JP6448724B1 - 余寿命評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クリープに対する余寿命を予測可能な余寿命評価方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明を適用した余寿命予測プロセス1は、クリープ環境下における評価対象材2のσ相面積率σと使用時間tとに基づいて、評価対象材2の使用温度Tに等価な等価温度T4を推定する温度推定工程S1と、推定した等価温度T4に基づいて、評価対象材2がクリープ破断に至るまでの余寿命を推定する余寿命推定工程S2とを備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、余寿命評価方法に関する。詳しくは、クリープに対する余寿命を予測可能な余寿命評価方法に係わるものである。
従来より、火力発電設備において、動力用蒸気配管等の部品には、オーステナイト系ステンレス鋼等のような耐食性、耐熱性に優れた金属材料が多用されている。そして、このような金属材料は、前述の火力発電設備の運転中は、長時間に渡って高温、高圧下に置かれることから、徐々にクリープが進行していき、クリープ寿命に達すると破断する。そこで、火力発電設備を安全かつ経済的に運転するために、クリープに対する余寿命を精度良く予測する技術が強く求められている。
この余寿命予測技術では、余寿命を予測する対象となる材料(以下、「評価対象材」とする)から一部を切出して所定のクリープ試験片に加工し、このクリープ試験片に対して、実設備における温度、負荷応力を加速させた条件下で破断するまで試験するクリープ破断試験が、最も予測精度の高い既存の予測技術(破壊試験)として知られている。しかしながら、試験結果を得るのに数千時間を要するだけでなく、評価対象材が使用されてきた温度(以下、「使用温度」とする)が不明な場合は、適切な温度で評価しないと信頼性のある余寿命を求めるのが難しい。
そこで、高温下での長時間使用によって生成する金属間化合物の析出量の変化を基に、余寿命を短時間かつ高い精度で予測する非破壊の予測技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。この技術によると、オーステナイト系ステンレス鋼の表面に析出したσ相の面積率に基づいて、クリープに対する全寿命のうちの前半部分を予測し、同じオーステナイト系ステンレス鋼の表面に発生したボイド(空孔)の面積率に基づいて、全寿命の後半部分を予測することにより、各時期のクリープの主要要因を基に余寿命予測を行うようにして、余寿命予測の試験時間の短縮と予測精度の向上を図るようにしている。
特開2013−174528号公報
しかしながら、特許文献1に記載された余寿命予測技術では、評価対象材と同種の材料から求めたσ相面積率と余寿命との関係を示す関係図から余寿命を予測するようにしているが、「評価対象材を測定して得たσ相面積率を関係図の曲線部にあてはめることにより、対応する余寿命を算出する」と記載されているだけであり、この評価対象材のσ相面積率と余寿命との関係を具体的にどのように関連づけるかについては、何ら記載されていない。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、クリープに対する余寿命を予測可能な余寿命評価方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の余寿命評価方法は、クリープ環境下における評価対象材の金属間化合物析出量と使用時間とに基づいて、評価対象材の使用温度に等価な等価温度を推定する温度推定工程と、推定した等価温度に基づいて、評価対象材がクリープ破断に至るまでの余寿命を推定する余寿命推定工程とを備えている。
そして、クリープ環境下における評価対象材の金属間化合物析出量と使用時間とに基づいて、評価対象材の使用温度に等価な等価温度を推定する温度推定工程を備えることによって、等価温度を適切に推定することができる。すなわち、例えば、評価対象材と同種の試験材のクリープ中断試験や加熱時効試験によって金属間化合物析出量、試験温度、及び試験時間の関係図式を求めておき、この関係図式の金属間化合物析出量と試験時間に、それぞれ、評価対象材の金属間化合物析出量と使用時間を代入することによって試験温度を求めると、このようにして求めた試験温度は、たとえ評価対象材の使用温度が不明であっても、余寿命の観点からは、この使用温度と等価な温度(以下、「等価温度」とする)とみなすことができる。
更に、このように推定した等価温度に基づいて、評価対象材がクリープ破断に至るまでの余寿命を推定する余寿命推定工程を備えることによって、余寿命の予測精度の大幅な向上を図ることができる。すなわち、例えば、評価対象材と同種の試験材のクリープ中断試験や加熱時効試験とクリープ破断試験によって負荷応力、金属間化合物析出量、試験温度、及び試験余寿命の関係図式を求めておき、この関係図式の負荷応力、金属間化合物析出量、及び試験温度に、それぞれ、評価対象材の負荷応力、金属間化合物析出量、及び前工程で推定した等価温度を代入することによって、試験余寿命から評価対象材の余寿命を正確に求めることができる。なお、ここで「試験余寿命」とは、試験材の余寿命を意味し、評価対象材のいわゆる余寿命と区別したものである。
従って、以上のような温度推定工程と余寿命推定工程とを備えることによって、評価対象材の金属間化合物析出量を、等価温度を介することで余寿命と具体的に関連づけると共に、使用時間などの他のクリープ環境因子も組み込むことができる。
なお、前述のクリープ中断試験とは、所定応力を負荷して恒温保持する(以下、「クリープ時効」とする)ものの、クリープ破断試験とは異なって破断前に試験を中断し、試験時間毎にサンプリングした各試験材の金属間化合物析出量を測定することにより、この金属間化合物析出量のデータ収集を図るものであり、クリープ破断試験とは、クリープ中断時から破断に至るまでの破断時間(試験余寿命)のデータ収集に用いられる。そして、加熱時効試験とは、無負荷で恒温保持する(以下、「加熱時効」とする)間に、クリープ中断試験と同様にして、試験時間毎にサンプリングした各試験材の金属間化合物析出量を測定することにより、この金属間化合物析出量のデータ収集を図るものである。
また、温度推定工程が、評価対象材の金属間化合物析出量を定量化する第1過程と、評価対象材と同種であってクリープ環境下における試験材の金属間化合物析出量、試験温度、及び試験時間の関係を定量化した第1関係図式と、第1過程で得られる評価対象材の金属間化合物析出量と、評価対象材の使用時間とに基づいて、評価対象材の等価温度を推定する第2過程とを有する場合は、第1過程によって、評価対象材の金属間化合物析出量を把握し、第2過程によって、試験材で作成済みの第1関係図式の金属間化合物析出量に、把握しておいた評価対象材の金属間化合物析出量を代入する等して、対応する試験温度を求め、この試験温度を、評価対象材の等価温度として把握することができる。これにより、評価対象材の等価温度を、金属間化合物析出量を指標として直接推定することができ、高い精度での等価温度の推定が可能となる。
