JP6454108B2 - 軒樋の接続構造 - Google Patents

軒樋の接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6454108B2
JP6454108B2 JP2014183357A JP2014183357A JP6454108B2 JP 6454108 B2 JP6454108 B2 JP 6454108B2 JP 2014183357 A JP2014183357 A JP 2014183357A JP 2014183357 A JP2014183357 A JP 2014183357A JP 6454108 B2 JP6454108 B2 JP 6454108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eaves
adhesive sheet
side plate
connection structure
bottom plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014183357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016056577A (ja
Inventor
慶昌 三宅
慶昌 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2014183357A priority Critical patent/JP6454108B2/ja
Publication of JP2016056577A publication Critical patent/JP2016056577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6454108B2 publication Critical patent/JP6454108B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

本発明は、軒樋の接続構造に関する。
一般に、家屋の軒先には、屋根からの雨水を集めて流すための軒樋が設けられている。軒樋は、所定の長さ寸法で成形又は切断された複数の軒樋部材(単に軒樋ともいう)を軒樋継手によって接続したものである。
このような軒樋の接続構造としては、上流側の軒樋部材の端部と下流側の軒樋部材の端部との間に軒樋継手を内嵌させて一対の軒樋を接続したものが知られている。この軒樋継手の内側には、雨水の流路となる内部空間が形成されている。上流側の軒樋部材内の雨水は、軒樋継手の内部空間を通って下流側の軒樋部材側に流されるようになっている。
上記の軒樋の接続構造として、従来、例えば樋(軒樋部材)の端部の内面又は外面に樋部品を重複して接続し、樋と樋部品との重複部間に基材の厚み方向にわたって撥水剤を含浸して構成した止水材を介在させたもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、例えば一対の軒樋部材に跨るように内継手部材を軒樋内に嵌合させ、各軒樋部材に重なる内継手部材の外面の左右の両側部に接着剤塗布面部をそれぞれ設け、各接着剤塗布面部における内継手部材の左右中央側の端部に内継手部材の周方向に亘って接着剤塗布面部に接着剤を塗布する際のガイドとなるガイド用突条を設けたもの(例えば、特許文献2参照)が知られている。
特許第4971657号公報 特開2007−315104号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている軒樋の接続構造では、樋と樋部品とを相対的に嵌め合わせて滑りこませるようにして樋の端部の内面又は外面に軒部品を接続するので、樋と樋継手とがこすれ合い、樋と樋部品との重複部間に介在する接着剤や止水材が掻き落とされてしまうという問題があった。
一方、特許文献2に記載されている軒樋の接続構造では、軒樋部材と内継手との間に挟まれ且つ接着剤塗布面部に塗布された接着剤を左右方向において内継手からはみ出さないように堰き止める目的で、内継手にガイド用突条が設けられている。ところが、このような構成では、軒樋部材と内継手との間に挟まれた際に内継手の周方向に広がる得る液状の接着剤を用いることになり、長期間の使用において、接着剤塗布面部において樹脂からなる軒樋部材及び内継手が膨潤し、硬くなったり、軟らかくなったりして軒樋部材同士の接着強度が低下するという問題が残っている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、一対の軒樋部材の端部間を確実に接続し、軒樋同士の接着強度を高く保持できる軒樋の接続構造の提供を課題とする。
