JP6456594B2 - 内装壁の取付構造及び取付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁に設けられる内装壁の取付構造及び取付方法並びに内装壁の支持部材に関する。特に、集合住宅の戸境壁に設けられる内装壁の取付構造に関する。
集合住宅の内部壁面には、鉄筋コンクリート躯体壁の表面近傍に石膏ボード等の内装板を設けた二重構造が採用されることがある。このような構造の例として、特許文献1〜3に記載された構造が知られている。
特許文献1には、軽量鉄骨材からなる壁下地材の裏面側を発泡ウレタン系接着剤で、コンクリート躯体壁に取り付け、内装板を壁下地材の表面側に取り付ける構造が記載されている。
また、特許文献2には、コンクリート躯体壁に、複数の吸音孔を有する吸音ボードを石膏系の接着剤で取り付け、その後、室内側に露出する内装ボードを吸音ボードに重ねて形成した取付構造が記載されている。この構造によれば、吸音ボードの吸音孔が音を吸収するため、内装ボードが特定の周波数の音で共鳴して音が増大する現象が起こり難くなる。
また、特許文献3には、内装壁及び内装天井が、床でのみ建物躯体と連結し、他の部分では建物躯体と連結しない構造が記載されている。このような構造により、内装壁及び内装天井と建物躯体との間で振動の伝達が防止されて、建物内部の遮音性能が向上する。
特開2002−61371号公報 特開2004−183231号公報 特開2005−290930号公報
特許文献1に記載の構造では、発泡ウレタン系接着剤に振動絶縁効果がないため、室外で発生した空気の振動である音が、コンクリート躯体壁、発泡ウレタン系接着剤、壁下地材及び内装板を順に振動させ、内装板が室内の空気を振動させて、音を室内に透過させる。特に、集合住宅における戸境壁の場合には、ある部屋で発生した音によってその部屋の内装板が振動し、その振動が、その部屋の壁下地材、その部屋の発泡ウレタン系接着剤、コンクリート躯体壁、隣室の発泡ウレタン系接着剤、隣室の壁下地材及び隣室の内装板へと順に伝わり、部屋の音が隣室に透過する。さらに、特定の周波数では発泡ウレタン系接着剤が共振し、音を増大させる。特許文献2に記載の構造でも、石膏系の接着剤に振動絶縁効果がないため、同様に音が隣室に透過する。特許文献3に記載の構造では、コンクリート躯体壁と内装壁とが連結していないため、このような音の伝搬は生じないが、施工が煩雑であり建設コストが増加する。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑み、低コストで、室内に透過する騒音を減少させる内装壁の取付構造を提供することを目的とする。特に、集合住宅における戸境壁において、室内で発生した音が隣室に透過するのを防止又は減少させる内装壁の取付構造を提供することを目的とする。
本発明のある側面は、建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁(2)に設けられる内装壁(20)の取付構造であって、複数の長尺材を組み合わせて形成され、前記躯体壁から離間する位置に配置されて天井スラブ及び床スラブに固定される壁下地材(6)と、前記壁下地材の高さ方向の中間位置に取り付けられ、前記躯体壁に向けて突出する支持部材(22,40)と、前記壁下地材の表面に固定されて、前記壁下地材とともに前記内装壁を形成する内装板(4)とを備え、前記支持部材は、基端側が前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する面に固定され、遊端に前記躯体壁に当接又は対向する振動絶縁材(32,44)を有し、前記躯体壁に固定されておらず、前記振動絶縁材は前記支持部材にのみ固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、建設コストを大きく増加させることなく、内装壁が躯体壁側に撓むことを規制できるとともに、騒音が躯体壁から支持部材を介して内装壁に伝わることを防止ないし低減できる。
本発明の他の側面は、上記構成において、前記支持部材(22)は、前記壁下地材に固定されて前記躯体壁に向けて突出する第1平板部(28)と、前記第1平板部に直交するように前記第1平板部の突出端から延出する第2平板部(30)とを備える剛性部材(24)をさらに有し、前記振動絶縁材(32)は、板状を呈し、前記第2平板部に固定されることを特徴とする。
