JP6454463B2 - エチレン−ビニルアルコール樹脂組成物、多層構造体、多層シート、容器及び包装材 - Google Patents

エチレン−ビニルアルコール樹脂組成物、多層構造体、多層シート、容器及び包装材 Download PDF

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Description

本発明は、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、カルボン酸金属塩及び飽和ケトンを含有する樹脂組成物、この樹脂組成物を用いる多層構造体及び多層シート、並びにこの多層シートを用いる容器及び包装材に関する。
エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、「EVOH」と略すことがある)は、酸素等の各種ガス遮蔽性、耐油性、非帯電性、機械強度等に優れた有用な高分子材料であり、フィルム、シート、容器、包装材等に成形され、各種包装材料等として広く用いられる。特に、EVOH層と他の熱可塑性樹脂層とからなる積層体は、食品のボイル殺菌用又はレトルト殺菌用の包装材料として有用であることが知られている。
但し、一般に使用される熱水式のボイル殺菌又はレトルト殺菌に用いた場合、処理時にEVOH層へ水が浸入し、EVOH層の機械物性が低下する。この改善方法としては、従来EVOHに高い耐熱水性を有するポリアミド(以下、「PA」と略すことがある)をブレンドする方法が採用されており(以下、かかるボイル殺菌又はレトルト殺菌への適性を「耐レトルト性」ともいう)、今日ではさらに耐レトルト性を向上する方法として、EVOH/PAの質量比が55/45以上97/3以下の樹脂組成物の層を最外層とし、内層に低透湿性の熱可塑性樹脂を積層する方法(特開平10−80981号公報参照)、EVOHとPAとを含有する組成物からなる中間層に金属化合物やホウ酸化合物を含有させる方法(特開平4−131237号公報参照)及び中間層に2種のEVOHとPAとからなる組成物を用いる方法(特開平6−23924号公報参照)が開発されている。
しかし、EVOHとPAとを含有する樹脂組成物は、EVOHの水酸基又は末端カルボキシル基と、PAのアミド基、末端アミノ基又は末端カルボキシル基との間で架橋反応が進行し、樹脂粘度が不均一になり、それに起因して、長時間の溶融成形時等に押出機、スクリュー及びダイス内におけるコゲの発生が顕著になる。
このような押出機、スクリュー及びダイス内のコゲは、一定時間滞留した後の長時間の連続運転時に成形物へ混入する可能性がある。このように成形物へ混入したコゲは、外観を阻害するだけでなく、これに起因して欠陥が発生する結果、種々の機械物性の低下を引き起こす。このようなコゲの成形物への混入を防ぐため、通常定期的に運転を停止し、一連の押出機器の分解、掃除を実施する必要がある。しかし、本作業の頻度の増加は、製造コストの上昇のみならず、停止及び再立ち上げに要する材料の消費、製造時間ロスにも繋がるため、資源及びコストの両観点から改善が求められている。
しかし、上記文献の技術では、耐レトルト性は向上するものの、長時間運転時の成形機内のコゲ発生の抑制という観点では未だ不十分である。
以上のように、樹脂組成物の耐レトルト性と長時間運転時のコゲを起因とする外観不良の改善とを共に向上させることは従来技術では困難である。加えて、環境面の観点からは、成形時の臭気についての配慮も必要となる。
特開平10−80981号公報 特開平4−131237号公報 特開平6−23924号公報 特開2007−31725号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は耐レトルト性と長時間運転時のコゲ発生及び臭気の抑制性とが共に優れる樹脂組成物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、エチレン含有量が20モル%以上60モル%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)(以下、「EVOH(A)」ともいう)、ポリアミド(B)(以下、「PA(B)」ともいう)、カルボン酸金属塩(C)及び飽和ケトン(D)を含有し、上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のポリアミド(B)に対する質量比(A/B)が60/40以上95/5以下であり、上記カルボン酸金属塩(C)の樹脂分に対する含有量が金属元素換算で1ppm以上500ppm以下であり、上記飽和ケトン(D)の樹脂分に対する含有量が0.01ppm以上100ppm以下の樹脂組成物である。
当該樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分を含有し、エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)とポリアミド(B)との含有比、カルボン酸金属塩(C)の含有量及び飽和ケトン(D)の含有量をそれぞれ上記特定範囲とすることで、耐レトルト性と長時間運転時のコゲ発生及び臭気の抑制性とが共に優れる。当該樹脂組成物が上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)と、耐熱水性を向上させるポリアミド(B)と、長時間運転時のゲル状ブツの発生を抑制するカルボン酸金属塩(C)と、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生を抑制する飽和ケトン(D)とを上記特定含有量でそれぞれ含有させることで、これら各成分の含有効果が相乗的に発揮され、結果として耐レトルト性を維持、向上させつつ、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生を効果的に抑制でき、連続製造運転時間を延長させることが可能になると推察される。
上記カルボン酸金属塩(C)の樹脂分に対する含有量としては金属元素換算で5ppm以上が好ましい。当該樹脂組成物は、カルボン酸金属塩(C)の含有量を上記特定範囲とすることで、長時間運転時のゲル状ブツの発生をより抑制することができ、その結果長時間運転時のコゲの発生をより抑制でき、耐レトルト性及び外観不良をより向上させることができる。
上記カルボン酸金属塩(C)の金属元素としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛が好ましい。このようにカルボン酸金属塩(C)を上記特定の金属元素のものとすることで、長時間運転時のゲル状ブツの発生をさらに抑制することができ、その結果コゲの発生をさらに抑制することができ、また耐レトルト性をさらに向上させることができる。
上記飽和ケトン(D)としては、炭素数が3から8が好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘキサノンがより好ましい。上記飽和ケトン(D)として上記特定の飽和ケトンを用いることで、上述のコゲ発生抑制性と耐レトルト性とをさらに向上させることができる。
本発明の多層構造体は、当該樹脂組成物から形成されるバリア層と、このバリア層の少なくとも一方の面に積層される熱可塑性樹脂層とを備える。また、本発明の多層シートは当該多層構造体からなる。当該多層構造体及び当該多層シートは、上述の特性を有する樹脂組成物から形成したバリア層と、熱可塑性樹脂層とを備えることで、外観性、耐レトルト性及び加工性に優れる。
上記バリア層と熱可塑性樹脂層とを共押出成形法により積層するとよい。当該多層シートは、上記2種の層が共押出成形法により積層されることで、簡便かつ確実に製造することができ、その結果上記優れた外観性、耐レトルト性及び加工特性を効果的に達成することができる。
本発明の容器は、当該多層シートを真空圧空成形法により成形するとよい。当該容器は、上述の多層シートを用い、真空圧空成形法により成形することで、簡便かつ確実に製造することができ、その結果外観性及び耐レトルト性に優れる。
当該容器は、ボイル殺菌用又はレトルト殺菌用であるとよい。当該容器は、上述の性質を有する樹脂組成物を用いているので、上記用途に好適に用いることができる。
本発明の包装材は、当該多層シートを加熱延伸成形法により成形してもよい。当該包装材は、上述の多層シートを用いて、加熱延伸成形法により成形することで、簡便かつ確実に製造することができ、その結果延伸後の多層シートからなる包装材は外観性に優れ、また延伸斑の発生が抑制されている。
ここで、「樹脂分」とは、EVOH(A)とPA(B)と後述する任意成分として含有していてもよい他の樹脂とからなる全樹脂成分をいう。
