JP6455284B2 - 炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法 - Google Patents

炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、珪素を含有する負極活物質粒子の少なくとも一部が炭素で覆われた炭素コート珪素系負極活物質粒子を製造する方法に関する。
二次電池用の負極活物質として、珪素を用いる技術が提案されている。珪素単体は理論充放電容量が大きい反面、充放電時の体積変化が大きく、また、導電性に劣る問題もある。このため、珪素単体に限らず珪素化合物をも負極活物質として用いる技術が提案されている。以下、必要に応じて「珪素を含有する負極活物質」を「珪素系負極活物質」と呼ぶ。また、必要に応じて、粒子状をなす当該珪素系負極活物質を「珪素系負極活物質粒子」と呼ぶ。なお、珪素系負極活物質とは、珪素単体、珪素化合物、珪素合金等、珪素を含み負極活物質として機能し得る物質全てを包含する概念である。
例えば近年では、珪素単体と珪素酸化物とからなるSiO(0.5≦x≦1.5)を珪素系負極活物質として用いる技術が提案されている。或いは、CaSiを塩酸やフッ化水素酸などの酸で処理して得られる層状シリコン化合物を、300〜1200℃程度の温度で加熱して得られる珪素系負極活物質も提案されている。これらの珪素系負極活物質粒子によると、珪素単体からなる粒子に比べて、充放電時の体積変化が低減すると考えられている。
しかし、このような珪素系負極活物質であっても、導電性において劣る問題は解消されていない。このため、これらの珪素系負極活物質からなる珪素系負極活物質粒子を炭素コートすることで、炭素に由来する導電性を珪素系負極活物質に付与する技術が提案されている。
珪素系負極活物質粒子に炭素コート層を形成し、炭素コート珪素系負極活物質粒子を得る方法として、CVD法やスパッタ法等が知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、必要に応じて、「炭素コート珪素系負極活物質粒子」を単に「コート粒子」と呼ぶ場合がある。
特許文献1には、炭化水素ガス等の有機物ガスを炭素源とするCVD法により粒子表面に炭素コート層を形成する技術が紹介されている。特許文献1に紹介されている技術によると、コート粒子を製造可能であるが、その反面、この種の製造方法によると減圧下で蒸着をおこなう必要があるために製造装置が大型かつ高価であり、一度に製造できるコート粒子の量も比較的少ない。つまり特許文献1に紹介されているような従来の製造方法では、コート粒子を安価に製造し難い問題がある。
このため、コート粒子の製造技術の更なる向上が期待されている。
特開2011−192453号公報
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、コート粒子を安価に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法は、
珪素を含有する負極活物質粒子の少なくとも一部が炭素で覆われた粒子を製造する方法であって、
加熱炉にて、ポリマーからなる炭素源および前記負極活物質粒子を容器内で加熱し、前記容器内の気圧が前記加熱炉内の気圧に対して陽圧になるようにして前記炭素源を熱分解する被覆工程を備える。
本発明の製造方法によると、炭素コート珪素系負極活物質粒子を安価に製造できる。
実施例3の製造方法の被覆工程で用いた容器、および、当該容器中における炭素源および負極活物質粒子を模式的に表す説明図である。 実施例1の製造方法で得られた炭素コート珪素系負極活物質粒子のFE−SEM像である。 実施例2の製造方法で得られた炭素コート珪素系負極活物質粒子のFE−SEM像である。 実施例3の製造方法で得られた炭素コート珪素系負極活物質粒子のFE−SEM像である。 比較例の製造方法で得られた炭素コート珪素系負極活物質粒子のFE−SEM像である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施形態中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。以下、必要に応じて、「本発明の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法」を、単に「本発明の製造方法」と呼ぶ場合がある。また、本発明の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法で製造された炭素コート珪素系負極活物質粒子を、単に「本発明のコート粒子」と呼ぶ場合がある。
本発明の製造方法は、上記したコート粒子を製造する方法であり、被覆工程を備える。本発明の製造方法で製造するコート粒子は、上記したように、珪素系負極活物質粒子の少なくとも一部が炭素で覆われた粒子である。
被覆工程は、加熱炉にて、ポリマーからなる炭素源および珪素を含有する負極活物質粒子を容器内で加熱して当該炭素源を熱分解し珪素を含有する負極活物質粒子を被覆する工程である。珪素系負極活物質粒子の詳細については後述する。
本発明の製造方法において、珪素系負極活物質粒子は炭素源とともに容器内に収容され、さらに、容器ごと加熱炉に収容される。そして、珪素系負極活物質粒子は炭素源とともに容器内で加熱され、容器内の炭素源が熱分解されて、炭素を含む熱分解ガスが生成する。そして当該熱分解ガスが生成することにより、容器内の気圧は加熱炉内の気圧に対して高圧、つまり、陽圧となる。容器内で生じた炭素を含む熱分解ガスは、同じく容器内にある珪素系負極活物質粒子に接触する。したがって、当該珪素系負極活物質粒子の表面には、炭素を含むコート層が形成される。以下、上記した「炭素を含む熱分解ガス」を必要に応じて「含炭素熱分解ガス」と呼ぶ場合がある。被覆工程は、少なくとも加熱開始時には、不活性ガスの存在下でおこなうのが好ましい。
本発明の製造方法においては、容器に炭素源および珪素系負極活物質を入れ、これらの原料を容器ごと加熱することで、コート粒子を製造する。このような方法は非常に簡便であり、CVD法やスパッタリング法等のように高価な装置を必要とせず、一般的な加熱炉を用いて容易にコート粒子を製造できる。つまり、本発明の製造方法によるとコート粒子を容易かつ安価に製造できる。
