JP2015055264A - 動力伝達装置 - Google Patents

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塚本 一雅
Kazumasa Tsukamoto
一雅 塚本
杉浦 伸忠
Nobutada Sugiura
伸忠 杉浦
加藤 博
Hiroshi Kato
博 加藤
知親 稲垣
Tomochika Inagaki
知親 稲垣
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Abstract

【課題】有段の第1変速機と車軸との間に介在し且つ噛み合いクラッチを有する第2変速機を備えるものにおいて、第2変速機の自動変速を可能とする。【解決手段】第1変速機25の出力軸27と駆動輪とにリングギヤ47とプラネタリキャリヤ49とが接続された遊星歯車機構45と、リングギヤ47とプラネタリキャリヤ49との接続およびその解除を行なうドグクラッチ50と、遊星歯車機構45のサンギヤ46とトランスミッションケース22とに介在するツーウェイクラッチ52と、を有する第2変速機40を備える。ツーウェイクラッチ52は、前進走行時にサンギヤ46のリングギヤ47とは反対方向の回転を規制する。ドグクラッチ50を係合する際には、リングギヤ47の回転数を低下させてドグクラッチ50を係合する(第2変速機40を変速する)。【選択図】図2

Description

本発明は、動力伝達装置に関し、詳しくは、車両に搭載され、原動機からの動力を車軸に伝達する動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置としては、エンジンの出力軸に接続された主変速機と、主変速機の出力軸に接続された副変速機と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この動力伝達装置では、副変速機は、主変速機のメインシャフトに太陽歯車が固定されると共にアウトプットシャフトに複数の遊星歯車を支持する遊星キャリヤが連結された遊星歯車機構と、遊星歯車機構の外輪歯車に一体化されると共に内周面にスプラインが形成されて軸方向に変位可能なスリーブと、スリーブの軸方向の一方側に配設されると共に変速機ケースに一体化された第1スプラインと、スリーブの軸方向の他方側に配設されると共にアウトプットシャフトと一体化された第2スプラインと、を備える。そして、スリーブが軸方向に変位してスリーブのスプラインが第1または第2スプラインと噛み合うことにより、変速を実行する。
また、車両に搭載され、駆動源(エンジン)の出力軸に接続された自動変速機構(有段変速機構)を有する自動変速機と、自動変速機構の出力軸に接続されると共にプロペラシャフト等を介して駆動車輪に連結されて高速段および低速段の2段階の変速段を有するトランスファー(有段変速機)と、を備えるものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。この動力伝達装置では、走行中に、運転者によりトランスファー切替レバーが切り替えられると、自動変速機の変速段に応じたクラッチやブレーキを解放状態として自動変速機の駆動源と駆動車輪との動力伝達を切断し、トランスファーの変速段を切り替え、その後、自動変速機の変速段をトランスファーの変速段に応じた変速段とする。こうした制御により、走行中にトランスファーの変速段を切り替えることができる。
特開2010−91070号公報 特開2003−166565号公報
こうした動力伝達装置では、副変速機のクラッチとして、前者の動力伝達装置と同様に噛み合いクラッチを用いることにより、摩擦係合要素を用いる構成に比して、引き摺り損失などによる効率の低下を抑制することができる。しかしながら、噛み合いクラッチを用いる場合、一般に、後者の動力伝達装置のように、運転者によるトランスファー切替レバーの操作によってのみトランスファーの変速を行なっていた。このため、走行中のトランスファーの自動変速(運転者のレバーの操作に因らない変速)を行なうにはどうすればよいかが課題となる。
本発明の動力伝達装置は、有段の第1変速機と車軸との間に介在し且つ噛み合いクラッチを有する第2変速機を備えるものにおいて、第2変速機の自動変速を可能とすることを主目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達装置は、
車両に搭載され、原動機からの動力を車軸に伝達する動力伝達装置であって、
前記原動機の出力軸に接続された有段の第1変速機と、
前記第1変速機の出力軸と前記車軸とに接続された2段の第2変速機と、
前記第1変速機および前記第2変速機を制御する制御手段と、
を備え、
前記第2変速機は、前記第1変速機の出力軸に接続される第1回転要素と前記車軸に接続される第2回転要素と第3回転要素とを有する遊星歯車機構と、前記第1回転要素と前記第2回転要素と前記第3回転要素とのうち2つの接続および接続の解除を行なう噛み合いクラッチと、少なくとも前進走行時の前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制可能な回転規制手段とを有し、前記噛み合いクラッチの解放により低車速側の変速段を形成すると共に前記噛み合いクラッチの係合により高車速側の変速段を形成するよう構成されており、
前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させて該噛み合いクラッチを係合する、
