JP6447137B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
色ずれ補正は、各色のトナー画像の転写位置のずれを補正するためのものである。
すなわち、各色の作像ユニットは、各感光体ドラムの表面をレーザビームにより露光走査して静電潜像を形成し、これを該当する色のトナーで現像するように構成され、これらの一連の作像動作は、各色のトナー像が、搬送されてくる記録シートの同じ位置に重ね合わせて転写されるように同期を取って行われるが、各感光体ドラムの正しい位置に静電潜像が書き込まれないと、これを現像したトナー像を記録シートに転写した際にいわゆる色ずれが生じ、再現されたカラー画像の質が著しく劣化してしまう。
当該色ずれを防止するため、従来、各感光体ドラムにレジストマークのトナー画像を形成し、これを直接転写ベルト上に転写して、当該各色のレジストマークを光電センサーなどで検出してその相対的な位置ずれ量を求め、この求められた位置ずれ量に基づいて各色のレーザビームによる各感光体ドラムへの画像書込み位置が適正になるように補正する。
すなわち、画像形成装置の使用環境、特に湿度や温度などの影響によりトナーの帯電量が変化し、感光体ドラムに付着するトナー量が変動して、所期する濃度を得られなくなるおそれがある。そこで、特定もしくは複数種類の濃度データに基づき、トナーパターンを転写ベルト上に形成し、光電センサーで当該トナーパターンの濃度を検出し、検出された濃度と、元の濃度データの値が等しくなるように現像バイアスや階調曲線などの画像形成条件を調整することにより濃度補正を実行するようにしている。
もし、感光体ドラムが偏心していれば、ベタパターンの濃度が副走査方向に変動するため、その変動量と変動の周期により偏心の程度とその位相を知ることができる。そして、偏心の程度が大きい場合には、当該偏心による濃度変動を相殺するようにトナーパターンの配置を決定して濃度補正用のデータを得るようにしている。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであって、感光体ドラムなどの像担持回転体の偏心状態を効率的に検出して、画像安定化処理における生産性を向上することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
この場合において、前記第1のピッチをdとし、テストパターンの数をH、像担持回転体の周長をLとした場合に、H×d/L=m(mは、1以上の整数)となるようにテストパターンの配置が設定されれば更に好適である。
この場合において、前記第1の個数をHとし、前記ピッチをd、像担持回転体の周長をLとした場合に、H×d/L=m(mは、1以上の整数)となるように階調パターンの配置が設定されていれば更に好適である。
また、複数の像担持回転体の周面に形成された各現像色のトナー像を、転写媒体に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、転写媒体上に各現像色のレジストマークを副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体の走行方向に沿って複数セット形成し、各現像色のレジストマークの正規の位置からのずれ量を検出して、色ずれ補正を実行する色ずれ補正手段と、前記色ずれ補正手段において形成された同一色のレジストマーク同士の正規の位置からのずれ量に基づき、各像担持回転体の偏心状態を検出する偏心状態検出手段と、転写媒体上に各現像色のトナーパターンを形成し、それらの濃度を検出して濃度補正処理を実行する濃度補正手段と、を備え、前記濃度補正手段は、前記偏心状態検出手段による検出結果に応じて、各現像色のトナーパターンの形成位置および/または個数を変更し、前記濃度補正処理は、画像形成条件を変更しながら転写媒体の副走査方向に形成された複数のテストパターンにおけるトナー付着量を測定して、最大濃度を再現するための画像形成条件を特定するためのトナー付着量制御処理であって、前記偏心状態検出手段により検出された像担持回転体の偏心量が所定の閾値以上のときには、前記複数のテストパターンが、偏心による濃度ムラを相殺する位置関係となるような第1のピッチで形成され、前記偏心量検出手段により検出された偏心量が所定の閾値未満のときには、第1のピッチより短い第2のピッチで前記複数のテストパターンが形成されることを特徴としてもよい。