また、CVD法やスパッタリング法とは異なり、炭素コート層の材料つまり含炭素熱分解ガスは、あらゆる方向に進行する。したがって、珪素系負極活物質の表面全面に炭素コート層を形成することも容易である。つまり、本発明の製造方法によると、表面が充分に炭素コートされたコート粒子を容易に製造することが可能である。
さらに、本発明の製造方法においては、含炭素熱分解ガスを珪素系負極活物質に接触させることでコート層を形成する。このため、気化し難い夾雑物と珪素系負極活物質との接触を抑制できるので、夾雑物の少ない炭素コート層を容易に形成できる。
また本発明の製造方法では、例えば、加熱炉に負極活物質粒子および炭素源を連続的に供給するとともに生成物を連続的に得る方式、つまり所謂連続式と呼ばれる方式でコート粒子を製造するのではなく、任意の容器ごとに或いは任意の加熱炉ごとに独立して間歇的に被覆工程をおこない生成物を得る方式、つまりバッチ式、間歇式と呼ばれる方式でコート粒子を製造する。換言すると、連続式の被覆工程では反応場と外界とが通じているのに対し、バッチ式の被覆工程では反応場と外界とがほぼ遮断される。このためバッチ式で被覆工程をおこなう本発明の製造方法では、加熱に要するコストを低減できる利点がある。
つまり、例えば上述した連続式の被覆工程では、反応場と外界とが通じているため、反応場の温度を充分に高めるまでに要する熱量は、反応場だけを加熱するのに必要な熱量に比べると遙かに大きい。また、ポリマーからなる炭素源を熱分解する温度は比較的高温であるため、連続式の場合には反応場の昇温に比較的長時間を要する問題もある。
これに対して、バッチ式の被覆工程であれば、反応場を加熱するだけで良いため、昇温に要する時間は比較的短時間であり、また、熱源に要するコストも抑制できる。よって、バッチ式の被覆工程を採用した本発明の製造方法によると、コート粒子を安価に製造可能である。
さらに、既述したように連続式の被覆工程においては反応場の内外が通じているため、反応場の内外をガスが流通する。このため、例えば微細なコート粒子を製造する場合には、珪素系負極活物質粒子および/またはコート粒子がガスの流動に伴って反応場の外部に流失し、コート粒子を歩留まり良く製造し難い場合がある。これに対してバッチ式の被覆工程であれば、反応場の内外は略遮断されているため、ガスの流通およびそれに伴う珪素系負極活物質粒子および/またはコート粒子の流失は抑制される。よって、本発明の製造方法によると微細なコート粒子を歩留まり良く製造できる利点もある。
被覆工程においては、珪素系負極活物質粒子と炭素源とを接触させた状態で加熱を行っても良いし、珪素系負極活物質粒子と炭素源とを接触させない状態つまり非接触の状態で加熱を行っても良い。被覆工程において珪素系負極活物質粒子と炭素源とが非接触であれば、含炭素熱分解ガスにならなかった炭素源の熱分解残渣が珪素系負極活物質粒子に接触しないため、夾雑物の少ないコート粒子を容易に得ることができる。また、被覆工程において珪素系負極活物質粒子と炭素源とを接触させつつ加熱を行う場合には、珪素系負極活物質粒子および炭素源を収容する容器を単純な構造にできるため、コート粒子の製造コストを抑制できる。
被覆工程における加熱温度や加熱時間は、負極活物質粒子に形成すべきコート層の厚さや被覆の程度等に応じて適宜設定すれば良い。例えば、当該加熱温度や加熱時間は、炭素源の熱分解温度、狭義の反応場の大きさつまり容器の容積、広義の反応場の大きさつまり加熱炉の容積、反応場に収容される炭素源および珪素系負極活物質粒子の体積および/または表面積、等に応じて適宜設定すれば良く、本発明では特に限定しない。また、加熱温度は、炭素源の熱分解温度を超えれば良く、上限は特にないが、珪素系負極活物質粒子の形状および/または構造が維持される温度以下であるのが好ましいといえる。
強いて挙げれば、加熱温度は200℃以上であるのが好ましく、400℃以上であるのがより好ましく、600℃以上であるのがさらに好ましい。また、加熱温度は1200℃以下であるのが好ましく、1000℃以下であるのがより好ましい。
被覆工程で用いる容器や加熱炉の大きさや材質、種類等は特に限定しない。加熱炉は炭素源の熱分解温度にまで容器を加熱できれば良く、高周波誘導加熱炉、電気炉、アーク炉、ガス炉等の加熱炉が例示される。これらの加熱炉において、容器と熱源との間には、マッフル等の、耐火物による隔壁が設けられていても良い。容器は、炭素源の熱分解温度で溶融および分解せず、かつ、珪素系負極活物質粒子および炭素源と反応しないものであれば良く、特に限定しない。一般的には、容器として、モリブデン、タングステン、タンタルまたはニオブ等の高融点金属製のもの、または、アルミナ、ジルコニア、窒化珪素、窒化アルミニウム、炭化珪素、コージライト、ムライト、ステアタイト、カルシア、マグネシア、サイアロン、石英、バイコールまたはサファイアガラス等のセラミックス製のものが使用される。
被覆工程で用いる不活性ガスは、炭素源の熱分解時に炭素に対して不活性なガスであれば良く、窒素やアルゴンに代表される一般的な不活性ガスを使用すれば良い。不活性ガスは、被覆工程前に容器内に供給しても良いし、被覆工程中に容器内に供給し続けても良く、その流量等は特に限定しない。
しかし、上記したように被覆工程において容器内には炭素源の熱分解ガスつまり含炭素熱分解ガスが生じるため、コート粒子等の流失を抑制してコート粒子の歩留まりを高めるには、容器内外つまり反応場内外におけるガスの総流通量を低減するのが好ましい。つまり、コート粒子の歩留まりを考慮すると、不活性ガスは、被覆工程前にのみ容器内に供給するのが好ましい。この場合、炭素源および珪素系負極活物質粒子を入れた容器中にある空気を、不活性ガスで置換すれば良い。なお、不活性ガスは、被覆工程の少なくとも開始時において容器中に存在すれば良く、被覆工程の途中の段階で容器中の不活性ガス全てが含炭素熱分解ガスに置換されてしまっても構わない。つまり当該不活性ガスは、主として、容器内から酸素を排除する目的で使用されるものであり、必ずしも炭素源の熱分解時に反応場に存在する必要はない。
