JP6442798B2 - 防水用樹脂シート、接合方法および接合体 - Google Patents
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Description
このシート防水構造では、例えば、屋上の床部と、床部の外縁に沿って設けられた壁部との境界部に、ポリ塩化ビニルで被覆された鋼板(金属板)を配置し、床部と壁部とをかかる鋼板とともに樹脂シートを用いて覆う構成となっており、これにより、屋上に防水が施される。
ここで、防水が施工される屋上等の形状は、当然、様々である。そのため、前記鋼板としては、複数の種類の形状のものが予め用意され、実際に施工される屋上等の形状に合致するものを複数選択し、これら同士を互いに接合して用いられる。
このような鋼板同士の接合は、接合部の形状に対応した樹脂シートを用意し、この樹脂シートを用いて接合部を覆いつつ、樹脂シートを溶融したのち固化することにより行っている。
しかしながら、樹脂シートが溶着する部分は、溶着しない部分よりも薄くなる傾向があり、樹脂シート表面に段差が生じてしまったり、溶着する部分に均一に圧力をかけることが困難となる問題があった。
(1) 表面が樹脂で被覆されている金属板からなる第1の部材と第2の部材とを接合するのに用いられる防水用樹脂シートであって、
当該防水用樹脂シートを介して前記第1の部材と前記第2の部材とを接合する際に、前記第1の部材の辺と、前記第2の部材の辺とを対向配置して形成され、当該防水用樹脂シートで被覆された接合部において、
前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、当該防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを溶着しない未溶着領域を形成するものであり、
当該防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄いことを特徴とする防水用樹脂シート。
(2) 前記第2領域は、前記第1領域の縁部から前記第1領域の外側に向かって厚さが漸増する漸増部を有する上記(1)に記載の防水用樹脂シート。
(3) 前記第2領域における厚さと前記第1領域における厚さとの差は、0.1mm以上0.4mm以下である上記(1)または(2)に記載の防水用樹脂シート。
前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とを対向配置して形成された前記接合部を被覆するように、前記防水用樹脂シートを配置する第1の工程と、
前記防水用樹脂シートを溶融させた後固化させることにより、前記防水用樹脂シートを介して、前記第1の部材と前記第2の部材とを接合する第2の工程とを有し、
前記第2の工程において、前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを溶着しない未溶着領域が形成されるように、前記防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄く設定されていることを特徴とする接合方法。
(5) 前記第2の工程において、高周波加熱法を用いて前記第1の部材および前記第2の部材を加熱することにより、前記防水用樹脂シートを溶融させる上記(4)に記載の接合方法。
(6) 前記第2の工程において、前記第1の部材と前記第2の部材とが接合した接合体の上面の表面形状に対応した形状を有する第1の型と、前記接合体の下面の表面形状に対応した形状を有する第2の型とで、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを挟持した状態で、高周波加熱法によって前記第1の部材および前記第2の部材を加熱する上記(5)に記載の接合方法。
(7) 前記第1の部材および前記第2の部材は、それぞれ、底部と、当該底部の縁部から立設する立ち上がり面と、当該立ち上がり面の上端から前記底部と反対側に突出する平面と、を有し、
前記第2の工程において、前記底部の前記立ち上がり面とは反対側の縁部が前記立ち上がり面側の縁部よりも上方になるように、前記第1の部材および前記第2の部材を傾斜させた状態で、前記第1の型と前記第2の型とで、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを挟持する上記(6)に記載の接合方法。
(8) 表面が樹脂で被覆されている金属板からなる第1の部材と第2の部材とが防水用樹脂シートを介して接合された接合体であって、
前記第1の部材の辺と、前記第2の部材の辺とを対向配置して形成され、前記防水用樹脂シートで被覆された接合部において、前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とが溶着しない未溶着領域が形成されており、
