JP2022171544A - 酸化染毛剤 - Google Patents

酸化染毛剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2022171544A
JP2022171544A JP2021194670A JP2021194670A JP2022171544A JP 2022171544 A JP2022171544 A JP 2022171544A JP 2021194670 A JP2021194670 A JP 2021194670A JP 2021194670 A JP2021194670 A JP 2021194670A JP 2022171544 A JP2022171544 A JP 2022171544A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
less
poe
dye
hair dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021194670A
Other languages
English (en)
Inventor
圭実 伊藤
Yoshimi Ito
誠 唐渡
Makoto TOWATARI
朋也 園田
Tomoya Sonoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoyu Co Ltd
Original Assignee
Hoyu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoyu Co Ltd filed Critical Hoyu Co Ltd
Priority to PCT/JP2022/019463 priority Critical patent/WO2022231006A1/ja
Publication of JP2022171544A publication Critical patent/JP2022171544A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、染毛力を向上させつつ、地肌汚れを抑制した酸化染毛剤を提供することにある。【解決手段】本発明は、(A)カプラーを含有する酸化染毛剤であって、酸化染毛剤は、(A)成分の含有量に対する(B)染料中間体の含有量の質量比(B/A)が0.4以下であり、(A)成分は0.3質量%以上含有し、(C)ノニオン性界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、カプラーを含有する酸化染毛剤に関する。
例えばアルカリ剤及び酸化染料を含有する第1剤と、酸化剤、例えば過酸化水素を含有する第2剤とから構成される酸化染毛剤が知られている。アルカリ剤は、第2剤に含有される酸化剤の作用を促進するとともに、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させる。酸化剤は、毛髪中のメラニン色素を分解するとともに、毛髪内部で酸化染料重合体を形成させる。アルカリ剤が除去された後、毛髪のキューティクルが閉じて、酸化染料重合体が毛髪内部に封入される。
毛髪内部の酸化染料重合体は、容易に分解しないため、脱染性能が低く、通常酸化染毛剤を用いて染毛処理を行った後、別の色に再染毛する場合、一旦脱染剤を用いて脱染処理する必要があった。さらに一度の脱染処理では十分に脱染できない場合もあった。
従来より、毛髪内部の暗い色調の酸化染料重合体を脱染剤による脱染処理を行うことなく分解させ、毛髪をクリアな明るい色調に再染色するために用いられる酸化染毛剤が知られている。例えば特許文献1に開示される酸化染毛剤は、染料の主成分としてジアミン系の染料中間体等を含有することにより、染毛力を向上させている。
国際公開第2009/057228号
しかしながら、染毛力を向上させると、地肌が汚れるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、染毛力を向上させ、脱染性能を維持しつつ、さらに地肌汚れを抑制した酸化染毛剤を提供することである。
発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、酸化染料として染料中間体をカプラーに対して所定量含有しかつノニオン界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することにより、染毛力を向上させ、脱染性能を維持したまま、地肌汚れを抑制できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、(A)カプラーを含有する酸化染毛剤であって、酸化染毛剤は、(A)成分の含有量に対する(B)染料中間体の含有量の質量比(B/A)が0.4以下であり、(A)成分は0.3質量%以上含有し、(C)ノニオン性界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする。
この特徴によれば、本発明の酸化染毛剤は、カプラーと染料中間体との比率、カプラーの含有量及びノニオン界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特定することにより、染毛力を向上させ、脱染性能を維持したまま、地肌汚れを抑制することができる。
さらに、本発明の酸化染毛剤は、(C)成分は、(C1)成分と、(C2)HLB10以上のノニオン界面活性剤とを含有する、2種以上のノニオン界面活性剤であることを特徴とする。
この特徴によれば、本発明の酸化染毛剤は、より染毛力を向上することができ、脱染性能を維持したままかつ地肌汚れを抑制することができる。
さらに、本発明の酸化染毛剤は、(C)成分は、(C2)の含有量に対する(C1)成分の含有量の質量比(C1)/(C2)が、1.5以上であることを特徴とする。
この特徴によれば、本発明の酸化染毛剤は、より染毛力を向上することができ、脱染性能を維持したままかつ地肌汚れを抑制することができる。
さらに、本発明の酸化染毛剤は、(D)ヨウ素化合物を含有していることを特徴とする。
この特徴によれば、本発明の酸化染毛剤は、(D)ヨウ素化合物を含有することにより、より染毛力を向上することができる。
さらに、本発明の酸化染毛剤は、酸化染毛剤は、(E)多価アルコールが酸化染毛剤の質量に対して0.5質量%以下含有している又は、(E)多価アルコールを含有しないことを特徴とする。
この特徴によれば、より染毛力を向上させることができる。
本発明によれば、染毛力を向上させ、脱染性能を維持しつつ、さらに地肌汚れを抑制した酸化染毛剤を提供することができる。
[酸化染毛剤]
本発明を実施するための最良の形態を含めて説明する。
(A)カプラーを含有する酸化染毛剤であって、酸化染毛剤は、(A)成分の含有量に対する(B)染料中間体の含有量の質量比(B/A)が0.4以下であり、(A)成分は0.3質量%以上含有し、(C)ノニオン性界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする、酸化染毛剤である。
カプラーと染料中間体との比率、カプラーの含有量及びノニオン界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特定することにより、染毛力を向上させ、脱染性能を維持したまま、かつ地肌汚れを抑制することができる酸化染毛剤とすることができる。
酸化染毛剤は、酸化剤と酸化染料を別の剤に分けて流通し、酸化染料を毛髪内部で発色させるものである。通常、酸化染料を含有する第1剤と、過酸化物を含有する第2剤を備え、これらの剤を混合して使用する。ここで、「混合して使用する」とは、一度の塗布操作で複数の剤を毛髪に適用することを意味し、直前に混合して使用する操作だけでなく、第1剤と第2剤をコーム等に取り、毛髪上でコーム等を用いて混合する操作も含む概念である。また、酸化染毛剤を毛髪に適用する手段としては、櫛、ブラシ、刷毛、アプリケーター等の塗布具を用いて毛髪に適用したり、手袋を着用した手で酸化染毛剤を毛髪に適用したりしてもよい。
