JP6459910B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御装置に関する。
一般に、車両に備えられたクラッチを開放するとともに、エンジンを停止させて車両を惰性走行させることにより燃費を低減する技術が提案されている。惰性走行中においては電動オイルポンプを用いて変速機のギヤなどにオイルを供給している。例えば特許文献1には、エンジンと、エンジンと駆動輪とを切り離すクラッチと、エンジンの回転に伴って動作し変速機に潤滑油を供給する機械式オイルポンプと、電動オイルポンプとを備えた車両制御装置において、惰性走行中にクラッチを切り離してエンジン回転速度をクラッチの係合時よりも低い状態で運転する際に、電動オイルポンプによって変速機にオイルを供給する構成が記載されている。これにより、エンジンが停止して機械式オイルポンプからのオイルの吐出量が低下した場合であっても、電動オイルポンプによって変速機にオイルを供給することができる。
特開2013−213557号公報
しかしながら、上述した従来の技術においては、惰性走行可能な車両においては、変速機にオイルを供給するための電動オイルポンプが必要になり、車両のコストが増加して高コスト化するという問題があった。そこで、惰性走行における走行時間を長時間化することによる燃費の低減を実現しつつ、コストの増加を抑制するとともに、オイルの潤滑流量を確保して変速機の耐久性を維持することができる技術が求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、電動オイルポンプを設けることなく、惰性走行による燃費の低減を実現しつつ、コストの増加を抑制するとともに、オイルの潤滑流量を確保して変速機の耐久性を維持可能な車両制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る車両制御装置によれば、動力源と、前記動力源から入力された駆動力を変速して出力する変速機と、係合または開放によって前記動力源と駆動輪との間の前記変速機を経由する動力伝達経路を接続または遮断するクラッチと、前記動力源によって駆動される機械式オイルポンプと、を備える車両に対して、前記車両の走行中に、所定の惰性走行の開始の条件を満たした場合に、前記動力源を停止かつ前記クラッチを開放させて前記惰性走行を開始させる走行制御部と、前記惰性走行の継続中に前記惰性走行の終了の条件を満たした場合に、前記動力源を再始動させ、前記クラッチを係合させる制御を行う復帰制御部と、を備える車両制御装置であって、前記機械式オイルポンプの回転数の時間積分値と惰性走行の継続時間とに基づいて、オイルの供給状態が十分であるか否かを判定する判定部をさらに備え、前記惰性走行の終了の条件が、前記判定部によって前記オイルの供給状態が十分ではないと判定された場合を含むことを特徴とする。
本発明に係る車両制御装置によれば、電動オイルポンプを設けることなく、惰性走行による燃費の低減を実現しつつ、コストの増加を抑制するとともに、オイルの潤滑流量を確保して変速機の耐久性を維持することが可能となる。
図1は、本発明の実施形態において対象とする車両を模式的に示すスケルトン図である。 図2は、本発明の実施形態による車両制御装置の一例を示すブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態によるフリーラン制御を説明するためのフローチャートである。 図4は、本発明の一実施形態による潤滑状態判定処理を説明するためのフローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態によるフリーランから復帰する際の車両状態の変化を示すタイムチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する一実施形態によって限定されるものではない。
(車両)
まず、本発明の一実施形態による車両制御装置の制御対象となる車両について説明する。図1は、一実施形態において対象とする車両の一例を示すスケルトン図である。
