以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
図1(A)に本実施形態のゲームシステムのネットワーク構成例を示す。図1(A)では、サーバシステム500(情報処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態のゲームシステム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、ゲームシステム及びその処理の一部(又は全部)を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(ゲームサーバ、データベースサーバ、マッチングサーバ、管理サーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM1〜TMn(プレーヤ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TM1〜TMnとしては、例えば図1(B)の家庭用ゲーム装置(据え置き型)、図1(C)の携帯型ゲーム装置、図1(D)の携帯型通信端末(スマートフォン、フューチャーフォン、携帯電話機)、或いは図1(E)の業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TM1〜TMnとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム、ホスト装置、情報処理システム)の構成例を示す。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。
処理部600は、通信部696を介して受信したデータや、記憶部670に記憶されるデータ、プログラム等に基づいて、サーバの各種サービス・管理に必要な種々の処理を行う。この処理部600の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部600は、受信処理部602、送信処理部604、ゲーム処理部606、ゲーム媒体選択部608、タイミングゲージ設定部610、評価処理部612、課金処理部616、管理処理部618、表示処理部620、音処理部630を含む。
受信処理部602は、端末装置等からの情報の受信処理を行う。送信処理部604は、端末装置等への情報の送信処理を行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
ゲーム処理部606は、各種のゲーム処理を行う。ここでゲーム処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲームの各種のイベントを発生する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。例えばゲーム処理部606は、端末装置において入力されたプレーヤ(ユーザ)の操作情報に基づいて、ゲームを開始したり、ゲームを進行させたり、ゲームを終了させたりするなどのゲーム処理を行う。また、プレーヤの操作情報に基づいて、キャラクタ等のオブジェクトを移動させたり、動作させるゲーム処理を行う。
ゲーム媒体選択部608はゲーム媒体の選択処理を行い、タイミングゲージ設定部610はタイミングゲージの設定処理を行う。評価処理部612はプレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。これらの詳細については後述する。
課金処理部616は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部616の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。
管理処理部618は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばプレーヤは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、プレーヤは、ネットワークゲームのプレイや、アイテム等のオンライショッピングや、プレーヤ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部618は、このようなプレーヤのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620は、携帯型通信端末やゲーム装置等の端末装置で画像を表示するための各種の表示処理を行う。例えば画像を生成するための画像生成用データの生成処理等を行う。音処理部630は、携帯型通信端末やゲーム装置等の端末装置で音を出力するための各種の音処理を行う。例えば音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。ここで、画像を生成するための画像生成用データは、本実施形態の手法により生成された画像を携帯型通信端末やゲーム装置等の端末装置において生成(表示)するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置が画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域となるものであり、その機能はRAM(DRAM、SRAM、VRAM)やSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などにより実現できる。
記憶部670は、ゲーム媒体情報記憶部671、タイミングゲージ情報記憶部672、画像情報記憶部673、楽曲情報記憶部674、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。ゲーム媒体情報記憶部671は、カードゲームに使用されるカード等のゲーム媒体の情報を記憶する。例えばゲーム媒体により表されるキャラクタやアイテムのパラメータや装備に関する情報や、ゲーム媒体の識別情報などを記憶する。タイミングゲージ情報記憶部672は、プレーヤの操作タイミングの評価処理に用いられるタイミングゲージの情報を記憶する。例えば、タイミングゲージの評価判定範囲や評価値やタイミング判定領域についての情報を記憶する。例えばタイミングゲージ情報記憶部672は、複数のゲーム媒体の各ゲーム媒体に対応づけて、複数のタイミングゲージの各タイミングゲージの情報を記憶する。また各ゲーム媒体の各状態に対応づけて、各タイミングゲージの情報を記憶する。画像情報記憶部673は、端末装置TM1〜TMnにおいて、ゲーム画像等の画像を表示するための画像情報を記憶する。例えばカード等のゲーム媒体の画像情報、ゲーム媒体に対応するキャラクタの画像情報、タイミングゲージの画像情報、或いはタイミングマーカの画像情報等を記憶する。楽曲情報記憶部674は、音楽ゲームに使用する楽曲の情報を記憶する。例えば楽曲の譜面情報や音情報等を記憶する。課金情報記憶部676は、課金処理部616により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、プレーヤの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したプレーヤのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各プレーヤの各アカウント情報に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、HDD、メモリ(ROM等)、或いは光ディスク(CD、DVD)などにより実現できる。この情報記憶媒体680には、本実施形態のゲームシステム(サーバシステム等)の各部をコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)として機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶されている。
なお、本実施形態の処理は、端末装置においてゲームプログラムを実行することで実現してもよいし、ウェブブラウザプログラムやスクリプト制御を実行することによって実現してもよい。例えばインターネット等の通信回線を通じてゲームに必要な情報を取得してブラウザ上でインタラクティブな表示を実現する、いわゆるブラウザゲームとして本実施形態の処理を実現する構成としてもよい。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnや他の外部サーバとの通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置(プレーヤ端末、クライアント装置)の構成例を示す。なお、端末装置の構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置は、処理部100、操作部160、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、各種サービス提供のための処理、ゲーム処理、画像表示処理、或いは音出力処理などを行う。処理部100は、記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、入力受け付け部101、受信処理部102、送信処理部104、ゲーム処理部106、表示制御部120、音制御部130を含む。