容器は、密閉されていても良いし、半密閉つまり気密でない程度に閉じられていても良い。例えば、容器として、蓋付きの坩堝等を用いても良い。既述したように、炭素源の熱分解時に生じる含炭素熱分解ガスによって、容器内の気圧は上昇し加熱炉内の気圧に対して陽圧となる。このため、容器が気密に閉じられていない限り、容器内のガスは容器内から容器外つまり加熱炉内に向けて流出する。本発明の製造方法においては、生じた容器内の含炭素熱分解ガスは、その全量が容器内に留まっても良いし、一部が加熱炉に流出しても良いし、更には、加熱炉を経て外界に流出しても良い。何れの場合にも、本発明の製造方法における被覆工程はバッチ式であるため、上記した連続式の被覆工程に比べると、被覆工程に要する総熱量は少なく、かつ、歩留まり良くコート粒子を製造可能である。
また、容器内の気圧が加熱炉内の気圧に対して陽圧となる程度に容器が密閉或いは半密閉状態にあれば、炭素源の熱分解反応および珪素系負極活物質粒子の炭素コートが容器内において完結する。このことによっても、本発明の製造方法によると微細なコート粒子を歩留まり良く製造できるといえる。
さらに、容器内で反応が完結するために、被覆工程で生成したコート粒子を容易に回収できる利点もある。
なお、容器内の気圧は、上記したように含炭素熱分解ガスのみによって陽圧になっても良いが、必要に応じて不活性ガス等によって容器内を含炭素熱分解ガスの発生前に予め陽圧にしておいても良い。
以下、炭素源および珪素系負極活物質粒子について詳説する。
炭素源はポリマー、すなわち、高分子の有機化合物であれば良く、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、シリコン樹脂、ポリウレタン、6ナイロン樹脂、66ナイロン樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を例示できる。炭素源としては、これらのポリマーのうち1種のみを用いても良いし、複数種を併用しても良い。また、ポリマーは熱分解されるものであるため、ポリマーの分子量は特に限定しない。
なお、導電性を考慮すると、コート層は夾雑物を含有せず炭素のみで構成されるのが良い。また被覆工程においては、歩留まりが向上するのが好ましい。これらの点を考慮すると、炭素源は(I)コート層に導入される炭素以外の元素を含むガスが生じ難いもの、(II)COや煤やタールの発生が抑制されるもの、(III)熱分解後の残渣による珪素系負極活物質粒子の汚染を抑制すべく炭化水素からなるもの、の何れかであるのが好ましい。
さらには、熱分解時に煤やタール等の反応残渣が生じ難いポリマーも好ましく使用できる。具体的には、熱分解後の残渣が、熱分解前の質量の2%以下となるポリマーが好ましい。
上記を考慮すると、コート層は炭素のみで構成されるのが好ましく、炭素源として好ましいポリマーとしては炭化水素化合物、または、加熱により脱水等を生じて炭化水素となり得る化合物が挙げられる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリスチレンから選ばれる少なくとも1種を炭素源として選択するのが好ましい。
珪素系負極活物質は、珪素を含有しかつ電荷担体を吸着可能かつ脱離可能である既知の種々の物質を使用可能である。例えば珪素系負極活物質としては、珪素元素、および/または、珪素元素を含有し電荷担体と合金化可能または電荷担体を吸脱着可能な化合物が挙げられる。これらの物質は、コート粒子に単体として含有されても良いし、他の物質と混ぜ合わされた状態または他の物質と合金化された状態でコート粒子に含有されても良い。つまり、本発明におけるコート粒子は、全体として負極活物質として機能すれば良く、構成成分の一部として上記の物質以外の物質を含んでも良い。
電荷担体がLiであれば、珪素元素を含有し電荷担体と合金化可能または電荷担体を吸脱着可能な化合物としては、具体的にSiB、SiB、MgSi、NiSi、TiSi、MoSi、CoSi、NiSi、CaSi、CrSi、CuSi、FeSi、MnSi、NbSi、TaSi、VSi、WSi、ZnSi、SiC、Si、SiO、SiO(0<v≦2)、SnSiO、またはLiSiOを例示でき、特に、SiO(0.3≦x≦1.6、又は0.5≦x≦1.5)が好ましい。
好ましくは、珪素系負極活物質はSiO(0.5≦x≦1.5)であるのが良い。上記したように、珪素は、理論充放電容量が大きいものの、充放電時の体積変化もまた大きい。そこで、珪素系負極活物質をSiOとすることで、珪素の体積変化を緩和することができる。
また、珪素系負極活物質は、Si相と、SiO相とをもつことが好ましい。Si相は、珪素単体からなり、Liイオン等の電荷担体を吸脱着し得る相であり、電荷担体の吸着および脱離に伴って膨張および収縮する。SiO相は、SiOからなり、Si相の膨張および収縮を吸収する緩衝相となる。珪素系負極活物質においては、Si相がSiO相により被覆されているのがより好ましい。さらには、微細化された複数のSi相がSiO相により被覆されて一体となって粒子を形成しているものが良い。この場合には、珪素系負極活物質全体の体積変化を効果的に抑えることができる。
珪素系負極活物質でのSi相に対するSiO相の質量比は、1〜3であることが好ましい。前記質量比が1未満の場合には、珪素系負極活物質の膨張および収縮が大きく、珪素系負極活物質を含む負極活物質層にクラック等の変形が生じるおそれがある。
一方、前記質量比が3を超える場合には、負極活物質の電荷担体の吸蔵量および放出量が小さく、電池の負極単位質量あたりの電気容量が低くなる。
珪素系負極活物質としては、上記した以外にも、CaSiを塩酸やフッ化水素酸などの酸で処理して得られる層状シリコン化合物を、300〜1200℃程度の温度で加熱して得られるシリコン材料を使用することができる。
上記したシリコン材料は、国際公開第2014/080608号に詳しく開示されている。国際公開第2014/080608号には、CaSiと酸とを反応させてCaを除去した層状ポリシランを主成分とする層状シリコン化合物を合成したこと、当該層状シリコン化合物を300℃以上で加熱して水素を離脱させたシリコン材料を製造したこと、および、当該シリコン材料を活物質として具備するリチウムイオン二次電池が記載されている。