ことを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、第2変速機の遊星歯車機構が、第1変速機の出力軸に接続される第1回転要素と車軸に接続される第2回転要素と第3回転要素とを有する。そして、前進走行時に、噛み合いクラッチの解放により、遊星歯車機構の第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とのうち2つの接続が解除される。したがって、回転規制手段により前進走行時の第1回転要素の回転方向とは反対方向の第3回転要素の回転を規制することにより、第2変速機では、第1変速機の出力軸の動力を回転数の減速とトルクの増大とを伴って車軸に伝達する(低車速側の変速段を形成する)。一方、前進走行時に、噛み合いクラッチの係合により、遊星歯車機構の第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とのうち2つが接続されることによって3つの回転要素が一体に回転する。したがって、第2変速機では、第1変速機の出力軸の動力を回転数およびトルクを保持して車軸に伝達する(高車速側の変速段を形成する)。そして、本発明の動力伝達装置では、噛み合いクラッチを係合する際(解放から係合に切り替える際)には、第1変速機の出力軸の回転数を低下させて噛み合いクラッチを係合する。第2回転要素が車軸に接続されていることから、第1変速機の出力軸(第1回転要素)の回転数を低下させると、第3回転要素の回転数が上昇する。そして、第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とが略同一となったときに、噛み合いクラッチを係合する。このようにして噛み合いクラッチを係合することにより、走行中に第2変速機の自動変速(低車速側の変速段から高車速側の変速段への変速)をより迅速に行なうことができる。
こうした本発明の動力伝達装置において、前記第1変速機は、複数の係合要素のうち組合せの異なる少なくとも2つの係合要素を係合することにより複数の変速段を形成するよう構成されており、前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記複数の係合要素のうち、現在係合している少なくとも2つの現在係合要素に加えて、該少なくとも2つの現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合することにより、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させる、ものとすることもできる。こうすれば、少なくとも1つの他係合要素のスリップ係合によって第1変速機の出力軸(第1回転要素)の回転数をより迅速に低下させることができる。
噛み合いクラッチを係合する際に少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合することにより第1変速機の出力軸の回転数を低下させる態様の本発明の動力伝達装置において、前記少なくとも1つの他係合要素は、前記第1変速機の現在の変速段より1段低い変速段を形成するための係合要素である、ものとすることもできる。こうすれば、噛み合いクラッチの係合後(第2変速機の変速後)に、第1変速機を、第2変速機の変速前の変速段に戻すかそれより1段低い変速段とすることができる。この態様の本発明の動力伝達装置において、前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合した後に、前記第1変速段を前記噛み合いクラッチを係合する前の変速段より1段低い変速段とする、ものとすることもできる。この場合、第1変速機の変速段を第2変速機の変速の前後で同一とするときに比して、動力伝達装置全体としての減速比の変化を抑制でき得る。
本発明の動力伝達装置において、前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記原動機の出力トルクをアクセル開度に応じた値より低下させることにより、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させる、ものとすることもできる。こうすれば、原動機の出力トルクの低下によって第1変速機の出力軸(第1回転要素)の回転数をより迅速に低下させることができる。
また、本発明の動力伝達装置において、前記制御手段は、発進時には、前記噛み合いクラッチを解放し、該噛み合いクラッチを解放して走行している最中にアクセル踏込量が減少したときに、前記噛み合いクラッチを係合する、ものとすることもできる。発進時などには、低車速側の変速段で加速性の向上を図ることができ、アクセル踏込量が減少して噛み合いクラッチを係合した後は、高車速側の変速段で燃費の向上を図ることができる。
さらに、本発明の動力伝達装置において、前記回転規制手段は、シフトポジションに応じて前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制可能なツーウェイクラッチとして構成されている、ものとすることもできる。この場合、前進走行時だけでなく後進走行時にも、走行中に第2変速機の自動変速(低車速側の変速段から高車速側の変速段への変速)を行なうことができる。
あるいは、本発明の動力伝達装置において、前記回転規制手段は、前進走行時の前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制するワンウェイクラッチと、該ワンウェイクラッチと前記第2変速機を収容するケースとに介在する第2噛み合いクラッチと、を有する手段であり、前記制御手段は、後進走行時には、前記噛み合いクラッチを係合すると共に前記第2噛み合いクラッチを解放する、ものとすることもできる。
