JP6439575B2 - 波長変換素子及びレーザ装置 - Google Patents
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Description
本発明の第1の実施形態に係る波長変換素子10は、図1に示すように、入射面101と出射面102とが両端部に定義され、入射面101と出射面102との間で直列に一体化して配置された複数の周期的分極反転構造体100を備える。ここで、「周期的分極反転構造体100」とは、直列に配置された複数の周期的分極反転構造体のそれぞれをいう。なお、周期的分極反転構造体100の分極反転周期は互いに異なる。図1に示した波長変換素子10は、分極反転周期Λ1の第1の周期的分極反転構造体110と分極反転周期Λ2の第2の周期的分極反転構造体120とを有する。
ΛS(Δθ)=ΛS0/{cos(θS0+Δθ) ・・・(1)
ΛT(Δθ)=ΛT0/{cos(θT0+Δθ) ・・・(2)
基本波波長の設計条件からの変化がΔλ、素子温度の設計条件からの変化がΔTの場合における基本波光L1の第p高調波の分散曲線は、関数np(Δλ、ΔT)として以下の式(3)のように表される(p=1、2、3、・・・):
np(Δλ、ΔT)=n((λ0+Δλ)/p、T0+ΔT) ・・・(3)
ここで、Δθ=0、ΔT=0とすると、2倍波変換部の分極反転周期ΛS(0)と3倍波変換部の分極反転周期ΛT(0)は式(4)、式(5)でそれぞれ表される:
ΛS(0)=λ0/{2×n2(0、0)−2×n1(0、0)} ・・・(4)
ΛT(0)=λ0/{3×n3(0、0)−n1(0、0)−2×n2(0、0)} ・・・(5)
式(4)及び式(5)で表される状態から、光軸方向Dに対する波長変換素子10の傾きをΔθだけ変化させ、素子温度をΔTだけ変化させるとする(θ0→θ0+Δθ、T0→T0+ΔT)。この場合に、2倍波変換部と3倍波変換部において同時に位相整合時の波長がλ0からλ0+Δλに変化するということは、以下の式(6)と式(7)が同時に成り立つということである:
ΛS(Δθ)=(λ0+Δλ)/{2×n2(Δλ、ΔT)−2×n1(Δλ、ΔT)} ・・・(6)
ΛT(Δθ)=(λ0+Δλ)/{3×n3(Δλ、ΔT)−n1(Δλ、ΔT)−2×n2(Δλ、ΔT)} ・・・(7)
式(6)の両辺を式(7)の両辺で除算して式(8)が得られる:
ΛS(Δθ)/ΛT(Δθ)={3×n3(Δλ、ΔT)−n1(Δλ、ΔT)−2×n2(Δλ、ΔT)}/{2×n2(Δλ、ΔT)−2×n1(Δλ、ΔT)} ・・・(8)
式(8)の左辺に式(1)、式(2)を代入して、式(9)が得られる:
{ΛS0/ΛT0}×{cos(θT0+Δθ)/cos(θS0+Δθ)}=
{3×n3(Δλ、ΔT)−n1(Δλ、ΔT)−2×n2(Δλ、ΔT)}/{2×n2(Δλ、ΔT)−2×n1(Δλ、ΔT)} ・・・(9)
ここまでの同値関係を整理すると、以下のようになる。即ち、「θ0がθ0+Δθに変化し、T0がT0+ΔTに変化したときに、2倍波変換部と3倍波変換部において同時に位相整合時の波長がλ0からλ0+Δλに変化する」とは、式(6)と式(7)が同時に成り立つことである。これは、式(6)と式(8)が同時に成り立つことであり、更に、式(6)と式(9)が同時に成り立つことである。したがって、以下では、2倍波変換部と3倍波変換部において同時に位相整合させるために式(6)と式(9)の連立方程式を解くことを考える。ここで、ΔTの値が既知であるとする。
ΛS(Δθ)=ΛS0/{cos(θS0+Δθ) ・・・(1)
ΛF(Δθ)=ΛF0/{cos(θF0+Δθ) ・・・(10)
Δθ=0、ΔT=0のとき、2倍波変換部の分極反転周期ΛS(0)は式(4)で表され、4倍波変換部の分極反転周期ΛF(0)は以下の式(11)で表される:
ΛS(0)=λ0/{2×n2(0、0)−2×n1(0、0)} ・・・(4)
ΛF(0)=λ0/{4×n4(0、0)−4×n2(0、0)} ・・・(11)
式(4)及び式(11)で表される状態から、光軸方向Dに対する波長変換素子10の傾きをΔθだけ変化させ、素子温度をΔTだけ変化させるとする(θ0→θ0+Δθ、T0→T0+ΔT)。この場合に、2倍波変換部と4倍波変換部において同時に位相整合時の波長がλ0からλ0+Δλに変化するということは、式(6)と以下の式(12)が同時に成り立つということである:
ΛS(Δθ)=(λ0+Δλ)/{2×n2(Δλ、ΔT)−2×n1(Δλ、ΔT)} ・・・(6)
ΛF(Δθ)=(λ0+Δλ)/{4×n4(Δλ、ΔT)−4×n2(Δλ、ΔT)} ・・・(12)
式(6)の両辺を式(12)の両辺で除算して式(13)が得られる:
ΛS(Δθ)/ΛF(Δθ)={4×n4(Δλ、ΔT)−4×n2(Δλ、ΔT)}/{2×n2(Δλ、ΔT)−2×n1(Δλ、ΔT)} ・・・(13)
以下、第2の周期的分極反転構造体120が3倍波変換部である場合と同様に検討を進めればよい。即ち、式(13)に式(1)と式(10)を代入して得られる式に基づくグラフ1と式(6)に基づくグラフ2の交点について検討する。その結果、θS0=θF0の場合には2倍波変換部と4倍波変換部において同時に位相整合させることが困難である一方で、θS0=θF0ではない所定の大きさのθS0及びθF0を設定した場合には2倍波変換部と4倍波変換部において同時に位相整合させることは容易であるとの結論が得られる。