以下、CaSiと酸とを反応させる工程、つまり層状シリコン化合物を得る工程を反応工程と呼ぶ。
CaSiは、一般にCa層とSi層が積層した構造からなる。CaSiは、公知の製造方法で合成しても良く、市販されているものを採用しても良いが、予め粉砕しておくことが好ましい。このCaSiには、不純物として結晶性シリコンが含まれても良い。
反応工程においてCaSiと反応する酸としては、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硫酸、硝酸、リン酸、蟻酸、酢酸、メタンスルホン酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロヒ素酸、フルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオロゲルマン酸、ヘキサフルオロスズ(IV)酸、トリフルオロ酢酸、ヘキサフルオロチタン酸、ヘキサフルオロジルコニウム酸、トリフルオロメタンスルホン酸、フルオロスルホン酸が例示される。これらの酸は、単独または複数種を混合して使用可能である。
また、酸は水溶液として用いられるのが、反応工程における作業の簡便性および安全性の観点、ならびに、副生物の除去の観点から好ましい。
反応工程に用いる酸は、CaSiに対して2当量以上のプロトンを供給できる量であれば良い。したがって、1価の酸であれば、1モルのCaSiに対して2モル以上で用いれば良い。
反応工程の反応条件は、真空などの減圧条件または不活性ガス雰囲気下であることが好ましく、また、氷浴などの室温以下の温度条件であるのが好ましい。同工程の反応時間は適宜設定すれば良い。
さて、反応工程において、酸として塩化水素を用いた場合の反応式で示すと、以下のとおりとなる。
3CaSi+6HCl→Si+3CaCl
ポリシランであるSiは理想的な層状シリコン化合物である。この反応は、層状のCaSiのCaが2Hで置換されつつ、Si−H結合を形成すると考えることもできる。層状シリコン化合物は、原料のCaSiにおけるSi層の基本骨格が維持されているため、層状をなす。
反応工程において、酸は水溶液として用いられるのが好ましいことは、前述した。ここで、Siは水と反応し得るため、通常は、層状シリコン化合物がSiなる化合物のみで得られることはほとんどなく、酸素や酸由来の元素を含有する。
上記した製造方法にて製造された層状シリコン化合物は、二次電池等の活物質として使用できる。以下、必要に応じて、上記した製造方法にて製造された層状シリコン化合物を単に層状シリコン化合物という場合がある。また、層状シリコン化合物を加熱して得られたシリコン材料を、必要に応じて、単にシリコン材料という場合がある。
シリコン材料の製造方法は、上記した層状シリコン化合物を300℃以上で加熱する工程を含む。以下、必要に応じて、この工程をシリコン材料製造工程という場合がある。
シリコン材料製造工程を理想的な反応式で示すと以下のとおりとなる。
Si→6Si+3H
ただし、シリコン材料製造工程に実際に用いられる層状シリコン化合物は、酸素や酸由来の元素を含有し、さらに不可避不純物も含有する。このため、実際に得られるシリコン材料もまた、酸素や酸由来の元素を含有し、さらに不可避不純物も含有する。シリコン材料は、珪素のモル量を100としたとき酸素元素のモル量が50以下であることが好ましく、40以下の量となるのが特に好ましい。また、珪素のモル量を100としたとき酸由来の元素のモル量が8以下の量であることが好ましく、5以下の量となるのが特に好ましい。
シリコン材料製造工程は、通常の大気下よりも酸素含有量の少ない非酸化性雰囲気下でおこなうのが好ましい。非酸化性雰囲気としては、真空を含む減圧雰囲気、不活性ガス雰囲気を例示できる。加熱温度は、350℃〜1200℃の範囲内が好ましく、400℃〜1200℃の範囲内がより好ましい。加熱温度が低すぎると水素の離脱が十分でない場合があり、他方、加熱温度が高すぎるとエネルギーの無駄になる。加熱時間は加熱温度に応じて適宜設定すれば良く、また、反応系外に排出される水素などの量を測定しながら加熱時間を決定するのも好ましい。加熱温度および加熱時間を適宜設定することにより、シリコン材料製造工程で得られるシリコン材料におけるアモルファスシリコンおよびシリコン結晶子の含有率、ならびに、シリコン結晶子の大きさを調整することができる。シリコン材料おいてアモルファスシリコンおよびシリコン結晶子を含む層は、厚さ1μm未満の層、つまりナノ水準の層であり、この層の形状や厚さもまた、上記したシリコン材料製造工程における加熱温度および加熱時間により調整可能である。
シリコン結晶子はナノ水準のものが好ましい。具体的には、シリコン結晶子サイズは、0.5nm〜300nmの範囲内が好ましく、1nm〜100nmの範囲内がより好ましく、1nm〜50nmの範囲内がさらに好ましく、1nm〜10nmの範囲内が特に好ましい。なお、シリコン結晶子サイズは、シリコン材料に対してX線回折測定(XRD測定)を行い、得られたXRDチャートのSi(111)面の回折ピークの半値幅を用いたシェラーの式から算出される。
上記シリコン材料製造工程により、シリコン材料を得ることができる。このようにして得られたシリコン材料は、複数枚の板状シリコン体が厚さ方向に積層されてなる構造を有する。この構造は、走査型電子顕微鏡などによる観察で確認できる。シリコン材料を負極活物質として使用することを考慮すると、リチウムイオン等の電荷担体の効率的な挿入および脱離反応のためには、板状シリコン体の厚さは10nm〜100nmの範囲内であるのが好ましく、20nm〜50nmの範囲内であるのがより好ましい。また、板状シリコン体の長軸方向の長さは、0.1μm〜50μmの範囲内であるのが好ましい。また、板状シリコン体の(長軸方向の長さ)/(厚さ)は、2〜1000の範囲内であるのが好ましい。
上記したシリコン材料は、粉砕や分級を経て、一定の粒度分布の粒子としても良い。シリコン材料の好ましい粒度分布としては、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した場合に、D50が1〜30μmの範囲内を例示できる。