また、前記レジストマークのセットは、主走査方向に複数列形成され、複数の現像色のうち特定の色を基準色とした場合に、各列の副走査方向における前記基準色のレジストマークの形成位置の位相が異なるように形成されてもよい。
(1)プリンターの全体構成
図1は、プリンター1の構成を示す概略図である。
このプリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置等から入力される画像データ等に基づいて、周知の電子写真方式により、フルカラーあるいはモノクロの画像を記録シート上に形成する。
給紙部20は、記録シートSを収容する給紙カセット21を備えており、給紙カセット21内の記録シートSが、ピックアップローラー22を介して、画像形成部10に1枚ずつ供給される。
中間転写ベルト18の下方には、作像ユニット10Y、10M、10C、10Kが設けられている。作像ユニット10Y、10M、10C、10Kは、中間転写ベルト18の下側の走行部の周回移動方向に沿って列設されており、それぞれが、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーによって中間転写ベルト18上にトナー画像を形成する。
各作像ユニット10Y、10M、10C、10Kは、使用されるトナーの色がそれぞれ異なっていること以外は、同様の構成なので、以下では、主として作像ユニット10Yの構成のみを説明して、他の作像ユニット10M、10C、10Kの構成の説明は省略する。
感光体ドラム11Yは、不図示の駆動源により、矢印Zで示す方向に回転駆動される。
感光体ドラム11Yの表面は、帯電器12Yにより一様の電位に帯電された後、露光装置13Yにより露光走査されて静電潜像が形成される。
作像ユニット10Yの上方には、中間転写ベルト18における下側の走行部を挟んで感光体ドラム11Yに対向する1次転写ローラー15Yが設けられている。
1次転写ローラー15Yに転写バイアス電圧を印加することによって、感光体ドラム11Yとの間に電界が形成される。
感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成されたそれぞれのトナー画像は、1次転写ローラー15Y、15M、15C、15Kと、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kとの間にそれぞれ形成される電界の作用によって、中間転写ベルト18上に1次転写される。トナー画像が一次転写された感光体ドラム11Yは、クリーニング部材16Yによって除去される。
中間転写ベルト18に多重転写されたカラーのトナー像は、中間転写ベルト18の周回とともに、2次転写ローラー24と対向した二次転写位置まで移動する。
なお、2次転写ローラー24により、記録シートSに転写しきれずに中間転写ベルト18上に残ったトナー(残留トナー)は、クリーニング装置19cにより除去される。
図2は、上記画像形成部10を図1の右斜め下方から眺めたときの概略斜視図であり、簡略化のため同図においては、各作像ユニット10Y〜10Kは、感光体ドラム11Y〜11Kのみを示している。
本実施の形態では、レジストパターン201は、主走査方向に平行なK、C、M、Yの各線分(以下、「レジストマーク」)が、この現像色の順で1本ずつ副走査方向に並んだ状態を1セット(この1セットを、以下「レジストマークセット」という。)とし、複数のレジストマークセットが中間転写ベルト18上の手前側端部に形成されてなる。
濃度センサー101の発光素子から出射された検出光は、中間転写ベルト18表面の検出領域で反射されて、受光素子で受光され、これにより中間転写ベルト18上に形成されたレジストマークを検出する。
(2)画像安定化処理
既述のように、画像安定化処理は、大きく分けて、色ずれ補正処理と濃度補正処理からなっている。
制御部50は、画像形成部10の各作像ユニット10Y〜10Kに対して、Kのレジストマークを先頭にして、もし各色の画像に色ずれがないとした場合に、中間転写ベルト18の矢印Xの走行方向(副走査方向)にそれぞれ一定の間隔をおいた正規の位置に形成されるように画像書き込みのタイミングを制御する。
濃度センサー101は、レジストパターン201を検出して、この検出信号に基づき制御部50においてKのレジストマークに対する他の3色のレジストマークの位置ずれ量を算出する。