本発明の一実施例としての動力伝達装置20を搭載する自動車10の構成の概略を示す構成図である。 動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。 第1変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2,ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す説明図である。 第1変速機25を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する速度線図を示す説明図である。 第2変速機40を構成する回転要素間における前進走行時の回転数の関係を例示する速度線図を示す説明図である。 動力伝達装置20(第1変速機25および第2変速機40)の減速比を示す説明図である。 変形例の動力伝達装置120の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力伝達装置20を搭載する自動車10の構成の概略を示す構成図であり、図2は、動力伝達装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の自動車10は、後輪駆動車両として構成されており、図1に示すように、原動機としてのエンジン12と、エンジン12を制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)14と、図示しない電子制御式油圧ブレーキユニットを制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、ブレーキECUという)15と、エンジン12からの動力をデファレンシャルギヤ80を介して駆動輪(後輪)DWに伝達する動力伝達装置20と、を備える。なお、エンジンECU14とブレーキECU15と動力伝達装置20の変速機ECU21とは、相互に通信ポートを介して接続されており、制御に必要な各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
エンジンECU14は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU14には、アクセルペダル91の踏み込み量(操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accや車速を検出する車速センサ98からの車速V,エンジン12のクランクシャフト13の回転位置を検出するクランクポジションセンサからのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU14からは、スロットルバルブを駆動するスロットルモータへの駆動制御信号や燃料噴射弁への駆動制御信号,点火プラグへの点火制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU14は、クランクシャフト13に取り付けられたクランクポジションセンサからのクランク角θcrに基づいてクランクシャフト13の回転数、即ち、エンジン12の回転数Neを演算している。
ブレーキECU15は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。ブレーキECU15には、マスタシリンダ圧(ブレーキペダル93の踏力)を検出するマスタシリンダ圧センサ94からのマスタシリンダ圧や車速センサ98からの車速Vなどが入力されており、ブレーキECU15からは、電子制御式油圧ブレーキユニットのブレーキアクチュエータへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
動力伝達装置20は、図1および図2に示すように、発進装置(流体伝動装置)23やオイルポンプ24,第1変速機25,第2変速機40,油圧制御装置60,図示しないパーキングロック機構,これらを収容するトランスミッションケース22,装置全体を制御する変速用電子制御ユニット(以下、変速ECUという)21等を有する。
発進装置23は、エンジン12のクランクシャフトに接続される入力側のポンプインペラ23pや、第1変速機25の入力軸(入力部材)26に接続される出力側のタービンランナ23t,ポンプインペラ23pおよびタービンランナ23tの内側に配置されてタービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流するステータ23s,ステータ23sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ23o,ロックアップクラッチ23c,ダンパ機構23d等を有するトルクコンバータとして構成される。なお、発進装置23は、ステータ23sを有さない流体継手として構成されてもよい。
オイルポンプ24は、ポンプボディとポンプカバーとを含むポンプアッセンブリ、ハブを介して発進装置23のポンプインペラ23pに接続された外歯ギヤ、その外歯ギヤに噛合する内歯ギヤ等を有するギヤポンプとして構成されている。オイルポンプ24は、エンジン12からの動力により駆動され、図示しない作動油貯留部に貯留されている作動油(ATF)を吸引して油圧制御装置60に圧送する。
第1変速機25は、8段変速式の変速機として構成されており、入力軸26に加えて、第2変速機40の入力軸41に連結された出力軸(出力部材)27や、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30,ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35,入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC1,C2,C3,C4,2つのブレーキB1,B2,ワンウェイクラッチF1を有する。
第1変速機25の第1遊星歯車機構30は、外歯歯車であるサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ32と、互いに噛合すると共に一方がサンギヤ31に、他方がリングギヤ32に噛合する2つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転自在(回転自在)かつ公転自在に複数保持するプラネタリキャリヤ34とを有する。第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース22に固定されており、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34は、入力軸26に一体回転可能に連結されている。第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリヤ34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