第1剤の粘度は、特に限定されないが、好ましくは、10~100000mPa・sである。また、第2剤の粘度は、特に限定されないが、好ましくは、10~100000mPa・sである。なお、第1剤及び第2剤の粘度は、TVB-10型粘度計などのB型粘度計を用いて測定することができ、25℃、1分間の条件でそれぞれの粘度に適したローターを用いて測定することができる。
また、本発明の酸化染毛剤における粘度は、特に制限されないが、25℃における粘度が、例えば、1000~100000mPa・sである。垂れ落ち抑制の観点から、下限値は、好ましくは2000mPa・s以上であり、より好ましくは5000mPa・s以上であり、さらに好ましくは10000mPa・s以上である。毛髪への適用の際の操作性の観点から、上限値は、好ましくは50000mPa・s以下であり、より好ましくは40000mPa・s以下であり、さらに好ましくは30000mPa・s以下である。酸化染毛剤の粘度は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤の添加、水溶性ポリマーなどの増粘剤の添加などにより調整することができる。酸化染毛剤の混合粘度は、TVB-10型粘度計などのB型粘度計を用いて行うことができ、25℃、1分間の条件でそれぞれの粘度に適したローターを用いて測定することができる。
酸化染毛剤は、上記のように、第1剤及び第2剤からなる2剤式のものが代表的であるが、3剤以上からなる多剤式であってもよい。例えば、2剤式の第1剤について、カプラー及び任意成分であるアルカリ剤を含有する剤と、それ以外の組成を有する剤の2つに分け、3剤式の酸化染毛剤として構成してもよい。この場合、乳化安定性がより向上する。
本発明の酸化染毛剤を形成する各剤の形態は、どのような形態であってもよい。
2剤式の酸化染毛剤の第1剤と第2剤の混合比は、酸化染毛剤の各成分の濃度、混合性、適用方法等を考慮して適宜設定されるが、好ましくは0.1~10:1で、より好ましくは0.5~2:1である。酸化染毛剤の剤型は、毛髪に適用できる剤型であれば特に限定されず、例えば25℃において、液状、クリーム状、ジェル状等が挙げられる。また、各剤の混合後の酸化染毛剤が、液状、クリーム状、ジェル状等の塗布性を有する剤型であればよく、一部の剤に粉末状や固形状のものが含まれていてもよい。また、使用時に泡状やミスト状としてもよい。泡状とする場合には、エアゾールフォーマー容器、ノンエアゾールフォーマー容器、振とう容器等を使用すればよい。ミスト状とする場合には、噴霧器を使用すればよい。
本発明の酸化染毛剤は、(A)カプラー及び(C)ノニオン界面活性剤を含有し、(B)染料中間体、(D)ヨウ素化合物又は/及び(E)多価アルコールを含有してもよい。さらに、(A)成分~(D)成分以外のその他の成分を含有してもよい。
以下、本発明の酸化染毛剤に使用する各成分について、詳細に説明する。なお、各成分の含有量については、特に断りがない場合には、各剤を混合した酸化染毛剤中の含有量を示す。
[(A)カプラー]
本発明の酸化染毛剤は、カプラーを含有する。カプラーとしては、主としてm-のジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体例としては、例えばレゾルシン、5-アミノ-o-クレゾール、m-アミノフェノール、α-ナフトール(1-ナフトール)、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、トルエン-3,4-ジアミン、2,6-ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N-ジエチル-m-アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、1,5-ジヒドロキシナフタレン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、3,3’-イミノジフェニール、タンニン酸及びそれらの塩等が例示される。
一種の(A)成分を単独で使用してもよく、二種以上の(A)成分を組み合わせて使用してもよい。(A)カプラーとしては、好ましくは2,4-ジアミノフェノキシエタノール、2,6-ジアミノピリジン、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、1-ナフトール、5-アミノ-o-クレゾール、1,5-ジヒドロキシナフタレン、m-アミノフェノール、及びそれらの塩が使用できる。その中でも、特に好ましくは、2,4-ジアミノフェノキシエタノール及びその塩である。2,4-ジアミノフェノキシエタノールは、HLB10.0未満のノニオン界面活性剤との相乗効果により、染毛力をより向上させると推測される。
酸化染毛剤中の(A)成分の含有量は、特に制限されないが、例えば、0.3質量%以上である。下限値として、好ましくは0.4質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは0.6質量%以上であり、さらにより好ましくは0.7質量%以上である。上限値として、好ましくは10.0質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下であり、さらに好ましくは5.0質量%以下であり、最も好ましくは3.5質量%以下である。0.3質量%以上とすることにより染毛力が向上し、10.0質量%以下とすることにより、脱染性能をより向上でき、地肌汚れの抑制効果を向上させることができる。
なお、(A)カプラーが塩である場合、(A)カプラーの含有量はその脱塩型での値とする。
また、2,4-ジアミノフェノキシエタノールの酸化染毛剤中での好ましい配合量は、下限値は、染毛力の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.15質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上、よりさらに好ましくは0.25質量%以上である。上限値は、地肌汚れの抑制効果の観点から、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、さらに好ましくは3.0質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以下である。
[(B)染料中間体]
酸化染毛剤は、必要により(B)染料中間体を含有することを妨げるものではない。(B)染料中間体としては、主としてo-又はp-のフェニレンジアミン類あるいはアミノフェノール類である染料前駆物質であり、通常、それ自体は無色か又は弱く着色した化合物である。
(B)染料中間体の具体例としては、例えばp-フェニレンジアミン、トルエン-2,5-ジアミン(p-トルイレンジアミン)、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルアミン、p-アミノフェノール、o-アミノフェノール、p-メチルアミノフェノール、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-フェニレンジアミン、2-ヒドロキシエチル-p-フェニレンジアミン、o-クロル-p-フェニレンジアミン、4-アミノ-m-クレゾール、2-アミノ-4-ヒドロキシエチルアミノアニソール、1-ヒドロキシエチル-4,5-ジアミノピラゾール、2,4-ジアミノフェノール、それらの塩等が挙げられる。塩の具体例としては、例えば塩酸塩、硫酸塩等が挙げられる。一種の(B)成分を単独で使用してもよく、二種以上の(B)成分を組み合わせて使用してもよい。第1剤は、前記酸化染料の具体例以外の染料として、例えば「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料を適宜含有してもよい。