図1に示すように、車両Veは、動力源としてエンジン1を備える。エンジン1はエンジン回転数Neに応じて所定の動力を出力する。エンジン1から出力された動力は、流体伝動装置としてのトルクコンバータ2、入力軸3、前後進切替機構4、ベルト式の無段変速機5(以下、CVT)またはギヤ列6、出力軸7、カウンタギヤ機構8、デファレンシャルギヤ9、および駆動軸10を介して、駆動輪11に伝達される。CVT5の下流側には、エンジン1を駆動輪11から切り離すためのクラッチとして第2クラッチC2が設けられている。第2クラッチC2を開放させることによって、CVT5と出力軸7との間がトルク伝達不能に遮断され、エンジン1に加えてCVT5が駆動輪11から切り離される。
具体的にトルクコンバータ2は、エンジン1に連結されたポンプインペラ2a、ポンプインペラ2aに対向して配置されたタービンランナ2b、およびポンプインペラ2aとタービンランナ2bとの間に配置されたステータ2cを備える。トルクコンバータ2の内部は作動流体としてのオイルで満たされている。ポンプインペラ2aはエンジン1のクランクシャフト1aと一体回転する。タービンランナ2bには、入力軸3が一体回転するように連結されている。トルクコンバータ2はロックアップクラッチを備える。ロックアップクラッチの締結状態においてはポンプインペラ2aとタービンランナ2bとが一体回転し、開放状態においてはエンジン1から出力された動力が作動流体を介してタービンランナ2bに伝達される。なお、ステータ2cは、一方向クラッチを介してケースなどの固定部に保持されている。
ポンプインペラ2aには、ベルト機構などの伝動機構を介して、機械式オイルポンプ(MOP)41が連結されている。MOP41は、ポンプインペラ2aを介してクランクシャフト1aに連結され、エンジン1によって駆動される。なお、MOP41とポンプインペラ2aとが一体回転するように構成されてもよい。
入力軸3は、前後進切替機構4に連結されている。前後進切替機構4は、エンジン1が出力する動力であるエンジントルクを駆動輪11へ伝達する際、駆動輪11に作用するトルクの方向を前進方向と後進方向とに切り替える。前後進切替機構4は、差動機構からなり、図1に示す例ではダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。
前後進切替機構4は、サンギヤ4Sと、リングギヤ4R、第1ピニオンギヤ4P1、第2ピニオンギヤ4P2、およびキャリヤ4Cを備える。リングギヤ4Rは、サンギヤ4Sに対して同心円上に配置されている。第1ピニオンギヤ4P1はサンギヤ4Sに噛み合っている。第2ピニオンギヤ4P2は、第1ピニオンギヤ4Pおよびリングギヤ4Rに噛み合っている。キャリヤ4Cは、それぞれの第1ピニオンギヤ4P1および第2ピニオンギヤ4P2を自転可能かつ公転可能に保持している。サンギヤ4Sには、ギヤ列6の駆動ギヤ61が一体回転するように連結されている。キャリヤ4Cには、入力軸3が一体回転するように連結されている。
また、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとを選択的に一体回転させる第1クラッチC1が設けられている。第1クラッチC1を係合させることによって、前後進切替機構4全体が一体回転する。さらに、リングギヤ4Rを選択的に回転不能に固定するブレーキB1が設けられている。第1クラッチC1およびブレーキB1は、油圧式である。
車両Veにおいては、エンジン1から入力された駆動力を変速して出力する無段変速機であるCVT5と有段変速部であるギヤ列6とが並列に設けられている。入力軸3と出力軸7との間の動力伝達経路として、CVT5を経由する動力伝達経路とギヤ列6を経由する動力伝達経路とが、並列に形成されている。
CVT5は、入力軸3と一体回転するプライマリプーリ51、セカンダリシャフト54と一体回転するセカンダリプーリ52、一対のプーリ51,52に形成されたV溝に巻き掛けられたベルト53を備える。CVT5の変速比は、各プーリ51,52のV溝幅を変化させてベルト53の巻き掛け径を変化させることによって、連続的に変化する。
第2クラッチC2は、セカンダリシャフト54と出力軸7との間に設けられており、出力軸7からCVT5を選択的に切り離す。例えば、第2クラッチC2を係合させると、CVT5と出力軸7との間が動力伝達可能に接続され、セカンダリシャフト54と出力軸7とが一体回転する。一方、第2クラッチC2を開放させると、セカンダリシャフト54と出力軸7との間が動力伝達不能に遮断され、エンジン1およびCVT5が駆動輪11から切り離される。出力ギヤ7aは、減速機構であるカウンタギヤ機構8のカウンタドリブンギヤ8aと噛み合っている。カウンタギヤ機構8のカウンタドライブギヤ8bは、デファレンシャルギヤ9のリングギヤ9aと噛み合っている。デファレンシャルギヤ9には、左右の駆動軸10,10を介して左右の駆動輪11,11が連結されている。
