JP2014085398A - 光変調器及び光偏向器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の電気光学変調器に比べて、駆動電圧が低く高速動作が可能な光変調器及び光偏向器を提供する。
【解決手段】電気光学材料で構成されたコア層と電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成され且つコア層を挟み込むように配置された一対のクラッド層とを含み、光が伝搬する間にコア層で生じた電気光学効果により入射光を変調する光導波路層と、光導波路層の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成され光導波路層を挟み込むように配置された一対の高誘電率層と、光導波路層及び一対の高誘電率層を挟み込むように配置され光導波路層に対し光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する一対の電極と、を有し、第1の電極の幅が第2の電極の幅よりも狭く、一対の高誘電率層の各々の幅が第1の電極の幅と同じか第1の電極の幅よりも狭い、光変調器とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光変調器及び光偏向器に関する。
電気光学効果を用いた光変調器は一般に電気光学変調器と称される。電気光学変調器は、電気光学材料で構成された光導波路を有している。ここでの電気光学材料とは、印加される電界の強度に応じて屈折率が変化する等の電気光学効果を示す材料である。電気光学変調器に入射した光は、光導波路を伝搬する間に生じた電気光学効果により振幅や位相が変調されて出力される。例えば、屈折率変化により光の位相が変調される。
従来、ニオブ酸リチウム(LiNbO)を用いた電気光学変調器が実用化されている。また、出願人は、電気光学材料としてフォトニック結晶を用いた電気光学変調器(光偏向素子)を提案している(特許文献1参照)。
特開2010−223980号公報
しかしながら、従来の電気光学変調器は、駆動電圧が高く、駆動回路による高速動作が困難であった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、従来の電気光学変調器に比べて、駆動電圧が低く高速動作が可能な光変調器及び光偏向器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の光変調器は、印加される電界の強度に応じて電気光学効果を示す電気光学材料で構成されたコア層と、前記電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成され且つ前記コア層を挟み込むように配置された一対のクラッド層と、を含み、光が伝搬する間にコア層で生じた電気光学効果により入射光を変調する光導波路層と、前記光導波路層の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成され、前記光導波路層を挟み込むように配置された一対の高誘電率層と、前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層を挟み込むように配置され、前記光導波路層に対し光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する一対の電極と、を有し、前記一対の電極が第1の電極と第2の電極とで構成され、前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅よりも狭く、前記一対の高誘電率層の各々の幅が前記第1の電極の幅と同じか前記第1の電極の幅よりも狭い、光変調器である。
上記の光変調器において、前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層が、前記第2の誘電体よりも比誘電率が低い誘電体内に埋め込まれていてもよい。前記第2の誘電体よりも比誘電率が低い誘電体は、前記第1の誘電体であってもよく、前記第1の誘電体より高誘電率で且つ前記第2の誘電体より低誘電率の第3の誘電体であってもよい。
前記電気光学材料としては、電気光学樹脂又はフォトニック結晶を用いることができる。前記第1の誘電体としては、空気、シリコン、金属酸化物又は樹脂を用いることができる。前記第2の誘電体としては、セラミクス又は金属酸化物を用いることができる。
上記目的を達成するために本発明の光偏向器は、印加される電界の強度に応じて屈折率変化を示す電気光学材料で構成されたコア層と、前記電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成され且つ前記コア層を挟み込むように配置された一対のクラッド層と、を含み、光が伝搬する間にコア層で生じた屈折率変化により入射光の伝播方向を変化させる光導波路層と、前記光導波路層の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成され、前記光導波路層を挟み込むように配置された一対の高誘電率層と、前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層を挟み込むように配置され、前記光導波路層に対し光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する一対の電極と、を有し、前記一対の電極が第1の電極と第2の電極とで構成され、前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅よりも狭く、前記一対の高誘電率層の各々の幅が前記第1の電極の幅と同じか前記第1の電極の幅よりも狭い光偏向器である。
