JP6443573B1 - 粒状こんにゃく加工食品、粒状こんにゃく加工食品入りパック、粒状こんにゃく加工食品セット、および、米様こんにゃく飯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】糖質制限を行う際に、米と一緒に炊飯することで、米飯と同様の食感を得て、しかも糖質摂取を抑制できる米粒状乾燥こんにゃくが販売されている。しかし、さらに一層の糖質制限が必要な場合には、減食せざるを得ない。【解決手段】米粒状乾燥こんにゃく、および、デンプン粉が含まれている粒状こんにゃく加工食品は、炊飯することで、ほぼ米飯と同様の食感の米様こんにゃく飯を得ることができる。粒状こんにゃく加工食品を炊飯したものは、糖質がゼロに近く、糖質摂取を抑制することができ、尚且つ米飯と同様の食感と満足感を得ることができる。【選択図】なし

Description

本発明は、米状に形成した粒状こんにゃく加工食品に関するもので、米と混ぜることなく、米飯のように炊き上げることができる粒状こんにゃく加工食品に関するものである。
近年、糖尿病患者および糖尿病患者予備軍といわれる人の数が非常に増えている。そのため、糖質の摂取制限が注目されている。米を主食とする国地域では、米食による糖質の摂取を制限することが必要となる。米の主成分である炭水化物は糖質が縮合したもので、体内で消化されると多量の糖分となるからである。
しかし、食べ物が豊富となった現代においては、糖質制限のための減食は容易でない。そこで、通常量の米飯を食べても糖質摂取を抑制でき、しかも食欲は十分に満たされることを目的として、非常に米と類似した、こんにゃくを主成分とする加工食品(「米粒状乾燥こんにゃく」)が市販されている。
特許文献1には、精米と混ぜて炊飯した米飯が美味しく、違和感のない、米飯と同等な歯応えのあるものとなる炊飯用米粒状こんにゃくの製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、こんにゃく精粉1質量部とデンプン8〜15質量部とを含み、通常手段により米粒状に混練成形された水分散ゾルを、デンプンの糊化温度以下でゲル化させて乾燥することを特徴としたコンニャクライス(登録商標)およびその製造方法が開示されている。
これらの米粒状乾燥こんにゃくは、米飯の一部を補完するものであるので、こんにゃく製米補助食品と呼べる。こんにゃく製米補助食品は、グルコマンナンと呼ばれる多糖が主成分である。グルコマンナンは、人の消化器官では消化できないため、人はグルコマンナンからは糖分を得ることができない。また、繊維質を豊富に含むため腸の不要成分を排出するにも効果がある。
こんにゃく製米補助食品(米粒状乾燥こんにゃく)は、米と一緒(米に対して半分乃至同等量)に炊飯(同飯)することで、炊き上がりが通常の米100%の米飯と見分けがつかない程類似し、米飯を食べる満足感を得ると同時に糖質摂取制限も行える。
このように、糖質制限を行う際には、米粒状乾燥こんにゃくは非常に効果的である。しかし、従来米粒状乾燥こんにゃくは、常に米と一緒に炊飯されており、米粒状乾燥こんにゃくだけを炊飯したものは、食されていない。これは、米粒状乾燥こんにゃくは、米に含まれるアミロースの含有量が極めて少ないため、炊飯しても、全体としてのまとまりがなく米飯のような食感が得られないからである。
また、炊飯シーケンスに大きく影響を及ぼす米粒状乾燥こんにゃくは、性状も米の性状とは異なる。したがって、同飯する際に、米粒状乾燥こんにゃくの米に対する比率を高めた場合は、専用の炊飯シーケンスが必要とされる(特許文献3)。
特開2017−184735号公報 特開2009−142205号公報 特開2013−048668号公報
