JP4345490B2 - 光分岐素子 - Google Patents
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Description
図1は光分岐素子の斜視図、図2はこの光分岐素子の各部の断面図である。この光分岐素子は電気光学効果プリズム部PR、スーパープリズムフォトニック結晶部PC、および光導波路部OWを備えている
図1において電気光学効果プリズム部PRには1つの光導波路を構成していて、この光導波路からスーパープリズムフォトニック結晶部(以下、単に「フォトニック結晶部」と言う。)PCに対して所定の入射角で入射する。フォトニック結晶部PCから出射した光は光導波路部OWの2つの導波路のうち何れか一方を伝搬する。
_________________________________
n1 n2 θ1 θ2 θ1−θ2 θ3
_________________________________
2.4995 2.5 88.0° 87.695° 0.305° 3.047°
2.4995 2.5 89.0° 88.479° 0.521° 5.213°
2.4995 2.5 89.5° 88.750° 0.750° 7.507°
2.4995 2.5 89.9° 88.854° 1.146° 11.459°
_________________________________
_______________________________
角度[°] 進行距離[μm] 分離距離[μm]
_______________________________
1 10 0.175
1 50 0.873
1 100 1.746
1 1000 17.455
_______________________________
〔工程1〕
NbをドーピングしたSrTiO3 単結晶基板(以下、Nb−SrTiO3 基板という。)を洗浄し、エッチングし、乾燥を行う。
PLZTの組成をPb1-x Lax (Zr1-y Tiy )1-(x/4) O3 で表したとき、組成比x:y:(1−y)が、(9:65:35)であるPLZT、すなわちPLZT(9/65/35)(以下、このように「PLZT(x/y/(1-y) )」形式で表す。)のゾルゲル前駆体溶液を、Nb−SrTiO3 単結晶基板の結晶面(100)へスピンコーティングし、高速昇温炉(RTA炉)を用いて、O2 雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに750℃にて保持した後、冷却する。
次に、前記PLZT(9/65/35)前駆体溶液を、上記PLZT(9/65/35)エピタキシャル薄膜上へスピンコーティングし、高速昇温炉(RTA炉)を用いて、O2 雰囲気中で昇温して350℃にて保持した後、冷却する。この処理を繰り返すことにより、膜厚0.5μmのPLZTアモルファス薄膜を形成する。
次に、フォトレジストをスピンコーティングし、プリベークの後、露光し、現像を行うことにより、チャンネル光導波路のコアに対応する開口を有するレジスト・パターンを形成する。続いて、ポストベークの後、HCl水溶液でPLZTアモルファス薄膜の一部をウエット・エッチングにより除去する。
次に、リムーバによって上記フォトレジストの膜を剥離した後、加工後の上記PLZTアモルファス薄膜を固相エピタキシャル成長させ、先に形成したPLZTエピタキシャル薄膜と一体化させ、表面に断面略凹字型の溝部を有するバッファ層2を構成する。
上記PLZT(9/65/35)エピタキシャル薄膜からなるバッファ層2の表面に、PbZr1-y Tiy O3 と表したとき、組成比x:yが、(52:48)であるPZT、すなわちPZT(52/48)(以下、このように「PZT(x/y)」形式で表す。)のゾルゲル前駆体溶液をスピンコーティングし、高速昇温炉(RTA炉)を用いてO2 雰囲気中で昇温して350℃にて保持し、さらに750℃にて保持の後、冷却する。
フォトニック結晶部分は基板面に電子線レジストを塗布し、露光してマスクを作成し、RIEエッチング(反応性イオンエッチング)によりフォトニック結晶のエアーホールを作成し、リムーバによって上記電子線レジストの膜を剥離する。
次に、PZTエピタキシャル薄膜からなる上記導波路層4上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのAlと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜した後、リフト・オフ法によって、底辺6.0μm、高さ172μmの直角三角形状の上部電極67を形成する。
光分岐素子の入射端面および出射端面を研磨して滑らかな面を形成する。
以上の工程によって光分岐素子を製造する。
図4は光分岐素子の斜視図、図5は図4に示した光分岐素子の各部の断面図である。図1に示した例では基板1、バッファ層2、導波路層4をそれぞれ同一物質で実質上同時に形成したが、この第2の実施形態では、電気光学効果プリズム部PR、スーパープリズムフォトニック結晶部PC、および光導波路部OWのそれぞれについて、共通の基板1の上部にそれぞれ個別の層を積み上げて構成している。完成後の各部の作用効果については第1の実施形態の場合と同様である。
〔工程1〕
