以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本実施形態のネットワークシステム(ゲームシステム)を示す。本実施形態では、複数の端末10とサーバ20(サーバシステム)とによって構成される。つまり、図1に示すように、本実施形態のネットワークシステムは、サービスを提供するサーバ20と、端末10とが、ネットワークに接続可能に構成される。
サーバ20は、複数のユーザ(プレーヤ)間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であり、本実施形態ではSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と呼ばれるコミュニティ型のサービスを提供するサーバである。つまり、サーバ20は、ユーザの情報(ユーザ名、日記、掲示情報、ゲームフィールドの状況など)をログインしたユーザだけでなく、当該ユーザとフレンド関係にある他のユーザにも送信し、ユーザ間でコミュニケーションを図るようにしている。サーバ20は、会員登録を行ったユーザに限定してサービスを提供するようにしてもよい。サーバ20は、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。
また、本実施形態のサーバ20は、端末10からの要求に応じて、オンラインゲームサービス(ソーシャルゲーム)を提供する。本実施形態では、端末10においてゲームプログラムが実行され、サーバ20では、プレーヤのアカウント情報や、端末10で実行され
るゲームのゲーム結果、当該ゲームで使用可能なゲーム要素(キャラクタ、アイテム等)、当該ゲームで使用可能なゲーム内通貨などの情報、当該ゲームを構成するステージに関する情報等が管理される。
端末10は、携帯端末(スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)、パーソナルコンピュータ(PC)、ゲーム装置、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネット(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ20に接続可能な装置である。なお、端末10とサーバ20との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
図2に本実施形態のゲーム装置(端末10)の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態のゲーム装置は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
入力部150は、プレーヤからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、プレーヤの入力情報(操作入力)を処理部100に出力する。入力部150の機能は、タッチパネル、タッチパッド、マウス、方向キーやボタン、キーボード等の入力機器により実現することができる。
記憶部170は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。また、記憶部170は、楽曲データに関する情報、プレーヤが保有する(プレーヤが使用可能な)キャラクタに関する情報(種類、各種パラメータ、属性、レア度等)、プレーヤが保有する複数のキャラクタのうちプレーヤによってデッキを構成するキャラクタとして設定された複数のキャラクタの設定情報、プレーヤが保有するアイテムに関する情報、ゲームを構成するステージに関する情報等の各種データを記憶する。
表示部190は、処理部100で生成されたゲーム画像を出力するものであり、その機能は、入力部150としても機能するタッチパネル、LCD或いはCRTなどのディスプレイにより実現できる。
音出力部192は、処理部100で生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部196はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
なお、サーバ20が有する情報記憶媒体や記憶部に記憶されている処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを記憶部170に記憶してもよい。このようにプログラムや各種データを受信して端末を機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
