JP6439790B2 - 鋳造物品の製造方法及び通気性鋳型 - Google Patents

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Description

本発明は、鋳型キャビティの全体の体積よりも小さく、製品キャビティの体積よりも大きい金属溶湯を通気性鋳型に重力注湯し、次いで湯口部からガスを送気して、溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで前記製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げて、所望のキャビティ部分を金属溶湯で充填する鋳造物品の製造方法(以下、送気加圧鋳造という場合がある。)及び通気性鋳型に関するものである。
重力注湯(以下、注湯という場合がある。)における鋳造物品の製造には、通気性鋳型である砂粒子を用いて造型された鋳型、いわゆる砂型が最も一般的に用いられている。このような通気性鋳型(以下、鋳型という場合がある。)を使用すれば、特定形状のキャビティに溶湯が充填される際に、残留する気体(一般には空気)がキャビティ表面から押し出されることになり、キャビティ全体に金属溶湯(以下、溶湯という場合がある)が充満し、キャビティと実質同一の鋳物を得ることができる。鋳型のキャビティは、一般に湯口部、湯道部、押湯部及び製品部を有するものであり、この順で溶湯が供給される。そして、従来の技術においては、製品部を満たすだけの溶湯ヘッド高さを湯口部に形成して注湯が終了する。
こうして凝固した鋳造物品は、湯口部、湯道部、押湯部及び製品部が鋳物として連結した形態となっている。ここで、押湯部は製品の健全化のために設定されるキャビティであり不要な部分とはいえないが、湯口部や湯道部は製品部までの溶湯の経路に過ぎず、本来全く不要な部分である。従って、湯口部や湯道部に溶湯が充填された状態で凝固させる限り、注入歩留りの大幅な改善を図ることはできない。また、不要な部分が連結した鋳物であると、後工程である製品部の分離工程において製品部と不要な部分との仕分け作業に相当な工数を要し、生産効率の低下をきたす。従って、重力注湯において、鋳物として湯口部や湯道部の存在は大きな問題であった。
特開2007-75862号及び特開2010-269345号は、上記のような問題を解決する画期的な手法を提案している。その手法とは、通気性鋳型のキャビティ(以下、鋳型キャビティという場合がある。)のうちの一部である所望のキャビティ部分に金属溶湯を充填するため、鋳型キャビティの全体の体積よりも小さく、所望のキャビティ部分とほぼ等しい体積の溶湯を重力注湯し、注湯された溶湯が凝固する前に、湯口部から圧縮ガスを送気して所望のキャビティ部分に溶湯を充填して凝固させるものである。この手法によれば、溶湯ヘッド高さによって必要であった圧力が、圧縮ガスによって補填されるため、湯口部はもちろん、湯道部の溶湯も、ほぼ不要とすることが可能となると期待されている。
本発明者らは、特開2007-75862号及び特開2010-269345号に記載される手法を実現化するための検討を行った結果、所望のキャビティ部分に相当する体積の溶湯を注湯する場合に、ガス送気装置の動作の不安定などに起因してガスの送気速度や送気圧力に不具合が発生すると、送気ガスの一部が製品部又は押湯部に侵入し、製品に不回り不良や、引け巣不良を生じることがあることを見出した。この現象について、以下、図面を用いて説明する。
図8(a)〜図8(c)は、特開2007-75862号及び特開2010-269345号に係る送気加圧鋳造の一例を工程毎に示す。鋳型101は、通気性鋳型である生砂型を使用する一例であり、鋳枠102を構成する上枠102aで保持された上鋳型101aと、同じく鋳枠102を構成する下枠102bで保持された下鋳型101bとが型合わせされて定盤103の上に配置される。鋳型キャビティ104は、製品部105aと押湯部105bとで構成される製品キャビティ105と、溶湯流路106の一部をなして製品キャビティ105に連結する水平方向の湯道107と、溶湯流路106の一部をなして湯道107に連結し溶湯が流下する湯口部108とから構成される。
図8(a)は、所望のキャビティ部分を製品部105aと押湯部105bとからなる製品キャビティ105として、注湯装置(図示せず)から湯口部108に、製品キャビティ105の体積とほぼ等しい体積の溶湯Mを重力注湯した直後の状態を示す。図8(b)は、次いで、湯口部108よりガス送気装置100から吐出されたガスGによって溶湯Mが良好に製品キャビティ105に押し込まれて充填された状態を示す。このように、送気加圧が適切に行われた場合は製品キャビティ105内に溶湯Mが充満し、健全な鋳造物品を得ることができる。
ところが、充填過程において何らかの原因でガスGの送気速度や送気圧力に不具合が生じると、図8(c)に示すように、ガスGは湯道107の天井部に沿って、湯道107内の溶湯Mよりも先走って進行し、製品キャビティ105に侵入してしまい、その結果、製品キャビティ105への溶湯Mの押し込みが不十分となって、鋳造物品に不回りや引け巣不良が生じてしまうことがあった。
本発明者らの検討によれば、特開2007-75862号等の方法では、適切な送気状態が保たれた場合においては、金属溶湯に慣性力が付与され、金属溶湯が湯道部に押し詰まった状態となる。このように十分な慣性力によって押し詰められた金属溶湯は湯道部で即時に凝固されるため、送気ガスが溶湯よりも先走って製品キャビティに侵入することなく、金属溶湯が製品キャビティに正常に充填される。しかしながら、送気ガスの圧力不足等によって送気状態が変動した場合には、送気ガスが溶湯よりも早くに湯道の天井部を這って製品キャビティに侵入してしまうという問題が発生する場合があり、その問題に対する有効な解決策は提案されていない。
従って、送気加圧鋳造によって鋳造物品を安定的に量産しようとする際には、送気加圧が適切に行われるようにガスの送気条件を探索し、かつこれを量産においても維持する厳格な制御が必要となる。しかしながら、製品キャビティには様々な大きさや形状のものが存在するため、製品キャビティの大きさや形状が変更された場合、少なくとも前記のような厳格な制御を確立するまでは、前述したように鋳造物品に不回りや引け巣不良等の不具合が多発する虞があった。
