JP2017072199A - 車両制御装置 - Google Patents

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Yoshio Ito
良雄 伊藤
朋亮 ▲柳▼田
朋亮 ▲柳▼田
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Abstract

【課題】係合クラッチを係合させることにより駆動輪からの動力によって補機を駆動させる際に、係合クラッチの係合ショックを低減すること。【解決手段】動力源と、変速機と、動力源と駆動輪との間の動力伝達経路を接続または遮断する動力伝達クラッチと、動力源と駆動輪とで選択的に駆動可能な補機と、動力源の動力を補機に伝える一方向クラッチと、補機と駆動輪との間に設けられて係合状態と開放状態とを切り替える係合クラッチと、を備え、動力伝達クラッチを開放かつ動力源を停止状態で惰性走行可能な車両を制御する車両制御装置であって、動力源の回転数に基づいて補機の回転数を算出するとともに、変速機の入力軸回転数に基づいて補機の回転数を算出する算出部と、動力源の停止要求後、算出された動力源の回転数に基づいた補機の回転数が、変速機の入力軸回転数に基づいた補機の回転数よりも低くなると予測される場合に、係合クラッチを係合させる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
車両には、オルタネータ、オイルポンプ、エアコンのコンプレッサ、ブレーキに使用する負圧を発生させるためのポンプなどの回転駆動する必要がある種々の補機が設けられている。また、複数の回転軸によって選択的に補機を駆動する技術がある。例えば、特許文献1には、エンジンまたは駆動輪により機械式オイルポンプ(MOP)などの補機を選択的に駆動可能な車両駆動装置が知られている。具体的に特許文献1には、エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に設けられたクラッチが開放され、かつエンジンが停止している惰性走行中には、駆動輪の駆動力によってMOPなどの補機を駆動する車両駆動装置が記載されている。
特開2011−231844号公報
特許文献1に記載された技術のように、エンジンと駆動輪とによって選択的に補機を駆動する構成においては、エンジンと補機との間および駆動輪と補機との間にそれぞれ、一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ:OWC)が設けられている。そして、このOWCによってエンジンと駆動輪とのうちの回転数が大きい方が選択されて補機に動力が伝達される。
しかしながら、補機と駆動輪との間のOWCを係合クラッチに置き換えた構成の場合、エンジンと駆動輪とのうちの回転数が大きい方を自動的に選択して、補機に動力を伝達することができない。そのため、エンジンの停止が要求された後は、係合クラッチを係合させることにより駆動輪からの動力を補機に伝達して駆動させる。この際、係合クラッチの互いに係合する係合要素の間の回転数の差(差回転数)が大きい状態で係合クラッチを係合させる場合、係合ショックが発生するという問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、動力源の停止が要求された後に、係合クラッチを係合させることにより駆動輪からの動力によって補機を駆動させる際に、係合クラッチの係合ショックを低減できる車両制御装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明による車両制御装置は、動力源と、前記動力源から入力された駆動力を変速して出力する変速機と、係合または開放されることによって前記動力源と駆動輪との間の前記変速機を経由する動力伝達経路を接続または遮断する動力伝達クラッチと、前記動力源と前記駆動輪とによって選択的に駆動可能な補機と、前記動力源と前記補機との間に設けられ、前記動力源の動力を前記補機に伝える一方向クラッチと、前記補機と前記駆動輪との間に設けられて摩擦を利用して係合状態と開放状態とを切り替える係合クラッチと、を備え、前記動力伝達クラッチを開放させ、かつ前記動力源を停止させた状態で惰性走行可能な車両を制御する車両制御装置であって、前記動力源の回転数に基づいて前記補機の回転数を算出するとともに、前記変速機の入力軸回転数に基づいて前記補機の回転数を算出する算出部と、前記車両の走行中における前記動力源の停止要求後、前記算出部によって算出された前記動力源の回転数に基づいた前記補機の回転数が、前記変速機の入力軸回転数に基づいた前記補機の回転数よりも低くなると予測される場合に、前記係合クラッチを係合させる制御部を有することを特徴とする。