処理部100(プロセッサ)は、入力部150からの入力情報(操作入力)、プログラム、通信部196を介して受信したデータなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、音生成処理、などの処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、楽曲再生部110、表示制御部112、評価部114、スコア算出部116、パラメータ変更部118、画像生成部120、音生成部130を含む。
楽曲再生部110は、記憶部170に記憶された楽曲データの再生を行う。
表示制御部112は、プレーヤによってデッキを構成するキャラクタとして設定された複数のキャラクタを表示部190に表示させる制御を行う。また、表示制御部112は、プレーヤに操作入力のタイミングを指示する指示標識を表示部190に表示させる制御を行う。例えば、表示制御部112は、楽曲再生部110によって再生される楽曲データに合わせて予め定められた指示標識ごとの基準タイミングで各指示標識が基準位置に位置するように移動させる表示制御を行う。指示標識は、プレーヤに操作入力のタイミングとともに操作入力の種類を指示するものであってもよい。この場合、各指示標識で指示される操作入力の種類を識別可能な態様(色、形状等)で各指示標識を表示させてもよい。なお、入力部150としてタッチパネルを用いる場合、操作入力の種類とは、タッチ操作の種類(タップ、ダブルタップ、ロングタップ、フリック、スワイプ、ピンチイン、ピンチアウト等)である。また、各指示標識に属性を設定しておき、各指示標識の属性を識別可能な態様で各指示標識を表示させてもよい。
評価部114は、入力部150への操作入力によって前記複数のキャラクタ(デッキを構成する複数のキャラクタ)のいずれかが選択された場合に、前記操作入力のタイミングを取得し、取得した入力タイミングと前記指示標識で指示されるタイミング(基準タイミング)に基づいてプレーヤの操作を評価する処理を行う。
スコア算出部116は、評価部114の評価結果と、入力部150への操作入力により選択されたキャラクタのパラメータとに基づいてゲームスコアを算出する。また、スコア算出部116は、評価結果とキャラクタのパラメータとに加えて、入力部150への操作入力により選択されたキャラクタの属性と前記指示標識の属性とが一致するか否か、入力部150への操作入力の種類と前記指示標識で指示される操作入力の種類とが一致するか否か、及び入力部150への操作入力の種類の少なくとも1つに基づいてゲームスコアを算出してもよい。
パラメータ変更部118は、前記操作入力がある度に、当該操作入力により選択されたキャラクタの前記パラメータを減少させる処理を行う。また、パラメータ変更部118は、前記操作入力により選択されたキャラクタの前記パラメータを当該キャラクタに設定された値だけ減少させてもよい。また、パラメータ変更部118は、前記操作入力により選択されたキャラクタの前記パラメータを、前記操作入力により選択されたキャラクタの属性と前記指示標識の属性とが一致するか否か、入力部150への操作入力の種類と前記指示標識で指示される操作入力の種類とが一致するか否か、及び入力部150への操作入力の種類の少なくとも1つに基づいて減少させてもよい。
また、パラメータ変更部118は、前記操作入力がある度に、前記複数のキャラクタのうち、前記操作入力により選択されたキャラクタと所与の位置関係(予め定められた位置関係、或いは、選択されたキャラクタに設定された位置関係)にある少なくとも1つのキャラクタの前記パラメータを変更(増加又は減少)してもよい。また、パラメータ変更部118は、前記操作入力により選択されたキャラクタと所与の位置関係にあるキャラクタの前記パラメータを、前記操作入力により選択されたキャラクタに設定された値だけ変更してもよい。また、パラメータ変更部118は、前記操作入力により選択されたキャラクタと所与の位置関係にあるキャラクタの前記パラメータを、前記操作入力により選択されたキャラクタの属性と前記指示標識の属性とが一致するか否か、入力部150への操作入力の種類と前記指示標識で指示される操作入力の種類とが一致するか否か、及び入力部150への操作入力の種類の少なくとも1つに基づいて変更してもよい。
なお、前記パラメータに上限値と下限値を設定しておき、パラメータ変更部118は、前記パラメータが上限値よりも大きくならず下限値未満とならないように前記パラメータ
を変更してもよい。また、前記キャラクタの種類やレア度によって、当該キャラクタに設定される上限値と下限値が異なるようにしてもよい。