ギヤ列6は、前後進切替機構4のサンギヤ4Sと一体回転する駆動ギヤ61と、カウンタギヤ機構62と、出力軸7と一体回転する従動ギヤ63とを含む。ギヤ列6は減速機構であって、ギヤ列6の変速比(ギヤ比)は、CVT5の最大変速比よりも大きい所定値に設定された固定変速比である。ギヤ列6は発進ギヤとして機能する。車両Veは、発進時にエンジン1からギヤ列6を介して駆動輪11に動力を伝達可能である。
ドグクラッチS1は、油圧式であり、ドグクラッチS1を係合状態にすることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間が動力伝達可能に接続される。ドグクラッチS1を開放状態にすることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間は動力伝達不能に遮断される。
(車両制御装置)
図2は、この一実施形態による車両制御装置を模式的に示す機能ブロック図である。車両制御装置は、車両Veを制御する電子制御装置(以下、ECU:Electronic Control Unit)100によって構成されている。ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータを主体にして構成される。ECU100は、RAMに入力されたデータおよび予めROMなどに記憶されているデータを使用して演算を行い、その演算結果を指令信号として出力する。
ECU100には、各種センサ31〜37からの信号が入力される。車速センサ31は車速を検出する。入力軸回転数センサ32は入力軸3の入力軸回転数を検出する。入力軸回転数センサ32は、タービンランナ2bの回転数(以下、タービン回転数)Ntを検出している。入力軸回転数とタービン回転数Ntとは一致する。第1出力軸回転数センサ33は、セカンダリシャフト54の回転数を検出する。第2出力軸回転数センサ34は、出力軸7の回転数を検出する。エンジン回転数センサ35は、クランクシャフト1aの回転数(以下、エンジン回転数)Neを検出する。アクセル開度センサ36は、アクセルペダル(図示せず)の操作量を検出する。ブレーキストロークセンサ37は、ブレーキペダル(図示せず)の操作量を検出する。
ECU100は、走行制御部101、復帰制御部102、算出部103、および判定部104を備える。
走行制御部101は、車両Veを複数の走行モードのいずれかに設定制御する。走行モードの一例としてはフリーランがある。フリーランとは、エンジン切り離しクラッチである第1クラッチC1および第2クラッチC2の少なくとも一方を開放させるとともに、エンジン1を自動停止させて、車両Veを惰性走行させる走行モードのことである。走行制御部101は、所定の実行条件が成立した場合にフリーラン制御を実行し、車両Veを通常走行からフリーランに移行させる。また、走行制御部101は、エンジン1に指令信号を出力して、燃料供給量、吸入空気量、燃料噴射、および点火時期などを制御する。
復帰制御部102は、フリーラン中に所定の復帰条件が成立した場合、フリーランから通常走行に復帰させる制御(復帰制御)を実行する。フリーランから通常走行に復帰することにより、エンジン1が出力した動力で走行可能になる。
算出部103は、MOP41の回転数の時間積分値と、惰性走行の継続時間とに基づいて、後述する潤滑流量カウンタQを算出する。
判定部104は、実行条件や復帰条件が成立するか否かを判定したり、潤滑流量カウンタQに基づいて、オイルの供給状態である潤滑状態が十分であるか不十分であるかを判定する。本明細書において、オイルの供給状態が十分である状態を「潤滑状態が可である」と言い、不十分である状態を「潤滑状態が不可である」という。すなわち、判定部104は、潤滑状態が可であるか不可であるかを判定する。判定部104の記録部(図示せず)には、潤滑状態のフラグが読み出し可能に格納される。また、判定部104は、フリーランを終了させる条件であるフリーラン復帰条件や、潤滑状態が可から不可に切り替わることによるフリーラン復帰条件である、フリーラン禁止条件が成立するか否かを判定する。さらに、判定部104は、フリーランを開始させる条件であるフリーラン実行条件が成立するか否かを判定する。