本発明による車両制御装置によれば、動力源の停止が要求された後に、係合クラッチを係合させることにより駆動輪からの動力によって補機を駆動させる際に、互いに係合する係合要素の間の差回転数が小さい状態で係合要素を係合させることができるので、係合クラッチの係合ショックを低減することが可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態による駆動装置を示すスケルトン図である。 図2は、本発明の第1の実施形態による駆動装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、動力源が運転されている場合の第1の実施形態の駆動装置の共線図である。 図4は、動力源に対してフューエルカットが実行されている場合の第1の実施形態の駆動装置の共線図である。 図5は、モータジェネレータによってエンジンが押しがけされている場合の駆動装置の共線図である。 図6は、本発明の第2の実施形態による駆動装置を示すスケルトン図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態による車両制御装置を備えた駆動装置について説明する。図1は、この第1の実施形態による車両制御装置を備えた駆動装置のスケルトン図を示す。
図1に示すように、この第1の実施形態における駆動装置10Aは、車両1に搭載される。駆動装置10Aは、動力源としてのエンジン11を備える。エンジン11は、車両1に搭載される周知のものであるので、詳細な説明は省略する。エンジン11の出力軸11aはトルクコンバータ12に接続されている。トルクコンバータ12は、出力軸11aと一体回転するように連結されたポンプ13と、ポンプ13と組み合わされるタービン14とを備える。トルクコンバータ12は、ポンプ13とタービン14とが一体回転するように連結する連結状態と、連結状態が解除された開放状態とを切替可能なロックアップクラッチ15を有する。ロックアップクラッチ15は、エンジン11が停止している間は連結状態となる。
トルクコンバータ12のタービン14は、エンジン11の回転を変速可能であるとともにその回転方向を切替可能な動力伝達機構16に接続される。動力伝達機構16は、回転制御用遊星歯車機構17と、駆動輪2に動力を出力するための入力軸18とを備える。入力軸18の動力は、変速機7、クラッチC2およびディファレンシャル機構(図示せず)を経由して駆動輪2に伝達される。ここで、変速機7は、自動変速機(AT)、無段変速機(CVT)、マルチモード・マニュアル・トランスミッション(MMT)、またはデュアルクラッチトランスミッション(DCT)などを採用することが可能である。
入力軸18は、クラッチC2の係合状態で、駆動輪2に動力を出力可能であるとともに駆動輪2から動力が伝達された場合は回転可能に構成されている。すなわち、入力軸18は、クラッチC2の係合状態で、駆動輪2との間で相互に動力を伝達可能に構成される。
回転制御用遊星歯車機構17は、シングルプラネタリ型の遊星歯車機構であり、サンギアS1とリングギアR1とキャリアC1とを備える。サンギアS1は外歯歯車である。リングギアR1は、サンギアS1に対して同軸的に配置された内歯歯車である。キャリアC1は、サンギアS1およびリングギアR1に噛み合うピニオンギアP1を自転可能で、かつサンギアS1の周囲を公転可能に保持する。
リングギアR1はタービン14と連結されている。サンギアS1は入力軸18と連結されている。また、動力伝達機構16は、リングギアR1とキャリアC1とが一体に回転するように、伝達制御クラッチ19と伝達制御ブレーキ20とを備える。動力伝達クラッチとしての伝達制御クラッチ19は、リングギアR1とキャリアC1とを連結する係合状態と、その係合状態を解除した開放状態とを切替可能に構成される。これにより、エンジン11と駆動輪2との間の動力伝達経路を接続したり遮断したりする。伝達制御ブレーキ手段としての伝達制御ブレーキ20は、キャリアC1を制動する制動状態と、その制動状態を解除した制動解除状態とを切替可能に構成される。
