JP2021087408A - 腸内デオキシコール酸量低減用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性が高く、継続した摂取または投与が可能な、腸内デオキシコール酸量低減用組成物を提供する。【解決手段】有効成分として、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを含有する、腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、特定のアミノ酸を含有する腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物に関する。
腸内細菌が産生する毒素の一つであるデオキシコール酸(二次胆汁酸)は、肝癌のプロモータとして知られている。例えば、肥満症や高血糖症を罹患した対象において、腸内で増加したデオキシコール酸産生菌により産生されたデオキシコール酸が、腸肝循環により肝臓に到達すると、肝癌を発症することが報告されている(例えば、非特許文献1)。
従って、腸内におけるデオキシコール酸量を低減することができれば、肝癌の発症を抑制できると考えられ、その検討が進められている。
しかし、腸内のデオキシコール酸量を低減することができる後述するアミノ酸組成物は知られていない。
S. Yoshimoto et.al., Obesity−induced gut microbial metabolite promotes liver cancer through senescence secretome, Nature 499, 97-101 (2013)
本発明は、腸内のデオキシコール酸量を低減することができる組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討し、腸内のデオキシコール酸量の低減に後述する特定の組成のアミノ酸を含有する組成物が有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下を提供するものである。
[1]有効成分として、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを含有する、腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物。
(以下、本明細書において「本発明の組成物」と総称する場合がある)
[2]肝癌の発症抑制のためのものである、上記[1]に記載の組成物。
[3]肝癌がデオキシコール酸の作用に由来するものである、上記[2]に記載の組成物。
[4]組成物中の配合割合が、チロシンを1重量部とすると、セリン0.4〜1.5重量部、アラニン0.4〜1.5重量部、アスパラギン酸0.5〜1.5重量部、グルタミン酸0.4〜1.5重量部、イソロイシン2.0〜3.0重量部及びシスチン0.8〜1.5重量部である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]食品である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
本発明により、腸内のデオキシコール酸量を低減し、肝癌の発症を抑制できる、アミノ酸組成物が提供される。有効成分がアミノ酸であるため、長期に手軽に安全に摂取させることができる。
図1は、実施例1での試験結果を示す。
本発明の腸内デオキシコール酸量低減用組成物は、有効成分として、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを含有する組成物である。
本明細書において「腸内のデオキシコール酸量の低減」には、腸内細菌によるデオキシコール酸の産生を減少させることによる低減、腸内のデオキシコール酸産生菌の量を減少させることによる低減及び腸内のデオキシコール酸を消費させることによる低減が含まれる。
本明細書において「肝癌」には、原発性肝癌及び転移性肝癌が含まれる。
本明細書において「肝癌の発症抑制」には、肝癌の発症の抑制/遅延及び肝癌の進行(ステージの進行)の抑制/遅延が含まれる。
本発明の組成物は、肝癌一般の発症抑制に有用であるが、デオキシコール酸の作用に由来する原発性肝癌に、特に有用である。
また本発明の「腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物」の、ヒトなどの対象に対する使用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。ここで、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念である。
本発明の組成物に含まれるアミノ酸は、本発明の効果を損なわない限り限定されないが、L−体又はDL−体が好ましく、L−体がより好ましい。
本発明におけるアミノ酸は、蛋白質加水分解法、化学合成法、酵素法又は発酵法など、いずれの製造方法で製造されたものでもよいし、市販品を用いることもできる。
