以下、図面を参照しつつ、各実施の形態に係る特典付与システムについて説明する。また、以下の説明では、同一の部材には同一の参照符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<A:特典付与システムの概要>
以下に、図面を参照しつつ、本実施の形態1に従う特典付与システムの概要について説明する。
図1は、本実施の形態1に従う特典付与システム1を説明する図である。 図1を参照して、本実施の形態1に従う特典付与システム1は、待ち情報取得装置10と、表示装置20と、特典付与装置30とを備える。
本例においては、一例として、待ち情報取得装置10は、サービスの順番待ちをする顧客(本例においては、待ち顧客とも称する)が待機する場所WRに設けられているものとする。また、表示装置20は、顧客がサービスの提供を受けている場所SRに設けられ、顧客が当該表示を視聴可能なように設けられているものとする。また、特典付与装置30は、サービスの提供を終了するために会計処理する場所FRに設けられているものとする。なお、一例として上記装置が設けられる場所をそれぞれ分けて説明しているが、特に、場所毎に当該装置が設けられる必要はなく、1つの場所に全ての装置が設けられる構成であっても良い。
また、本例においては、一例として、待ち情報取得装置10と表示装置20とが接続され、表示装置20と特典付与装置30とが接続されている構成が示されているが、ネットワークを介してそれぞれが互いに接続される構成とすることも可能である。
待ち情報取得装置10は、「サービス」の順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する。表示装置20は、待ち情報取得装置10により取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、「所定の行動」を取ることを条件に「特典」を付与することを通知する「特典付与情報」を表示する。特典付与装置30は、サービスの提供を受けている顧客が条件を満たしているかどうかを判断し、判断結果に基づいて「特典」を付与する。
本例において、「サービス」とは、飲食物の提供等、種々の形態が挙げられるが本例においては、種々の制約(例えば、提供者の人数あるいは提供場所)により一度に当該サービスを利用可能な人数が制限されているようなサービスを意味する。すなわち、当該制限により当該サービスの順番待ちをする待ち顧客が発生する可能性があるサービスである。
「特典」とは、一例として、ポイント、クーポン、割引、粗品、引換券等、顧客にとって利益のある有形、無形全てのものを含む意味である。
また、「特典付与情報」とは、上記「特典」が付与されることが顧客に認識されるに足りる情報であればどのような情報でも良く、文字、図形、記号、写真等、またその組み合わせに従うどのような形態であっても良い。代表的には、「特典を付与します。」等の情報が挙げられる。
「所定の行動」とは、本例においては、サービスの順番待ちの改善に直接的または間接的に関連する行動を意味する。代表的には、サービスを終了する行動として会計処理する等の行動が挙げられる。本例においては、一例として、サービスの提供を終了するために会計処理する場所FRに設けられた特典付与装置30に対して操作(入力)することは会計処理する、すなわちサービスを終了する行動であると判断されるものとする。
本実施の形態1に従う特典付与システム1においては、待ち情報取得装置10において、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する。そして、表示装置20が待ち情報取得装置10により取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ること、例えば、サービスを終了することを条件に特典、例えば、クーポンを発行することを通知する特典付与情報を表示する。そして、特典付与装置30がサービスの提供を受けている顧客が当該条件を満たしているかどうか(すなわち、所定の行動を取ったかどうか)を判断し、判断結果に基づいて特典を付与する。
当該システムにより、サービスの提供を受けている顧客は、例えば、サービスを終了することにより特典が付与されること(例えば、クーポンの発行)の表示に従って、サービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加する。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
[実施の形態2]
<B:装置構成>
図2は、本実施の形態2に従う特典付与システム2を構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図2を参照して、本実施の形態2に従う特典付与システム2は、待ち予約装置10Aと、特典表示装置20Aと、クーポン発行装置30Aと、ネットワーク40と、サーバ50とを備える。各装置は、ネットワーク40を介して相互に通信可能である。なお、その通信は、有線で接続されることによる通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
待ち予約装置10Aは、待ち情報取得装置10の一例である。また、特典表示装置20Aは、表示装置20の一例である。また、クーポン発行装置30Aは、特典付与装置30の一例である。なお、本例においては、ネットワーク40を介してサーバ50との間で各装置が情報の遣り取りを実行する。
例えば、待ち予約装置10Aを場所WRに設け、特典表示装置20Aを場所WRに設け、顧客が当該表示を視聴可能なように設けられているものとする。また、クーポン発行装置30Aを場所FRに設けることが可能である。なお、サーバ50においては、上記場所のいずれかに配置することも可能であるし、特に当該場所に限られず、別の場所に配置することも可能である。
具体的には、待ち予約装置10Aは、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得して、サーバ50に出力する。サーバ50は、当該情報を取得して蓄積する。そして、サーバ50は、待ち予約装置10Aにより取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ることを条件に特典を付与することを通知する特典付与情報を表示するように特典表示装置20Aに出力する。これに応答して特典表示装置20Aは、特典付与情報を表示する。クーポン発行装置30Aは、サーバ50からの情報に基づいてサービスの提供を受けている顧客が条件を満たして
いるかどうかを判断し、判断結果に基づいてクーポンを発行する。
なお、本例においては、ネットワーク40で接続されたサーバ50を設ける構成について説明するが、サーバ50で実行する機能を特典表示装置20Aが実行することによりサーバ50を設けないシステム構成とすることも可能である。
<b1:待ち予約装置10Aの構成>
図3は、待ち予約装置10Aの構成を説明するブロック図である。
図3を参照して、待ち予約装置10Aは、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)で構成されていてよく、図3に示される待ち予約装置10Aの構成は一般的なPCの構成と同様である。
すなわち、待ち予約装置10Aは、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)11と、CPU11で実行されるプログラム(アプリケーショ
ン)などを記憶するためのROM(Read Only Memory)16と、CPU11でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)12と、ディスプレイ15に表示するためのデータや顧客に関する情報等を記憶するためメモリ13と、当該待ち予約装置10Aに対する操作入力を受け付けるための操作部14と、サーバ50と通信を行なうためのネットワーク通信部17と、情報を表示するためのディスプレイ15とを含む。なお、各部は内部バスで接続され、相互にデータ授受可能に設けられている。
なお、操作部14とディスプレイ15とが一体となったタッチパネルで構成されていても良いし、図示されていないカメラやマイクなどの周辺情報を取得するための装置がさらに含まれていてもよい。また、待ち予約装置10Aを用いた待ち予約をした際に、予約番号等を印刷用紙に印刷して提供するための印刷装置がさらに含まれてもよい。
<b2:特典表示装置20Aの構成>
図4は、特典表示装置20Aの構成を説明するブロック図である。
図4を参照して、特典表示装置20Aは、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)で構成されていてよく、図4に示される特典表示装置20Aの構成は一般的なPCの構成と同様である。
すなわち、特典表示装置20Aは、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)21と、CPU21で実行されるプログラム(アプリケーショ
ン)などを記憶するためのROM(Read Only Memory)26と、CPU21でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)22と、ディスプレイ25に表示するためのデータや種々の情報等を記憶するためメモリ23と、当該特典表示装置20Aに対する操作入力を受け付けるための操作部24と、サーバ50と通信を行なうためのネットワーク通信部27と、情報を表示するためのディスプレイ25とを含む。なお、各部は内部バスで接続され、相互にデータ授受可能に設けられている。
なお、本例においては、特典表示装置20Aを操作するために操作部24が設けられた構成が示されているが、特に、操作部24を設けない構成とすることも可能である。
<b3:クーポン発行装置30Aの構成>
図5は、クーポン発行装置30Aの構成を説明するブロック図である。
図5を参照して、クーポン発行装置30Aは、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)で構成されていてよく、図5に示されるクーポン発行装置30Aの構成は一般的なPCの構成と同様である。
すなわち、クーポン発行装置30Aは、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)31と、CPU31で実行されるプログラム(アプリケー
ション)などを記憶するためのROM(Read Only Memory)36と、CPU31でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)32と、種々の情報などを記憶するためメモリ33と、当該クーポン発行装置30Aに対する操作入力を受け付けるための操作部34と、サーバ50と通信を行なうためのネットワーク通信部37と、情報を表示するためのディスプレイ35と、クーポンを発行するクーポン発行部38とを含む。なお、各部は内部バスで接続され、相互にデータ授受可能に設けられている。
クーポン発行部38は、クーポン情報を印刷用紙に印刷してクーポンを提供する。
なお、本例においては、クーポン発行装置30Aを操作するために操作部34およびディスプレイ35が設けられた構成が示されているが、特に、操作部34およびディスプレイ35を設けない構成とすることも可能である。
<b4:サーバ50の構成>
図6は、サーバ50の構成を説明するブロック図である。
図6を参照して、サーバ50は、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)で構成されていてよく、図6に示されるサーバ50の構成は一般的なPCの構成と同様である。
すなわち、サーバ50は、全体を制御するための演算装置であるCPU(Central Processing Unit)51と、CPU51で実行されるプログラム(アプリケーション)など
を記憶するためのROM(Read Only Memory)56と、CPU51でプログラムを実行する際の作業領域として機能するためのRAM(Random Access Memory)52と、顧客に関する情報等を記憶するためメモリ53と、他の各装置と通信を行なうためのネットワーク40を介して通信するネットワーク通信部57とを含む。なお、各部は内部バスで接続され、相互にデータ授受可能に設けられている。
なお、本例においては、サーバ50を操作するための操作部54が設けられた構成について説明するが、当該操作部54を設けない構成とすることも可能である。また、ディスプレイが設けられていない構成について説明するが、ディスプレイが設けられた構成とすることも可能である。
<C:具体例等>
<c1:待ち予約装置10Aの画面例>
図7は、本実施の形態2に従う待ち予約装置10Aのディスプレイ15に表示される待ち情報入力画面を説明する図である。
図7を参照して、ここでは、サービスを提供するために待ち顧客に対して情報の入力を促す待ち情報入力画面102が示されている。
具体的には、待ち情報入力画面102において、一例として、「只今、混雑しております。サービスの順番待ちをご希望の方は下記に情報を入力してください。」の案内が表示されている。
また、代表者の名前を入力することが可能な入力領域104およびグループ人数を選択することが可能な入力領域106が設けられる。当該入力領域104,106を選択することにより例えばソフトウェアキーボードが表示されて、顧客が所望の情報を入力可能なように設けられているものとする。