油圧制御装置200は、CVT5の各油圧シリンダや、それぞれの係合装置、すなわち第1クラッチC1、第2クラッチC2、ブレーキB1、およびドグクラッチS1のそれぞれの油圧アクチュエータに油圧を供給する。ECU100は、油圧制御装置200を制御することによって、動力伝達経路を、CVT5を経由する動力伝達経路とギヤ列6を経由する動力伝達経路との間で切り替える制御や、CVT5の変速制御や、各種の走行モードに切り替える制御などを実行する。
(フリーラン制御)
次に、本発明の一実施形態によるフリーラン制御について説明する。図3は、フリーラン制御の一例を示すフローチャートである。図4は、図3に示すフリーラン制御において実行する、一実施形態による潤滑状態判定処理を示すフローチャートである。ECU100は、車両Veを通常走行状態に制御している状態から図3に示す制御フローを実行する。通常走行状態では、第2クラッチC2を係合させてエンジン1の動力で車両Veを前進走行させている。
図3に示すステップST1において判定部104は、潤滑状態が可であるか不可であるかを判定する潤滑状態判定処理を行う。なお、この一実施形態による潤滑状態判定処理は、車両Veにおけるイグニションがオンにされた状態において、所定時間間隔で繰り返し実行される。ここで、潤滑状態判定処理について図4に示すフローチャートを参照しつつ以下に説明する。
図4に示すように、潤滑状態判定処理においては、ステップST21において算出部103が、潤滑流量カウンタQの算出を行う。すなわち、算出部103は、前回のフリーラン終了時点における潤滑流量カウンタQLと、前回のフリーランの終了後からの潤滑流量の増加と、潤滑停止量の増加とに基づいて、この一実施形態による潤滑流量カウンタQを算出する。具体的に算出部103は、以下の(1)式に基づいて、エンジン1の回転数Ne(t)を、前回のフリーランの終了時点t0から現在時点t1まで積分することによって、潤滑流量の増加を算出する。ここで、エンジン1の回転数Ne(t)は所定のギヤ比でMOP41の回転数に対応するため、以下の(1)式の積分値においても、所定のギヤ比でMOP41の回転数に対応した値になる。
Figure 0006459910
一方で算出部103は、以下の(2)式に基づいて、潤滑停止量の増加を算出する。潤滑停止量の増加は、潤滑流量カウンタQの減少となる。
フリーラン継続時間(惰行時間)Tfr×K …(2)
なお、Kは適合定数であり、車両Veにおける実測値に基づいて決定される。また、潤滑停止量については、着目部位における差回転を考慮することも可能である。
算出部103は、前回のフリーラン終了時点における潤滑流量カウンタQLと、(1)式および(2)式とに基づいた以下の(3)式を用いて、潤滑流量カウンタQを算出する。その後、ステップST22に移行する。なお、前回のフリーラン終了時点における潤滑流量カウンタQLの初期値、すなわちイグニッションがオンにされた時点での潤滑流量カウンタQLの値としては、種々の値を採用することが可能であるが、典型的に初期値は0とする。
Figure 0006459910
ステップST22において判定部104は、前回の潤滑状態の判定が可であるか不可であるかを判定する。具体的には、潤滑状態判定処理によって潤滑状態が可であると判定された場合、判定部104は潤滑状態が可である旨を示す潤滑状態フラグが立てられている。反対に、潤滑状態判定処理によって潤滑状態が不可であると判定された場合、判定部104において、潤滑状態フラグが倒されている。判定部104は、潤滑状態フラグが立っているか否かを判定する。判定部104が潤滑状態フラグは倒されていると判定した場合(ステップST22:Yes)、ステップST23に移行する。
ステップST23において判定部104は、算出部103により算出された潤滑流量カウンタQを読み出して、潤滑流量カウンタQが第1閾値Q1以上であるか否かを判定する。判定部104が潤滑流量カウンタQは第1閾値Q1以上(Q1≦Q)であると判定した場合(ステップST23:Yes)、ステップST24に移行する。ステップST24において判定部104は、潤滑状態フラグを立てて、潤滑状態判定処理が終了する。
一方、ステップST23において判定部104が、潤滑流量カウンタQは第1閾値Q1未満(Q1>Q)であると判定した場合(ステップST23:No)、ステップST26に移行する。ステップST26において判定部104は、潤滑状態が不可である旨を示すために潤滑状態フラグが倒れたままに維持して、潤滑状態判定処理を終了する。