層状シリコン化合物を加熱することで水素などを離脱させて得られたシリコン材料は、本発明のコート粒子における珪素系負極活物質として使用可能である。また、上記した層状シリコン化合物を本発明の製造方法における珪素系負極活物質として用いても良い。この場合は、本発明の製造方法における加熱にて層状シリコン化合物はシリコン材料へと変化する。
珪素系負極活物質としては、以上のものの1種以上を使用することができる。
上記した各種の珪素系負極活物質は、炭素で被覆されてコート粒子を構成する。以下、必要に応じて、炭素を含む被覆層を「コート層」と呼ぶ。コート層で珪素系負極活物質粒子を覆うことで、珪素系負極活物質粒子に優れた導電性を付与するだけでなく、上記した単体珪素に由来するコート粒子の膨張および収縮をコート層によって規制し得ると考えられる。このため、本発明のコート粒子は負極活物質として好適に使用できる。
以下、本発明のコート粒子を負極活物質として具備する二次電池について、その代表としてリチウムイオン二次電池を例に挙げて、説明する。本発明のコート粒子を負極活物質として具備するリチウムイオン二次電池は、正極、本発明のコート粒子を負極活物質として具備する負極、電解液およびセパレータを具備する。
正極は、集電体と、集電体の表面に結着させた正極活物質層を有する。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電または充電の間、電極に電流を流し続けるための、化学的に不活性な電子高伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも1種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
正極活物質層は正極活物質、並びに必要に応じて導電助剤および/またはバインダを含む。
正極活物質としては、層状化合物のLiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、Zr、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、Laから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル、およびスピネルと層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVOまたはLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられる何れの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。また、正極活物質として、充放電に寄与するリチウムイオンを含まない正極活物質材料、例えば、硫黄単体、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiSなどの金属硫化物、V、MnOなどの酸化物、ポリアニリンおよびアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウムを含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極および/または負極に、公知の方法により、予めイオンを添加させておく必要がある。ここで、当該イオンを添加するためには、金属または当該イオンを含む化合物を用いればよい。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。
活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.005〜1:0.5であるのが好ましく、1:0.01〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.03〜1:0.1であるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
バインダは、活物質や導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たすものである。バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロースを例示することができる。これらのバインダを単独でまたは複数で採用すれば良い。
活物質層中のバインダの配合割合は、質量比で、活物質:バインダ=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましく、1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。バインダが少なすぎると電極の成形性が低下し、また、バインダが多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるためである。
負極は、集電体と、集電体の表面に結着させた負極活物質層を有する。集電体については、正極で説明したものを適宜適切に採用すれば良い。負極活物質層は負極活物質、並びに必要に応じて導電助剤および/またはバインダを含む。
負極活物質は上記したコート粒子である。
本発明のコート粒子は、単独で負極活物質として用いても良いし、その他の負極活物質と併用しても良い。本発明のコート粒子と併用可能な負極活物質は、特に限定せず、一般的な負極活物質を挙げることができる。例えば、リチウム等の電荷担体を吸着可能かつ放出可能な炭素系材料、電荷担体と合金化可能なSi以外の元素、電荷担体と合金化可能なSi以外の元素を有する化合物、或いは高分子材料などが、コート粒子に併用する負極活物質として挙げられる。
炭素系材料としては、難黒鉛化性炭素、黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭或いはカーボンブラック類が例示できる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