NbをドーピングしたSrTiO3 単結晶基板(Nb−SrTiO3 基板)に、MO−CVD法でPLZT(9/65/35)を1.9μm成膜し、続いてPZT(52/48)を1.7μm成膜する。電気光学効果プリズム部PRの導波路層4と導波路凹部層3は第1の実施形態の場合と同様に作成する。
レジストを塗布、露光してマスクを作成し、電気光学効果プリズム部PR以外のPLZT膜とPZT膜をRIEエッチング法により除去する。
その後、除去部分にプラズマCVD法でSiO2 を成膜し、フォトニック結晶部PCと光導波路部OWのクラッド層10を形成する。このクラッド層10のSiO2 の屈折率は1.46である。
プラズマCVD法によりGeを15mol %添加した高屈折率SiO2 をフォトニック結晶部PCと光導波路部OWに成膜する。このGe−SiO2 膜の屈折率は1.48であり、フォトニック結晶部PCと光導路波路部OWにおけるクラッド層10のSiO2 膜の屈折率より大きい。
上記Ge−SiO2 膜に電子線レジストを塗布し、露光してマスクを作成し、RIEエッチング法によりフォトニック結晶のエアーホール部と光導波路部OWのコア8a,8b以外の部分とをエッチングし、リムーバによってレジストを剥離する。これによりGe−SiO2 層のフォトニック結晶部分とコア8a,8bを構成する。
光導波路部OWにプラズマCVD法で低屈折率のSiO2 を成膜する。これにより、光導波路部OWのクラッド層10を構成する。
次に、電気光学効果プリズム部PRのPZTエピタキシャル薄膜からなる上記クラッド層4上に、スパッタリング法によって膜厚200nmのAlと膜厚200nmのITOからなる積層薄膜を成膜した後、フォトリゾグラフィーによって、底辺6.0μm、高さ172μmの直角三角形状の上部電極67を形成する。
光分岐素子の入射端面および出射端面を研磨して滑らかな面を形成する。
以上の工程によって光分岐素子を製造する。
第1・第2の実施形態では電気光学効果を備える層をエピタキシャル薄膜で構成したが、この第3の実施形態ではLiNbO3 の単結晶基板を用いる。図6は光分岐素子の斜視図である。この光分岐素子は電気光学効果プリズム部PR、スーパープリズムフォトニック結晶部PC、および光導波路部OWを備えている。電気光学効果プリズム部PRには、基板1の表面にコア8を形成している。またこの基板1の上面には非平行関係にある2つの電極7a,7bを形成している。
〔工程1〕
図8の(a)〜(d)に示すように、厚さ1mmのLiNbO3 単結晶基板にレジストを塗布し、露光してマスクを作成し、後にコアとなる部分にTiを蒸着し、さらにレジスト膜を除去する。
1000℃、5時間の熱処理によりLiNbO3 単結晶基板にTiを拡散させ、電気光学効果プリズム部PRと光導波路部OWに、厚さ4μm程度のコア8,8a,8bを形成する。
電子線レジストを塗布、露光してマスクを作成し、RIEエッチング法によりフォトニック結晶部PCのエアーホール部をエッチングし、リムーバによってレジストを剥離する。これによりフォトニック結晶部PCを構成する。
次に、LiNbO3 単結晶基板1上に、スパッタリング法によってTi,Pd,Auの順に積層薄膜を成膜して、Ti−Pd−Au電極膜を形成た後、フォトリゾグラフィーによって、図7に示したような形状の電極7a,7bを形成する。
光分岐素子の入射端面および出射端面を研磨して滑らかな面を形成する。
以上の工程によって光分岐素子を製造する。
2−バッファ層
3−導波路凹部層
4−導波路層
6−透明電極
7−電極
67−上部電極
8−コア
4′,9−スーパープリズムフォトニック結晶部
10−クラッド層
PR−電気光学効果プリズム部
PC−スーパープリズムフォトニック結晶部
OW−光導波路部
OWG−光導波路
Claims (5)
- 平板状の基板に単一の第1の光導波路と複数の第2の光導波路とを備え、
複数の第2の光導波路の各端部と第1の光導波路の端部との間にフォトニック結晶を配置するとともに、第2の光導波路の各端部を前記フォトニック結晶のそれぞれ異なった位置に配置し、
第1の光導波路の少なくとも前記フォトニック結晶に向かう端部を電気光学効果を有する物質による光導波路で構成し、前記フォトニック結晶の入出射位置または入出射角度を変化させるように前記第1の光導波路の電気光学効果を有する物質による光導波路に対して電界を印加する手段を設けたことを特徴とする光分岐素子。 - 前記第1の光導波路に対して電界を印加する手段は、前記基板の主面に沿って広がり、且つ前記第1の光導波路の光伝搬方向に対する2つの端辺の傾斜角が異なった形状の電極からなる請求項1に記載の光分岐素子。
- 前記第1・第2の光導波路は電気光学効果を備える層に構成し、前記フォトニック結晶は電気光学効果を備える層にエアーホールを配列して構成した、請求項1または2に記載の光分岐素子。
- 前記フォトニック結晶はSiO2 を主体とするフォトニック結晶である請求項1または2に記載の光分岐素子。
- 前記第1・第2の光導波路は電気光学効果を備える単結晶基板の表面に構成し、前記第1の光導波路に対して電界を印加する手段は、前記基板の面に略平行な方向に電界を印加する、前記単結晶基板の表面に形成した互いに非平行な辺を有する電極からなる請求項1〜4のいずれかに記載の光分岐素子。
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