酸化染毛剤中における(B)成分の含有量は特に限定されないが、例えば、(A)成分の含有量に対する(B)染料中間体の含有量の質量比(B/A)は、0.0~0.4である。上限値として、好ましくは0.3以下、より好ましくは0.2以下であり、さらに好ましくは0.1以下である。
質量比を0.4以下とすることにより、脱染性能をより向上でき、地肌汚れの抑制効果を向上させることができる。
なお、質量比0.0とは、酸化染毛剤中に実質的に(B)成分を含有していないことを意味する。また、上記質量比の算出に用いられる含有量は、(A)及び(B)ともにそれらの脱塩型での値とする。
酸化染毛剤中における(B)染料中間体の含有量の上限は、上記含有量の質量比(B/A)の範囲内において適宜設定されるが、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以下であり、特に好ましくは酸化染毛剤は(B)染料中間体を実質的に含有しない。本発明において「実質的に含有しない」とは、含有量が0.1質量%以下であることを意味する。(B)染料中間体の含有量が1.0質量%以下であると、脱染性能をより向上できる。なお、(B)染料中間体が塩である場合、(B)染料中間体の含有量はその脱塩型での値とする。
[(C)ノニオン界面活性剤]
本発明の酸化染毛剤は、(C)ノニオン界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有する。(C)成分を含有する場合、染毛力を向上させ、地肌汚れの抑制効果を向上させることができる。
なお、以下の記載において、POEはポリオキシエチレン鎖、POPはポリオキシプロピレン鎖を示し、これに続くカッコ内の数字は、その付加モル数を示している。また、アルキルに続くカッコ内の数字は、脂肪酸鎖の炭素数を示している。
(C)ノニオン界面活性剤の具体例としては、例えばエーテル型ノニオン界面活性剤(POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類等)、エステル型ノニオン界面活性剤(POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEモノ脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類等)、アルキルグルコシド(アルキルポリグルコシド類等)等が挙げられる。
エーテル型ノニオン界面活性剤の具体例としては、例えばPOEセチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEオクチルフェニルエーテル、POE・POPセチルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテル等が挙げられる。
エステル型ノニオン界面活性剤の具体例としては、例えばモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル等が挙げられる。
アルキルグルコシドの具体例として、例えばアルキル(8~16)グルコシド、POEメチルグルコシド、POEジオレイン酸メチルグルコシド等が挙げられる。
本発明の酸化染毛剤の(C)成分は、(C1)HLB10.0未満のノニオン界面活性剤を1種以上と、(C2)HLB10.0以上のノニオン界面活性剤を1種以上と、を有する2種以上を含有することが好ましい。これにより、より染毛力を向上することができ、かつ地肌汚れを抑制することができる。
(C1)HLB10.0未満のノニオン界面活性剤の具体例としては、POE(2)セチルエーテル<8.0>、POE(2)ステアリルエーテル<8.0>、POE(4)ステアリルエーテル<9.0>、POE(5)ベヘニルエーテル<7.0>、POE(2)オレイルエーテル<7.5>、POE(2)ラウリルエーテル<9.5>、POE(1)POP(4)セチルエーテル<9.5>が挙げられる。
これらの中でも、染毛力と乳化安定性の観点から、(C1)として、好ましくは、POE(2)セチルエーテル<8.0>、POE(2)ステアリルエーテル<8.0>、POE(4)ステアリルエーテル<9.0>、POE(5)ベヘニルエーテル<7.0>、POE(1)POP(4)セチルエーテル<9.5>が挙げられる。
なお、<>内の数値はHLBの実測値であり、以下の<>内の数値も同様である。
また、HLB10.0未満のエステル型ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンステアリン酸グリセリル<9.5>、テトラオレイン酸POE(6)ソルビット<8.5>、POE(6)ソルビットミツロウ<7.5>、POE(20)ソルビットミツロウ<9.5>、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(6E.0.)<8.5>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2E.O.)<4.0>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール<6.5>、モノステアリン酸グリセリル<3.0>、モノステアリン酸グリセリル<4.0>、モノステアリン酸グリセリル(自己乳化型)<8.0>、モノステアリン酸グリセリル(自己乳化型)<5.5>、モノオレイン酸ソルビタン<4.5>、セスキオレイン酸ソルビタン<4.0>、トリオレイン酸ソルビタン<2.0>、モノステアリン酸ソルビタン<4.5>、モノステアリン酸グリセリル(自己乳化型)<3.0>、モノステアリン酸グリセリル<4.0>、モノパルミチン酸ソルビタン<6.5>、モノラウリン酸ソルビタン<8.5>が挙げられる。
これらの中でも、染毛力と乳化安定性の観点から、(C1)として、好ましくは、ポリオキシエチレンステアリン酸グリセリル<9.5>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール<6.5>が挙げられる。
(C2)HLB10.0以上のエーテル型ノニオン界面活性剤として、POE(30)セチルエーテル<19.5>、POE(25)セチルエーテル<18.5>、POE(20)セチルエーテル<17.0>、POE(15)セチルエーテル<15.5>、POE(10)セチルエーテル<13.5>、POE(5.5)セチルエーテル<10.5>、POE(20)ステアリルエーテル<18.0>、POE(30)ベヘニルエーテル<18.5>、POE(20)ベヘニルエーテル<16.5>、POE(10)ベヘニルエーテル<10.0>、POE(10)オレイルエーテル<14.5>、POE(15)オレイルエーテル<16.0>、POE(20)オレイルエーテル<17.0>、POE(50)オレイルエーテル<18.0>、POE(9)ラウリルエーテル<14.5>、トリPOE(4)ラウリルエーテルリン酸<13.0>、POE(21)ラウリルエーテル<19.0>、POE(10)POP(4)セチルエーテル<10.5>、POE(20)POP(8)セチルエーテル<12.5>、POE(20)POP(4)セチルエーテル<16.5>、POE(20)POP(6)デシルテトラデシルエーテル<11.0>、POE(30)POP(6)デシルテトラデシルエーテル<12.0>が挙げられる。
なお、染毛力と乳化安定性の観点から(C2)成分として、好ましくは、POE(30)セチルエーテル<19.5>、POE(25)セチルエーテル<18.5>、POE(20)セチルエーテル<17.0>が挙げられる。