Liが電荷担体である場合に電荷担体と合金化可能でありかつSi以外である元素は、具体的には、Na、K、Rb、Cs、Fr、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Ag、Zn、Cd、Al、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Biが例示できる。
Liが電荷担体である場合に、電荷担体と合金化可能でありかつSi以外である元素を有する化合物、ならびに、電荷担体と合金化可能でありかつSi以外である元素および珪素元素を含有する化合物としては、具体的にZnLiAl、AlSb、MgSn、SnO(0<w≦2)、あるいはLiSnOを例示できる。
また、電荷担体がLiである場合、電荷担体と合金化反応可能なSi以外の元素を有する化合物として、スズ合金(Cu−Sn合金、Co−Sn合金等)などの錫化合物を例示できる。
高分子材料としては、具体的にポリアセチレン、ポリピロールを例示できる。
負極に用いる導電助剤およびバインダについては、正極で説明したものを同様の配合割合で適宜適切に採用すれば良い。
集電体の表面に活物質層を形成させるには、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に活物質を塗布すればよい。具体的には、活物質、溶剤、並びに必要に応じてバインダおよび/または導電助剤を混合し、スラリーを調製する。上記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水を例示できる。該スラリーを集電体の表面に塗布後、乾燥する。電極密度を高めるべく、乾燥後のものを圧縮しても良い。
電解液は、非水溶媒と非水溶媒に溶解した電解質とを含んでいる。
非水溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類等が使用できる。環状エステル類としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンを例示できる。鎖状エステル類としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等を例示できる。エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンを例示できる。非水溶媒としては、上記具体的な溶媒の化学構造のうち一部または全部の水素がフッ素に置換した化合物を採用しても良い。
電解質としては、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を例示できる。
電解液としては、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネートなどの非水溶媒に、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/Lから1.7mol/L程度の濃度で溶解させた溶液を例示できる。
セパレータは、正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド(Aromatic polyamide)、ポリエステル、ポリアクリロニトリル等の合成樹脂、セルロース、アミロース等の多糖類、フィブロイン、ケラチン、リグニン、スベリン等の天然高分子、セラミックスなどの電気絶縁性材料を1種若しくは複数用いた多孔体、不織布、織布などを挙げることができる。また、セパレータは多層構造としても良い。
次に、リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
正極および負極に必要に応じてセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータおよび負極を重ねた積層型、または、正極、セパレータおよび負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。また、本発明のコート粒子を負極に有するリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されれば良い。このリチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
本発明のコート粒子を有するリチウムイオン二次電池は、車両に搭載しても良い。車両は、その動力源の全部あるいは一部にリチウムイオン二次電池による電気エネルギーを使用している車両であれば良く、例えば、電気車両、ハイブリッド車両などであると良い。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とすれば、大きな電力を取り出し得る。リチウムイオン二次電池を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明のコート粒子を有するリチウムイオン二次電池は、風力発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置および電力平滑化装置、船舶等の動力および/または補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力および/または補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例などを示し本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1のコート粒子の製造方法は、負極活物質粒子として層状シリコン化合物由来のシリコン材料を用い、炭素源としてポリビニルアルコールを用い、加熱炉として高周波加熱炉を用いた例である。
(シリコン材料)
実施例で用いたシリコン材料は、以下のように製造されたものである。
濃度46質量%のHF水溶液7mlと、濃度36質量%のHCl水溶液56mlとの混合溶液を氷浴中で0℃とし、アルゴンガス気流中にてそこへ3.3gのCaSiを加えて撹拌した。発泡が完了したのを確認した後に室温まで昇温し、室温でさらに2時間撹拌した後、蒸留水20mlを加えてさらに10分間撹拌した。このとき黄色粉末が浮遊した。