前記防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄く設定されていることを特徴とする接合体。
まず、本発明の接合方法を適用して得られる、表面が樹脂で被覆(コーティング)された第1の部材(金属板)と第2の部材(金属板)とが接合された接合体(本発明の接合体)について説明する。
図1は、接合体の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す接合体の分解斜視図、図3は、図1に示す接合体を、躯体に配置した状態を示す縦断面図、図4は、第2の工程における、各部材の配置を示す縦断面図、図5は、第2の工程における、接合部分の縦断面図である。なお、以下の説明では、図1、2、3、4、5中の上側を「上」、下側を「下」とする。
この接合体1は、屋上やベランダのような躯体が有する床部と壁部との境界部付近に配置され、床部と壁部とを接合体1とともに防水用樹脂シートを用いて覆うことで、躯体に防水を施すシート防水構造に用いられるものである。
なお、第1の部材10と第2の部材20とは、互いに対称な形状を有しているため、以下では、第1の部材10を例にして説明する。
第1の部材10は、表面が樹脂で被覆(コーティング)されている金属板からなり、底部11と、立ち上がり面12と、平面13とを有している。
また、第3の辺17は、第1の辺15に対して直交し、第4の辺18は、第1の辺15に対してほぼ45°となるように交差して設けられている。
また、平面13は、立ち上がり面12上端から底部11と反対側に突出しており、第1の辺15と同じ長さを長辺とする長方形状をなしている。
また、第4の辺18の途中には、第4の辺18から突出する接合板19が設けられており、この接合板19は、本実施形態では、カシメにより底部11に固定されている。
かかる構成の第1の部材10は、第2の部材20と、第4の辺18に対して、ほぼ線対称な形状をなしている。
金属板としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼板、鉄板のような鋼板、アルミ板、銅板等が挙げられるが、鋼板であるのが好ましい。これにより、第1の部材10および第2の部材20を優れた強度を有するものとすることができる。
また、金属板の厚さは、特に限定されないが、0.1mm以上、3mm以下程度であるのが好ましく、0.3mm以上、2.5mm以下程度であるのがより好ましい。
また、樹脂により金属板を被覆する厚さは、特に限定されないが、0.03mm以上、2mm以下程度であるのが好ましく、0.1mm以上、0.7mm以下程度であるのがより好ましい。
防水用樹脂シート(成形体)30は、第1の部材10と第2の部材20とにおいて、第4の辺18同士が対向配置された底部11同士の接合部141の形状に対応した第1の部分31と、立ち上がり面12同士の接合部142の形状に対応した第2の部分32と、平面13の形状に対応した第3の部分33とを有している。
また、防水用樹脂シート(成形体)30を構成する材料には、上記樹脂の他、各種可塑剤、各種安定化剤、各種酸化防止剤、各種紫外線吸収剤、加工助剤、滑剤、充填材、難燃剤、色材等を含んでいてもよい。
本実施形態の接合体1の製造方法は、表面が樹脂で被覆(コーティング)されている金属板からなる第1および第2の部材10、20同士を、防水用樹脂シート(成形体)30を介して接合する方法であり、第1の部材10と第2の部材20とを接合する接合部140に、防水用樹脂シート(成形体)30を配置する第1の工程と、防水用樹脂シート(成形体)30を溶融させた後固化させることにより、防水用樹脂シート(成形体)30を介して、第1の部材10と第2の部材20とを接合する第2の工程とを有する。
[A]まず、第1の部材10および第2の部材20を用意する。
これら第1および第2の部材10、20は、それぞれ、これらの展開図に相当する表面が樹脂で被覆(コーティング)された平板状をなす金属板を用意し、底部11、立ち上がり面12、平面13がそれぞれ形成されるように、これらを屈曲させることにより得ることができる。
まず、第1の部材10および第2の部材20の双方について、底部11の第4の辺18側に貫通孔115を形成する。
次いで、同様に貫通孔115を備える接合板19を用意し、第1の部材10と第2の部材20とを、第4の辺18同士が対向するように配置した状態で、接合板19に対して、第1の部材10および第2の部材20を、それぞれ、貫通孔115を介してカシメることで、第1の部材10と第2の部材20とを仮止する。
上記のように仮止することにより、第1および第2の部材10、20の立ち上がり面12同士が直交するように第1の部材10と第2の部材20とが配置された状態となる。
また、第1の部材10と第2の部材20とを仮止する本工程[B]は、第1の部材10および第2の部材20の大きさ、形状および構成材料の種類等によっては、省略することもできる。