また、HLBが10.0以上のエステル型ノニオン界面活性剤としては、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット<14.0>、テトラオレイン酸POE(30)ソルビット<11.5>、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット<12.5>、モノラウリン酸POE(6)ソルビット<15.5>、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)<11.0>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)<11.0>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)<15.0>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.)<17.5>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(55E.O.)<18.0>、モノステアリン酸ポリエチレングリコール<18.0>、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)<12.5>、モノステアリン酸グリセリル(自己乳化型)<10.0>、モノラウリン酸デカグリセリル<15.5>、モノステアリン酸デカグリセリル<15.0>、モノステアリン酸デカグリセリル<12.0>、モノオレイン酸デカグリセリル<12.0>、モノミリスチン酸デカグリセリル<14.0>、ポリグリセリン脂肪酸エステル<14.5>が挙げられる。
これらの中でも、染毛力と乳化安定性の観点から(C2)成分として、好ましくはポリグリセリン脂肪酸エステル<14.5>が挙げられる。
また、本発明のHLBの値は実測値である。HLB値は、W.C.Griffinによって考えられ、ノニオン界面活性剤に対して与えられた数値であり、ノニオン界面活性剤の親油基(アルキル基)と親水基(酸化エチレン鎖)との強さのバランスを数字で表したものである。HLB値は、乳化法から算出した実測値が用いられる(「ハンドブック-化粧品・製剤原料-」日光ケミカルズ株式会社(昭和52年2月1日改訂版発行)参照)。実測HLB値の測定には、界面活性剤の標準物質としてモノステアリン酸ソルビタン(例えば、日光ケミカルズ社製のNIKKOL SS-10、HLB値4.7)とモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、日光ケミカルズ社製のNIKKOL TS-10、HLB値14.9)を組み合わせて使用する。被乳化物には流動パラフィンを使用する。なお、流動パラフィンは種類による、又はロットによる変動が考えられる場合は、その都度測定する。流動パラフィンを上記2種類の界面活性剤で乳化し、最適な界面活性剤の割合を求め、流動パラフィンの所要HLB値(乳化されるHLB値)を求める。計算式は数式(1)に示される。
Figure 2022171544000001
通常流動パラフィンの所要HLB値は、種類、及びロットにもよるが10.1~10.3程度である。次に未知の界面活性剤のHLB値の測定は、所要HLB値を求めた流動パラフィンを用いて測定する。未知の界面活性剤が親水性であればモノステアリン酸ソルビタンと組み合わせ、未知の界面活性剤が疎水性であればモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンと組み合わせて、上記流動パラフィンを乳化し、安定性のあるところの最適割合を求め、未知の界面活性剤のHLB値をxとして上記数式(1)に当てはめて算出する。
酸化染毛剤中の(C)成分の含有量は、特に制限されないが、例えば、0.1~10質量%である。下限値として、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1.0質量%以上であり、上限値として、好ましくは8.0質量%以下であり、より好ましくは7.0質量%以下、さらに好ましくは6.0%以下である。0.1質量%以上とすることにより染毛力が向上し、10.0質量%以下とすることにより、地肌汚れの抑制効果を向上させることができる。
(A)カプラーの含有量と(B)染料中間体の含有量との合計量に対する(C)ノニオン界面活性剤の含有量の質量比((C)/((A)+(B)))は、0.1以上~30.0以下ある。下限値としては、好ましくは0.3以上、より好ましくは0.5以上である。また、上限値としては、好ましくは25.0以下、より好ましくは20.0以下である。
上記の質量比を0.1以上~30.0以下とすることで、地肌汚れの抑制効果と乳化安定性向上効果の調和がとれた酸化染毛剤とすることができる。
(C1)成分のHLBの値は10.0未満であれば特に限定されないが、例えば3.0以上~10.0未満である。下限値としては、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0以上、さらに好ましくは6.0以上、最も好ましくは7.0以上であり、上限値としては、好ましくは9.9以下、より好ましくは9.8以下、さらに好ましくは9.7以下である。
(C2)成分のHLBの値は10.0以上であれば特に限定されないが、例えば10.0以上~20.0未満である。下限値としては、好ましくは11.0以上、より好ましくは12.5以上、さらに好ましくは14.0以上、最も好ましくは15.5以上であり、上限値としては、好ましくは19.9以下、より好ましくは19.5以下、さらに好ましくは19.0以下である。
(C1)成分と(C2)成分が上記の範囲であれば、酸化染毛剤の乳化安定性を向上させつつ、染毛力の向上及び地肌汚れの抑制効果を向上させることできる。
また、(C2)成分の含有量に対する(C1)成分の含有量の質量比(C1)/(C2)が、1.0~8.0である。下限値として、好ましくは1.0以上、より好ましくは1.25以上、さらに好ましくは1.5以上であり、最も好ましくは1.75以上であり、上限値として、好ましくは7.0以下、より好ましくは6.0以下であり、さらに好ましくは5.0以下である。質量比を1.0以上とすることにより、より染毛力が向上し、質量比を8.0以下とすることにより、より地肌汚れの抑制効果を向上させることができる。
[(D)ヨウ素化合物]
本発明の酸化染毛剤は、(D)ヨウ素化合物を含有していてもよい。(D)ヨウ素化合物は、ヨウ素化合物を構成するヨウ素が過酸化水素を分解させて、酸化染料の重合を促進することで、染毛力を向上させる。(D)ヨウ素化合物としては、ヨウ素(I)の他、可溶化剤中で遊離する対イオンを伴うヨウ素化合物、使用時にヨウ素を遊離する化合物等が挙げられる。ヨウ素化合物の具体例としては、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化アンモニウム等のヨウ素化合物のアルカリ金属塩や、ヨウ化水素、ヨウ化セシウム、ヨウ化銀等が挙げられる。
なお、染毛力の観点から、特に好ましくは、ヨウ化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化アンモニウムが挙げれらる。
また、ヨウ素を含有する天然素材、例えばヨウ化ニンニクエキス等のヨウ素化合物を含有するエキス等を適用してもよい。一種の(D)成分を単独で使用してもよく、二種以上の(D)成分を組み合わせて使用してもよい。
各剤が混合された後の酸化染毛剤中における(D)ヨウ素化合物の含有量は、特に限定されないが、例えば、0.001~5.0質量%である。下限値としては、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.015質量%以上、最も好ましくは0.02質量%以上であり、上限値としては、好ましくは4.5質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、さらに好ましくは2.0質量%以下である。(D)ヨウ素化合物の含有量が0.001質量%以上とすることにより染毛力をより向上でき、5.0質量%以下であると、脱染性能をより向上させることができる。
特に、(D)ヨウ素化合物は、HLBの値が10.0未満のノニオン界面活性剤の存在する条件下で、(A)カプラーと好適に作用し、染毛力の向上効果がある。(A)カプラーとして、2,4-ジアミノフェノキシエタノールの場合、より染毛力向上の作用が発揮される。