この構成によれば、支持部材が簡易な構成からなり、かつ安価で流通量の多い材料から作ることができるため、建設コストを大きく増大させずに防音することができる。また、剛性部材が内装壁と躯体壁との間に存在するため、内装壁が躯体壁側に撓むことをより強固に規制することができる。
本発明の他の側面は、上記構成において、前記長尺材は、軽量鉄骨材からなり、前記支持部材は、前記軽量鉄骨材にドリルねじで固定されることを特徴とする。
この構成によれば、振動絶縁材及び壁下地材にあらかじめ下穴を設けておく必要がないため、施工速度を上げることができる。
また、本発明のある側面は、内装壁の取り付け方法であって、建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップと、遊端に振動絶縁材(32)を有する支持部材(22)の基端側を前記壁下地材の高さ方向の中間位置で前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する面に当接させるとともに、前記振動絶縁材を躯体壁に当接させて前記支持部材の位置決めを行うステップと、前記支持部材を前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する前記面に固定するステップと、内装板を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップとを備え、前記支持部材は前記躯体壁に固定されておらず、前記振動絶縁材は前記支持部材にのみ固定されていることを特徴とする。
この構成によれば、建設コストを大きく増加させることなく、内装壁が躯体壁側に撓むことを規制できるとともに、騒音が躯体壁から支持部材を介して内装壁に伝わることを防止ないし低減できる構造を容易に施工することができる。
また、本発明のある側面は、内装壁の取り付け方法であって、建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップと、遊端に振動絶縁材(32)を有する支持部材(22)の基端側を前記壁下地材の高さ方向の中間位置で前記長尺材に当接させるとともに、前記振動絶縁材をスペーサーを介して躯体壁に当接させることによって、前記支持部材の位置決めを行うステップと、前記支持部材を前記長尺材に固定するステップと、前記スペーサーを取り除くステップと、内装を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップとを備え、前記支持部材は前記躯体壁に固定されないことを特徴とする。
この構成によれば、建設コストを大きく増加させることなく、内装壁が躯体壁側に撓むことを規制できるとともに、騒音が躯体壁から支持部材を介して内装壁に伝わることをより効果的に防止ないし低減できる構造を容易に施工することができる。
本発明の他の側面は、上記構成において、前記長尺材は、軽量鉄骨材からなり、前記支持部材は、薄板状を呈して前記長尺材に固定される第1平板部と、前記第1平板部に直交するように前記第1平板部の一端から延出し、かつ前記振動絶縁材が固定される第2平板部とを有する剛性部材をさらに有し、前記固定するステップでは、前記第1平板部を前記長尺材にドリルねじで固定することを特徴とする。
この構成によれば、振動絶縁材及び壁下地材にあらかじめ下穴を設けておく必要がないため、施工速度を上げることができる。
また、本発明のある側面は、内装壁の取付方法であって、建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップであって、基端側のねじ部(42b)が前記長尺材に螺合して遊端に振動絶縁材(44)を有する支持部材(40)が、前記振動絶縁材が前記躯体壁を向くように前記壁下地材の高さ方向の中間位置に配置される、該ステップと、前記ねじ部を螺退させて前記振動絶縁材を躯体壁に接近させ、前記支持部材の位置決めを行うステップと、内装を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップとを備え、前記支持部材は前記躯体壁に固定されないことを特徴とする。
