JP2017137986A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】惰性走行中に運転者がブレーキを踏んだ場合に、車両に生じる減速度を運転者が意図する減速度にすること。
【解決手段】車両の動力源と、動力源から入力された駆動力を変速して駆動輪に出力する自動変速機と、係合または開放されることによって動力源と自動変速機との間の動力伝達経路を接続または遮断するクラッチと、自動変速機の変速制御を行う変速制御部と、車両に制動力を作用させる制動部と、運転者が制動部を操作するための制動操作ペダルと、を備え、クラッチが開放された状態で動力源が停止されて惰性走行を行う車両に対して制御を行う車両制御装置において、制動操作ペダルに対するペダル操作量を検出する操作量検出手段を、さらに備え、惰性走行中において操作量検出手段が検出した制動操作ペダルの操作量が所定値以下の場合、クラッチから駆動輪までの間における被駆動トルクを増加させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
一般に、走行中にクラッチを開放させてフリーラン走行(惰性走行)を可能にした車両が知られている。フリーラン走行可能な車両においては、フリーラン走行中に運転者によってアクセルやブレーキが操作された場合に、クラッチが係合されてエンジンが再始動して、フリーラン走行から通常走行に復帰する技術が提案されている。
特許文献1には、フリーラン惰性走行中或いはニュートラル惰性走行中に、惰性走行を解除する解除条件が成立した場合に惰性走行を解除し、通常走行への復帰を行う技術が記載されている。特許文献1には、所定の復帰条件として、駆動要求量の増大(例えばアクセルオン)する条件や、ブレーキ操作力が所定ブレーキ操作力以上となる条件が記載されている。
特開2014−84960号公報
しかしながら、上述した従来技術においては、車両の惰性走行中に運転者が空走感などを覚えて少しの減速度(負の加速度)を得たいと考えて、ブレーキペダルなどの制動操作ペダルを操作した場合にも、クラッチが係合して動力源であるエンジンが再始動される。この場合、クラッチが係合されて動力源と駆動輪とが接続されてエンジンブレーキが効くため、大きな減速度、すなわち速度の大きな変動が生じる。そのため、運転者が違和感を覚え、ドライバビリティが悪化する可能性がある。また、運転者がブレーキペダルをわずかに踏むことによって惰性走行から通常走行に復帰するため、惰性走行の継続時間が減少し、燃費の悪化を招く可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、惰性走行中に運転者が制動操作ペダルを操作した場合に、車両に生じる減速度を運転者が意図する減速度にすることができ、ドライバビリティの悪化および燃費の悪化を抑制できる車両制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る車両制御装置は、車両の動力源と、前記動力源から入力された駆動力を変速して駆動輪に出力する自動変速機と、係合または開放されることによって前記動力源と前記自動変速機との間の動力伝達経路を接続または遮断するエンジン切り離しクラッチと、前記自動変速機の変速制御を行う変速制御部と、車両に制動力を作用させる制動部と、運転者が前記制動部を操作するための制動操作ペダルと、を備え、前記エンジン切り離しクラッチが開放された状態で前記動力源が停止されて惰性走行を行う車両に対して制御を行う車両制御装置において、前記制動操作ペダルに対するペダル操作量を検出する操作量検出部を、さらに備え、前記惰性走行中において前記操作量検出部が検出した前記制動操作ペダルの操作量が所定値以下の場合、前記エンジン切り離しクラッチから前記駆動輪までの間における被駆動トルクを増加させることを特徴とする。
本発明に係る車両制御装置によれば、車両の惰性走行中に運転者が制動操作ペダルを所定量以下の範囲で踏んだ場合、クラッチから駆動輪までの間における被駆動トルクを増加させることができるので、車両に生じる減速度を運転者が意図する減速度にすることができ、ドライバビリティの悪化および燃費の悪化を抑制可能となる。
