JP2005224268A - 歯間ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】 折り曲げ自在でありながら、ワイヤーが簡単に折れるようなことがなく、しかも繰り返し使用によってワイヤー周辺に隙間が発生して唾液や汚れなどが溜まるというようなこともない、衛生的で使いやすい歯間ブラシを提供する。
【解決手段】 撚り合わせたワイヤー3の間にフィラメント4を挟持したブラシ部2と、ハンドル部1とを有する歯間ブラシにおいて、ハンドル部1の全体を硬質樹脂からなるコア部5によって構成し、該コア部の先端側は折り曲げ自在な先細り形状とするとともに、該先細り部5aの最先端部を所定面積からなる平坦面5bとし、該平坦面からブラシ部のワイヤー3を挿入して埋設することによってブラシ部2とハンドル部1を一体に連結し、コア部先端の先細り部5aは、少なくとも最先端の平坦面5bを除いて、その外周面を軟質樹脂からなる弾性カバー6で被覆するとともに、該弾性カバーの外表面は凹凸のない滑らかな先細り形状とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 撚り合わせたワイヤー3の間にフィラメント4を挟持したブラシ部2と、ハンドル部1とを有する歯間ブラシにおいて、ハンドル部1の全体を硬質樹脂からなるコア部5によって構成し、該コア部の先端側は折り曲げ自在な先細り形状とするとともに、該先細り部5aの最先端部を所定面積からなる平坦面5bとし、該平坦面からブラシ部のワイヤー3を挿入して埋設することによってブラシ部2とハンドル部1を一体に連結し、コア部先端の先細り部5aは、少なくとも最先端の平坦面5bを除いて、その外周面を軟質樹脂からなる弾性カバー6で被覆するとともに、該弾性カバーの外表面は凹凸のない滑らかな先細り形状とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、歯と歯の間の隙間を清掃する歯間ブラシに関するものである。
歯間ブラシは、主として歯ブラシでは毛先の届かない歯と歯の間の狭い場所(隣接歯間)を清掃するための補助清掃用具として使用されるものであり、2つ折りにした針金の間にフィラメントを連続的あるいは一定間隔をおいて間欠的に挟み込んで撚り合わせたブラシ部と、該ブラシ部のワイヤー基端を埋め込み固定したハンドル部とからなるのが一般的である。
このような歯間ブラシは、ブラシ部を歯と歯の間の狭い隙間に挿入するため、フィラメントを挟持するワイヤーとしては直径0.23〜0.35mm程度の細いワイヤーが使用されている。このため、繰り返し使用によってこの細いワイヤーが折れやすいという欠点があった。
また、ハンドル部は、主にポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルスチレンブタジエン共重合体(ABS)、ポリプロピレン(PP)といった硬い材料で形成されているため、唾液や水などが付着すると滑りやすくなって持ちにくくなり、さらに、繰り返し使用によってハンドル部への埋め込み境界付近でワイヤーが曲がって折れたりしていた。また、ハンドル部にゴムなどの弾性材を使用した場合、滑りを防止して持ちやすくはなるが、柔らかいためにワイヤー抜けが発生しやすくなり、さらに、強度不足のために歯間挿入時にハンドル部が曲がってしまうなどの問題を生じる。
また、予めワイヤーを折り曲げて使用するようにしたタイプのものもあるが、このタイプの歯間ブラシの場合でも、応力がワイヤーの1ヶ所に集中しやすく、折れやすいという欠点があった。
従来、上記のような問題を解決するため、ハンドル部の先端部全面を弾性材料で覆った歯間ブラシ(特許文献1:特表2003−513700号公報)、柄本体の先端部に柔軟合成樹脂製の変形体を設け、ワイヤーをこの変形体を通して柄本体内に挿通固定した歯間ブラシ(特許文献2:特開平9−168426号公報)、把持棒の先端にワイヤーを取り囲むように軟質のゴム状物質を埋め込んだ歯間ブラシ(特許文献3:実公平4−46576号公報)、把持棒の先端部全面を軟質のゴム状物質で被覆した歯間ブラシ(特許文献4:実公平4−46577号公報)、柔軟性を有する一対の支柱をワイヤーの両側に突設し、支柱の先端にはワイヤーを挿通支持する連結部を架設した歯間ブラシ(特許文献5:実開昭63−161536号公報)、柄の先端部に折り曲げ自在なくびれを設けた歯間ブラシ(特許文献6:実開平4−62130号公報)などが提案されている。