溶融させる前の防水用樹脂シート(成形体)30は、図2、図5に示すように、第1の部材10と第2の部材20とが接する部位近傍に対応する領域に、凹部35が設けられている。換言すると、凹部35の底部に該当する領域(第1領域)は、その他の領域(第2領域)よりも防水用樹脂シート(成形体)30の厚さが薄い構成となっている。凹部35を設けられている第1領域は、防水用樹脂シート(成形体)30と第1の部材10および第2の部材20とが溶着しない未溶着領域70に対応している。これに対して、第2領域は、防水用樹脂シート(成形体)30と第1の部材10および第2の部材20とが溶着する領域に対応している。
第2領域における厚さと第1領域における厚さとの差は、0.1mm以上0.4mm以下であるのが好ましい。これにより、溶着した際に防水用樹脂シート(成形体)30の厚さをより均一なものとすることができる。
本実施形態では、防水用樹脂シート(成形体)30を接合部140に配置した状態で、図4に示すように、第1の型61と第2の型62とで、第1の部材10と第2の部材20と防水用樹脂シート(成形体)30とを挟持(プレス)する。そして、挟持した状態で高周波加熱法によって第1の部材10および第2の部材20を加熱し、防水用樹脂シート(成形体)30を溶融させた後固化させる。これにより、固化した防水用樹脂シート(成形体)30を介して、第1の部材10と第2の部材20とが接合される(第2の工程)。高周波加熱法を用いることにより、防水用樹脂シート(成形体)30の溶着させる第2領域をより均一に加熱することができる。なお、高周波加熱法としては、例えば、高周波誘電加熱法や高周波誘導加熱法などが挙げられる。
第1の型61は、接合体1の上面(成形体30側の面)の表面形状に対応した形状を有している。
また、第2の型62は、接合体1の第1および第2部材面(成形体30とは反対側の面)の表面形状に対応した形状を有している。
また、第1の型61は、図5に示すように、真鍮等の導電材料で構成された高周波を生じさせる誘電領域612と、ベーク板等の絶縁材で構成された非誘電領域611とを有している。
接合体1がこのような未溶着領域70を有することにより、第1の部材10および第2の部材20の第4の辺18側の縁部に対応する位置では、防水用樹脂シート(成形体)30と、第1および第2の部材10、20とは接合していない状態となる。
なお、上記説明では、高周波加熱法によって第1の部材10および第2の部材20を加熱し、防水用樹脂シート(成形体)30を溶融させるものとして説明したが、これに限定されず、公知の加熱方法を用いてもよい。
以上のような工程を経ることで、接合体1が製造される。
次に、本発明の防水用樹脂シートおよび接合方法を適用して得られる接合体(本発明の接合体)の第2実施形態について説明する。
図6は、接合体の第2実施形態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、図6中の上側を「上」、下側を「下」とする。
図6に示す接合体1では、防水用樹脂シート(成形体)30による第1の部材10と第2の部材20との接合方法が異なること以外は、図1に示す接合体1と同様である。
すなわち、第2実施形態の接合体1では、接合部140において、第1および第2の部材10、20の第4の辺18側の縁部に対応する位置に目地テープ40が位置するように、防水用樹脂シート(成形体)30と、第1および第2の部材10、20との間に目地テープ40が介在している。これにより、第1および第2の部材10、20の第4の辺18側の縁部に対応する位置では、防水用樹脂シート(成形体)30と、第1および第2の部材10、20とは接合していない状態となる。したがって、第1の部材10と、第2の部材20との上下方向に対するズレが許容されるようになる。そのため、接合体1にヒトによる荷重が加わったり、地震等により躯体500が振動したりしても、これらに起因する負荷を接合体1により吸収することができる。そのため、接合体1の破損を確実に防止することができる。
なお、防水用樹脂シート(成形体)30と、第1および第2の部材10、20との間に目地テープ40を介在させる方法としては、接合体1の製造方法において、第1および第2の部材10、20上に防水用樹脂シート(成形体)30を配置するのに先立って、防水用樹脂シート(成形体)30に目地テープ40を貼付するようにしてもよいし、第1および第2の部材10、20に目地テープ40を貼付するようにしてもよい。
また、このような第2実施形態の接合体1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
次に、本発明の防水用樹脂シートおよび接合方法を適用して得られる接合体(本発明の接合体)の第3実施形態について説明する。