入力受け付け部101は、プレーヤ(ユーザ)からの入力情報の受け付け処理を行う。例えば操作部160を介して入力された情報の受け付け処理を行う。受信処理部102は、サーバシステムや他の端末装置等の外部装置からの情報の受信処理を行う。送信処理部104は、サーバシステムや他の端末装置等の外部装置への情報の送信処理を行う。ゲーム処理部106は、各種のゲーム処理を行う。表示制御部120は、表示部190に画像を表示するための制御を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報(画像生成用データ)に基づく画像を表示部190に表示する制御を行う。音制御部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、楽曲、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAMやSSDやHDDなどにより実現できる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、或いはメモリなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤがゲームプレイ等に用いる各種情報が記憶されるものであり、ICカード(メモリーカード)、USBメモリ、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介して外部装置(サーバシステム、他の端末装置等)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
そして図2に示すように本実施形態ではサーバシステム500(ゲームシステム)が、ゲーム媒体選択部608、タイミングゲージ設定部610、評価処理部612を含む。
ゲーム媒体選択部608(カード選択部)は、プレーヤがゲームに使用するゲーム媒体を選択するための処理を行う。例えばゲーム媒体情報記憶部671には複数のゲーム媒体の情報が記憶されている。ゲーム媒体選択部608は、これらのゲーム媒体の選択画面(カード選択画面)を端末装置の表示部190に表示するための処理を、ゲーム媒体を選択するための処理として行う。プレーヤは、表示部190に表示されるゲーム媒体の選択画面を見ながら、操作部160を用いて、自身がゲームに使用するゲーム媒体を選択する。例えばカード等のゲーム媒体の画像にはキャラクタやアイテムが表示されており、プレーヤは、自身が所望するキャラクタやアイテムが表示されたゲーム媒体を選択する。すると、このゲーム媒体の選択が、端末装置の入力受け付け部101により受け付けられる。そして、いずれのゲーム媒体が選択されたかを通知する選択ゲーム媒体情報が、端末装置からサーバシステム500に送信される。ゲーム媒体選択部608は、この選択ゲーム媒体情報を受け付ける処理や、受け付けた選択ゲーム媒体情報を例えば記憶部670に保存する処理等を、ゲーム媒体を選択するための処理として行う。
タイミングゲージ設定部610は、選択されたゲーム媒体に応じて、タイミングゲージ(タイミングゲージの種類)を設定(選択、生成又は変更等)する。例えば複数のゲーム媒体に対して複数のタイミングゲージが対応づけられている場合には、タイミングゲージ設定部610は、プレーヤがゲームプレイに使用するものとして選択されたゲーム媒体に対応づけられているタイミングゲージを選択する。具体的には、タイミングゲージ情報記憶部672には、各ゲーム媒体に対応づけて各タイミングゲージの情報が記憶されている。タイミングゲージ設定部610は、選択されたゲーム媒体に対応づけられたタイミングゲージの情報をタイミングゲージ情報記憶部672から読み出して、例えばサーバシステム500が端末装置に送信する。これにより端末装置は、各ゲーム媒体に対応するタイミングゲージの画像を表示したり、タイミングゲージを用いた評価処理等の各種の処理を実行できるようになる。
またタイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体の状態に応じて、タイミングゲージを設定する。例えばゲーム媒体のパラメータや装備の状態に応じて、タイミングゲージを設定する。例えばゲーム媒体の各状態に各タイミングゲージが対応づけられている場合には、タイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体の状態が変化した場合に、変化後のゲーム媒体の状態に対応するタイミングゲージを選択する。具体的には、タイミングゲージ情報記憶部672には、ゲーム媒体の各状態に対応づけて各タイミングゲージの情報が記憶されている。タイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体の状態が変化した場合に、変化後の状態に対応づけられたタイミングゲージの情報をタイミングゲージ情報記憶部672から読み出して、例えば端末装置に送信する。これにより端末装置は、ゲーム媒体の各状態に対応するタイミングゲージの画像を表示したり、タイミングゲージを用いた各種の処理を実行できるようになる。
評価処理部612は、設定されたタイミングゲージを用いて、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。即ち、ゲーム媒体が選択されて、そのゲーム媒体に対応するタイミングゲージが設定されると、そのタイミングゲージを使用して、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。例えば評価処理部612は、タイミングゲージに設定された評価判定範囲(評価判定基準)や評価値(得点、報酬等)を使用して、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。例えばタイミングゲージの評価判定範囲等により設定されるタイミングに、操作タイミングが近づけば近づくほど評価値が高くなるように、評価処理を行う。
なお、操作タイミングの評価処理のためのタイミング判定処理については端末装置が行ってもよい。そして、そのタイミング判定処理の結果を端末装置がサーバシステム500に送信し、評価処理部612は、タイミング判定処理の結果に基づいて、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。
またゲーム媒体は、例えば、ゲーム画面に表示され、キャラクタ又はアイテムの情報を有する媒体である。例えばゲーム媒体の画像は、端末装置の表示部190のゲーム画面に表示される。そしてゲーム媒体には、キャラクタ又はアイテムが対応づけられており、ゲーム媒体の情報は、このキャラクタ又はアイテムの画像情報や、キャラクタ又はアイテムの状態情報(パラメータ、装備等)を含むことができる。このゲーム媒体は、プレーヤがゲームプレイに使用するゲームプレイ要素であり、例えばカードゲームにおけるカード等としてゲーム画面に表示される。但し、ゲーム媒体は、このようなカードとして表示されるものには限定されず、カード以外の画像、図形として表示されるものであってもよい。
またタイミングゲージはタイミングを測定する際の基準として使用されるものである。例えばタイミングゲージの長さや大きさによって、操作タイミングの評価処理の評価判定範囲(タイミング判定領域)や評価値が特定される。タイミングゲージはゲーム画面に表示することが望ましいが、ゲーム画面に表示しないことも可能である。
そしてタイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体のキャラクタ又はアイテムのパラメータ及び装備の少なくとも一方に応じて、タイミングゲージを設定する。例えばゲーム媒体により表されるキャラクタ又はアイテムのパラメータ値が変化し、タイミングゲージの切替条件が満たされた場合に(例えばパラメータ値が所与の基準値を超えた場合)、タイミングゲージを第1のタイミングゲージから第2のタイミングゲージに切り替える。或いは、ゲーム媒体のキャラクタやアイテムが所与の装備を行い、タイミングゲージの切替条件が満たされた場合(装備による値の変化が所与の基準値を超えた場合)に、タイミングゲージを第1のタイミングゲージから第2のタイミングゲージに切り替える。