前記特許文献1〜4に示された歯間ブラシの場合、ハンドル部の先端部全面を弾性材で覆ったり、ハンドル部の先端に弾性材料を埋め込んだりしているので、繰り返し使用において従来のものよりは耐久性が向上するが、弾性材がワイヤーと接しているため、繰り返し使用に伴ってワイヤーと接している部分の弾性材が剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりするおそれがあり、耐久性の点でいまだ充分とは言えなかった。また、弾性材が剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりすると、その部分に隙間ができ、この部分に唾液などの水分や汚れが入り込んで滞留する可能性があり、衛生上好ましくなかった。
また、前記特許文献5,6に示された歯間ブラシの場合、ハンドル部の先端に支柱による大きな間隙が開いていたり、ハンドル部の先端にくびれなどの凹凸があるため、使用時、該部が口唇、歯茎などの口腔粘膜に接触した際に違和感があり、使用感の点で問題があった。また、これらの部分に唾液などの水分や汚れが溜まりやすく、衛生上の問題もあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、折り曲げ自在でありながら、ワイヤーが簡単に折れるようなことがなく、しかも繰り返し使用してもワイヤー周辺に隙間が発生して唾液などの水分や汚れが溜まるというようなこともない、衛生的で使いやすい歯間ブラシを提供することを課題とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、撚り合わせたワイヤーの間にフィラメントを挟持したブラシ部と、該ブラシ部を取り付けたハンドル部とを有する歯間ブラシにおいて、前記ハンドル部の全体を硬質樹脂からなるコア部によって構成し、
該コア部の先端側は折り曲げ自在な先細り形状とし、該先細り形状とされた先端部から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設することによってブラシ部とハンドル部とを一体に連結し、前記先細り部は、少なくとも前記ワイヤーの挿入埋設部分を除いて、その外周面を軟質樹脂からなる弾性カバーで被覆し、ワイヤーと弾性カバーが直接接触することがないようにするとともに、該先細り部を覆う弾性カバーの外表面は凹凸のない滑らかな先細り形状としたものである。なお、前記先細り部の最先端部分を所定面積からなる平坦面とし、該平坦面から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設すれば、より好ましい。
該コア部の先端側は折り曲げ自在な先細り形状とし、該先細り形状とされた先端部から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設することによってブラシ部とハンドル部とを一体に連結し、前記先細り部は、少なくとも前記ワイヤーの挿入埋設部分を除いて、その外周面を軟質樹脂からなる弾性カバーで被覆し、ワイヤーと弾性カバーが直接接触することがないようにするとともに、該先細り部を覆う弾性カバーの外表面は凹凸のない滑らかな先細り形状としたものである。なお、前記先細り部の最先端部分を所定面積からなる平坦面とし、該平坦面から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設すれば、より好ましい。
前記コア部の材質としては、従来より歯間ブラシのハンドル材料として用いられている硬質合成樹脂、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂などを用いることができる。
弾性カバーの材質としては、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマーなどの公知の弾性材を用いることができる。また、これらの材料を発泡させたものでもよい。弾性カバーの厚さは、ハンドル部の大きさやコア部の形状にも影響されるが、0.1〜5.0mm程度が好ましく、より好ましくは0.2〜1mmである。
フィラメントの材質としては、従来より用いられている、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、PTT(ポリトリメチレンテレフタレート)などの樹脂フィラメントを用いればよい。獣毛などの天然毛であってもよい。
ワイヤーの材質としては、従来より用いられている、ステンレス、Co−Co合金などの金属ワイヤーを用いればよい。太さも、従来の歯間ブラシと同じく直径0.23〜0.35mm程度とすればよい。
コア部先端の先細り部の最先端部に平坦面を形成する場合、その大きさは、充分なワイヤー埋め込み強度を発揮させるため、埋め込まれたワイヤーの外表面から平坦面外周縁までの距離が少なくとも0.1mm以上、面積で0.2mm2以上あることが望ましい。