本発明の軒樋の接続構造は、一対の軒樋の端部間に跨って貼着された可撓性を有する接着シートと、前記一対の軒樋の端部間に跨り、且つ前記軒樋の内周方向の一部に設けられ剛性を有する補助部材と、を備え、前記軒樋は、底板と、該底板の両端縁から立ち上がる側板と、を有し、前記側板、前記底板、及び前記側板と前記底板との間の少なくともいずれかには、前記側板又は前記底板の延在方向に孔又は凹部を形成する突条が形成され、前記一対の軒樋の互いに対向する位置に形成された前記突条間に跨って前記孔内又は前記凹部内に前記補助部材が内嵌され、前記補助部材は縦芯と第1の横芯と第2の横芯で構成され、前記縦芯は、前記突条の内面のうち鉛直方向に立ちあがる面全体に当接し、前記第1の横芯は、前記縦芯の上端から前記内面に沿って延びて前記内面に当接し、前記第2の横芯は、前記縦芯の下端から前記内面に沿って延びて前記内面に当接することを特徴とする。
上記構成によれば、接着シートを介在させて一対の軒樋の端部間に軒樋継手や補強部材を設置する必要がなく、軒樋の接続時に接着材が掻き落される要因が払拭される。接着シートは可撓性を有するので、軒先に設置されて内側が見え難い軒樋の内周面に施工し易く、軒樋以外の建物の構造に接触しないようにして軒樋の端部間に跨って確実に貼着される。一方、接着シートとは別の補助部材によって端部間の軒樋の直線性が保持されているので、端部間で軒樋が撓むこともなく、接着シートが伸びる、或いは分断されることもない。従って、一対の軒樋の端部間に接着シートが安定して貼着され、軒樋の端部間における接着強度の低下が確実に防止される。
また、補助部材が一対の軒樋の互いに対向する位置に形成された突条間に跨って孔又は凹部に内嵌されているので、端部間の軒樋の直線性が保持される上に、補助部材が軒樋の外側から見えないため、軒樋の接続構造の美観性が高められる。
本発明の軒樋の接続構造では、前記接着シートは、前記一対の軒樋の端部間に設置される前に予め、前記端部の内周面に沿った形状に成形されたものであることが好ましい。
上記構成によれば、接着シートが設置場所である一対の軒樋の端部の内周面に沿った形状に成形されているので、一対の軒樋の端部間の内周面に設置する際に直接見え難い軒樋の内部空間において接着シートを成形せずに済み、且つ接着シートが軒樋の内周面に容易に密着する。これにより、軒樋の接続構造の施工作業の効率が高められる。
また、本発明の軒樋の接続構造では、前記接着シートは、前記一対の軒樋の端部間に設置される際に、前記端部の内周面に密着するように補助治具で一時的に押圧されたものであることが好ましい。
上記構成によれば、一対の軒樋の端部間の内周面に設置した接着シートが補助治具で押圧されることで軒樋の内周面により密着する。従って、一対の軒樋の端部間に接着シートがより安定して貼着される。
本発明の軒樋の接続構造では、上述したように、可撓性を有する接着シートと剛性を有する補助部材とを備え、従来のように軒樋継手を使用しないことで、一対の軒樋の端部間に接着シートが掻き落されることなく安定して貼着され、軒樋同士の接着強度の低下が確実に抑えられる。
従って、本発明によれば、一対の軒樋の端部間を接続する際に軒樋に設ける接着材を掻き落とすことなく、軒樋同士の接着強度を高く保持できる軒樋の接続構造が提供される。
本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の一部を拡大して示す図であって、図1に示すF方向から見た場合に対応する側面図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の一部を拡大して示す図であって、図1に示すF方向から見た場合に対応する側面図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための模式図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための図であって、補助治具を軒樋の接続構造に装着した後に図7に示すF方向から見た場合に対応する側面図である。 本発明の第一実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための図であって、補助治具を軒樋の接続構造に装着した後に図7に示すF方向から見た場合に対応する側面図である。 本発明の第二実施形態である軒樋の接続構造を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態である軒樋の接続構造の一部を拡大して示す図であって、図10に示すX−X線で矢視した場合に対応する断面図である。 本発明の第二実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。 本発明の第二実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。 本発明の第二実施形態である軒樋の接続構造の施工方法を説明するための斜視図である。