本例においては、一例として、サービスの順番待ちをする顧客(待ち顧客)が自己の名前およびグループ人数を入力して、「お名前:AA」、「グループ人数:4人」が表示されている場合が示されている。なお、当該名前は、特に自分の名前に限らず、代表者の名前等を用いることが可能である。本例においては、少なくとも1人以上の顧客を含むグループを顧客グループとも称するものとする。また、サービスの順番待ちをしている顧客グループを待ち顧客グループとも称する。また、サービスの提供を受けている顧客グループを提供顧客グループとも称する。
当該入力に従って、待ち予約装置10Aは、待ち顧客グループに関する情報(名前、人数等)を取得する。そして、待ち予約装置10Aは、当該情報をサーバ50に出力する。サーバ50は、当該待ち顧客グループに関する情報を受信して、蓄積する。
なお、本例においては、待ち顧客が当該待ち予約装置10Aに対して直接操作する場合について説明するが、特に当該操作は、待ち顧客に限られず例えば、サービスを提供する提供者が当該入力を待ち顧客の代わりに操作するようにしても良い。
また、待ち情報入力画面102において、待ち解除ボタン108が設けられている。当該待ち解除ボタン108は、待ち顧客グループのリスト(待ち顧客グループリストとも称する)から情報の削除を指示するためのボタンである。例えば、順番待ちを止める待ち顧客を待ち顧客グループリストから削除する場合、また、サービスの提供を受ける順番が回ってきて順番待ちが終了した待ち顧客グループを待ち顧客グループリストから削除する場合に用いることが可能である。
具体的には、待ち解除ボタン108が選択された場合に、図示しないが待ち顧客グループに関する待ち顧客グループリストが表示されて、当該リストの中の順番待ちから削除(外す)ことが可能となる。そして、待ち予約装置10Aは、削除した待ち顧客グループに関する情報をサーバ50に出力する。サーバ50は、当該待ち顧客グループに関する削除の情報を受信して、当該情報を待ち顧客グループリストから削除する。
なお、本例においては、待ち予約装置10Aから当該待ち顧客グループを削除する場合について説明したが、サーバ50の操作部54を介して当該情報を削除することも可能である。
<c2:特典表示装置20Aの画面例>
図8は、本実施の形態2に従う特典表示装置20Aのディスプレイ25で表示される特典付与情報の一例を説明する図である。
図8を参照して、本例においては、「後○分で出ればクーポンを発行致します。」との特典を付与する旨の特典付与情報が表示されている。「後○分で出れば」が「所定の行動」を取ることを条件としたものである。なお、当該情報は、一例でありサービスの提供者が当該内容を編集することも可能である。例えば、特典表示装置20Aに設けられている操作部24を介して当該特典付与情報を入力して表示するようにしても良い。
<c3:クーポン発行装置30Aにおけるクーポン発行例>
図9は、本実施の形態2に従うクーポン発行装置30Aで発行されるクーポンを説明する図である。
図9を参照して、ここでは、特典の一例としてクーポンを発行する場合について説明する。一例として、ここでは、「会計全額より5%引き」のクーポンが発行されている場合が示されている。
なお、当該クーポンは一例であり、例えば、「○分以内に会計するなら会計金額より5%引き」というように期間が制限されているようなすなわち時限付きのクーポンにすることも可能であるし、「次回利用時に会計金額より5%引き」というように次回利用できるクーポンとすることも可能である。なお、当該内容は、一例でありサービスの提供者が当該内容を編集することも可能である。例えば、クーポン発行装置30Aに設けられている操作部54を介して当該内容を編集するようにしても良い。
<D:動作概要> 図10は、本実施の形態2に従う特典付与システム2におけるデータの流れを説明する図である。
図10を参照して、待ち顧客は、待ち予約装置10Aに待ち顧客グループに関する情報(待ち情報とも称する)を入力する(ステップS2)。具体的には、図7で説明した待ち情報入力画面102に待ち顧客グループに関する情報を入力する。
次に、待ち予約装置10Aは、待ち情報をサーバ50に送信する(ステップS3)。
次に、サーバ50は、受信した待ち情報を登録する(ステップS4)。具体的には、待ち顧客グループリストに当該待ち顧客に関する情報を登録する。
そして、サーバ50は、待ち人数を集計する(ステップS6)。
次に、サーバ50は、集計した待ち人数に基づいて判定処理を実行する(ステップS8)。
サーバ50は、待ち予約装置10Aから待ち情報を受信する毎に当該ステップS4〜S8の処理を繰り返す。
図11は、本実施の形態2に従うサーバ50における判定処理を説明するフロー図である。
図11を参照して、まず、特典付与情報を特典表示装置20が表示中であるかどうかを判断する(ステップS40)。当該判断は、後述する特典付与情報の表示指示を出力したか否かに基づいて判断することが可能である。
次に、ステップS40において特典付与情報を特典表示装置20が表示中でないと判断した場合(ステップS40においてNO)には、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えているかどうかを判断する(ステップS42)。当該所定人数は、特典付与情報を表示する、すなわち、待ち人数の改善が開始されるトリガとなる基準となる値であるため待ち人数が適正な値となるように好適に設定することが望ましい。例えば、待ち人数が発生した場合に当該特典付与情報を表示するように設定することも可能であるし、順番待ちを止めない程度の人数に設定するようにしても良い。なお、順番待ちを止めない程度のある程度の待ち人数が有る場合にはサービスに対する期待感を増加させ、また、当該サービスに対する集客度を上げることも可能となる。
そして、ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超え
ていると判断した場合(ステップS42においてYES)には、特典表示装置20Aに対して特定付与情報の表示を指示する(ステップS44)。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていないと判断した場合(ステップS42においてNO)には、ステップS44をスキップして処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS40において、特典付与情報を特典表示装置20が表示中であると判断した場合(ステップS40においてYES)には、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下かどうかを判断する(ステップS46)。
そして、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下であると判断した場合には、特典表示装置20Aに対して特定付与情報の非表示を指示する(ステップS48)。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下でないと判断した場合(ステップS46においてNO)には、ステップS48をスキップして処理を終了する(リターン)。
なお、本例においては、特典付与情報を表示する場合と、非表示にする場合のしきい値として同じ所定人数を基準に判断する場合について説明したが、ヒステリシス特性を持たせて表示する場合と、非表示する場合とで異なるしきい値に設定することも可能である。例えば、非表示にする場合のしきい値として「待ち人数0人」に設定するようにして良い。しきい値を変化させることにより特典表示装置20Aにおいて頻繁に特典付与情報の表示、非表示が切り替えられることを避けることが可能である。
再び、図10を参照して、本例においては、サーバ50が、上記判定処理により特典付与情報を表示するように特典表示装置20Aに指示する場合が示されている(ステップS10)。具体的には、集計した待ち人数がしきい値となる待ち人数を超えたと判断した場合には、特典付与情報を表示するように特典表示装置20Aに指示する。
特典表示装置20Aは、サーバ50からの特典付与情報の表示指示を受信して特定付与情報を表示する(ステップS12)。具体的には、図8で説明したような画面を表示する。なお、当該画面に表示される内容は、サーバ50からの特典付与情報の表示指示に含まれるデータに基づいて表示するようにしても良いし、あるいは、特典表示装置20Aが予め格納しているデータに基づいて表示することも可能である。
一方、クーポン発行装置30Aにおいて、入力が有るかどうかが判断される(ステップS30)。当該入力は、クーポン発行装置30Aの操作部34を介して指示されたクーポンの発行要求である。なお、当該入力は、顧客からの入力であっても良いし、サービス提供者側からの入力であっても良い。
クーポン発行装置30Aは、入力が有ると判断した場合(ステップS30においてYES)には、クーポンを発行する条件を満たしているか否かを判断するためにサーバ50に対して問い合わせ要求を出力する(ステップS31)。
サーバ50は、当該問い合わせ要求に対してクーポン発行装置30Aへの回答内容を判断する(ステップS32)。具体的には、サーバ50は、クーポン発行装置30Aからの
問い合わせ要求があった場合に現在、特典付与情報が特典表示装置20Aにおいて表示されているか否かを判断する。すなわち、特典付与情報の表示指示が出力されたかどうかで判断することが可能である。
そして、サーバ50は、判断結果をクーポン発行装置30Aに出力する(ステップS33)。具体的には、サーバ50は、現在、特典付与情報を特典表示装置20Aに表示している場合には表示中である旨をクーポン発行装置30Aに回答する。一方、表示中でない場合には、非表示である旨をクーポン発行装置30Aに回答する。
クーポン発行装置30Aは、当該回答結果を受信して判定する(ステップS34)。
具体的には、サーバ50からの回答として表示中であれば判定OKと判定する。一方、サーバ50からの回答として非表示中であれば判定NGと判定する。
そして、クーポン発行装置30Aは、判定OKかどうかを判断する(ステップS35)。
クーポン発行装置30Aは、ステップS35において判定OKであると判断した場合(ステップS35においてYES)には、クーポンを発行する(ステップS36)。
一方、クーポン発行装置30Aは、ステップS35において、判定OKでない、すなわち、判定NGと判断した場合(ステップS35においてNO)には、クーポンを発行することなく終了する。そして、最初のステップS30に戻る。
また、待ち予約装置10Aにおいて、待ち顧客グループに関する情報を解除する入力を受け付ける(待ち解除情報入力)(ステップS14)。
次に、待ち予約装置10Aは、待ち解除情報をサーバ50に送信する(ステップS15)。
サーバ50は、受信した待ち解除情報に基づいて待ち情報を削除する(ステップS16)。具体的には、待ち顧客グループリストから当該待ち情報を削除する。
そして、サーバ50は、待ち人数を集計する(ステップS18)。具体的には、削除した待ち顧客グループリストに基づいて待ち人数を集計する。
次に、サーバ50は、集計した待ち人数に基づいて判定処理を実行する(ステップS20)。図11で説明したフローに従って、集計した人数があるしきい値以下であるかどうかを判定する。
本例においては、サーバ50が、上記判定処理により特典付与情報を非表示にするように特典表示装置20Aに指示する場合が示されている(ステップS22)。具体的には、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下と判断した場合には、特典付与情報を非表示とするように特典表示装置20Aに指示する。
特典表示装置20Aは、サーバ50からの特典付与情報の非表示指示を受信して特典付与情報を非表示にする(ステップS24)。具体的には、図8で説明したような画面の表示を終了する。
サーバ50は、待ち予約装置10Aから待ち解除情報を受信する毎に当該ステップS16〜S20の処理を繰り返す。
上記の実施の形態2に従う特典付与システム2に従う方式により、待ち顧客の人数が所定の人数を超える場合には、特典付与情報が特典表示装置20Aによりサービスを提供している顧客に表示される。当該特典付与情報の表示により、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
また、待ち顧客の人数が所定の人数以下となった場合には、特典表示装置20Aにおける特典付与情報の表示が非表示となる。当該特典付与情報の非表示により、サービスの回転率を調整することが可能である。すなわち、待ち顧客の人数が少なくなってきた場合には、提供を受けている顧客に対してサービスの終了を促す表示を止めることにより、サービスの提供を受けている顧客に対して快適なサービスを継続して利用してもらうことが可能となる。また、サービスの提供を受けている顧客の満足度や快適性を向上させて当該サービスのリピート率を上げることも可能である。
[実施の形態3]
上記の実施の形態においては、例えば、サービスの提供を受けている顧客全体が少なくとも1つの特典表示装置20Aに表示されている特典付与情報を視聴する場合について説明した。
本実施の形態3においては、サービスの提供を受けている顧客全体としてではなく顧客のグループ毎に特典付与情報を表示する場合について説明する。その他の構成については上記の実施の形態2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
<E:複数の特典表示装置の概要>
図12は、本実施の形態3に従う特典付与システムに設けられた複数の特典表示装置を説明する図である。