図1に示すように、車両1には、エアコンのコンプレッサ3、機械式オイルポンプ(MOP)4、ブレーキに使用するための負圧を発生させるブレーキ負圧ポンプ5、およびモータジェネレータ(MG)6などの複数の補機が設けられている。これらの補機は、それぞれ回転駆動されることによって動作する。なお、補機を区別する必要がない場合は、単に補機と称することがある。
駆動装置10Aは、補機を駆動するための補機駆動機構21を備える。補機駆動機構21は、一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ:OWC)22と、摩擦係合クラッチなどのクラッチCL1と、伝達軸24とを有する。OWC22は、ポンプ13に設けられる。係合クラッチとしてのクラッチCL1は入力軸18に設けられる。クラッチCL1としては摩擦要素によって係合状態と開放状態とを切り替え可能なオン/オフ切替クラッチを採用しても良い。伝達部材としての伝達軸24は補機に動力を出力する。OWC22は、内輪22aおよび外輪22bを備え、内輪22aの回転数が外輪22bの回転数以上の場合は内輪22aと外輪22bとが一体に回転し、内輪22aの回転数が外輪22bの回転数未満の場合は内輪22aと外輪22bとが別々に回転するように構成されている。
伝達軸24の一端には第1プーリ25が設けられ、他端には第2プーリ26が設けられている。OWC22の外輪22bと第1プーリ25とには、第1ベルト27が巻き掛けられている。このように第1ベルト27を巻き掛けることにより、OWC22によってポンプ13から伝達軸24への動力伝達は許容され、伝達軸24からポンプ13への動力伝達は阻止される。また、OWC22の外輪22bと第1プーリ25との外径比に応じて、OWC22と第1プーリ25との間において所定の変速比G1が設定される。
また、クラッチCL1の外輪23aと第2プーリ26とには、第2ベルト28が巻き掛けられる。第2ベルト28により、入力軸18からクラッチCL1を経由した伝達軸24への動力伝達、および伝達軸24からクラッチCL1を経由した入力軸18への動力伝達が許容される。また、クラッチCL1の外輪23aと第2プーリ26との外径比に応じて、クラッチCL1と第2プーリ26と間において所定の変速比G2が設定される。
伝達制御クラッチ19、伝達制御ブレーキ20、およびクラッチCL1の動作は、車両制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)30によって制御される。ECU30は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータを主体にして構成される。ECU30は、車両1の走行状態およびエンジン11の運転状態に応じて伝達制御クラッチ19、伝達制御ブレーキ20、およびクラッチCL1の動作を制御し、これにより駆動装置10Aにおける動力伝達状態を切り替える。ECU30は、入力されたデータおよび予め記憶させられているデータおよびプログラムを使用して演算を行い、その演算結果を指令信号として出力する。ECU30は、車両1に設けられた各種センサからの出力信号に基づいて、車両を構成する構成要素を制御する周知のコンピュータユニットである。
ECU30は、例えば車両1の減速時またはエンジン11の回転数が所定の判定回転数以上の場合にはエンジン11への燃料供給を停止する、いわゆるフューエルカットを実行する。また、ECU30は、車両1の速度に応じてロックアップクラッチ15の状態を切り替える。ECU30には、車速センサ31、アクセル開度センサ32、クランク角センサ33等が接続されている。車速センサ31は、車両1の速度に対応した信号を出力する。アクセル開度センサ32はアクセルの開度に応じた信号を出力する。クランク角センサ33は、エンジン11のクランク軸の回転速度に対応した信号を出力する。これらのセンサ以外にも、ECU30には種々のセンサ(図示せず)が接続されている。また、ECU30には、各種のセンサ以外にシフト操作装置34が接続されている。シフト操作装置34は、前進走行レンジとしてのドライブレンジ(Dレンジ)、ニュートラル(N)レンジ、および後進走行レンジとしてのリバースレンジ(Rレンジ)を含む複数のレンジ間で切り替え操作可能な周知のものである。