以下、本発明を適用した実施形態である軒樋の接続構造について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施形態の軒樋の接続構造1(以下、単に接続構造1と記載する)を示す斜視図である。図2及び図3は、接続構造1の一部を拡大して示す図であって、図1に示すF方向から見た場合に対応する側面図である。
図1に示すように、本実施形態の接続構造1は、一対の軒樋2A,2Bと、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの間に跨って貼着された接着シート40と、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの間に跨って設けられた補助部材3A,3Bと、を備えている。
軒樋2Aは、家屋等の建物の軒先(図示略)の延在方向(図1に示すF方向)に沿って配される底板4と、底板4の周方向の両端縁4c,4dから立ち上がる前方側板5A(側板)と後方側板5B(側板)と、を備え、側面視で上方にやや拡開しつつ開口する略U字状に形成されている。
軒先の外側に配される前方側板5Aの上端には、不図示の軒樋支持具に係止させる前方耳部6Aが形成されている。また、軒先の内側、即ち建物の鼻隠し板(不図示)側に配される後方側板5Bには、不図示の軒樋支持具に係止させる後方耳部6Bが形成されている。
前方耳部6Aは、軒先の前方側から軒樋支持具の先端部に嵌合する形状に形成されている。具体的には、前方耳部6Aは、軒樋支持具の先端部に設けられた不図示の係止部に係止させる上側突条7と、先端部を下方から受けさせる下側突条8と、を備えている。
上側突条7は、側面視で前方側板5Aの内周面から後方側板5Bに向かって突出した中空壁部である。この中空壁部には、軒樋2Aの延在方向(図1に示すF方向)に延びる孔15が形成されている。孔15の形状は、上側突条7が所定の厚みを有するように上側突条7の外形に沿って形成されている。
上側突条7の基端側の上面には、段差部9が設けられている。上側突条7の先端側の下面には、軒樋支持具の係止部(不図示)に係止させる凹所10が形成されている。
下側突条8は、側面視で後方側板5Bに向かって漸次窄むように形成されている。下側突条8の内部には、軒樋2Aの延在方向に延びる孔16が形成されている。孔16の形状は、下側突条8が所定の厚みを有するように下側突条8の断面形状の外形に沿って形成されている。
後方耳部6Bは、突条19であって、後方側板5Bの内周面から前方側板5Aに向かって突出するように形成された中空壁部である。突条19は、後方側板5Bの上端において湾曲しつつ前方側板5Aに向かって延びる上壁25aと、上壁25aから前方側板5Aに向かって傾斜しつつ下る側壁25bと、側壁25bから段差部12を形成しつつ後方側板5Bに連設された下壁25cと、を備えている。後方耳部6Bは、後方側板5Bの延在方向(図1に示すF方向)に連続して形成されている。
突条19の内部には、軒樋2Aの延在方向に延びる孔17が形成されている。孔17の形状は、後方耳部6Bが所定の厚みを有するように後方耳部6Bの外形に沿って形成されている。
軒樋2Bは、軒樋2Aと同形状に形成されているものである。
なお、軒樋2A,2Bには、軒樋2A,2Bの使用目的等を勘案して、孔16,17のいずれか一方又は両方に替えて凹部が設けられていてもよい。例えば、上側突条7の後方側板5B側の側面が設けられておらず、後方側板5B側に開口していてもよい。また、突条19は上壁25aと下壁25cからなり、側壁25bを備えずに前方側板5A側に開口していてもよい。そして、上記の凹部の内壁面に当接して、後に説明する補強部材が設けられていてもよい。
軒樋2A,2Bは、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩化ビニル樹脂等からなる樹脂基材に、耐候性に優れたAES樹脂やASA樹脂のような耐光性樹脂層が被覆された積層樹脂体で構成されていることが好ましい。また、軒樋2A,2Bは、例えば、押出成形法により成形されている。
接着シート40は、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの間に跨り、端部2a,2bの底板4、前方側板5A及び後方側板5Bの内周面(即ち、軒樋2A,2Bの内周面P)に貼着されている。このように貼着された状態では、接着シート40は、軒樋2Aから軒樋2Bに亘って連通した雨水の流路となる内部空間Sを形成し、上面が開放された多角形状をなしている。
