JP6450689B2 - 食後早期飽満感または胃食道逆流症の予防または改善剤 - Google Patents

食後早期飽満感または胃食道逆流症の予防または改善剤 Download PDF

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Description

本発明は、アスパラギン酸またはその塩を有効成分として含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤に関する。
健康な状態では、飲食物を摂取すると、胃底部や胃体上部などの近位胃が弛緩して胃の容量が増大して、さらなる飲食物を摂取することが可能となる(胃適応性弛緩)。ところが、胃適応性弛緩が不全な状態で飲食物を摂取すると、胃の容量が早期に飽和して、早期に満腹感を覚える。これを食後早期飽満感(別名:初期膨満感、早期膨満感、初期飽満感、早期満腹感、初期満腹感など)という。一方で、胃内容物の排出(胃排出)が抑制されると、食後に適応性弛緩がなされたとしても、胃体部に内容物が滞留して胃の内圧が上昇し、胃もたれを起こすことになる。
また、胃の内圧が上昇すると、胃液や胃内容物が食道に逆流しやすくなる。胃液や胃内容物が食道に滞留すると、胸痛、胸焼け、咳、喘息などの症状が起こる。これを胃食道逆流症という。さらに、胃食道逆流症のうち、食道粘膜の器質的障害(びらん、潰瘍など)や炎症を伴わない胃食道逆流症を、非びらん性胃食道逆流症という。さらにまた、食道粘膜の器質的障害や炎症を伴う胃食道逆流症を逆流性食道炎という。
食後早期飽満感の改善効果がある製剤として、コリンエステラーゼ阻害剤が知られている。コリンエステラーゼ阻害剤は食後期の胃前庭部運動を増強して胃排出を促進する効果がある(非特許文献1)。また、5−HT4受容体作動薬などの消化管運動機能改善剤も用いられているが、軟便等の副作用がある。
また、アルギニンは一酸化窒素の供給源であり、一酸化窒素が胃底部を弛緩させて早期飽満感を解消することが知られている(特許文献1)。また、消化管内においてセロトニンや一酸化窒素の遊離を促進すると、機能性胃腸症に伴う諸症状を改善できること(特許文献2)、およびトリプトファンがセロトニンの供給源であることも知られている。また、グルタミン酸ナトリウムとアルギニン塩酸塩の組み合わせが機能性胃腸症の予防または改善に有効であること(特許文献3)も知られている。リジンについても、リジン欠乏によるストレス性疾患、または機能性胃腸症の改善に有効であることも公知である(特許文献4)。
また、胃食道逆流症の改善効果がある製剤としては、ヒスタミンH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害剤などの胃酸分泌抑制剤や、胃酸を中和する薬剤などが知られている。これら製剤を用いて胃の酸性度が継続的に低下すると感染症に対する防御機能が低下する恐れがある。また、プロトンポンプ阻害剤などの胃酸分泌抑制剤は胃液や胃内容物の逆流そのものを抑止するものではない。
このような技術状況下、胃排出を抑制せずに飲食物を摂取した後の胃の適応弛緩を促進することができ、食後早期飽満感または胃食道逆流症を効果的に予防または改善しうる新たな手段が依然として求められているといえる。
特表2009−533342号公報 特開2008−115185号公報 国際公開WO2009/113594 特開2009−167195号公報
Kei Matsueda et al、Gut、61(6)、pp821−828、2012
本発明は、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状を効果的に予防または改善しうる新たな手段を提供することをその目的とし、より詳細には、胃排出を抑制せずに飲食物を摂取した後の胃の適応弛緩を促進することができる新たな手段を提供することをその目的とする。
本発明者らは、胃に対して非侵襲的なスクリーニング方法を用いて、胃排出を抑制せずに、飲食物を摂取した後の適応弛緩を促進するような素材についてスクリーニングを行ったところ、驚くべきことに、アスパラギン酸またはその塩を見出し、本発明を完成させた。
より詳細には、本発明者らは、まず、ラットを用いたin vivo試験において、麻酔下で強制的に動物の胃内にバルーンを留置して、動物の胃の内圧を高めることを特徴とする、新たなスクリーニング方法を見出した。このスクリーニング方法は胃に対して非侵襲的であるため、胃の生理的状況により近いといえる。本発明者らは、この方法を用いて、アミノ酸を投与して動物に胃の伸展刺激を与えたときの適応弛緩をモニターしたところ、アスパラギン酸など8種類のアミノ酸が、胃の伸展刺激に適応した胃底部および/または胃体上部の弛緩を促進することをさらに見出した。さらに、アミノ酸を投与して13Cラベル化した酢酸を投与した動物の呼気に排泄される13CO2量をモニターして、アスパラギン酸のみが胃排出を抑制しないことを確認し、本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]アスパラギン酸またはその塩を有効成分として含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤。