以上のように構成されたこの第1の実施形態における駆動装置を備えた車両の制御方法について説明する。図2は、この第1の実施形態による車両制御装置の車両制御方法を説明するためのフローチャートである。
図2に示すように、この第1の実施形態においては、まず、ステップST1においてECU30は、車両1においてフリーラン(惰性走行)を開始させる条件であるフリーラン実行条件が成立するか否かを判定する。フリーラン実行条件としては、例えば所定車速VM以上の車速Vでの前進走行中に運転者のアクセル操作がオフであると検出されているときや、運転者のブレーキ操作がオフであると検出されているときなどの、従来公知の種々の条件を挙げることができる。
フリーランの実行条件が成立している場合(ステップST1:Yes)、ステップST2に移行する。ステップST2においてECU30は、フリーランが実行中であるか否かを判定する。ECU30がフリーランは実行中ではないと判定した場合(ステップST2:No)、ステップST3に移行する。
ステップST3においてECU30は、伝達制御クラッチ19に対して伝達制御クラッチ19を開放する指示信号を供給する。その後、ステップST4に移行する。一方、ステップST2においてECU30が、フリーランは実行中であると判定した場合(ステップST2:Yes)にも、ステップST4に移行する。
ステップST4においてECU30は、伝達制御クラッチ19が開放状態になったか否か、すなわち開放動作が完了したか否かを判定する。ECU30は、伝達制御クラッチ19が開放状態になるまで判定を継続する(ステップST4:No)。ECU30が、伝達制御クラッチ19の開放動作は完了したと判定した場合(ステップST4:Yes)、ステップST5に移行する。一方、ステップST1においてECU30が、フリーランの実行条件は成立していないと判定した場合(ステップST1:No)、ステップST5に移行する。
ステップST5においてECU30は、エンジン11に対する停止指示があるか否かを判定する。エンジン11に対して停止指示がある場合(ステップST5:Yes)、ステップST6に移行する。
ステップST6においてECU30は、エンジン11の側から補機を駆動させる駆動軸の回転数(補機駆動軸回転数NH1=変速比G1×ポンプ回転数NE)と、駆動輪2の側から補機を駆動させる駆動軸の回転数(補機駆動軸回転数NH2=変速比G2×入力軸18の入力軸回転数NIN)との関係を予測する。具体的にECU30は、クラッチCL1の係合完了時において、エンジン11からの補機駆動軸回転数NH1が、駆動輪2からの補機駆動軸回転数NH2以下(NH1≦NH2)になるかの予測を行う。
ここで、ステップST6におけるECU30による予測方法について説明する。すなわち、ステップST6においてECU30は、以下の(1)式が成立するか否かを判定することによって、上述した予測を行う。
NH1+KT1×ΔNH1≦NH2+KT1×ΔNH2−α1…(1)
なお、KT1は、ECU30によるクラッチCL1を係合させる判断の開始から、ECU30からクラッチCL1を動作させるアクチュエータへの指示信号の供給、およびクラッチCL1の係合動作が完了するまでに要する時間である。ΔNH1は、補機駆動軸回転数NH1の時間変化率(dNH1/dt)であり、ΔNH2は、補機駆動軸回転数NH2の時間変化率(dNH2/dt)である。α1は、ハンチングを抑制するためのヒステリシスである補正定数である。
ステップST6においてECU30は、(1)式が成立するか否かを判定する。ECU30が(1)式は成立すると判定した場合(ステップST6:Yes)、ステップST7に移行する。ステップST7においてECU30は、クラッチCL1に対して係合を指示する信号を出力し、クラッチCL1はスリップ制御されることなく、係合制御される。他方、ステップST6においてECU30が(1)式は成立しないと判定した場合(ステップST6:No)、この制御処理を終了する。
また、ステップST5においてECU30が、エンジン11に対する停止指示があるか否かを判定して、エンジン11に対する停止指示がない場合(ステップST5:No)、ステップST8に移行する。
ステップST8においてECU30は、エンジン11に対して再始動させる指示があるか否かを判定する。ECU30がエンジン11の再始動の指示があると判定した場合(ステップST8:Yes)、ステップST9に移行する。なお、エンジン11の再始動においては、MG6による始動も含まれる。