以上説明したように、本発明の樹脂組成物は、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生を効果的に抑制できるため、外観性、耐レトルト性及び機械的強度に優れる成形体を製造することができる。本発明の多層構造体及び多層シートは、外観性、耐レトルト性及び加工特性に優れる。本発明の容器は、外観性及び耐レトルト性に優れる。本発明の包装材は、外観性に優れ、延伸斑の発生が抑制されている。従って、当該樹脂組成物、多層構造体、多層シート、容器及び包装材は、ボイル殺菌用又はレトルト殺菌用等の各種包装材料として好適である。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。また、例示される材料は、特に記載がない限り、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
<樹脂組成物>
当該樹脂組成物は、EVOH(A)、PA(B)、カルボン酸金属塩(C)及び飽和ケトン(D)を含有する。当該樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、ホウ素化合物、共役ポリエン化合物、酢酸類、リン化合物等の任意成分を含有していてもよい。以下、各成分について説明する。
[EVOH(A)]
EVOH(A)は、エチレンとビニルエステルとの共重合体をケン化したエチレン−ビニルアルコール共重合体である。
上記ビニルエステルとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられ、酢酸ビニルが好ましい。これらのビニルエステルは、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
EVOH(A)は、エチレン及びビニルエステル以外の単量体単位に由来する他の構造単位を含んでいてもよい。このような単量体単位としては、例えばビニルシラン系化合物、その他の重合性化合物が挙げられる。上記他の構造単位の含有量としては、EVOH(A)の全構造単位に対して、例えば0.0002モル%以上0.2モル%以下が好ましい。
上記ビニルシラン系化合物としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好ましい。
上記その他の重合性化合物としては、例えばプロピレン、ブチレン等の不飽和炭化水素;(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸;N−ビニルピロリドン等のビニルピロリドンなどが挙げられる。
EVOH(A)のエチレン含有量としては、20モル%以上60モル%以下であり、24モル%以上55モル%以下が好ましく、27モル%以上45モル%以下がより好ましく、27モル%以上42モル%以下がさらに好ましく、27モル%以上38モル%以下が特に好ましい。エチレン含有量が上記下限未満であると、溶融押出時の熱安定性が低下してゲル化しやすくなり、ストリーク、フィッシュアイ等の欠陥が発生し易くなるおそれがある。特に、一般的な溶融押出し時の条件よりも高温又は高速の条件下で長時間運転を行うとゲル化する可能性が高くなる。一方、エチレン含有量が上記上限を超えると、ガスバリア性等が低下し、EVOHが有する有利な特性を十分に発揮できないおそれがある。
EVOH(A)のビニルエステルに由来の構造単位のケン化度としては、通常85%以上であり、90%以上が好ましく、98%以上がより好ましく、99%以上がさらに好ましい。このケン化度が85%未満であると、熱安定性が不十分となるおそれがある。
[PA(B)]
PA(B)は、アミド結合を含む樹脂である。PA(B)は、3員環以上のラクタムの開環重合、重合可能なω−アミノ酸の重縮合、二塩基酸とジアミンとの重縮合等によって得られる。
PA(B)において、ジアミンとして2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の置換基を導入した脂肪族ジアミン、メチルベンジルアミン、メタキシリレンジアミン等の芳香族アミン等を使用してもよく、これらを用いてポリアミドへの変性を行ってもよい。さらに、ジカルボン酸として2,2,4−及び2,4,4−トリメチルアジピン酸等の置換基を導入した脂肪族カルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、フタル酸、キシリレンジカルボン酸、アルキル置換テレフタル酸、アルキル置換イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸等を使用してもよく、これらを用いてポリアミドへの変性を行ってもよい。
PA(B)としては、例えばポリカプラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−ω−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリルラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン26)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン86)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン106)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン6/66)、ラウリルラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン12/66)、ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン66/610)、エチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体(ナイロン26/66)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン6/66/610)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ヘキサメチレンイソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体(ナイロン6I/6T)等が挙げられる。これらのPA(B)は1種又は2種以上混合した形で使用しても構わない。
これらのPA(B)の中では、ポリカプラミド(ナイロン6)、カプロラクタム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン6/12)が好ましい。6単位と12単位の含有比は特に限定されないが、12単位の含有率として5質量%〜60質量%が好ましく、5質量%〜50質量%がより好ましい。
当該樹脂組成物中のEVOH(A)及びPA(B)の含有比としては、EVOH(A)のPA(B)に対する質量比の下限として、60/40であり、65/35が好ましく、70/30がより好ましく、75/25が特に好ましい。また、この質量比の上限としては、95/5であり、90/10が好ましく、85/15がより好ましい。この質量比が上記下限未満であると、EVOH(A)が本来有する各種ガス遮蔽性や耐油性といった特性が損なわれるおそれがある。逆に、この質量比が上記上限を超えると、当該樹脂組成物の耐レトルト性が低下するおそれがある。
当該樹脂組成物における樹脂分に対するEVOH(A)及びPA(B)の合計質量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
[カルボン酸金属塩(C)]
当該樹脂組成物は、カルボン酸金属塩(C)を含有する。当該樹脂組成物は、カルボン酸金属塩(C)を含有することで、長時間運転時のゲル状ブツの発生を抑制することができる。
カルボン酸金属塩(C)の金属元素としては特に限定されないが、ゲル状ブツの抑制効果の観点から、例えばマグネシウム、カルシウム、バリウム、ベリリウム、亜鉛、銅等の2価の金属塩を形成する金属元素が挙げられ、それらの中でも、マグネシウム、カルシウム、亜鉛が好ましい。
カルボン酸金属塩(C)のアニオンとしては、カルボン酸アニオンであれば特に限定されないが、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、ジメチルジチオカルバミン酸、パルミチン酸、2−エチルへキサン酸、ネオデカン酸、リノール酸、トール酸、オレイン酸、カプリン酸、ナフテン酸のカルボン酸アニオン等が挙げられる。
カルボン酸アニオンを構成するカルボン酸としては、炭素数1〜26のカルボン酸が好ましく、炭素数1〜12がより好ましく、炭素数1〜9がさらに好ましく、酢酸が特に好ましい。
