以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1を参照して、本実施の形態の電力変換装置1の回路構成の一例を説明する。本実施の形態の電力変換装置1は、自動車用のDC−DCコンバータであってもよい。電力変換装置1は、入力端子10と、入力端子10に接続されるインバータ回路11と、インバータ回路11に接続されるトランス19と、トランス19に接続される整流回路14と、整流回路14に接続される平滑回路16と、平滑回路16に接続される出力端子20とを備える。
インバータ回路11は、一次側スイッチング素子12A,12B,12C,12Dを含む。トランス19は、インバータ回路11に接続される一次側コイル導体19Aと、一次側コイル導体19Aと磁気的に結合した二次側コイル導体19Bとによって構成されている。二次側コイル導体19Bは、整流回路14に接続される。整流回路14は、二次側スイッチング素子15A,15B,15C,15Dを含む。平滑回路16は、平滑コイル17と、コンデンサ18とを含む。一次側スイッチング素子12A,12B,12C,12Dおよび二次側スイッチング素子15A,15B,15C,15Dは、例えば、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、または、ダイオードのような整流素子であってもよい。
本実施の形態の電力変換装置1は、例えば、入力端子10に入力された約100Vから約600Vの直流電圧を、約12Vから約16Vの直流電圧に変換して、出力端子20から出力してもよい。具体的には、入力端子10に入力された高い直流電圧は、インバータ回路11によって第1の交流電圧に変換される。第1の交流電圧は、トランス19によって、第1の交流電圧よりも低い第2の交流電圧に変換される。第2の交流電圧は、整流回路14によって整流される。平滑回路16は、整流回路14から出力された電圧を平滑して、低い直流電圧を出力端子20に出力する。
図2を参照して、本実施の形態の電力変換装置1の構造の一例を説明する。入力端子10、一次側スイッチング素子12A,12B,12C,12D、トランス19、二次側スイッチング素子15A,15B,15C,15D、平滑コイル17、コンデンサ18及び出力端子20は、プリント基板40上に実装されている。電力変換装置1のうち平滑コイル17を含む領域が本実施の形態の回路装置30であってもよい。プリント基板40は、放熱器6上に搭載されている。放熱器6は、プリント基板40を収容する筐体の一部を構成してもよいし、筐体の一部を構成しなくてもよい。回路装置30を含む電力変換装置1は、プリント基板40を収容する筐体の一部を構成する蓋(図示せず)によって覆われてもよい。
図3から図15を参照して、本実施の形態の回路装置30を説明する。本実施の形態の回路装置30は、プリント基板40と、コア45とを主に備える。プリント基板40は、第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55の少なくともいずれかを含む。本実施の形態の回路装置30は、第1の伝熱部材70,71及び第1の伝熱部材73,74の少なくともいずれかを主に備える。本実施の形態の回路装置30は、第3のコイルパターン60と、放熱器6と、第2の伝熱部材80,80aとをさらに備えてもよい。プリント基板40は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bをさらに含んでもよい。
プリント基板40は、第1の主面40aと、第1の主面40aと反対側の第2の主面40bとを有する。プリント基板40は、多層のコイルパターン(第1のコイルパターン50,第2のコイルパターン55,第1の内部コイルパターン61,第2の内部コイルパターン65)を含む多層基板であってもよい。本実施の形態では、プリント基板40において、第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65及び第2のコイルパターン55から構成される4層のコイルパターンが積層されている。本実施の形態では、プリント基板40は4層基板である。プリント基板40は、FR−4基板のようなガラスエポキシ基板であってもよい。
本実施の形態では、プリント基板40は、第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eを含んでもよい。第1の基材層40cは、第2の基材層40dよりも薄くてもよい。第1の基材層40cを第2の基材層40dよりも薄く形成することにより、第1の内部コイルパターン61と第1のコイルパターン50との間のプリント基板40(第1の基材層40c)の熱抵抗は低減され得る。第3の基材層40eは、第2の基材層40dよりも薄くてもよい。第3の基材層40eを第2の基材層40dよりも薄く形成することにより、第2の内部コイルパターン65と第2のコイルパターン55との間のプリント基板40(第3の基材層40e)の熱抵抗は低減され得る。
プリント基板40は、第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する、第1の貫通孔41、第2の貫通孔42及び第3の貫通孔43を有してもよい。第1の貫通孔41は、第2のコア部47の第1の脚部47aを受け入れる。第2の貫通孔42は、第2のコア部47の第2の脚部47bを受け入れる。第3の貫通孔43は、第2のコア部47の第3の脚部47cを受け入れる。プリント基板40は、第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する孔40h,40i,40j,40kを有してもよい。孔40hは、取付部材77aを受け入れる。孔40iは、取付部材77bを受け入れる。孔40jは、取付部材77cを受け入れる。孔40kは、取付部材77dを受け入れる。
コア45は、第1のコア部46と、第2のコア部47とを含む。第1のコア部46は、プリント基板40の第1の主面40aの上に第1の主面40aから離れて位置する。第2のコア部47は、プリント基板40の第2の主面40bの上に第2の主面40bから離れて位置する。プリント基板40の一部は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる。第1のコア部46は、放熱器6の第1の凹部6eに嵌め込まれる。第2のコア部47は、第1のコア部46上に配置されてもよい。コア45は、EI型コアであってもよい。第1のコア部46は、I形状を有し、第2のコア部47は、E形状を有してもよい。コア45は、EE型、U型、EER型、ER型であってもよい。蓋(図示せず)またはこの蓋を支持する支柱に取り付けられたバネなどの押圧部材(図示せず)により、第2のコア部47は、第1のコア部46に向かって押し付けられてもよい。第1のコア部46及び第2のコア部47は、フェライトで構成されてもよいし、フェライト以外の磁性材料で構成されてもよい。
本実施の形態では、第2のコア部47は、第1の脚部47a、第2の脚部47b及び第3の脚部47cを有してもよい。第2の脚部47bは、第1の脚部47aと第3の脚部47cとの間に位置してもよい。第2のコア部47の第1の脚部47aは、第2の主面40b側から、第1の貫通孔41を貫通してもよい。第2のコア部47の第2の脚部47bは、第2の主面40b側から、第2の貫通孔42を貫通してもよい。第2のコア部47の第3の脚部47cは、第2の主面40b側から、第3の貫通孔43を貫通してもよい。コア45は、第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する貫通部(47b)を含む。コア45の貫通部(47b)は、第2のコア部47の第2の脚部47bであってもよい。第2のコア部47の第1の脚部47a及び第3の脚部47cは、第1のコア部46の主面に接してもよい。第2のコア部47の第2の脚部47bは、第1のコア部46の主面に接してもよい。第2の脚部47bは、第1の脚部47a及び第3の脚部47cと同じ長さを有してもよいし、第1の脚部47a及び第3の脚部47cよりも短い長さを有してもよい。
図6から図8及び図13を参照して、第1のコイルパターン50は、プリント基板40の第1の主面40a上に配置される。第1のコイルパターン50は、約100μmの厚さを有する薄い導体層で形成される。第1のコイルパターン50は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも低い電気抵抗率及び低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第1のコイルパターン50は、例えば、銅で構成されてもよい。
第1のコイルパターン50は、コア45の一部を囲む。具体的には、第1のコイルパターン50は、コア45の貫通部(47b)を囲む。第1のコイルパターン50がコア45の貫通部(47b)を囲むことは、第1のコイルパターン50が、コア45の貫通部(47b)の周りに半ターン以上巻回されていることを意味する。本実施の形態では、第1のコイルパターン50は、コア45の貫通部(47b)の周りに約1ターン巻回されている。
第1のコイルパターン50は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1の部分51を含む。第1のコイルパターン50は、第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する第2の部分52を含む。第1のコイルパターン50の第2の部分52は、第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において、第1のコア部46及び第2のコア部47から露出してもよい。第1のコイルパターン50の第2の部分52は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれていない部分であってもよい。
図5、図6及び図11から図13を参照して、第2のコイルパターン55は、プリント基板40の第2の主面40b上に配置される。第2のコイルパターン55は、約100μmの厚さを有する薄い導体層で形成される。第2のコイルパターン55は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも低い電気抵抗率及び低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第2のコイルパターン55は、例えば、銅で構成されてもよい。
第2のコイルパターン55は、コア45の一部を囲む。具体的には、第2のコイルパターン55は、コア45の貫通部(47b)を囲む。第2のコイルパターン55がコア45の貫通部(47b)を囲むことは、第2のコイルパターン55が、コア45の貫通部(47b)の周りに半ターン以上巻回されていることを意味する。本実施の形態では、第2のコイルパターン55は、コア45の貫通部(47b)の周りに約1ターン巻回されている。プリント基板40の第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において、第2のコイルパターン55の少なくとも一部は、第1のコイルパターン50と重なってもよい。
第2のコイルパターン55は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第3の部分56を含む。第2のコイルパターン55は、第2の主面40bに垂直な方向からの平面視において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する第4の部分57を含む。第2のコイルパターン55の第4の部分57は、第2の主面40bに垂直な方向からの平面視において、第1のコア部46及び第2のコア部47から露出してもよい。第2のコイルパターン55の第4の部分57は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれていない部分であってもよい。
図6、図9、図10及び図13を参照して、第3のコイルパターン60は、プリント基板40の内部に配置されてもよい。第3のコイルパターン60は、互いに積層された複数のコイルパターン(第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65)によって構成されてもよい。第3のコイルパターン60は、第1の内部コイルパターン61と、第2の内部コイルパターン65とを含んでもよい。第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65は、約100μmの厚さを有する薄い導体層で形成される。第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも低い電気抵抗率及び低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65は、例えば、銅で構成されてもよい。
第3のコイルパターン60を構成する第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65のそれぞれは、コア45の一部を囲む。具体的には、第3のコイルパターン60を構成する第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65のそれぞれは、コア45の貫通部(47b)を囲む。第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65のそれぞれがコア45の貫通部(47b)を囲むことは、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65のそれぞれが、コア45の貫通部(47b)の周りに半ターン以上巻回されていることを意味する。本実施の形態では、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65のそれぞれは、コア45の貫通部(47b)の周りに約1ターン巻回されている。プリント基板40の第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において、第3のコイルパターン60の少なくとも一部は、第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55と重なってもよい。第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60は互いに積層されてもよい。
図6、図7及び図13を参照して、第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に配置される。特定的には、第1の伝熱部材70,71は、はんだまたは導電性接着材を用いて、第1のコイルパターン50の第1の部分51に取り付けられてもよい。第1の伝熱部材70,71が直方体の形状を有してもよい。第1の伝熱部材70,71は、それらの両端及び中央部で、はんだまたは導電性接着材を用いて、第1のコイルパターン50の第1の部分51に取り付けられてもよい。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51に電気的及び熱的に接続される。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51よりも低い電気抵抗及び熱抵抗を有する。第1の伝熱部材70,71の電気抵抗は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の電気抵抗の2分の1以下、好ましくは5分の1以下、さらに好ましくは10分の1以下であってもよい。第1の伝熱部材70,71の熱抵抗は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の熱抵抗の2分の1以下、好ましくは5分の1以下、さらに好ましくは10分の1以下であってもよい。
第1の伝熱部材70,71は、銅もしくは銅合金のような金属からなり、かつ、直方体の形状を有してもよい。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の長手方向に直交する断面において、第1のコイルパターン50の第1の部分51より大きな断面積を有してもよい。本明細書において、第1のコイルパターン50の長手方向は、第1のコイルパターン50において電流が流れる方向を意味する。第1の伝熱部材70,71の断面積は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の断面積の2倍以上、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上であってもよい。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の幅(第1のコイルパターン50の短手方向の長さ)以下であってもよい。第1の伝熱部材70,71の幅は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の幅の30%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上であってもよい。第1の伝熱部材70は、サーマルビア81とサーマルビア84aとの間に配置されてもよい。第1の伝熱部材71は、サーマルビア82とサーマルビア84bとの間に配置されてもよい。第1の伝熱部材70,71は、放熱器6の第1の凹部6eに収容されてもよい。
図6、図12及び図13を参照して、第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に配置される。特定的には、第1の伝熱部材73,74は、はんだまたは導電性接着材を用いて、第2のコイルパターン55の第3の部分56に取り付けられてもよい。第1の伝熱部材73,74が直方体の形状を有してもよい。第1の伝熱部材73,74は、それらの両端及び中央部で、はんだまたは導電性接着材を用いて、第2のコイルパターン55の第3の部分56に取り付けられてもよい。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56に電気的及び熱的に接続される。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56よりも低い電気抵抗及び熱抵抗を有する。第1の伝熱部材73,74の電気抵抗は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の電気抵抗の2分の1以下、好ましくは5分の1以下、さらに好ましくは10分の1以下であってもよい。第1の伝熱部材73,74の熱抵抗は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の熱抵抗の2分の1以下、好ましくは5分の1以下、さらに好ましくは10分の1以下であってもよい。