[2]胃の弛緩を促進するための、[1]に記載の剤。
[3]前記弛緩部分が胃底部または胃体上部である、[1]または[2]に記載の剤。
[4]胃排出を抑制しないで前記予防または改善を行うための、[1]〜[3]のいずれかに記載の剤。
[5]胃もたれ、胸痛、胸焼け、咳、喘息、食道炎、消化性食道潰瘍、食道狭窄およびバレット食道から選択される症状の予防または改善剤である、[1]〜[4]のいずれかに記載の剤。
[6]ヒトの1日当たりのアスパラギン酸またはその塩の経口摂取量が、アスパラギン酸の固形分換算で0.2〜5gとなるように配合されてなる、[1]〜[5]のいずれかに記載の剤。
[7]1回の摂取量当たりの包装単位形態からなる、[1]〜[6]のいずれかに記載の剤。
[8]食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善のための、アスパラギン酸またはその塩。
[9]食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状を予防または改善する方法であって、
それを必要とする対象にアスパラギン酸またはその塩の有効量を経口摂取させることを含んでなる、方法。
[10]ヒトに対する医療行為を除く、[9]に記載の方法。
[11]食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される症状の予防または改善剤としての、アスパラギン酸またはその塩の使用。
[12]食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される症状の予防または改善剤の製造における、アスパラギン酸またはその塩の使用。
[13]アスパラギン酸および/またはアスパラギン酸塩を有効成分として含有する、食後早期飽満感および/または胃食道逆流症の予防および/または改善剤。
[14]胃の伸展刺激に適応した胃底部および/または胃体上部の弛緩を促進することを特徴とする、[13]に記載の剤。
[15]胃排出を抑制しないことを特徴とする、[13]または[14]に記載の剤。
[16]ヒトの1日摂取量が0.2〜5gである、[13]〜[15]のいずれかに記載の剤。
[17]アスパラギン酸および/またはアスパラギン酸塩を経口摂取に用いることを特徴とする、食後早期飽満感および/または胃食道逆流症を予防および/または改善する方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
[18]アスパラギン酸および/またはアスパラギン酸塩を経口摂取させることを特徴とする、食後早期飽満感および/または胃食道逆流症を予防および/または改善する方法(ヒトに対する医療行為を除く)。
本発明によれば、アスパラギン酸またはその塩を用いて、胃排出を抑制せずに飲食物を摂取した後の胃の適応弛緩を効果的に促進することができる。かかる本発明は、胃もたれを起こさずに、食後早期飽満感を予防または改善する上で有利に利用することができる。さらに、本発明は、食後の胃内圧上昇を抑制するので、胃食道逆流症を予防または改善する上で有利に利用することができる。また、本発明によれば、広く食されてきたアスパラギン酸を有効成分として用いることから、食後早期飽満感または胃食道逆流症の予防または改善を安全に実施する上で有利である。
例1のバロスタット試験の概要を示す。試験装置、バロスタットバッグにかけた内圧(Pressure)の経時的変化、およびバロスタットバッグの容量(Volume)の経時的変化の一例を示す。 例1における、バロスタットバックの内圧が8mmHgのときのAdaptive relaxation(% of control)を示す。*:p<0.05 vs. Control群(Student‘s t−test) 例2で使用した呼気採取装置を示す。 例2における、最高Δ13CO2排泄発現時間(Tmax(min))を示す。図中、*は、mean±2SD(平均値±標準偏差の2倍)の範囲がControl群のmean±2SDの範囲と重複しないことを意味する。 Adaptive relaxation(% of control)およびTmax(min)の相関図を示す。
腹部症状の予防または改善剤