図1は、本発明の一実施形態による車両制御装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態による車両制御装置が実行するフリーラン制御処理の流れを示すフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態によるフリーラン制御処理を示すタイミングチャートである。 図4は、本発明の一実施形態によるフリーラン走行における基準減速度範囲の一例を示すマップである。 図5は、本発明の一実施形態による車両制御装置において用いられるエンジンの再始動と走行抵抗の増加制御との判断基準を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明の一実施形態による車両制御装置について説明する。図1は、この一実施形態による車両制御装置の構成を示す図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である車両制御装置1は、車両100に搭載されている。車両100は、エンジン101、トルクコンバータ102、自動変速機103、デファレンシャルギヤ104、および駆動輪105を主な構成要素として備えている。
動力源としてのエンジン101は、燃料の燃焼エネルギーを回転運動に変換してトルクコンバータ102に出力する。トルクコンバータ102は、ポンプインペラ102a、タービンランナ102b、およびロックアップクラッチ102cを備えている。ポンプインペラ102aは、エンジン101と接続されており、エンジン101の回転軸と一体となって回転する。タービンランナ102bは、自動変速機103の入力軸と接続されており、自動変速機103の入力軸と一体となって回転する。
ロックアップクラッチ102cは、エンジン101の回転軸と自動変速機103の入力軸との間に設けられた摩擦係合式のクラッチ装置である。締結状態のロックアップクラッチ102cは、エンジン101と自動変速機103とを機械的に接続する。これにより、ポンプインペラ102aとタービンランナ102bとが一体となって回転する。一方、ロックアップクラッチ102cが解放状態である場合には、ポンプインペラ102aとタービンランナ102bとは流体を介してトルクを伝達する。
自動変速機103の出力軸側にはデファレンシャルギヤ104が連結されており、さらにデファレンシャルギヤ104には左右の駆動軸を介して左右の駆動輪105が連結されている。エンジン101が駆動されると、その駆動力がクランクシャフトから出力され、トルクコンバータ102を介して自動変速機103の入力軸に入力され、自動変速機103において所定の変速が行われる。駆動力は、自動変速機103の出力軸から出力され、デファレンシャルギヤ104を介して左右の駆動軸に伝達される。これにより、左右の駆動輪105が駆動回転する。
自動変速機103は、AT(Automatic Transmission)、CVT(Continuously Variable Transmission)、またはDCT(Dual Clutch Transmission)などであり、エンジン切り離しクラッチとしてのC1クラッチ103aを備える。C1クラッチ103aは、エンジン101と自動変速機103との間の動力伝達経路においてロックアップクラッチ102cと直列に配置されている。C1クラッチ103aは、エンジン101側に連結されたエンジン側係合要素と、自動変速機103側に連結された変速機側係合要素と、を備える。
C1クラッチ103aは、エンジン側係合要素と変速機側係合要素とが係合されることによってエンジン101と自動変速機103との間の動力伝達経路を接続する。C1クラッチ103aが係合状態の場合、エンジン101から出力された動力は、トルクコンバータ102および自動変速機103を駆動させつつ、駆動輪105に伝達される。一方、C1クラッチ103aは、エンジン側係合要素と変速機側係合要素とが開放されることによってエンジン101と自動変速機103との間の動力伝達経路を遮断する。C1クラッチ103aが開放状態の場合、エンジン101から出力された動力は、トルクコンバータ102および自動変速機103を駆動させるが、駆動輪105までには伝達されない。換言すると、C1クラッチ103aは、エンジン101と駆動輪105との間の動力伝達経路の状態を動力の伝達が可能な状態と動力の伝達が不可能な状態との間で切替える切替え装置として機能する。
車両制御装置1は、アクセル開度センサ2、ブレーキペダルストロークセンサ3、油温センサ4、車速センサ5、およびECU(Electronic Control Unit)6を備える。