また、ステップST22において判定部104は、潤滑状態フラグが立っている、すなわち前回の潤滑状態の判定結果が可であると判定した場合(ステップST22:No)、ステップST25に移行する。
ステップST25において判定部104は、算出部103により算出された潤滑流量カウンタQを読み出して、潤滑流量カウンタQが第2閾値Q2未満であるか否かを判定する。この第2閾値Q2は、第1閾値Q1未満であって、第1閾値Q1に対して所定のヒステリシスを有する所定値である。判定部104が潤滑流量カウンタQは第2閾値Q2以上(Q2≦Q)であると判定した場合(ステップST25:No)、ステップST24に移行する。ステップST24において判定部104は、潤滑状態フラグを立てたままに維持して、潤滑状態判定処理を終了する。
ステップST25において判定部104が、潤滑流量カウンタQは第2閾値Q2未満(Q2>Q)であると判定した場合(ステップST25:Yes)、ステップST26に移行する。ステップST26において判定部104は、潤滑状態は不可である旨を示すために潤滑状態フラグを倒して、潤滑状態判定処理を終了する。
上述した第1閾値Q1および第2閾値Q2はいずれも、潤滑状態が可であるか不可であるかを判定するための閾値である。具体的に、第1閾値Q1は、潤滑状態が不可から可になったことを判定するための閾値である。一方、第2閾値Q2は、潤滑状態が可から不可になったことを判定するための閾値である。第2閾値Q2が第1閾値Q1未満であることにより、潤滑状態の判定におけるハンチングを防止することができる。これによって、後述するように、フリーランにおけるエンジン1の再始動におけるハンチングの発生を防止することができる。
以上の潤滑状態判定処理が終了した後、図3に示すステップST2に移行する。ステップST2において判定部104は、潤滑状態の可不可を判定する。すなわち、判定部104は、潤滑状態判定処理によって潤滑状態フラグが立っているか否かを判定する。判定部104が、潤滑状態フラグは立っていると判定した場合(ステップST2:Yes)、ステップST3に移行する。
ステップST3において判定部104は、車両Veが通常走行中に、アクセル開度センサ36からの信号に基づいてアクセルがオフであるか否かを判定する。なお、アクセルがオフであるとは、運転者がアクセルペダルから足を離した場合など、アクセルペダルが戻された状態である。アクセル開度が零(0)の場合にアクセルがオフになる。アクセルがオフである場合(ステップST3:Yes)、ステップST4に移行して判定部104は、ブレーキストロークセンサ37からの信号に基づいてブレーキがオフであるか否かを判定する。なお、ブレーキがオフであるとは、運転者がブレーキペダルから足を離した場合など、ブレーキペダルが戻された状態である。ブレーキ踏力やブレーキストローク量が零(0)の場合にブレーキがオフになる。
すなわち、ステップST2,ST3,ST4において判定部104は、フリーランを開始させる条件であるフリーラン実行条件が成立するか否かを判定している。ここで、フリーラン実行条件は、潤滑状態が可であるとともに、車両Veが通常走行中にアクセルがオフかつブレーキがオフになる場合である。そのため、判定部104は、潤滑状態が不可であると判定した場合(ステップST2:No)、アクセルがオフでないと判定した場合(ステップST3:No)、またはブレーキがオフでないと判定した場合(ステップST4:No)に、ECU100により制御ルーチンを終了する。すなわち、走行制御部101は、車両Veをフリーラン状態に移行させることなく、通常走行状態を継続させる。判定部104が、潤滑状態は可であり(ステップST2:Yes)、アクセルはオフであり(ステップST3:Yes)、かつブレーキもオフである(ステップST4:Yes)と判定すると、ステップST5に移行する。これは、車両Veにおいてフリーラン実行条件が成立したためである。なお、以上のステップST2,ST3,ST4は同時に実行しても良く、ステップST2,ST3,ST4の順序については必ずしも上述した順序に限定されない。