図12を参照して、ここでは、3つの特典表示装置20A1〜20A3が設けられている場合が示されている。本例においては、サービスをグループ毎に提供する場所として場所SR1〜SR3がそれぞれ設けられている場合が示されている。各場所SR1〜SR3にそれぞれ対応して特典表示装置20A1〜20A3が配置されている場合が示されている。
例えば、各場所SR1〜SR3とは、代表的にサービスが提供されるテーブル等を挙げることが可能である。ここでは、一例としてグループとして3つのグループに分けられている場合が示されており、各グループを構成する顧客の人数もそれぞれ異なる場合が示されている。
当該各場所SR1〜SR3、つまり各グループ毎に設けられた特典表示装置20A1〜20A3にそれぞれ特典付与情報を表示することにより各グループを構成する顧客に対して当該特典付与情報を認知させ易くすることが可能である。
(変形例)
また、上記においては、各グループ毎に設けられた特典表示装置20A1〜20A3に特典付与情報を表示可能な構成について説明した。そして、特定表示装置の表示に従って、クーポン発行装置30Aにて入力する構成とすることが可能であるが、当該特典表示装置20A1〜20A3のそれぞれに対してサービスの終了を指示するボタン(例えば、会
計処理ボタン)等を設けるようにすることも可能である。そして、当該ボタンの入力が有った場合には、クーポン発行装置30Aにて入力することなく、特典表示装置から問い合わせ要求がサーバに出力されて、上記で説明したと同様にクーポンを発行するようにしても良い。以下の実施の形態においても同様である。
[実施の形態4]
本実施の形態4においては、上記の実施の形態3における複数の特典表示装置を含むシステム構成において有用な特典付与情報の表示について説明する。
本実施の形態4における特典付与システムにおいては、サービスの提供を受けている長さに応じて特典付与情報を表示する特典表示装置を選択する場合について説明する。
<F:サーバ装置の機能構成>
図13は、本実施の形態4に従う特典付与システムにおけるサーバ50Aの機能ブロックを説明する図である。当該機能ブロックは、主に本例における判定処理の機能ブロックである。
図13を参照して、本実施の形態4に従う特典付与システムにおけるサーバ50Aは、表示判定部500と、優先表示制御部502と、期間算出部501と、提供顧客グループリスト記憶部504と、計時部506を含む。
表示判定部500、優先表示制御部502、期間算出部501は、サーバ50Aに設けられたCPU51がROM56に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。提供顧客グループリスト記憶部504は、メモリ53の一部領域に対して設けられたものであり、サービスを提供しているグループに関するリスト(提供顧客グループリストとも称する)が登録されている。計時部506は、時刻情報を取得する部位であり、サーバ50A内で時刻を計時しても良いし、外部から取得するようにしても良い。当該時刻情報は、提供顧客グループリスト記憶部504に情報を登録する際に用いられる。
表示判定部500は、特典付与情報の表示/非表示を判定する部位である。
期間算出部501は、表示判定部500の指示に従ってサービスの提供を開始してからの期間を算出する部位であり、提供顧客グループリストに登録されている各グループについてサービス提供期間を算出する。
優先表示制御部502は、提供顧客グループリストに登録されている各グループについて、期間算出部501における算出結果に基づいて優先的に表示する特典表示装置を選択して特典付与情報を表示するように指示する。
図14は、本実施の形態4に従う提供顧客グループリスト記憶部504に格納されている提供顧客グループリストについて説明する図である。
図14を参照して、本例においては、提供顧客グループリストとして複数のグループ(顧客グループとも称する)が登録されている場合が示されている。本例においては、時刻、顧客名、人数、場所がそれぞれ登録されている場合が示されている。具体的には、第1の提供顧客グループとして、時刻「19:00」、顧客「AA」、人数「4人」、場所「SR1」が登録されている。第2の提供顧客グループとして、時刻「19:10」、顧客「BB」、人数「2人」、場所「SR2」が登録されている。第3の提供顧客グループとして、時刻「19:20」、顧客「CC」、人数「1人」、場所「SR3」が登録されている。なお、本例においては、場所SR1〜SR3にそれぞれ対応して特典表示装置20
A1〜20A3が予め対応づけられているものとする。なお、場所に限らず、特典表示装置20A1〜20A3を登録するようにしても良い。
当該提供顧客グループリストは、例えば、上記した待ち顧客に関する情報を解除する入力(待ち解除情報入力)に伴って作成されるものとする。具体的には、サーバ50Aは、待ち解除情報入力を受けて、当該待ち顧客のリストに登録されている顧客に関する情報に関して提供顧客グループリストに情報を移動させる。なお、順番待ちを止めた顧客については、提供顧客グループリストには情報を移動させないものとする。本例においては、一例として当該情報を移動させた時刻について、サービスを開始した時刻として記録した場合が示されている。なお、場所との対応付けに関しては、例えば、当該リストが作成された後、サービスを提供する提供者がサーバの操作部54を介して当該リストを編集して登録するようにしても良い。あるいは、上記した待ち予約装置10Aに対する待ち顧客に関する情報を解除する入力の際に場所に関する情報も合わせて入力してサーバ50Aに送信することにより提供顧客グループリストに情報を移動させる際に場所に関する情報もともに登録するようにしても良い。
<G:動作概要>
本実施の形態4に従う特典付与システムにおけるデータの流れについても図10で説明したデータの流れと基本的に同様である。
図15は、本実施の形態4に従う特典付与システムにおけるデータの流れを説明する図である。
図15を参照して、図10のデータの流れと比較してステップS8,S20をステップS8A,S20Aに置換した点が異なる。その他の点については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図16は、本実施の形態4に従うサーバ50Aにおける判定処理を説明するフロー図である。
図16を参照して、図11における判定処理と比較して、ステップS44の代わりにステップS50,S52を設けた点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。なお、表示判定部500は、ステップS40,S42,S46における処理を実行する。
ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていると判断した場合(ステップS42においてYES)には、サービス提供期間を算出する(ステップS50)。具体的には、表示判定部500は、期間算出部501にサービス期間を算出するように指示する。期間算出部501は、提供顧客グループリスト記憶部504に格納されている提供顧客グループリストの各提供顧客グループを参照してサービス提供期間を算出する。例えば、各提供顧客グループについて、現在時刻と、登録されている時刻とに基づいてサービス提供期間を算出する。
次に、特典表示装置を選択して表示を指示する(ステップS52)。具体的には、優先表示制御部502は、期間算出部501で算出された上記各提供顧客グループそれぞれにおけるサービス提供期間に基づいて優先的に表示する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する。例えば、最も長いサービス提供期間の提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択することが可能である。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていないと判断した場合(ステップS42においてNO)には、ステップS50,S52をスキップして処理を終了する(リターン)。
また、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下であると判断した場合には、全ての特典表示装置あるいは表示している特典表示装置に対して特定付与情報の非表示を指示する(ステップS48)。具体的には、表示判定部500は、優先表示制御部502に非表示にするように指示する。優先表示制御部502は、当該指示に従って全ての特典表示装置あるいは表示している特典表示装置に対して特典付与情報の非表示を指示する。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下でないと判断した場合(ステップS46においてNO)には、ステップS48をスキップして処理を終了する(リターン)。
上記図14の例においては、例えば、優先表示制御部502は、サービス提供期間が長い顧客「AA」のグループに対応する特典表示装置20A1に対して特典付与情報を表示するように指示する。これによりサービス提供期間が長い顧客のグループに対して特典付与情報が表示されるため効果的に特典付与情報を表示することが可能である。当該表示によりサービス提供期間が長い顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、サービスの回転率を上昇させることが可能である。サービス提供期間が長い顧客グループに優先的に当該表示がなされ、短い顧客グループには表示されないことにより、短い顧客に対してサービスの終了を促すことに対する不信感を抱かせないようにすることが可能である。
また、本例においては、一例として、サービス提供期間の算出結果として最も長いサービス提供期間の顧客グループに対応する特典表示装置に対して優先的に特典付与情報を表示する場合について説明したが、1つに限らず、例えば上位2番目等複数の特典表示装置に対して優先的に表示させるようにすることも可能である。
また、順位を付けずに、例えば、サービス提供期間として所定期間を超えている顧客グループに対応する特典表示装置に対して表示させるようにしても良い。
なお、本例においては、特典表示装置とサーバとが分離した形態について説明したが、特典表示装置とサーバとを分離せずに1つの装置とした表示装置として構成することも可能である。
[実施の形態5]
本実施の形態5における特典付与システムにおいては、待ち顧客のグループの人数に従って特典付与情報を表示する特典表示装置を選択する場合について説明する。
<H:サーバ装置の機能構成>
図17は、本実施の形態5に従う特典付与システムにおけるサーバ50Bの機能ブロックを説明する図である。
図17を参照して、本実施の形態5に従う特典付与システムにおけるサーバ50Bは、表示判定部500、優先表示制御部502と、比較部503と、提供顧客グループリスト記憶部504と、待ち顧客グループリスト記憶部508とを含む。
表示判定部500、優先表示制御部502、比較部503は、サーバ50Bに設けられたCPU51がROM56に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。提供顧客グループリスト記憶部504および待ち顧客グループリスト記憶部508は、メモリ53の一部領域に対して設けられたものである。提供顧客グループリスト記憶部504には、提供顧客グループリストが登録されている。提供顧客グループリストは、図14で説明したのと同様である。また、待ち顧客グループリスト記憶部508には、待ち顧客グループリストが登録されている。
比較部503は、表示判定部500の指示に従って待ち顧客グループリスト記憶部508に登録されている待ち顧客グループの人数と、提供顧客グループリスト記憶部504に登録されている提供顧客グループ(顧客グループ)の人数とを比較する部位である。
優先表示制御部502は、比較部503の比較結果に基づいて優先的に表示する特典表示装置を選択して特典付与情報を表示するように指示する。
図18は、待ち顧客グループリスト記憶部508に格納されている待ち顧客グループリストについて説明する図である。
図18を参照して、本例においては、待ち顧客グループリストとして複数の待ち顧客グループが登録されている場合が示されている。本例においては、時刻、顧客名、人数がそれぞれ登録されている場合が示されている。具体的には、第1の待ち顧客グループとして、時刻「19:30」、顧客「XX」、人数「2人」が登録されている。第2の待ち顧客グループとして、時刻「19:40」、顧客「YY」、人数「4人」が登録されている。
当該待ち顧客グループリストは、上記したように、待ち予約装置10Aの待ち情報入力画面102を介する入力に伴って作成されるものとする。具体的には、サーバ50Bは、待ち情報入力を受けて、当該待ち顧客グループリストに登録する。
<I:動作概要>
本実施の形態5に従う特典付与システムにおけるデータの流れについても図15で説明したデータの流れと基本的に同様であり、判定処理のみが異なる。
図19は、本実施の形態5に従うサーバ50Bにおける判定処理を説明するフロー図である。
図19を参照して、図11における判定処理と比較して、ステップS44の代わりにステップS60〜S74を設けた点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。なお、表示判定部500は、ステップS40,S42,S46における処理を実行する。
ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていると判断した場合(ステップS42においてYES)には、待ち顧客グループリストを取得する(ステップS60)。具体的には、表示判定部500は、比較部503に指示し、比較部503は、待ち顧客グループリスト記憶部508に格納されている待ち顧客グループリストに関する情報を取得する。