第1の伝熱部材73,74は、銅もしくは銅合金のような金属からなり、かつ、直方体の形状を有してもよい。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の長手方向に交差する断面において、第2のコイルパターン55の第3の部分56より大きな断面積を有してもよい。第1の伝熱部材73,74の断面積は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の断面積の2倍以上、好ましくは5倍以上、さらに好ましくは10倍以上であってもよい。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の幅(第2のコイルパターン55の短手方向の長さ)以下であってもよい。第1の伝熱部材73,74の幅は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の幅の30%以上、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上であってもよい。第1の伝熱部材73は、サーマルビア81とサーマルビア84aとの間に配置されてもよい。第1の伝熱部材74は、サーマルビア82とサーマルビア84bとの間に配置されてもよい。
第1の伝熱部材70,71,73,74は、銅もしくは銅合金のような金属、または、カーボンから構成されてもよい。第1の伝熱部材70,71,73,74は、銅板のような、高い電気伝導性、高い熱伝導性及び高い剛性を有する部材で構成されてもよい。第1の伝熱部材70,71,73,74は、60W/(m・K)以上の熱伝導率を有してもよい。第1の伝熱部材70,71,73,74は、7×10-8Ω・m以下の電気抵抗率を有してもよい。第1の伝熱部材70,71,73,74は、その表面上に、エナメルやポリウレタンなどからなる被覆膜を有してもよい。エナメルやポリウレタンなどからなる被覆膜は、第1の伝熱部材70,71,73,74を保護する。この被覆膜の一部が除去され、それから、第1の伝熱部材70,71は第1のコイルパターン50にはんだ付けされ、第1の伝熱部材73,74は第2のコイルパターン55にはんだ付けされてもよい。第1の伝熱部材70,71,73,74は、コア45及び放熱器6から離れており、コア45及び放熱器6から電気的に絶縁されてもよい。
図3、図6及び図13を参照して、本実施の形態の回路装置30は、放熱器6を備えてもよい。放熱器6は、第1のコイルパターン50に熱的に接続されてもよい。放熱器6は、鉄、アルミニウム、鉄合金またはアルミニウム合金のような金属材料で構成されてもよい。放熱器6は、好ましくは、アルミニウムまたはアルミニウム合金のような高熱伝導材料で構成されてもよい。放熱器6は、第1のコイルパターン50に熱的に接続される。具体的には、第2の伝熱部材80,80aは第1のコイルパターン50に面接触する。放熱器6は、第2の伝熱部材80,80aに面接触する。こうして、放熱器6は、第2の伝熱部材80,80aを介して、第1のコイルパターン50に、低い熱抵抗で接続される。放熱器6が電気的絶縁性を有する材料からなる場合には、放熱器6は、第1のコイルパターン50に直接に接してもよい。
放熱器6は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60に熱的に接続されてもよい。具体的には、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60を第2の伝熱部材80,80aに熱的に接続する。放熱器6は、第2の伝熱部材80,80aに面接触する。こうして、放熱器6は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及び第2の伝熱部材80,80aを介して、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60に、低い熱抵抗で接続されてもよい。
プリント基板40は、取付部材77a,77b,77c,77dを用いて、放熱器6に取り付けられてもよい。放熱器6は、凸部6a,6b,6c,6dを含んでもよい。凸部6a,6b,6c,6dは、プリント基板40のうち凸部6a,6b,6c,6dが配置されていない部分と放熱器6との間の電気的絶縁を確保し得る。凸部6a,6b,6c,6dは、それぞれ、取付部材77a,77b,77c,77dを受け入れる孔を有してもよい。取付部材77a,77b,77c,77dは、プリント基板40の孔40h,40i,40j,40kをそれぞれ貫通して、凸部6a,6b,6c,6dの孔にそれぞれ受け入れられてもよい。
取付部材77a,77b,77c,77dは、例えば、ねじまたはリベットであってもよい。取付部材77a,77bは、第2の伝熱部材80を挟むように、第2の伝熱部材80の長手方向に沿って配置されてもよい。取付部材77a,77bは、第1のコイルパターン50の第2の部分52を挟むように、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って配置されてもよい。取付部材77a,77bは、第1のコイルパターン50の長手方向における中央部分を挟むように、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って配置されてもよい。取付部材77aは、サーマルビア84aに隣接して配置されてもよい。取付部材77bは、サーマルビア84bに隣接して配置されてもよい。
取付部材77c,77dは、第2の伝熱部材80aを挟むように、第2の伝熱部材80aの長手方向に沿って配置されてもよい。取付部材77cは、サーマルビア81に隣接して配置されてもよい。取付部材77cは、第1のコイルパターン50の一方の端部に隣接して配置されてもよい。取付部材77cは、第2のコイルパターン55の一方の端部に隣接して配置されてもよい。取付部材77dは、サーマルビア82に隣接して配置されてもよい。取付部材77dは、第1のコイルパターン50の他方の端部に隣接して配置されてもよい。取付部材77dは、第2のコイルパターン55の他方の端部に隣接して配置されてもよい。
取付部材77a,77b,77c,77dと、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の各々との間の最短距離は、0.5mm以上1.0mm以下であってもよい。取付部材77a,77b,77c,77dは、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60及び第1の伝熱部材70,71,73,74から離れており、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60及び第1の伝熱部材70,71,73,74から電気的に絶縁されてもよい。
図3及び図5から図13を参照して、本実施の形態の回路装置30は、放熱器6と第1のコイルパターン50との間に、電気的絶縁性を有する第2の伝熱部材80,80aを備えてもよい。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に面接触してもよい。第2の伝熱部材80,80aは、コア45から露出した第1のコイルパターン50の第2の部分52を、放熱器6から電気的に絶縁する。第2の伝熱部材80,80aは、第1のコイルパターン50で発生する熱を放熱器6に低い熱抵抗で伝達する。
第2の伝熱部材80,80aは、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも大きな熱伝導率を有している。第2の伝熱部材80,80aの熱伝導率は、好ましくは、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの熱伝導率の2倍以上、さらに好ましくは4倍以上であってもよい。プリント基板40を放熱器6に取り付ける際、第2の伝熱部材80,80aは、プリント基板40によって押しつぶされてもよい。プリント基板40によって押しつぶされる第2の伝熱部材80,80aは、さらに低い熱抵抗を有する。第2の伝熱部材80,80aは、シリコーンゴムシートであってもよい。
第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50の第2の部分52上において、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って延在してもよい。第2の伝熱部材80が配置される第1のコイルパターン50の第2の部分52は、第1のコイルパターン50の長手方向における中央部分であってもよい。第2の伝熱部材80は、取付部材77aと取付部材77bとの間に位置してもよい。第2の伝熱部材80aは、サーマルビア81,82が位置する第1のコイルパターン50の両端を接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、取付部材77cと取付部材77dとの間に位置してもよい。
図3及び図5から図13を参照して、本実施の形態の回路装置30において、プリント基板40は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを含んでもよい。サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bは、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも大きな熱伝導率を有する。図14を参照して、サーマルビア81は、プリント基板40の第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する貫通孔81hと、貫通孔81hの表面上の伝熱膜81cとを含んでもよい。
図15を参照して、サーマルビア81は、プリント基板40の第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する貫通孔81hと、貫通孔81hを充填する伝熱体81c1とを含んでもよい。伝熱膜81c及び伝熱体81c1は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも大きな熱伝導率を有している。伝熱膜81c及び伝熱体81c1は、さらに電気伝導性を有してもよい。伝熱膜81c及び伝熱体81c1は、例えば、銅で構成されてもよい。サーマルビア82,83a,83b,84a,84bの各々は、サーマルビア81と同様の構成を備えてもよい。
サーマルビア83a,83bは、プリント基板40において第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる領域に配置される。サーマルビア83a,83bは、プリント基板40の第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通して、第1のコイルパターン50の第1の部分51、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46と第2のコア部47とにより挟まれる部分を熱的に接続する。サーマルビア83a,83bは、電気伝導性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。サーマルビア83a,83bは、第1のコイルパターン50の第1の部分51、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46と第2のコア部47とにより挟まれる部分を電気的に接続してもよい。
サーマルビア81,82は、プリント基板40において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する領域に配置される。サーマルビア81,82は、プリント基板40において第1のコア部46及び第2のコア部47から露出する領域に配置されてもよい。サーマルビア81は、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の一方の端部に隣接して配置されてもよい。サーマルビア82は、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の他方の端部に隣接して配置されてもよい。
サーマルビア81,82は、プリント基板40の第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通して、第1のコイルパターン50の第2の部分52、第2のコイルパターン55の第4の部分57及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46と第2のコア部47とにより挟まれていない部分を熱的に接続する。サーマルビア81,82は、電気伝導性を有する。サーマルビア81,82は、第1のコイルパターン50の第2の部分52、第2のコイルパターン55の第4の部分57及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46及び第2のコア部47に挟まれていない部分を電気的に接続する。
サーマルビア84a,84bは、プリント基板40において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する領域に配置される。サーマルビア84a,84bは、プリント基板40において第1のコア部46及び第2のコア部47から露出する領域に配置されてもよい。サーマルビア84aは、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の中央部分の一方の端部に配置されてもよい。サーマルビア84bは、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の中央部分の他方の端部に配置されてもよい。
サーマルビア84a,84bは、プリント基板40の第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通して、第1のコイルパターン50の第2の部分52、第2のコイルパターン55の第4の部分57及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46と第2のコア部47とにより挟まれていない部分を熱的に接続する。サーマルビア84a,84bは、電気伝導性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。サーマルビア84a,84bは、第1のコイルパターン50の第2の部分52、第2のコイルパターン55の第4の部分57及び第3のコイルパターン60のうち第1のコア部46及び第2のコア部47に挟まれていない部分を電気的に接続してもよい。
図4から図13を参照して、本実施の形態の回路装置30におけるコイルパターンの回路構成について説明する。本実施の形態では、サーマルビア81,82の各々は、電気伝導性を有している。そのため、第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65及び第2のコイルパターン55は、サーマルビア81,82によって、互いに電気的に並列接続されている。本実施の形態の回路装置30における、コイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)は、1ターン4並列接続の回路構成を有している。サーマルビア83a,83b,84a,84bの各々は電気伝導性を有してもよい。第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65及び第2のコイルパターン55は、サーマルビア83a,83b,84a,84bによって、互いに電気的に並列接続されてもよい。
第1の主面40a及び第2の主面40bの平面視において、第1の伝熱部材70,71,73,74は、サーマルビア83a,83bと重なるように配置されてもよい。リフローはんだ付けにより、第1の伝熱部材70,71,73,74を第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55に取り付ける際、はんだの一部がサーマルビア83a,83bに充填されてもよい。サーマルビア83a,83bに充填されたはんだは、サーマルビア83a,83bに含まれる伝熱膜とともに、第1のコイルパターン50の第1の部分51、第2のコイルパターン55の第3の部分56、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65において発生する熱を放散させ得る。そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51、第2のコイルパターン55の第3の部分56、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65の温度上昇が抑制され得る。第1の主面40a及び第2の主面40bの平面視において以後の任意の伝熱部材に重なるように配置される以後の任意のサーマルビアにおいても、はんだの一部が充填されてもよい。
実質的に同一のパターン形状を有する複数のコイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)を積層する。サーマルビア81,82は、複数のコイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)のすべてに電気的に接続される。こうして、複数のコイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)が互いに電気的に並列接続される回路構成が得られる。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1において、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る理由を説明する。
第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に配置される。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51に電気的に接続される。第1のコイルパターン50の電流が流れる方向に交差する断面において、第1の伝熱部材70,71は、例えば、第1のコイルパターン50の第1の部分51より大きな断面積を有するため、第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51よりも低い電気抵抗を有する。第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗は、第1のコイルパターン50の電気抵抗よりも低い。例えば、第1の伝熱部材70,71が第1のコイルパターン50と同じ材料からなり、第1のコイルパターン50と同じ幅を有し、かつ、第1の伝熱部材70,71が第1のコイルパターン50の厚さの10倍の厚さを有するとき、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第1の部分51の両者からなる部分の電気抵抗は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の電気抵抗の10分の1未満である。
そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に第1の伝熱部材70,71を配置することにより、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第1の伝熱部材70,71において発生する熱が低減され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に配置される。第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51に熱的に接続される。第1のコイルパターン50の電流が流れる方向に交差する断面において、第1の伝熱部材70,71は、例えば、第1のコイルパターン50の第1の部分51より大きな断面積を有するため、第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51よりも低い熱抵抗を有する。第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の熱抵抗は、第1のコイルパターン50の熱抵抗よりも低い。例えば、第1の伝熱部材70,71が第1のコイルパターン50と同じ材料からなり、第1のコイルパターン50と同じ幅を有し、かつ、第1の伝熱部材70,71が第1のコイルパターン50の厚さの10倍の厚さを有するとき、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第1の部分51の両者からなる部分の熱抵抗は、第1のコイルパターン50の第1の部分51の熱抵抗の10分の1未満である。
そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に第1の伝熱部材70,71を配置することにより、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第1の伝熱部材70,71に蓄積しにくく、第1のコイルパターン50の第2の部分52に低い熱抵抗で拡げられる。
また、第1のコイルパターン50の第1の部分51上の第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51よりも大きな表面積を有してもよい。第1のコイルパターン50の第1の部分51上の第1の伝熱部材70,71は、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を、第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げることができる。そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の第2の部分52の表面から周囲の雰囲気に放散される。
以上のように、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、第1の伝熱部材70,71が、第1のコイルパターン50の第1の部分51に電気的及び熱的に接続されることで、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗及び熱抵抗は、第1のコイルパターン50の電気抵抗及び熱抵抗よりも小さくなる。そのため、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱が減少され得る。さらに、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第1の伝熱部材70,71に蓄積しにくく、かつ、第1のコイルパターン50の第2の部分52に低い熱抵抗で拡げられる。そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以上に記載した、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面を含む第1の放熱経路に加えて、以下の第2の放熱経路を含む。第2の放熱経路は、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。このように、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1において、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る理由を説明する。
第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に配置される。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56に電気的に接続される。第2のコイルパターン55の電流が流れる方向に交差する断面において、第1の伝熱部材73,74は、例えば、第2のコイルパターン55の第3の部分56より大きな断面積を有するため、第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56よりも低い電気抵抗を有する。第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗は、第2のコイルパターン55の電気抵抗よりも低い。例えば、第1の伝熱部材73,74が第2のコイルパターン55と同じ材料からなり、第2のコイルパターン55と同じ幅を有し、かつ、第1の伝熱部材73,74が第2のコイルパターン55の厚さの10倍の厚さを有するとき、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第3の部分56の両者からなる部分の電気抵抗は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の電気抵抗の10分の1未満である。
そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に第1の伝熱部材73,74を配置することにより、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第1の伝熱部材73,74において発生する熱が低減され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に配置される。第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56に熱的に接続される。第2のコイルパターン55の電流が流れる方向に交差する断面において、第1の伝熱部材73,74は、例えば、第2のコイルパターン55の第3の部分56より大きな断面積を有するため、第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56よりも低い熱抵抗を有する。第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の熱抵抗は、第2のコイルパターン55の熱抵抗よりも低い。例えば、第1の伝熱部材73,74が第2のコイルパターン55と同じ材料からなり、第2のコイルパターン55と同じ幅を有し、かつ、第1の伝熱部材73,74が第2のコイルパターン55の厚さの10倍の厚さを有するとき、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第3の部分56の両者からなる部分の熱抵抗は、第2のコイルパターン55の第3の部分56の熱抵抗の10分の1未満である。
そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に第1の伝熱部材73,74を配置することにより、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第1の伝熱部材73,74に蓄積しにくく、第2のコイルパターン55の第4の部分57に低い熱抵抗で拡げられる。
また、第2のコイルパターン55の第3の部分56上の第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56よりも大きな表面積を有してもよい。第2のコイルパターン55の第3の部分56上の第1の伝熱部材73,74は、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げることができる。そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の第4の部分57の表面から周囲の雰囲気に放散される。
以上のように、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、第1の伝熱部材73,74が、第2のコイルパターン55の第3の部分56に電気的及び熱的に接続されることで、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗及び熱抵抗は、第2のコイルパターン55の電気抵抗及び熱抵抗よりも小さくなる。そのため、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱が減少され得る。さらに、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第1の伝熱部材73,74に蓄積しにくく、かつ、第2のコイルパターン55の第4の部分57に低い熱抵抗で拡げられる。そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の第4の部分57の表面を含む第1の放熱経路に加えて、以下の第2及び第3の放熱経路を含む。
第2の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第4の部分57に低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第4の部分57に低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1において、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る理由を説明する。
上記のとおり、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗は、第1のコイルパターン50の電気抵抗よりも小さい。第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗は、第2のコイルパターン55の電気抵抗よりも小さい。そのため、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗と第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗とは、第1の内部コイルパターン61の電気抵抗よりも小さい。さらに、第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65及び第2のコイルパターン55は、互いに電気的に並列接続されている。そのため、第1の伝熱部材70,71,73,74は、第1の内部コイルパターン61に流れる電流を減らすことができる。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つ、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つ、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1において、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る理由を説明する。
上記のとおり、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗は、第1のコイルパターン50の電気抵抗よりも小さい。第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗は、第2のコイルパターン55の電気抵抗よりも小さい。そのため、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗と第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗とは、第2の内部コイルパターン65の電気抵抗よりも小さい。さらに、第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65、及び、第2のコイルパターン55は、互いに電気的に並列接続されている。そのため、第1の伝熱部材70,71,73,74は、第2の内部コイルパターン65に流れる電流を減らすことができる。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つ、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b及びプリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの少なくとも1つを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1の効果を説明する。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、プリント基板40と、コア45とを備える。プリント基板40は、第1の主面40aと、第1の主面40aと反対側の第2の主面40bとを有する。コア45は、第1の主面40aの上に第1の主面40aから離れて位置する第1のコア部46と、第2の主面40bの上に第2の主面40bから離れて位置する第2のコア部47とを含む。コア45は、第1の主面40aと第2の主面40bとの間を貫通する貫通部(47b)を含む。プリント基板40は、第1の主面40aの上に配置された第1のコイルパターン50及び第2の主面40bの上に配置された第2のコイルパターン55の少なくともいずれかを含む。第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55の少なくともいずれかはコア45の貫通部(47b)を半ターン以上囲む。第1のコイルパターン50は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1の部分51と、第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する第2の部分52とを含む。第2のコイルパターン55は、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第3の部分56と、第2の主面40bに垂直な方向からの平面視において第1のコア部46及び第2のコア部47の少なくとも1つから露出する第4の部分57とを含む。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの上に第1の伝熱部材70,71,73,74を備える。第1の伝熱部材70,71,73,74は、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの上に取り付けられている。第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55の少なくともいずれかの電流が流れる方向に交差する断面において、第1の伝熱部材70,71,73,74は、第1の部分51及び第3の部分の少なくともいずれかより大きな断面積を有する。
そのため、第1の伝熱部材70,71は第1のコイルパターン50の第1の部分51よりも低い電気抵抗及び熱抵抗を有する。第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗及び熱抵抗は、第1のコイルパターン50の電気抵抗及び熱抵抗よりも小さいので、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第1の伝熱部材70,71において発生する熱が低減され得る。第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、回路装置30の外部へ低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
第1の伝熱部材73,74は第2のコイルパターン55の第3の部分56よりも低い電気抵抗及び低い熱抵抗を有する。第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗及び熱抵抗は、第2のコイルパターン55の電気抵抗及び熱抵抗よりも小さいので、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第1の伝熱部材73,74において発生する熱が低減され得る。第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、回路装置30の外部へ低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
さらに、第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得るため、第1のコイルパターン50が小型化されても、回路装置30及び電力変換装置1の温度上昇が抑制され得る。第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得るため、第2のコイルパターン55が小型化されても、回路装置30及び電力変換装置1の温度上昇が抑制され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、回路装置30及び電力変換装置1が小型化され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、第2の部分52及び第4の部分57の少なくともいずれかに熱的に接続された放熱器6をさらに備えてもよい。第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかにおいて発生する熱は、放熱器6を通じて、回路装置30の外部へ低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1において、放熱器6は、プリント基板40を収容する筐体の一部を構成してもよい。第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかにおいて発生する熱は、筐体の一部を構成する放熱器6を通じて、回路装置30の外部へ低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、電気的絶縁性を有する第2の伝熱部材80,80aをさらに備えてもよい。プリント基板40は、第1のコイルパターン50を含んでもよい。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と第1のコイルパターン50との間に配置されてもよい。第2の伝熱部材80,80aは、第1のコイルパターン50を放熱器6から電気的に絶縁しながら、第1の部分51において発生する熱を、低い熱抵抗で放熱器6に伝達することができる。そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。放熱器6は、第2の伝熱部材80,80aによって、第1のコイルパターン50から電気的に絶縁されているため、放熱器6は、金属のような高い熱伝導性と高い電気伝導性を有する材料から構成され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、プリント基板40を放熱器6に取り付ける複数の取付部材77a,77bをさらに備えてもよい。プリント基板40は、第1のコイルパターン50を含んでもよい。複数の取付部材77a,77bは、第2の伝熱部材80を挟むように、第2の伝熱部材80の長手方向に沿って配置されてもよい。第2の伝熱部材80の長手方向は、第1のコイルパターン50の電流が流れる方向に沿ってもよい。