上述の不具合は、注湯量が少ないほど、つまり、健全な鋳造物品を得るために最低限必要な所望のキャビティ部分の体積に近い注湯量であるほど生じやすく、それよりも注湯量を多くしていくほど生じにくくなることも知見された。しかし、注湯量を必要よりも過剰にするほど、注入歩留りの低下をきたすので望ましくない。このため、注入歩留りを確保しつつ健全な鋳造物品を得るために、送気ガスが製品キャビティに侵入する不具合を防止できるような必要かつ十分な注湯量とする鋳造方法の開発が必要である。
従って本発明の目的は、送気加圧鋳造による鋳造物品の製造方法において、送気ガスの一部が製品部又は押湯部に侵入するのを防止できる必要かつ十分な注湯量とする鋳造物品の製造方法及び通気性鋳型を提供することにある。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、送気ガスの圧力や流量の不足といった制御因子をできるだけ排除するという観点から、仮想の液体(凝固、蒸発、膨張、収縮、鋳型への浸み込み及び気体の吸収や放出がない液体)が静的に製品キャビティ内に充填されて平衡した状態を仮定し、そのような平衡状態において前記仮想の液体が前記製品キャビティを充満し、かつ前記湯道の少なくとも一部を塞いだ状態になるような仮想の液体の体積及び溶湯流路の形態を採用することにより、送気ガスが製品キャビティに侵入しないで送気加圧鋳造が可能となることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の鋳造物品の製造方法は、鋳型キャビティとして製品キャビティと溶湯流路とを有し、前記溶湯流路が、重力注湯した溶湯が流下する湯口部及び前記製品キャビティと前記湯口部とを連結する湯道からなる通気性鋳型を用いて、前記鋳型キャビティの全体の体積よりも小さく、前記製品キャビティの体積よりも大きい金属溶湯を前記通気性鋳型に重力注湯し、次いで前記湯口部からガスを送気して、前記溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで前記製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げて、前記製品キャビティを金属溶湯で充填する鋳造物品の製造方法であって、前記ガスの送気により仮想の液体(ここで、仮想の液体とは、凝固、蒸発、膨張、収縮、鋳型への浸み込み及び気体の吸収や放出がない液体である。)が前記製品キャビティ内に充填されて平衡した状態を仮定したとき、前記仮想の液体が前記製品キャビティを充満して、かつ前記溶湯流路内に残存する前記仮想の液体の液面の高さhs、前記湯道の天井部の最も低い部分の高さh1、及び前記湯道の天井部が前記湯口部と接続する部分の高さh2が、h2>hs>h1を満たした状態になるような前記仮想の液体の体積を算出し、前記仮想の液体の体積と同体積の金属溶湯を注湯する量とする。
前記ガスの送気により仮想の液体が平衡した状態において、前記溶湯流路内に残存する前記仮想の液体の液面の高さhsと、前記湯道の底部の最も高い部分の高さhtが、hs<htを満たすのが好ましい。
本発明の通気性鋳型は、製品キャビティと溶湯流路とを有し、前記溶湯流路が、重力注湯した溶湯が流下する湯口部及び前記製品キャビティと前記湯口部とを連結する湯道からなる鋳型キャビティを有し、金属溶湯を重力注湯し、次いで前記湯口部からガスを送気して、前記溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで前記製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げて、所望のキャビティ部分を金属溶湯で充填するのに適用される通気性鋳型であって、前記湯道は、前記湯道の途中に形成された下方流を形成する下方屈曲流路と、前記湯口部と前記下方屈曲流路の上部とを連結する湯口側流路と、前記下方屈曲流路の下部と前記製品キャビティとを連結する製品キャビティ側流路とを有し、前記製品キャビティ側流路の天井部が前記下方屈曲流路に接続する部分P1の高さをH1、及び前記湯口側流路の天井部の最低部P2の高さをH2とするとき、H1<H2である。
前記湯口側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さをH3とするとき、H1≦H3であるのが好ましい。
本発明によれば、充填時の金属溶湯への慣性力の付与、凝固速度の促進等の、溶湯の特性やキャビティの形状等に大きく影響される因子の厳格な制御が必要でなくなるため、健全な鋳造物品を安定して供給することが可能となる。
本発明の実施の形態1において、仮想の液体が鋳型の湯口部に注入された直後の状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態1において、送気ガスによって仮想の液体を製品キャビティ内に押し込んで平衡した状態を示す模式図である。 1(b)における一点鎖線で囲まれた、製品キャビティと湯道との連結部付近Aを拡大して示す模式図である。 実施の形態1に類似する別の形態の一例を拡大して示す模式図である。 実施の形態1に類似するさらに別の形態の一例を拡大して示す模式図である。 本発明の実施の形態2において、送気ガスによって仮想の液体を製品キャビティ内に押し込んで平衡した状態を示す模式図である。 図2(a)における一点鎖線で囲まれた、湯道と製品キャビティとの連結部付近Bを拡大して示す模式図である。 本発明の実施の形態3において、送気ガスによって仮想の液体を製品キャビティ内に押し込んで平衡した状態を示す模式図である。 図3(a)における一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路付近Cを拡大して示す模式図である。 実施の形態3に類似する別の形態の一例を拡大して示す模式図である。 実施の形態3に類似するさらに別の形態の他の一例を拡大して示す模式図である。 本発明の実施の形態4において、送気ガスによって仮想の液体を製品キャビティ内に押し込んで平衡した状態を示す模式図である。 図4(a)における一点鎖線で囲まれた、天井が低く形成された湯道部分Dを拡大して示す模式図である。 