また表示処理部620は、タイミングゲージを表示部に表示するための処理を行う。例えば端末装置の表示部190にタイミングゲージを表示するための処理を行う。具体的には、ゲーム媒体やゲーム媒体の状態に対応するタイミングゲージが設定されると、表示処理部620は、設定されたタイミングゲージを、端末装置の表示部190に表示するための処理を行う。例えば表示処理部620は、端末装置の表示制御部120に対して、設定されたタイミングゲージを表示することを指示する。
また表示処理部620は、移動経路に沿ってタイミングマーカ(音楽ゲームにおけるノート等)が移動する画像を表示するための処理を行う。例えば移動経路に沿ってタイミングマーカが移動する画像を端末装置の表示部190に表示するための処理を行う。具体的には表示処理部620は、端末装置の表示制御部120に対して、移動経路に沿ってタイミングマーカが移動する画像を表示することを指示する。タイミングマーカは、プレーヤの操作タイミングを計測するための指標となる標識である。
そして評価処理部612は、タイミングマーカがタイミングゲージに対応する領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理を行う。例えばタイミングマーカは移動経路に沿って移動し、所与の通過タイミングでタイミングゲージに対応する領域を通過する。評価処理部612は、プレーヤの操作タイミングとタイミングマーカの通過タイミングとの比較処理の結果に基づいて、プレーヤの操作タイミングを評価する。例えば、タイミングマーカの通過タイミングに、操作タイミングが近づけば近づくほど評価値が高くなるように、評価処理を行う。
また評価処理部612は、移動経路に沿った方向でのタイミングゲージの長さ(又はタイミングゲージを構成するパーツの長さ)に応じた範囲に設定された評価判定範囲において、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。例えば移動経路に沿った方向でのタイミングゲージの長さ(パーツの長さ)が長いほど、評価判定範囲が広くなるように、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。
また評価処理部612は、移動経路に交差する方向(例えば直交する方向)でのタイミングゲージの長さ(又はタイミングゲージを構成するパーツの長さ)に応じた大きさに設定された評価値で、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。例えば、移動経路に交差する方向でのタイミングゲージの長さ(パーツの長さ)が長いほど、評価値が高くなるように、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。
また表示処理部620は、複数のゲーム媒体に対応する複数のタイミングゲージが移動経路に配置される画像を表示するための処理を行ってもよい。例えばゲーム媒体選択部608により複数のゲーム媒体が選択され、これらの複数のゲーム媒体に対応する複数のタイミングゲージがタイミングゲージ設定部610により設定されたとする。すると表示処理部620は、設定された複数のタイミングゲージが移動経路に配置される画像を端末装置の表示部190に表示するための処理を行う。例えば端末装置の表示制御部120に対して、当該画像が表示部190に表示されるように指示する。そして評価処理部612は、移動経路に配置される複数のタイミングゲージを用いて、プレーヤの操作タイミングの評価処理を行う。例えばタイミングマーカが、複数のタイミングゲージの各タイミングゲージに対応する各領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理を行う。
この際に表示処理部620は、複数のタイミングゲージの各タイミングゲージに専用のタイミングマーカと、複数のタイミングゲージに共用されるタイミングマーカとが、移動経路で移動する画像を表示するための処理を行ってもよい。例えば端末装置の表示制御部120に対して、当該画像が表示部190に表示されるように指示する。
例えば第1のタイミングマーカは、第1のタイミングゲージに専用のマーカであり、第2のタイミングマーカは、第1、第2のタイミングゲージに共用されるマーカ(共通のマーカ)であったとする。この場合に評価処理部612は、第1のタイミングマーカ(専用マーカ)を用いた操作タイミングの評価処理の際には、第1のタイミングゲージを使用し、第2のタイミングゲージを使用しない。例えば第1のタイミングマーカが、第1のタイミングゲージに対応する領域を通過する際には、操作タイミングの評価処理を行い、第2のタイミングゲージに対応する領域を通過する際には操作タイミングの評価処理を行わない。
一方、第2のタイミングマーカ(共用マーカ)を用いた操作タイミングの評価処理の際には、第1のタイミングゲージと第2のタイミングゲージの両方を使用する。例えば第2のタイミングマーカが、第1のタイミングゲージに対応する領域を通過する際と、第2のタイミングゲージに対応する領域を通過する際の両方において、操作タイミングの評価処理を行う。
また音処理部630は、楽曲を出力(再生)するための処理を行う。例えば端末装置の音出力部192から楽曲を出力するための処理を行う。例えば端末装置の音制御部130に対して、音出力部192から楽曲が出力されるように指示する。楽曲の情報は楽曲情報記憶部674に記憶され、複数の楽曲のいずれを出力(再生)するかは、例えばプレーヤが選曲画面等を用いて選択する。そして評価処理部612は、楽曲の出力と共に移動経路を移動するタイミングマーカ(楽曲に演奏に連動して移動するタイミングマーカ)が、タイミングゲージに対応する領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理を行う。例えばプレーヤの操作タイミングが、楽曲のリズム等に合ったタイミングか否かを評価する。これにより楽曲を用いた音楽ゲームが実現される。
またゲーム媒体選択部608は、プレーヤが使用するゲーム媒体として、複数のゲーム媒体を選択するための処理を行ってもよい。そしてタイミングゲージ設定部610は、選択された複数のゲーム媒体又は複数のゲーム媒体の状態に応じて、タイミングゲージを設定する。例えば複数のゲーム媒体に対応するタイミングゲージを選択する。或いは複数のゲーム媒体の状態に対応するタイミングゲージを選択する。例えば複数のゲーム媒体でグループ(デッキ等)が構成される場合に、そのグループやそのグループの状態に対応するタイミングゲージを選択する。この場合に、例えばグループに属する複数のゲーム媒体に対応する複数のタイミングゲージのうちの1つを、そのグループに対応するタイミングゲージとして選択してもよい。或いは、グループに属する複数のゲーム媒体の状態(パラメータ、属性)に基づいて、タイミングゲージを設定してもよい。例えば複数のゲーム媒体のパラメータ値等の合算値や平均値等を用いて、タイミングゲージを設定してもよい。
またタイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体の状態に応じて、タイミングゲージに設定されるタイミング判定領域の状態、タイミング判定領域に対応づけられる評価値、タイミングゲージの画像、及びタイミングゲージの形状の少なくとも1つを変化させる。タイミング判定領域の状態は、例えば、タイミングゲージに複数のタイミング判定領域が設定される場合のタイミング判定領域の個数や、タイミング判定領域の形状等である。タイミング判定領域に対応づけられる評価値は、プレーヤの操作タイミングが、そのタイミング判定領域のタイミング範囲内にある場合にプレーヤに付与される評価値である。タイミングゲージの画像は、タイミングゲージの色や模様等である。タイミングゲージの形状は、タイミングゲージの外形であってもよいし、タイミングゲージを構成する1又は複数の図形の形状であってもよい。
またタイミングゲージ設定部610は、ゲーム媒体の状態が第1の状態から第2の状態に変化した場合に、タイミング判定領域の個数、形状、及びタイミング判定領域に対応づけられる評価値の少なくとも1つを変化させる。例えばゲーム媒体のパラメータが、第1のパラメータ値から第2のパラメータ値に変化した場合に、タイミング判定領域の個数、形状や、タイミング判定領域に対応づけられる評価値を変化させる。或いはゲーム媒体に所与の装備が行われた場合に、タイミング判定領域の個数、形状や、タイミング判定領域に対応づけられる評価値を変化させる。こうすることで、ゲーム媒体の状態を、タイミングゲージに設定されるタイミング判定領域の状態やその評価値に反映させることができる。
