JP6442127B2 - トンネル用防水シートの接続構造及び接続方法 - Google Patents
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Description
本発明は、かかる事情に鑑み、隣接する防水シートの端部どうし間の止水性を高めるとともに、防水シートどうしの接続部が嵩張り過ぎないようにして、覆工コンクリートの厚みを確保することを目的とする。
各防水シートが、前記トンネルの内周側を向く主不透水シートと、前記内壁の側を向く透水シートを含み、かつ前記主不透水シートの端部には、副不透水シートが重ねられており、
前記2つの防水シートの前記副不透水シートどうしが合掌貼りされるとともに、これら副不透水シートどうしの合掌貼り部が、前記2つの防水シートのうち一方の防水シートに添わされて前記一方の防水シートと接合されており、
前記2つの防水シートの前記主不透水シートの端部どうしが合掌貼りされるとともに、これら主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部が、前記2つの防水シートのうち他方の防水シートに添わされて前記他方の防水シートと接合されていることを特徴とする。
この接続構造によれば、主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部だけでなく、副不透水シートどうしの合掌貼り部によっても水の透過を阻止できる。これによって、防水シートの接続部における止水性を高めることができる。また、防水シートどうしの接続部が嵩張り過ぎないようにでき、防水シートの内周側に構築される覆工コンクリートの厚みを確保できる。
各防水シートにおける前記副不透水シートは、前記主不透水シートの端部の裏側面(透水シート側の面)に重ねてもよく、前記主不透水シートの端部の表側面(トンネルの内周側を向く面)に重ねてもよい。前記副不透水シートを前記主不透水シートの端部の裏側面(透水シート側の面)に重ねる場合には、前記副不透水シートは、前記透水シートと前記主不透水シートとの間に介在される。
各防水シートが、前記トンネルの内周側を向く主不透水シートと、前記内壁の側を向く透水シートを含み、かつ前記主不透水シートの端部には、副不透水シートが重ねられており、
前記2つの防水シートの前記副不透水シートどうしを合掌貼りするとともに、これら副不透水シートどうしの合掌貼り部を、前記2つの防水シートのうち一方の防水シートに添わせて前記一方の防水シートと接合し、
前記2つの防水シートの前記主不透水シートの端部どうしを合掌貼りするとともに、これら主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部を、前記2つの防水シートのうち他方の防水シートに添わせて前記他方の防水シートと接合することを特徴とする。
これによって、防水シートの接続部における止水性を高めることができる。また、防水シートの接続部が嵩張り過ぎないようにでき、防水シートの内周側に構築される覆工コンクリートの厚みを確保できる。
図1(a)に示すように、地山2が掘削されてトンネル1が形成されている。トンネル1の地山掘削面2aに吹付コンクリート3(一次覆工コンクリート)が吹き付けられている。吹付コンクリート3の内周側には、防水シート10を介して、二点鎖線にて示す覆工コンクリート4(二次覆工コンクリート)が構築されている。防水シート10は、吹付コンクリート3の内壁3aを覆っている。
なお、図において副不透水シート12の厚みは誇張されている。
図1に示すように、地山2を掘削し、地山掘削面2aに吹付コンクリート3を吹き付ける。この吹付コンクリート3の内壁3aに防水シート10を張設する。更に、吹付コンクリート3の内周側に防水シート10を介して覆工コンクリート4を打設する。
次に、図5に示すように、第2合掌貼り部17を例えば防水シート10B側(同図において右側)へ倒して、該防水シート10Bに添わすとともに、この防水シート10Bと溶着する。
次に、図7に示すように、第1合掌貼り部16を、第2合掌貼り部17とは逆側(図7において左側)へ倒して防水シート10Aに添わすとともに、この防水シート10Aと溶着する。
なお、前記第2合掌貼り部17を防水シート10Aに添わせて溶着し、かつ第1合掌貼り部16を防水シート10Bに添わせて溶着してもよい。