上記のように米粒状乾燥こんにゃくは、米と一緒に炊飯されるため、炊飯物1/2乃至2/3は米飯を摂取することとなる。このため、より厳しい糖質制限を行うためには、やはり減食をせざるを得ない。しかし、米粒状乾燥こんにゃくを、ほぼそれだけで炊飯し、米飯と同様の食感を得ることができれば、食欲を満足させ、なおかつ大幅な糖質制限が可能となる。
上記実情に鑑み、米と一緒に炊飯しなくとも、米飯と同様の食感を得ることができる粒状こんにゃく加工食品等が要望されていた。
より具体的に、本発明に係る粒状こんにゃく加工食品は、
米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対してだんご粉が3.4質量部以上、10.5質量部未満含まれていることを特徴とする。
本発明に係る粒状こんにゃく加工食品は、従来の米粒状乾燥こんにゃくを希デンプン液で炊飯することで、通常の米飯と同様の食感を得ることができる。しかも、デンプン粉の分量は非常に少ないため、糖質は極めて少なく、食欲と糖質制限を同時に満たすことができる。
米粒状乾燥こんにゃくに対してだんご粉の分量を変化させたときに、1粒毎のテクスチャーを測定した結果を示すグラフである。 米粒状乾燥こんにゃくに対してだんご粉の分量を変化させたときに、集合としてのテクスチャーを測定した結果を示すグラフである。
以下に本発明に係る粒状こんにゃく加工食品の実施形態の一例について説明する。なお、以下の説明においては、粒状こんにゃく加工食品を炊飯したものは、「米様こんにゃく飯」と呼ぶ。また、以下の説明は、本発明に含まれる一実施形態の例示であり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。
粒状こんにゃく加工食品には、米粒状の乾燥こんにゃくである米粒状乾燥こんにゃく、および、だんご粉(「デンプン粉」の一例)が含まれている。また、粒状こんにゃく加工食品には、片栗粉が含まれていてもよい。米粒状乾燥こんにゃくとは、いわゆる「こんにゃく米」と呼ばれているものでよい。すなわち、従来のように米と合わせて炊飯されていたこんにゃく製の米補助食品と同様のものである。
米粒状乾燥こんにゃくは、例えば、タピオカデンプン、および、グルコマンナンを含有している。なお、米粒状乾燥こんにゃくには、タピオカデンプンの代わりに他のデンプンが含有されていてもよく、タピオカデンプン、および、他のデンプンの両方が含まれていてもよい。米粒状乾燥こんにゃくとしては、炊き上がりが米粒状になるものが好適に利用される。したがって、米粒状乾燥こんにゃくの粒は、例えば、乾燥している状態では、平らな紡錘形状をしていてもよい。
だんご粉は、うるち米粉ともち米粉を混合したものである。うるち米粉には、アミロースとアミロペクチンが含まれている。もち米粉には、アミロペクチンのみが含まれ、アミロースが含まれていない。うるち米粉ともち米粉を混合する比率は、少なくともうるち米粉が全体の30%以上が好ましい。うるち米粉に含まれるアミロースが、炊き上がりの米様こんにゃく飯の一粒、一粒のまとまり感に良い影響を与えるからである。よって、だんご粉は、うるち米100%である上新粉等の他のデンプン粉に代えることもできる。
だんご粉は、米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して2質量部以上6質量部以下であるのがよい。だんご粉は、多すぎると、炊き上がりの米様こんにゃく飯の一粒毎の硬さが硬くなり、少なすぎると、逆に硬くならない。また、米様こんにゃく飯の粒の集合体は、だんご粉が一定以上含まれていないとまとまらず、米飯のような食感にならないからである。なお、ここで「米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して2質量部以上6質量部以下」とは、質量換算でだんご粉が、米粒状乾燥こんにゃく100に対して2以上6以下の割合にあることをいう(以下同様)。