上記の光偏向器において、前記コア層が、第1方向で伝播された入射光が入射する入射端面、前記入射端面から入射されて伝播する伝播光を反射する少なくとも1つの反射面、及び前記反射面で反射された伝播光が前記第1方向とは異なる第2方向に出射する出射端面を少なくとも有するフォトニック結晶構造を含んでいてもよい。
また、入射光を入射位置から前記入射端面まで導光する入射ポートと、前記出射端面からの出射光を出射位置まで導光する出射ポートとを更に備えていてもよい。この場合は、前記出射ポートが前記出射端面から離間して配置されるようにしてもよい。
本発明によれば、従来の電気光学変調器に比べて、駆動電圧が低く高速動作が可能な光変調器及び光偏向器が提供される。
(A)は本発明の実施の形態に係る光変調器の構成の一例を示す模式図である。(B)は光導波路層周辺の構成の一例を示す部分拡大図である。 (A)はシミュレーション計算に用いた本発明の実施の形態に係る光変調器の構成を示す模式図である。(B)はシミュレーション計算の結果を示すグラフである。 (A)はシミュレーション計算に用いた比較例に係る光変調器の構成を示す模式図である。(B)はシミュレーション計算の結果を示すグラフである。 変形例に係る光変調器の構成を示す模式図である。 (A)〜(D)は光変調器の第1の製造方法の各工程を示す工程図である。 (A)〜(E)は光変調器の第1の製造方法の各工程を示す工程図である。 (A)〜(D)は光変調器の第1の製造方法の各工程を示す工程図である。 (A)〜(C)は光変調器の第2の製造方法の各工程を示す工程図である。 (A)〜(E)は光変調器の第2の製造方法の各工程を示す工程図である。 (A)〜(E)は光変調器の第2の製造方法の各工程を示す工程図である。 本発明の実施の形態に係る光偏向器の構成の一例を示す斜視図である。 (A)は図11に示す光偏向器の構成を示す平面図である。(B)は図11に示す光偏向器の光軸に沿った断面図である。 変形例に係る光偏向器の構成を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<光変調器>
(光変調器の構成)
まず、本発明の実施の形態に係る光変調器の構成について説明する。図1(A)は本発明の実施の形態に係る光変調器の構成の一例を示す模式図である。図1(B)は光導波路層周辺の構成の一例を示す部分拡大図である。図1(A)及び(B)は光伝搬方向と直交する断面における断面図である。ここで「光伝搬方向」とは、図1(A)の右下に図示した通り、紙面に垂直な方向である。
図1(A)に示すように、光変調器10はコア層12を有している。コア層12は、印加される電界の強度に応じて電気光学効果を示す電気光学材料で構成されている。図1(B)に示すように、コア層12の両側には、コア層12を挟み込むように一対のクラッド層14、16が配置されている。クラッド層14、16の各々は、電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成されている。コア層12と一対のクラッド層14、16とで光導波路層18が構成される。この構成により、光導波路層18を光が伝搬する間に、コア層12で生じた電気光学効果により入射光が変調される、
光導波路層18の両側には、光導波路層18を挟み込むように一対の高誘電率層20、22が配置されている。高誘電率層20、22の各々は、光導波路層18の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成されている。即ち、光導波路層18は、高誘電率層20、22よりも比誘電率の低い低誘電率領域となる。なお、光導波路層18の比誘電率とは、コア層12及び一対のクラッド層14、16全体における平均的な比誘電率である。光導波路層18及び高誘電率層20、22が積層された積層体は、第3の誘電体24内に埋め込まれている。後述する電極と接触する高誘電率層20、22の表面だけが第3の誘電体24から露出している。
なお、積層体において「表面」とは、隣接する誘電体層がない側の面である。図1(A)に示す例では、第3の誘電体24は、第1の誘電体より高誘電率で且つ第2の誘電体より低誘電率の誘電体で構成されている。これら種々の誘電体からなる領域を誘電体層19と総称する。
誘電体層19の両側には、誘電体層19を挟み込むように一対の電極26、28が配置されている。本実施の形態に係る光変調器は、いわゆる横型光変調器である。一対の電極、即ち、第1の電極26、第2の電極28の各々は、光導波路層18に対して光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する制御電極として機能する。ここで「光伝搬方向」とは、図1(A)の右下に図示した通り、紙面に垂直な方向である。
第1の電極26は、高誘電率層20の表面側に設けられている。第2の電極28は、高誘電率層22が露出した誘電体層19の片面全面を覆うように、高誘電率層22の表面側に設けられている。第1の電極26の幅W1は、第2の電極の幅W2より狭い。また、高誘電率層20、22の幅は、第1の電極26の幅W1と同じか、第1の電極26の幅W1よりも狭い。
