JP6452197B2 - 鉄道車両の誤乗注意喚起装置及び誤乗注意喚起方法 - Google Patents
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Description
一方、近年では、他路線や他社との相互直通運転が様々な路線で実施されるようになり、ある路線を走行する列車の帯状の表示とその路線のラインカラーとが、必ずしも一致しないような状況も発生し、乗客の誤乗を誘発する一因ともなっている。
そこで、車体側面の帯状の表示体の色を可変とする技術も発案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、鉄道車両の乗車時において、乗客に対して誤乗注意喚起をより確実に行うことにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置は、乗客乗降用のドアの鴨居の下面に沿って設けられた、発光色可変表示器が、車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーのうち、その車両が実際に走行する路線に対応する色に発光するものである。このため、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲には、ドアの鴨居の下面で帯状に発光する、発光色可変表示器の発光色が明確に示される。そして、その発光色がラインカラーを示すものであることから、乗車待ちの乗客には誤乗の気づきを促し、又は、正しい車両であることを認識させるものとなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置において、帯状に発光する発光色可変表示器の発光面は、発光面の少なくとも一部が、その法線方向を室外側に向けて傾斜させる態様で設置されていることから、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲に、発光色可変表示器の発光色を明確に示すものとなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置は、鴨居の下面の法線方向が、室外側に向けて傾斜する態様で構成されていることで、鴨居の下面に沿って設けられた発光色可変表示器の発光面は室外側へと向き、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲に、発光色可変表示器の発光色を明確に示すものとなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置は、発光色可変表示器の発光面は、車幅方向の断面形状が、多角形ないし円弧状に形成され、鴨居の下面から突出していることで、鴨居の下面に沿って設けられた帯状の発光面は、室外側からの視認性が良好となる。よって、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲に、発光色可変表示器の発光色を明確に示すものとなる。又、本項の帯状の発光部が上記(3)項の前記鴨居の下面に配置されることで、発光色可変表示器の発光面は全体として室外側へと向き、より一層、乗客の視認性が向上するものとなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置は、発光色可変表示器の発光面は、鴨居の全幅に渡り設けられていることで、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界から発光色可変表示器の発光面が外れてしまうことを防ぎ、発光色可変表示器の発光色を明確に示すものとなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置は、少なくとも乗客乗降用のドアの開放時には、発光色可変表示器の発光面は、車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーのうち、当該車両が実際に走行する路線に対応する色で発光するように、制御装置により制御される。よって、乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲には、ドアの鴨居の下面で帯状に発光する、発光色可変表示器の発光色が明確に示される。又、ドアの開閉動作時には、発光色可変表示器の発光面は、注意喚起用の色(赤色等)で発光するように、制御装置により制御される。よって、ドアの開閉に際しての注意喚起を、車内外の乗客に対して促すものともなる。
本項に記載の鉄道車両の誤乗注意喚起方法は乗客乗降用のドアの前で乗車を待つ乗客の視界の範囲には、発光色可変表示器のラインカラーに対応する発光色が明確に示される。よって、発光色可変表示器の発光色を視認した乗客は、駅構内の各所及び鉄道車両の車内に設置された、車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーを列記した対照表又は音声案内を拠り所として、その車両に乗車すべきか否かを判断する一助となる。
なお、図2(a)の鴨居14の下面14aに、図1(b)の発光色可変表示器16の発光面16aを組み合わせて用いることとしても良い。
そして、制御装置18、列車運行情報装置20及びドア開閉装置22は、いずれも鉄道車両に搭載されるものであるが、必要に応じて鉄道車両の外部に設置され、適宜、発光色可変表示器16と情報交換を行うものであっても良い。
なお、ドア12の開閉動作時の制御ロジック18bとして、ラインカラーに対応する色をそのまま用い、点灯又は点滅のパターンを変化させる、例えば、点滅や輝度の強弱に変化を与える、或いは、帯状の発光色可変表示器16の端部から中央部に向かって点滅パターンを移動させる等の、様々な発光パターンで駆動を行うものであっても良い。又、制御装置18を、ドア12の上方に設けられる、情報提供用のディスプレー24(図1(a)参照)のドライバと共用することとしても良い。
すなわち、本発明の実施の形態に係る鉄道車両の誤乗注意喚起装置10は、乗客乗降用のドア12の鴨居14の下面に沿って設けられた、発光色可変表示器16が、車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーのうち、その車両が実際に走行する路線に対応する色に発光するものである。このため、乗客乗降用のドア12の前で乗車を待つ乗客の視界の範囲には、ドア12の鴨居14の下面14aで帯状に発光する、発光色可変表示器16の発光色が明確に示されることとなる。そして、その発光色がラインカラーを示すものであることから、乗車待ちの乗客には誤乗の気づきを促し、又は、正しい車両であることを認識させるものとなる。
又、発光色可変表示器16の発光面16aは、鴨居14の全幅に渡り設けられていることで、乗客乗降用のドア12の前で乗車を待つ乗客の視界から発光色可変表示器16の発光面16aが外れてしまうことを可能な限り防ぎ、発光色可変表示器16の発光色を明確に示すものとなる。
16:発光色可変表示器、 16a:発光面、 18:制御装置、 26:対照表、 C16:発光色可変表示器の発光面の法線方向
Claims (7)
- 鉄道車両の乗客乗降用のドアの鴨居の下面に沿って、当該車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーのうち当該車両が実際に走行する路線に対応する色で帯状に発光する、発光色可変表示器を備えることを特徴とする鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 前記発光色可変表示器の発光面は、少なくとも一部が、その法線方向を室外側に向けて傾斜させる態様で設置されていることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 前記鴨居の下面は、その法線方向が室外側に向けて傾斜させる態様で構成されていることを特徴とする請求項2記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 前記発光色可変表示器の発光面は、車幅方向の断面形状が、多角形ないし円弧状に形成され、前記鴨居の下面から突出していることを特徴とする請求項2又は3記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 前記発光色可変表示器は、前記鴨居の全幅に渡り設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 前記発光色可変表示器の制御装置には、少なくとも前記乗客乗降用のドアの開放時に、車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーに対応する色を、当該車両が実際に走行する路線に対応して、前記発光色可変表示器により表示する制御ロジックと、前記ドアの開閉動作時に、注意喚起用の色を、前記発光色可変表示器により表示する制御ロジックとが含まれることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の鉄道車両の誤乗注意喚起装置。
- 駅構内の各所及び鉄道車両の車内において、当該車両が走行し得る路線毎に割り当てられたラインカラーを列記した対照表を設置し、又は、当該車両が走行する路線に割り当てられたラインカラーについて音声案内を行い、少なくとも乗客乗降用のドアの開放時に、当該車両が走行する路線に割り当てられた色を、請求項1から6のいずれか1項記載の鉄道車両の誤乗防止装置により表示することを特徴とする鉄道車両の誤乗注意喚起方法。
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