ステップST9においてECU30は、エンジン11の側からの補機駆動軸回転数NH1と、駆動輪2の側からの補機駆動軸回転数NH2との関係を予測する。具体的にECU30は、クラッチCL1の開放完了時において、エンジン11からの補機駆動軸回転数NH1が、駆動輪2からの補機駆動軸回転数NH2より大きくなる(NH1>NH2)かの予測を行う。
ここで、ステップST9におけるECU30による予測方法について説明する。すなわち、ステップST9において算出部としてのECU30は、以下の(2)式が成立するか否かを判定することによって、上述した予測を行う。
NH1+KT2×ΔNH1>NH2+KT2×ΔNH2−α2…(2)
なお、KT2は、ECU30によるクラッチCL1を開放させる判断の開始から、ECU30からクラッチCL1を動作させるアクチュエータへの指示信号の供給、およびクラッチCL1の開放動作が完了するまでに要する時間である。α2は、ハンチングを抑制するためのヒステリシスである補正定数である。
ステップST9においてECU30は、(2)式が成立するか否かを判定する。ECU30が(2)式は成立すると判定した場合(ステップST9:Yes)、ステップST10に移行する。ステップST10においてECU30は、クラッチCL1に対して開放を指示する信号を出力し、クラッチCL1は開放制御される。
他方、ステップST8においてECU30が、エンジン11に対して再始動させる指示がないと判定した場合(ステップST8:No)や、ステップST9においてECU30が(2)式は成立しないと判定した場合(ステップST9:No)、この制御処理を終了する。以上により、この第1の実施形態の車両制御装置による制御処理が終了する。
(動力伝達状態)
次に、図3、図4および図5を参照して駆動装置10Aの各動力伝達状態について説明する。図3はエンジン11が運転されている場合の共線図を示す。図4はエンジン11に対してフューエルカットが実行されている場合の共線図を示す。図5は、MG6によってエンジン11が押しがけされている場合の共線図を示す。これらの図中の「S」、「C」、「R」はそれぞれ回転制御用遊星歯車機構17のサンギアS1、キャリアC1、リングギアR1を示す。また、図3、図4、図5の右端に示されている補機(ポンプ側)は、伝達軸24のポンプ13側の一端から補機に伝達される回転数を示し、左端に示されている補機(出力側)は伝達軸24の入力軸18側の他端から補機に伝達される回転数を示す。
図3において、実線F1は車両1が前進走行中のときの動力伝達状態を示す。同様に実線B1は車両1が後進走行中のときの動力伝達状態を示す。実線N1はシフト操作装置34がNレンジであり、かつ車両1が停止中のときの動力伝達状態を示す。さらに、図3中の破線は、クラッチCL1が開放状態のときの動力伝達状態を示す。なお、図3に示す動力伝達状態においては、ロックアップクラッチ15が開放状態に切り替えられるとともに、OWC22はロック状態に切り換えられる。
まず、図3に示すように、エンジン11が運転中であって車両1が前進走行中の場合、ECU30は、動力伝達クラッチとしての伝達制御クラッチ19を係合状態、伝達制御ブレーキ20を制動解除状態、クラッチCL1を開放状態にそれぞれ切り替える。この動力伝達状態においてクラッチCL1が開放状態であるとともにOWC22がロック状態であることから、補機にはポンプ13側から動力が伝達される。そのため、右端の補機(ポンプ側)の回転数がポンプ13の回転数と同じになり、出力側からの回転は伝達されない。また、右端の補機(ポンプ側)の回転数と左端の補機(出力側)の回転数とがそれぞれポンプ13の回転数と同じになる。この際、補機はエンジン11の動力によって駆動される。ポンプ13の動力は作動油(オイル)を介してタービン14にも伝達される。上述したように、この場合においてロックアップクラッチ15は開放状態であるため、タービン14の回転数はポンプ13の回転数よりも若干低下する。タービン14の動力は回転制御用遊星歯車機構17を介して入力軸18に伝達される。この際、伝達制御クラッチ19が係合状態であるとともに、伝達制御ブレーキ20が制動解除状態であるため、実線F1で示すようにサンギアS1、リングギアR1およびキャリアC1は、一体回転する。これにより、タービン14の回転数と入力軸18の回転数は同じになる。