コア層12を構成する電気光学材料としては、EOポリマー等の電気光学樹脂、フォトニック結晶等を用いることができる。フォトニック結晶とは、第1の媒質中に屈折率の異なる第2の媒質が光の波長程度の周期で配列された結晶構造を有し、フォトニックバンド構造を備えた結晶体である。図1(B)に示す例では、第1の媒質12A(例えば、シリコン)中に、屈折率の異なる第2の媒質12B(例えば、空気)が配列された例を示している。
フォトニックバンド構造とは、特定の波長範囲の光の存在が禁止されるフォトニックバンドギャップが現れる特性である。フォトニック結晶は、このフォトニックバンド構造に起因して、従来の光学結晶とは異なる特有の光学特性を示す。フォトニック結晶に特有の光学特性の1つとして、スーパープリズム効果がある。スーパープリズム効果とは、入射角や波長の僅かな変化に対して屈折角を大きく変化させる効果である。フォトニック結晶で構成されたプリズムは、通常の光学プリズムの100倍〜1000倍の光分解能を有する。
クラッド層14、16を構成する第1の誘電体としては、空気、シリコン(比誘電率:約2)、酸化ケイ素等の金属酸化物、低誘電率の樹脂等を用いることができる。低誘電率の樹脂としては、例えば、日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」(比誘電率:2.2〜2.3)等が挙げられる。
高誘電率層20、22を構成する第2の誘電体としては、いわゆるHigh-k(高誘電率)材料を用いることができる。High-k材料としては、アルミナ(酸化アルミニウム)系セラミクス等のセラミクス(比誘電率:12)、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物が挙げられる。アルミナ系セラミクスとしては、アスザック社製の「ブラックアルミナ(登録商標)」等が挙げられる。
第3の誘電体24としては、シリコン(比誘電率:2.4)や上記の低誘電率の樹脂(比誘電率:2.2〜2.3)、EOポリマー(比誘電率:4〜5)等の樹脂、酸化ケイ素(比誘電率:3.9)等の金属酸化物を用いることができる。第1の電極26、第2の電極28としては、銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)等の金属電極を用いることができる。
なお、誘電体層19内で比誘電率が上記の分布を有していればよく、後述する電界分布の変化を得るという目的においては、特に材料が制限される訳ではない。半導体、結晶、酸化物、樹脂、空気等の材料を適宜組み合わせて使用してもよい。ここで「誘電体」とは、電界を加えると誘電分極を生じる物質である。「比誘電率」とは、真空の誘電率εを1とする比誘電率ε(=ε/ε)である。以下では、適宜「ε」と略称する。
例えば、電気光学材料と誘電体とを以下のような組み合わせとしてもよい。
電気光学材料:シリコン中にEOポリマー柱が配列されたフォトニック結晶(ε=4)
第1の誘電体:空気(ε=1)
第2の誘電体:アルミナ系セラミクス(ε=12)
第3の誘電体:低誘電率の樹脂
日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」(ε=2.25)
(光変調器の動作)
次に、光変調器10の動作について説明する。
第1の電極26と第2の電極28との間に電圧を印加する。一対の電極間への電圧印加により、光導波路層18のコア層12に対して光伝搬方向と垂直な方向に電界が印加される。コア層12では、印加される電界の強度に応じて電気光学効果が発生する。光導波路層18を光が伝搬する間に生じた電気光学効果により入射光が変調される。
本実施の形態では、低誘電率領域である光導波路層18を一対の高誘電率層20、22で挟み込む構造としたことにより電界分布が変化して、これらの層を有しない従来の構造に比べて、光導波路層18における電位勾配(即ち、電界強度)が大きくなる。従って、一定の駆動電圧下では、従来の構造に比べてコア層12における電気光学効果が大きくなる。換言すれば、光変調器10の駆動電圧が、従来の構造の光変調器に比べて低下する。駆動電圧の低下により、高速動作が可能となる。
(電界分布の変化)
次に、電界分布の変化について説明する。
図2(A)はシミュレーション計算に用いた本発明の実施の形態に係る光変調器の構成を示す模式図である。図2(A)に示す光変調器は、図1に示す光変調器10と同じ構成を有している。このため同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。併記した数値の単位はマイクロメートル(μm)である。図2(A)から分かるように、各部の幅及び厚さ、各部を構成する材料は以下の通りである。なお、第2の電極28の幅及び厚さ等、シミュレーション計算と無関係な部分の説明は省略する。また、白色部分は空気(ε=1)である。
光導波路層18:幅2μm、厚さ0.45μm、ε=4
高誘電率層20:幅2μm、厚さ0.9μm、
アルミナ系セラミクス、ε=12
高誘電率層22:幅2μm、厚さ3.15μm、
アルミナ系セラミクス、ε=12
第1の電極26:幅2μm、厚さ1μm、
誘電体層19: 幅20μm、厚さ4.5μm
第3の誘電体24:(幅9μm、厚さ4.5μm)×2
低誘電率の樹脂/日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」
ε=2.25