コア部先端の先細り部の形状は、全体として実質的に先端側に向かって先細りとなり、かつ、該先細り部が自在に折り曲げ可能な形状であればよく、特に限定するものではないが、いくつかの例を挙げると、断面形状が円形や楕円形からなる先細の錐体または曲面体(図1(b)参照)、先に行くに従って径が段々と小さくなる円柱や楕円柱の積み重ね形状(図2参照)、先に行くに従って大きさが小さくなる蛇腹形状(図3参照)、先に行くに従って径が小さくなる略そろばん玉の積み重ね形状(図4参照)、径がランダムに変化しながら先端に向かって全体として細くなっていく円柱や錐柱の積み重ね形状(図5参照)、大きさがランダムに変化しながら先に向かって全体として細くなっていく略そろばん玉の積み重ね形状(図6,図7参照)、さらには最先端部まで先細に尖った錐体または曲面体(図8参照)など、種々の形状を採用することができる。なお、折り曲げ可能な場所はハンドル部先端側の先細り部のみとし、手や指で把持するハンドル基部については折り曲げ不可能な形状とする。
なお、ブラシ部に保護用のキャップを被せるようにし、使用時には取り外したキャップをハンドル基部の後端部にはめ込むことにより、ハンドル延長ホルダーとして利用するようにしてもよい。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏することができる。
(1)ブラシ部のワイヤーは硬質樹脂からなるコア部先端の平坦面からコア部内に挿入されて埋め込まれるため、硬質樹脂によって強固に固定することができ、ワイヤー抜けなどの心配がない。
(2)ハンドル部先端の先細り部が折り曲げ自在であり、使用者に合った角度に折り曲げることができる。このため、前歯の舌側・口蓋側からの歯間への挿入、口腔内の奥にある小臼歯や大臼歯の歯間部への挿入が容易となり、使用性が向上する。
(3)コア部先端の先細り部とこれを覆う弾性カバーの複合構造としているので、ハンドル先端部を折り曲げて使用する場合、歯間への挿入時や刷掃時の応力が一個所に集中することなく分散でき、歯間ブラシとしての耐久性が向上する。また、折り曲げずに使用する場合でも、ワイヤーにかかる応力を分散できるため、耐久性が向上する。
(4)ブラシ部のワイヤーは、弾性カバーで覆われていないコア部の先細り部先端からコア部内に挿入埋設されているため、弾性カバーとワイヤーとが直接接触することがない。このため、繰り返し使用に伴ってワイヤーと接している部分の弾性カバーが剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりすることがない。また、この剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりした部分の隙間に唾液などの水分や汚れが入り込んで滞留することもなくなり、衛生的である。特に、先細り部の最先端部分を所定面積の平坦面とし、該平坦面からワイヤーを挿入埋設するようにした場合には、弾性カバーとワイヤーとの接触をより確実に防ぐことができる。
(5)硬質樹脂からなるコア部先端の先細り部の形状を凹凸のある複雑な先細り形状としても、先細り部の外表面は凹凸のない滑らかな先細り状の弾性カバーによって覆われているため、使用時に口唇・歯茎などの口腔粘膜に接触した際の違和感が少なく、痛みや組織への損傷なども防止あるいは低減することができる。また、先細り部分だけでなくハンドル基部側も弾性カバーで覆えば、手や指で把持するハンドル基部の滑りも防止することができ、使用時にハンドル基部が唾液や水で濡れても滑ることのない歯間ブラシを得ることができる。
(6)硬質樹脂と弾性材とからなるいわゆる多色成形の歯間ブラシとしているので、複数色による配色が可能であり、デザイン的にも優れ、魅力的な外観を得ることができる。
(1)ブラシ部のワイヤーは硬質樹脂からなるコア部先端の平坦面からコア部内に挿入されて埋め込まれるため、硬質樹脂によって強固に固定することができ、ワイヤー抜けなどの心配がない。
(2)ハンドル部先端の先細り部が折り曲げ自在であり、使用者に合った角度に折り曲げることができる。このため、前歯の舌側・口蓋側からの歯間への挿入、口腔内の奥にある小臼歯や大臼歯の歯間部への挿入が容易となり、使用性が向上する。
(3)コア部先端の先細り部とこれを覆う弾性カバーの複合構造としているので、ハンドル先端部を折り曲げて使用する場合、歯間への挿入時や刷掃時の応力が一個所に集中することなく分散でき、歯間ブラシとしての耐久性が向上する。また、折り曲げずに使用する場合でも、ワイヤーにかかる応力を分散できるため、耐久性が向上する。