ステップST5において走行制御部101は、第1クラッチC1および第2クラッチC2の開放制御を行って、第1クラッチC1および第2クラッチC2を開放させた後、ステップST6に移行する。ステップST6において走行制御部101は、エンジン1内部への燃料の供給を停止させてエンジン1を自動停止させる。これらのステップST5,ST6の制御は、フリーラン開始制御である。なお、フリーラン中においては、MOP41の駆動が停止していることにより、全ての係合要素が開放状態となる。この一実施形態において具体的には、第1クラッチC1、第2クラッチC2、およびブレーキB1が開放状態となる。その後、ステップST7に移行する。
ステップST7において判定部104は、潤滑状態判定処理を実行する。上述したように潤滑状態判定処理は図4に示す処理であり、車両Veのイグニッションスイッチがオンである間、所定時間間隔で繰り返し実行されている。そのため、ステップST7において判定部104は、算出部103によって算出された潤滑流量カウンタQに基づいて、潤滑状態フラグを立てたり倒したりする。その後、図3に示すステップST8に移行する。
ステップST8において判定部104は、潤滑状態が不可であるか否か、すなわち潤滑状態フラグが倒れているか否かを判定する。判定部104が、潤滑状態フラグは倒れていると判定した場合(ステップST8:Yes)、後述するステップST11に移行する。一方、判定部104が、潤滑状態フラグは立っていると判定した場合(ステップST8:No)、ステップST9に移行する。
ステップST9において判定部104は、車両Veがフリーラン中に、アクセル開度センサ36からの信号に基づいてアクセルがオンであるか否かを判定する。ここで、アクセルがオンであるとは、運転者がアクセルペダルを踏み込んだことであり、アクセル開度が零より大きい状態である。アクセルがオンである場合(ステップST9:Yes)、後述するステップST11に移行する。一方、判定部104が、アクセルがオフであると判定した場合(ステップST9:No)、ステップST10に移行する。
ステップST10において判定部104は、ブレーキストロークセンサ37からの信号に基づいてブレーキがオンであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがオンであるとは、運転者がブレーキペダルを踏み込んだことであり、ブレーキ踏力やブレーキストローク量が零よりも大きい状態である。ブレーキがオンである場合(ステップST10:Yes)、後述するステップST11に移行する。一方、判定部104が、ブレーキはオフであると判定した場合(ステップST10:No)、ステップST7に復帰する。
すなわち、ステップST8,ST9,ST10において判定部104は、車両Veをフリーランから通常走行に復帰させる条件(フリーラン復帰条件)が成立するか否かを判定している。ここで、この一実施形態においてフリーラン復帰条件は、車両Veがフリーラン中において、潤滑状態が不可、アクセルがオン、およびブレーキがオンになったいずれかの場合である。そのため、判定部104は、フリーラン復帰条件が成立するまでステップST7〜ST10を繰り返し行う。なお、フリーラン復帰条件として、消費電力や、バッテリの充電状態(SOC)や、トランスミッションの油温などが含まれてもよい。これらはシステム要求のフリーラン復帰指示となる。
ステップST8,ST9,ST10のいずれかの処理からステップST11に移行すると、復帰制御部102はエンジン1を再始動させる。続いて、ステップST12に移行して復帰制御部102は、第1クラッチC1および第2クラッチC2を係合させる制御を行う。ステップST12を実行することにより、第1クラッチC1および第2クラッチC2が係合し、かつエンジン1が駆動しているため、フリーランが終了する。車両Veの走行モードがフリーランから通常走行に復帰されることにより、この制御ルーチンが終了する。
(タイムチャート)
図5は、この一実施形態によるフリーラン制御を実行した場合のタイムチャートである。 図5に示すように、この一実施形態によるフリーラン制御においては、時間T1までの間、アクセルがオンの状態であって車両Veは通常走行状態にある。これにより、タービン回転数Ntとエンジン回転数Neとが一致してエンジン1およびトルクコンバータ2が駆動しているとともに、MOP41が駆動して潤滑流量カウンタQは増加する。
時間T1の時点において、運転者によってアクセルがオフにされると、フリーラン実行条件が成立してフリーランが開始される。フリーランの開始に伴って、車両Veの車速は低下し、タービン回転数Ntおよびエンジン回転数Neは急速に0になる。そのため、MOP41の駆動も停止するので、潤滑流量カウンタQは徐々に低下する。