アクセル開度センサ2は、運転者によるアクセルペダルの踏み込み量に応じたアクセル開度を検出し、検出されたアクセル開度を示す電気信号をECU6に出力する。操作量検出部としてのブレーキペダルストロークセンサ3は、運転者による制動操作ペダルとしてのブレーキペダルの踏み込み量に応じたペダル操作量としてのストローク量を検出し、検出されたストローク量を示す電気信号をECU6に出力する。油温センサ4は、エンジン101や自動変速機103内の作動油の温度を検出し、検出された作動油の温度を示す電気信号をECU6に出力する。車速センサ5は、車両100の速度(車速)を検出し、検出された車速を示す電気信号をECU6に出力する。
ECU6は、物理的にはCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、および入出力インタフェイスを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。ECU6の機能は、ROM内に保持されるアプリケーションプログラムをRAM内にロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとで制御対象を動作させたり、RAMやROM内におけるデータの読み出しおよび書き込みを行ったりして実現される。
ECU6は、エンジン101、トルクコンバータ102、および自動変速機103を制御する。具体的には、ECU6は、エンジン101の運転状態を検出し、インジェクタによる燃料噴射量や噴射時期、点火プラグによる点火時期等を制御する。また、ECU6は、車速およびアクセル開度の検知結果等に基づいて自動変速機103の油圧機構を制御する。これにより、自動変速機103の変速が行われる。
ECU6は、車両100の走行中に所定のフリーラン開始条件が成立した場合、フリーラン制御を実行することにより車両100を惰性走行(フリーラン走行)させる。惰性走行制御であるフリーラン制御は、エンジン101の駆動を停止し、かつC1クラッチ103aを開放させた状態で車両100を走行させる制御である。フリーラン制御を実行することによって、車両100の惰性走行距離を延長し、燃費を向上できる。一方、ECU6は、フリーラン制御の実行中に所定のフリーラン復帰条件が成立した場合、エンジン101を駆動し、かつC1クラッチ103aを係合させて、車両100の状態をフリーラン制御状態から通常の制御状態に復帰させる。通常の制御状態では、車両100はエンジン101の動力による加速が可能な状態となる。
フリーラン開始条件には、種々の条件が含まれる。具体的にフリーラン開始条件は、アクセル開度センサ2によって検出されたアクセル開度がゼロである状態が所定時間以上継続すること、およびブレーキペダルストロークセンサ3によって検出されたブレーキペダルのストローク量がゼロであることが含まれる。さらに、フリーラン開始条件には、油温センサ4によって検出された油温が所定条件を満足すること、および車速センサ5によって検出された車速が所定条件を満足することなどの条件も含まれる。一方、フリーラン復帰条件としては、アクセル開度センサ2によって検出されたアクセル開度が所定値以上であること、ブレーキペダルストロークセンサ3によって検出されたブレーキペダルのストローク量が所定値以上であることなどの種々の条件を例示できる。
ECU6は、車速およびアクセル開度の検知結果などに基づいて、ロックアップクラッチ102cの油圧機構を制御する。ロックアップクラッチ102cは、油圧機構における油圧の調整により締結係合状態が制御され、ロックアップクラッチ102cの締結または解放、さらには所定のスリップ量でスリップさせるフレックス制御が行われる。ロックアップクラッチ102cがフレックス制御されている場合は、ポンプインペラ102aとタービンランナ102bとにおいてスリップ量に応じた回転数差が生じる。
このような構成を有する車両制御装置1は、以下に示すフリーラン制御処理を実行することによって、運転者がブレーキペダルを緩く踏んだ場合には、フリーラン制御からの復帰を抑制し、運転者が大きな減速度を感じることを抑制する。以下、図2から図5を参照して、本発明の一実施形態による車両制御装置1のフリーラン制御処理について説明する。
(フリーラン制御処理)
図2は、本発明の一実施形態による車両制御装置1が実行するフリーラン制御処理の流れを示すフローチャートである。図3は、本発明の一実施形態によるフリーラン制御処理を示すタイミングチャートである。ECU6は、車両100を通常走行状態に制御している状態から図2に示すフリーラン制御処理を繰り返し実行する。