また、余寿命推定工程が、試験材の負荷応力、金属間化合物析出量、試験温度、及び試験余寿命の関係を定量化した第2関係図式と、評価対象材の負荷応力と、第1過程で得られる評価対象材の金属間化合物析出量と、第2過程で推定された等価温度とに基づいて、評価対象材の余寿命を推定する第3過程を有する場合は、評価対象材の余寿命を、金属間化合物析出量を指標として直接推定することができ、しかも、使用開始から現在までの使用時間は、等価温度での使用を想定していないため、使用開始からクリープ破断に至るまでの全使用時間にわたって等価温度での使用を想定する場合に比べ、余寿命に及ぼす等価温度の推定精度の影響が小さい。これにより、高い精度での余寿命予測が可能となる。
また、余寿命推定工程が、試験材の負荷応力、試験温度、及び試験開始からクリープ破断に至るまでの全寿命の関係を定量化した第3関係図式と、評価対象材の負荷応力と、第2過程で推定された等価温度とに基づいて、評価対象材の全寿命を推定する第4過程と、第4過程で推定された全寿命から評価対象材の使用時間を差し引いて、評価対象材の余寿命を算出する第5過程とを有する場合は、全使用時間にわたって等価温度での使用を想定しているため、余寿命に及ぼす等価温度の推定精度の影響が大きいものの、評価対象材の余寿命の推定に必ずしも金属間化合物析出量を指標としないため、既に公知となっている、評価対象材と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を利用することができる。これにより、種々の金属材料の余寿命予測への本発明の適用が可能となる。
また、第1関係図式が、温度変数を試験温度のみの関数とし、時間変数を試験時間のみの関数とする変数構成を有する場合は、パラメータ法を利用して等価温度を推定する場合に比べ、より高い精度での等価温度の推定が可能となる。これは、例えば、試験時間と試験温度をラーソン・ミラー・パラメータ[T(C+logt):Cは物性定数](以下、「LMP」とする)で整理すると、試験時間の対数と試験温度の逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(金属間化合物析出量)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。なお、ここで温度変数とは、試験温度に応じて値が変化する変数であり、時間変数とは、試験時間に応じて値が変化する変数であり、例えば、第1関係図式がX軸、Y軸の二軸グラフの場合には、X軸変数、Y軸変数、グラフ中の曲線が属する各値などを意味する。
また、第2関係図式が、温度変数を試験温度のみの関数とし、余寿命変数を試験余寿命のみの関数とする変数構成を有する場合は、パラメータ法を利用して余寿命を推定する場合に比べ、より高い精度での余寿命予測が可能となる。これも、前述の如く、試験余寿命と試験温度をLMPで整理すると、試験余寿命の対数と試験温度の逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(負荷応力)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。なお、ここで温度変数とは、試験温度に応じて値が変化する変数であり、余寿命変数とは、試験余寿命に応じて値が変化する変数であり、例えば、第1関係図式がX軸、Y軸の二軸グラフの場合には、X軸変数、Y軸変数、グラフ中の曲線が属する各値などを意味する。
また、第3関係図式が、温度変数を試験温度のみの関数とし、全寿命変数を全寿命のみの関数とする変数構成を有する場合は、パラメータ法を利用して全寿命を推定する場合に比べ、より高い精度での余寿命予測が可能となる。これも、前述の如く、全寿命と試験温度をLMPで整理すると、全寿命の対数と試験温度の逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(負荷応力)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。なお、ここで温度変数とは、試験温度に応じて値が変化する変数であり、全寿命変数とは、全寿命に応じて値が変化する変数であり、例えば、第1関係図式がX軸、Y軸の二軸グラフの場合には、X軸変数、Y軸変数、グラフ中の曲線が属する各値などを意味する。
また、評価対象材及び試験材が、いずれもオーステナイト系ステンレス鋼から成り、金属間化合物が、オーステナイト系ステンレス鋼中のσ相である場合は、本発明に係る余寿命評価方法の適用に際し、余寿命予測の予測精度の大幅な向上を図ることができる。これは、オーステナイト系ステンレス鋼の場合は、σ相の析出量が余寿命に及ぼす影響が特に大きいため、本発明に係る余寿命評価方法を有効に利用することができるからである。
本発明に係わる余寿命評価方法は、クリープに対する余寿命を予測可能なものとなっている。
余寿命予測プロセスの手順を示すフローチャートであって、図1(a)は余寿命予測プロセスの全体手順のフローチャート、図1(b)は温度推定工程の詳細手順のフローチャート、図1(c)は余寿命推定工程S21の詳細手順のフローチャート、図1(d)は余寿命推定工程S22の詳細手順のフローチャートである。 σ相面積率の測定方法の説明図であって、図2(a)は評価対象材の外観斜視図、図2(b)は評価対象材のミクロ組織を示す顕微鏡写真である。 レプリカ法の説明図であって、図3(a)はレプリカを被検部に貼り付ける前の状態を示す斜視図、図3(b)はレプリカを被検部に貼り付けた状態を示す斜視図、図3(c)はレプリカを被検部から引き剥がした状態を示す斜視図である。 実施形態K1に利用する各関係グラフの模式図であって、図4(a)は要素aの第1関係グラフ6の模式図、図4(b)は要素bの第2関係グラフ7aの模式図、図4(c)は要素bの第2関係グラフ7bの模式図である。 実施形態K1に利用する各関係グラフの一例であって、図5(a)は要素aの第1関係グラフ6の一例、図5(b)は要素bの第2関係グラフ7aの一例、図5(c)は要素bの第2関係グラフ7bの一例である。 実施形態K2に利用する各関係グラフであって、図6(a)は要素aの第1関係グラフ6の模式図、図6(b)は要素cの第3関係グラフ8の模式図、図6(c)は同じく第3関係グラフ8の一例である。 実施形態K3に利用する各関係グラフであって、図7(a)は要素aの第1関係グラフ6の模式図、図7(b)は要素eの第2関係グラフ7Lの模式図、図7(c)は同じく第2関係グラフ7Lの一例である。 実施形態K4に利用する各関係グラフであって、図8(a)は要素aの第1関係グラフ6の模式図、図8(b)は要素fの第3関係グラフ8Lの模式図、図8(c)は同じく第3関係グラフ8Lの一例である。 実施形態K5に利用する各関係グラフであって、図9(a)は要素dの第1関係グラフ6Lの模式図、図9(b)は要素bの第2関係グラフ7aの模式図、図9(c)は要素bの第2関係グラフ7bの模式図、図9(d)は要素dの第1関係グラフ6Lの一例である。 実施形態K6に利用する各関係グラフであって、図10(a)は要素dの第1関係グラフ6Lの模式図、図10(b)は要素cの第3関係グラフ8の模式図である。 実施形態K7に利用する各関係グラフであって、図11(a)は要素dの第1関係グラフ6Lの模式図、図11(b)は要素eの第2関係グラフ7Lの模式図である。 実施形態K8に利用する各関係グラフであって、図12(a)は要素dの第1関係グラフ6Lの模式図、図12(b)は要素fの第3関係グラフ8Lの模式図である。