だんご粉の形状は、特に限定されず、所定の米粒状乾燥こんにゃくに対して1個のペレット状であってもよいし、米粒状乾燥こんにゃく同様の粒状であってもよい。しかし、本発明に係る粒状こんにゃく加工食品は、米粒状乾燥こんにゃくを希だんご粉液(希デンプン液)で炊飯することで、米飯に近似した性状の米様こんにゃく飯となる。したがって、だんご粉は、水に溶けやすい粉末状であるのが望ましい。
粒状こんにゃく加工食品には、粒状の米粒状乾燥こんにゃくと粉末状のだんご粉が含まれていると好適である。粒状こんにゃく加工食品は、粒状の米粒状乾燥こんにゃくと粉末状のだんご粉を一緒に包装してあると、利便性の上で好ましい。
しかし、粒状の米粒状乾燥こんにゃくに、粉末状のだんご粉を一緒に袋詰めする(容器に入れる)と、だんご粉が必ず袋の底に集まる。このため、粒状こんにゃく加工食品を、1回の炊飯で用いる分量単位以上の量で袋詰めしてあると、包装から小出しにした際に、米粒状乾燥こんにゃくとだんご粉の比率が変ってしまうおそれがある。
したがって、粒状こんにゃく加工食品は、粒状の米粒状乾燥こんにゃくと粉末状のだんご粉が、1回の炊飯で用いる分量単位(炊飯する単位)毎に一緒に袋詰めされていることが望ましい。この場合、炊飯時には、袋に収容されている内容物の全てを炊飯鍋に入れるようにする。米粒状乾燥こんにゃくとだんご粉を同じ袋に詰め合わせて包装したものを粒状こんにゃく加工食品入りパックと呼ぶ。説明を加えると、この包装の単位は、約1合弱に相当する50g以上から20合に相当する1000g以下の重さであるのが望ましい。通常一度に調理できる単位と考えられるからである。なお、この重さは、米粒状乾燥こんにゃくの重さである。したがって、他の具材が一緒に含まれる場合は、この重さを超えてもよい。
なお、だんご粉の具体的な同封の仕方は、特に限定されない。粒状の米粒状乾燥こんにゃくと粉末状のだんご粉をそのまま一緒に包装してもよいし、だんご粉だけを別の小袋に入れ、一緒に包装してもよい。例えば、米粒状乾燥こんにゃくを透明な袋に包装し、だんご粉は色のついた別袋に入れて、米粒状乾燥こんにゃくの袋に入れておくと、確実に米粒状乾燥こんにゃくとだんご粉が一緒に同封されていることを確認しやすい。また、例えば、だんご粉は、水溶性の袋に入れて米粒状乾燥こんにゃくに同封してもよい。だんご粉を包装から出し忘れても、一緒に炊飯できるからである。
また、米粒状乾燥こんにゃくの表面にだんご粉の層を形成し、見かけ上は米粒状乾燥こんにゃくだけが包装されているようにしてもよい。具体的には、だんご粉を水で溶き、所定量の米粒状乾燥こんにゃくと混ぜ、乾燥させる。このようにして、米粒状乾燥こんにゃくの表面にだんご粉層を形成したものを粒状こんにゃく加工食品として所定量毎に包装してもよい。
また、例えば、好みによって粒状こんにゃく加工食品に片栗粉が含まれていてもよい。つまり、米粒状乾燥こんにゃく、および、だんご粉に、片栗粉を混ぜて炊飯してもよい。また、例えば、片栗粉を溶かした水溶液(水溶き片栗粉)を炊飯後に、米様こんにゃく飯に混ぜてもよい。
うるち米デンプンやもち米デンプンとは糊化特性の異なる馬鈴薯デンプンを含む片栗粉を入れることで、米様こんにゃく飯の粒同士のまとまり感が高まり、食感として粘りを感じるようになる。説明を加えると、片栗粉を入れることで、米様こんにゃく飯の粒同士のまとまり感が高まり、食感として粘りを感じるようになる。片栗粉は、米様こんにゃく飯中の米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して0.5質量部以上3.0質量部以下の割合で含めるようにすると好適である。片栗粉はあまり入れすぎると、米様こんにゃく飯の全体がねっとりとしてしまい、却って米飯のような食感を失うこととなる。