カルボン酸金属塩(C)の樹脂分に対する含有量の下限としては、金属元素換算で1ppmであり、3ppmが好ましく、5ppmがより好ましく、10ppmがさらに好ましい。カルボン酸金属塩(C)の上記含有量の上限としては、金属元素換算で500ppmであり、350ppmが好ましく、200ppmがより好ましく、150ppmがさらに好ましい。上記含有量が上記下限未満だと、当該樹脂組成物の長時間運転時におけるゲル状ブツの抑制効果が不十分となる。上記含有量が上記上限を超えると、当該樹脂組成物の着色が顕著になり、また分解反応による劣化が促進され、適度な溶融粘度を有するEVOHが得られないため、得られる成形体の外観性が低下し、かつ所望の成形体を得ることが困難になるおそれがある。ここで、当該樹脂組成物中のカルボン酸金属塩(C)の含有量とは、当該樹脂組成物中の樹脂分に対する割合、すなわち樹脂成分の合計質量に対する金属元素換算の質量割合であり、具体的には、乾燥させた当該樹脂組成物中の樹脂分に対する割合をいう。当該樹脂組成物は、カルボン酸金属塩(C)を1種単独で又は2種以上を併用して用いてもよい。
[飽和ケトン(D)]
本発明の樹脂組成物は、飽和ケトン(D)を含有するため、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生を効果的に抑制でき、外観性、耐レトルト性及び機械的強度に優れる成形体を製造することができる。ここで、飽和ケトン(D)とは分子内のカルボニル基以外の部分に不飽和結合を含まないケトンをいう。飽和ケトン(D)は、カルボニル基以外の部分に不飽和結合を含まない限りは、直鎖状のケトンであっても、分枝状のケトンであっても、分子内に環構造を有するケトンであってもよい。飽和ケトン(D)の分子内のカルボニル基の数は、1であっても2以上であってもよい。
飽和ケトン(D)としては、例えば飽和脂肪族ケトン、飽和環状ケトン等が挙げられる。
飽和脂肪族ケトンとしては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、4−メチル−2−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2−オクタノン、3−メチル−2−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、3−オクタノン、6−メチル−2−ヘプタノン、2−ノナノン、5−ノナノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、6−ウンデカノン、2−ウンデカノン、7−トリデカノン、メチルシクロペンチルケトン、メチルシクロヘキシルケトン等が挙げられる。
飽和環状ケトンとしては、例えばシクロブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、シクロノナノン、シクロデカノン、シクロウンデカノン、シクロドデカノン等が挙げられる。
飽和ケトン(D)の炭素数としては、飽和ケトン(D)の水溶性向上の観点から、3〜50が好ましく、3〜15がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。飽和ケトン(D)としては、例示した中でも、溶融成形による欠陥の発生及び着色を抑制し、ロングラン性を改善する観点から、飽和脂肪族ケトンが好ましく、アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘキサノンがより好ましく、アセトンがさらに好ましい。
飽和ケトン(D)は、本発明の効果を損なわない範囲において、水素原子の一部又は全部が置換基により置換されていてもよい。置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、アミノ基、アミド基、シアノ基等が挙げられる。
飽和ケトン(D)の含有量の下限としては、樹脂分に対して、0.01ppmであり、0.05ppmが好ましく、0.1ppmがより好ましい。また、飽和ケトン(D)の含有量の上限としては、樹脂分に対して、100ppmであり、95ppmが好ましく、50ppmがより好ましい。上記含有量が上記下限未満だと、成形機内におけるコゲ発生の抑制が不十分となる。上記含有量が上記上限を超えると、溶融成形時に、当該樹脂組成物が飽和ケトン(D)により架橋を起こし、ゲル状ブツの発生を誘発するおそれがあり、また着色し易くなる。ここで、当該樹脂組成物中の飽和ケトン(D)の含有量とは、当該樹脂組成物中の樹脂分に対する割合、すなわち、樹脂成分の合計質量に対する質量割合であり、具体的には、乾燥させた当該樹脂組成物中の樹脂分に対する飽和ケトン(D)の割合をいう。
[任意成分]
(ホウ素化合物)
ホウ素化合物は、溶融成形時のゲル化を抑制すると共に押出成形機等のトルク変動(加熱時の粘度変化)を抑制するものである。
上記ホウ素化合物としては、例えば
オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸類;ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリメチル等のホウ酸エステル;
上記ホウ酸類のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、ホウ砂等のホウ酸塩;
水素化ホウ素類などが挙げられる。これらの中でも、ホウ酸類が好ましく、オルトホウ酸がより好ましい。
当該樹脂組成物のホウ素化合物の含有量の下限としては、100ppmが好ましく、150ppmがより好ましい。ホウ素化合物の含有量の上限としては、5,000ppmが好ましく、4,000ppmがより好ましく、3,000ppmがさらに好ましい。ホウ素化合物の含有量が上記下限未満であると、押出成形機等のトルク変動を十分に抑制することができないおそれがある。一方、ホウ素化合物の含有量が上記上限を超えると、溶融成形時にゲル化を起こし易くなり成形品の外観が悪化するおそれがある。
(共役ポリエン化合物)
共役ポリエン化合物は、溶融成形時の酸化劣化を抑制するものである。ここで、共役ポリエン化合物とは、炭素−炭素二重結合と炭素−炭素単結合が交互に繋がってなる構造を有し炭素−炭素二重結合の数が2個以上である、いわゆる共役二重結合を有する化合物である。この共役ポリエン化合物は、共役二重結合を2個有する共役ジエン、3個有する共役トリエン、又はそれ以上の数を有する共役ポリエンであってもよい。また、上記共役二重結合が互いに共役せずに1分子中に複数組あってもよい。例えば、桐油のように共役トリエン構造が同一分子内に3個ある化合物も上記共役ポリエン化合物に含まれる。
上記共役ポリエン化合物の共役二重結合の数としては、7個以下が好ましい。当該樹脂組成物は、共役二重結合を8個以上有する共役ポリエン化合物を含有すると、成形品の着色が起こる可能性が高くなる。
上記共役ポリエン化合物は、共役二重結合に加えて、カルボキシル基及びその塩、水酸基、エステル基、カルボニル基、エーテル基、アミノ基、イミノ基、アミド基、シアノ基、ジアゾ基、ニトロ基、スルホン基及びその塩、スルホニル基、スルホキシド基、スルフィド基、チオール基、リン酸基及びその塩、フェニル基、ハロゲン原子、二重結合、三重結合等のその他の官能基を有していてもよい。
上記共役ポリエン化合物としては、例えば
イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエン、2−t−ブチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、2,4−ジメチル−1,3−ペンタジエン、3,4−ジメチル−1,3−ペンタジエン、3−エチル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、3−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1−メトキシ−1,3−ブタジエン、2−メトキシ−1,3−ブタジエン、1−エトキシ−1,3−ブタジエン、2−エトキシ−1,3−ブタジエン、2−ニトロ−1,3−ブタジエン、クロロプレン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、1−ブロモ−1,3−ブタジエン、2−ブロモ−1,3−ブタジエン、オシメン、フェランドレン、ミルセン、ファルネセン、ソルビン酸、ソルビン酸エステル、ソルビン酸塩等の共役ジエン化合物;
1,3,5−ヘキサトリエン、2,4,6−オクタトリエン−1−カルボン酸、エレオステアリン酸、桐油、コレカルシフェロール、フルベン、トロポン等の共役トリエン化合物;