第1変速機25の第2遊星歯車機構35は、外歯歯車である第1サンギヤ36aおよび第2サンギヤ36bと、第1および第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ37と、第1サンギヤ36aに噛合する複数のショートピニオンギヤ38aと、第2サンギヤ36bおよび複数のショートピニオンギヤ38aに噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のロングピニオンギヤ38bと、複数のショートピニオンギヤ38aおよび複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリヤ39とを有する。第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、出力軸27に連結されている。また、プラネタリキャリヤ39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22により支持され、プラネタリキャリヤ39の回転方向は、ワンウェイクラッチF1により一方向に制限される。
クラッチC1は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを締結すると共に両者の締結を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチ(摩擦係合要素)として構成されている。クラッチC2は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39とを締結すると共に両者の締結を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチとして構成されている。クラッチC3は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチとして構成されている。クラッチC4は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリヤ34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを締結すると共に両者の締結を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチとして構成されている。
ブレーキB1は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共に第2サンギヤ36bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキとして構成されている。ブレーキB2は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリヤ39をトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共にプラネタリキャリヤ39のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキとして構成されている。
ワンウェイクラッチF1は、例えばインナーレースやアウターレース,複数のスプラグ等を有し、プラネタリキャリヤ39がトランスミッションケース22に対して正回転(前進走行時の入力軸26,出力軸27の回転方向を正回転とする)するのを許容すると共にプラネタリキャリヤ39がトランスミッションケース22に対して逆回転するのを規制することができるよう構成されている。
第1変速機25のクラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2は、油圧制御装置60による作動油の給排を受けて動作する。図3は、第1変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2,ワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す説明図であり、図4は、第1変速機25を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する速度線図を示す説明図である。第1変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2を図3の作動表に示す状態とすることにより、前進1〜8速の変速段と後進1速および2速の変速段とを提供する。なお、クラッチC1〜C4、ブレーキB1,B2の少なくとも1つは、ドグクラッチといった噛み合い係合要素とされてもよい。
第2変速機40は、2段変速式の変速機として構成されており、第1変速機25の出力軸27に連結された入力軸41に加えて、デファレンシャルギヤ80を介して駆動輪DWに連結された出力軸42や、シングルピニオン式の遊星歯車機構45,ドグクラッチ50,ツーウェイクラッチ52を有する。
第2変速機40の遊星歯車機構45は、外歯歯車であるサンギヤ46と、このサンギヤ46と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ47と、サンギヤ46およびリングギヤ47と噛合する複数のピニオンギヤ48を自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリヤ49とを有する。遊星歯車機構45のサンギヤ46は、ツーウェイクラッチ52を介してトランスミッションケース22により支持されている。また、リングギヤ47は、入力軸41に連結されている。さらに、プラネタリキャリヤ49は、出力軸42に連結されている。