図2に示すように、通常走行状態では、C1クラッチ103aを係合させてエンジン101の動力で車両100を前進走行させている。
ステップST1においてECU6は、車両100が通常走行中に、アクセル開度センサ2からの信号に基づいてアクセルがオフであるか否かを判定する。なお、アクセルがオフである(アクセルOFF)とは、運転者がアクセルペダルから足を離した場合など、アクセルペダルが戻されたことである。アクセル開度が零(0)の場合にアクセルがオフになる。アクセルがオフである場合(ステップST1:Yes)、ステップST2に移行して、ECU6は、ブレーキペダルストロークセンサ3からの信号に基づいて車両100の制動部としてのブレーキがオフとなっているか否かを判定する。なお、ブレーキがオフである(ブレーキOFF)とは、運転者がブレーキペダルから足を離した場合など、ブレーキペダルが戻されたことである。ブレーキストローク量が零(0)の場合にブレーキがオフになり、車両100に作用するブレーキによる制動力が0になる。
すなわち、ステップST1,ST2においてECU6は、フリーランを開始させる条件であるフリーラン開始条件が成立するか否かを判定している。ここで、フリーラン開始条件は、車両100が通常走行中にアクセルがオフかつブレーキがオフになる場合である。そのため、ECU6は、アクセルがオフでないと判定した場合(ステップST1:No)や、ブレーキがオフでないと判定した場合(ステップST2:No)は、フリーラン制御ルーチンを終了する。すなわち、ECU6が、車両100をフリーラン状態に移行させずに、通常走行状態を継続させる。ECU6が、アクセルはオフであり(ステップST1:Yes)、かつブレーキもオフである(ステップST2:Yes)と判定すると、ステップST3に移行する。これは、車両100においてフリーラン開始条件が成立したためである。
ステップST3においてECU6は、C1クラッチ103aの開放制御を行ってC1クラッチ103aを開放させた後、ステップST4に移行する。ステップST4に移行するとECU6は、エンジン101内部への燃料の供給を停止させてエンジン101を自動停止させる。ステップST3,ST4の制御は、フリーラン開始制御である。その後、ステップST5に移行する。このフリーラン走行の開始は、図3に示す時点T1の状態であり、ブレーキの操作がされておらず、フリーラン走行が開始される。
通常のフリーラン走行においては、車速に応じて空走における理想の減速度の範囲である基準減速度範囲が存在する。フリーラン走行時における基準減速度範囲は、車両100に応じた官能評価に基づいて設定される。図4は、車両のフリーラン走行時における基準減速度範囲の一例を示すマップである。図4において、2本の破線で囲まれた部分が基準減速度範囲であり、基準減速度範囲の中央値を実線で示す。
図3に示す時点T1以降において、車両100における減速度が図4に示す基準減速度範囲内(図4中、例えば点A,C)である場合には、車速は低下する(図3中破線)。図2に示すステップST5においてECU6は、車速センサ5によって計測された車両100の車速に基づいて、車両100の減速度が基準減速度範囲内であるか否かを判定する。ステップST5においてECU6が、車両100の減速度は基準減速度範囲内であると判定した場合(ステップST5:Yes)、制御ルーチンを終了する。
一方、ステップST5においてECU6が、車両100の減速度は基準減速度の範囲内ではない、すなわち基準減速度範囲外であると判定した場合(ステップST5:No)、ステップST6に移行する。車両100の減速度が基準減速度範囲外である状態とは、図3中、時点T1〜T2の間における実線で示す状態などであり、例えば車両100が下り坂を走行するような場合である。この場合、車両100の速度が増加して運転者は過剰な空走感を覚える。車両100の減速度が基準減速度範囲外である例としては、車速と減速度との関係が例えば図4に示す点Bの位置になる場合などである。
図2に示すステップST6においてECU6は、車両100の減速度は適正減速度の範囲内ではないと確定した後、ステップST7に移行する。ステップST7においてECU6は、車両100がフリーラン走行中に、アクセル開度センサ2からの信号に基づいてアクセルがオンであるか否かを判定する。ここで、アクセルがオンである(アクセルON)とは、運転者がアクセルペダルを踏み込んだことであり、アクセル開度が零より大きい状態である。ECU6がアクセルはオフであると判定した場合(ステップST7:No)、ステップST8に移行する。