シクロオクタテトラエン、2,4,6,8−デカテトラエン−1−カルボン酸、レチノール、レチノイン酸等の共役ポリエン化合物などが挙げられる。上記共役ポリエン化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
共役ポリエン化合物の炭素数としては4〜30が好ましく、4〜10がより好ましい。例示した共役ジエン化合物のうち、ソルビン酸、ソルビン酸エステル、ソルビン酸塩、ミルセン、これらのうちの2以上の混合物が好ましく、ソルビン酸、ソルビン酸塩、これらの混合物がより好ましい。ソルビン酸、ソルビン酸塩及びこれらの混合物は、高温での酸化劣化の抑制効果が高く、また食品添加剤としても広く工業的に使用されているため衛生性や入手性の観点からも好ましい。
上記共役ポリエン化合物の分子量は、通常1,000以下であり、500以下が好ましく、300以下がより好ましい。上記共役ポリエン化合物の分子量が1,000を超えると、EVOH(A)中への共役ポリエン化合物の分散状態が悪化し、溶融成形後の外観が悪化するおそれがある。
当該樹脂組成物における共役ポリエン化合物の含有量の下限としては、0.01ppmが好ましく、0.1ppmがより好ましく、0.5ppmがさらに好ましく、1ppmが特に好ましい。上記含有量の上限としては、1,000ppmが好ましく、800ppm以下がより好ましく、500ppm以下がさらに好ましい。共役ポリエン化合物の含有量が上記下限未満であると、溶融成形時の酸化劣化を抑制する効果を十分に得られないおそれがある。一方、共役ポリエン化合物の含有量が上記上限を超えると、樹脂組成物のゲル化を促進するおそれがある。
重合の後工程で共役ポリエン化合物を添加することにより成形時にゲル状ブツの発生の少ない樹脂組成物が得られることは特開平9−71620号公報に開示されているが、本発明においては、共役ポリエン化合物に加えて飽和ケトン(D)を併せて添加することで、フィッシュアイ等の欠陥の発生及び着色をより抑制し、成形体の外観性を向上させることができることに加えて、ロングラン性にも優れる樹脂組成物が得られる。
(酢酸類)
酢酸類は、成形品の着色を防止すると共に防止溶融成形時のゲル化を抑制するものである。この酢酸類は、酢酸及び酢酸塩を含む。酢酸類としては、酢酸及び酢酸塩を併用することが好ましく、酢酸及び酢酸ナトリウムを併用することがより好ましい。
当該樹脂組成物における酢酸類の含有量の下限としては、50ppmが好ましく、100ppmがより好ましく、150ppmがさらに好ましく、200ppmが特に好ましい。酢酸類の含有量の上限としては、1,000ppmが好ましく、500ppmがより好ましく、400ppmがさらに好ましい。酢酸類の含有量が上記下限未満であると、十分な着色防止の効果を得られず、成形品に黄変が発生するおそれがある。一方、酢酸類の含有量が上記上限を超えると、溶融成形時、特に長時間に及ぶ溶融成形時にゲル化が生じ易くなり、成形品の外観が悪化するおそれがある。
(リン化合物)
リン化合物は、ストリーク、フィッシュアイ等の欠陥の発生及び着色を抑制すると共に、ロングラン性を向上させるものである。このリン化合物としては、例えばリン酸、亜リン酸等のリン酸塩等が挙げられる。
上記リン酸塩としては、第1リン酸塩、第2リン酸塩及び第3リン酸塩のいずれの形でもよい。また、リン酸塩のカチオン種についても特に限定されるものではないが、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が好ましく、これらのうちリン酸2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウムがより好ましく、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2カリウムがさらに好ましい。
当該樹脂組成物におけるリン化合物の含有量の下限としては、1ppmが好ましく、2ppmがより好ましく、3ppmがさらに好ましく、5ppmが特に好ましい。リン化合物の含有量の上限としては、200ppmが好ましく、150ppmがより好ましく、100ppmがさらに好ましい。リン化合物の含有量が上記下限未満である場合、又は上記上限を超える場合、熱安定性が低減し、長時間にわたる溶融成形を行なう際のゲル状ブツの発生、着色が生じ易くなるおそれがある。
(その他の任意成分)
当該樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の任意成分を含有していてもよい。その他の任意成分としては、例えばアルカリ金属又はその塩、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、充填剤、熱安定剤、他の樹脂、高級脂肪族カルボン酸の金属塩等が挙げられる。当該樹脂組成物は、これらの任意成分を2種以上含有してもよく、任意成分の合計含有量としては、当該樹脂組成物中の1質量%以下が好ましい。
上記アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。また、上記アルカリ金属の塩としては、例えば1価の金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、金属錯体等が挙げられ、具体的には、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩等が挙げられる。これらの中でも、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムが好ましい。当該樹脂組成物におけるアルカリ金属の含有量としては、20ppm以上1,000ppm以下が好ましく、50ppm以上500ppm以下がより好ましい。
上記酸化防止剤としては、例えば2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス(6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、例えばエチレン−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキトシキベンゾフェノン等が挙げられる。
上記可塑剤としては、例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エステル等が挙げられる。
上記帯電防止剤としては、例えばペンタエリスリットモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール(商品名:カーボワックス)等が挙げられる。
上記滑剤としては、例えばエチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート等が挙げられる。
上記着色剤としては、例えばカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等が挙げられる。
上記充填剤としては、例えばグラスファイバー、ウォラストナイト、ケイ酸カルシウム、タルク、モンモリロナイト等が挙げられる。
上記熱安定剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。
上記他の樹脂としては、例えばポリアミド、ポリオレフィン等が挙げられる。
上記高級脂肪族カルボン酸の金属塩としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。
なお、ゲル化対策として、例えば上記熱安定剤として例示したヒンダードフェノール系化合物及びヒンダードアミン系化合物、上記高級脂肪酸カルボン酸の金属塩、ハイドロタルサイト系化合物等を添加してもよい。これらは単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。ゲル化対策のための化合物の添加量は、通常0.01質量%〜1質量%である。
<樹脂組成物の製造方法>
当該樹脂組成物の製造方法としては、EVOH(A)、PA(B)、カルボン酸金属塩(C)及び飽和ケトン(D)を均一にブレンドできる方法であれば特に限定されない。EVOH(A)は、例えばエチレンとビニルエステルとを共重合させる工程(以下、「工程(1)」ともいう)、及びこの工程(1)により得られる共重合体をケン化する工程(以下、「工程(2)」ともいう)を備える製造方法により得ることができる。
樹脂組成物中に特定量の飽和ケトン(D)を含有させる方法としては、特に限定されないが、例えば工程(1)において特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法、工程(2)において特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法、工程(2)により得られたEVOH(A)に、特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法等が挙げられる。