(A)カプラーの含有量と(B)染料中間体の合計の含有量に対する(D)ヨウ素化合物の含有量の質量比((D)/((A)+(B)))は、0.005以上~1.0以下ある。下限値としては、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.015以上である。また、上限値としては、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.5以下である。
上記の質量比を0.005以上~1.0以下とすることで、染毛力を向上させることができる。
なお、(C)ノニオン界面活性剤の含有量に対する(D)ヨウ素化合物の含有量の質量比(D/C)を適宜調整することにより、地肌汚れ抑制効果を向上できる。
[(E)多価アルコール]
本発明の酸化染毛剤は、(E)多価アルコールを含有していてもよい。(E)多価アルコールの具体例としては、例えばグリコール、グリセリン等が挙げられる。また、これらの多価アルコールは単独で配合してもよいし、二種以上を組み合わせて配合してもよい。
グリコールの具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG1000、PEG1500、PEG1540など)、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。グリセリンの具体例としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどが挙げられる。一種の多価アルコールを単独で使用してもよく、二種以上の多価アルコールを組み合わせて使用してもよい。(E)成分を含有する場合、製剤安定性が向上する。
酸化染毛剤中における(E)成分の含有量は特に限定されないが、0.0~2.0質量%である。上限値として、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。2.0質量%以下とすることにより、染毛力を向上させることができる。
なお、0.0質量%とは、実質的に(E)成分を含有しないことを意味する。
[直接染料]
本発明の酸化染毛剤は、(F)直接染料を含有してもよい。直接染料は、色を有する化合物であり、毛髪に付着、又は浸透して染毛する染料であれば特に制限されるものではない。例えば、酸性染料、塩基性染料、天然染料、ニトロ染料、HC染料、分散染料等が挙げられる。染毛力を向上させる観点から酸性染料を含むことが好ましい。
また、これらの直接染料は、所望する毛髪の色調に応じて単独で配合してもよいし、2種以上を組み合わせて配合してもよい。
酸性染料の具体例としては、例えば、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色401号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、かっ色201号、黒色401号等が挙げられる。
塩基性染料の具体例としては、例えば、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 75、Basic Blue 99、Basic Blue 124、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87等が挙げられる。
天然染料の具体例としては、例えば、クチナシ色素、ウコン色素、アナトー色素、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ラック色素、ヘナ等が挙げられる。
ニトロ染料の具体例としては、例えば、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-4-ニトロフェノール、2-アミノ-5-ニトロフェノール、ピクラミン酸、ピクリン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。本発明では、染毛力向上の観点から、好ましくはピクラミン酸、4-ニトロ-o-フェニレンジアミンが挙げられる。
HC染料の具体例としては、例えば、HC Blue No.2、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Blue No.16、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15等が挙げられる。
分散染料の具体例としては、例えば、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15等が挙げられる。
酸化染毛剤における直接染料の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.001質量%以上20.0質量%以下である。下限値としては、より好ましくは0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、である。一方、上限値としては、より好ましくは15.0質量%以下であり、さらに好ましくは10.0質量%以下であり、特に好ましくは5.0質量%以下である。
[アルカリ剤]
本発明の酸化染毛剤は、(G)アルカリ剤を含有してもよい。アルカリ剤は、毛髪を膨潤させて、染料や酸化剤の浸透を促進する作用を有するものであり、染毛力を向上させる効果がある。アルカリ剤としては、例えば、アルカノールアミン、アンモニア、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、硫酸塩、塩化物、有機アミン、塩基性アミノ酸、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物等が例示される。具体的には、アルカノールアミンとしてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、イソプロピルアミン等が例示され、ケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が例示され、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸グアニジン等が例示され、炭酸水素塩としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が例示され、メタケイ酸塩としてはメタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等が例示され、リン酸塩としてはリン酸第1アンモニウム、リン酸第2アンモニウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等が例示され、硫酸塩としては硫酸アンモニウムなどが例示され、塩化物としては塩化アンモニウムが例示され、有機アミンとしては2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(AMP)、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、グアニジンが例示され、塩基性アミノ酸としてはアルギニン、リジン及びそれらの塩等が例示され、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物としては水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が例示される。本発明では、染毛力向上の観点から、アルカリ剤として、好ましくは、アンモニア、モノエタノールアミン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムが挙げられる。
酸化染毛剤におけるアルカリ剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.5~10.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.75質量%以上であり、さらに好ましくは1.0質量%以上である。上限値として、より好ましくは7.0質量%以下であり、さらに好ましくは5.0質量%以下である。