なお、以上では本実施形態の手法を、ゲーム装置に通信接続されるサーバシステムにより実現する場合について説明したが、本実施形態の手法はこれに限定されない。例えば本実施形態のゲーム媒体選択処理、タイミングゲージ設定処理、評価処理、タイミングマーカの移動処理、表示処理、或いは音出力処理等は、サーバシステムにより実現してもよいし、端末装置により実現してもよい。或いはサーバシステムと端末装置の分散処理により実現してもよい。分散処理により実現する場合には、本実施形態のゲームシステムが行うゲーム媒体選択処理、タイミングゲージ設定処理、評価処理、タイミングマーカの移動処理、表示処理、或いは音出力処理等の各処理は、分散処理のうちゲームシステムに割り当てられた処理部分になる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では本実施形態の手法を音楽ゲームに適用する場合について主に説明するが、本実施形態の手法は、タイミングゲージを用いてプレーヤの操作タイミングを判定する種々のゲーム(格闘ゲーム、アクションゲーム、スポーツゲーム、戦闘ゲーム、RPGゲーム等)に適用できる。また以下では、ゲーム媒体(ゲームプレイ要素)が、ゲームに使用されるカードである場合について説明するが、本実施形態はこれには限定されない。例えばゲーム媒体はゲームに使用されるキャラクタやアイテムであって、カード化されていないキャラクタやアイテムであってもよい。ここで、カード化されているキャラクタ、アイテムとは、いわゆるキャラクタカード(キャラクタが描かれているカード)、アイテムカード(アイテムが描かれているカード等)である。一方、カード化されていないキャラクタ、アイテムとは、ゲームに、カードとしてではなく、キャラクタ自身、或いはアイテム自身として登場するものであり、カード以外の媒体でキャラクタやアイテムが表される。また、キャラクタ(カード化されているキャラクタ或いはカード化されていないキャラクタ)は、現実世界での人(アイドル等)やヒーローなどを表すものである他、車、飛行機、船舶、電車、ロボット、或いは人以外の生物などを表すものであってもよい。また、アイテム(カード化されているアイテム或いはカード化されていないアイテム)としては、例えばゲームで使用される装備(武器等)や所持物などの種々のものを想定できる。例えばゲーム媒体は、ゲーム処理の演算処理に使用されるパラメータ(ゲームパラメータ)等が関連づけられているものであればよい。
2.1 ゲーム媒体やその状態に対応するタイミングゲージの設定
音楽ゲーム(リズムゲーム)等では、タイミングゲージを用いてプレーヤの操作タイミングを判定する。例えば、楽曲の再生に連動してタイミングマーカを移動させる。そしてタイミングゲージに対応する領域をタイミングマーカ(ノート、タイミング指標標識)が通過する際のプレーヤの操作タイミングを判断することで、プレーヤの操作タイミングが楽曲のリズム等に合っているか否かを評価して、プレーヤの得点等を演算する。
一方、カードゲームにおいては、キャラクタやアイテム等を表すカード(広義にはゲーム媒体)が使用される。カードゲームでは、経験値を取得したり、カード合成等を行うことで、キャラクタ等を成長させることでゲームを楽しむ。
しかしながら、これまでは、このようなキャラクタ等のカードの要素を、プレーヤの操作タイミングを評価する音楽ゲーム等に効果的に融合させる手法について提案されていなかった。
そこで本実施形態では、音楽ゲーム等においてプレーヤの操作タイミングに使用されるタイミングゲージに着目し、カードやカードの状態に応じてタイミングゲージを設定する手法を採用している。
例えば図4(A)、図4(B)において、カードCDAはキャラクタCHAを表すカードであり、カードCDBはキャラクタCHBを表すカードである。本実施形態のゲームシステムでは、これらのカードCDA、CDBの情報(ゲーム媒体の情報)として、キャラクタCHA、CHBの各種のパラメータ(経験値、攻撃力、防御力、魔法力、知力、人気度、魅力度、アイドル度、歌唱力、踊りの上手さ、属性、又はヒットポイント等)や装備(武器、アクセサリー、靴、メイク、ヘアスタイル又は衣装等)の情報を記憶している。
そして図4(A)、図4(B)に示すように、本実施形態では、カードCDAに対応してタイミングゲージTGAが設定(選択、生成又は変更等)され、カードCDBに対応してタイミングゲージTGBが設定される。例えば、プレーヤがゲームに使用するカードとして、カードCDAを選択した場合(例えばカードCDAを場に出した場合)には、タイミングゲージTGAが選択され、カードCDBを選択した場合(例えばカードCDBを場に出した場合)には、タイミングゲージTGBが選択される。
タイミングゲージTGA、TGBには、評価判定範囲RDや評価値EVが設定されている。例えば図4(A)、図4(B)では、タイミングゲージTGA、TGB(又はそれを構成するパーツ)の図面における横方向(広義には第1の方向)での長さが、評価判定範囲RDに対応する。また縦方向(広義には第1の方向に交差(直交)する第2の方向)での長さが、評価値EVに対応する。
そして図4(C)に示すように、評価処理の際には、プレーヤの操作タイミングTMが評価判定範囲RD内(評価判定における成功タイミング範囲内)にあるか否かを判定する。そして操作タイミングTMが評価判定範囲RD内である場合には、プレーヤに対して評価値EV(得点、報酬)が付与される。この評価値EVは、固定値であってもよく、可変値であってもよい。例えばプレーヤの操作タイミングTMが評価判定範囲RDの中央に近いほど高くなる評価値EVを付与してもよい。別の言い方をすれば、操作タイミングTMが評価判定範囲RDの端部に近いほど低くなる評価値EVを付与する。評価値EVはその値が高くなるほど、プレーヤが有利な設定になる(得点が高くなる)。
また図4(C)では、タイミングゲージTG(TGA〜TGC)は複数のパーツP1、P2により構成されている。そしてパーツP1の横方向(第1の方向)での長さが評価判定範囲RDに対応する。即ち、パーツP1の横方向(第1の方向)での長さが長いほど、評価判定範囲RDが広くなり、プレーヤは、操作タイミングTMを、評価判定範囲RD内に収めて、評価値EVを得ることが容易になる。またパーツP2の縦方向(第2の方向)での長さが評価値EVに対応する。即ち、パーツP2の縦方向での長さが長いほど、操作タイミングTMが評価判定範囲RD内になったときにプレーヤに付与される評価値EVが大きくなる。
このようにタイミングゲージTGの形状(パーツの形状)により、評価判定範囲RDや評価値EVを表すことで、そのタイミングゲージTGによる評価処理の評価基準をプレーヤに対して視覚的に伝えることが可能になる。即ち、例えば図4(C)において横方向に長いタイミングゲージTGが表示された場合には、評価判定範囲RDが広く、操作タイミングTMを評価判定範囲RD内に収めることが容易であることを、プレーヤは知ることができる。また縦方向に長いタイミングゲージTGが表示された場合には、操作タイミングTMが評価判定範囲RD内に入って操作に成功した場合に付与される評価値EVが大きいことを、プレーヤは知ることができる。
また本実施形態では、カードのパラメータや装備などの状態(ゲーム媒体の状態)に応じてタイミングゲージが設定される。
例えば図5(A)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値(広義にはパラメータ値)が100であり、キャラクタCHAのレベルが5になっている。このような状態のカードCDAに対しては、タイミングゲージTGA1が設定される。このタイミングゲージTGA1は評価判定範囲RD1が狭く、プレーヤの操作タイミングを評価判定範囲RD1内に収めるのが難しい。また、プレーヤの操作タイミングが評価判定範囲RD1に入った時に付与される評価値EV1も小さい。
一方、図5(B)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値が、図5(A)の100から500に増加しており、キャラクタCHAのレベルも5から10に成長している。このような状態のカードCDAに対しては、タイミングゲージTGA2が設定される。このタイミングゲージTGA2では、図5(A)のタイミングゲージTGA1に比べて評価判定範囲RD2が広くなっており、プレーヤの操作タイミングを評価判定範囲RD2内に収めるのが、図5(A)に比べて容易になっている。また、プレーヤの操作タイミングが評価判定範囲RD2に入った時に付与される評価値EV2も、図5(A)に比べて大きくなっている。即ち操作の成功時にプレーヤに付与される評価値EV2が大きい。