また、光導波路層18は、フォトニック結晶からなるコア層12とEOポリマーからなるクラッド層14,16とを備えている。コア層12を構成するフォトニック結晶は、第1の媒質(シリコン、ε=2.4)中に第2の媒質(EOポリマー、ε=4.8)が配列された構造を有している。光導波路層18の比誘電率(ε=4)は、コア層12及びクラッド層14,16からなる低誘電率領域の比誘電率として計算されたものである。
図2(B)はシミュレーション計算の結果を示すグラフである。縦軸は電位を表す。電位の単位はボルト(V)である。横軸はGND(0V)である第2の電極28からの距離を表す。単位はμmである。図2(A)に示す構造の光変調器10において、第1の電極26と第2の電極28との間に1Vの電圧を印加するとしてシミュレーション計算を行った。シミュレーション計算の結果として、光変調器10の中心線Lに沿った電位分布が得られた。各層との関係を併記する。図2(B)によれば、高誘電率層20と高誘電率層22とに挟まれた低誘電率領域である光導波路層18において、他の部分より電位勾配が急になり、電界強度が大きくなっていることが分かる。
上記の計算結果を、比誘電率が一定の誘電体層に電圧を印加する場合(比較例)の計算結果と比較する。図3(A)はシミュレーション計算に用いた比較例に係る光変調器の構成を示す模式図である。併記した数値の単位はμmである。図3(B)はシミュレーション計算の結果を示すグラフである。縦軸は電位を表す(単位:V)。横軸はGNDである第2の電極28からの距離を表す(単位:μm)。
図3(A)に示す光変調器10Rは、図1に示す光変調器10の誘電体層19全体を第3の誘電体24で構成したものである。同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。図3(A)から分かるように、各部の幅及び厚さ、各部を構成する材料は以下の通りである。
第1の電極26:幅2μm、厚さ1μm、
誘電体層19(=第3の誘電体24)
:幅20μm、厚さ4.5μm
低誘電率の樹脂/日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」
ε=2.25
図3(B)から分かるように、図3(A)に示す構造の光変調器10Rにおいて、第1の電極26と第2の電極28との間に1Vの電圧を印加するとしてシミュレーション計算を行うと、誘電体層19(=第3の誘電体24)での電位勾配は一定となることが分かる。即ち、本実施の形態のように、一対の高誘電率層20、22に挟まれた光導波路層18でなければ、電位勾配は急に変化しない。
(変形例に係る光変調器)
なお、上記の実施の形態では、積層体を第1の誘電体より高誘電率で且つ第2の誘電体より低誘電率の第3の誘電体の中に埋め込む例について説明したが、低誘電率層が空気以外の材料で構成される場合等には、積層体を第1の誘電体に埋め込むようにしてもよい。
図4は変形例に係る光変調器の構成を示す模式図である。図4は、図1(A)と同様に、光伝搬方向と直交する断面における断面図である。変形例に係る光変調器10Aでは、誘電体層19のうちコア層12及び高誘電率層20、22以外の領域は、第1の誘電体25で充填されている。第1の誘電体25は、コア層12を構成する電気光学材料よりも低屈折率である。コア層12の両側には、クラッド層14、16の代わりに、第1の誘電体25が配置される。換言すれば、コア層12の両側に配置された第1の誘電体25が、クラッド層として機能する。
例えば、電気光学材料と誘電体とを以下のような組み合わせとしてもよい。
電気光学材料:EOポリマー(ε=4〜5)
第1の誘電体:低誘電率の樹脂/日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」
ε=2.25
第2の誘電体:アルミナ系セラミクス(ε=12)
(光変調器の製造方法)
次に、光変調器の製造方法について説明する。ここでは、図1(A)に示す構成の光変調器を製造するための「第1の製造方法」と、図4に示す構成の光変調器を製造するための「第2の製造方法」とについて説明する。なお、以下では、複数の光変調器を同時に製造する量産化に適した方法について説明する。2個の光変調器が同時に製造される工程を図示するが、光変調器の個数に制限はない。複数の光変調器を同時に製造する工程では、最後に個々の光変調器が切り出されて個片化される。
−第1の製造方法−
第1の製造方法では、以下の材料で構成された光変調器を製造する方法を例示する。
電気光学材料:シリコン中にEOポリマー柱が配列されたフォトニック結晶
第1の誘電体:酸化ケイ素
第2の誘電体:酸化ハフニウム
第3の誘電体:シリコン
光変調器の第1の製造方法では、図5(A)〜(D)に示す工程により部材Bを作製し、図6(A)〜(E)に示す工程により光変調器の基本部材を作製して、図7(A)〜(D)の工程で基本部材と部材Bとを貼り合せる。以下、順を追って説明する。
(部材Bの作製)
まず、部材Bの作製工程について説明する。
図5(A)に示すように、第3の誘電体24を形成するためにシリコン基板24Aを用意する。次に、図5(B)に示すように、シリコン基板24Aの一方の面に酸化ケイ素(SiO)を堆積させて、酸化ケイ素からなるクラッド層14を形成する。酸化ケイ素の堆積には、プラズマ化学気相成長法(PECVD:Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)が用いられる。なお、堆積させた酸化ケイ素膜を、化学研磨等により平坦化してもよい。