また、本発明におけるアミノ酸は、当該アミノ酸配列を有する天然蛋白質を酵素的に加水分解することによっても得ることができる。
本発明におけるアミノ酸としては、遊離体のみならず、塩の形態でも用いることができる。本明細書におけるチロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンという語は、それぞれ塩をも包含する概念である。塩の形態としては、食品として許容される塩又は薬理学上許容される塩であれば特に制限されず、酸付加塩や塩基との塩等を挙げることができる。
具体的には、無機塩基、有機塩基、無機酸、有機酸との塩およびアミノ酸との塩等が挙げられる。
無機塩基との塩としては、たとえば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属との塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
有機塩基との塩としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンとの塩、モルホリン、ピペリジン等の複素環式アミンとの塩等が挙げられる。
無機酸との塩としては、たとえば、ハロゲン化水素酸(塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等)、硫酸、硝酸、リン酸等との塩等が挙げられる。
有機酸との塩としては、たとえば、ギ酸、酢酸、プロパン酸等のモノカルボン酸との塩;シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸等の飽和ジカルボン酸との塩;マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸との塩;クエン酸等のトリカルボン酸との塩;α−ケトグルタル酸等のケト酸との塩等が挙げられる。
アミノ酸との塩としては、グリシン、アラニン等の脂肪族アミノ酸との塩;チロシン等の芳香族アミノ酸との塩;アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との塩;ピログルタミン酸等のラクタムを形成したアミノ酸との塩等が挙げられる。
上記した塩は、それぞれ水和物(含水塩)であってもよく、かかる水和物としては、たとえば1水和物〜6水和物等が挙げられる。
本発明におけるアミノ酸は、遊離体および上記塩の形態の1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、チロシンは、遊離体が好ましく、セリンは、遊離体が好ましく、アラニンは、遊離体が好ましく、アスパラギン酸は、遊離体およびナトリウム塩等が好ましく、グルタミン酸は、遊離体およびナトリウム塩等が好ましく、イソロイシンは、遊離体が好ましく、シスチンは、遊離体が好ましい。
本発明の組成物において、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンの配合割合は、(1)チロシンを1重量部とすると、L体かつ遊離体に換算して、通常(2)セリン0.4〜1.5重量部、(3)アラニン0.4〜1.5重量部、(4)アスパラギン酸0.5〜1.5重量部、(5)グルタミン酸0.4〜1.5重量部、(6)イソロイシン2.0〜3.0重量部、(7)シスチン0.8〜1.5重量部であり、好ましくは、(2)0.4〜1.3重量部、(3)0.4〜1.3重量部、(4)0.7〜1.3重量部、(5)0.4〜1.3重量部、(6)2.1〜2.9重量部、(7)0.8〜1.4重量部であり、より好ましくは、(2)0.4〜1.0重量部、(3)0.4〜1.0重量部、(4)0.8〜1.2重量部、(5)0.4〜1.0重量部、(6)2.2〜2.8重量部、(7)0.8〜1.3重量部である。
本発明の組成物中の各アミノ酸の重量(%)は、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンの合計量に対し、L体かつ遊離体に換算して、通常(1)チロシン10〜20重量%、(2)セリン4〜30重量%、(3)アラニン4〜30重量%、(4)アスパラギン酸5〜30重量%、(5)グルタミン酸4〜30重量%、(6)イソロイシン20〜60重量%、(7)シスチン8〜30重量%、好ましくは、(1)10〜15重量%、(2)4〜20重量%、(3)4〜20重量%、(4)7〜20%、(5)4〜20重量%、(6)21〜44重量%及び(7)8〜21重量%である。
ここで本発明におけるアミノ酸とは、遊離アミノ酸を意味し、蛋白やペプチド中の構成アミノ酸は含まない。また、本明細書において、本発明における各アミノ酸の含有量、配合割合は、L体のアミノ酸の含有量、配合割合であって、当該アミノ酸が塩の形態で含有される場合、遊離体に換算した含有量で表す。なお本発明のアミノ酸組成物はD体のアミノ酸を含んでもよい。またDL体(L体:D体=1:1)のアミノ酸を含む場合にはL体のアミノ酸含有量、配合割合に基づいて換算することができる。例えば、DL−アラニンを28重量%含有する場合、L体換算値は、14%である。