接着シート40は、軒樋2Aと軒樋2Bとを接続するための可撓性を有する基材(図示略)と接着材40Sを積層したものである。ここで、「可撓性を有する」とは、例えば、軒樋2A,2Bの底板4の端縁4dと後方側板5Bとが成す角に追従する程度であることを示す。
上記のように可撓性を有する基材の材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、非晶性ポリエステル、可撓性グラファイトシート、アルミ箔、ゴムシート等が挙げられ、これらの中でも特に耐候性を有するものが好ましい。
接着材の材質としては、雨樋の接続に通常用いられるものであればよく、充填系の接着剤など、基材と軒樋とを隙間やはがれることなく接着できるものであれば特に限定されるものではない。
接着シート40の厚みは特に制限されないが、軒樋2Aから軒樋2Bに亘って連通した接続構造1の流路に雨水が流れた後の底板4の水残りを少なくする目的で、0.1mm以上3mm以下であることが好ましい。
接着シート40に上記範囲の可撓性を付与し、上記範囲の厚みに容易に加工可能であって、取り扱いが容易で、接着強度及び耐熱性に優れている点から、接着シート40は、ゴムシートで構成されていることが好ましい。
また、軒樋2Aと軒樋2Bとの間にわずかな隙間があると、軒樋2A,2Bの底部側から見たときに隙間が見えてしまうため、基材若しくは接着材40Sとしては不透明な材質のものが用いられていることが好ましい。
補助部材3Aは、長尺な平板部材を上側突条7の内面形状に沿って折曲して形成された芯材であり、対をなす軒樋2A,2Bの互いに対向する位置に形成された上側突条7の間に跨って、上側突条7の内部(即ち、孔15)に内嵌されている。
図2に示すように、補助部材3Aは、例えば、前方側板5Aの内面に当接するように略鉛直方向に形成された縦芯21eと、縦芯21eの上端から不図示の後方側板5Bに向かって段差部9の内面に当接するまで延びた横芯(第1の横芯)21fと、縦芯21eの下端から後方側板5B(図1参照)に向かって延びた横芯(第2の横芯)21gと、を備え、孔15の内壁面の一部分に当接している。
但し、補助部材3Aは、孔15に内嵌可能な形状で形成されていればよく、上記説明した縦芯21e,横芯21f,21gを備えているものに限定されない。
図3に示すように、補助部材3Bは、例えば、後方耳部6Bの側壁25bの内側に当接するように略鉛直方向に形成された縦芯22eと、縦芯22eの上端から上壁25aの内側に沿って延びて後方側板5Bに当接する横芯22fと、縦芯22eの下端から後方側板5Bに向かって、下壁25cに沿って段差部12に当接するまで延びた横芯22gとを備え、孔17の内壁面の一部分に当接している。
但し、補助部材3Bは、孔17に内嵌可能な形状で形成されていればよく、上記説明した縦芯22e,横芯22f,22gを備えているものに限定されない。
補助部材3A,3Bの材質としては、耐候性が高く、軒樋2A,2Bを形成している合成樹脂よりも剛性が高いものであればよく、例えば繊維補強樹脂(FRP)であってもよい。長期間の使用において補助部材3A,3Bの強度を保持する目的から、補助部材3A,3Bは、例えばステンレス等の金属から構成されていることが好ましい。
次いで、本実施形態の接続構造1の施工方法について、図4〜図9を参照して説明する。
先ず、不図示の軒樋部材を軒下の延在寸法に合わせて切断し、軒樋2A,2Bを用意する。そして、図4に示すように、前方耳部6Aの上側突条7の孔15、後方耳部6Bの孔17の形状に合わせて形成された補助部材3A,3Bをそれぞれの形状が対応する孔15,17に、F方向(即ち、図4に示す白抜矢印で示す方向)から挿入する。
次に、図5に示すように、例えばPETからなる接着材40Sを用意する。この後、接着材40Sを予め軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面Pに沿った形状に成形し、接着シート40とすることが好ましく、本実施形態では接着材40Sの成形を行った場合を想定して説明する。但し、このような成形を行わずに、未成形の接着シート39を用いて次に説明する作業を行っても構わない。
続いて、図6に示すように、接着シート40を軒樋2A,2Bに内嵌させ、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面Pに跨るように貼着する。
この後、接着シート40を軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面Pにより密着させるために、図7及び図8に示すように、接着シート40の内壁面に補助治具45を押し当てて、接着シート40を軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面P、即ち端部2a,2bの底板4と前方側板5Aと後方側板5Bのそれぞれの内側の面に向けて押圧し、押圧完了後に軒樋2A,2Bの端部2a,2bから抜出してもよい。