以下、クリープ余寿命の評価方法に関する本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の余寿命評価方法を適用したプロセスの一例である余寿命予測プロセス1の全体構成について、図1乃至図4、図6により説明する。
図1(a)に示す余寿命予測プロセス1では、初めに、図2(a)、図4(a)に示すように、クリープ環境下における評価対象材2の使用温度Tに等価な等価温度T4を推定する温度推定工程S1が行われる。
続いて、図4(b)に示すように、この推定した等価温度T4に基づいて、評価対象材2がクリープ破断に至るまでの余寿命を推定する余寿命推定工程S2が行われる。なお、余寿命とは、評価対象材2が使用時間t1を経過してからクリープ破断に至るまでの、使用可能な残り時間を意味する。
ここで、本実施例の評価対象材2は、図2(a)に示すように、火力発電ボイラ部の加熱用配管に使用されたオーステナイト系ステンレスのSUS347HTB鋼管(JIS G3463に準拠)であって、そのサイズは、外径45.1mm、肉厚7.45mmである。
そして、このうちの温度推定工程S1では、初めに、図1(b)、図3に示すように、前述したオーステナイト系ステンレス鋼の評価対象材2に析出する金属間化合物であるσ相5を定量する第1過程S11が行われる。
ここで、σ相5の析出量は、後述の如く、本実施例では、評価対象材2の表面に露出しているσ相5の面積率(以下、「σ相面積率」とする)で把握しているが、平均粒径で評価してもよく、σ相5の析出量をある程度の精度で把握できる方法であれば、特に限定されるものではない。
続いて、図1(b)、図4(a)に示すように、作成済みの第1関係図式である第1関係グラフ6と、第1過程S11で得られる評価対象材2のσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する第2過程S12が行われる。なお、以下の実施例では、関係図式としてグラフを用いているが、他の形式、例えば、各データ間の関係を示す数式や、各データをマトリックス化したものであってもよく、等価温度や各種寿命などを導出できるものであれば、その形式は特に限定されない。
更に、前述の余寿命推定工程S2は、図1(c)、図4(b)(c)に示すように、作成済みの第2関係図式である第2関係グラフ7a、7bにσ相面積率σが指標として含まれている余寿命推定工程S21と、図1(d)、図6(b)に示すように、作成済みの第3関係図式である第3関係グラフ8にσ相面積率σが指標として含まれていない余寿命推定工程S22とに分類することができる。
このうちの余寿命推定工程S21では、前述の第2関係グラフ7a、7bと、負荷応力P1、P2と、第1過程S11で得られたσ相面積率σ2と、第2過程S12で推定された等価温度T4とに基づいて、評価対象材2の余寿命を推定する第3過程S21aが行われる。なお、負荷応力がP1、P2と異なる場合は、評価対象材2の負荷応力の試験余寿命の値を、負荷応力P1、P2の各試験余寿命の値から直線近似で推定するのが好ましく、また、負荷応力P3も加えて多くの第2関係グラフがある場合は、高次の近似式や内挿補完等で推定するのが好ましい。
余寿命推定工程S22では、初めに、前述の第3関係グラフ8と、負荷応力P1、P2、P3、P4と、等価温度T4とに基づいて、評価対象材2の全寿命t0(グラフ上ではt4)を推定する第4過程S22aが行われる。
続いて、この第4過程S22aで推定された全寿命t0から評価対象材2の使用時間t1を差し引いて、評価対象材2の余寿命を算出する第5過程S22bが行われる。
次に、前述したσ相面積率σの測定方法、及び各関係グラフ6、7a、7b、8の作成と利用方法について、図1乃至図4、図6により説明する。
[σ相面積率の測定方法]
σ相面積率σは、いわゆるレプリカ法によって求めた。
すなわち、図2に示す評価対象材2の被検部2aの表面をグラインダー等で研磨した後、被検部2aに所定の化学エッチングや電解エッチングを施す。
続いて、図3(a)(b)に示すように、セルロースフィルム製のレプリカ11を貼り付けてから、図3(c)に示すように引き剥がすと、凸状のσ相5や凹状のボイド9がレプリカ11側に転写され、それぞれの転写部5a、9aが形成される。
それから、図2(b)に示しように、この転写部5a、9aが形成された転写面11aを、光学顕微鏡により、倍率1000倍で4視野だけミクロ観察し、σ相5の部分と、それ以外の部分とを2値化した上で、画像解析によってσ相面積率(%)を求めた。なお、これら視野数等の測定条件は一例であって、特に限定されるものではない。
[各グラフの作成と利用方法]
第1関係グラフ6については、評価対象材2と同種の試験材を使用して、前述のクリープ中断試験や加熱時効試験を行う。このうちのクリープ中断試験については、試験片に、直径6mmφで平行部30mmの丸棒状試験片を使用し、JIS Z 2271に準拠して行った。
そして、図4(a)に示すように、クリープ中断試験や加熱時効試験によって、複数レベルの試験温度T1、T2、T3でクリープ時効を施したクリープ時効材や、加熱時効を施した加熱時効材、あるいは実際にクリープ環境下で使用される材料(以下、まとめて「使用材」とする)を、試験時間毎にサンプリングし、各使用材のσ相面積率σを測定する。これにより、試験材のσ相面積率σ、試験温度T、及び試験時間tのデータを収集し、これらの間の関係から第1関係グラフ6を作成することができる。
更に、このようにして作成した第1関係グラフ6を利用することにより、評価対象材2の等価温度T4を推定することができる。例えば、第1過程S11で求めた評価対象材2のσ相面積率σがσ2、評価対象材2の使用時間tがt1の場合は、第1関係グラフ6で対応する点を通る横線12と縦線13との交点14を求める。そして、この交点14を通る曲線17が該当する試験温度T4を、評価対象材2の実際の使用温度と等価な等価温度T4と見なすことができる。
