては十分で基準値)(5点)、実施例1と比べ若干低下するものの、染まりとしては問題なし(4点)、染まりが低下するが、許容範囲内(3点)、染まりがかなり低下し、許容範囲外(色調は維持)(2点)及び染まりが著しく下がり、変色を起こすため許容範囲外(色調を維持できない)(1点)の6段階で採点し、評価結果とした。結果を表1,2に示す。
(地肌汚れ防止)
前記と同様に表1、2に示す第1剤と上記第2剤を1:1で混合して酸化染毛剤組成物0.1gを腕内側部に直径1cmの円形状に塗布し、10分間放置した後、水洗した。更に、上記シャンプー組成物を使用し、塗布部分を2回洗浄処理した。このときの腕内側部をパネラー5名が目視で観察し、以下の基準で評価することにより、地肌が汚れ難いか否かを判断した。
実施例1より地肌汚れが抑制される(5点)、実施例1と同等レベル(地肌汚れ度合としては十分で基準値)(4点)、実施例1と比べ若干悪化するものの、地肌汚れ度合としては許容範囲内(3点)、地肌汚れが悪化し、許容範囲外2(2点)、及び地肌汚れが著しく悪化し、洗浄後も長時間皮膚に色素が残留する(1点)の5段階で採点し、評価結果とした。結果を表1,2に示す。
Figure 0007016514000001
表1を見ると、実施例1~3では、(A)ヨウ化カリウム、(B-1)p-トルイレンジアミン又はp-トルイレンジアミンの塩を特定量含有し、(B-1)及び(B-2)p-フェニレンジアミンの合計の含有量が0.5~2質量%であり、pHが9.0以上の酸化染毛剤組成物であるため、染毛性に優れ、且つ、地肌汚れを抑制することができるという効果が認められた。一方、(A)ヨウ化カリウムを含有しない比較例1、pHが9.0未満である比較例5は、実施例1~3に比べて染毛性が劣っている。更に、(B-1)p-トルイレンジアミンを含有しない比較例2や、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が2質量%より多い比較例3は地肌汚れを抑制することができず、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5質量%より少ない比較例4では、染毛性に劣ることが理解できる。
すなわち、実施例1~3の如く、(A)ヨウ化カリウム、(B-1)p-トルイレンジアミン、又は、p-トルイレンジアミンの塩を特定量含有し、(B-1)及び(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩の合計の含有量が0.5~2質量%であり、pHが9.0以上の酸化染毛剤組成物とすることで、本願発明の効果が発揮されることが理解できる。
Figure 0007016514000002
表2をみると、(B-1)及び(B-2)の合計の含有量を0.5~2質量%とすることで、地肌汚れを抑制しつつ、染毛力をより細かく制御することができる。さらに、実施例1、5、8から、p-フェニレンジアミンの含有量を低下させたとしても、優れた染毛効果を発揮できることが理解できる。
本発明の酸化染毛剤組成物は、ヒトの頭髪、髭、眉毛、すね毛等の体毛を染毛するための染毛剤として利用することができる。その他、ペット等の動物の体毛を染毛するために利用してもよい。
本発明の酸化染毛剤組成物は、美容室、理容室等におけるカラーリング用の染毛剤、セルフカラーリング用の染毛剤に利用することができる。
また、本発明の酸化染毛剤組成物の使用方法は、美容室や理容室等における毛髪の染毛処理、セルフカラーリングに利用することができる。

Claims (5)

  1. (A)ヨウ化物及び(B)染料中間体を含有する多剤式の酸化染毛剤組成物において、
    前記(A)の含有量が0.05~0.5質量%であって、
    前記(B)は(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩を含有し、
    前記(B)は(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩を含有してもよく、
    (B-1)及び(B-2)の合計の含有量が0.5~2質量%であり、
    pHが9.0以上であることを特徴とする酸化染毛剤組成物。
  2. (B-1)の含有量が0.5~2質量%であることを特徴とする請求項1に記載の酸化染毛剤組成物。
  3. 更に、下記式(1)で定義されたパラメータQが1~15となるように、(B-2)を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化染毛剤組成物。

    (B-1i)/(B-2i)=Q (1)

    (式中、(B-1i)は、(B-1)p-トルイレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表し、(B-2i)は、(B-2)p-フェニレンジアミン及び/又はその塩の含有量(質量%)を表す。)
  4. 更に、(B-3)2,2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール硫酸塩を含有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の酸化染毛剤組成物。
  5. 更に、(C)多価アルコールを含有することを特徴とする請求項1~請求項のいずれか1項に記載の酸化染毛剤組成物。
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