JP6455124B2 - 非水電解液二次電池用正極活物質及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池用正極活物質に関する。
近年、VTR、携帯電話、ノートパソコン等の携帯機器の普及及び小型化が進み、その電源用にリチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池が用いられるようになってきている。更に、最近の環境問題への対応から、電気自動車等の動力用電池としても注目されている。
リチウム二次電池用正極活物質としてはリチウムコバルト複合酸化物が4V級の二次電池を構成できるものとして一般的に広く採用されている。
リチウムコバルト複合酸化物の原料であるコバルトは希少資源であり且つ偏在しているため、コストが上昇する傾向があり、原料供給についての不安も生じ得る。こうした事情に応じLiCoOのCoをNiやMn等の元素で置換したリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等の層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物が開発されている。
上記に関連して、種々の目的に応じて、リチウム遷移金属複合酸化物の表面に特定の元素を含有させる技術が知られている。
特許文献1には、複合酸化物粒子表面にマグネシウム等の元素Mとリン等の元素Xとを含む被覆層を形成し、更に被覆層における元素Mと元素Xの分布を異なったものとすることで、正極活物質を高容量で充放電サイクル特性に優れたものにし、さらにガス発生を抑制する技術が提案されている。具体的にはリチウムコバルト複合酸化物系の複合酸化物粒子と、炭酸リチウム、炭酸マグネシウム及びリン酸二水素アンモニウムの混合物とを混合し、複合酸化物粒子表面に前記混合物をメカノケミカルに被覆した後、900℃で焼成した例が開示されている。
特許文献2には、マンガンを必須とし層状構造を有する複合酸化物の表面に、リン酸化合物及びマグネシウム等の酸化物を含む被覆層を形成し、さらにリン濃度分布を制御することで、充電状態における正極材料の熱安定性を向上する技術が提案されている。具体的にはLiMn0.4(Li0.04Ni0.25Co0.25Al0.06)Oで表される複合酸化物を硝酸マグネシウム及び水酸化リチウムの混合溶液に投入し、複合酸化物表面にマグネシウム化合物を付着させた後、リン酸水素二アンモニウムと水酸化リチウムの混合溶液を投入し、リン酸化合物をさらに付着させ、650℃で焼成した例が開示されている。
特許文献3には、リチウム複合酸化物の表面に被覆元素としてリンと、マグネシウム等とを含むことで、高い容量と共に安定性または低温特性を向上させる技術が提案されている。具体的には、硝酸マグネシウムの水溶液に、Li1.03Co0.98Al0.01Mg0.01で表されるリチウム複合酸化物を加えて撹拌し、これにリン酸水素二アンモニウム水溶液を滴下し、得られる固液混合物を乾燥、熱処理して表面層を形成する例が開示されている。
特開2009−054583号公報 特開2012−038534号公報 国際公開第2006/123572号
近年の二次電池に対する高エネルギー密度化への要求に対し、二次電池の充電電圧をより高くする、という手法が存在する。しかし、充電電圧が4.4V程度以上の高電圧になると、層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物は不可逆な結晶構造変化を起こし易い。そのため、サイクル特性が悪化する傾向にある。この傾向はリチウムニッケル複合酸化物系のリチウム遷移金属複合酸化物において特に顕著である。
従来の技術では、リチウムニッケル複合酸化物系のリチウム遷移金属複合酸化物を正極活物質として用いた場合には、高電圧におけるサイクル特性を十分改善するには至らない。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、高電圧におけるサイクル特性が向上した非水電解液二次電池を実現可能にするリチウムニッケル複合酸化物系の正極活物質を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明者は鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至った。本発明者は、リチウムニッケル複合酸化物系のリチウム遷移金属複合酸化物をコア粒子とした際、その表面にマグネシウム、リン及び酸素を特定の状態で含有させることで高電圧におけるサイクル特性が向上することを見出した。