また、次に、ステップS62において、提供顧客グループリストを取得する(ステップS62)。具体的には、比較部503は、提供顧客グループリスト記憶部504に格納されている提供顧客グループリストに関する情報を取得する。
そして、比較部503は、両者を比較する(ステップS64)。
そして、人数が一致するグループが有るかどうかを判断する(ステップS66)。具体的には、比較部503は、待ち顧客グループリストのうちの最初の待ち顧客グループを抽出して、提供顧客グループリストのうちの人数が一致するグループが有るかどうかを判断する。
ステップS66において、人数が一致するグループが有ると判断した場合(ステップS66においてYES)には、同じ人数のグループに対応する特典表示装置を選択して表示を指示する(ステップS68)。具体的には、優先表示制御部502は、比較部503からの比較結果に基づいて、提供顧客グループリストのうち人数が一致する提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する。なお、人数が一致するグループが複数ある場合には、時刻が古い提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示することが可能である。
そして、処理を終了する(リターン)。
ステップS66において、人数が一致するグループが無いと判断した場合(ステップS66においてNO)には、多い人数のグループが有るかどうかを判断する(ステップS70)。具体的には、比較部503は、提供顧客グループリストを参照して、抽出した待ち顧客グループの人数よりも多い人数の提供顧客グループが有るかどうかを判断する。
ステップS70において、多い人数のグループが有ると判断した場合(ステップS70においてYES)には、多い人数のグループに対応する特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する(ステップS72)。具体的には、優先表示制御部502は、比較部503からの比較結果に基づいて、提供顧客グループリストのうち待ち顧客グループの人数よりも多い人数の提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する。なお、多い人数のグループが複数ある場合には、時刻が古い提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示することが可能である。
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS70において、多い人数のグループが無いと判断した場合(ステップS70においてNO)には、複数のグループにそれぞれ対応する複数の特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する(ステップS74)。具体的には、優先表示制御部502は、比較部503からの比較結果に基づいて、提供顧客グループリストのうち複数の提供顧客グループにそれぞれ対応する複数の特典表示装置を選択して、選択した複数の特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する。この場合、待ち顧客グループの人数よりも多い人数となるように複数の提供顧客グループに対応する複数の特典表示装置に対して特典付与情報を表示することが望ましい。なお、時刻が古い提供顧客グループに対応する特典表示装置を複数選択して、選択した複数の特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示することが可能である。
そして、処理を終了する(リターン)。
上記図18の例においては、例えば、比較部503は、提供顧客グループリストおよび待ち顧客グループリストを参照して、最初の待ち顧客グループ「XX」のグループに対応する人数「2人」と一致するグループが有るかどうかを判断する。当該場合においては、提供顧客グループリストのうち第2の提供顧客グループである時刻「19:10」、顧客「BB」、人数「2人」、場所「SR2」が一致する。
優先表示制御部502は、比較部503の比較結果に基づいて、第2の提供顧客グループに対応する特典表示装置20B1に対して特典付与情報を表示するように指示する。これにより人数が一致する顧客のグループに対して特典付与情報が表示されるため効果的に特典付与情報を表示することが可能である。当該表示により人数が一致する顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、当該グループがサービスを終了した場合には、待ち顧客グループが直ぐにサービスを受けることが可能となり、サービスの回転率を上昇させることが可能である。
なお、本例においては、一例として、待ち顧客グループリストのうち最初の待ち顧客グループを抽出して、人数が一致する提供顧客グループに対応する特典表示装置に対して特典付与情報を表示する場合について説明したが、特に、最初の待ち顧客グループに限られず、2番目、3番目等、複数の待ち顧客グループについても同様の方式に従う処理を実行するようにしても良い。
なお、本例においては、特典表示装置とサーバとが分離した形態について説明したが、特典表示装置とサーバとを分離せずに1つの装置とした表示装置として構成することも可能である。
[実施の形態6]
本実施の形態6における特典付与システムにおいては、サービスの提供内容に従って特典付与情報を表示する特典表示装置を選択する場合について説明する。
<J:サーバ装置の機能構成>
図20は、本実施の形態6に従う特典付与システムにおけるサーバ50Cの機能ブロックを説明する図である。
図20を参照して、本実施の形態6に従う特典付与システムにおけるサーバ50Cは、表示判定部500、優先表示制御部502と、オーダ解析部505と、提供顧客グループリスト記憶部504とを含む。
表示判定部500、優先表示制御部502、オーダ解析部505は、サーバ50Cに設けられたCPU51がROM56に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。提供顧客グループリスト記憶部504は、メモリ53の一部領域に対して設けられたものである。提供顧客グループリスト記憶部504には、提供顧客グループリストが登録されている。提供顧客グループリストの詳細については後述する。
オーダ解析部505は、提供顧客グループリスト記憶部504に登録されているオーダリストファイルに基づいてオーダ内容の状態を判断する部位である。
優先表示制御部502は、オーダ解析部505の解析結果に基づいて優先的に表示する特典表示装置を選択して特典付与情報を表示するように指示する。
本例においては、オーダ解析部505の解析結果としてオーダ内容の状態を判断する。具体的には、オーダ内容の状態に従ってサービスの利用の終了が近い時点か否かを判断する。そして、サービスの利用の終了が近い時点である場合に該当する提供顧客グループに対して優先的に特典付与情報を表示する。
図21は、本実施の形態6に従う提供顧客グループリスト記憶部504に格納されている提供顧客グループリストについて説明する図である。
図21を参照して、図14で説明した提供顧客グループリストと比較して、オーダリストファイルがさらに登録されている点が異なる。その他の点については同一であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
具体的には、第1の提供顧客グループである顧客「AA」に対応して、オーダリストファイルPが登録されているものとする。また、第2の提供顧客グループである顧客「BB」に対応して、オーダリストファイルQが登録されているものとする。また、第3の提供顧客グループである顧客「CC」に対応して、オーダリストファイルRが登録されているものとする。
オーダリストファイルは、提供顧客グループが注文したサービス内容のリストファイルである。本例においては、サービス内容の一例として飲食店における料理の注文を例に挙げて説明する。
図22は、本実施の形態6に従うオーダリストファイルの具体例を説明する図である。
図22(A)を参照して、ここでは、オーダリストファイルP〜Rの例が示されている。
オーダリストファイルPは、料理の注文として「サラダ」、「スープ」、「メイン」、「ライス」、「デザート」が登録されている場合が示されている。
オーダリストファイルQは、料理の注文として「サラダ」が登録されている場合が示されている。
オーダリストファイルRは、料理の注文として「サラダ」、「スープ」が登録されている場合が示されている。
当該オーダリストファイルは、サービスを提供する提供者が提供顧客グループから料理の注文を受けた内容を登録したものである。具体的には、サーバ50Cの操作部54を介してそれぞれの提供顧客グループの注文内容を入力することにより、提供顧客グループリスト記憶部504に格納されているオーダリストファイルを登録することが可能である。
なお、サーバ50Cの操作部54による入力ではなく、注文内容を管理するための別の端末からサーバ50Cに対して当該オーダリストファイルを送信することにより提供顧客グループリスト記憶部504に格納されているオーダリストファイルを登録するようにしても良い。なお、この場合、識別番号等を付与することによりオーダリストファイルがどの提供顧客グループに対応するものであるかを予め対応づけておく必要がある。
図22(B)を参照して、注文内容に従うポイントテーブルの一例が示されている。ここでは、料理(「サラダ」、「スープ」、「メイン」、「ライス」、「デザート」)に対してそれぞれポイントが割り当てられている場合が示されている。それぞれ「+1」ポイントずつ割り当てられている場合が示されている。当該ポイントテーブルは、後述するポイント計算の際に用いられる。ポイントテーブルは、例えば、サーバ50CのROM36あるいはメモリ33に格納されているものとする。なお、本例においては、それぞれ同じポイントが割り当てられている場合について一例として説明しているが料理に応じてポイントを変更することも当然に可能である。
<K:動作概要>
本実施の形態6に従う特典付与システムにおけるデータの流れについても図15で説明したデータの流れと基本的に同様であり、判定処理のみが異なる。
図23は、本実施の形態6に従うサーバ50Cにおける判定処理を説明するフロー図である。
図23を参照して、図11における判定処理と比較して、ステップS44の代わりにステップS80〜S86を設けた点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。なお、表示判定部500は、ステップS40,S42,S46における処理を実行する。
ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていると判断した場合(ステップS42においてYES)には、オーダリストファイルを取得する(ステップS80)。具体的には、表示判定部500は、オーダ解析部505にオーダの解析処理を実行するように指示する。オーダ解析部505は、提供顧客グループリスト記憶部504に格納されている提供顧客グループリストのオーダリストファイルを取得する。
そして、取得したオーダリストファイルに基づいてポイントを計算する(ステップS82)。具体的には、オーダ解析部505は、提供顧客グループリストに含まれるそれぞれの提供顧客グループに対応するオーダリストファイルに基づいてオーダ内容に応じたポイントを計算する。
そして、次に、ポイントが大きいオーダリストファイルが有るかどうかを判断する(ステップS84)。具体的には、オーダ解析部505の解析結果に基づいて優先表示制御部502は、ポイントが大きいオーダリストファイルが有るかどうかを判断する。ポイントが大きいか否かはあるしきい値となる所定値を超えるかどうかを判断するものとする。
ステップS84において、ポイントが大きいオーダリストファイルが有ると判断した場合(ステップS84においてYES)には、当該ポイントが大きいオーダリストファイルに対応する特典表示装置を選択して表示を指示する(ステップS86)。具体的には、優先表示制御部502は、オーダ解析部505からの解析結果に基づいて、提供顧客グループリストのうちポイントが大きいオーダリストファイルに対応する提供顧客グループに対応する特典表示装置を選択して、選択した特典表示装置に対して特典付与情報を表示するように指示する。ポイントが大きいオーダリストファイルである場合には、サービスの利用の開始から終了という一連の流れにおいてサービスの利用の終了が近いと判断することが可能である。
そして、処理を終了する(リターン)。
ステップS84において、ポイントが大きいオーダリストファイルがないと判断した場合(ステップS84においてNO)には、ステップS86をスキップして処理を終了する(リターン)。
上記図21および図22の例においては、例えば、オーダ解析部505は、提供顧客グループリストを参照して、第1の提供顧客グループ(顧客「AA」)に対応するオーダリストファイルPのポイントが「5」、第2の提供顧客グループ(顧客「BB」)に対応するオーダリストファイルQのポイントが「1」、第3の提供顧客グループ(顧客「CC」)に対応するオーダリストファイルRのポイントが「2」であると判断する。
優先表示制御部502は、オーダ解析部505の解析結果に基づいて、第1の提供顧客グループに対応する特典表示装置20A1に対して特典付与情報を表示するように指示する。これによりサービスの利用の終了が近いと判断される顧客グループに対して特典付与