次に、図5(C)に示すように、シリコン基板24Aに、高誘電率層20を配置するための凹部20Cを形成する。凹部20Cの形成には、反応性イオンエッチング等のドライエッチングが用いられる。ドライエッチングには、例えば、フッ化硫黄(SF)と酸素(O)との混合ガスによる反応性イオンエッチングを用いてもよい。
次に、図5(D)に示すように、凹部20C内に第2の誘電体(高誘電率材料)である酸化ハフニウムを堆積して、高誘電率層20を形成する。これにより、部材Bが完成する。
(基本部材の作製)
次に、光変調器の基本部材の作製工程について説明する。
図6(A)に示すように、シリコン基板24A上に酸化ケイ素層とシリコン層とが積層されたSOI基板を用意する。酸化ケイ素層はクラッド層16とされる。シリコン層はコア層12を形成するための第1媒体層12Aとされる。
次に、図6(B)に示すように、フォトニック結晶構造を作り込むために、フォトリソグラフィを用いてシリコンからなる第1媒体層12Aに複数の貫通孔12Cを形成する。例えば、貫通孔12Cを形成する領域以外の第1媒体層12Aの表面をマスクで覆い、マスクを用いたドライエッチングにより貫通孔12Cを形成する。ドライエッチングには、フッ化炭素(CF)プラズマによる反応性イオンエッチングを用いてもよい。なお、不要なマスクは、酸素プラズマによる反応性イオンエッチング等により除去すればよい。
次に、図6(C)に示すように、シリコン基板24Aに、高誘電率層22を配置するための凹部22Cを形成する。凹部22Cの形成には、凹部20Cの形成と同様に、反応性イオンエッチング等のドライエッチングが用いられる。次に、図6(D)に示すように、凹部22C内に第2の誘電体である酸化ハフニウムを堆積して、高誘電率層22を形成する。
次に、図6(E)に示すように、貫通孔12Cに第2の媒体12BであるEOポリマーを充填する。例えば、EOポリマーとしては、電気光学効果を有するポリマーである「AJ-CKL1」と、母材であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)との混合物を用いてもよい。この混合物を溶剤である1,1,2-トリクロロエチレンに溶解させた溶液を、スピンコーティング等により第1媒体層12Aに塗布する。加熱等により溶剤を除去すると、貫通孔12CにEOポリマーが充填されたフォトニック結晶構造のコア層12が形成される。これにより、基本部材が完成する。
(基本部材と部材Bの貼り合せ)
次に、基本部材と部材Bの貼り合せ工程について説明する。
図7(A)に示すように、基本部材のコア層12と部材Bのクラッド層14とが接着されるように、図6(E)に示す基本部材と図5(D)に示す部材Bとを貼り合せる。次に、図7(B)に示すように、シリコン基板24Aを高誘電率層20、22の表面が露出するまで研磨して、余分なシリコン基板24Aを除去する。これにより、第3の誘電体24が形成される。
次に、図7(C)に示すように、電極を形成するために、誘電体の両側の面に金属薄膜26A、28を形成する。金属薄膜26A、28は、アルミニウム(Al)をスパッタリングして成膜してもよい。次に、図7(D)に示すように、フォトリソグラフィを用いて金属薄膜26Aをパターニングし、所望の形状の第1の電極26を形成する。なお、金属薄膜28は裏面全面に設けられるので、金属薄膜28はそのまま第2の電極28とされる。
例えば、第1の電極26を形成する金属薄膜26Aの表面をマスクで覆い、マスクを用いたドライエッチングにより所望の形状の第1の電極26を形成する。ドライエッチングには、塩素(Cl)プラズマによる反応性イオンエッチングを用いてもよい。なお、不純物残渣は不要なマスクは、Al残渣除去液等により除去すればよい。
本実施の形態では、コア層12の第2の媒体にEOポリマーを用いているので、次に、EOポリマーを機能させるための「配向」という処理を行う。例えば、対象物を加熱しながら第1の電極26と第2の電極28との間に数Vから数十Vの電圧を印加することで、EOポリマーを配向させる。最後に、スクライビング等により個々の光変調器を切り出して個片化し、光変調器が完成する。
−第2の製造方法−
第2の製造方法では、以下の材料で構成された光変調器を製造する方法を例示する。
電気光学材料:シリコン中にEOポリマー柱が配列されたフォトニック結晶
第1の誘電体:低誘電率の樹脂/日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」
第2の誘電体:アルミナ系セラミクス
光変調器の第1の製造方法では、図8(A)〜(C)に示す工程により部材Aを作製し、図9(A)〜(E)、図10(A)に示す工程により光変調器の基本部材を作製して、図10(B)〜(E)の工程で基本部材と部材Aとを貼り合せる。なお、光変調器の基本部材の作製工程においても部材Aが用いられる。以下、順を追って説明する。
(部材Aの作製)
まず、部材Aの作製工程について説明する。
図8(A)に示すように、アルミナ系セラミクスを第2の誘電体として用いて、一方の面に複数の凸部22Bと複数の凹部22Cとを有する板状部材22Aを焼成する。アルミナ系セラミクスとしては、アスザック社製の「ブラックアルミナ(登録商標)」を用いてもよい。次に、図8(B)に示すように、板状部材22Aの凹凸が形成された面に、第1の誘電体25Aである日本ゼオン社製の「ZEONEX480(登録商標)」を加熱下で圧着する。