但し、工程(1)において特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法、又は工程(2)において特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法を採用する場合には、得られる樹脂組成物中に所望量の飽和ケトン(D)を含有させるために、工程(1)における重合反応、又は工程(2)におけるケン化反応で消費される量を考慮して添加量を多くする必要がある。しかし、飽和ケトン(D)の量が多いとこれらの反応を阻害するおそれがある。また、工程(1)での重合反応や工程(2)でのケン化反応の条件により飽和ケトン(D)が消費される量が変動するため、樹脂組成物中の飽和ケトン(D)の含有量を調節することが難しい。従って、工程(2)より後において、この工程(2)により得られたEVOH(A)に、特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法が好ましい。
樹脂に特定量の飽和ケトン(D)を添加する方法としては、例えば飽和ケトン(D)を予め樹脂に配合してペレットを造粒する方法、エチレン−ビニルエステル共重合体のケン化後に析出させるストランドに飽和ケトン(D)を含浸させる方法、析出させるストランドをカットした後に飽和ケトン(D)を含浸させる方法、乾燥樹脂組成物のチップを再溶解したものに飽和ケトン(D)を添加する方法、樹脂及び飽和ケトン(D)を溶融混練する方法、押出機の途中から樹脂の溶融物に飽和ケトン(D)を供給し含有させる方法、飽和ケトン(D)を樹脂の一部に高濃度で配合して造粒したマスターバッチを樹脂とドライブレンドして溶融混練する方法等が挙げられる。
これらの中でも、樹脂中に微量の飽和ケトン(D)を均一に分散することができる観点から、飽和ケトン(D)を添加する方法としては、飽和ケトン(D)を予め樹脂に配合してペレットを造粒する方法が好ましい。具体的には、飽和ケトン(D)の添加は、樹脂を水/メタノール混合溶媒等の良溶媒に溶解させた溶液に、飽和ケトン(D)を添加し、その混合溶液をノズル等から貧溶媒中に押出して析出及び凝固させ、それを洗浄及び乾燥することにより行うことが好ましい。この場合、当該樹脂組成物は、樹脂に飽和ケトン(D)が均一に混合されたペレットとして得られる。
当該樹脂組成物に飽和ケトン(D)以外の各成分を含有させる方法としては、例えば上記ペレットを各成分と共に混合して溶融混練する方法、上記ペレットを調製する際に、飽和ケトン(D)と共に各成分を混合する方法、上記ペレットを各成分が含まれる溶液に浸漬させる方法等が挙げられる。なお、ペレットと他の成分の混合には、リボンブレンダー、高速ミキサーコニーダー、ミキシングロール、押出機、インテンシブミキサー等を用いることができる。
<成形体>
当該樹脂成形体は、当該樹脂組成物から形成される。フィルムとは、通常300μm未満の厚みを有するものをいい、シートとは、通常300μm以上の厚みを有するものをいう。この樹脂成形体としては、例えばフィルム、シート、容器、パイプ、ホース、繊維、包装材等が挙げられる。当該樹脂成形体は、例えば溶融成形により形成され、必要に応じて、二次加工成形を行うことで形成される。この溶融成形の方法としては、例えば押出成形、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、射出成形、射出ブロー成形等が挙げられる。溶融成形温度としては、EVOH(A)の融点等により異なるが、150℃〜270℃程度が好ましい。上記二次加工成形としては、例えば曲げ加工、真空成形、ブロー成形、プレス成形等が挙げられる。
上記成形体としては、当該樹脂組成物から形成されるバリア層(以下、「バリア層」ともいう)のみからなる単層構造の成形体としてもよいが、機能向上の観点から、バリア層と、このバリア層の少なくとも一方の面に積層される他の層とを備える多層構造体とすることが好ましい。多層構造体は、バリア層と熱可塑性樹脂層とを備えることで、外観性、耐レトルト性及び加工特性に優れる。
多層構造体としては、例えば多層シート、多層パイプ、多層繊維等が挙げられる。
上記多層構造体を構成する他の層としては、例えば熱可塑性樹脂から形成される熱可塑性樹脂層が好ましい。上記多層構造体は、バリア層と熱可塑性樹脂層とを備えることで、外観性及び加熱延伸性に優れる。
上記熱可塑性樹脂としては、例えば、
高密度、中密度又は低密度のポリエチレン;
酢酸ビニル、アクリル酸エステル、又はブテン、ヘキセン等のα−オレフィン類を共重合したポリエチレン;
アイオノマー;
ポリプロピレンホモポリマー;
エチレン、ブテン、ヘキセン等のα−オレフィン類を共重合したポリプロピレン;
ゴム系ポリマーをブレンドした変性ポリプロピレン等のポリオレフィン類;
これらの樹脂に無水マレイン酸を付加又はグラフトした樹脂;
ポリエステルなどが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としてはさらに、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂としては、これらの中で、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルが好ましい。熱可塑性樹脂層を形成する具体的樹脂材としては、無延伸ポリプロピレンフィルム、ナイロン6フィルムが好ましい。
上記多層構造体の層構成に関しては特に限定されるものではないが、成形性及びコスト等の観点から、熱可塑性樹脂層/バリア層/熱可塑性樹脂層、バリア層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層、熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/バリア層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層が代表的なものとして挙げられる。これらの層構成の中で、熱可塑性樹脂層/バリア層/熱可塑性樹脂層、熱可塑性樹脂層/接着性樹脂層/バリア層/接着性樹脂層/熱可塑性樹脂層が好ましい。バリア層の両外層に熱可塑性樹脂層を設ける場合は、両外層の熱可塑性樹脂層は互いに異なる樹脂からなる層であってもよいし、同一の樹脂からなる層であってもよい。
上記多層構造体を製造する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば押出ラミネート法、ドライラミネート法、押出ブロー成形法、共押出ラミネート法、共押出成形法、共押出パイプ成形法、共押出ブロー成形法、共射出成形法、溶液コート法等が挙げられる。
多層シートを製造する方法としては、これらの中で、共押出ラミネート法、共押出成形法が好ましく、共押出成形法がより好ましい。上記バリア層と熱可塑性樹脂層とが上記方法により積層されることで、簡便かつ確実に製造することができ、その結果高い外観性、耐レトルト性及び加工特性を効果的に達成することができる。
上記多層シートを用いて成形体を成形する方法としては、例えば加熱延伸成形法、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法、ブロー成形法等が挙げられる。これらの成形は、通常EVOHの融点以下の温度範囲で行われる。これらの中で、加熱延伸成形法、真空圧空成形法が好ましい。加熱延伸成形法は、多層シートを加熱し、一方向又は複数方向に延伸して成形する方法である。真空圧空成形法は、多層シートを加熱し、真空と圧空を併用して成形する方法である。上記成形体として、上述の多層シートを加熱延伸成形法により成形してなる包装材は、簡便かつ確実に製造することができ、また外観性に優れ、延伸斑が抑制されたものとすることができる。また、上述の多層シートを真空圧空成形法により成形してなる容器は、簡便かつ確実に製造することができ、また外観性及び耐レトルト性により優れるものとすることができる。また、これらの包装材及び容器は、フローマークが抑制されたものとすることができる。
上記加熱延伸成形法において、押出成形された多層シートは、押出成形後直ちに急冷し実質上可能な限り非晶質にすることが好ましい。次いで、この多層シートをEVOHの融点以下の範囲で再加熱し、ロール延伸法、パンタグラフ式延伸法又はインフレ延伸法等により一軸又は二軸延伸する。延伸倍率としては縦又は/及び横にそれぞれ1.3〜9倍、好ましくは1.5〜4倍であり、加熱温度としては、50℃〜140℃、好ましくは60℃〜100℃である。加熱温度が50℃以下未満では延伸性が悪くなり、寸法変化も大きくなる。