そのため、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付けるときに、第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50に広い面積にわたって接することができる。また、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付ける際にプリント基板40が受ける第2の伝熱部材80の長手方向の反発力は、第2の伝熱部材80の短手方向の反発力よりも大きい。複数の取付部材77a,77bは、第2の伝熱部材80を挟むように、第2の伝熱部材80の長手方向に沿って配置されているため、プリント基板40が第2の伝熱部材80から反発力を受けて反ることを防止することができる。そのため、第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50に広い面積にわたってより確実に接することができる。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコイルパターン50の温度上昇がさらに抑制され得る。
また、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付ける際、第2の伝熱部材80は、プリント基板40によって押しつぶすことができる。プリント基板40によって押しつぶされる第2の伝熱部材80は、さらに低い熱抵抗を有する。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第1のコイルパターン50の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、プリント基板40は、第1のコイルパターン50と、第2のコイルパターン55及びプリント基板40の内部の第3のコイルパターン60の少なくとも1つとを含んでもよい。第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つは、コア45の貫通部(47b)を半ターン以上囲んでもよい。プリント基板40は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを含んでもよい。サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のコイルパターン50に接続してもよい。サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のコイルパターン50に熱的に接続する。
そのため、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、第2の主面40b上の第2のコイルパターン55及びプリント基板40の内部の第3のコイルパターン60の少なくとも1つで発生する熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から回路装置30の外部に、低い熱抵抗で放散され得る。また、本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1は、第1のコイルパターン50に加えて、第2のコイルパターン55及びプリント基板40の内部の第3のコイルパターン60の少なくとも1つを備えるため、多様な回路構成が実現され得る。
本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1では、サーマルビア83a,83bは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のコイルパターン50の第1の部分51に接続してもよい。第2の主面40b上の第2のコイルパターン55及びプリント基板40の内部の第3のコイルパターン60の少なくとも1つのうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分で発生する熱は、第1のコイルパターン50の第1の部分51に熱的に接続される第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で伝達される。本実施の形態の回路装置30及び電力変換装置1によれば、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から回路装置30の外部に、低い熱抵抗で放散され得る。
本実施の形態の回路装置30の変形例を説明する。第1の変形例では、プリント基板40の第2の主面40bの上方に、放熱器6が配置されてもよい。第2の変形例では、プリント基板40の第2の主面40bの上方の放熱器6は、プリント基板40を収容する筐体の一部を構成する蓋であってもよい。第3の変形例では、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第1の内部コイルパターン61、第2の内部コイルパターン65)から発生する熱は、この蓋に伝達されて、この蓋から回路装置30の外部に放散されてもよい。第4の変形例では、回路装置30は、第1の伝熱部材70及び第1の伝熱部材71のいずれかを備えてもよい。
実施の形態2.
図16から図26を参照して、実施の形態2の回路装置30aを説明する。本実施の形態の回路装置30aは、実施の形態1の回路装置30と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図16を参照して、本実施の形態の回路装置30aにおけるコイルパターンは、2ターン2並列接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30aのプリント基板40は、サーマルビア91,92,94を含む。サーマルビア91,92,94の各々は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有してもよい。サーマルビア91,92,94の各々は、電気伝導性を有している。第2のコイルパターン55と第2の内部コイルパターン65とは、サーマルビア91,94によって電気的に並列接続されて、第1の並列回路を構成している。第1のコイルパターン50と第1の内部コイルパターン61とは、サーマルビア92,94によって電気的に並列接続されて、第2の並列回路を構成している。第1の並列回路と第2の並列回路とは、サーマルビア94によって電気的に直列接続されている。
図17、図19から図26を参照して、サーマルビア91,92,94の各々は、プリント基板40の第1の主面40aから第2の主面40bとの間を貫通する。サーマルビア91は、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されるが、第1のコイルパターン50及び第1の内部コイルパターン61に電気的及び熱的に接続されない。サーマルビア92は、第1のコイルパターン50及び第1の内部コイルパターン61に電気的及び熱的に接続されるが、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されない。サーマルビア94は、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続される。
プリント基板40は、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50から離れて配置される第1のサーマルパッド96を含む。第1のサーマルパッド96は、第2のコア部47の第1の脚部47aに隣接して配置されてもよい。第1のサーマルパッド96は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第1のサーマルパッド96は、例えば、銅で構成されてもよい。サーマルビア91は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第2の内部コイルパターン65)の少なくとも1つを、第1のサーマルパッド96に熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア91は、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65を、第1のサーマルパッド96に熱的に接続する。
第2の伝熱部材80aは、サーマルビア91とサーマルビアと92とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のサーマルパッド96と面接触し、第1のサーマルパッド96に熱的に接続されている。第1のサーマルパッド96は、放熱器6に熱的に接続される。具体的には、第1のサーマルパッド96は、第2の伝熱部材80aに面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6に面接触する。こうして、第1のサーマルパッド96は、第2の伝熱部材80aを介して、放熱器6に低い熱抵抗で接続される。
図19、図20、図25及び図26を参照して、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面を含む。第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の第2の部分52の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、プリント基板40、第1のサーマルパッド96、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第1のサーマルパッド96に伝達される。第1のサーマルパッド96は、第2の伝熱部材80aに面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6に面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30aでは、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30aによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
図23から図26を参照して、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第4の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の第4の部分57の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア94、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア94を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア94、第1のコイルパターン50、及び第1の伝熱部材70,71を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第4の部分57に低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア94を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第4の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア91、第1のサーマルパッド96、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア91を通って、第1のサーマルパッド96に伝達される。第1のサーマルパッド96は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30aでは、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30aによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
図21、図25及び図26を参照して、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア92,94及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア92,94及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア92,94及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア92,94及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア94、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア94を通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30aでは、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30aによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
図22、図25及び図26を参照して、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第4の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア94、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア94を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア94、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア94を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア91、第1のサーマルパッド96、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア91を通って、第1のサーマルパッド96に伝達される。第1のサーマルパッド96は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第4の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア91,94及びプリント基板40の少なくとも1つ、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア91,94及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30aでは、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30aによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30aの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30aは、実施の形態1の回路装置30と同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30aでは、プリント基板40は、第1のコイルパターン50と、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50から離れて配置される第1のサーマルパッド96とを含んでもよい。第1のサーマルパッド96は放熱器6に熱的に接続されてもよい。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達される。プリント基板40内に伝達された熱は、第1のサーマルパッド96を介して、低い熱抵抗で放熱器6に伝達される。この熱は、放熱器6から周囲の雰囲気に放散され得る。本実施の形態の回路装置30aによれば、回路装置30aの温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30aでは、プリント基板40は、第2のコイルパターン55及びプリント基板40の内部の第3のコイルパターン60の少なくとも1つを含んでもよい。第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つはコア45の貫通部(47b)を半ターン以上囲んでもよい。プリント基板40は、サーマルビア91を含んでもよい。サーマルビア91は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第2の内部コイルパターン65)の少なくとも1つを、第1のサーマルパッド96に接続してもよい。第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つは、サーマルビア91及び第1のサーマルパッド96を介して、放熱器6に熱的に接続される。第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つで発生する熱は、回路装置30aの外部に、低い熱抵抗で放散され得る。本実施の形態の回路装置30aによれば、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つの温度上昇がさらに抑制され得る。
実施の形態3.