本実施形態の非水電解液二次電池用正極活物質は、組成式LiNi1−x−yCo (1.00≦a≦1.50、0.00≦x≦0.50、0.00≦y≦0.50、0.00≦z≦0.02、0.00≦x+y≦0.70、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子と、前記コア粒子の表面に存在し、マグネシウム、リン及び酸素を含有する被覆層とを含み、前記被覆層が、前記コア粒子の表面にマグネシウムの有機酸塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ供給し、熱処理することによって得られるものである。
本実施形態の非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法は、組成式LiNi1−x−yCo (1.00≦a≦1.50、0.00≦x≦0.50、0.00≦y≦0.50、0.00≦z≦0.02、0.00≦x+y≦0.70、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子を撹拌することと、撹拌されているコア粒子に、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ添加、混合して、被覆されたコア粒子を得ることと、前記被覆されたコア粒子を熱処理することとを含む。
本実施形態の正極活物質は、上記の特徴を備えているため、高電圧におけるサイクル特性が向上した非水電解液二次電池を得ることを可能にする。また、本実施形態の製造方法は上記の特徴を備えているため、高電圧におけるサイクル特性が向上した非水電解液二次電池を得ることを可能にする正極活物質を効率よく製造することができる。
実施例1に係る正極活物質の走査型電子顕微鏡画像である。 実施例1に係る正極活物質の表面について、マグネシウム元素の分布状況を示した電子線マイクロアナライザ(EPMA)の画像である。 実施例1に係る正極活物質の表面について、リン元素の分布状況を示した電子線マイクロアナライザの画像である。 比較例3に係る正極活物質の走査型電子顕微鏡画像である。 比較例3に係る正極活物質の表面について、マグネシウム元素の分布状況を示した電子線マイクロアナライザの画像である。 比較例3に係る正極活物質の表面について、リン元素の分布状況を示した電子線マイクロアナライザの画像である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
以下、本実施形態の正極活物質について、実施の形態及び実施例を用いて詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施の形態及び実施例に限定されるものではない。
[正極活物質]
本実施形態の非水電解液二次電池用正極活物質は、組成式LiNi1−x−yCo で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子と、コア粒子の表面に存在し、マグネシウム、リン及び酸素を含有する熱処理物を含む被覆層とを含み、被覆層が、コア粒子の表面にマグネシウムの有機酸塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ供給し、熱処理することによって得られるものである。組成式中、a、x、y及びzは、1.00≦a≦1.50、0.00≦x≦0.50、0.00≦y≦0.50、0.00≦z≦0.02、0.00≦x+y≦0.70を満たし、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である。
[コア粒子]
コア粒子は、ニッケルを必須とするリチウム遷移金属複合酸化物(リチウムニッケル複合酸化物系)を含む。ニッケルサイトの一部はコバルト、マンガン、アルミニウム等で置換されてもよい。あるいは、コア粒子は、他元素を更に含有していてもよい。
ニッケルサイトの一部がコバルトで置換されている場合、その置換量はニッケルの50mol%以下である。置換量が少ないと製造コストを抑えられ好ましい。各種特性とのバランスを考慮すると、好ましい置換量は5mol%以上35mol%以下である。
ニッケルサイトの一部がマンガン及びアルミニウムからなる群から選択される少なくとも一種の元素Mで置換されている場合、元素Mの総置換量はニッケルの50mol%以下である。総置換量が50mol%以下であると、より良好な出力特性、充放電容量が得られる傾向がある。なお、ニッケルサイトのニッケル量が少なすぎると充放電容量が減少する傾向にあるので、ニッケルサイトの総置換量は70mol%以下にする。各種特性とのバランスを考慮すると、総置換量は20mol%以上60mol%以下が好ましい。ニッケルサイトの総置換量は、コバルトと元素Mとを合わせた総置換量である。