(4)ブラシ部のワイヤーは、弾性カバーで覆われていないコア部の先細り部先端からコア部内に挿入埋設されているため、弾性カバーとワイヤーとが直接接触することがない。このため、繰り返し使用に伴ってワイヤーと接している部分の弾性カバーが剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりすることがない。また、この剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりした部分の隙間に唾液などの水分や汚れが入り込んで滞留することもなくなり、衛生的である。特に、先細り部の最先端部分を所定面積の平坦面とし、該平坦面からワイヤーを挿入埋設するようにした場合には、弾性カバーとワイヤーとの接触をより確実に防ぐことができる。
(5)硬質樹脂からなるコア部先端の先細り部の形状を凹凸のある複雑な先細り形状としても、先細り部の外表面は凹凸のない滑らかな先細り状の弾性カバーによって覆われているため、使用時に口唇・歯茎などの口腔粘膜に接触した際の違和感が少なく、痛みや組織への損傷なども防止あるいは低減することができる。また、先細り部分だけでなくハンドル基部側も弾性カバーで覆えば、手や指で把持するハンドル基部の滑りも防止することができ、使用時にハンドル基部が唾液や水で濡れても滑ることのない歯間ブラシを得ることができる。
(6)硬質樹脂と弾性材とからなるいわゆる多色成形の歯間ブラシとしているので、複数色による配色が可能であり、デザイン的にも優れ、魅力的な外観を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に、本発明に係る歯間ブラシの第1の実施の形態を示す。
図において、1はハンドル部、2はブラシ部であって、ブラシ部2は二つ折りにしたワイヤー3の間にフィラメント4を連続的あるいは一定の間隔をおいて間欠的に挟み込んで撚り合わせたものである。
図1に、本発明に係る歯間ブラシの第1の実施の形態を示す。
図において、1はハンドル部、2はブラシ部であって、ブラシ部2は二つ折りにしたワイヤー3の間にフィラメント4を連続的あるいは一定の間隔をおいて間欠的に挟み込んで撚り合わせたものである。
ハンドル部1は、ポリエチレン(PE)などの硬質樹脂からなるコア部5と、このコア部5の外周囲を覆う熱可塑性エラストマーなどの弾性材からなる弾性カバー6との2層構造になり、手や指で把持するハンドル基部7の部分は円柱状に形成されているとともに、ハンドル基部7に続くハンドル先端部8は先細りの円錐形とされている。
コア部5のハンドル先端部8側は、先端に向かって細くなっていく滑らかな曲面状の先細り部5aとされている。そして、この先細り部5aの先端部は平坦面5bとされて外部に露出されており、この外部に露出した平坦面5bの中心部にブラシ部2のワイヤー3が所定の深さまで挿入埋設され、引き抜き不可能に固定されている。なお、この平坦面5bの大きさは、ワイヤー3の充分な埋め込み強度をとるために、埋め込まれたワイヤー3の外周面から平坦面5bの外周縁までの距離が少なくとも0.1mm以上、面積で0.2mm2以上となるように設定する。
この実施の形態の場合、弾性カバー6は、コア部5のハンドル基部7側の外周部分を所定の厚さで覆うとともに、先細り部5aの先端の平坦面5bを除く先細り部5aの外周面全体を凹凸のない滑らかな面からなる先細りの円錐状に覆っている。
なお、図示例では、ハンドル基部7側の外表面も弾性カバー6によって覆ったが、少なくとも平坦面5bを除く先細り部5aの部分が覆われていればよく、仕様によってはハンドル基部7の部分はその一部だけを覆い、あるいは覆うことなく硬質樹脂からなるコア部5が露出するようにしてもよい。
上記構造になる歯間ブラシは、2段階射出成形によるインサート成形によって作製することができる。すなわち、まず、2つ折りにしたワイヤー3の間にフィラメント4を連続的あるいは一定の間隔をおいて間欠的に挟み込んで撚り合わせたブラシ部2を用意しておき、このブラシ部2のワイヤー3の基端部を金型内に挿入配置した後、コア部5の材料、例えばポリエチレン(PE)樹脂を金型内に射出してワイヤー3を埋め込んだコア部5を成形する。次いで、同じ金型内または異なる金型内において熱可塑性エラストマーなどの弾性材を射出し、弾性カバー6を成形すればよい。
上記構造になる歯間ブラシは、ワイヤー3が硬質樹脂からなるコア部5の先細り部先端の平坦面5bからコア部内に挿入して埋め込まれているので、ワイヤー3は硬質樹脂によって強固に固定され、ワイヤー抜けなどの心配がない。
また、ハンドル先端部8の部分が図1(d)に示すように折り曲げ自在となり、使用者に合った角度に折り曲げて使用することができる。このため、前歯の舌側・口蓋側からの歯間挿入、口腔内の奥にある小臼歯や大臼歯の歯間部への挿入が容易となり、歯間ブラシとしての使用性が向上する。