図7は、接合体の第3実施形態を示す斜視図、図8は、図7に示す接合体の分解斜視図である。なお、以下の説明では、図7、8中の上側を「上」、下側を「下」とする。
図7に示す接合体1では、第1の部材10と第2の部材20とを防水用樹脂シート(成形体)30で接合する接合部140における、第1の部材10および第2の部材20の構成が異なること以外は、図1に示す接合体1と同様である。
また、防水用樹脂シート(成形体)30は、第1実施形態と同様に第1の部材10と第2の部材20とが接する部位近傍に対応する領域に、凹部が設けられている。
このような第3実施形態の接合体1によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態では、溝部185の深さを、防水用樹脂シート(成形体)30の厚さとほぼ一致させて、溝部185が設けられた領域に位置する防水用樹脂シート(成形体)30の上面と、溝部185が設けられていない領域に位置する底部11または立ち上がり面12の上面とにより、連続した平坦面を形成する場合について説明したが、かかる場合に限定されず、溝部185の深さは、溝部185が形成されていない領域よりも、その厚さが薄くなっていればよい。かかる構成とすれば、溝部185が形成された領域に、防水用樹脂シート(成形体)30が接合されたとしても、この防水用樹脂シート(成形体)30の貼付により形成される段差の高さを低くすることができる。そのため、この段差による液体の堰き止めを低減させることができ、その結果、液体をその流れる方向に移動させることができる。
次に、本発明の防水用樹脂シートおよび接合方法を適用して得られる接合体(本発明の接合体)の第4実施形態について説明する。
図9は、接合体の第4実施形態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、図9中の上側を「上」、下側を「下」とする。
本実施形態では、接合体1’は、躯体の角部において、床部から立設する第1の壁部と、床部から立設する第2の壁部とが、前記第3実施形態において説明した角部から突き出るようにして、直角に交差して設けられた突出し部付近上に配置して用いられる。すなわち、接合体1’は、躯体500上を流れる水が屈曲する位置に配置して用いられる。
また、第3の辺17は、第1の辺15に対して直交し、第4の辺18は、第1の辺15に対してほぼ135°となるように交差して設けられている。
かかる構成の第1の部材10’は、第2の部材20’と、第4の辺18に対して、ほぼ線対称な形状をなしている。
次に、本発明の防水用樹脂シートおよび接合方法を適用して得られる接合体(本発明の接合体)の第5実施形態について説明する。
図10は、接合体の第5実施形態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、図10中の上側を「上」、下側を「下」とする。
本実施形態では、接合体1”は、躯体の床部から立設する第1の壁部(または第2の壁部)の中央部付近において、第1の壁部に沿うように設けられた凹み部に、床部の中央部側から合流するように設けられた凹み部が合流する合流部付近上に配置して用いられる。すなわち、接合体1”は、躯体500上を流れる水が合流する位置に配置して用いられる。
すなわち、第2の部材20”は、前記第3実施形態で説明した第2の部材20が有する第1の辺15が一直線状をなすように、2つの第2の部材20を、第4の辺18を互いに近接(対向)させた状態で、図10中に示す辺18において、連結したような構成となっている。
また、第1の部材10”は、前記第3実施形態で説明した第1の部材10における立ち上がり面12および平面13の形成が省略され、これらの形成が省略された2つの第1の部材10が有する第1の辺15を対向させた状態で、図10中に示す辺18において、3つの部材を連結したような構成となっている。
したがって、第2の部材20”において、対向する2つの第4の辺18同士の間には空間が形成されるが、この空間における2つの第4の辺18がなす角度は、ほぼ90°となっている。また、第1の部材10”において、対向する2つの第4の辺18同士の間には底部11が位置し、この底部11における2つの第4の辺18がなす角度は、ほぼ90°となっている。
以上、本発明について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の接合方法において、必要に応じて、1以上の任意の目的の工程を追加してもよい。
また、本発明の防水用樹脂シートおよび接合方法が適用される部材は、上記のような形状をなすものに限らず、如何なる形状をなすものであってもよく、例えば、平板状をなすものであってもよい。すなわち、かかる接合方法では、2つの平板状をなす部材同士を、防水用樹脂シート(成形体)を介して接合することで接合体が形成される。
10、10’、10” 第1の部材
11 底部