天井が低く形成された湯道部分を幅広に形成した例を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態5において、送気ガスによって仮想の液体を製品キャビティ内に押し込んで平衡した状態を示す模式図である。 図5(a)における一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路付近Eを拡大して示す模式図である。 本発明の実施の形態6における通気性鋳型の一例を示す模式図である。 図6(a)における一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路付近Fを拡大して示す模式図である。 本発明の実施の形態7における通気性鋳型の他の一例を示す模式図である。 図7(a)における一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路付近Hを拡大して示す模式図である。 特開2007-75862号及び特開2010-269345号に係る送気加圧鋳造の一例を工程毎に示す模式図である。 特開2007-75862号及び特開2010-269345号に係る送気加圧鋳造の一例を工程毎に示す模式図である。 特開2007-75862号及び特開2010-269345号に係る送気加圧鋳造の一例を工程毎に示す模式図である。 図1(a)に示す鋳型を用いたが、本発明に該当しない一例を示す模式図である。
[1] 鋳造物品の製造方法
まず本発明の基本技術である送気加圧鋳造法について説明する。本発明は、特開2007-75862号及び特開2010-269345号に提案されるようなガスを適用する鋳造物品の製造方法(送気加圧鋳造法)を基本技術とする、これらの特許文献の開示範囲に限定されるものではない。
送気加圧鋳造法は、通気性鋳型の湯口部から溶湯流路内に金属溶湯を供給し、次いで湯口部からガスを送気して、溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで前記溶湯流路内の金属溶湯を所望のキャビティ部分に供給し、前記所望のキャビティ部分を構成する製品キャビティ内を金属溶湯で充填する方法である。このとき、製品キャビティの配置によって、前記溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことにより、製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げる場合と、製品キャビティ内の金属溶湯を押し下げる場合とがあるが、本発明の方法は、製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げる場合、すなわち、湯道よりも製品キャビティが高い位置に設けられている場合に適用することができる。
本発明において適用される通気性鋳型としては、必ずしも押湯をもつものに限られない。しかしながら、押湯部は製品部の凝固収縮に伴い溶湯を補給する役割を果たす部分であるため、凝固開始前の溶湯は押湯部全体にも充満されていないと押湯部はその役割を十分に果たせずに製品部に引け巣等の不良をきたしてしまうことがあるので、押湯部も、少なくとも送気加圧による充填の完了時点においては溶湯で充満されているのが好ましい。このため本発明の実施の形態では、押湯部も製品部と同様に溶湯で充満される形態で例示する。以下、製品部、又は製品部と押湯部とを合わせたキャビティを、製品キャビティという場合がある。
通気性鋳型は、生砂型、シェル型、自硬性型その他の砂粒子を用いて造型された鋳型が一般的であるが、セラミックス粒子や金属粒子を用いて造型された鋳型も適用できる。石膏などのほとんど通気性のない鋳型でも、通気性材料を混在させる、又は部分的に通気性材料を用いて十分な通気性をもたせることによって通気性鋳型として使用可能である。さらに、金型のように全く通気性のない材料を用いた鋳型であっても、ベントホール等その他の通気孔を設けて通気性をもたせた場合には通気性鋳型として使用可能である。
金属溶湯は、鋳鉄、鋳鋼などの鉄合金、アルミニウム合金、銅合金、マグネシウム合金、亜鉛合金などの一般的な鋳造物品の製造に使用される金属材料の溶湯を使用することができる。
送気加圧鋳造法によれば、湯口部からガスを送気する方法により、鋳型キャビティ全体の体積よりも小さい体積の溶湯でも、製品キャビティに充填することが可能である。従来の通気性鋳型を用いた重力注湯による鋳造法では、製品部だけでなく、一般に製品部以外の全キャビティにも溶湯を充填して凝固させることが健全な製品を得るために不可欠であることから、注入歩留りは高々70%程度に留まって、それ以上に大幅な向上は見込めない。これに対して送気加圧鋳造方法を用いれば、鋳型キャビティの全体の体積よりも小さく、製品キャビティよりも大きい体積の溶湯を重力注湯することにより、原理的には注入歩留りをほぼ100%にできる可能性がある。
ただし、本発明者らの検討により、従来の送気加圧鋳造法では、前述したとおり、ガスの送気状態等の変動によっては送気ガスの一部が製品キャビティに侵入する虞があることが分かったため、これを補償するために、注入歩留り100%を狙うような製品キャビティの体積と同等程度の溶湯量を注湯するのではなく、実際には、ある程度湯道に溶湯が滞留するような余裕をもたせた溶湯量を注湯していた。
注湯量を単に多くしても、湯道の天井部までを満たさない量であれば、送気ガスの一部が製品キャビティに侵入する可能性は残ってしまう。そのため例えば、特開2007-75862号(図6〜図8)又は特開2010-269345号(図8)のように、湯道内の溶湯が湯道に栓をするように重力に逆らった状態で凝固させるといった難しい冷却制御が必要となる。
本発明の方法では、送気加圧鋳造法において、ガスを送気した状態で、仮想の液体(凝固、蒸発、膨張、収縮、鋳型への浸み込み及び気体の吸収や放出がない液体)が製品キャビティを充満して、かつ溶湯流路内に残存する仮想の液体の液面の高さhs、湯道の天井部の最も低い部分の高さh1、及び湯道の天井部が湯口部と接続する部分の高さh2が、h2>hs>h1を満たした状態になるような仮想の液体の体積を算出し、それと同体積の金属溶湯を注湯する。h2>hs>h1を満たした状態とは、例えば図1(a)及び図1(b)に示すように、製品キャビティを充満して余った仮想の液体が、湯道の少なくとも一部(図1(b)において、湯道27の製品キャビティ5への接続部付近)を塞いではいるが、湯道の全体を満たしてはいない状態である。