[油性成分]
本発明の酸化染毛剤は、(H)油性成分を含有してもよい。油性成分を含有する場合、地肌汚れ抑制効果を向上させることができる。油性成分としては、例えば高級アルコール、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン油、フッ素油等が例示される。これらの油性成分から、1種又は2種以上を選んで用いることができる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール(セタノール)、2-ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2-オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、ラノリンアルコール、フィトステロール、フィトスタノール、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、エルゴステロール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール等が挙げられる。本発明では、乳化安定性及び操作性の観点から、好ましくはセチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコールが挙げられる。
油脂は、トリグリセリドすなわち脂肪酸とグリセリンとのトリエステルである。オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油、アルガニアスピノサ核油、ラノリン、月見草油等が挙げられる。
ロウ類は、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルである。ロウ類の具体例としては、例えばミツロウ(蜜蝋)、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、ラノリン、鯨ロウ、コメヌカロウ、サトウキビロウ、パームロウ、モンタンロウ、綿ロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、カポックロウ、セラックロウ、ラノリンロウ、等が挙げられる。
炭化水素は、炭素と水素とよりなる化合物である。炭化水素の具体例としては、例えば流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、イソパラフィン類、オゾケライト、セレシン、ポリエチレン、α-オレフィンオリゴマー、ポリブテン、合成スクワラン、スクワレン、水添スクワラン、リモネン、テレビン油、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル等が挙げられる。本発明では、染毛力及び地肌汚れの観点から、好ましくは、流動パラフィン、ワセリンが挙げられる。
高級脂肪酸の具体例としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルの具体例としては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
エステル類は、脂肪酸とアルコールとの脱水反応によって得られる化合物である。エステルの具体例としては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2-エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、10~30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、2-エチルヘキサン酸セチル、アジピン酸-2-ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、セバシン酸ジイソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン油は、有機基のついたケイ素と酸素が化学結合により交互に連なった合成高分子である。シリコーン油の具体例としては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン(例えば、(PEG/PPG/ブチレン/ジメチコン)コポリマー)、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
酸化染毛剤における油性成分の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.1~30.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.2質量%以上であり、更に好ましくは0.5質量%以上である。上限値としては、より好ましくは20.0質量%以下であり、更に好ましくは10.0質量%以下である。
[その他の成分]
本発明の酸化染毛剤は、上記成分以外にも、必要に応じて以下の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、(C)成分を除くその他の界面活性剤、(E)成分を除く可溶化剤、無水亜硫酸ナトリウム等の酸化防止剤、フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム二水塩、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム液等のキレート剤、酸、pH調整剤、育毛成分、植物抽出物、生薬抽出物、アミノ酸・ペプチド、尿素、ビタミン類、香料、及び紫外線吸収剤が挙げられる。
[その他の界面活性剤]
本発明の酸化染毛剤は、(C)成分を除くその他の界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤を含有する場合、乳化安定性をさらに向上させることができる。その他の界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩類、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩等のアミン塩類、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリウム塩等の環式4級アンモニウム塩類、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
好ましくは、アルキル4級アンモニウム塩類であり、更に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩であり、特に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩である。
モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジPOE(2)オレイルメチルアンモニウム、塩化ジPOEステアリルメチルアンモニウム、塩化POE(1)POP(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化POPメチルジエチルアンモニウム、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
ジアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ジアルキル(12~15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12~18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14~18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