12 立ち上がり面
13 平面
15 第1の辺
16 第2の辺
17 第3の辺
18 第4の辺
19 接合板
20、20’、20” 第2の部材
30、30’、30” 防水用樹脂シート(成形体)
31 第1の部分
32 第2の部分
33 第3の部分
35 凹部
36 漸増部
40 目地テープ
61 第1の型
611 非誘電領域
612 誘電領域
62 第2の型
70 未溶着領域
110 平部
111 傾斜部
115 貫通孔
120 空間
140、141、142 接合部
181、182、185 溝部
500 躯体
510 床部
511 凹み部(溝)
Claims (8)
- 表面が樹脂で被覆されている金属板からなる第1の部材と第2の部材とを接合するのに用いられる防水用樹脂シートであって、
当該防水用樹脂シートを介して前記第1の部材と前記第2の部材とを接合する際に、前記第1の部材の辺と、前記第2の部材の辺とを対向配置して形成され、当該防水用樹脂シートで被覆された接合部において、
前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、当該防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを溶着しない未溶着領域を形成するものであり、
当該防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄いことを特徴とする防水用樹脂シート。 - 前記第2領域は、前記第1領域の縁部から前記第1領域の外側に向かって厚さが漸増する漸増部を有する請求項1に記載の防水用樹脂シート。
- 前記第2領域における厚さと前記第1領域における厚さとの差は、0.1mm以上0.4mm以下である請求項1または2に記載の防水用樹脂シート。
- 表面が樹脂で被覆されている金属板からなる前記第1の部材と前記第2の部材とを、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防水用樹脂シートを介して接合する接合方法であり、
前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とを対向配置して形成された前記接合部を被覆するように、前記防水用樹脂シートを配置する第1の工程と、
前記防水用樹脂シートを溶融させた後固化させることにより、前記防水用樹脂シートを介して、前記第1の部材と前記第2の部材とを接合する第2の工程とを有し、
前記第2の工程において、前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを溶着しない未溶着領域が形成されるように、前記防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄く設定されていることを特徴とする接合方法。 - 前記第2の工程において、高周波加熱法を用いて前記第1の部材および前記第2の部材を加熱することにより、前記防水用樹脂シートを溶融させる請求項4に記載の接合方法。
- 前記第2の工程において、前記第1の部材と前記第2の部材とが接合した接合体の上面の表面形状に対応した形状を有する第1の型と、前記接合体の下面の表面形状に対応した形状を有する第2の型とで、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを挟持した状態で、高周波加熱法によって前記第1の部材および前記第2の部材を加熱する請求項5に記載の接合方法。
- 前記第1の部材および前記第2の部材は、それぞれ、底部と、当該底部の縁部から立設する立ち上がり面と、当該立ち上がり面の上端から前記底部と反対側に突出する平面と、を有し、
前記第2の工程において、前記底部の前記立ち上がり面とは反対側の縁部が前記立ち上がり面側の縁部よりも上方になるように、前記第1の部材および前記第2の部材を傾斜させた状態で、前記第1の型と前記第2の型とで、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とを挟持する請求項6に記載の接合方法。 - 表面が樹脂で被覆されている金属板からなる第1の部材と第2の部材とが防水用樹脂シートを介して接合された接合体であって、
前記第1の部材の辺と、前記第2の部材の辺とを対向配置して形成され、前記防水用樹脂シートで被覆された接合部において、前記第1の部材の辺と前記第2の部材の辺とが対向配置されることにより接触する部位近傍の領域で、前記防水用樹脂シートと前記第1の部材および前記第2の部材とが溶着しない未溶着領域が形成されており、
前記防水用樹脂シートの前記未溶着領域に対応する第1領域は、該第1領域以外の第2領域よりも厚さが薄く設定されていることを特徴とする接合体。
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