湯道の少なくとも一部を塞いだ状態とは、湯道の天井部の最も低い部分まで仮想の液体で満たされている状態であり、溶湯流路内に、湯口部の入口から製品キャビティまで連通する空間がない状態である。このように湯道の少なくとも一部を塞いだ状態になるような仮想の液体体積と同体積の溶湯を注湯することにより、ガスを送気した状態で、溶湯が製品キャビティ内に充填され、溶湯流路内に製品キャビティから連続する溶湯の湯面が水平に安定して存在できるようになるので、たとえ、ガスの送気流量、送気圧等の変動が生じた場合でも、送気ガスが湯面に対して少なくとも垂直に押圧しているので原理的には送気ガスの一部が製品キャビティに侵入するような問題が発生しない。従って、慣性力によって溶湯を押し混んでなる非平衡状態を保持しつつ凝固させるといった操作を行う必要がなくなる。
前述したように、仮想の液体は湯道の少なくとも一部を塞いだ状態であるのに加えて、湯道の全体を満たしてはいない状態、つまり湯道の一部に空隙を有する状態である。このように湯道の全体を満たしてはいない状態になるような仮想の液体体積と同体積の溶湯を注湯に使用することにより、より溶湯の使用量を減少させることができ、注入歩留りを高めることができる。
さらに前記ガスの送気により仮想の液体が平衡した状態において、例えば図2(a)及び図2(b)に示すように、前記湯道の底部の最も高い部分の高さhtが、hs<htを満たすような量の仮想の液体と同体積の溶湯を注湯するのが好ましい。このように、hs<htを満たすことにより、溶湯の使用量をさらに減少させることができる。
[2] 通気性鋳型
本発明の通気性鋳型は、製品キャビティと溶湯流路とからなり、前記溶湯流路が、重力注湯した溶湯が流下する湯口部及び前記製品キャビティと前記湯口部とを連結する湯道からなる鋳型キャビティを有し、例えば図6(a)に示すように、前記湯道の途中に、下方に屈曲し下方流を形成する下方屈曲流路を有する。本発明の通気性鋳型は、金属溶湯を重力注湯し、次いで湯口部からガスを送気して、溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げて、所望のキャビティ部分を金属溶湯で充填するのに適用され、特に本発明の鋳造物品の製造方法に好適である。
前記湯道は、下方流を形成する前記下方屈曲流路を途中に有していることで、図6(b)に示すように、前記下方屈曲流路から前記製品キャビティまでを接続する流路の天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1の高さH1までを満たす溶湯量があれば、何らかの原因で湯道の天井に空間が生じても、平衡状態においてはその空間は前記接続部P1で遮断されるため、送気ガスの一部が製品部又は押湯部に侵入する可能性を大きく減ずることができる。この効果を得るためには前記接続部P1の高さH1と、前記湯口部から前記下方屈曲流路までを接続する湯口側流路の天井部の最低部P2の高さH2とが、H1<H2の関係を満たすことが必要である。
湯道は、下方屈曲流路を途中に有することにより、下方屈曲流路と、湯口部から下方屈曲流路の上部までを接続する湯口側流路と、下方屈曲流路の下部から製品キャビティまでを接続する製品キャビティ側流路とによって構成される。すなわち、湯口部側から製品キャビティに向かって、湯口側流路、下方屈曲流路及び製品キャビティ側流路の順に湯道が構成される。ここで、下方屈曲流路は、湯口側からの溶湯の流れを下方に屈曲させるように構成されていればよく、鉛直方向に形成されていても良いし、湯口側から製品キャビティ側に向かって傾斜して形成されていても良い。なお下方屈曲流路が湯口側から製品キャビティ側に向かって傾斜して形成されている場合は、必ずしも製品キャビティ側流路を設ける必要はなく、下方屈曲流路が直接製品キャビティに接続されていてもよい。
製品キャビティ側流路の天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1の高さH1と湯口側流路の天井部の最低部P2の高さH2との差は大きい程よい。さらに前記湯口側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さをH3とするとき、H1<(H2+H3)/2である(図6(b)を参照)のが好ましく、H1≦H3である(図7(b)を参照)のがより好ましい。このように、H1<(H2+H3)/2、さらにはH1≦H3を満たすことにより、溶湯の使用量をより減少させることができる。
以下、本発明のさらに好ましい形態について説明する。
通気性鋳型は、所定の注湯量を効率よく鋳型キャビティ内に導入するために、湯口部が、注湯装置から流下された溶湯を受ける溶湯経路よりも拡径された湯口カップ部を有しているのが好ましい。
送気ガスはコスト面からは空気を使用してもよく、溶湯の酸化防止という面からは非酸化性ガスであるアルゴン、窒素、二酸化炭素等を使用するのが好ましい。送気するガスの流束は、ファン、ブロワ等による旋風を用いてもよいが、コンプレッサー等による圧縮ガスを用いるのが、より加圧状態で溶湯を均一に押すことができる点で好ましい。
ガスを送気するためのガス送気装置を湯口部に接続するための接続部は、ノズル状とするのが好ましい。ノズル状とすることで、接続部を湯口部(特に湯口カップ部に接続する導入管部)に容易に嵌め合わせる(差し込む)ことができ、ガス送気装置の迅速な接続が可能となる。
前記ノズルとしては、さらにテーパ状側面を形成し先細りにしておくのが好ましい。また、さらに湯口部(導入管部)に対応するテーパ状壁面を形成しておけば、ノズルと湯口部(導入管部)とを確実に嵌め合わせることが可能となる。
充填した溶湯を凝固させ溶湯の逆流を抑制する方法としては、押し上げた溶湯が逆流しない程度まで送気加圧を継続する方法、湯口部から水分を導入して凝固を促進させる方法等の他、特開2007-75862号及び特開2010-269345号が開示する方法を適用することができる。
[3] 実施の形態