「ZEONEX480(登録商標)」は120℃〜160℃の温度で成型可能である。加熱下で圧着されることにより、図8(C)に示すように、板状部材22Aの凹凸に嵌め合わされた第1の誘電体25が形成される。即ち、板状部材22Aの複数の凹部22Cは、第1の誘電体25で充填される。これにより、下部用の部材Aが完成する。
同様に、複数の凸部20Bと複数の凹部20Cとを有する板状部材20Aに、第1の誘電体25Aを加熱下で圧着することで、板状部材20Aの凹凸に嵌め合わされた第1の誘電体25が形成される。これにより、上部用の部材Aが完成する。
(基本部材の作製)
次に、光変調器の基本部材の作製工程について説明する。
図9(A)に示すように、シリコン基板50上に酸化ケイ素層52とシリコン層とが積層されたSOI基板を用意する。シリコン層はコア層12を形成するための第1媒体層12Aとされる。
次に、図9(B)に示すように、フォトニック結晶構造を作り込むために、フォトリソグラフィを用いてシリコンからなる第1媒体層12Aに複数の貫通孔12Cを形成する。次に、図9(C)に示すように、貫通孔12Cに第2の媒体12BであるEOポリマーを充填する。これにより第1の媒体12A(シリコン)中に第2の媒体12B(EOポリマー)が配列されたフォトニック結晶構造を有するコア層12が形成される。
次に、図9(D)に示すように、基本部材のコア層12と下部用の部材Aの第1の誘電体25とが接着されるように、図9(C)に示す基本部材を逆さまにして、図8(C)に示す下部用の部材Aと貼り合せる。次に、図9(E)に示すように、シリコン基板50を研磨により除去する。次に、図10(A)に示すように、酸化ケイ素層52を研磨により除去する。これにより、基本部材が完成する。
(基本部材と部材Aの貼り合せ)
次に、基本部材と上部用の部材Aの貼り合せ工程について説明する。
図10(B)に示すように、基本部材のコア層12と上部用の部材Aの第1の誘電体25とが接着されるように、図10(A)に示す基本部材と図8(C)に示す部材Aとを貼り合せる。次に、図10(C)に示すように、板状部材20A、22Aの各々を第1の誘電体25の表面が露出するまで研磨して、余分な板状部材20A、22Aを除去する。これにより、光変調器の誘電体部分が形成される。
次に、図10(D)に示すように、電極を形成するために、誘電体の両側の面にスパッタリング等により金属薄膜26A、28を形成する。次に、図10(E)に示すように、フォトリソグラフィを用いて金属薄膜26Aをパターニングし、所望の形状の第1の電極26を形成する。なお、金属薄膜28は第2の電極28とされる。
第1の製造方法と同様に、コア層12の第2の媒体にEOポリマーを用いているので、次に、EOポリマーを機能させるための「配向」処理を行う。最後に、スクライビング等により個々の光変調器を切り出して個片化し、光変調器が完成する。
<光偏向器>
(光偏向器の構成)
次に、本発明の実施の形態に係る光偏向器の構成について説明する。
図11は本発明の実施の形態に係る光偏向器の構成の一例を示す斜視図である。図12(A)は図11に示す光偏向器の構成を示す平面図である。図12(B)は図11に示す光偏向器の光軸に沿った断面図である。
図11に示すように、光偏向器30は、導電性基板32、光偏向部34、入射ポート36、出射ポート38、第1の電極37及び第2の電極39を有している。光偏向部34、入射ポート36及び出射ポート38の各々は、導電性生基板32の主面32A上に配置されている。入射ポート36は光偏向部34の光入射側に配置され、出射ポート38は光偏向器の光出射側に配置されている。出射ポート38は、後述するフォトニック結晶の出射端面から離間して配置されている。出射ポート38を離間して配置すると、消光比が高くなる。
図12(A)及び(B)に示すように、光偏向部34は、電気光学効果により入射光を変調するコア層40Mを有している。本実施の形態では、コア層40Mは、第1の媒体からなる第1媒体層40の一部に形成されたフォトニック結晶である。コア層40Mの両側には、コア層40Mを挟み込むように一対のクラッド層42A、42Bが配置されている。一対のクラッド層42A、42Bの各々は、電気光学材料より低屈折率の第1の誘電体で構成されている。コア層40Mと一対のクラッド層42A、42Bとで光導波路層が構成される。光導波路層(即ち、コア層40Mと一対のクラッド層42A、42B)は、低誘電率領域となる。
低誘電率領域の両側には、低誘電率領域を挟み込むように一対の高誘電率層44A、44Bが配置されている。一対の高誘電率層44A、44Bの各々は、第1の誘電体より高誘電率の第2の誘電体で構成されている。低誘電率領域及び高誘電率層44A、44Bが積層された積層体は、第3の誘電体46内に埋め込まれている。高誘電率層44A、44Bの表面は、第3の誘電体46から露出している。第1の電極37は、光偏向部34のコア層(フォトニック結晶)40Mに対応する領域に設けられている。第2の電極39は、基板32の裏面全面に設けられている。
なお、本実施の形態では、クラッド層42A、42Bの各々は、コア層40Mから離間されて配置されている。クラッド層42A、42Bの各々とコア層40Mとの間には、第3の誘電体46が充填されている。また、高誘電率層44Aは、クラッド層42Aから離間されて配置されている。高誘電率層44Aとクラッド層42Aとの間には、第3の誘電体46が充填されている。
コア層40Mは、第1媒体層40の一部に複数の貫通孔が周期的に配列されたフォトニック結晶である。以下では、コア層40Mを「フォトニック結晶40M」と適宜言い換える。貫通孔の各々は、円形の開口部を有し、内部が第1の媒体より低誘電率の誘電体で満たされている。例えば、第1媒体層40をシリコンで構成し、第3の誘電体46をEOポリマー等の樹脂とした場合、貫通孔の内部は樹脂で満たされる。