コア粒子の組成に更に含有させる他の元素として、ジルコニウム(Zr)、タングステン(W)、チタン(Ti)、マグネシウム(Mg)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも一種の元素Mを好ましく選択し得る。元素Mの含有量が2mol%までなら、他の元素による特性改善を妨げることなく、元素Mに応じた各種目的を達成可能である。例えばジルコニウムは保存特性の更なる改善、チタン及びマグネシウムはサイクル特性の更なる改善、バナジウムは安全性の更なる改善にそれぞれ好適である。
コア粒子組成中のリチウム量は、多ければ出力特性が向上する傾向にあるが、多すぎるものは合成が困難になる傾向がある。また、合成出来たとしても焼結が進み、その後の取り扱いが困難になる傾向にある。これらを踏まえるとリチウムの含有量はニッケルサイトの元素に対し100mol%以上150mol%以下とする。特性のバランス、合成の容易性等を考慮すると、105mol%以上125mol%以下が好ましい。
以上を踏まえると、本実施形態の正極活物質におけるコア粒子は、組成式がLiNi1−x−yCo で表される。ここでa、x、y及びzは、1.00≦a≦1.50、0.00≦x≦0.50、0.00≦y≦0.50、0.00≦z≦0.02、0.00≦x+y≦0.70を満たす。MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素を表し、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素を表す。
但し、このままでは充電電圧4.4V付近から結晶構造の不可逆的な変化、それに伴う遷移金属の溶出、その結果として電解液中の電解質の分解等が生じ、サイクル特性が悪化する傾向がある。そのため、後述の被覆層を設ける必要がある。
[被覆層]
被覆層はコア粒子の表面の少なくとも一部の領域に存在し、マグネシウム、リン及び酸素を含有する熱処理物を含む。被覆層中の元素は主にオルトリン酸マグネシウムの形態で存在すると推測されるが、メタリン酸塩の形態、その一水素塩、コア粒子の構成元素の一部との複塩等多種多様な形態をとり得る。そのため化学分析だけでその状態を特定するのは困難である。電子線マイクロアナライザ(EPMA、SEM−EDX等)、X線光電子分光(XPS)、オージェ電子分光等を用いれば被覆層の状態の特定、比較が可能である。この被覆層が結晶構造の不可逆な変化を抑制し、また、コア粒子からの遷移金属の溶出も防止すると考えられる。被覆層はコア粒子の表面全体を被覆していてもよいし、被覆層が表面の一部の領域のみに配置され、コア粒子の表面の一部が露出していてもよい。
被覆層に含まれるマグネシウム及びリンの含有量は、コア粒子に対して少なすぎるとその効果が十分現れず、多すぎると出力特性や充放電容量の低下を招く場合があるので適宜調整することが好ましい。好ましいマグネシウムの含有量はコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対して0.75mol%以下であり、より好ましくは0.10mol%以上0.50mol%以下である。好ましいリンの含有量はコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対して0.75mol%以下であり、より好ましくは0.10mol%以上0.5mol%以下である。
また、被覆層の形態は、コア粒子の表面に有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液と、リン及び酸素を含有する第二の溶液とをそれぞれ供給し、第一の溶液及び第二の溶液又はそれらの反応生成物がその表面に付着してなる被覆されたコア粒子を熱処理することによって得られる形態とする。すなわち、正極活物質における被覆層は、マグネシウム、リン及び酸素を含有する熱処理物を含んでなる熱処理された被覆層の形態である。詳細は不明だが、マグネシウム、リン、及び場合によってはコア粒子の構成元素の被覆層における存在形態が、本実施形態の効果に影響を及ぼすようである。被覆層の形態は、後述の製造方法によって得られる形態が好ましい。さらに、第一の溶液及び第二の溶液は共にコア粒子の構成元素を含まないことがより好ましい。コア粒子の構成元素が被覆層に存在する場合、それらが本実施形態の効果に影響するのは主にコア粒子由来の形態と考えられる。詳細は後述する。
[正極活物質の製造方法]
正極活物質の好ましい製造方法として、本実施形態の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法により、コア粒子の表面に好ましい被覆層の形態を得ることができる。本実施形態の製造方法は、組成式LiNi1−x−yCo (ここで、a、x、y、zは、1.00≦a≦1.50、0.00≦x≦0.50、0.00≦y≦0.50、0.00≦z≦0.02、0.00≦x+y≦0.70を満たし、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子に、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ添加、混合して、被覆されたコア粒子を得る混合工程と、前記被覆されたコア粒子を熱処理して、被覆層が形成されたコア粒子を含む正極活物質を得る熱処理工程とを含む。