本発明の食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤は、アスパラギン酸またはその塩を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の剤は、好ましくは胃の弛緩を促進するために用いられる。より好ましい態様によれば、胃の弛緩部分は胃底部または胃体上部である。また、さらに好ましい態様によれば、本発明の剤は、胃排出を抑制しないで上記腹部症状の予防または改善を行うために用いられる。
本発明の有効成分として用いられるアスパラギン酸(Aspartic acid)は、非必須アミノ酸の1つであり、D体とL体とが存在する。本発明のアスパラギン酸は、D体とL体のいずれを用いてもよいが、好ましくはL体である。L−アスパラギン酸のCas No.は、56−84−8であり、その別名は、(+)−L−Aspartic acid、(S)−2−アミノこはく酸、(S)−2−アミノブタン二酸である。アスパラギン酸の略号として、Asp、Dを用いる場合もある。L−アスパラギン酸は、水に溶けにくく、エタノールにほとんど溶けない。希塩酸または0.2mol/mlの水酸化ナトリウム試液に溶ける(第十六改正日本薬局方)。アスパラギン酸は、豆類、肉類、魚類等の多種のタンパク質やアスパラガスなどの様々な素材や食品に含まれていることが知られている。
また、本発明のアスパラギン酸の塩は、経口摂取可能な塩であれば特に制限されないが、食品衛生上または医薬上許容可能な塩であることが好ましい。本発明の塩は、アスパラギン酸が酸性基または塩基性基を有することから、塩基または酸と反応させることにより、塩基性塩または酸性塩にすることができる。本発明の塩を形成する塩基または酸としては、有機酸(酢酸、酒石酸、脂肪酸など)、無機酸(塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、過塩素酸など)、有機塩基または無機塩基(カリウム、ナトリウム、亜鉛など)が挙げられる。
本発明のアスパラギン酸またはその塩は、フリー体であってもよいが、大気中に放置したりまたは再結晶をすることにより、水分等を吸収し、吸着水等が付いたり、水和物となったりする場合がある。したがって、本発明のアスパラギン酸またはその塩は、各種の水和物、溶媒和物および結晶多形の形態であってもよく、本発明はかかる態様も包含する。
本発明において、アスパラギン酸またはその塩の取得方法は、特に制限されず、例えば、アスパラギン酸またはその塩を多く含む素材や食品などから、搾汁、濃縮、精製、結晶化または各種の溶媒で抽出するなどして得ることができる。アスパラギン酸またはその塩の取得に用いられる各種の溶媒として、水や通常に用いられる溶媒、例えば、アルコール類、炭化水素類、有機酸、有機塩基、無機酸、無機塩基、超臨界流体等を単独または複数を組み合わせて用いることが可能である。また、本発明のアスパラギン酸またはその塩は、微生物で生産したもの(特開平5−260985など)を用いることも可能である。さらに、本発明のアスパラギン酸またはその塩は、化学的に合成されたものを用いることも可能である。
本発明の剤は、アスパラギン酸またはその塩のみから構成してもよく、アスパラギン酸またはその塩と、食品衛生上または医薬上許容可能な他の添加成分とを組み合わせた組成物として構成してもよい。したがって、一つの態様によれば、本発明の剤はアスパラギン酸またはその塩からなる。また、別の態様によれば、本発明の剤は、アスパラギン酸またはその塩と、食品衛生上または医薬上許容可能な他の添加成分とを含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善のための組成物として提供される。
本発明の剤における他の添加成分は、特に限定されず、本発明の剤の効果を阻害しないものを優先的に使用することができる。かかる他の添加成分としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤またはコーティング剤などの製剤化補助剤、ビタミン、ミネラル、有機酸、糖類、ペプチド類、甘味料、酸味料、乳化剤または香料などが挙げられる。
本発明の剤の形態は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されず、例えば、錠剤(タブレット)、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤、水剤、懸濁剤、ドリンク剤またはサプリメントであってもよい。