ステップST8においてECU6は、ブレーキペダルストロークセンサ3からの信号に基づいてブレーキがオンであるか否かを判定する。ここで、ブレーキがオンである(ブレーキON)とは、運転者がブレーキペダルを踏み込んだことであり、ブレーキ踏力やブレーキストローク量が零よりも大きい状態である。図3における時点T2に示すように、運転者によってブレーキ操作がされて、ECU6がブレーキはオンであると判定した場合(ステップST8:Yes)、図2に示すステップST9に移行する。
ステップST9においてECU6は、運転者がブレーキをオンにした状態が、車両100の速度調整の操作であるか否かを判定する。ここで、ステップST9における速度調整の操作であるか否かを判定する判定方法について説明する。図5は、エンジンの再始動と走行抵抗の増加制御との判断基準を示すグラフである。
図5に示すように、車両100におけるブレーキの操作による減速度の変化の絶対値(ΔG)が、所定の境界(図5中、実曲線)に対して、小さい領域(図5中、走行抵抗増領域)と大きい領域(図5中、エンジン再始動領域)とに分けられる。図2に示すステップST9においてECU6は、車両100のブレーキが操作されて生じる減速度の変化の絶対値が、車速センサ5によって検出される車速に応じて、所定値以下で走行抵抗増領域に含まれるか、所定値より大きくエンジン再始動領域に含まれるかを判定する。ブレーキ操作による減速度の変化の絶対値が走行抵抗増領域に含まれる場合、ECU6は、ブレーキONが車両100の速度調整の操作である(ステップST9:Yes)と判定して、ステップST10に移行する。
ステップST10においてECU6は、被駆動トルク増加制御を実行する。なお、被駆動トルクを増加させるとは、車両100の走行時における走行抵抗を増加させることである。ここで、この一実施形態によるステップST10における被駆動トルク増加制御、換言すると走行抵抗増加制御について説明する。
まず、エンジン101が停止した状態でフリーラン走行が行われる状態において、駆動輪105からの動力によって、自動変速機103内の出力軸を通じてデファレンシャルギヤ104と連結されている係合要素が連動する。そこで、この一実施形態においては、トルクコンバータ102や自動変速機103の内部の係合要素の状態、またはエンジン101内の状態を変化させることによって、走行抵抗である被駆動トルクを複数段階で変化させる。
具体的に第1段階の被駆動トルクは、自動変速機103内の係合要素を全て開放した状態での被駆動トルクであって、自動変速機103の内部は、係合要素が開放されて空転している状態である。この場合、デファレンシャルギヤ104に連結した係合要素が駆動輪105と連動しているため、第1段階の被駆動トルクは、ギヤ段をニュートラルにした状態と同等の被駆動トルクである。すなわち、第1段階の被駆動トルクは、車両100がフリーラン走行を行っている状態での最小の被駆動トルクである。
第2段階の被駆動トルクは、車両100の車速に対応したギヤ段を選択してスタンバイ状態にすることによって生じる被駆動トルクである。例えば、車両100の車速が100km/hの場合に、自動変速機103においてC1クラッチ103aを開放状態に維持しつつギヤ段を最も高いギヤ段とする。この第2段階の被駆動トルクは、第1段階の被駆動トルクよりもギヤトレンの回転抵抗分だけ増加する。なお、自動変速機103がCVTである場合には、変速比γを最大の変速比γmaxから最小の変速比γminの側に向けて変更することによって、同様の被駆動トルクを増加させることができる。
第3段階の被駆動トルクは、車両100の車速に対応したギヤ段に比して、低いギヤ段を選択することによって生じる被駆動トルクである。例えば、車両100の車速がギヤ段としては6速に相当する車速である場合、自動変速機103のギヤ段として例えば4速を選択する。これにより、被駆動トルクは増加する。なお、自動変速機103がCVTである場合、変速比γとして最小の変速比γminを選択する。
第4段階の被駆動トルクは、第2段階または第3段階の被駆動トルクを発生させる状態に加えて、C1クラッチ103aを係合状態とすることによって生じる被駆動トルクである。C1クラッチ103aを係合状態とすることによって、第4段階の被駆動トルクは、第2段階または第3段階の被駆動トルクよりも、エンジン101が停止状態であってトルクコンバータ102内のタービンランナ102bによる攪拌抵抗分だけ増加する。