画像生成部120は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて描画処理を行い、これによりゲーム画像(複数のキャラクタ、指示標識、評価結果、ゲームスコア等を含むゲーム画像)を生成し、表示部190に出力する。画像生成部120は、オブジェクト空間(ゲーム空間)内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像(いわゆる3次元画像)を生成してもよい。
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
また処理部100は、ゲームを開始した場合には、ゲームを開始したことを通知するための情報をサーバ20に送信し、ゲームが終了した場合には、ゲーム結果や各種ゲームパラメータに関するゲーム結果情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、ゲーム装置(端末10)から送信された、ゲーム結果情報に基づいて、各プレーヤに対応付けられた各種データの更新処理を行う。また、処理部100は、デッキを構成するキャラクタの設定情報が変更された場合に、当該設定情報をサーバ20に送信してもよい。
また、本実施形態のゲームシステムをサーバシステム(ゲームシステム)として構成してもよい。サーバシステムは、1又は複数のサーバ(認証サーバ、ゲーム処理サーバ、通信サーバ、課金サーバ、データベースサーバ等)により構成することができる。この場合には、サーバシステムは、ネットワークを介して接続された1又は複数の端末(例えば、スマートフォン、携帯電話、携帯型ゲーム機等)から送信された操作入力(端末の入力部に入力されたデータ)に基づいて、処理部100の各部の処理を行って、画像を生成するための画像生成用データを生成し、生成した画像生成用データを各端末に対して送信する。ここで、画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を各端末において表示するためのデータであり、画像データそのものでもよいし、各端末が画像を生成するために用いる各種データ(オブジェクトデータ、ゲーム処理結果データ等)であってもよい。また、処理部100の各部の処理を、サーバと端末で分散して実行するようにゲームシステムを構成してもよい。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。
本実施形態のゲームシステムは、プレーヤが楽曲に合わせて操作入力を行うゲーム(音楽ゲーム)を実行するように構成されている。
図3は、本実施形態のゲームシステムで生成されるゲーム画面(ゲーム画像)の一例を示す図である。ゲーム画面GIは、端末10の表示部190(タッチパネル)に表示され、プレーヤは、指先やタッチペン等をタッチパネルに接触させる操作(タッチ操作)を行うことで操作入力を行うことができる。
図3に示すように、ゲーム画面GIには、プレーヤのデッキを構成する(パーティを組む)複数のキャラクタPCが表示される。ここでは、キャラクタ「A」~「I」の9つのキャラクタPCが表示されている。9つのキャラクタPCは、プレーヤが所有する複数のキャラクタのうちプレーヤによって選択されたキャラクタである。プレーヤは、音楽ゲームを行う際に、プレーヤが所有する複数のキャラクタの中から、デッキを構成する9つのキャラクタPCを任意に選択して、選択した9つのキャラクタPCを任意の位置に配置することができる。複数のキャラクタPCは、矩形のアイコンとして格子状に配列して(図
3の例では、3行3列)表示され、プレーヤの操作入力(タッチ操作)の対象となるボタンとして機能する。
各キャラクタPCには属性が設定されており、各キャラクタPCは設定された属性が識別可能に色分けして表示される。具体的には、各キャラクタPCには、「ビジュアル」、「ダンス」、「ボーカル」のいずれかの属性が設定され、「ビジュアル」属性のキャラクタPCの外枠は黄色で表示され、「ダンス」属性のキャラクタPCの外枠は青色で表示され、「ボーカル」属性のキャラクタPCの外枠は赤色で表示される。
また、各キャラクタPCにはパラメータの1つとして「興味レート」が設定されており、各キャラクタPCには、現在の興味レートを示す情報が表示されている。ここでは、各キャラクタPCの興味レートがキャラクタPC上にパーセント表示されているが、各キャラクタPCの興味レートを各キャラクタPCに関連付けてゲージ表示してもよい。図3では、例えばキャラクタ「A」の現在の興味レートが20%であり、キャラクタ「B」の現在の興味レートが50%であることを示している。