本発明の剤において、アスパラギン酸またはその塩の配合量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されず、剤型、症状、体重、用途などに応じて適宜設定できるが、好適な配合量としては、アスパラギン酸の固形分換算で、下限値を0.1%、0.2%、0.5%、0.8%、1%、2%、5%、8%、上限値を100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%または15%に設定することができる。なお、本発明において、「%」は、特に記載がない限り「w/w%」である。
本発明の剤の1日当たりの摂取量は、特に限定されず、年齢、症状、体重、用途などに応じて適宜設定できるが、好適な摂取量としては、アスパラギン酸またはその塩をアスパラギン酸の固形分換算で、下限値を0.2g、0.3g、0.4g、0.5g、0.6gまたは0.9g、上限値を5g、4g、3g、2.5g、2gまたは1.5g、に設定することができる。
例えば、後述する例3に示す飲料(L−アスパラギン酸含量:0.5w/v%)を40ml、100ml、200ml、300ml、500ml、または1000ml摂取すると、L−アスパラギン酸を0.2g、0.5g、1g、1.5g、2.5gまたは5g摂取したことになる。
また、例4に示すタブレット(L−アスパラギン酸含量:200mg/錠、約33w/w%)を1、2、3、5、10または20錠摂取すると、L−アスパラギン酸を0.2g、0.4g、0.6g、1g、2gまたは4g摂取したことになる。
また、例5に示すサプリメント(L−アスパラギン酸含量:300mg/粒)を1、2、3、5または10粒摂取すると、L−アスパラギン酸を0.3g、0.6g、0.9g、1.5gまたは3g摂取したことになる。
また、例5に示すサプリメントの類型として、L−アスパラギン酸300mgを0.08gの1号カプセルに充填してサプリメントを製造した場合、サプリメント中のL−アスパラギン酸含量は、約79w/w%となる。
また、本発明の剤は、飲食品または医薬品分野の公知製品と併用摂取してもよく、公知製品に配合してもよい。かかる公知製品としては、特に限定されないが、コリンエステラーゼ阻害剤、5−HT4受容体作動薬、NO産生剤、胃酸分泌抑制剤(ヒスタミンH2受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害剤)、胃酸中和剤、胃粘膜保護剤または漢方薬の六君子湯などの製剤が挙げられる。
また、本発明の剤は、各種の飲食品(牛乳、清涼飲料、加工乳、乳性飲料、発酵乳、乳酸菌飲料、ヨーグルト、チーズ、パン、ビスケット、クラッカー、ピッツァクラスト、グミ、飴、焼き菓子、プリン、ゼリー、ババロア、調製粉乳、流動食、病者用食品、栄養食品、冷凍食品、加工食品その他の市販食品など)に配合して、これを摂取してもよい。
本発明の剤を配合する飲食品の成分としては、特に限定されないが、水、タンパク質、ペプチド、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等が挙げられる。タンパク質としては、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、ホエイ粉、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイタンパク質分離物、ホエイタンパク質加水分解物、α−カゼイン、β−カゼイン、κ−カゼイン、β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミン、ラクトフェリン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、これらの分解物、アスパラギン酸以外のアミノ酸、バター、乳清ミネラル、クリーム、ホエイ、非タンパク態窒素、シアル酸、リン脂質、乳糖等の各種の乳由来成分等が挙げられる。また、ペプチドとしては、カゼインホスホペプチド等のペプチドが挙げられる。また、糖質としては、例えば、糖類、加工澱粉(テキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維等が挙げられる。また、脂質としては、例えば、ラード、魚油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の動物性油脂、パーム油、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油等に、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂等が挙げられる。また、ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸等が挙げられる。また、ミネラル類として、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレン等が挙げられる。また、上記有機酸として、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、エリソルビン酸等が挙げられる。これらの成分は、単独でまたは複数種類を組み合わせて用いることができる。また、飲食品中の成分は、合成品であっても天然物であってもよい。これらの飲食品の形態としては、液状、ペースト状、ゲル状、固形状、粉末状などのいずれであってもよい。