片栗粉は、粒状こんにゃく加工食品の袋(粒状こんにゃく加工食品入りパック)とは別包装で添付してあると好適であるが、予め同封されていてもよい。片栗粉が含まれた粒状こんにゃく加工食品、または、片栗粉と粒状こんにゃく加工食品入りパックのいずれも、粒状こんにゃく加工食品セットと呼ぶ。粒状こんにゃく加工食品セットには、米粒状乾燥こんにゃく、だんご粉、片栗粉、以外の物が含まれていてもよい。
本発明に係る粒状こんにゃく加工食品は、米と一緒には炊飯しないため、特別な炊飯方法で炊くことが望ましい。より具体的には、以下のようになる。
まず、粒状こんにゃく加工食品に所定量の水を加える。これを「被炊飯物」と呼ぶ。水の量は、通常の米や米粒状乾燥こんにゃくを加えた米を炊飯する場合の水の量よりも多い。水の量は、例えば、米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して350質量部〜400質量部であると、仕上がりのべちゃつき感が抑えられ、好適である。
被炊飯物は通常炊飯鍋の中に投入される。そして、被炊飯物を、米粒状乾燥こんにゃくに含有されるタピオカデンプンの糊化温度(米粒状乾燥こんにゃくに含有されるデンプン成分の糊化温度)以上に設定される目標温度まで昇温させる。これを「第1加熱工程」と呼ぶ。「第1加熱工程」では、途中で温度を一定に維持する時間は設けず、一気に目標温度まで昇温させる。
なお、ここで、米粒状乾燥こんにゃくに含有されるデンプン成分がタピオカデンプンである場合には、タピオカデンプンの糊化温度が、約60℃前後であるので、目標温度は、60℃より高い、例えば、80℃〜100℃等に設定される。
また、第1加熱工程における昇温レート(昇温速度)は、例えば、70℃/5分〜80℃/5分等に設定されていてもよい。昇温レートを上げることで、全体の炊飯時間を短縮できる。
被炊飯物が目標温度になったら、目標温度をしばらく維持する。これを「維持工程」と呼ぶ。維持工程は、1分から5分以下の時間であればよい。発明者らの実験では、維持工程を長く伸ばしても、炊き上がりに差はなかった。したがって、全体の炊飯時間を短縮するためには、数分程度の短い時間でよい。また、この維持工程は、無くすこともできる。
次に、米粒状乾燥こんにゃくに含まれるタピオカデンプン等に吸水させるべく、被炊飯物を、例えば、約1時間程、降温させる。これを「降温工程」と呼ぶ。降温工程では、被炊飯物を、米粒状乾燥こんにゃくに含有されるデンプン成分の糊化温度未満で室温以上の冷却温度まで降温させることが好ましい。例えば、降温温度は、60℃〜70℃の範囲であってもよい。なお、降温させる方法は特に限定されるものではなく、加熱源を切り、放置による自然降温であってもよいし、炊飯鍋に風を当て、強制的に冷却する方法であってもよい。
このようにして米飯に極めて近い炊飯物(米様こんにゃく飯)を得ることができる。しかし、まだ余分な水分が炊飯鍋内に残っている。そこで、降温工程の後、被炊飯物を、100℃(沸騰温度)または100℃に近い温度(ある程度高い温度)である設定温度まで昇温させる。これを「第2加熱工程」と呼ぶ。第2加熱工程を維持する工程(蒸らし工程)は、余分な水分が飛んでしまえばよく、鍋から出る蒸気量や予め決めておいた時間で第2加熱工程の時間を決めることができる。第2加熱工程の昇温レート(昇温速度)は、ある程度高く設定しておくことで、全体の炊飯時間を短縮できる。
以上のようにして、粒状こんにゃく加工食品は、米飯とは異なる専用のシーケンスの炊飯方法で炊飯すると、米飯に極めて近似した食感の米様こんにゃく飯を得ることができる。
このように、粒状こんにゃく加工食品を炊飯してなる米様こんにゃく飯は、例えば、レトルト容器等の容器に入れることで、手軽に食するものとすることもできる。