また、エンジン11が運転中であって車両1が後進走行中の場合、ECU30は、伝達制御クラッチ19を開放状態、伝達制御ブレーキ20を制動状態、クラッチCL1を開放状態にそれぞれ切り替える。この動力伝達状態においても上述した前進走行中の場合と同様にクラッチCL1が開放状態であるとともにOWC22がロック状態であることから、補機(ポンプ側)の回転数がポンプ13の回転数と同じになり、補機(出力側)の回転数が0になる。そのため、この場合も補機はエンジン11の動力によって駆動される。タービン14に伝達された動力は実線B1で示すように回転制御用遊星歯車機構17において回転方向が逆方向に変更された後、入力軸18に伝達される。
さらに、エンジン11が運転中であってシフト操作装置34がNレンジであるとともに車両1が停止中の場合、ECU30は、伝達制御クラッチ19を開放状態に、伝達制御ブレーキ20を制動解除状態に、クラッチCL1を開放状態にそれぞれ切り替える。この動力伝達状態においても上述した前進走行中および後進走行中と同様に、クラッチCL1が開放状態であるとともにOWC22がロックされていることから、補機(ポンプ側)の回転数がポンプ13の回転数と同じになり、入力軸18からの回転は伝達されない。この場合も補機はエンジン11の動力によって駆動される。また、実線N1で示すように、車両1が停止中であるため入力軸18の回転数、すなわちサンギアS1の回転数は0になる。一方、リングギアR1およびキャリアC1はタービン14によって回転駆動される。
また、図4において、実線F2は車両1のエンジン11が停止したフリーラン時において、クラッチCL1が係合状態のときの動力伝達状態を示す。図4に示す動力伝達状態においては、ロックアップクラッチ15は連結状態に切り替えられている。
図4に示すように、エンジン11に対してフューエルカットが実行されているとともに車両1が前進走行中の場合、車両1は前進方向に惰性走行している。この場合、ECU30は、伝達制御クラッチ19を開放状態、伝達制御ブレーキ20を制動解除状態、クラッチCL1を係合状態、およびOWC22をフリー状態にそれぞれ切り替える。
この動力伝達状態においては、エンジン11がフューエルカット中であるため、ポンプ13の回転数であるエンジン11の回転数は0になる。また、ロックアップクラッチ15が連結状態であるとともに伝達制御クラッチ19が開放状態であるため、タービン14の回転数も0になる。一方、車両1は走行中であるため、入力軸18は駆動輪2からの動力によって回転駆動される。この際、クラッチCL1は係合状態であるため、補機には入力軸18側から動力が伝達される。また、左端の補機(出力側)の回転数および右端の補機(ポンプ側)の回転数がそれぞれ入力軸18の回転数と同じになる。この際、補機は駆動輪2から伝達された動力によって駆動される。なお、伝達軸24からポンプ13への動力伝達はOWC22によって阻止されるので、ポンプ13の回転数は0に維持される。実線F2で示すようにキャリアC1はサンギアS1の回転に引き摺られて回転する。ただし、キャリアC1が空転するためリングギアR1はほとんど回転しない。そのため、入力軸18とタービン14との間の動力伝達が制限される。
また、図5において、実線F3は車両1のエンジン11がMG6により押し掛けされている時で、かつクラッチCL1が係合状態のときの動力伝達状態を示す。図5に示す動力伝達状態においては、ロックアップクラッチ15は連結状態である。
図5に示すように、ECU30は、車両1が前進方向に惰性走行をしている状態からMG6によってエンジン11を始動する場合、ロックアップクラッチ15を連結状態としたまま、伝達制御クラッチ19をスリップ係合させる。なお、この際にはOWC22はフリー状態である。これにより、MG6の動力が、クラッチCL1、動力伝達機構16およびトルクコンバータ12を介してエンジン11まで伝達される。ここでは、エンジン11の始動時に振動等の発生が抑制されるようにMG6の駆動によってリングギアR1の回転数を調整する。また、車両1が停止しているとともにエンジン11が停止している状態からエンジン11を始動する場合にも、MG6の駆動を、係合状態のクラッチCL1を通じ、スリップ係合させたキャリアC1を経由してトルクコンバータ12を介してエンジン11まで伝達させる。このようにして、MG6を駆動させることによってエンジン11のクランキングを行う。