本実施の形態では、フォトニック結晶40Mは、平面視が直角三角形に近似した台形状である。フォトニック結晶40Mは、入射光Binが入射する入射端面Sin、入射端面Sinから入射されて結晶内を伝播する伝播光を反射する反射面S、及び反射面Sで反射された伝播光が出射光Boutとして出射する出射端面Soutを備えている。入射端面Sinが1組の平行な対辺の一方を構成する下底であり、入射端面Sinと出射端面Soutとが対向し、反射面Sと残りの端面とがもう1組の対辺を構成している。
フォトニック結晶は、高い分散関係を有している。このため、外部媒体とフォトニック結晶との界面では、スネルの法則は成立せず、スーパープリズム効果と称される全く異なる屈折効果を得ることができる。スーパープリズム効果とは、入射角や波長の僅かな変化に対して屈折角を大きく変化させる効果である。例えば、フォトニック結晶で構成されたプリズムは、通常の光学プリズムの100倍〜1000倍の光分解能を有する。
なお、図12(B)から分かるように、入射ポート36及び出射ポート38の各々は、第1媒体層40と第3の誘電体46とで構成されて光を伝搬する。導電性基板32としては、導電性シリコン基板等を用いることができる。その他の各部の材料については、光変調器と同様であるため説明を省略する。
例えば、電気光学材料と誘電体とを以下のような組み合わせとしてもよい。
電気光学材料:シリコン中にEOポリマー柱が配列されたフォトニック結晶(ε=3〜4)
第1の誘電体:空気(ε=1)
第2の誘電体:アルミナ系セラミクス(ε=12)
第3の誘電体:EOポリマー(ε=4)
上記の光偏向器は、導電性基板32を挿入するための工程を加える以外は、上記の光変調器と同様の方法で製造することができる。
(光偏向器の動作)
次に、光偏向器30の動作について説明する。
上記の光偏向器30では、入射ポート36により、入射光Binが入射位置からフォトニック結晶40Mの入射端面Sinまで導光される。入射光Binが、入射端面Sinからフォトニック結晶40Mに入射する。入射光Binは、周辺媒体とフォトニック結晶40Mとの境界面でスーパープリズム効果により屈折されて、フォトニック結晶40M内を伝播する。フォトニック結晶40M内を伝播する伝播光は、反射面Sで反射される。
反射面Sで反射された伝播光は、出射端面Soutから出射する。出射光Boutは、フォトニック結晶40Mと周辺媒体との境界面でスーパープリズム効果により屈折されて、外部媒体を入射方向とは異なる方向に伝播する。即ち、入射光Binは光偏向部34により矢印A方向に偏向される。出射端面Soutから出射された出射光Boutは、出射ポート38により出射位置まで導光されて、出射位置から光偏向器30の外部に出射される。
本実施の形態では、第1の電極37と第2の電極39との間に電圧を印加する。一対の電極間への電圧印加により、光導波路層のコア層であるフォトニック結晶40Mに対して光伝搬方向と垂直な方向に電界が印加される。フォトニック結晶40Mでは、印加される電界の強度に応じて屈折率が変化する。光が伝搬する間に生じた屈折率変化に応じて入射光Binが偏向される。
印加する電圧を制御してフォトニック結晶の屈折率を変化させる光偏向器は存在する(特開2006−178363号公報)が、一般に駆動電圧が高く高速動作が困難である。本実施の形態では、低誘電率領域である光導波路層を一対の高誘電率層44A、44Bで挟み込む構造としたことにより電界分布が変化して、これらの層を有しない従来の構造に比べて、低誘電率領域における電位勾配(即ち、電界強度)が大きくなる。
従って、一定の駆動電圧下では、従来の構造に比べてフォトニック結晶40Mにおける屈折率変化がより大きくなる。換言すれば、光偏向器30の駆動電圧は、従来の構造の光偏向器に比べて低下する。駆動電圧の低下により、高速動作が可能となる。
また、スーパープリズム効果に基づく2回の超屈折を利用することにより、1回の超屈折を利用する場合よりも偏向角度を大きくすることが可能である。本実施の形態では、低誘電率領域における電界強度を大きくすることで、屈折率変化がより大きくなるので、偏向角度を更に大きくすることが可能である。
(変形例に係る光偏向器)
次に、光偏向器の変形例について説明する。
図13は変形例に係る光偏向器の構成を示す平面図である。変形例に係る光偏向器30Aは、出射ポート38に代えて、光偏向部34内に形成されたグレーティング構造50を有している。グレーティング構造50は、フォトニック結晶40Mの光出射側に配置される。グレーティング構造50としては、放射性グレーティング等を用いることができる。グレーティング構造50を配置することで、Blazing効果(一方向にエネルギーを集中して放射させる)により、出射光Boutを所望の出射位置から出射させることができる。
<その他の変形例>
なお、上記各実施の形態で説明した光変調器及び光偏向器の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内においてその構成を変更してもよいことは言うまでもない。
例えば、上記では主に光導波路層のコア層がフォトニック結晶である場合について説明したが、電気光学樹脂等の他の電気光学材料を用いてもよい。低誘電率領域に配置される光導波路層が電気光学材料で構成されていれば、低誘電率領域における電界強度が大きくなった場合に、より大きな電気光学効果を得ることができる。