この構成によれば、建設コストを大きく増加させることなく、内装壁が躯体壁側に撓むことを規制できるとともに、騒音が躯体壁から支持部材を介して内装壁に伝わることを防止ないし低減できる構造を容易に施工することができる。
また、本発明のある側面は、長尺材を組み合わせて形成された壁下地材と前記壁下地材に固定される内装板とを有する内装壁が鉄筋コンクリート造の躯体壁に向かって撓むことを規制する支持部材(22)であって、薄板状を呈して前記壁下地材の高さ方向の中間位置に固定される第1平板部(28)と、前記第1平板部に直交する第2平板部(30)とを有し、側面視でL字状を呈する剛性部材(24)と、板状を呈し、前記第2平板部における前記第1平板部と相反する側の面に取り付けられた振動絶縁材(32)とを備え、該支持部材が前記振動絶縁材を前記躯体壁に向けて前記壁下地材に固定されることを特徴とする。
この構成によれば、この支持部材が前記振動絶縁材を前記躯体壁に向けて前記壁下地材に固定されることによって、内装壁の躯体壁の方向への撓みが規制されるとともに、支持部材を介する躯体壁及び内装壁間の振動の伝達が防止又は低減されて、躯体壁及び内装壁間の騒音の透過を防止ないし低減できる。また、支持部材が簡易な構成でかつ安価で流通量の多い材料から作ることができるため、建設コストを大きく増大させることはない。また、壁下地材に固定される第1平板部は薄板状を呈するため、ドリルねじ等を用いることにより第1平板部に下穴を設けずに第1平板部を壁下地材に固定できる。
本発明によれば、低コストで、内装壁が躯体壁側に撓むことを防止できるとともに、騒音が躯体壁から支持部材を介して内装壁に伝わることを防止ないし低減できる。
本発明の実施形態及び従来技術に共通な躯体壁及び内装壁の構成を示す概略図であり、a図は壁下地材が形成された状態を示し、b図は内装板を壁下地材に取り付けた状態を示す。 本発明の実施形態に係る支持部材の斜視図である。 本発明の実施形態に係る支持部材の取付状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る支持部材を取り付けた状態の一部断面側面図であり、a図は内装壁と躯体壁とのクリアランス寸法が小さいときを示し、b図は内装壁と躯体壁とのクリアランス寸法が大きいときを示す。 音が躯体壁を透過する原理を示す模式図であり、a図は従来技術の取付構造であり、b図は本発明の実施形態に係る取付構造である。 本発明のある変形実施形態に係る支持部材の取付状態を示す斜視図である。 本発明の他の変形実施形態に係る支持部材を取り付けた状態の断面図である。
図1は、建築物の鉄筋コンクリート(RC)躯体壁2の表面に内装板4を取り付けた二重構造の内、本発明に係る実施形態及び従来技術に共通な構成の概略図であり、a図は、躯体壁2から離間した位置に壁下地材6が設置された状態であって、内装板4が取り付けられる前の状態を示し、b図は、内装板4が壁下地材6に取り付けられた後の状態を示す。図1に示された構成部材は、それ自体は公知である。
図1(a)に示すように、集合住宅の戸境を形成するRC躯体壁2から、わずかに離間した位置に壁下地材6が形成される。本実施形態では、躯体壁2の表面から内装板4の表面までの仕上げ寸法が約90mmである。壁下地材6は、長尺材である軽量鉄骨(LGS)材を格子状に組み合わせて形成される。壁下地材6の下端をなす下ランナー8は、躯体壁2の横方向に沿って延在するように床スラブ10の上面に固定される。壁下地材6の上端をなす上ランナー12は、躯体壁2の横方向に沿って延在するように天井スラブ14の下面に固定される。下ランナー8及び上ランナー12は、略凹状の断面形状を呈する長尺材であって、互いの凹部開口が対向するように設置される。壁下地材6の縦方向部材をなす複数のスタッド16の各々は、下端及び上端が、それぞれ下ランナー8及び上ランナー12の凹部に挿入される、四角形の断面形状を呈する中空長尺材である。上下方向の中間位置で壁下地材6の横方向部材をなす横繋ぎ材18は、躯体壁2の横方向に沿って延在し、四角形の断面形状を呈する中空長尺材である。横繋ぎ材18は、各々のスタッド16の躯体壁側の面に当接するようにLGS用のドリルねじ(図示せず)で各々のスタッド16にビス止めされる。