得られた混合溶液を濾過し、残渣を10mlの蒸留水で洗浄した後、10mlのエタノールで洗浄し、真空乾燥して2.5gの固体の組成物を得た。この組成物は、既述した層状シリコン化合物に相当する。
上記層状シリコン化合物を、Oを1体積%以下の量で含むアルゴン雰囲気下にて900℃で1時間加熱し、シリコン材料を得た。これを実施例1の製造方法における珪素系負極活物質粒子とした。なお、このシリコン材料は微粒子状であった。
(コート粒子の製造方法)
・準備工程
炭素源としてポリビニルアルコールを用いた。
上記のシリコン材料1gと、上記のポリビニルアルコール1gとを、乳鉢で混合し、得られた混合物をモリブデン製の坩堝に入れ、蓋をし、高周波加熱炉内に配置した。坩堝および蓋は本発明の製造方法における容器に相当する。容器を入れた高周波加熱炉の内部を一旦減圧し、その後、不活性ガスたるアルゴンガスを炉内に満たした。この操作により炉内および容器内にあった空気がアルゴンガスで置換された。
なお、実施例1においては、坩堝つまり容器の容積は17mlであった。
・被覆工程
高周波加熱炉を加熱し、炉内を900℃にまで昇温した。実施例1において炉内の昇温に要した時間は10分程度であった。炉内の温度が900℃に達した後、900℃の状態を10分間維持し、その後、加熱を停止して炉内を自然冷却した。炉内が室温にまで降温した後に、容器を炉内から取り出し、容器内の生成物つまり実施例1のコート粒子を得た。
参考までに、実施例1の製造方法における加熱炉の温度はシリコン材料の耐熱温度であった。また、被覆工程において、容器内では炭素源の熱分解ガスが生じるため、容器内の気圧は加熱炉内の気圧に対して陽圧になった。
(実施例2)
実施例2の製造方法は、加熱炉としてマッフルを有する電気炉、所謂マッフル炉を用いたこと、容器の材料および大きさ、容器中のシリコン材料およびポリビニルアルコールの量、および、昇温時間以外は、実質的に実施例1の製造方法と同じである。したがって、実施例2では実施例1との相違点を説明する。
実施例2で用いたマッフル炉は、実施例1で用いた高周波加熱炉に比べて容積が大きく、一度に比較的多量のコート粒子を製造できるが、その反面、実施例2で用いた加熱炉の昇温時間は比較的長い。
実施例2の製造方法では、シリコン材料2gとポリビニルアルコール樹脂2gとの混合物を、アルミナ製の坩堝に入れ、蓋をし、マッフル炉内に配置した。なお、実施例2で用いたシリコン材料およびポリビニルアルコールは実施例1で用いたものと同じものであった。
容器を入れたマッフル炉の内部を一旦減圧し、アルゴンガスを炉内に満たし、炉内を900℃に昇温した。このとき炉内の昇温に要した時間は2時間程度であった。実施例2における坩堝つまり容器の容積は130mlであった。炉内の温度が900℃に達した後、900℃の状態を2時間維持し、その後、加熱を停止して炉内を室温にまで自然冷却した。以上の被覆工程で、実施例2のコート粒子を得た。
(実施例3)
実施例3の製造方法は、加熱炉として実施例2と同じマッフル炉を用いたものであり、容器の材料および大きさ、および、容器中におけるシリコン材料およびポリビニルアルコールの状態以外は、実質的に実施例2の製造方法と同じである。したがって、実施例3では実施例2との相違点を説明する。
図1に示すように、実施例3の製造方法ではアルミナ製の第1の坩堝11、アルミナ製の第2の坩堝12および蓋13で容器10が構成され、当該容器10内において、シリコン材料21とポリビニルアルコール22とを非接触とした。より具体的には、容積320mlの第1の坩堝11の中に容積170mlの第2の坩堝12を入れ、第2の坩堝12には2gのシリコン材料21を入れ、第1の坩堝には2gのポリビニルアルコール22を入れた。したがって、実施例3の製造方法においては、第2の坩堝12に遮られ、シリコン材料21とポリビニルアルコール22とが非接触の状態で容器10に入れられた。第1の坩堝11の高さは第2の坩堝12の高さよりも高く、第1の坩堝11に蓋13をすると、容器10の内部15は外界からほぼ遮断された。容器10の内部15つまり第1の坩堝11の内部と第2の坩堝12の内部16とは、第2の坩堝12の側壁12sおよび底壁12bによって区画され、珪素系負極活物質粒子たるシリコン材料21と炭素源たるポリビニルアルコール22との直接的な接触が阻まれた。しかしこの二つの坩堝11、12の内部15、16は容器10の上部15tにおいて連絡しているため、ポリビニルアルコール22が熱分解してなる含炭素熱分解ガスは、この上部の連絡経路を通じて第2の坩堝12の内部16に到達可能である。
実施例3の製造方法では、この容器をマッフル炉内に配置し、実施例2と同様にマッフル炉を昇温および降温した。以上の被覆工程後、第2の坩堝から実施例3のコート粒子を回収した。
(比較例)
比較例の製造方法で、加熱炉としてロータリーキルン装置を用い、連続式の被覆工程をおこなった。珪素系負極活物質粒子としては、実施例1〜3と同じシリコン材料を用いた。炭素源としてはプロパンガスを用いた。
比較例では、シリコン材料をロータリーキルン装置の加熱炉に入れた。ロータリーキルン装置の内部をアルゴンガス雰囲気とした。そして、アルゴンガスを加熱槽内に流通させつつ炉内を900℃にまで昇温した。昇温に要する時間は1時間であった。炉内の温度が900℃に達した後、炉内の流通ガスをアルゴンガス単体からアルゴンガスとプロパンガスとの混合ガスに変更し、900℃の状態を3時間維持した。その後、炉内の流通ガスを再びアルゴンガスに戻し、加熱を停止して炉内を室温にまで自然冷却した。以上の被覆工程後、比較例のコート粒子を回収した。
(評価例1)導電性
実施例1〜3および比較例の各コート粒子について、各コート粒子1gを直径20mmの円筒状の容器に入れ、最大20kNの荷重を負荷して、円盤状をなす実施例1〜3および比較例の圧粉体を得た。各圧粉体の体積抵抗率(Ω・cm)を四探針法により測定した。体積抵抗率の小さなコート粒子は、導電性に優れるといえる。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3の各コート粒子は、比較例のコート粒子と同様に体積抵抗率が低く、優れた導電性を有するといえる。シリコン材料は、導電性が非常に低く、絶縁体であるか半導体である。具体的にはシリコン材料の体積抵抗率は1016付近の値を示す。表1に示すようにコート粒子の体積抵抗率は充分に低く、コート粒子には炭素コート層が形成されたといえる。