具体的には、後方側板5B側に配される補助治具45の後方側壁部45Bの上端を軒樋2A,2Bの後方耳部6Bの下方に係止し、後方側板5B、底板4、前方側板5A側にそれぞれ配される補助治具45の後方側壁部45B、底壁部44、前方側壁部45Aをこの順で接着シート40に当接させ、前方側壁部45Aの上端を軒樋2A,2Bの前方耳部6Aの下方に係止させる。そして、図8に示すように、補助治具45を接着シート40に対して軒樋2A,2Bの内側から押し当てて押圧し、接着材の硬化完了後に接着シート40から離反させる。
補助治具45は、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面Pに沿った形状に形成された、例えばステンレスや塩化ビニル製材料等からなるものである。
補助治具45の操作性を高める点から、図8及び図9に示すように、補助治具45の前方側壁部45A及び後方側壁部45Bの上端には把持部45Lが設けられていることが好ましい。また、補助治具45を軒樋2A,2Bや接着シート40の交差や変形に追従可能にする点から、補助治具45の外壁面には、図9に示すようにクッション性を有する緩衝部材49が設けられていることが好ましい。
上記説明した作業により、軒樋2A,2Bの端部2a,2bが接着シート40によって接着され、且つ軒樋2A,2Bが補助部材3A,3Bによって直線的に保持されて図1に示す接続構造1の施工が完了する。
以上説明したように、本実施形態の接続構造1は、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に跨って貼着された可撓性を有する接着シート40と、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に跨り、且つ軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周方向の一部に固定された剛性を有する補助部材3A,3Bと、を備えている。
上記構成によれば、従来行っていた接着剤を介在させて一対の軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に軒樋継手や補強部材を設置する作業が不要になるので、軒樋2A,2Bの接続時に接着材、即ち接着シート40が掻き落される要因が払拭される。接着シート40は可撓性を有するので、軒樋2A,2Bが予め軒先に設置され、内側が直接見え難い軒樋2A,2Bに接着シート40を設置する場合であっても、接着シート40が容易且つ確実に貼着される。また、接着シート40とは別の補助部材3A,3Bによって端部2a,2b間の軒樋2A,2Bの直線性が保持されているので、端部2a,2b間で軒樋2A,2Bが撓むこともなく、接着シート40が伸びることもなく、分断されることもない。従って、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に接着シート40が安定して貼着され、軒樋2A,2B同士の接着強度の低下が確実に抑えられる。
また、上述したように、補助部材3A,3Bによって端部2a,2b間の軒樋2A,2Bの直線性が保持されるので、接着シート40を軒樋2A,2B同士の接着強度が高く保持される範囲で、より薄くすることができる。これにより、軒樋2Aから軒樋2Bに亘って連通した接続構造1の流路に雨水が流れた後の底板4の水残りが少なくなり、接続構造1における雨水の集水力が向上する。加えて、接続構造1の製造コストを抑えられる。
また、本実施形態の接続構造1において、接着シート40は、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に設置される前に予め、端部2a,2bの内周面Pに沿った形状に成形されたものであることが好ましい。
上記構成によれば、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に接着シート40を設置する際に直接見え難い端部2a,2b間の内部空間Sにおいて接着シート40を成形せずに済み、且つ接着シート40が軒樋2A,2Bの内周面Pに容易に密着する。これにより、接続構造1の施工作業の効率がより高められる。
また、本実施形態の接続構造1において、接着シート40は、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に設置される際に、端部2a,2bの内周面Pに密着するように補助治具45で一時的に押圧されたものであることが好ましい。