本発明の第2の実施形態に係る波長変換素子10は、図11に示すようにスラブ導波路型である。即ち、複数の周期的分極反転構造体100を直列に一体化して配置されたコア部150が形成されている点が、バルク形状の強誘電体結晶を用いた第1の実施形態と異なる点である。図11に示した波長変換素子10では、上部クラッド層310と下部クラッド層320によって上下から挟み込まれたコア部150が基板400上に形成されている。その他の構成については、図1に示す第1の実施形態と同様である。
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
10…波長変換素子
15…角度調整プレート
20…レーザ光源
50…温度調整装置
60…光学素子
100…周期的分極反転構造体
101…入射面
102…出射面
110…第1の周期的分極反転構造体
111、112…分極領域
120…第2の周期的分極反転構造体
121、122…分極領域
150…コア部
210、220…コーティング膜
310…上部クラッド層
320…下部クラッド層
400…基板
Claims (10)
- 基本波光が入射される入射面と前記基本波光が波長変換された波長変換光が出射される出射面との間で直列に一体化して配置された、分極反転する周期が互いに異なる複数の周期的分極反転構造体を備え、
前記複数の周期的分極反転構造体のそれぞれにおいて、分極方向が交互に反転する複数の分極領域が平行に配列され、
前記基本波光が入射されて前記複数の周期的分極反転構造体の内部を進行する光の光軸方向と、前記複数の分極領域が配列される周期方向とのなす傾斜角が、前記複数の周期的分極反転構造体で互いに異なり、
前記複数の周期的分極反転構造体の温度及び前記傾斜角を前記複数の周期的分極反転構造体で同じだけ変化させることによって、前記基本波光の基本波波長が変化した場合に前記複数の周期的分極反転構造体それぞれにおいて同時に位相整合するように、前記複数の周期的分極反転構造体それぞれの前記周期方向と前記傾斜角が設定されている
ことを特徴とする波長変換素子。 - 前記複数の周期的分極反転構造体が、
前記基本波光の第2高調波を発生させる第1の周期的分極反転構造体と、
前記第1の周期的分極反転構造体で発生した前記第2高調波と、前記第1の周期的分極反転構造体で前記第2高調波に変換されなかった前記基本波光との和周波として、前記基本波光の第3高調波を発生する第2の周期的分極反転構造体と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記複数の周期的分極反転構造体が、
前記基本波光の第2高調波を発生させる第1の周期的分極反転構造体と、
前記第1の周期的分極反転構造体で発生した前記第2高調波の第2高調波を発生して、前記基本波光の第4高調波を発生させる第2の周期的分極反転構造体と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記複数の周期的分極反転構造体が、1つの強誘電体結晶に一体的に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の波長変換素子。
- 前記複数の周期的分極反転構造体がコア部として形成されたスラブ導波路型であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の波長変換素子。
- 前記複数の周期的分極反転構造体のそれぞれの前記周期方向が、互いに異なる前記傾斜角で前記光軸方向と斜めに交差していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の波長変換素子。
- 前記複数の周期的分極反転構造体が、マグネシウムを添加した定比組成タンタル酸リチウム結晶に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の波長変換素子。
- 基本波光を出射するレーザ光源と、
前記基本波光が入射される入射面と前記基本波光が波長変換された波長変換光が出射される出射面との間で直列に一体化して配置された、分極反転する周期が互いに異なる複数の周期的分極反転構造体を有する波長変換素子と
を備え、
前記複数の周期的分極反転構造体のそれぞれにおいて分極方向が交互に反転する複数の分極領域が平行に配列され、
前記基本波光が入射されて前記複数の周期的分極反転構造体の内部を進行する光の光軸方向と、前記複数の分極領域が配列される周期方向とのなす傾斜角が、前記複数の周期的分極反転構造体で互いに異なり、
前記複数の周期的分極反転構造体の温度及び前記傾斜角を前記複数の周期的分極反転構造体で同じだけ変化させることによって、前記基本波光の基本波波長が変化した場合に前記複数の周期的分極反転構造体それぞれにおいて同時に位相整合するように、前記複数の周期的分極反転構造体それぞれの前記周期方向と前記傾斜角が設定されている
ことを特徴とするレーザ装置。 - 前記光軸方向と前記複数の周期的分極反転構造体それぞれの前記周期方向とのなす前記傾斜角を同時に同じだけ調整する角度調整手段を更に備えることを特徴とする請求項8に記載のレーザ装置。
- 前記複数の周期的分極反転構造体の温度を同時に同じだけ変化させる温度調整手段を更に備えることを特徴とする請求項8又は9に記載のレーザ装置。
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