情報が表示されるため効果的に特典付与情報を表示することが可能である。当該表示によりサービスの利用の終了が近いと判断される顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、サービスの回転率を上昇させることが可能である。サービスの利用の終了が近いと判断される顧客グループに優先的に当該表示がなされ、例えば、サービスの利用を開始した顧客グループには表示されないことにより、利用を開始した顧客に対してサービスの終了を促すことに対する不信感を抱かせないようにすることが可能である。
なお、本例においては、例えば、提供顧客グループリストのうち最もポイントが大きいオーダリストファイルを有する提供顧客グループに対応する特典表示装置に対して特典付与情報を表示することが可能であるが、1つに限られず、所定値を超えている顧客グループに対応する特典表示装置に対して表示させるようにすることが可能である。
また、本例においては、オーダ解析部505において、サービスの利用の終了が近いか否かの判断として料理に対応するポイントを集計して大きいポイントの場合にサービスの利用の終了が近いと判断する方式について説明したが、当該方式に限られず例えば料理の組み合わせや、注文数、注文の順番等を解析してサービスの利用の終了が近いか否かを判断するようにしても良い。
また、上述したサービス提供期間と組み合わせてサービスの利用の終了が近いか否かを判断させるようにしても良い。例えば、サービス提供期間が所定の期間を超えている提供顧客グループリストのうち最も大きいオーダリストを有する提供顧客グループに対応する特典表示装置に対して特典付与情報を表示するようにしても良い。
また、上記においては、サービスの利用の終了が近いか否かの判断として料理に対応するポイントを集計して大きいポイントの場合にサービスの利用の終了が近いと判断する方式について説明したが、反対に小さいポイントの場合にサービスの利用の終了が近いと判断するようにしても良い。
例えば、ある所定のサービス提供期間が経過している場合に、所定のしきい値となるポイントよりも小さいポイントの場合には注文を終了していると考えられる。当該場合には、ポイントが小さいオーダリストを有する提供顧客グループに対応する特典表示装置に対して特典付与情報を表示するようにしても良い。また、サービス提供期間を段階的に区切って、提供期間に従ってしきい値となるポイントを変更するようにして判断するようにしても良い。
なお、本例においては、特典表示装置とサーバとが分離した形態について説明したが、特典表示装置とサーバとを分離せずに1つの装置とした表示装置として構成することも可能である。
[実施の形態7]
上記の実施の形態においては、サービスを提供する提供者側で設けた特典表示装置に特典付与情報を表示する場合について説明したが、当該装置に表示するのではなく個人側の端末に表示するようにしても良い。
<L:装置構成>
図24は、本実施の形態7に従う特典付与システム2Aを構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図24を参照して、本実施の形態7に従う特典付与システム2Aは、図2で説明した特
典付与システム2と比較して、待ち予約装置10Aを待ち予約装置10Bに置換した点と、特典表示装置20Aの代わりに無線通信器4と、顧客が所持する端末3A〜3Cとを備えた点が異なる。その他の構成については図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。無線通信器4はネットワーク40と接続され、端末3A〜3Cとそれぞれ通信可能に設けられている。
本例においては、サーバ50から無線通信器4を介して特典付与情報を端末3A〜3Cにそれぞれ特典付与情報を配信する方式について説明する。
各端末3A〜3Cの構成については、一般的なパーソナルコンピュータ(PC)で構成されていてよく、例えば、図4で説明した特典表示装置20Aと基本的に同様であるためその詳細な説明については省略する。
図25は、本実施の形態7に従う待ち予約装置10Bの構成を説明するブロック図である。
図25を参照して、図3で説明した待ち予約装置10Aの構成と比較して、端末ID取得部18をさらに備えた点が異なる。その他の構成については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
端末ID取得部18は、顧客が所持する端末と通信可能に設けられ、端末固有に設けられた識別番号を取得する。
本例においては、上記した待ち情報入力画面102における入力において、端末ID取得部18は、顧客が所持する端末と通信して端末IDを取得するものとする。
そして、待ち予約装置10Bは、待ち顧客グループに関する情報(名前、人数等)を取得するとともに識別番号を取得して、当該情報をサーバ50に出力する。サーバ50は、当該待ち顧客グループに関する情報を受信して、蓄積する。
そして、上記したように、待ち顧客に関する情報を解除する入力(待ち解除情報入力)に伴って当該提供顧客グループリストが作成されるものとする。
具体的には、サーバ50は、待ち解除情報入力を受けて、当該待ち顧客のリストに登録されている顧客に関する情報等に関して提供顧客グループリストに情報を移動させる。
図26は、本実施の形態7に従う提供顧客グループリストについて説明する図である。
図26を参照して、本例においては、提供顧客グループリストとして複数のグループ(顧客グループとも称する)が登録されている場合が示されている。本例においては、時刻、顧客名、人数、識別番号がそれぞれ登録されている場合が示されている。具体的には、第1の提供顧客グループとして、時刻「19:00」、顧客「AA」、人数「4人」、識別番号「ID01」が登録されている。第2の提供顧客グループとして、時刻「19:10」、顧客「BB」、人数「2人」、識別番号「ID02」が登録されている。第3の提供顧客グループとして、時刻「19:20」、顧客「CC」、人数「1人」、識別番号「ID03」が登録されている。なお、本例においては、一例として識別番号「ID01」、「ID02」、「ID03」は、それぞれ端末3A〜3Cに対応しているものとする。
<M:動作概要>
本実施の形態7に従う特典付与システムにおけるデータの流れについても図10で説明したデータの流れと基本的に同様である。
図27は、本実施の形態7に従う特典付与システムにおけるデータの流れを説明する図である。
図27を参照して、図10のデータの流れと比較してステップS8,S20をステップS8B,S20Bに置換した点と、特典表示装置を端末に置換した点が異なる。その他の点については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図28は、本実施の形態7に従うサーバ50における判定処理を説明するフロー図である。
図28を参照して、図11における判定処理と比較して、ステップS44の代わりにステップS44A、ステップS48の代わりにステップS48Aを設けた点が異なる。その他の点については、同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
具体的には、ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていると判断した場合(ステップS42においてYES)には、提供顧客グループリストを参照して対応する端末に対して特典付与情報を表示するように指示する(ステップS44A)。そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS42において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数を超えていないと判断した場合(ステップS42においてNO)には、ステップS44Aをスキップして処理を終了する(リターン)。
また、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下であると判断した場合には、提供顧客グループリストを参照して対応する端末に対して特定付与情報の非表示を指示する(ステップS48A)。そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS46において、集計した待ち人数がしきい値となる所定人数以下でないと判断した場合(ステップS46においてNO)には、ステップS48Aをスキップして処理を終了する(リターン)。
上記図26の例においては、サーバ50は、無線通信器4を介して提供顧客グループリストを参照して、識別番号「ID01」、「ID02」、「ID03」にそれぞれ対応する端末3A〜3Cに対して特典付与情報を表示するように指示する。具体的には、特典付与情報を表示するための表示データが無線通信器4を介してサーバ50から配信される。そして、各端末3A〜3Cは、当該表示データを受けて、各端末に設けられたディスプレイに特典付与情報を表示する。
当該特典付与情報の表示により、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
また、当該表示に関して、サービスの提供を受けている顧客が所持する端末のディスプレイに特典付与情報が表示されるため、サービスを提供する提供者側で表示装置を設ける必要はなくサービスを提供する側のコストを削減することが可能である。また、顧客が所持する端末に表示されるため当該特典付与情報を認知させ易くすることが可能である。
本例においては、提供顧客グループリストに登録されているサービスの提供を受けている顧客が所持する端末全てに対して特典付与情報を表示する場合について説明したが、上記の実施の形態4〜6で説明した方式に従って特典付与情報を優先的に表示する端末を選択して表示させることも当然に可能である。
[実施の形態8]
上記の実施の形態7においては、待ち予約装置10Bにおいて顧客が所持する端末の識別番号を取得して、当該取得した情報に基づいて、端末を特定して特定付与情報を表示するためのデータを送信する場合について説明した。
本実施の形態8においては、顧客が所持する端末の位置に従って特典付与情報を表示するためのデータを送信する場合について説明する。
<N:装置構成>
図29は、本実施の形態8に従う特典付与システム2Bを構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図29を参照して、本実施の形態8に従う特典付与システム2Bは、図2で説明した特典付与システム2と比較して、サーバ50をサーバ50Dに置換した点と、特典表示装置20Aの代わりに無線通信器4Aと、顧客が所持する端末3A〜3Cとを備えた点が異なる。その他の構成については図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。無線通信器4Aはネットワーク40と接続され、端末3A〜3Cとそれぞれ通信可能に設けられている。
本例においては、サーバ50Dから無線通信器4Aを介して特典付与情報を端末3A〜3Cにそれぞれ特典付与情報を配信する方式について説明する。
また、無線通信器4Aは、無線通信が可能な端末を検知する無線端末検知部5を含む。無線端末検知部5は、所定範囲内における無線通信が可能な端末を検知する。
各端末3A〜3Cの構成については、上記したのと同様であり、本例においては、無線通信可能に設けられているものとする。
無線端末検知部5は、所定範囲内に無線通信が可能な端末が存在する場合に、当該端末から発信される無線電波(Wifi無線LAN規格等)を受信して、当該所定範囲内に端末が存在することを検知して、当該検知した端末に関する情報をサーバ50Dにネットワーク40を介して送信する。
サーバ50Dは、無線端末検知部5からの検知結果に基づいて、当該検知した端末に関する情報をメモリに蓄積する。本例においては、後述する端末情報記憶部に格納する。なお、当該情報は定期的に上書き更新されるため所定範囲内に端末が存在しなくなった場合には消去される。
図30は、本実施の形態8に従うサーバ50Dの構成を説明するブロック図である。
図30を参照して、本実施の形態8に従う特典付与システムにおけるサーバ50Dは、表示判定部500と、端末表示制御部507と、端末情報記憶部509とを含む。
表示判定部500、端末表示制御部507は、サーバ50Dに設けられたCPU51がROM56に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。端末情報記憶部509は、メモリ53の一部領域に対して設けられたものである。
端末情報記憶部509は、無線端末検知部5で検知された端末に関する情報を記憶する。
端末表示制御部507は、表示判定部500の指示に従って端末情報記憶部509を参照して、記憶されている端末装置に対して特典付与情報を表示するための表示データを無線通信器4Aを介して送信する。本例においては、一例として、端末情報記憶部509に記憶された情報に従って各端末3A〜3Cに設けられたディスプレイに特典付与情報が表示されるものとする。
当該特典付与情報の表示により、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
また、当該表示に関して、サービスの提供を受けている顧客が所持する端末のディスプレイに特典付与情報が表示されるため、サービスを提供する提供者側で表示装置を設ける必要はなくサービスを提供する側のコストを削減することが可能である。また、顧客が所持する端末に表示されるため当該特典付与情報を認知させ易くすることが可能である。