上記構成によれば、補助治具45で押圧されることで、接着シート40が軒樋2A,2Bの内周面Pに容易且つ強く密着する。従って、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に接着シート40がより安定して貼着され、軒樋2A,2B同士の接着強度の低下がより確実に抑えられる。
また、本実施形態の接続構造1において、軒樋2A,2Bは、底板4と、前方側板5A及び後方側板5Bと、を有し、前方側板5A、後方側板5B、底板4、前方側板5A及び後方側板5Bと底板4との間の少なくともいずれかには、前方側板5A及び後方側板5B又は底板4の延在方向(図1に示すF方向)に孔を形成する突条が形成され、軒樋2A,2Bの互いに対向する位置に形成された前記突条間に跨ってこれらの突条内に補助部材が内嵌されている。図1〜図3に例示した接続構造1では、前方側板5A、後方側板5B、底板4、前方側板5A及び後方側板5Bと底板4との間のうち、前方側板5Aの上端に孔15を形成する上側突条7が設けられ、後方側板5Bの上端に孔17を形成する突条19が設けられている。また、補助部材3A,3Bが軒樋2A,2Bの互いに対向する位置に形成された上側突条7及び突条19の間に跨ってこれらの突条内に内嵌されている。
上記構成によれば、端部2a,2b間の軒樋2A,2Bの直線性が確実に保持される上に、補助部材3A,3Bが軒樋2A,2Bの外側から見えないことで接続構造1の美観性が高められる。
なお、図1〜図3には、前方側板5Aの上端に孔15を形成する上側突条7が形成され、後方側板5Bの上端に孔17を形成する突条19が形成されている軒樋2A,2Bを例示しているが、例えば底板4と前方側板5Aとの間(即ち、底板4の端縁4c)や底板4と後方側板5Bとの間(即ち、底板4の端縁4d)に底板4の延在方向(図1に示すF方向)に孔を形成する突条が形成されていてもよく、これらの突条内に補助部材が内嵌されていてもよい。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図10及び図11を参照して説明する。
図10は、本実施形態の軒樋の接続構造50(以下、単に接続構造50と記載する)を示す斜視図である。図11は、接続構造50の一部を拡大して示す図であって、図10に示すX−X線で矢視した場合に対応する断面図である。
なお、図10及び図11に示す本実施形態の接続構造50の構成要素において、図1〜図3に示す第一実施形態の接続構造1の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の接続構造50は、第一実施形態の接続構造1と同一である一対の軒樋2A,2Bと、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの間に跨って貼着された接着シート40と、を備え、補助部材3A,3Bに替えて、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に跨り且つ接着シート40を跨ぐように設けられた補助部材3C,3Cを備えている。
本実施形態では、補助部材3C,3Cは、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの前方側板5A及び後方側板5Bに配設されている。
図11に示すように、補助部材3Cは、延在方向(図10及び図11に示すF方向)の両端部において接着剤(図示略)を介して後方側板5Bに貼着された側板貼着部30と、延在方向の中央において後方側板5Bとの間に接着シート40を挟持可能とする接着シート挟持部31と、を備えている。補助部材3Cの延在方向において、側板貼着部30と接着シート挟持部31との間には段差部33が設けられている。後方側板5Bの板面方向(図10及び図11に示すY方向)から見ると、接着シート挟持部31は、接着シート40を収容可能とする凹所35で構成されている。従って、段差部33の形状は、接着シート40の厚みtに合わせて形成されていることが好ましい。
軒樋2A,2Bの端部2a,2bの前方側板5Aに配設された補助部材3Cは、上記説明した後方側板5Bに配設された補助部材3Cと同様に、接着剤(図示略)を介して前方側板5Aに貼着された側板貼着部30と前方側板5Aとの間に接着シート40を挟持可能とする接着シート挟持部31と、を備えて構成されている。
本実施形態の接続構造50を施工する際には、接続構造1の施工方法と同様の作業を行えばよい。以下の説明において、図12〜図14を参照し、接続構造1の施工方法と同様の作業についてはその説明を省略する。
但し、軒樋2A,2Bを用意した後に、図12に示すように軒樋2A,2Bの端部2a,2bを互いに突き合わせ、図13に示すように例えばPETからなる接着シート40を軒樋2A,2Bに内嵌させ、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周面Pに跨るように貼着する。この際、図7〜図9に示す補助治具45を接着シート40に対して軒樋2A,2Bの内側から押圧してもよい。