また図5(C)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値が、図5(B)の500から1000に増加しており、キャラクタCHAのレベルも10から20に成長している。このような状態のカードCDAに対しては、タイミングゲージTGA3が設定される。このタイミングゲージTGA3では、図5(B)のタイミングゲージTGA2に比べて評価判定範囲RD3が広くなっており、プレーヤの操作タイミングを評価判定範囲RD3内に収めるのが、図5(B)に比べて容易になっている。また、プレーヤの操作タイミングが評価判定範囲RD3に入った時に付与される評価値EV3も、図5(B)に比べて大きくなっている。
このように図5(A)、図5(B)、図5(C)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値等のパラメータ値が上昇すると、それに応じて評価判定範囲RD(RD1〜RD3)や評価値EV(EV1〜EV3)が変化する。例えば図5(A)、図5(B)、図5(C)では、経験値等が上昇すると、評価判定範囲RDが広くなると共に、評価値EVが大きくなる。従って、プレーヤの操作タイミングを評価判定範囲RDに収めるのが容易になると共に、そのときに付与される評価値EVも大きくなる。従って、カードCDAが成長するにつれて、プレーヤは、タイミングゲージTGAを使用した音楽ゲーム等のゲームを優位に進めることが可能になる。
図6(A)〜図6(C)は本実施形態の手法に用いられるテーブルデータの例である。図6(A)のテーブルデータでは、各カードCDA、CDB、CDC、CDD・・・・に対して各タイミングゲージTGA、TGB、TGC、TGD・・・・が対応づけられている。プレーヤがゲームに使用するカードが選択されると(カードが場に出されると)、図6(A)のテーブルデータを用いることで、選択されたカードに対応するタイミングゲージを選択できる。このようなテーブルデータを用いることで、図4(A)〜図4(C)で説明した手法を実現できる。
図6(B)のテーブルデータでは、カードCDAに対して、そのカードのキャラクタ等のパラメータPA1、PA2、PA3・・・や、装備EA1、EA2、EA3・・・の情報が対応づけられて記憶されている。またカードCDBに対して、そのカードのキャラクタ等のパラメータPB1、PB2、PB3・・・や、装備EB1、EB2、EB3・・・の情報が対応づけられて記憶されている。カードCDC、CDD等も同様である。
図6(C)のテーブルデータでは、タイミングゲージTGA1に対して、そのタイミングゲージTGA1の評価判定範囲RD1、評価値EV1の情報が対応づけられて記憶されている。またタイミングゲージTGA2に対して、そのタイミングゲージTGA2の評価判定範囲RD2、評価値EV2の情報が対応づけられて記憶されている。タイミングゲージTGA3等も同様である。
そして本実施形態では、これらのカードのパラメータや装備の状態に応じて、タイミングゲージが選択される。例えばカードCDAのパラメータPA1、PA2、PA3・・・や、装備EA1、EA2、EA3・・・の状態に応じて、タイミングゲージTGA1、TGA2、TGA3・・・のいずれかが選択される。
例えばカードCDAのパラメータや装備の状態が第1の状態であると判断される場合には、図5(A)、図6(C)のように評価判定範囲RD1、評価値EV1が設定されたタイミングゲージTGA1が選択される。カードCDAのパラメータや装備の状態が第2の状態であると判断される場合(第1の状態から第2の状態に変化したと判断される場合)には、図5(B)、図6(C)のように評価判定範囲RD2、評価値EV2が設定されたタイミングゲージTGA2が選択される。カードCDAのパラメータや装備の状態が第3の状態であると判断される場合(第2の状態から第3の状態に変化したと判断される場合)には、図6(C)のように評価判定範囲RD3、評価値EV3が設定されたタイミングゲージTGA3が選択される。
以上のように本実施形態では、プレーヤにより使用されるカード(ゲーム媒体)は、ゲーム画面に表示され、キャラクタの情報を有する。そしてカードのキャラクタのパラメータや装備に応じて、タイミングゲージを設定されて、プレーヤの操作タイミングが評価される。
図7は評価判定範囲や評価値の詳細な設定手法の例である。図7では、評価判定範囲RDが更に細かく分割されている。例えば評価判定範囲RDが、範囲RG1及びRG2、範囲RE1及びRE2、範囲RPに分割されている。
範囲RG1及びRG2は、プレーヤの操作タイミングTMの評価が「グッド」と判定される範囲であり、プレーヤの操作タイミングTMが範囲RG1又はRG2内にある場合には、「グッド」を表す評価値EVGがプレーヤに付与される。
範囲RE1及びRE2は、プレーヤの操作タイミングTMの評価が「エクセレント」と判定される範囲であり、プレーヤの操作タイミングTMが範囲RE1又はRE2内にある場合には、「エクセレント」を表す評価値EVEがプレーヤに付与される。この評価値EVEは、グッドを表す評価値EVGよりも大きい。
範囲RPは、プレーヤの操作タイミングTMの評価が「パーフェクト」と判定される範囲であり、プレーヤの操作タイミングTMが範囲RP内にある場合には、「パーフェクト」を表す評価値EVPがプレーヤに付与される。この評価値EVPは、エクセレントを表す評価値EVEよりも大きい。
このように図7では、評価判定範囲RDが細かい範囲に分割され、プレーヤの操作タイミングが評価判定範囲RDの中央に近いほど、高い評価値が与えられるようになっている。
図8(A)は音楽ゲームへの本実施形態の手法の適用例を説明する図である。本実施形態では、まず、プレーヤがゲームに使用するカード(ゲーム媒体)の選択処理が行われる。このカードの選択処理は、プレーヤの操作に基づく手動選択処理であってもよいし、コンピュータ(選択アルゴリズム)による自動選択処理であってもよい。
例えばプレーヤは、複数のカード(プレーヤの所持カード)が表示されるカード選択画面を見ながら、図3の操作部160を操作して、自身が所望するカードの選択を指示する。すると、この指示が受け付けられて、ゲーム媒体選択部608が、そのカードをゲームに使用するカード(場に出すカード)として選択する処理を行う。そして例えば当該カードをゲームに使用するカードとして記憶部670に登録する。或いは、ゲーム媒体選択部608が、複数のカード(プレーヤの所持カード)の中から、所与の選択アルゴリズムにより、ゲームに使用するカードを自動選択してもよい。
そして本実施形態では、選択されたカードに応じて、タイミングゲージが設定され、設定されたタイミングゲージを用いてプレーヤの操作タイミングが評価される。
例えば図8(A)では、音楽ゲームに使用されるカードとして、カードCDAが選択されている。選択されたカードCDAは表示部190に表示される。このようにカードCDAが選択されると、図4(A)で説明したようにカードCDAに対応するタイミングゲージTGAが選択される。そして、このタイミングゲージTGAを用いてプレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。
具体的には、移動経路PTに沿ってタイミングマーカM1〜M4が移動する画像が表示部190に表示される。具体的には、音楽ゲームにおいてプレーヤ等が選択した楽曲が音出力部192から出力され、この楽曲の出力と共にタイミングマーカM1〜M4が移動経路PTに沿って移動する。即ち、この楽曲の演奏に合わせてタイミングマーカM1〜M4が移動する。
そして、これらのM1〜M4の各タイミングマーカがタイミングゲージTGAに対応する領域(タイミングゲージTGAが表示される領域)を通過する際のプレーヤの操作タイミングを、評価する処理が行われる。例えばM1〜M4の各タイミングマーカが、タイミングゲージTGAの表示位置を通過するタイミングで、プレーヤが操作部160を操作することで、図4(C)で説明したような評価処理が行われ、プレーヤの操作タイミングが楽曲のリズム等に合っているかが評価される。
具体的には、例えばマーカM1の出現タイミング等を起点として、時間のカウント処理が行われる。そして、マーカM1が、タイミングゲージTGAの表示位置(中央位置)に到達する際の到達カウント値が予め設定されており、この到達カウント値を例えば中央値として、図4(C)の評価判定範囲RDに対応するカウント値範囲が設定される。そして、プレーヤが操作部160の操作ボタン等を押した時の操作タイミングカウント値が、評価判定範囲RDに対応するカウント値範囲内である場合には、プレーヤの操作が成功したと判断されて、評価値EVが付与される。この際に図7で説明したように評価判定範囲RDを更に細かい範囲に分割して、評価処理を行ってもよい。
また本実施形態では、移動経路PTに沿った方向DRPでのタイミングゲージTGAの長さ(又はタイミングゲージTGAを構成するパーツP1Aの長さ)に応じた範囲に設定された評価判定範囲RDにおいて、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。即ち、方向DRPでのタイミングゲージTGAの長さが、評価判定範囲RDに対応しており、この評価判定範囲RD内に操作タイミングが収まったか否かを判断することで、プレーヤの操作タイミングが評価される。