第5段階の被駆動トルクは、第4段階の被駆動トルクを発生させる状態に加えて、トルクコンバータ102のロックアップクラッチ102cに対して締結制御またはフレックス制御を行うことによって生じる被駆動トルクである。ロックアップクラッチ102cを締結させたりスリップさせたりすることによって、第5段階の被駆動トルクは、第4段階の被駆動トルクよりも、エンジン101のモータリングトルク分だけ増加する。この場合、エンジン101を再始動させる条件が成立する。
第6段階の被駆動トルクは、第5段階の被駆動トルクを発生させる状態に加えて、エンジン101内の機構の状態を変化させることでモータリングトルクを増加させて生じる被駆動トルクである。エンジン101内の機構の状態を変化させるとは、例えば、スロットル開度を増加させたり、吸排気可変動弁機構(VVT:Variable Valve Timing-intelligent)の排気弁の閉止時期と吸気弁の開放時期とのオーバーラップを最適化したりすることである。第6段階の被駆動トルクは、第5段階の被駆動トルクよりもモータリングトルクの増加分だけ増加する。
第7段階の被駆動トルクは、第4段階、第5段階、または第6段階の被駆動トルクを発生させる状態に加えて、オルタネータブラシやエアコンなどの補機の負荷を変動させることによって増加されて生じる被駆動トルクである。補機の負荷を変動させることにより、第7段階の被駆動トルクは、第4段階、第5段階、または第6段階の被駆動トルクよりも、補機の負荷分だけ被駆動トルクが増加する。
以上のように、被駆動トルクとしては、例えば第1段階から第7段階までの複数段階の被駆動トルクが存在する。ステップST10においてECU6は、自動変速機103、トルクコンバータ102、またはエンジン101を制御する。これにより、運転者によるブレーキの操作によって、駆動輪105に作用する被駆動トルクが、第1段階の被駆動トルクから第2〜第7段階の被駆動トルクに順次切り替えられる。換言すると、運転者がブレーキ操作を行うことによって、第m段階から第n段階(1≦m<n≦7)の駆動トルクに、被駆動トルクが増加するように切り替えられる。その結果、ECU6の制御によって車両100に作用する被駆動トルクが増加して、走行抵抗が増加する。これにより、図3における時点T2〜T3に示すように、走行抵抗が増加することによって、車速が低下する。
これに対し、従来技術においては、運転者がブレーキ操作を行うとフリーラン走行が終了して通常走行に復帰する(図3中、フリーラン実施の一点鎖線部分)。この場合、エンジン101が再始動させてC1クラッチ103aが係合される。そのため、車両100にエンジンブレーキが作用して、走行抵抗が大きく増加(図3中、車速の一点鎖線部分)するため、運転者は違和感を覚える。すなわち、ステップST10において被駆動トルクの増加制御を実行することにより、フリーラン走行から通常走行に復帰させることも運転者が違和感を覚えることもなく、車両100に作用する走行抵抗を増加させることができる。
また、図4に示すように、フリーラン走行が実施されることにより、走行抵抗が減少して減速度が低下する(A点)と、車両基準減速度の範囲から外れる(B点)可能性がある。この場合に、この一実施形態による被駆動トルクの増加制御を行うことによって、フリーラン走行中の車両100の減速度を、車両基準減速度の範囲内(C点)に戻すことができる。
ステップST10による被駆動トルクの増加制御の実行後、図2に示す制御フローはステップST5に復帰して、ステップST5以降の制御処理を再度実行する。その後、ステップST5〜ステップST8を実行して、運転者が速度調整の操作としてのブレーキ操作を再度行った場合(図3中、時点T3)、ステップST10において、被駆動トルクの増加制御を実行する。この場合、前のブレーキ操作(図3中、時点T2)がトリガーとなって実行された被駆動トルクの増加制御により得られた被駆動トルク(走行抵抗)に比して、さらに大きな被駆動トルクが車両100に作用する。ステップST10による被駆動トルクの増加制御は、フリーラン走行中において複数回実行することが可能である。これにより、図3に示すように、車速の減少率、すなわち減速度が大きくなる。なお、再度のブレーキ操作が行われない場合(図3中、ブレーキ操作の二点鎖線部分)、時点T2〜T3において生じている被駆動トルクのままでフリーラン走行が継続される(図3中、車速の二点鎖線部分)。