上記包装材は、多層シートから加熱延伸成形法を用いて製造する場合、熱可塑性樹脂として上記樹脂を用いることで、外観性をより優れるものにすることができ、またクラック等の欠陥をより抑制することができる。
また、上記成形体は、上述した当該樹脂組成物と他の樹脂組成物とを用いた共射出延伸ブロー成形法によって成形することもできる。共射出延伸ブロー成形法は、例えば2種以上の樹脂組成物を用いる共射出成形により多層構造を有する予備成形体を得た後、この予備成形体を加熱延伸ブロー成形する方法である。上述の特性を有する樹脂組成物から共射出延伸ブロー成形法を用いて成形されることで、上記成形体は、簡便かつ確実に製造することができ、外観性に優れ、フローマークが抑制されたものとすることができる。上記他の樹脂組成物としては、例えば上記熱可塑性樹脂等が挙げられる。
なお、押出成形、ブロー成形等の熱成形等を行う際に発生するスクラップは、上記熱可塑性樹脂層にブレンドして再利用してもよいし、別途回収層として用いてもよい。
上述の真空圧空成形法では、例えば多層シートを加熱して軟化させた後に、金型形状に成形される。成形方法としては、真空又は圧空(圧縮空気)を用い、必要によりさらにプラグを併せ用いて金型形状に成形する方法(ストレート法、ドレープ法、エアスリップ法、スナップバック法、プラグアシスト法等)、プレス成形する方法等が挙げられる。成形温度、真空度、圧空の圧力、成形速度等の各種成形条件は、プラグ形状や金型形状、原料フィルムやシートの性質等により適切に設定される。
成形温度は特に限定されるものではなく、成形するのに十分な程度に樹脂が軟化する温度であればよい。例えば、多層シートを熱成形する際には、加熱による多層シートの融解が生じたり、ヒーター板の金属面の凹凸が多層シートに転写したりする程度の高温にはせず、かつ賦形が十分でない程度の低温にしないことが望ましい。具体的に、多層シートの温度としては、50℃〜180℃、好適には60℃〜160℃である。
上記容器は、当該多層シートの平面に凹部を形成した形の3次元状に熱成形されて製造される。上記容器は、上述の真空圧空成形法により、好適に成形される。凹部の形状は内容物の形状に対応して決定されるが、特に凹部の深さが深いほど、また凹部の形状が滑らかでないほど通常のEVOH積層体では厚みムラを発生し易く、コーナー部等が極端に薄くなるので、本発明による改善効果が大きい。上記容器が全層厚み300μm程度未満の多層シートを成形してなるものである場合、絞り比(S)は、好適には0.2以上、より好適には0.3以上、さらに好適には0.4以上のときに本発明の効果はより有効に発揮される。また、上記容器が全層厚みが300μm程度以上の多層シートを成形してなるものである場合、絞り比(S)は、好適には0.3以上、より好適には0.5以上、さらに好適には0.8以上のときに本発明の効果はより有効に発揮される。
ここで、絞り比(S)とは、下記式(1)により算出される値をいう。

S=(容器の深さ)/(容器の開口部に内接する最大径の円の直径)
・・・ (1)

すなわち、絞り比(S)とは、容器の最深部の深さの値を、多層シートの平面に形成された凹部(開口部)の形状に接する最も大きい内接円の直径の値で除した値である。この円の直径は、例えば凹部の形状が円である場合にはその直径、楕円である場合にはその短径、長方形である場合にはその短辺の長さがそれぞれ内接する最大径の円の直径の値である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、本実施例における各定量は、以下の方法を用いて行った。
[含水EVOHペレットの含水率の測定]
メトラー・トレド社のハロゲン水分率分析装置「HR73」を用い、乾燥温度180℃、乾燥時間20分、サンプル量約10gの条件で、含水EVOHペレットの含水率を測定した。以下に示す含水EVOHの含水率は、EVOHの乾燥質量基準の質量%である。
[EVOH(A)のエチレン含有量及びケン化度]
核磁気共鳴装置(日本電子社の「JNM−GX−500型」)を用い、DMSO−dを測定溶媒として、H−NMRにより求めた。
[カルボン酸及びカルボン酸イオンの定量]
乾燥EVOHペレットを凍結粉砕により粉砕した。得られた粉砕EVOHを、呼び寸法1mmのふるい(標準フルイ規格JIS Z8801−1〜3準拠)で分けた。上記ふるいを通過したEVOH粉末10gとイオン交換水50mLを共栓付き100mL三角フラスコに投入し、冷却コンデンサーを付けて、95℃で10時間撹拌した。得られた溶液2mLを、イオン交換水8mLで希釈した。この希釈溶液を、横河電機社のイオンクロマトグラフィー「ICS−1500」を用い、下記測定条件に従ってカルボン酸イオンの量を定量することで、カルボン酸及びカルボン酸イオンの量を算出した。なお、定量に際してはモノカルボン酸又は多価カルボン酸を用いて作成した検量線を用いた。
(測定条件)
カラム :DIONEX社の「IonPAC ICE−AS1(9φ×250mm、電気伝導度検出器)」
溶離液 :1.0mmol/L オクタンスルホン酸水溶液
測定温度 :35℃
溶離液流速 :1mL/min.
分析量:50μL
[金属イオンの定量]
乾燥EVOHペレット0.5gをアクタック社のテフロン(登録商標)製耐圧容器に仕込み、和光純薬工業社の精密分析用硝酸5mLをさらに加えた。30分放置後、ラプチャーディスク付きキャップリップにて容器に蓋をし、アクタック社のマイクロウェーブ高速分解システム「スピードウェーブ MWS−2」にて150℃10分、次いで180℃10分処理し、乾燥EVOHペレットを分解させた。乾燥EVOHペレットの分解が完了できていない場合は、処理条件を適宜調節した。得られた分解物を10mLのイオン交換水で希釈し、すべての液を50mLのメスフラスコに移し取り、イオン交換水で定容し、分解物溶液を得た。
上記得られた分解物溶液を、パーキンエルマージャパン社のICP発光分光分析装置「Optima 4300 DV」を用い、以下に示す各観測波長で定量分析することで、金属イオン、リン酸化合物及びホウ素化合物の量を定量した。リン酸化合物の量は、リン元素を定量しリン元素換算質量として算出した。ホウ素化合物の含有量は、ホウ酸換算質量として算出した。
Na :589.592nm
K :766.490nm
Mg :285.213nm
Ca :317.933nm
P :214.914nm
B :249.667nm
Si :251.611nm
Al :396.153nm
Zr :343.823nm
Ce :413.764nm
W :207.912nm
Mo :202.031nm
[共役ポリエン化合物の定量]
乾燥樹脂組成物ペレットを凍結粉砕により粉砕し、呼び寸法0.150mm(100メッシュ)のふるい(JIS規格Z8801−1〜3準拠)によって粗大粒子を除去して得た粉砕物10gをソックスレー抽出器に充填し、クロロホルム100mLを用いて48時間抽出処理した。この抽出液中の共役ポリエン化合物の量を高速液体クロマトグラフィーにて定量分析することで、共役ポリエン化合物の量を定量した。なお、定量に際しては、それぞれの共役ポリエン化合物の標品を用いて作成した検量線を使用した。
<EVOH(A)の合成>
[合成例1]
250Lの加圧反応槽を用いて以下の条件で重合を実施し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を合成した。
(仕込み量)
酢酸ビニル:83.0kg
メタノール:17.4kg
2,2’−アゾビスイソブチルニトリル:66.4g
(重合条件)
重合温度 :60℃
重合槽エチレン圧力:3.9MPa
重合時間 :3.5時間
上記重合における酢酸ビニルの重合率は36%であった。得られた共重合反応液にソルビン酸を添加した後、追出塔に供給し、塔下部からのメタノール蒸気の導入により未反応酢酸ビニルを塔頂より除去して、エチレン−酢酸ビニル共重合体の41質量%メタノール溶液を得た。このエチレン−酢酸ビニル共重合体のエチレン含有量は32モル%であった。このエチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液をケン化反応器に仕込み、苛性ソーダ/メタノール溶液(80g/L)を、共重合体中のビニルエステル単位に対して0.4当量となるように添加し、さらにメタノールを加えて共重合体濃度が20質量%になるように調整した。この溶液を60℃に昇温し、反応器内に窒素ガスを吹き込みながら約4時間反応させた。この溶液を円形の開口部を有する金板から水中に押し出して析出させ、切断することで、直径約3mm、長さ約5mmのペレットを得た。このペレットを遠心分離機で脱液した後、さらに大量の水を加えてから脱液する操作を繰り返し行って洗浄し、EVOH(A)のペレットを得た。得られたEVOH(A)のケン化度は99.95モル%であった。