酸化染毛剤におけるカチオン性界面活性剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.001~10.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.01質量%以上であり、更に好ましくは0.05質量%以上である。上限値として、より好ましくは5.0質量%以下であり、更に好ましくは3.0質量%以下である。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが例示される。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンは、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンのいずれであってもよい。
より具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエ-テルリン酸及びその塩、N-ラウロイルグルタミン酸塩類(ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、N-ラウロイルメチル-β-アラニン塩、N-アシルグリシン塩、N-アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示され、1又は2種以上を使用することができる。
酸化染毛剤におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.01~5.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは3.0質量%以下であり、更に好ましくは1.5質量%以下である。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(ラウロアンホ酢酸Na)、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエトキシエチル-N’-カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシメトキシエチル-N’-カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等のグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;等が挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
酸化染毛剤における両性界面活性剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは0.001~5.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.005質量%以上であり、更に好ましくは0.01質量%以上である。上限値として、より好ましくは3.0質量%以下であり、更に好ましくは2.5質量%以下である。
酸化染毛剤における全ての界面活性剤の総含有量としては、特に制限されないが、好ましくは0.01~50.0質量%である。下限値として、より好ましくは0.05質量%以上であり、更に好ましくは0.1質量%以上である。上限値として、より好ましくは40.0質量%以下であり、更に好ましくは30.0質量%以下である。
[可溶化剤]
可溶化剤は、例えば、剤型を液状等にする場合に配合される。使用される可溶化剤の例としては、例えば水及び有機溶媒(溶剤)が挙げられる。有機溶媒の具体例としては、例えばエタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、γ-フェニルプロピルアルコール、ケイ皮アルコール、アニスアルコール、p-メチルベンジルアルコール、α-ジメチルフェネチルアルコール、α-フェニルエタノール、エチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、フェノキシイソプロパノール、2-ベンジルオキシエタノール、N-アルキルピロリドン、炭酸アルキレン、アルキルエーテル等が挙げられる。一種の可溶化剤を単独で使用してもよく、二種以上の可溶化剤を組み合わせて使用してもよい。これらの中で、第1剤中のその他の成分を溶解する能力に優れることから水が好ましく適用される。溶媒として水が用いられる場合、混合物中における水の含有量(使用時の含有量)は、好ましくは40.0質量%以上であり、より好ましくは50.0質量%以上である。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。尚、本発明は、実施例欄記載の構成に限定されるものではない。
[試験例:評価について]
酸化染毛剤として、表1~4に示す各成分を含有するクリーム状の第1剤と、クリーム状の第2剤をそれぞれ調製した。以下各表における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。各表中「成分」欄における(A)~(D)の表記は、本願請求項記載の各(A)~(D)成分に対応する化合物を示す。
以下表中の2,4-ジアミノフェノキシエタノールは、原料である2,4-ジアミノフェノキシエタノール塩酸塩を、pH調整剤としてNaOHを用いて中和したものである。2,4-ジアミノフェノキシエタノール塩酸塩は1モルあたり2モルの塩酸を生じるため、2,4-ジアミノフェノキシエタノール塩酸塩:NaOH=1:2モルの割合で配合することにより中和した。つまり、第1剤中には2,4-ジアミノフェノキシエタノールがフリー態として含有される。
各実施例及び各比較例について、第1剤及び第2剤を、1:1の質量比で混合して、各例の酸化染毛剤の混合物を調製した。長さ10cmの評価用の白毛の毛束サンプル(ビューラックス社製)(以下、単に毛束という。)1gに対して、得られた混合物3gを刷毛を用いて塗布した。混合物を毛束に塗布してから40分後に、毛束に付着した混合物を水で洗い流し、毛束にシャンプー(ホーユー社製のビゲントリートメントシャンプー)を2回、及びリンス(ホーユー社製のビゲントリートメントリンス)を1回施した。続いて、毛束を温風で乾燥し、各例の染毛処理毛束を得た。
染毛処理が施された各例の毛束について、上記染毛処理の翌日、下記に示す方法に従い脱染性能及び染毛力について評価を行った。
(脱染性能の評価方法)
上記のように得られた各例の染毛処理毛束に対し、更に一般的な脱色・脱染剤である「レセパウダーブリーチ」(ホーユー社製)を用いて、常法に従い脱染処理を行うことにより脱染処理毛束を得た。
そして、パネラー10名が、脱染処理毛束の染毛色調について、脱染性が良好であるか否かを標準光源下で目視にて、脱染性能を評価し、以下の基準で判断した。脱染性能が優れる場合を、優れる(5点)、脱染性能が良好な場合を、良好(4点)、脱染性能がやや良好な場合を、可(3点)、脱染性能がやや悪い場合を、やや不良(2点)、脱染性能が悪い場合を、不良(1点)の5段階で採点し、各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.7点以上を「非常に優れる:6」、4.0点以上4.7点未満を「優れる:5」、3.3点以上4.0点未満を「良好:4」、2.6点以上3.3点未満を「可:3」、1.9点以上2.6点未満を「やや不良:2」、及び1.9点未満を「不良:1」とし、評価結果とした。その結果を表1,2の「脱染性能」欄に示した。
(染毛力の評価方法)
上記のように得られた各例の染毛処理毛束について、パネラー10名が、標準光源下で目視にて発色度合いを、以下の基準で評価することにより、発色が良いか否かについて判断した。非常に良く染まっている(5点)、良く染まっている(4点)、染まっている(3点)、染まりが僅かに浅い(2点)、染まりが浅い(1点)の5段階で採点し、各パネラーの採点結果について平均値を算出し、平均値が4.6点以上を「優れる:5」、3.6点以上4.6点未満を「良好:4」、2.6点以上3.6点未満を「可:3」、1.6点以上2.6点未満を「やや不良:2」、及び1.6点未満を「不良:1」とし、評価結果とした。その結果を表1~4の「染毛力」欄に示した。