画像形成時において、感光体ドラム11K〜11Yには、回転位相を一致させて回転するように構成されており、制御部50は、感光体ドラムの回転位相に応じて、当該補正量のテーブルを参照しながら各現像色の画像の書き込みタイミングを制御することによりKの画像に重ねて転写することが可能となり、色ずれが解消される。
(2−2)濃度補正処理
濃度補正処理には、最大濃度トナー付着量制御と、階調補正制御が含まれる。
(A)偏心状態検出処理
本実施の形態では、この偏心状態を、上記色ずれ補正処理において形成されたレジストマークの検出結果を利用して取得するようにしている。
したがって、図3に誇張して示すように、半径rの感光体ドラムの回転中心O’が感光体ドラムの本来の中心OよりΔrだけ偏心していると、左側の図のように回転中心O’から中間転写ベルト18に対向する位置までの距離がrより長くなり、中間転写ベルト18に対向する部分の周速は、中間転写ベルト18の移動速度よりも相対的に速くなるため、本来転写されるべき正規の位置よりも中間転写ベルト18の走行方向下流側にずれて転写される。
図4(a)は、感光体ドラム11Kの回転中心が偏心している場合におけるKのレジストマークK1〜K9の中間転写ベルト18への転写位置(実線)を示している。同図における破線は、感光体ドラムに偏心がない場合の本来の転写位置(正規の位置)を示している。
図4(b)は、この位置ずれ量と感光体ドラムの回転位相との関係をグラフ化したものであり、横軸が感光体ドラムの回転位相(この図では、ホームポジションから濃度センサー101で検出されるまでの経過時間で示している。)、縦軸が正規の転写位置からのずれ量を示している。
いま、正のずれ量のピーク値と負のずれ量のピーク値の差分(以下、「位置ずれの最大変動量」という。)をδとすれば、この位置ずれの最大変動量δと感光体ドラムの偏心量rΔとは図5に示すように比例関係にある。
位置ずれ量の正確なピークを得るためには、できるだけ1周期内に多く同色のレジストマークを描画するのが望ましいことはいうまでもない。
そこで、本実施の形態では、レジストマークを感光体ドラムの偏心による周期(以下、「偏心周期」ともいう。)の2周期以上(感光体ドラム2回転以上)形成して、2周期目以降のレジストマークの書き出しの位相を、前の偏心周期の書き出しの位相よりも少しずらせることのより、前の偏心周期のKのレジストマークが転写される回転位相と、異なる回転位相にKのレジストマークを形成するようにしている。これにより、より多くの回転位相での同一色のレジストマークの位置ずれ量を検出でき、そのピーク値の取得が容易になる。
同図下段は、中間転写ベルト18に形成されたレジストパターン201を示し、上段は、当該レジストパターン201におけるブラックのレジストマークK1〜K12の位置ずれ量の変化を示すグラフである。
レジストマークの1セットの副走査方向の長さは、L/4(Lは感光体ドラムの周長)に設定しており、感光体ドラム1回転分で4個のレジストマークセットが描画される。
偏心周期すなわち感光体ドラムの回転周期をTとすると、T/4ごとにブラックのレジストマークが形成され、2回転目、3回転目は、前の周期よりもT/4と異なる周期(本例ではT/12)だけ遅く描き初めるようにしている。
もともと、色ずれ補正処理においても、できるだけ多くのレジストマークセットを描画して、それらの平均値を取ることにより色ずれの検出精度を上げるのが望ましかったので、レジストマークセットを感光体ドラム3回転分描画しても、それほどタイムロスとはならない。また、各レジストマーク自体のトナー消費量は、従来の偏心状態を取得するために形成していたベタパターンのトナー消費量と比較にならないぐらい少ないため、コスト的なメリットも十分得られる。
最大濃度の画像データに対して、当該濃度を再現するために適量のトナーを感光体ドラムに付着する必要がある。もし、このときのトナー付着量が少ないと再現画像が全体に白っぽくなると共に白抜けが生じたり、階調性に乏しい画像になり、トナー付着量が多すぎると全体的に黒っぽい画像になると共に、無駄にトナーを消費してしまう。
そのために、現像バイアスを複数の値に変更して、それぞれの条件の下で最高濃度に対応するトナーパッチをテストパターンとして中間転写ベルト18上に形成し、その濃度を検出して現像特性を求める処理を実行する。
図8(a)は、中間転写ベルト18の縁部を下方から見たときの部分平面図であり、同図に示すようにテストパターンの濃度データを、最大値(濃度を0〜255の256階調で表現している場合には、255)にし、現像バイアスをVdc1〜Vdc4まで切り換えながら、それぞれの現像バイアス下で、テストパターンM1〜M4を中間転写ベルト18上に形成し、濃度センサー101でテストパターンM1〜M4の濃度(トナー付着量)を検出する。