なお、本実施例では、試験温度T2が該当する曲線15と試験温度T3が該当する曲線16との間隔18を、互いに平行な複数の曲線によって均等分割し、これらの曲線のうち曲線17が一致するものが該当する試験温度T4を等価温度T4としているが、この方法に特に限定されるものではなく、等価温度T4を適切に推定できればよい。
以上のようにして、前述した第1過程S11によって、評価対象材2のσ相面積率σ2を把握し、第2過程S12によって、前述の如く、試験材で作成済みの第1関係グラフ6のσ相面積率σに、把握しておいた評価対象材2のσ相面積率σ2を代入する等して、対応する試験温度T4を求め、この試験温度T4を、評価対象材2の等価温度T4として把握することができる。これにより、評価対象材2の等価温度T4を、σ相面積率σを指標として直接推定することができ、高い精度での等価温度T4の推定が可能となる。
また、第2関係グラフ7a、7bについても、評価対象材2と同種の試験材によって、クリープ中断試験とクリープ破断試験を行う。なお、試験片や試験方法は、前述したクリープ中断試験と略同じであるため省略する。
そして、図4(b)(c)に示すように、クリープ中断試験等によって、σ相面積率σを測定してデータ収集を図り、その際に得られたσ相面積率σ1、σ2、σ3を有する使用材についてクリープ破断試験を行うことによって、各使用材のクリープ中断時から破断までの試験余寿命tr(グラフ上では負荷応力P1の場合はt2、負荷応力P2の場合はt3)を求めることができる。
このようにして、試験材の負荷応力P、σ相面積率σ、試験温度T、及び試験余寿命trのデータを収集し、これらの間の関係から第2関係グラフ7a、7bを作成することができる。
更に、このようにして作成した第2関係グラフ7a、7bを利用することにより、評価対象材2の余寿命を推定することができる。例えば、評価対象材2の受ける負荷応力PがP1、第1過程S11で求めたσ相面積率σがσ2、第2過程S12で求めた等価温度がT4の場合は、図4(b)に示す第2関係グラフ7aにおいて、対応する等価温度T4を通る縦線19と、σ相面積率σ2の曲線20との交点21を求める。そして、この交点21を通る横線22から試験余寿命t2を求め、この試験余寿命t2を評価対象材2の余寿命とみなすことができる。
評価対象材2の受ける負荷応力PがP2の場合は、図4(c)に示す第2関係グラフ7bにおいて、第2関係グラフ7aと同様にして、試験余寿命t3を評価対象材2の余寿命とみなすことができる。なお、前述の如く、負荷応力がP1、P2と異なる場合は、評価対象材2の負荷応力の試験余寿命の値を、負荷応力P1、P2の各試験余寿命の値から直線近似で推定するのが好ましく、また、負荷応力がP3も加えて多くの第2関係グラフがある場合は、高次の近似式や内挿補完等で推定するのが好ましい。
これにより、σ相析出量、本実施例ではσ相面積率σを指標として、評価対象材2の余寿命を直接推定することができる。
また、第3関係グラフ8については、第2関係グラフ7a、7bとは異なり、評価対象材2と同種の試験材として、加熱時効やクリープ時効を施していない材料(以下、「新材」とする)を使用し、クリープ破断試験のみを行う。
そして、図6(b)に示すように、このクリープ破断試験では、新材を使って、複数レベルの負荷応力P1、P2、P3、P4の下で、試験温度Tを変化させた場合の、試験開始からクリープ破断に至るまでの全寿命t0を測定することにより、試験材の負荷応力P、試験温度T、及び全寿命t0のデータを収集し、これらの間の関係から第3関係グラフ8を作成することができる。
更に、このようにして作成した第3関係グラフ8を利用することにより、評価対象材2の全寿命t0(グラフ上ではt4)を推定することができる。例えば、評価対象材2の受ける負荷応力PがP2、第2過程S12で求めた等価温度がT4の場合は、図6(b)に示す第3関係グラフ8において、対応する等価温度T4を通る縦線23と、負荷応力P2の曲線24との交点25を求める。そして、この交点25を通る横線26から全寿命t4を求める。
なお、この第3関係グラフ8は、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を基に作成することも可能である。
以上のような構成の温度推定工程S1と余寿命推定工程S2とを備えることによって、評価対象材2のσ相面積率σを、等価温度T4を介することで余寿命と具体的に関連づけると共に、使用時間tなどの他のクリープ環境因子も組み込むことができる。
次に、パラメータ法による関係グラフとその利用方法、及び余寿命評価方法の各種の実施形態について、図7乃至図9、表1、表2により説明する。
前述した関係グラフ6、7a、7b、8のいずれにおいても、生データがそのまま使用されている。すなわち、第1関係グラフ6においては、σ相面積率σ、試験温度T、及び試験時間tがそのまま使用され、第2関係グラフ7a、7bにおいては、負荷応力P、σ相面積率σ、試験温度T、及び試験余寿命trがそのまま使用され、第3関係グラフ8においては、負荷応力P、試験温度T、及び全寿命t0がそのまま使用されている。
これに対し、クリープ寿命予測においては、前述の如く、LMPがクリープ寿命を表すパラメータとして従来から使用されており、各LMPは、式T(C+logt)に温度T、時間tを代入することによって求めることができる。
そこで、関係グラフ6、7a、7b、8に替えて、パラメータLMPを用いた関係グラフ6L、7L、8Lも使用することができる。以下、LMP=T(C+logt)をLMP式とする。
図9(a)に示す第1関係グラフ6Lでは、第1関係グラフ6の作成時に収集した試験温度Tと試験時間tをLMP式に代入してX座標とし、試験材のσ相面積率σをY座標とすることにより、曲線27を作成することができる。
更に、このようにして作成した第1関係グラフ6Lを利用することによっても、第1関係グラフ6と同様、評価対象材2の等価温度T4を推定することができる。例えば、第1過程S11で求めた評価対象材2のσ相面積率σがσ2、評価対象材2の使用時間tがt1の場合は、第1関係グラフ6Lでσ相面積率σ2を通る横軸28と曲線27との交点29を求める。そして、この交点29を通る縦線30に該当するLMP1と使用時間t1とをLMP式に代入することにより、等価温度T4を求めることができる。
また、図7(b)に示す第2関係グラフ7Lでは、第2関係グラフ7a、7bの作成時に収集したσ相面積率σ1、σ2、σ3毎に、試験温度Tと試験余寿命trをLMP式に代入してX座標とし、試験材の負荷応力PをY座標とすることにより、曲線31、32、33を作成することができる。