以下に種々の類型毎の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。本発明の要点を分かりやすくするために、以下の実施の形態は、製品キャビティと溶湯流路とを含む垂直断面図を用いて説明するが、実際の鋳型キャビティは一般的に紙面に垂直な方向にも形成されている。なお、以下に示す実施の形態は夫々の類型の一例であって、これらに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1(a)〜図1(c)は、本発明の実施の形態1に係る、仮想の液体(液体Q)の静的な充填状態を仮定して工程毎に示す。図1(a)〜図1(c)は鋳型キャビティ4の垂直断面であり、図1(b)において一点鎖線で囲まれた製品キャビティ5と湯道7との連結部付近Aを拡大して図1(c)に示す。
実施の形態1は、鋳型1として通気性鋳型である生砂型を使用した例で示す。鋳型1は、鋳枠2を構成する上枠2aで保持された上鋳型1aと、同じく鋳枠2を構成する下枠2bで保持された下鋳型1bとが型合わせされて定盤3の上に配置される。鋳型キャビティ4は、製品部5aと製品部5aの湯口部8側に設けられた押湯部5bとで構成される製品キャビティ5と、製品キャビティ5に向かって水平に形成された湯道7及び前記湯道7に連結し溶湯が流下する湯口部8から構成される溶湯流路6とからなり、前記湯道7の天井部が、製品キャビティ5付近で製品キャビティ5に向かって下方に傾斜するように形成されている。なお、製品キャビティは押湯を有さない形態であってもよい。以下、他の実施の形態についても同様である。
図1(a)は、注入装置9から液体Qが、鋳型1の湯口部8に注入された直後の状態を仮定して示す(注入完了段階)。ここで液体Qは、凝固、蒸発、膨張、収縮、鋳型への浸み込み及び気体の吸収や放出がない仮想の液体で、比重の値は1であって、後述するガスGの比重よりも大きいものとする。以下、他の実施の形態においても同様とする。
図1(b)は、次いで湯口部8にガスを吐出する送気装置10の一部をなす送気ノズル10bを嵌め合わせ、複数の矢印線で示す送気ガスGを送気装置本体10aから鋳型キャビティ4内に送気して、送気ガスGによる送気圧によって液体Qを静的に押し込んで、製品キャビティ5内に液体Qを押し上げて充満させて平衡した状態を仮定したものである(充填平衡状態)。ここでいう静的とは、液体Qの液面Sv(液体QとガスGとの境界面)が乱れることなく常に水平(重力方向に対しては垂直)を保った状態という意味である。以下、他の実施の形態についても同様とする。本実施の形態1では、液体Qは、図1(c)に示すように、製品キャビティ5を充満し、湯道7内の点psに位置する液面Svまで途切れずに連続して満たされている。
図1(b)及び図1(c)に示す状態は、ガスGの送気により液体Qが製品キャビティ5を充満して、かつ溶湯流路6内に残存した液体Qの液面Svの高さhs、及び湯道7の天井部の最低部p1の高さh1が、hs>h1を満たしている状態である。この状態において、湯口部8から供給される送気ガスGは、特別な外乱がない限り製品キャビティ5に侵入しない。つまり、hs>h1を満たすような量の液体Qを使用することにより、液体Qは平衡を保った状態で安定して存在することができる。
ここでhs>h1を満たさない状態、すなわち、hs<h1となる体積の液体Qを注入した場合、送気ガスGにより液体Qを製品キャビティ5に押し込もうとすると、図9に示すように、液面Svが湯道7の天井部の最低部p1より低い高さまで押し下げられる。液面Svはp1よりも下方では水平面を維持して平衡状態を保つことができないので、湯道7内に侵入した液体Qよりも比重が小さいガスGは、湯道7の天井部を這って製品キャビティ5内に侵入してしまう。なお、hs=h1の場合は、ガスGは湯道7に理論上は侵入しないが、現実には鋳型のわずかな傾斜や振動等が生じた場合、送気ガスGが湯道7に侵入するので好ましくない。
これに対して、図1(a)〜図1(c)のように、hs>h1を満足する体積の液体Qを注入すれば、液体Qが製品キャビティ5に充満されてなお、液面Svが湯道7の最低部p1よりも上方に位置することになる。そして液体Qよりも比重が小さいガスGは液体Q内には侵入せず、製品キャビティ5にもガスGは到達しない。
図1(c)に示す実施の形態1では、湯道7の天井部の最低部p1は、製品キャビティ5との接続点に位置しており、湯口部8との接続点p2よりも下方に位置している。すなわち湯口部8との接続点p2の高さをh2とするとき、h2>h1となっている。このため、液面Svは必ずしもp2よりも高位にある必要はなく、湯道7内に位置することができる。すなわちh2>hs>h1とすることができ、液体Qの体積を少なくできて好ましい。
実際の送気加圧鋳造を考慮して、液面Svの高さhsは、p1の高さh1に対してやや余裕をもたせた高さであるのが好ましい。好ましくは、h1+1 mm≦hs≦h1+25 mmである。以下、実施の形態2〜実施の形態5についても同様である。なお、hs>h1を満足はするが、液面Svが湯道7の天井部の最低部p1の高さよりわずかに高いだけの場合、例えば、液面Svの高さhsが、h1+1 mm>hs>h1を満たすような高さである場合は、実際の送気加圧鋳造においては、送気初期の送気圧の増加速度を大きくすることにより金属溶湯に大きな慣性力を付与して溶湯を製品キャビティに充填するのが好ましい。
なお、高さ基準面Lは、鋳型キャビティ4の最底部以下の位置の任意の水平面に設定してよいが、本実施の形態1では定盤3の上面とし、他の実施の形態も同様とした。
送気加圧鋳造における実際の金属溶湯の注湯量は、図1(b)に示した液体Qが製品キャビティ5に充満されたと仮定した平衡状態において、製品キャビティ5から液面Svまで連続する液体Qが占める体積と等しくすればよい。つまり前記平衡状態において、液体Qの体積を算出し、その体積と同体積の金属溶湯を注湯量とすることにより、製品キャビティ5にガスGが侵入することなく、安定して送気加圧鋳造法により鋳造物品の製造を行うことができる。
なお実施の形態1では、鋳型1の湯道7の天井部に設けられた、製品キャビティ5に向かって下方に傾斜する部分が、図1(c)に示すように、製品キャビティ5に直接接続するように形成されているが、前記傾斜部分は、必ずしも製品キャビティ5に直接接続するように形成する必要はない。例えば、図1(d)に示すように、湯道7の中間部付近に前記傾斜部分を形成し、前記傾斜部分の最低部(湯道7の天井部の最低部p1)から製品キャビティ5までの天井部の高さを、前記傾斜部分の最低部の高さh1と同じになるように形成しても良い。また図1(e)に示すように、湯道7の中間部付近に形成した前記傾斜部分の代わりに、垂直に形成された段差を設けても良い。