すなわち、上記組成式で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子を撹拌することと、撹拌されているコア粒子に、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ添加、混合して、被覆されたコア粒子を得ることと、前記被覆されたコア粒子を熱処理して、被覆層が形成されたコア粒子を含む正極活物質を得ることとを含む。
本実施形態の製造方法は、更にコア粒子の準備工程を含んでいてもよい。
<準備工程>
上記組成式で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子は、公知の手法を用いてリチウム遷移金属複合酸化物を製造して準備してもよく、製造されたリチウム遷移金属複合酸化物を入手して準備してもよい。公知の手法は、例えば、高温で酸化物に分解する原料化合物を目的組成に合わせて混合する方法、溶媒に可溶な原料化合物を溶媒に溶解し、温度調整、pH調整、錯化剤投入等で前駆体の沈殿を生じさせる方法等により原料混合物を得ることと、得られた原料混合物を適当な温度(例えば、700〜1100℃)で焼成することとを含む。焼成後に得られる焼結体について、水洗等によって未反応物等を予め除去しておくと、得られる被覆層はより好ましい形態になる。準備したリチウム遷移金属複合酸化物には、更に粉砕処理、分級処理を行ってもよい。準備されるコア粒子の粒子径は特に制限されず、目的等に応じて適宜選択すればよい。コア粒子の粒子径は、例えば、3〜20μmとすることができる。
<混合工程>
混合工程は、例えば、準備されるコア粒子を適当な撹拌装置で撹拌することと、撹拌されているコア粒子に、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液と、リン及び酸素を含有する第二の溶液とをそれぞれ添加し、これらを混合して、第一の溶液及び第二の溶液又はそれらの反応生成物がその表面に付着した、被覆されたコア粒子を得る。添加方法は特に制限されず、通常用いられる添加方法(例えば、滴下、少量での継続的な添加)から選択すればよい。第一の溶液及び第二の溶液はそれぞれ独立して添加すればよく、時間的に重複して添加することが好ましい。コア粒子の撹拌方法は特に制限されず、通常用いられる撹拌装置から適宜選択される撹拌装置を用いて撹拌すればよい。第一の溶液及び第二の溶液における溶媒としては水、低級アルコール等が挙げられ、溶質及びその他目的に応じて適宜選択すればよい。このようにしてコア粒子の流動性が保持された所謂半湿式の手法でコア粒子表面にマグネシウム、リン及び酸素を存在させ、その上で熱処理工程を経ると、得られる被覆層の形態が特に好ましい形態になる。
混合工程が半湿式の工程となるよう、第一の溶液及び第二の溶液の総添加量は、コア粒子の重量に対してある程度以下にする。半湿式の工程とすることで、より好ましい形態の被覆層が形成される傾向がある。総添加量は、好ましくはコア粒子に対して20重量%以下である。下限は特に制限されないが、被覆層が偏在しないようにすることを考慮すると、例えば、1重量%以上が現実的である。第一の溶液及び第二の溶液の総添加量は5重量%以上15重量%以下がより好ましい。これらを踏まえ、第一の溶液及び第二の溶液の濃度を適宜設定すればよい。
第一の溶液が有機酸のマグネシウム塩溶液であると、熱処理工程によってアニオン由来の不純物を除去し易い。有機酸のマグネシウム塩としてはシュウ酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム、安息香酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム等が挙げられ、これらからなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。中でも酢酸マグネシウム、ギ酸マグネシウム及び安息香酸マグネシウムからなる群から選択される少なくとも1種は、水に対する溶解度が比較的高いのでより好ましい。特に酢酸マグネシウムは、水に対する溶解度が高く、且つ入手、取り扱いが比較的容易なので好ましい。第一の溶液に含まれる有機酸のマグネシウム塩は1種単独でも2種以上の組合せて用いてもよい。