また、ゲーム画面GIには、プレーヤに操作入力のタイミングと種類を指示する複数の指示標識DS(図3に示す例では、DS1、DS2)が表示される。複数の指示標識DSは、円弧状の線分ASで発生し、基準位置SLに向けて(図中矢印で示す方向に)一定速度で移動する。各指示標識DSは、再生中の楽曲データに合わせて予め定められた指示標識DSごとの基準タイミングで基準位置SLに到達するように移動する。指示標識DSのうち、円形の指示標識DS1は、タップ操作(タッチパネルに接触させた指先を移動させずに所定時間以内に離す操作)を指示するものであり、扇状の指示標識DS2は、スワイプ操作(タッチパネルに接触させた指先を移動させた後、所定時間以内に離す操作)を指示するものである。
また、図4に示す指示標識DS3は、ロングタップ操作(タッチパネルに接触させた指先を移動させずに所定時間経過後に離す操作)を指示するものである。指示標識DS3は、基準位置SLに向けて伸びる棒状の指示標識であり、両端部に円形マークを備えている。指示標識DS3は、一端側(基準位置SL側)の円形マークが基準位置SLに到達してから他端側の円形マークが基準位置SLに到達するまでの間、ロングタップ操作を行うことを指示するものである。
また、図5に示す指示標識DS4は、複数のキャラクタPCをなぞる操作(なぞり操作)を指示するものである。指示標識DS4は、基準位置SLに向けて伸びる棒状の指示標識であり、両端部に星形マークを備えている。図6に示すように、指示標識DS4は、一端側(基準位置SL側)の星型マークが基準位置SLに到達してから他端側の星形マークが基準位置SLに到達するまでの間、複数のキャラクタPCを一筆書きの要領でなぞる操作を行うことを指示するものである。
キャラクタPCと同様に、各指示標識DSにも「ビジュアル」属性、「ダンス」属性、「ボーカル」属性のいずれかが設定され、各指示標識DSは、設定された属性が識別可能に色分けして表示される。ここでは、「ビジュアル」属性の指示標識DSは黄色で表示され、「ダンス」属性の指示標識DSは青色で表示され、「ボーカル」属性の指示標識DSは赤色で表示される。
プレーヤは、指示標識DSが基準位置SLに到達するタイミングに合わせて9つのキャラクタPCのいずれかを選択するタッチ操作を行うことで高評価を得ることができる。すなわち、指示標識DSが基準位置SLに達するタイミング(基準タイミング)とキャラクタPCを選択するタッチ操作のタイミングのズレが小さいほど得られる評価値が高くなる
。
また、プレーヤは、指示標識DSで指示される種類(操作種別)のタッチ操作を行うことで、指示された種類とは異なる種類のタッチ操作を行う場合よりも高いゲームスコア(得点)を得ることができる。例えば、扇状の指示標識DS2が基準位置SLに到達するタイミングに合わせて任意のキャラクタPC上でスワイプ操作を行うことで高いスコアを得ることができる。また、棒状の指示標識DS3の一端側が基準位置SLに達するタイミングに合わせて任意のキャラクタPC上でロングタップ操作を開始し、他端側が基準位置SLに達するタイミングに合わせてロングタップ操作を終了することで高いスコアを得ることができる。
また、プレーヤは、指示標識DSの属性と同一属性のキャラクタPCを選択するタッチ操作を行うことで、異なる属性のキャラクタPCを選択する場合よりも、高いゲームスコアを得ることができる。例えば、黄色(「ビジュアル」属性)の指示標識DSが基準位置SLに到達するタイミングに合わせて「ビジュアル」属性のキャラクタPC上でタッチ操作を行い、或いは、青色(「ダンス」属性)の指示標識DSが基準位置SLに到達するタイミングに合わせて「ダンス」属性のキャラクタPC上でタッチ操作を行うことで高いスコアを得ることができる。また、タッチ操作により選択されたキャラクタPCのパラメータ(興味レート、能力値)が高いほど、得られるスコアは高くなる。
図7は、デッキを構成する複数のキャラクタPCのパラメータを格納するテーブル情報の一例を示す図である。テーブル情報200は、各キャラクタPCの属性210、能力値220、興味レート230等の情報を格納し、記憶部170に記憶される。
各キャラクタPCには、能力値220として、設定された属性に対応する能力値に加えて、設定された属性以外の2つの属性に対応する2つの能力値が設定されている。例えば、キャラクタ「A」は「ダンス」属性であるが、キャラクタ「A」には、「ダンス」属性の能力値に加えて、「ビジュアル」属性の能力値と「ボーカル」属性の能力値が設定されている。なお、能力値220は固定値であるが、キャラクタPCを強化する(例えば、キャラクタPCを合成のベースとし他のキャラクタを素材として、キャラクタPCと当該他のキャラクタとを合成する)ことで当該キャラクタPCの能力値220を増加させることができる。