ドグクラッチ50は、遊星歯車機構45のリングギヤ47とプラネタリキャリヤ49とを締結すると共に両者の締結を解除することができる噛み合い要素として構成されている。このドグクラッチ50は、例えば、リングギヤ47とプラネタリキャリヤ49との一方に連結された固定側嵌合部と、リングギヤ47とプラネタリキャリヤ49との他方に連結されて軸方向に移動可能であると共に固定側嵌合部と嵌合可能な可動側嵌合部とを有し、油圧制御装置60からの油圧と弾性体(スプリング)の付勢力との一方により固定側嵌合部と可動側嵌合部とを嵌合させると共に、油圧と弾性体の付勢力との他方により両者の嵌合を解除するように構成される。なお、ドグクラッチ50は、電動アクチュエータや電磁アクチュエータにより駆動制御されるものとしてもよい。
ツーウェイクラッチ52は、例えばインナーレースやアウターレース,複数のスプラグ,切替機構等を有し、トランスミッションケース22に対するサンギヤ46の正回転(前進走行時の入力軸41,出力軸42の回転方向を正回転とする)および逆回転を許容する解放状態と、トランスミッションケース22に対するサンギヤ46の正回転を許容すると共に逆回転を規制する逆回転規制状態と、トランスミッションケース22に対するサンギヤ46の逆回転を許容すると共に正回転を規制する正回転規制状態と、トランスミッションケース22に対するサンギヤ46の正回転および逆回転を規制する双方向規制状態と、を切り替えることができるよう構成されている。実施例では、図示しないアクチュエータによる切替機構の駆動制御により、基本的には、シフトレバー95が前進走行用ポジションのとき(入力軸41が正回転するとき)には逆回転規制状態とし、シフトレバー95が後進走行用ポジションのとき(入力軸41が逆回転するとき)には正回転規制状態とするものとした。
第2変速機40のドグクラッチ50は、油圧制御装置60による作動油の給排を受けて動作する。図5は、第2変速機40を構成する回転要素間における前進走行時の回転数の関係を例示する速度線図を示す説明図である。前進走行時には、第2変速機40では、ツーウェイクラッチ52が逆回転規制状態となっている。そして、ドグクラッチ50の解放時には、遊星歯車機構45のプラネタリキャリヤ49とリングギヤ47との接続が解除され、図示するように、入力軸41(リングギヤ47)に入力された動力を回転数の減速とトルクの増大とを伴って出力軸42(プラネタリキャリヤ49)に伝達する(低車速側の変速段を形成する)。一方、ドグクラッチ50の係合時には、遊星歯車機構45のプラネタリキャリヤ49とリングギヤ47とが接続されてサンギヤ46とプラネタリキャリヤ49とリングギヤ47とが一体に回転し、図示するように、入力軸41(リングギヤ47)に入力された動力を回転数およびトルクを保持して出力軸42(プラネタリキャリヤ49)に伝達する(高車速側の変速段を形成する)。
パーキングロック機構は、図示しないが、駆動輪DWのパーキングロックおよびその解除を行なう。このパーキングロック機構は、第2変速機40の遊星歯車機構45のプラネタリキャリヤ49に取り付けられたパーキングギヤと、パーキングギヤと係合可能なパーキングポールと、を備える。したがって、パーキングギヤとパーキングポールとの係合によってプラネタリキャリヤ49をロックすることにより、駆動輪DWのパーキングロックを行なうことになる。
変速ECU21は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。変速ECU21には、アクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accやシフトレバー95の位置を検出するシフトポジションセンサ96からのシフトポジションSP,車速センサ98からの車速V,第1変速機25の入力軸26に取り付けられた回転数センサ26aからの回転数Nin1,第1変速機25の出力軸27(第2変速機40の入力軸41)に取り付けられた回転数センサ27aからの回転数Nout1,第2変速機40の出力軸42に取り付けられた回転数センサ42aからの回転数Nout2などが入力ポートを介して入力されている。変速ECU21からは、油圧制御装置60への駆動制御信号や第2変速機40のツーウェイクラッチ50の図示しないアクチュエータへの駆動制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
図6は、動力伝達装置20(第1変速機25および第2変速機40)の減速比を示す説明図である。実施例の自動車10に搭載される動力伝達装置20では、8段変速式の第1変速機25と2段変速式の第2変速機40とを備えることから、簡易な構成で、図示するように、16段変速式の変速機を構成することができる。
次に、こうして構成された実施例の自動車10の動作、特に、前進走行時の動力伝達装置20の第1変速機25や第2変速機40の動作について説明する。なお、第1変速機25や第2変速機40は、変速ECU21により駆動制御される。まず、前進走行時には、第2変速機40のツーウェイクラッチ52を、サンギヤ46の正回転を許容すると共に逆回転を規制する逆回転規制状態とする。そして、発進時には、第1変速機25については1速や2速などの低車速側の変速段を形成し、第2変速機40についてはドグクラッチ50を解放して低車速側の変速段を形成するものとした。第2変速機40を低車速側の変速段とすることにより、第2変速機40を備えない構成や第2変速機を備えるが発進時にドグクラッチ50を係合する構成に比して、動力伝達装置20全体としてより大きな減速比とすることができる。これにより、発進時やその直後の加速時などにより大きなトルクを駆動輪DWに出力することができ、発進性能や加速性能を向上させることができる。なお、発進後、第1変速機25については、アクセル開度Accや車速Vに基づく変速条件が成立したときに変速する。
発進後、第2変速機40のドグクラッチ50を解放して(第2変速機40を低車速側の変速段として)前進走行している最中にアクセルペダル91の踏込量が減少してアクセル開度Accが減少すると、それに応じてエンジン12のトルクが低下することから、第1変速機25が変速条件を満たしていない場合、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1(第2変速機40の入力軸41の回転数Ni2)は低下する。実施例では、このときに、第1変速機25の係合要素(クラッチC1〜C4,ブレーキB1,B2)のうち現在の変速段に対応する現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合するものとした。これにより、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1をより迅速に低下させることができる。ここで、他係合要素は、実施例では、第1変速機25の現在の変速段より1段低い変速段の係合要素とするものとした。例えば、第1変速機25が4速のとき即ちクラッチC1,C4が現在係合要素のときには、クラッチC3を他係合要素とするものとした。