本発明の組成物の投与量(摂取量)は、年齢、性別、体重、対象疾患、症状、剤形によって変化しうるが、成人(例えば体重60kg)1日あたり、通常は0.5g〜40gの範囲であり、好ましくは1g〜30g、より好ましくは2g〜20gとなるように、1日1回ないし数回投与又は摂取させる。
またチロシンの投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.28g〜8.6の範囲であり、0.57g〜4.3gの範囲が好ましく、0.57g〜3.5gの範囲がより好ましい。セリンの投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.14g〜4.2gの範囲であり、0.28g〜2.2gの範囲が好ましく、0.28g〜1.8gの範囲がより好ましい。アラニンの投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.14g〜4.2gの範囲であり、0.28g〜2.2gの範囲が好ましく、0.28g〜1.8gの範囲がより好ましい。アスパラギン酸の投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.28g〜8.6の範囲であり、0.57g〜4.3gの範囲が好ましく、0.57g〜3.5gの範囲がより好ましい。グルタミン酸の投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.14g〜4.2gの範囲であり、0.28g〜2.2gの範囲が好ましく、0.28g〜1.8gの範囲がより好ましい。イソロイシンの投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.6g〜21gの範囲であり、1.3g〜10.5gの範囲が好ましく、1.3g〜8.5gの範囲がより好ましい。シスチンの投与量(摂取量)は成人1日あたり、通常0.29g〜9.0gの範囲であり、0.59g〜4.5gの範囲が好ましく、0.59g〜3.7gの範囲がより好ましい。
上記成人1回あたりの量は、性別、年齢、疾患等の体の状態を加味して適宜変更しうる。
本発明の組成物において、上記1日あたりの量を一度にもしくは数回に分けて投与(摂取)することができる。また投与(摂取)期間は特に限定されず、有効成分がアミノ酸であるため長期投与(長期摂取)が可能である。
本発明の組成物は、本発明におけるチロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチン以外のアミノ酸の、組成物中に含有される割合が、組成物の合計重量に対して、遊離体に換算して、50重量%以下であり、40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、実質的に含有しないのがさらに好ましく、含有しないことが特に好ましい。実質的に含有しないとは、0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下を意味する。
本発明の組成物は、本発明におけるアミノ酸の他に、さらに糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル等の他の栄養成分を含有することができる。
本発明の組成物は、本発明におけるチロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチン以外に、必要に応じて他のアミノ酸、他の栄養成分、食品として許容される添加剤、薬学的に許容される添加剤等を加えて、製剤の分野で周知の製剤化手段、たとえば第十七改正日本薬局方製剤総則[3]製剤各条に記載された方法等により、溶液、懸濁液、乳濁液等の液状;ゲル、クリーム等の半固形状;粉末、顆粒、錠剤、カプセル等の固形状等、種々の形態とすることができる。
上記食品として許容される添加剤又は薬学的に許容される添加剤は、本発明の組成物の形態に応じて適宜選択することができ、たとえば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、被覆剤、基剤、溶剤、溶解補助剤、可溶化剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、安定化剤、粘稠剤、無痛化剤、等張化剤、pH調整剤、抗酸化剤、防腐剤、保存剤、矯味剤、甘味剤、香料、着色剤等が挙げられる。
具体的には、賦形剤としては、たとえば、炭酸マグネシウム、糖類(グルコース、ラクトース、コーンスターチ等)、糖アルコール(ソルビトール、マンニトール等)等が挙げられる。
結合剤としては、たとえば、ゼラチン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、セルロースおよびその誘導体(結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)等が挙げられる。