この現像特性L1に基づき、最高濃度を得るために必要な狙いのトナー付着量に対応する現像バイアスを決定することができる。
ところが、感光体ドラムの偏心による濃度ムラがあると、適正な現像特性を求めることが困難になる。
一般的に、形成するテストパターンの数をH個、感光体ドラムの周長をL、テストパターンのピッチをdとすると、H×d/Lの値がm(mは1以上の整数)となるようにテストパターンの個数とピッチを決定すれば、偏心による濃度ムラの周期的変化に同期させるようにしてテストパターンを配置させることができるので、それらのテストパターン間で濃度ムラが相殺されて、真の現像特性とほぼ同等な現像特性が得られる。
(C)階調補正処理
上記の最高濃度トナー付着量補正処理の後、階調補正処理が行われる。
濃度ODと濃度IDとの関係において、図11の特性直線L11で示すように線形な関係が維持されれば、理想的な階調再現性を得ることができる。
この結果、プリント画像の濃度は、入力される元画像データに対して、濃度(階調値)ごとに大きく変化してしまう。
また、元画像データが高濃度の領域では、元画像濃度ODよりもプリント画像濃度IDが高くなるので、色つぶれが発生し、最大濃度付近の濃度差を記録シート上に再現することが困難となる。
そこで、制御部50は、階調補正に際し、図12に示すような異なる濃度を有する複数のパッチP1〜P10により構成された階調パターン120のトナー像を中間転写ベルト18上に形成し、この階調パターン120の各パッチP1〜P10の濃度を濃度センサー101によって検出する。
そのためには、制御部50は、上記階調パターン120の検出濃度に基づき階調曲線L12を作成した後、この曲線に基づき、階調曲線L11とのずれを補正するためのL13に示すような階調補正曲線を求めるようにしている。
階調補正曲線L13を表すデータは、画像安定化情報記憶部57内の階調変換テーブルに記憶され、入力濃度DOを当該階調変換テーブルに基づき変換してから、画像形成することにより、階調曲線L11に示すような良好な再現が可能となる。
そこで、本実施の形態では、図14に示すように、2個の階調パターン121、122を形成するようにしている。
つまり、階調パターン121、122の各パッチの検出濃度をそれぞれ加算平均したときに、偏心周期による濃度ムラによる検出濃度の上下変動が打ち消させる位置に、パターン50を形成するようにしている。
一般的に言えば、現像特性の場合と同様、形成する階調パターン120の数をH個、感光体ドラムの周長をL、階調パターン120のピッチをdとすると、H×d/Lの値がm(mは、1以上の整数)となるように階調パターン120の個数とピッチを決定すれば、偏心による濃度ムラの周期的変化に同期させるようにして階調パターン120を配置させることができるので、それらの階調パターンの検出濃度間で濃度ムラが相殺されて、偏心による周期的な濃度ムラの影響を受けない補正曲線を求めることができるものである。
図15は、上記プリンター1における各種制御を実行するための制御部50の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部50は、CPU(Central Processing Unit)51、通信I/F(インターフェース)52、RAM(Random Access Memory)53、ROM(Read Only Memory)54、画像処理部55,画像メモリ56、画像安定化情報記憶部57からなる。
また、CPU51は、通信I/F52により、LANなどの通信ネットワークを介して他の端末からプリントジョブを受け付ける。
外部端末から受信したプリントジョブのデータに含まれるR,G,Bの画像データは、画像処理部55で現像色であるC、M、Y、Kの濃度データに変換されると共に、エッジ強調やスムージング処理などの公知の画像処理を受けた後、画像メモリ56内に格納される。
CPU51は、通信I/F52を介して外部の端末装置から受け付けたプリントジョブのデータに基づき、画像形成部10、給紙部20、定着装置30の動作を制御して、プリント動作を円滑に実行させる。
最後に、上記制御部50により実行される画像安定化処理の制御内容を示すフローチャートについて説明する。
図16は、画像安定化処理のメインフローチャートであり、例えば、プリンター1への電源の投入によって開始される。