また、上記同様にして、下記表1に示す所定のエチレン含有量のEVOH(A)(ケン化度:99.95モル%)を合成した。
[合成例2]
アセトンを、EVOH(A)に対して0.5ppm含有されるように、上記重合時に供給した以外は合成例1と同様にして重合、ケン化、ペレット化及び洗浄を行ってペレットを得た。得られたEVOH(A)のケン化度は99.95モル%であった。
<樹脂組成物の調製>
[実施例1〜12、15及び比較例2〜6]
上記合成例1で得られたペレット20kgを、180kgの水/メタノール=40/60(質量比)の混合溶媒中に加え、60℃で6時間攪拌し完全に溶解させた。得られた溶液に所定量のアセトン及びソルビン酸を添加し、さらに1時間攪拌してアセトンを完全に溶解させて樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を直径4mmのノズルより、0℃に調整した水/メタノール=90/10(質量比)の凝固浴中に連続的に押出してストランド状に凝固させた。このストランドをペレタイザーに導入して多孔質の樹脂チップを得た。得られたチップを酢酸水溶液及びイオン交換水を用いて洗浄した。この洗浄液とチップとを分離して脱液した後、熱風乾燥機を用いて80℃で4時間乾燥を行い、さらに100℃で16時間乾燥を行い、アセトン含有EVOHペレットを得た。得られたペレットにおけるアセトンの含有量を上記定量方法により定量した。アセトンの添加量を調節することにより、アセトンの含有量が表1に記載の通りとなるようにアセトン含有EVOHペレットを調製した。
上記調製したアセトン含有EVOHペレット、ポリアミド(宇部興産社の「Ny1018A(ナイロン6)」)、及び酢酸マグネシウム・4水和物、酢酸亜鉛・2水和物又は酢酸カルシウム・2水和物を表1に示す各含有量になるように混合し、ドライブレンド後、二軸押出機(東洋精機製作所社の「2D25W」、25mmφ)を用い、ダイ温度250℃,スクリュー回転数100rpm)の押出条件で、窒素雰囲気下で押出しペレット化を行い、目的の樹脂組成物ペレットを得た。
[実施例13及び14]
上記合成例1で得られたペレットに対し、飽和ケトン(D)として、アセトンの代わりに、実施例13においては、メチルエチルケトンを、実施例14においては、2−ヘキサノンを使用して、実施例1〜12と同様に樹脂組成物の調製を行い飽和ケトン含有EVOHペレットを得た。なお、得られたペレットにおける飽和ケトン(D)の含有量を上記定量方法により定量し、表1に記載の通りとなるように飽和ケトン含有EVOHペレットを調製した。さらにポリアミド(宇部興産社の「Ny1018A(ナイロン6)」)、及び酢酸マグネシウム・4水和物を表1に示す含有量になるように混合し、ドライブレンド後、二軸押出機(東洋精機製作所社の「2D25W」、25mmφ)を用い、ダイ温度250℃、スクリュー回転数100rpmの押出条件で、窒素雰囲気下で押出しペレット化を行い、目的の樹脂組成物ペレットを得た。
[比較例1]
上記合成例2で得られたペレット20kgを酢酸水溶液及びイオン交換水を用いて洗浄した。この洗浄液とチップとを分離して脱液した後、熱風乾燥機を用いて80℃で4時間乾燥を行い、さらに100℃で16時間乾燥を行って、EVOHペレットを得た。
上記調製したEVOHペレット、ポリアミド(宇部興産社の「Ny1018A(ナイロン6)」、)、及び酢酸マグネシウム・4水和物を表1に示す各含有量になるように混合し、ドライブレンド後、二軸押出機(東洋精機製作所社の「2D25W」、25mmφ)を用い、ダイ温度250℃、スクリュー回転数100rpmの押出条件で、窒素雰囲気下で押出しペレット化を行い、目的の樹脂組成物ペレットを得た。
<多層シートの製造>
単軸押出装置(東洋精機製作所社の「D2020」、(D(mm)=20、L/D=20、圧縮比=2.0、スクリュー:フルフライト))を用い、上記得られた各樹脂組成物ペレットから厚さ20μmの単層フィルムを作製した。このときの各押出条件は以下に示す通りである。
押出温度:250℃
スクリュー回転数:40rpm
ダイス幅:30cm
引取りロール温度:80℃
引取りロール速度:3.1m/分
上記作製した単層フィルム、市販されている二軸延伸ナイロン6フィルム(ユニチカ社の「エンブレムON」、厚み15μm)及び市販されている無延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ社の「ト−セロCP」、厚み60μm)をそれぞれA4サイズにカットし、単層フィルムの両面にドライラミネート用接着剤を塗布し、外層がナイロン6フィルム、内層が無延伸ポリプロピレンフィルムとなるようドライラミネ−トを実施し、得られたラミネートフィルムを80℃で3分間乾燥させて希釈液を蒸発させ、3層からなる透明な多層シートを得た。上記ドライラミネ−ト用接着剤としては武田薬品工業社の「タケラックA−385」を主剤、武田薬品工業社の「タケネ−トA−50」を硬化剤、希釈液として酢酸エチルを用いたものを使用した。この接着剤の塗布量は4.0g/mとした。ラミネ−ト後、40℃で3日間養生を実施した。
<評価>
上記得られた樹脂組成物及び多層シートについて、以下の評価を行った。評価結果を表1に合わせて示す。
[飽和ケトン(D)の定量]
50質量%の2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)の水溶液200mgに、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)50mL、酢酸11.5mL及びイオン交換水8mLを加え、DNPH溶液を調製した。測定ペレット1gをこのDNPH溶液20mLに加え、35℃にて1時間攪拌し溶解させた。この溶液にアセトニトリルを加えて樹脂分を析出させ沈降させた後、濾過して得られた溶液を濃縮し、抽出サンプルを得た。この抽出サンプルを下記条件の高速液体クロマトグラフィーにて定量分析することで、飽和ケトン(D)を定量した。なお、定量に際しては、それぞれの飽和ケトン(D)の標品をDNPH溶液と反応させて作成した検量線を使用した。なお、飽和ケトン(D)の検出下限は、0.01ppmであった。
カラム:TSKgel ODS−80Ts(東ソー社)
移動相:水/アセトニトリル=52:48(体積比)
検出器:PDA(360nm)、TOF−MS
[成形時の臭気]
樹脂組成物の試料ペレット20gを100mLガラス製サンプル管に入れ、アルミホイルで口部を蓋をした後、熱風乾燥機内で220℃で30分間加熱した。乾燥機から取り出し、室温で30分間放冷した後、サンプル管を2〜3回振り混ぜた後、アルミホイルの蓋を取り臭気を評価した。試料ペレットの臭気の強さを以下のような基準で判定した。
A: 臭気を感じない
B: 弱い臭気を感じる
C: 明らかに臭気を感じる
[コゲ発生抑制性]
単軸押出装置(株式会社東洋精機製作所製「D2020」、D(mm)=20、L/D=20、圧縮比=2.0、スクリュー:フルフライト)を用い、各乾燥樹脂組成物ペレットから厚さ20μmの単層フィルムを作製した。このときの各条件は以下に示す通りである。
押出温度:250℃
スクリュー回転数:40rpm
ダイス幅:30cm
引取りロール温度:80℃
引取りロール速度:3.1m/分
上記条件で連続運転して単層フィルムを作製し、運転開始から8時間後に低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社の「ノバテックLF128」)に樹脂を切り替え、30分間、同条件で製膜を行った。その後、ダイスを分解して低密度ポリエチレンを除去し、ダイス流路表面に付着しているコゲ量を測定し、コゲ発生抑制性を下記評価基準により評価した。
「A(良好)」 :0.01g未満
「B(やや良好)」:0.01g以上1.0g未満
「C(不良)」 :1.0g以上
[着色抑制性]
単軸押出装置(株式会社東洋精機製作所製「D2020」;D(mm)=20、L/D=20、圧縮比=2.0、スクリュー:フルフライト)を用い、各乾燥樹脂組成物ペレットから厚さ20μmの単層フィルムを作製した。このときの各条件は以下に示す通りである。
押出温度:250℃
スクリュー回転数:40rpm
ダイス幅:30cm
引取りロール温度:80℃
引取りロール速度:3.1m/分
上記条件で連続運転して単層フィルムを作製し、運転開始から15時間後に作製された各フィルムについて、目視にて外観性(着色)を下記評価基準により評価した。
(着色の評価基準)
「良好(A)」:無色
「やや良好(B)」:黄変
「不良(C)」:著しく黄変
[成形体の耐レトルト性]