また本実施形態では、移動経路PT(方向DRP)に交差する方向でのタイミングゲージTGAの長さ(又はタイミングゲージTGAを構成するパーツP2Aの長さ)に応じた大きさに設定された評価値EVで、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。即ち、移動経路PTに交差する方向でのタイミングゲージTGAの長さが、評価値EVに対応しており、プレーヤの操作タイミングが評価判定範囲RD内に入った場合には、この評価値EVがプレーヤに付与される。このようにタイミングゲージTGAの各方向での長さが評価範囲RDや評価値EVに対応することで、操作タイミングの評価処理におけるタイミングゲージTGAの評価基準を、プレーヤに視覚的に伝えることが可能になる。
一方、図8(B)では、音楽ゲームに使用されるカードとして、カードCDBが選択されている。このようにカードCDBが選択されると、図4(B)で説明したようにカードCDBに対応するタイミングゲージTGBが選択される。そして、このタイミングゲージTGBを用いてプレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。
具体的には、移動経路PTに沿ってタイミングマーカM1〜M4が移動する画像が表示される。そして、これらのM1〜M4の各タイミングマーカがタイミングゲージTGBに対応する領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを、評価する処理が行われる。例えばM1〜M4の各タイミングマーカが、タイミングゲージTGBの表示位置を通過するタイミングで、プレーヤが操作部160を操作することで、図4(C)で説明したような評価処理が行わる。
なお図8(B)においても、移動経路PTに沿った方向DRPでのタイミングゲージTGBの長さ(パーツP1Bの長さ)に応じた範囲に設定された評価判定範囲RDにおいて、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。また移動経路PTに交差する方向でのタイミングゲージTGBの長さ(パーツP2Bの長さ)に応じた大きさに設定された評価値EVで、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。
以上のように本実施形態では、プレーヤがゲームに使用するカードが選択されると、選択されたカードに対応するタイミングゲージが設定され、そのタイミングゲージを用いて、プレーヤの操作タイミングが評価される。例えばプレーヤの操作タイミングが楽曲のリズム等に合っているか否かなどが評価される。そして評価処理の結果に基づいて、音楽ゲームにおけるプレーヤの得点等が演算される。このようにすることで、選択されたカードに応じて、プレーヤの操作タイミングの評価基準(評価判定範囲、評価値)が変化するようになる。従って、カードゲームにおけるカードの要素を音楽ゲーム等に効果的に融合させたゲームシステムの実現が可能になる。
また本実施形態では、カードのパラメータや装備の状態に応じて、タイミングゲージが設定され、設定されたタイミングゲージを用いてプレーヤの操作タイミングが評価される。
例えば図9(A)では、プレーヤがゲームに使用するカードCDAのキャラクタCHAの経験値が100になっており、レベルが5になっている。これらの経験値やレベルはキャラクタCHAのパラメータであり、カードCDAの状態を表すものである。
この場合には図5(A)で説明したように、このカードCDAの状態(経験値=100、レベル=5)に応じたタイミングゲージTGA1が選択される。そして移動経路PTに沿って移動するM1〜M4の各タイミングマーカが、タイミングゲージTGA1に対応する領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理が行われる。
一方、図9(B)では、プレーヤがゲームに使用するカードCDAのキャラクタCHAの経験値が1000になっており、レベルが20になっている。即ち、図9(A)に比べて経験値やレベルが上昇している。例えばプレーヤが、カードCDAを使用した音楽ゲームで得点等を獲得することで、カードCDAの経験値やレベルなどのパラメータが上昇する。或いは、音楽ゲーム以外のゲームでの得点等の獲得や、パターメータを上昇させるアイテムをプレーヤが購入等することで、カードCDAのパラメータを上昇させてもよい。
このようにカードCDAの状態が変化すると、図5(C)で説明したように、このカードCDAの状態(経験値=1000、レベル=20)に応じたタイミングゲージTGA3が選択される。例えばカードCDAの状態が変化し、例えばパラメータ等が所定の判定基準値を超えたと判断されると、カードCDAに対応するタイミングゲージがTGA3に切り替えられる。そして移動経路PTに沿って移動するM1〜M4の各タイミングマーカが、タイミングゲージTGA3に対応する領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理が行われる。
そして図9(A)のタイミングゲージTGA1の評価判定範囲RD1に比べて、図9(B)のタイミングゲージTGA3の評価判定範囲RD3は広くなっている。従って、プレーヤは、タイミングゲージTGA3を使用することで、操作タイミングを評価判定範囲RD3内に収めることが容易になる。また図9(A)のタイミングゲージTGA1の評価値EV1に比べて、図9(B)のタイミングゲージTGA3の評価値EV3は大きくなっている。従って、プレーヤは、タイミングゲージTGA3を使用することで、操作タイミングが評価判定範囲RD3内に入った時に、より大きな評価値EV3を獲得できるようになる。即ち本実施形態によれば、カードの経験値等のパラメータ値を上昇させて、カードを成長させることで、評価判定範囲が広くなったり、評価値が高くなり、プレーヤは、より優位にゲームを進めることが可能になる。
以上のように本実施形態では、プレーヤがゲームに使用するカードの状態が変化すると、そのカードの状態に対応するタイミングゲージが設定され、そのタイミングゲージを用いて、プレーヤの操作タイミングが評価される。そして評価処理の結果に基づいて、音楽ゲームにおけるプレーヤの得点等が演算される。このようにすることで、カードの状態の変化に応じて、プレーヤの操作タイミングの評価基準(評価判定範囲、評価値)が変化するようになる。従って、カードの成長の要素を音楽ゲームの操作タイミングの評価処理に反映させることが可能になり、カードゲームにおけるカードの要素を音楽ゲーム等に効果的に融合させたゲームシステムの実現が可能になる。
なお図9(A)、図9(B)では、カードのパラメータ値等が上昇した場合に、評価判定範囲が広くなると共に、評価値が高くなる例を示したが、本実施形態はこれに限定されない。例えばカードのパラメータ値等が上昇した場合に、評価判定範囲を広くする一方で、評価値は変化させなかったり、評価値を大きくする一方で、評価判定範囲を変化させないというような変形実施が可能である。或いは、カードのパラメータ値等が上昇した場合に、評価判定範囲を狭くしたり、評価値を小さくするような変形実施も可能である。
また、以上では、プレーヤがゲームに使用するカードとして1つのカードを選択し、この1つのカードに対応する1つのタイミングゲージを設定する場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、プレーヤがゲームに使用するカード(ゲーム媒体)として複数のカードを選択し、これらの複数のカード又は複数のカードの状態に対応する1又は複数のタイミングゲージを設定するようにしてもよい。
例えば図10では、プレーヤがゲームに使用するカードとして複数のカードCDA、CDB、CDCが選択されている。例えばプレーヤは、複数のカードCDA、CDB、CDCによりカードのデッキ(広義にはゲーム媒体のグループ)を組んでいる。この場合には、これらの複数のカードCDA、CDB、CDCに対応する複数のタイミングゲージTGA、TGB、TGCを設定する。なお複数のカードCDA、CDB、CDCをコンピュータが自動選択するようにしてもよい。
具体的には図10では、複数のカードCDA、CDB、CDCに対応する複数のタイミングゲージTGA、TGB、TGCが、移動経路PTに配置される画像が表示されている。例えばタイミングゲージTGA、TGB、TGCは移動経路PTに沿って配置されている。そして図10の音楽ゲームでは、これらのタイミングゲージTGA、TGB、TGCを用いて、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。