図27から図37を参照して、実施の形態3の回路装置30bを説明する。本実施の形態の回路装置30bは、実施の形態2の回路装置30aと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図27、図29及び図30を参照して、本実施の形態の回路装置30bでは、プリント基板40は、第1のサーマルパッド96に加えて、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50から離れて配置される第1のサーマルパッド96aを含む。第1のサーマルパッド96,96aは、第2のコア部47の第1の脚部47aの両側に位置してもよい。第1のサーマルパッド96aは、放熱器6に熱的に接続される。具体的には、第1のサーマルパッド96aは、第2の伝熱部材80に面接触し、第2の伝熱部材80は、放熱器6に面接触する。こうして、第1のサーマルパッド96aは、第2の伝熱部材80を介して、放熱器6に低い熱抵抗で接続される。第1のコイルパターン50は、第1のコイルパターン50の電流経路から外れた位置に、第1のコイルパターン50の一部を拡張した第1の拡張部53を含む。
図33及び図34を参照して、回路装置30bでは、プリント基板40は、第2の主面40b上に第2のコイルパターン55から離れて配置される第2のサーマルパッド97,97aを含む。第2のサーマルパッド97,97aは、第2のコア部47の第3の脚部47cの両側に位置してもよい。第2のコイルパターン55は、第2のコイルパターン55の電流経路から外れた位置に、第2のコイルパターン55の一部を拡張した第2の拡張部58を含む。
図31を参照して、回路装置30bでは、プリント基板40は、第1の内部コイルパターン61と同層に、第1の内部コイルパターン61から離れて配置される第3のサーマルパッド98,98aを含む。第3のサーマルパッド98,98aは、第2のコア部47の第1の脚部47aの両側に位置してもよい。第1の内部コイルパターン61は、第1の内部コイルパターン61の電流経路から外れた位置に、第1の内部コイルパターン61の一部を拡張した第2の拡張部62を含む。
図32を参照して、回路装置30bでは、プリント基板40は、第2の内部コイルパターン65と同層に、第2の内部コイルパターン65から離れて配置される第3のサーマルパッド99,99aを含む。第3のサーマルパッド99,99aは、第2のコア部47の第3の脚部47cの両側に位置してもよい。第2の内部コイルパターン65は、第2の内部コイルパターン65の電流経路から外れた位置に、第2の内部コイルパターン65の一部を拡張した第2の拡張部66を含む。
第1のサーマルパッド96a、第2のサーマルパッド97,97a及び第3のサーマルパッド98,98a,99,99aは、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも低い熱抵抗率を有する材料で構成される。第1のサーマルパッド96a、第2のサーマルパッド97,97a及び第3のサーマルパッド98,98a,99,99aは、例えば、銅で構成されてもよい。
図27及び図29から図37を参照して、本実施の形態の回路装置30bのプリント基板40は、サーマルビア91,92,94に加えて、サーマルビア93,95を含む。サーマルビア93,95の各々は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有してもよい。サーマルビア93,95の各々は、電気伝導性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。
サーマルビア93は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つの第2の拡張部58,66を、第1のサーマルパッド96aに熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア93は、第1のサーマルパッド96a、第3のサーマルパッド98a、第2の内部コイルパターン65の第2の拡張部66及び第2のコイルパターン55の第2の拡張部58を熱的に接続する。
サーマルビア95は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つの第2の拡張部62を、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53に熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア95は、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53、第1の内部コイルパターン61の第2の拡張部62、第3のサーマルパッド99a及び第2のサーマルパッド97aを熱的に接続する。
サーマルビア91は、第1のサーマルパッド96と、第3のサーマルパッド98と、第2の内部コイルパターン65と、第2のコイルパターン55とを熱的に接続する。サーマルビア92は、第1のコイルパターン50と、第1の内部コイルパターン61と、第3のサーマルパッド99と、第2のサーマルパッド97とを熱的に接続する。
図27及び図29を参照して、第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50の第2の部分52上において、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って延在してもよい。第2の伝熱部材80は、サーマルビア93とサーマルビア95とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80は、第1のサーマルパッド96aと第1のコイルパターン50の第1の拡張部53とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50の第2の部分52に加えて、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53及び第1のサーマルパッド96aと面接触している。第2の伝熱部材80aは、サーマルビア91とサーマルビア92とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のサーマルパッド96と第1のコイルパターン50の両端部とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のコイルパターン50の第2の部分52に加えて、第1のサーマルパッド96と面接触している。
図29、図30及び図35から図37を参照して、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第3の放熱経路に加えて、以下の第4から第6の放熱経路を含む。
第4の放熱経路は、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53を含む。第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第5の放熱経路は、第1の拡張部53、第2の伝熱部材80及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の拡張部53に、低い熱抵抗で拡げられる。第1の拡張部53は、第2の伝熱部材80と面接触する。第2の伝熱部材80は、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第6の放熱経路は、プリント基板40、第1のサーマルパッド96a、第2の伝熱部材80及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第1のサーマルパッド96aに伝達される。第1のサーマルパッド96aは、第2の伝熱部材80と面接触する。第2の伝熱部材80は、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30bでは、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
図33から図37を参照して、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第4の放熱経路に加えて、以下の第5から第7の放熱経路を含む。
第5の放熱経路は、第2のコイルパターン55の第2の拡張部58を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第2のコイルパターン55の第2の拡張部58の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第6の放熱経路は、第2の拡張部58、サーマルビア93、第1のサーマルパッド96a、第2の伝熱部材80及び放熱器6を含む。第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第2の拡張部58に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア93を通って、第1のサーマルパッド96aに伝達される。第1のサーマルパッド96aは、第2の伝熱部材80と面接触する。第2の伝熱部材80は、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第7の放熱経路は、プリント基板40、第2のサーマルパッド97,97a、サーマルビア92,95、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第2のサーマルパッド97,97aに伝達される。この熱は、サーマルビア92,95を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30bでは、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
図31及び図35から図37を参照して、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第3の放熱経路に加えて、以下の第4から第7の放熱経路を含む。
第4の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61の第2の拡張部62、サーマルビア95及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の第2の拡張部62にも拡げられる。この熱は、サーマルビア95及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第5の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61の第2の拡張部62、サーマルビア95及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の第2の拡張部62にも拡げられる。この熱は、サーマルビア95及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第6の放熱経路は、プリント基板40、第3のサーマルパッド98,98a、サーマルビア91,93、第1のサーマルパッド96,96a、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第3のサーマルパッド98,98aに伝達される。この熱は、サーマルビア91,93を通って、第1のサーマルパッド96,96aに伝達される。第1のサーマルパッド96,96aは、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80は、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第7の放熱経路は、プリント基板40、第3のサーマルパッド98,98a、サーマルビア91,93、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第3のサーマルパッド98,98aに伝達される。この熱は、サーマルビア91,93を通って、第2の拡張部58を含む第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30bでは、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
図32及び図35から図37を参照して、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第4の放熱経路に加えて、以下の第5から第8の放熱経路を含む。
第5の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65の第2の拡張部66、サーマルビア93、第1のサーマルパッド96a、第2の伝熱部材80及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の第2の拡張部66にも拡げられる。この熱は、サーマルビア93を通って、第1のサーマルパッド96aに伝達される。第1のサーマルパッド96aは、第2の伝熱部材80と面接触する。第2の伝熱部材80は、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第6の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65の第2の拡張部66、サーマルビア93及びプリント基板40の少なくとも1つ、第2の拡張部58を含む第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の第2の拡張部66にも拡げられる。この熱は、サーマルビア93及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第2の拡張部58を含む第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第7の放熱経路は、プリント基板40、第3のサーマルパッド99,99a、サーマルビア92,95、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第3のサーマルパッド99,99aに伝達される。この熱は、サーマルビア92,95を通って、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第8の放熱経路は、プリント基板40、第3のサーマルパッド99,99a、サーマルビア92,95、第1のコイルパターン50、及び第1の伝熱部材70,71を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第3のサーマルパッド99,99aに伝達される。この熱は、サーマルビア92,95を通って、第1の拡張部53を含む第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30bでは、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30bの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30bは、実施の形態2の回路装置30aと同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30bでは、第1のコイルパターン50は、第1のコイルパターン50の電流経路から外れた位置に、第1のコイルパターン50の一部を拡張した第1の拡張部53を含んでもよい。サーマルビア95は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第1の内部コイルパターン61)の少なくとも1つを、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53に接続してもよい。より特定的には、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第1の内部コイルパターン61)の少なくとも1つは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第1の内部コイルパターン61)の少なくとも1つの電流経路から外れた位置に、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第1の内部コイルパターン61)の少なくとも1つの一部を拡張した第2の拡張部62を含み、サーマルビア95は、第2の拡張部62を、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53に接続してもよい。
そのため、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つにおいて発生する熱は、第1のコイルパターン50の第1の拡張部53を通して、低い熱抵抗で周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つの温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30bでは、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つ(第2の内部コイルパターン65)は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第2の内部コイルパターン65)の少なくとも1つの電流経路から外れた位置に、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第2の内部コイルパターン65)の少なくとも1つの一部を拡張した第2の拡張部58,66を含んでもよい。サーマルビア93は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60(第2の内部コイルパターン65)の少なくとも1つの第2の拡張部58,66を、第1のサーマルパッド96aに接続してもよい。
そのため、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つにおいて発生する熱は、第1のサーマルパッド96aを介して、低い熱抵抗で放熱器6に伝達される。この熱は、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30bによれば、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つの温度上昇が抑制され得る。
実施の形態4.
図19、図24、図38から図43を参照して、実施の形態4の回路装置30cを説明する。本実施の形態の回路装置30cは、実施の形態2の回路装置30aと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30cのプリント基板40は、サーマルビア91,92,94に加えて、サーマルビア101a,101b,102a,102bを含む。サーマルビア101a,101b,102a,102bの各々は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有してもよい。サーマルビア101a,101b,102a,102bの各々は、電気伝導性を有してもよいし、電気絶縁性を有してもよい。
図39から図41を参照して、サーマルビア101a,101bは、第1のコイルパターン50の第1の部分51と、第1の内部コイルパターン61のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分とを、熱的に接続している。サーマルビア101a,101bは、第2の内部コイルパターン65及び第2のコイルパターン55には接続されていない。本実施の形態の回路装置30cでは、第1のコイルパターン50と第1の内部コイルパターン61とは、サーマルビア92,94により、電気的に並列接続されているため、サーマルビア101a,101bは電気伝導性を有してもよい。
図39、図42及び図43を参照して、サーマルビア102a,102bは、第2のコイルパターン55の第3の部分56と、第2の内部コイルパターン65のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分とを、熱的に接続している。サーマルビア102a,102bは、第1の内部コイルパターン61及び第1のコイルパターン50には接続されていない。本実施の形態の回路装置30cでは、第2のコイルパターン55と第2の内部コイルパターン65とは、サーマルビア91,94により、電気的に並列接続されているため、サーマルビア102a,102bは電気伝導性を有してもよい。
図39から図41を参照して、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第3の放熱経路に加えて、以下の第4及び第5の放熱経路を含む。
第4の放熱経路は、サーマルビア101a,101b、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、サーマルビア101a,101bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第5の放熱経路は、サーマルビア101a,101b、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、サーマルビア101a,101bを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30cでは、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30cによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
図39、図42及び図43を参照して、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、実施の形態2の第1から第4の放熱経路に加えて、以下の第5の放熱経路を含む。
第5の放熱経路は、サーマルビア102a,102b、第2のコイルパターン55、第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、サーマルビア102a,102bを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30cでは、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30cによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30cの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30cは、実施の形態2の回路装置30aの効果に加えて、以下の効果を奏する。本実施の形態の回路装置30cのプリント基板40は、サーマルビア101a,101b,102a,102bを含んでいる。そのため、第3のコイルパターン60において発生する熱は、サーマルビア101a,101b,102a,102bを通して、低い熱抵抗で周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30cによれば、第3のコイルパターン60の温度上昇が抑制され得る。
実施の形態5.