更に、このように作成した第2関係グラフ7Lを利用することによっても、第2関係グラフ7a、7bと同様、評価対象材2の余寿命を推定することができる。例えば、評価対象材2の受ける負荷応力PがP2、第1過程S11で求めたσ相面積率σがσ2、第2過程S12で求めた等価温度がT4の場合は、第2関係グラフ7Lで負荷応力P2を通る横線34と曲線33との交点35を求める。そして、この交点35を通る縦線36に該当するLMP2と、第2過程S12で求めた等価温度T4とをLMP式に代入することにより、試験余寿命t2を求め、この試験余寿命t2を評価対象材2の余寿命とみなすことができる。
また、図8(b)に示す第3関係グラフ8Lでは、第3関係グラフ8の作成時に収集した試験材の試験温度Tと全寿命t0をLMP式に代入してX座標とし、試験材の負荷応力PをY座標とすることにより、曲線37を作成することができる。
更に、このように作成した第3関係グラフ8Lを利用することによっても、第3関係グラフ8と同様、評価対象材2の全寿命t0を推定することができる。例えば、評価対象材2の受ける負荷応力PがP2、第2過程S12で求めた等価温度がT4の場合は、第3関係グラフ8Lで負荷応力P2を通る横線38と曲線37との交点39を求める。そして、この交点39を通る縦線40に該当するLMP3と、第2過程S12で求めた等価温度T4とをLMP式に代入することにより、全寿命t4を求めることができる。なお、この第3関係グラフ8Lも、前述の第3関係グラフ8と同様、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を基に作成することも可能である。
以上のような構成に基づき、表1に、本発明の余寿命予測プロセス1を構成する各要素を示す。
Figure 0006448724
表1によると、温度推定工程S1は、評価対象材2のσ相面積率σを求めた後、生データを基に作成した第1関係グラフ6を利用して等価温度T4を推定する「要素a」と、同じくσ相面積率σを求めた後、試験温度Tと試験時間tを整理したLMPを基に作成した第1関係グラフ6Lを利用して等価温度T4を推定する「要素d」との2種類に分類される。そして、いずれの要素a、dも、その前半が前述の第1過程S11に対応し、後半が前述の第2過程S12に対応している。
そして、等価温度T4の推定精度の観点からは、生データのみを基に作成した第1関係グラフ6を利用するほど、より高い精度での等価温度T4の推定が可能となる。これは、例えば、試験時間tと試験温度TをLMPで整理すると、試験時間tの対数と試験温度Tの逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(σ相面積率σ)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。
従って、温度推定工程S1を構成する要素a、d間では、生データのみを使用した第1関係グラフ6を利用する「要素a」の方が、LMPを使用した第1関係グラフ6Lを利用する「要素d」に比べ、等価温度T4の推定精度が高い。
更に、余寿命推定工程S2は、使用材の生データを基に作成した第2関係グラフ7a、7bを利用して余寿命を推定する「要素b」と、新材の生データを基に作成した第3関係グラフ8を利用して全寿命t0を推定し、この全寿命t0から余寿命を算出する「要素c」と、使用材の試験温度Tと試験余寿命trを整理したLMPを基に作成した第2関係グラフ7Lを利用して余寿命を推定する「要素e」と、新材の試験温度Tと全寿命t0を整理したLMPを基に作成した第3関係グラフ8Lを利用して全寿命t0を推定し、この全寿命t0から余寿命を算出する「要素f」との4種類に分類される。そして、このうちの「要素b」「要素e」が、前述の余寿命推定工程S21に対応し、「要素c」「要素f」が、前述の余寿命推定工程S22に対応している。
そして、余寿命の推定精度の観点からは、使用材のデータを基にσ相面積率σを指標として余寿命を直接推定するほど、生データを基に作成した関係図式を利用して余寿命を推定するほど、より高い精度での余寿命の推定が可能となる。これは、新材による場合は、余寿命を直接推定のための指標がないことに加え、使用開始からクリープ破断に至るまでの全使用時間にわたって等価温度での使用を想定しているため、余寿命に及ぼす等価温度の推定精度の影響が大きいからであり、LMPによる場合は、前述の如く、生データとのずれが拡大するからである。
従って、余寿命推定工程S2を構成する要素b、c、e、fの中では、使用材の生データから余寿命を直接推定する「要素b」が、余寿命の推定精度が最も高く、新材のデータをLMPで整理して余寿命を推定する「要素f」が、余寿命の推定精度が最も低いといえる。
また、表2に、以上のような特徴を有する6種類の要素a〜fを基に考えられる実施形態を示す。
Figure 0006448724
表2によると、本発明の余寿命予測プロセス1には、温度推定工程S1が要素a、要素dの2種類あり、それぞれの要素について、余寿命推定工程S2が要素b、c、e、fの4種類あって、計8種類の組み合わせから成る実施形態K1〜K8が存在することがわかる。
以上より、これらの実施形態K1〜K8の中では、温度推定工程S1を要素aによって行い、余寿命推定工程S2を要素bによって行う実施形態K1が、余寿命の予測精度が最も高く、温度推定工程S1を要素dによって行い、余寿命推定工程S2を要素fによって行う実施形態K8が、余寿命の予測精度が最も低くなる。しかしながら、本発明では、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σを、等価温度T4を介することで余寿命と具体的に関連づけると共に、使用時間tなどの他のクリープ環境因子も組み込むことができるため、たとえ実施形態K8であっても、従来の非破壊の予測技術と少なくとも同等な予測精度を確保することが可能といえる。
次に、上述した実施形態K1〜K8について、図4乃至図12により詳細に説明する。
なお、説明の便宜上、実施形態K8を最初に説明する。
[実施形態K8]
図12に示す実施形態K8では、温度推定工程S1を、図12(a)に示す要素dによって行い、余寿命推定工程S2を、図12(b)に示す要素fによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6L(LMP使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、等価温度T4と、作成済みの第3関係グラフ8L(新材でLMPを使用)とに基づいて、評価対象材2の全寿命t4を推定する。そして、この全寿命t4から使用時間t1を差し引いて、評価対象材2の余寿命t2を算出する。
すなわち、実施形態K8では、データをLMPで整理するため等価温度T4の推定精度、余寿命の推定精度のいずれも、生データを使用して推定する場合に比べて若干劣ると共に、新材のデータを基にするために、σ相面積率σを指標とせず、余寿命に及ぼす等価温度T4の影響も大きい。しかしながら、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σを、等価温度T4を介することで余寿命と具体的に関連づけると共に、使用時間tなどの他のクリープ環境因子も組み込むことができるため、実施形態K8によって、従来の非破壊の予測技術と少なくとも同等な予測精度を確保することができる。