また図10では、複数のタイミングゲージTGA、TGB、TGCの各タイミングゲージに専用のタイミングマーカMA、MB、MCと、複数のタイミングゲージTGA、TGB、TGCに共用されるタイミングマーカM1、M2とが、移動経路PTで移動する画像が表示されている。
例えばタイミングマーカMAは、タイミングゲージTGAに専用のマーカであり、タイミングマーカMAによる操作タイミングの評価処理は、タイミングゲージTGAだけを用いて行われ、タイミングゲージTGB、TGCは用いられない。即ち、タイミングマーカMAがタイミングゲージTGAの位置を通過する際に、プレーヤが操作部を操作することで、その操作タイミングの評価処理は行われるが、タイミングマーカMAがタイミングゲージTGBやTGCの位置を通過する際には、当該評価処理は行われない。
一方、タイミングマーカMBは、タイミングゲージTGBに専用のマーカであり、タイミングマーカMBによる操作タイミングの評価処理は、タイミングゲージTGBだけを用いて行われ、タイミングゲージTGA、TGCは用いられない。即ち、タイミングマーカMBがタイミングゲージTGBの位置を通過する際に、プレーヤが操作部を操作することで、その操作タイミングの評価処理は行われるが、タイミングマーカMBがタイミングゲージTGAやTGCの位置を通過する際には、当該評価処理は行われない。タイミングマーカMCについても同様である。
一方、タイミングマーカM1、M2は、タイミングゲージTGA、TGB、TGCに共通に使用されるマーカであり、タイミングマーカM1、M2による操作タイミングの評価処理は、タイミングゲージTGA、TGB、TGCの全てにおいて行われる。即ち、タイミングマーカM1、M2が、タイミングゲージTGA、TGB、TGCの各位置を通過する際に、プレーヤが操作部を操作することで、その操作タイミングの評価処理が行われる。
このように図10では、複数のカードCDA、CDB、CDCに対応するタイミングゲージTGA、TGB、TGCを移動経路PT上に配置している。また専用のタイミングマーカMA、MB、MCと、共用のタイミングマーカM1、M2を用いて評価処理を行っている。これにより、これまでにない音楽ゲームの評価処理の実現に成功している。
例えば、プレーヤは、タイミングマーカMA、MB、MC、M1、M2の形状等を確認して、いずれのタイミングゲージTGA、TGB、TGCの位置での移動時に、操作部を操作すべきかを判断できるようになる。従って、プレーヤの判断材料の要素が増え、戦略性が増すことで、音楽ゲームの面白みを向上できる。例えば図10では、評価判定範囲は狭いが、評価値が大きいタイミングゲージTGCが、タイミングマーカの発生地点に近い位置に配置される。従って、このタイミングゲージTGCを用いると、タイミングマーカの到達時間が早いと共に評価判定範囲は狭いため、プレーヤの操作は難しくなるが、操作に成功した場合に高い評価値を得ることが可能になる。また共用のタイミングマーカM1、M2に対しては、より高得点を獲得できるタイミングゲージTGCを用いることが望ましい。一方、タイミングマーカM1、M2の移動速度が速い場合には、評価判定範囲の広いタイミングゲージTGBを用いることが望ましい。このように図10の手法を用いることで、ゲームの戦略性が増し、ゲームの面白みを、より向上できる。
なお、プレーヤが使用するカードとして複数のカードが選択された場合に、図11のように、複数のカードCDA、CDB、CDCに対応して1つのタイミングゲージTGを選択するようにしてもよい。例えばカードCDA、CDB、CDCによりカードのデッキ(グループ)が構成される場合に、このデッキに対応してタイミングゲージTGが選択されるようにする。即ち、複数のカード(複数のゲーム媒体)に応じて、タイミングゲージTGを選択する。この場合に、例えばデッキを構成する複数のカードCDA、CDB、CDCのパラメータ等の状態に基づいて、タイミングゲージTGを選択してもよい。例えばカードCDA、CDB、CDCのパラメータ値の合計値や平均値に基づいて、その合計値や平均値に対応するタイミングゲージTGを選択するようにしてもよい。即ち、複数のカードの状態(複数のゲーム媒体の状態)に応じて、タイミングゲージTGを選択する。このようにカードやカードの状態に基づくタイミングゲージの選択手法(設定手法)としては種々の変形実施が可能である。
2.2 アイドルのキャラクタの音楽ゲームへの適用
次に、アイドルのキャラクタの音楽ゲームへの本実施形態の手法の適用例について説明する。図12(A)、図12(B)は、アイドルのキャラクタのカードによりタイミングゲージを設定してプレイする音楽ゲームの説明図である。
例えば図12(B)のカードCDA、CDB、CDCは、アイドルのキャラクタCHA、CHB、CHCが描かれたカードである。例えば、プレーヤは、ゲームのライブコンサートに出演させるアイドルに対応するカードCDA、CDB、CDCを選択する。即ち、プレーヤが所持するカードの中から、プレーヤがライブコンサートに出演させることを所望するアイドルのカードCDA、CDB、CDCを選択する。すると、図12(A)に示すように、選択したカードCDA、CDB、CDCのアイドルのキャラクタCHA、CHB、CHCがゲーム画面に表示されて、音楽ゲームが開始する。
この音楽ゲームでは各キャラクタに対応するタイミングマーカが、各キャラクタに対応するタイミングゲージに向かって移動する。例えばキャラクタCHAに対応するタイミングマーカMAは、キャラクタCHAに対応するタイミングゲージTGAに向かって、移動経路PTAに沿って移動する。またキャラクタCHBに対応するタイミングマーカMBは、キャラクタCHBに対応するタイミングゲージTGBに向かって、移動経路PTBに沿って移動する。同様にキャラクタCHCに対応するタイミングマーカMCは、キャラクタCHCに対応するタイミングゲージTGCに向かって、移動経路PTCに沿って移動する。
図12(A)では、ゲーム画面はタッチパネル型のディスプレイに表示されている。そしてプレーヤは、例えば、キャラクタCHAに対応するタイミングマーカMAがタイミングゲージTGAに近づいて来た場合には、タイミングマーカMAがタイミングゲージTGAに到達するタイミングで、タイミングゲージTGAを指でタッチする。またキャラクタCHBに対応するタイミングマーカMBがタイミングゲージTGBに近づいて来た場合には、タイミングマーカMBがタイミングゲージTGBに到達するタイミングで、タイミングゲージTGBを指でタッチする。タイミングマーカMC、タイミングゲージTGCについても同様である。
この場合に図13に示すように、タイミングゲージTG(TGA、TGB、TGC)には、タイミング判定領域ARと評価値EVが設定されている。そしてタイミングマーカM(MA、MB、MC)がタイミングゲージTGの領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理が行われる。具体的には、タイミングマーカMの位置(中心位置、代表位置)が、タイミングゲージTGのタイミング判定領域ARに位置するタイミングで、タイミングゲージTGを指でタッチすることで、評価値EVがプレーヤに付与されて、プレーヤの得点に加算される。
この場合に本実施形態では、プレーヤが選択したカードやカードの状態に応じてタイミングゲージが設定されて、プレーヤの操作タイミングの評価処理が行われる。具体的には、カードの状態に応じて、タイミングゲージに設定されるタイミング判定領域の状態、タイミング判定領域に対応づけられる評価値、タイミングゲージの画像、或いはタイミングゲージの形状などが変化する。例えばカードの状態が第1の状態から第2の状態に変化した場合に、タイミング判定領域の個数、形状、或いはタイミング判定領域に対応づけられる評価値を変化させる。
例えば図14(A)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値は50になっている。この場合には、この経験値=50となるカードCDAに対応して、タイミングゲージTGA1が選択される。この円形状のタイミングゲージTGA1には、その円形状に対応する1つのタイミング判定領域ARだけが設定されている。また、このタイミング判定領域ARには評価値EVが設定されている。従って、このタイミングゲージTGA1を使用した場合には、図13で説明したように、タイミングマーカMA(M)がタイミングゲージTGA1(TG)を通過する際の指のタッチタイミング(操作タイミング)において、タイミングマーカMAの位置(中心位置)が、タイミング判定領域AR内のいずれの位置にあっても、同じ評価値EVがプレーヤに付与されることになる。