また、本発明の剤は、特定保健用食品などの保健機能食品、特別用途食品、栄養機能食品、栄養補助食品、病者用食品、健康補助食品、機能性食品、医薬部外品または医薬品等の製品として、またはそれら製品に配合して、対象に投与することできる。特に、本発明の剤を、特定保健用食品などの保健機能食品、特別用途食品、栄養機能食品、栄養補助食品、病者用食品、健康補助食品または機能性食品として提供することは、消費者に対して一般飲食品との区別を明確にしながら、腹部症状を予防または改善する上で有利である。
また、本発明の剤またはそれを配合した製品は、「おなかの調子を整える」、「胃部不快感」などの表示を付した容器に入れた食品などとして、あるいは用途表示を付した医薬品として利用可能である。したがって、本発明の一つの態様によれば、アスパラギン酸またはその塩を有効成分として含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善用途が表示されてなる剤が提供される。かかる用途の表示には、容器の印字、ラベルの他、パンフレット、ホームページなどを用いてもよい。
本発明の剤またはそれを配合した製品は、1回の摂取量当たりの包装単位形態であることが好ましい。かかる1包装単位に含まれるアスパラギン酸またはその塩の量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、アスパラギン酸の固形分換算で下限値を0.2g、0.3g、0.4g、0.6g、0.7g、0.8g、0.9g、1gまたは1.5g、上限値を5.0g、4.0g、3.0gまたは2.0gに設定することができる。
本発明の剤またはそれを配合した製品の摂取計画は、対象の年齢、性別、症状に応じて当業者が適宜設定することができるが、上述した1日当たりの摂取量を、単回または複数回で対象に摂取させることが好ましい。また、本発明の剤またはそれを配合した製品は、食前、食間または食後に摂取することができる。
また、本発明の別の態様によれば、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状を予防または改善する方法であって、それを必要とする対象にアスパラギン酸またはその塩の有効量を摂取させることを含んでなる方法が提供される。また、本発明の一つの態様によれば、上記方法はヒトに対する医療行為を除く。また、「アスパラギン酸またはその塩の有効量」は、上述の1日当たりの摂取量に準じて設定してよく、好ましくは0.2〜5g、より好ましくは0.3〜5gである。
本発明の対象は、好ましくはヒト(成人など)である。また、対象は、健常者であってもよく、食後早期飽満感または胃食道逆流症を有する者あるいはそれに起因する症状により身体の不調を有する者であってもよい。かかる症状の好適な例としては、機能性消化管障害、上部消化管の機能障害、機能性胃腸症、食後愁訴症候群、機能性ディスペプシア、食後早期飽満感、胃食道逆流症、非びらん性胃食道逆流症、逆流性食道炎、胃もたれ、胸焼け、胸痛、咳、喘息、食道炎、消化性食道潰瘍、食道狭窄またはバレット食道、他の適応弛緩不全または胃内圧亢進の関与する疾患等が挙げられる。
また、本発明における摂取方法は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されず、例えば、経口、経管または経静脈などによりアスパラギン酸またはその塩を対象に摂取させてもよいが、経口摂取が好ましい。
また、本発明の別の好ましい態様によれば、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤としての、アスパラギン酸またはその塩の使用が提供される。また、本発明のさらに別の好ましい態様によれば、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤の製造における、アスパラギン酸またはその塩の使用が提供される。また、本発明のさらに別の好ましい態様によれば、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善のための、アスパラギン酸またはその塩が提供される。
以下、本発明に関して、例を挙げて説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。