また、ステップST8においてECU6が、ブレーキはオフであると判定した場合(ステップST8:No)においても、ステップST5に復帰する。これにより、フリーラン走行中においてECU6は、車両100の減速度が車両基準減速度の範囲内であるか否かを常時判定する。
ステップST7において、ECU6が、アクセルはオンであると判定した場合(ステップST7:Yes)、ステップST11に移行する。アクセルがオンである場合は、フリーラン走行から通常走行に復帰させる条件(フリーラン復帰条件)が成立している。なお、フリーラン復帰条件として、消費電力や、バッテリの充電状態(SOC)や、自動変速機103の油温などが含まれてもよい。これらはシステム要求のフリーラン復帰指示となる。
フリーラン復帰条件が成立して、ステップST11に移行すると、ECU6は、エンジン101の再始動を実行させると判断して、ステップST12においてエンジン101を再始動させる。その後、ステップST13に移行してECU6がエンジン101の再始動を確認した後、ステップST14に移行する。ステップST14において変速制御部としてのECU6は、自動変速機103におけるギヤ段を、エンジン101の再始動時における車速に応じたギヤ段に切り替える変速制御を行う。自動変速機103のギヤ段が車速に応じたギヤ段に変速された後、ステップST15に移行する。ステップST15においてECU6は、C1クラッチ103aを制御して、C1クラッチ103aを係合させる。以上のステップST11〜ST15はフリーラン復帰制御であり、フリーラン復帰制御によってフリーラン制御処理が終了する。
また、ステップST9において、ブレーキ操作による減速度の変化の絶対値がエンジン再始動領域に含まれる場合、ECU6は、ブレーキONが車両100の速度調整の操作ではない(ステップST9:No)と判定して上述したステップST11に移行する。ステップST11以降においてECU6は、フリーラン復帰制御を行い、フリーラン制御処理が終了する。これは、運転者がブレーキを操作して生じる減速度の変化の絶対値が、エンジン再始動領域に含まれる場合、運転者は速度の調整よりも通常走行に復帰させる意図があると考えられるためである。
(変形例)
次に、以上説明した一実施形態の変形例について説明する。この変形例においては、上述した一実施形態による制御フローのステップST6において、ECU6が、車両100の減速度と基準減速度範囲との乖離を検出して、判定を行う。
すなわち、図2に示すステップST6において、車両100の減速度が、基準減速度範囲から所定減速度以上乖離して、かつアクセルがオフである場合(ステップST7:No)、ステップST8,ST9を実行することなく、ステップST10を実行する。なお、この場合における被駆動トルクの増加制御は、車両100に生じる官能評価が許容できる場合に実行するのが望ましい。これにより、運転者のブレーキ操作をトリガーにすることなく、フリーラン走行中において車両100の減速度を、運転者が違和感を覚えない減速度に維持することができる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
1 車両制御装置
3 ブレーキペダルストロークセンサ
5 車速センサ
6 ECU
100 車両
103 自動変速機
103a C1クラッチ

Claims (1)

  1. 車両の動力源と、前記動力源から入力された駆動力を変速して駆動輪に出力する自動変速機と、係合または開放されることによって前記動力源と前記自動変速機との間の動力伝達経路を接続または遮断するエンジン切り離しクラッチと、前記自動変速機の変速制御を行う変速制御部と、車両に制動力を作用させる制動部と、運転者が前記制動部を操作するための制動操作ペダルと、を備え、前記エンジン切り離しクラッチが開放された状態で前記動力源が停止されて惰性走行を行う車両に対して制御を行う車両制御装置において、
    前記制動操作ペダルに対するペダル操作量を検出する操作量検出部を、さらに備え、
    前記惰性走行中において前記操作量検出部が検出した前記制動操作ペダルの操作量が所定値以下の場合、前記エンジン切り離しクラッチから前記駆動輪までの間における被駆動トルクを増加させる
    ことを特徴とする車両制御装置。
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