遊星歯車機構45のプラネタリキャリヤ49が駆動輪DWに接続されており、ツーウェイクラッチ52が逆回転規制状態となっているから、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1(第2変速機40の入力軸41の回転数Ni2)すなわち遊星歯車機構45のリングギヤ47の回転数が低下すると、サンギヤ46の回転数は増加する。そして、サンギヤ46,プラネタリキャリヤ49,リングギヤ47の回転数が略同一となったときに、ドグクラッチ50を係合する。これにより、前進走行中に第2変速機40を低車速側の変速段から高車速側の変速段に自動変速することができる。しかも、上述したように、第1変速機25の現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合して、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1をより迅速に低下させるから、第2変速機40の変速をより迅速に行なうことができる。このようにして第2変速機40を高車速側の変速段とすると、第2変速機40では入力軸41から出力軸42に回転数およびトルクを保持して動力を伝達するから、効率よく動力を伝達することができる。即ち、第2変速機40を低車速側の変速段とするときに比して、燃費を向上させることができる。
こうして第2変速機40の自動変速を完了すると、第1変速機25で係合している係合要素のうち1つを解放して、第1変速機25を、第2変速機40の変速前と同一の変速段に戻すかそれより1段低い変速段とする。例えば、第2変速機40の変速前に第1変速機25が4速のとき(クラッチC1,C4が現在係合要素でクラッチC3を他係合要素としたとき)には、クラッチC3を解放して第1変速機25を4速に戻すか、クラッチC4を解放して第1変速機25を3速とする。基本的には、前者で問題ないが、図6から解るように、第2変速機40の変速前の第1変速機25の変速段が4速以上のときには、ドグクラッチ50を係合する前後で、第1変速機25を1段低い変速段とする場合に同一の変速段とする場合より動力伝達装置20全体としての変速比(減速比)の変化が小さい。したがって、第2変速機40の変速前の第1変速機25の変速段が所定変速段(例えば、4速や5速など)以上の変速段のときに、第2変速機40の変速後に、第1変速機25の変速段を1段低い変速段とすることにより、動力伝達装置20全体としての変速比の変化を抑制することができ、運転者の乗り心地を向上させることができる。
その後、第2変速機40については、車両が停止するまでドグクラッチ50の係合(高車速側の変速段)を保持する。これにより、第2変速機40では、車両が停止するまで、効率よく動力を伝達することができる。
なお、自動車10の後進走行時には、第2変速機40のツーウェイクラッチ52を正回転規制状態とすると共に第1変速機25の出力軸27(第2変速機40の入力軸41)や第2変速機40の出力軸42が逆回転する点を除いて、前進走行時と同様に考えることができる。
以上説明した実施例の動力伝達装置20を搭載する自動車10では、第1変速機25の出力軸27と駆動輪DWとにリングギヤ47とプラネタリキャリヤ49とが接続された遊星歯車機構45と、リングギヤ47とプラネタリキャリヤ49との接続およびその解除を行なうドグクラッチ50と、遊星歯車機構45のサンギヤ46とトランスミッションケース22とに介在するツーウェイクラッチ52と、を有する第2変速機40を備える。そして、前進走行時には、ツーウェイクラッチ52を、サンギヤ46のリングギヤ47およびプラネタリキャリア49と同一方向の回転を許容すると共に反対方向の回転を規制する逆回転規制状態とする。そして、発進時には、ドグクラッチ50の解放によって第2変速機40を低車速側の変速段とし、その後に、アクセルペダル91の踏込量が減少したときに、リングギヤ47の回転数を低下させて、ドグクラッチ50を係合して、第2変速機40を高車速側の変速段に変速する。これにより、走行中に第2変速機40の自動変速(低車速側の変速段から高車速側の変速段への変速)を行なうことができる。また、発進時などには、低車速側の変速段で加速性の向上を図ることができ、ドグクラッチ50を係合した後は、高車速側の変速段で燃費の向上を図ることができる。
しかも、実施例の自動車10では、ドグクラッチ50を係合する際に、第1変速機25の現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合する。これにより、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1(第2変速機40の入力軸41の回転数Ni2)をより迅速に低下させることができ、ドグクラッチ50の係合(第2変速機40の変速)をより迅速に行なうことができる。
実施例の自動車10では、ドグクラッチ50を解放して(第2変速機40を低車速側の変速段として)前進走行している最中にアクセルペダル91の踏込量が減少したときには、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1(第2変速機40の入力軸41の回転数Ni2)を低下させて、ドグクラッチ50を係合するものとしたが、第1変速機25が所定変速段(例えば、2速や3速など)以下の変速段のときには、ドグクラッチ50を係合しないものとしてもよい。こうすれば、発進してから第1変速機25の変速段が所定変速段より高くなるまでは、アクセルペダル91の踏込量が減少したか否かに拘わらず、第2変速機40を低車速側の変速段で保持することなる。したがって、発進から第2変速機40を高車速側の変速段に変速するまでの時間をより長くすることができる。