例1:各種アミノ酸の、胃の伸展刺激に適応した胃底部および/または胃体上部の弛緩促進効果
(1)材料および方法
[被検試料]
18種類のアミノ酸(L−Lysine(Lys)、Glycine(Gly)、L−Cysteine(Cys)、L−Serine(Ser)、L−Alanine、L−Proline(Pro)、L−Arginine(Arg)、L−Histidine(His)、L−Threonine、L−Valine、L−Glutamine、L−Asparagine(Asn)、L−Methionine、L−Glutamic acid、L−Aspartic acid(Asp)、L−Isoleucine、L−Leucine、およびL−Tyrosine)を被検試料として用いた。前記アミノ酸のうち、Lysineは塩酸塩、Asparagineは一水和物、他のアミノ酸はfree baseを用いた。これらアミノ酸を、各々1g/5mlの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解・懸濁して用いた。
[陽性対照]
陽性対照として、胃もたれの改善に用いられる漢方薬である、六君子湯(ツムラ六君子湯エキス顆粒(医療用)、ツムラ)を500mg/5mlの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解・懸濁して用いた。
[バロスタットバッグ]
ポリエチレン製の袋(最大容量7ml、最大直径3cm)にポリビニル製のチューブ2本を接続したバロスタットバッグを用いた。
[動物実験]
実験は、内田らの論文(Masayuki UCHIDA、Kimiko SHIMIZU、「Method to evaluate adaptive relaxation of the stomach by using Barostat in rats without surgical operation,and the effects of capsaicin and Nω−nitro−L−arginine−methylester on adaptive relaxation.」、J.Smooth Muscle Res.、(2012)48(4))を参考に行った。
8週齢のSD系雄性ラット(SLC社)を1週間予備飼育して試験に用いた。試験開始日前日に体重に基づいて群分けし(全20群、各n=4〜8)、18〜20時間絶食した(ただし、水は自由摂取とした)。
被検試料投与群に前記各種アミノ酸の溶解・懸濁液を5ml/kg(被検試料の用量1g/kg)、Control群に注射用水を5ml/kg、陽性対照群に六君子湯の溶解・懸濁液を5ml/kg(六君子湯の用量500mg/kg)で強制的に経口摂取させた。 被検試料または注射用水の投与20分後にウレタンにて麻酔(20%ウレタン、6ml/kg、腹腔内投与)を行い、被検試料または注射用水の投与25分後にバロスタットバッグを経口より胃内に挿入した。一方のチューブを閉じた状態で、もう一方のチューブから空気7mlをバロスタットバッグに注入し、バロスタットバッグが胃底部〜胃体上部に位置するよう調整した。その後、速やかにバロスタットバッグの空気を抜いた。被検試料または注射用水の投与30分後にバロスタット装置(Barostat Distender IIR、G&J Electronics)に接続し、呼吸保持しつつバロスタットバッグを膨らませてバロスタットバッグの内圧および容量を測定した。具体的には、バロスタットバッグの内圧を初期値0mmHgとし、段階的に内圧を増加させて胃底部〜胃体上部に伸展刺激を与えた。測定開始後0〜1分、1〜2分、2〜3分、3〜4分におけるバロスタットバッグの内圧を、1mmHg、2mmHg、4mmHg、8mmHgに設定して、継続的にバロスタットバッグの容量を測定した(図1)。 測定終了後、バロスタットバッグを膨らしたまま腹部を切開し、胃部を観察して、バロスタットバッグの挿入具合(位置など)、バロスタットバッグの膨らみ具合、出血の有無等を確認した。
[評価]
各段階のバロスタットバッグの内圧を約1分間維持する間に増加したバロスタットバッグの容量(ml)を算出し、これをAdaptive relaxation(ml)とした(図1)。さらに、各内圧で得られた値をcontrol群の値で除してAdaptive relaxation(% of control)を算出した。
(2)結果
図2にバロスタットバックの内圧が8mmHgのときの、Adaptive relaxationを示す。Gly群、Cys群、Ser群、Arg群、およびAsp群、はいずれも、Control群より有意に高い値を示した。Lys群、Pro群およびHis群は、有意差はなかったものの、Control群の120%以上の値を示した。 このことから、Lys、Gly、Cys、Ser、Pro、Arg、HisおよびAspは、胃の伸展刺激に適応した胃底部および/または胃体上部の弛緩を促進することがわかった。