崩壊剤としては、たとえば、クロスポビドン、ポビドン、結晶セルロース等が挙げられる。
滑沢剤としては、たとえば、タルク、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。
被覆剤としては、たとえば、メタクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸・アクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体等が挙げられる。
基剤としては、たとえば、動植物性油脂(オリーブ油、カカオ脂、牛脂、ゴマ油、硬化油、ヒマシ油等)、ロウ(カルナウバロウ、ミツロウ等)、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
溶剤としては、たとえば、精製水、注射用水、一価アルコール(エタノール等)、多価アルコール(グリセリン等)等が挙げられる。
溶解補助剤としては、たとえば、プロピレングリコール、中鎖脂肪酸トリグリセリド等が挙げられる。
可溶化剤、乳化剤、分散剤および懸濁化剤としては、たとえば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート20、ポリソルベート80等)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル等の界面活性剤等が挙げられる。
安定化剤としては、たとえば、アジピン酸、β−シクロデキストリン、エチレンジアミン、エデト酸ナトリウム等が挙げられる。
粘稠剤としては、たとえば、水溶性高分子(ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー等)、多糖類(アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガント等)等が挙げられる。
無痛化剤としては、たとえば、アミノ安息香酸エチル、クロロブタノール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
等張化剤としては、たとえば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、生理食塩水等が挙げられる。
pH調整剤としては、たとえば、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
抗酸化剤としては、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸等が挙げられる。
防腐剤および保存剤としては、たとえば、パラベン(メチルパラベン等)、ベンジルアルコール、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸等が挙げられる。
矯味剤としては、たとえば、アスコルビン酸、エリスリトール、L−グルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。
甘味剤としては、たとえば、アスパルテーム、カンゾウエキス、サッカリン等が挙げられる。
香料としては、たとえば、l−メントール、d−カンフル、バニリン等が挙げられる。
着色剤としては、たとえば、タール色素(食用赤色2号、食用青色1号、食用黄色4号等)、無機顔料(三二酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄等)、天然色素(ウコン抽出液、β−カロテン、銅クロロフィリンナトリウム等)等が挙げられる。
本発明においては、上記添加剤は、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の組成物におけるチロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンの総含有量は、機能性の観点から、組成物の全量に対して、通常、10重量%〜100重量%であり、好ましく50重量%〜100重量%であり、より好ましくは60重量%〜100重量%であり、さらに好ましくは70重量%〜100重量%であり、特に好ましくは80重量%〜100重量%である。
本発明の組成物は、1回ないしは1食摂取量単位で包装された形態「単位包装形態」であり得る。かかる形態とは、1回ないしは1食あたりに摂取する量が予め定められ、包装された形態をいう。単位包装形態に用いられる容器または包装体は、本発明の組成物の形態等に応じて適宜選択し得るが、紙製の容器または袋体、プラスチック製の容器または袋体、パウチ、アルミ缶、スチール缶、瓶、ペットボトル、PTP(press through pack)包装シート等が挙げられる。例えば、飲料、ゼリー、ヨーグルト、ガム、クッキー等の場合には、袋、パウチ、瓶、箱等の容器により1回の摂取量を包装した形態が挙げられ、顆粒、粉末、スラリー状等の場合には、パウチや袋等により1回の摂取量を個別包装する形態が挙げられる。特に、組成物が健康食品、機能性表示食品、栄養補助食品、特定保健用食品等である場合には、本発明の組成物が1回ないし1食あたりの摂取量単位の形態で包装された形態や、本発明の組成物が懸濁又は溶解された飲料又はゼリーが、1回あたりの飲み切り又は食べ切りの形態でパウチ等に充填された形態などが挙げられる。