そして、ステンレス等の金属からなる補助部材3Cを用意し、凹所35の開口面側と同一平面側の側板貼着部30の板面に接着剤(図示略)を塗布する。続いて、図14に示すように、補助部材3Cを軒樋2A,2Bの内周面Pに向けて挿入し、側板貼着部30を前方側板5Aと後方側板5Bのそれぞれに貼着すると共に、凹所35に接着シート40を収容して接着シート40を接着シート挟持部31と前方側板5A及び後方側板5Bのそれぞれとにより挟持させる。
上記説明した作業により、軒樋2A,2Bの端部2a,2bが接着シート40によって接着され、且つ軒樋2A,2Bが補助部材3Cによって直線的に保持されて図10に示す接続構造50の施工が完了する。
以上説明したように、本実施形態の接続構造50は、第一実施形態の接続構造1と同様に、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に跨って貼着された可撓性を有する接着シート40と、軒樋2A,2Bの端部2a,2b間に跨り、且つ軒樋2A,2Bの端部2a,2bの内周方向の一部に固定された剛性を有する補助部材3Cと、を備えている。具体的には、補助部材3Cは、側板貼着部30と、接着シート挟持部31と、を備え、側板貼着部30が前方側板5Aと後方側板5Bのそれぞれに貼着されると共に、凹所35に接着シート40を収容して接着シート40が接着シート挟持部31と前方側板5A及び後方側板5Bのそれぞれとにより挟持されるようにして、前方側板5Aと後方側板5Bの内側に設けられている。
従って、第一実施形態の接続構造1と同様の効果が得られる。
また、補助部材3Cは板状に形成されているものであり、接着シート40に対して軒樋2A,2Bの内側に貼着されるので、補助部材3Cを取り付ける作業がより容易になり、接続構造50の施工作業の効率がより一層高められる。さらに、接続構造50の製造をより簡易化することができる。
なお、補助部材3Cは、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの底板4にも跨って設けられていてもよい。例えば、補助部材3Cは、軒樋2A,2Bの端部2a,2bの底板4、前方側板5A、後方側板5Bのうち少なくとも1つ以上に設けられ、軒樋2A,2Bの直線性を確実に保持する点から、底板4、前方側板5A、後方側板5Bのうち2つ以上に設けられていることが好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
2A,2B…軒樋部材(軒樋)、2a,2b…端部、3A,3B,3C…補助部材、4…底板、4c,4d…端縁、5A…前方側板(側板)、5B…後方側板(側板)、7…上側突条(突条)、15,17…孔、19…突条、40…接着シート、45…補助治具、F…方向(延在方向)、S…内部空間、P…内周面

Claims (3)

  1. 一対の軒樋の端部間に跨って貼着された可撓性を有する接着シートと、
    前記一対の軒樋の端部間に跨り、且つ前記軒樋の内周方向の一部に設けられ剛性を有する補助部材と、
    を備え
    前記軒樋は、底板と、該底板の両端縁から立ち上がる側板と、を有し、
    前記側板、前記底板、及び前記側板と前記底板との間の少なくともいずれかには、前記側板又は前記底板の延在方向に孔又は凹部を形成する突条が形成され、
    前記一対の軒樋の互いに対向する位置に形成された前記突条間に跨って前記孔内又は前記凹部内に前記補助部材が内嵌され、
    前記補助部材は、縦芯と第1の横芯と第2の横芯で構成され、
    前記縦芯は、前記突条の内面のうち鉛直方向に立ちあがる面全体に当接し、
    前記第1の横芯は、前記縦芯の上端から前記内面に沿って延びて前記内面に当接し、前記第2の横芯は、前記縦芯の下端から前記内面に沿って延びて前記内面に当接することを特徴とする軒樋の接続構造。
  2. 前記接着シートは、前記一対の軒樋の端部間に設置される前に予め、前記端部の内周面に沿った形状に成形されたものであることを特徴とする請求項1に記載の軒樋の接続構造。
  3. 前記接着シートは、前記一対の軒樋の端部間に設置される際に、前記端部の内周面に密着するように補助治具で一時的に押圧されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の軒樋の接続構造。