図44から図54を参照して、実施の形態5の回路装置30dを説明する。本実施の形態の回路装置30dは、実施の形態2の回路装置30aと同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
図44を参照して、本実施の形態の回路装置30dにおけるコイルパターンは、3ターン接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30dのプリント基板40は、サーマルビア111,112を含む。サーマルビア111,112の各々は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有している。サーマルビア111,112の各々は、電気伝導性を有している。第1の内部コイルパターン61と第2の内部コイルパターン65とは、サーマルビア111,112によって電気的に並列接続されている。第2のコイルパターン55は、サーマルビア111によって、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65と電気的に直列接続されている。第1のコイルパターン50は、サーマルビア112によって、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65と電気的に直列接続されている。
図45、図47から図54を参照して、サーマルビア111,112の各々は、プリント基板40の第1の主面40aから第2の主面40bとの間を貫通する。サーマルビア111は、第2のコイルパターン55、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されるが、第1のコイルパターン50に電気的及び熱的に接続されない。サーマルビア112は、第1のコイルパターン50、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されるが、第2のコイルパターン55に電気的及び熱的に接続されない。
図47、図48及び図54を参照して、プリント基板40は、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50から離れて配置される第1のサーマルパッド116を含む。第1のサーマルパッド116は、第2のコア部47の第2の脚部に隣接し、かつ、第1のコイルパターン50が存在しない領域に配置されてもよい。サーマルビア111は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のサーマルパッド116に熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア111は、第2のコイルパターン55、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65を、第1のサーマルパッド116に熱的に接続する。
図45を参照して、第2の伝熱部材80aは、サーマルビア111とサーマルビアと112とを接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のコイルパターン50に面接触してもよい。第1のサーマルパッド116は、第2の伝熱部材80aに面接触して、第2の伝熱部材80aに熱的に接続されている。
図47、図48、図53及び図54を参照して、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71のため、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の第2の部分52の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、プリント基板40、第1のサーマルパッド116、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第1のサーマルパッド116に伝達される。第1のサーマルパッド116は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30dでは、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30dによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
図51から図54を参照して、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1及び第2の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74のため、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の第4の部分57の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア111、第1のサーマルパッド116、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア111を通って、第1のサーマルパッド116に伝達される。第1のサーマルパッド116は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30dでは、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30dによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
図49、図53及び図54を参照して、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第4の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア112及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア112及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア112及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア112及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア111及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のサーマルパッド116、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア111及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のサーマルパッド116に伝達される。第1のサーマルパッド116は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第4の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア111、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア111を通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30dでは、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30dによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
図50、図53及び図54を参照して、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第4の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア112、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア112を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア112、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア112を通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア111、第1のサーマルパッド116、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア111を通って、第1のサーマルパッド116に伝達される。第1のサーマルパッド116は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第4の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア111及びプリント基板40の少なくとも1つ、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア111及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30dでは、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30dによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
実施の形態6.
図55から図65を参照して、実施の形態6の回路装置30eを説明する。本実施の形態の回路装置30eは、実施の形態2の回路装置30aと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図55を参照して、本実施の形態の回路装置30eにおけるコイルパターンは、4ターン接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30eのプリント基板40は、サーマルビア121,122,123を含む。サーマルビア121,122,123の各々は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有している。サーマルビア121,122,123の各々は、電気伝導性を有している。第2のコイルパターン55と第2の内部コイルパターン65とは、サーマルビア121によって電気的に直列接続されている。第2の内部コイルパターン65と第1の内部コイルパターン61とは、サーマルビア122によって電気的に直列接続されている。第1の内部コイルパターン61と第1のコイルパターン50とは、サーマルビア123によって電気的に直列接続されている。
図58から図65を参照して、サーマルビア121,122,123の各々は、プリント基板40の第1の主面40aから第2の主面40bとの間を貫通する。サーマルビア121は、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されるが、第1のコイルパターン50及び第1の内部コイルパターン61に電気的及び熱的に接続されない。サーマルビア122は、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されるが、第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55に電気的及び熱的に接続されない。サーマルビア123は、第1のコイルパターン50及び第1の内部コイルパターン61に電気的及び熱的に接続されるが、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65に電気的及び熱的に接続されない。
実質的に異なるパターン形状を有する複数のコイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)を積層する。サーマルビア121,122,123は各々、複数のコイルパターン(第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55、第3のコイルパターン60)のうち互いに隣り合う2つのコイルパターンに電気的に接続されるものの、この2つのコイルパターンを除く複数のコイルパターンに電気的に接続されない。こうして、複数のコイルパターンが互いに電気的に直列接続される回路構成が得られる。
図58、図59及び図65を参照して、プリント基板40は、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50から離れて配置される第1のサーマルパッド126,127を含む。第1のサーマルパッド126は、第1のコイルパターン50の端部に隣接して配置されてもよい。第1のサーマルパッド127は、第2のコア部47の第2の脚部に隣接し、かつ、第1のコイルパターン50が存在しない領域に配置されてもよい。サーマルビア121は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のサーマルパッド126に熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア121は、第2のコイルパターン55及び第2の内部コイルパターン65を、第1のサーマルパッド126に熱的に接続する。サーマルビア122は、第2のコイルパターン55及び第3のコイルパターン60の少なくとも1つを、第1のサーマルパッド127に熱的に接続してもよい。本実施の形態では、サーマルビア122は、第1の内部コイルパターン61及び第2の内部コイルパターン65を、第1のサーマルパッド127に熱的に接続する。
図56を参照して、第2の伝熱部材80aは、サーマルビア121,122,123を接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のコイルパターン50の両端を接続するように延在してもよい。第2の伝熱部材80aは、第1のコイルパターン50に面接触してもよい。第1のサーマルパッド126,127は、第2の伝熱部材80aに面接触して、第2の伝熱部材80aに熱的に接続されている。
図58、図59、図64及び図65を参照して、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第2の部分52を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71のため、第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の第2の部分52の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材70,71のため、第1のコイルパターン50の第2の部分52に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、プリント基板40、第1のサーマルパッド126,127、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱の一部は、プリント基板40内に伝達され、さらに、第1のサーマルパッド126,127に伝達される。第1のサーマルパッド126,127は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30eでは、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30eによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
図62から図65を参照して、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1及び第2の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第4の部分57を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74のため、第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の第4の部分57の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2のコイルパターン55、サーマルビア121、第1のサーマルパッド126、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材73,74のため、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、低い熱抵抗で拡げられる。この熱は、サーマルビア121を通って、第1のサーマルパッド126に伝達される。第1のサーマルパッド126は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30eでは、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30eによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が抑制され得る。
図60、図64及び図65を参照して、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア123及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50、第2の伝熱部材80,80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア123及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体に、低い熱抵抗で拡げられる。第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材80,80aと面接触する。第2の伝熱部材80,80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア123及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のコイルパターン50及び第1の伝熱部材70,71を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア123及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のコイルパターン50に伝達される。第1の伝熱部材70,71のため、この熱は、第1のコイルパターン50の全体及び第1の伝熱部材70,71に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材70,71の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第1の内部コイルパターン61、サーマルビア122及びプリント基板40の少なくとも1つ、第1のサーマルパッド127、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第1の内部コイルパターン61の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア122及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第1のサーマルパッド127に伝達される。第1のサーマルパッド127は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30eでは、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30eによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
図61、図64及び図65を参照して、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱を周囲の雰囲気に放散させる経路は、以下の第1から第3の放熱経路を含む。
第1の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア121、第1のサーマルパッド126、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア121を通って、第1のサーマルパッド126に伝達される。第1のサーマルパッド126は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第2の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア122、第1のサーマルパッド127、第2の伝熱部材80a及び放熱器6を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア122を通って、第1のサーマルパッド127に伝達される。第1のサーマルパッド127は、第2の伝熱部材80aと面接触する。第2の伝熱部材80aは、放熱器6と面接触する。そのため、この熱は、低い熱抵抗で放熱器6に伝達されて、放熱器6から周囲の雰囲気に放散される。
第3の放熱経路は、第2の内部コイルパターン65、サーマルビア121及びプリント基板40の少なくとも1つ、第2のコイルパターン55及び第1の伝熱部材73,74を含む。第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、第2の内部コイルパターン65の全体にわたって拡げられる。この熱は、サーマルビア121及びプリント基板40の少なくとも1つを通って、第2のコイルパターン55に伝達される。第1の伝熱部材73,74のため、この熱は、第2のコイルパターン55の全体及び第1の伝熱部材73,74に、低い熱抵抗で拡げられる。そのため、この熱は、第1の伝熱部材73,74の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の回路装置30eでは、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、複数の放熱経路を通じて、周囲の雰囲気に放散される。本実施の形態の回路装置30eによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30eは、実施の形態2の回路装置30a及び実施の形態5の回路装置30dと同様の効果を奏する。
実施の形態7.
図7、図8、図11、図12、図66から図69を参照して、実施の形態7の回路装置30fを説明する。本実施の形態の回路装置30fは、実施の形態1の回路装置30と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図66を参照して、本実施の形態の回路装置30fにおけるコイルパターンは、1ターン2並列接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30fは、実施の形態1の回路装置30から第3のコイルパターン60が除去されている。本実施の形態の回路装置30fでは、プリント基板40は単層の基材からなっている。本実施の形態では、プリント基板40は、第1の主面40a上に第1のコイルパターン50が配置され、かつ、第2の主面40b上に第2のコイルパターン55が配置された両面基板である。
本実施の形態の回路装置30fは、第3のコイルパターン60が奏する効果を除いて、実施の形態1の回路装置30と同様の効果を奏する。
実施の形態8.
図70から図77を参照して、実施の形態8の回路装置30gを説明する。本実施の形態の回路装置30gは、実施の形態7の回路装置30fと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図70を参照して、本実施の形態の回路装置30gにおけるコイルパターンは、2ターン接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30gのプリント基板40は、サーマルビア131を含む。サーマルビア131は、実施の形態1のサーマルビア81と同様の構成を有している。サーマルビア131は、電気伝導性を有している。第1のコイルパターン50と第2のコイルパターン55とは、サーマルビア131によって電気的に直列接続されている。図71から図77を参照して、サーマルビア131は、プリント基板40の第1の主面40aから第2の主面40bとの間を貫通する。サーマルビア131は、第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55に電気的及び熱的に接続される。
本実施の形態の回路装置30gの放熱経路は、実施の形態7のサーマルビア81,82,83a,83b,84a,84bを本実施の形態のサーマルビア131に置き換える点を除き、実施の形態7の回路装置30fの放熱経路と同様である。本実施の形態の回路装置30gは、実施の形態7の回路装置30fと同様の効果を奏する。
実施の形態9.