一方、図14(B)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値が、図14(A)の50から上昇して500になっている。この場合には、この経験値=500となるカードCDAに対応して、タイミングゲージTGA2が選択される。この図14(B)のタイミングゲージTGA2は、図14(A)のタイミングゲージTGA1に比べて、タイミング判定領域の状態やタイミング判定領域に設定される評価値が変化している。
例えば図14(A)のタイミングゲージTGA1では、タイミング判定領域ARの個数は1つあり、その形状は1つの円形状である。またタイミング判定領域ARには評価値EVが対応づけられている。
これに対して、図14(B)のタイミングゲージTGA2では、タイミング判定領域ARG、AREの個数は2つであり、その形状は2つの円形状(ARGの円形状、AREの円形状)により構成される。またタイミング判定領域ARGには「グッド」を表す評価値EVGが対応づけられ、タイミング判定領域AREには「エクセレント」を表す評価値EVEが対応づけられている。そしてタイミングマーカMAがタイミングゲージTGA2を通過する際の指のタッチタイミングにおいて、タイミングマーカMAの位置が、タイミング判定領域ARG内であれば、評価値EVGが付与され、タイミング判定領域ARE内であれば、評価値EVEが付与される。
このように本実施形態では、カードの状態が、図14(A)に示す状態(第1の状態、経験値=50)から、図14(B)に示す状態(第2の状態、経験値=500)に変化した場合に、タイミング判定領域の個数、形状や、タイミング判定領域に対応づけられる評価値が変化している。
また、図14(C)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値が、図14(B)の500から上昇して1000になっている。この場合には、この経験値=1000となるカードCDAに対応してタイミングゲージTGA3が選択される。この図14(C)のタイミングゲージTGA3は、図14(B)のタイミングゲージTGA2に比べて、タイミング判定領域の状態(個数、形状)や、タイミング判定領域に設定される評価値が変化している。
例えば図14(C)のタイミングゲージTGA3では、タイミング判定領域ARG、ARE、ARPの個数は3つであり、その形状は3つの円形状(ARGの円形状、AREの円形状、ARPの円形状)により構成される。またタイミング判定領域ARGには「グッド」を表す評価値EVGが対応づけられ、タイミング判定領域AREには「エクセレント」を表す評価値EVEが対応づけられ、タイミング判定領域ARPには「パーフェクト」を表す評価値EVPが対応づけられている。そしてタイミングマーカMAがタイミングゲージTGA3を通過する際の指のタッチタイミングにおいて、タイミングマーカMAの位置が、タイミング判定領域ARG内であれば、評価値EVGが付与され、タイミング判定領域ARE内であれば、評価値EVEが付与され、タイミング判定領域ARP内であれば、評価値EVPが付与される。
このように本実施形態では、カードの状態が、図14(B)に示す状態(第2の状態、経験値=500)から、図14(C)に示す状態(第3の状態、経験値=1000)に変化した場合に、タイミング判定領域の個数、形状や、タイミング判定領域に対応づけられる評価値が変化している。
また、図15(A)では、カードCDAのキャラクタCHAの経験値が、図14(C)の1000から上昇して3000になっている。この場合には、この経験値=3000のカードCDAに対応してタイミングゲージTGA4が選択される。この図15(A)のタイミングゲージTGA4は、図14(C)のタイミングゲージTGA3に比べて、タイミング判定領域の状態(個数、形状)については変化していないが、タイミング判定領域に設定される評価値が変化している。即ち、図15(A)では、タイミング判定領域ARG、ARE、ARPに設定される評価値EVG、EVE、EVPが、図14(C)よりも上昇している。
なお、カードの状態に応じてタイミングゲージの状態を変化させる手法は、図14(A)〜図15(A)の手法に限定されない。例えば図15(B)に示すように、カードの状態に応じて、タイミングゲージの画像を変化させてもよい。例えば図14(A)ではタイミングゲージTGA1にはキャラクタCHAの画像が描かれているが、図15(B)では、各タイミング判定領域ARG、ARE、ARPが例えば白、青、赤などで色分けされた画像に変化している。即ち、カードの状態が、図14(A)の状態から図14(C)や図15(A)の状態に変化した場合に、タイミングゲージの画像が、図14(A)のようにキャラクタが描かれた画像から、図15(B)のように各タイミング判定領域が色分けされた画像に変化している。或いは、カードの状態が変化した場合に、対応するタイミングゲージの形状を変化させてもよい。例えばタイミングゲージの形状を、円形状から、楕円形状や四角形状や三角形状等に変化させてもよい。
またアイドルの音楽ゲームにおけるカードの状態(ゲーム媒体の状態)の変化としては、歌や踊りのレッスン量によるパラメータの変化、クリアしたステージ数やステージでの獲得総得点によるパラメータの変化、人気投票順位やファンの握手数などによるパラメータの変化、キャラクタの体調や体重などを表すパラメータの変化、或いはキャラクタの衣装やアクセサリーや靴やメイクやヘアスタイルなどの装備の変化など、種々のものを想定できる。また課金によってパーツを購入して、カードの装備として付与してカードの状態を変化させたり、パラメータをアップさせるアイテムを購入することでカードの状態を変化させてもよい。或いは、より直接的に、能力の高いカードを課金によりプレーヤに購入させるようにしてもよい。
またタイミングゲージの配置手法、タイミングマーカの移動手法、操作タイミングの評価手法としては種々の変形実施が可能である。例えば図16では、各カードに対応するタイミングゲージTGA、TGB、TGCが、各々、移動経路PTA、PTB、PTC上に配置されている。これらの移動経路PTA、PTB、PTCは平行な3本のラインに沿った経路である。そして移動経路PTA、PTB、PTCにおいて、マーカMA、MB、MCが移動する。そして、マーカMA、MB、MCがタイミングゲージTGA、TGB、TGCを通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する処理を行う。このように本実施形態の手法としては種々の変形実施が可能である。
3.詳細な処理
次に本実施形態の詳細な処理例について図17のフローチャートを用いて説明する。
まず、プレーヤがゲームに使用するカード(ゲーム媒体)の選択処理を行う(ステップS1)。例えば、ゲーム媒体選択608が、プレーヤのカードの選択操作等に応じてカードの選択処理を行う。そして、選択されたカードに応じたタイミングゲージの設定処理を行う(ステップS2)。例えば図4(A)、図4(B)、図8(A)、図8(B)等で説明したように、選択されたカードに対応するタイミングゲージを選択し、そのタイミングゲージの画像等をゲーム画面に表示する。
次に、プレーヤの操作タイミングを取得する(ステップS3)。例えば操作部160を用いたプレーヤの操作状況を監視し、図4(C)に示すような操作タイミングTMを特定する。そして、操作タイミングの評価処理を行う(ステップS4)。例えば図8(A)、図8(B)等で説明したように、タイミングマーカがタイミングゲージの領域を通過する際のプレーヤの操作タイミングを評価する。
次に、カードのパラメータ、装備の変化により、タイミングゲージの切替条件が満たされたか否かを判断する(ステップS5)。そして切替条件が満たされた場合には、タイミングゲージの切替処理を行う(ステップS6)。例えば図5(A)、図5(B)、図5(C)、図9(A)、図9(B)、図14(A)〜図15(A)で説明したように、カードのパラメータや装備の状態に応じて、その状態に対応するタイミングゲージに切り替える処理を行う。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(ゲーム媒体、パラメータ値、グループ、ゲームシステム等)と共に記載された用語(カード、経験値、デッキ、サーバシステム等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ゲーム媒体の選択手法、タイミングゲージの設定手法、操作タイミングの評価手法、タイミングゲージの配置手法、タイミングマーカの移動手法等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。また本発明は種々のゲームに適用できる。また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションのゲームシステム、或いは携帯情報端末を用いたSNSのゲームシステム等の種々のゲームシステムに適用できる。