JP6456316B2 - 歯間ブラシおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
前記ワイヤを保持するヘッド部と、
前記ヘッド部を保持する把持部と、
を備える歯間ブラシであって、
前記ヘッド部は、軟質樹脂でできており、
前記ワイヤは、前記ヘッド部の中心を貫通して後方に延びており、
前記把持部は、硬質樹脂でできており、前記ヘッド部の後方に形成されたフレーム体を内包するように前記ヘッド部と接合されており、前記ヘッド部から後方に延びている前記ワイヤの後端部を、前記フレーム体内に充填された硬質樹脂によって横断面中央に保持しており、
前記ワイヤの前記後端部は、前記フレーム体によって囲まれており、前記フレーム体によって、前記把持部の横断面中央に維持されており、
前記ワイヤの前記後端部の先端は、前記フレーム体に保持されており、
前記ワイヤの前記後端部は、平坦につぶされた平坦部を有している、
ことを特徴としている。
(b)前記ヘッド部は、前方へ向かって先細り形態を有しており、外面に複数の環状溝を有している。
前記ワイヤを保持するヘッド部と、
前記ヘッド部を保持する把持部と、
を備える歯間ブラシの、製造方法であって、
前記ブラシ部を準備する準備工程と、
前記ブラシ部の前記ワイヤを保持するように、軟質樹脂からなる前記ヘッド部を成形する、ヘッド部成形工程と、
前記ヘッド部を保持するように、硬質樹脂からなる前記把持部を成形する、把持部成形工程と、
を備えており、
前記ヘッド部成形工程では、前記ワイヤの後端部を横断面中央に維持する薄膜体を、前記ヘッド部の後方に一体成形し、
前記把持部成形工程では、前記薄膜体を溶融させて前記ワイヤの前記後端部を前記把持部によって直接に保持するように、前記把持部を成形する、
ことを特徴としている。
図1から図4は、本発明の第1実施形態に係る歯間ブラシ1に関する。図1は平面図であり、図2は側面図であり、図3は図2のIII-III線に沿った平面縦断面図であり、図4は図3のIV-IV線に沿った横断面図である。歯間ブラシ1は、ブラシ部10とヘッド部20と把持部30とを備えている。なお、図2以降では、ブラシ部10は、外形のみが模式的に示されている。ちなみに、歯間ブラシ1は、次のように使用される。すなわち、使用者は、把持部30を掴み、ブラシ部10を口腔内に挿入し、ブラシ体11を歯間に挿入して前後や上下に動かす。
ブラシ部10は、多数のフィラメント11aからなるブラシ体11と、ブラシ体11を支持して後方に延びているワイヤ12と、を備えている。多数のフィラメント11aは、ワイヤ12に、前方から見て放射状になるように植毛されて、ブラシ体11を構成している。フィラメント11aの長さは、ブラシ体11の前方から後方へ向けて段階的に長くなるように、設定されている。
ヘッド部20は、軟質樹脂でできており、ワイヤ12を保持している。ワイヤ12は、ヘッド部20の中心を貫通して後方へ延びている。ワイヤ12の後端部12bは、ヘッド部20の後方に形成されたフレーム体23によって囲まれており、それによって、把持部30の横断面中央に維持されている(図4参照)。ワイヤ12の後端部12bは、平坦に潰された平坦部12aを有している(図3参照)。更に、ワイヤ12の後端部12bの先端12dは、フレーム体23に保持されており、それによって、後端部12bは、その位置が移動しないように固定されている。
把持部30は、硬質樹脂でできており、ヘッド部20を保持している。把持部30は、フレーム体23を内包するようにヘッド部20と接合されており、ヘッド部20から後方に延びているワイヤ12の後端部12bを横断面中央に保持している(図4参照)。ワイヤ12の後端部12bは、フレーム体23によって囲まれているので、把持部30の外に露出していない。把持部30には、滑り止め用の凹部31が複数個所に設けられている。
(1)軟質樹脂でできたヘッド部20によってワイヤ12を保持しているので、折り曲げ使用される場合には、ヘッド部20が折り曲げられる(図5参照)。それ故、ワイヤ12への応力集中を緩和できる。したがって、ワイヤ12が折れ難くなり、その結果、優れた耐久性を実現できる。
特に、ヘッド部20は、先細り形態を有し、外面に複数の環状溝21を有しているので、高い柔軟性を有している。したがって、前述の効果を良好に発揮できる。ただし、前述の効果を発揮するために、複数の環状溝21は必須の構成ではなく、ヘッド部20は外周面が平坦に形成されていてもよい(図6参照)。
前記構成の歯間ブラシ1は、次のような工程を経て、得ることができる。
図1に示されるようなブラシ部10を、準備する。なお、ブラシ体11は、例えば、次のようにして形成されている。すなわち、まず、折り返したワイヤ12の間に多数のフィラメントを挟む。次に、このワイヤ12を捻じることによって、ワイヤ12の外周面上に多数のフィラメントを放射状に起毛させる。そして、毛切りすることによって、フィラメントの長さを設定する。
まず、図7に示されるように、第1金型40に、ブラシ部10をセットする。第1金型40は、ヘッド部20を形成するための第1キャビティ41と、薄膜体(後述する)を形成するための第2キャビティ42と、を有している。両キャビティ41,42は、連通している。第1キャビティ41は、環状溝21を形成するための凸部41aを周面に有している。第2キャビティ42は、薄い空間42aと厚い空間42bとを有しており、厚い空間42bは、平面視において薄い空間42aを3方向から囲んでいる。ブラシ部10は、ワイヤ12の後端部12aが第2キャビティ42内に位置するように、且つ、後端部12bの先端12dが厚い空間42b内に位置するように、セットされる。
・ヘッド部20は、ブラシ部10のワイヤ12を保持している。
・ヘッド部20は、後方に、薄膜体22を一体に有している。
・薄膜体22は、薄膜部24と、薄膜部24を囲む肉厚のフレーム体23と、を有している。
・ワイヤ12の後端部12bは、薄膜体22によって、横断面中央に維持されている。
・フレーム体23は、後端部12bを囲んでおり、後端部12bの先端12dを保持している。