図17は、上記色ずれ補正量取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
この色ずれ補正量取得処理では、まず、中間転写ベルト18上に、副走査方向における全長が、感光体ドラムの周長L以上の長さとなるレジストパターン201を形成し(ステップS101)、これを濃度センサー101で検出して、各現像色のレジストマークの形成位置を画像安定化情報記憶部57に記憶する(ステップS102)。
これにより色ずれ補正量取得処理を終了し、図16のフローチャートにリターンし、次に、感光体ドラムの偏心状態取得処理を実行する(ステップS13)。
まず、基準色をKに設定し(ステップS201)、上記色ずれ補正量取得処理において画像安定化情報記憶部57に記憶した、基準色のレジストマークの正規の位置から位置ずれ量に関する検出データを読み出す(ステップS202)。
そして、上記基準色のレジストマークの検出データに基づき、位置ずれの最大変動量δを算出し(図4(b)参照)、図5のグラフから感光体ドラムの偏心量Δrを求め、画像安定化情報記憶部57に、基準色と関連付けて記憶する(ステップS203)。
図19は、上記最大濃度トナー付着量補正処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
そして、上記基準色の感光体ドラムの偏心量が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS303)。
感光体ドラムの偏心量が所定の閾値以下であれば(ステップS303でNo)、当該偏心による濃度ムラは、画質にはほとんど影響を与えない程度と解し、生産性の方を優先して、各テストパターンM1〜M4をピッチが最小となる間隔(約40mm〜60mm程度)で中間転写ベルト18に配置するように形成する(ステップS305)。
そして、濃度センサー101で各テストパターンのトナー付着量(濃度)を検出し(ステップS306)、その検出値から現像特性を取得し(ステップS307)、その現像特性から最大濃度とすべき狙いのトナー付着量に対応する現像バイアスを決定する(ステップS308)。
まず、基準色をKに設定し(ステップS401)、画像安定化情報記憶部57から当該基準色に対応する感光体ドラムの偏心量のデータを読み出す(ステップS402)。
そして、上記基準色の感光体ドラムの偏心量が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS403)。
感光体ドラムの偏心量が所定の閾値以下であれば(ステップS403でNo)、濃度ムラの影響を考慮する必要がなく形成位置に制限はないので、階調パターンを1個だけ形成し(ステップS406)、階調パターンの各パッチP1〜P10の濃度を濃度センサー101で検出し(ステップS407)、その値に基づいて階調補正曲線を決定する(ステップS408)。
プリンター1の電源がOFFになると、図16のフローチャートも同時に終了する。
以上、本実施の形態によれば、従来技術のように画像安定化処理に先だって、中間転写ベルトに各現像色のベタパターンを順次作成してその濃度を検出して各感光体ドラムの偏心状態を検出するという手間を要せず、画像安定化処理の一部である色ずれ補正処理におけるレジストマークの検出結果を利用して偏心状態を取得することができるので、大変効率的である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されないのは言うまでもなく、以下のような変形例を考えることも可能である。
(1)上記実施の形態においては、色ずれ補正量取得処理において形成するレジストパターンは、1周期分の長さLの4分の1のピッチでレジストマークセットを繰り返し形成し、2周期目以降は、基準色の書き出し位置のタイミングをわずか(1/12周期)だけ遅らせてレジストパターン201を3回形成するようにしたが(図6参照)、副走査方向の長さが長くなるので、本変形例では、より生産性を向上させるため、図21に示すように、レジストパターン201と並行に副走査方向に伸びる別のレジストパターン202を形成し、レジストパターン202を検出するための濃度センサー102を別途設けるようにしている。
もちろん濃度センサーの数を増やして、位相の異なるレジストパターンの列を3列以上設けることも可能である。