ここで、アクセルペダル91の踏込量が減少したときにドグクラッチ50を係合しない(第2変速機40を変速しない)ときには、第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1を迅速に低下させる必要はないから、第1変速機25の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合する必要はない。
また、アクセルペダル91の踏込量が減少したときにドグクラッチ50を係合しないときには、ツーウェイクラッチ52を双方向規制状態(サンギヤ46の正回転および逆回転を規制する状態)とするものとしてもよい。こうすれば、サンギヤ46が正回転する(リングギヤ47の回転数に近づく)のを規制することができるから、エンジンブレーキを駆動輪DWに作用させることができる。
実施例の自動車10では、ドグクラッチ50を解放して(第2変速機40を低車速側の変速段として)前進走行している最中にアクセルペダル91の踏込量が減少すると、第1変速機25の現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素として、第1変速機の現在の変速段より1段低い変速段の係合要素(例えば、第1変速機25が4速のとき即ちクラッチC1,C4が現在係合要素のときには、クラッチC3)をスリップ係合するものとしたが、1段低い変速段の係合要素以外の係合要素をスリップ係合するものとしてもよい。
実施例の自動車10では、ドグクラッチ50を解放して(第2変速機40を低車速側の変速段として)前進走行している最中にアクセルペダル91の踏込量が減少すると、第2変速機40を自動変速するために、第1変速機25の現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合することによって第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1(第2変速機40の入力軸41の回転数Ni2)を低下させるものとしたが、これに加えてまたは代えて、エンジン12のトルクをアクセル開度Accに応じた値より低下させるものとしてもよい。この場合、エンジン12のトルクの低下によって第1変速機25の出力軸27の回転数Nout1をより迅速に低下させることができる。
実施例の自動車10では、第2変速機40は、遊星歯車機構45とドグクラッチ50とツーウェイクラッチ52とを有するものとしたが、図7の変形例の動力伝達装置120に示すように、第2変速機140は、遊星歯車機構45とドグクラッチ50とワンウェイクラッチ152と噛み合いブレーキとしてのドグブレーキ153とを有するものとしてもよい。ここで、ワンウェイクラッチ152とドグブレーキ153とは、ワンウェイクラッチ152とトランスミッションケース22との間にドグブレーキ153が介在するようそれぞれ配置されている。ワンウェイクラッチ152は、ドグブレーキ153が係合されているときに、トランスミッションケース22に対するサンギヤ46の正回転を許容すると共に逆回転を規制する(実施例のツーウェイクラッチ52の逆回転規制状態と同様に機能する)よう構成されている。この場合、前進走行時には、ドグブレーキ153を係合することにより、ワンウェイクラッチ152が実施例のツーウェイクラッチ52と同様に機能するから、実施例と同様に、走行中に第2変速機40を自動変速することができる。一方、後進走行時には、ドグブレーキ153を解放し、ドグクラッチ50を係合してサンギヤ46とプラネタリキャリヤ49とリングギヤ47とを一体に回転させることにより、第2変速機40を有しない構成と同様に後進走行することができる。
実施例の自動車10では、第2変速機40のドグクラッチ50は、遊星歯車機構45のリングギヤ47とプラネタリキャリヤ49とを締結すると共に両者の締結を解除するものとしたが、サンギヤ46とプラネタリキャリヤ49とリングギヤ47との一体回転およびその解除ができればよいから、サンギヤ46とプラネタリキャリヤ49とを締結すると共に両者の締結を解除するものとしてもよいし、サンギヤ46とリングギヤ47とを締結すると共に両者の締結を解除するものとしてもよい。
実施例の自動車10では、第2変速機40の遊星歯車機構45は、シングルピニオン式遊星歯車として構成されるものとしたが、ダブルピニオン式遊星歯車として構成されるものとしてもよい。
実施例の自動車10では、8段変速式の第1変速機30を備えるものとしたが、8段変速機式に限定されるものではなく、4段変速式や5段変速式,6段変速式など、如何なる段数の変速機を備えるものとしてもよい。
実施例の自動車10では、パーキングロック機構を、第2変速機40の遊星歯車機構45のプラネタリキャリヤ49の回転のロックおよびその解除が可能となるよう配置するものとしたが、第2変速機40のドグクラッチ50が駐車時に係合するものである場合、第1変速機25の回転軸(例えば、出力軸27など)回転のロックおよびその解除が可能となるよう配置するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構35とクラッチC1〜C4とブレーキB1,B2とワンウェイクラッチF1とを有する第1変速機25が「第1変速機」に相当し、遊星歯車機構45とドグクラッチ50とツーウェイクラッチ52とを有する第2変速機40が「第2変速機」に相当し、変速ECU21が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力伝達装置の製造産業などに利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、13 クランクシャフト、14 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、15 