図1(b)に示すように、内装板4を壁下地材6の躯体壁2側と相反する側に固定することによって、居室の内装壁20が形成される。居室の内装壁20が躯体壁2側に撓むことを規制し、かつ、騒音が戸境壁及び内装壁20間を透過することを防止又は低減するために、本発明に係る実施形態では、図2に示す支持部材22が用いられる。
支持部材22は、側面視でL字状を呈する剛性部材24を備える。剛性部材24は、長方形の薄鋼板を90°屈曲させて形成され、屈曲部26からそれぞれ延出する第1平板部28と第2平板部30とを備える。薄鋼板の厚さは、例えば0.6mmとすることができる。第1平板部28の延出長さは、躯体壁2と内装板4との離間距離よりも短く、躯体壁2と横繋ぎ材18との離間距離よりも長い。支持部材22は、第2平板部30の前記第1平板部28と相反する側の面に取り付けられた振動絶縁材32をさらに備える。振動絶縁材32は、正面視で、第2平板部30と略同じ長方形状を呈する板状の部材であり、第2平板部30に整合するように第2平板部30に固定される。振動絶縁材32は、人が知覚できる音(約20〜20,000Hz)の周波数の振動を絶縁ないし低減するものであり、ゴム材や防振ゲル材、フェルト材等を素材とすることができる。例えば、振動絶縁材32は、厚さが約2mmのゴム板とすることができる。剛性部材24の形状は、側面視でT字状を呈するものに代えてもよい。
図3は、支持部材22の取付状態を示す斜視図である。支持部材22は、振動絶縁材32が躯体壁2側を向くようにして、横繋ぎ材18に固定される。支持部材22の取付手順を説明する。まず、支持部材22を、第1平板部28が水平になり、第2平板部30が第1平板部28から上方(又は下方)に延出するように向きを整える。その後、第1平板部28の下面を横繋ぎ材18の上面に当接させながら、振動絶縁材32を躯体壁2に当接させて、支持部材22の位置を決定する。ここで、振動絶縁材32を躯体壁2に当接させる際に、振動絶縁材32と躯体壁2との間にスペーサー(図示せず)を介してもよい。スペーサーの厚さは、内装壁20がその厚さの分だけ躯体壁2側に撓んでも居住者が気にしない程度とすべきであり、約1mm以下にするのが好ましい。その後、第1平板部28と横繋ぎ材18とをビス止めして固定する。ビス止めは、下穴を設けずにLGS用のドリルねじ34を用いて行うことができる。なお、あらかじめ、第1平板部28と横繋ぎ材18との一方に下穴を設けておいてもよい。また、あらかじめ、屈曲部26に直交する方向に延びる長孔を第1平板部28に設け、かつ下穴を横繋ぎ材18に設けておき、両者を通るようにタッピングねじを螺合して第1平板部28と横繋ぎ材18とを固定してもよい。スペーサーを用いた場合は、第1平板部28を横繋ぎ材18に固定した後、スペーサーを取り除く。
なお、躯体壁2と内装板4とのクリアランス寸法を小さくするため横繋ぎ材18を省略するときは、横繋ぎ材18に代えてスタッド16に第1平板部28を固定してもよい(図6参照)。この場合、支持部材22は、第1平板部28が床スラブ10及び躯体壁2に直交し、第2平板部30が躯体壁2に向くように姿勢を決め、第1平板部28のいずれか一方の主面をスタッド16の側面に当接させながら、振動絶縁材32を躯体壁2に当接させて、又はスペーサーを介して当接させて、支持部材22の位置を決定する。
図4は、支持部材22を壁下地材6に取り付けた状態の一部断面側面図である。図4(a)及び図4(b)に示すように、第1平板部28の横繋ぎ材18に対する位置によって、建設現場ごとに異なる躯体壁2及び内装板4間のクリアランス寸法の相違や、その施工誤差を吸収することができる。図4(a)は、第1平板部28の基端がスタッド16の内装板4側の面まで達して、壁下地材6が最も躯体壁2の近くに配置された状態を示し、図4(b)は、第1平板部28の基端がスタッド16よりも躯体壁2側に位置し、壁下地材6が最も躯体壁2から離れて配置された状態を示す。このように、壁下地材6の図4(a)及び図4(b)に示す位置の間で、建設現場毎のクリアランス寸法の相違やその施工誤差が吸収される。