(4)上記実施の形態では、各現像色の感光体ドラムの偏心量と閾値を比較して、それぞれの判定結果に基づいて各色のテストパターンや階調パターンの配置および/または個数を変更するようにしたが、上記(3)の変形例のように各現像色について同時に処理できるような場合には、どれか一つの現像色について感光体ドラムの偏心量が閾値を超えた場合でも、全色について配置および/または個数を変更するようにしても構わない。
(7)また、上記実施の形態では、タンデム型のプリンターとして各感光体ドラムの周面に形成されたトナー像を、転写媒体としての中間転写ベルトに一次転写した後、記録シートに二次転写する構成について説明したが、転写ベルト上を搬送される記録シート上に直接多重転写する形式のものでもよい。
(8)上記実施の形態および変形例は可能な限り組み合わせて実行することができる。
10 画像形成部
20 給紙部
30 定着部
40 操作パネル
50 制御部
51 CPU
57 画像安定化情報記憶部
101、102 濃度センサー
120、121、122 階調パターン
201、202 レジストパターン
K1〜K12 ブラックのレジストマーク
M1〜M4 テストパターン
Claims (9)
- 複数の像担持回転体の周面に形成された各現像色のトナー像を、転写媒体に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、
転写媒体上に各現像色のレジストマークを副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体の走行方向に沿って複数セット形成し、各現像色のレジストマークの正規の位置からのずれ量を検出して、色ずれ補正を実行する色ずれ補正手段と、
前記色ずれ補正手段において形成された同一色のレジストマーク同士の正規の位置からのずれ量に基づき、各像担持回転体の偏心状態を検出する偏心状態検出手段と、
転写媒体上に各現像色のトナーパターンを形成し、それらの濃度を検出して濃度補正処理を実行する濃度補正手段と、
を備え、
前記濃度補正手段は、前記偏心状態検出手段による検出結果に応じて、各現像色のトナーパターンの形成位置および/または個数を変更し、
前記色ずれ補正手段は、
各現像色のレジストマークを一つずつ副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体上に像担持回転体の1周分の周長以上となるように繰り返して形成すると共に、複数の現像色のうち特定の色を基準色とした場合に、像担持回転体の周回ごとに前記基準色のレジストマークの形成位置の位相がずれるように各セット間のピッチが設定されており、
前記像担持回転体の周長をL、周方向に隣接するレジストマークのセットにおける基準色のレジストマークの周面上でのピッチをpとした場合に、Lがpの整数倍とならないように前記ピッチpが設定されていること
を特徴とする画像形成装置。 - 複数の像担持回転体の周面に形成された各現像色のトナー像を、転写媒体に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、
転写媒体上に各現像色のレジストマークを副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体の走行方向に沿って複数セット形成し、各現像色のレジストマークの正規の位置からのずれ量を検出して、色ずれ補正を実行する色ずれ補正手段と、
前記色ずれ補正手段において形成された同一色のレジストマーク同士の正規の位置からのずれ量に基づき、各像担持回転体の偏心状態を検出する偏心状態検出手段と、
転写媒体上に各現像色のトナーパターンを形成し、それらの濃度を検出して濃度補正処理を実行する濃度補正手段と、
を備え、
前記濃度補正手段は、前記偏心状態検出手段による検出結果に応じて、各現像色のトナーパターンの形成位置および/または個数を変更し、
前記色ずれ補正手段は、
各現像色のレジストマークを一つずつ副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体上に像担持回転体の1周分の周長以上となるように繰り返して形成すると共に、複数の現像色のうち特定の色を基準色とした場合に、像担持回転体の周回ごとに前記基準色のレジストマークの形成位置の位相がずれるように各セット間のピッチが設定されており、
前記像担持回転体の周長をL、転写媒体上のLの長さの範囲に形成される基準色のレジストマークの個数をn、像担持回転体の回転回数をNとした場合に、(n×N)個目と(n×N+1)個目の前記基準色のレジストマークの間隔が、L/nとならないように、(n×N+1)個目以降のレジストマークのセットが形成されること