実施の形態1では、図1(a)〜図1(c)において鋳型キャビティ4の垂直断面で説明したが、実際の鋳型キャビティ4は紙面に垂直方向にも広がりをもつ、すなわち3次元の立体形状であるため、具体的には、鋳型キャビティ4の設計図や、コンピュータによる鋳造シミュレーションのモデルの寸法等から液体Qの体積を求め、その体積に相当する金属溶湯を注湯する。実際の製造では溶湯の体積ではなく重量を用いることが一般的である。この場合は、求めた液体Qの体積と、注湯しようとする溶湯の比重(密度)との積を金属溶湯の注湯重量とする。以下、他の実施の形態も同様である。
(実施の形態2)
図2(a)及び図2(b)は、本発明の実施の形態2に係る液体Qの充填平衡状態を仮定して示す。実施の形態2における通気性鋳型の基本的な構成は、鋳型11の湯道17が湯口部18から製品キャビティ5に向かって下方に傾斜していること以外、実施の形態1と同様である。また液体Qを鋳型に注入して、送気ガスGによる送気圧によって液体Qを静的に押し込んで、製品キャビティ5内に液体Qを押し上げて充満させるまでの工程も実施の形態1と同様である。
図2(a)は鋳型キャビティ14の垂直断面であり、一点鎖線で囲まれた、湯道17と製品キャビティ5との連結部付近Bを拡大して図2(b)に示す。本実施の形態2では、液体Qは、製品キャビティ5を充満し、湯道17内の点psに位置する液面Svまで途切れずに連続して満たされている。なお図2(a)及び図2(b)では、湯道17全体が傾斜している形態を示したが、湯道17の湯口部18側の一部又は製品キャビティ5側の一部が水平に形成されていても良い。
実施の形態1と同様に、実施の形態2においても、液体Qの体積を、溶湯流路16を形成する湯道17の天井部の最低部p1の高さh1と、液面Svの高さhsとの関係がhs>h1を満足する体積とすることにより、送気ガスGが製品キャビティ5に侵入するのを防止できる。実施の形態1と同様に、実施の形態2でも、湯道17の天井部の最低部p1は製品キャビティ5との接続点に位置し、湯口部18との接続点p2よりも下方に位置してh2>h1となっている。このため、実施の形態2でも、液面Svは必ずしも接続点p2よりも高位にある必要はない。従って、液面Svは湯道17内、すなわちh2>hs>h1とすることができ、液体Qの体積を少なくできて好ましい。
図2(b)から明らかなように、前記湯道17の底部の最高高さhtが、hs<htを満足するように液体Qの体積を設定することにより、さらに液体Qの体積を少なくできる。なお、実施の形態2において湯道17の底部の最高高さとは、湯道17の底部の湯口部18との接続点ptの高さである。
送気加圧鋳造における実際の金属溶湯の注湯にあたっては、図2(a)に示した液体Qが製品キャビティ5に充満されたと仮定した平衡状態において、製品キャビティ5から液面Svまで連続する液体Qが占める体積に相当する金属溶湯を注湯する。
(実施の形態3)
図3(a)及び図3(b)は、本発明の実施の形態3に係る液体Qの充填平衡状態を仮定して示す。実施の形態3における通気性鋳型の基本的な構成は、鋳型21の湯道27がその途中に下方に屈曲し下方流を形成する下方屈曲流路27cを有すること以外、実施の形態1と同様である。また液体Qを鋳型に注入して、送気ガスGによる送気圧によって液体Qを静的に押し込んで、製品キャビティ5内に液体Qを押し上げて充満させるまでの工程も実施の形態1と同様である。
図3(a)は鋳型キャビティ24の垂直断面であり、一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路27c付近Cを拡大して図3(b)に示す。本実施の形態3では、液体Qは、製品キャビティ5を充満し、湯道27内の点psに位置する液面Svまで途切れずに連続して満たされている。
湯道27の、下方屈曲流路27cに対して製品キャビティ5側の水平方向の部分を湯道27a、下方屈曲流路27cに対して湯口部8側の水平方向の部分を湯道27bとするとき、湯道27の天井部の最低部p1は、湯道27aの天井部の最低部となる。なお、図3(a)及び図3(b)では、湯道27aの天井部は製品キャビティ5に向かって上方に傾斜している形態を例示しているので、p1は湯道27aと下方屈曲流路27cとの接続点であるが、図3(c)に示すように、湯道27aの天井部が製品キャビティ5に向かって下方に傾斜している形態の場合は、湯道27aの天井部の最低部p1は製品キャビティ5との接続点p4の位置となる。また図3(d)に示すように、湯道27aの天井部が水平に形成された形態の場合は、湯道27aの天井部の最低部p1は、湯道27aと下方屈曲流路27cとの接続点、又は製品キャビティ5との接続点p4の位置となる。
このように、下方屈曲流路27cをもつ実施の形態3においても、液体Qの体積を、溶湯流路26を形成する湯道27の天井部の最低部p1の高さh1と、液面Svの高さhsとの関係がhs>h1を満足する体積とすることにより、送気ガスGが製品キャビティ5に侵入するのを防止できる。実施の形態1及び実施の形態2と同様に、液面Svは湯道27内の、h2>hs>h1を満たす位置とすることができ、液体Qの体積を少なくできる。
特に湯道27bの底部と下方屈曲流路27cとの接続点p3の高さh3とするとき、h3>h1である場合には、液面Svの高さhsをp1よりも上方かつp3以下の位置、すなわち、h3≧hs>h1とすることができる。この場合は、湯道27b内に液面Svが存在しなくなるので、液体Qをさらに少なくできるため最も好ましい形態である。
送気加圧鋳造における実際の金属溶湯の注湯にあたっては、図3(a)に示した液体Qが製品キャビティ5に充満されたと仮定した平衡状態において、製品キャビティ5から液面Svまで連続する液体Qが占める体積に相当する金属溶湯を注湯する。
(実施の形態4)
図4(a)及び図4(b)は、本発明の実施の形態4に係る液体Qの充填平衡状態を仮定して示す。実施の形態4における通気性鋳型の基本的な構成は、鋳型31の湯道37の天井部が、湯道37の中間付近で他の部分よりも低く形成されている以外、実施の形態1と同様である。また、液体Qを鋳型に注入して、送気ガスGによる送気圧によって液体Qを静的に押し込んで、製品キャビティ5内に液体Qを押し上げて充満させるまでの工程も実施の形態1と同様である。