第二の溶液は少なくともリン及び酸素を含有し、リン及び酸素を含むリン化合物を含有することが好ましく、リン酸又はその塩を含有することがより好ましく、リン酸のアンモニウム塩又はアミン塩を含有することが特に好ましい。第二の溶液がリン酸のアンモニウム塩又はアミン塩の溶液であると、熱処理工程によってカチオン由来の不純物を除去し易いので好ましい。なお、特定のカチオンを意図的に追加する場合はこの限りではない。アンモニウム塩は具体的には一水素二アンモニウム塩、二水素一アンモニウム塩等が適宜選択可能である。リン化合物は1種単独でも2種以上を組合せて用いてもよい。
また、第二の溶液は、第一の溶液に含有されるマグネシウムイオンと第二の溶液のリン酸イオンとの反応を促進するために弱塩基性にするのが好ましい。具体的にはpHを7.3以上8.4以下程度にするのが好ましい。pH調整は主にアンモニア、アミン類等の、金属を含有しない塩基性化合物で行うことが好ましい。
第二の溶液がリン酸を含む場合、リン酸は、オルトリン酸(所謂普通のリン酸)以外に二リン酸(ピロリン酸)、メタリン酸、ポリリン酸等いくつかの形態が選択可能である。溶液の調整し易さ、取り扱い易さ等を考慮するとオルトリン酸を選択すればよい。後述の実施例においてはリン酸をオルトリン酸と想定している。
第一の溶液及び第二の溶液は共に、コア粒子に含まれるリチウム遷移金属複合酸化物を構成する構成元素を実質的に含有しないことが好ましい。「実質的に」とは、不可避的に混入する元素を排除しないことを意味し、その含有率が0.05重量%以下であることが好ましい。被覆層に含まれる熱処理物はコア粒子に含まれるリチウム遷移金属複合酸化物を構成する構成元素を含有し得るが、それらの構成元素は混合工程及び/又は熱処理工程によってコア粒子から供給されることが好ましく、これにより被覆層の形態の形成につながると考えられる。
<熱処理工程>
熱処理工程では、混合工程で得られる被覆されたコア粒子を熱処理し、コア粒子の表面に被覆層を形成する。熱処理工程の目的は混合工程において添加された液相の除去、マグネシウムイオンとリン及び酸素(好ましくは、リン酸イオン)との反応、場合によってはさらにコア粒子に含まれるリチウム遷移金属複合酸化物を構成する元素と、マグネシウムイオン及び/又はリン酸イオンとの反応である。熱処理温度は、低すぎれば目的の被覆層の形成が不十分になる傾向がある。熱処理温度が高過ぎると、コア粒子から過剰に構成元素が供給されてコア粒子の特性が低下する場合、マグネシウムイオンがコア粒子の一部として固溶し、コア粒子の特性が変化する場合、被覆層の形態が意図しないものになる場合等が起こり得るので適宜調節する。熱処理温度が300℃以上550℃以下なら好ましい被覆層を形成し易い。
[正極]
本実施形態の非水電解液二次電池用の正極は、例えば、集電体と、集電体上に配置される正極活物質層とを備える。正極は、本実施形態の正極活物質を用いること以外は、通常用いられる態様と同様である。本実施形態の正極を備える非水電解液二次電池においては、高電圧におけるサイクル特性が向上する。
[非水電解液二次電池]
本実施形態の非水電解液二次電池は、例えば、本実施形態に係る正極と、負極と、非水電解液とを備え、必要に応じて正極と負極の間にセパレータを備える。負極、非水電解液、セパレータ等は通常用いられる態様と同様である。本実施形態の非水電解液二次電池においては、高電圧におけるサイクル特性が向上する。
以下、本実施形態を実施例により具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
反応槽に撹拌状態の純水を調整し、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、及び硫酸マンガンの各水溶液を、Ni:Co:Mn=35:35:30となる流量比で滴下した。滴下終了後、液温を50℃にし、水酸化ナトリウム水溶液を一定量滴下してニッケルコバルトマンガン複合水酸化物の沈殿を得る。得られた沈殿を水洗、濾過、分離し、炭酸リチウムと、Li:(Ni+Co+Mn):Zr=1.10:1:0.005となるように混合し、混合原料を得た。得られた混合原料を大気雰囲気下で850℃で3時間焼成した後、引き続き890℃で4時間焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体を粉砕し、乾式篩にかけ、一般式Li1.10Ni0.5Co0.2Mn0.3Zr0.005で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を得た。得られたリチウム遷移金属複合酸化物を水洗後乾燥し、これをコア粒子とした。
得られたコア粒子を撹拌機で撹拌し、第一の溶液として20重量%酢酸マグネシウム水溶液、第二の溶液として、アンモニア水でpH7.8に調整された10重量%リン酸二水素アンモニウム溶液を滴下し、被覆されたコア粒子を得た。第一及び第二の溶液の滴下量は、それぞれコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対してマグネシウム原子が0.5mol%、リン原子が0.5mol%となるように調整した。第一及び第二の溶液の総添加量(Rsc)は、コア粒子の重量に対して9.5重量%であった。