上記1回ないしは1食摂取量中には、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを合計で6mg〜180g、好ましくは30mg〜90g、より好ましくは0.5g〜10g含めることができる。
これにより、1回ないしは1食摂取量単位を摂取することで、必要量の当該アミノ酸を簡便に摂取することができる。
また別の態様として、計量容器、及び有効成分としてチロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンの7つのアミノ酸を含む組成物を含むキットが挙げられる。
計量容器は上記のアミノ酸の1回摂取量を計量するための容器であれば特に限定されないが、例えば計量カップ、計量スプーンなどが挙げられる。1回に摂取する量は、上記1食当たりの単位包装形態に記載の量と同様である。計量容器で計りうる量はすりきり又は山盛りの量など、容器に合わせて決めることができる。また計量容器には1回の使用量などが表示されている目盛を有してもよい。
本発明の組成物の形態は、飲料等のような液状、ゼリー、ジェル、ゼリー様飲料等のようなゼリー状、牛乳、乳飲料、ヨーグルト等のような乳状、ガム状、粉末状、顆粒状、シート状、カプセル状、タブレット状、スナックバー、クッキー等のような固形状などとすることができる。
本発明の組成物の適用対象としては、哺乳動物(たとえば、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ロバ、ブタ、ヒツジ等)や、鳥類(たとえば、アヒル、ニワトリ、ガチョウ、七面鳥等)等が挙げられる。
本発明の組成物をヒト以外の適用対象動物(以下、単に「対象動物」ともいう)に適用する場合、本発明の組成物の摂取量または投与量は、対象動物の種類、性別、体重等に応じて適宜設定すればよい。
さらに、本発明の組成物は、各種食品に添加して摂取させることができる。本発明の組成物が添加される食品は特に制限されず、一般的に食事やデザートに供される形態の食品であれば如何なるものでもよい。
たとえば、本発明の組成物を清涼飲料水等の飲料に添加し、所望により適当な風味を加えて、ドリンク剤とすることができる。
より具体的には、本発明の組成物は、たとえば、果汁飲料、スポーツ飲料等の清涼飲料水;牛乳、ヨーグルト等の乳製品;ゼリー、チョコレート、キャンディ、ビスケット等の菓子等に添加することができる。
本発明の組成物は、1日あたりに摂取される量の上記各種食品に対し、本発明におけるアミノ酸の総量(L体かつ遊離体に換算した量の総量)が、上記した1日あたりの摂取量となるように添加されることが好ましい。
また、本発明の組成物は、そのまま、または必要に応じて一般的な食品添加物を加えて、通常の食品製造技術により、食品(以下、本明細書において「本発明の食品」とも称する)として提供することができる。
本発明の食品は、液状、懸濁液状、乳状、ゲル状、クリーム状、粉末状、顆粒状、シート状、カプセル状、タブレット状等、種々の形態とすることができる。
さらに、本発明の食品は、本発明の組成物を各種食品原材料に加え、必要に応じて一般的な食品添加物を加えて、一般的な食品等の製造技術により、清涼飲料水(果汁飲料、スポーツ飲料、コーヒー飲料、茶系飲料等)、乳製品(乳酸菌飲料、発酵乳、バター、チーズ、ヨーグルト、加工乳、脱脂乳等)、畜肉製品(ハム、ソーセージ、ハンバーグ等)、魚肉練り製品(蒲鉾、竹輪、さつま揚げ等)、卵製品(だし巻き、卵豆腐等)、菓子(クッキー、ゼリー、チューイングガム、キャンディ、スナック菓子、冷菓等)、パン、麺類、漬物、干物、佃煮、スープ、調味料等、種々の形態の食品とすることができ、瓶詰め食品、缶詰食品、レトルトパウチ食品であってもよい。
上記食品添加物としては、製造用剤(かんすい、結着剤等)、増粘安定剤(キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、ゲル化剤(ゼラチン、寒天、カラギーナン等)、ガムベース(酢酸ビニル樹脂、ジェルトン、チクル等)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、サポニン、レシチン等)、保存料(安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ε−ポリリシン等)、酸化防止剤(アスコルビン酸、エリソルビン酸、カテキン等)、光沢剤(セラック、パラフィンワックス、ミツロウ等)、防かび剤(チアベンタゾール、フルジオキソニル等)、膨張剤(炭酸水素ナトリウム、グルコノδ−ラクトン、ミョウバン等)、甘味料(アスパルテーム、アセスルファムカリウム、カンゾウ抽出物等)、苦味料(カフェイン、ナリンジン、ニガヨモギ抽出物等)、酸味料(クエン酸、酒石酸、乳酸等)、調味料(L−グルタミン酸ナトリウム、5’−イノシン酸二ナトリウム等)、着色料(アナトー色素、ウコン色素、クチナシ色素等)、香料(アセト酢酸エチル、アニスアルデヒド等の合成香料、オレンジ、ラベンダー等の天然香料)等が挙げられる。