(地肌汚れ抑制の評価方法)
表1~4に示す第1剤と第2剤を1:1で混合して酸化染毛剤0.1gを腕内側部に直径1cmの円形状に塗布し、40分間放置した後、水洗した。更に、ホーユー社製のビゲントリートメントシャンプー組成物を使用し、塗布部分を2回洗浄処理した。このときの腕内側部をパネラー5名が目視で観察し、以下の基準で評価することにより、地肌が汚れ難いか否かを判断した。
地肌汚れが抑制される(5点)、地肌汚れ度合としては十分で基準値(4点)、地肌汚れ度合としては許容範囲内(3点)、地肌汚れ目立つが許容範囲内(2点)、地肌汚れが著しく目立ち、洗浄後も長時間皮膚に色素が残留する(1点)の5段階で採点し、評価結果とした。結果を表1~4に示す。その結果を表1~4の「地肌汚れ」欄に示した。
Figure 2022171544000002
Figure 2022171544000003
Figure 2022171544000004
Figure 2022171544000005
表1~4に示されるように、実施例1~3及び実施例1-1~1-8と比較例1とを比較すると、(C1)成分を含有することで染毛力、地肌汚れの評価が良好になることが確認できる。また、実施例1と実施例2を比較すると、(B)成分を含有しない場合であっても、同じ評価の染毛力が得られ、地肌汚れを抑制できることが確認できる。
Figure 2022171544000006
表5に示されるように、実施例1と実施例4、5とを比較すると、(A)成分の中でも、2,4-ジアミノフェノキシエタノールが、染毛力と地肌汚れ共に、良好な結果であることが確認できる。また、実施例4と6比較すると、(B)成分を含有しない方が、地肌汚れを抑制できることが確認できる。
Figure 2022171544000007
表6に示されるように、実施例1と実施例7~10を比較すると、(C1)/(C2)の比が1.0の実施例9では、表1の比較例1と比較して、地肌汚れの評価が改善されるが、(C1)/(C2)の比が1.5以上なると染毛力及び地肌汚れの評価の改善が確認できる。
Figure 2022171544000008
Figure 2022171544000009
表7~8に示されるように、実施例1、実施例11、12、実施例1-11~1-13から、(E)多価アルコールを含有しない方が染毛力に優れることが確認できる。また、実施例1、実施例13、実施例1-9~1-10から(D)成分を配合することで、染毛力が向上することが確認できる。
本発明の酸化染毛剤は、ヒトの頭髪、髭、眉毛、すね毛等の体毛を染毛するための染毛剤として利用することができる。その他、ペット等の動物の体毛を染毛するために利用してもよい。
本発明の酸化染毛剤は、美容室、理容室等におけるカラーリング用の染毛剤、セルフカラーリング用の染毛剤に利用することができる。

Claims (5)

  1. (A)カプラーを含有する酸化染毛剤であって、
    前記酸化染毛剤は、(A)成分の含有量に対する(B)染料中間体の含有量の質量比(B/A)が0.4以下であり、
    前記(A)成分は0.3質量%以上含有し、
    (C)ノニオン性界面活性剤として、(C1)HLB10未満のノニオン界面活性剤を含有することを特徴とする、酸化染毛剤。
  2. 前記(C)成分は、(C1)成分と、(C2)HLB10以上のノニオン界面活性剤とを含有する、2種以上のノニオン界面活性剤であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化染毛剤。
  3. 前記(C)成分は、
    (C2)成分の含有量に対する前記(C1)成分の含有量の質量比(C1)/(C2)が、1.5以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化染毛剤。
  4. 前記酸化染毛剤は、(D)ヨウ素化合物を含有していることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の酸化染毛剤。
  5. 前記酸化染毛剤は、(E)多価アルコールが、前記酸化染毛剤の質量に対して0.5質量%以下含有している又は、(E)多価アルコールを含有しないことを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の酸化染毛剤。

JP2021194670A 2021-04-29 2021-11-30 酸化染毛剤 Pending JP2022171544A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2022/019463 WO2022231006A1 (ja) 2021-04-29 2022-04-28 酸化染毛剤

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021076959 2021-04-29
JP2021076959 2021-04-29

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022171544A true JP2022171544A (ja) 2022-11-11

Family

ID=83946457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021194670A Pending JP2022171544A (ja) 2021-04-29 2021-11-30 酸化染毛剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022171544A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024157349A1 (ja) * 2023-01-24 2024-08-02 株式会社ダリヤ 染毛剤組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024157349A1 (ja) * 2023-01-24 2024-08-02 株式会社ダリヤ 染毛剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5766455B2 (ja) 染毛剤及び染毛方法
WO2013136480A1 (ja) 染毛剤及び染毛方法
JP6705662B2 (ja) 酸化剤含有組成物、毛髪処理剤、毛髪処理剤の使用方法
JP2022171544A (ja) 酸化染毛剤
JP7184314B2 (ja) 染毛用第1剤組成物
JP6461461B2 (ja) 染毛剤組成物
JP7104954B2 (ja) 酸化染毛剤組成物
CN109195573B (zh) 氧化染发剂组合物
JP7016514B2 (ja) 酸化染毛剤組成物
WO2022231006A1 (ja) 酸化染毛剤
JP2022171542A (ja) 酸化染毛剤及び酸化染毛剤の使用方法
JP2022171540A (ja) 酸化染毛剤
JP7396622B2 (ja) 酸化染毛剤組成物及び染毛方法
JP2023081029A (ja) 酸化染毛剤
JP6883885B2 (ja) 酸化剤含有組成物、毛髪処理剤、毛髪処理剤の使用方法
WO2022231005A1 (ja) 酸化染毛剤、酸化染毛剤用の第1剤、酸化染毛剤の使用方法
JP7134454B2 (ja) 毛髪脱色・脱染剤組成物又は染毛剤組成物
JP2023081028A (ja) 酸化染毛剤組成物
JP6801854B2 (ja) 酸化染毛剤組成物
JP2023081027A (ja) 酸化染毛剤、毛髪処理キット
JP2022171545A (ja) 酸化染毛剤
JP7437724B2 (ja) 酸化染料含有組成物
JP2019064952A (ja) 酸化染毛剤組成物
JP2023081026A (ja) 酸化染毛剤組成物
JP2022171539A (ja) 酸化染毛剤、染毛方法