図78から図83を参照して、実施の形態9の回路装置30hを説明する。本実施の形態の回路装置30hは、実施の形態8の回路装置30gと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
図78を参照して、本実施の形態の回路装置30hにおけるコイルパターンは、1ターン接続の回路構成を有している。本実施の形態の回路装置30hは、実施の形態8の回路装置30gから、第1の伝熱部材73,74、第2のコイルパターン55及びサーマルビア131が除去されている。
本実施の形態の回路装置30hは、第1の伝熱部材73,74、第2のコイルパターン55及びサーマルビア131が奏する効果を除いて、実施の形態8の回路装置30gと同様の効果を奏する。
実施の形態10.
図84から図86を参照して、実施の形態10の回路装置30iを説明する。本実施の形態の回路装置30iは、実施の形態1の回路装置30と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30iでは、第1の伝熱部材170,171は、第1のコイルパターン50の第1の部分51上に加えて、第1のコイルパターン50の第2の部分52上にさらに配置されている。具体的には、第1の伝熱部材170は、サーマルビア81とサーマルビア84aとを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。第1の伝熱部材171は、サーマルビア82とサーマルビア84bとを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。放熱器6は、第2の部分52上の第1の伝熱部材170,171を収容する第2の凹部6fを有してもよい。
本実施の形態の回路装置30iでは、第1の伝熱部材173,174は、第2のコイルパターン55の第3の部分56上に加えて、第2のコイルパターン55の第4の部分57上にさらに配置されている。具体的には、第1の伝熱部材173は、サーマルビア81とサーマルビア84aとを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。第1の伝熱部材174は、サーマルビア82とサーマルビア84bとを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。
本実施の形態の回路装置30iは、放熱器6と第1のコイルパターン50との間に、電気的絶縁性を有する第2の伝熱部材140,140aを備えてもよい。本実施の形態の第2の伝熱部材140,140aは、実施の形態1の第2の伝熱部材80,80aと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
第2の伝熱部材140,140aは、放熱器6と第1のコイルパターン50との間だけでなく、放熱器6と第1の伝熱部材170,171との間にも配置されている。第2の伝熱部材140,140aは、放熱器6及び第1のコイルパターン50の第2の部分52に面接触する。こうして、第1のコイルパターン50は、第2の伝熱部材140,140aを介して、放熱器6に、低い熱抵抗で接続される。第2の伝熱部材140,140aは、さらに、放熱器6及び第1の伝熱部材170,171に面接触する。こうして、第1の伝熱部材170,171は、第2の伝熱部材140,140aを介して、放熱器6に、低い熱抵抗で接続される。第2の伝熱部材140,140aは、第1のコイルパターン50から露出する第1の伝熱部材170,171の表面を覆ってもよい。
本実施の形態の回路装置30iにおいて、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が一層抑制され得る理由を説明する。
本実施の形態の第1の伝熱部材170,171は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71よりも大きな面積で第1のコイルパターン50に接触する。そのため、本実施の形態の第1の伝熱部材170,171及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の電気抵抗よりも低い。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は一層減少され得る。
本実施の形態の第1の伝熱部材170,171及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の熱抵抗は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71及び第1のコイルパターン50の両者からなる部分の熱抵抗よりも低い。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第1の伝熱部材170,171に一層蓄積しにくく、かつ、第1のコイルパターン50の第2の部分52に一層低い熱抵抗で拡げられる。その結果、本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が一層抑制され得る。
第1のコイルパターン50上の第1の伝熱部材170,171は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71よりも大きな表面積を有してもよい。第1のコイルパターン50上の第1の伝熱部材170,171は、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱を、第1のコイルパターン50の第2の部分52に、さらに低い熱抵抗で拡げることができる。そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材170,171の表面及び第1のコイルパターン50の表面から周囲の雰囲気に放散される。
本実施の形態の第1の伝熱部材170,171は、低い熱抵抗で放熱器6に接続される。具体的には、第1の伝熱部材170,171は、第2の伝熱部材140,140aに面接触し、第2の伝熱部材140,140aは放熱器6に面接触する。こうして、第1の伝熱部材170,171は、第2の伝熱部材140,140aを介して、放熱器6に熱的に接続される。そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、第1の伝熱部材170,171及び第2の伝熱部材140,140aを通して、さらに低い熱抵抗で放熱器6に伝達され得る。その結果、本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が一層抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30iにおいて、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が一層抑制され得る理由を説明する。
本実施の形態の第1の伝熱部材173,174は、実施の形態1の第1の伝熱部材73,74よりも大きな面積で第2のコイルパターン55に接触する。そのため、本実施の形態の第1の伝熱部材173,174及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗は、実施の形態1の第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の電気抵抗よりも低い。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は一層減少され得る。
本実施の形態の第1の伝熱部材173,174及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の熱抵抗は、実施の形態1の第1の伝熱部材73,74及び第2のコイルパターン55の両者からなる部分の熱抵抗よりも低い。本実施の形態の回路装置30iによれば、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第2のコイルパターン55の第3の部分56及び第1の伝熱部材173,174に一層蓄積しにくく、かつ、第2のコイルパターン55の第4の部分57に一層低い熱抵抗で拡げられる。その結果、本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が一層抑制され得る。
第2のコイルパターン55上の第1の伝熱部材173,174は、実施の形態1の第1の伝熱部材73,74よりも大きな表面積を有してもよい。第2のコイルパターン55上の第1の伝熱部材173,174は、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱を、第2のコイルパターン55の第4の部分57に、さらに低い熱抵抗で拡げることができる。そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、第1の伝熱部材173,174の表面及び第2のコイルパターン55の表面から周囲の雰囲気に放散される。
上記のとおり、本実施の形態の第1の伝熱部材170,171は、低い熱抵抗で放熱器6に接続される。そのため、第2のコイルパターン55の第3の部分56において発生する熱は、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1の伝熱部材170,171及び第2の伝熱部材140,140aを通して、さらに低い熱抵抗で放熱器6に伝達され得る。その結果、本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が一層抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30iにおいて、第1の内部コイルパターン61のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が一層抑制され得る理由は、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が一層抑制され得る理由と同様である。具体的には、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1の伝熱部材170,171,173,174及び第2の伝熱部材140,140aによって、第1の内部コイルパターン61のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、より低い熱抵抗で、第1の伝熱部材170,171,173,174の表面、第1のコイルパターン50の表面、第2のコイルパターン55の表面及び放熱器6から、回路装置30iの外部に放散される。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1の内部コイルパターン61のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30iにおいて、第2の内部コイルパターン65のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が一層抑制され得る理由は、第1のコイルパターン50の第1の部分51及び第2のコイルパターン55の第3の部分56の温度上昇が一層抑制され得る理由と同様である。具体的には、サーマルビア81,82,83a,83b,84a,84b、第1の伝熱部材170,171,173,174及び第2の伝熱部材140,140aによって、第2の内部コイルパターン65のうち第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分において発生する熱は、より低い熱抵抗で、第1の伝熱部材170,171,173,174の表面、第1のコイルパターン50の表面、第2のコイルパターン55の表面及び放熱器6から、回路装置30iの外部に放散される。本実施の形態の回路装置30iによれば、第2の内部コイルパターン65のうち、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる部分の温度上昇が抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30iの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30iは、実施の形態1の回路装置30と同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30iにおいて、第1の伝熱部材170,171,173,174は、第1のコイルパターン50の第2の部分52及び第4の部分の少なくともいずれかの上にさらに配置されてもよい。本実施の形態の第1の伝熱部材170,171,173,174は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71,73,74よりも大きな面積で第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55のいずれかに接触する。第1の伝熱部材170,171,173,174は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71,73,74よりも大きな表面積を有してもよい。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの温度上昇が一層抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30iは、放熱器6と第1の伝熱部材170,171との間に、電気的絶縁性を有する第2の伝熱部材140,140aをさらに備えてもよい。そのため、第1のコイルパターン50の第1の部分51において発生する熱は、さらに低い熱抵抗で放熱器6に伝達され得る。本実施の形態の回路装置30iによれば、第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が一層抑制され得る。放熱器6は、第2の伝熱部材140,140aによって、第1の伝熱部材170,171から電気的に絶縁されているため、放熱器6及び第1の伝熱部材170,171は、金属のような高い熱伝導性と高い電気伝導性を有する材料から構成され得る。
実施の形態11.