例2:各種アミノ酸の胃排出に与える影響
(1)材料および方法
[被検試料]
・20種類のアミノ酸(L−Tryptophan(Trp)、L−Lysine(Lys)、Glycine(Gly)、L−Cysteine(Cys)、L−Serine(Ser)、L−Alanine、L−Proline(Pro)、L−Arginine(Arg)、L−Histidine(His)、L−Threonine、L−Valine、L−Glutamine、L−Asparagine(Asn)、L−Methionine、L−Glutamic acid、L−Aspartic acid(Asp)、L−Isoleucine、L−Leucine、L−Phenylalanine、およびL−Tyrosine)を被検試料として用いた。前記アミノ酸のうち、Lysineは塩酸塩、Asparagineは一水和物、他のアミノ酸はfree baseを用いた。これらアミノ酸を、各々1g/5mlの濃度で注射用水(大塚製薬)に溶解・懸濁して用いた。
[動物実験]
7週齢のSD系雄性ラット(SLC社)を体重に基づいて群分けし(全9群、各n=4)、16〜20時間絶食した(ただし、水は自由摂取とした)。被検試料投与群に前記各種アミノ酸の溶解・懸濁液を5ml/kg(被検試料の用量1g/kg)、Control群に注射用水を5ml/kgで強制的に経口摂取させた。
被検試料または注射用水の投与から30分後に、全部の群に13C標識した酢酸(13C−酢酸)を16mg/kg(投与容量を2.5ml/kg)で経口摂取させた。13C−酢酸の投与直後から、ラットを個体毎に、デシケーターに入れ、デシケーター内に排泄された呼気を、速度150ml/minで吸引して、UBiT・POCone専用呼気採取バッグ20(大塚製薬株式会社)に経時的に呼気を採取した。以降、13C−酢酸の投与から70分後までは5分毎に、13C−酢酸の投与から70分後以降には90分後と120分後に、各時点の開始から1.5分間の呼気を採取した。
[呼気採取装置]
特開2006−267098の方法に従って、動物の呼気を経時的に採取した。容積2Lのデシケーター内に、数mm(ミリメートル)の多数の小孔がある板状の中敷きを設けて、その上にラットを乗せ、ふたを閉めてから、呼気採取口または空気採入口以外の部分から呼気が漏れないように、ふたを固定した。デシケーターの側面開口部(空気採入口)より、空気採入口より口径の小さいシリコンチューブを通し、チューブ開口部の一端をデシケーター内の最下部(動物の体躯以下かつ呼気採取口よりも下部に位置する)に固定して、呼気採取口とした。シリコンチューブの開口部の他端をUBiT・POCone専用呼気採取バッグ20に接続し、デシケーターとUBiT・POCone専用呼気採取バッグ20の間には、ペリスタポンプ(Master Flex L/S;Cole−Parmer Instrument Company)を接続して、デシケーター内に排泄された呼気を、シリコンチューブを通じて150ml/minで継続的に吸引して、UBiT・POCone専用呼気採取バッグ20に採取した。呼気採取装置を図3に示す。
(2)評価
呼気を採取したUBiT・POCone専用呼気採取バッグ20を、UBiT−IR300赤外分析装置(大塚電子株式会社)に接続したUBiT−IR300専用オートサンプラー UBiT−AS10(大塚製薬株式会社)へ接続し、混合ガス(O2:95%、CO2:5%)を対照として、呼気中のΔ13CO2(‰)(=呼気の13CO2(‰)値から混合ガスの13CO2(‰)値を差し引いた値)を測定した。最高Δ13CO2排泄発現時間(以降、Tmaxともいう)を算出した。実際の評価では、mean±2SD(平均値±標準偏差の2倍)の範囲がControl群のmean±2SDの範囲と重複しない場合を、Controlに比較して、有意な差があると判断した。
(3)結果
結果を図4に示す。Control群のTmaxは、28.8±4.8(平均値±標準偏差)分であった。各種のアミノ酸の前処置による13C−酢酸のTmaxの結果は、35〜85分に分布した。Control群よりも有意に高いTmaxを示したアミノ酸を胃排出抑制作用があると判断した。その結果、Lys、Gly、Cys、Ser、ProおよびHisに胃排出を抑制する作用が認められた。Argは、有意差はないものの、Control群の約2倍以上のTmaxを示した。一方で、Aspには胃排出を抑制する作用が認めらなかった。
胃排出抑制作用を持つ医薬品であるアトロピンを投与したときのTmaxは、約40分(J.Breath Res.,3(2009)047003(4pp))であることからも、Control群のmean+2SD(38.4分)以上のTmaxを示すアミノ酸に胃排出抑制作用があることが支持される。