得られた被覆されたコア粒子をしばらく撹拌した後、大気中450℃で10時間、熱処理してコア粒子上に被覆層を形成し、目的の正極活物質を得た。
[実施例2]
第一及び第二の溶液の総添加量を、それぞれコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対してマグネシウム原子が0.1mol%、リン原子が0.5mol%となるように調整した以外は実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得た。
[実施例3]
第一及び第二の溶液の総添加量を、それぞれコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対してマグネシウム原子が0.3mol%、リン原子が0.5mol%となるように調整した以外は実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得た。
[比較例1]
実施例1における被覆層が形成されていないコア粒子を正極活物質として用いた。
[比較例2]
実施例1におけるコア粒子に対し、0.25mol%のリン酸マグネシウム(Mg(PO)粒子を羽根型混合機で撹拌混合し、混合粒子を得た。得られた混合粒子を大気中450℃で10時間熱処理し、目的の正極活物質を得た。
[比較例3]
第一の溶液として20重量%酢酸マグネシウム水溶液の代わりに21重量%の硝酸マグネシウム水溶液を用いた以外実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得た。
[比較例4]
第一の水溶液を用いなかった以外実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得た。
[比較例5]
第二の水溶液を用いなかった以外実施例1と同様にし、目的の正極活物質を得た。
[サイクル特性の評価]
実施例1〜3及び比較例1〜5で得られた正極活物質を用いて、以下のようにして評価用電池を作製し、これを用いてサイクル特性を以下のようにして測定した。
[1.正極の作製]
正極組成物85重量部、アセチレンブラック10重量部、及びPVDF(ポリフッ化ビニリデン)5.0重量部を、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)に分散させて正極スラリーを調製した。得られた正極スラリーをアルミニウム箔に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して正極を得た。
[2.負極の作製]
人造黒鉛97.5重量部、CMC(カルボキシメチルセルロース)1.5重量部、及びSBR(スチレンブタジエンゴム)1.0重量部を水に分散させて負極スラリーを調製した。得られた負極スラリーを銅箔に塗布し、乾燥後ロールプレス機で圧縮成形し、所定サイズに裁断して負極を得た。
[3.非水電解液の作製]
EC(エチレンカーボネイト)とMEC(メチルエチルカーボネイト)を体積比率3:7で混合し、溶媒とした。得られた混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)をその濃度が、1mol/lになるように溶解させて、非水電解液を得た。
[4.評価用電池の組み立て]
上記正極と負極の集電体に、それぞれリード電極を取り付けたのち120℃で真空乾燥を行った。次いで、正極と負極との間に多孔性ポリエチレンからなるセパレータを配し、袋状のラミネートパックにそれらを収納した。収納後60℃で真空乾燥して各部材に吸着した水分を除去した。真空乾燥後、ラミネートパック内に、先述の非水電解液を注入、封止し、評価用のラミネートタイプの非水電解液二次電池を得た。
[5.充放電容量測定]
得られる電池に微弱電流を流してエージングを行い、正極及び負極に電解質を十分なじませた。エージング後、電池を45℃に設定した恒温槽内に入れ、充電電位4.4V、充電電流2.0C(ここで1Cは1時間で放電が終了する電流とする)での充電と、放電電位2.75V、放電電流2.0Cでの放電を1サイクルとし、充放電を繰り返した。nサイクル目の放電容量を1サイクル目の放電容量で除した値を、nサイクル目の放電容量維持率Rs(n)とした。Rs(n)が高いことは、サイクル特性が良いことを意味する。