これにより、エンジン11の再始動が行われる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、クラッチCL1を摩擦係合クラッチやオン/オフ切替クラッチとしていることにより、原動機としてエンジン11とMG6とを併用するHV走行が可能となる。そして、このようなクラッチCL1を採用した場合に、クラッチCL1を構成する係合要素どうしの差回転が大きい状態でクラッチを係合させることを回避することができるので、係合時に生じる係合ショックを低減できる。さらに、クラッチCL1を構成する係合要素どうしの差回転が小さい状態で、クラッチCL1を係合させることができるので、クラッチCL1をスリップ制御させることなく係合状態にできる。従って、クラッチCL1の大型化を回避することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、この第2の実施形態による駆動装置10Bのスケルトン図を示す。なお、図6において上述した第1の実施形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、駆動装置10Bにおいては、第1の実施形態と異なり、摩擦係合クラッチやオン/オフ切替クラッチであるクラッチCL1の代わりに、第2一方向クラッチ(第2OWC)29および例えばドグクラッチなどのロック機構D2からなるクラッチ機構(図6中破線囲み部)を採用する。入力軸18に設けられた第2OWC29は、OWC22と同様の構成を有する。また、係合クラッチとしてのロック機構D2は、固定状態と開放状態とがECU30によって制御され、クラッチ機構における係合状態と開放状態とを切り替え可能に構成される。ECU30は、上述したクラッチCL1の係合状態および開放状態と同様のタイミングで、ロック機構D2の固定状態と開放状態とをそれぞれ切り替える(図3、図4、図5参照)。その他の構成は、上述した第1の実施形態と同様である。
この第2の実施形態においては、第1の実施形態におけるクラッチCL1の代わりに、第2OWC29およびロック機構D2からなる係合クラッチを構成するクラッチ機構を採用していることにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
例えば、本発明の駆動装置にて駆動される補機は、上述した各形態に示したものに限定されない。車両に搭載され、回転駆動する必要がある種々の補機を本発明で駆動してよい。本発明の駆動装置に設けられる回転制御用遊星歯車機構はシングルプラネタリ型に限定されず、サンギアとリングギアとの間の互いに噛み合う2つのピニオンギアが設けられるダブルプラネタリ型であってもよい。
1 車両
2 駆動輪
6 MG
10A 駆動装置
10B 駆動装置
11 エンジン
16 動力伝達機構
17 回転制御用遊星歯車機構
18 入力軸
19 伝達制御クラッチ
20 伝達制御ブレーキ
22 一方向クラッチ(OWC)
29 第2一方向クラッチ(第2OWC)

Claims (1)

  1. 動力源と、
    前記動力源から入力された駆動力を変速して出力する変速機と、
    係合または開放されることによって前記動力源と駆動輪との間の前記変速機を経由する動力伝達経路を接続または遮断する動力伝達クラッチと、
    前記動力源と前記駆動輪とによって選択的に駆動可能な補機と、
    前記動力源と前記補機との間に設けられ、前記動力源の動力を前記補機に伝える一方向クラッチと、
    前記補機と前記駆動輪との間に設けられて摩擦を利用して係合状態と開放状態とを切り替える係合クラッチと、を備え、
    前記動力伝達クラッチを開放させ、かつ前記動力源を停止させた状態で惰性走行可能な車両を制御する車両制御装置であって、
    前記動力源の回転数に基づいて前記補機の回転数を算出するとともに、前記変速機の入力軸回転数に基づいて前記補機の回転数を算出する算出部と、
    前記車両の走行中における前記動力源の停止要求後、前記算出部によって算出された前記動力源の回転数に基づいた前記補機の回転数が、前記変速機の入力軸回転数に基づいた前記補機の回転数よりも低くなると予測される場合に、前記係合クラッチを係合させる制御部を有する
    ことを特徴とする車両制御装置。
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