図4(a)は鋳型キャビティ34の垂直断面であり、一点鎖線で囲まれた湯道37の中間付近の天井部が低く形成されている部分Dを拡大して図4(b)に示す。本実施の形態4では、液体Qは、製品キャビティ5を充満し、湯道37内の点psに位置する液面Svまで途切れずに連続して満たされている。
実施の形態2と同様に、実施の形態4においても、液体Qの体積を、溶湯流路36を形成する湯道37の天井部の最低部p1の高さh1と、液面Svの高さhsとの関係がhs>h1を満足する体積とすることにより、送気ガスGが製品キャビティ5に侵入するのを防止できる。実施の形態4では、湯道37の天井部の最低部p1は、湯道37の中間付近の天井部が低く形成されている部分に位置しており、前述した実施の形態1〜実施の形態3のように、湯口部8との接続点p2よりも下方に位置している。すなわち湯口部8との接続点p2の高さをh2とするとき、h2>h1となっている。このため、実施の形態4では、液面Svは必ずしもp2よりも高位にある必要はない。従って、液面Svは湯道37内、すなわちh2>hs>h1とすることができ、液体Qの体積を少なくできて好ましい。
湯道37の中間付近で天井部が低く形成されていることにより、実際の鋳造においてはこの部分の溶湯の凝固が促進されて、製品キャビティ5からの溶湯の逆流を早期に止めることができる。また湯道37の天井部が低く形成されている部分は、図4(c)に示すように、幅広に形成してもよい。なお、図4(c)に示す幅広の形状は一例であって、この限りではない。このように、湯道37の部分を幅広に形成することにより、天井部を低く形成した場合でも流路の断面積が小さくならないので、流れが阻害されることなく溶湯を供給できる。
送気加圧鋳造における実際の金属溶湯の注湯にあたっては、図4(a)に示した液体Qが製品キャビティ5に充満されたと仮定した平衡状態において、製品キャビティ5から液面Svまで連続する液体Qが占める体積に相当する金属溶湯を注湯する。
(実施の形態5)
図5(a)及び図5(b)は、本発明の実施の形態5に係る液体Qの充填平衡状態を仮定して示す。実施の形態5における通気性鋳型の基本的な構成は、鋳型41の湯道47がその途中に下方に屈曲する下方屈曲流路47c及び天井部のみが製品キャビティ5に向かって下方に傾斜している部分を有すること以外、実施の形態1と同様である。また液体Qを鋳型に注入して、送気ガスGによる送気圧によって液体Qを静的に押し込んで、製品キャビティ5内に液体Qを押し上げて充満させるまでの工程も実施の形態1と同様である。
図5(a)は鋳型キャビティ44の垂直断面であり、一点鎖線で囲まれた下方屈曲流路47c付近Eを拡大して図5(b)に示す。本実施の形態5では、液体Qは、製品キャビティ5を充満し、湯道47内の点psに位置する液面Svまで途切れずに連続して満たされている。
湯道47の、下方屈曲流路47cに対して製品キャビティ5側の水平方向の部分を湯道47a、下方屈曲流路47cに対して湯口部8側の水平方向の部分を湯道47bとするとき、湯道47の天井部の最低部p1は、湯道47aの天井部の最低部となる。
このように、下方屈曲流路47cをもつ実施の形態5においても、液体Qの体積を、溶湯流路46を形成する湯道47の天井部の最低部p1の高さh1と、液面Svの高さhsとの関係がhs>h1を満足する体積とすることにより、送気ガスGが製品キャビティ5に侵入するのを防止できる。実施の形態1〜実施の形態4と同様に、液面Svは湯道47内の、h2>hs>h1を満たす位置とすることができ、液体Qの体積を少なくできる。
実施の形態5は実施の形態3に対して、湯道47bと湯道47cとの接続部付近の天井部分が低く湯道47bが薄く形成されているので、実際の鋳造においてはこの部分の溶湯の凝固が促進されて、製品キャビティ5からの溶湯の逆流を早期に止めることができる。なお湯道47bの天井部が低く形成されている部分は、実施の形態4の場合と同様、幅広に形成してもよい。
送気加圧鋳造における実際の金属溶湯の注湯にあたっては、図5(a)に示した液体Qが製品キャビティ5に充満されたと仮定した平衡状態において、製品キャビティ5から液面Svまで連続する液体Qが占める体積に相当する金属溶湯を注湯する。
(実施の形態6)
図6(a)及び図6(b)は、本発明の実施の形態6に係る通気性鋳型の一例を示す。実施の形態6における通気性鋳型の基本的な構成は、鋳型51の湯道57がその途中に下方に屈曲する下方屈曲流路59を有しており、図3(d)に示す通気性鋳型と同様の構成である。
実施の形態6における通気性鋳型は、湯道57の途中に下方流を形成する下方屈曲流路59がほぼ鉛直方向に形成されている。下方屈曲流路59の上部は湯口部8に延びる湯道57bへ接続し、下方屈曲流路59の下部は製品キャビティ5に延びる湯道57aへ接続する。その結果、湯道57は下方屈曲流路59より製品キャビティ5側にある水平方向の湯道57aと、湯口部側にある水平方向の湯道57bと、下方屈曲流路59とに区分される。なお図6(a)及び図6(b)では、下方屈曲流路59がほぼ鉛直方向に形成された形態を示したが、下方屈曲流路59は湯口部8側から製品キャビティ5側に向かう傾斜した流路として形成しても良い。これは実施の形態7においても同様である。
下方屈曲流路59から製品キャビティ5までを接続する流路、すなわち湯道57aの天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1の高さをH1、及び湯口部8から下方屈曲流路までを接続する水平方向の湯道57bの天井部の最低部P2の高さをH2とするとき、H1<H2を満たす。H1<H2を満たすような下方屈曲流路59を形成することで、ガスの送気圧力や流量の変動等によって、湯道57bの天井部を這うように製品キャビティ5に向かって送気ガスが先走りした場合でも、下方屈曲流路59で遮断してそれより先に送気ガスが進行することを抑止できる。これに対して、下方屈曲流路59が形成されておらず、例えば図8(a)に示すように、水平方向に直線的に延びる湯道を有する従来の通気性鋳型では、湯道を満たす溶湯を削減しようとすると、溶湯を重力に逆らった形状のまま湯道の途中で凝固させなければならないため、送気圧の高度な調節手段や、溶湯の迅速な冷却手段を盛り込まなければならなくなる。