図5は、音が躯体壁2(戸境壁)を透過する原理を示す模式図である。躯体壁2の両側の居室にそれぞれ内装壁20が設置されている。図5(a)は、従来の取付構造を示し、図5(b)は本発明の実施形態に係る取付構造を示す。図5(a)に示す従来の取付構造では、躯体壁2と壁下地材6とが、スタッド16と横繋ぎ材18とが交差する位置で、発砲ウレタン系接着剤36で固定されている。図中左側の居室で発生した音は、左側居室の内装板4を振動させ、その振動がスタッド16及び横繋ぎ材18、発砲ウレタン系接着剤36、躯体壁2、右側居室の発砲ウレタン系接着剤36、スタッド16及び横繋ぎ材18、内装板4へと順に伝達され、右側居室の内装板4の振動が空気を振動させて音となって右側居室に伝達される。ここで、本発明の発明者は、発砲ウレタン系接着剤36が特定の周波数で共振して、内装壁20及び躯体壁2の遮音性能を大幅に低下させることがあることを発見した。この共振周波数は、人の話し声の音の周波数に一致することがある。
図5(b)に示す本発明の実施形態に係る構造では、図中左側の居室で発生した音は、左側居室の内装板4を振動させ、その振動は、スタッド16及び横繋ぎ材18に順に伝わるが、振動絶縁材32によって絶縁されるか、又は絶縁されなかったとしても低減されて躯体壁2に伝達される。低減されて躯体壁2伝達された振動は、右側居室の振動絶縁材32によって、絶縁されるか、又はさらに低減されて横繋ぎ材18、スタッド16、内装板4へと順に伝達される。このように、左側居室で発生した音は、躯体壁2を挟んで両側に存在する振動絶縁材32によって、絶縁ないし低減されるため、右側居室に透過する騒音を大幅に低減させることができる。
図7は、上記実施形態の変形実施形態を示し、躯体壁に直交する鉛直断面の断面図である。上記実施形態と同一の構成要素は、同一の符号を付し、説明を省略する。本変形実施形態は、支持部材40の構造において上記実施形態と異なる。支持部材は、ボルト42と、ボルト42の頭部42aに取り付けられた振動絶縁材44とを備える。振動絶縁材44は、ボルト42の頭部42aのねじ部42bが存在する側と反対側の面に取り付けられ、その材質は上記実施形態と同様である。ボルト42は、あらかじめ横繋ぎ材18に螺合されている。横繋ぎ材18は、振動絶縁材44が躯体壁2に向くようにスタッド16に取り付けられる。その後、ボルト42が横繋ぎ材18から離脱する方向、すなわちねじ部42bが螺退する方向にスパナ等でボルト42を回転させて、振動絶縁材44を躯体壁2に近接させる。具体的には、振動絶縁材44を躯体壁2に当接させるか、スペーサーを介して当接させる。スペーサーを用いた場合は、スペーサーを取り除く。このように、ボルト42を回転させてその軸方向の位置を調整することにより、建設現場ごとに異なる躯体壁2及び内装板4間のクリアランス寸法の相違や、その施工誤差を吸収することができる。躯体壁2と内装板4とのクリアランス寸法を小さくするため横繋ぎ材18を省略するときは、横繋ぎ材18に代えてスタッド16にボルト42のねじ部42bを螺合させてもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、支持部材22と横繋ぎ材18とは、ビス止めに代えて、接着剤やクリップで固定してもよい。また、スタッド16や横繋ぎ材18の形状及び素材を変更してもよい。
2...躯体壁、4...内装板、6...壁下地材、8...下ランナー、10...床スラブ、12...上ランナー、14...天井スラブ、16...スタッド、18...横繋ぎ材、20...内装壁、22,40...支持部材、24...剛性部材、26...屈曲部、28...第1平板部、30...第2平板部、32,44...振動絶縁材、34...ドリルねじ、36...発砲ウレタン系接着剤、42...ボルト、42a...頭部、42b...ねじ部

Claims (7)

  1. 建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁に設けられる内装壁の取付構造であって、
    複数の長尺材を組み合わせて形成され、前記躯体壁から離間する位置に配置されて天井スラブ及び床スラブに固定される壁下地材と、
    前記壁下地材の高さ方向の中間位置に取り付けられ、前記躯体壁に向けて突出する支持部材と、