上記得られた多層シートを用いて、12×12cm内寸の四方シ−ルしたパウチを作製した。内容物は水とした。これをレトルト装置(高温高圧調理殺菌試験機(日坂製作所社の「RCS−40RTGN」)を使用して、120℃で20分のレトルト処理を実施した。レトルト処理後、表面水を拭き20℃、65%RHの高温高湿の部屋で1日放置してから耐レトルト性を評価した。耐レトルト性は、透明性が確保されている場合は「A(良好)」と、まだらに白化している場合は「B(不良)」と評価した。
Figure 0006454463
表1の結果から明らかなように、実施例の樹脂組成物及び多層シートは、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生抑制性及び耐レトルト性に優れる。一方、飽和ケトン(D)の種類若しくは含有量、カルボン酸金属塩(C)含有量、又はEVOH/PA質量比が規定範囲外である比較例の樹脂組成物及び多層シートは、成形機内における成形時の臭気、コゲ発生抑制性又は耐レトルト性に劣ることがわかった。
<容器の製造>
[実施例16]
以下の押出成形の条件で、実施例4で得られた樹脂組成物、ポリオレフィン(a)、ポリオレフィン(a’)、カルボン酸変性ポリオレフィン(b)を別々の押出機に仕込み、(a)/(a’)/(b)/樹脂組成物/(b)/(a’)/(a)(各層厚み:200μm/225μm/25μm/100μm/25μm/225μm/200μm)の構成を有する全層厚み1,000μmの4種7層の多層シートを共押出シート成形装置により得た。
各押出機及び押出条件
ポリオレフィン(a)の押出機:一軸、スクリュー直径65mm、L/D=22、温度200℃〜240℃ (ポリプロピレン)
実施例4で得られた樹脂組成物の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=26、温度170℃〜210℃
カルボン酸変性ポリオレフィン(b)の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=26、温度160℃〜220℃ (無水マレイン酸変性ポリプロピレン系の接着性樹脂(三井化学社の「ADMER QF−500」)
ポリオレフィン(a’)の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=22、温度160℃〜210℃ (ポリプロピレン)
共押出シート成形装置の成形条件
フィードブロック型ダイ(巾600mm)、温度240℃
得られた多層シートを、ヒーター板温度を100℃にした熱成形機(ムルチバック社の「R530」)にて、1.5秒間加熱し、シート温度を約85℃にした後に、金型形状(縦:130mm、横:110mm、深さ:50mmの直方体形状、絞り比S=0.45)に挟み、圧縮空気(圧力5kgf/cm(0.5MPa))を吹き込んで成形し、容器を得た。得られた容器は外観性に優れ、コゲのない良好な成形体であった。
[実施例17]
実施例16で得られた多層シートを熱成形機(浅野製作所社)にて、多層シートの温度を150℃にして、カップ形状(金型形状70φ×70mm、絞り比S=1.0)に熱成形(圧縮空気:5kgf/cm(0.5MPa)、プラグ:45φ×65mm、シンタックスフォーム、プラグ温度:150℃、金型温度:70℃)を行った。得られたカップ容器は、外観性に優れ、溶融斑のない良好な成形体であった。
<包装材の製造>
[実施例18]
実施例16で得られた多層シートをパンタグラフ式二軸延伸機にかけ、70℃で延伸倍率3×3倍で同時二軸延伸を行った。延伸後の多層シートには、延伸斑を認めなかった。
[比較例7]
以下の押出成形の条件で、比較例1で得られた樹脂組成物、ポリオレフィン(a)、ポリオレフィン(a’)、カルボン酸変性ポリオレフィン(b)を別々の押出機に仕込み(a)/(a’)/(b)/樹脂組成物/(b)/(a’)/(a)(各層厚み:200μm/225μm/25μm/100μm/25μm/225μm/200μm)の構成を有する全層厚み1,000μmの4種7層の多層シートを共押出シート成形装置により得た。
各押出機及び押出条件
ポリオレフィン(a)の押出機:一軸、スクリュー直径65mm、L/D=22、温度200〜240℃ (ポリプロピレン)
比較例1で得られた樹脂組成物の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=26、温度170〜210℃
カルボン酸変性ポリオレフィン(b)の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=26、温度160〜220℃ (無水マレイン酸変性ポリプロピレン系の接着性樹脂(三井化学社の「ADMER QF−500」)
ポリオレフィン(a’)の押出機:一軸、スクリュー直径40mm、L/D=22、温度160〜210℃ (ポリプロピレン)
共押出シート成形機の成形条件
フィードブロック型ダイ(巾600mm)、温度240℃
得られた多層シートを、ヒーター板温度を100℃にした熱成形機(ムルチバック社の「R530」)にて、1.5秒間加熱し、シート温度を約85℃にした後に、金型形状(タテ:130mm、ヨコ:110mm、深さ:50mmの直方体形状、絞り比S=0.45)に挟み、圧縮空気(圧力5kgf/cm(0.5MPa))を吹き込んで成形し、容器を得た。得られた容器にはコゲが認められた。
[比較例8]
比較例7で得られた多層シートを熱成形機(浅野製作所社)にて、多層シート温度を150℃にして、カップ形状(金型形状70φ×70mm、絞り比S=1.0)に熱成形(圧縮空気:5kg/cm(0.5MPa)、プラグ:45φ×65mm、シンタックスフォーム、プラグ温度:150℃、金型温度:70℃)を行った。得られたカップ容器には、溶融斑を認めた。
[比較例9]
比較例7で得られた多層シートをパンタグラフ式二軸延伸機にかけ、70℃で延伸倍率3×3倍で同時二軸延伸を行った。延伸後の多層シートには、延伸斑を認めた。
本発明の樹脂組成物は、長時間運転時の成形機内におけるコゲ発生及び臭気を効果的に抑制することができ、外観性及び耐レトルト性及び機械的強度に優れる成形体を製造することができる。本発明の多層シートは、外観性、耐レトルト性及び加工特性に優れる。本発明の容器は、外観性及び耐レトルト性に優れる。本発明の包装材は、外観性に優れ、延伸斑の発生が抑制されている。従って、当該樹脂組成物、多層シート、容器及び包装材は、ボイル殺菌用又はレトルト殺菌用等として好適である。

Claims (11)

  1. エチレン含有量が20モル%以上60モル%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体(A)、ポリアミド(B)、カルボン酸金属塩(C)及び飽和ケトン(D)を含有し、
    上記エチレン−ビニルアルコール共重合体(A)のポリアミド(B)に対する質量比(A/B)が60/40以上95/5以下であり、
    上記カルボン酸金属塩(C)の樹脂分に対する含有量が金属元素換算で1ppm以上500ppm以下であり、
    上記飽和ケトン(D)の樹脂分に対する含有量が0.3ppm以上100ppm以下である樹脂組成物。
  2. 上記カルボン酸金属塩(C)の樹脂分に対する含有量が金属元素換算で5ppm以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 上記カルボン酸金属塩(C)の金属元素が、マグネシウム、カルシウム及び亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 上記飽和ケトン(D)の炭素数が3から8である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の樹脂組成物。
  5. 上記飽和ケトン(D)が、アセトン、メチルエチルケトン及び2−ヘキサノンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成されるバリア層と、
    このバリア層の少なくとも一方の面に積層される熱可塑性樹脂層と
    を備える多層構造体。
  7. 請求項6に記載の多層構造体からなる多層シート。
  8. 上記バリア層と熱可塑性樹脂層とが共押出成形法により積層される請求項7に記載の多層シート。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の多層シートを真空圧空成形法により成形してなる容器。
  10. ボイル殺菌用又はレトルト殺菌用である請求項9に記載の容器。
  11. 請求項7又は請求項8に記載の多層シートを加熱延伸成形法により成形してなる包装材。
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