また、興味レート230は、ゲーム開始時に初期値(例えば、100%)にセットされ、キャラクタPCを選択する操作が行われると増加或いは減少する変動値である。また、興味レート230には、上限値(例えば、150%)と下限値(例えば、20%)が設定され、興味レートが上限値を上回ることがないように、また下限値を下回ることがないようにしている。なお、興味レート230の初期値、上限値及び下限値をキャラクタPCのレベルやレア度に応じて変えてもよい。例えば、キャラクタPCのレベルやレア度が高いほど、当該キャラクタPCに設定される興味レート230の初期値、上限値及び下限値を高くしてもよい。
プレーヤがキャラクタPCを選択するタッチ操作を行ったときの1操作当たりのゲームスコアの増加量ΔSは、次式により算出される。
ΔS=E×Pa×Pi×Ca×Co (1)
ここで、Eは、キャラクタPCを選択するタッチ操作のタイミング(入力タイミング)の評価値であり、入力タイミングと基準タイミングのズレが小さいほど高くなる値である。
また、Paは、選択されたキャラクタPCの能力値220のうち指示標識DSの属性に対応する能力値であり、Piは、選択されたキャラクタPCの興味レート230である。なお、なぞり操作のように、複数のキャラクタPCが選択された場合には、選択された複数のキャラクタPCのそれぞれの能力値(指示標識DSの属性に対応する能力値)を加算してPaを算出してもよいし、最初に選択されたキャラクタPCの能力値に、選択されたキャラクタPCの数に応じた値を加算することでPaを算出してもよい。興味レート230についても同様である。
また、Caは、選択されたキャラクタPCの属性と指示標識DSの属性とが一致しているか否かに応じて変動する係数であり、例えば、一致する場合には1.2となり、一致しない場合には1.0となる。なお、なぞり操作のように、複数のキャラクタPCが選択された場合には、最初に選択されたキャラクタPCの属性が指示標識DSの属性と一致している場合のみCaを1.2としてもよいし、選択された複数のキャラクタPCのうち指示標識DSと属性が一致するキャラクタPCの数が多いほどCaが大きくなるようにしてもよい。
また、Coは、プレーヤのタッチ操作の種類に応じて変動する係数であり、例えば、タップ操作の場合は1.1となり、スワイプ操作の場合は1.2となり、ロングタップ操作の場合は1.3となり、なぞり操作の場合は1.4となる。なお、プレーヤのタッチ操作の種類と指示標識DSで指示されるタッチ操作の種類とが一致しない場合には、係数Coは1.0となる。
例えば、テーブル情報200が図7に示すように設定された状況下で、プレーヤが、「ビジュアル」属性の指示標識DS2に合わせてキャラクタ「A」上でスワイプ操作を行った場合には、式(1)において、Pa=100、Pi=20%、Ca=1.0、Co=1.2となる。また、プレーヤが、「ビジュアル」属性の指示標識DS2に合わせてキャラクタ「E」上でタップ操作を行った場合には、式(1)において、Pa=200、Pi=30%、Ca=1.2、Co=1.0となる。
ここで、プレーヤがキャラクタPCを選択する操作を行ってゲームスコアが算出されると、選択されたキャラクタPCの興味レートは所定量(例えば、10%)減少し、選択されたキャラクタPCと上下左右方向に隣接する(所定の位置関係にある)4つのキャラクタPCの興味レートは所定量(例えば、5%)増加する。なお、右端側に配置されたキャラクタPCと左端側に配置されたキャラクタPC(キャラクタ「A」と「C」、キャラクタ「D」と「F」、キャラクタ「G」と「I」)は左右方向に隣接し、上端側に配置されたキャラクタPCと下端側に配置されたキャラクタPC(キャラクタ「A」と「G」、キャラクタ「B」と「H」、キャラクタ「C」と「I」)は上下方向に隣接するものとする。例えば、図3に示す例において、プレーヤがキャラクタ「E」を選択する操作を行うと、キャラクタ「E」の興味レートが10%だけ減少し、キャラクタ「B」、「D」、「F」、「H」の興味レートがそれぞれ5%だけ増加する。また、プレーヤがキャラクタ「C」を選択する操作を行うと、キャラクタ「C」の興味レートが10%だけ減少し、キャラクタ「A」、「B」、「F」、「I」の興味レートがそれぞれ5%増加する。なぞり操作のように、複数のキャラクタPCが選択された場合には、選択された全てのキャラクタPCの興味レートを減少させ、選択された全てのキャラクタPCのそれぞれに隣接するキャラクタの興味レートを増加させるようにしてもよいし、最初に選択されたキャラクタPCの興味レートを減少させ、最初に選択されたキャラクタPCに隣接するキャラクタPCの興味レートを増加させるようにしてもよい。
本実施形態によれば、指示標識DSで指示されるタイミングで複数のキャラクタPCのいずれかを選択する操作を行うだけでスコアを得られるため、初心者でも簡単にゲームを