    前記壁下地材の表面に固定されて、前記壁下地材とともに前記内装壁を形成する内装板と
    を備え、
    前記支持部材は、基端側が前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する面に固定され、遊端に前記躯体壁に当接又は対向する振動絶縁材を有し、前記躯体壁に固定されておらず、
    前記振動絶縁材は、前記支持部材にのみ固定されていることを特徴とする内装壁の取付構造。
  2. 前記支持部材は、前記壁下地材に固定されて前記躯体壁に向けて突出する第1平板部と、前記第1平板部に直交するように前記第1平板部の突出端から延出する第2平板部とを備える剛性部材をさらに有し、
    前記振動絶縁材は、板状を呈し、前記第2平板部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の内装壁の取付構造。
  3. 前記長尺材は、軽量鉄骨材からなり、
    前記支持部材は、前記軽量鉄骨材にドリルねじで固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内装壁の取付構造。
  4. 建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップと、
    遊端に振動絶縁材を有する支持部材の基端側を前記壁下地材の高さ方向の中間位置で前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する面に当接させるとともに、前記振動絶縁材を躯体壁に当接させて前記支持部材の位置決めを行うステップと、
    前記支持部材を前記長尺材における前記躯体壁の主面に直交する前記面に固定するステップと、
    内装板を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップと
    を備え、
    前記支持部材は前記躯体壁に固定されておらず、
    前記振動絶縁材は、前記支持部材にのみに固定されていることを特徴とする内装壁の取付方法。
  5. 建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップと、
    遊端に振動絶縁材を有する支持部材の基端側を前記壁下地材の高さ方向の中間位置で前記長尺材に当接させるとともに、前記振動絶縁材をスペーサーを介して躯体壁に当接させることによって、前記支持部材の位置決めを行うステップと、
    前記支持部材を前記長尺材に固定するステップと、
    前記スペーサーを取り除くステップと、
    内装板を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップと
    を備え、
    前記支持部材は前記躯体壁に固定されないことを特徴とする内装壁の取付方法。
  6. 前記長尺材は、軽量鉄骨材からなり、
    前記支持部材は、薄板状を呈して前記長尺材に固定される第1平板部と、前記第1平板部に直交するように前記第1平板部の一端から延出し、かつ前記振動絶縁材が固定される第2平板部とを有する剛性部材をさらに有し、
    前記固定するステップでは、前記第1平板部を前記長尺材にドリルねじで固定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内装壁の取付方法。
  7. 建築物の鉄筋コンクリート造の躯体壁から離間する位置に、複数の長尺材を組み合わせて天井スラブ及び床スラブに固定された壁下地材を形成するステップであって、基端側のねじ部が前記長尺材に螺合して遊端に振動絶縁材を有する支持部材が、前記振動絶縁材が前記躯体壁を向くように前記壁下地材の高さ方向の中間位置に配置される、該ステップと、
    前記ねじ部を螺退させて前記振動絶縁材を躯体壁に接近させ、前記支持部材の位置決めを行うステップと、
    内装板を前記壁下地材に固定して内装壁を形成するステップと
    を備え、
    前記支持部材は前記躯体壁に固定されないことを特徴とする内装壁の取付方法。
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