さらに湯口側の水平方向の湯道57bの底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さをH3とするとき、図6(b)に示すように、H1<(H2+H3)/2を満たすのが好ましい。
図6(a)及び図6(b)は、湯道57bの天井部が一様な高さで、単調に水平な形状である例を示すが、本発明の通気性鋳型は、このような形状の湯道に限らず、湯道57bの天井部が斜め上方向又は斜め下方向に傾斜していたり、段差や屈曲を有していたりしてもよく、湯道57b自体が上方向又は下方向に傾斜していても良い。
下方屈曲流路59は水平方向の湯道57の途中における任意の位置にあってよいが、製品キャビティ5にできるだけ近接させて設けるほど、注湯量をより少なく設定できて好ましい。これは実施の形態7においても同様である。
(実施の形態7)
図7(a)及び図7(b)は、本発明の実施の形態7に係る通気性鋳型の一例を示す。実施の形態7における通気性鋳型の基本的な構成は、製品キャビティ5側の湯道67aの天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1の高さH1と湯口側の湯道67bの底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さH3とがH1≦H3を満たすように下方屈曲流路69を形成した以外、実施の形態6の通気性鋳型と同様である。実施の形態7は、本発明の通気性鋳型のさらに好ましい形態を示すものである。
この形態において、湯道67aの天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1と湯口側の湯道67bの底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3とを同じ高さに位置させる、例えば、同一の見切り面上に位置させて、H1=H3とする場合は、上鋳型1aと下鋳型1bとの型合わせが容易であるという利点がある。
湯道67aの天井部が下方屈曲流路に接続する部分P1を湯口側の湯道67bの底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3よりも下方に位置させて、図7(b)に示すように、H1<H3とする場合では、下方屈曲流路69内においてガスによって押下げられる湯面を、最低部P3よりも下方に位置させることが可能となり、湯道67bに残留させる注湯量を確実に低減できるのでより好ましい形態である。

Claims (5)

  1. 鋳型キャビティとして製品キャビティと溶湯流路とを有し、前記溶湯流路が、重力注湯した溶湯が流下する湯口部及び前記製品キャビティと前記湯口部とを連結する湯道からなる通気性鋳型を用いて、前記鋳型キャビティの全体の体積よりも小さく、前記製品キャビティの体積よりも大きい金属溶湯を前記通気性鋳型に重力注湯し、次いで前記湯口部からガスを送気して、前記溶湯流路内の金属溶湯を押し込むことで前記製品キャビティ内の金属溶湯を押し上げて、前記製品キャビティを金属溶湯で充填し、前記製品キャビティから連続する溶湯の湯面を前記溶湯流路内に水平に安定して存在させる鋳造物品の製造方法であって、
    前記ガスの送気により仮想の液体(ここで、仮想の液体とは、凝固、蒸発、膨張、収縮、鋳型への浸み込み及び気体の吸収や放出がない液体である。)が前記製品キャビティ内に充填されて平衡した状態を仮定したとき、
    前記仮想の液体が前記製品キャビティを充満して、かつ
    前記溶湯流路内に残存する前記仮想の液体の液面の高さhs、前記湯道の天井部の最も低い部分の高さh1、及び前記湯道の天井部が前記湯口部と接続する部分の高さh2が、h2>hs>h1を満たした状態になるような前記仮想の液体の体積を算出し、
    前記仮想の液体の体積と同体積の金属溶湯を注湯する量とすることを特徴とする鋳造物品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の鋳造物品の製造方法において、前記湯道の底部の最も高い部分の高さをhtとしたとき、前記湯道がh1<htを満たし、
    前記ガスの送気により仮想の液体が平衡した状態において、hs<htを満たすような前記仮想の液体の体積を算出し、前記仮想の液体の体積と同体積の金属溶湯を注湯する量とすることを特徴とする鋳造物品の製造方法。
  3. 製品キャビティと溶湯流路とを有し、前記溶湯流路が、重力注湯した溶湯が流下する湯口部及び前記製品キャビティと前記湯口部とを連結する湯道からなる鋳型キャビティを有する通気性鋳型であって、
    前記湯道は、前記湯道の途中に形成された下方流を形成する下方屈曲流路(前記下方屈曲流路は、湯口側からの溶湯の流れを下方に屈曲させるように構成された流路)と、前記湯口部と前記下方屈曲流路の上部とを連結する湯口側流路と、前記下方屈曲流路の下部と前記製品キャビティとを連結する製品キャビティ側流路とを有し、
    前記製品キャビティ側流路の天井部が前記下方屈曲流路に接続する部分P1の高さをH1、及び前記湯口側流路の天井部の最低部P2の高さをH2とするとき、
    H1<H2であり、
    前記製品キャビティ側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分の高さが、前記湯口側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分の高さよりも低く、
    前記湯口部は、湯口カップ部と前記湯口カップ部に接続する導入管部とからなり、前記導入管部は、ガス送気装置のノズルを前記導入管部に確実に嵌め合わせることが可能なように、テーパ状壁面を有していることを特徴とする通気性鋳型。
  4. 請求項3に記載の通気性鋳型において、
    前記湯口側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さをH3とするとき、H1<(H2+H3)/2であることを特徴とする通気性鋳型。
  5. 請求項4に記載の通気性鋳型において、
    前記湯口側流路の底部が前記下方屈曲流路に接続する部分P3の高さをH3とするとき、H1≦H3であることを特徴とする通気性鋳型。
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