以下に実施例について説明する。米粒状乾燥こんにゃくとだんご粉の比率を変えて炊飯し、その食感を1粒毎のテクスチャー(物理的な硬さ)、集合としてのテクスチャー(物理的な硬さ〔まとまり具合〕)および食した際の感応の3つの観点から評価した。以下、各サンプルの組成について説明する。なお、だんご粉は、うるち米粉ともち米粉が1:1の比率のものを用いた。
(1)サンプル1:米粒状乾燥こんにゃく 80g
だんご粉 0g
水 300ml
(2)サンプル2:米粒状乾燥こんにゃく 80g
だんご粉 1.5g
水 300ml
(3)サンプル3:米粒状乾燥こんにゃく 80g
だんご粉 3.0g
水 300ml
(4)サンプル4:米粒状乾燥こんにゃく 80g
だんご粉 4.5g
水 300ml
以上の各サンプルを被炊飯物として、以下のシーケンスで炊飯した。使用したのは5.5合炊きのIH炊飯ジャーを用いた。これに以下のシーケンスを組み込んだものを用いた。
(S1)常温から約70℃/5分の昇温レートで、炊飯鍋内部の温度が約90℃になるまで加熱した(第1加熱工程)。
(S2)約90℃(目標温度)の近傍の温度を2分維持した(維持工程)。なお、ここで近傍とは±2℃であった。
(S3)加熱源を停止させ、炊飯鍋内部の温度が60℃以下になるまで放置した(降温工程)。この際、約1時間を要した。
(S4)その後40℃/5分の昇温レートで、炊飯鍋内部の温度が100℃になるまで加熱した(第2加熱工程)。
(S5)蒸気量が減るまでその状態を維持した(蒸らし工程:約5分)。
各サンプル毎の炊飯物を以下の装置で評価した。
(A)1粒毎のテクスチャー(硬さ)
山電製REONER RE−3305Sと、φ3mmのプランジャー(食品を押しつぶす棒状のもの)を用いた。各サンプルとも、炊き上がり後すぐに、炊飯物を1粒取出し、テクスチャーを測定する。1つのサンプルについて、N=15で米様こんにゃく飯1粒のテクスチャーを測定した。また、同一組成のサンプルは3回炊飯し、同様の試験を行った。したがって、各サンプルについて、1粒毎の硬さ測定は延べ45回行った。
(B)集合としてのテクスチャー(硬さ)
山電製REONER RE−3305Sと、φ40mmのプランジャー(食品を押しつぶす棒状のもの)を用いた。各サンプルとも炊き上がり後すぐに炊飯物10gを秤量した。秤量後10分経過した炊飯物を、直径40mm、高さ10mmの容器形状に圧縮した。圧縮後、速やかに圧縮された炊飯物のテクスチャーを測定した。この測定は、同一炊飯鍋の中の炊飯物に対して10回行った。したがって、各サンプルとも集合としてのテクスチャー測定は10回行われた。
(C)各サンプルとも炊き上がり後、10分経過した炊飯物を10g秤量し、10人の人間が試食した。米飯と非常に近いとして「丸(〇)」、米飯とはやや異なるとして「三角(△)」、米飯とは大きく異なるとして「バツ(×)」という3段階評価を行った。結果はそれぞれ5点、3点、1点として集計し、平均を四捨五入して総合評価(同様に〇、△、×の3段階評価)とした。
図1に、1粒毎のテクスチャーの測定結果を示す。横軸はだんご粉の量(米粒状乾燥こんにゃく80gに対する量)を表し、縦軸は1粒毎のテクスチャー(N)を表している。図中で帯かけの部分(テクスチャーが1.75Nから2.25N)が、通常に炊き上げた米飯の値である。これより、1粒毎のテクスチャーとしては、(米粒状乾燥こんにゃく80gに対して)だんご粉が4.5gでは炊飯物として米飯より硬いことが分かる。これは米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して5.6質量部に当たる。
図2に、集合としてのテクスチャーの測定結果を示す。集合としてのテクスチャーは、1粒同士の粘着性が主として寄与する。すなわち、米飯独特の粘り気を表す指標である。横軸はだんご粉の量であり、縦軸は集合としてのテクスチャー(N)である。図中の帯かけ部分は米飯の値である。米飯は集合として2.4N以上のテクスチャーを有している。図2からはだんご粉が1.5gより少ないと、集合としてのテクスチャーは米飯ほど硬くはない。これは、1粒同士の粘着性が少なく、ぽろぽろとした食感として感じられることを意味している。