楽しむことができる。また、本実施形態では、プレーヤがキャラクタPCを選択する操作を行う度に、選択されたキャラクタPCの興味レート(パラメータの一例)が減少し、この興味レートがゲームスコアに反映されるため、プレーヤが特定のキャラクタPCのみを選択する操作を繰り返すと得られるゲームスコアの増加量ΔSは減少し続ける。これにより、複数のキャラクタPCを万遍なく選択する(興味レートの高いキャラクタPCを優先して選択する)ことをプレーヤに促すことができ、プレーヤは簡単でありつつ操作性が単調でないゲームを楽しむことができる。
また、本実施形態によれば、プレーヤがキャラクタPCを選択する操作を行う度に、選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にある複数のキャラクタPCの興味レートが増加するため、プレーヤは、各キャラクタPCの配置と各キャラクタPCの興味レートとを考慮してキャラクタPCを選択する(例えば、興味レートの低いキャラクタPCと所定の位置関係にあるキャラクタPCを優先して選択する)といった戦略的なゲームプレイを楽しむことができる。また、プレーヤは、指示標識DSの属性や操作種別、各キャラクタPCの属性を考慮してキャラクタPCを選択するといった戦略的なゲームプレイを楽しむこともできる。すなわち、本実施形態によれば、初心者でも簡単にゲームを楽しむことができ、且つ、ハイスコアを狙う上級者でも戦略的なゲームプレイを楽しむことができるゲームを実現することができる。
また、本実施形態では、興味レートの減少量と回復量を一律とすることに代えて、興味レートの減少量と回復量をキャラクタPCごとに設定しておき、操作入力により選択されたキャラクタPCの興味レートを、当該キャラクタPCに設定された減少量だけ減少させ、選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にある複数のキャラクタPCの興味レートを、選択されたキャラクタPCに設定された回復量だけ増加させるように構成してもよい。例えば、キャラクタPCのレベルやレア度が高いほど、当該キャラクタPCに設定される減少量を小さくし、且つ当該キャラクタPCに設定される回復量を大きくしてもよい。また、設定される減少量の小さいキャラクタPCには回復量として小さな値を設定し、設定される減少量の大きいキャラクタPCには回復量として大きな値を設定してもよい。このように、キャラクタPCによって設定する興味レートの減少量と回復量を変えることで、プレーヤは、各キャラクタPCに設定される減少量と回復量を考慮して戦略的に複数のキャラクタPCを配置する(例えば、設定される減少量の大きいキャラクタPCと、設定される回復量の大きいキャラクタPCとが所定の位置関係となるように配置する)ことができる。
また、本実施形態では、興味レートを増加させる対象(キャラクタPC)の位置と数を規定する位置関係を一律とすることに代えて、当該位置関係をキャラクタPCごとに設定しておき、操作入力により選択されたキャラクタPCに対して、当該キャラクタに設定された位置関係にあるキャラクタPCの興味レートを増加させるように構成してもよい。例えば、キャラクタPCのレベルやレア度が高いほど、当該キャラクタPCに設定される位置関係において興味レートを増加させる対象の数が多くなるようにしてもよい。また、設定される位置関係において興味レートを増加させる対象の数が多いキャラクタPCには、興味レートの減少量として大きな値を設定(及び/又は、興味レートの回復量として小さな値を設定)してもよい。また、キャラクタPCに設定された位置関係を、矢印等を用いて識別可能に表示してもよい。このように、キャラクタPCによって興味レートを増加させる対象の位置と数を変えることで、プレーヤは、キャラクタPCに設定される位置関係を考慮して戦略的に各キャラクタPCを配置する(例えば、上方(前方)に位置するキャラクタPCの興味レートのみを増加させるキャラクタPCを下方(後方)に配置する、右側に位置するキャラクタPCの興味レートのみを増加させるキャラクタPCを左側に配置する、)ことができる。
また、本実施形態では、操作入力により選択されたキャラクタPCの興味レートを、当該操作入力の種類(タッチ操作の種類)に応じた減少量だけ減少させ、選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にある複数のキャラクタPCの興味レートを、当該操作入力の種類に応じた回復量だけ増加させるように構成してもよい。この場合、操作入力の難易度の高いほど、減少量と回復量を大きくしてもよいし、その逆でもよい。例えば、タップ操作時の減少量と回復量よりも、スワイプ操作時の減少量と回復量の方が大きくなるようにしてもよい。このように、操作入力の種類によって興味レートの減少量と回復量を変えることで、プレーヤは、指示標識DSで指示された操作入力の種類と各キャラクタPCの興味レートを考慮してキャラクタPCを選択するといった戦略的なゲームプレイを楽しむことができる。例えば、プレーヤは、難易度の高い(興味レートの減少量が大きい)種類の操作入力を行う(例えば、ロングタップ操作やなぞり操作を指示する指示標識DS3、DS4が出現する)までは興味レートの高いキャラクタPCを温存しておき、難易度の高い種類の操作入力を行う場合に興味レートの高いキャラクタPCを選択するといった戦略的なゲームプレイを楽しむことができる。