また、上記では、コア層であるフォトニック結晶の全体により大きな電界が印加される例について説明したが、光導波路層の光変調に関わる変調領域に局所的により大きな電界を印加してもよい。変調領域に対し電極、高誘電率層の形状、配置等を適宜設計することで、変調領域に局所的により大きな電界が印加される。
10、10R、10A 光変調器
12 コア層
12A 第1媒質
12B 第2媒質
14、16 クラッド層
18 光導波路層(低誘電率領域)
19 誘電体層
20、22 高誘電率層
24 第3の誘電体
25 第1の誘電体
26 第1の電極
28 第2の電極
30、30A 光偏向器
32 導電性基板
32A 主面
34 光偏向部
36 入射ポート
37 第1の電極
38 出射ポート
39 第2の電極
40M コア層(フォトニック結晶)
40 第1媒体層
42A、42B クラッド層
44A 、44B 高誘電率層
46 第3の誘電体
50 グレーティング構造
in 入射光
out 出射光
L 中心線
in 入射端面
out 出射端面
反射面


Claims (10)

  1. 印加される電界の強度に応じて電気光学効果を示す電気光学材料で構成されたコア層と、前記電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成され且つ前記コア層を挟み込むように配置された一対のクラッド層と、を含み、光が伝搬する間にコア層で生じた電気光学効果により入射光を変調する光導波路層と、
    前記光導波路層の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成され、前記光導波路層を挟み込むように配置された一対の高誘電率層と、
    前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層を挟み込むように配置され、前記光導波路層に対し光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する一対の電極と、
    を有し、
    前記一対の電極が第1の電極と第2の電極とで構成され、前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅よりも狭く、前記一対の高誘電率層の各々の幅が前記第1の電極の幅と同じか前記第1の電極の幅よりも狭い、
    光変調器。
  2. 前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層が、前記第2の誘電体よりも比誘電率が低い誘電体内に埋め込まれた請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記第2の誘電体よりも比誘電率が低い誘電体が、前記第1の誘電体である請求項2に記載の光変調器。
  4. 前記第2の誘電体よりも比誘電率が低い誘電体が、前記第1の誘電体より高誘電率で且つ前記第2の誘電体より低誘電率の第3の誘電体である請求項2に記載の光変調器。
  5. 前記電気光学材料が、電気光学樹脂又はフォトニック結晶である請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光変調器。
  6. 前記第1の誘電体が、空気、シリコン、金属酸化物又は樹脂である請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の光変調器。
  7. 前記第2の誘電体が、セラミクス又は金属酸化物である請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光変調器。
  8. 印加される電界の強度に応じて屈折率変化を示す電気光学材料で構成されたコア層と、前記電気光学材料よりも低屈折率の第1の誘電体で構成され且つ前記コア層を挟み込むように配置された一対のクラッド層と、を含み、光が伝搬する間にコア層で生じた屈折率変化により入射光の伝播方向を変化させる光導波路層と、
    前記光導波路層の比誘電率よりも高い比誘電率の第2の誘電体で構成され、前記光導波路層を挟み込むように配置された一対の高誘電率層と、
    前記光導波路層及び前記一対の高誘電率層を挟み込むように配置され、前記光導波路層に対し光伝搬方向と垂直な方向に電界を印加する一対の電極と、
    を有し、
    前記一対の電極が第1の電極と第2の電極とで構成され、前記第1の電極の幅が前記第2の電極の幅よりも狭く、前記一対の高誘電率層の各々の幅が前記第1の電極の幅と同じか前記第1の電極の幅よりも狭い、
    光偏向器。
  9. 前記コア層が、第1方向で伝播された入射光が入射する入射端面、前記入射端面から入射されて伝播する伝播光を反射する少なくとも1つの反射面、及び前記反射面で反射された伝播光が前記第1方向とは異なる第2方向に出射する出射端面を少なくとも有するフォトニック結晶構造を含む請求項8に記載の光偏向器。
  10. 入射光を入射位置から前記入射端面まで導光する入射ポートと、前記出射端面からの出射光を出射位置まで導光する出射ポートとを更に備え、前記出射ポートが前記出射端面から離間して配置された請求項8または9に記載の光偏向器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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