を特徴とする画像形成装置。 - 前記濃度補正処理は、画像形成条件を変更しながら転写媒体の副走査方向に形成された複数のテストパターンにおけるトナー付着量を測定して、最大濃度を再現するための画像形成条件を特定するための最大濃度トナー付着量制御処理であって、
前記偏心状態検出手段により検出された像担持回転体の偏心量が所定の閾値以上のときには、前記複数のテストパターンが、偏心による濃度ムラを相殺する位置関係となるような第1のピッチで形成され、
前記偏心量検出手段により検出された偏心量が所定の閾値未満のときには、第1のピッチより短い第2のピッチで前記複数のテストパターンが形成されること
を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記第1のピッチをdとし、テストパターンの数をH、像担持回転体の周長をLとした場合に、H×d/L=m(mは、1以上の整数)となるようにテストパターンの配置が設定されていること
を特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記濃度補正処理は、階調の再現性を補正するための階調補正処理であって、
前記偏心量検出手段により検出された偏心量が所定の閾値以上のときには、階調値を変化させた複数のパッチからなる階調パターンが、偏心による濃度ムラを相殺する位置関係となるようなピッチで複数の第1の個数だけ形成され、
前記偏心量検出手段により検出された偏心量が所定の閾値未満のときには、前記階調パターンの個数を第1の個数より少ない第2の個数だけ形成されること
を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。 - 前記第1の個数をHとし、前記ピッチをd、像担持回転体の周長をLとした場合に、
H×d/L=m(mは、1以上の整数)となるように階調パターンの配置が設定されていること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - 複数の像担持回転体の周面に形成された各現像色のトナー像を、転写媒体に多重転写することによりカラー画像を形成する画像形成装置であって、
転写媒体上に各現像色のレジストマークを副走査方向に並べたレジストマークのセットを転写媒体の走行方向に沿って複数セット形成し、各現像色のレジストマークの正規の位置からのずれ量を検出して、色ずれ補正を実行する色ずれ補正手段と、
前記色ずれ補正手段において形成された同一色のレジストマーク同士の正規の位置からのずれ量に基づき、各像担持回転体の偏心状態を検出する偏心状態検出手段と、
転写媒体上に各現像色のトナーパターンを形成し、それらの濃度を検出して濃度補正処理を実行する濃度補正手段と、
を備え、
前記濃度補正手段は、前記偏心状態検出手段による検出結果に応じて、各現像色のトナーパターンの形成位置および/または個数を変更し、
前記濃度補正処理は、画像形成条件を変更しながら転写媒体の副走査方向に形成された複数のテストパターンにおけるトナー付着量を測定して、最大濃度を再現するための画像形成条件を特定するための最大濃度トナー付着量制御処理であって、
前記偏心状態検出手段により検出された像担持回転体の偏心量が所定の閾値以上のときには、前記複数のテストパターンが、偏心による濃度ムラを相殺する位置関係となるような第1のピッチで形成され、
前記偏心量検出手段により検出された偏心量が所定の閾値未満のときには、第1のピッチより短い第2のピッチで前記複数のテストパターンが形成されること
を特徴とする画像形成装置。 - 前記第1のピッチをdとし、テストパターンの数をH、像担持回転体の周長をLとした場合に、H×d/L=m(mは、1以上の整数)となるようにテストパターンの配置が設定されていること
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記レジストマークのセットは、主走査方向に複数列形成され、複数の現像色のうち特定の色を基準色とした場合に、各列の副走査方向における前記基準色のレジストマークの形成位置の位相が異なるように形成されること
を特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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