また、所定範囲内における無線通信可能な端末が検知されて、当該検知された端末に特典付与情報が表示されるため、端末の識別番号を予め登録する等の処理が不要であり顧客側の利便性を向上させることができる。
なお、無線端末検知部5を有する無線通信器4Aを複数個配置することにより検知可能な範囲を調整することも可能である。
なお、本例においては、無線端末検知部5が端末から発信される無線電波を受信して、所定範囲内に端末を検知する方式について説明したが、特に当該方式に限られず、別の方式で端末を検知することも可能である。
例えば、無線端末検知部5側から例えば音波等を発信して、それに応答する端末からの情報により所定範囲内に存在する端末を検知するようにしても良い。なお、当該場合には、端末側において、無線端末検知部5から発信される音波に応答する機能を実行するためのアプリケーションプログラムが格納され、当該プログラムが実行されているものとする。
また、別の方式として、端末側において、GPS(Global Positioning System)機能
が搭載されている場合に、当該機能を用いて特定の位置に入った場合にサーバ50Dと通信を開始する機能を実行するためのアプリケーションプログラムを端末側にダウンロードさせておくことも可能である。例えば、特定の位置を所定範囲内に設定し、当該アプリケーションプログラムを実行することにより端末が所定範囲内に入った場合にサーバ50Dと通信が実行されて所定範囲内に当該端末が存在することをサーバ50Dが検知するようにしても良い。
[実施の形態9]
上記の実施の形態においては、クーポン発行装置30Aがクーポンの発行要求に対して、特典表示装置20Aに対して特典付与情報が表示されているか否かを確認し、表示されている場合に、クーポンを発行する場合について説明した。
本実施の形態9においては、クーポン発行装置に対して別のクーポンの発行要求を行う場合について説明する。
<O:装置構成>
図31は、本実施の形態9に従う特典付与システム2Cを構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図31を参照して、本実施の形態9に従う特典付与システム2Cは、図2で説明した特典付与システム2と比較して、特典表示装置20Aを特典表示装置20Bに置換するとともに、クーポン発行装置30Aをクーポン発行装置30Bに置換し、顧客が所持する端末3をさらに備えた点が異なる。また、クーポン発行装置30Bがネットワーク40と接続されていない場合が示されている。その他の構成については図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
本例においては、端末3を介して特典表示装置20Aから特典付与情報に関するデータを取得するとともに、当該特典付与情報に関するデータをクーポン発行装置30Bに出力してクーポンを発行する方式について説明する。
図32は、本実施の形態9に従う特典表示装置20Bの構成を説明するブロック図である。
図32を参照して、図4で説明した特典表示装置20Aの構成と比較して、通信部28をさらに備えた点が異なる。その他の構成については同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
通信部28は、Felica(登録商標)の通信方式やNFC規格に応じた通信方式などで端末3と通信を行なうための部位である。本例においては、端末3が特典表示装置20Bに近接した場合に通信部28を介してデータが送信される。具体的には、特典表示装置20Bの通信部28は、特典付与情報を表示している場合には、特典付与情報に関するデータを端末3に送信する。なお、特典付与情報を表示していない場合には、特典付与情報に関するデータを端末3に送信しない。当該特典表示装置20Bは、双方向通信可能な表示装置であり、いわゆるデジタルサイネージとも呼ばれる。
図33は、本実施の形態9に従うクーポン発行装置30Bの構成を説明するブロック図である。
図33を参照して、クーポン発行装置30Bは、図5で説明したクーポン発行装置30Aと比較して、通信部39をさらに備えた点が異なる。その他の構成については、図5で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
通信部39は、Felica(登録商標)の通信方式やNFC規格に応じた通信方式などで端末3と通信を行なうための部位である。本例においては、端末3がクーポン発行装置30Bに近接した場合に、クーポン発行装置30Bは、通信部39を介してデータを受信する。具体的には、端末3は、特典付与情報に関するデータを有している場合には、クーポン発行装置30Bの通信部39を介して当該データを送信する。なお、特典付与情報に関するデータを有していない場合には、クーポン発行装置30Bの通信部39には当該データを送信しない。
<P:動作概要>
図34は、本実施の形態9に従う特典付与システムにおけるデータの流れを説明する図
である。
図34を参照して、図10のデータの流れと比較して端末とのデータの遣り取りが追加された点が異なる。ステップS2〜S12の処理の流れについては同様である。
そして、端末3は、特典表示装置20Bに近接した際に、特典表示装置20Bにデータを要求する(ステップS80)。
特典表示装置20Bは、当該データの要求に応答して特典付与情報が表示されている場合には、当該特定付与情報に関するデータを端末3に送信する(ステップS82)。
これにより、端末3は、特典付与情報に関するデータを取得する(ステップS84)。
そして、端末3は、クーポン発行装置30Bに近接した際に、クーポン発行装置30Bに特典付与情報に関するデータを送信する(ステップS86)。
次に、クーポン発行装置30Bにおいて、入力が有るかどうかが判断される(ステップS30)。当該入力は、端末3から送信された特典付与情報に関するデータである。
クーポン発行装置30Bは、入力が有ると判断した場合(ステップS30においてYES)には、データを判定する(ステップS88)。具体的には、特典付与情報に関するデータを取得したか否かを判断する。特典付与情報に関するデータを取得した場合には、判定OKとなる。
そして、クーポン発行装置30Bは、判定OKかどうかを判断する(ステップS35)。
クーポン発行装置30Bは、ステップS35において判定OKであると判断した場合(ステップS35においてYES)には、クーポンを発行する(ステップS36)。
一方、クーポン発行装置30Bは、ステップS35において、判定OKでない、すなわち、判定NGと判断した場合(ステップS35においてNO)には、クーポンを発行することなく終了する。そして、最初のステップS30に戻る。
本実施の形態9に従う特典付与システムに従う方式により、待ち顧客の人数が所定の人数を超える場合には、特典付与情報が特典表示装置20Bによりサービスを提供している顧客に表示される。当該特典付与情報の表示により、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
また、当該特典表示装置20Bに特典付与情報が表示されている場合には、端末3に特典付与情報に関するデータが送信され、端末3にてデータを取得する。そして、端末3で取得したデータがクーポン発行装置30Bに送信されて、これによりクーポン発行装置30Bにてクーポンを発行することが可能である。すなわち、クーポン発行装置30Bは、端末3を介して特典付与情報に関するデータを取得することによりネットワーク40に接続しなくてもクーポンを発行することが可能である。したがって、クーポン発行装置30Bをスタンドアローンの構成とすることが可能でありシステム構成を簡易にすることが可能である。なお、本例においては、ネットワーク40とクーポン発行装置30Bとが接続されていない構成について説明したが、接続されている構成とすることも当然に可能であ
る。
[実施の形態10]
上記の実施の形態においては、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得するために待ち顧客等が入力する待ち予約装置10A等を用いる場合について説明した。本実施の形態10においては、待ち顧客等が入力することなくサービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する別の方式について説明する。
<Q:装置構成>
図35は、本実施の形態10に従う特典付与システム2Dを構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図35を参照して、本実施の形態10に従う特典付与システム2Dは、図2で説明した特典付与システム2と比較して、待ち予約装置10Aを待ち情報取得装置10Cに置換した点が異なる。その他の構成については図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図36は、本実施の形態10に従う待ち情報取得装置10Cの構成について説明するブロック図である。
図36を参照して、待ち情報取得装置10Cは、カメラ110と、画像解析部112と、ネットワーク通信部114とを含む。カメラ110は、撮像手段の一種であり、本例においてはサービスの順番待ちをする顧客を撮像するために設けられているものとする。なお、取得する画像は、動画、静止画のいずれであっても良い。
画像解析部112は、カメラ110により撮像した画像を取得して、当該画像を解析する部位である。具体的には、カメラ110により撮像した画像に含まれる人の数を解析する。解析手法としては顔認識等、公知のアルゴリズムを用いることにより実現することが可能である。
ネットワーク通信部114は、ネットワーク40と接続され、画像解析部112で解析した人数をサーバ50に送信する。
サーバ50は、当該待ち情報取得装置10Cから送信された待ち顧客に関する情報(人数)を取得して、上記で説明した処理を実行することが可能である。すなわち、待ち顧客の人数が所定の人数を超える場合に、特典表示装置20Aに特典付与情報を表示するように指示する。そして、特典表示装置20Aによりサービスを提供している顧客に特典付与情報が表示される。当該特典付与情報の表示により、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
当該システム構成により、待ち顧客等の入力を伴うことなく顧客に特典付与情報を表示することが可能となるため待ち顧客の利便性を向上させることが可能である。
また、本例においては、画像解析部112において、サービスの順番待ちをする顧客を撮像して、当該撮像された画像から待ち顧客の人数を解析する方式について説明したが、人数ではなく混雑の状態(混雑度)を解析して判断するようにしても良い。例えば、混雑度がある一定の程度を超えた場合に、当該状態をサーバ50に送信する。そして、サーバ
50が当該状態を受信した場合に特典表示装置20Aに特典付与情報を表示するように指示するようにすることも可能である。
なお、本例においては、カメラ110の撮像手段を利用して待ち顧客の人数を解析する方式について説明したが、例えばカメラ110に限られず、マイク等の集音手段あるいは電波、音波等を利用して公知のアルゴリズムを利用して待ち顧客の人数を解析するようにすることも可能である。
[実施の形態11]
本実施の形態11においては、状況に応じて発行するクーポンの内容を変更する場合について説明する。具体的には、本実施の形態11においては、待ち顧客に関する情報に基づいてクーポンの内容を変更する場合について説明する。
<R:装置構成>
図37は、本実施の形態11に従う特典付与システム2Eを構成する装置の具体的構成を説明する図である。
図37を参照して、本実施の形態11に従う特典付与システム2Eは、図2で説明した特典付与システム2と比較して、クーポン発行装置30Aをクーポン発行装置30Cに置換した点が異なる。その他の構成については図2で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
図38は、本実施の形態11に従うクーポン発行装置30Cの機能ブロックを説明する図である。
図38を参照して、本実施の形態11に従う特典付与システムにおけるクーポン発行装置30Cは、待ち情報取得部302と、特典制御部300と、特典テーブル記憶部304とを含む。
特典制御部300、待ち情報取得部302は、クーポン発行装置30Cに設けられたCPU31がROM36等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。特典テーブル記憶部304は、メモリ33の一部領域に対して設けられたものであり、状況に応じて付与するクーポンの内容を変更するために用いられる特典テーブルが登録されている。
待ち情報取得部302は、待ち顧客に関する情報を取得する部位である。具体的には、サーバ50から当該待ち顧客に関する情報(一例として人数)を取得するようにしても良いし、あるいは、サービスを提供する提供者が操作部24を介して待ち顧客に関する情報(人数)を待ち予約装置10A等から待ち顧客に関する情報(人数)を入力して、当該入力により取得するようにしても良い。
特典制御部300は、待ち情報取得部302が取得した待ち顧客に関する情報(人数)に基づいて、付与するクーポンの内容を変更する。具体的には、特典テーブル記憶部304を参照して、該当するクーポンの内容に変更してクーポン発行部38に出力する。これによりクーポン発行部38は、変更されたクーポン情報を印刷用紙に印刷して発行する。
図39は、本実施の形態11に従う特典テーブルの具体例を説明する図である。
図39を参照して、ここでは、待ち人数に従って特典として割り引かれる割引額が変更される場合が示されている。具体的には、待ち人数「10〜19人」に対応して割引額「5%」、待ち人数「20〜29人」に対応して割引額「7%」、待ち人数「30〜39人