表1には、感応試験の結果を示す。だんご粉の量に対して感応を「米飯との類似度」とした。これは所謂「米飯っぽさ」を表す。評価は上記に説明した通り、「〇」、「△」、「×」の三段階である。表1より、だんご粉0gの場合は、米飯に比べて集合体としてのまとまり感が全くなく、噛んだ時に、米飯より弾力性が強く、ゴムのような感じがした。また米飯のような甘味(デンプンの甘味)がほとんどなかった。結果評価は「×」であった。だんご粉1.5gの場合は、米飯に比べて集合体としてのまとまり感が弱く、噛んだ時にやはりゴム感が米飯より強かった。結果は「△」であった。
一方、だんご粉が3gの場合は、噛んだ時に米飯に近いまとまり感と食感になり、米飯の食感と非常に近いものになった。結果は「〇」であった。だんご粉が4.5gの場合は、米飯よりもまとまり感が強い。すなわち、1粒同士の解け具合が米飯より弱くなっていた。また、だんご粉に由来する粉っぽさが少しあった。結果は「△」であった。
以上の事より、だんご粉が2.75g以上で4.5g未満であれば、米飯と非常に近似したものを得ることができる。これは米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して3.4質量部以上、10.5質量部未満である。より好ましくはだんご粉は米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して、3.5質量部以上9質量部以下の範囲であるのがよい。すなわち、粒状こんにゃく加工食品は、米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して、だんご粉が3.4質量部以上、10.5質量部未満であり、より好ましくは3.5質量部以上9質量部以下のものである。
本発明に係る粒状こんにゃく加工食品は、糖質制限を行う際の米の代用品として好適に利用できる。

Claims (6)

  1. 米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して、だんご粉が3.4質量部以上、10.5質量部未満含まれている粒状こんにゃく加工食品。
  2. 前記米粒状乾燥こんにゃくが、タピオカデンプン、および、グルコマンナンを含有している請求項1に記載の粒状こんにゃく加工食品。
  3. 片栗粉が含まれ、
    前記片栗粉が、前記米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して0.5質量部以上3.0質量部以下の割合で含まれている請求項1または2の何れかに記載の粒状こんにゃく加工食品。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の粒状こんにゃく加工食品を、50g以上1000
    g以下で包装してある粒状こんにゃく加工食品入りパック。
  5. 請求項1または2の何れかに記載の粒状こんにゃく加工食品を50g以上1000g以下で包装した粒状こんにゃく加工食品入りパックと、前記粒状こんにゃく加工食品入りパック中の前記米粒状乾燥こんにゃく100質量部に対して0.5質量部以上3.0質量部以下の片栗粉を包装した片栗粉入りパックをセットにした粒状こんにゃく加工食品セット。
  6. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の粒状こんにゃく加工食品炊飯する米様こんにゃく飯の製造方法
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