さらに、隣接する2つの防水シート10,10どうしの接続部15においては、まず、副不透水シート12,12どうしの第2合掌貼り部17によって透水を阻止できる。たとえ、第2合掌貼り部17から水が漏れたとしても、主不透水シート11,11どうしの第1合掌貼り部16によって透水を阻止できる。つまりは、2つの合掌貼り部16,17によって、地山2からの水の透過を二重に阻止できる。これによって、接続部15においても、止水性を十分に確保することができる。この結果、トンネル1内への漏水を防止することができる。
また、第1合掌貼り部16を倒す方向と、第2合掌貼り部17を倒す方向とを互いに逆にすることで、接続部15全体の厚みが嵩張り過ぎないようにすることができる。これによって、覆工コンクリート4の厚みを確保できる。
例えば、実施形態では、副不透水シート12の幅方向の外端部は、主不透水シート11の幅方向の端部とほぼ揃えられているが、主不透水シート11が副不透水シート12よりも幅方向の外方に延び出ていてもよい。或いは、副不透水シート12が主不透水シート11よりも幅方向の外方に延び出ていてもよい。
第1合掌貼り部16及び第2合掌貼り部17を、互いに同じ側に倒すことにしてもよい。
防水シート10を、トンネル1の軸方向に継ぎ足すだけでなく、トンネル1の周方向にも継ぎ足すことにしてもよく、その場合、トンネル1の周方向に隣接する2つの防水シート10,10についても、実施形態と同様にして接続してもよい。
溶着手段は、熱圧着に限られず、振動溶着等の種々の溶着法を適用できる。
各防水シート10の副不透水シート12が、主不透水シート11の端部の表側面(透水シート13とは反対側の面)に設けられていてもよい。
3a 内壁
10 防水シート
11 主不透水シート
12 副不透水シート
13 透水シート
15 接続部(接続構造)
16 第1合掌貼り部(主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部)
17 第2合掌貼り部(副不透水シートどうしの合掌貼り部)
Claims (2)
- トンネルの内壁に張られた複数の防水シートにおける隣接する2つの防水シートの端部どうしの接続構造であって、
各防水シートが、主不透水シートと、前記主不透水シートにおける地山掘削面を向く裏側面に積層された透水シートを含み、かつ前記主不透水シートの端部の前記裏側面又は裏側面とは反対側の表側面には、副不透水シートが重ねられており、
前記2つの防水シートの前記副不透水シートどうしが合掌貼りされるとともに、これら副不透水シートどうしの合掌貼り部が、前記2つの防水シートのうち一方の防水シートに添わされて前記一方の防水シートと接合されており、
前記2つの防水シートの前記主不透水シートの端部どうしが合掌貼りされるとともに、これら主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部が、前記2つの防水シートのうち他方の防水シートに添わされて前記他方の防水シートと接合され、前記副不透水シートどうしの合掌貼り部の先端部と前記主不透水シートどうしの合掌貼り部の先端部が互いに反対側へ向けられていることを特徴とするトンネル用防水シートの接続構造。 - トンネルの内壁に張られた複数の防水シートにおける隣接する2つの防水シートの端部どうしの接続方法であって、
各防水シートが、主不透水シートと、前記主不透水シートにおける地山掘削面を向く裏側面に積層された透水シートを含み、かつ前記主不透水シートの端部の前記裏側面又は裏側面とは反対側の表側面には、副不透水シートが重ねられており、
前記2つの防水シートの前記副不透水シートどうしを合掌貼りするとともに、これら副不透水シートどうしの合掌貼り部を、前記2つの防水シートのうち一方の防水シートに添わせて前記一方の防水シートと接合し、
前記2つの防水シートの前記主不透水シートの端部どうしを合掌貼りするとともに、これら主不透水シートの端部どうしの合掌貼り部を、前記2つの防水シートのうち他方の防水シートに添わせて前記他方の防水シートと接合し、前記副不透水シートどうしの合掌貼り部の先端部と前記主不透水シートどうしの合掌貼り部の先端部を互いに反対側へ向けることを特徴とするトンネル用防水シートの接続方法。
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