」に対応して割引額「10%」、待ち人数「40人〜」に対応して割引額「20%」が設定されている場合が示されている。
例えば、待ち情報取得部302が待ち顧客に関する情報を取得して、待ち顧客の人数が10人から20人となった場合に、特典制御部300は、特典テーブル記憶部304を参照して、割引額を「5%」から「7%」に変更したクーポンを発行する。
当該方式により、待ち顧客に関する状況に応じて発行するクーポンの内容を変更することにより、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけがより働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。
なお、当該動機づけを高めるために変更したクーポンの内容を特典表示装置20Aに表示させるようにすることも可能である。例えば、上記においては、一例として、図8において「後○分で出ればクーポンを発行致します。」との表示を「後○分で出れば7%の割引クーポンを発行致します。」との表示にすることによりサービスを終了する顧客の動機づけを表示により高めることにより、サービスを終了する顧客がさらに増加することになる。これらに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。なお、特典表示装置20Aに表示する内容の変更については、例えば、サーバ50が上記と同じ特典テーブルの情報を有している場合には、当該情報および待ち顧客に関する情報に基づいて特典表示装置20Aに情報を表示するように指示することが可能である。あるいは、特典制御部300からネットワーク40を介して特典表示装置20Aに変更したクーポンの内容を送信し、特典表示装置20Aが情報を変更表示するようにしても良い。
[実施の形態12]
上記の実施の形態11においては、待ち顧客に関する情報として人数に応じてクーポンの内容を変更する場合について説明した。
本実施の形態12においては、顧客がサービスの提供を受けている長さに応じて発行するクーポンの内容を変更する場合について説明する。
本実施の形態12に従う特典付与システムは、クーポン発行装置30Cをクーポン発行装置30Dに置換する点のみが異なり、その他の点については上記と同様である。
図40は、本実施の形態12に従うクーポン発行装置30Dの機能ブロックを説明する図である。
図40を参照して、本実施の形態12に従う特典付与システムにおけるクーポン発行装置30Dは、サービス期間取得部303と、特典制御部300と、特典テーブル記憶部304とを含む。
特典制御部300、サービス期間取得部303は、クーポン発行装置30Dに設けられたCPU31がROM36等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。特典テーブル記憶部304は、メモリ33の一部領域に対して設けられたものであり、状況に応じて付与するクーポンの内容を変更するために用いられる特典テーブルが登録されている。
サービス期間取得部303は、顧客がサービスの提供を受けていた期間(サービス期間)を取得する部位である。具体的には、サーバ50からサービスの提供を受けていた顧客
に関する情報(一例として図14の提供顧客グループリストに登録されているサービスを開始した時刻等)を取得して、サービスの提供を受けていた期間を算出して取得することが可能である。あるいは、サービスを提供する提供者が操作部24を介してサービスの提供を受けていた顧客に関する情報(一例としてサービスを開始した時刻等)に基づいてサービス期間を算出して、入力することにより取得するようにしても良い。
特典制御部300は、サービス期間取得部303が取得したサービスの提供を受けていた顧客に関する情報(サービス期間)に基づいて、付与するクーポンの内容を変更する。具体的には、特典テーブル記憶部304を参照して、該当するクーポンの内容に変更してクーポン発行部38に出力する。これによりクーポン発行部38は、変更されたクーポン情報を印刷用紙に印刷して発行する。
図41は、本実施の形態12に従う特典テーブルの具体例を説明する図である。
図41を参照して、ここでは、サービス提供期間に従って特典として割り引かれる割引額が変更される場合が示されている。具体的には、サービス提供期間「30分以内」に対応して割引額「20%」、サービス提供期間「30〜60分以内」に対応して割引額「10%」が設定されている場合が示されている。
例えば、サービス期間取得部303がサービスの提供を受けていた顧客に関する情報(サービス期間)を取得して、サービス提供期間が「30分以内」である場合に、特典制御部300は、特典テーブル記憶部304を参照して、割引額を「20%」に設定したクーポンを発行する。
当該方式により、サービスの提供を受けていた顧客に関する状況に応じて発行するクーポンの内容を変更することにより、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけがより働くため、サービスを終了する顧客が増加することになる。
なお、当該動機づけを高めるために変更するクーポンの内容を特典表示装置20Aに表示させるようにすることも可能である。例えば、上記においては、一例として、図8において「後○分で出ればクーポンを発行致します。」との表示を「30分以内であれば20%、30〜60分以内であれば10%の割引クーポンを発行致します。」との表示にすることによりサービスを早期に終了する顧客の動機づけを表示により高めることにより、サービスを終了する顧客がさらに増加することになる。これらに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。なお、特典表示装置20Aに表示する内容の変更については、例えば、サーバ50が上記と同じ特典テーブルの情報を有している場合には、特典表示装置20Aに当該情報を表示するように指示することが可能である。
[実施の形態13]
上記の実施の形態12においては、サービスの提供を受けている顧客に関する状況に応じてクーポンの内容を変更する場合について説明した。具体的には、サービスを提供する期間に従ってクーポンの内容を変更する場合について説明した。
本実施の形態13においては、サービスの提供を受けている顧客に関する状況として、サービスの利用状況に応じてクーポンの内容を変更する場合について説明する。本例においては、一例として顧客がサービスを終了することに起因してサービスの利用が可能となる人数に応じて発行するクーポンの内容を変更する場合について説明する。より具体的には、4人がサービスを利用可能な提供場所が予め設けられている場合に、当該提供場所で1人の顧客がサービスを利用している場合、当該1人の顧客がサービスを終了すれば待ち
顧客4人がサービスを受けることが可能となりサービスの順番待ちを改善する効果が高い。したがって、当該場合には、クーポンの内容を変更する方式について説明する。
なお、本例においては、一例として各顧客グループに対して4人がサービスを利用可能な提供場所が設けられるものとする。したがって、利用状況の一例としては、4人の座席数に対して1人が利用する場合、4人の座席数に対して2人が利用する場合、4人の座席数に対して3人が利用する場合、4人の座席数に対して4人が利用する場合が挙げられる。
本実施の形態13に従う特典付与システムは、クーポン発行装置30Dをクーポン発行装置30Eに置換する点のみが異なり、その他の点については上記と同様である。
図42は、本実施の形態13に従うクーポン発行装置30Eの機能ブロックを説明する図である。
図42を参照して、本実施の形態13に従う特典付与システムにおけるクーポン発行装置30Eは、利用座席情報取得部305と、特典制御部300と、特典テーブル記憶部304とを含む。
特典制御部300、利用座席情報取得部305は、クーポン発行装置30Eに設けられたCPU31がROM36等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能である。特典テーブル記憶部304は、メモリ33の一部領域に対して設けられたものであり、利用状況に応じて付与するクーポンの内容を変更するために用いられる特典テーブルが登録されている。
利用座席情報取得部305は、顧客がサービスの提供を受けていた利用状況に関する情報(座席利用人数)を取得する部位である。具体的には、サーバ50からサービスの提供を受けていた顧客に関する情報(一例として図14の提供顧客グループリストに登録されているサービスの提供を受けている人数等)を取得して、サービスの利用状況に関する顧客に関する情報(利用状況情報とも称する)を取得することが可能である。あるいは、サービスを提供する提供者が操作部24を介してサービスの提供を受けていた顧客に関する情報(一例としてサービスの提供を受けている人数等)に基づいて、サービスの利用状況に関する顧客に関する情報を入力することにより取得するようにしても良い。例えば、上記したように、サービスの利用状況に関する情報として、例えば、4人の座席数に対して1人が利用する場合、4人の座席数に対して2人が利用する場合、4人の座席数に対して3人が利用する場合、4人の座席数に対して4人が利用する場合等の情報が取得される。
特典制御部300は、利用座席情報取得部305が取得したサービスの利用状況に関する顧客に関する情報(サービス期間)に基づいて、付与するクーポンの内容を変更する。具体的には、特典テーブル記憶部304を参照して、該当するクーポンの内容に変更してクーポン発行部38に出力する。これによりクーポン発行部38は、変更されたクーポン情報を印刷用紙に印刷して発行する。
図43は、本実施の形態13に従う特典テーブルの具体例を説明する図である。
図43を参照して、ここでは、サービスの利用状況に関する顧客に関する情報として座席利用人数に従って特典として割り引かれる割引額が変更される場合が示されている。具体的には、「4人の座席数に対して1人が利用する場合」に対応して割引額「8%」、「4人の座席数に対して2人が利用する場合」に対応して割引額「7%」、「4人の座席数に対して3人が利用する場合」に対応して割引額「5%」、「4人の座席数に対して4人が利用する場合」に対応して割引額「3%」の情報が設定されている場合が示されている
。
例えば、利用座席情報取得部305は、顧客がサービスの提供を受けていた利用状況に関する顧客に関する情報(利用状況情報)を取得する。そして、利用状況情報が「4人の座席数に対して1人が利用する場合」である場合に、特典制御部300は、特典テーブル記憶部304を参照して、割引額「8%」に設定したクーポンを発行する。
当該方式により、サービスの提供を受けていた顧客に関する利用状況に応じて発行するクーポンの内容を変更することにより、サービスの提供を受けている顧客に関し、利用状況の効率が良くない顧客に対してサービスを終了する動機づけがより働き、利用状況の効率を改善することが可能となる。すなわち、利用状況の効率を改善することによりサービスの順番待ちを改善することが可能である。
なお、当該動機づけを高めるために変更するクーポンの内容を特典表示装置20Aに表示させるようにすることも可能である。例えば、上記においては、一例として、図8において「後○分で出ればクーポンを発行致します。」との表示を「「4人の座席数に対して1人が利用する場合」に対応して割引額「8%」、「4人の座席数に対して2人が利用する場合」に対応して割引額「7%」、「4人の座席数に対して3人が利用する場合」に対応して割引額「5%」、「4人の座席数に対して4人が利用する場合」に対応して割引額「3%」の割引クーポンを発行致します。」との表示にすることにより、利用状況の効率が良くない顧客に対してサービスを早期に終了する顧客の動機づけを表示により高めることにより、利用状況の効率が良くない顧客がサービスを終了する場合がさらに増加することになる。これらに伴い、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。なお、特典表示装置20Aに表示する内容の変更については、例えば、サーバ50が上記と同じ特典テーブルの情報を有している場合には、特典表示装置20Aに当該情報を表示するように指示することが可能である。
[その他の実施の形態]
なお、本例においては、会計処理する会計処理装置と、クーポン等を付与する特典付与装置とが別体で設けられている構成について説明したが、特に当該場合に限られず一体として形成されていても良い。例えば、会計処理装置で会計処理する際に特典として割引クーポンが付与されて会計金額が割り引かれるようにすることも可能である。
また、上記の実施の形態においては、「所定の行動」の一例としてサービスを終了する行動として会計処理する等の行動を実行した場合にクーポンを発行する場合について説明したが、特に当該行動に限られず、例えば、「所定の行動」の他の例としては、座席を相席にする行動、座席を移動する行動、例えば、サービスの提供場所で飲食等するのではなく、テイクアウトする行動等も挙げられる。
[まとめ]
(1)特典付与システム1は、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する待ち情報取得装置10と、待ち情報取得装置10により取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ることを条件に特典を付与することを通知する特典付与情報を表示する表示装置20と、サービスの提供を受けている顧客が条件を満たしているかどうかを判断し、判断結果に基づいて特典を付与する特典付与装置30とを含む。