更に、評価対象材2の余寿命の推定に必ずしもσ相面積率σを指標としないため、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を利用することができ、種々の金属材料の余寿命予測への本発明の適用が可能になる。しかも、温度推定工程S1、余寿命推定工程S2の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって、第1関係グラフ6L、第3関係グラフ8Lの作成が容易となる。なお、前述の第1関係グラフ6L、第3関係グラフ8Lに対応する実データによるグラフの例については、それぞれ、以降の実施形態K5、実施形態K4の中で説明する。
[実施形態K1]
また、図4、図5に示す実施形態K1では、温度推定工程S1を、図4(a)に示す要素aによって行い、余寿命推定工程S2を、図4(b)(c)に示す要素bによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6(生データ使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P(例えばP1、P2)と、σ相面積率σ2と、等価温度T4と、作成済みの第2関係グラフ7a、7b(使用材の生データを使用)とに基づいて、試験余寿命tr(グラフ上では負荷応力P1の場合はt2、負荷応力P2の場合はt3)を求め、この試験余寿命trを評価対象材2の余寿命と推定する。なお、前述の如く、負荷応力がP1、P2と異なる場合は、評価対象材2の負荷応力の試験余寿命の値を、負荷応力P1、P2の各試験余寿命の値から直線近似で推定するのが好ましく、また、負荷応力がP3も加えて多くの第2関係グラフがある場合は、高次の近似式や内挿補完等で推定するのが好ましい。
これにより、温度推定工程S1では、第1関係グラフ6に生データのみを使用して、温度変数を試験温度Tのみの関数(本形態では、試験温度Tのまま)とし、時間変数を試験時間tのみの関数(本形態では、試験時間tの対数)とする変数構成を有することから、パラメータ法を利用して等価温度T4を推定する場合に比べ、前述の如く、より高い精度での等価温度T4の推定が可能となる。
更に、余寿命推定工程S2でも、第2関係グラフ7a、7bに生データのみを使用し、温度変数を試験温度Tのみの関数(本形態では、試験温度Tのまま)とし、余寿命変数を試験余寿命trのみの関数(本形態では、試験余寿命trの対数)とする変数構成を有することから、パラメータ法を利用して余寿命を推定する場合に比べ、より高い精度での余寿命予測が可能となる。これも、例えば、試験余寿命trと試験温度TをLMPで整理すると、試験余寿命trの対数と試験温度Tの逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(負荷応力P)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。
加えて、評価対象材2の余寿命trを、σ相面積率σ2を指標として直接推定することができ、しかも、使用開始から現在までの使用時間t1は、等価温度T4での使用を想定していないため、使用開始からクリープ破断に至るまでの全使用時間にわたって等価温度T4での使用を想定する場合に比べ、余寿命に及ぼす等価温度T4の推定精度の影響も小さい。
すなわち、実施形態K1では、データをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて等価温度T4の推定精度、余寿命の推定精度のいずれも高くなると共に、使用材のデータを基にするため、σ相面積率σを指標として余寿命を直接推定でき、しかも、全使用時間にわたる等価温度T4での使用を想定せずに余寿命に及ぼす等価温度T4の影響が小さいことから、前述した実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は著しく向上する。
図5に、第1関係グラフ6、第2関係グラフ7a、7bに対応する実データによるグラフの例を示す。
図5(a)によると、模式図の第1関係グラフ6と同様、試験材のσ相面積率σは、試験時間tの経過とともに増加し、このσ相面積率σの面積率レベルは、試験温度Tが650℃、700℃、750℃のように上昇するほど、高い面積率レベルに移行するのがわかる。そして、このグラフでは、特定の試験温度700℃、750℃において、σ相面積率σ、試験時間tの各値が加熱時効材、クリープ時効材に係わらず共通の曲線で整理することができる。
図5(b)(c)によると、模式図の第2関係グラフ7a、7bと同様に、試験余寿命trは、試験温度Tが高くなるほど短くなり、この試験余寿命trの寿命レベルは、σ相面積率σが2%、4%、9%のように増加するほど、短い寿命レベルに移行するのがわかる。そして、この寿命レベルの減少化傾向は、試験材への負荷応力Pが25MPaから40MPaのように増加するほど顕著となっている。
[実施形態K2]
また、図6に示す実施形態K2では、温度推定工程S1を、図6(a)に示す要素aによって行い、余寿命推定工程S2を、図6(b)に示す要素cによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6(生データ使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、等価温度T4と、作成済みの第3関係グラフ8(新材の生データを使用)とに基づいて、評価対象材2の全寿命t4を推定する。そして、この全寿命t4から使用時間t1を差し引いて、評価対象材2の余寿命t2を算出する。
これにより、温度推定工程S1では、実施形態K1と同様、生データのみを使用する第1関係グラフ6を利用することから、パラメータ法を利用して等価温度T4を推定する場合に比べ、より高い精度での等価温度T4の推定が可能となる。
更に、余寿命推定工程S2でも、第3関係グラフ8に生データのみを使用し、温度変数を試験温度Tのみの関数(本形態では試験温度Tのまま)とし、全寿命変数を全寿命t0のみの関数(本形態では、全寿命t0の対数)とする変数構成を有することから、パラメータ法を利用して全寿命t0を推定する場合に比べ、より高い精度での余寿命予測が可能となる。これも、例えば、全寿命t0と試験温度TをLMPで整理すると、全寿命t0の対数と試験温度Tの逆数との間に直線関係があり、しかもクリープ環境因子(負荷応力P)の値によらずほぼ平行であるという制約があるため、生データをこの制約の下で近似しなければならず、生データとのずれが拡大するからである。