コア部5の先端の先細り部5aとこれを覆う弾性カバー6の2層構造のため、ハンドル先端部8を折り曲げる場合でも、歯間への挿入時や使用時の応力を分散して応力集中を避けることができる。このため、歯間ブラシとしての耐久性が向上する。また、折り曲げずに使用する場合でも、ワイヤー3にかかる応力を分散できるため、耐久性が向上する。
ワイヤー3は、弾性カバー6で覆われていない先細り部5a先端の平坦面5bに埋設されているため、弾性カバー6とワイヤー3が直接接することがない。このため、繰り返し使用に伴ってワイヤー3と接する部分の弾性カバー6が剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりするようなことがなくなる。また、この剥がれたり、ちぎれたり、あるいは取れたりした部分の隙間に唾液などの水分や汚れが入り込んで滞留することもなくなり、衛生的である。
曲がりやすくするために硬質樹脂からなるコア部5の先端の先細り部5aの形状を凹凸のある複雑な形状とした場合でも、少なくともこの先細り部5aの外表面は凹凸のない平らな弾性カバー6によって覆うようにしているため、口唇・歯茎など口腔粘膜に接触した際の違和感が小さく、汚れも溜まりにくくて衛生的である。
先細り部5aの外周面を弾性カバー6で覆っているので、歯間ブラシの先端側が直接歯茎へ当たった場合などの痛みや組織への損傷などを防止し、あるいは低減することができる。また、先細り部5aだけでなくハンドル基部7の側も弾性カバー6で覆っているので、手や指で把持するハンドル基部7の滑りを防止することができ、把持しやすく、使いやすい歯間ブラシとすることができる。
ハンドル部1がコア部5を構成するポリエチレン(PE)などの硬質樹脂と、弾性カバー6を構成する熱可塑性エラストマーなどの弾性材の2色成形としているので、場所によって色を変えることができ、デザイン的にも優れたものとなり、魅力的な外観を得ることができる。
図2に、本発明に係る歯間ブラシの第2の実施の形態を示す。
この第2の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って径が段々と小さくなる円柱の積み重ね形状としたものである。なお、この先細り部5aの形状を除き、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第2の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って径が段々と小さくなる円柱の積み重ね形状としたものである。なお、この先細り部5aの形状を除き、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図3に、本発明に係る歯間ブラシの第3の実施の形態を示す。
この第3の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って大きさが小さくなる蛇腹形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第3の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って大きさが小さくなる蛇腹形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図4に、本発明に係る歯間ブラシの第4の実施の形態を示す。
この第4の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って径が小さくなる略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第4の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、先に行くに従って径が小さくなる略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図5に、本発明に係る歯間ブラシの第5の実施の形態を示す。
この第5の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、径がランダムに変化しながら先端に向かって全体として細くなっていく円柱や錐柱の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第5の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、径がランダムに変化しながら先端に向かって全体として細くなっていく円柱や錐柱の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図6に、本発明に係る歯間ブラシの第6の実施の形態を示す。