上記の構成によれば、待ち情報取得装置10において、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する。そして、表示装置20が待ち情報取得装置10により取得
された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ること、例えばサービスを終了することを条件に特典を付与することを通知する特典付与情報を表示する。そして、特典付与装置30がサービスの提供を受けている顧客が当該条件を満たしているかどうかを判断し、判断結果に基づいて特典を付与する。これにより、サービスの提供を受けている顧客は、例えば、サービスを終了することにより特典が付与されることの表示に従って、サービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加する。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(2)上記(1)の構成において、サービスの提供を受けている複数の顧客は、少なくとも1人以上の顧客を含む複数の提供顧客グループにそれぞれ分割されている。また、複数の提供顧客グループにそれぞれ対応して設けられ、各々が選択的に特典付与情報を表示可能に設けられた複数の表示部に対応する特典表示装置20A1〜20A3を含む。
上記の構成によれば、各提供顧客グループ毎に設けられた特典表示装置20A1〜20A3にそれぞれ特典付与情報を表示することにより各提供顧客グループを構成する顧客に対して当該特典付与情報を認知させ易くすることが可能である。
(3)上記(2)の構成において、表示装置に対応するサーバ50は、サービスの提供を受けている各提供顧客グループ毎に、サービスの提供を受けている期間を算出する期間算出部501と、期間算出部501による算出結果に基づいて複数の表示部に対応する特典表示装置20A1〜20A3のうち特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択する優先表示制御部502とをさらに含む。
上記の構成によれば、優先表示制御部502がサービスの提供を受けている期間に基づいて特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択するため、例えば、サービスの提供を受けている期間が長い提供顧客グループに対応する特典表示装置に対して優先的に特典付与情報を表示することが可能である。したがって、例えば、サービスの提供を受けている期間が長い提供顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、サービスの回転率を上昇させ、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(4)上記(2)の構成において、待ち情報取得装置に対応する待ち予約装置10Aは、サービスの順番待ちをする複数の待ち顧客に関する情報を取得する。複数の待ち顧客に関する情報は、少なくとも1人以上の待ち顧客を含む待ち顧客グループに関する情報を有する。表示装置に対応するサーバ50Bは、待ち顧客グループを構成する待ち顧客の人数と、各提供顧客グループを構成する顧客の人数とを比較する比較部503と、比較部503による比較結果に基づいて特典表示装置20A1〜20A3のうち特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択する優先表示制御部502とをさらに含む。
上記の構成によれば、優先表示制御部502は、比較部503の比較結果に基づいて、複数の特典表示装置のうち特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択するため、例えば、サービスの順番待ちをする待ち顧客グループと、サービスの提供を受けている提供顧客グループを構成する人数が一致する提供顧客グループに対して特典付与情報を表示することが可能である。したがって、待ち顧客グループと提供顧客グループとの人数が一致する提供顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、サービスの回転率を上昇させ、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(5)上記(2)の構成において、表示装置に対応するサーバ50Cは、サービスの提供を受けている各提供顧客グループ毎に、サービスの提供内容を解析するオーダ解析部505と、オーダ解析部505による解析結果に基づいて特典表示装置20A1〜20A3のうち特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択する優先表示制御部502とをさらに含む。
上記の構成によれば、優先表示制御部502は、オーダ解析部505の解析結果に基づいて、複数の特典表示装置のうち特典付与情報を優先的に表示する特典表示装置を選択するため、例えば、オーダ内容に従ってサービスの利用の終了が近いと判断される顧客グループに対して特典付与情報が表示することが可能である。したがって、サービスの利用の終了が近いと判断される提供顧客グループに特典付与情報を表示することにより当該グループに対してサービスを終了する動機づけが働き、サービスの回転率を上昇させ、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(6)上記(1)の構成において、特典付与システム2Aは、サービスの提供を受けている顧客が所持する表示機能を有する端末3A〜3Cと、端末3A〜3Cと通信可能に設けられ、待ち情報取得装置に対応する待ち予約装置10Bにより取得された顧客に関する情報に基づいて、端末3A〜3Cに対して特典付与情報を表示するためのデータを送信するデータ送信装置に対応する無線通信器4とを含む。
上記の構成によれば、特典付与情報の表示に関して、サービスの提供を受けている顧客が所持する端末3A〜3Cのディスプレイに特典付与情報が表示されるため、サービスを提供する提供者側で表示装置を設ける必要はなくサービスを提供する側のコストを削減することが可能である。また、顧客が所持する端末3A〜3Cに表示されるため当該特典付与情報を認知させ易くすることが可能である。
(7)上記(6)の構成において、無線通信器4Aは、所定範囲内に位置する端末3A〜3Cに対して特典付与情報を表示するためのデータを送信する。
上記の構成によれば、無線通信器4Aにおいて、所定範囲内における無線通信可能な端末を検知して、当該検知された端末に特典付与情報が表示されるため、端末の識別番号を予め登録する等の処理が不要であり顧客側の利便性を向上させることができる。
(8)上記(1)等の構成において、特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Aは、特典表示装置20Aに特典付与情報が表示されている場合にサービスの提供を受けている顧客が所定の処理を指示したかどうかを判断し、指示したと判断した場合に特典を付与する。
上記の構成によれば、特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Aは、サービスの提供を受けている顧客が所定の行動を取ったか否かを確認して取った場合に特典を付与するため顧客に確実に所定の行動を取らせることが可能であり、サービスの回転率を上昇させ、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(9)上記(1)の構成において、サービスの提供を受けている顧客が所持する端末3A〜3Cとの間で通信可能に設けられた通信部28と、通信部28を介して特典付与情報に関するデータを端末3A〜3Cに送信するデータ送信装置に対応するサーバ50とを含む。特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Bは、サービスの提供を受けている顧客が所持する端末との間で通信可能に設けられ、端末3A〜3Cが有する特典付与情報に関するデータを取得可能なデータ取得部に対応する通信部39と、通信部39により特典付与情報に関するデータを取得したと判断した場合に特典を付与する付与判断部の機能を
実行するCPU31とを含む。
上記構成によれば、クーポン発行装置30Bは、端末を介して特典付与情報に関するデータを取得することが可能となる。したがって、クーポン発行装置30Bをスタンドアローンの構成とすることが可能でありシステム構成を簡易にすることが可能である。
(10)上記(1)等の構成において、特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Cは、待ち情報取得装置に対応する待ち予約装置10Aにより取得された待ち顧客に関する情報に基づいて付与する特典の内容を変更する特典変更部に対応する特典制御部300を含む。
上記構成によれば、待ち顧客に関する状況に応じて発行する特典の内容を変更することにより、サービスの提供を受けている顧客に対してサービスを終了する動機づけがより働くため、サービスを終了する顧客が増加することになりサービスの順番待ちを改善することが可能である。
(11)上記(1)等の構成において、特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Dは、サービスの提供を受けている顧客がサービスの提供を受けている期間情報を取得するサービス期間取得部303と、サービス期間取得部303により取得された期間情報に基づいて付与する特典の内容を変更する特典変更部に対応する特典制御部300とを含む。
上記構成によれば、サービスの提供を受けていた顧客の期間に応じて発行するクーポンの内容を変更することにより、例えば、サービスを早期に終了する顧客の動機づけを表示により高めることにより、サービスを終了する顧客が増加することになりサービスの順番待ちを改善することが可能である。
(12)上記(1)等の構成において、特典付与装置に対応するクーポン発行装置30Eは、複数の顧客を含む顧客グループに対してサービスの提供が可能な状態である場合に、実際にサービスを利用している顧客グループの顧客の人数に関する情報を取得する利用人数情報を取得する人数情報取得部に対応する利用座席情報取得部305と、利用座席情報取得部305により取得された利用人数情報に基づいて付与する特典の内容を変更する特典変更部に対応する特典制御部300とを含む。
上記構成によれば、サービスの提供を受けていた顧客に関する利用状況(利用人数情報)に応じて発行するクーポンの内容を変更することにより、サービスの提供を受けている顧客に関し、利用状況の効率が良くない顧客に対してサービスを終了する動機づけがより働き、利用状況の効率を改善することが可能となり、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
(13)上記(1)等の構成において、待ち情報取得装置に対応する待ち情報取得装置10Cは、サービスの順番待ちをする顧客を撮像するための撮像手段であるカメラ110と、カメラ110により撮像された画像を解析して、顧客に関する情報を取得する解析手段に対応する画像解析部112とを含む。
上記構成によれば、待ち予約装置に待ち顧客等の入力を伴うことなく待ち顧客に関する情報を取得して、特典付与情報を表示することが可能となるため待ち顧客の利便性が向上する。
(14)上記(1)等の構成において、表示装置に対応するサーバ50は、待ち情報取
得装置に対応する待ち予約装置10Aにより取得された待ち顧客に関する情報が所定条件を満たす場合に、特典付与情報を非表示にする。
上記構成によれば、所定条件を満たす場合、例えば、待ち顧客の人数が少なくなってきた場合には、特典付与情報を非表示にすることにより、サービスの提供を受けている顧客に対して快適なサービスを継続して利用してもらうことが可能となる。また、サービスの提供を受けている顧客の満足度や快適性を向上させて当該サービスのリピート率を上げることが可能である。
(15)特典付与方法は、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得するステップS3と、取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ることを条件に特典を付与することを通知する特典付与情報を特典表示装置に表示するステップS10と、サービスの提供を受けている顧客が条件を満たしているかどうかを判断し、判断結果に基づいて特典を付与するステップであるクーポンを発行するステップS36とを備える。
上記の構成によれば、特典付与方法において、サービスの順番待ちをする待ち顧客に関する情報を取得する。そして、取得された待ち顧客に関する情報に基づいて、サービスの提供を受けている顧客に対して、所定の行動を取ること、例えばサービスを終了することを条件に特典を付与することを通知する特典付与情報を表示する。そして、サービスの提供を受けている顧客が当該条件を満たしているかどうかを判断し、判断結果に基づいて特典を付与する。これにより、サービスの提供を受けている顧客は、例えば、サービスを終了することにより特典が付与されることの表示に従って、サービスを終了する動機づけが働くため、サービスを終了する顧客が増加する。これに伴いサービスの回転率が上昇し、順番待ちをする待ち顧客に対して順次サービスが提供されることになる。したがって、サービスの順番待ちを改善することが可能である。
なお、上記の実施の形態の各々をそれぞれ組合わせて特典付与システムを実現することも当然に可能である。
今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。