図8から図11及び図87から図90を参照して、実施の形態11の回路装置30jを説明する。本実施の形態の回路装置30jは、実施の形態10の回路装置30iと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30jでは、第1の伝熱部材272が、第1のコイルパターン50の第2の部分52上にさらに配置されている。具体的には、第1の伝熱部材272は、第1のコイルパターン50の第2の部分52上において、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って延在してもよい。第1の伝熱部材272は、取付部材77aと取付部材77bとの間に配置されてもよい。第1の伝熱部材272は、サーマルビア84aとサーマルビア84bとを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されてもよい。
第1の伝熱部材270は、第1のコイルパターン50の一方の端部と第1のコイルパターン50の第1の部分51とを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。第1の伝熱部材270は、サーマルビア81とサーマルビア83aとを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において、第1の伝熱部材270は、サーマルビア84a側に、コア45からはみ出してもよい。
第1の伝熱部材271は、第1のコイルパターン50の他方の端部と第1のコイルパターン50の第1の部分51とを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。第1の伝熱部材271は、サーマルビア82とサーマルビア83bとを接続するように、第1のコイルパターン50上に配置されている。第1の主面40aに垂直な方向からの平面視において、第1の伝熱部材271は、サーマルビア84b側に、コア45からはみ出してもよい。第1のコイルパターン50の第1の部分51上の第1の伝熱部材270,271は、第1のコイルパターン50の第2の部分52上の第1の伝熱部材272と分離されてもよいし、一体化されてもよい。
本実施の形態の回路装置30jでは、第1の伝熱部材275が、第2のコイルパターン55の第4の部分57上にさらに配置されている。具体的には、第1の伝熱部材275は、第2のコイルパターン55の第4の部分57上において、第2のコイルパターン55の長手方向に沿って延在してもよい。第1の伝熱部材275は、取付部材77aと取付部材77bとの間に配置されてもよい。第1の伝熱部材275は、サーマルビア84aとサーマルビア84bとを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されてもよい。
第1の伝熱部材273は、第2のコイルパターン55の一方の端部と第2のコイルパターン55の第3の部分56とを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。第1の伝熱部材273は、サーマルビア81とサーマルビア83aとを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。第2の主面40bに垂直な方向からの平面視において、第1の伝熱部材273は、サーマルビア84a側に、コア45からはみ出してもよい。
第1の伝熱部材274は、第2のコイルパターン55の他方の端部と第2のコイルパターン55の第3の部分56とを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。第1の伝熱部材274は、サーマルビア82とサーマルビア83bとを接続するように、第2のコイルパターン55上に配置されている。第2の主面40bに垂直な方向からの平面視において、第1の伝熱部材274は、サーマルビア84b側に、コア45からはみ出してもよい。第2のコイルパターン55の第3の部分56上の第1の伝熱部材273,274は、第2のコイルパターン55の第4の部分57上の第1の伝熱部材275と分離されてもよいし、一体化されてもよい。
本実施の形態の回路装置30jの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30jは、実施の形態10の回路装置30iと同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30jでは、第1の伝熱部材270,271,272,273,274,275は、第2の部分52及び第4の部分57の少なくともいずれかにおいて、第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55の少なくともいずれかの電流が流れる方向に沿って延在してもよい。本実施の形態の第1の伝熱部材270,271,272,273,274,275は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71,73,74よりも大きな面積で第1のコイルパターン50及び第2のコイルパターン55の少なくともいずれかに接触する。第1のコイルパターン50上の第1の伝熱部材270,271,272,273,274,275は、実施の形態1の第1の伝熱部材70,71,73,74よりも大きな表面積を有してもよい。本実施の形態の回路装置30jによれば、第1の部分51及び第3の部分56の少なくともいずれかの温度上昇が一層抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30jでは、第1の伝熱部材272の長手方向及び第2の伝熱部材140の長手方向は、第1のコイルパターン50の電流が流れる方向に沿っている。そのため、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付けるときに、第2の伝熱部材140は、第1のコイルパターン50に広い面積にわたって接することができる。また、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付ける際にプリント基板40が受ける第2の伝熱部材140の長手方向の反発力は、第2の伝熱部材140の短手方向の反発力よりも大きい。第1の伝熱部材272はプリント基板40の剛性を向上させるため、第1の伝熱部材272は、プリント基板40が第2の伝熱部材140から反発力を受けて反ることを防止することができる。そのため、第2の伝熱部材80は、第1のコイルパターン50に広い面積にわたってより確実に接することができる。本実施の形態の回路装置30jによれば、第1のコイルパターン50の温度上昇がさらに抑制され得る。
また、取付部材77a,77bを用いてプリント基板40を放熱器6に取り付ける際、第2の伝熱部材140は、第1の伝熱部材272によって向上された剛性を有するプリント基板40によって押しつぶすことができる。プリント基板40によって押しつぶされる第2の伝熱部材140は、さらに低い熱抵抗を有する。本実施の形態の回路装置30jによれば、第1のコイルパターン50の温度上昇がさらに抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30jでは、第1のコイルパターン50の第2の部分52上の第1の伝熱部材272は、第1のコイルパターン50の第1の部分51上の第1の伝熱部材270,271と分離されてもよい。第1のコイルパターン50が複雑な形状を有するとともに、第1の伝熱部材270,271及び第1の伝熱部材272が直方体のような単純な形状を有する場合であっても、互いに分離された第1の伝熱部材270,271と第1の伝熱部材272とを組み合わせることによって、第1の伝熱部材270,271及び第1の伝熱部材272は第1のコイルパターン50と広い面積で接触し得る。
本実施の形態の回路装置30jでは、第2のコイルパターン55の第4の部分57上の第1の伝熱部材275は、第2のコイルパターン55の第3の部分56上の第1の伝熱部材273,274と分離されてもよい。第2のコイルパターン55が複雑な形状を有するとともに、第1の伝熱部材273,274及び第1の伝熱部材275が直方体のような単純な形状を有する場合であっても、互いに分離された第1の伝熱部材273,274と第1の伝熱部材275とを組み合わせることによって、第1の伝熱部材273,274及び第1の伝熱部材275は第2のコイルパターン55と広い面積で接触し得る。
実施の形態12.
図8から図11及び図91から図94を参照して、実施の形態12の回路装置30kを説明する。本実施の形態の回路装置30kは、実施の形態11の回路装置30jと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材270は、複数の伝熱部分270a,270bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材270は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分270a,270bに分割されている。伝熱部分270aは外側(第1の脚部47a側)に位置し、伝熱部分270bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材271は、複数の伝熱部分271a,271bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材271は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分271a,271bに分割されている。伝熱部分271aは外側(第3の脚部47c側)に位置し、伝熱部分271bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材272は、複数の伝熱部分272a,272bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材272は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分272a,272bに分割されている。伝熱部分272aは外側に位置し、伝熱部分272bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材273は、複数の伝熱部分273a,273bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材273は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分273a,273bに分割されている。伝熱部分273aは外側(第1の脚部47a側)に位置し、伝熱部分273bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材274は、複数の伝熱部分274a,274bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材274は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分274a,274bに分割されている。伝熱部分274aは外側(第3の脚部47c側)に位置し、伝熱部分274bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材275は、複数の伝熱部分275a,275bで構成されている。具体的には、第1の伝熱部材275は、第1のコイルパターン50の長手方向に沿って、複数の伝熱部分275a,275bに分割されている。伝熱部分275aは外側に位置し、伝熱部分275bは内側(第2の脚部47b側)に位置する。
複数の伝熱部分270a,270b,271a,271b,272a,272bは、はんだを用いて、第1のコイルパターン50上に取り付けられてもよい。複数の伝熱部分273a,273b,274a,274b,275a,275bは、はんだを用いて、第2のコイルパターン55上に取り付けられてもよい。
本実施の形態の回路装置30kの効果を説明する。本実施の形態の回路装置30kは、実施の形態11の回路装置30jと同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材270は、複数の伝熱部分270a,270bで構成されている。本実施の形態の伝熱部分270a,270bの各々の体積は、実施の形態の11の第1の伝熱部材270の体積よりも小さいため、本実施の形態の伝熱部分270a,270bの各々の熱容量は、実施の形態の11の第1の伝熱部材270の熱容量よりも小さい。そのため、複数の伝熱部分270a,270bを第1のコイルパターン50にはんだ付けする際の周囲の雰囲気の温度が低くされ得る。本実施の形態の回路装置30kによれば、はんだリフロー時の熱が、プリント基板40、コア45及びプリント基板40上の部品にダメージを与えることと、プリント基板40、コア45及びプリント基板40上の部品を破壊することとが、防止され得る。
第1の伝熱部材270を第1のコイルパターン50にはんだ付けする際、はんだに含まれるフラックスが気化してガスになる。このガスがはんだ内に留まって、はんだ内にボイドが形成される。このボイドは、第1の伝熱部材270と第1のコイルパターン50との間の接合強度を低下させるとともに、第1の伝熱部材270と第1のコイルパターン50との間の熱抵抗を増加させる。本実施の形態の回路装置30kでは、第1の伝熱部材270は、複数の伝熱部分270a,270bで構成されている。そのため、このガスは、伝熱部分270aと伝熱部分270bとの間から周囲の雰囲気へ抜ける。本実施の形態の回路装置30kは、はんだ内にボイドが形成されることを抑制することができる。本実施の形態の回路装置30kは、第1の伝熱部材270と第1のコイルパターン50との間の接合強度が低下することを抑制するとともに、第1の伝熱部材270と第1のコイルパターン50との間の熱抵抗を増加することを抑制することができる。本実施の形態の回路装置30kによれば、第1のコア部46と第2のコア部47とに挟まれる第1のコイルパターン50の第1の部分51の温度上昇が抑制され得る。
第1の伝熱部材271は、複数の伝熱部分271a,271bで構成されている。第1の伝熱部材272は、複数の伝熱部分272a,272bで構成されている。第1の伝熱部材273は、複数の伝熱部分273a,273bで構成されている。第1の伝熱部材274は、複数の伝熱部分274a,274bで構成されている。第1の伝熱部材275は、複数の伝熱部分275a,275bで構成されている。複数の伝熱部分271a,271b,272a,272b,273a,273b,274a,274b,275a,275bは、複数の伝熱部分270a,270bと同様の効果を奏する。
実施の形態13.
図7から図12及び図95から図97を参照して、実施の形態13の回路装置30mを説明する。本実施の形態の回路装置30mは、実施の形態1の回路装置30と同様の構成を備え、同様の効果を奏するが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態の回路装置30mは、コア45と第1の伝熱部材70,71との間に、第3の伝熱部材150,151をさらに備える。第3の伝熱部材150,151は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも大きな熱伝導率を有している。第3の伝熱部材150,151は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの熱伝導率の2倍以上、さらに好ましくは4倍以上であってもよい。第3の伝熱部材150,151は、コア45と第1の伝熱部材70,71とによって押しつぶされてもよい。コア45と第1の伝熱部材70,71とによって押しつぶされる第3の伝熱部材150,151は、さらに低い熱抵抗を有する。第3の伝熱部材150,151は、シリコーンゴムシートであってもよい。第3の伝熱部材150,151は、電気的絶縁性を有してもよい。第3の伝熱部材150,151は、第2の伝熱部材80,80aと同じ材料で構成されてもよい。
渦電流損及びヒステリシス損などのコア45における損失のため、回路装置30mの動作時に、コア45において熱が発生する。コア45と第1の伝熱部材70,71との間に第3の伝熱部材150,151を配置することによって、コア45において発生した熱が、低い熱抵抗で、第1の伝熱部材70,71,73,74、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び放熱器6に伝達され得る。本実施の形態の回路装置30mによれば、回路装置30mの動作時に、コア45の温度が上昇することが抑制され得る。
本実施の形態の回路装置30mは、コア45と第1の伝熱部材73,74との間に、第3の伝熱部材153,154をさらに備える。第3の伝熱部材153,154は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eよりも大きな熱伝導率を有している。第3の伝熱部材153,154は、プリント基板40の第1の基材層40c、第2の基材層40d及び第3の基材層40eの熱伝導率の2倍以上、さらに好ましくは4倍以上であってもよい。第3の伝熱部材153,154は、コア45と第1の伝熱部材73,74とによって押しつぶされてもよい。コア45と第1の伝熱部材73,74とによって押しつぶされる第3の伝熱部材153,154は、さらに低い熱抵抗を有する。第3の伝熱部材153,154は、シリコーンゴムシートであってもよい。第3の伝熱部材153,154は、電気的絶縁性を有してもよい。第3の伝熱部材153,154は、第2の伝熱部材80,80aと同じ材料で構成されてもよい。
渦電流損及びヒステリシス損などのコア45における損失のため、回路装置30mの動作時に、コア45において熱が発生する。コア45と第1の伝熱部材73,74との間に第3の伝熱部材153,154を配置することによって、コア45において発生した熱が、低い熱抵抗で、第1の伝熱部材70,71,73,74、第1のコイルパターン50、第2のコイルパターン55及び放熱器6に伝達され得る。本実施の形態の回路装置30mによれば、回路装置30mの動作時に、コア45の温度が上昇することが抑制され得る。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。例えば、矛盾のない限り、今回開示された技術的事項の少なくとも2つを組み合わせてもよい。コイルパターンの回路構成は任意に変更されてもよい。実施の形態1から実施の形態13では、第2のコア部47は第1のコア部46上に配置されているが、第1のコア部46が第2のコア部47上に配置されてもよい。本発明の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。