すなわち、実施形態K2では、データをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて等価温度T4の推定精度、余寿命の推定精度のいずれも高くなることから、前述の実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、評価対象材2の余寿命の推定に必ずしもσ相面積率σを指標としないため、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を利用することができ、種々の金属材料の余寿命予測への本発明の適用が可能になる。
図6(c)に、図6(b)の第3関係グラフ8に対応する実データによるグラフの例を示す。なお、第1関係グラフ6に対応する実データによるグラフについては既に述べたので省略する。
図6(c)によると、模式図の第3関係グラフ8と同様、全寿命t0は、試験温度Tが高くなるほど短くなり、この全寿命t0の寿命レベルは、負荷応力Pが40MPa、60MPa、80MPa、100MPaのように増加するほど、短い寿命レベルに移行するのがわかる。
[実施形態K3]
また、図7に示す実施形態K3では、温度推定工程S1を、図7(a)に示す要素aによって行い、余寿命推定工程S2を、図7(b)に示す要素eによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6(生データ使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、σ相面積率σがσ2と、等価温度T4と、作成済みの第2関係グラフ7L(使用材でLMPを使用)とに基づいて、試験余寿命t2を求め、この試験余寿命t2を評価対象材2の余寿命と推定する。
すなわち、実施形態K3では、温度推定工程S1のデータをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて等価温度T4の推定精度は高くなると共に、使用材のデータを基にするため、σ相面積率σを指標として余寿命を直接推定でき、しかも、全使用時間にわたる等価温度T4での使用を想定せずに余寿命に及ぼす等価温度T4の影響が小さいことから、前述した実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、余寿命推定工程S2の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって第2関係グラフ7Lの作成が容易となる。
図7(c)に、図7(b)の第2関係グラフ7Lに対応する実データによるグラフの例を示す。なお、第1関係グラフ6に対応する実データによるグラフについては既に述べたので省略する。
図7(c)によると、模式図の第2関係グラフ7Lと同様、試験材のLMPは、負荷応力Pが高くなるほど減少し、また、同じ負荷応力レベルでは、σ相面積率σが2%、4%、9%のように増加するほど、小さいLMPに移行するのがわかる。
[実施形態K4]
また、図8に示す実施形態K4では、温度推定工程S1を、図8(a)に示す要素aによって行い、余寿命推定工程S2を、図8(b)に示す要素fによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6(生データ使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、等価温度T4と、作成済みの第3関係グラフ8L(新材でLMPを使用)とに基づいて、評価対象材2の全寿命t4を推定する。そして、この全寿命t4から使用時間t1を差し引いて、評価対象材2の余寿命t2を算出する。
すなわち、実施形態K4では、温度推定工程S1のデータをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて等価温度T4の推定精度は高くなることから、前述の実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、評価対象材2の余寿命の推定に必ずしもσ相面積率σを指標としないため、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を利用することができ、種々の金属材料の余寿命予測への本発明の適用が可能になる。しかも、余寿命推定工程S2の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって第3関係グラフ8Lの作成が容易となる。
図8(c)に、図8(b)の第3関係グラフ8に対応する実データによるグラフの例を示す。なお、第1関係グラフ6に対応する実データによるグラフについては既に述べたので省略する。
図8(c)によると、模式図の第3関係グラフ8Lと同様、試験材のLMPは、負荷応力Pが高くなるほど減少するのがわかる。
[実施形態K5]
また、図9に示す実施形態K5では、温度推定工程S1を、図9(a)に示す要素dによって行い、余寿命推定工程S2を、図9(b)(c)に示す要素bによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6L(LMP使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P(例えばP1、P2)と、σ相面積率σ2と、等価温度T4と、作成済みの第2関係グラフ7a、7b(使用材の生データを使用)とに基づいて、試験余寿命tr(グラフ上では負荷応力P1の場合はt2、負荷応力P2の場合はt3)を求め、この試験余寿命trを評価対象材2の余寿命と推定する。なお、前述の如く、負荷応力がP1、P2と異なる場合は、評価対象材2の負荷応力の試験余寿命の値を、負荷応力P1、P2の各試験余寿命の値から直線近似で推定するのが好ましく、また、負荷応力がP3も加えて多くの第2関係グラフがある場合は、高次の近似式や内挿補完等で推定するのが好ましい。
すなわち、実施形態K5では、余寿命推定工程S2のデータをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて余寿命の推定精度が高くなると共に、使用材のデータを基にするため、σ相面積率σを指標として余寿命を直接推定でき、しかも、全使用時間にわたる等価温度T4での使用を想定せずに余寿命に及ぼす等価温度T4の影響が小さいことから、前述した実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、温度推定工程S1の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって第1関係グラフ6Lの作成が容易となる。
図9(d)に、図9(a)の第1関係グラフ6Lに対応する実データによるグラフの例を示す。なお、第2関係グラフ7a、7bに対応する実データによるグラフについては既に述べたので省略する。