まず、図9に示されるように、第2金型50に、ヘッド部成形工程によって得られた成形体60をセットする。第2金型50は、ヘッド部20を支持する支持部51と、ヘッド部20に後方から接合するように且つ薄膜体22を内包するように、把持部30を形成するための、キャビティ52と、を有している。
(1)図1に示された歯間ブラシ1を得ることができる。
(2)ワイヤ12の後端部12bを、薄膜体22によって横断面中央に維持した状態から薄膜体22を溶融させているので、把持部30で直接に保持できる。
(3)硬質樹脂の硬化中でもフレーム体23は存在しているので、後端部12bを、フレーム体23によって確実に横断面中央に維持したまま、把持部30で保持できる。
(4)ワイヤ12を横断面中央に維持し、硬質の把持部30でワイヤ12を直接保持するために、薄膜体22を設けない代替的な方法として、複雑な第2金型50を使用することが考えられる。例えば、第2金型50にワイヤ12を保持するためのワイヤ12と同寸の細い溝を設けて把持部30を成形することが考えられる。しかし、そのような代替的な方法では、ワイヤ12を保持するような細い溝にワイヤ12をセットするのが、困難であり量産性が悪い。また、そのような複雑な工程では、第2金型50が破損する可能性もある。本製造方法では、薄膜体22を設けることで複雑な金型構造を回避し、そのような代替的な方法よりも量産性良く図1に示された歯間ブラシ1を実現できる。
図10から図14は、本発明の参考形態に係る歯間ブラシ1に関する。本参考形態は、第1実施形態に比して、次の点のみが異なっており、その他は同じである。
10 ブラシ部
11 ブラシ体
11a フィラメント
12 ワイヤ
12a 平坦部
12b 後端部
12c 付け根部
12d 先端
20 ヘッド部
21 環状溝
22 薄膜体
23 フレーム体
24 薄膜部
30 把持部
31 凹部
40 第1金型
41 第1キャビティ
41a 凸部
42 第2キャビティ
42a 薄い空間
42b 厚い空間
50 第2金型
51 支持部
52 キャビティ
60 成形体
Claims (5)
- 多数のフィラメントからなるブラシ体と、前記ブラシ体を支持して後方に延びているワイヤと、を有するブラシ部と、
前記ワイヤを保持するヘッド部と、
前記ヘッド部を保持する把持部と、
を備える歯間ブラシであって、
前記ヘッド部は、軟質樹脂でできており、
前記ワイヤは、前記ヘッド部の中心を貫通して後方に延びており、
前記把持部は、硬質樹脂でできており、前記ヘッド部の後方に形成されたフレーム体を内包するように前記ヘッド部と接合されており、前記ヘッド部から後方に延びている前記ワイヤの後端部を、前記フレーム体内に充填された硬質樹脂によって横断面中央に保持しており、
前記ワイヤの前記後端部は、前記フレーム体によって囲まれており、前記フレーム体によって、前記把持部の横断面中央に維持されており、
前記ワイヤの前記後端部の先端は、前記フレーム体に保持されており、
前記ワイヤの前記後端部は、平坦につぶされた平坦部を有している、
ことを特徴とする歯間ブラシ。 - 前記ヘッド部は、前方へ向かって先細り形態を有しており、外面に複数の環状溝を有している、
請求項1に記載の歯間ブラシ。 - 多数のフィラメントからなるブラシ体と、前記ブラシ体を支持して後方に延びているワイヤと、を有するブラシ部と、
前記ワイヤを保持するヘッド部と、
前記ヘッド部を保持する把持部と、
を備える歯間ブラシの、製造方法であって、
前記ブラシ部を準備する準備工程と、
前記ブラシ部の前記ワイヤを保持するように、軟質樹脂からなる前記ヘッド部を成形する、ヘッド部成形工程と、
前記ヘッド部を保持するように、硬質樹脂からなる前記把持部を成形する、把持部成形工程と、
を備えており、
前記ヘッド部成形工程では、前記ワイヤの後端部を横断面中央に維持する薄膜体を、前記ヘッド部の後方に一体成形し、
前記把持部成形工程では、前記薄膜体を溶融させて前記ワイヤの前記後端部を前記把持部によって直接に保持するように、前記把持部を成形する、
ことを特徴とする歯間ブラシの製造方法。 - 前記ヘッド部成形工程では、前記薄膜体が前記ワイヤの前記後端部を囲むフレーム体を有するように、前記薄膜体を成形する、
請求項3に記載の歯間ブラシの製造方法。 - 前記ヘッド部成形工程では、前記ヘッド部が先細り形態を有し且つ外面に複数の環状溝を有するように、前記ヘッド部を成形する、
請求項3または請求項4に記載の歯間ブラシの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016029125A JP6456316B2 (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 歯間ブラシおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016029125A JP6456316B2 (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 歯間ブラシおよびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2017144104A JP2017144104A (ja) | 2017-08-24 |
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ID=59680714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016029125A Active JP6456316B2 (ja) | 2016-02-18 | 2016-02-18 | 歯間ブラシおよびその製造方法 |
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2016
- 2016-02-18 JP JP2016029125A patent/JP6456316B2/ja active Active
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