また、この結果から、固体の炭素源を用いかつバッチ式の被覆工程を行う場合にも、ガス状の炭素源を用いかつ連続式の被覆工程を行う場合と同様に、コート粒子を製造できることが分かる。さらに、被覆工程において炭素源と珪素系負極活物質粒子とを接触させた場合にも、炭素源と珪素系負極活物質粒子とを非接触とした場合にも、同様に、コート粒子を製造できることが分かる。
(評価例2)断面観察
実施例1〜3および比較例の各コート粒子について、クロスセクションポリッシャーを用いて研磨し、得られた断面を電界放射型−走査型電子顕微鏡(FE−SEM:Field Emission−Scanning Electron Microscope)で観察した。得られたFE−SEM像を図2〜5に示す。なお、図2は実施例1のコート粒子、図3は実施例2のコート粒子、図4は実施例3のコート粒子、図5は比較例のコート粒子のFE−SEM像である。
図2〜5に示すFE−SEM像において、薄い灰色に見える部分が珪素系負極活物質である。また、当該珪素系負極活物質の表面および内部にあるやや濃い灰色の部分が炭素コート層である。図2〜5に示すように、実施例1〜3のコート粒子は、比較例のコート粒子と同様に炭素コート層を有していた。この結果から、固体の炭素源を用いかつバッチ式の被覆工程をおこなう場合にも、ガス状の炭素源を用いかつ連続式の被覆工程をおこなう場合と同様に、コート粒子を製造できることが分かる。さらに、被覆工程において炭素源と珪素系負極活物質粒子とを接触させた場合にも、炭素源と珪素系負極活物質粒子とを非接触とした場合にも、同様に、コート粒子を製造できることが分かる。
(評価例3)歩留まりの評価
実施例1〜3および比較例の各製造方法において、準備工程で容器または炉に入れたシリコン材料の質量と、被覆工程後のコート粒子の質量とを測定し、各製造方法における珪素系負極活物質粒子の収率を算出した。詳しくは、珪素系負極活物質粒子の収率(%)は、100×(被覆工程後のコート粒子の質量)/(準備工程で容器または炉に入れたシリコン材料の質量)で算出した。算出された収率が大きい程、或いは、100(%)に近い程、各製造方法で製造されたコート粒子の歩留まりが良いと言える。なお、各実施例および比較例のコート粒子において、コート層は薄膜であったため、コート層の質量に関しては無視できると判断した。結果を表2に示す。
表2に示すように、連続式の被覆工程をおこなった比較例の製造方法における珪素系負極活物質の収率が95%であるのに比べて、バッチ式の被覆工程をおこなった実施例1〜3の製造方法における珪素系負極活物質の収率は100%と非常に高い値を示した。この結果から、本発明の製造方法は歩留まりに優れた方法であることが裏付けられる。
また、上記したように、比較例の製造方法では、加熱炉の昇温に要する時間は1時間と長時間であった。これに対して、実施例1の製造方法における加熱炉の昇温時間は、実施例1では10分程度と、比較例に比べて著しく短かった。換言すると、バッチ式の被覆工程をおこなった実施例1の製造方法では、連続式の被覆工程をおこなった比較例の製造方法に比べて、必要とする熱量が非常に小さく、熱源に要するコストが著しく低減されるといえる。
さらに換言すると、比較例の製造方法では、外界と通じるロータリーキルンの内部が反応場であり、さらにこの反応場には不活性ガスが流通していた。このため、比較例の製造方法では反応場を昇温するのに非常に長い時間を要し、反応場の昇温に要する熱量は非常に大きかった。これに対して実施例1の製造方法においては、狭義の反応場たる容器の内部、および、広義の反応場たる加熱炉の内部が、実質的に、外界からほぼ遮断されていた。また、加熱炉の容積は比較的小さいため、容易に昇温可能であった。このため実施例の製造方法では熱源に要するコストを大きく削減できる。
なお、実施例1および比較例ではそれぞれgオーダーつまり少量のコート粒子を製造しているが、コート粒子をkgオーダーで製造する場合を想定すると、実施例1と比較例との昇温時間はさらに長くなる。具体的には、kgオーダーのコート粒子を製造する場合、実施例1の製造方法における昇温時間は30分程度であるが、比較例の製造方法における昇温時間は12時間以上と非常に長い。このことからも、実施例1の製造方法によると熱源に要するコストを大きく削減できるといえる。
そして、上記した収率および熱源に要するコストの両面を勘案すると、本発明の製造方法によるとコート粒子の製造コストを低減できるといえる。

Claims (5)

  1. 珪素を含有する負極活物質粒子の少なくとも一部が炭素で覆われた粒子を製造する方法であって、
    加熱炉にて、ポリマーからなる炭素源および前記負極活物質粒子を容器内で加熱して前記炭素源を熱分解する被覆工程を備え、
    前記容器内において、前記負極活物質粒子と前記炭素源とは非接触である、炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法。
  2. 前記炭素源は、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法。
  3. 前記被覆工程の加熱温度は200℃以上である請求項1または請求項2に記載の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法。
  4. 前記加熱炉として高周波誘導加熱炉、電気炉、アーク炉、ガス炉から選ばれる何れかを用いる請求項1〜請求項の何れか一項に記載の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法。
  5. 前記被覆工程において、前記炭素源の熱分解ガスにより、前記容器内の気圧が前記加熱炉内の気圧に対して陽圧になる請求項1〜請求項の何れか一項に記載の炭素コート珪素系負極活物質粒子の製造方法。
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