JP2014183357A 2014-09-09 2014-09-09 軒樋の接続構造 Active JP6454108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014183357A JP6454108B2 (ja) 2014-09-09 2014-09-09 軒樋の接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014183357A JP6454108B2 (ja) 2014-09-09 2014-09-09 軒樋の接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016056577A JP2016056577A (ja) 2016-04-21
JP6454108B2 true JP6454108B2 (ja) 2019-01-16

Family

ID=55757677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014183357A Active JP6454108B2 (ja) 2014-09-09 2014-09-09 軒樋の接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6454108B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0348355Y2 (ja) * 1986-03-25 1991-10-16
JP2531166Y2 (ja) * 1991-09-30 1997-04-02 積水化学工業株式会社 軒樋の内面接続構造
JP3552578B2 (ja) * 1999-03-26 2004-08-11 松下電工株式会社 軒樋の連結構造
JP2002332724A (ja) * 2001-05-07 2002-11-22 Sekisui Chem Co Ltd 軒樋のインサイドジョイント用固定治具
JP2007120034A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Matsushita Electric Works Ltd 軒樋の連結構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016056577A (ja) 2016-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4139823B2 (ja) 風呂蓋
JP2011514866A (ja) 車両用固定窓ガラスの密閉システム
US10744861B2 (en) Weather strip for automobile
JP6454108B2 (ja) 軒樋の接続構造
JP7049675B2 (ja) 目地カバー部材及び目地カバー部材を用いた目地補修方法
JP2002167916A (ja) 軒樋継手
JP6399695B2 (ja) トンネルの剥落防止工法
JP4941071B2 (ja) ウエザストリップ
JP5223063B2 (ja) コンクリート壁面のライニング材及びこれを使用したコンクリート壁面のライニング方法
JP4598667B2 (ja) 配管表面カバー、仮設用配管および仮設用配管の施工方法
EP3769940A1 (en) A system and method for attaching an add-on on a wind turbine blade
JP2017115313A (ja) シート部材固定具
JP2010031516A (ja) 谷樋用素材および谷樋の施工方法
JP4919477B2 (ja) 軒樋継手
JP4490212B2 (ja) 乾式の外壁目地止水材、その施工方法及び更新方法
CN210564069U (zh) 一种系统门窗周边收口密封条装置
JP3105911U (ja) Frp管スリーブ
JPH0790946A (ja) コンクリートパネルのシーリング用材及びシーリング工法
JP5289827B2 (ja) 木口材
JP3940100B2 (ja) 金属材補強を施した建築用合成板材
JP6645893B2 (ja) 目地止水構造
JP2009121055A (ja) 壁紙の施工方法
JP6193458B2 (ja) 屋上の防水補修工法、及び同工法で使用する長尺の押さえ金具
JP2008297781A (ja) シート防水固定構造
JP2015189281A (ja) ウィング車両用防水シート、及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170817

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6454108

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151