以上の結果から、適応性弛緩の促進作用を有し、かつ胃排出を抑制しないアミノ酸としてAspを見出すことができた。
例1で試験した18種類のアミノ酸における8mmHgのAdaptive relaxation(ml)とTmax(min)の相関図を図5に示す。この18種類のアミノ酸全般において、Adaptive relaxationとTmaxは正の相関(p<0.01)を有することが分かった。一方で、Aspはこの回帰直線から大きく外れていた。よって、Aspは、アミノ酸の中でも特徴的に適応性弛緩の促進作用を有し、かつ胃排出を抑制しないことがわかる。
例3:本発明の食後早期飽満感および/または胃食道逆流症の予防または改善剤を配合した飲料
L−アスパラギン酸を0.5w/v%、甘味料1.0w/v%、酸味料0.9w/v%、および増粘剤0.2w/v%の濃度で配合し、常法に従って飲料を製造した。この飲料を40ml、100ml、200ml、300ml、500ml、1000mlを摂取すると、L−アスパラギン酸を0.2g、0.5g、1g、1.5g、2.5g、5g摂取することができる。
例4:本発明の食後早期飽満感および/または胃食道逆流症の予防または改善剤を配合したタブレット
L−アスパラギン酸200mgに賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、酸味料、乳化剤、香料、および甘味料などを配合し、常法に従って約600mgのタブレットを製造した(L−アスパラギン酸含量:約33w/w%)。このタブレット1、2、3、5、10、20錠を摂取すると、L−アスパラギン酸を0.2g、0.4g、0.6g、1g、2g、4g摂取することができる。
例5:本発明の食後早期飽満感および/または胃食道逆流症の予防または改善剤を配合したサプリメント
L−アスパラギン酸300mgに賦形剤などを添加して、カプセルに充填してサプリメントを製造した。このサプリメント1、2、3、5、10粒摂取すると、L−アスパラギン酸を0.3g、0.6g、0.9g、1.5g、3g摂取することができる。

Claims (14)

  1. アスパラギン酸またはその塩を有効成分として含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤。
  2. 胃の弛緩を促進するための、請求項1に記載の剤。
  3. 前記弛緩部分が胃底部または胃体上部である、請求項1または2に記載の剤。
  4. 胃排出を抑制しないで前記予防または改善を行うための、請求項1〜3のいずれか一項に記載の剤。
  5. 胃もたれ、胸痛、胸焼け、咳、喘息、食道炎、消化性食道潰瘍、食道狭窄およびバレット食道から選択される症状の予防または改善剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の剤。
  6. ヒトの1日当たりのアスパラギン酸またはその塩の摂取量が、アスパラギン酸の固形分換算で0.2〜5gとなるように配合されてなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の剤。
  7. 1回の摂取量当たりの包装単位形態からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の剤。
  8. 飲食品である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の剤。
  9. 特定保健用食品、特別用途食品、栄養機能食品、栄養補助食品、病者用食品または健康補助食品である、請求項8に記載の剤。
  10. アスパラギン酸またはその塩を含有する、食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善のための組成物。
  11. 飲食品である、請求項10に記載の組成物。
  12. 特定保健用食品、特別用途食品、栄養機能食品、栄養補助食品、病者用食品または健康補助食品である、請求項11に記載載の組成物。
  13. 食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状を予防または改善する方法であって、
    それを必要とする対象にアスパラギン酸またはその塩の有効量を摂取させることを含んでなる、方法(ヒトに対する医療行為を除く)
  14. 食後早期飽満感および胃食道逆流症から選択される腹部症状の予防または改善剤の製造における、アスパラギン酸またはその塩の使用。
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