この第6の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、大きさがランダムに変化しながら先に向かって全体として細くなっていく略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第6の実施の形態は、コア部5の先端の先細り部5aの形状を、大きさがランダムに変化しながら先に向かって全体として細くなっていく略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図7に、本発明に係る歯間ブラシの第7の実施の形態を示す。
この第7の実施の形態は、コア部先端の先細り部5aの形状として、前記第6の実施の形態と同じく、径がランダムに変化しながら先端に向かって全体として細くなっていく略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
この第7の実施の形態は、コア部先端の先細り部5aの形状として、前記第6の実施の形態と同じく、径がランダムに変化しながら先端に向かって全体として細くなっていく略そろばん玉の積み重ね形状としたものである。なお、他の部分の構成は前記第1の実施の形態と同じであり、またその作用・効果も第1の実施の形態と同じであるので、詳細な説明は省略する。
図8に、本発明に係る歯間ブラシの第8の実施の形態を示す。
この第8の実施の形態は、前記第1の実施の形態と同様の構成において、コア部先端の先細り部5aの最先端部分をそのまま延長し、平坦面5bとすることなく完全な円錐部5cとし、この円錐部5cの先端からブラシ部2のワイヤー3を挿入埋設した場合の例を示すものである。このように平坦面5bを形成することなく円錐部5cとした場合においても、円錐部5cの部分を弾性カバー6で覆うことがないようにすれば、ワイヤー3と弾性カバー6が接触するようなことはなく、前述した第1の実施の形態と同様な作用効果を発揮することができる。
この第8の実施の形態は、前記第1の実施の形態と同様の構成において、コア部先端の先細り部5aの最先端部分をそのまま延長し、平坦面5bとすることなく完全な円錐部5cとし、この円錐部5cの先端からブラシ部2のワイヤー3を挿入埋設した場合の例を示すものである。このように平坦面5bを形成することなく円錐部5cとした場合においても、円錐部5cの部分を弾性カバー6で覆うことがないようにすれば、ワイヤー3と弾性カバー6が接触するようなことはなく、前述した第1の実施の形態と同様な作用効果を発揮することができる。
上述した各実施の形態は、全体的な長さを短くした、いわゆるショートタイプの歯間ブラシの場合を例に採って説明したが、ロングタイプ、ショートタイプとロングタイプの中間タイプ、ハンドル基部7の先端側を「く」の字状に曲げたアングルタイプなど、その大きさと形状は歯間ブラシの使用目的に応じて自由に設計できるものである。
1:ハンドル部
2:ブラシ部
3:ワイヤー
4:フィラメント
5:コア部
5a:コア部先端の先細り部
5b:先細り部先端の平坦面
5c:先細り部先端の円錐部
6:弾性カバー
7:ハンドル基部
8:ハンドル先端部
2:ブラシ部
3:ワイヤー
4:フィラメント
5:コア部
5a:コア部先端の先細り部
5b:先細り部先端の平坦面
5c:先細り部先端の円錐部
6:弾性カバー
7:ハンドル基部
8:ハンドル先端部
Claims (2)
- 撚り合わせたワイヤーの間にフィラメントを挟持したブラシ部と、該ブラシ部を取り付けたハンドル部とを有する歯間ブラシにおいて、
前記ハンドル部の全体を硬質樹脂からなるコア部によって構成し、
該コア部の先端側は折り曲げ自在な先細り形状とし、
該先細り形状とされた先端部から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設することによってブラシ部とハンドル部とを一体に連結し、
前記先細り部は、少なくとも前記ワイヤーの挿入埋設部分を除いて、その外周面を軟質樹脂からなる弾性カバーで被覆し、ワイヤーと弾性カバーが直接接触することがないようにするとともに、該先細り部を覆う弾性カバーの外表面は凹凸のない滑らかな先細り形状としたことを特徴とする歯間ブラシ。 - 前記先細り部の最先端部分を所定面積からなる平坦面とし、該平坦面から前記ブラシ部のワイヤーを挿入埋設したことを特徴とする請求項1記載の歯間ブラシ。
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---|---|---|---|
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