また、本実施形態では、操作入力により選択されたキャラクタPCの属性と指示標識DSの属性が一致するか否かに応じた量だけ、選択されたキャラクタPCの興味レートを減少させ、選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にある複数のキャラクタPCの興味レートを増加させるように構成してもよい。例えば、操作入力により選択されたキャラクタPCの属性と指示標識DSの属性が一致した場合には、一致しない場合と比べて、選択されたキャラクタPCの興味レートの減少量が小さくなるように、且つ選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にある複数のキャラクタPCの興味レートの増加量が大きくなるようにしてもよい。このようにすると、プレーヤは、指示標識の属性と各キャラクタPCの属性及び興味レートを考慮してキャラクタPCを選択するといった戦略的なゲームプレイを楽しむことができる。
3.処理
次に、本実施形態のゲームシステムの処理の一例について図8のフローチャートを用いて説明する。
まず、表示制御部112は、操作入力に基づいて選択され配置位置が設定された複数のキャラクタPCをキャラクタ配置領域(ゲーム画面GIの下部領域)に配置する(ステップS10)。次に、パラメータ変更部118は、配置された複数のキャラクタPCのそれぞれに設定された興味レート(テーブル情報200の興味レート230)を初期値にセットする(ステップS12)。次に、スコア算出部116は、ゲームスコアSを0にセットする(ステップS14)。次に、楽曲再生部110は、楽曲データの再生を開始する(ステップS16)。
次に、表示制御部112は、楽曲データに関連付けて設定された指示標識DSごとの基準タイミングに従って、ゲームフィールド(ゲーム画面GIの上部領域)において指示標識DSを基準位置SLに向けて移動させる表示制御を行う(ステップS18)。
次に、評価部114は、複数のキャラクタPCのいずれかを選択する操作入力があったか否かを判断し(ステップS20)、当該操作入力があった場合(ステップS20のY)には、当該操作入力のタイミングを取得し、取得した入力タイミングと基準タイミングに基づいてプレーヤの操作を評価して評価値Eを算出する(ステップS22)。当該操作入力がない場合(ステップS20のN)には、ステップS32に移行する。
次に、スコア算出部116は、評価値Eと、選択されたキャラクタPCに設定された興味レート等に基づいて、ゲームスコアの増加量ΔSを算出する(ステップS24)。すな
わち、スコア算出部116は、選択されたキャラクタPCの属性と指示標識DSの属性とに基づき係数Caを決定し、操作入力の種類と指示標識DSで指示される操作種別とに基づき係数Coを決定し、評価値Eと、テーブル情報200から取得した能力値Pa及び興味レートPiと、係数Ca及びCoとに基づいて、式(1)により増加量ΔSを算出する。次に、スコア算出部116は、現在のゲームスコアSに増加量ΔSを加算して新たなゲームスコアSを算出する(ステップS26)。
次に、パラメータ変更部118は、選択されたキャラクタPCに設定された興味レートを減少させ(ステップS28)、選択されたキャラクタPCと所定の位置関係にあるキャラクタPCの興味レートを増加させる(ステップS30)。
次に、処理部100は、楽曲データの再生が終了したか否かを判断し(ステップS32)、終了していない場合(ステップS32のN)には、ステップS18に移行し、ステップS18以降の処理を繰り返す。
4.変形例
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
例えば、上記実施形態では、選択されたキャラクタと所定の位置関係にあるキャラクタのパラメータ(興味レート)を増加させる場合について説明したが、選択されたキャラクタと所定の位置関係にあるキャラクタのパラメータを減少させるように構成してもよい。この場合、選択されたキャラクタと所定の位置関係にあるキャラクタのパラメータの減少量を、選択されたキャラクタのパラメータの減少量よりも大きくしてもよいし、その逆でもよい。