実施例1〜3及び比較例1〜5の製造条件の概略を表1に、被覆層に含まれるマグネシウム原子及びリン原子のコア粒子のリチウム遷移金属複合酸化物に対するそれぞれのモル比率と、100サイクル後の放電容量維持率Rs(100)とを表2に示す。なお、表1において、第一の溶液及び第二の溶液の総添加量のコア粒子に対する重量比率をRscとして記載した。また、実施例1及び比較例3の正極活物質について、マグネシウム元素及びリン元素の分布状況を電子線マイクロアナライザによって測定した。正極活物質のSEM画像を図1A及び図2Aに、マグネシウム元素の分布を図1B及び図2Bに、リン元素の分布を図1C及び図2Cにそれぞれ示す。
表1及び表2より、被覆層の無い比較例1、第二の溶液を用いていない比較例5を用いた二次電池は、高電圧における充放電を100回繰り返すと放電容量維持率が0%になってしまうが、本実施形態の製造方法によって被覆層を形成した実施例1〜3を用いた二次電池ではサイクル特性が劇的に改善されていることが分かる。また、第一の溶液が無機酸のマグネシウム塩である比較例3、あるいは第一の溶液を用いない比較例4を用いた二次電池はサイクル特性が不十分であることが分かる。図1A〜C及び図2A〜Cより、第一の溶液が有機酸のマグネシウム塩である実施例1においてはマグネシウム元素及びリン元素が粒子全体に分布しているのに対し、第一の溶液が無機酸のマグネシウム塩である比較例3の正極活物質においてはマグネシウム元素及びリン元素がそれぞれ偏って分布していることが分かる。
本発明の正極活物質を用いた非水電解液二次電池は、高電圧における充放電が可能なので、高いエネルギー密度と優れた電池寿命を実現可能である。このような非水電解液二次電池は、電気自動車等の、高電圧で充放電を繰り返す機器の動力源として好適に利用可能である。

Claims (11)

  1. 下記組成式
    LiNi1−x−yCo
    (1.00≦a≦1.50、0.00<x≦0.50、0.00<y≦0.50、0.00<z≦0.02、0.00<x+y≦0.70、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子と、
    前記コア粒子の表面の少なくとも一部の領域に存在し、マグネシウム、リン及び酸素を含有する被覆層と、を含み、
    前記被覆層が、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液を含む混合物の熱処理物であるオルトリン酸マグネシウムを含む、非水電解液二次電池用正極活物質。
  2. 前記被覆層における前記マグネシウムの含有量が前記リチウム遷移金属複合酸化物に対して0.75mol%以下である、請求項1に記載の正極活物質。
  3. 前記被覆層における前記リンの含有量が前記リチウム遷移金属複合酸化物に対して0.75mol%以下である、請求項1又は2に記載の正極活物質。
  4. 下記組成式
    LiNi1−x−yCo
    (1.00≦a≦1.50、0.00<x≦0.50、0.00<y≦0.50、0.00<z≦0.02、0.00<x+y≦0.70、MはMn及びAlからなる群から選択される少なくとも一種の元素であり、MはZr、W、Ti、Mg、Ta、Nb及びMoからなる群から選択される少なくとも一種の元素である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含むコア粒子を撹拌することと、
    撹拌されているコア粒子に、有機酸のマグネシウム塩を含有する第一の溶液並びにリン及び酸素を含有する第二の溶液をそれぞれ添加して、混合し、被覆されたコア粒子を得ることと、
    得られる前記被覆されたコア粒子を熱処理することと、
    を含む非水電解液二次電池用正極活物質の製造方法。
  5. 前記第一の溶液及び前記第二の溶液の総添加量が、前記コア粒子に対して1重量%以上20重量%以下である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記有機酸が酢酸である、請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記第二の溶液が、リン酸のアンモニウム塩溶液である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記第二の溶液のpHが、7.3以上8.4以下である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 前記被覆されたコア粒子の熱処理が300℃以上550℃以下で行われる、請求項4〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 請求項1〜3いずれかの一項に記載の正極活物質を含む非水電解液二次電池用の正極。
  11. 請求項10に記載の正極と、負極と、非水電解液とを備える、非水電解液二次電池。
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