図9(d)によると、模式図の第1関係グラフ6Lと同様、試験材のLMPは、σ相面積率σが大きいほど増加するのがわかる。そして、このグラフでは、σ相面積率σ、LMPの各値は、試験温度T、負荷応力P、加熱時効材、クリープ時効材に係わらず、共通の曲線で整理することができる。
[実施形態K6]
また、図10に示す実施形態K6では、温度推定工程S1を、図10(a)に示す要素dによって行い、余寿命推定工程S2を、図10(b)に示す要素cによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6L(LMP使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、等価温度T4と、作成済みの第3関係グラフ8(新材の生データを使用)とに基づいて、評価対象材2の全寿命t4を推定する。そして、この全寿命t4から使用時間t1を差し引いて、評価対象材2の余寿命t2を算出する。
すなわち、実施形態K6では、余寿命推定工程S2のデータをLMPで整理しないために生データとのずれが少なくて余寿命の推定精度は高くなることから、前述の実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、評価対象材2の余寿命の推定に必ずしもσ相面積率σを指標としないため、既に公知となっている、評価対象材2と同種の試験材のクリープ破断データ(負荷応力、試験温度、破断時間)を利用することができ、種々の金属材料の余寿命予測への本発明の適用が可能になる。しかも、温度推定工程S1の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって第1関係グラフ6Lの作成が容易となる。
[実施形態K7]
また、図11に示す実施形態K7では、温度推定工程S1を、図11(a)に示す要素dによって行い、余寿命推定工程S2を、図11(b)に示す要素eによって行う。
具体的には、前述の如く、評価対象材2のσ相面積率σ2を求めた後、このσ相面積率σ2と、評価対象材2の使用時間t1と、作成済みの第1関係グラフ6L(LMP使用)とに基づいて、評価対象材2の等価温度T4を推定する。
続いて、前述の如く、評価対象材2の負荷応力P2と、σ相面積率σがσ2と、等価温度T4と、作成済みの第2関係グラフ7L(使用材でLMPを使用)とに基づいて、試験余寿命t2を求め、この試験余寿命t2を評価対象材2の余寿命と推定する。
すなわち、実施形態K7では、使用材のデータを基にするため、σ相面積率σを指標として余寿命を直接推定でき、しかも、全使用時間にわたる等価温度T4での使用を想定せずに余寿命に及ぼす等価温度T4の影響が小さいことから、前述した実施形態K8に比べて余寿命の予測精度は向上する。
更に、温度推定工程S1、余寿命推定工程S2の温度と時間をLMPで整理して一つのパラメータにするため、生データの整理が簡単となって、第1関係グラフ6L、第2関係グラフ7Lの作成が容易となる。
以上のような8種類の実施形態K1〜K8が存在する余寿命予測プロセス1においては、評価対象材2及び試験材のいずれもオーステナイト系ステンレス鋼から成り、金属間化合物は、オーステナイト系ステンレス鋼中のσ相としたが、例えば、WASPALOY(登録商標)のようなニッケル基合金と、その中の金属間化合物γ′(ガンマプライム)相、あるいは、低合金鋼と、その中の粒界炭化物であってもよく、本実施例の組み合わせに特に限定されるわけではない。更に、金属間化合物の代わりに、評価対象材の使用条件下で一様な変化を示す他のパラメータ、例えば硬さ等を用いることも可能である。
また、上述したσ相面積率のような金属間化合物析出量による評価に加え、例えば、クリープ歪み量による評価やクリープボイドの量や形状による評価を併用してもよい。これにより、クリープ余寿命を総合的に判断して予測精度を向上させることができる。例えば、クリープ歪みについては、評価対象材が管状部材の場合は、初期からの外周歪みの変化を計測し、クリープボイドについては、SEMによるミクロ観察でその量や形状を確認することができる。
以上のように、本発明を適用した余寿命評価方法は、従来の非破壊の予測技術よりも同等以上の精度で、クリープに対する余寿命を予測可能なものとなっている。
1 余寿命予測プロセス(余寿命評価方法)
2 評価対象材
5 σ相
6、6L 第1関係グラフ(第1関係図式)
7a、7b、7L 第2関係グラフ(第2関係図式)
8、8L 第3関係グラフ(第3関係図式)
P 負荷応力
S1 温度推定工程
S11 第1過程
S12 第2過程
S2、S21、S22 余寿命推定工程
S21a 第3過程
S22a 第4過程
S22b 第5過程
t 使用時間
tr 試験余寿命
t0 全寿命
T 使用温度
T4 等価温度
σ σ相面積率(金属間化合物析出量)

Claims (3)

  1. クリープ環境下における評価対象材の金属間化合物析出量と使用時間とに基づいて、前記評価対象材の使用温度に等価な等価温度を推定する温度推定工程と、
    推定した前記等価温度に基づいて、前記評価対象材がクリープ破断に至るまでの余寿命を推定する余寿命推定工程とを備える、余寿命評価方法であって、
    前記温度推定工程は、
    前記評価対象材の金属間化合物析出量を定量化する第1過程と、
    前記評価対象材と同種であってクリープ環境下における試験材の金属間化合物析出量、試験温度、及び試験時間の関係を定量化した第1関係図式と、前記第1過程で得られる評価対象材の金属間化合物析出量と、前記評価対象材の使用時間とに基づいて、前記評価対象材の等価温度を推定する第2過程とを有し、
    前記余寿命推定工程は、
    前記試験材の負荷応力、金属間化合物析出量、試験温度、及び試験余寿命の関係を定量化した第2関係図式と、前記評価対象材の負荷応力と、前記第1過程で得られる評価対象材の金属間化合物析出量と、前記第2過程で推定された等価温度とに基づいて、前記評価対象材の余寿命を推定する第3過程を有すると共に、
    前記評価対象材及び試験材は、いずれもオーステナイト系ステンレス鋼から成り、前記金属間化合物は、前記オーステナイト系ステンレス鋼中のσ相である
    余寿命評価方法。
  2. 前記第1関係図式は、
    温度変数を、前記試験温度のみの関数とし、
    時間変数を、前記試験時間のみの関数とする変数構成を有する
    請求項1に記載の余寿命評価方法。
  3. 前記第2関係図式は、
    温度変数を、前記試験温度のみの関数とし、
    余寿命変数を、前記試験余寿命のみの関数とする変数構成を有する
    請求項に記載の余寿命評価方法。
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