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、20,120 動力伝達装置、22 トランスミッションケース、23 発進装置、23c ロックアップクラッチ、23o ワンウェイクラッチ、23p ポンプインペラ、23s ステータ、23t タービンランナ、24 オイルポンプ、25 第1変速機、26 入力軸、26a 回転数センサ、27 出力軸、27a 回転数センサ、30 第1遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33a ピニオンギヤ、34 プラネタリキャリヤ、35 第2遊星歯車機構、36a 第1サンギヤ、36a 第2サンギヤ、36b 第2サンギヤ、37 リングギヤ、38a ショートピニオンギヤ、38b ロングピニオンギヤ、39 プラネタリキャリヤ、40 第2変速機、41 入力軸、42 出力軸、42a 回転数センサ、45 遊星歯車機構、46 サンギヤ、47 リングギヤ、48 ピニオンギヤ、49 プラネタリキャリヤ、50 ドグクラッチ、52 ツーウェイクラッチ、60 油圧制御装置、80 デファレンシャルギヤ、91 アクセルペダル、92 アクセルペダルポジションセンサ、93 ブレーキペダル、94 マスタシリンダ圧センサ、95 シフトレバー、96 シフトポジションセンサ、98 車速センサ、120 動力伝達装置、152 ワンウェイクラッチ、153 ドグブレーキB1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3,C4 クラッチ、DW 駆動輪、F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、原動機からの動力を車軸に伝達する動力伝達装置であって、
    前記原動機の出力軸に接続された有段の第1変速機と、
    前記第1変速機の出力軸と前記車軸とに接続された2段の第2変速機と、
    前記第1変速機および前記第2変速機を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記第2変速機は、前記第1変速機の出力軸に接続される第1回転要素と前記車軸に接続される第2回転要素と第3回転要素とを有する遊星歯車機構と、前記第1回転要素と前記第2回転要素と前記第3回転要素とのうち2つの接続および接続の解除を行なう噛み合いクラッチと、少なくとも前進走行時の前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制可能な回転規制手段とを有し、前記噛み合いクラッチの解放により低車速側の変速段を形成すると共に前記噛み合いクラッチの係合により高車速側の変速段を形成するよう構成されており、
    前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させて該噛み合いクラッチを係合する、
    動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記第1変速機は、複数の係合要素のうち組合せの異なる少なくとも2つの係合要素を係合することにより複数の変速段を形成するよう構成されており、
    前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記複数の係合要素のうち、現在係合している少なくとも2つの現在係合要素に加えて、該少なくとも2つの現在係合要素以外の少なくとも1つの他係合要素をスリップ係合することにより、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させる、
    動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記少なくとも1つの他係合要素は、前記第1変速機の現在の変速段より1段低い変速段を形成するための係合要素である、
    動力伝達装置。
  4. 請求項3記載の動力伝達装置であって、
    前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合した後に、前記第1変速段を前記噛み合いクラッチを係合する前の変速段より1段低い変速段とする、
    動力伝達装置。
  5. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記制御手段は、前記噛み合いクラッチを係合する際、前記原動機の出力トルクをアクセル開度に応じた値より低下させることにより、前記第1変速機の出力軸の回転数を低下させる、
    動力伝達装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の動力伝達装置であって、
    前記制御手段は、発進時には、前記噛み合いクラッチを解放し、該噛み合いクラッチを解放して走行している最中にアクセル踏込量が減少したときに、前記噛み合いクラッチを係合する、
    動力伝達装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項に記載の動力伝達装置であって、
    前記回転規制手段は、シフトポジションに応じて前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制可能なツーウェイクラッチとして構成されている、
    動力伝達装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項に記載の動力伝達装置であって、
    前記回転規制手段は、前進走行時の前記第1回転要素の回転方向とは反対方向の前記第3回転要素の回転を規制するワンウェイクラッチと、該ワンウェイクラッチと前記第2変速機を収容するケースとに介在する第2噛み合いクラッチと、を有し、
    前記制御手段は、後進走行時には、前記噛み合いクラッチを係合すると共に前記第2噛み合いクラッチを解放する、
    動力伝達装置。
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