その後、時間T2の時点において、運転者によってアクセルがオンにされると、フリーラン復帰条件が成立して、エンジン1が再始動されるため、車両Veはフリーランから通常走行に復帰する。この場合、アクセル開度センサ36により検出されたアクセル開度に応じて、タービン回転数Ntおよびエンジン回転数Neは増加し、車速も増加する。エンジン1が再始動されるため、MOP41も駆動を開始し、エンジン回転数Neに応じて潤滑流量カウンタQも増加する。
時間T3の時点においては時間T1の時点と同様に、アクセルがオフにされてフリーランが開始される。時間T3以降においては、車速は低下し、タービン回転数Ntおよびエンジン回転数Neは急速に0になって、MOP41の駆動も停止されるため、潤滑流量カウンタQは徐々に低下する。
その後、時間T4の時点において、潤滑流量カウンタQの値が第2閾値Q2未満になる(図5中、潤滑不足を検出、一点鎖線丸囲み部)と、潤滑状態が可から不可に切り替わることによるフリーラン復帰条件が成立する(フリーラン禁止条件)。これにより、エンジン1が再始動されて、車両Veはフリーランが終了するため、タービン回転数Ntおよびエンジン回転数Neは急速に増加し、MOP41も駆動を開始する。MOP41が駆動を開始することにより、潤滑流量カウンタQが増加する。一方、フリーラン禁止条件では、アクセルはオンではないことから、車両Veの減速時にロックアップクラッチを係合させる減速ロックアップ制御や、ロックアップクラッチをスリップさせるフレックス制御が行われる。これにより、時間T4以降において、加速度が小さくなって車速がさらに急速に低下する一方、MOP41の駆動が開始されることにより、潤滑流量カウンタQは増加する。
その後、時間T5の時点において、潤滑流量カウンタQの値が第1閾値Q1以上になる(図5中、潤滑復帰を検出、一点鎖線丸囲み部)と、潤滑状態が不可から可に切り替わり、フリーラン禁止条件が解除される。フリーラン禁止条件が解除されると、フリーラン開始条件が成立した場合と同様に、フリーランが開始される。フリーランの開始に伴って、車速は低下し、タービン回転数Ntおよびエンジン回転数Neは急速に0になる。そのため、MOP41の駆動も停止するので、潤滑流量カウンタQも徐々に低下する。
以上説明したように、本発明の一実施形態によれば、エンジン1およびMOP41の駆動の有無に対応して変化する潤滑状態の可と不可とを、潤滑流量カウンタQによって判定し、潤滑状態が不可になった場合に、車両Veの走行をフリーランから復帰させている。これにより、MOP41が稼働していない場合でも潤滑状態が不可となる状態を回避できるため、電動オイルポンプによってオイルを供給する必要が無くなり、電動オイルポンプを設けることなく、惰性走行による燃費の低減を実現し、コストの増加を抑制するとともに、オイルの潤滑流量を確保してギヤの耐久性を維持できる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
5 無段変速機(CVT)
11 駆動輪
41 機械式オイルポンプ(MOP)
100 ECU
101 走行制御部
102 復帰制御部
103 算出部
104 判定部

Claims (1)

  1. 動力源と、前記動力源から入力された駆動力を変速して出力する変速機と、係合または開放によって前記動力源と駆動輪との間の前記変速機を経由する動力伝達経路を接続または遮断するクラッチと、前記動力源によって駆動される機械式オイルポンプと、を備える車両に対して、
    前記車両の走行中に、所定の惰性走行の開始の条件を満たした場合に、前記動力源を停止かつ前記クラッチを開放させて前記惰性走行を開始させる走行制御部と、
    前記惰性走行の継続中に前記惰性走行の終了の条件を満たした場合に、前記動力源を再始動させ、前記クラッチを係合させる制御を行う復帰制御部と、を備える車両制御装置であって、
    前記機械式オイルポンプの回転数の時間積分値と惰性走行の継続時間とに基づいて、オイルの供給状態が十分であるか否かを判定する判定部をさらに備え、
    前記惰性走行の終了の条件が、前記判定部によって前記オイルの供給状態が十分ではないと判定された場合を含む
    ことを特徴とする車両制御装置。
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