本発明において、上記食品添加物は、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の食品は、腸内のデオキシコール酸量の低減又は肝癌の発症抑制を目的として、幅広い対象者に好適に摂取され得る。
従って、本発明の食品は、腸内デオキシコール酸量低減用又は肝癌発症抑制用の特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の保健機能食品、病者用食品、高齢者用食品等の特別用途食品、健康補助食品等としても提供され得る。本発明の食品には、例えば、肥満症等に対する医療食が含まれる。
本発明の食品は、上記適用対象に、1日あたりに、本発明におけるアミノ酸の総量(L体かつ遊離体に換算した量の総量)が、上記した1日あたりの摂取量となるように摂取させることが好ましい。
以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。本明細書中、特に断りのない限り%は重量%を表す。
実施例1
(1)アミノ酸組成物の製造
チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチン(各アミノ酸は、L体かつ遊離体である)を、表1に記載の重量比で混合し、実施例1のアミノ酸組成物を製造した。
Figure 2021087408
(2)盲腸内デオキシコール酸量低減効果の評価
KKAy雄性マウスおよび同週齢のBLACK6J雄性マウスを用いて、6週齢から標準食(オリエンタル酵母工業、AIN93G)を自由摂餌にて飼育した。
KKAy雄性マウスには、11週齢から標準食に実施例1のアミノ酸組成物を2%(w/w)混合したもの(試験群)、または標準食(対照群)を5週間自由摂餌にて供与した。BLACK6J雄性マウスには、引き続き標準食を自由摂餌にて供与した(正常群)。
16週齢において麻酔下、盲腸を採材し、盲腸内容物中のデオキシコール酸量(DCA)を定量した。デオキシコール酸の測定はLC−MSMS機器をもちいた。
*)KKAyマウス
KKマウスにA遺伝子を導入した合併モデルで、KKマウスより早期(7〜8週齢)かつ重度な肥満・高血糖を発現する。
各群の概要を以下の表2に示す。各群のマウスは、8匹である。
Figure 2021087408
(3)試験結果
各群での、盲腸内容物中のデオキシコール酸の定量結果を図1に示す(*p<0.05、
**p<0.01)。
前述の通り、盲腸内(腸内)のデオキシコール酸量が多いことは、デオキシコール酸産生腸内細菌が多いことを示しており、デオキシコール酸が腸肝循環により肝臓に到達することによる肝癌の発症リスクが高まっていることを示している。
本試験においては、対照群では、正常群に比較して有意にデオキシコール酸量が高まっているのに対して、試験群では、対照群に比較して有意に盲腸内のデオキシコール酸量が低減され、ほぼ正常群と同レベルにまで低減された。
以上に示された通り、本発明のアミノ酸組成物は、腸内のデオキシコール酸量を低減することができ、それ故、肝癌の発症抑制作用を有することが明らかとなった。
本発明により、有効成分として、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを含有する、腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物が提供される。

Claims (5)

  1. 有効成分として、チロシン、セリン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、イソロイシン及びシスチンを含有する、腸内のデオキシコール酸量を低減するための組成物。
  2. 肝癌の発症抑制のためのものである、請求項1に記載の組成物。
  3. 肝癌がデオキシコール酸の作用に由来するものである、請求項2に記載の組成物。
  4. 組成物中の配合割合が、チロシンを1重量部とすると、セリン0.4〜1.5重量部、アラニン0.4〜1.5重量部、アスパラギン酸0.5〜1.5重量部、グルタミン酸0.4〜1.5重量部、イソロイシン2.0〜3.0重量部及びシスチン0.8〜1.5重量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 食品である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
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